カメラ
【課題】交換レンズや各種アクセサリとの通信時間を低減して、高速に動作可能なカメラを提供することである。
【解決手段】複数種類の交換レンズ10をカメラ本体20に着脱自在のカメラに於いて、FLASHROM61には交換レンズ10の固有情報が少なくとも1つ登録可能であり、上記FLASHROM61に登録された固有情報に応じて、ボディCPU41が上記交換レンズ10を制御する。また、ボディCPU41では、交換レンズ10の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その交換レンズ10の固有情報がFLASHROM61に登録されているか否かが判定される。そして、上記ボディCPU41によって交換レンズ10の固有情報がFLASHROM61に登録されていないと判定された場合には、上記交換レンズ10からその固有情報を取得してFLASHROM61に登録する。
【解決手段】複数種類の交換レンズ10をカメラ本体20に着脱自在のカメラに於いて、FLASHROM61には交換レンズ10の固有情報が少なくとも1つ登録可能であり、上記FLASHROM61に登録された固有情報に応じて、ボディCPU41が上記交換レンズ10を制御する。また、ボディCPU41では、交換レンズ10の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その交換レンズ10の固有情報がFLASHROM61に登録されているか否かが判定される。そして、上記ボディCPU41によって交換レンズ10の固有情報がFLASHROM61に登録されていないと判定された場合には、上記交換レンズ10からその固有情報を取得してFLASHROM61に登録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラに関するもので、より詳細には、レンズ交換可能なカメラシステム若しくはカメラのアクセサリが装着自在なカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
レンズ交換可能なカメラシステム若しくはアクセサリを着脱自在なカメラシステムに置いては、交換レンズ若しくはカメラアクセサリからの情報に基づき、カメラ本体が種々の演算や制御を行うのが一般的である。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、オートフォーカス動作や露出動作に必要な各種データをレンズ内のROMに記憶させておき、カメラ本体側でその動作を行う際に交換レンズと通信を行って、そのデータを読み出すようにした技術が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、レンズ内に蓄積されているデータの全てを、交換レンズの装着時または電源投入時に読み出して、カメラ本体内の記憶手段に記憶するようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特公平5−59411号公報
【特許文献2】特許公報第2868226号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、カメラ本体と交換レンズとのデータ通信が、各動作に於いてタイムラグとなり、カメラシステムとしての高速性を損なってしまうという課題を有している。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の技術は、レンズ装着時に大量のデータ通信が行われるため、レンズ装着が完了してから撮影可能な状態になるまでに大幅な時間がかかってしまうという課題を有している。
【0007】
したがって、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、交換レンズや各種アクセサリとの通信時間を低減して、高速に動作可能なカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち請求項1に記載の発明は、複数種類の撮影光学系を着脱自在のカメラに於いて、上記撮影光学系の固有情報を1つ以上登録可能な記憶手段と、上記記憶手段に登録された固有情報に応じて上記撮影光学系を制御する制御手段と、上記撮影光学系の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、を具備し、上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記記憶手段に登録するようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記撮影光学系の固有情報には、上記撮影光学系の識別データが含まれており、上記判定手段は、上記所定のタイミングに於いて、上記撮影光学系から上記識別データを取得し、上記記憶手段に登録されている識別データと比較することによって上記判定を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1及び2の何れか1に記載の発明に於いて、上記所定のタイミングは、上記カメラの電源投入時を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記記憶手段は、上記固有情報が登録される不揮発性メモリと、この不揮発性メモリよりも高速動作可能であって上記不揮発性メモリに登録された内容の一部、若しくは全部がコピーされる揮発性メモリとを含んでいることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記揮発性メモリにコピーされた情報に基づいて、上記制御手段が上記撮影光学系の制御を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記揮発性メモリに記憶するようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記不揮発性メモリへの登録を管理するデータを具備し、該管理データを用いて、上記カメラの電源切断時に、上記揮発性メモリに記憶された情報を上記不揮発性メモリに登録するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、交換レンズや各種アクセサリとの通信時間を低減して、高速に動作可能なカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの電気回路構成を説明するためのブロック図である。
【0018】
本デジタルカメラ(以下、単にカメラと略記する)は、カメラ本体20と、このカメラ本体20の前面部に装着自在の交換レンズ10とから構成される。
【0019】
レンズ鏡筒10は、撮影レンズ11と、絞り12と、レンズ駆動回路15と、絞り駆動機構16と、レンズCPU17と、レンズデータROM18とを有して構成される。
【0020】
撮影レンズ11は、フォーカスレンズやズームレンズ等の複数のレンズから構成されており、図示されない被写体の像(被写体像)をカメラ本体20内に入射させるものである。絞り12は、カメラ本体20内に入射する被写体像の光量を調節するためのものである。また、レンズ駆動回路15は、レンズCPU17の制御に基づいて、上記撮影レンズ11の焦点調節駆動や変倍駆動を行う。絞り駆動機構16は、レンズCPU17の制御に基づいて絞り12の開閉駆動を行う。
【0021】
レンズCPU17は、上述したように、レンズ駆動回路15の制御や絞り駆動機構16の制御等、レンズ鏡筒10内の各部の制御を行う。更に、レンズCPU17は、カメラ本体20内の後述するカメラ用制御回路40と通信可能に構成されている。また、レンズデータROM18は、当該交換レンズ10の固有のデータ、例えばレンズの種類、開放絞り値、焦点距離等のデータが格納されているもので、レンズCPU17を経て、通信によってカメラ用制御回路40に伝達される。
【0022】
一方、カメラ本体20は、以下のように構成されている。
【0023】
レンズ鏡筒10内の撮影レンズ11、絞り12を介して入射される被写体像は、可動ミラー21で反射され、フォーカシングスクリーン22で結像して、ペンタプリズム23を介して接眼レンズ24に至る。これにより、撮影者が被写体像を観察することが可能となる。
【0024】
上記可動ミラー21は、ミラー駆動機構28の駆動によって、図示されている被写体観察位置と図示されない退避位置とに移動可能になっている。また、可動ミラー21は、その一部がハーフミラーで構成されており、このハーフミラー部分を透過した被写体像は、
該可動ミラー21の裏面側に配置されたサブミラー29で反射されて、自動測距を行うための測距回路30に導かれる。
【0025】
更に、光軸上で可動ミラー21の後方には、シャッタ33及び撮像素子であるCCD34が配置されている。上記シャッタ33は、例えば先幕と後幕とから構成されるフォーカルプレーン式のシャッタであり、CCD34の撮像面を遮光若しくは露出させることにより、その撮像面への被写体像の入射量を調整する。そして、このシャッタ33は、カメラ用制御回路40の制御の下、シャッタ駆動機構35によって開閉駆動が行われる。
【0026】
上記CCD34は、シャッタ33を介して入射された被写体像を電気信号に変換する撮像動作を行うためのものである。そして、このCCD34で変換された電気信号は、CCD駆動回路36により画像信号として読み出されて、カメラ用制御回路40内の後述するCCDインターフェース43に出力される。
【0027】
次に、カメラ用制御回路40について説明する。
【0028】
カメラ用制御回路40は、カメラ本体20内部に於ける各種処理を統括的に実行できるように特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、以下ASICと略記する)により構成される。このASIC40内には、該ASIC40内の各回路の制御や、測光演算、測距演算等の各種演算を行い、制御手段、判定手段としてのシーケンスコントローラ(ボディCPU)41が設けられている。そして、このシーケンスコントローラ41には、ASIC40内の各種処理データを該ASIC40内の各部に転送するための転送路であるデータバス42を介して、CCDインターフェース43、画像処理回路44、圧縮回路45、FLASHROM制御回路46、SDRAM47、入出力回路50、通信回路51、記録媒体制御回路52、ビデオ信号出力回路53及びスイッチ検出回路54が接続されている。
【0029】
上記CCDインターフェース43は、CCD34からCCD駆動回路36を介して読み出された画像信号に対し、ノイズ除去、増幅、波形整形等のアナログ処理を施した後、これら処理を施したアナログの画像信号をデジタル信号に変換して撮像データを生成し、この撮像データを画像処理回路44に出力する。画像処理回路44は、CCDインターフェース43に於いて生成された撮像データに対し、ホワイトバランス補正やγ(ガンマ)補正、色補正等の画像記録のための種々の画像処理を施すものである。
【0030】
圧縮回路45は、上記画像処理回路44にて処理された撮像データを、JPEG方式等の方式で圧縮したり、圧縮された撮像データを伸長したりする。また、FLASHROM制御回路46は、記憶手段であるFLASHROM61にデータを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及びFLASHROM61からデータを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行うためのものである。尚、FLASHROM61には、シーケンスコントローラ41が実行する種々のプログラムやカメラ本体20に関する各種調整値が記憶されている。
【0031】
SDRAM制御回路47は、記憶手段であるSDRAM62にデータを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及びSDRAM62からデータを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行う。上記SDRAM62には、画像処理回路44にて処理された撮像データや、測距回路30の出力及び図示されない測光部からの出力等の各種データが一時的に格納される。
【0032】
入出力回路50は、ASIC40と、該ASIC40の外部に設けられたミラー駆動機構28、測距回路30、シャッタ駆動機構35との間で信号の授受を行うためのインターフェース回路である。また、通信回路51は、ASIC40と交換レンズ10内部のレンズCPU17との間での通信を行うための通信インターフェース回路である。
【0033】
記録媒体制御回路52は、記録媒体63に、圧縮回路45によって圧縮された撮像データを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及び記録媒体63から圧縮データを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行うためのものである。上記記録媒体63は、例えばカメラ本体20に対して着脱自在なメモリカード等であり、圧縮回路45によって圧縮された撮像データが記録される。
【0034】
ビデオ信号出力回路53は、画像処理回路44にて処理された撮像データ等を表示に適する信号に変換して液晶モニタ駆動回路64に出力する。この液晶モニタ駆動回路64は、ビデオ信号出力回路53から入力された信号に基づいて、液晶モニタ65に画像表示を行う。
【0035】
更に、スイッチ検出回路54は、図示されないが、パワースイッチ、レリーズスイッチ、メニュースイッチ、後述するモード変更スイッチ等の操作部材の操作によってオン/オフする各種スイッチ(SW)66のオン、オフ状態を検出して、その状態に応じた信号を出力するものである。
【0036】
このように構成されたカメラに於いて、交換レンズ10内の撮影レンズ11から入射された図示されない被写体の像は、絞り12を介してカメラ本体20に導かれる。カメラ本体10内に導かれた被写体像は、可動ミラー21にて反射され、フォーカシングスクリーン22で結像された後、ペンタプリズム23、接眼レンズ24を介して図示されない撮影者の眼に至る。
【0037】
また、可動ミラー21のハーフミラーの部分を透過した被写体像は、サブミラー29で反射されて測距回路30に導かれる。この測距回路30の測距結果に応じて、ASIC40内のシーケンスコントローラ41及び交換レンズ10内のレンズCPU17にて、焦点ずれ量に基づいて焦点調節に必要なレンズの駆動量が算出される。そして、このレンズの駆動量に基づいて、レンズ駆動回路15を介して撮影レンズ11が光軸方向に駆動される。また、図示されない測光部にて測光された結果は、同様に上記シーケンスコントローラ41及びレンズCPU17を介して絞り駆動機構に反映され、これにより絞り12による絞り込みが行われる。上述した測距及び測光の処理動作は、各種スイッチ66内の図示されない第1レリーズスイッチがオンされることにより行われる。
【0038】
そして、各種スイッチ66内の図示されない第2レリーズスイッチがオンされると、観察位置に位置されていた可動ミラー21及びサブミラー29が、ミラー駆動機構28によって図示されない退避位置に移動(ミラーアップ)される。この状態で、シャッタ33の開閉時間に応じてCCD34に被写体像が取り込まれて、画像処理回路44に画像処理が施され、更にSDRAM制御回路47を介してSDRAM62に格納される。その後、絞り12の開放、及び可動ミラー21及びサブミラー29が観察位置へ移動(ミラーダウン)される。
【0039】
尚、SDRAM62に格納された画像データは、液晶モニタ65に表示可能であると共に、記録媒体63に書き込みが可能である。
【0040】
次に、図2及び図3を参照して、本発明の第1の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0041】
図2は、本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図3はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0042】
カメラ本体20に交換レンズ10が装着されて電源が投入されるか、電源が投入された状態でカメラ本体20に交換レンズ10が装着されると、周知の図示されないカメラのメインシーケンスから本レンズ通信の動作が呼び出されて開始される。そして、先ず、ステップS1にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データ101が検索される。次いで、ステップS2に於いてレンズ登録データの有無が判定され、FLASHROM61内に該データがある場合は、ステップS3に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域102に当該レンズ登録データがコピーされる(a1)。一方、上記ステップS2にてレンズ登録データが無い場合は、上記ステップS3がスキップされる。
【0043】
ステップS4では、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。そして、ステップS5に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS6へ移行し、そうでなければ後述するステップS15に移行する。ステップS6では、レンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。このレンズ識別データとは、予め用意された交換レンズ判定用の最低限のレンズデータのことである。次いで、ステップS7に於いて、識別データの送信の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功したならばステップS8に移行し、そうでなければ後述するステップS11に移行する。
