カメラ映像配信システム
【課題】 カメラで撮影される一定の撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関する概略情報を表示することで、利用者がカメラで実際に撮影される映像を見ることができ、更に撮影範囲の場所等を認識できるカメラ映像配信システムを提供する。
【解決手段】 ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、カメラが撮影する撮影範囲に基づいて、タグ情報データベースから撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、カメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、撮影範囲の映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、利用者端末は、映像合成手段からタグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【解決手段】 ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、カメラが撮影する撮影範囲に基づいて、タグ情報データベースから撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、カメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、撮影範囲の映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、利用者端末は、映像合成手段からタグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定点設置されるネットワークカメラで定点周辺を撮影して、一定の撮影範囲の映像及び撮影範囲に関するタグ情報(概略タグ情報、詳細タグ情報)をネットワークから利用者端末に配信するカメラ映像配信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
定点設置されるカメラを遠隔操作して、定点周辺の映像をネットワークから利用者端末に配信する技術が提案されている。
カメラ映像を配信する技術として、特許文献1に開示する技術は、カメラと利用者端末をネットワークで接続して、利用者端末のディスプレイにパノラマ画像を表示する。
利用者は、パノラマ画像上において座標、及び倍率を指定する。この座標、及び倍率の指定によって、カメラを遠隔操作して特定対象物をズームアップ(拡大)して撮影する。
この特許文献1は、特定対象物のズームアップと同時に、特定対象物に関連する文字情報を表示する。
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示する技術は、パノラマ画像を予め用意してディスプレイに表示するため、利用者は、カメラを遠隔操作する前において、カメラで実際に撮影される一定の撮影範囲の映像を見ることができない。
特許文献1では、特定対象物をズームアップすると、特定対象物に関連する文字情報を表示しているものの、パノラマ画像に関連する文字情報を表示していない。従って、利用者は、カメラを操作する前において、パノラマ画像の場所等を特定(認識)できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−346358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題に鑑み、カメラで撮影される一定の撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報を表示することで、利用者がカメラで実際に撮影される映像を見ることができ、更に撮影範囲の場所等を認識できるカメラ映像配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、前記利用者端末は、前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【0007】
請求項2に係る発明は、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記管理エリアネットワークは、初期画像を格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、前記Web公開サーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、前記Web公開サーバは、前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記タグ情報データベースは、前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、前記映像中継サーバは、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0010】
請求項5に係る発明は、前記映像中継サーバは、前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示することを特徴とする請求項2乃至4に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0011】
請求項6に係る発明は、前記Web公開サーバは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0012】
請求項7に係る発明は、前記管理エリアネットワークは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、前記管理者端末は、前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、
前記Web公開サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信することを停止することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0013】
請求項8に係る発明は、前記管理者端末は、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記ネットワークカメラは、前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できることを特徴とする請求項7に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力し、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、前記利用者端末は、前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを受信して、タグ情報付き映像を表示するので、利用者は、ネットワークカメラ及び情報検索手段に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末からネットワークカメラで実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記管理エリアネットワークは、初期画像及び映像起動プログラムを格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、前記Webサーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、前記Web公開サーバは、前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像及び映像起動プログラムを前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示するので、利用者は、Web公開サーバにアクセスすると、第1に、利用者端末からカメラで実際に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者は、利用者端末には、撮影範囲の映像と同時に、概略タグ情報も表示されるので、撮影範囲の映像を概略情報に基づいて特定(認識)することができる。これにより、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識できる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、前記情報検索手段は、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すので、ネットワークカメラの実際(現在)の撮影範囲に関するタグ情報を確実に読み出すことができ、その構成も簡単である。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、前記タグ情報データベースは、前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、前記映像中継サーバは、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信するので、ネットワークカメラで撮影する全ての撮影範囲に対して概略タグ情報を表示するのでなく、管理者が利用者に閲覧させたい特定の撮影範囲のみを選択して概略タグ情報を表示できる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、前記映像中継サーバは、前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示するので、利用者は、概略タグ情報で撮影範囲の映像の場所等を特定して、更に詳細な情報が必要なとき、ネットワークカメラのズームの画角操作をするだけで、対象体及びこの対象体に関する詳細タグ情報を閲覧できる。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、前記Web公開サーバは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示するので、利用者は、ネットワークカメラが撮影した過去の映像を閲覧できる。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、前記管理エリアネットワークは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、前記管理者端末は、前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、前記Web公開サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信するので、災害や有事等が発生した時に、管理者端末の操作手段によって利用者端末の映像送信を停止して、管理者がネットワークカメラの映像を専有できる。
これにより、管理者は、ネットワークカメラの映像を検証して、災害対策を立てることも可能である。
【0021】
請求項8に係る発明によれば、前記管理者端末は、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記ネットワークカメラは、前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できるので、管理者は、管理者端末の画角操作に基づいて、ネットワークカメラの撮影範囲、映像倍率を変更できる。
これにより、管理者は、災害、有事の発生時に、変更した撮影範囲の映像、所定倍率で拡大した映像によって、災害等の状況を的確に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るカメラ映像配信システムであって、映像合成手段を利用者端末に配置したブロック図である。
【図2】本発明に係るカメラ映像配信システムであって、映像合成手段を映像中継サーバに配置したブロック図である。
【図3】本発明に係るカメラ映像配信システムを示す概略ブロック図である。
【図4】ネットワークカメラの具体構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るカメラ映像配信システムを示す図であって、管理エリアネットワークの構成を示すブロック図である
【図6】図5の管理エリアネットワークを構成するWeb公開サーバの詳細を示すブロック図である。
【図7】Web公開サーバに蓄積される静止映像データを示すテーブル図である。
【図8】図4の管理エリアネットワークを構成する映像中継サーバの詳細を示すブロック図である。
【図9】映像中継サーバの記録媒体であるタグ情報データベースの概略タグ情報データベーステーブルを示す図である。
【図10】映像中継サーバの記録媒体であるタグ情報データベースの詳細タグ情報データベーステーブルを示す図である。
【図11】図5の管理エリアネットワークを構成する映像蓄積サーバの詳細を示すブロック図である。
【図12】映像蓄積サーバに蓄積される映像を示すテーブル図である。
【図13】図5の管理エリアネットワークを構成する管理者端末の詳細を示すブロック図である。
【図14】利用者端末の詳細を示すブロック図である。
【図15】利用者端末における初期画像、概略タグ情報データの表示手順を示すフローチャート図である。
【図16】Web公開サーバから初期画像(ホームページ)及び映像起動プログラムを利用者端末に送信する手順を示すフローチャート図である。
【図17】利用者端末に表示される映像及び概略情報データを示す図である。
【図18】映像中継サーバにおける処理手順を示す概略フローチャート図である。
【図19】映像中継サーバにおける映像及び概略タグ情報データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図20】利用者端末に映像及び詳細タグ情報データを表示する手順を示すフローチャート図である。
【図21】利用者端末に表示される映像及び詳細タグ情報データを示す図である。
【図22】映像中継サーバにおける映像及び詳細タグ情報データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図23】ネットワークカメラの駆動手順を示すフローチャート図である。
【図24】Web公開サーバにおける蓄積した静止映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図25】利用者端末に静止映像データを表示する手順を示すフローチャート図である。
【図26】映像蓄積サーバにおける蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図27】管理者端末にカメラの映像、及び映像蓄積サーバに蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図28】管理者端末にカメラの映像、及び映像蓄積サーバに蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係るカメラ映像配信システムについて、図1乃至図28を参照にして説明する。
【0024】
本発明に係るカメラ映像配信システムは、ネットワークカメラが撮影する一定の撮影範囲(映像)と撮影範囲に関するタグ情報(文字、画像等の情報)を合成して、タグ情報付き映像データを生成する。このタグ情報付き映像データに基づいて、カメラ映像配信システムを利用する利用者端末(パーソナルコンピュータ等)にタグ情報付き映像として表示する。利用者端末の利用者は、タグ情報付き映像のタグ情報に基づいて、ネットワークカメラで撮影される映像(対象物)の場所、施設等を確認(認識)できる。
【0025】
カメラ映像配信システムは、ネットワークカメラで撮影される一定の撮影範囲の映像と、この撮影範囲に関するタグ情報を合成して、タグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んで構成される。
この映像合成手段は、1)利用者端末に配置する構成、2)映像中継サーバに配置する構成を採用できる。
なお、利用者端末は、カメラ映像配信システムを利用する利用者が所有するパーソナルコンピュータ等である。
以下、上記1)及び2)の構成態様について、図1及び図2を参照して説明する。
【0026】
図1において、カメラ映像配信システム(Z1)は、ネットワークカメラ(NC)、画角範囲制御手段(GU)、タグ情報データベース(TDB)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)及び利用者端末(RX)を含んで構成されている。
【0027】
ネットワークカメラ(NC)は、定点に配置され、定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力する。定点は、例えば、「pp海岸」に設定される。
ネットワークカメラ(NC)は、利用者端末(RX)のパン、チルト及びズームの画角操作に基づいて、パン、チルト及びズームの画角動作がなされる。これにより、ネットワークカメラ(NC)は、撮影する撮影範囲が変更され、映像倍率が変更される。
【0028】
ネットワークカメラ(NC)は、カメラ本体(CH)及び画角範囲制御手段(GU)を含んで構成されている。画角範囲制御手段(GU)は、利用者端末(RX)にネットワーク等を通して通信接続されている。利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いてパン、チルト及びズーム等の画角操作を入力する。利用者端末(RX)は、画角操作に基づいて、パン、チルト及びズームの画角操作信号を画角範囲制御手段(GU)に送信する。この画角範囲制御手段(GU)は、図1に示すように、利用者端末(RX)から受信した画角操作信号(パン、チルト及びズーム信号)に基づいて、カメラ本体(CH)を画角動作する(パン、チルト及びズームの画角動作)。
【0029】
タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する一定の撮影範囲に関するタグ情報(文字、画像等の各種情報)を格納する記憶媒体である。このタグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)でなるカメラ位置に、タグ情報を対応付けて格納している。
ネットワークカメラ(NC)のカメラ位置(P値、T値及びZ値)に基づいて、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲が特定され、これにより、タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲にタグ情報を対応付けることになる。
【0030】
タグ情報データベースの具体構成を説明する(図9及び図10参照)。
(i)ネットワークカメラ(NC)のP値(パン値)=A1、T値(チルト値)=B1、Z値(ズーム値)=×1倍率(カメラ位置Y1a)において、撮影範囲の映像「pp海岸周辺」に、タグ情報「pp海岸周辺ライブ中(文字情報)」を対応付ける。
(ii)ネットワークカメラ(NC)のP値(パン値)=A2、T値(チルト値)=B2、Z値(ズーム値)=×3倍率(カメラ位置Y1a―2)において、撮影範囲の映像「QQシーサイドホテル」に、タグ情報「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを御用意しております。 場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:RP神社の夏祭り(文字情報)」を対応付ける、等である。
以上の通り、タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)について、現在のカメラ位置(P値、T値及びZ値)である撮影範囲に関するタグ情報を格納している。
【0031】
情報検索手段(JK)は、タグ情報データベース(TDB)及びネットワークカメラ(NC)に通信接続されている。
この情報検索手段(JK)は、ネットワークカメラ(NC)において、現在のカメラ位置(P値、T値、Z値)のPTZ信号に基づいて、撮影範囲を特定し、タグ情報データベースから撮影範囲(カメラ位置)に関するタグ情報を読み出し、このタグ情報を映像合成手段(EG)に送信する。
【0032】
映像合成手段(EG)は、図1に示すように、利用者端末(RX)のハードウエアに組込まれており、情報検索手段(JK)及びネットワークカメラ(NC)にネットワーク等を通して通信接続されている。
この映像合成手段(EG)は、情報検索手段(JK)からタグ情報を受信し、ネットワークカメラ(NC)からタグ情報に関する撮影範囲の映像を受信すると、タグ情報及び映像を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
例えば、ネットワークカメラ(NC)の撮影範囲の映像「pp海岸周辺」、タグ情報「pp海岸周辺ライブ中(文字情報)」を合成する。
この映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力して、これにより、利用者端末(RX)は、タグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0033】
上記構成のカメラ映像配信システム(Z1)において、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を操作することで、ネットワークカメラ(NC)及び情報検索手段(JK)にアクセスして、通信接続する。
