説明

オーディオビジュアル機器用インターフェース

【課題】従来のインターフェースを使用して大量のコンテンツにアクセスするシステムを提供すること。
【解決手段】システムは多数のアプリケーションを有し、その1つがオーディオ/ビジュアルコンテンツにアクセスする。オーディオ/ビジュアルコンテンツとしては、圧縮ディジタルオーディオデータ及び映像データが含まれる。1つの実施形態において、システムは第1のモードの指示を受信して第1の再生リストにアクセスする(632)。本実施形態において、各々のモードは異なる属性に関連づけされ、各々のモードは1つ又はそれ以上のトラック再生リストを有し、特定のモードの各々の再生リストは、特定のモードに関連する属性に関する異なる値に基づく。属性としては、アーティスト、アルバム、ジャンル等が含まれる。つまり、アーティストモード(636)、アルバムモード(634)、ジャンルモード(638)等とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本明細書に引用によって組み込まれている2001年10月25日出願の米国仮特許出願番号60/335,634「オーディオ機器用ユーザインターフェース」の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、オーディオ/ビジュアルシステムのためのインターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車用オーディオ業界は成長中の成功した業界である。市販の自動車の大部分は、数種類のオーディオシステムを備えている。大部分の自動車は、例えば、ラジオ、カセットプレーヤ、及び/又はコンパクトディスクプレーヤを備えている。ディスクチェンジャを備えた自動車用オーディオシステムもある。ディスクチェンジャは、1枚又はそれ以上のオーディオディスクを格納することができ、ディスクチェンジャ内に収納されている任意のディスクから音楽を再生するために使用できる装置である。一般のディスクチェンジャは、ステレオシステムの別個の構成要素であり、6、8、又は10枚のディスクを格納することができ、それらのディスクを別々にディスクチェンジャに挿入したり取り出したりすることができる。ディスクチェンジャの例としては、オーディオ・コンパクトディスクチェンジャ、オーディオ・ミニディスクチェンジャ、及びCD−ROMディスクチェンジャを挙げることができる。
【0004】
自動車用オーディオシステムの人気が高い理由の1つは、多くの人が運転中に音楽を聴きたいと思うからである。多くの人はラジオを聴くだけで十分であるが、聴く音楽を選り好みする運転者が増えてきている。これらの運転者はテーププレーヤ又はコンパクトディスクプレーヤを備えたオーディオシステムの方を好む。
【0005】
コンパクトディスクプレーヤ又はテーププレーヤを備えたオーディオシステムは数多く市販されているが、これらのオーディオシステムには欠点がある。第1に、これらのシステムは一定限度量の音楽だけしか保存できない。すなわち、テープデッキを備えたシステムは、テープに収まる最大量の音楽だけしか保存できず、多くの場合、60分又は120分である。一般に、コンパクトディスクは約74分の音楽を保存できる。つまり、これらの装置は保存できる音楽量が制限される。第2に、ユーザが第1のテープ又はコンパクトディスクを聴取中に、プレーヤに格納されていない別のテープ又はコンパクトディスクを聴きたいと思う場合、ユーザはコンパクトディスク又はテープを取り出して別のものを挿入する必要がある。運転中にこの操作を行うことは難しく危険である。第3に、テープデッキ及びコンパクトディスクは物理的メディアを必要とする。音楽はコンピュータのメモリに保存できるが、従来のステレオ機器は各々のトラック集合毎にテープ又はコンパクトディスクを必要とする。従って、メディアの生産及び購買のために余分な資源が消費される。第4に、メディアは損傷を受けやすい。例えば、コンパクトディスクは、かき傷がついたり割れたりする場合がある。カセットは摩耗したり切れたりする場合がある。
【0006】
更に、音楽をオンラインで注文するという新しい動きがある。すなわち、消費者は、インターネット上で音楽をダウンロードすることによって音楽を購入することができる。音楽のダウンロードが普及するに従って、消費者はダウンロードした音楽を自分の自動車内で再生したいと考えるであろう。音楽再生用コンパクトディスクプレーヤを備える自動車用ステレオは、ダウンロードした音楽を再生するために、ユーザにコンパクトディスクレコーダを購入してコンパクトディスクを焼くことを要求する。従って、カセット又はコンパクトディスクを必要とせず、再使用可能なメディアを使用でき、コンピュータ又は他の装置からダウンロードした音楽を再生できる、改良された自動車用オーディオシステムに対する要求がある。
【0007】
1つの利用可能な解決方法は、音楽をMP3形式(又は他の圧縮ディジタル音楽形式)で保存する半導体式自動車用ステレオである。このシステムは、典型的に大量の音楽データを保存することができる。大量の音楽データを半導体式自動車用ステレオに保存できるので、ユーザが音楽を体系化できる方法が必要になる。従来のシステムでは、ユーザは再生リスト(プレイリスト)を作ることができた。ユーザが定義する再生リストの欠点の1つは、再生リストを作成するのに相当時間がかかり、ユーザが多数の再生リストをもつと、ユーザはどの再生リストに何のトラック(例えば、歌曲)が入っているのかを思い出すのに苦労する場合がある。最後に、多くの自動車には既にステレオが取り付けられているので、車の所有者にとっては、既存のインダッシュ型ステレオを利用して半導体デバイス上のデータにアクセスできると好都合である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、大量のデータを格納可能なシステムの各トラックにアクセスするための改良されたインターフェースを提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、全体的には大量のコンテンツに系統的な方法でアクセスするためのシステムに関する。本発明の1つの実施形態は、従来の自動車ステレオインターフェースを使用して、ディジタル音楽機器の音楽にアクセスするインターフェースを提供するために使用できる。音楽はMP3形式のような圧縮ディジタル音楽データとして格納されるが、他の圧縮形式を使用でき、非圧縮形式を使用することもできる。更に、本発明は、他のオーディオコンテンツ及びビデオコンテンツと一緒に使用でき、自動車関連及び自動車関連以外のシステムで使用できる。
【0010】
本発明の1つの実施形態は、オーディオ/ビジュアルトラックを提示(再生)するシステムを含み、トラックはトラック識別属性を有している。本システムは、モードセットの第1のモード識別を受信する。各々のモードは、別のトラックの識別属性に関連づけされる。各々のモードは、1つ又はそれ以上のトラック再生リストを含む。これらの再生リストは、事前に(例えば、第1のモードの識別を受信する前に)、又は必要に応じて自動的に(例えば、第1のモードの識別を受信すると)作成される。特定モードの各々の再生リストは、特定モードに対応するトラック識別属性の異なる値に基づく。本システムは、第1のモードに関する第1の再生リストにアクセスし、第1の再生リストに基づいてトラックを再生する。トラックは、歌曲、談話、映画、番組、コマーシャル、又は他のオーディオ/ビジュアルコンテンツとすることができる。
【0011】
1つの実施形態において、トラック識別属性は、トラック、トラック特性、又は各トラック特性の組み合わせを記述又は識別するのに使用できるデータ値である。トラック識別属性は、既存の特性に準じるか又はユーザ作成のものとすることができる。トラック識別属性としては、タイトル、アーティスト、アルバム、ジャンル、メディア形式、発行年、評価、論評、品質等を挙げることができる。特性の組み合わせに基づくトラック識別属性の例は、特定のアーティストと特定の発行時期を識別する属性である(例えば、Beatlesの1968−1970)。特性の組み合わせに基づく別のトラック識別属性の例は、特定のアーティストと特定のジャンルを識別する属性である(例えば、Billy Joelのクラシック)。
【0012】
