説明

エンジンカバーの取付方法

【課題】部品点数の増加を抑制しつつエンジンカバーの固定強度を向上すると共に、サービス性の悪化を抑制することにある。
【解決手段】シリンダヘッドカバー2に形成されたオイル注入口を閉塞するフィラーキャップ4と、シリンダヘッドカバー2を覆うと共に、フィラーキャツプ4の挿入可能な開口部が形成されるエンジンカバー3とを備えたもので、オイル注入口は、タイミングベルト10が配置される気筒配列方向一端側2cに近接配置されると共に、開口部は、オイル注入口周縁部のオイルシール部上にエンジンカバー3が位置するようその内径が設定され、エンジンカバー3は、フィラーキャツプ4がオイル注入口に挿入、固定されることによりオイルシール部上においてフィラーキャップ4により挟持固定される。従って、フィラーキャツプ4をエンジンカバー3固定部材として兼用でき、固定部材を増加することなくエンジンカバー3の固定強固を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンカバーの取付方法に関し、特に、固定強度、サービス性を向上できるエンジンカバー取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジンルーム内の見栄え向上や、エンジン音発生抑制のため、エンジンの上方側をエンジンカバーによって覆うことが行われている。また、エンジンカバーが取付けられた状態であってもオイル交換を可能とするため、エンジンカバーには、シリンダヘッドカバー上に形成されたオイル注入口を閉塞するためのフィラーキャップの挿入が可能な開口部を形成することが行われている。(例えば、実公昭63−27193号公報参照)このような構成によれば、オイル交換を可能にしつつエンジンルーム内の見栄え向上や、エンジン音発生抑制を図ることができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エンジンカバーはエンジン振動の影響を受けるため、その固定強度を向上させたいという要求があり、特に、エンジンの振動を気筒配列方向の両端部で比較した場合、カムシャフトやクランクシャフトを駆動するための巻掛部材(タイミングベルト、タイミングチェーン)が配置される一端側の方が、フライホイールが配置される他端側に対して振動が大きくなるため、一端側におけるエンジンカバーの固定をより強固にすることが要求される。この要求に対しては、一端側の固定箇所を増加することが考えられるが、単に、固定箇所を増加するのでは、部品点数が増加したり、エンジンカバーの脱着性が悪化するという問題がある。尚、上述の先行技術によれば、フィラーキャップを利用して遮音カバー(エンジンカバー)を強固に固定することが開示されているものの、オイル注入口、フィラーキャップを上述の気筒配列方向一端側に近接させて配置し、該一端側の固定を強固にすることについては、何ら開示、示唆されていない。また、上述の先行技術によれば、オイル交換時、オイルがエンジンカバー下方側に洩れる問題がある。つまり、上述の先行技術においては、エンジンオイル注入口11(カラー部12)と遮音カバー(エンジンカバー)4との間にオイルシールが介在されていないため、オイル交換時、エンジンオイル注入口11と遮音カバー4との隙間から下方側のシリンダヘッドカバー部材1上にオイルが洩れる場合がある。そして、オイルが洩れると、その洩れたオイルを拭き取るためには、遮音カバー4を取り外さなければならないため、サービス性が悪化するという問題がある。尚、上述の先行技術によれば、エンジンオイル注入口11と遮音カバー4との間に弾性材15が介在されているものの、オイルシールは介在されていないため、オイル洩れを十分抑制することはできない。
【0004】本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、部品点数の増加を抑制しつつエンジンカバーの固定強度を向上可能なエンジンカバーの取付構造を提供することにある。また、他の目的として、サービス性の悪化を抑制できるエンジンカバーの取付構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明にあってはその解決手法として次のようにしてある。