続いて、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行する。
利用者端末(RX)は、画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)を画角範囲制御手段(GU)に送信し、画角範囲制御手段(GU)は画角操作信号に基づいて、ネットワークカメラ(NC)のカメラ本体(CH)を画角動作させる。
【0034】
カメラ本体(CH)が撮影する撮影範囲の映像は、利用者端末(RX)の映像合成手段(EG)に送信される。ネットワークカメラ(NC)は、現在のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)のPTZ信号を情報検索手段(JK)に送信する。
情報検索手段(JK)は、PTZ信号を受信すると、このPTZ信号(パン値、チルト値及びズーム値)に基づいて、撮影範囲に関するタグ情報をタグ情報データベース(TDB)から読み出し、利用者端末(RX)の映像合成手段(EG)に送信する。
【0035】
映像合成手段(EG)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲の映像、及びタグ情報を受信すると、映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力して、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0036】
利用者が利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行すると、この画角操作に応じて、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示されるタグ情報付き映像は逐次、変更される。
【0037】
上記説明した通り、利用者は、利用者端末(RX)をネットワークカメラ(NC)及び情報検索手段(JK)に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末(RX)からネットワークカメラ(NC)で実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末(RX)において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0038】
図2において、カメラ映像配信システム(Z2)は、ネットワークカメラ(NC)、画角範囲制御手段(GU)、タグ情報データベース(TDB)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)、利用者端末(RX)及び映像中継サーバ(CSB)を含んで構成されている。
なお、図2において、図1のカメラ映像配信システム(Z1)と同一符号は、同一の構成を備えるので、その説明を省略する。
【0039】
図2において、中継映像サーバ(CSB)は、ネットワークカメラ(NC)に通信接続され、ネットワーク(インターネット)等を通して利用者端末(RX)に通信接続されている。
中継映像サーバ(CSB)は、図2に示すように、画角範囲制御手段(GU)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)及びタグ情報データベース(TDB)を備えている。
【0040】
上記構成のカメラ映像配信システム(Z2)において、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を操作することで、ネットワークを通して映像中継サーバ(CSB)にアクセスして、通信接続する。
続いて、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行する。
利用者端末(RX)は、画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)を映像中継サーバ(CSB)の画角範囲制御手段(GU)に送信し、画角範囲制御手段(GU)は画角操作信号に基づいて、ネットワークカメラ(NC)のカメラ本体(CH)を画角動作させる。
【0041】
カメラ本体(CH)が撮影する撮影範囲の映像は、映像中継サーバ(CSB)の映像合成手段(EG)に送信される。ネットワークカメラ(NC)は、現在(実際)のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)のPTZ信号を映像中継サーバ(CSB)の情報検索手段(JK)に送信する。
情報検索手段(JK)は、PTZ信号を受信すると、このPTZ信号(パン値、チルト値及びズーム値)に基づいて、撮影範囲に関するタグ情報を映像中継サーバ(CSB)のタグ情報データベース(TDB)から読み出し、映像中継サーバ(CSB)の映像合成手段(EG)に送信する。
【0042】
映像合成手段(EG)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲の映像、及びタグ情報を受信すると、映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力し、これにより、映像中継サーバ(CSB)は、ネットワークを通して利用者端末(RX)にタグ情報付き映像データを送信する。
【0043】
利用者端末(RX)は、映像中継サーバ(CSB)からタグ情報付き映像データを受信すると、タグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0044】
利用者が利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行すると、この画角操作に応じて、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示されるタグ情報付き映像は逐次、変更される。
【0045】
上記説明した通り、利用者は、利用者端末(RX)を映像中継サーバ(CSB)に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末(RX)で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末(RX)からネットワークカメラ(NC)で実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末(RX)において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0046】
図2に示すカメラ映像配信システム(Z2)では、情報検索手段(JK)及びタグ情報データベース(TDB)を映像中継サーバ(CSB)に配置する構成について説明したが、これに限定されるものでない。
例えば、情報検索手段(JK)及びタグ情報データベース(TDB)を、映像中継サーバ(CSB)とは別の情報サーバ(図示しない)に配置しても良い。
上記情報サーバの情報検索手段(JK)は、ネットワークカメラ(NC)から実際(現在)のPTZ信号を受信し、タグ情報データベースからタグ情報を読み出す。上記情報サーバは、タグ情報を映像中継サーバ(CSB)に送信する。
続いて、映像中継サーバ(CSB)は、ネットワークカメラ(NC)の撮影範囲の映像及びタグ情報を合成することで、タグ情報付き映像データを生成する。映像中継サーバ(CSB)は、タグ情報付き映像データをネットワークから利用者端末(RX)に送信し、利用者端末(RX)はタグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0047】
<カメラ映像配信システムの具体的態様>
次に、本発明に係るカメラ映像配信システムの具体的態様(実施例)について、図3乃至図28を参照して説明する。
先ず、カメラ映像配信システムの構成について、図3乃至図14を参照して説明する。
【0048】
<カメラ映像配信システム(Z)>
図3において、カメラ映像配信システム(Z)は、複数のネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)、ネットワーク(NW)、管理エリアネットワーク(LAN)、利用者端末(X)を含んで構成されている。管理エリアネットワーク(LAN)は、複数のネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)に接続され、利用者端末(X)にネットワーク(NW)を通じて接続されている。
【0049】
<ネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)>
複数のネットワークカメラ(以下、カメラ(Y1)〜(Yn)と称する)は、図3乃至図5に示すように、複数の位置(定点)に夫々設置されている。各定点は、管理エリアネットワーク(LAN)の管理者が設定する位置である。
各カメラ(Y1)〜(Yn)は、xx県yy市の観光地、観光施設及び繁華街等を定点として設置でき、カメラ(Y1)をxx県yy市pp海岸、カメラ(Y2)をxx県yy市繁華街、カメラ(Y3)をxx県yy市rr公園、・・・・・に夫々設置することができる。
【0050】
複数のカメラ(Y1)〜(Yn)は、図4に示すように、カメラ本体(1)、駆動装置(2)、検出装置(3)及びカメラ制御装置(5:画角範囲制御手段)を備え、管理エリアネットワーク(LAN)に接続されている。
【0051】
駆動装置(2)は、パン、チルト及びズームの画角操作(画角操作信号)に基づいて、カメラ本体(1)を画角動作して、パン、チルト及びズームを調整する。パンは、カメラ本体(1)を水平方向に駆動すること、チルトはカメラ本体(1)を上下方向に駆動すること、及びズームはカメラ本体(1)の映像倍率を変更することである。
検出装置(3)は、カメラ本体(1)において、現在のパン値、チルト値及びズーム値を検出して、これら値のPTZ信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)をカメラ制御装置(5)に出力する。
【0052】
カメラ制御装置(5)は、カメラ本体(1)、駆動装置(2)及び検出装置(3)の夫々に接続されている。カメラ制御装置(5)は、カメラ本体(1)が撮影する映像を入力し、この映像を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。
このカメラ制御装置(5)は、管理エリアネットワーク(LAN)から受信する画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)に基づいて、駆動装置(2)を駆動させる。
カメラ制御装置(5)は、検出装置(3)のPTZ信号を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。
【0053】
各カメラ(Y1)〜(Yn)は、パン、チルト及びズームの画角操作(遠隔操作)に基づいて、定点周辺を撮影でき、定点周辺のうち一定の撮影範囲の映像を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。各カメラ(Y1)〜(Yn)は、パン、チルトの画角操作に基づいて、撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、ズームの画角操作に基づいて、撮影範囲の映像倍率を変更して撮影範囲にある対象体を拡大映像にできる。
【0054】
撮影範囲とは、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作をすることで、各カメラ(Y1)〜(Yn)が映像を撮影する範囲であって、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる定点周辺の一部範囲を撮影することである。即ち、定点周辺において、画角操作することで、無数の撮影範囲を有することになる。
特定の撮影範囲とは、上記撮影範囲のうち、管理者が特定した撮影範囲、特に、観光地、観光施設等が存在して、概略タグ情報データを表示したい撮影範囲である。即ち、無数の撮影範囲から、管理者が特定した一部が特定の撮影範囲となる。
また、撮影範囲(特定の撮影範囲)は、ズームの画角操作する前であって、映像倍率が同一(映像×1倍)で各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる範囲である。
【0055】
<管理エリアネットワーク(LAN)>
管理エリアネットワーク(LAN)は、図5乃至図14に示すように、F/W(ファイアウォール)を通してネットワーク(NW)に接続されている。
この管理エリアネットワーク(LAN)は、図5に示すように、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)、映像蓄積サーバ(8)及び管理者端末(9)を含んで構成され、これらサーバ(6)、(7)、(8)及び管理者端末(9)は相互にネットワーク接続されている。
【0056】
<Web公開サーバ(6)>
Web公開サーバ(6)は、図5及び図6に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)のDMZ(非武装セグメント)内に設置されている。このWeb公開サーバ(6)は、映像処理部(10)、静止映像データ記憶部(11)、初期画像データ記憶部(12)、プログラム記憶部(13)及びWeb制御装置(14)を含んで構成されている。
【0057】
映像処理部(10)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)で撮影される映像を静止映像データにする。
静止映像データ記憶部(11)は、映像処理部(10)で処理された各カメラ(Y1)〜(Yn)の静止映像データを記憶・蓄積する。この静止映像データ記憶部(11)は、図7に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)毎に静止映像データを記憶・蓄積する静止映像テーブル(15:Web記録媒体)を有し、各静止映像テーブル(15)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値及びズーム値)、撮影日、時間と静止映像データを対応付けて記憶している。
初期画像データ記憶部(12:記録媒体)は、初期画像データ(ホームページ画像データ)及び災害画像データ(非公開ホームページ画像データ)を記憶している。なお、災害画像データ(非公開ホームページ画像データ)は、カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する映像の非公開を示す画像である。
プログラム記憶部(13:記録媒体)は、映像起動プログラを記憶している。
【0058】
Web制御装置(14)は、サーバ(6)全体を制御するもので、利用者端末(X)のアクセスに基づいて、初期画像データ記憶部(12)から初期画像データ(以下、ホームページ画像データと称する)を読み出し、プログラ記憶部(13)から映像起動プログラを読み出して、ホームページ画像データ及び映像起動プログラを送信する。
Web制御装置(14)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)から受信する映像を映像処理部(10)に出力する。
Web制御装置(14)は、利用者端末(X)の閲覧要求に基づいて、静止映像データテーブル(15)から閲覧要求に対応する静止映像データを読み出して、ネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0059】
<映像中継サーバ(7)>
映像中継サーバ(7)は、図5及び図8に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内のDMZ(非武装セグメント)に設置されている。この映像中継サーバ(7)は、タグ情報データベース記憶部(21:以下、「データベース記憶部(21)」と称する)、映像合成部(22:映像合成手段)及び中継制御装置(23:情報検索手段)を含んで構成されている。
【0060】
データベース記憶部(21)は、タグ情報データベース(24)を記憶している。
【0061】
タグ情報データベース(24)は、図9に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる撮影範囲のうち、特定の撮影範囲(Y1a〜Yna)に関する概略タグ情報データ(G1〜Gn)を対応付けて格納(記憶)する記録媒体である。具体的には、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像に関する場所、観光地等の概略説明をタグ文字情報としたもので、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)に概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を対応付け、カメラ(Y2)の撮影範囲(Y2a)に概略タグ情報データ(G2)「現在、xx県yy市繁華街周辺ライブ中」を対応付け、カメラ(Y3)の撮影範囲(Y3a)に概略タグ情報データ(G3)「現在、xx県yy市rr公園周辺ライブ中」を対応付けて記憶している。
概略タグ情報データ(G1)〜(G3)は、管理エリアネットワーク(NW)の管理者が設定(入力)する情報である。
ここで、特定の撮影範囲は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のパン値、チルト値及びズーム値で特定される。
【0062】
また、タグ情報データベース(24)は、図10に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a〜Yna)にある特定の対象体(拡大映像)に関する詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・、2a−1、・・・)を対応付けて格納(記憶)する記録媒体である。各詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)は、管理エリアネットワーク(LAN)の管理者が設定(入力)する情報である。
具体的には、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)の対象体(pp海岸)に詳細タグ情報データ(1a−1)「pp海岸 波は穏やかで、白い海岸を有する美しい海岸です。海水浴期間:7月1日〜8月15日、イベント:7月30日、西瓜割り大会開催」を対応付けて記憶している。この詳細タグ情報データ(1a−1)は、pp海岸の特徴、インフォメーション、イベント等の観光地の詳細タグ情報を文字情報として記憶されている。また、撮影範囲(Y1b)の対象体(QQシーサイドホテル)に詳細タグ情報データ(1a−2)「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを用意しております。場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:PR神社の夏祭り」を対応付けて記憶している。詳細情報データ(1a−2)は、QQシーサイドホテルのインフォメーション、空室情報、イベントの情報が記憶されている。
更に、カメラ(Y2)の撮影範囲(Y2a)の対象体(MM中華飯店)に詳細タグ情報データ(2a―1)「安くて、美味しい中華料理を提供いたします。餃子は皆様からご好評を頂いております。 場所:地下鉄yy市駅から南に徒歩2分 電話番号:00A−XYZ−90125 営業時間:10:00〜22:00 お勧めメニュー:餃子定食(¥500) イベント:毎週月曜日のPM1:00〜3:00、全品1割引き」を対応付けて記憶している。
【0063】
映像合成部(22)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する撮影範囲(Y1a)〜(YNa)と概略タグ情報データを合成処理する。
また、映像合成部(22)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する撮影範囲(Y1a)〜(Yna)にある対象体の拡大映像と詳細タグ情報データを合成処理する。
【0064】
中継制御装置(23)は、サーバ(7)全体を制御するもので、利用者端末(X)の選択信号に基づいて、閲覧させる各カメラ(Y1)〜(Yn)を選択する。
【0065】
中継制御装置(23)は、利用者端末(X)が受信する映像起動プログラに基づいて、ネットワーク(NW)を通じて利用者端末(X)に通信接続される。この中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の検出装置(3)のPTZ信号(パン信号、チルト信号、ズーム信号)に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)位置(パン値、チルト値及びズーム値)を判断する。
この判断に基づいて、中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)及び撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)にある対象体を特定する。
