説明

オートフォーカス光学装置、顕微鏡

【課題】対物レンズと第2対物レンズとの間をオートフォーカス光学装置が占有することなく、かつ標本に対する俊敏な合焦動作を可能にするオートフォーカス光学装置と、これを有する倒立顕微鏡を提供すること。
【解決手段】対物レンズを介して、AF光を標本に照射するAF照明光学系と標本からの前記AF光を検出するオートフォーカス検出光学系と、前記AF照明光学系と前記AF検出光学系とで共用されるミラーと、前記AF光の光軸は、前記対物レンズの光軸に沿い、かつ略平行な光軸を含み、前記AF照明光学系の一部と前記AF検出光学系の一部の光学部材は、前記レボルバ部とは分離された場所に配置されていることを特徴とするAF光学装置と、これを有する顕微鏡。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オートフォーカス光学装置と、これを有する顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ステージに載置された標本の所定位置に対物レンズの焦点を合わせ、かつ合焦状態を維持するためのオートフォーカス(以後、本明細書中では単にAFと記す)光学系とAF検出光学系とからなるAF光学装置を対物レンズと第2対物レンズとの間に配置した顕微鏡が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、上記顕微鏡では、レボルバと第2対物レンズとの間に配置できる光学装置の数には操作性などを維持するために限度があり、AF光学装置をこの部分に配置すると観察に必要な数の光学装置(例えば、蛍光照明装置、落射照明装置、レーザ照明装置など)を配置することができず多様な観察に対応できなくなると言う問題がある。そしてこの問題を解決するために、AF光学装置を複数の対物レンズを載置するレボルバと一体に備え、このAF光学装置からの信号に基きレボルバを光軸に沿って上下移動することで標本に合焦させ、かつ合焦状態を維持するAF機構を有する顕微鏡が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−344675号公報
【特許文献2】特開平10−253895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の顕微鏡のように、レボルバにAF光学装置を一体に配置した場合、レボルバがAF光学装置を備えている分重量が増加するため、標本に対する俊敏な合焦動作が難しくなると言う問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みて行われたものであり、レボルバと第2対物レンズとの間をAF光学装置が占有することなく、かつ標本に対する俊敏な合焦動作を可能にするAF光学装置と、これを有する顕微鏡を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、対物レンズを介してオートフォーカス光を標本に照射するオートフォーカス照明光学系と、前記対物レンズを介して標本からの前記オートフォーカス光を検出するオートフォーカス検出光学系と、前記オートフォーカス照明光学系と前記オートフォーカス検出光学系とで共用されるミラーと、前記オートフォーカス光の光軸は、前記対物レンズの光軸に沿い、かつ略平行な光軸を含み、前記オートフォーカス照明光学系の一部と前記オートフォーカス検出光学系の一部の光学部材は、前記レボルバとは分離された場所に配置されていることを特徴とするオートフォーカス光学装置を提供する。
【0007】
また、本発明は、前記オートフォーカス光学装置を有することを特徴とする顕微鏡を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レボルバと第2対物レンズとの間をAF光学装置が占有することなく、かつ標本に対する俊敏な合焦動作を可能にするAF光学装置と、これを有する顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施形態に係る顕微鏡の部分断面を含む側面図。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図とAF光学装置の光路の一部を示す。
【図3】図1のB−B線に沿った断面図とAF光学装置の光路の一部を示す。
