説明

カメラ校正装置

【課題】自動改札機等のゲートに取り付けられたステレオカメラ等の校正で校正用マーカを簡単に設置でき、校正作業の手間を軽減きるようにしたカメラ校正装置を提供する。
【解決手段】カメラ校正装置は、ゲート通路11を有しかつカメラ12A,12Bと物体検知センサ13を備えるゲート10でカメラの校正を行うカメラ校正装置であって、ゲート通路を自在に移動する台車21と、高さ位置が既知であるマーカ22A,22B,22Cが取り付けられたマーカ支柱22を備える校正用マーカ装置20と、物体検知センサで校正用マーカ装置の位置を検知したとき、カメラの撮影で得た画像情報からマーカの情報を取り出し、マーカの情報に基づき校正用カメラパラメータを算出するカメラ校正用処理装置14とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ校正装置に関し、特に、自動改札機またはセキュリティーゲート等のゲートに取り付けられたステレオカメラ等の校正をソフトウェア的に行うようにしたカメラ校正装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば左右一対のカメラで構成されるステレオカメラの撮像によって得られる各2次元画像から3次元的な情報を得るためには、事前にステレオカメラを校正することが必要となる。当該カメラを校正する手法としては、カメラの設置姿勢等を実際に動かして調整する手法と、カメラの設置位置および設置姿勢は変化させずカメラの撮影で得たデータに基づきソフトウェア的に調整する手法とが存在する。ソフトウェア的な調整に基づくステレオカメラ等の校正では、2つのカメラの間の相対的位置を算出したり、世界座標とカメラ座標との対応関係を算出することが行われる。世界座標とカメラ座標の対応関係を算出するには、基準となる世界座標系が必要となる。基準となる世界座標系として、正確な位置に校正用マーカや校正用パターンを設置することは、従来、面倒なことであった。
実際にカメラを動かしながら規定の位置・角度に設置することや、複数のカメラ間の相対位置関係を表すパラメータ算出を行うことも、前述の通り、カメラの校正(キャリブレーション)と言われる。本発明では、カメラ座標と世界座標の変換パラメータを算出することでカメラの校正を行うことを目的としている。この変換パラメータを算出するには、世界座標系のための既知のマーカを設置し、それを撮影することが必要となる。当該マーカを正確に既知の位置に設置することは、従来の手法によれば、手間のかかることが多かった。
なお、カメラ座標と世界座標の変換パラメータとして、例えば基礎行列や平面射影変換行列が用いられる。基礎行列を求める場合には、同一平面上に存在しないカメラ座標と世界座標の対応点を8組以上利用することにより求める。平面射影変換行列を求める場合には、同一平面上に存在するカメラ座標と世界座標の対応点を4組以上利用することにより求める。対応点を多く利用する方が誤差の少ない変換パラメータを得ることができる。
【0003】
カメラ校正のための従来装置として特許文献1に記載されたステレオカメラの調整装置を挙げることができる。このステレオカメラの調整装置は、ステレオカメラの機械的な取付け位置のずれを定量的に検出してずれ調整を容易化する。具体的には、調整対象となるステレオカメラユニットで既知の距離の調整用パターンの画像を撮像し、当該撮像画像をコンピュータで処理して一致点を見出し、幾何学的な計算によって画像の並進ずれ量および回転ずれ量を計算する。そして、これらのずれ量を参照して、カメラの位置を調整するアクチュエータを駆動し、画像ずれがなくなるように調整を行う。調整用パターンの例は特許文献1の図3に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−115506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した従来のステレオカメラの調整装置では、特許文献1の図3に示した調整用パターンが使用される。特許文献1に記載される発明では、調整のための計算の仕方が主な内容であるので、計算方法がフローチャートに基づいて詳細に説明されている。一方、ステレオカメラに対する調整用パターンの設置の仕方については、特許文献1の段落0018に「この処理に際して、予め、既知の距離(視差が計算できる距離)Z0に、図3に示すような調整用パターンを配置し」と記載されているだけであり、調整用パターンの具体的な設置の仕方については詳しく説明されていない。
【0006】
一般的に、従来のカメラ校正装置において、調整用パターンすなわち校正用パターン、あるいは校正用マーカを、既知の位置に正確に設置することは容易ではなく、作業員には手間がかかる作業であった。
【0007】
特に、自動改札機またはセキュリティーゲート等のゲートに取り付けられたステレオカメラ等の校正では、作業の迅速化の観点で、校正作業の手間を減らすことが求められる。この観点では、特に校正用マーカの設置の仕方の手間の軽減が求められている。
【0008】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、自動改札機またはセキュリティーゲート等のゲートに取り付けられたステレオカメラ等の校正において、校正用マーカを簡単に設置することができ、校正作業の手間を軽減することができるようにしたカメラ校正装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るカメラ校正装置は、上記の目的を達成するため、次のように構成される。