【0044】
ステップS8では、受信されたレンズ識別データが、上記ステップS3でコピーされたレンズ登録データと比較される。そして、ステップS9に於いて、上記ステップS8で比較された識別データが一致したか否かが判定される。ここで、識別データが一致したならば、ステップS10に移行して、カメラ本体20に装着された交換レンズ10(接続レンズ)が、すでにFLASHROM61に登録されたレンズであることが確定される。
【0045】
上記ステップS7に於いて識別データの受信に失敗した場合、及び上記ステップS9に於いて識別データが一致しなかった場合は、共にステップS11に移行する。このステップS11では、レンズデータ全てを送信するように交換レンズ10側に要求される。次いで、ステップS12に於いて、交換レンズ10の全てのデータの受信に成功したか否かが判定される。
【0046】
ここで、交換レンズ10のデータ全てを受信することに成功したならば、ステップS13に移行して、交換レンズ10の全てのレンズデータがSDRAM62に保存される。更に、ステップS14にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10は未登録レンズのものであることが確定される。また、上記ステップS12に於いて、レンズデータの受信に失敗したならば、ステップS15に移行する。
【0047】
上記ステップS5に於いてレンズの初期化に失敗した場合、またはステップS12に於いてレンズデータの受信に失敗した場合には、ステップS15にて、予め設定されたレンズ規定のデータがSDRAM61に読み出される。その後、ステップS16にて、カメラ本体20に装着された交換レンズ10は未登録のものである、或いは交換レンズ10は装着されていないことが確定される。
【0048】
そして、上記ステップS10、S14、S16の何れかの処理動作がなされた後は、ステップS17に移行して、現在カメラ本体20に装着されている交換レンズの状態が確定される。その後、本シーケンスが終了する。
【0049】
尚、図3に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図3のレンズデータに関する部分の参照番号“101”、“102”を“301”、“302”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a1”を“b1”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0050】
次に、図4及び図5を参照して、第1の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0051】
図4は、第1の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図5はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0052】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS21に於いて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS22に移行し、そうでなければ後述するステップS25に移行する。
【0053】
ステップS22では、FLASHROM61に於いてレンズ登録データが検索される。次いで、ステップS23に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ111とレンズ登録データ112が比較されて判定される(a11)。ここで、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、ステップS24に移行して、SDRAM62のレンズデータ領域113に保存されているレンズデータがFLASHROM112に登録される(a12)。一方、上記ステップS23にて、すでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS24をスキップしてステップS25に移行する。
【0054】
ステップS25では、上述したレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0055】
尚、図5に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図5のレンズデータに関する部分の参照番号“111”〜“113”を“311”〜“313”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a11”、“a12”を“b11”、“b12”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0056】
このように、第1の実施形態によれば、交換レンズの初期通信時間を短縮することができるので、起動時間を短縮することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0058】
上述した第1の実施形態は、レンズ登録データをコピーする際は全てのデータについて行っていたが、本第2の実施形態では、自動露光(AE)やオートフォーカス(AF)等、カメラのパフォーマンスに関わるデータのみコピーするものである。つまり、通常のデータ領域はFLASHROM61の記憶領域を使用し、撮影パフォーマンスに関連するデータだけ、起動時に、高速なRAMにコピーしてアクセスするものである。
【0059】
以下、図6及び図7を参照して、本発明の第2の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0060】
図6は、本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図7はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0061】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS31にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データ122が検索される。次いで、ステップS32に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS33に移行して、レンズ登録データ122のアドレスが、レンズデータポインタ124に取得される(a21)。続いて、ステップS34にて、撮影パフォーマンスに関連するデータ(撮影関連データ)123のみSDRAM62のレンズデータ領域121にコピーされる(a22)。一方、上記ステップS32にてレンズ登録データが無い場合は、上記ステップS33及びS34がスキップされる。
【0062】
以下、ステップS35〜S48の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS4〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0063】
尚、図7に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図7のレンズデータに関する部分の参照番号“121”〜“124”を“321”〜“324”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a21”、“a22”を“b21”、“b22”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0064】
このように、第2の実施形態によれば、撮影パフォーマンスに影響を与えることなく上述した第1の実施形態よりも更にカメラの起動時間を短縮することができる。
【0065】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0066】
この第3の実施形態は、レンズの初期化及び通信処理と、登録データの検索及びコピーを同時に行うようにしている。
【0067】
以下、図8を参照して、本発明の第3の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0068】
図8は、本発明の第3の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0069】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS51にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。そして、ステップS52に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS53へ移行し、そうでなければステップS65に移行する。ステップS53では、上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。次いで、ステップS54に於いて、識別データの成功の有無が判定される。その結果、受信が成功したならばステップS58に移行し、そうでなければステップS61に移行する。
【0070】
また、上述したレンズ初期化と並行して、ステップS55にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データが検索される。次いで、ステップS56に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS57に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域に当該レンズ登録データがコピーされた後、ステップS58に移行する。一方、上記ステップS56にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS61に移行する。
【0071】
以下、ステップS59〜S67の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS8〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0072】
このように、第3の実施形態によっても、カメラの起動時間を短縮することができる。
【0073】
(第4の実施形態)
次に、図9及び図10を参照して、本発明の第4の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0074】
上述した第1の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ1つの場合の例を説明したが、この第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明する。
【0075】
図9は、本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図10はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0076】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS81にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。次いで、ステップS82に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS83へ移行し、そうでなければステップS93に移行する。ステップS83では、上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。そして、ステップS84に於いて、レンズ識別データ131の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功(a31)したならばステップS85に移行し、そうでなければステップS89に移行する。
【0077】
ステップS85では、カメラ本体20のFLASHROM61内の複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ131〜レンズ3登録データ133に対して検索が行われる(a32)。次いで、ステップS86に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS87に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域135に該当するレンズ登録データがコピーされる(a33)。一方、上記ステップS86にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS89に移行する。
【0078】
以下、ステップS88〜S95の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS10〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0079】
尚、図10に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図10のレンズデータに関する部分の参照番号“131”〜“135”を“331”〜“335”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a31”〜“a33”を“b31”〜“b33”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0080】
このように、第4の実施形態によっても、カメラの起動時間を短縮することができる。
【0081】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0082】
上述した第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明したが、この第5の実施形態ではレンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例である。
【0083】
以下、図11及び図12を参照して、本発明の第5の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0084】
図11は、本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図12はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0085】
本シーケンスが開始されると、ステップS101にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行され、次いでステップS102に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS103へ移行し、そうでなければステップS113に移行する。ステップS103では上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求され、ステップS104に於いて、レンズ識別データ141の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功(a41)したならばステップS105に移行し、そうでなければステップS110に移行する。
【0086】
ステップS105では、カメラ本体20のFLASHROM61内の複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ143、レンズ2登録データ145、レンズ3登録データ147に対して検索が行われる(a42)。次いで、ステップS106に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS107に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域148に該当するレンズ登録データがコピーされる(a43)。
【0087】
そして、続くステップS108にて、交換レンズ10の使用回数がカウントアップされる。すなわち、登録されたレンズデータの中から検出されたレンズの使用回数データがSDRAM62にコピーされ(a44)、カウントアップされる(a45)。
【0088】
一方、上記ステップS106にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS110に移行する。
【0089】
以下、ステップS109〜S116の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS10〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0090】
尚、図12に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図12のレンズデータに関する部分の参照番号“141”〜“149”を“341”〜“349”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a41”〜“a45”を“b41”〜“b45”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0091】
