説明

カウンタエジェクタ

【課題】前当板が変位する変位量だけその変位方向と同じ方向に、テーブルが変位することにより、バッチがエレベータのテーブルから送出コンベアに受け渡される時間を短くしてバッチの送出を高速化する。
【解決手段】段ボールシートBSの先端部が当接する前当板61は、搬送方向FDと平行に変位可能である。矯正板62は、前当板に相対して配置され、段ボールシートの後端部に当接してシート端部を整列させる。レッジ63、64A、64Bは、前当板と矯正板との間で積載される段ボールシートを分離して所定枚数のバッチBTを形成する。送出コンベア60は、搬送方向と同じ方向に向かう送出方向TDにバッチを送出する。エレベータ65は、テーブル65Aを含み、前当板および矯正板の配置高さから送出コンベアの配置高さまでバッチを運搬する。テーブルは、前当板の変位量だけその変位方向と同じ方向に変位する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段ボールシートに印刷、罫線、溝切り、打ち抜きなどの加工を施した後に、段ボールシートを折り曲げて接合する段ボールシート製函機におけるカウンタエジェクタに関し、詳細には、フォルダグルアから順次供給される段ボールシートを計数して所定のシート枚数のバッチを形成し、そのバッチをエレベータの昇降運動を利用して送出コンベヤに受け渡すカウンタエジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
段ボールシート製函機は、印刷などの加工が施された段ボールシートを折り曲げて接着剤により接合するフォルダグルアと、このフォルダグルアから供給される段ボールシートを計数して所定数の段ボールシートのバッチを形成して後続の結束機に送り出すカウンタエジェクタとを備える。この種の段ボールシート製函機は、特許文献1および特許文献2などに開示され、よく知られている。特許文献1に開示されたカウンタエジェクタは、フォルダグルアから供給された段ボールシートが積載されるホッパと、ホッパ内に積載される段ボールシートを分離して所定のシート枚数のバッチを形成するための複数のレッジと、そのバッチを載置するために昇降するエレベータとを備える。ホッパは、フォルダグルアの下流に設けられた一対の出口ロールから送り出される段ボールシートの先端部分と当接する前当板と、その送り出された段ボールシートの後端部分と当接してシート端部を整列させる矯正板とを有する。エレベータは、複数のレッジの水平移動および垂直移動により形成されたバッチを載置しながら下降し、送出用の下部コンベアに受け渡す。この受け渡しが完了した後、エレベータは、次のバッチを載置するために所定の高さまで上昇する。エレベータは、順次形成される各バッチの受け渡しのために、垂直方向において昇降運動を繰り返し行う。
【0003】
一般に、段ボールシート製函機は、所定のオーダに従って、搬送方向において寸法の異なる複数種類の段ボールシートに印刷などの加工を行う。カウンタエジェクタのホッパにおいて、矯正板は、シート端部を整列させるためにフォルダグルアの出口ロールに対して一定の位置関係で配置されており、前当板は、フォルダグルアから供給される段ボールシートの寸法に応じて、矯正板との水平方向の間隔を調整するために移動可能に配設される。これにより、寸法の異なる段ボールシートでも、ホッパは、シート端部を揃えながら段ボールシートを積載することができる。また、エレベータは、段ボールシート製函機が加工可能な最大寸法の段ボールシートに合わせた広さのテーブルを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−51024号公報
【特許文献2】特許第3298896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
段ボールシート製函機が、搬送方向において比較的短い寸法の段ボールシートを加工する場合、カウンタエジェクタのホッパにおいて、前当板は、段ボールシートの短い寸法に合わせて、矯正板との水平方向の間隔が小さくなるように移動して位置決めされる。
【0006】
しかし、特許文献1および特許文献2などに開示された従来のカウンタエジェクタでは、各バッチが、エレベータのテーブルから送出用の下部コンベアに完全に受け渡されるまで、エレベータは、バッチと干渉しないように下降位置に停止する必要がある。エレベータのテーブルの広さは、加工可能な段ボールシートの最大寸法に合わせた広さであることから、比較的短い寸法の段ボールシートのバッチが受け渡される場合でも、エレベータは、最大寸法の段ボールシートのバッチがテーブルから下部コンベアに受け渡されるまでの停止時間と同じ時間の間、下降位置で停止する必要がある。