カード固定装置及び携帯端末機
【課題】機器本体に対するカード収容体の取付けが容易なカード固定装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るカード固定装置は、機器本体2内に配置され、バネ接点5に対し電気的に接続可能に構成されるカード4を収容するカード収容体1と、を有し、前記カード収容体1は、スライドさせることにより前記機器本体2内に固定が可能なスライド固定機構を有する。
【解決手段】本発明に係るカード固定装置は、機器本体2内に配置され、バネ接点5に対し電気的に接続可能に構成されるカード4を収容するカード収容体1と、を有し、前記カード収容体1は、スライドさせることにより前記機器本体2内に固定が可能なスライド固定機構を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に対してメモリカード或いはカード型電池等のカードを装着し、また、取出すようにしたカード固定装置及びこれを用いた携帯端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型電話機、PDA、種々のコンピュータ等の各種の電子機器に、固体メモリを内蔵した小型情報記録媒体であるメモリカードを用いることが広く一般に行われるようになってきている。また、電子機器の小型化の要求に伴いカード型電池等の利用も考えられている。
【0003】
電子機器に対してメモリカードを電気的に接続された状態に固定し、またその固定状態を解除してメモリカードを取出すようにしたカード固定装置としては、メモリカードを収容するカード収容体と、該カード収容体とは別個に構成してカード収容体に回動可能に取付けることによりメモリカードの固定と解放とを行うようにした可動係止体と、により構成したものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−124328号公報
【特許文献2】特開平11−176516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、機器本体に対するカード収容体の取付けは、できるだけ容易であることが好ましい。
【0006】
本発明は、機器本体に対するカード収容体の取付けが容易なカード固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するために、本発明に係るカード固定装置は、接点に対し電気的に接続可能に構成されるカードを収容するカード収容体を有し、前記カード収容体は、スライドさせることにより前記機器本体内に固定が可能なスライド固定機構を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカード固定装置によれば、機器本体に対するカード収容体の取付けが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のカード固定装置を構成するカード収容体の第一の形態例を示す平面斜視図である。
【図2】図1のカード固定装置を裏面から見た背面斜視図である。
【図3】図1のカード固定装置における可撓ロック部の背面斜視図である。
【図4】図1のカード固定装置を適用する機器本体の一例を示す平面斜視図である。
【図5】図1のカード固定装置を図4の機器本体に固定した状態を示す平面斜視図である。
【図6】カード固定装置にカードを挿入している状態を示す平面斜視図である。
【図7】図6をVII−VII方向から見たカードの挿入作用状態を示す断面図である。
【図8】図7の状態からカードが収容空間に収められた状態を示す断面図である。
【図9】カード固定装置にカードが装着された状態の平面斜視図である。
【図10】図5を裏面から見た背面斜視図である。
【図11】本発明のカード固定装置を構成するカード収容体の第二の形態例を示す平面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明のカード固定装置の第一の形態例を示す平面斜視図、図2は図1のカード固定装置を裏面から見た背面斜視図、図3は図1のカード固定装置における可撓ロック部の背面斜視図、図4は図1のカード固定装置を適用する機器本体の一例を示す平面斜視図、図5は図1のカード固定装置を図4の機器本体に固定した状態を示す平面斜視図、図6はカード固定装置にカードを挿入している状態を示す平面斜視図、図7は図6をVII−VII方向から見たカードの挿入作用状態を示す断面図、図8は図7の状態からカードが収容空間に収められた状態を示す断面図、図9はカード固定装置にカードが装着された状態の平面斜視図、図10は図5を裏面から見た背面斜視図である。
【0012】