中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の特定に基づいて、タグ情報データベース(24)から撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)に関する概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を読み出し、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)にある対象体(拡大映像)の特定に基づいて、タグ情報データベース(24)から対象体に関する詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を読み出す。中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像と概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を映像合成部(22)に出力する。映像合成部(22)は、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像と概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を合成して、概略タグ情報付き映像データを生成する。
中継制御装置(23)は、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の対象体の拡大映像と詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を映像合成部(22)に出力する。映像合成部(22)は、対象体の拡大映像と詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を合成して、詳細タグ情報付き映像データを生成する。中継制御装置(23)は、概略タグ情報付き映像データ及び詳細タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0066】
また、中継制御装置(23)は、利用者端末(X)のパン、チルト及びズームの画角操作に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)に画角操作信号を出力する。このとき、中継制御装置(23)は、管理者端末(9)から入力する個人情報信号に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)に出力する画角操作信号を制御する。
これにより、各カメラ(Y1)〜(Yn)は、個人情報に関する映像を撮影しないように、パン、チルト及びズームが制御される。
【0067】
<映像蓄積サーバ(8)>
映像蓄積サーバ(8)は、図5及び図11に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内に設置されている。映像蓄積サーバ(8)は、映像データ記憶部(27)及び映像蓄積制御装置(28)を含んで構成されている。
【0068】
映像データ記憶部(27)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を映像データとして記憶・蓄積する。この映像データ記憶部(27)は、図12に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)毎に映像データを記憶・蓄積する映像データテーブル(29)を有し、各映像データテーブル(29)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値及びズーム値)、撮影日と映像データを対応付けて記憶している。
【0069】
映像蓄積制御装置(28)は、サーバ(8)全体を制御するもので、管理者端末(9)の閲覧要求に基づいて、映像データテーブル(29)から閲覧要求に関する映像データを読み出して、管理者端末(9)に送信する。
映像蓄積制御装置(28)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)から受信する映像を映像データ記憶部(27)に出力する。
【0070】
<管理者端末(9)>
管理者端末(9)は、図5及び図13に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内に設置されている。この管理者端末(9)は、カメラ映像配信システム(Z)の管理者が操作するもので、情報入力部(31)、表示部(32)、及び端末制御装置(34)を含んで構成されている。
【0071】
情報入力部(31)は、キーボード、マウス等で構成され、ボタン等の災害操作手段(31a)を備え、映像中継サーバ(7)の概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)、及び詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を入力することで、映像中継サーバ(7)のタグ情報データベース(24)、に記憶する。
この情報入力部(31)は、選択情報を入力することで、閲覧するカメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、パン、チルト及びズームの情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)するものである。
情報入力部(31)は、災害操作手段(31a)を停止操作することで、端末制御装置(34)の防災プログラムを起動させる。
また、情報入力部(31)は、個人情報を入力する。
【0072】
表示部(32)は、液晶ディスプレイ等で構成され、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像、及び映像蓄積サーバ(8)に記憶・蓄積されている映像を表示する。
【0073】
端末制御装置(34)は、図13に示すように、映像切換部(35)を有し、映像切換部(35)は、災害操作手段(31a)の停止操作(災害情報信号)に基づいて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)に映像停止信号を出力する。
これにより、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)と利用者端末(X)の通信接続を遮断して、各カメラ(Y1)〜(Yn)のが撮影する映像を利用者端末(X)に送信することを停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、利用者端末(X)のパン、チルト及びズームの画角操作(画角操作信号)を映像中継サーバ(7)から遮断して、利用者端末(X)による各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)を停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。これにより、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、非公開通知用のホームページ画像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0074】
端末制御装置(34)は、図13に示すように、情報入力部(31)の選択情報の入力に基づいて、表示部(32)に表示する各カメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、選択した各カメラ(Y1)〜(Yn)と表示部(32)を通信接続する。各カメラ(Y1)〜(Yn)の選択は、1又は複数のカメラであって、表示部(32)に1又は複数のカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を同時に表示する。
端末制御装置(34)は、情報入力部(31)の画角情報の入力(画角情報信号)に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)にパン、チルト及びズームの画角操作信号を出力する。
端末制御装置(34)は、情報入力部(31)の個人情報の入力(個人情報信号)に基づいて、この個人情報信号を映像中継サーバ(7)に出力する。
【0075】
<利用者端末(X)>
利用者端末(X)は、図3、図5及び図14に示すように、ネットワーク(NW)を通して管理エリアネットワーク(LAN)に接続されている。この利用者端末(X)は、パーソナルコンピュータ、携帯電話等で構成され、カメラ映像配信システム(Z)を利用する利用者が所持するものである。
利用者端末(X)は、図14に示すように、情報入力部(37)、表示部(38)及び端末制御装置(39)を含んで構成されている。
【0076】
情報入力部(37)は、キーボード、マウス等で構成されている。
この情報入力部(37)は、選択情報を入力することで、閲覧するカメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、パン、チルト及びズームの情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)するものである。
【0077】
表示部(38)は、液晶ディスプレイ等で構成され、Web公開サーバ(6)のホームページ画像、災害画像(以下、非公開ホームページ画像と称する)を表示する。この表示部(38)は、映像中継サーバ(7)の概略タグ情報付き映像データ、及び詳細タグ情報付き映像データを表示する。
【0078】
端末制御装置(39)は、図14に示すように、情報入力部(37)の選択情報の入力に基づいて、選択信号を映像中継サーバ(7)に出力する。
端末制御装置(39)は、映像中継サーバ(7)から受信する概略タグ情報付き映像データ、及び詳細タグ情報付き映像データを表示部(38)に出力する。
端末制御装置(39)は、情報入力部(31)の画角情報の入力に基づいて、映像中継サーバ(7)にパン、チルト及びズームの画角操作信号を出力する。
【0079】
次に、カメラ映像配信システム(Z)において、各種の映像配信処理を図13乃至図28を参照して説明する。
以下、映像配信処理として、ホームページ画像の配信処理、映像・概略タグ情報データ配信処理、映像・詳細タグ情報データ配信処理、過去の静止映像配信処理、及び災害・有事時の映像配信処理につて説明する。
【0080】
<ホームページ画像の配信処理>
図15において、カメラ映像配信システム(Z)の利用者は、図14に示すように、利用者端末(X)の情報入力部(37)を操作することで、管理エリアネットワーク(LAN)のWeb公開サーバ(6)にアクセスする(図15:ST01)。
【0081】
図16において、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)からアクセスがあると(図16:ST15、Y)、初期画像データ記憶部(12)からホームページ画像データを読み出し、プログラム記憶部(13)から映像起動プログラムを読み出して、ネットワーク(NW)を通して利用者端末(X)に送信する(図16:ST16)。
【0082】
図15において、利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、ネットワーク(NW)を通してホームページ画像データ及び映像起動プログラムをダウンロード(受信)すると(図15:ST02、Y)、表示部(38)にホームページ画像を表示する。(図15:ST03)。
【0083】
利用者は、利用者端末(X)の情報入力部(37)によって、複数のカメラ(Y1)〜(Yn)から閲覧する1のカメラ(Y1)を選択する(図15:ST04)。
このとき、選択したカメラが別の利用者端末(X)に通信接続されていると、利用できないので(図15:ST05、N)、別のカメラを選択する(図15:ST05、Y)。
利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、Web公開サーバ(6)から受信した映像起動プログラムに基づいて、管理エリアネットワーク(LAN)の映像中継サーバ(7)にアクセスして(図15:ST06)、選択したカメラの選択信号を映像中継サーバ(7)に出力する(図15:ST07)。
【0084】
映像中継サーバ(7)は、利用者端末(X)にネットワーク(NW)を通して通信接続されると、図18に示すように、映像・概略タグ情報データ配信処理(図18:ST21)、及びカメラ遠隔操作(画角操作)処理/映像・詳細タグ情報データ配信処理(図18:ST22)を実行する。
【0085】
<映像・概略タグ情報データ配信処理>
図17において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)が受信する映像起動プログラムに基づいて、利用者端末(X)からアクセスが有ると(図19:ST31、Y)、利用者端末(X)に通信接続される。
続いて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から選択信号を入力すると(図19:ST32、Y)、選択したカメラ(Y1)に通信接続する(図19:ST33)。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、選択したカメラ(Y1)の映像を入力し、ネットワーク(NW)から映像を利用者端末(X)に送信する(図19:ST35)。
【0086】
図15において、利用者端末(X)の端末制御装置(34)は、映像中継サーバ(7)からカメラ(Y1)の映像を受信すると、表示部(38)のホームページ画像に映像を表示する(図15:ST8)。
表示部(38)には、図17に示すように、ホームページ画像に対して、カメラ(Y1)の映像及びパン、チルト及びズームが表示される。
続いて、利用者は、表示部(38)の映像(カメラ(Y1)の映像)を見ながら、情報入力部(37)によって、表示部(38)のパン、チルト及びズームから画角操作情報(パン、チルト及びズーム)を入力する(図15:ST8)。利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、ネットワーク(NW)から画角操作信号を映像中継サーバ(7)に出力する(図15:ST9)。
【0087】
図19において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から画角操作信号を入力すると、画角操作信号をカメラ制御装置(5)に出力し、これにより、カメラ制御装置(5)は、選択したカメラ(Y1)を駆動させて、パン、チルト及びズームを調整する。
カメラ(Y1)の撮影範囲は、特定の撮影範囲(Y1a)に変更される。
続いて、中継制御装置(23)は、カメラ制御装置(5)からカメラ(Y1)の映像及びPTZ信号(現在のパン信号、チルト信号、ズーム信号)を受信して、このPTZ信号に基づいて、カメラ(Y1)位置を判断し、カメラ(Y1)の特定の撮影範囲(Y1a)を特定する。
【0088】
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、特定の撮影範囲(Y1a)の認識に基づいて、データベース記憶部(21)のタグ情報データベース(24)からカメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)に関する概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を読み出して(図19:ST36)、撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データ(G1)を映像合成部(22)に出力する。
映像合成部(22)は、撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データを合成して、概略タグ情報付き映像データを生成する(図19:ST37)。
【0089】
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、概略タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に出力する(図19:ST38、Y)。
【0090】
図15において、利用者端末(X)は、映像中継サーバ(7)から概略タグ情報付き映像データを入力すると(図15:ST10、Y)、概略タグ情報付き映像データを表示部(38)のホームページ画像に表示する。
利用者端末(X)の表示部(38)は、図15に示すように、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を表示する(図15:ST11)。
【0091】
<カメラ遠隔操作処理/映像・詳細タグ情報データ配信処理>
図20において、利用者は、選択したカメラ(Y1)の画角を操作するため、利用者端末(X)の表示部(38)のパン、チルト及びズームを操作する(図20:ST41)。
利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、表示部(38)上でのパン、チルト及びズーム操作に基づいて、画角操作信号をネットワーク(NW)から映像中継サーバ(7)に出力する(図20:ST42、Y)。
【0092】
図22において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から画角操作信号を入力すると(図22:ST51、Y)、選択したカメラ(Y1)のカメラ制御装置(5)に画角操作信号を出力する(図22:ST52、ST53、Y)。
【0093】
図23において、カメラ(Y1)のカメラ制御装置(5)は、画角操作信号を入力すると(図23:ST61、Y)、この画角操作信号に基づいて、カメラ(Y1)の駆動装置(2)を駆動する(図23:ST62)。
これにより、カメラ(Y1)のカメラ本体(1)は、駆動装置(2)によってパン、チルト及びズームを調整することで、撮影範囲(Y1a)の映像倍率を変更し、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)にある対象体(QQシーサイドホテル)を拡大映像として撮影する。
カメラ(Y1)のカメラ本体(1)の駆動(パン、チルト及びズーム)は、検出装置(3)で検出され、カメラ制御装置(5)はPTZ信号(パン信号、チルト信号、ズーム信号)を管理エリアネットワーク(LAN)の映像中継サーバ(7)に出力する(図23:ST63、Y)。
このとき、カメラ(Y1)は、対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像もカメラ制御装置(5)から映像中継サーバ(7)に送信される。
【0094】
図22において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、選択したカメラ(Y1)から拡大映像及びPTZ信号を入力すると(図22:ST54)、PTZ信号からカメラ(Y1)位置を判断して、拡大映像の対象体(QQシーサイドホテル)が撮影範囲(Y1a)にあることを特定する。
映像中継サーバ(7)は、対象体の特定に基づいて、データベース記憶部21のタグ情報データベース(24)から拡大映像の対象体(QQシーサイドホテル)に関する詳細タグ情報データ(1a―2)を読み出して(図22:ST55)、対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像及び詳細タグ情報データを映像合成部(22)に出力する。
【0095】
映像合成部(22)は、拡大映像及び詳細タグ情報データを合成して、詳細タグ情報付き映像データを生成する(図22:ST56)。
続いて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、詳細タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する(図22:ST57、ST58、Y)。
【0096】
図20において、利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、映像中継サーバ(7)から詳細タグ情報付き映像データを受信すると(図20:ST43、Y)、表示部(38)に詳細タグ情報付き映像を表示する。
利用者端末(X)の表示部(38)は、概略タグ情報データ(G1)の表示に続いて、図21に示すように、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)にある対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像、詳細タグ情報データ(1a―2)「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを用意しております。場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:PR神社の夏祭り」を表示する(図20:ST44)。
【0097】
<過去の静止映像配信処理>
図24において、利用者は、表示部(38)上のホームページ画像の「過去の静止映像閲覧」を操作することで、利用者端末(X)をWeb公開サーバ(6)に通信接続する(図24:ST71)。
続いて、利用者は、利用者端末(X)の情報入力部(37)によって閲覧要求の情報を入力する。
端末制御装置(39)は、閲覧要求の情報を閲覧要求信号として、Web公開サーバ(6)に出力する(図24:ST72、Y)。
この閲覧要求とは、静止映像データを蓄積、記憶したカメラ(Y1)〜(Yn)、カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値、ズーム値)及び撮影日、時間であって、情報入力部(37)によって入力する。