本発明の別の実施形態は、第1の識別属性に関する共通の値を有するトラックの第1のセットの連続再生を含む。本システムは、トラックの第1のセットを連続再生すると同時に、第2のトラックの識別属性の指示を受信する。トラックの第2のセットは、第2のトラックの識別属性の指示の受信時に再生中だった特定のトラックに関する第2のトラックの識別属性についての特定の値に基づいて決定される。トラックの第2のセットは、第2のトラックの識別属性についての特定の値を有する。その後、システムはトラックの第2のセットを再生する。
【0013】
本発明は、ハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエア及びソフトウエアを組み合わせたものを使用して実施できる。本発明に使用するソフトウエアは、1つ又はそれ以上のプロセッサ読み取り可能な、ハードディスク装置、CD−ROM、DVD、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、テープドライブ、RAM、ROM、又は他の適切な記憶装置等の記憶メディアに格納される。別の実施形態において、幾つかの又は全てのソフトウエアは、カスタム集積回路、ゲートアレイ、FPGA、PLD、及び専用コンピュータ等の専用ハードウエアに置き換えることができる。
【0014】
本発明の前記及び他の目的及び利点は、図面と関連して本発明の好適な実施形態が記載された以下の説明により明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に使用できるハードウエアの1つの実施形態のブロック図である。
【図2】図1のサーバの構成要素のブロック図である。
【図3】図1のシステムの作動を説明するフローチャートである。
【図4】ユーザインターフェースを示す。
【図5】本発明を実施するための例示的なプロセスを説明するフローチャートである。
【図6】本発明による再生リストを保存するための例示的なデータ構造を示す。
【図7】図6のデータ構造を作成するための例示的なプロセスを説明するフローチャートである。
【図8】本システムが特定のモードで作動する要求を受信した場合に実行される例示的なプロセスを説明するフローチャートである。
【図9】再生リストを変更するための1つの例示的な実施形態を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に説明する本発明の実施形態は車室内オーディオシステムに適合するが、本発明は、別の状況でも使用でき、別の形式のオーディオ/ビジュアルデータに対しても使用できる。本出願の目的上、オーディオ/ビジュアルは、オーディオ単独、ビジュアル単独、又はオーディオとビジュアルとを組み合わせたものを含む。オーディオデータの例としては、音楽、発話、又は他の音声を含む。ビジュアルデータの例としては、ビデオ、アニメーション、スライドショー、テキスト、スチル画像等を含む。従って、本発明は、ビデオデータ、ビジュアルテキストデータ、発話データ、又は他の形式のオーディオ/ビジュアルデータを再生するために使用できる。1つの実施形態において、オーディオ/ビジュアルデータは複数のトラックにグループ化される。トラックは、歌曲、メッセージ、物語、ビデオ、又はビデオの1場面等であってもよい。従って、トラックという用語は、オーディオ/ビジュアルデータのグループ化を言及するために使用される。
【0017】
トラックは、再生リストによってグループ化できる。最も一般的な形態において、再生リストはトラックリストである。リストは、順序づけできる場合もあれば順序づけできない場合もある。1つの実施形態において、リストは、トラック識別とトラックを探す場所を示すパスとを格納する。別の実施形態において、追加的な情報を格納でき、より少ない情報を格納できるか又は別の情報を格納できる。従来技術では、一般に、再生リストは、再生リストに追加されることになる歌曲セットを手動で選択するユーザによって作成される。また、従来技術は、ユーザが再生リストを作成する基準を規定するための手段を備える。これらの手動で作成された再生リスト、及び基準に基づいて作成された再生リストの両者は、ユーザ作成再生リストと呼ぶことにする。
【0018】
図1は、本発明を実現可能なシステムの1つの実施形態を示す。図1は、オーディオ/ビジュアルサーバの1つの実施形態においてある音楽サーバ102を示す。1つの実施形態において、音楽サーバ102は、ディスクチェンジャをエミュレートする。音楽サーバ102は、ヘッドユニット104と通信する。1つの実施形態において、ヘッドユニット104は、標準的な自動車用ステレオヘッドユニットであり、ディスクチェンジャと通信するようになっている。ヘッドユニット104には、ユーザに音楽を提供するスピーカ106、108、110、及び112が接続されている。また、図1には、音楽サーバ102又はドッキングステーション122(ドックとも呼ばれる)に接続可能な着脱式ディスクカートリッジ120が示されている。1つの実施形態において、ディスクカートリッジ120は、ハードディスクを備えている。別の実施形態において、ディスクカートリッジ120は、別の種類の記憶メディア(例えば、フラッシュメモリ、RAM、光ディスク、DVD等)を備えている。
【0019】
ドッキングステーション122は、コンピュータ124に接続されている。1つの実施形態において、ドッキングステーション122は、コンピュータ124のUSBポートに接続される。別の実施形態において、ドッキングステーション122は、パラレルポート、シリアルポート、ファイヤワイヤ接続部、又は他のインターフェースに接続できる。別の実施形態において、ドッキングステーション122は、赤外線、RF等の無線接続を使用してコンピュータ124と通信できる。もしくは、ドッキングステーションは、ネットワーク上でコンピュータ124と通信する、ネットワーク上の独立した構成要素であってもよい。
【0020】
図1にはコンピュータ124に接続されているモニタ126が示されている。コンピュータ124は、本技術分野では公知の標準的なパーソナルコンピュータである。例えば、コンピュータ124は、プロセッサ、プロセッサと通信するメモリ、プロセッサと通信するハードディスク装置、USBポート、シリアルポート、パラレルポート、ネットワークインターフェース(例えば、ネットワークカード又はモデム)、キーボード、及びポインティングデバイスを含む。キーボード、ポインティングデバイス、及びモニタ126は、ユーザが音楽サーバ102にトラックを追加できるように、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)と情報のやりとりを行うために使用される。コンピュータ124は、モデム、LAN、又は他の手段を経由してインターネット128に接続される。本発明の1つの実施形態において、インターネットを経由してトラックのダウンロード、トラック関連情報のダウンロード、トラック関連情報の保存、及びファームウエアのダウンロードを行うために、インターネットサーバ130が備えられている。図1のシステムの1つの実施形態において、トラックは音楽である。
【0021】
一般に、図1に示す実施形態は以下のように作動する。ユーザは、カートリッジ120をドッキングステーション122に差し込む。ユーザは、コンピュータ124上でGUIを利用してインターネット(インターネットサーバ130を含む)又は他のソースからコンピュータ124のハードディスクにトラックをダウンロードする。音楽のダウンロードは、本発明のGUIを使用せずに行うこともできる。トラックがディスクカートリッジ120上に保存された後に、ディスクカートリッジ120はドッキングステーション122から取り外され、音楽サーバ102に挿入される。1つの実施形態において、音楽サーバ102及びヘッドユニット104は、自動車内に取り付けられる。詳細には、音楽サーバ102は、自動車のトランクの中に取り付けてもよく、ヘッドユニット104は、ダッシュボード内に取り付けられる。ディスクカートリッジ120を音楽サーバ102に挿入した後に、ユーザは、ヘッドユニット104を使用してディスクカートリッジ120のトラックにアクセスして、スピーカ106、108、110、及び112を介してそれらのトラックを再生できる。
【0022】