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の第5の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0092】
上述した第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明したが、この第5の実施形態はレンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例である。
【0093】
図13は、本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図14及び図15はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0094】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS121に於いて、レンズ識別データ151により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS122に移行し、そうでなければ後述するステップS132に移行する。
【0095】
ステップS122では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ153(163)、レンズ2登録データ155(165)、レンズ3登録データ157(167)に対して検索が行われる(a51)((a61))。次いで、ステップS123に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ151(161)とレンズ登録データ153(163)、155(165)、157(167)が比較されて判定される。
【0096】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS131に移行する。そして、このステップS131にて、交換レンズ10の使用回数が更新される。この場合、レンズ3登録データ157が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ使用回数データ159のみレンズ3使用回数156に書き込み、すなわち更新される(a53)。レンズデータの登録更新は行われない(a52)。そして、その後、後述するステップS132に移行する。
【0097】
一方、上記ステップS123にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS124に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS125に移行するが、空きが無い場合はステップS127に移行する。そして、ステップS127にて、レンズ登録データ163、165、167からその使用回数が最も少ないものが検索される。すなわち、レンズ1使用回数162、レンズ2使用回数164、レンズ3使用回数166の中から最小使用回数のものが検索される(a62)。
【0098】
このレンズ使用回数の検索がなされたならば、ステップS128に於いて、最小使用回数のものが複数有るか否かが判定される。その結果、最小使用回数が1つだけであれば、ステップS129に移行して該当するレンズ登録データ(この場合レンズ3登録データ167)が削除される(a63)。一方、上記ステップS128にて最小使用回数のものが複数有った場合は、ステップS130に移行する。そして、このステップS130にて、登録番号が最小のレンズデータ(この場合レンズ1登録データ)が削除される。
【0099】
上記ステップS129またはS130にて、レンズデータが削除されると、ステップS125に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域168)が、上記ステップS129またはS130でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a64)。次いで、ステップS126にて、使用回数データが初期化される。この場合、レンズ3登録データ167が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用回数166が初期化される(a65)。
【0100】
そして、上記ステップS126またはS131の後、ステップS132にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0101】
尚、図14及び図15に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図14のレンズデータに関する部分の参照番号“151”〜“159”を“351”〜“359”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a51”〜“a53”を“b51”〜“b53”に、そして、図15のレンズデータに関する部分の参照番号“161”〜“168”を“361”〜“368”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a61”〜“a65”を“b61”〜“b65”にそれぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0102】
このように、第5の実施形態によっても、複数のレンズまたはアクセサリに対応しつつカメラの起動時間を短縮することができる。
【0103】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0104】
上述した第5の実施形態は、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例について説明したが、この第6の実施形態は、更に使用回数が等しい場合は登録番号が小さい順に実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理する例についてのものである。
【0105】
以下、図16及び図17を参照して、本発明の第6の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0106】
図16は、本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図17はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0107】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS141に於いて、レンズ識別データ171により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS142に移行し、そうでなければステップS155に移行する。
【0108】
ステップS142では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ174、レンズ2登録データ177、レンズ3登録データ180に対して検索が行われる(a71)。次いで、ステップS143に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ171とレンズ登録データ174、177、180が比較されて判定される。
【0109】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS154に移行する。そして、このステップS154にて、交換レンズ10の使用回数が更新される。その後、ステップS155に移行する。
【0110】
一方、上記ステップS143にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS144に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS151に移行するが、空きが無い場合はステップS145に移行する。そして、ステップS144にて、レンズ登録データ174、177、180からその使用回数が最も少ないものが検索される。すなわち、レンズ1使用回数172、レンズ2使用回数175、レンズ3使用回数178の中から最小使用回数のものが検索される(a72)。
【0111】
このレンズ使用回数の検索がなされたならば、ステップS146に於いて、最小使用回数のものが複数有るか否かが判定される。その結果、最小使用回数が1つだけであれば、ステップS147に移行する。一方、上記ステップS146にて最小使用回数のものが複数有った場合は、ステップS148に移行する。このステップS148では、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数173、領域2書き込み回数176、領域3書き込み回数179が検索される(a73)。
【0112】
次に、ステップS149に於いて、上記ステップS148で検索された最小書き換え回数領域が複数有ったか否かが判定される。ここで、最小書き換え回数領域が1つしかなかった場合はステップS147に移行し、複数有った場合はステップS150に移行する。ステップS147では、該当するデータ領域のレンズデータ(この場合、レンズ3登録データ)が削除される。また、ステップS150では、領域番号が最小のデータ領域のレンズデータが削除される。この場合、レンズ2使用回数175、レンズ3使用回数178が同数で、且つ領域3書き込み回数179が最小であるとすると、レンズ3登録データ180が削除される(a74)。
【0113】
そして、上記ステップS147またはS150にて、当該レンズデータが削除されると、ステップS151に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域181)が、上記ステップS147またはS150でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a75)。次いで、ステップS152にて、使用回数データが初期化される。この場合、レンズ3登録データ180が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用回数178が初期化される(a76)。更に、ステップS153にて、書き込み回数がカウントアップされて領域3書き込み回数179が更新される(a77)。
【0114】
そして、上記ステップS153またはS154の後、ステップS155にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0115】
尚、図16及び図17に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図17のレンズデータに関する部分の参照番号“171”〜“181”を“371”〜“381”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a71”〜“a77”を“b71”〜“b77”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0116】
このように、第6の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。また、使用回数が等しい場合に登録番号が小さい順にすると同じ領域に書き換えが集中し、特定領域の寿命を短縮させる虞れがあるが、本実施形態によれば領域の書き換え回数番号で管理するので、同じ領域に書き換えが集中することがなくなる。
【0117】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
【0118】
上述した第4及び第5の実施形態は、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例について説明したが、この第7の実施形態は、使用日時で登録データを管理する例についてのものである。
【0119】
以下、図18及び図19を参照して、本発明の第7の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0120】
図18は、本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図19はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0121】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS161に於いて、レンズ識別データ191により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS162に移行し、そうでなければ後述するステップS171に移行する。
【0122】
ステップS162では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ193、レンズ2登録データ195、レンズ3登録データ197に対して検索が行われる(a91)。次いで、ステップS163に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ191とレンズ登録データ193、195、197が比較されて判定される。
【0123】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS170に移行する。一方、上記ステップS163にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS164に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS169に移行するが、空きが無い場合はステップS165に移行する。
【0124】
そして、ステップS165にて、レンズ登録データ193、195、197から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a91)。その結果、最も過去に使用されたレンズの使用日時が、複数有るか否かが、ステップS166に於いて判定される。ここで、1つしかない場合は、ステップS167に移行して該当するレンズデータが削除される。一方、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、ステップS168に移行して、登録領域番号が最小の領域のレンズデータが削除される。
【0125】
ステップS169では、空きが有る場合は空き領域に書き込む、或いは上記ステップS167またはS168にて当該レンズデータが削除された領域に、レンズデータ(レンズデータ領域198)が登録される(a92)。次いで、ステップS170では、使用日時データが更新、すなわちシステム終了時刻が更新(この場合、レンズ3使用日時196)が更新される(a93)。
【0126】
その後、ステップS171にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0127】
尚、図18及び図19に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図19のレンズデータに関する部分の参照番号“191”〜“198”を“391”〜“398”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a91”〜“a93”を“b91”〜“b93”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0128】
このように、第7の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。
【0129】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
【0130】
上述した第7の実施形態では、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、使用日時で登録データを管理する例について説明したが、この第8の実施形態では、更に使用日時が等しい場合は登録番号が小さい順に登録を実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理しようとするものである。
【0131】
以下、図20及び図21を参照して、本発明の第8の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0132】
図20は、本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図21はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0133】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS181に於いて、レンズ識別データ201により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS182に移行し、そうでなければ後述するステップS193に移行する。
【0134】