このため、比較的短い段ボールシートでシート枚数の少ないバッチを連続して受け渡す場合、エレベータの下降位置での停止時間が必ず一定の時間だけ必要であることから、従来のカウンタエジェクタは、比較的短い段ボールシートのバッチの送出を高速化することが困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、オーダ変更により前当板の位置が調整されるとき、前当板の変位量だけその変位方向と同じ方向に、テーブルが変位することにより、バッチがエレベータのテーブルから送出コンベアに受け渡される時間を短くしてバッチの送出を高速化することができるカウンタエジェクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明態様は、フォルダグルアから所定の搬送方向に搬送されて供給された段ボールシートの先端部に当接し、前記所定の搬送方向と平行な方向に変位可能に配置される前当板と、前記前当板に相対して配置され、前記供給された段ボールシートの後端部に当接してシート端部を整列させる矯正板と、前記前当板と前記矯正板との間で積載される段ボールシートを分離して所定のシート枚数のバッチを形成するために水平方向に進退可能なレッジと、前記所定の搬送方向と同じ方向に向かう所定の送出方向に、前記バッチを送出するために前記前当板および前記矯正板の下方に配置された送出コンベアと、前記バッチが載置され、そのバッチを運搬するために昇降運動を行うテーブルを含み、そのテーブルが前記所定の搬送方向と平行な方向に変位可能に構成されたエレベータと、前記前当板を変位させる前当板駆動部と、前記テーブルを変位させるテーブル駆動部と、前記前当板の変位量だけその変位方向と同じ方向に、前記テーブルが変位するように前記前当板駆動部およびテーブル駆動部を制御する制御部と、を備え、前記テーブルが前記制御部の制御により変位した位置において昇降運動を行う構成である。
【0009】
本発明態様では、レッジは、バッチを形成するために積載される段ボールシートを分離する本来の機能の外に、エレベータのテーブルに載置されたバッチを上方から押圧する機能を有する構成であっても良い。また、レッジは、単数のレッジであっても、または、補助レッジを含む複数のレッジであっても良い。
【0010】
本発明態様では、テーブルが所定の搬送方向と平行な方向に変位可能である構成は、テーブルのみが変位可能である構成であっても、または、テーブルを含むエレベータ全体が変位可能である構成であっても良い。
【0011】
請求項2に記載の具体的態様は、前記制御部は、オーダ変更の際に、先のオーダおよび後のオーダに基づいてそれぞれ加工される段ボールシートの所定の搬送方向の寸法の差分だけ、前記前当板および前記テーブルが変位するように前記前当板駆動部および前記テーブル駆動部を制御する構成である。
【0012】
請求項3に記載の具体的態様は、前記送出コンベアが、前記テーブルの昇降運動路の下方に延出して配設され、前記テーブルが前記昇降運動路の最下位置に達したときに、前記送出コンベアが、前記テーブルに載置されたバッチが移載されてそのバッチを送出する構成である。
【発明の効果】
【0013】
本発明態様では、前当板の変位量だけその変位方向と同じ方向に、テーブルが変位する。テーブルが制御部の制御により変位した位置において昇降運動を行う。この結果、エレベータのテーブルが矯正板の配置位置に対して常に一定の位置関係にある構成に比べ、所定の搬送方向におけるバッチの段ボールシートの寸法が短いほど、バッチがエレベータのテーブルから送出コンベアに受け渡される時間を短くすることができ、バッチの送出を高速化することができる。また、テーブルの昇降運動中に、テーブルが所定の搬送方向と平行な方向に変位しないことから、テープルを前当板に対して所定の位置関係に戻す動作が不要となり、テーブルが次のバッチを受け取る時期を早めることができる。
【0014】
請求項2に記載の具体的態様では、制御部が、先のオーダから後のオーダに変更するときに、先のオーダおよび後のオーダに基づいてそれぞれ加工される段ボールシートの所定の搬送方向の寸法の差分だけ、前当板およびエレベータのテーブルが変位するように前当板駆動部およびテーブル駆動部を制御する。この結果、前当板およびテーブルを段ボールシートの寸法差分だけ変位させることで、前当板およびテーブルの位置決めを短時間で行うことができる。
【0015】
特開2005−35118号公報などに開示された従来のバッチ排出装置では、往復動可能なプッシャが、テーブル上のバッチを移載される排出コンベアからバッチを押し出すために排出コンベア上に配置される。この従来装置は、プッシャがバッチを押し出すために往動した後に元の位置に戻るために復動する間も、テーブルはプッシャと干渉しないように排出コンベアの下方で停止している必要がある。このため、テーブルが次のバッチを受け取るために上昇する時期が、プッシャの復動のために遅れる問題がある。そこで、請求項3に記載の具体的態様では、送出コンベアが、テーブルがその昇降運動路の最下位置に達したときに、テーブルからバッチを移載され、従来装置のプッシャの押し出し動作なしにバッチを送出する。この結果、バッチがテーブルから送り出されれば、テーブルは即座に上昇することができ、次のバッチの受け取りまでの時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る段ボールシート製函機1の全体的構成を示す正面図である。
【図2】段ボールシート製函機1のカウンタエジェクタ6の詳細な構成を示す拡大正面図である。
【図3】カウンタエジェクタ6の電気的構成を示すブロック図である。
【図4A】カウンタエジェクタ6の一対の補助レッジ64A、64Bが離れる方向に移動し、主レッジ63が一対の出口ロール55A、55Bの配置高さより僅かに上方の位置で待機する状態を示す説明図である。