【0010】
第1のカメラ校正装置(請求項1に対応)は、ゲート通路を有しかつカメラと物体検知センサを備えるゲートでカメラの校正を行うカメラ校正装置であって、ゲート通路を自在に移動する台車と、高さ位置が既知であるマーカが取り付けられたマーカ支柱を備える校正用マーカ装置と、物体検知センサで校正用マーカ装置の位置を検知したとき、カメラの撮影で得た画像情報からマーカの情報を取り出し、マーカの情報に基づき校正用カメラパラメータを算出するカメラ校正用処理装置とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記のカメラ校正装置では、校正用マーカ装置が別途に用意され、当該校正用マーカ装置が移動自在な台車によって、ゲートに形成されるゲート通路を自由に移動でき、所定の位置に存する校正用マーカ装置における既知の高さのマーカをゲートのカメラで撮影して画像情報を取得し、当該画像情報からマーカ情報を取り出し、さらにその後のカメラ校正に用いられるカメラパラメータを算出する。校正用マーカ装置をゲートのゲート通路に移動させるだけで校正用のマーカを設置することがきるので、ゲートにおいて簡単に校正用マーカを設置することが可能となる。
【0012】
第2のカメラ校正装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、校正用マーカ装置においてマーカ支柱は台車の上に垂直に立てて設けられていることを特徴とする。
【0013】
第3のカメラ校正装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、カメラ校正処理装置は、物体検知センサからの物体検知信号に基づき撮影実行シャッタ駆動部に駆動用制御信号を与えると共にカメラの撮影で得た画像情報を得るカメラ制御手段と、画像情報に基づいて校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、画像情報と校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備えることを特徴する。
【0014】
第4のカメラ校正装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、物体検知センサは投光部と受光部から構成され、受光部はゲート側に設け、投光部は校正用マーカ装置に設けるようにしたことを特徴する。
【0015】
第5のカメラ校正装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、カメラ校正処理装置は、常に撮影状態に保持されたカメラからの画像情報を連続して得てマーカ位置情報を出力するマーカ検出手段と、マーカ位置情報に基づいて校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、マーカ位置情報と前記校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備え、校正用マーカ装置のマーカは発光マーカで形成され、発光マーカは、物体検知センサが物体検知信号を出力するときに当該物体検知信号を通信手段を介して受信し、この受信動作を条件に発光することを特徴とする。
【0016】
第6のカメラ校正装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、物体検知センサは投光部と受光部から構成され、受光部はゲート側に設け、投光部は校正用マーカ装置に設け、カメラ校正処理装置は、常に撮影状態に保持されたカメラからの画像情報を連続して得てマーカ位置情報を出力するマーカ検出手段と、マーカ位置情報に基づいて校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、マーカ位置情報と校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備え、校正用マーカ装置のマーカは発光マーカで形成され、発光マーカは、物体検知センサの受光部が物体検知信号を出力するときに当該物体検知信号を通信手段を介して受信し、この受信動作を条件に発光することを特徴とする。
【0017】
第7のカメラ校正装置(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、校正用マーカ装置において台車の側辺部にゲート通路を形成するゲート壁に接触する回転機構を設けることを特徴とする。
【0018】
第8のカメラ校正装置(請求項8に対応)は、上記の構成において、好ましくは、校正用マーカ装置において台車の側辺部にゲート通路を形成するゲート壁に接触する荷重付加部材を設けることを特徴とする。
【0019】