ステップS182では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ204、レンズ2登録データ207、レンズ3登録データ210に対して検索が行われる(a101)。次いで、ステップS183に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ201とレンズ登録データ204、207、210が比較されて判定される。
【0135】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS192に移行する。一方、上記ステップS183にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS184に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS191に移行するが、空きが無い場合はステップS185に移行する。
【0136】
そして、ステップS185にて、レンズ1使用日時202、レンズ2使用日時205、レンズ3使用日時208から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a102)。その結果、最も過去に使用されたレンズの使用日時が、複数有るか否かが、ステップS186に於いて判定される。ここで、1つしかない場合は、ステップS187に移行して該当するレンズデータが削除される。一方、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、ステップS188に移行して、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数203、領域2書き込み回数206、領域3書き込み回数209が検索される(a103)。
【0137】
次に、ステップS189に於いて、上記ステップS188で検索された最小書き換え回数領域が複数有ったか否かが判定される。ここで、最小書き換え回数が1つしかなかった場合はステップS187に移行し、複数有った場合はステップS190に移行する。ステップS187では、該当する最小使用回数データ領域のレンズデータ(この場合、レンズ3登録データ)が削除される。また、ステップS190では、登録領域番号が最小領域のレンズデータが削除される。この場合、レンズ2、3の使用日時が最も古く、且つ同じ使用日時で、領域3書き込み回数209が最小であるとすると、レンズ3登録データ210が削除される(a104)。
【0138】
そして、上記ステップS187またはS190にて、当該レンズデータが削除されると、ステップS191に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域211)が、上記ステップS187またはS190でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a105)。次いで、ステップS192にて、使用日時データと書き込み回数が更新される(a106)。この場合、レンズ3登録データ210が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用日時208及び領域3書き込み回数209の2つが更新される(a106、a107)。
【0139】
その後、上記ステップS193にて、レンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0140】
尚、図20及び図21に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図21のレンズデータに関する部分の参照番号“201”〜“211”を“401”〜“411”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a101”〜“a107”を“b101”〜“b107”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0141】
このように、第8の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。また、使用日時が等しい場合に登録領域番号が小さい順にすると同じ領域に書き換えが集中する虞れがあるが、本実施形態によれば領域の書き換え回数番号で管理するので、同じ領域に書き換えが集中することがなくなる。
【0142】
尚、上述した第8の実施形態では、レンズ使用日時と領域書き込み回数をFLASHROM61に書き込んでいたが、これに限られるものではない。例えば、EEPROM等のバックアップブロック(BACKUP BLPOCK)を用いて、データの一致時にFLASHROMに書き込まず、バックアップブロックに記憶させておけば、FLASHROM61の寿命を更に伸ばすこともできる。
【0143】
図22は、本発明の第8の実施形態の第1の変形例によるカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0144】
FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ222、レンズ2登録データ223、レンズ3登録データ224に対して検索が行われ、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、レンズ識別データ221とレンズ登録データ222、223、224が比較される。
【0145】
登録データと一致した場合、該当する使用日時データ領域のレンズデータが削除されて、レンズ3使用日時データが更新される(a122)。
【0146】
その後、書き込み回数がカウントアップされ、領域3書き込み回数が更新される(a123)レンズデータが登録されているので、もちろんレンズ3登録データの更新(a124)が発生せず、管理データ(使用日時、書き込み回数等)のFLASHROM61への書き込みも発生せず、結果としてFLASHROM61への書き込み回数を減らし、寿命を延ばすことが可能となる。
【0147】
尚、図22に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図22のレンズデータに関する部分の参照番号“221”〜“231”を“421”〜“431”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a121”〜“a124”を“b121”〜“b124”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0148】
図23は、本発明の第8の実施形態に於いて、使用中のレンズが登録されていない場合のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0149】
図22と同様に、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ242、レンズ2登録データ243、レンズ3登録データ244に対して検索が行われ、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、レンズ識別データ241とレンズ登録データ242、243、244が比較される(a141)。
【0150】
比較した結果、一致する登録データが無かった場合、BACKUP BLOCK70にてレンズ1使用日時245、レンズ2使用日時246、レンズ3使用日時247から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a142)。また、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数248、領域2書き込み回数249、領域3書き込み回数250が検索される(a143)。
【0151】
本例に於いては、領域3が書き込み回数最小と判定される。
【0152】
その後、レンズデータ領域251がレンズ登録データとしてコピーされる(a145)。そして、該当するレンズ使用日時及び領域書き込み回数が更新される(a146、a147)。
【0153】
尚、図23に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図23のレンズデータに関する部分の参照番号“241”〜“251”を“441”〜“451”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a141”〜“a147”を“b141”〜“b147”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0154】
また、図22、図23に於いて、「レンズ使用日時」を「使用回数」に置き換えることも可能である。
【0155】
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
【0156】
上述した第8の実施形態では、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、使用日時が等しい場合は登録番号が小さい順に登録を実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理した例について説明したが、本第9の実施形態では、レンズデータ登録領域が複数有り、レンズとアクセサリとで登録領域をシェアする場合はレンズを優先させて保存する例について説明する。
【0157】
以下、図24及び図25を参照して、本発明の第9の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0158】
図24は、本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図25はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0159】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS201に於いて、レンズ識別データ201により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS202に移行し、そうでなければ後述するステップS210に移行する。
【0160】
ステップS202では、FLASHROM61に於いて複数(この場合2つ)のレンズ1登録データ262、レンズ2登録データ263、及びアクセサリ登録データ264に対して検索が行われる(a161)。次いで、ステップS203に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ261とレンズ登録データ262、263、及びアクセサリ登録データ264が比較されて判定される。
【0161】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS210に移行する。一方、上記ステップS203にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致またはデバイスが不一致)であれば、次にステップS204に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS209に移行するが、空きが無い場合はステップS205に移行する。
【0162】
このステップS205に於いては、FLASHROM61内にアクセサリ登録領域が有るか否かが判定される(a162)。ここで、アクセサリ登録領域が有る場合は、このアクセサリ登録領域内のアクセサリ登録データ264が削除される(a163)。一方、上記ステップS205にて、アクセサリ登録領域が無い場合は、ステップS207に移行して、レンズ登録データ262、263、アクセサリ登録データ264(図示されていないが、この場合はレンズデータが登録されている)からその使用回数が最も少ないものが検索される。このレンズ使用回数の検索がなされたならば、続くステップS208にて、該当するレンズ登録データまたはアクセサリ登録データが削除される。
【0163】
上記ステップS206またはS208にて、アクセサリ登録データまたはレンズ登録データが削除されると、ステップS209に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域265)が、上記ステップS206またはS208でアクセサリデータまたはレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a164)。次いで、ステップS210にて、レンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0164】
このように、第9の実施形態によれば、FLASHROM61内のレンズ登録領域にレンズ登録データが一杯になっている場合、アクセサリ登録データを削除してレンズ登録データを優先して保存するようにしている。
【0165】
尚、上述した第1乃至第9の実施形態に於いて、レンズ登録データ及びアクセサリ登録データは、FLASHROM61に保存されると説明したが、これに限られるものではなく、不揮発性メモリであればよい。
【0166】
また、アクセサリについては、交換レンズ10とカメラ本体20の間に装着されるものであればよく、例えばテレコンバージョンレンズ等が相当する。
【0167】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形や応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの電気回路構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図4】第1の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図15】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図18】本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図20】本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図22】本発明の第8の実施形態の第1の変形例によるカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図23】本発明の第8の実施形態に於いて、使用中のレンズが登録されていない場合のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図24】本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【符号の説明】
【0169】
10…交換レンズ、11…撮影レンズ、12…絞り、15…1レンズ駆動回路、16…絞り駆動機構、17…レンズCPU、18…レンズデータROM、20…カメラ本体、21…可動ミラー、22…フォーカシングスクリーン、23…ペンタプリズム、24…接眼レンズ、28…ミラー駆動機構、29…サブミラー、30…測距回路、33…シャッタ、34…撮像素子(CCD)、35…シャッタ駆動機構、36…CCD駆動回路、40…カメラ用制御回路(ASIC)、41…シーケンスコントローラ(ボディCPU)、42…データバス、43…CCDインターフェース、44…画像処理回路、45…圧縮回路、46…FLASHROM制御回路、47…SDRAM、50…入出力回路、51…通信回路、52…記録媒体制御回路、53…ビデオ信号出力回路、54…スイッチ検出回路54、61…FLASHROM、62…SDRAM、63…記録媒体、64…液晶モニタ駆動回路、65…液晶モニタ、66各種スイッチ(SW)。
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラに関するもので、より詳細には、レンズ交換可能なカメラシステム若しくはカメラのアクセサリが装着自在なカメラシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
レンズ交換可能なカメラシステム若しくはアクセサリを着脱自在なカメラシステムに置いては、交換レンズ若しくはカメラアクセサリからの情報に基づき、カメラ本体が種々の演算や制御を行うのが一般的である。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、オートフォーカス動作や露出動作に必要な各種データをレンズ内のROMに記憶させておき、カメラ本体側でその動作を行う際に交換レンズと通信を行って、そのデータを読み出すようにした技術が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、レンズ内に蓄積されているデータの全てを、交換レンズの装着時または電源投入時に読み出して、カメラ本体内の記憶手段に記憶するようにした技術が開示されている。
【特許文献1】特公平5−59411号公報
【特許文献2】特許公報第2868226号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、カメラ本体と交換レンズとのデータ通信が、各動作に於いてタイムラグとなり、カメラシステムとしての高速性を損なってしまうという課題を有している。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の技術は、レンズ装着時に大量のデータ通信が行われるため、レンズ装着が完了してから撮影可能な状態になるまでに大幅な時間がかかってしまうという課題を有している。
【0007】