【0098】
図25において、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、所定時間(例:1時間)を計時しており、所定時間が経過すると(図25:ST81、Y)、各カメラ(Y1)〜(Yn)から映像を受信する(図25:ST82)。
続いて、Web制御装置(14)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像及びPTZ値を映像処理部(10)に出力し、映像処理部(10)は各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を静止映像データとする。
映像処理部(10)は、静止映像データを静止映像データ記憶部(11)に出力し、静止映像データ記憶部(11)は静止映像データを記憶・蓄積する(図25:ST83)。この静止映像データは、図7に示すように、静止映像データテーブル(15)において、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値、撮影日、時間と静止映像データを対応付けて記憶・蓄積される。
【0099】
Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)から閲覧要求信号を入力すると(図25:ST84、Y)、この閲覧要求信号(カメラ、PTZ値、撮影日及び日時)に基づいて、閲覧要求に対応する静止映像データを静止映像データテーブル(15)から読み出す(図25:ST85)。
続いて、Web制御装置(14)は、静止映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する(図25:ST86)。
【0100】
図24において、利用者端末(X)は、Web公開サーバ(6)から静止映像データを受信して(図25:ST73)、表示部(38)に静止映像を表示する(図22:ST74)。
【0101】
<災害・有事時の映像配信処理>
図26において、映像蓄積サーバ(8)の映像蓄積制御装置(28)は、24時間継続して各カメラ(Y1)〜(Yn)から映像を受信する(図26:ST91)。
続いて、映像蓄積制御装置(28)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を映像データとして映像データ記憶部(27)に記憶・蓄積する(図26:ST92)。
この映像データは、図11に示すように、映像データテーブル(29)において、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影日と映像データを対応付けて記憶・蓄積される。
【0102】
図27及び図28において、管理者端末(9)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を受信して(図27:ST101)、表示部(32)に映像を表示する。
管理者は、表示部(32)の映像から災害・有事が発生したと判断すると、災害操作手段(31a)を停止操作することで、災害情報信号を端末制御装置(34)に出力する。
端末制御装置(34)は、災害情報信号を入力すると、災害発生と判断して(図27:ST102、Y)、災害プログラムを起動させる。
【0103】
端末制御装置(34)の映像切換部(35)は、災害情報信号の入力に基づいて、映像中継サーバ(7)に映像停止信号を出力し、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)と利用者端末(X)の通信接続を遮断して、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を利用者端末(X)に送信することを停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、利用者端末(X)を映像中継サーバ(7)から遮断して、利用者端末(X)による各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)を停止する。
Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、画像切換信号に基づいて、非公開ホームページ画像データを初期画像データ記憶部(12)から読み出して、ネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。これにより、利用者端末(X)の表示部(38)には、「現在、公開を停止しております。」の情報等を表示する(図27:ST103)。
【0104】
管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、災害情報信号に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)の駆動規制を解除する(図27:ST104)。
これにより、管理者は、個人情報に関係なく、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる全ての範囲の映像を得ることができ、災害、有事の対策に用いることが可能となる。
【0105】
管理者は、管理者端末(9)の情報入力部(31)によって映像選択情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像、又は映像蓄積サーバ(8)に蓄積した映像の閲覧要求を選択する。
管理者が各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を選択すると(図27:ST105、Y)、管理者端末(9)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)に通信接続され、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像が表示部(38)に表示される。
各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像は、選択によって1又は複数の映像を表示部(38)に表示できる。
管理者は、表示部(38)の映像を見ながら、管理者端末(9)の情報入力部(37)によって、パン、チルト及びズームの情報を入力すると、端末制御装置(34)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のカメラ制御装置(5)に画角操作信号を出力する。
これにより、各カメラ(Y1)〜(Yn)のパン、チルト及びズームが制御(調整)される(図28:ST106)。
管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を受信して(図28:ST107)、表示部(32)にカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を表示する。
これにより、管理者は、表示部(32)に表示されるカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を検証することで、災害現場や災害規模を把握できる。
【0106】
管理者が、映像蓄積サーバ(8)の静止映像データの閲覧要求を選択すると(図25:ST105、N、ST109、Y)、端末制御装置(34)は、閲覧要求信号を映像蓄積サーバ(8)に送信する(図28:ST110)。
【0107】
図26において、映像蓄積サーバ(8)の映像蓄積制御装置(28)は、閲覧要求信号を入力すると(図26:ST93、Y)、映像データテーブル(29)から閲覧要求に関する映像データを読み出して(図26:ST94)、映像データを管理者端末(9)に送信する(図26:ST95)。
【0108】
図28において、管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、映像蓄積サーバ(8)から映像データを受信すると(図28:ST111)、表示部(32)に蓄積された過去の映像を表示する(図28:ST112)。
【0109】
管理者は、管理者端末(9)の災害操作手段(31a)によって災害解除情報を入力すると(図28:ST113、Y)、端末制御装置(34)は、映像中継サーバ(7)に災害解除情報信号を出力する。また、端末制御装置(34)は、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。
映像中継サーバ(8)の中継制御装置(23)は、ネットワーク(NW)を通して利用者端末(X)と各カメラ(Y1)〜(Yn)を通信接続する。また、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)にホームページ画像データを出力する。
利用者端末(X)は、表示部(38)にホームページ画像、及び選択したカメラ(Y1)の映像が表示される。
これにより、利用者は、利用者端末(X)によって、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を概略タグ情報データ又は詳細タグ情報データと共に閲覧でき、Web公開サーバ(6)に蓄積されている静止映像を閲覧できる。
【0110】
なお、複数の利用者端末(X)が、カメラ映像配信システム(Z)を利用すると、一部の利用端末(X)についてカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を閲覧できない場合が生じる。この場合、各利用者端末(X)におけるカメラ(Y1)〜(Yn)の閲覧時間を制限して、一定時間の経過で、利用できない利用者端末(X)に自動的に通信接続するようにすることができる。
また、ネットワークカメラは、1又は複数の定点に設置できる。
【0111】
本発明に係るカメラ映像配信システム(Z)の具体的態様(実施例)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)を相互に独立して、管理エリアネットワーク(LAN)に配置しており、タグ情報データベース(24)を映像中継サーバ(7)内に記憶(データベース記憶部(21)に記憶)する構成を採用している(図5及び図8参照)。
すなわち、カメラ映像配信システム(Z)は、Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に独立しており、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を結合(一体化)させて構成している。
【0112】
カメラ映像配信システム(Z)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)について、以下の構成態様を採用できる。
【0113】
<1>Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24:データベース記憶部(21))を相互に独立して、管理エリアネットワーク(LAN)内に配置する構成態様である。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、独立するタグ情報データベース(24)にアクセス(通信接続)することで、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)及び映像を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
映像中継サーバ(7)は、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)をネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
利用者端末(X)は、表示部(32)に概略タグ情報付き映像(又は詳細タグ情報付き映像)を表示する。
映像中継サーバ(7)は、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を、独立するタグ情報データベース(24)から読出すものである。
【0114】
<2>Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に結合(一体化)してサーバユニットとし、タグ情報データベース(24)及びサーバユニット(図示しない)を相互に独立させる。
サーバユニットは、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、独立するタグ情報データベース(24)から概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成することで、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0115】
<3>Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に独立して、タグ情報データベース(24)をWeb公開サーバ(6)内に記憶する。すなわち、タグ情報データベース(24)及びWeb公開サーバ(6)を相互に結合(一体化)している。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、Web公開サーバ(6)にアクセス(通信接続)することで、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)及び映像を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0116】
<4>Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を相互に結合(一体化)して、データベース・サーバユニットを構成する。
データベース・サーバユニットは、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、タグ情報データベース(24)から概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成することで、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0117】
以上の通り、カメラ映像配信システム(Z)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を相互に独立して、或いは任意に結合(一体化)することで、カメラ(Y1、Y2,Y3、・・・Yn)の映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成するため、種々の構成を採用できる。
【0118】
本発明に係るカメラ映像配信システム(Z)の具体的態様(実施例)では、管理エリアネットワーク(LAN)において、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成することについて説明したが、これに限定されるものでない。
利用者端末(X)に、ネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)の映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成する映像合成部(図示しない)を内蔵する。
利用者端末(X)は、映像中継サーバ(7)及びネットワーク(NW)を通じて、カメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)の映像を受信する。
利用者端末(X)を映像中継サーバ(7)にアクセス(通信接続)する。
これにより、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、ネットワーク(NW)を通して概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を利用者端末(X)に送信する。
続いて、利用者端末(X)は、映像合成部によって映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)に基づいて、表示部(32)に概略タグ情報付き映像(又は詳細タグ情報付き映像)を表示する。
なお、タグ情報データベース(24)は、映像中継サーバ(7)から独立して、又はWeb公開サーバ(6)に結合(一体化)しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、定点設置されるネットワークカメラで定点周辺を撮影して、一定の撮影範囲の映像及び撮影範囲に関する概略情報をネットワークから利用者端末に配信するカメラ映像配信システムに好適である。
【符号の説明】
【0120】
NC(Y1〜Yn) ネットワークカメラ
LAN 管理エリアネットワーク
RX(X) 利用者端末
TSB(24) タグ情報データベース
6 Web公開サーバ
7 映像中継サーバ
9 管理者端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、定点設置されるネットワークカメラで定点周辺を撮影して、一定の撮影範囲の映像及び撮影範囲に関するタグ情報(概略タグ情報、詳細タグ情報)をネットワークから利用者端末に配信するカメラ映像配信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
定点設置されるカメラを遠隔操作して、定点周辺の映像をネットワークから利用者端末に配信する技術が提案されている。
カメラ映像を配信する技術として、特許文献1に開示する技術は、カメラと利用者端末をネットワークで接続して、利用者端末のディスプレイにパノラマ画像を表示する。
利用者は、パノラマ画像上において座標、及び倍率を指定する。この座標、及び倍率の指定によって、カメラを遠隔操作して特定対象物をズームアップ(拡大)して撮影する。
この特許文献1は、特定対象物のズームアップと同時に、特定対象物に関連する文字情報を表示する。
【0003】
しかしながら、特許文献1に開示する技術は、パノラマ画像を予め用意してディスプレイに表示するため、利用者は、カメラを遠隔操作する前において、カメラで実際に撮影される一定の撮影範囲の映像を見ることができない。
特許文献1では、特定対象物をズームアップすると、特定対象物に関連する文字情報を表示しているものの、パノラマ画像に関連する文字情報を表示していない。従って、利用者は、カメラを操作する前において、パノラマ画像の場所等を特定(認識)できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−346358号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題に鑑み、カメラで撮影される一定の撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報を表示することで、利用者がカメラで実際に撮影される映像を見ることができ、更に撮影範囲の場所等を認識できるカメラ映像配信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、前記利用者端末は、前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【0007】
請求項2に係る発明は、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記管理エリアネットワークは、初期画像を格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、前記Web公開サーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、前記Web公開サーバは、前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示することを特徴とするカメラ映像配信システムに関する。
【0008】
請求項3に係る発明は、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記タグ情報データベースは、前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、前記映像中継サーバは、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0010】
請求項5に係る発明は、前記映像中継サーバは、前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示することを特徴とする請求項2乃至4に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0011】
請求項6に係る発明は、前記Web公開サーバは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0012】
請求項7に係る発明は、前記管理エリアネットワークは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、前記管理者端末は、前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、
前記Web公開サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信することを停止することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のカメラ映像配信システムに関する。