第9のカメラ校正装置(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、物体検知センサはゲート側に形成された複数の凹部と台車側に設けられた凸部とによって構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係るカメラ校正装置によれば、ゲート通路を有しかつカメラと物体検知センサを備えるゲートでカメラの校正を行うカメラ校正装置であって、ゲート通路を自在に移動する台車と高さ位置が既知であるマーカが取り付けられたマーカ支柱とを備える校正用マーカ装置とを別途に用意し、ゲート側に、物体検知センサで校正用マーカ装置の位置を検知したとき、カメラの撮影で得た画像情報からマーカの情報を取り出し、マーカの情報に基づき校正用カメラパラメータを算出するカメラ校正用処理装置を設けるようにしたため、自動改札機またはセキュリティーゲート等でのステレオカメラ等の校正で校正用マーカを簡単に設置することができ、校正作業の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係るカメラ校正装置が適用されるゲートと、このゲートに対して配備した校正用マーカ装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るカメラ校正装置の要部のシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施形態に係るカメラ校正装置の校正動作を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態における校正用マーカ装置の台車の第1の例を示す平面図である。
【図5】第1実施形態における校正用マーカ装置の台車の第2の例を示す平面図である。
【図6】校正用マーカ装置の第1の変形例を示す斜視図である。
【図7】校正用マーカ装置の第2の変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るカメラ校正装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係るカメラ校正装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図10】第3実施形態に係るカメラ校正装置の校正動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施形態に係るカメラ校正装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図12】ゲートと校正用マーカ装置の台車との間の物体検知センサの他の構成例(凹凸の非嵌合状態)を示す平面図である。
【図13】図12に示した物体検知センサの他の構成例で凹凸の嵌合状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
図1〜図5を参照して本発明に係るカメラ校正装置の第1の実施形態を説明する。図1は、本発明に係るカメラ校正装置が適用されるゲートに対して、当該カメラ校正装置に使用される校正用マーカ装置を配備した状態を示す。図2はカメラ校正装置のシステム構成のブロック図を示し、図3は当該カメラ校正装置の校正動作をフローチャートで示す。図4および図5はゲートと校正用マーカ装置の台車との位置関係を上から見た図である。
【0024】
図1において10はゲートであり、20は校正用マーカ装置である。ゲート10に装備されたカメラの校正(キャリブレーション)を行うため、その校正時に、別途に製作されかつ用意された校正用マーカ装置20がゲート20のゲート通路に配備される。校正用マーカ装置20は、後述するように、本実施形態に係るカメラ校正装置の一部を成している。カメラ校正装置は、当該校正用マーカ装置20と、ゲート10側に設けられたカメラ校正処理装置とから構成されている。校正用マーカ装置20は、ゲート通路での自由な移動を可能にする移動機構を有しており、校正時においてゲート20の所定の箇所を移動させて使用される。以下に、ゲート10と校正用マーカ装置20を詳述する。
【0025】
ゲート10は例えば自動改札機またはセキュリティーゲート等である。ゲート10は、平行に配置されかつ床に固定された2つのゲート壁10A,10Bを備え、かつ2つのゲート壁10A,10Bの間に所定の通路幅を有するゲート通路11が形成されている。ゲート10において、利用者はゲート通路11を通行する。ゲート10の2つのゲート壁10A,10Bの各々の上面の例えばほぼ中央部には図1中左方の任意の目標箇所に向けてカメラ12A,12Bが設置されている。カメラ12A,12Bの撮影部(レンズ部等)が向く当該目標箇所は、ゲート10の内側のゲート通路11の上方位置であり、予め定められた所定の箇所である。目標箇所は、通常、ゲート通路11を通行する利用者の上半身を撮像することを可能にする箇所である。この実施形態の構成ではゲート10に2つのカメラ12A,12Bを設けた例が示されているが、カメラの台数は少なくとも1台以上であればよい。2つのゲート壁10A,10Bの各々の内側壁面には、従来より知られているように、所要の高さ位置で、ゲート通路11に沿って複数の物体検知センサ13が例えば等間隔で設置されている。破線30で示された領域は物体検知センサ13の設置領域である。物体検知センサ13は例えば赤外線の遮光センサである。遮光センサとしての物体検知センサ13は、2つのゲート壁10A,10Bの一方の内側壁面に投光側要素を備え、他方の内側壁面に受光側要素を備えるように構成されている。また、ゲート壁10A,10Bの内部などのゲート10の側にはカメラ校正処理装置14が設けられている。カメラ校正処理装置14は、例えば図2等に示されるようにカメラ制御部15と記録装置16(記憶装置またはメモリ)とカメラパラメータ算出部17を含んで構成されている。