ディスクカートリッジ120内のハードディスク装置は、音楽サーバ102によって再生されることになる音楽ファイルを含む。また、ハードディスク装置は、種々のプログラムコード、機器構成情報、及び再生リスト情報を含む。機器構成情報の例としては、各トラック間で一時停止する必要があるか、テキスト出力を可能にする必要があるか、ランダム再生を可能にする必要があるか、各トラック間のギャップ長、再生リスト内のトラックの繰り返しに関する情報、ヘッドユニット104と通信するためにコントローラ320を設定するための一連のファイル、及びフラッグセットを有するテキストファイルの情報を挙げることができる。フラッグセットは、ディスクカートリッジの交換、他の接続機器、ヘッドユニットのテキストのオン/オフ、アップカウント式又はダウンカウント式に表示される経過時間のいずれかを示す。ディスクカートリッジの交換を示すフラッグは、1バイトの2進値であり、ディスクカートリッジ120がドッキングステーション122に接続されてディスクカートリッジ120にデータが書き込まれるか又は削除されると、コンピュータ124によって増分される。もしくは、フラッグは1ビットとすることができる。1つの実施形態において、音楽サーバ102は、ディスクカートリッジ120に書き込みが禁止されていることに留意されたい。また、ドライブは、ヘッドユニットの任意のボタンの機能を無効にするのに使用されるボタンマッピングファイルを含む。ボックスを自動的にオフにするための温度設定を行うためのファイルも含まれる。1つの実施形態において、音楽サーバ102は、温度を測定するための温度計及び電子部品を含む。温度がファイルの設定値に達すると、音楽サーバ102は自動的にオフになる。別のファイルは、ヘッドユニット104と通信するためにコントローラ320をプログラムするのに使用されるファームウエアを格納している。ハードディスク装置178上のファームウエア(及びそのバージョン番号)は暗号化されている。
【0023】
また、ハードディスク装置178は、音楽サーバ102用のオペレーティングシステムを格納している。1つの実施形態において、使用されるオペレーティングシステムはLINUXである。別のオペレーティングシステムも使用できる。オペレーティングシステムの他に、各種ドライバ(IDEドライバ、ディジタル−アナログ変換用オーディオドライバ、プロセッサとコントローラとの間のシリアルインターフェース用ドライバ等を含む)が格納されている。また、起動ファイルも格納されている(電源投入後にプロセッサ302が実行する起動コードを含む)。
【0024】
図2は音楽サーバ102の1つの実施形態の構成要素のブロック図を示す。バス300は、プロセッサ302、ブートROM304、RAM306、及びIDEグルーロジック308に接続される。IDEグルーロジック308にはIDEコネクタ310が接続されている。IDEコネクタ310は、ディスクカートリッジ120のコネクタ172に接続するために使用される。RAM306はプロセッサ302のメモリとして使用される。1つの実施形態において、RAM306は16メガバイトのDRAMを含む。ブートROM304は、プロセッサ302を起動するためのコードを格納するために使用される。また、プロセッサ302はコントローラ320に接続される。ヘッドユニットとの通信はリアルタイムで行われるが、プロセッサはオーディオ/ビジュアルデータのデコード処理に使用中なので、音楽サーバ102は、別のプロセッサ及びコントローラを使用する。1つの実施形態において、プロセッサ302は、ARMアーキテクチャを実行するCirrus Logic社のEP 7212である。適切なコントローラの一例は、Phillips8051マイクロコントローラである。別のプロセッサ及び/又はコントローラを使用できることを留意されたい。コントローラ320はコントローラと呼ばれるが、コントローラ及びプロセッサという用語は互換性があり、コントローラ320はプロセッサと呼ばれる場合もある。
【0025】
コントローラ320とプロセッサ302との間の通信は、シリアルインターフェースを含む。特定の実施形態において、プロセッサ302からコントローラ320に送信されるプログラム信号が存在する。コントローラ320は、内部フラッシュメモリを含む。プログラム信号は、コントローラ320の内部フラッシュメモリをプログラムするためにプロセッサによって使用される。コントローラ320は、コネクタ322に接続されたグルーロジック330に接続される。1つの実施形態において、コネクタ322は24ピンのセントロニクスポートである。コネクタ322はケーブルに取り付けられる。ケーブルの他端はヘッドユニット104に接続される。多数の自動車用ステレオヘッドユニットは、ヘッドユニット裏側にディスクチェンジャ用ポートを有する。このポートは、ケーブル接続用のインターフェースを有する。ディスクチェンジャポートで通信される信号は、12ボルトの電源、接地、アクセサリ信号、クロック信号、及びデータピンを含む。別の方法として、アクセサリ信号は、ケーブルの一部ではなく、送信されないか又は独立して送信される。
【0026】
グルーロジック330は再プログラム可能である。例えば、グルーロジック330は、FPGA又はPLD(並びに他の適切なプログラム可能なロジックデバイス)とすることができる。グルーロジック330は、プロセッサ302に接続されてプログラムされる。グルーロジック330は、ラッチ回路、インバータ回路、及び各々のヘッドユニットに特有であり、特定のヘッドユニットと互換性のあるコントローラ320と通信を行うために使用される他のグルーロジックを備える。
【0027】
また、コネクタ322は、電力モジュール330に接続される。ヘッドユニット104からコネクタ322へのケーブルは、自動車のアクセサリ信号と、車のバッテリ又は他の電源からの12ボルトの電力を供給する。この12ボルト電力は、電力モジュール330に供給される。次に、電力モジュール330は、図2に示される構成要素に供給される5ボルトDC電力を生成する。信号340は、コントローラ320に5ボルトの電力を供給する。他の構成要素に対する5ボルトの電力接続は、図2には示されていない。また、電力モジュール330は、コントローラ320の内部フラッシュメモリをプログラムするために、12ボルトの電力信号342をコントローラ320に伝達する。1つの実施形態において、電力モジュール330はNational Semiconductor社のLM317である。電力モジュール330にはスイッチ332が接続されている。1つの実施形態において、スイッチ332は、音楽サーバ102にディスクカートリッジ120が適切に挿入された場合にオンになる。スイッチ332がオンになると共にアクセサリ信号がオンになると、電力モジュール330は、図2の構成要素に5ボルトの電力を供給する。スイッチ332がオンでないか又はアクセサリ信号がオンでない場合、電力モジュール330は図2の構成要素に電力を供給しない。従って、ディスクカートリッジ120が音楽サーバ102に適切に挿入されない限り音楽サーバ102は作動しない。1つの実施形態において、唯一の例外は、5ボルトの電力信号340が常にオンになっていることである。別の実施形態において、システムはスイッチ332を備えておらず、ディスクカートリッジ120が挿入されていなくても作動する。この別の実施形態において、音楽はRAM306又は他の記憶メディアに保存される。
【0028】
また、図2にはプロセッサ302及びコネクタ322に接続されたディジタル−アナログ変換器324が示されている。また、ディジタル−アナログ変換器324にはオーディオコネクタ326が接続されている。1つの実施形態において、オーディオコネクタ326は、1つ又はそれ以上のRCAオーディオポートを含む。1つ又はそれ以上のケーブルは、オーディオコネクタ326をヘッドユニット104に接続する。1つの実施形態において、プロセッサ302は、オーディオ/ビジュアルファイルをデコードするために使用される。デコードされたオーディオ/ビジュアルデータは、ディジタル−アナログ変換器324に伝達され、次にオーディオコネクタ326又はコネクタ322に伝えられる。従って、サーバ120は、特定のヘッドユニットに応じて、コネクタ322又はオーディオコネクタ326を経由して、ヘッドユニット104にオーディオ信号を供給することができる。コネクタ322を経由して送信されたオーディオ信号は、特定のヘッドユニットに応じてアナログ信号の場合もあればディジタル信号の場合もある。
【0029】