【0013】
請求項8に係る発明は、前記管理者端末は、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記ネットワークカメラは、前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できることを特徴とする請求項7に記載のカメラ映像配信システムに関する。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力し、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、前記利用者端末は、前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを受信して、タグ情報付き映像を表示するので、利用者は、ネットワークカメラ及び情報検索手段に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末からネットワークカメラで実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0015】
請求項2に係る発明によれば、定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、前記管理エリアネットワークは、初期画像及び映像起動プログラムを格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、前記Webサーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、前記Web公開サーバは、前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像及び映像起動プログラムを前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示するので、利用者は、Web公開サーバにアクセスすると、第1に、利用者端末からカメラで実際に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者は、利用者端末には、撮影範囲の映像と同時に、概略タグ情報も表示されるので、撮影範囲の映像を概略情報に基づいて特定(認識)することができる。これにより、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識できる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、前記情報検索手段は、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すので、ネットワークカメラの実際(現在)の撮影範囲に関するタグ情報を確実に読み出すことができ、その構成も簡単である。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、前記タグ情報データベースは、前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、前記映像中継サーバは、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信するので、ネットワークカメラで撮影する全ての撮影範囲に対して概略タグ情報を表示するのでなく、管理者が利用者に閲覧させたい特定の撮影範囲のみを選択して概略タグ情報を表示できる。
【0018】
請求項5に係る発明によれば、前記映像中継サーバは、前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示するので、利用者は、概略タグ情報で撮影範囲の映像の場所等を特定して、更に詳細な情報が必要なとき、ネットワークカメラのズームの画角操作をするだけで、対象体及びこの対象体に関する詳細タグ情報を閲覧できる。
【0019】
請求項6に係る発明によれば、前記Web公開サーバは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記利用者端末は、前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示するので、利用者は、ネットワークカメラが撮影した過去の映像を閲覧できる。
【0020】
請求項7に係る発明によれば、前記管理エリアネットワークは、前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、前記管理者端末は、前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、前記Web公開サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、前記映像中継サーバは、前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信するので、災害や有事等が発生した時に、管理者端末の操作手段によって利用者端末の映像送信を停止して、管理者がネットワークカメラの映像を専有できる。
これにより、管理者は、ネットワークカメラの映像を検証して、災害対策を立てることも可能である。
【0021】
請求項8に係る発明によれば、前記管理者端末は、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記ネットワークカメラは、前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できるので、管理者は、管理者端末の画角操作に基づいて、ネットワークカメラの撮影範囲、映像倍率を変更できる。
これにより、管理者は、災害、有事の発生時に、変更した撮影範囲の映像、所定倍率で拡大した映像によって、災害等の状況を的確に把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るカメラ映像配信システムであって、映像合成手段を利用者端末に配置したブロック図である。
【図2】本発明に係るカメラ映像配信システムであって、映像合成手段を映像中継サーバに配置したブロック図である。
【図3】本発明に係るカメラ映像配信システムを示す概略ブロック図である。
【図4】ネットワークカメラの具体構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るカメラ映像配信システムを示す図であって、管理エリアネットワークの構成を示すブロック図である
【図6】図5の管理エリアネットワークを構成するWeb公開サーバの詳細を示すブロック図である。
【図7】Web公開サーバに蓄積される静止映像データを示すテーブル図である。
【図8】図4の管理エリアネットワークを構成する映像中継サーバの詳細を示すブロック図である。
【図9】映像中継サーバの記録媒体であるタグ情報データベースの概略タグ情報データベーステーブルを示す図である。
【図10】映像中継サーバの記録媒体であるタグ情報データベースの詳細タグ情報データベーステーブルを示す図である。
【図11】図5の管理エリアネットワークを構成する映像蓄積サーバの詳細を示すブロック図である。
【図12】映像蓄積サーバに蓄積される映像を示すテーブル図である。
【図13】図5の管理エリアネットワークを構成する管理者端末の詳細を示すブロック図である。
【図14】利用者端末の詳細を示すブロック図である。
【図15】利用者端末における初期画像、概略タグ情報データの表示手順を示すフローチャート図である。
【図16】Web公開サーバから初期画像(ホームページ)及び映像起動プログラムを利用者端末に送信する手順を示すフローチャート図である。
【図17】利用者端末に表示される映像及び概略情報データを示す図である。
【図18】映像中継サーバにおける処理手順を示す概略フローチャート図である。
【図19】映像中継サーバにおける映像及び概略タグ情報データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図20】利用者端末に映像及び詳細タグ情報データを表示する手順を示すフローチャート図である。
【図21】利用者端末に表示される映像及び詳細タグ情報データを示す図である。
【図22】映像中継サーバにおける映像及び詳細タグ情報データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図23】ネットワークカメラの駆動手順を示すフローチャート図である。
【図24】Web公開サーバにおける蓄積した静止映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図25】利用者端末に静止映像データを表示する手順を示すフローチャート図である。
【図26】映像蓄積サーバにおける蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図27】管理者端末にカメラの映像、及び映像蓄積サーバに蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【図28】管理者端末にカメラの映像、及び映像蓄積サーバに蓄積した映像データを送信する手順を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係るカメラ映像配信システムについて、図1乃至図28を参照にして説明する。
【0024】
本発明に係るカメラ映像配信システムは、ネットワークカメラが撮影する一定の撮影範囲(映像)と撮影範囲に関するタグ情報(文字、画像等の情報)を合成して、タグ情報付き映像データを生成する。このタグ情報付き映像データに基づいて、カメラ映像配信システムを利用する利用者端末(パーソナルコンピュータ等)にタグ情報付き映像として表示する。利用者端末の利用者は、タグ情報付き映像のタグ情報に基づいて、ネットワークカメラで撮影される映像(対象物)の場所、施設等を確認(認識)できる。
【0025】
カメラ映像配信システムは、ネットワークカメラで撮影される一定の撮影範囲の映像と、この撮影範囲に関するタグ情報を合成して、タグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んで構成される。
この映像合成手段は、1)利用者端末に配置する構成、2)映像中継サーバに配置する構成を採用できる。
なお、利用者端末は、カメラ映像配信システムを利用する利用者が所有するパーソナルコンピュータ等である。
以下、上記1)及び2)の構成態様について、図1及び図2を参照して説明する。
【0026】
図1において、カメラ映像配信システム(Z1)は、ネットワークカメラ(NC)、画角範囲制御手段(GU)、タグ情報データベース(TDB)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)及び利用者端末(RX)を含んで構成されている。
【0027】
ネットワークカメラ(NC)は、定点に配置され、定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力する。定点は、例えば、「pp海岸」に設定される。
ネットワークカメラ(NC)は、利用者端末(RX)のパン、チルト及びズームの画角操作に基づいて、パン、チルト及びズームの画角動作がなされる。これにより、ネットワークカメラ(NC)は、撮影する撮影範囲が変更され、映像倍率が変更される。
【0028】
ネットワークカメラ(NC)は、カメラ本体(CH)及び画角範囲制御手段(GU)を含んで構成されている。画角範囲制御手段(GU)は、利用者端末(RX)にネットワーク等を通して通信接続されている。利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いてパン、チルト及びズーム等の画角操作を入力する。利用者端末(RX)は、画角操作に基づいて、パン、チルト及びズームの画角操作信号を画角範囲制御手段(GU)に送信する。この画角範囲制御手段(GU)は、図1に示すように、利用者端末(RX)から受信した画角操作信号(パン、チルト及びズーム信号)に基づいて、カメラ本体(CH)を画角動作する(パン、チルト及びズームの画角動作)。
【0029】
タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する一定の撮影範囲に関するタグ情報(文字、画像等の各種情報)を格納する記憶媒体である。このタグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)でなるカメラ位置に、タグ情報を対応付けて格納している。
ネットワークカメラ(NC)のカメラ位置(P値、T値及びZ値)に基づいて、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲が特定され、これにより、タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲にタグ情報を対応付けることになる。
【0030】
タグ情報データベースの具体構成を説明する(図9及び図10参照)。
(i)ネットワークカメラ(NC)のP値(パン値)=A1、T値(チルト値)=B1、Z値(ズーム値)=×1倍率(カメラ位置Y1a)において、撮影範囲の映像「pp海岸周辺」に、タグ情報「pp海岸周辺ライブ中(文字情報)」を対応付ける。
(ii)ネットワークカメラ(NC)のP値(パン値)=A2、T値(チルト値)=B2、Z値(ズーム値)=×3倍率(カメラ位置Y1a―2)において、撮影範囲の映像「QQシーサイドホテル」に、タグ情報「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを御用意しております。 場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:RP神社の夏祭り(文字情報)」を対応付ける、等である。
以上の通り、タグ情報データベース(TDB)は、ネットワークカメラ(NC)について、現在のカメラ位置(P値、T値及びZ値)である撮影範囲に関するタグ情報を格納している。
【0031】
情報検索手段(JK)は、タグ情報データベース(TDB)及びネットワークカメラ(NC)に通信接続されている。
この情報検索手段(JK)は、ネットワークカメラ(NC)において、現在のカメラ位置(P値、T値、Z値)のPTZ信号に基づいて、撮影範囲を特定し、タグ情報データベースから撮影範囲(カメラ位置)に関するタグ情報を読み出し、このタグ情報を映像合成手段(EG)に送信する。
【0032】
映像合成手段(EG)は、図1に示すように、利用者端末(RX)のハードウエアに組込まれており、情報検索手段(JK)及びネットワークカメラ(NC)にネットワーク等を通して通信接続されている。
この映像合成手段(EG)は、情報検索手段(JK)からタグ情報を受信し、ネットワークカメラ(NC)からタグ情報に関する撮影範囲の映像を受信すると、タグ情報及び映像を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
例えば、ネットワークカメラ(NC)の撮影範囲の映像「pp海岸周辺」、タグ情報「pp海岸周辺ライブ中(文字情報)」を合成する。
この映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力して、これにより、利用者端末(RX)は、タグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0033】
上記構成のカメラ映像配信システム(Z1)において、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を操作することで、ネットワークカメラ(NC)及び情報検索手段(JK)にアクセスして、通信接続する。
続いて、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行する。
利用者端末(RX)は、画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)を画角範囲制御手段(GU)に送信し、画角範囲制御手段(GU)は画角操作信号に基づいて、ネットワークカメラ(NC)のカメラ本体(CH)を画角動作させる。
【0034】
カメラ本体(CH)が撮影する撮影範囲の映像は、利用者端末(RX)の映像合成手段(EG)に送信される。ネットワークカメラ(NC)は、現在のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)のPTZ信号を情報検索手段(JK)に送信する。
情報検索手段(JK)は、PTZ信号を受信すると、このPTZ信号(パン値、チルト値及びズーム値)に基づいて、撮影範囲に関するタグ情報をタグ情報データベース(TDB)から読み出し、利用者端末(RX)の映像合成手段(EG)に送信する。
【0035】
映像合成手段(EG)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲の映像、及びタグ情報を受信すると、映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力して、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0036】
利用者が利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行すると、この画角操作に応じて、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示されるタグ情報付き映像は逐次、変更される。
【0037】
上記説明した通り、利用者は、利用者端末(RX)をネットワークカメラ(NC)及び情報検索手段(JK)に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末(RX)からネットワークカメラ(NC)で実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末(RX)において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0038】
図2において、カメラ映像配信システム(Z2)は、ネットワークカメラ(NC)、画角範囲制御手段(GU)、タグ情報データベース(TDB)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)、利用者端末(RX)及び映像中継サーバ(CSB)を含んで構成されている。
なお、図2において、図1のカメラ映像配信システム(Z1)と同一符号は、同一の構成を備えるので、その説明を省略する。
【0039】
図2において、中継映像サーバ(CSB)は、ネットワークカメラ(NC)に通信接続され、ネットワーク(インターネット)等を通して利用者端末(RX)に通信接続されている。
中継映像サーバ(CSB)は、図2に示すように、画角範囲制御手段(GU)、情報検索手段(JK)、映像合成手段(EG)及びタグ情報データベース(TDB)を備えている。
【0040】
上記構成のカメラ映像配信システム(Z2)において、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を操作することで、ネットワークを通して映像中継サーバ(CSB)にアクセスして、通信接続する。
続いて、利用者は、利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行する。
利用者端末(RX)は、画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)を映像中継サーバ(CSB)の画角範囲制御手段(GU)に送信し、画角範囲制御手段(GU)は画角操作信号に基づいて、ネットワークカメラ(NC)のカメラ本体(CH)を画角動作させる。
【0041】
カメラ本体(CH)が撮影する撮影範囲の映像は、映像中継サーバ(CSB)の映像合成手段(EG)に送信される。ネットワークカメラ(NC)は、現在(実際)のパン値(P値)、チルト値(T値)及びズーム値(Z値)のPTZ信号を映像中継サーバ(CSB)の情報検索手段(JK)に送信する。
情報検索手段(JK)は、PTZ信号を受信すると、このPTZ信号(パン値、チルト値及びズーム値)に基づいて、撮影範囲に関するタグ情報を映像中継サーバ(CSB)のタグ情報データベース(TDB)から読み出し、映像中継サーバ(CSB)の映像合成手段(EG)に送信する。
【0042】
映像合成手段(EG)は、ネットワークカメラ(NC)が撮影する撮影範囲の映像、及びタグ情報を受信すると、映像及びタグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する。
映像合成手段(EG)は、タグ情報付き映像データを出力し、これにより、映像中継サーバ(CSB)は、ネットワークを通して利用者端末(RX)にタグ情報付き映像データを送信する。
【0043】
利用者端末(RX)は、映像中継サーバ(CSB)からタグ情報付き映像データを受信すると、タグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0044】
利用者が利用者端末(RX)の操作部(SR)を用いて、パン、チルト及びズームの画角操作を実行すると、この画角操作に応じて、利用者端末(RX)の表示ディスプレイ(DP)に表示されるタグ情報付き映像は逐次、変更される。
【0045】
上記説明した通り、利用者は、利用者端末(RX)を映像中継サーバ(CSB)に通信接続すると、タグ情報付き映像を利用者端末(RX)で見ることができる。