【0026】
本発明に係るカメラ校正装置では、カメラ12A,12Bはゲート10において固定して設置されていることを前提としており、2台のカメラ12A,12Bの各々についてカメラ座標と世界座標の関係を表す変換パラメータを求める。また平面射影変換行列を対象としており、平面射影変換行列を求めるためには、4組以上の対応点が分かれば算出することができるが、変換誤差を小さくするために4組以上の対応点を用いることとする。
カメラ12A,12Bの設置構造では、撮影する目標箇所は固定されており、カメラの位置や姿勢は変更されない。カメラ12A,12Bの設置位置については、ゲート通路11の内部を撮影できる任意の位置(図1に示されたほぼ中央部の位置を含む)に設置されるものとする。4組以上の対応点さえあれば変換パラメータを得られるため、変換パラメータを求めることだけを考えると、ゲート通路11内を移動するマーカをすべて撮影できる位置にカメラ12A,12Bが設置されている必要はない。後述する校正用マーカ装置20の台車がゲート通路11内を進み、物体検知センサ13がマーカ支柱(軸)を検出した際に、カメラ12A,12Bに対してシャッタ駆動用の制御信号が送信されて撮影が行われる。物体検知センサ13の位置は既知であるので、マーカのゲート通路方向の位置も既知となり、撮影で得られた画像に移るマーカの世界座標は既知となる。
上記の通りカメラ12A,12Bの設置位置は、制限を受けず、例えばゲート壁10A,10Bの上面の図1中の右端部等に設置することもできる。またカメラの個数についても、特に制限はなく、例えばゲート壁10A,10Bの上面の中央位置に例えば4つのカメラを設置し、かつその中の2つのカメラを図1のごとく左方に向け、かつ残りの2つのカメラを反対側の右方向に向けるように設置することもできる。
なおカメラ12A,12Bの撮影部にはシャッタ機構が内蔵されており、このシャッタ機構を動作することでカメラ12A,12Bの撮影動作が実行される。図2に示すようにカメラ12A,12Bのそれぞれはシャッタ機構を駆動するカメラシャッタ駆動部18A,18Bを備えている。カメラシャッタ駆動部18A,18Bは、カメラ制御部15から制御信号を受けて動作し、シャッタ機構を駆動し、カメラ12A,12Bによる撮影が行われる。
【0027】
この実施形態に係るカメラ校正装置によれば、カメラ制御部15から制御信号を受けてシャッタ機構が動作し校正用マーカ装置20に設けられたマーカをカメラ12A,12Bで撮影し、撮影で得た画像情報をカメラ校正処理装置14に取り込む。
【0028】
カメラ12A,12Bの校正に使用される上記の校正用マーカ装置20は、台車21と、この台車21の上に垂直に立てられたマーカ支柱22とから構成される。マーカ支柱22は、台車21の幅方向の中央位置に配置して垂直またはほぼ垂直に立てられている。台車21は、ゲート通路11の通路幅とほぼ同じ幅寸法を有し、かつゲート通路11に沿って自由に移動するための車輪等を有している。従って、校正用マーカ装置20の台車21を、ゲート10のゲート通路11の一方の側から入れ、例えば人為的な力で押すと、ゲート通路11に案内されゲート通路11に沿って滑らかに移動させることができる。マーカ支柱22の上部には例えば3つのマーカ22A,22B,22Cが例えば等間隔で設けられている。3つのマーカ22A,22B,22Cは校正用マーカとして機能し、各マーカの高さは既知である。破線40で示された領域がマーカ22A,22B,22Cの存在領域である。3つのマーカ22A,22B,22Cは、撮影で得られた画像情報を画像処理することによって自動検出される対象である。またマーカ支柱22の太さは、物体検知センサ13によって検知することが可能な太さを有している。またマーカ支柱22において、物体検知センサ13の高さ位置にマーカ支柱22が検知されやすいような部材(板等)を設けることもできる。
【0029】
校正用マーカ装置20のマーカ22A,22B,22Cはカメラ12A,12Bによって撮影される対象である。また校正用マーカ装置20がゲート10のゲート通路11を移動するとき、その位置はゲート10における複数の物体検知センサ13の各々によって検知される。
【0030】
校正用マーカ装置20の台車21は、図4に示すように、ゲート通路11の通路幅に合わせて両側の台車側面21aにそれぞれ2箇所の回転機構23を設けている。回転機構23は、ゲート10の両側のゲート壁10A,10Bの内面に接触する回転自在な車輪部材23aによって構成されている。回転機構23によって、ゲート通路11における台車21の通路幅方向位置を一定に保持する。また台車21の構成については、回転機構23の代わりに、図5に示すように、台車21の両側の台車側面21aに、左右のゲート壁10A,10Bに対して一定の荷重をかける荷重発生機構24を設けることもできる。荷重発生機構24は、押し付け部材24aと、この押し付け部材24aを支持するバネ部材24bとによって構成される。押し付け部材24aのゲート壁10A,10Bへの接触力が、台車21による移動動作を制限しない程度のものである。荷重発生機構24によっても、ゲート通路11における台車21の通路幅方向の位置を一定に保持することができる。
【0031】
次に図2と図3を参照して第1実施形態に係るカメラ校正装置のシステム構成とその動作を説明する。
【0032】