【図4】図1のC−C線に沿った断面図でAF照明光学部とAF検出光学部とを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本願の実施形態に係るAF光学装置を有する顕微鏡について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、発明の理解を容易にするためのものに過ぎず、本願発明の技術的思想を逸脱しない範囲において当業者により実施可能な付加・置換等を施すことを排除することは意図していない。なお、以下の説明では、倒立顕微鏡を代表として説明するが正立顕微鏡でも同様であることは言うまでもない。
【0011】
図1〜図3において、本実施形態に係る倒立顕微鏡1は、顕微鏡の鏡基部(以後、ベース部と記す)10と、ステージユニット20と、透過照明支柱30と、観察ユニット40と、落射蛍光ユニット50と、レーザ蛍光ユニット60と、カメラ70とを備える。
【0012】
ベース部10は、第2対物レンズ11と、第2対物レンズ11からの光を観察ユニット40に導くミラー12とミラー13と、後述するAF光学装置80とレボルバ23の上下移動で使用するモータ14等を備える。
【0013】
また、ミラー12は光軸に直交する方向(図1の紙面垂直方向)にスライド可能である。ここでの光軸は、後述する対物レンズ22と第2対物レンズ11とを結ぶ光軸のことを言う。また、本明細書中では、この光軸を対物レンズ22の光軸とも記すことがある。ミラー12を光軸から退避することで、第2対物レンズ22からの光はカメラ70に集光されて不図示の表示装置で標本像等を観察することができる。
【0014】
また、ミラー12の第2対物レンズ11側にハーフミラー15を設けた光学部材を挿入することで、第2対物レンズ11からの光の一部をカメラポート16(図2参照)に射出することができる。なお、このカメラポート16には、カメラのほかに光検出器(例えば、PMT等)を装着することができる。また、カメラ70が装着されているポートにも光検出器を装着することができる。
【0015】
ステージユニット20は、標本2を載置するステージ21と、複数の対物レンズ22を保持するレボルバ23と、レボルバ23を保持して対物レンズ22の光軸に沿って上下移動するレボルバ支柱24とを備える。また標本2が載置されるステージ21には、標本2を載置してステージ21上を任意の方向へ動かすスライディングステージ25を備える。
【0016】
なお、本倒立顕微鏡1で使用される対物レンズ22は、無限遠補正光学対物レンズである。これにより対物レンズ22で集光された標本2からの光は、平行光として対物レンズ22から第2対物レンズ11に向け射出する。この結果本倒立顕微鏡では、対物レンズ22と第2対物レンズ11との間に複数の光学装置(落射蛍光照明装置50、レーザ蛍光照明装置60)を配置することができる。
【0017】
レボルバ支柱24は、ベース部10に配置された不図示の焦準ダイヤルを回転することで、モータ14の軸に設けられた不図示のピニオンギアがレボルバ支柱24の下部に設けられたラックギアに歯合してレボルバ支柱24を対物レンズ22の光軸に沿って上下移動する。これにより、標本2の観察位置に対物レンズ22の焦点を合わせることができる。また、レボルバ支柱24は、観察者による不図示の顕微鏡コントローラからの指示あるいは焦準ダイヤルの回転によりモータ14が回転し、上記ラックアンドピニオンギアを介してレボルバ支柱24を対物レンズ22の光軸に沿って上下移動する。
【0018】
透過照明支柱30は、ステージユニット20に設けられた垂直部31と、この垂直部31の上端から観察ユニット40方向に水平に延在する水平部32とを備える。
【0019】
垂直部31の上端背面部には、例えばハロゲンランプ等の透過光源33とレンズ34等が収納されたランプハウス35を備える。ランプハウス35からの照明光は水平部32内を伝達され、水平部32の観察ユニット40側先端近傍に配置されたミラー36で、対物レンズ22方向に反射される。ミラー36で反射された照明光はレンズ37を透過し、垂直部31と水平部32とに取り付け部38を介して配置されたコンデンサレンズ39で標本2に集光される。取り付け部38には、コンデンサレンズ39を対物レンズ22の光軸に沿って上下移動するツマミ38aが設けられている(図2、3参照)。
【0020】
観察ユニット40は、双眼部41を有し、ベース部10のミラー13で反射された光束を双眼部41にリレーするミラー42と、接眼レンズ43を備える。
【0021】
