説明

オキナワモズク由来のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤

【課題】海藻類の抽出物からのフコイダンを有効成分とし、その生理活性を利用するヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を提供すること。
【解決手段】本発明は、オキナワモズクから得られたアセチルフコイダンまたはその硫酸化物を有効成分とするヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を提供するものである。このアセチルフコイダンは、オキナワモズクを希塩酸水溶液等により抽出して得られたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オキナワモズクから抽出したアセチルフコイダンを有効成分とするヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤に関する。
【背景技術】
【0002】
沖縄地方は、わが国のなかで歴史的に特異な衣食住の文化を創造してきており、この特異性が沖縄地方に住む人の長寿の大きな要因になっていると考えられている。これらのうちでも食文化について沖縄独特なものが多く見られ、特にコンブやモズクなどの海藻類を多く利用している点が特徴的である。
【0003】
近年になってこれらの海藻類に含まれているフコイダンやその他の硫酸化多糖がさまざまな生理活性を有することがわかり、有用な生物資源として注目され、種々の研究が行われている。このフコイダンは、モズク、コンブ、ワカメ、ヒジキ等に多く含まれている硫酸化多糖類の1種であり、L−フコースに加え、D−ガラクトース、D−キシロースおよびD−グルクロン酸を構成糖とし、更にエステル結合した硫酸基を持つ多糖類である。
これまでフコイダンには、抗コレステロ−ル作用、抗血液凝固作用等の効果が見出されており、健康補助食品の素材としてすでに利用開発され、市場で販売されている。
【0004】
本発明者らは、海藻類に含まれる多糖類に焦点をあてて研究を行い、沖縄に自生する海藻類から機能性多糖類を分離同定し、そのゲル化機構や腫瘍細胞に対するアポトーシス誘導効果を報告している(非特許文献1参照)。また、ナガコンブからのアルギン酸について、その化学特性を報告している(非特許文献2参照)。
【0005】
更に、本発明者らは、オキナワモズク(Cladosiphon okamuranus TOKIDA)から分子量が500,000で、L−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸、酢酸および硫酸の構成比がそれぞれ3.0〜4.0、0.1〜0.3、0.8〜1.2、0.5〜1.0、0.8〜1.2であるアセチルフコイダンを見出し、既に特許を取得しており(特許文献1参照)、このアセチルフコイダンが優れた抗腫瘍活性を有することを見出し、特許出願を行っている(特許文献2参照)。
【0006】
本発明者らは、海藻類の種々の医薬品への利用の可能性を調べるため、このような海藻類からの抽出物、特にフコイダンについて、その生理活性を幅広く検討した。
【特許文献1】特許第3371124号
【特許文献2】特願2005−236456号明細書
【非特許文献1】田幸正邦ら、「応用糖質科学」43、143-148(1996)
【非特許文献2】田幸、中山、「日本応用糖質学会大会講演要旨集」30頁、鹿児島、(2004年)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
即ち、本発明は、ある種の海藻類の抽出物からのフコイダンを有効成分とし、その生理活性を利用する種々の治療剤を提供することをその目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、種々の海藻類の抽出物の生理活性について鋭意研究を行ったところ、オキナワモズクから希塩酸等により抽出して得られるアセチルフコイダンまたはその硫酸化物が優れた生理活性を示すことを見出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明は、オキナワモズク(Cladosiphon okamuranus TOKIDA)から得られたアセチルフコイダンまたはそのアセチルフコイダンを硫酸化することにより得られる硫酸化アセチルフコイダンを有効成分とすることを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、アセチルフコイダンが、オキナワモズクから希塩酸により抽出して得られたものであることを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤である。
【0011】
また、本発明は、アセチルフコイダンの硫酸化が、N,N’−ジメチルホルムアミドおよび三酸化イオウ−トリメチルアミンを用いて行われるものであることを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を提供するものである。
【0012】