コントローラ320内のフラッシュメモリは、コントローラ320を適切なヘッドユニットとインターフェース接続するようにプログラムするためのファームウエアを格納する。音楽サーバ102が第1のヘッドユニットと通信するように初期設定され、その後、ユーザが異なるヘッドユニットを備える別の自動車に音楽サーバ102をインストールする場合、コントローラ320は、コントローラ320の内部フラッシュメモリのファームウエアを変更することによって、新しいヘッドユニットと通信するように再プログラム可能である。
【0030】
音楽サーバ102からヘッドユニット104への接続は、前述のようにピンコネクタとケーブルを含む点に留意されたい。ピンコネクタ及びケーブルの組み合わせの別の方法としては、ケーブル単独、ピンコネクタ単独、無線接続、光接続、イーサネット(登録商標)、LAN、モデム、又は他の高速又は低速データラインを挙げることができる。
【0031】
図3は、前述の本発明の実施形態の全体的な使用方法を示すフローチャートである。ステップ402において、ユーザは音楽を取得する。音楽を取得するためには多数の適切な選択肢がある。1つの実施形態において、音楽は、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM、オーディオコンパクトディスク等からコンピュータ124に転送することで取得される。別の方法として、音楽は、インターネットからダウンロードすることができる。また、音楽は、ネットワークを経由して転送することによって、又は、音楽又はオーディオ/ビジュアルファイルを転送するための公知の他の任意の手段によってコンピュータ124に保存できる。ステップ404において、音楽サーバ102を使用して再生する必要がある音楽は、コンピュータ124からドッキングステーション122を経由してディスクカートリッジ120に転送される。ステップ406において、ディスクカートリッジ120がドッキングステーション122から取り出される。ステップ408において、ディスクカートリッジ120は音楽サーバ102に挿入される。ステップ410において、ユーザはヘッドユニット104を操作する。ステップ412において、ヘッドユニット104は、音楽サーバ102に特定の音楽の再生を要求する命令を送信する。ステップ414において、音楽サーバ102は要求された音楽をヘッドユニット104に供給する。ステップ416において、ヘッドユニット104は、スピーカ106、108、110、及び112を介して音楽を再生する。
【0032】
図1から図3の実施形態は、本発明を実現するためのシステムの実施例を与えるものである。これらシステムの詳細は、2000年3月8日出願の米国特許出願番号09/521,182「オーディオ/ビジュアルサーバ」、及び2001年3月1日出願のPCT出願番号PCT/US01/06602「オーディオ/ビジュアルサーバ」に説明されており、いずれも本明細書に引用によって組み込まれている。図1から図3の実施形態は、本発明を利用した適切なシステムの実施例であり、他の多くのシステムを利用できる点に留意されたい。さらに、図2の種々の構成要素の相互の通信方法の詳細なシステム設計の殆どは本発明には関係しない。
【0033】
図4は自動車用ステレオヘッドユニット104の例示的なユーザインターフェースの正面図である。ユーザインターフェースは、ユーザがステレオシステムを制御してステレオシステムから戻される情報を受信する手段を備える。図4のインターフェースは、自動車のステレオ用であるが、このインターフェースは他の形式のオーディオ/ビジュアル機器に使用することもできる。インターフェースは表示部500を含む。自動車用ヘッドユニット104がラジオを制御している場合、表示部500には現在選局中のラジオ局が表示されることになる。自動車用ヘッドユニット104がCDチェンジャを制御している場合、表示部500の左側には「CD」が表示され、表示部500にディスク番号(例えば2)及びトラック番号(例えば07)が表示されることになる。特定の実施形態において、ヘッドユニット104はインダッシュ型CDプレーヤを備えることもできる。ヘッドユニット104は、音量ボタン502及び選局ボタン504を有する。また、ヘッドユニット104は、ソースボタン506、508、及び510を有する。FMボタン506によりヘッドユニット104はFM局を選局できる。AMボタン508によりヘッドユニット104はAM局を選局できる。CDボタン512によりヘッドユニット104はディスクチェンジャを作動させることができる。FM又はAMの選局中にスキャンボタン510を押すと、ヘッドユニットは種々のラジオ局をスキャンすることになる。ディスクチェンジャの操作中にRNDボタンを押すと、ディスクチェンジャのトラックはランダムに再生されることになる。リバースボタン516は、ディスクチェンジャを前のトラックに戻すために使用される。リバースボタン516を押し続けると、ディスクチェンジャはトラックを反対方向にスキャンすることになる。フォワードボタン518を押すと、ディスクチェンジャは次のトラックに移動することになる。フォワードボタン518を押し続けると、ディスクチェンジャはそのトラックを早送りすることになる。また、ヘッドユニット104は、6個の番号ボタン520(「1」)、522(「2」)、524(「3」)、526(「4」)、528(「5」)、及び530(「6」)を含む。ボタン520−530は、ディスクチェンジャからCDを選択するために使用される。すなわち、一部のディスクチェンジャは6枚のCDを収容することができる。ボタン520を選択することによってディスク1が選択され、ボタン522を選択することによってディスク2が選択され、ボタン524を選択することによってディスク3が選択され、ボタン526を選択することによってディスク4が選択され、ボタン528を選択することによってディスク5が選択され、ボタン530を選択することによってディスク6が選択されることになる。1つの実施形態において、ラジオとして作動中にはボタン520−530は予め設定されたラジオ局を選局するために使用できる。特定の実施形態において、ヘッドユニット104は、任意の1つ又はそれ以上のボタンの代わりに又はそれらに加えて、ノブ、スライダ、音声入力、タッチパネル等を使用することができる。ユーザインターフェース上のボタン、ノブ、スライダ、タッチパネル、音声入力等の各々は、入力装置として知られている。本発明を実現するために、システムは任意の形式の任意の数の入力装置を使用することができる。例えば、1つの実施形態において、本発明の全ての機能を果たすために、ヘッドユニットは音声命令を入力する1つの入力装置を含むことができる。
【0034】
本発明の1つの実施形態は、ディスクチェンジャをエミュレートするために、前述のオーディオ/ビジュアルサーバを使用することができる。この実施形態において、ユーザが作成した種々の再生リストを選択するためにボタン520−530を使用することができる。しかしながら、全てのトラックを6つの再生リストに保存するようにユーザに要求することは、ユーザがトラックを管理して体系化するための最良の方法ではない場合もある。従って、本発明は、オーディオ/ビジュアルサーバ(又は他の装置)上のトラックを体系化してアクセスする新しい有効な方法を提供する。本発明の1つの実施形態は、各モードを選択するために6つのボタン520−530を使用する。1つの具体例では、少なくとも6つのボタンを必要とする。別の具体例では、6つよりも多いか又は少ないボタンを使用できる。また、本発明は、フォワードボタン516及びリバースボタン518を利用する。1つの実施形態において、ボタン520−530、及びボタン516、518は、本発明を実施するための必要最小限のボタンである。別の実施形態において、それらのボタンよりも多いか又は少ないボタンを使用できる。1つの具体例では、本発明は、6つのボタン520−530よりも多くない場合にのみ利用され、ボタンは列内で一度だけ登録され、1つのボタンの押圧操作に関連するメッセージは1つだけあり、番号ボタンによりオーディオ出力を簡単に消音できる。別の実施形態において、別の制限を適用できる。
【0035】
本発明の1つの実施形態では、モードボタンとアクションボタンの2組のボタンを使用する。モードボタンは、ヘッドユニット上の1−6の番号付きボタンである(ボタン520−530)。アクションボタンは、フォワードボタン516及びリバースボタン518である。別の実施形態において、モードボタンとアクションボタンとして別のボタンを使用できる。本発明の1つの実施形態では、6つのモード、すなわちトラックモード、再生リストモード、アルバムモード、アーティストモード、ジャンルモード、及び特別機能モードを含む。ユーザは、トラックモードを使って現行の再生リスト上の現行のトラックを別のトラックに変更することができる。現行の2桁のトラック番号は表示部500上に表示される。これはデフォルトモードである。1つの実施形態において、他の全てのモードは数秒後にデフォルトモードに戻ることになる。