したがって、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、交換レンズや各種アクセサリとの通信時間を低減して、高速に動作可能なカメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち請求項1に記載の発明は、複数種類の撮影光学系を着脱自在のカメラに於いて、上記撮影光学系の固有情報を1つ以上登録可能な記憶手段と、上記記憶手段に登録された固有情報に応じて上記撮影光学系を制御する制御手段と、上記撮影光学系の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、を具備し、上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記記憶手段に登録するようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記撮影光学系の固有情報には、上記撮影光学系の識別データが含まれており、上記判定手段は、上記所定のタイミングに於いて、上記撮影光学系から上記識別データを取得し、上記記憶手段に登録されている識別データと比較することによって上記判定を行うことを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1及び2の何れか1に記載の発明に於いて、上記所定のタイミングは、上記カメラの電源投入時を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明に於いて、上記記憶手段は、上記固有情報が登録される不揮発性メモリと、この不揮発性メモリよりも高速動作可能であって上記不揮発性メモリに登録された内容の一部、若しくは全部がコピーされる揮発性メモリとを含んでいることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記揮発性メモリにコピーされた情報に基づいて、上記制御手段が上記撮影光学系の制御を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明に於いて、上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記揮発性メモリに記憶するようにしたことを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明に於いて、上記不揮発性メモリへの登録を管理するデータを具備し、該管理データを用いて、上記カメラの電源切断時に、上記揮発性メモリに記憶された情報を上記不揮発性メモリに登録するようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、交換レンズや各種アクセサリとの通信時間を低減して、高速に動作可能なカメラを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの電気回路構成を説明するためのブロック図である。
【0018】
本デジタルカメラ(以下、単にカメラと略記する)は、カメラ本体20と、このカメラ本体20の前面部に装着自在の交換レンズ10とから構成される。
【0019】
レンズ鏡筒10は、撮影レンズ11と、絞り12と、レンズ駆動回路15と、絞り駆動機構16と、レンズCPU17と、レンズデータROM18とを有して構成される。
【0020】
撮影レンズ11は、フォーカスレンズやズームレンズ等の複数のレンズから構成されており、図示されない被写体の像(被写体像)をカメラ本体20内に入射させるものである。絞り12は、カメラ本体20内に入射する被写体像の光量を調節するためのものである。また、レンズ駆動回路15は、レンズCPU17の制御に基づいて、上記撮影レンズ11の焦点調節駆動や変倍駆動を行う。絞り駆動機構16は、レンズCPU17の制御に基づいて絞り12の開閉駆動を行う。
【0021】
レンズCPU17は、上述したように、レンズ駆動回路15の制御や絞り駆動機構16の制御等、レンズ鏡筒10内の各部の制御を行う。更に、レンズCPU17は、カメラ本体20内の後述するカメラ用制御回路40と通信可能に構成されている。また、レンズデータROM18は、当該交換レンズ10の固有のデータ、例えばレンズの種類、開放絞り値、焦点距離等のデータが格納されているもので、レンズCPU17を経て、通信によってカメラ用制御回路40に伝達される。
【0022】
一方、カメラ本体20は、以下のように構成されている。
【0023】
レンズ鏡筒10内の撮影レンズ11、絞り12を介して入射される被写体像は、可動ミラー21で反射され、フォーカシングスクリーン22で結像して、ペンタプリズム23を介して接眼レンズ24に至る。これにより、撮影者が被写体像を観察することが可能となる。
【0024】
上記可動ミラー21は、ミラー駆動機構28の駆動によって、図示されている被写体観察位置と図示されない退避位置とに移動可能になっている。また、可動ミラー21は、その一部がハーフミラーで構成されており、このハーフミラー部分を透過した被写体像は、
該可動ミラー21の裏面側に配置されたサブミラー29で反射されて、自動測距を行うための測距回路30に導かれる。
【0025】
更に、光軸上で可動ミラー21の後方には、シャッタ33及び撮像素子であるCCD34が配置されている。上記シャッタ33は、例えば先幕と後幕とから構成されるフォーカルプレーン式のシャッタであり、CCD34の撮像面を遮光若しくは露出させることにより、その撮像面への被写体像の入射量を調整する。そして、このシャッタ33は、カメラ用制御回路40の制御の下、シャッタ駆動機構35によって開閉駆動が行われる。
【0026】
上記CCD34は、シャッタ33を介して入射された被写体像を電気信号に変換する撮像動作を行うためのものである。そして、このCCD34で変換された電気信号は、CCD駆動回路36により画像信号として読み出されて、カメラ用制御回路40内の後述するCCDインターフェース43に出力される。
【0027】
次に、カメラ用制御回路40について説明する。
【0028】
カメラ用制御回路40は、カメラ本体20内部に於ける各種処理を統括的に実行できるように特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、以下ASICと略記する)により構成される。このASIC40内には、該ASIC40内の各回路の制御や、測光演算、測距演算等の各種演算を行い、制御手段、判定手段としてのシーケンスコントローラ(ボディCPU)41が設けられている。そして、このシーケンスコントローラ41には、ASIC40内の各種処理データを該ASIC40内の各部に転送するための転送路であるデータバス42を介して、CCDインターフェース43、画像処理回路44、圧縮回路45、FLASHROM制御回路46、SDRAM47、入出力回路50、通信回路51、記録媒体制御回路52、ビデオ信号出力回路53及びスイッチ検出回路54が接続されている。
【0029】
上記CCDインターフェース43は、CCD34からCCD駆動回路36を介して読み出された画像信号に対し、ノイズ除去、増幅、波形整形等のアナログ処理を施した後、これら処理を施したアナログの画像信号をデジタル信号に変換して撮像データを生成し、この撮像データを画像処理回路44に出力する。画像処理回路44は、CCDインターフェース43に於いて生成された撮像データに対し、ホワイトバランス補正やγ(ガンマ)補正、色補正等の画像記録のための種々の画像処理を施すものである。
【0030】
圧縮回路45は、上記画像処理回路44にて処理された撮像データを、JPEG方式等の方式で圧縮したり、圧縮された撮像データを伸長したりする。また、FLASHROM制御回路46は、記憶手段であるFLASHROM61にデータを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及びFLASHROM61からデータを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行うためのものである。尚、FLASHROM61には、シーケンスコントローラ41が実行する種々のプログラムやカメラ本体20に関する各種調整値が記憶されている。
【0031】
SDRAM制御回路47は、記憶手段であるSDRAM62にデータを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及びSDRAM62からデータを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行う。上記SDRAM62には、画像処理回路44にて処理された撮像データや、測距回路30の出力及び図示されない測光部からの出力等の各種データが一時的に格納される。
【0032】
入出力回路50は、ASIC40と、該ASIC40の外部に設けられたミラー駆動機構28、測距回路30、シャッタ駆動機構35との間で信号の授受を行うためのインターフェース回路である。また、通信回路51は、ASIC40と交換レンズ10内部のレンズCPU17との間での通信を行うための通信インターフェース回路である。
【0033】
記録媒体制御回路52は、記録媒体63に、圧縮回路45によって圧縮された撮像データを書き込む際の書き込みアドレスの制御、及び記録媒体63から圧縮データを読み出す際の読み出しアドレスの制御等を行うためのものである。上記記録媒体63は、例えばカメラ本体20に対して着脱自在なメモリカード等であり、圧縮回路45によって圧縮された撮像データが記録される。
【0034】
ビデオ信号出力回路53は、画像処理回路44にて処理された撮像データ等を表示に適する信号に変換して液晶モニタ駆動回路64に出力する。この液晶モニタ駆動回路64は、ビデオ信号出力回路53から入力された信号に基づいて、液晶モニタ65に画像表示を行う。
【0035】
更に、スイッチ検出回路54は、図示されないが、パワースイッチ、レリーズスイッチ、メニュースイッチ、後述するモード変更スイッチ等の操作部材の操作によってオン/オフする各種スイッチ(SW)66のオン、オフ状態を検出して、その状態に応じた信号を出力するものである。
【0036】
このように構成されたカメラに於いて、交換レンズ10内の撮影レンズ11から入射された図示されない被写体の像は、絞り12を介してカメラ本体20に導かれる。カメラ本体10内に導かれた被写体像は、可動ミラー21にて反射され、フォーカシングスクリーン22で結像された後、ペンタプリズム23、接眼レンズ24を介して図示されない撮影者の眼に至る。
【0037】
また、可動ミラー21のハーフミラーの部分を透過した被写体像は、サブミラー29で反射されて測距回路30に導かれる。この測距回路30の測距結果に応じて、ASIC40内のシーケンスコントローラ41及び交換レンズ10内のレンズCPU17にて、焦点ずれ量に基づいて焦点調節に必要なレンズの駆動量が算出される。そして、このレンズの駆動量に基づいて、レンズ駆動回路15を介して撮影レンズ11が光軸方向に駆動される。また、図示されない測光部にて測光された結果は、同様に上記シーケンスコントローラ41及びレンズCPU17を介して絞り駆動機構に反映され、これにより絞り12による絞り込みが行われる。上述した測距及び測光の処理動作は、各種スイッチ66内の図示されない第1レリーズスイッチがオンされることにより行われる。
【0038】
そして、各種スイッチ66内の図示されない第2レリーズスイッチがオンされると、観察位置に位置されていた可動ミラー21及びサブミラー29が、ミラー駆動機構28によって図示されない退避位置に移動(ミラーアップ)される。この状態で、シャッタ33の開閉時間に応じてCCD34に被写体像が取り込まれて、画像処理回路44に画像処理が施され、更にSDRAM制御回路47を介してSDRAM62に格納される。その後、絞り12の開放、及び可動ミラー21及びサブミラー29が観察位置へ移動(ミラーダウン)される。
【0039】
尚、SDRAM62に格納された画像データは、液晶モニタ65に表示可能であると共に、記録媒体63に書き込みが可能である。
【0040】
次に、図2及び図3を参照して、本発明の第1の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0041】
図2は、本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図3はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0042】
カメラ本体20に交換レンズ10が装着されて電源が投入されるか、電源が投入された状態でカメラ本体20に交換レンズ10が装着されると、周知の図示されないカメラのメインシーケンスから本レンズ通信の動作が呼び出されて開始される。そして、先ず、ステップS1にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データ101が検索される。次いで、ステップS2に於いてレンズ登録データの有無が判定され、FLASHROM61内に該データがある場合は、ステップS3に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域102に当該レンズ登録データがコピーされる(a1)。一方、上記ステップS2にてレンズ登録データが無い場合は、上記ステップS3がスキップされる。
【0043】
ステップS4では、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。そして、ステップS5に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS6へ移行し、そうでなければ後述するステップS15に移行する。ステップS6では、レンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。このレンズ識別データとは、予め用意された交換レンズ判定用の最低限のレンズデータのことである。次いで、ステップS7に於いて、識別データの送信の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功したならばステップS8に移行し、そうでなければ後述するステップS11に移行する。
【0044】
ステップS8では、受信されたレンズ識別データが、上記ステップS3でコピーされたレンズ登録データと比較される。そして、ステップS9に於いて、上記ステップS8で比較された識別データが一致したか否かが判定される。ここで、識別データが一致したならば、ステップS10に移行して、カメラ本体20に装着された交換レンズ10(接続レンズ)が、すでにFLASHROM61に登録されたレンズであることが確定される。
【0045】
上記ステップS7に於いて識別データの受信に失敗した場合、及び上記ステップS9に於いて識別データが一致しなかった場合は、共にステップS11に移行する。このステップS11では、レンズデータ全てを送信するように交換レンズ10側に要求される。次いで、ステップS12に於いて、交換レンズ10の全てのデータの受信に成功したか否かが判定される。
【0046】
ここで、交換レンズ10のデータ全てを受信することに成功したならば、ステップS13に移行して、交換レンズ10の全てのレンズデータがSDRAM62に保存される。更に、ステップS14にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10は未登録レンズのものであることが確定される。また、上記ステップS12に於いて、レンズデータの受信に失敗したならば、ステップS15に移行する。
【0047】
上記ステップS5に於いてレンズの初期化に失敗した場合、またはステップS12に於いてレンズデータの受信に失敗した場合には、ステップS15にて、予め設定されたレンズ規定のデータがSDRAM61に読み出される。その後、ステップS16にて、カメラ本体20に装着された交換レンズ10は未登録のものである、或いは交換レンズ10は装着されていないことが確定される。
【0048】
そして、上記ステップS10、S14、S16の何れかの処理動作がなされた後は、ステップS17に移行して、現在カメラ本体20に装着されている交換レンズの状態が確定される。その後、本シーケンスが終了する。
【0049】
尚、図3に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図3のレンズデータに関する部分の参照番号“101”、“102”を“301”、“302”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a1”を“b1”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0050】
次に、図4及び図5を参照して、第1の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0051】
図4は、第1の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図5はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0052】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS21に於いて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS22に移行し、そうでなければ後述するステップS25に移行する。
【0053】