図1、図2に示すように本発明のカード固定装置は、バネ性のある金属板を用いて板金加工により一体構成としたカード収容体1からなっており、このカード収容体1は、例えば図4に機器本体2(筺体)の一例として示す携帯型電話機等に形成された取付開口3に固定される。そして、このカード収容体1にメモリカード等のカード4(図6参照)を装着することによって図5に示す機器本体2のバネ接点5と電気的に接続し、また、カード収容体1からカード4を取出せるようにしている。図5のバネ接点5は、図示しない基板に実装されたバネ接点端子コネクタ5aに複数備えられており、各バネ接点5は自身のもつ反発力によって常に上方に突出した状態を保持するよう付勢されている。従って、前記カード4をバネ接点5に押付けるようにカード収容体1に装着すると、カード4はバネ接点5と電気的に接続される。
【0013】
前記カード収容体1は、図1に示すように、上部が開放されてカードを収容できる略長方形の有底の収容空間6を備えており、該収容空間6の底部における前記図5のバネ接点5に対応した位置には接続用開口部7が形成されている。上記カード収容体1は、例えばバネ性のあるステンレス材(SUS304−CSP)等の薄板を用いてプレス等にて一体加工した板金部品からなっている。
【0014】
カード収容体1の収容空間6を形成している一側壁6a(左側壁)の上部には、図6に示すようにカード4の一辺を差込んで拘束し得るように収容空間6の内側に折り曲げた係止顎部8が一体に形成してある。
【0015】
また、カード収容体1の前記収容空間6を形成する一側壁6aと対向する他側壁6b(右側壁)には、図6のように、一辺を前記係止顎部8に係止させたカード4の他辺を押込むことによってカード4を収容空間6に抜出不能に装着することができ、また、収容空間6に装着したカード4を取出すための可撓ロック部9が一体に形成してある。
【0016】
可撓ロック部9は、図1〜図3に示すように、収容空間6の他側壁6bに鉛直上方に延びた鉛直部10と、該鉛直部10の上端から折り曲げられて収容空間6側に傾斜させた傾斜案内部11とを有している。前記可撓ロック部9の傾斜案内部11は、下端が常時収容空間6側に張出した状態を保持しており、傾斜案内部11は収容空間6側から指で押すと傾斜案内部11の下端が収容空間6の外部に変形できるバネ特性を有している。
【0017】
更に、傾斜案内部11の下端には図3、図7に示すように収容空間6の外側に向けて水平に折り曲げられた折り曲げ部12を有し、この折り曲げ部12の先端は前記鉛直部10の内側面に当接することによって外向きの変形量を制限するストッパ13を構成している。このストッパ13により可撓ロック部9のバネ機能の破壊防止が図られている。また、前記折り曲げ部12の先端の一部は前記鉛直部10に形成された穴14(図2、図3参照)を貫通して延設されており、この延設部15の先端を下方に折り曲げて前記鉛直部10の外側面に当接させることによって内向きの変形量を制限するストッパ16を構成している。このストッパ16により、傾斜案内部11の下端が収容空間6側に突出する抑え幅Sを略一定に保持するようになっている(図7参照)。
【0018】
前記可撓ロック部9の傾斜案内部11には、傾斜案内部11を収容空間6の外方に変形させる際に指の爪を掛けるための押圧用凹部17を形成している。
【0019】
また、収容空間6の前記係止顎部8及び可撓ロック部9を備えた側と直交する向きの後端壁6cには、後方に曲げられた後部延長片18が形成されており、該後部延長片18と後端壁6cとの角部には指の爪を掛けてカード4を取出すための取出用凹部19を形成している。
【0020】
なお、前記接続用開口部7を除く収容空間6の底部には、カード4がバネ接点5以外の機器に接触するのを防止すための絶縁シートを装着するようにしても構わない。
【0021】
また、前記カード収容体1は、機器本体2の取付開口3に載置してスライドさせるのみで機器本体2に固定できるようにしたスライド固定機構を備えている。
【0022】
スライド固定機構は、図1に示すように、前記収容空間6の一側壁6aと他側壁6bにおける長手方向前後の4箇所に、収容空間6の上端から側方外部に向けて折り曲げた側部係止片21,22,23,24を形成している。
【0023】
また、前記収容空間6の前端壁6dの上端には、前端壁6dの全幅のままで前方に向けて折り曲げた前部係止片25を形成しており、該前部係止片25の幅方向端部前端には下方に向けて折り曲げた係止爪26a,26bを形成している。
【0024】
そして、前記した後側の側部係止片23,24の下側には、収容空間6の底部から側方外部に向けて折り曲げた後部挾持片27,28を形成している。この後部挾持片27,28は、前記側部係止片23,24に対して前後の長さが短くなっている。また、前記前部係止片25の幅方向中心下部には、収容空間6の底辺から前方に向けて折り曲げた前部挾持片29を形成している。
【0025】
一方、前記機器本体2における取付開口3の上縁には、図4、図5に示すように前記カード収容体1に設けた側部係止片21,23を前後に所要の距離で移動可能に支持する浅い深さの案内凹部31と、側部係止片22,24を受ける案内面31’が形成されており、且つ後部の案内凹部31には前後の長さが短い後部挾持片27,28が上下に貫通できる切欠部32を形成している。従って、カード収容体1を機器本体2の取付開口3に載置すると、図5、図10に示すように後部挾持片27,28が切欠部32を貫通して側部係止片21,22,23,24が案内凹部31と案内面31’上に係止されるので、カード収容体1を前方にスライドさせると、案内凹部31下部の側部挾持部33を、側部係止片23,24と後部挾持片27,28によって上下から挾むようになっている。側部挾持部33の裏面には前方に向けて下向きに形成した傾斜面33aが形成されていて後部挾持片27,28がスムーズに前進できるようになっている。