【図4B】主レッジ63の水平延出部分63Aが、両補助レッジ64A、64Bの配置高さまで下降した状態を示す説明図である。
【図4C】エレベータ65のテーブル65A上のバッチBTが下部コンベア60に受け渡された状態を示す説明図である。
【図4D】バッチBTが下部コンベア60および上部コンベア125の間で挟持された状態を示す説明図である。
【図4E】エレベータ65が下部コンベア65の配置高さから上昇を開始した直後の状態を示す説明図である。
【図4F】エレベータ65が両補助レッジ64A、64Bのすぐ下方の高さまで上昇して停止した状態を示す説明図である。
【図5】段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法が最も長い場合と、比較的短い場合とを比較して、バッチBTの送出とエレベータ65の上昇開始との関係を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[実施形態]
段ボールシートに印刷および溝切りなどの加工を行う段ボールシート製函機に本発明を適用した一実施形態について、添付図面を参照して以下に説明する。なお、図面において矢印で示す方向に従って、上下方向、左右方向および前後方向が定められる。
【0018】
《全体的構成》
図1は、本実施形態の段ボールシート製函機1の全体的構成を示す正面図である。段ボールシート製函機1は、段ボールシートSHを1枚ずつ供給するシート供給装置2と、段ボールシートSHに印刷を施す印刷装置3と、段ボールシートSHに罫線を入れ、溝を切り、継ぎ代を形成するスロッタクリーザ4と、継ぎ代に接着剤を供給し、段ボールシートSHを罫線に沿って折り曲げ、箱状に接合するフォルダグルア5とを備える。段ボールシート製函機1は、フォルダグルア5の下流側に、箱状に接合された段ボールシートBSを計数し、所定のシート枚数のバッチを形成して送り出すカウンタエジェクタ6と、バッチを搬送する搬送コンベア7と、バッチを束ねる結束機8とを更に備える。
【0019】
シート供給装置2は、テーブル20を備え、コルゲートマシンにより製造された多数の段ボールシートSHがテーブル20上に積載される。シート供給装置2は、クランクレバー機構21により往復運動するキッカー22を備える。キッカー22が、多数の段ボールシートSHのうち最も下側にある段ボールシートSHを蹴り出すことで、段ボールシートSHを1枚ずつ印刷装置3に供給する。
【0020】
印刷装置3は、複数の印刷ユニット30、31を備える。各印刷ユニットは、異なる色のインキングロールを備える。印刷装置3は、両印刷ユニット30、31により、段ボールシートSHに2色の印刷を施して、この印刷された段ボールシートSHをスロッタクリーザ4に供給する。
【0021】
スロッタクリーザ4は、罫線加工を施す罫線ロール40と、溝切り加工を施すスロッタ41とを備える。スロッタクリーザ4は、罫線ロール40およびスロッタ41により、段ボールシートSHに罫線および溝切り加工を施し、継ぎ代を形成し、これらの加工が施された段ボールシートSHをフォルダグルア5に供給する。
【0022】
フォルダグルア5は、段ボールシートSHを移動させながら、継ぎ代に接着剤を塗布し、罫線等に沿って折り曲げて接着する。フォルダグルア5は、段ボールシートSHの搬送方向に沿ってガイドレール50を備える。環状の搬送ベルト51が、ガイドレール50の上方に、循環移動可能に設けられる。接着剤供給装置52、折り畳みバー53、および折り畳みベルト54が、ガイドレール50および搬送ベルト51に沿って配設される。
【0023】
フォルダグルア5は、罫線および継ぎ代が形成された段ボールシートSHを、ガイドレール50および搬送ベルト51により支持して移動させる。段ボールシートSHの移動中に、フルダグルア5は、接着剤供給装置52により継ぎ代に接着剤を塗布し、折り畳みバー53により段ボールシートSHを折り畳む。さらに、フォルダグルア5は、折り曲げられた段ボールシートSHを、折り畳みベルト54により折り畳み、継ぎ代を接着することで、折り畳まれた状態の箱状の段ボールシートBSを製作する。フォルダグルア5は、一対の出口ロール55A、55Bから、箱状の段ボールシートBSを、カウンタエジェクタ6に供給する。本実施形態のフォルダグルア5が、本発明のフォルダグルアの一例であり、本実施形態の一対の出口ロール55A、55Bの配置位置が、本発明のフォルダグルアからの段ボールシートの出口位置の一例である。
【0024】
カウンタエジェクタ6は、フォルダグルア5から供給される箱状の段ボールシートBSを計数し、所定のシート枚数のバッチBTを形成し、下部コンベア60によりバッチBTを搬送コンベア7に向けて送出する。カウンタエジェクタ6の詳細な構成は後述する。
【0025】
搬送コンベア7は、カウンタエジェクタ6の下部コンベア60から送出されたバッチBTを受け取るバッチ滞留コンベア70を含む。搬送コンベア7は、バッチ滞留コンベア70などの複数のコンベアにより、バッチBTを結束機8に搬送する。
【0026】
結束機8は、搬送コンベア7により搬送されたバッチBTを、輸送のために束ねる。結束機8の構成は、よく知られており、たとえば特許文献2などにより公知である。