ステップS22では、FLASHROM61に於いてレンズ登録データが検索される。次いで、ステップS23に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ111とレンズ登録データ112が比較されて判定される(a11)。ここで、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、ステップS24に移行して、SDRAM62のレンズデータ領域113に保存されているレンズデータがFLASHROM112に登録される(a12)。一方、上記ステップS23にて、すでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS24をスキップしてステップS25に移行する。
【0054】
ステップS25では、上述したレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0055】
尚、図5に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図5のレンズデータに関する部分の参照番号“111”〜“113”を“311”〜“313”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a11”、“a12”を“b11”、“b12”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0056】
このように、第1の実施形態によれば、交換レンズの初期通信時間を短縮することができるので、起動時間を短縮することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0058】
上述した第1の実施形態は、レンズ登録データをコピーする際は全てのデータについて行っていたが、本第2の実施形態では、自動露光(AE)やオートフォーカス(AF)等、カメラのパフォーマンスに関わるデータのみコピーするものである。つまり、通常のデータ領域はFLASHROM61の記憶領域を使用し、撮影パフォーマンスに関連するデータだけ、起動時に、高速なRAMにコピーしてアクセスするものである。
【0059】
以下、図6及び図7を参照して、本発明の第2の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0060】
図6は、本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図7はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0061】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS31にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データ122が検索される。次いで、ステップS32に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS33に移行して、レンズ登録データ122のアドレスが、レンズデータポインタ124に取得される(a21)。続いて、ステップS34にて、撮影パフォーマンスに関連するデータ(撮影関連データ)123のみSDRAM62のレンズデータ領域121にコピーされる(a22)。一方、上記ステップS32にてレンズ登録データが無い場合は、上記ステップS33及びS34がスキップされる。
【0062】
以下、ステップS35〜S48の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS4〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0063】
尚、図7に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図7のレンズデータに関する部分の参照番号“121”〜“124”を“321”〜“324”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a21”、“a22”を“b21”、“b22”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0064】
このように、第2の実施形態によれば、撮影パフォーマンスに影響を与えることなく上述した第1の実施形態よりも更にカメラの起動時間を短縮することができる。
【0065】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0066】
この第3の実施形態は、レンズの初期化及び通信処理と、登録データの検索及びコピーを同時に行うようにしている。
【0067】
以下、図8を参照して、本発明の第3の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0068】
図8は、本発明の第3の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0069】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS51にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。そして、ステップS52に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS53へ移行し、そうでなければステップS65に移行する。ステップS53では、上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。次いで、ステップS54に於いて、識別データの成功の有無が判定される。その結果、受信が成功したならばステップS58に移行し、そうでなければステップS61に移行する。
【0070】
また、上述したレンズ初期化と並行して、ステップS55にて、カメラ本体20のFLASHROM61内のレンズ登録データが検索される。次いで、ステップS56に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS57に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域に当該レンズ登録データがコピーされた後、ステップS58に移行する。一方、上記ステップS56にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS61に移行する。
【0071】
以下、ステップS59〜S67の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS8〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0072】
このように、第3の実施形態によっても、カメラの起動時間を短縮することができる。
【0073】
(第4の実施形態)
次に、図9及び図10を参照して、本発明の第4の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0074】
上述した第1の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ1つの場合の例を説明したが、この第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明する。
【0075】
図9は、本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図10はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0076】
本シーケンスが開始されると、先ず、ステップS81にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行される。次いで、ステップS82に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS83へ移行し、そうでなければステップS93に移行する。ステップS83では、上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求される。そして、ステップS84に於いて、レンズ識別データ131の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功(a31)したならばステップS85に移行し、そうでなければステップS89に移行する。
【0077】
ステップS85では、カメラ本体20のFLASHROM61内の複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ131〜レンズ3登録データ133に対して検索が行われる(a32)。次いで、ステップS86に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS87に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域135に該当するレンズ登録データがコピーされる(a33)。一方、上記ステップS86にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS89に移行する。
【0078】
以下、ステップS88〜S95の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS10〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0079】
尚、図10に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図10のレンズデータに関する部分の参照番号“131”〜“135”を“331”〜“335”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a31”〜“a33”を“b31”〜“b33”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0080】
このように、第4の実施形態によっても、カメラの起動時間を短縮することができる。
【0081】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0082】
上述した第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明したが、この第5の実施形態ではレンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例である。
【0083】
以下、図11及び図12を参照して、本発明の第5の実施形態に於ける電源投入時若しくはレンズ装着時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0084】
図11は、本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図12はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0085】
本シーケンスが開始されると、ステップS101にて、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10の初期化が実行され、次いでステップS102に於いて交換レンズ10の初期化の成功の有無が判定される。ここで、初期化が成功したならばステップS103へ移行し、そうでなければステップS113に移行する。ステップS103では上述したレンズ識別データの送信が交換レンズ10側に要求され、ステップS104に於いて、レンズ識別データ141の成功の有無が判定される。その結果、受信が成功(a41)したならばステップS105に移行し、そうでなければステップS110に移行する。
【0086】
ステップS105では、カメラ本体20のFLASHROM61内の複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ143、レンズ2登録データ145、レンズ3登録データ147に対して検索が行われる(a42)。次いで、ステップS106に於いてレンズ登録データの有無が判定される。ここで、FLASHROM61内に該データが有る場合は、ステップS107に移行して、SDRAM62内のレンズデータ領域148に該当するレンズ登録データがコピーされる(a43)。
【0087】
そして、続くステップS108にて、交換レンズ10の使用回数がカウントアップされる。すなわち、登録されたレンズデータの中から検出されたレンズの使用回数データがSDRAM62にコピーされ(a44)、カウントアップされる(a45)。
【0088】
一方、上記ステップS106にてレンズ登録データが無い場合は、ステップS110に移行する。
【0089】
以下、ステップS109〜S116の処理動作は、上述した第1の実施形態の図2のフローチャートのステップS10〜S17の処理動作と同じであるので、説明の重複を避けるため、それぞれ対応するステップの処理動作を行うものとしてここでの説明は省略する。
【0090】
尚、図12に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図12のレンズデータに関する部分の参照番号“141”〜“149”を“341”〜“349”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a41”〜“a45”を“b41”〜“b45”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0091】
次に、図13乃至図15を参照して、本発明の第5の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0092】
上述した第4の実施形態では、交換レンズ、アクセサリのデータ登録領域がそれぞれ複数(この場合3つ)有る場合の例について説明したが、この第5の実施形態はレンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例である。
【0093】
図13は、本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図14及び図15はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0094】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS121に於いて、レンズ識別データ151により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS122に移行し、そうでなければ後述するステップS132に移行する。
【0095】
ステップS122では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ153(163)、レンズ2登録データ155(165)、レンズ3登録データ157(167)に対して検索が行われる(a51)((a61))。次いで、ステップS123に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ151(161)とレンズ登録データ153(163)、155(165)、157(167)が比較されて判定される。
【0096】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS131に移行する。そして、このステップS131にて、交換レンズ10の使用回数が更新される。この場合、レンズ3登録データ157が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ使用回数データ159のみレンズ3使用回数156に書き込み、すなわち更新される(a53)。レンズデータの登録更新は行われない(a52)。そして、その後、後述するステップS132に移行する。
【0097】
一方、上記ステップS123にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS124に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS125に移行するが、空きが無い場合はステップS127に移行する。そして、ステップS127にて、レンズ登録データ163、165、167からその使用回数が最も少ないものが検索される。すなわち、レンズ1使用回数162、レンズ2使用回数164、レンズ3使用回数166の中から最小使用回数のものが検索される(a62)。
【0098】
このレンズ使用回数の検索がなされたならば、ステップS128に於いて、最小使用回数のものが複数有るか否かが判定される。その結果、最小使用回数が1つだけであれば、ステップS129に移行して該当するレンズ登録データ(この場合レンズ3登録データ167)が削除される(a63)。一方、上記ステップS128にて最小使用回数のものが複数有った場合は、ステップS130に移行する。そして、このステップS130にて、登録番号が最小のレンズデータ(この場合レンズ1登録データ)が削除される。
【0099】