【0036】
ボタン520を押すことによって、システムはトラックモードに入ることになる。トラックモードの状態では、システムは、ボタン518が押されると現行の再生リス上で1トラック進み、ボタン516が押されると1トラック戻り、ランダムボタン514が押されると現行の再生リストをランダム化することになる。1トラック戻ることは、現行の歌曲の先頭にない場合は、現行の歌曲の先頭に戻ることを含む。1トラック戻ることは、現行の歌曲の先頭にある場合は、前のトラックを再生することを含む。つまり、トラックモードは、使用中の現行の再生リストに関するトラックを切替えるために使用される。ユーザは、再生リストを切替えるためには、再生リストモード、アルバムモード、アーティストモード、又はジャンルモードに進む必要があるであろう。
【0037】
再生リストモードにより、ユーザは、ユーザが作成した各再生リストを変更することができる。再生リストモード時に、表示部500は、アクセス中の再生リストの番号を表示する。ユーザがボタン522を押すとシステムは再生リストモードに進むことになる。再生リストモード時にフォワードボタン518を押すと、システムはユーザが作成した次の再生リストにアクセスし、ボタン516を押すと、システムはユーザが作成した前の再生リストにアクセスし、ランダムボタン514を押すと、システムはランダム機能(例えば、ランダムトラック及び/又はランダム再生リスト)に戻る。
【0038】
アルバムモードにより、ユーザはオーディオ/ビジュアルサーバ上の種々のトラックのアルバムを閲覧することができる。システムはアルバム毎に全てのトラックを分類して、アルバムのリストを作成する。アルバムモードにおいて、ユーザは、種々のアルバムを閲覧し、1つの特定のアルバムを選択してそのアルバムからのトラックを再生することができる。1つの実施形態において、システムは、各々のアルバムに関する再生リストを作成する。各々の再生リストは、同じアルバムからのトラックを含む。アルバムモードにおいて、ユーザは所望のアルバムの再生リストを選択する。ユーザは、ボタン524を押してアルバムモードに進む。アルバムモード時に、ボタン518を選択するとシステムは次のアルバムの再生リストにアクセスし、ボタン516を押すとシステムは前のアルバムの再生リストにアクセスし、ランダムボタン514を押すとランダム機能に戻る。各々のアルバムの再生リストは、その再生リストの再生中に表示された番号が割り当てられる。もしくは、アルバムを特定するテキストメッセージを表示することができる。
【0039】
アーティストモードにより、ユーザはオーディオ/ビジュアルサーバ内の歌曲で表される全てのアーティストのリストを閲覧することができる。1つの実施形態において、オーディオ/ビジュアルサーバは、全てのトラック(例えば、歌曲)をアーティスト毎に分類し、そのアーティストによる再生リストを作成する。再生リスト上の各々のトラックのアーティストは同一である。次に、ユーザはどのアーティストを聴くか選択することができ、そのアーティストの全てのトラックが再生されることになる。ユーザは、ボタン526を押してアーティストモードに入る。アーティストモード時に、ボタン518を選択すると、システムはユーザが作成した次の再生リストにアクセスし、ボタン516を選択すると、システムはユーザが作成した前の再生リストにアクセスし、ランダムボタン514を選択すると、システムはランダム機能に戻る。1つの実施形態において、各々のアーティストの再生リストには番号が割り当てられ、アクセス中のアーティストの適切な番号が表示部500に表示される。別の実施形態において、アーティストの名前を表示するためにテキストが使用される。
【0040】
ジャンルモードにより、ユーザはジャンル別(例えばロック、ジャズ、クラシック)に歌曲を閲覧することができる。1つの実施形態において、システムは全ての歌曲をジャンル毎に分類し、各々のジャンルの再生リストを作成することができる。特定の再生リスト上の各々の歌曲はジャンルが同一とすることができる。すなわち、ロックの再生リスト上の全ての歌曲はロック曲である。ボタン528を押すことによって、ユーザはジャンルモードに入る。ジャンルモードの状態で、ユーザは、ボタン518を選択して次ジャンルの再生リストに進むことができ、ボタン516を選択して前のジャンルの再生リストに戻ることができ、又はボタン514を選択してマガジンのランダム機能を作動させることができる。ジャンルモード時に、システムはアクセス中の特定のジャンルを表示部500上に表示する。1つの実施形態において、各々のジャンルは番号が割り当てられ、その番号は表示部500に表示される。もしくは、「ロック」、「ジャズ」等を表示するテキストメッセージが表示される。
【0041】
特別機能モードにより、将来機能を追加できるばかりでなく、いくつかのランタイム機能と設定機能にアクセスできるようになる。1つの実施形態において、特別機能メニューは、1レベルの深さに制限される。別の実施形態において、複数のレベルが使用できる。ボタン530を選択することによってユーザは特別機能モードに入る。特別機能モードの状態で、ユーザはリバースボタン516とフォワードボタン518を使用して種々のメニュー項目を切替えることができる。スキャンボタン510は項目を選択するために使用される。1つの実施形態において、特別機能メニューは6つの項目を含む。第1の項目はクイックヘルプメニューである。第2の項目はユーザヘルプのために音声メッセージをオンにする。第3の項目は音声メッセージをオフにする。第4の項目は全ての音声メッセージを英語にする。第5の項目はヘルプメッセージを英語以外(例えばドイツ語)にする。第6の項目はオーディオファイルからバージョンリリース情報を再生する。
【0042】
前述したように、ヘッドユニット104は、コントローラ320が受信したメッセージを伝送することによって、オーディオ/ビジュアルサーバ102と通信する。コントローラ320は、プロセッサ302と通信する。コントローラ320とプロセッサ302との間で伝送される特定のメッセージとしては、コントローラ320からプロセッサ302への、要求された現行モード及び選択されたアクションの通知を挙げることができる。追加的に、種々のトラックの再生開始又は終了を示すメッセージをコントローラ320からプロセッサ302に送ることができる。例えば、機能モードに入ると、コントローラ320は、コントローラが機能メニューに入ったことを示すメッセージをプロセッサ302に送ることになる。プロセッサ302は、最新の機能メニューに関する情報に応答することになる。また、コントローラ320は、どのメニュー項目が表示部に表示されているかをプロセッサ302に知らせることができる。プロセッサ302は、オーディオファイルを再生するか、又はテキストパケットを返答するか、又は何もしない。また、コントローラ320は、一組のメニュー項目、メニューレベル、又はトラックの上方又は下方のどちらに進むかをプロセッサ302に知らせる。
【0043】
前記の説明は、カスタムユーザの再生リスト、アーティスト毎に体系化された再生リスト、アルバム毎に体系化された再生リスト、及びジャンル毎に体系化された再生リストを説明していることに留意されたい。また、本発明は、例えば、発行日、バンドのメンバー、出身国、アルファベット順、俳優、長さ、言語、又は任意の他の基準といった、トラックの他の属性毎に体系化された再生リストをサポートする。1つの実施形態において、モードはトラック識別属性に関連する。トラック識別属性は、トラックを記述するデータ値とすることができ、トラックを識別するために使用できる。例示的に、タイトル、アルバム、ジャンル、アーティスト、発行年、出身国、言語、俳優、長さ、又はトラックを記述又は識別するために使用できる他の情報等が含まれる。1つの実施形態において、本発明は、MP3フォーマット形式の音楽ファイルと一緒に使用される。最近のMP3ファイルはID3タグを含んでいる。ID3タグは、トラックのタイトル、アーティスト、アルバム、録音年、トラック番号、ジャンル、及びコメントを記憶することができる。ID3タグの情報は全てトラック識別属性とすることができる。