これにより、第1に、利用者端末(RX)からネットワークカメラ(NC)で実際(現在)に撮影される撮影範囲の映像を見ることができる。第2に、利用者端末(RX)において、撮影範囲の映像と同時に、撮影範囲に関するタグ情報も表示されるので、利用者は、実際(現在)の撮影範囲をタグ情報に基づいて特定(認識)することができる。
従って、利用者は、閲覧を望む観光地等の場所を簡単に認識することが可能となる。
【0046】
図2に示すカメラ映像配信システム(Z2)では、情報検索手段(JK)及びタグ情報データベース(TDB)を映像中継サーバ(CSB)に配置する構成について説明したが、これに限定されるものでない。
例えば、情報検索手段(JK)及びタグ情報データベース(TDB)を、映像中継サーバ(CSB)とは別の情報サーバ(図示しない)に配置しても良い。
上記情報サーバの情報検索手段(JK)は、ネットワークカメラ(NC)から実際(現在)のPTZ信号を受信し、タグ情報データベースからタグ情報を読み出す。上記情報サーバは、タグ情報を映像中継サーバ(CSB)に送信する。
続いて、映像中継サーバ(CSB)は、ネットワークカメラ(NC)の撮影範囲の映像及びタグ情報を合成することで、タグ情報付き映像データを生成する。映像中継サーバ(CSB)は、タグ情報付き映像データをネットワークから利用者端末(RX)に送信し、利用者端末(RX)はタグ情報付き映像を表示ディスプレイ(DP)に表示する。
【0047】
<カメラ映像配信システムの具体的態様>
次に、本発明に係るカメラ映像配信システムの具体的態様(実施例)について、図3乃至図28を参照して説明する。
先ず、カメラ映像配信システムの構成について、図3乃至図14を参照して説明する。
【0048】
<カメラ映像配信システム(Z)>
図3において、カメラ映像配信システム(Z)は、複数のネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)、ネットワーク(NW)、管理エリアネットワーク(LAN)、利用者端末(X)を含んで構成されている。管理エリアネットワーク(LAN)は、複数のネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)に接続され、利用者端末(X)にネットワーク(NW)を通じて接続されている。
【0049】
<ネットワークカメラ(Y1)〜(Yn)>
複数のネットワークカメラ(以下、カメラ(Y1)〜(Yn)と称する)は、図3乃至図5に示すように、複数の位置(定点)に夫々設置されている。各定点は、管理エリアネットワーク(LAN)の管理者が設定する位置である。
各カメラ(Y1)〜(Yn)は、xx県yy市の観光地、観光施設及び繁華街等を定点として設置でき、カメラ(Y1)をxx県yy市pp海岸、カメラ(Y2)をxx県yy市繁華街、カメラ(Y3)をxx県yy市rr公園、・・・・・に夫々設置することができる。
【0050】
複数のカメラ(Y1)〜(Yn)は、図4に示すように、カメラ本体(1)、駆動装置(2)、検出装置(3)及びカメラ制御装置(5:画角範囲制御手段)を備え、管理エリアネットワーク(LAN)に接続されている。
【0051】
駆動装置(2)は、パン、チルト及びズームの画角操作(画角操作信号)に基づいて、カメラ本体(1)を画角動作して、パン、チルト及びズームを調整する。パンは、カメラ本体(1)を水平方向に駆動すること、チルトはカメラ本体(1)を上下方向に駆動すること、及びズームはカメラ本体(1)の映像倍率を変更することである。
検出装置(3)は、カメラ本体(1)において、現在のパン値、チルト値及びズーム値を検出して、これら値のPTZ信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)をカメラ制御装置(5)に出力する。
【0052】
カメラ制御装置(5)は、カメラ本体(1)、駆動装置(2)及び検出装置(3)の夫々に接続されている。カメラ制御装置(5)は、カメラ本体(1)が撮影する映像を入力し、この映像を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。
このカメラ制御装置(5)は、管理エリアネットワーク(LAN)から受信する画角操作信号(パン信号、チルト信号及びズーム信号)に基づいて、駆動装置(2)を駆動させる。
カメラ制御装置(5)は、検出装置(3)のPTZ信号を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。
【0053】
各カメラ(Y1)〜(Yn)は、パン、チルト及びズームの画角操作(遠隔操作)に基づいて、定点周辺を撮影でき、定点周辺のうち一定の撮影範囲の映像を管理エリアネットワーク(LAN)に送信する。各カメラ(Y1)〜(Yn)は、パン、チルトの画角操作に基づいて、撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、ズームの画角操作に基づいて、撮影範囲の映像倍率を変更して撮影範囲にある対象体を拡大映像にできる。
【0054】
撮影範囲とは、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作をすることで、各カメラ(Y1)〜(Yn)が映像を撮影する範囲であって、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる定点周辺の一部範囲を撮影することである。即ち、定点周辺において、画角操作することで、無数の撮影範囲を有することになる。
特定の撮影範囲とは、上記撮影範囲のうち、管理者が特定した撮影範囲、特に、観光地、観光施設等が存在して、概略タグ情報データを表示したい撮影範囲である。即ち、無数の撮影範囲から、管理者が特定した一部が特定の撮影範囲となる。
また、撮影範囲(特定の撮影範囲)は、ズームの画角操作する前であって、映像倍率が同一(映像×1倍)で各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる範囲である。
【0055】
<管理エリアネットワーク(LAN)>
管理エリアネットワーク(LAN)は、図5乃至図14に示すように、F/W(ファイアウォール)を通してネットワーク(NW)に接続されている。
この管理エリアネットワーク(LAN)は、図5に示すように、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)、映像蓄積サーバ(8)及び管理者端末(9)を含んで構成され、これらサーバ(6)、(7)、(8)及び管理者端末(9)は相互にネットワーク接続されている。
【0056】
<Web公開サーバ(6)>
Web公開サーバ(6)は、図5及び図6に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)のDMZ(非武装セグメント)内に設置されている。このWeb公開サーバ(6)は、映像処理部(10)、静止映像データ記憶部(11)、初期画像データ記憶部(12)、プログラム記憶部(13)及びWeb制御装置(14)を含んで構成されている。
【0057】
映像処理部(10)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)で撮影される映像を静止映像データにする。
静止映像データ記憶部(11)は、映像処理部(10)で処理された各カメラ(Y1)〜(Yn)の静止映像データを記憶・蓄積する。この静止映像データ記憶部(11)は、図7に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)毎に静止映像データを記憶・蓄積する静止映像テーブル(15:Web記録媒体)を有し、各静止映像テーブル(15)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値及びズーム値)、撮影日、時間と静止映像データを対応付けて記憶している。
初期画像データ記憶部(12:記録媒体)は、初期画像データ(ホームページ画像データ)及び災害画像データ(非公開ホームページ画像データ)を記憶している。なお、災害画像データ(非公開ホームページ画像データ)は、カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する映像の非公開を示す画像である。
プログラム記憶部(13:記録媒体)は、映像起動プログラを記憶している。
【0058】
Web制御装置(14)は、サーバ(6)全体を制御するもので、利用者端末(X)のアクセスに基づいて、初期画像データ記憶部(12)から初期画像データ(以下、ホームページ画像データと称する)を読み出し、プログラ記憶部(13)から映像起動プログラを読み出して、ホームページ画像データ及び映像起動プログラを送信する。
Web制御装置(14)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)から受信する映像を映像処理部(10)に出力する。
Web制御装置(14)は、利用者端末(X)の閲覧要求に基づいて、静止映像データテーブル(15)から閲覧要求に対応する静止映像データを読み出して、ネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0059】
<映像中継サーバ(7)>
映像中継サーバ(7)は、図5及び図8に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内のDMZ(非武装セグメント)に設置されている。この映像中継サーバ(7)は、タグ情報データベース記憶部(21:以下、「データベース記憶部(21)」と称する)、映像合成部(22:映像合成手段)及び中継制御装置(23:情報検索手段)を含んで構成されている。
【0060】
データベース記憶部(21)は、タグ情報データベース(24)を記憶している。
【0061】
タグ情報データベース(24)は、図9に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる撮影範囲のうち、特定の撮影範囲(Y1a〜Yna)に関する概略タグ情報データ(G1〜Gn)を対応付けて格納(記憶)する記録媒体である。具体的には、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像に関する場所、観光地等の概略説明をタグ文字情報としたもので、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)に概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を対応付け、カメラ(Y2)の撮影範囲(Y2a)に概略タグ情報データ(G2)「現在、xx県yy市繁華街周辺ライブ中」を対応付け、カメラ(Y3)の撮影範囲(Y3a)に概略タグ情報データ(G3)「現在、xx県yy市rr公園周辺ライブ中」を対応付けて記憶している。
概略タグ情報データ(G1)〜(G3)は、管理エリアネットワーク(NW)の管理者が設定(入力)する情報である。
ここで、特定の撮影範囲は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のパン値、チルト値及びズーム値で特定される。
【0062】
また、タグ情報データベース(24)は、図10に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a〜Yna)にある特定の対象体(拡大映像)に関する詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・、2a−1、・・・)を対応付けて格納(記憶)する記録媒体である。各詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)は、管理エリアネットワーク(LAN)の管理者が設定(入力)する情報である。
具体的には、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)の対象体(pp海岸)に詳細タグ情報データ(1a−1)「pp海岸 波は穏やかで、白い海岸を有する美しい海岸です。海水浴期間:7月1日〜8月15日、イベント:7月30日、西瓜割り大会開催」を対応付けて記憶している。この詳細タグ情報データ(1a−1)は、pp海岸の特徴、インフォメーション、イベント等の観光地の詳細タグ情報を文字情報として記憶されている。また、撮影範囲(Y1b)の対象体(QQシーサイドホテル)に詳細タグ情報データ(1a−2)「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを用意しております。場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:PR神社の夏祭り」を対応付けて記憶している。詳細情報データ(1a−2)は、QQシーサイドホテルのインフォメーション、空室情報、イベントの情報が記憶されている。
更に、カメラ(Y2)の撮影範囲(Y2a)の対象体(MM中華飯店)に詳細タグ情報データ(2a―1)「安くて、美味しい中華料理を提供いたします。餃子は皆様からご好評を頂いております。 場所:地下鉄yy市駅から南に徒歩2分 電話番号:00A−XYZ−90125 営業時間:10:00〜22:00 お勧めメニュー:餃子定食(¥500) イベント:毎週月曜日のPM1:00〜3:00、全品1割引き」を対応付けて記憶している。
【0063】
映像合成部(22)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する撮影範囲(Y1a)〜(YNa)と概略タグ情報データを合成処理する。
また、映像合成部(22)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影する撮影範囲(Y1a)〜(Yna)にある対象体の拡大映像と詳細タグ情報データを合成処理する。
【0064】
中継制御装置(23)は、サーバ(7)全体を制御するもので、利用者端末(X)の選択信号に基づいて、閲覧させる各カメラ(Y1)〜(Yn)を選択する。
【0065】
中継制御装置(23)は、利用者端末(X)が受信する映像起動プログラに基づいて、ネットワーク(NW)を通じて利用者端末(X)に通信接続される。この中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の検出装置(3)のPTZ信号(パン信号、チルト信号、ズーム信号)に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)位置(パン値、チルト値及びズーム値)を判断する。
この判断に基づいて、中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)及び撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)にある対象体を特定する。
中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の特定に基づいて、タグ情報データベース(24)から撮影範囲(Y1a)〜(Y1n)に関する概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を読み出し、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)にある対象体(拡大映像)の特定に基づいて、タグ情報データベース(24)から対象体に関する詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を読み出す。中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像と概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を映像合成部(22)に出力する。映像合成部(22)は、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の映像と概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)を合成して、概略タグ情報付き映像データを生成する。
中継制御装置(23)は、撮影範囲(Y1a)〜(Yna)の対象体の拡大映像と詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を映像合成部(22)に出力する。映像合成部(22)は、対象体の拡大映像と詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を合成して、詳細タグ情報付き映像データを生成する。中継制御装置(23)は、概略タグ情報付き映像データ及び詳細タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0066】
また、中継制御装置(23)は、利用者端末(X)のパン、チルト及びズームの画角操作に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)に画角操作信号を出力する。このとき、中継制御装置(23)は、管理者端末(9)から入力する個人情報信号に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)に出力する画角操作信号を制御する。
これにより、各カメラ(Y1)〜(Yn)は、個人情報に関する映像を撮影しないように、パン、チルト及びズームが制御される。
【0067】
<映像蓄積サーバ(8)>
映像蓄積サーバ(8)は、図5及び図11に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内に設置されている。映像蓄積サーバ(8)は、映像データ記憶部(27)及び映像蓄積制御装置(28)を含んで構成されている。
【0068】
映像データ記憶部(27)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を映像データとして記憶・蓄積する。この映像データ記憶部(27)は、図12に示すように、各カメラ(Y1)〜(Yn)毎に映像データを記憶・蓄積する映像データテーブル(29)を有し、各映像データテーブル(29)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値及びズーム値)、撮影日と映像データを対応付けて記憶している。
【0069】
映像蓄積制御装置(28)は、サーバ(8)全体を制御するもので、管理者端末(9)の閲覧要求に基づいて、映像データテーブル(29)から閲覧要求に関する映像データを読み出して、管理者端末(9)に送信する。
映像蓄積制御装置(28)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)から受信する映像を映像データ記憶部(27)に出力する。
【0070】
<管理者端末(9)>
管理者端末(9)は、図5及び図13に示すように、管理エリアネットワーク(LAN)内に設置されている。この管理者端末(9)は、カメラ映像配信システム(Z)の管理者が操作するもので、情報入力部(31)、表示部(32)、及び端末制御装置(34)を含んで構成されている。
【0071】
情報入力部(31)は、キーボード、マウス等で構成され、ボタン等の災害操作手段(31a)を備え、映像中継サーバ(7)の概略タグ情報データ(G1)〜(Gn)、及び詳細タグ情報データ(1a−1、1a−2、・・・)を入力することで、映像中継サーバ(7)のタグ情報データベース(24)、に記憶する。
この情報入力部(31)は、選択情報を入力することで、閲覧するカメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、パン、チルト及びズームの情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)するものである。
情報入力部(31)は、災害操作手段(31a)を停止操作することで、端末制御装置(34)の防災プログラムを起動させる。
また、情報入力部(31)は、個人情報を入力する。
【0072】
表示部(32)は、液晶ディスプレイ等で構成され、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像、及び映像蓄積サーバ(8)に記憶・蓄積されている映像を表示する。
【0073】
端末制御装置(34)は、図13に示すように、映像切換部(35)を有し、映像切換部(35)は、災害操作手段(31a)の停止操作(災害情報信号)に基づいて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)に映像停止信号を出力する。
これにより、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)と利用者端末(X)の通信接続を遮断して、各カメラ(Y1)〜(Yn)のが撮影する映像を利用者端末(X)に送信することを停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、利用者端末(X)のパン、チルト及びズームの画角操作(画角操作信号)を映像中継サーバ(7)から遮断して、利用者端末(X)による各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)を停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。これにより、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、非公開通知用のホームページ画像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