上記ステップS129またはS130にて、レンズデータが削除されると、ステップS125に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域168)が、上記ステップS129またはS130でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a64)。次いで、ステップS126にて、使用回数データが初期化される。この場合、レンズ3登録データ167が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用回数166が初期化される(a65)。
【0100】
そして、上記ステップS126またはS131の後、ステップS132にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0101】
尚、図14及び図15に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図14のレンズデータに関する部分の参照番号“151”〜“159”を“351”〜“359”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a51”〜“a53”を“b51”〜“b53”に、そして、図15のレンズデータに関する部分の参照番号“161”〜“168”を“361”〜“368”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a61”〜“a65”を“b61”〜“b65”にそれぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0102】
このように、第5の実施形態によっても、複数のレンズまたはアクセサリに対応しつつカメラの起動時間を短縮することができる。
【0103】
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0104】
上述した第5の実施形態は、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例について説明したが、この第6の実施形態は、更に使用回数が等しい場合は登録番号が小さい順に実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理する例についてのものである。
【0105】
以下、図16及び図17を参照して、本発明の第6の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0106】
図16は、本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図17はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0107】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS141に於いて、レンズ識別データ171により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS142に移行し、そうでなければステップS155に移行する。
【0108】
ステップS142では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ174、レンズ2登録データ177、レンズ3登録データ180に対して検索が行われる(a71)。次いで、ステップS143に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ171とレンズ登録データ174、177、180が比較されて判定される。
【0109】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、ステップS154に移行する。そして、このステップS154にて、交換レンズ10の使用回数が更新される。その後、ステップS155に移行する。
【0110】
一方、上記ステップS143にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS144に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS151に移行するが、空きが無い場合はステップS145に移行する。そして、ステップS144にて、レンズ登録データ174、177、180からその使用回数が最も少ないものが検索される。すなわち、レンズ1使用回数172、レンズ2使用回数175、レンズ3使用回数178の中から最小使用回数のものが検索される(a72)。
【0111】
このレンズ使用回数の検索がなされたならば、ステップS146に於いて、最小使用回数のものが複数有るか否かが判定される。その結果、最小使用回数が1つだけであれば、ステップS147に移行する。一方、上記ステップS146にて最小使用回数のものが複数有った場合は、ステップS148に移行する。このステップS148では、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数173、領域2書き込み回数176、領域3書き込み回数179が検索される(a73)。
【0112】
次に、ステップS149に於いて、上記ステップS148で検索された最小書き換え回数領域が複数有ったか否かが判定される。ここで、最小書き換え回数領域が1つしかなかった場合はステップS147に移行し、複数有った場合はステップS150に移行する。ステップS147では、該当するデータ領域のレンズデータ(この場合、レンズ3登録データ)が削除される。また、ステップS150では、領域番号が最小のデータ領域のレンズデータが削除される。この場合、レンズ2使用回数175、レンズ3使用回数178が同数で、且つ領域3書き込み回数179が最小であるとすると、レンズ3登録データ180が削除される(a74)。
【0113】
そして、上記ステップS147またはS150にて、当該レンズデータが削除されると、ステップS151に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域181)が、上記ステップS147またはS150でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a75)。次いで、ステップS152にて、使用回数データが初期化される。この場合、レンズ3登録データ180が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用回数178が初期化される(a76)。更に、ステップS153にて、書き込み回数がカウントアップされて領域3書き込み回数179が更新される(a77)。
【0114】
そして、上記ステップS153またはS154の後、ステップS155にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0115】
尚、図16及び図17に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図17のレンズデータに関する部分の参照番号“171”〜“181”を“371”〜“381”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a71”〜“a77”を“b71”〜“b77”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0116】
このように、第6の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。また、使用回数が等しい場合に登録番号が小さい順にすると同じ領域に書き換えが集中し、特定領域の寿命を短縮させる虞れがあるが、本実施形態によれば領域の書き換え回数番号で管理するので、同じ領域に書き換えが集中することがなくなる。
【0117】
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
【0118】
上述した第4及び第5の実施形態は、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、更にレンズ、アクセサリデータの登録をその使用回数で管理するようにした例について説明したが、この第7の実施形態は、使用日時で登録データを管理する例についてのものである。
【0119】
以下、図18及び図19を参照して、本発明の第7の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0120】
図18は、本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図19はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0121】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS161に於いて、レンズ識別データ191により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS162に移行し、そうでなければ後述するステップS171に移行する。
【0122】
ステップS162では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ193、レンズ2登録データ195、レンズ3登録データ197に対して検索が行われる(a91)。次いで、ステップS163に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ191とレンズ登録データ193、195、197が比較されて判定される。
【0123】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS170に移行する。一方、上記ステップS163にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS164に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS169に移行するが、空きが無い場合はステップS165に移行する。
【0124】
そして、ステップS165にて、レンズ登録データ193、195、197から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a91)。その結果、最も過去に使用されたレンズの使用日時が、複数有るか否かが、ステップS166に於いて判定される。ここで、1つしかない場合は、ステップS167に移行して該当するレンズデータが削除される。一方、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、ステップS168に移行して、登録領域番号が最小の領域のレンズデータが削除される。
【0125】
ステップS169では、空きが有る場合は空き領域に書き込む、或いは上記ステップS167またはS168にて当該レンズデータが削除された領域に、レンズデータ(レンズデータ領域198)が登録される(a92)。次いで、ステップS170では、使用日時データが更新、すなわちシステム終了時刻が更新(この場合、レンズ3使用日時196)が更新される(a93)。
【0126】
その後、ステップS171にてレンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0127】
尚、図18及び図19に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図19のレンズデータに関する部分の参照番号“191”〜“198”を“391”〜“398”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a91”〜“a93”を“b91”〜“b93”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0128】
このように、第7の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。
【0129】
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
【0130】
上述した第7の実施形態では、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、使用日時で登録データを管理する例について説明したが、この第8の実施形態では、更に使用日時が等しい場合は登録番号が小さい順に登録を実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理しようとするものである。
【0131】
以下、図20及び図21を参照して、本発明の第8の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0132】
図20は、本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図21はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0133】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS181に於いて、レンズ識別データ201により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS182に移行し、そうでなければ後述するステップS193に移行する。
【0134】
ステップS182では、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ204、レンズ2登録データ207、レンズ3登録データ210に対して検索が行われる(a101)。次いで、ステップS183に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ201とレンズ登録データ204、207、210が比較されて判定される。
【0135】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS192に移行する。一方、上記ステップS183にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致)であれば、次にステップS184に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS191に移行するが、空きが無い場合はステップS185に移行する。
【0136】
そして、ステップS185にて、レンズ1使用日時202、レンズ2使用日時205、レンズ3使用日時208から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a102)。その結果、最も過去に使用されたレンズの使用日時が、複数有るか否かが、ステップS186に於いて判定される。ここで、1つしかない場合は、ステップS187に移行して該当するレンズデータが削除される。一方、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、ステップS188に移行して、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数203、領域2書き込み回数206、領域3書き込み回数209が検索される(a103)。
【0137】
次に、ステップS189に於いて、上記ステップS188で検索された最小書き換え回数領域が複数有ったか否かが判定される。ここで、最小書き換え回数が1つしかなかった場合はステップS187に移行し、複数有った場合はステップS190に移行する。ステップS187では、該当する最小使用回数データ領域のレンズデータ(この場合、レンズ3登録データ)が削除される。また、ステップS190では、登録領域番号が最小領域のレンズデータが削除される。この場合、レンズ2、3の使用日時が最も古く、且つ同じ使用日時で、領域3書き込み回数209が最小であるとすると、レンズ3登録データ210が削除される(a104)。
【0138】
そして、上記ステップS187またはS190にて、当該レンズデータが削除されると、ステップS191に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域211)が、上記ステップS187またはS190でレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a105)。次いで、ステップS192にて、使用日時データと書き込み回数が更新される(a106)。この場合、レンズ3登録データ210が使用中の交換レンズであるとすると、レンズ3使用日時208及び領域3書き込み回数209の2つが更新される(a106、a107)。
【0139】
その後、上記ステップS193にて、レンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0140】
尚、図20及び図21に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図21のレンズデータに関する部分の参照番号“201”〜“211”を“401”〜“411”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a101”〜“a107”を“b101”〜“b107”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0141】
このように、第8の実施形態によっても、次回行われるカメラの起動時間を短縮することができる。また、使用日時が等しい場合に登録領域番号が小さい順にすると同じ領域に書き換えが集中する虞れがあるが、本実施形態によれば領域の書き換え回数番号で管理するので、同じ領域に書き換えが集中することがなくなる。