【0027】
〈カウンタエジェクタの詳細な構成〉
カウンタエジェクタ6の詳細な構成について、図2を参照して説明する。カウンタエジェクタ6は、前当板61と、矯正板62と、主レッジ63と、一対の補助レッジ64A、64Bと、エレベータ65と、下部コンベア60とを備える。
【0028】
前当板61は、一対の出口ロール55A、55Bにより所定の搬送方向FDに搬送されて供給される段ボールシートBSの先端部に当接するように配置される。ネジ軸100が、左右方向に水平な状態でカウンタエジェクタ6のフレームにより回転可能に支持される。ネジ軸100は、前当板駆動モータ101の出力軸に連結される。前当板61は、その上端部において、ネジ軸100に螺合する。前当板61は、前当板駆動モータ101の回転方向および回転量に応じて、左右方向に変位する。前当板61は、矯正板62との間隔が、段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法に応じた間隔となるように位置決めされる。
【0029】
矯正板62は、一対の出口ロール55A、55Bに近接して位置し、供給される段ボールシートBSの後端部に当接するように配置される。供給された段ボールシートBSは、前当板61および矯正板62などにより画定される収容空間内に積載される。矯正板62は、積載された段ボールシートBSのシート端部を整列させるために、左右方向に往復動する公知の矯正運動を行う。矯正板62は、矯正運動において段ボールシートBSの後端部に当接することができるように一対の出口ロール55A、55Bと一定の位置関係で配置される。
【0030】
主レッジ63は、L字形状を有し、水平延出部分63Aと、垂直起立部分63Bとを備える。駆動プーリ102および従動プーリ103が、カウンタエジェクタ6のフレームにより回転可能に支持される。レッジ駆動ベルト104が、駆動プーリ102および従動プーリ103の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ102は、ベルト駆動モータ105の出力軸に連結される。ガイドレール106が、レッジ駆動ベルト104に近接して、カウンタエジェクタ6のフレームにより水平に支持される。レッジ支持体107が、左右方向に移動可能にガイドレール106により支持される。レッジ支持体107は、その上端部においてレッジ駆動ベルト104に固定される。レッジ昇降モータ108が、レッジ支持体107上に固定される。ピニオン109が、レッジ昇降モータ108の出力軸に固定される。ラック110が、主レッジ63の垂直起立部分63Bに固定される。ラック110は、ピニオン109と噛み合う。主レッジ63の垂直起立部分63Bは、レッジ支持体107に設けられた支持機構により上下動可能に支持される。
【0031】
主レッジ63は、ベルト駆動モータ105の回転方向および回転量に応じて、左右方向に位置決めされ、レッジ昇降モータ108の回転方向および回転量に応じて、上下方向に位置決めされる。
【0032】
補助レッジ64Aは、前当板61に対して左右方向に進退可能に配置される。補助レッジ64Bは、矯正板62に対して左右方向に進退可能に配置される。両補助レッジ64A、64Bは、互いに接近する方向に移動して段ボールシートBSの下面を支持し、互いに離れる方向に移動して段ボールシートBSをエレベータ65に引き渡す。両補助レッジ64A、64Bは、図3に示すレッジ駆動モータ111に公知の連結機構を介して連結される。
【0033】
エレベータ65は、その上部にテーブル65Aを備え、その下部に支持棒65Bを備える。テーブル65Aは、段ボールシート製函機1が生産することが可能な最大寸法の段ボールシートを載置することができる大きさを有する。具体的には、テーブル65Aの左右方向の寸法LEは、最大寸法の段ボールシートの左右方向の長さにほぼ等しい。
【0034】
駆動プーリ112および従動プーリ113が、カウンタエジェクタ6のフレームにより回転可能に支持される。エレベータ駆動ベルト114が、駆動プーリ112および従動プーリ113の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ112は、テーブル変位モータ115の出力軸に連結される。ガイドレール116が、エレベータ駆動ベルト114に近接して、カウンタエジェクタ6のフレームにより水平に支持される。エレベータ支持体117が、左右方向に移動可能にガイドレール116により支持される。エレベータ支持体117は、その下端部においてエレベータ駆動ベルト114に固定される。テーブル昇降モータ118が、エレベータ支持体117上に固定される。ピニオン119が、テーブル昇降モータ118の出力軸に固定される。ラック120が、エレベータ65の支持棒65Bに固定される。ラック120は、ピニオン119と噛み合う。エレベータ65の支持棒65Bは、エレベータ支持体117に設けられた支持機構により上下動可能に支持される。
【0035】
エレベータ65は、テーブル変位モータ115の回転方向および回転量に応じて、左右方向に位置決めされ、テーブル昇降モータ118の回転方向および回転量に応じて、上下方向に位置決めされる。換言すれば、エレベータ65のテーブル65Aは、矯正板62の配置位置に対して左右方向に変位し、前当板61および矯正板62の下端部の配置高さと、下部コンベア60の配置高さとの間で上下方向に変位する。
