説明

カラー複写機

【課題】ひとつの原稿に対して白黒コピーとカラーコピーを行う場合に、白黒コピー又はカラーコピーを行う度にコピー部数を入力する等の操作の使用者の手間を省くとともに、カラー原稿の痛みを防ぐカラー複写機を提供する。
【解決手段】ひとつのカラー原稿に対して白黒コピーとカラーコピーとを行う場合に、予め白黒コピーの部数とカラーコピーの部数とを連続的に入力した後に、入力された部数の白黒コピーと入力された部数のカラーコピーとを連続的におこなう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー複写機に関するものであり、更に詳しくは、ひとつの原稿に対してカラーコピー及び白黒コピーを連続的に入力し、カラーコピーと白黒コピーとを連続的に行うカラー複写機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のカラー複写機は、カラー原稿に対してカラーコピーだけでなく白黒コピーも行うことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ひとつの原稿に対してカラーコピーと白黒コピーをそれぞれ行いたい場合には、いずれか一方のコピー部数を入力して一方のコピーを終えた後、他方のコピーに切り換えて他方のコピー部数を入力して他方のコピーを行う。すなわち、一連の複写動作の中で、白黒コピーとカラーコピーとの両方を行うことができなかった。
【0004】
そのため、ひとつのカラー原稿に対して白黒コピーとカラーコピーとを行う場合、使用者は白黒コピー又はカラーコピーを行う度に部数を入力しなければならず手間がかかるという問題点があった。また、白黒コピー又はカラーコピーを行う度にカラー原稿を自動原稿送り装置に通さなければならず、カラー原稿を痛めるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、使用者の手間を省くとともに、カラー原稿の痛みを防ぐカラー複写機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のカラー複写機は、ひとつの原稿に対するカラーコピーの部数と白黒コピーの部数が連続的に入力され、前記原稿に対して、カラーコピー及び白黒コピーのいずれか一方を入力された部数だけ行った後、自動的に他方を入力された部数だけ行うカラー複写機において、入力し得る白黒コピーの部数とカラーコピーの部数の和に上限値を定めておき、カラーコピーの部数と白黒コピーの部数の一方を先に、他方を後に入力され、一方の部数が入力された時点で、カラーコピーの部数と白黒コピーの部数の和が前記上限値を超えないように、前記上限値から入力された一方の部数を減じた値を入力し得る他方の部数の上限として定め、前記上限を超える他方の部数の設定が禁止されるとともに、少なくとも他方の部数の再入力が可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
以上説明したように本発明のカラー複写機は、ひとつの原稿に対するカラーコピー部数及び白黒コピー部数を連続的に入力することができ、該入力内容に応じてカラーコピー及び白黒コピーを連続的に行うことができる。これにより、使用者は白黒コピー又はカラーコピーの度にコピー部数の入力等の操作をおこなう必要がないので、使用者の手間を省くことができる。
【0008】
さらに、カラーコピーと白黒コピーとを連続的に行うため、原稿を自動送り装置に一度通すだけでよく、原稿が痛みにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は実施の形態によって限定されるものではない。
図1は、本発明のカラー複写機における具体的な制御動作フローの一例を示すフローチャートであり、図2は、本発明のカラー複写機における操作部の様子を示す図である。図2において、1は各種設定画面を表示する表示パネル、2はテンキー、3は表示パネル1に表示された部数設定画面、4は設定を解除する解除キー、5は確定キー、6は終了キーである。
【0010】
図1に示すように、コピー開始当初にステップ#5で表示パネル1に表示されている図示しない機能設定画面において、ステップ#10で使用者が配布コピーの機能を選択すると、ステップ#15で部数設定画面3が表示パネル1に表示される。このとき、部数設定画面3は、ステップ#20で示すように、カラーコピーの部数設定をする状態となっている。そこで、ステップ#25において、テンキー2により部数を入力し、ステップ#30において、確定キー5を押す。ここまでの操作内容は、図2(a)、(b)に概略図示されている。(a)がテンキー2によりカラーコピーの部数を入力する様子、(b)が確定キー5によりカラーコピーの部数を確定する様子である。ここではカラーコピーの部数を5部に確定している。
【0011】
カラーコピーの部数が確定すると、部数設定画面3は、ステップ#35で示すように、白黒コピーの部数設定をする状態に移行している。そこで、ステップ#40において、テンキー2により部数を入力し、ステップ#45において、終了キー6を押すと、この設定内容の全てが確定され、ステップ#5に戻る。ここまでの操作内容は、図2(c),(d)に概略図示されている。(c)がテンキー2により白黒コピーの部数を入力する様子、(d)が終了キー6により全てのコピーの部数を確定する様子である。ここでは白黒コピーの部数を10部に設定している。
【0012】
この状態でコピースタートすると、このカラー複写機は、#25で入力された部数をカラーコピーした後、#40で入力された部数を白黒コピーする。
つまり、本発明のカラー複写機では、予め白黒コピーの部数とカラーコピーの部数を連続的に入力した後に、カラーコピーと白黒コピーとを連続的に行う。
【0013】
尚、上記ステップ#40において白黒コピーの部数を入力し、確定キー5を押すと、ステップ#20に戻り、再びカラーコピーの部数を入力する状態となり、これにより入力し直す事ができる。
【0014】
また、入力し得る白黒コピーの部数とカラーコピーの部数の和に上限値を定めている場合は、白黒コピー及びカラーコピーのいずれか一方の部数を入力すると、他方の部数を入力するときに、部数の和が上限値を超える入力をする事ができない。例えば、上限値が20部と設定されており、カラーコピーの部数を5部と設定すれば、白黒コピーの部数は15部を超えて設定することはできない。すなわち、入力し得る白黒コピーの部数とカラーコピーの部数の和に上限値を定めている場合には、白黒コピー及びカラーコピーのいずれか一方の部数を入力すると、定められた上限値から入力された一方の部数を減じた値を入力し得る他方の部数の上限と定めることで、カラーコピーの部数と白黒コピーの部数の和が上限値を超えないようにしている。
【0015】
そして、上限値をカラー複写機に装着されるソーターのビン数に対応させてもよい。ソーターが装着されるとともに、ソーター機能が設定されたとき、上限値をソーターのビン数に対応させたソートモードを自動的に選択する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のカラー複写機における具体的な制御動作フローの一例を示すフローチャート。
【図2】本発明のカラー複写機における操作部の様子を示す図。
【符号の説明】
【0017】
1 表示パネル
2 テンキー
3 部数設定画面
4 解除キー
5 確定キー
6 終了キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ひとつの原稿に対するカラーコピーの部数と白黒コピーの部数が連続的に入力され、
前記原稿に対して、カラーコピー及び白黒コピーのいずれか一方を入力された部数だけ行った後、自動的に他方を入力された部数だけ行うカラー複写機において、
入力し得る白黒コピーの部数とカラーコピーの部数の和に上限値を定めておき、
カラーコピーの部数と白黒コピーの部数の一方を先に、他方を後に入力され、一方の部数が入力された時点で、カラーコピーの部数と白黒コピーの部数の和が前記上限値を超えないように、前記上限値から入力された一方の部数を減じた値を入力し得る他方の部数の上限として定め、
前記上限を超える他方の部数の設定が禁止されるとともに、少なくとも他方の部数の再入力が可能であることを特徴とするカラー複写機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2008−242471(P2008−242471A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112527(P2008−112527)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【分割の表示】特願2004−258031(P2004−258031)の分割
【原出願日】平成10年5月25日(1998.5.25)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】