2台のカメラ12A,12Bの各々は、ゲート10のゲート通路11内の任意の位置に存在する校正用マーカ装置20のマーカ22A,22B,22Cを撮影し得る状態にある。カメラ12A,12Bの各々の撮影部(レンズ部等)の向く方向は予め所定の方向に固定されている。
【0033】
ゲート10のゲート通路11を移動する校正用マーカ装置20の存在(位置)は、ゲート10の複数の物体検知センサ13の各々で検知されるようになっている(ステップS11)。図2に示されるように、複数の物体検知センサ13のいずれかから物体検知信号SIG1が、カメラ校正処理装置14のカメラ制御部15に入力される。複数の物体検知センサ13のいずれかから物体検知信号SIG1が入力されると、判断ステップS11でYESになる。判断ステップS11でYESになると、カメラ制御部15からカメラシャッタ駆動部18A,18Bに制御信号SIG2が与えられ、シャッタ機構が動作し、カメラ12A,12Bはマーカ22A,22B,22Cを撮影する(ステップS12)。カメラ12A,12Bの撮影で得られた画像情報SIG3はカメラ制御部15に与えられる。カメラ制御部15に与えられた画像情報SIG3はさらに記録装置16に記録される(ステップS13)。次の判断ステップS14では、校正用マーカ装置20がゲート通路11を通過してしまった否かが判定される。判断ステップS14でNOである場合には、上記のステップS11〜S14を繰り返す。従って、校正用マーカ装置20がゲート10のゲート通路11を移動するときにおいて、複数の物体検知センサ13の各々によって校正用マーカ装置20の存在が検知されるたびに、カメラ12A,12Bによって校正用マーカ装置20のマーカ22A,22B,22Cの撮影が行われ、その画像情報SIG3が記録装置16に記録される。判断ステップS14でYESである場合には次のステップS15に移行する。ステップS15では、記録装置16からカメラパラメータ算出部17に対して記録されていた画像情報SIG3が提供され、カメラパラメータ算出部17によってカメラパラメータ(変換パラメータ等)が算出される。カメラパラメータ算出部17で算出されたカメラパラメータSIG4は記録装置16に提供され、記録装置16に記録される(ステップS16)。記録装置16に記録されたカメラパラメータは、その後のゲート10の通常動作において、ゲート10のカメラ12A,12Bの撮影で得られた画像情報を校正するデータとして用いられる。すなわち、別途に製作・用意された台車21とマーカ支柱22から構成される校正用マーカ装置20をゲート10のゲート通路11を移動させることにより、カメラパラメータ算出部17によって校正用のカメラパラメータを算出することができる。
【0034】
上記実施形態に基づくカメラ校正装置によれば、ゲート10に対して、ゲート通路11の通路幅と同じ幅を有する台車21と、当該台車21上に垂直に立てられかつ高さが既知のマーカ22A,22B,22Cを備えたマーカ支柱22とから構成される校正用マーカ装置20を用意し、ゲート10のゲート壁10A,10Bの内面に埋め込まれた複数の物体検知センサ13と、高さが既知のマーカ22A,22B,22Cと、台車21を用いることにより、正確な位置に簡単に校正用マーカを配置することができるという利点を有している。このようにして、ゲート10に設けられた物体検知センサ13によってゲート通路11の通路方向の位置を指定することができ、校正用マーカ装置20のマーカ支柱22のマーカ22A,22B,22Cによって高さ位置を指定することができ、さらに校正用マーカ装置20の台車21とマーカ支柱22の位置関係に基づきゲート通路11と垂直に交わる方向の位置を指定することができる。
【0035】
図6と図7に校正用マーカ装置の変形例を示す。図6は図1と同様な図であり、図7はゲートの一方の端部口から見た図である。図6および図7において、前述した通り、ゲート10は2つのゲート壁10A,10Bを備え、その間にゲート通路11が形成されており、さらにゲート10では、ゲート壁10A,10Bの上面に2台のカメラ12A,12Bが設けられ、その内面に複数の物体検知センサ13が設けられている。図6において、ゲート10に対して配置された校正用マーカ装置20は、台車21に立てられたマーカ支柱22の上端には、矩形板形状であって、その板面がゲート通路11の通路方向に平行であり、かつ例えば両面に校正用チェッカーパターン25aが描かれたボード25が取り付けられている。また図7に示した例では、校正用マーカ装置20は、マーカ支柱22の上端に、少なくとも片面に校正用チェッカーパターン25aが描かれ、その板面がゲート通路11の通路方向に直交するように配置されたボード25が取り付けられている。
以上のように、校正用マーカ装置20では、マーカ22A,22B,22Cの代わりに、校正用チェッカーパターン25aが描かれたボード25を用いることもできる。
【0036】
[第2の実施形態]