すなわち、本発明の第1の構成においては、シリンダヘッドカバーと、該シリンダヘッドカバーに形成されたオイル注入口を閉塞するフィラーキャップと、少なくとも上記シリンダヘッドカバーの上方側に配置されてシリンダヘッドカバーを覆うとともに、上記オイル注入口に対向する位置に上記フィラーキャップの挿入が可能な開口部が形成されるエンジンカバーとを備えたエンジンカバーの取付方法において、上記オイル注入口は、エンジンの各シャフト駆動用の巻掛部材が配置される気筒配列方向一端側に近接して配置されるとともに、上記開口部は、上記オイル注入口の周縁部に形成されるオイルシール部上に上記エンジンカバーが位置するようその内径が設定され、上記エンジンカバーは、上記フィラーキャップが上記オイル注入口に挿入、固定されることにより上記オイルシール部上において上記フィラーキャップにより挟持固定されるよう構成してある。本発明の第1の構成によれば、カムシャフトやクランクシャフトを駆動するための巻掛部材(タイミングベルト、タイミングチェーン)が配置される一端側に近接した位置において、エンジンカバーがフィラーキャップによりシリンダヘッドカバーに固定されるため、エンジンカバーを固定する固定部材をフィラーキャップによって兼用することができ、一端側の固定部材を増加することなく、エンジンカバーの固定強度を向上することができる。
【0006】また、本発明の第2の構成において、上記エンジンカバーには、上記気筒配列方一端側が他端側に対して多くなるよう固定箇所が設定されるとともに、一端側における固定箇所の一つが上記フィラーキャップによる挟持固定により構成されるよう構成してある。本発明の第2の構成によれば、エンジン振動が大きい一端側における固定箇所の一つをフィラーキャップによって兼用していることから、固定部材を増加することなく固定箇所を増加でき、エンジンカバーの固定強度を向上することができる。
【0007】また、本発明の第3の構成において、上記エンジンカバーには、上記オイルシール部上のエンジンカバーから上記オイル注入口の中心軸に対して所定の傾斜角で挿入されるようテーパ形状に構成されるとともに、上記オイル注入口内に上記フィラーキャップが挿入されることにより上記オイル注入口の内周面に接するよう所定の弾性力を有する突出部が形成されるよう構成してある。本発明の第3の構成によれば、フィラーキャップ挿入時、突出部は、フィラーキャップによってオイル注入口内周面側に押圧されるため、オイル注入口付近におけるエンジンカバーは、フィラーキャップによる軸方向の押圧力と突出部による径方向への押圧力とによって固定されるため、エンジンカバーの固定強度を向上することができる。
【0008】また、本発明の第4の構成において、上記突出部には、その先端に上記オイル注入口の内周面と係合する係合部が形成されるとともに、上記オイル注入口の内周面には、上記係合部が係合される被係合部が形成され、上記オイル注入口内に上記フィラーキャップが挿入されることにより上記係合部が上記被係合部に係合されるよう構成してある。本発明の第4の構成によれば、第3の構成と同様オイル注入口付近のエンジンカバーは、フィラーキャップによる軸方向の押圧力と突出部による径方向への押圧力とによって固定されるため、エンジンカバーの固定強度を向上することができる。また、係合部と被係合部との係合によって、エンジンカバーの上下方向(オイル注入口軸方向)の振動に対しても、強固に固定することができる。
【0009】また、本発明の第5の構成において、上記エンジンカバーは、樹脂製のエンジンカバーにより構成してある。本発明の第5の構成によれば、エンジンカバーを樹脂製のエンジンカバーによって構成することができる。
【0010】また、本発明の第6の構成において、シリンダヘッドカバーと、該シリンダヘッドカバーに形成されたオイル注入口を閉塞するフィラーキャップと、少なくとも上記シリンダヘッドカバーの上部側に配置されてシリンダヘッドカバーを覆うとともに、上記オイル注入口に対向する位置に上記フィラーキャップの挿入が可能な開口部が形成されるエンジンカバーとを備えたエンジンカバーの取付方法において、上記開口部は、上記オイル注入口の周縁部に形成されるオイルシール部上に上記エンジンカバーが位置するようその内径が設定されるとともに、上記エンジンカバーは、上記フィラーキャップが上記オイル注入口に挿入、固定されることにより上記オイルシール部上において上記フィラーキャップにより挟持固定されるよう構成してある。