標本2からの光は対物レンズ22で集光され、第2対物レンズ11、ミラー12、13、42を介して接眼レンズ43に伝達され、観察者に標本像が観察される。
【0022】
本倒立顕微鏡1では、レボルバ23と第2対物レンズ11との間の光路中に配設された落射蛍光ユニット50は、ランプハウス51と照明光投光装置52と複数のフィルタキューブ53、54を搭載したフィルタターレット55を備える。ランプハウス51には、可視光から紫外光までの波長の光を射出できる水銀ランプやキセノンランプ等が収納される。フィルタキューブ53、54には、落射蛍光観察するための波長選択フィルタ53a、54a、ダイクロイックミラー53b、54b、エミッションフィルタ53c、54c等が収納されている。なお、落射蛍光ユニット50を用いた落射蛍光観察は公知であり詳細な説明は省略する。
【0023】
本倒立顕微鏡1では、レボルバ23と第2対物レンズ11との間の光路中に配設されたレーザ蛍光ユニット60は、励起光であるレーザ光を不図示のレーザ光源装置から導入する光ファイバ61とレーザ照明光投光装置62と複数のフィルタキューブ63、64を搭載したフィルタターレット65を備える。フィルタキューブ63、64には、レーザ蛍光観察するための波長選択フィルタ63a、64a、ダイクロイックミラー63b、64b、エミッションフィルタ63c、64c等が収納されている。なお、レーザ蛍光ユニット60を用いたレーザ蛍光観察は公知であり詳細な説明は省略する。
【0024】
なお、第2対物レンズ11とレボルバ23との間には、上記落射蛍光ユニット50、レーザ蛍光ユニット60に限らず、第2対物レンズ11とレボルバ23との間に配置するように設計された既存のAF光学ユニット(例えば、落射照明ユニット等)を配置することができる。
【0025】
次に、本実施形態に係るAF光学装置80について図1〜図4を参照しつつ説明する。
【0026】
本倒立顕微鏡1に搭載されるAF光学装置80は、図1〜図4に示すように、ベース部10の低部の背面部近傍にレボルバ23とは分離して配置された、AF照明光学部81とAF検出光学部82と、倒立顕微鏡1のベース部10、ステージユニット20およびリボルバ23の内部に配置されたリレー光学部83と、リボルバ23の内部で対物レンズ22の光軸に配置されたダイクロイックミラー84とから構成されている。なお、AF光学装置80の一部であるAF照明光学部81とAF検出部82は、上記位置に限らずレボルバ23と分離され、リレー光学部83で後述するAF光をリレーできる場所であれば倒立顕微鏡1のいずれの場所に配置しても良い。例えば、配置場所は、リボルバ23の近傍でステージユニット20の側面等であっても良い。
【0027】
図4に示すように、AF照明光学部81は近赤外光(以後、AF光と記す)を射出する(例えば赤外LED等)光源81aと、集光レンズ81bと、光束の1/2を遮蔽する半円絞り81cと、凸レンズ81dと、オフセットレンズである凹レンズ81eと、ハーフミラー81fと、ミラー83aを備える。
【0028】
また、図4に示すように、AF検出光学部82は、ラインセンサー等の光検出器82aと、凸レンズ82bと、ハーフミラー81f、ミラー83aを備える。
【0029】
ここでハーフミラー81fは、AF照明光学部81とAF検出光学系82とで共用される。また、ミラー83aは、AF照明光学部81、AF検出光学系82と、リレー光学部83とで共用される。なお、AF照明光学部81およびAF検出光学系82は、設計において上記光学部材以外の光学部材を適宜追加しても良い。
【0030】
図1〜図3に示すように、レボルバ23の内部で対物レンズ22の光軸に配置されたダイクロイックミラー84とミラー83aとの間には、リレー光学部83を構成する他の複数のミラー83b、83cを備える。なお、リレー光学部83を構成する複数のミラー83a、83b、83cの数は上述の3個に限定されないことは言うまでもない。
【0031】
図4に示すように、光源81aからのAF光は、集光レンズ81bで半円絞り81cに集光され、1/2のAF光が半円絞り81cから射出される。半円絞り81cから射出したAF光は、凸レンズ81dと凹レンズ81eとで平行光にされてハーフミラー81fを透過し、AF照明光学部81の光軸に対して約45度傾けて配置したミラー83aに入射する。
【0032】
図1〜図3に示すように、ミラー83aで反射されたAF光は、対物レンズ22の光軸に沿い、かつ平行な光軸(AF光光軸)に沿って伝達され、このAF光光軸に約45度傾けて配置されたミラー83bに入射し、対物レンズ22の光軸に交わる面上に配置されるミラー83cに入射する。ミラー83bおよびミラー83c間の光軸は、対物レンズ22の光軸とは分離した関係にある。なお、対物レンズ22の光軸に交わる面は、対物レンズ22の光軸に直交していることが好ましい。