次に、図8を参照して本発明に係るカメラ校正装置の第2の実施形態を説明する。図8は、前述した図2に類似する構成を示した図である。本発明の第1の実施形態で説明した通り、本発明に係るカメラ校正装置は、ゲート10の側に設けられる構成部分(カメラ校正処理装置14およびこれに関連する構成)と、校正用マーカ装置20の側に設けられる構成部分とから成っている。そこで、図8において、概念的に、ブロック51はゲート10の側に設けられた構成部分を示し、ブロック52は校正用マーカ装置20の側に設けられる構成部分を示している。ブロック51の内部に示された構成は、図2に示した構成と実質的に同じである。相違する点は、前述した物体検知センサ13に関して、受光側のセンサ部分のみがゲート10の側に設けられている点である。そこで、図8のゲート10側のブロック51内において、第1実施形態の図2で示した要素と同一の要素には同一の符号を付し、かつ相違点である受光側のみの物体検知センサについては符号13Bを付している。ゲート10の側の構成を示すブロック51に対して、所定の関係性を有する校正用マーカ装置20の側のブロック52では、台車21およびマーカ支柱22等の基本的な構成は同じであるのでブロック52中には図示せず、相違点としての投光側の物体検知センサ13Aのみを図示している。
【0037】
前述した第1実施形態の構成では、物体検知センサ13については投光側要素および受光側要素は共にゲート10の側に設けられていたが、第2実施形態の構成では、物体検知センサのうち、投光側の物体検知センサ13A(投光側要素)は校正用マーカ装置20の側に設け、受光側の物体検知センサ13B(受光側要素)はゲート10の側(ゲート壁10A,10Bの内側壁面)に設けるようにした。
【0038】
第2実施形態に係るカメラ校正装置の構成によれば、校正用マーカ装置20の移動の際に、台車21(校正用マーカ装置20それ自体)を検知しているのか、または台車21を移動させている人間(校正作業員)を検知しているのかを、明確に判別することができるという利点を有している。第1実施形態に係るカメラ校正装置のようにゲート10の側のみに物体検知センサ13を設ける構成では、ゲート通路11内に台車21のみしか入れず、人間は入ることができない。
【0039】
なお上記の第2実施形態において、ゲート10の側に投光側の物体検知センサ13Aを設け、校正用マーカ装置20の側に受光用の物体検知センサ13Bを設けるようにする構成することもできる。このような構成の場合には、校正用マーカ装置20とゲート10との間に通信装置を介在させて、受光側の物体検知センサ13Bが赤外線等を受光したことを瞬時にゲート10側のカメラ制御部15に知らせるように構成することが必要である。
【0040】
[第3の実施形態]
次に、図9および図10を参照して本発明に係るカメラ校正装置の第3の実施形態を説明する。図9は上記の図8に類似する構成を示した図である。また図10は校正のための動作処理のフローチャートを示す。図9において、カメラ校正装置は、概念的に、ゲート10の側に設けられた構成部分を示すブロック51と、校正用マーカ装置20の側に設けられる構成部分を示すブロック52とから構成されている。ブロック51の内部に示された構成は、図2または図8に示した構成と類似した構成を有している。図9に示したゲート10側のブロック51内において、第1実施形態の図2等で示した要素と同一の要素には同一の符号を付している。相違する構成の部分としては、カメラ制御部15の代わりにマーカ検出部61が設けられている。本実施形態の構成では、2つのカメラ12A,12Bの各々ではシャッタ機構が設けられておらず、カメラ12A,12Bは常時に連続的に撮影を行う構成となっている。そのため、前述したカメラシャッタ駆動部18A,18Bを備えていない。従って、カメラ12A,12Bはゲート通路11上で任意の位置に存する校正用マーカ装置20を常に撮影することができる構造および機能を有している。シャッタ機構を動作させるカメラシャッタ駆動部18A,18Bが不要であるため、前述したカメラ制御部15も不要となる。
【0041】
本実施形態に係るカメラ校正装置では、ゲート10の側において物体検知センサ13によって物体(校正用マーカ装置20)を検知した際に当該物体検知センサ13の物体検知信号SIG1に基づいてカメラ12A,12Bの撮影動作を制御するのではなく、カメラ12A,12Bの撮影動作は予め連続するように設定しておき(ステップS21)、常に連続して撮影状態に保持されたカメラ12A,12Bで校正用マーカ装置20に設けられた発光マーカ62を検出し(ステップS22,S23)、この検出に基づきカメラパラメータ算出部17での計算用の画像を取得するようにしている。従って、前述の通り、本実施形態の構成では、カメラ制御部15およびカメラシャッタ駆動部18A,18Bは設けられていない。
【0042】
すなわち、第3実施形態に係るカメラ校正装置の構成によれば、ゲート10の側に設けた投光側要素と受光側要素から成る物体検知センサ13が、第1実施形態で説明した方式により校正用マーカ装置20を検出すると、通信装置63を介して、ゲート10側の物体検知センサ13から校正用マーカ装置20側の発光マーカ62に物体検知信号SIG1が送信される。通信装置63は、ゲート10側に設けた送信部63Aと、校正用マーカ装置20側に設けた受信部63Bとから構成される。通信装置63の通信では、例えば無線が使用される。校正用マーカ装置20に設けられる発光マーカ62は、マーカ支柱22に取り付けられた前述のマーカ22A,22B,22Cを例えばLED等の発光体を用いて構成している。発光マーカ62は、通常では非発光状態とし、物体検知信号SIG1を受信したときには所定時間の間発光させるように構成している。従って発光マーカ62には、物体検知信号SIG1の受信を検知する検知回路、検知時に発光マーカ62に給電して発光させる駆動回路が含まれている。こうして連続した撮影状態にあるカメラ12A,12Bは、校正用マーカ装置20の発光マーカ62が発光したときにその時に撮影で取得した画像情報SIG3をマーカ検出部61に送る(ステップS22)。マーカ検出部61は、画像情報SIG3からマーカ位置情報SIG5を抽出し(ステップS24)、当該マーカ位置情報SIG5を記録装置16に記録する(ステップS24)。