本発明の第6の構成によれば、エンジンカバーがオイルシール部上に位置するようエンジンカバーが延長されるとともに、フィラーキャップのオイル注入口への挿入、固定によってオイルシール上においてシリンダヘッドカバーに固定されるため、エンジンカバーとオイル注入口との間の隙間が解消され、エンジンカバーとオイル注入口との間の隙間からエンジン下方側へのオイル洩れを防止できる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、部品点数の増加を抑制しつつエンジンカバーの固定強度を向上することができる。また、エンジンカバーとオイル注入口との間の隙間からオイルが洩れることが抑制されるため、サービス性の悪化を抑制することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。V型6気筒エンジン1を上方側からみたエンジン平面図である図1(尚、同図には、当該図面の基となる3次元CADデータの関係から、R部分やテーパ等を表すフィレットを示す線が含まれている。)において、エンジン1上方側には、車両前方側に位置する一方側バンクのシリンダヘッドカバー2の上方を覆う樹脂製のエンジンカバー3が配置されている。エンジンカバー3は、エンジンカバー3の単体を上方側からみたエンジンカバー平面図である図2に示すような形状に構成されており、エンジンカバー3には、オイル注入口3a閉塞用のフィラーキャップ4が挿入される開口部3aと、吸気マニホールド5が挿入される挿入部3bと、シリンダヘッドカバー3に固定ボルトにて固定するための固定ボルト挿入口3c、3dとが形成されている。また、開口部3aは、図1のA−A断面図である図3に示すように、シリンダヘッドカバー2の端部がシリンダヘッドカバー2の上壁部に形成されたオイル注入口2a周縁のシール部2b上まで延びて位置するよう、その内径が設定されている。また、開口部3a及び固定ボルト挿入口3cは、図1に示すように、カムシャフト(図示省略)駆動用カムプーリ6、7を駆動するための巻掛部材としてのタイミングベルト8と、パワーステアリング用オイルポンプ9、エアコンプレッサー10等を駆動するための巻掛部材としての補機駆動ベルト11とが配置される気筒配列方向一端側2cに近接されて配置されている。そして、エンジンカバー3は、その車両後端部側が、挿入部3bに吸気マニホールド5が挿入されることによって支持される一方、車両前方側は、固定ボルト挿入口3c、3dに固定ボルトが挿入されて固定されるとともに、図3に示すように、オイル注入口2a周縁のシール部2b上においてフィラーキャップ4が開口部3a、オイル注入口2aに挿入、螺合固定されることによってフィラーキャップ4とシール部2bとの間にオイルシール12を介して挟持固定されるよう構成されている。尚、図1中13は車両前方側に位置する一方側バンクの排気マニホールド、14はその排気マニホールド13の下流端に接続される触媒、15は車両後方側バンクのシリンダヘッドカバー、16はスロットル弁(図示省略)が配設されたスロットルボディ、17は排気ガス還流弁である。
【0013】以上のように、実施形態1によれば、エンジンカバー3は、タイミングベルト8が配置される気筒配列方向一端側2cに近接したシール部2b上において、フィラーキャップ4によってシリンダヘッドカバー2のシール部2bとの間で挟持固定されるため、エンジンカバー3を固定する固定部材としてフィラーキャップ4を兼用することができ、固定部材を増加することなく、エンジン振動が大きい気筒配列方向一端側2cにおけるエンジンカバー3の固定強度を向上することができる。また、エンジンカバー3の端部がシール部2b上まで延長されて位置されているよう開口部3aの内径が設定されているため、エンジンカバー3とオイル注入口2aとの隙間が解消され、隙間からエンジン下方側へのオイル洩れを防止できる。また、エンジンカバー3の車両後端部側は、エンジンカバー3に形成された挿入部3cに吸気マニホールド5が挿入されることによって支持されるよう構成されているため、固定部材を増加することなく、エンジンカバー3の取付強度を向上することができる。