【0044】
図5は、本発明を実施するプロセスの1つの実施形態を示すフローチャートである。ステップ602において、オーディオ/ビジュアルサーバ102は電源オンになる。1つの実施形態において、電源オンになるとシステムはデータ構造セットを作成することになる。各々のモード毎に1つのデータ構造が存在する。各々のトラック識別属性に対するモードが存在する実施形態において、各々のトラック識別属性に対して1つのデータ構造が存在する。1つの選択肢において、各々のモードに関する情報を格納することになるデータ構造は1つだけ存在する。データ構造は、再生リストの情報を格納する。1つの実施形態において、各々のモードは、トラック識別属性(例えばアルバム、タイトル、ジャンル等)に関連づけされる。各々のモードは、再生リストセットを含むことができる。各々の再生リストは、対応するトラック識別属性に関する異なる値に関連づけることができる。各々の再生リスト内では、再生リスト内の各々のトラックは検討中のトラック識別属性と同じ値をもつ。例えば、アーティストモードに関して、オーディオ/ビジュアルサーバに歌曲が保存されている10人のアーティストにそれぞれ対応する10個の再生リストが存在できる。このモードに対応するトラック識別属性は「アーティスト」であり、各々の再生リストはアーティストの属性に対して異なる値をもつ。各々の再生リスト内では全てのトラックが同じアーティストによるものなので、再生リスト内の各々のトラックに対するアーティストの属性の値は同じである。図6は、図5のステップ604で作成された種々のデータ構造の実施例を示す。データ構造660は、ユーザが作成した再生リストを格納する。データ構造670は、アーティストモードの再生リストを格納する。データ構造680は、アルバムモードの再生リストを格納する。データ構造690は、ジャンルモードの再生リストを格納する。1つの実施形態において、図6の各々のデータ構造はアレイ構造である。別の実施形態において、データ構造はリンクづけされたリストである。別の形式のデータ構造も使用できる。
【0045】
データ構造660は、再生リスト662、再生リスト664、・・・再生リスト666を示す。各々の再生リストはトラックセット(Tr1、Tr2、Tr3、・・・TrN)を含む。各々のトラックに関しては、データ構造は、トラック名とハードディスク上のそのトラックへのパスを格納する。特定の実施形態において、トラック識別属性の全て又はサブセットが格納される。1つの実施形態において、図6の全ての再生リストのトラックがセット順に格納され、その順番で再生される。別の実施形態において、再生リストは順不同である。
【0046】
データ構造670は、再生リスト672、再生リスト674、・・・再生リスト676を格納する。各々の再生リストはトラックセット(Tr1、Tr2、Tr3、・・・TrN)を含む。各々のトラックに関しては、データ構造は、トラック名とハードディスク上のそのトラックへのパスを格納する。特定の実施形態において、トラック識別属性の全て又はサブセットが格納される。
【0047】
データ構造680は、アルバムモードの再生リストを格納する。データ構造680は、N個の再生リストを格納できる。図6は、再生リスト682、再生リスト684、・・・再生リスト686を示す。各々の再生リストはトラックセット(Tr1、Tr2、Tr3、・・・TrN)を含む。各々のトラックに関しては、データ構造は、トラック名とハードディスク上のそのトラックへのパスを格納する。特定の実施形態において、トラック識別属性の全て又はサブセットが格納される。別の実施形態において、各々のトラックについての別の情報を格納することができる。
【0048】
データ構造690は、ジャンルモードの再生リストを格納する。N個までの再生リストを格納することができる。図6は、再生リスト692、ジャンル再生リスト694、・・・ジャンル再生リスト696を示す。各々の再生リストはトラックセット(Tr1、Tr2、Tr3、・・・TrN)を含む。各々のトラックに関しては、データ構造は、トラック名とハードディスク上のそのトラックへのパスを格納する。特定の実施形態において、トラック識別属性の全て又はサブセットが格納される。
【0049】
オーディオ/ビジュアルサーバは、起動時に複数の再生リストを作成する。つまり、システムは、全てのトラックをアルバム、アーティスト、ジャンル、及び/又は他の属性毎に体系化する。各々のモードについて再生リストセットが存在する。すなわち、ユーザがアーティストモードに入ると、ユーザは種々のアーティストの再生リストを閲覧することができる。前述のように、ハードディスクに保存された音楽によって表される、各々のアーティストに対して1つのアーティスト用再生リストが存在する。ユーザが再生リストを選択した状態で、ユーザは、ユーザに対して再生される、再生リストからの歌曲を取得することになる。ユーザは、再生リストを閲覧するためにフォワードボタン及びリバースボタンを使用できる。
【0050】
図7は、図6のデータ構造を作成するプロセスを説明するフローチャートである。つまり、図7のプロセスは、図5のステップ604を実現するものである。特に、図7はデータ構造670を作成するプロセスを例示的に説明する。また、別のデータ構造を作成するために同じプロセスを使用できる。
【0051】
ステップ702において、システムはデータベースファイルにアクセスする。すなわち、オーディオ/ビジュアルサーバに配置されたハードディスク装置は、ドッキングステーション122からカートリッジ120を取り外す前に、コンピュータ124がハードディスク装置に追加した多数のデータベースファイルを記録する。1つの実施形態において、アーティスト用のデータベースファイル、ジャンル用のデータベースファイル、及びアルバム用のデータベースファイルが存在する。特定の実施形態において、各々のモードに対して1つのデータベースファイルが存在する。もしくは、モードを作成するのに使用される、各々のトラック識別属性に対して1つのデータベースを考えることができる。
【0052】
アーティストのデータベースファイルにおいて、最初に全てのトラックはアーティスト毎に格納され、次にジャンル毎、次にアルバム毎、次にタイトル毎に格納される。各々のタイトルと一緒にその特定のタイトルに関するハードディスク上のパスが保存される。換言すれば、データベースファイルは、アーティスト毎に分解される。各々のアーティスト内に各々のジャンルのカテゴリが存在する。各々のジャンル内に各々のアルバムのカテゴリが存在する。各々のアルバム内にタイトルリストが存在する。
【0053】
ジャンルのデータベースファイルは、最初にジャンル毎に格納される。各々のジャンル内にアーティストのリストが存在する。各々のアーティスト内にアルバムのリストが存在する。各々のアルバムに関して、関連パスと一緒にトラックのリストが存在する。
【0054】
アルバムのデータベースファイルは、最初にアルバム毎に保存される。各々のアルバム内にジャンルのリストが存在する。各々のジャンル内にアーティストのリストが存在する。各々のアーティスト内に関連パスと一緒にタイトルのリストが存在する。前記ではアーティストのデータベースファイル、ジャンルのデータベースファイル、及びアルバムのデータベースファイルに関する順序付けセットが例示されている。本発明では、別の順序付けを使用できる。本発明を利用するために1つの固有の順序付けが必要になるものではない。
【0055】