上記において、マーカ検出部61では、発光している発光マーカ62を検出する。世界座標が既知のときのみ(物体検知センサ(13A,13B)が校正用マーカ装置20のマーカ支柱22(軸)を検知した状態)に発光マーカ62が発光することにより、上記のカメラ制御部を持たない連続撮影の際にも対応することができる。
【0043】
図10のフローチャートにおいて、判断ステップS25で校正用マーカ装置20がゲート通路11を通過したか否かが判断される。判断ステップS25でNOであるときにはステップS21〜S25が繰り返される。判断ステップS25でYESであるときには、ステップS26によって、記録装置16に記録されたマーカ位置情報SIG5に基づいカメラパラメータ算出部17がカメラパラメータSIG4を算出する。算出されたカメラパラメータSIG4は記録装置16に記録される(ステップS27)。記録装置16に記録されたカメラパラメータSIG4は、その後のゲート10の通常動作において、ゲート10のカメラ12A,12Bの撮影で得られた画像情報を校正するデータとして用いられる。
【0044】
[第4の実施形態]
次に、図11を参照して本発明に係るカメラ校正装置の第4の実施形態を説明する。図11は、上記の図9に類似する構成を示した図である。図11においても、カメラ校正装置は、概念的に、ゲート10の側に設けられた構成部分を示すブロック51と、校正用マーカ装置20の側に設けられる構成部分を示すブロック52とを有している。第4実施形態に係るカメラ校正装置は、前述した第2実施形態の特徴的構成と第3実施形態の特徴的構成とを組み合わせて構成されている。
【0045】
図11において、ブロック52に示すように校正用マーカ装置20の側には、投光側の物体検知センサ13Aが設けられ、さらに通信装置63の受信部63Bと発光マーカ62とが設けられている。またブロック51に示すようにゲート10の側には、受光側の物体検知センサ13Bおよび通信装置63の送信部63Aが設けられると共に、カメラ12A,12Bから画像情報を連続して取得するマーカ検出部61が設けられている。投光側の物体検知センサ13Aと受光側の物体検知センサ13Bの構成は第2実施形態の構成と同じであり、通信装置63、発光マーカ62、マーカ検出部61等の構成は第3実施形態の構成と同じである。
【0046】
第4実施形態に係るカメラ校正装置では、投光側の物体検知センサ13A(投光側要素)は校正用マーカ装置20の側に設け、受光側の物体検知センサ13B(受光側要素)はゲート10の側に設けている。物体検知センサ13Aと物体検知センサ13Bの構成に基づき、ゲート10側が校正用マーカ装置20を検知すると、物体検知センサ13Bから通信装置63を通して物体検知信号が発光マーカ62に送られる。発光マーカ62は物体検知信号を受けると、発光動作する。発光マーカ62の発光動作は、常に連続して撮影状態に保持されたカメラ12A,12Bで撮影され、その画像情報はマーカ検出部61でマーカの位置情報が検出される。検出されたマーカ位置情報は記録装置16に記録され、さらにカメラパラメータ算出部17によってカメラパラメータが算出され、カメラパラメータは記録装置16に記録される。以上の通り、第4実施形態に係るカメラ校正装置によれば、前述した第2実施形態および第3実施形態の各効果が発揮される。
【0047】
[第5の実施形態]
図12および図13は、校正用マーカ装置20の台車21と、ゲート10の2つのゲート壁10A,10Bとの位置関係を規定するための構造の例を示している。第5の実施形態の構成では、前述した各実施形態で用いられた物体検知センサ13を使用せず、その代わりに本実施形態の位置関係規定構造が用いられる。本実施形態による位置関係規定構造によれば、ゲート10のゲート壁10A,10Bの各内壁面の所定の高さ位置にゲート通路11の方向に等間隔で複数の凹部71を形成し、他方、回転機構23を備えた台車21の両側の各側辺部に凸部72を設けている。凹部71は単に例えば底を有する穴である。凸部72は突起状の機構部である。台車21に設けた凸部72は、図13に示すように、台車21の移動(移動方向73)に応じてその先端部が凹部71に嵌め込まれるようになる。台車21の凸部72は、図12に示した移動状態では、ゲート10に対して一定の荷重を掛ける弾性機構(コイルスプリング等の弾性部材)を有している。図13に示すように台車21の凸部72がゲート壁10A,10Bの凹部71に嵌め込まれると、台車21の位置、すなわち校正用マーカ装置20のゲート通路11上における位置が定まり、既知の状態になり得る。上記の凹部71または凸部72に、嵌め込み状態を検知するためのセンサを取り付けることによって、物体検知センサとして動作させることができる。凹部71と凸部72の構造は、前述した物体検知センサ13の代用構造として用いることができる。
【0048】
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明に係るカメラ校正装置は、ゲート通路を通過する通行人を監視するステレオカメラ等を備えた自動改札機またはセキュリティーゲート等において、ゲート通路に配置し移動できる校正用マーカ装置を利用して、簡単な設置作業に基づき、当該該ステレオカメラ等の校正に利用される。