更に、本発明は、上記ヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を含有することを特徴とする飲食品を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明のオキナワモズクから得られたアセチルフコイダンまたはその硫酸化物を有効成分とするヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤は、優れたヒアルロニダーゼ阻害活性を示し、アトピー性皮膚炎の症状を和らげ、アトピー性皮膚炎に対して優れた治療効果を示す。
【0014】
従って、本発明のオキナワモズクから得られたアセチルフコイダンを有効成分とするヒアルロニダーゼ阻害剤及びアトピー性皮膚炎治療剤は優れたヒアルロニダーゼ阻害活性を示すので、その作用を利用して抗アレルギー剤やアトピー性皮膚炎の治療等に用いることができるとともに、日常的にこれらの治療剤を含む飲食品としてこれを摂取することにより、アトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患の発生を抑制することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤は、オキナワモズク由来のアセチルフコイダンまたはこのアセチルフコイダンを硫酸化することにより得られる硫酸化アセチルフコイダンを有効成分とするものである。
【0016】
原料となるオキナワモズク(Cladosiphon okamuranus TOKIDA)は、沖縄地方に生育する天然のオキナワモズクのほかに、人工的に養殖される養殖オキナワモズクを使用することができる。
【0017】
本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤は、このオキナワモズクを希塩酸水溶液等の酸性溶液により抽出して得られる多糖の一種であるアセチルフコイダンまたはこのアセチルフコイダンを硫酸化することにより得られる硫酸化アセチルフコイダンを有効成分とするものである。
【0018】
本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤の有効成分であるオキナワモズク由来のアセチルフコイダンは、酢酸基を含むフコイダンであり、概ね酢酸基を3.9〜8.0質量%含有するものである。また、このアセチルフコイダンの組成の一例を挙げれば、概ねD−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸、酢酸および硫酸の構成比がそれぞれ3.0〜4.0、0.1〜0.3、0.8〜1.2、0.5〜1.0および0.8〜1.2のものである。このオキナワモズクからアセチルフコイダンを得る方法は特には限定されないが、例えば、本発明者らの特許3371124号に記載の方法が挙げられる。また、このアセチルフコイダンは陽イオン交換樹脂等により陽イオン交換されたものであっても良い。
【0019】
具体的に、オキナワモズクからアセチルフコイダンを得る方法を示せば次の通りである。まず、オキナワモズクの乾燥体を粉砕した後、塩酸等の酸を加えて攪拌する。次に、これを濾過し、ろ液を水酸化ナトリウム等のアルカリで中和した後、セライト545層(ナカライテスク製)等のカラムに通して、濃縮を行い、更にエタノールを添加し、沈殿させる。この沈殿物をエタノール等のアルコール脱水を数回行い、更に減圧乾燥を行い粗アセチルフコイダンを得る。この粗アセチルフコイダンを塩化カルシウム等の塩水溶液に溶解し、ろ過後、ろ液をセライト545層等のカラムに通して一晩透析を行い、さらに凍結乾燥を行ってアセチルフコイダンを得ることができる。また、このアセチルフコイダンをアンバーライトIR−120(Rohm & Haas社製)等の陽イオン交換樹脂に通し、陽イオン交換を行った後、水酸化ナトリウム等のアルカリで中和、透析、凍結乾燥を行い、Na型のアセチルフコイダンを得ることができる。
【0020】
また、本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤のもう一つの有効成分である硫酸化アセチルフコイダンは、上記オキナワモズク由来のアセチルフコイダンを硫酸化することにより得ることができるものであり、概ね硫酸含量が13〜33質量%、好ましくは15〜33質量%含有するものである。また、この硫酸化アセチルフコイダンの組成の一例を挙げれば、概ねD−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸、酢酸および硫酸の構成比がそれぞれ3.0〜4.0、0.1〜0.3、0.8〜1.3、0.5〜1.0および0.8〜3.6である。
【0021】
この硫酸化アセチルフコイダンを得るための硫酸化の方法としては、多糖の水酸基をスルホン化可能な公知の方法であれば特に限定されないが、例えば、クロロスルホン酸−ピリジン錯体、ジシクロヘキシルカルノジイミド−硫酸、三酸化硫黄−トリメチルアミン錯体、N,N’−ジメチルホルムアミド−三酸化イオウ−トリメチルアミン等を用いる方法等が挙げられる。これらの方法の中でも、アセチルフコイダンにN,N’−ジメチルホルムアミド中、三酸化イオウ−トリメチルアミンを用いる方法が好ましい。
【0022】