図7のステップ702は、アーティスト(又は他の適切な)データベースファイルを読み取るシステムを含む。ステップ704において、データベースファイル内の次のアーティストにアクセスする。これがステップ704での最初の実行の場合、第1のアーティストにアクセスする。ステップ706において、アーティスト用のアレイを作成する。アレイは再生リストを表す。例えば、ステップ706は、アーティスト1に関する作成中の再生リスト672を含むことができる。ステップ708において、そのアーティストの下に記載された次のジャンルにアクセスする。各々のアーティストに関してジャンルのリストが存在することに留意されたい。ステップ708において次のジャンルにアクセスする。このアーティストに関してステップ708が最初に実行される場合、第1のジャンルにアクセスする。ステップ710において、次のアルバムにアクセスする。各々のジャンル内でアルバムのリストが提供される。次のアルバムがステップ710において選択される。このジャンル及びアーティストに関して、ステップ710が最初に実行される場合、第1のアルバムを選択する。各々のアルバム内にはトラックタイトルのリスト及び対応するパスが存在する。ステップ712において、次の(おそらくは最初の)タイトル及び関連パスにアクセスする。ステップ714において、トラックのタイトル、パス、アルバム、ジャンル、及びアクセスされたトラックのアーティストが、ステップ714の次の利用可能な入力時にアレイに格納される。別の実施形態において、トラックのタイトル及びパスだけが格納される。特定の実施形態において、別の情報を格納することができる。ステップ716において、アクセス中の現行のアルバムに関してそれ以上のトラックが存在するか否かが判定される。それ以上のトラックがある場合、ステップ712に戻る。現行のアルバムに関してそれ以上のトラックが無い場合、ステップ718に戻る。ステップ718において、現行のジャンルに関してそれ以上の考慮すべきアルバムが存在するか否かが判定される。それ以上のアルバムがある場合、ステップ710に戻る。現在のジャンルに関してそれ以上の考慮すべききトラックが無い場合、ステップ720に戻り、現行のアーティストに関してそれ以上の考慮すべきジャンルが存在するか否かが判定される。それ以上の考慮すべきジャンルが無い場合、ステップ708に戻る。現行のアーティストに関してそれ以上の考慮すべきジャンルが無い場合、ステップ722に戻る。ステップ722において、現行のデータベースファイルに関して対それ以上の考慮すべきアーティストが存在するか否かが判定される。それ以上の考慮すべきアーティストがある場合、ステップ704に戻る。それ以上の考慮すべきアーティストが無い場合、図7の方法は終了する。図7は、データベースファイルの各々に対して実行され、アーティストモード、アルバムモード、ジャンルモード、及び所望の任意の他の全てのモードに関連するトラック識別属性の各々に関するデータ構造を作成する。しかしながら、異なるデータベースファイルに関して、アーティスト、アルバム、ジャンル、及び他の属性を検索する順序は、データベースファイル内の分類に依存することになる。
【0056】
再び図5を参照すると、図6の各々のデータ構造はステップ604において作成される。ステップ604の後に、システムは、ラジオ、テーププレーヤ、CDプレーヤ、ディジタル音楽プレーヤ等として使用されるシステムを含む、通常の操作モードに進む。ステップ606において、システムはCDを再生するための選択信号を受信する。1つの実施形態において、ステップ606は選択されたボタン512を含む。本発明の1つの実施形態は、ボタン512が選択されたときにディスクチェンジャをエミュレートするために音楽サーバ102を使用する。つまり、ユーザがCDボタン512を押すと音楽サーバ102が起動し、ディスクチェンジャをエミュレートして圧縮ディジタル音楽ファイルを再生することになる。図5のステップ608において、音楽サーバ102は音楽再生を開始する。1つの実施形態において、音楽サーバ102は、それが中断された地点で音楽再生を開始することができる。音楽サーバ102が停止された時に、サーバはすでにそのトラックの特定の位置のトラックを再生中であった。音楽サーバは、そのトラックが停止した場所から再生を続けることで動き出すことになる。
【0057】
図5のステップ610において命令が受信される。一般に、命令は、ユーザが図4に示す制御デバイス(例えばボタン、ノブ、スライダ等)の1つを呼び出した後に受信されることになる。もしくは、リモートコントロール又は他のインターフェースは、命令を送るために使用できる。ユーザがボタン、ノブ、スライダ等の1つを呼び出すと、音楽サーバ102に命令が送られる。命令が送られるまで、音楽サーバ102は最新の再生リストに基づいて音楽の再生を続け、命令を待つことになる。受信可能な命令は、トラック命令及びモード命令の少なくとも2種類である。トラック命令を受信すると、どの種類の命令を受信したかを判定する(ステップ612)。ユーザがリバースボタン516を呼び出すと、システムはステップ614で現行の再生リストの前のトラックを再生する。音楽サーバが歌曲の途中の場合、前の歌曲を再生することは、現行のトラックの先頭に戻ることを含みことができる。音楽サーバがすでにトラックの先頭にある場合、前のトラックを再生することは、再生リスト上の前のトラックの再生を含む。もしくは、前のトラックの再生は常に再生リスト上の前のトラックの再生を意味する。受信した命令が(フォワードボタン518に対応して)フォワード命令の場合、音楽サーバ102は、ステップ616において現行の再生リスト上の次のトラックを再生する。受信した命令が(ランダムボタンに対応して)ランダム命令の場合、音楽サーバ102は、ステップ618においてランダムモードに進み、ステップ620においてランダム化された再生リスト上の最初のトラックを再生する。ステップ614、616、及び620の後、本方法はステップ610に戻り、現行のトラックを再生しながら次の命令を待つ。
【0058】
ステップ610で受信した命令がモード命令の場合、システムはステップ630でどのモードの命令を受信したかを判定する。再生リストのモード命令を受信した場合(例えばボタン522)、システムはステップ632で再生リストモードに進む。アルバムモード命令を受信した場合(例えばボタン524)、システムはステップ634でアルバムモードに進む。アーティストモード命令を受信した場合(例えばボタン526)、システムはステップ636でアーティストモードに進む。ジャンルモード命令を受信した場合(例えばボタン528)、システムはステップ638でジャンルモードに進む。1つの実施形態において、システムがトラックモードの状態にある場合にボタン520が押されると、何も実行されない。
【0059】
図8は、任意の1つのモードを実行するプロセスを示すフローチャートである。すなわち、図8のプロセスは、再生リストモード632、アルバムモード634、アーティストモード636、及びジャンルモード638、又は他のモードを実行するために使用される。ステップ760において、システムは、切替えモードか否かを判定する。例えば、システムがすでにアルバムモードにあり、ユーザがアルバムモードのためのボタン524を選択した場合、システムは切替えモードにならずステップ762で第1の音声セットを再生することになる。ステップ762の1つの実施例は、使用中の現行の再生リストの音声による通知を含むことができる。ステップ760において、システムが切替えモード(例えば、アルバムモードからアーティストモードへの切替え)であると判定された場合、システムは、ステップ764で音声を再生する。1つの実施形態において、ステップ764は、新しいモードの通知と最新の再生リストの通知を含む。更に、時間切れメッセージを再生できる。以下の表には、特定のイベントが発生したときに再生される、ボイス(音声)を含む例示的なシステム音声が記載されている。1つの実施形態において、音声は再生音声ファイルに基づく。別の実施形態において、音声はテキストファイルに基づき、システムがファイル内のテキストに基づいて音声合成を行う。以下の表において、現行の表示列は、任意の所定時間にヘッドユニット上に表示されたディスク番号である。その時点から、ボタン押圧イベントがあり、それは番号付きボタン(例えば、ボタン520−530)、リバースボタン516、フォワードボタン518、又は他のボタンのいずれか1つである。下表の「ボタン押圧」列において、リバースボタン516又はフォワードボタン518のいずれかが押されたことを表示するために「t」が使用される。1つの実施形態において、時間切れメッセージは、音声が聞こえる前の数秒間は無音であり、従って、それらは即座に再生され、ボタンが押されると終了することに留意されたい。更に、「SW」が付与された特定の音声は、機能モードによってオン・オフできる。
【0060】
表1



【0061】
上記の音声に加え、システムは、機能メニューの音声を含むこともでき、例えば、使用可能な種々の機能を音声で通知し、それがいつ使用できていつ使用できないかを通知する。別の実施形態において、システムはウエルカムメッセージ、ヘルプメッセージ、及び種々のエラーメッセージを含むことができる。
【0062】
ステップ766において、システムは再生リストを切替える。モード切替え命令を受信した時点で、システムは特定のトラックを再生中であった。ステップ766において、システムは現在再生中のトラックを含む、新しいモードの再生リストを識別することができる。識別された再生リストは、最新の再生リストになるはずである。再生中の現行のトラックの再生は継続されることになる。