【0036】
下部コンベア60は、駆動プ−リ121と、従動プーリ122と、コンベア駆動ベルト123と、ベルト駆動モータ124とを備える。駆動プーリ121および従動プーリ122が、カウンタエジェクタ6のフレームにより回転可能に支持される。コンベア駆動ベルト123が、駆動プーリ121および従動プーリ122の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ121は、ベルト駆動モータ124の出力軸に連結される。
【0037】
上部コンベア125が、下部コンベア60と所定の間隔を置いて配置される。上部コンベア125と下部コンベア60との間隔が、バッチBTの上下方向の厚さとほぼ等しくなるように、上部コンベア125が、図示しないサーボモータにより上下方向に移動されて下部コンベア60に対して位置決めされる。上部コンベア124は、公知の連結機構を介してベルト駆動モータ124の出力軸に連結される。
【0038】
下部コンベア60は、ベルト駆動モータ124の回転により、上部コンベア125と協働して、搬送コンベア7に向かってバッチBTを所定の送出方向TDに送り出す。所定の送出方向TDは、所定の搬送方向FDと平行であって、前当板61が矯正板62から離れる方向と同じ方向である。本実施形態では、所定の送出方向TDは、右から左へ向かう方向である。
【0039】
本実施形態の前当板61および矯正板62が、本発明の前当板および矯正板の一例であり、本実施形態の主レッジ63、および一対の補助レッジ64A、64Bが、本発明のレッジの一例である。本実施形態の下部コンベア60が、本発明の送出コンベアの一例である。本実施形態のエレベータ65およびテーブル65Aが、本発明のエレベータおよびテーブルの一例である。本実施形態の前当板駆動モータ101およびテーブル変位モータ115が、本発明の前当板駆動部およびテーブル駆動部の一例である。本実施形態の所定の搬送方向FDおよび所定の送出方向TDが、本発明の所定の搬送方向および所定の送出方向の一例である。
【0040】
カウンタエジェクタ6は、フォルダグルア5から供給される段ボールシートBSの枚数を計数するために公知の光センサを備える。この光センサは、一対の出口ロール55A、55Bに近接して配置され、段ボールシートBSの通過を検出する。
【0041】
《電気的構成》
本実施形態の段ボールシート製函機1の基本的な電気的構成は、特開2009−291992号公報などにより、公知であるので、その説明を省略し、カウンタエジェクタ6を制御するための電気的構成についてのみ、図3を参照して以下に説明する。図3は、カウンタエジェクタ6の電気的構成を示すブロック図である。
【0042】
図3において、カウンタエジェクタ制御装置200は、カウンタエジェクタ6の全体の動作を制御する。管理装置300は、連続する複数のオーダを実行するために段ボールシート製函機1の生産管理を行い、各オーダに関する生産速度、段ボールシートの寸法、バッチのシート枚数などの制御情報を制御装置200に供給する。制御装置200は、段ボールシートBSの通過を検出する光センサと接続され、光センサからの検出信号に基づいて、一対の出口ロール55A、55Bにより供給される段ボールシートBSの枚数を計数する。制御装置200は、管理装置300からの制御情報、および計数した段ボールシートBSの枚数に従って、カウンタエジェクタ6の各構成部分を駆動する多数のモータを制御する。制御装置200は、主レッジ63を移動させるベルト駆動モータ105およびレッジ昇降モータ108、補助レッジ64A、64Bを移動させるレッジ駆動モータ111、エレベータ65を移動させるテーブル変位モータ115およびテーブル昇降モータ118、上部コンベア124および下部コンベア60を駆動するベルト駆動モータ124にそれぞれ接続される。
【0043】
制御装置200は、CPU、ROM、RAMなどを含むコンピュータから構成される。ROMは、カウンタエジェクタ6を制御する制御プログラムを記憶する。RAMは、段ボールシートBSの計数枚数などのCPUの処理結果、管理装置300からの制御情報を一時記憶する。本実施形態のカウンタエジェクタ制御装置200が、本発明の制御部の一例である。
【0044】
《実施形態の動作および作用》
本実施形態のカウンタエジェクタ6の動作および作用について、図4Aないし図4F、および図5を参照して以下に説明する。
【0045】
〈オーダの変更〉
オーダが変更されるとき、段ボールシート製函機1の運転が停止される。この運転の停止の間に、新たなオーダの段ボールシートの生産および加工を行うために、段ボールシートの寸法に応じて印刷装置3などの各加工装置の設定が変更される。カウンタエジェクタ制御装置200は、新たなオーダに関する制御情報を管理装置300から受け取る。
【0046】