具体的にアセチルフコイダンに三酸化イオウ−トリメチルアミンを作用させて硫酸化アセチルフコイダンを得る方法の例を示せば次の通りである。まず、アセチルフコイダンをN,N’−ジメチルホルムアミド等の溶媒に分散させ、これに三酸化イオウ−トリメチルアミンを加えて静置する。静置後、酢酸ナトリウム等の酢酸塩を加えてエタノールで沈殿させる。この沈殿物をエタノールで洗浄後、蒸留水に溶解し、アンバーライトIR−120(Rohm & Haas社製)等の陽イオン交換樹脂を充填したカラムを通して脱塩する。最後に水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液で中和を行い、透析後、凍結乾燥することにより硫酸化アセチルフコイダンを得ることができる。
【0023】
本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤は、オキナワモズクから得られるアセチルフコイダンまたはその硫酸化物をそのままあるいは公知の適当な医薬担体と組み合わせ、製剤化することにより製造することができる。本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤におけるオキナワモズクから得られるフコイダンまたはその硫酸化物の含有量は、ヒアルロニダーゼ阻害活性やアレルギー抑制効果が発揮される量であれば特に制限されないが、例えばオキナワモズクから得られるフコイダンまたはその硫酸化物が13〜33質量%、好ましくは15〜33質量%である。
【0024】
以上のように、オキナワモズクから得られるアセチルフコイダンまたはその硫酸化物は、ヒアルロニダーゼ阻害活性を有するものであり、このような硫酸化多糖が食物因子としてアレルギー抑制作用を有する。従って、本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤は、通常の飲食品に含有せしめ、日常的に摂取することができる。このような飲食品の製造方法は、本発明のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を飲食品の原料素材等に有効量添加すればよく、それ以外の点は、通常の飲食品の製造方法に準じればよい。
【0025】
これら飲食品の例としては茶飲料、栄養補助飲料等の飲料、カプセル状、錠剤状、粉末状等の栄養補助食品等の食品が挙げられる。
【0026】
次に、本発明を実施例によって更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、実施例中の「%」及び「部」は、いずれも特に注記しない限り質量基準である。
【実施例】
【0027】
(1)アセチルフコイダンの製造
沖縄県知念漁業共同組合で収穫され、冷凍保存されていた養殖オキナワモズクを解凍して用いた。この藻体100gをミキサーで5分間粉砕した。この粉砕物に全量が600mLとなるように0.05Mの塩酸を加え、室温で4時間撹拌した。次にこれを8000rpmで遠心分離し、上清を吸引ろ過し、ろ液を0.05Mの水酸化ナトリウムで中和した。次いで、セライト545層に通して、濃縮を行い、さらに2倍量のエタノールを添加し、沈殿させた。沈殿物をエタノール脱水を数回行い、更に減圧乾燥を行い粗アセチルフコイダンを得た。この粗アセチルフコイダンを0.1Mの塩化カルシウム水溶液に溶解し、吸引ろ過後、ろ液をセライト545層に通して一晩透析、凍結乾燥を行って精製アセチルフコイダンを得た。
【0028】
この精製アセチルフコイダンを陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120)に通し、陽イオン交換を行った後、トリエチルアミンによりpH5.5〜6.0に調整し、凍結乾燥を行い、TEA型の精製アセチルフコイダン(以下、単に「アセチルフコイダン」または「ネイティブアセチルフコイダン」という)を得た。
【0029】
上記で得られたアセチルフコイダンの組成はD−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸、酢酸の構成比がそれぞれ4.0、0.2、1.1および0.8であった。また、バリウム沈殿法によりアセチルフコイダンの硫酸含量を測定したところ13.2質量%であった。
【0030】
(2)硫酸化アセチルフコイダンの製造
上記(1)で製造したTEA型アセチルフコイダン200mgをN,N’−ジメチルホルムアミド20mlに溶解させ、硫酸基供与体である三酸化イオウピリジン錯体(4.5g/40mLDMF)を20mL加えて、50℃で6時間反応させた。反応後、等量の冷水を加えて反応をとめて中和し、陽イオン交換樹脂を通して陽イオン交換を行い、透析、凍結乾燥を行って、硫酸化アセチルフコイダンを得た。
【0031】
上記で得られた硫酸化アセチルフコイダンの組成は、D−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸および酢酸の構成比がそれぞれ4.0、0.2、1.1および0.8であった。また、この硫酸化アセチルフコイダンの硫酸含量をバリウム沈殿法により測定したところ、32.2質量%であった。
【0032】
(3)脱硫酸化アセチルフコイダンの製造
上記(1)で製造したTEA型アセチルフコイダンを陽イオン交換樹脂を通して陽イオン交換を行い、ピリジンによりpH7.0に調整してから濃縮し、24時間透析を行い、凍結乾燥してピリジン型フコイダン(Py型フコイダン)とした。Py型フコイダンを、メタノールを含むジメチルスルフォキシドに溶解させ、80℃で4時間反応させ、その後30時間透析を行い、陽イオン交換樹脂を通して陽イオン交換を行い、中和、濃縮、凍結乾燥を行って、脱硫酸化アセチルフコイダンを得た。
【0033】