【0026】
また、前記機器本体2の取付開口3の前部には前部挾持部34を備えている。前部挾持部34の上面には、前部係止片25の先端の係止爪26a,26bを案内する前方に向かって高さが高くなる傾斜面35と、該傾斜面35の前端に形成して係止爪26a,26bが嵌合する嵌合溝36が形成してあり、また、前部挾持部34の下面には、前記カード収容体1を後側から前方にスライドさせた際に前部挾持片29の前進を案内する挾持面37が形成されている。挾持面37には前方に向けて下向きに傾斜する傾斜面37aが形成されていて前部挾持片29がスムーズに前進できるようになっている。これにより、前記係止爪26a,26bと前部挾持片29は前部挾持部34を上下方向から掴むようになっている。
【0027】
以下に、上記形態例の作用を説明する。
【0028】
図1、図2に示したカード収容体1は、図4に示す携帯型電話機等の機器本体2に対してスライド固定機構により次のようにして固定される。先ず、前記カード収容体1を機器本体2に形成した取付開口3に嵌合させるようにすると、カード収容体1の後部挾持片27,28が切欠部32を貫通して側部係止片21,22,23,24が案内凹部31及び案内面31’上に係止される。この状態で、カード収容体1を前方にスライドさせるように指で押す。すると、後部挾持片27,28が側部挾持部33の下面の傾斜面33aに沿って進入することにより、側部挾持部33は側部係止片23,24と後部挾持片27,28とによって上下方向から挾持されるようになる。
【0029】
また、これと同時に、前記スライドによって、前部挾持片29が前部挾持部34下面の挾持面37に傾斜面37aに沿って進入し、且つ前部係止片25の係止爪26a,26bが傾斜面35に沿って前進した後、嵌合溝36に嵌合するようになる。これにより、前部挾持部34は係止爪26a,26bと前部挾持片29とによって上下方向から掴まれた状態になる。
【0030】
上記スライド固定機構によれば、カード収容体1をスライドさせるという簡単な操作で機器本体2に固定することができ、よって組立作業を容易且つ高能率に行うことができる。また、上記スライド固定機構は嵌め殺しの機能を有するために、機器本体2に固定したカード収容体1は取外すことが困難で外れ難くなる。
【0031】
次に、前記カード収容体1に対してカード4を装着、及び取出す操作について説明する。
【0032】
カード収容体1にカード4を装着するには、図6に示すように、カード収容体1の一側壁6aに備えたカード顎部の下側にカード4の一辺を差込む。この時、可撓ロック部9の傾斜案内部11は図7に実線で示すようにストッパ16が鉛直部10外面に当たった状態で収容空間6側に突出しているので、カード4の他側辺は傾斜案内部11上に乗った斜めの状態になっている。この状態から、カード4の他辺側を上部から矢印Aで示すように指で押圧する。すると、可撓ロック部9はそのバネ特性により二点鎖線で示すように外側に変形しカード4の他側辺は傾斜案内部11に沿って下降し、傾斜案内部11下端を通過するとカード4は図8、図9のように収容空間6に収容される。前記カード4の他側辺が傾斜案内部11下端を通過すると、傾斜案内部11下端はそのバネ特性によって再び収容空間6側に張出し、これによって収容空間6に収容されたカード4は抜出不能となる。この時、傾斜案内部11下端の収容空間6側への張出し長さはストッパ16によって規定されカード4の抑え幅Sが設定されている。
【0033】
上記したように、カード4を片手の指で押し込むのみで収容空間6に装着することができる。また、カード4が収容空間6に装着された状態では、図8のバネ接点5の上向きの反発力に抗してカード4が押し込められているので、カード4の下面には常時バネ接点5に押圧されており、よってカード4とバネ接点5の電気的な接続は確実に保たれる。
【0034】
なお、携帯型電話機の薄型化が図られてカード収容体1の収容空間6底面とカード4との間隔が小さくなった場合にはカード収容体1とカード4との間を確実に絶縁する必要があるが、このような場合には前述したように収容空間6の底面に絶縁シートを装着しておく、或いは、カード収容体1の接続用開口部7を大きく開口させることにより、カード収容体1とカード4が接触するのを防止することができる。
【0035】
次に、カード収容体1に収容されたカード4を取出すには、図8、図9に示すように、可撓ロック部9の傾斜案内部11に形成した押圧用凹部17に人差し指の爪を当てて傾斜案内部11を矢印Bで示すように収容空間6の外方に押圧する。この時、傾斜案内部11に押圧用凹部17を設けているので、指先による押圧ポイントが特定されて力が掛けやすくなる。
【0036】