制御装置200は、段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法を表す制御情報に従って、前当板61およびエレベータ65を左右方向に位置決めする。具体的には、制御装置200は、先のオーダおよび後のオーダの段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法を表す制御情報を記憶し、両オーダの段ボールシートBSの寸法の差分を算出する。後のオーダの段ボールシートBSの寸法が、先のオーダの段ボールシートBSの寸法より長い場合には、前当板61およびエレベータ65が、図2において左方に、算出された差分だけ移動するように、制御装置200は、前当板駆動モータ101およびテーブル変位モータ115の回転方向および回転量を制御する。反対に、後のオーダの段ボールシートBSの寸法が、先のオーダの段ボールシートBSの寸法より短い場合には、前当板61およびエレベータ65が、図2において右方に、算出された差分だけ移動するように、制御装置200は、両モータ101、115の回転方向および回転量を制御する。これらのモータの制御により、前当板61は、矯正板62との間隔が後のオーダである新たなオーダの段ボールシートBSの寸法にほぼ等しい間隔となるように、矯正板62に対して位置決めされる。また、エレベータ65のテーブル65Aも、前当板61の移動量だけ前当板の移動方向と同じ方向に移動し、図2においてテーブル65Aの左端が前当板61の右側面とほぼ同じ左右方向の位置となるように、位置決めされる。テーブル65Aが位置決めされると、テーブル65Aは、位置決めされた位置において昇降運動を行うことができる。図2において、テーブル65Aが昇降する上下方向の領域が昇降運動路に相当する。この昇降運動路におけるテーブル65Aの最下位置は、下部コンベア60が配設された高さ位置に相当する。
【0047】
主レッジ63は、一対の出口ロール55A、55Bから供給される段ボールシートBSと干渉しない上方の位置まで移動して待機する。一対の補助レッジ64A、64Bは、供給される段ボールシートBSを受け取ることができるように互いに接近する方向に移動して待機する。また、エレベータ65は、前述したように左右方向の位置が決められた状態で、一対の補助レッジ64A、64Bの配置高さまで上昇して待機する。制御装置200は、主レッジ63および補助レッジ64A、64Bの移動、並びにエレベータ65の上昇のために、レッジ昇降モータ108、レッジ駆動モータ111、およびテーブル昇降モータ118の回転方向および回転量を制御する。
【0048】
制御装置200は、バッチBTの所定のシート枚数を表す制御情報に従って、図示しないサーボモータを制御し、下部コンベア60に対して上部コンベア125を上下方向に位置決めする。
【0049】
〈バッチの形成動作〉
オーダの変更のために各種の設定動作が完了すると、段ボールシート製函機1の運転が開始される。この運転の開始に伴い、一対の出口ロール55A、55Bが回転して、段ボールシートBSの供給を開始する。また、矯正板62が段ボールシートBSのシート端部を整列させるために所定の矯正運動を開始する。
【0050】
制御装置200は、光センサからの検出信号に基づいて、前当板61および矯正板62の間に積載される段ボールシートBSの枚数を計数する。制御装置200は、枚数の計数動作中、バッチの所定のシート枚数を表す制御情報に従って、計数された枚数が所定のシート枚数に達したか否かを判断する。計数された枚数が所定のシート枚数に達したときに、制御装置200は、補助レッジ64A、64Bが互いに離れる方向に移動するようにレッジ駆動モータ111を制御する。両補助レッジの離れる方向への移動により、所定のシート枚数の段ボールシートBSは、待機するエレベータ65のテーブル65Aに受け渡される。
【0051】
計数された枚数が所定のシート枚数に達したときに、制御装置200は、主レッジ63が一対の出口ロール55A、55Bの配置高さより僅かに上方の待機位置から下降するようにレッジ昇降モータ108を制御する。図4Aは、両補助レッジ64A、64Bが離れる方向に移動し、主レッジ63が両出口ロールの配置高さより僅かに上方の位置で待機する状態を示す。
【0052】
主レッジ63およびエレベータ65は共に、図4Aに示す状態から下降する。主レッジ63は、下降中に、両出口ロール55A、55Bから供給された段ボールシートBSを受けて載置する。主レッジ63の水平延出部分63Aが、両補助レッジ64A、64Bの配置高さまで下降して停止したとき、両補助レッジは互いに接近する方向に移動する。図4Bは、主レッジ63の水平延出部分63Aが、両補助レッジ64A、64Bの配置高さまで下降した状態を示す。
【0053】
主レッジ63およびエレベータ65は共に、図4Bに示す状態から下降を開始する。主レッジ63の水平延出部分63Aは、エレベータ65のテーブル65A上のバッチBTを上方から押圧しながら、エレベータ65と共に下降する。水平延出部分63Aがテーブル65A上のバッチBTを上方から押圧することにより、下降中のバッチBTの水平な姿勢を保持するとともに、バッチBTの各段ボールシートBSの接着部分を強固に接着させることができる。
【0054】