【0063】
図9は再生リストを切替えるステップ766を実施するための1つの例示的な実施形態を示すフローチャートである。他の適切な方法を使用することもできる。再生リストを切替えるために、システムは、最初にステップ840で適切なデータ構造にアクセスする。システムは、ユーザ作成の再生リストモードへの切替え時にデータ構造660にアクセスする。システムは、アーティストモードへの切替え時にデータ構造670にアクセスする。システムは、アルバムモードへの切替え時にデータ構造680にアクセスする。システムは、ジャンルモードへの切替え時にデータ構造690にアクセスする。適切なデータ構造にアクセスした後、システムは、再生中の現行のトラックを含む再生リストを識別するために、ステップ842においてアクセスされた適切なデータ構造の再生リストを検索することになる。つまり、ステップ842において、適切なデータ構造の再生リストの1つにアクセスすることになる。ステップ844において、その再生リストは検索され、再生中の現行のトラックが再生リスト上に存在するか否かを判定する。再生中の現行のトラックが、検索中の再生リストにない場合(ステップ846)、ステップ848において、適切なデータ構造の別の再生リストにアクセスして、その再生リストを検索するためにステップ844に戻る。再生中の現行のトラックが、検索中の再生リストにある場合(ステップ846)、検索中の再生リストはステップ850において現行の再生リストになる。再生中の現行のトラックは、再生が継続され、新しくロードされた現行の再生リスト上の次のトラックは、再生される次のトラックになる。
【0064】
システムがアーティストモードであり、Beatlesの全曲を再生中の場合の実施例を検討する。システムが曲「Yesterday」を再生している時に、アルバムモードに進む命令を受信したと想定する。システムは、ステップ766において曲「Yesterday」を納めたアルバムを探すことになる。システムは、曲「Yesterday」を含むアルバムに関するアルバムデータ構造680内で再生リストを見つけるであろう。本実施例において、14トラックを納めた「Help」と呼ばれるアルバムが存在する。アルバム「Help」の再生リストは、トラック13として「Yesterday」を、トラック14として「Dizzy Miss Lizzie」を含む。次に、システムは、アルバム「Help」に関する再生リストをロードし、その再生リストは最新の再生リストになるであろう。曲「Help」は再生が続けられる。曲「Help」の終了後、システムは再生リスト上の次のトラックである曲「Dizzy Miss Lizzie」を再生する。ハードディスク装置に全ての曲がない場合は、アルバム「Help」の曲の全てが再生リスト上に存在する必要はない。
【0065】
図8に戻ると、ステップ762及び766の後に、システムは、ステップ770で新しい命令を待つ。1つの実施形態において、4種類の命令の内の1つを受信できることが見込まれる。受信できる第1の種類の命令は、システムをトラックモードに戻すためにユーザがボタン520を押すことである。この命令を受信すると、システムは現行の歌曲の再生を継続し、ステップ772において現行モードでその歌曲の再生リストをアクティブにする。システムは、ステップ772から図5のステップ610に進む。
【0066】
ステップ770で受信した命令がモードボタン520以外のモードボタン(例えば、ボタン522−530)であり、現行のモード以外の場合、システムは、図5のステップ630に進んでモードを変更することになる。
【0067】
ステップ770で受信した命令がフォワードボタン518又はリバースボタン516の場合、どちらのボタンが押されたかにより、正方向の1つの再生リスト又は逆方向の1つの再生リストに進むことによって、現行の再生リストは変更される。ステップ776で、システムは新しい再生リストの最初の歌曲の再生を開始する。システムは、ステップ776から図5のステップ610に進む。
【0068】
ステップ770で受信した命令がランダムボタンの場合、現行の再生リストの再生順序がステップ778でランダム化される。ステップ780において、システムはランダム化された再生リストの最初の歌曲の再生を開始する。システムは、ステップ780から図5のステップ610に進む。
【0069】
1つの実施形態において、システムは、(例えば、ボタン516又は518を押し続けることで)アルバム、アーティスト、又はジャンルモードを探索することができる。探索操作により、ユーザは、シークボタンを離すまで、項目の最初の文字によって全ての項目をグループ化してグループからグループにジャンプすることによって、項目による素早いスキャンを行うことができる。システムは、約1秒に1回、アルファベット文字を通知する。この文字は、現在表示されている項目の最初の文字に対応する。表示部は、現在の文字で最初の項目番号を示すことに留意されたい。ユーザがボタン516又は518を離すと、最後に通知された文字をもつ最初の項目が再生されることになる。ボタン516又はボタン518を一度押すと一項目だけ進む。一項目だけ進むと、システムは、項目テキストの通知に戻る。例えば、ユーザはアーティストモードに進むことができ、システムは「Beatles」を通知する。ユーザが、バンド名「U2」の曲を聴きたいと考えてボタン518を押し続けると、システムは「c」、「d」、「l」、「p」、「s」、「u」を通知する。ユーザは、「u」を聞き取るとボタン518を離し、文字Uで始まる最初のアーティストが通知される。前述の実施例において、特定の文字はスキップされるが、それらの文字で始まるアーティストがいないことを意味する。
【0070】
特定の実施形態において、全ての又はいくつかの再生リストは、予め作成される。別の実施形態において、システムは、予め再生リストを作成又は格納しない。むしろ、再生リストは、必要時、モードに進む時、操作開始時、新しいトラックを受信した時、又は他の適切な状況/イベント時に作成される。特定の実施形態において、再生リストを予め作成しない場合、システムは、図6のようなデータ構造を使用することなく機能することができる。
【0071】
前述のいくつかの実施形態は、ヘッドユニットと通信するオーディオ/ビジュアルサーバに関し、インターフェースは、ヘッドユニットを使用して実現される。他の実施形態において、インターフェースは、別個のヘッドユニット又は他の別個の装置を使用することなく、オーディオ/ビジュアルサーバ上で実現することができる。
【0072】
本発明の前述の詳細な説明は、例示及び説明を目的としている。包括的であること、又は本発明が開示された明確な形態に限定されることは意図されていない。前述の教示に照らして、多数の変形及び変更が可能である。開示された実施形態は、本発明の原理及びその実際的な用途を最もよく説明する目的で選択されているので、当業者は、種々の実施形態、及び意図された特定の用途に適合する種々の変更例でもって本発明を利用することができる。本発明の範囲は、本明細書の請求範囲によって規定されることが意図されている。
【符号の説明】
【0073】
102 音楽サーバ
104 ヘッドユニット
120 ディスクカートリッジ
122 ドッキングステーション
124 コンピュータ
126 モニタ
128 インターネット
130 インターネットサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本願明細書に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−225265(P2010−225265A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−98150(P2010−98150)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【分割の表示】特願2007−263834(P2007−263834)の分割
【原出願日】平成14年10月21日(2002.10.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(592051453)ハーマン インターナショナル インダストリーズ インコーポレイテッド (91)
【Fターム(参考)】