【0014】(実施形態2)実施形態2は、エンジンカバー3の端部に、オイル注入口2aの中心軸Lに対して所定の傾斜角で挿入される突出部3eが形成されている点において実施形態1と相違する。以下、実施形態2に関するエンジンカバー3の固定構造を示し、フィラーキャップ非挿入状態を示す図4、フィラーキャップ挿入状態を示す図5に基づき、相違点について説明する。まず、オイル注入口2aの内周面は、その上部側から下方側に向かってオイル注入口2aの内径が次第に小さくなるようテーパ形状に構成されている。また、突出部3eは、フィラーキャップ4非挿入時、上記オイル注入口2aのテーパ形状に対して所定の距離を保ってそのテーパ形状に沿った形状として構成されており、フィラーキャップが挿入されると、図5に示すように、フィラーキャップ4によって突出部3eがオイル注入口2aの内周面側に押圧されるよう構成されている。つまり、エンジンカバー3は樹脂製で、弾性力があることから、突出部3eはフィラーキャップ4により押圧されることによって弾性変形し、オイル注入口2aの内周面に押圧される。
【0015】以上のように、実施形態2によれば、フィラーキャップ4挿入時、突出部3eは、フィラーキャップ4によってオイル注入口2aの内周面に押圧されるため、オイル注入口2a付近におけるエンジンカバー3は、フィラーキャップ4による軸方向の押圧力と突出部3eとによる径方向への押圧力とによってシリンダヘッドカバー2に固定されるため、エンジン振動が大きい気筒配列方向一端側2cにおけるエンジンカバー3の固定強度を向上することができる。また、突出部3eがオイル注入口2aのオイル注入時のガイドとして機能するため、オイル交換時におけるオイル洩れを抑制できる。尚、突出部3eの円周上の適宜箇所に、スリットを形成し、突出部3eを変形し易いよう構成してもよい。
【0016】(実施形態3)実施形態3では、突出部3eの先端に係合部3fが形成されている点において実施形態2と相違する。以下、実施形態3に関するエンジンカバー3の固定構造を示し、フィラーキャップ非挿入状態を示す図6、フィラーキャップ挿入状態を示す図7に基づき、相違点について説明する。まず、オイル注入口2aの内周面は、実施形態2と同様、その上部側から下方側に向かってオイル注入口2aの内径が次第に小さくなるようテーパ形状に構成されるとともに、そのテーパ形状に構成されている内周面には、係合部3fが係合される被係合部2dが形成されている。また、突出部3eは、フィラーキャップ4非挿入時、上記オイル注入口2aのテーパ形状に対して所定の距離を保ってそのテーパ形状に沿った形状として構成されており、フィラーキャップが挿入されると、図7に示すように、フィラーキャップ4によって突出部3eがオイル注入口2aの内周面側に押圧されて係合部3fが被係合部2dに係合するよう構成されている。
【0017】以上のように、実施形態3によれば、フィラーキャップ4挿入時、突出部3eは、フィラーキャップ4によってオイル注入口2aの内周面に押圧され、係合部3fが被係合部2dに係合するため、オイル注入口2a付近におけるエンジンカバー3は、フィラーキャップ4による軸方向の押圧力と突出部3eとによる径方向への押圧力とによってシリンダヘッドカバー2に固定されるため、エンジン振動が大きい気筒配列方向一端側2cにおけるエンジンカバー3の固定強度を向上することができる。また、係合部3fと被係合部2dとの係合によってエンジン上下方向の振動に対してエンジンカバー3をシリンダヘッドカバー2に強固に固定することができる。
【0018】尚、本実施形態では、エンジンカバー3として樹脂製エンジンカバー3を使用する例を示したが、金属製エンジンカバーを使用するようにしてもよい。また、本実施形態では、エンジンカバー3によってV型6気筒エンジンの車両前方側バンクのシリンダヘッドカバー2のみ覆う例を示したが、車両後方側バンクのシリンダヘッドカバー15まで覆うようにしてもよい。また、本実施形態では、V型6気筒エンジンに適用する例を示したが、4気筒エンジン等気筒数の異なるエンジンに適用するようにしてもよい。また、図8に示すように、エンジンカバー3にオイル注入口2aの外周面と係合する位置決め部3gを設け、エンジンカバー3をシリンダヘッドカバー2に取付ける際の位置決め性を向上させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に関するエンジン平面図。
【図2】実施形態1に関するエンジンカバー構造図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】実施形態2に関するフィラーキャップ非挿入時のエンジンカバー固定構造を示す断面図。
【図5】実施形態2に関するフィラーキャップ挿入時のエンジンカバー固定構造を示す断面図。
【図6】実施形態3に関するフィラーキャップ非挿入時のエンジンカバー固定構造を示す断面図。