【0074】
端末制御装置(34)は、図13に示すように、情報入力部(31)の選択情報の入力に基づいて、表示部(32)に表示する各カメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、選択した各カメラ(Y1)〜(Yn)と表示部(32)を通信接続する。各カメラ(Y1)〜(Yn)の選択は、1又は複数のカメラであって、表示部(32)に1又は複数のカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を同時に表示する。
端末制御装置(34)は、情報入力部(31)の画角情報の入力(画角情報信号)に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)にパン、チルト及びズームの画角操作信号を出力する。
端末制御装置(34)は、情報入力部(31)の個人情報の入力(個人情報信号)に基づいて、この個人情報信号を映像中継サーバ(7)に出力する。
【0075】
<利用者端末(X)>
利用者端末(X)は、図3、図5及び図14に示すように、ネットワーク(NW)を通して管理エリアネットワーク(LAN)に接続されている。この利用者端末(X)は、パーソナルコンピュータ、携帯電話等で構成され、カメラ映像配信システム(Z)を利用する利用者が所持するものである。
利用者端末(X)は、図14に示すように、情報入力部(37)、表示部(38)及び端末制御装置(39)を含んで構成されている。
【0076】
情報入力部(37)は、キーボード、マウス等で構成されている。
この情報入力部(37)は、選択情報を入力することで、閲覧するカメラ(Y1)〜(Yn)を選択し、パン、チルト及びズームの情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)するものである。
【0077】
表示部(38)は、液晶ディスプレイ等で構成され、Web公開サーバ(6)のホームページ画像、災害画像(以下、非公開ホームページ画像と称する)を表示する。この表示部(38)は、映像中継サーバ(7)の概略タグ情報付き映像データ、及び詳細タグ情報付き映像データを表示する。
【0078】
端末制御装置(39)は、図14に示すように、情報入力部(37)の選択情報の入力に基づいて、選択信号を映像中継サーバ(7)に出力する。
端末制御装置(39)は、映像中継サーバ(7)から受信する概略タグ情報付き映像データ、及び詳細タグ情報付き映像データを表示部(38)に出力する。
端末制御装置(39)は、情報入力部(31)の画角情報の入力に基づいて、映像中継サーバ(7)にパン、チルト及びズームの画角操作信号を出力する。
【0079】
次に、カメラ映像配信システム(Z)において、各種の映像配信処理を図13乃至図28を参照して説明する。
以下、映像配信処理として、ホームページ画像の配信処理、映像・概略タグ情報データ配信処理、映像・詳細タグ情報データ配信処理、過去の静止映像配信処理、及び災害・有事時の映像配信処理につて説明する。
【0080】
<ホームページ画像の配信処理>
図15において、カメラ映像配信システム(Z)の利用者は、図14に示すように、利用者端末(X)の情報入力部(37)を操作することで、管理エリアネットワーク(LAN)のWeb公開サーバ(6)にアクセスする(図15:ST01)。
【0081】
図16において、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)からアクセスがあると(図16:ST15、Y)、初期画像データ記憶部(12)からホームページ画像データを読み出し、プログラム記憶部(13)から映像起動プログラムを読み出して、ネットワーク(NW)を通して利用者端末(X)に送信する(図16:ST16)。
【0082】
図15において、利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、ネットワーク(NW)を通してホームページ画像データ及び映像起動プログラムをダウンロード(受信)すると(図15:ST02、Y)、表示部(38)にホームページ画像を表示する。(図15:ST03)。
【0083】
利用者は、利用者端末(X)の情報入力部(37)によって、複数のカメラ(Y1)〜(Yn)から閲覧する1のカメラ(Y1)を選択する(図15:ST04)。
このとき、選択したカメラが別の利用者端末(X)に通信接続されていると、利用できないので(図15:ST05、N)、別のカメラを選択する(図15:ST05、Y)。
利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、Web公開サーバ(6)から受信した映像起動プログラムに基づいて、管理エリアネットワーク(LAN)の映像中継サーバ(7)にアクセスして(図15:ST06)、選択したカメラの選択信号を映像中継サーバ(7)に出力する(図15:ST07)。
【0084】
映像中継サーバ(7)は、利用者端末(X)にネットワーク(NW)を通して通信接続されると、図18に示すように、映像・概略タグ情報データ配信処理(図18:ST21)、及びカメラ遠隔操作(画角操作)処理/映像・詳細タグ情報データ配信処理(図18:ST22)を実行する。
【0085】
<映像・概略タグ情報データ配信処理>
図17において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)が受信する映像起動プログラムに基づいて、利用者端末(X)からアクセスが有ると(図19:ST31、Y)、利用者端末(X)に通信接続される。
続いて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から選択信号を入力すると(図19:ST32、Y)、選択したカメラ(Y1)に通信接続する(図19:ST33)。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、選択したカメラ(Y1)の映像を入力し、ネットワーク(NW)から映像を利用者端末(X)に送信する(図19:ST35)。
【0086】
図15において、利用者端末(X)の端末制御装置(34)は、映像中継サーバ(7)からカメラ(Y1)の映像を受信すると、表示部(38)のホームページ画像に映像を表示する(図15:ST8)。
表示部(38)には、図17に示すように、ホームページ画像に対して、カメラ(Y1)の映像及びパン、チルト及びズームが表示される。
続いて、利用者は、表示部(38)の映像(カメラ(Y1)の映像)を見ながら、情報入力部(37)によって、表示部(38)のパン、チルト及びズームから画角操作情報(パン、チルト及びズーム)を入力する(図15:ST8)。利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、ネットワーク(NW)から画角操作信号を映像中継サーバ(7)に出力する(図15:ST9)。
【0087】
図19において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から画角操作信号を入力すると、画角操作信号をカメラ制御装置(5)に出力し、これにより、カメラ制御装置(5)は、選択したカメラ(Y1)を駆動させて、パン、チルト及びズームを調整する。
カメラ(Y1)の撮影範囲は、特定の撮影範囲(Y1a)に変更される。
続いて、中継制御装置(23)は、カメラ制御装置(5)からカメラ(Y1)の映像及びPTZ信号(現在のパン信号、チルト信号、ズーム信号)を受信して、このPTZ信号に基づいて、カメラ(Y1)位置を判断し、カメラ(Y1)の特定の撮影範囲(Y1a)を特定する。
【0088】
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、特定の撮影範囲(Y1a)の認識に基づいて、データベース記憶部(21)のタグ情報データベース(24)からカメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)に関する概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を読み出して(図19:ST36)、撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データ(G1)を映像合成部(22)に出力する。
映像合成部(22)は、撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データを合成して、概略タグ情報付き映像データを生成する(図19:ST37)。
【0089】
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、概略タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に出力する(図19:ST38、Y)。
【0090】
図15において、利用者端末(X)は、映像中継サーバ(7)から概略タグ情報付き映像データを入力すると(図15:ST10、Y)、概略タグ情報付き映像データを表示部(38)のホームページ画像に表示する。
利用者端末(X)の表示部(38)は、図15に示すように、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)の映像及び概略タグ情報データ(G1)「現在、xx県yy市pp海岸周辺ライブ中」を表示する(図15:ST11)。
【0091】
<カメラ遠隔操作処理/映像・詳細タグ情報データ配信処理>
図20において、利用者は、選択したカメラ(Y1)の画角を操作するため、利用者端末(X)の表示部(38)のパン、チルト及びズームを操作する(図20:ST41)。
利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、表示部(38)上でのパン、チルト及びズーム操作に基づいて、画角操作信号をネットワーク(NW)から映像中継サーバ(7)に出力する(図20:ST42、Y)。
【0092】
図22において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、利用者端末(X)から画角操作信号を入力すると(図22:ST51、Y)、選択したカメラ(Y1)のカメラ制御装置(5)に画角操作信号を出力する(図22:ST52、ST53、Y)。
【0093】
図23において、カメラ(Y1)のカメラ制御装置(5)は、画角操作信号を入力すると(図23:ST61、Y)、この画角操作信号に基づいて、カメラ(Y1)の駆動装置(2)を駆動する(図23:ST62)。
これにより、カメラ(Y1)のカメラ本体(1)は、駆動装置(2)によってパン、チルト及びズームを調整することで、撮影範囲(Y1a)の映像倍率を変更し、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)にある対象体(QQシーサイドホテル)を拡大映像として撮影する。
カメラ(Y1)のカメラ本体(1)の駆動(パン、チルト及びズーム)は、検出装置(3)で検出され、カメラ制御装置(5)はPTZ信号(パン信号、チルト信号、ズーム信号)を管理エリアネットワーク(LAN)の映像中継サーバ(7)に出力する(図23:ST63、Y)。
このとき、カメラ(Y1)は、対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像もカメラ制御装置(5)から映像中継サーバ(7)に送信される。
【0094】
図22において、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、選択したカメラ(Y1)から拡大映像及びPTZ信号を入力すると(図22:ST54)、PTZ信号からカメラ(Y1)位置を判断して、拡大映像の対象体(QQシーサイドホテル)が撮影範囲(Y1a)にあることを特定する。
映像中継サーバ(7)は、対象体の特定に基づいて、データベース記憶部21のタグ情報データベース(24)から拡大映像の対象体(QQシーサイドホテル)に関する詳細タグ情報データ(1a―2)を読み出して(図22:ST55)、対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像及び詳細タグ情報データを映像合成部(22)に出力する。
【0095】
映像合成部(22)は、拡大映像及び詳細タグ情報データを合成して、詳細タグ情報付き映像データを生成する(図22:ST56)。
続いて、映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、詳細タグ情報付き映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する(図22:ST57、ST58、Y)。
【0096】
図20において、利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、映像中継サーバ(7)から詳細タグ情報付き映像データを受信すると(図20:ST43、Y)、表示部(38)に詳細タグ情報付き映像を表示する。
利用者端末(X)の表示部(38)は、概略タグ情報データ(G1)の表示に続いて、図21に示すように、カメラ(Y1)の撮影範囲(Y1a)にある対象体(QQシーサイドホテル)の拡大映像、詳細タグ情報データ(1a―2)「QQシーサイドホテル 各種の宿泊プラン、観光プランを用意しております。場所:地下鉄yy市駅前 電話番号:00A−XYP−90130 営業時間:10:00〜22:00 空室情報(予約状況):○○○(空室:5) お勧め宿泊プラン:温泉めぐり宿泊プラン 観光案内:PR神社の夏祭り」を表示する(図20:ST44)。
【0097】
<過去の静止映像配信処理>
図24において、利用者は、表示部(38)上のホームページ画像の「過去の静止映像閲覧」を操作することで、利用者端末(X)をWeb公開サーバ(6)に通信接続する(図24:ST71)。
続いて、利用者は、利用者端末(X)の情報入力部(37)によって閲覧要求の情報を入力する。
端末制御装置(39)は、閲覧要求の情報を閲覧要求信号として、Web公開サーバ(6)に出力する(図24:ST72、Y)。
この閲覧要求とは、静止映像データを蓄積、記憶したカメラ(Y1)〜(Yn)、カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値(パン値、チルト値、ズーム値)及び撮影日、時間であって、情報入力部(37)によって入力する。
【0098】
図25において、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、所定時間(例:1時間)を計時しており、所定時間が経過すると(図25:ST81、Y)、各カメラ(Y1)〜(Yn)から映像を受信する(図25:ST82)。
続いて、Web制御装置(14)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像及びPTZ値を映像処理部(10)に出力し、映像処理部(10)は各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を静止映像データとする。
映像処理部(10)は、静止映像データを静止映像データ記憶部(11)に出力し、静止映像データ記憶部(11)は静止映像データを記憶・蓄積する(図25:ST83)。この静止映像データは、図7に示すように、静止映像データテーブル(15)において、各カメラ(Y1)〜(Yn)のPTZ値、撮影日、時間と静止映像データを対応付けて記憶・蓄積される。
【0099】
Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)から閲覧要求信号を入力すると(図25:ST84、Y)、この閲覧要求信号(カメラ、PTZ値、撮影日及び日時)に基づいて、閲覧要求に対応する静止映像データを静止映像データテーブル(15)から読み出す(図25:ST85)。
続いて、Web制御装置(14)は、静止映像データをネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する(図25:ST86)。
【0100】
図24において、利用者端末(X)は、Web公開サーバ(6)から静止映像データを受信して(図25:ST73)、表示部(38)に静止映像を表示する(図22:ST74)。
【0101】
<災害・有事時の映像配信処理>
図26において、映像蓄積サーバ(8)の映像蓄積制御装置(28)は、24時間継続して各カメラ(Y1)〜(Yn)から映像を受信する(図26:ST91)。
続いて、映像蓄積制御装置(28)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を映像データとして映像データ記憶部(27)に記憶・蓄積する(図26:ST92)。
この映像データは、図11に示すように、映像データテーブル(29)において、各カメラ(Y1)〜(Yn)の撮影日と映像データを対応付けて記憶・蓄積される。
【0102】
図27及び図28において、管理者端末(9)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を受信して(図27:ST101)、表示部(32)に映像を表示する。
管理者は、表示部(32)の映像から災害・有事が発生したと判断すると、災害操作手段(31a)を停止操作することで、災害情報信号を端末制御装置(34)に出力する。
端末制御装置(34)は、災害情報信号を入力すると、災害発生と判断して(図27:ST102、Y)、災害プログラムを起動させる。
【0103】
端末制御装置(34)の映像切換部(35)は、災害情報信号の入力に基づいて、映像中継サーバ(7)に映像停止信号を出力し、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)と利用者端末(X)の通信接続を遮断して、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を利用者端末(X)に送信することを停止する。
映像切換部(35)は、災害情報信号に基づいて、利用者端末(X)を映像中継サーバ(7)から遮断して、利用者端末(X)による各カメラ(Y1)〜(Yn)の画角操作(遠隔操作)を停止する。
Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、画像切換信号に基づいて、非公開ホームページ画像データを初期画像データ記憶部(12)から読み出して、ネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。これにより、利用者端末(X)の表示部(38)には、「現在、公開を停止しております。」の情報等を表示する(図27:ST103)。
【0104】
管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、災害情報信号に基づいて、各カメラ(Y1)〜(Yn)の駆動規制を解除する(図27:ST104)。
これにより、管理者は、個人情報に関係なく、各カメラ(Y1)〜(Yn)が撮影できる全ての範囲の映像を得ることができ、災害、有事の対策に用いることが可能となる。
【0105】
管理者は、管理者端末(9)の情報入力部(31)によって映像選択情報を入力することで、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像、又は映像蓄積サーバ(8)に蓄積した映像の閲覧要求を選択する。
管理者が各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を選択すると(図27:ST105、Y)、管理者端末(9)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)に通信接続され、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像が表示部(38)に表示される。
各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像は、選択によって1又は複数の映像を表示部(38)に表示できる。
管理者は、表示部(38)の映像を見ながら、管理者端末(9)の情報入力部(37)によって、パン、チルト及びズームの情報を入力すると、端末制御装置(34)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)のカメラ制御装置(5)に画角操作信号を出力する。
これにより、各カメラ(Y1)〜(Yn)のパン、チルト及びズームが制御(調整)される(図28:ST106)。
管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を受信して(図28:ST107)、表示部(32)にカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を表示する。
これにより、管理者は、表示部(32)に表示されるカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を検証することで、災害現場や災害規模を把握できる。
【0106】
管理者が、映像蓄積サーバ(8)の静止映像データの閲覧要求を選択すると(図25:ST105、N、ST109、Y)、端末制御装置(34)は、閲覧要求信号を映像蓄積サーバ(8)に送信する(図28:ST110)。