【0142】
尚、上述した第8の実施形態では、レンズ使用日時と領域書き込み回数をFLASHROM61に書き込んでいたが、これに限られるものではない。例えば、EEPROM等のバックアップブロック(BACKUP BLPOCK)を用いて、データの一致時にFLASHROMに書き込まず、バックアップブロックに記憶させておけば、FLASHROM61の寿命を更に伸ばすこともできる。
【0143】
図22は、本発明の第8の実施形態の第1の変形例によるカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0144】
FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ222、レンズ2登録データ223、レンズ3登録データ224に対して検索が行われ、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、レンズ識別データ221とレンズ登録データ222、223、224が比較される。
【0145】
登録データと一致した場合、該当する使用日時データ領域のレンズデータが削除されて、レンズ3使用日時データが更新される(a122)。
【0146】
その後、書き込み回数がカウントアップされ、領域3書き込み回数が更新される(a123)レンズデータが登録されているので、もちろんレンズ3登録データの更新(a124)が発生せず、管理データ(使用日時、書き込み回数等)のFLASHROM61への書き込みも発生せず、結果としてFLASHROM61への書き込み回数を減らし、寿命を延ばすことが可能となる。
【0147】
尚、図22に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図22のレンズデータに関する部分の参照番号“221”〜“231”を“421”〜“431”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a121”〜“a124”を“b121”〜“b124”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0148】
図23は、本発明の第8の実施形態に於いて、使用中のレンズが登録されていない場合のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0149】
図22と同様に、FLASHROM61に於いて複数(この場合3つ)のレンズ1登録データ242、レンズ2登録データ243、レンズ3登録データ244に対して検索が行われ、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、レンズ識別データ241とレンズ登録データ242、243、244が比較される(a141)。
【0150】
比較した結果、一致する登録データが無かった場合、BACKUP BLOCK70にてレンズ1使用日時245、レンズ2使用日時246、レンズ3使用日時247から、その使用された日時が最も過去のものが検索される(a142)。また、最も過去に使用されたレンズの使用日時が複数有る場合は、最小書き換え回数領域が比較される。すなわち、領域1書き込み回数248、領域2書き込み回数249、領域3書き込み回数250が検索される(a143)。
【0151】
本例に於いては、領域3が書き込み回数最小と判定される。
【0152】
その後、レンズデータ領域251がレンズ登録データとしてコピーされる(a145)。そして、該当するレンズ使用日時及び領域書き込み回数が更新される(a146、a147)。
【0153】
尚、図23に於いて、アクセサリのデータ通信の動作に関しては、上述したレンズデータの通信と同様である。したがって、図23のレンズデータに関する部分の参照番号“241”〜“251”を“441”〜“451”に、対応する表現「レンズ」を「アクセサリ」に、流れを表す“a141”〜“a147”を“b141”〜“b147”に、それぞれ置き換えるものとして、その説明は省略するものとする。
【0154】
また、図22、図23に於いて、「レンズ使用日時」を「使用回数」に置き換えることも可能である。
【0155】
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
【0156】
上述した第8の実施形態では、レンズ、アクセサリのデータ登録領域が複数あり、使用日時が等しい場合は登録番号が小さい順に登録を実行し、且つ領域の書き換え回数番号で管理した例について説明したが、本第9の実施形態では、レンズデータ登録領域が複数有り、レンズとアクセサリとで登録領域をシェアする場合はレンズを優先させて保存する例について説明する。
【0157】
以下、図24及び図25を参照して、本発明の第9の実施形態に於ける電源切断時の交換レンズ10とカメラ本体20との通信について説明する。
【0158】
図24は、本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャート、図25はカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。尚、レンズ通信の動作は、主にシーケンスコントローラ41の制御によって行われる。
【0159】
本シーケンスが開始されると、先ずステップS201に於いて、レンズ識別データ201により、カメラ本体20に装着されている交換レンズ10が登録機能に対応したレンズであるか否かが判定される。ここで、登録機能に対応しているレンズであればステップS202に移行し、そうでなければ後述するステップS210に移行する。
【0160】
ステップS202では、FLASHROM61に於いて複数(この場合2つ)のレンズ1登録データ262、レンズ2登録データ263、及びアクセサリ登録データ264に対して検索が行われる(a161)。次いで、ステップS203に於いて、現在使用している交換レンズが登録済みのものであるか否か、上述したレンズ識別データ261とレンズ登録データ262、263、及びアクセサリ登録データ264が比較されて判定される。
【0161】
ここで、使用されている交換レンズがすでに登録済みのレンズであると判定された場合は、レンズデータの登録の必要はないので、後述するステップS210に移行する。一方、上記ステップS203にて、装着されている交換レンズが登録されていないもの(不一致またはデバイスが不一致)であれば、次にステップS204に於いて、FLASHROM61の登録領域に空きがあるか否かが判定される。ここで、登録領域に空きが有る場合はステップS209に移行するが、空きが無い場合はステップS205に移行する。
【0162】
このステップS205に於いては、FLASHROM61内にアクセサリ登録領域が有るか否かが判定される(a162)。ここで、アクセサリ登録領域が有る場合は、このアクセサリ登録領域内のアクセサリ登録データ264が削除される(a163)。一方、上記ステップS205にて、アクセサリ登録領域が無い場合は、ステップS207に移行して、レンズ登録データ262、263、アクセサリ登録データ264(図示されていないが、この場合はレンズデータが登録されている)からその使用回数が最も少ないものが検索される。このレンズ使用回数の検索がなされたならば、続くステップS208にて、該当するレンズ登録データまたはアクセサリ登録データが削除される。
【0163】
上記ステップS206またはS208にて、アクセサリ登録データまたはレンズ登録データが削除されると、ステップS209に移行して、現在使用している交換レンズ10のデータ(レンズデータ領域265)が、上記ステップS206またはS208でアクセサリデータまたはレンズデータが削除されたFLASHROM61内の当該領域に登録される(a164)。次いで、ステップS210にて、レンズの終了処理が実行される。そして、本シーケンスが終了する。
【0164】
このように、第9の実施形態によれば、FLASHROM61内のレンズ登録領域にレンズ登録データが一杯になっている場合、アクセサリ登録データを削除してレンズ登録データを優先して保存するようにしている。
【0165】
尚、上述した第1乃至第9の実施形態に於いて、レンズ登録データ及びアクセサリ登録データは、FLASHROM61に保存されると説明したが、これに限られるものではなく、不揮発性メモリであればよい。
【0166】
また、アクセサリについては、交換レンズ10とカメラ本体20の間に装着されるものであればよく、例えばテレコンバージョンレンズ等が相当する。
【0167】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態以外にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形や応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデジタルカメラの電気回路構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態に於いて電源投入時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図4】第1の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施形態に於いて電源投入時若しくはレンズ装着時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図13】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図15】本発明の第5の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図16】本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】本発明の第6の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図18】本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】本発明の第7の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図20】本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】本発明の第8の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図22】本発明の第8の実施形態の第1の変形例によるカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図23】本発明の第8の実施形態に於いて、使用中のレンズが登録されていない場合のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【図24】本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のレンズ通信の動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】本発明の第9の実施形態に於いて電源切断時のカメラ本体20内のFLASHROM61とSDRAM62間のデータの流れについて説明する図である。
【符号の説明】
【0169】
10…交換レンズ、11…撮影レンズ、12…絞り、15…1レンズ駆動回路、16…絞り駆動機構、17…レンズCPU、18…レンズデータROM、20…カメラ本体、21…可動ミラー、22…フォーカシングスクリーン、23…ペンタプリズム、24…接眼レンズ、28…ミラー駆動機構、29…サブミラー、30…測距回路、33…シャッタ、34…撮像素子(CCD)、35…シャッタ駆動機構、36…CCD駆動回路、40…カメラ用制御回路(ASIC)、41…シーケンスコントローラ(ボディCPU)、42…データバス、43…CCDインターフェース、44…画像処理回路、45…圧縮回路、46…FLASHROM制御回路、47…SDRAM、50…入出力回路、51…通信回路、52…記録媒体制御回路、53…ビデオ信号出力回路、54…スイッチ検出回路54、61…FLASHROM、62…SDRAM、63…記録媒体、64…液晶モニタ駆動回路、65…液晶モニタ、66各種スイッチ(SW)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の撮影光学系を着脱自在のカメラに於いて、
上記撮影光学系の固有情報を1つ以上登録可能な記憶手段と、
上記記憶手段に登録された固有情報に応じて上記撮影光学系を制御する制御手段と、
上記撮影光学系の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、
を具備し、
上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記記憶手段に登録するようにしたことを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記撮影光学系の固有情報には、上記撮影光学系の識別データが含まれており、上記判定手段は、上記所定のタイミングに於いて、上記撮影光学系から上記識別データを取得し、上記記憶手段に登録されている識別データと比較することによって上記判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記所定のタイミングは、上記カメラの電源投入時を含むことを特徴とする請求項1及び2の何れか1に記載のカメラ。
【請求項4】
上記記憶手段は、上記固有情報が登録される不揮発性メモリと、この不揮発性メモリよりも高速動作可能であって上記不揮発性メモリに登録された内容の一部、若しくは全部がコピーされる揮発性メモリとを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項5】
上記揮発性メモリにコピーされた情報に基づいて、上記制御手段が上記撮影光学系の制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記揮発性メモリに記憶するようにしたことを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項7】
上記不揮発性メモリへの登録を管理するデータを具備し、該管理データを用いて、上記カメラの電源切断時に、上記揮発性メモリに記憶された情報を上記不揮発性メモリに登録するようにしたことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
【請求項1】
複数種類の撮影光学系を着脱自在のカメラに於いて、
上記撮影光学系の固有情報を1つ以上登録可能な記憶手段と、
上記記憶手段に登録された固有情報に応じて上記撮影光学系を制御する制御手段と、
上記撮影光学系の装着時を含む所定のタイミングに於いて、その撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されているか否かを判定する判定手段と、
を具備し、
上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記記憶手段に登録するようにしたことを特徴とするカメラ。
【請求項2】
上記撮影光学系の固有情報には、上記撮影光学系の識別データが含まれており、上記判定手段は、上記所定のタイミングに於いて、上記撮影光学系から上記識別データを取得し、上記記憶手段に登録されている識別データと比較することによって上記判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項3】
上記所定のタイミングは、上記カメラの電源投入時を含むことを特徴とする請求項1及び2の何れか1に記載のカメラ。
【請求項4】
上記記憶手段は、上記固有情報が登録される不揮発性メモリと、この不揮発性メモリよりも高速動作可能であって上記不揮発性メモリに登録された内容の一部、若しくは全部がコピーされる揮発性メモリとを含んでいることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
【請求項5】
上記揮発性メモリにコピーされた情報に基づいて、上記制御手段が上記撮影光学系の制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項6】
上記判定手段によって上記撮影光学系の固有情報が上記記憶手段に登録されていないと判定された場合に、上記撮影光学系からその撮影光学系の固有情報を取得して上記揮発性メモリに記憶するようにしたことを特徴とする請求項4に記載のカメラ。
【請求項7】
上記不揮発性メモリへの登録を管理するデータを具備し、該管理データを用いて、上記カメラの電源切断時に、上記揮発性メモリに記憶された情報を上記不揮発性メモリに登録するようにしたことを特徴とする請求項6に記載のカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2007−129563(P2007−129563A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−321056(P2005−321056)
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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