【符号の説明】
【0050】
10 ゲート
10A,10B ゲート壁
11 ゲート通路
12A,12B カメラ
13 物体検知センサ
14 カメラ校正処理装置
15 カメラ制御部
16 記録装置
17 カメラパラメータ算出部
18A,18B カメラシャッタ駆動部
20 校正用マーカ装置
21 台車
22 マーカ支柱
22A マーカ
22B マーカ
22C マーカ
23 回転機構
23a 車輪部材
24 荷重発生機構
25 ボード
25a 校正用チェッカパターン
51,52 ブロック
13A 投光側の物体検知センサ
13B 受光側の物体検知センサ
61 マーカ検出部
62 発光マーカ
63 通信装置
71 凹部
72 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート通路を有しかつカメラと物体検知センサを備えるゲートで、前記カメラの校正を行うカメラ校正装置において、
前記ゲート通路を自在に移動する台車と、高さ位置が既知であるマーカが取り付けられたマーカ支柱を備える校正用マーカ装置と、
前記物体検知センサで前記校正用マーカ装置の位置を検知したとき、前記カメラの撮影で得た画像情報から前記マーカの情報を取り出し、前記マーカの情報に基づき校正用カメラパラメータを算出するカメラ校正用処理装置と、
を備えることを特徴とするカメラ校正装置。
【請求項2】
前記校正用マーカ装置において前記マーカ支柱は前記台車の上に垂直に立てて設けられていることを特徴とする請求項1記載のカメラ校正装置。
【請求項3】
前記カメラ校正処理装置は、前記物体検知センサからの物体検知信号に基づき前記カメラの撮影実行シャッタ駆動部に駆動用制御信号を与えると共に前記カメラの撮影で得た前記画像情報を得るカメラ制御手段と、前記画像情報に基づいて前記校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、前記画像情報と前記校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備えることを特徴する請求項1または2記載のカメラ校正装置。
【請求項4】
前記物体検知センサは投光部と受光部から構成され、前記受光部は前記ゲート側に設け、前記投光部は前記校正用マーカ装置に設けるようにしたことを特徴する請求項1〜3のいずれか1項に記載のカメラ校正装置。
【請求項5】
前記カメラ校正処理装置は、常に撮影状態に保持された前記カメラからの前記画像情報を連続して得てマーカ位置情報を出力するマーカ検出手段と、前記マーカ位置情報に基づいて前記校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、前記マーカ位置情報と前記校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備え、
前記校正用マーカ装置の前記マーカは発光マーカで形成され、
前記発光マーカは、前記物体検知センサが物体検知信号を出力するときに当該物体検知信号を通信手段を介して受信し、この受信動作を条件に発光することを特徴とする請求項1または2記載のカメラ校正装置。
【請求項6】
前記物体検知センサは投光部と受光部から構成され、前記受光部は前記ゲート側に設け、前記投光部は前記校正用マーカ装置に設け、
前記カメラ校正処理装置は、常に撮影状態に保持された前記カメラからの前記画像情報を連続して得てマーカ位置情報を出力するマーカ検出手段と、前記マーカ位置情報に基づいて前記校正用カメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出手段と、前記マーカ位置情報と前記校正用カメラパラメータを記録する記録手段とを備え、
前記校正用マーカ装置の前記マーカは発光マーカで形成され、
前記発光マーカは、前記物体検知センサの前記受光部が物体検知信号を出力するときに当該物体検知信号を通信手段を介して受信し、この受信動作を条件に発光することを特徴とする請求項1または2記載のカメラ校正装置。
【請求項7】
前記校正用マーカ装置において前記台車の側辺部に前記ゲート通路を形成するゲート壁に接触する回転機構を設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカメラ校正装置。
【請求項8】
前記校正用マーカ装置において前記台車の側辺部に前記ゲート通路を形成するゲート壁に接触する荷重付加部材を設けることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のカメラ校正装置。
【請求項9】
前記物体検知センサは前記ゲート側に形成された複数の凹部と前記台車側に設けられた凸部とによって構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のカメラ校正装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−57967(P2012−57967A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198829(P2010−198829)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【Fターム(参考)】