【0033】
両光軸を分離した関係となるように構成することで、AF光光軸を照明光投光部52の光軸およびレーザ照明光投光部62の光軸と分離した関係に構成することができる。この結果、AF光光軸と照明光投光部52の光軸およびレーザ照明光投光部62の光軸との干渉を避けることができる。
【0034】
そしてミラー83cで反射されたAF光は、対物レンズ22の光軸に配置されたダイクロイックミラー84方向に向かいダイクロイックミラー84で反射されて対物レンズ22を介して標本2に集光される。
【0035】
なお、本AF光学装置80では、対物レンズ22におけるAF光の集光位置は、標本2である細胞と細胞を載置するカバーガラスとの界面に行われる。ここで、標本は細胞等を想定している。また、リレー光学部83のミラー83aと83bとの間に偶数個のミラーを配置してAF光を偏向することも可能である。この際、対物レンズ22の光軸に沿い、かつ平行なAF光光軸を少なくとも1つ有することが望ましい。AF光が対物レンズ22の光軸に沿い、かつ平行な光軸を有することで、レボルバ23(対物レンズ22)が合焦動作に伴い上下移動してもAF光を標本2に照射し続けることができる。
【0036】
一方、細胞とカバーガラスとの界面で反射されたAF光は、前述の対物レンズ22への入射時のAF光とは異なる1/2領域に入射してダイクロイックミラー84に入射および反射し、ミラー83c、83b、83aとリレーされてハーフミラー81fに入射する。ハーフミラー81fに入射する戻りのAF光は、射出時の1/2のAF光とは異なる領域に入射する。ハーフミラー81fを反射したAF光は、凸レンズ82bでラインセンサー82aに結像される。
【0037】
このように、AF光学装置80は、光源81aから対物レンズ22までの光学部材によりAF照明光学系を構成し、対物レンズ22からラインセンサー82aまでの光学部材によりAF検出光学系を構成している。なお、ハーフミラー81fから対物レンズ22までの光学部材は、AF照明光学系とAF検出光学系とで共用される。
【0038】
そして、細胞とカバーガラスとの界面にAF光に対する対物レンズ22の焦点位置があるとき、ラインセンサー82aにおけるAF光の集光位置は中央部にあって不図示の制御部で合焦していると判断される。
【0039】
一方、AF光の焦点位置が細胞とカバーガラスとの界面からずれたとき、ラインセンサー82aにおけるAF光の集光位置が中央部からずれる。制御部はラインセンサー82aにおけるAF光の集光位置のずれ量とずれ方向とに基き集光位置を中央部に戻すようにモータ14を介してレボルバ23を対物レンズ22の光軸に沿って上下移動する。また制御部は上記制御を連続して行うことで合焦位置を維持する。なお、このとき、制御部はモータ14を駆動して合焦位置のずれに応じて瞬時にレボルバ23を上下移動するため、レボルバ23の重量が軽いことが望まれ、本AF光学装置80は、AF光学装置80の一部であるAF照明光学部81とAF検出光学部82とをレボルバ23から分離して配置することで、この要求を満足させている。
【0040】
また、本AF光学装置80は、オフセットレンズである凹レンズ81eのオフセット量をゼロとすれば、対物レンズ22における、AF光の焦点位置と、対物レンズ22と第2対物レンズ11からなる結像光学系の焦点位置とが一致する。
【0041】
また、本AF光学装置80は、オフセットレンズである凹レンズ81eをAF照明光学部81の光軸に沿って移動することでAF光の合焦位置にオフセットを与える。制御部は凹レンズ81eのオフセット量を検出して、モータ14を介してこのオフセット量に応じた移動量をレボルバ23に与えることで、合焦位置を所定のオフセット量だけずらした位置に合焦させ、その後この位置で合焦状態を維持する。この時、AF光の焦点位置は細胞とカバーガラスとの界面にあり、上述の結像光学系の焦点位置はオフセット量だけずれた細胞(標本2)の内部に位置付けられる。
【0042】
このように、本AF光学装置80を用いたAF機構は、オフセットレンズである凹レンズ81eを光軸に沿って移動させることで、細胞内の任意の位置に結像光学系の焦点を位置付けることができる機能を有している。なお、本AF光学装置80を用いたAF制御方法は公知であり(例えば、特開2004−70276号公報参照)、詳細な説明は省略する。