傾斜案内部11下端がカード4の他辺より外側まで変形されると、カード4は傾斜案内部11下端による拘束が解除されるために、バネ接点5の反発力によってカード4は上方に飛び出すようになる。この時、前記指先で押圧用凹部17を押圧して傾斜案内部11を変形させることと、カード4が収容空間6から飛び出す作用とは略同時に起こるので、カード4は指に当たることになり、よってカード4がカード収容体1の外部に飛び出して汚れたり、或いは紛失する等の問題を防止できる。また、収容空間6から飛び出して指に当たったカード4は、押圧用凹部17から指を離すと傾斜案内部11に沿って上昇して図6に示した状態となるので、カード4を長手方向両端から摘まんで片手で容易に取出すことができる。
【0037】
また、指先が押圧用凹部17の押圧ポイントからずれたことにより万が一、カード4の飛び出しが途中で止まるようなことがあっても、後端壁6cに形成した取出用凹部19に爪を入れてカード4を容易に取出すことができる。
【0038】
図11は本発明のカード固定装置の第二の形態例を示す平面斜視図である。図11の形態例は、前記図1、図2の形態例と基本的な構成は同一であるが、可撓ロック部の構成のみが異なっているので、この構成が異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
図11に示す可撓ロック部38は、収容空間6の他側壁6bの端部に形成した立上り部39から他側壁6bの中心側に延長された延長可撓部40を有しており、該延長可撓部40の先端に傾斜案内部41を形成した構成としている。尚、この形態例においても傾斜案内部41に図1に示したような押圧用凹部17を備えてもよい。
【0040】
図11の形態例においても傾斜案内部41の下端は常時収容空間6側に張出しており、該傾斜案内部41を矢印B方向の押圧して延長可撓部を変形させることにより傾斜案内部が収容空間6外部に移動してカードの取出しを行うことができ、前記図1、図2のカード収容体1と全く同様に作用することができる。上記図11に示した形態例によれば、図1、図2の場合に比して更に構成を簡略化することができる。
【0041】
上述したように、本発明では、単一構成の板金部品からなるカード収容体1によってカード固定装置を構成しているので、カード固定装置の精度保持と強度の信頼性を高めることができ、且つカード収容体1に備えた可撓ロック部9によるカード4の装着と、カード4の取出しとを片手の操作で容易に行うことができる。
【0042】
また、スライド固定機構によってカード収容体1を機器本体2に固定するようにしたので、機器本体2へのカード収容体1の装着が極めて容易になり、よって組立作業能率を大幅に高めることができ、しかもカード収容体1は機器本体2に確実に取付けられて機器本体2から外れ難くなる。
【0043】
尚、本発明のカード固定装置は、前記したメモリカード以外にカード型電池等の固定・取出しにも適用することができる。また、前記カード固定装置は、携帯型電話機の他、PDA、パソコン等に対するカードの固定・取出しにも適用することができる。
【0044】
また、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0045】
1 カード収容体
2 機器本体(筺体)
4 カード
5 バネ接点
6 収容空間
6a 一側壁
6b 他側壁
6c 後端壁
6d 前端壁
7 接続用開口部
8 係止顎部
9 可撓ロック部
10 鉛直部
11 傾斜案内部
12 折曲げ部
13 ストッパ
14 穴
16 ストッパ
17 押圧用凹部
19 取出用凹部
38 可撓ロック部
39 立上り部
40 延長可撓部
41 傾斜案内部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に対してメモリカード或いはカード型電池等のカードを装着し、また、取出すようにしたカード固定装置及びこれを用いた携帯端末機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型電話機、PDA、種々のコンピュータ等の各種の電子機器に、固体メモリを内蔵した小型情報記録媒体であるメモリカードを用いることが広く一般に行われるようになってきている。また、電子機器の小型化の要求に伴いカード型電池等の利用も考えられている。
【0003】
電子機器に対してメモリカードを電気的に接続された状態に固定し、またその固定状態を解除してメモリカードを取出すようにしたカード固定装置としては、メモリカードを収容するカード収容体と、該カード収容体とは別個に構成してカード収容体に回動可能に取付けることによりメモリカードの固定と解放とを行うようにした可動係止体と、により構成したものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−124328号公報
【特許文献2】特開平11−176516号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、機器本体に対するカード収容体の取付けは、できるだけ容易であることが好ましい。
【0006】