エレベータ65のテーブル65Aが、下部コンベア60のコンベア駆動ベルト123の上面の高さ、すなわち、テーブル65Aの昇降運動路の最下位置まで下降したとき、テーブル65A上のバッチBTは、テーブル65Aから下部コンベア60に移って載置される。すなわち、バッチBTは、下部コンベア60に移載される。そして、制御装置200がベルト駆動モータ124を回転させることにより、上部コンベア125および下部コンベア60が駆動される。図4Cは、テーブル65A上のバッチBTが下部コンベア60に受け渡された状態を示す。下部コンベア60がバッチBTを所定の送出方向TDに送出するときに、主レッジ63はバッチBTを上方から押圧しながら、バッチBTとともに図4Cにおける左方に移動する。主レッジ63の押圧により、下部コンベア60上のバッチBTは左右方向に姿勢を崩すことなく送出される。
【0055】
バッチBTが、下部コンベア60および上部コンベア125の間で挟持される状態まで送出されたとき、主レッジ63は、バッチBTから離間して上昇する。図4Dは、バッチBTが下部コンベア60および上部コンベア125の間で挟持された状態を示す。
【0056】
バッチBTが下部コンベア60により送出されている間、エレベータ65のテーブル65Aは、バッチBTの送出に支障のないようにコンベア駆動ベルト123の上面より僅か下方の位置で待機する。図4Dに示すように、バッチBTがテーブル65Aから完全に外れるまで送出されたときに、エレベータ65は上昇することが可能な状態となる。
【0057】
エレベータ65は、図4Dに示す状態から上昇を開始する。図4Eは、エレベータ65が下部コンベア65の配置高さから上昇を開始した直後の状態を示す。エレベータ65は、前当板61および矯正板62の下端近傍の高さ、すなわち両補助レッジ64A、64Bのすぐ下方の高さまで上昇して停止する。図4Fは、エレベータ65が両補助レッジ64A、64Bのすぐ下方の高さまで上昇して停止した状態を示す。
【0058】
エレベータ65のテーブル65Aが図4Dに示す状態から図4Fに示す状態まで上昇するとき、エレベータ65のテーブル65Aは、左右方向に変位することなく、テーブル昇降モータ118のみが駆動されることにより上昇する。この結果、エレベータ65のテーブル65Aは、図4Fにおいて、積載された段ボールシートBSに対する左右方向の一定の位置関係を正確に維持することができる。
【0059】
エレベータ65が、図4Fに示すように、両補助レッジ64A、64Bのすぐ下方の位置まで上昇したときに、両補助レッジは互いに離れる方向に移動する。両補助レッジの移動により、前当板61および矯正板62の間に積載された段ボールシートBSが、図4Aに示すように、エレベータ65のテーブル65Aに受け渡される。図4Fにおいて、バッチBTが更に送出されて下部コンベア60から搬送コンベア70に完全に受け渡されたときに、制御装置200は、ベルト駆動モータ124を停止させ、上部コンベア125および下部コンベア60を停止させる。
【0060】
図4Aないし図4Fに示す段ボールシートBSの積載、分離、および送出の一連の動作が繰り返されることにより、所定のシート枚数からなるバッチBTが連続して搬送コンベア70に向かって送出される。
【0061】
〈実施形態の効果〉
本実施形態の効果について、図5を参照して説明する。段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法が最も長い場合に、前当板61およびエレベータ65は、図5において二点鎖線で示す左右方向の位置にそれぞれ位置決めされる。一方、段ボールシートBSの搬送方向FDの寸法が比較的短い場合に、前当板61およびエレベータ65は、図5において実線で示す左右方向の位置にそれぞれ位置決めされる。特許文献1および特許文献2に開示される従来の装置においては、エレベータが左右方向に変位することはないことから、エレベータのテーブルは、最も長い段ボールシートを受け取ることができる左右方向の位置、すなわち、図5において二点鎖線で示す左右方向の位置で、昇降運動を行う構成である。
【0062】
エレベータ65がバッチBTを下部コンベア60に受け渡した後に上昇を開始するためには、バッチBTの右端がエレベータ65のテーブル65Aの左端を通過してバッチBTがテーブル65Aから完全に外れる必要がある。従来の装置において、比較的短い段ボールシートが送出される場合、バッチBTの右端が二点鎖線で示すエレベータ65のテーブル65Aの左端を通過するためには、図5に示す距離L1だけバッチBTが送出される必要がある。これに対し、本実施形態において、比較的短い段ボールシートが送出される場合、エレベータ65のテーブル65Aは、オーダの変更の際に段ボールシートの搬送方向の寸法に応じて図5において実線で示す左右方向の位置に位置決めされていることから、バッチBTの右端が実線で示すエレベータ65のテーブル65Aの左端を通過するためには、図5に示す距離L2だけバッチBTが送出されれば良い。この結果、本実施形態では、バッチBTが距離の差分(L1−L2)だけ送出される時間だけ、従来の装置に比べて、エレベータ65は早く上昇を開始することができ、バッチBTの形成および送出を高速で行うことができる。
【0063】
[変形例]
本発明の実施形態について以上説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者であれば種々の変形を加えることができる。
【0064】