【0043】
以上述べたように、本AF光学装置80を有する倒立顕微鏡1は、AF光が対物レンズ22の光軸に沿い、かつ平行な光軸を含むリレー光学系83を有することにより、AF照明光学部81およびAF検出光学部82をレボルバ23とは異なる場所に分離して配置することができる。この結果、本倒立顕微鏡1は、レボルバ23の重量が軽くなり小さな慣性力で合焦動作および合焦維持動作を行うことができる。また、本倒立顕微鏡1は、レボルバ23の重量が軽いので、俊敏な合焦動作を実現できる。
【0044】
また、本AF光学装置80を有する倒立顕微鏡1は、AF光学装置80をレボルバ23を介して構成することで、AF光学装置80がレボルバ23と第2対物レンズ11との間を占有しないので、その他の複数の光学装置(例えば、各種の照明ユニット等)を使用することができ、多様な顕微鏡観察を行うことができる。
【符号の説明】
【0045】
1 倒立顕微鏡
2 標本
10 顕微鏡鏡基部(ベース部)
11 第2対物レンズ
12、13、14 ミラー
15 ハーフミラー
20 ステージユニット
21 ステージ
22 対物レンズ
23 レボルバ
24 レボルバ支柱
25 スライディングステージ
30 透過照明支柱
31 垂直部
32 水平部
35 ランプハウス
39 コンデンサレンズ
40 観察ユニット
50 落射蛍光ユニット
51 ランプハウス
52 照明光投光装置
55 フィルタターレット
60 レーザ蛍光ユニット
61 光ファイバ
62 レーザ光投光装置
65 フィルタターレット
70 カメラ
80 AF光学装置
81 AF照明光学部
82 AF検出光学部
83 リレー光学部
83a、83b、83c ミラー
84 ダイクロイックミラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対物レンズを介してオートフォーカス光を標本に照射するオートフォーカス照明光学系と、
前記対物レンズを介して標本からの前記オートフォーカス光を検出するオートフォーカス検出光学系と、
前記オートフォーカス照明光学系と前記オートフォーカス検出光学系とで共用されるミラーと、
前記オートフォーカス光の光軸は、前記対物レンズの光軸に沿い、かつ略平行な光軸を含み、
前記オートフォーカス照明光学系の一部と前記オートフォーカス検出光学系の一部の光学部材は、前記レボルバ部とは分離された場所に配置されていることを特徴とするオートフォーカス光学装置。
【請求項2】
前記対物レンズを保持するレボルバの内部に設けられ前記対物レンズの光軸に配置されて前記オートフォーカス光を反射するダイクロイックミラーと、
前記ミラーと前記ダイクロイックミラーとの間の前記オートフォーカス光をリレーする少なくとも1つのリレーミラーとを有することを特徴とする請求項1に記載のオートフォーカス光学装置。
【請求項3】
前記オートフォーカス照明光学系の一部は、前記オートフォーカス照明光学系の光軸に沿って順に、光源と、集光レンズと、絞りと、コリメートレンズと、オフセットレンズと、ハーフミラーと、前記ミラーとを有し、
前記オートフォーカス検出光学系の一部は、前記オートフォーカス検出光学系の光軸に沿って順に、光検出器と、集光レンズと、前記ハーフミラーとを有することを特徴とする請求項2に記載のオートフォーカス光学装置。
【請求項4】
前記オートフォーカス光の光源は、標本を観察する光とは異なり、かつ蛍光観察における励起光の波長とも異なる波長の光を発する光源であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のオートフォーカス光学装置。
【請求項5】
前記場所は、鏡基部であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のオートフォーカス光学装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載のオートフォーカス光学装置を有することを特徴とする顕微鏡。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−191671(P2011−191671A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59631(P2010−59631)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】