上記で得られた脱硫酸化アセチルフコイダンの組成は、D−フコース、D−キシロース、D−グルクロン酸および酢酸の構成比がそれぞれ4.0、0.3、1.5および0.5であった。また、この脱硫酸化アセチルフコイダンの硫酸含量は0.06質量%であった。
【0034】
以上の3種類のアセチルフコイダンの組成及び硫酸含量をまとめると、次の表1に示すとおりである。
【0035】
【表1】

【0036】
(4)ヒアルロニダーゼ阻害活性の評価
上記(1)〜(3)で得られた3種類のアセチルフコイダンについて、ヒアルロニダーゼ阻害活性を測定した。
ヒアルロニダーゼ0.1mL(3mg/mL)に、濃度の異なるネイティブアセチルフコイダン、硫酸化アセチルフコイダン、および脱硫酸化アセチルフコイダンをそれぞれ0.1mL加え、室温で20分間インキュベートした。ヒアルロニダーゼは牛の精巣から分離したもの(シグマ社)を使用した。次に、この溶液にヒアルロニダーゼ活性化因子として1.5MNaCl0.1mL、及び基質であるヒトのヘソ由来のヒアルロン酸(MP Biomedicals)0.7mLを加えて、37℃で40分間反応させ、ヒアルロニダーゼを失活させるために100度に加熱した後、Mogan-Elson法により定量した。
【0037】
各試料について、ヒアルロニダーゼを失活させた溶液に、p−ジメチルアミノベンズアルデヒドを溶解させた濃硫酸を10倍希釈したものを加え、37℃で20分間インキュベートした後、この溶液を波長585nmで吸光度を測定して、次式により阻害率を求めた。
【0038】
【数1】

【0039】
各試料についての種々の希釈濃度での阻害率を図1に示す。比較のために既にヒアルロニダーゼ阻害活性が見出されているヘパリン(Celsus Laboratory)を陽性対照として同様にして阻害試験を行った。その結果も併せて図1に示す。
この結果から、ネイティブアセチルフコイダンは阻害活性を示し、25μg/mLで阻害率は約80%であった。硫酸化アセチルフコイダンは更に高い活性を示し、25μg/mLでほぼ100%の阻害率であり、その半分の濃度である12.5μg/mLでも約80%の阻害率であり、ヘパリンよりも高い活性が認められた。一方、脱硫酸化アセチルフコイダンはほとんど阻害活性が認められなかった。
【0040】
次に、図1の結果から50%阻害濃度(IC50)を求め、その結果を図2に示す。ネイティブアセチルフコイダンのIC50は25.6μg/mL、硫酸化アセチルフコイダンのIC50は3.6μg/mL、ヘパリンのIC50は8.9μg/mLであった。脱硫酸化アセチルフコイダンのIC50は算出することができなかった。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、優れたヒアルロニダーゼ阻害活性を有するヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤として有用である。 更に、本発明はヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤であるとともに、これを各種飲食品に配合することにより優れた健康食品とすることができ、日常の飲食品として摂取することによって種々のアトピー性皮膚炎を防止することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、アセチルフコイダン類及びヘパリンの種々の濃度でのヒアルロニダーゼ阻害率を示すグラフである。
【図2】図2は、アセチルフコイダン類及びヘパリンのIC50を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オキナワモズク(Cladosiphon okamuranus TOKIDA)から得られたアセチルフコイダンまたはそのアセチルフコイダンを硫酸化することにより得られる硫酸化アセチルフコイダンを有効成分とすることを特徴とする、ヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤。
【請求項2】
アセチルフコイダンが、オキナワモズクから希塩酸により抽出して得られたものであることを特徴とする、請求項1記載のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤。
【請求項3】
アセチルフコイダンの硫酸化が、N,N’−ジメチルホルムアミドおよび三酸化イオウ−トリメチルアミンを用いて行われるものであることを特徴とする、請求項1又は2記載のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかの項に記載のヒアルロニダーゼ阻害剤又はアトピー性皮膚炎治療剤を含有することを特徴とする飲食品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−44913(P2008−44913A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−224007(P2006−224007)
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年2月23日 国立大学法人 琉球大学主催の「2005年度生物資源学科卒業論文発表会」において文書をもって発表
【出願人】(504145308)国立大学法人 琉球大学 (100)
【Fターム(参考)】