【図7】実施形態3に関するフィラーキャップ挿入時のエンジンカバー固定構造を示す断面図。
【図8】その他の実施形態に関するエンジンカバー固定構造を示す断面図。
【符号の説明】
1:エンジン
2:シリンダヘッドカバー
2a:オイル注入口
2b:オイルシール部
2c:気筒配列方向一端側
2d:被係合部
3:エンジンカバー
3a:開口部
3c:固定ボルト挿入口
3d:固定ボルト挿入口
3e:突出部
3f:係合部
4:フィラーキャップ
6:カムプーリ
7:カムプーリ
8:タイミングベルト(巻掛部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】シリンダヘッドカバーと、該シリンダヘッドカバーに形成されたオイル注入口を閉塞するフィラーキャップと、少なくとも上記シリンダヘッドカバーの上方側に配置されてシリンダヘッドカバーを覆うとともに、上記オイル注入口に対向する位置に上記フィラーキャップの挿入が可能な開口部が形成されるエンジンカバーとを備えたエンジンカバーの取付方法において、上記オイル注入口は、エンジンの各シャフト駆動用の巻掛部材が配置される気筒配列方向一端側に近接して配置されるとともに、上記開口部は、上記オイル注入口の周縁部に形成されるオイルシール部上に上記エンジンカバーが位置するようその内径が設定され、上記エンジンカバーは、上記フィラーキャップが上記オイル注入口に挿入、固定されることにより上記オイルシール部上において上記フィラーキャップにより挟持固定されるよう構成されることを特徴とするエンジンカバーの取付方法。
【請求項2】上記エンジンカバーには、上記気筒配列方一端側が他端側に対して多くなるよう固定箇所が設定されるとともに、一端側における固定箇所の一つが上記フィラーキャップによる挟持固定により構成されることを特徴とする請求項1に記載のエンジンカバー取付方法。
【請求項3】上記エンジンカバーには、上記オイルシール部上のエンジンカバーから上記オイル注入口の中心軸に対して所定の傾斜角で挿入されるようテーパ形状に構成されるとともに、上記オイル注入口内に上記フィラーキャップが挿入されることにより上記オイル注入口の内周面に接するよう所定の弾性力を有する突出部が形成されることを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一つに記載のエンジンカバーの取付方法。
【請求項4】上記突出部には、その先端に上記オイル注入口の内周面と係合する係合部が形成されるとともに、上記オイル注入口の内周面には、上記係合部が係合される被係合部が形成され、上記オイル注入口内に上記フィラーキャップが挿入されることにより上記係合部が上記被係合部に係合されるよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載のエンジンカバーの取付方法。
【請求項5】上記エンジンカバーは、樹脂製のエンジンカバーにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のエンジンカバーの取付方法。
【請求項6】シリンダヘッドカバーと、該シリンダヘッドカバーに形成されたオイル注入口を閉塞するフィラーキャップと、少なくとも上記シリンダヘッドカバーの上部側に配置されてシリンダヘッドカバーを覆うとともに、上記オイル注入口に対向する位置に上記フィラーキャップの挿入が可能な開口部が形成されるエンジンカバーとを備えたエンジンカバーの取付方法において、上記開口部は、上記オイル注入口の周縁部に形成されるオイルシール部上に上記エンジンカバーが位置するようその内径が設定されるとともに、上記エンジンカバーは、上記フィラーキャップが上記オイル注入口に挿入、固定されることにより上記オイルシール部上において上記フィラーキャップにより挟持固定されるよう構成されることを特徴とするエンジンカバーの取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2003−294194(P2003−294194A)
【公開日】平成15年10月15日(2003.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−101064(P2002−101064)
【出願日】平成14年4月3日(2002.4.3)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】