(1)本実施形態では、エレベータ65は、駆動プーリ112および従動プーリ113の間に架設されたエレベータ駆動ベルト114の駆動により左右方向に変位し、ラック120とピニオン119との噛み合いにより上下方向に昇降する構成である。このベルト駆動の構成、およびラックとピニオンとの構成に代えて、その他の動力伝達機構の動作により、エレベータの変位および昇降が行われる構成であっても良い。たとえば、駆動モータに連結されたネジ軸と、そのネジ軸に螺合するナット部とを設け、ナット部が、エレベータ65の支持棒65B、またはエレベータ支持体117に、回動可能に取り付けられる構成であっても良い。
【0065】
(2)本実施形態では、エレベータ65が、テーブル65Aに支持棒65Bを固定して構成され、テーブル変位モータ115の駆動により、そのテーブル65Aと支持棒65Bとが一体となって左右方向に変位する構成である。この構成に代えて、テーブル65Aが、支持棒65Bに対して左右方向に変位可能に支持され、そのテーブル65Aを変位させる駆動モータが支持棒65Bに固定され、支持棒65Bを昇降させる駆動モータがカウンタエジェクタ6のフレームに固定される構成であっても良い。この変形例では、テーブル65Aを変位させる駆動モータは、テーブル65Aのみを移動させることから、モータ負荷が小さくなり、小さなモータで精度よくテーブルを位置決めすることができる。
【0066】
(3)本実施形態では、カウンタエジェクタ制御装置200は、計数された段ボールシートBSの枚数が所定のシート枚数に達したときに、主レッジ63を上方の待機位置から下降させる構成である。この構成に代えて、段ボールシートBSの搬送速度が一層高速にされる場合には、計数された枚数が所定のシート枚数より1枚少ない枚数に達したときに、制御装置200が主レッジ63の降下を指令する制御指令を発生し、主レッジ63の下降開始を早める構成であっても良い。
【0067】
(4)本実施形態では、図4Bに示すように補助レッジ64A、64Bが互いに接近する方向に移動するときには、主レッジ63は下降動作を一旦停止する構成である。この構成に代えて、補助レッジが互いに接近する方向に移動するときに、主レッジ63の下降動作を停止しない構成であっても良い。この変形例により、バッチの形成動作を一層高速化することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 段ボールシート製函機
5 フォルダルルア
6 カウンタエジェクタ
60 送出コンベア
61 前当板
62 矯正板
63 主レッジ
64A、64B 補助レッジ
65 エレベータ
65A テーブル
101 前当板駆動モータ
115 テーブル変位モータ
200 カウンタエジェクタ制御装置
FD 所定の搬送方向
TD 所定の送出方向
BS 箱状の段ボールシート
BT バッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォルダグルアから所定の搬送方向に搬送されて供給された段ボールシートの先端部に当接し、前記所定の搬送方向と平行な方向に変位可能に配置される前当板と、
前記前当板に相対して配置され、前記供給された段ボールシートの後端部に当接してシート端部を整列させる矯正板と、
前記前当板と前記矯正板との間で積載される段ボールシートを分離して所定のシート枚数のバッチを形成するために水平方向に進退可能なレッジと、
前記所定の搬送方向と同じ方向に向かう所定の送出方向に、前記バッチを送出するために前記前当板および前記矯正板の下方に配置された送出コンベアと、
前記バッチが載置され、そのバッチを運搬するために昇降運動を行うテーブルを含み、そのテーブルが前記所定の搬送方向と平行な方向に変位可能に構成されたエレベータと、
前記前当板を変位させる前当板駆動部と、
前記テーブルを変位させるテーブル駆動部と、
前記前当板の変位量だけその変位方向と同じ方向に、前記テーブルが変位するように前記前当板駆動部およびテーブル駆動部を制御する制御部と、を備え、
前記テーブルが前記制御部の制御により変位した位置において昇降運動を行うカウンタエジェクタ。
【請求項2】
前記制御部は、オーダ変更の際に、先のオーダおよび後のオーダに基づいてそれぞれ加工される段ボールシートの所定の搬送方向の寸法の差分だけ、前記前当板および前記テーブルが変位するように前記前当板駆動部および前記テーブル駆動部を制御する請求項1に記載のカウンタエジェクタ。
【請求項3】
前記送出コンベアは、前記テーブルの昇降運動路の下方に延出して配設され、
前記テーブルが前記昇降運動路の最下位置に達したときに、前記送出コンベアは、前記テーブルに載置されたバッチが移載されてそのバッチを送出する請求項1または2に記載のカウンタエジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−230432(P2011−230432A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104623(P2010−104623)
【出願日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(000139931)株式会社ISOWA (39)
【Fターム(参考)】