【0107】
図26において、映像蓄積サーバ(8)の映像蓄積制御装置(28)は、閲覧要求信号を入力すると(図26:ST93、Y)、映像データテーブル(29)から閲覧要求に関する映像データを読み出して(図26:ST94)、映像データを管理者端末(9)に送信する(図26:ST95)。
【0108】
図28において、管理者端末(9)の端末制御装置(34)は、映像蓄積サーバ(8)から映像データを受信すると(図28:ST111)、表示部(32)に蓄積された過去の映像を表示する(図28:ST112)。
【0109】
管理者は、管理者端末(9)の災害操作手段(31a)によって災害解除情報を入力すると(図28:ST113、Y)、端末制御装置(34)は、映像中継サーバ(7)に災害解除情報信号を出力する。また、端末制御装置(34)は、Web公開サーバ(6)に画像切換信号を出力する。
映像中継サーバ(8)の中継制御装置(23)は、ネットワーク(NW)を通して利用者端末(X)と各カメラ(Y1)〜(Yn)を通信接続する。また、Web公開サーバ(6)のWeb制御装置(14)は、利用者端末(X)にホームページ画像データを出力する。
利用者端末(X)は、表示部(38)にホームページ画像、及び選択したカメラ(Y1)の映像が表示される。
これにより、利用者は、利用者端末(X)によって、各カメラ(Y1)〜(Yn)の映像を概略タグ情報データ又は詳細タグ情報データと共に閲覧でき、Web公開サーバ(6)に蓄積されている静止映像を閲覧できる。
【0110】
なお、複数の利用者端末(X)が、カメラ映像配信システム(Z)を利用すると、一部の利用端末(X)についてカメラ(Y1)〜(Yn)の映像を閲覧できない場合が生じる。この場合、各利用者端末(X)におけるカメラ(Y1)〜(Yn)の閲覧時間を制限して、一定時間の経過で、利用できない利用者端末(X)に自動的に通信接続するようにすることができる。
また、ネットワークカメラは、1又は複数の定点に設置できる。
【0111】
本発明に係るカメラ映像配信システム(Z)の具体的態様(実施例)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)を相互に独立して、管理エリアネットワーク(LAN)に配置しており、タグ情報データベース(24)を映像中継サーバ(7)内に記憶(データベース記憶部(21)に記憶)する構成を採用している(図5及び図8参照)。
すなわち、カメラ映像配信システム(Z)は、Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に独立しており、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を結合(一体化)させて構成している。
【0112】
カメラ映像配信システム(Z)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)について、以下の構成態様を採用できる。
【0113】
<1>Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24:データベース記憶部(21))を相互に独立して、管理エリアネットワーク(LAN)内に配置する構成態様である。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、独立するタグ情報データベース(24)にアクセス(通信接続)することで、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)及び映像を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
映像中継サーバ(7)は、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)をネットワーク(NW)から利用者端末(X)に送信する。
利用者端末(X)は、表示部(32)に概略タグ情報付き映像(又は詳細タグ情報付き映像)を表示する。
映像中継サーバ(7)は、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を、独立するタグ情報データベース(24)から読出すものである。
【0114】
<2>Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に結合(一体化)してサーバユニットとし、タグ情報データベース(24)及びサーバユニット(図示しない)を相互に独立させる。
サーバユニットは、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、独立するタグ情報データベース(24)から概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成することで、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0115】
<3>Web公開サーバ(6)及び映像中継サーバ(7)を相互に独立して、タグ情報データベース(24)をWeb公開サーバ(6)内に記憶する。すなわち、タグ情報データベース(24)及びWeb公開サーバ(6)を相互に結合(一体化)している。
映像中継サーバ(7)の中継制御装置(23)は、Web公開サーバ(6)にアクセス(通信接続)することで、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)及び映像を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0116】
<4>Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を相互に結合(一体化)して、データベース・サーバユニットを構成する。
データベース・サーバユニットは、映像をネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)から直接受信し、タグ情報データベース(24)から概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成することで、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。
【0117】
以上の通り、カメラ映像配信システム(Z)では、Web公開サーバ(6)、映像中継サーバ(7)及びタグ情報データベース(24)を相互に独立して、或いは任意に結合(一体化)することで、カメラ(Y1、Y2,Y3、・・・Yn)の映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成するため、種々の構成を採用できる。
【0118】
本発明に係るカメラ映像配信システム(Z)の具体的態様(実施例)では、管理エリアネットワーク(LAN)において、映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成することについて説明したが、これに限定されるものでない。
利用者端末(X)に、ネットワークカメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)の映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成する映像合成部(図示しない)を内蔵する。
利用者端末(X)は、映像中継サーバ(7)及びネットワーク(NW)を通じて、カメラ(Y1、Y2、Y3、・・・Yn)の映像を受信する。
利用者端末(X)を映像中継サーバ(7)にアクセス(通信接続)する。
これにより、タグ情報データベース(24)から映像に対応する概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を読出し、ネットワーク(NW)を通して概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を利用者端末(X)に送信する。
続いて、利用者端末(X)は、映像合成部によって映像及び概略タグ情報データ(又は詳細タグ情報データ)を合成して、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)を生成する。利用者端末(X)の端末制御装置(39)は、概略タグ情報付き映像データ(又は詳細タグ情報付き映像データ)に基づいて、表示部(32)に概略タグ情報付き映像(又は詳細タグ情報付き映像)を表示する。
なお、タグ情報データベース(24)は、映像中継サーバ(7)から独立して、又はWeb公開サーバ(6)に結合(一体化)しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0119】
本発明は、定点設置されるネットワークカメラで定点周辺を撮影して、一定の撮影範囲の映像及び撮影範囲に関する概略情報をネットワークから利用者端末に配信するカメラ映像配信システムに好適である。
【符号の説明】
【0120】
NC(Y1〜Yn) ネットワークカメラ
LAN 管理エリアネットワーク
RX(X) 利用者端末
TSB(24) タグ情報データベース
6 Web公開サーバ
7 映像中継サーバ
9 管理者端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、
前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、
前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、
前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、
前記利用者端末は、
前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システム。
【請求項2】
定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、
前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記管理エリアネットワークは、
初期画像を格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、
前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、
前記Web公開サーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、
前記Web公開サーバは、
前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記映像中継サーバは、
前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、
前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示することを特徴とするカメラ映像配信システム。
【請求項3】
前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ映像配信システム。
【請求項4】
前記タグ情報データベースは、
前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、
前記映像中継サーバは、
前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、
前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、
前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載のカメラ映像配信システム。
【請求項5】
前記映像中継サーバは、
前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、
前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、
前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、
前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示することを特徴とする請求項2乃至4に記載のカメラ映像配信システム。
【請求項6】
前記Web公開サーバは、
前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、
前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のカメラ映像配信システム。
【請求項7】
前記管理エリアネットワークは、
前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、
前記管理者端末は、
前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、
前記Web公開サーバは、
前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記映像中継サーバは、
前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信することを停止することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のカメラ映像配信システム。
【請求項8】
前記管理者端末は、
前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、
前記ネットワークカメラは、
前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できることを特徴とする請求項7に記載のカメラ映像配信システム。
【請求項1】
定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームの画角操作ができ、前記映像を含む情報を表示する利用者端末を含んでなり、
前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記ネットワークカメラの撮影範囲に関するタグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、
前記ネットワークカメラが撮影する撮影範囲に基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出す情報検索手段と、
前記ネットワークカメラが撮影する前記撮影範囲の映像及び前記情報検索手段が読み出したタグ情報を入力とし、前記撮影範囲の映像及び前記タグ情報を合成してタグ情報付き映像データを生成する映像合成手段を含んでなり、
前記利用者端末は、
前記映像合成手段から前記タグ情報付き映像データを取得して、タグ情報付き映像を表示することを特徴とするカメラ映像配信システム。
【請求項2】
定点に設置され、前記定点周辺を撮影して一定の撮影範囲の映像を出力するネットワークカメラと、前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、前記映像を含む各種情報を表示する利用者端末と、前記ネットワークカメラに接続され、前記利用者端末にネットワークを通して接続される管理エリアネットワークを含んでなり、
前記ネットワークカメラは、前記利用者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記画像範囲を他の画像範囲に変更でき、前記利用者端末のズームの画角操作に基づいて、前記画像範囲の映像倍率を変更できるカメラ映像配信システムであって、
前記管理エリアネットワークは、
初期画像を格納する記録媒体を有するWeb公開サーバと、
前記ネットワークカメラの撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であるタグ情報データベースと、映像中継サーバを含んで構成されるとともに、
前記Web公開サーバ、前記タグ情報データベース及び前記映像中継サーバを相互に独立して、或いは任意に結合してなり、
前記Web公開サーバは、
前記利用者端末のアクセスに基づいて、前記初期画像を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記映像中継サーバは、
前記利用者端末が受信する映像起動プログラムに基づいて、前記ネットワークを通じて前記利用者端末に通信接続され、
前記ネットワークカメラから前記撮影範囲の映像を入力し、前記撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記Web公開サーバから受信する初期画像、及び前記映像中継サーバから受信する前記撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を表示することを特徴とするカメラ映像配信システム。
【請求項3】
前記ネットワークカメラのパン、チルト及びズームに基づいて、前記タグ情報データベースから前記撮影範囲に関するタグ情報を読み出すことを特徴とする請求項1又は2記載のカメラ映像配信システム。
【請求項4】
前記タグ情報データベースは、
前記ネットワークカメラが撮影できる前記定点周辺のうち、特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を格納する記録媒体であり、
前記映像中継サーバは、
前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記撮影範囲を特定の撮影範囲に変更して、
前記ネットワークカメラの撮影範囲が前記特定の撮影範囲にあるとき、前記特定の撮影範囲に関する概略タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、
前記特定の撮影範囲の映像及び前記概略タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信することを特徴とする請求項2又は3に記載のカメラ映像配信システム。
【請求項5】
前記映像中継サーバは、
前記撮影範囲にある対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースに格納してなり、
前記利用者端末の画角操作に基づいて、前記ネットワークカメラの前記画像範囲の映像倍率を変更し、
前記対象体の拡大映像が撮影されているとき、前記対象体に関する詳細タグ情報を前記タグ情報データベースから読み出して、
前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記概略タグ情報の表示に続いて、前記映像中継サーバから受信する前記対象体の映像及び前記詳細タグ情報を表示することを特徴とする請求項2乃至4に記載のカメラ映像配信システム。
【請求項6】
前記Web公開サーバは、
前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積するWeb記録媒体を有し、
前記利用者端末の閲覧要求に基づいて、前記閲覧要求に対応する映像を前記記録媒体から読み出して、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記利用者端末は、
前記Web公開サーバから受信する前記映像を表示することを特徴とする請求項2乃至5の何れかに記載のカメラ映像配信システム。
【請求項7】
前記管理エリアネットワークは、
前記ネットワークカメラが撮影する映像を蓄積する映像蓄積サーバと、管理者端末を含んで構成され、
前記管理者端末は、
前記利用者端末に送信する前記映像を停止する操作手段を有し、前記ネットワークカメラが撮影する前記映像、前記映像蓄積サーバに蓄積された映像を表示するものであり、
前記Web公開サーバは、
前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像の非公開を示す画像を、前記ネットワークから前記利用者端末に送信し、
前記映像中継サーバは、
前記操作手段の停止操作に基づいて、前記ネットワークカメラが撮影する映像を前記利用者端末に送信することを停止することを特徴とする請求項2乃至6の何れかに記載のカメラ映像配信システム。
【請求項8】
前記管理者端末は、
前記ネットワークカメラのパン、チルト、ズームの画角操作ができ、
前記ネットワークカメラは、
前記管理者端末のパン、チルトの画角操作に基づいて、前記撮影範囲を他の撮影範囲に変更でき、前記管理者端末のズームの画角操作に基づいて、前記撮影範囲の映像倍率を変更できることを特徴とする請求項7に記載のカメラ映像配信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図17】
【公開番号】特開2012−54727(P2012−54727A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195192(P2010−195192)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(509093026)公立大学法人高知工科大学 (95)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(509093026)公立大学法人高知工科大学 (95)
【Fターム(参考)】
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