本発明は、機器本体に対するカード収容体の取付けが容易なカード固定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の目的を達成するために、本発明に係るカード固定装置は、接点に対し電気的に接続可能に構成されるカードを収容するカード収容体を有し、前記カード収容体は、スライドさせることにより前記機器本体内に固定が可能なスライド固定機構を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のカード固定装置によれば、機器本体に対するカード収容体の取付けが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のカード固定装置を構成するカード収容体の第一の形態例を示す平面斜視図である。
【図2】図1のカード固定装置を裏面から見た背面斜視図である。
【図3】図1のカード固定装置における可撓ロック部の背面斜視図である。
【図4】図1のカード固定装置を適用する機器本体の一例を示す平面斜視図である。
【図5】図1のカード固定装置を図4の機器本体に固定した状態を示す平面斜視図である。
【図6】カード固定装置にカードを挿入している状態を示す平面斜視図である。
【図7】図6をVII−VII方向から見たカードの挿入作用状態を示す断面図である。
【図8】図7の状態からカードが収容空間に収められた状態を示す断面図である。
【図9】カード固定装置にカードが装着された状態の平面斜視図である。
【図10】図5を裏面から見た背面斜視図である。
【図11】本発明のカード固定装置を構成するカード収容体の第二の形態例を示す平面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】
図1は本発明のカード固定装置の第一の形態例を示す平面斜視図、図2は図1のカード固定装置を裏面から見た背面斜視図、図3は図1のカード固定装置における可撓ロック部の背面斜視図、図4は図1のカード固定装置を適用する機器本体の一例を示す平面斜視図、図5は図1のカード固定装置を図4の機器本体に固定した状態を示す平面斜視図、図6はカード固定装置にカードを挿入している状態を示す平面斜視図、図7は図6をVII−VII方向から見たカードの挿入作用状態を示す断面図、図8は図7の状態からカードが収容空間に収められた状態を示す断面図、図9はカード固定装置にカードが装着された状態の平面斜視図、図10は図5を裏面から見た背面斜視図である。
【0012】
図1、図2に示すように本発明のカード固定装置は、バネ性のある金属板を用いて板金加工により一体構成としたカード収容体1からなっており、このカード収容体1は、例えば図4に機器本体2(筺体)の一例として示す携帯型電話機等に形成された取付開口3に固定される。そして、このカード収容体1にメモリカード等のカード4(図6参照)を装着することによって図5に示す機器本体2のバネ接点5と電気的に接続し、また、カード収容体1からカード4を取出せるようにしている。図5のバネ接点5は、図示しない基板に実装されたバネ接点端子コネクタ5aに複数備えられており、各バネ接点5は自身のもつ反発力によって常に上方に突出した状態を保持するよう付勢されている。従って、前記カード4をバネ接点5に押付けるようにカード収容体1に装着すると、カード4はバネ接点5と電気的に接続される。
【0013】
前記カード収容体1は、図1に示すように、上部が開放されてカードを収容できる略長方形の有底の収容空間6を備えており、該収容空間6の底部における前記図5のバネ接点5に対応した位置には接続用開口部7が形成されている。上記カード収容体1は、例えばバネ性のあるステンレス材(SUS304−CSP)等の薄板を用いてプレス等にて一体加工した板金部品からなっている。
【0014】
カード収容体1の収容空間6を形成している一側壁6a(左側壁)の上部には、図6に示すようにカード4の一辺を差込んで拘束し得るように収容空間6の内側に折り曲げた係止顎部8が一体に形成してある。
【0015】
また、カード収容体1の前記収容空間6を形成する一側壁6aと対向する他側壁6b(右側壁)には、図6のように、一辺を前記係止顎部8に係止させたカード4の他辺を押込むことによってカード4を収容空間6に抜出不能に装着することができ、また、収容空間6に装着したカード4を取出すための可撓ロック部9が一体に形成してある。
【0016】
可撓ロック部9は、図1〜図3に示すように、収容空間6の他側壁6bに鉛直上方に延びた鉛直部10と、該鉛直部10の上端から折り曲げられて収容空間6側に傾斜させた傾斜案内部11とを有している。前記可撓ロック部9の傾斜案内部11は、下端が常時収容空間6側に張出した状態を保持しており、傾斜案内部11は収容空間6側から指で押すと傾斜案内部11の下端が収容空間6の外部に変形できるバネ特性を有している。
【0017】
更に、傾斜案内部11の下端には図3、図7に示すように収容空間6の外側に向けて水平に折り曲げられた折り曲げ部12を有し、この折り曲げ部12の先端は前記鉛直部10の内側面に当接することによって外向きの変形量を制限するストッパ13を構成している。このストッパ13により可撓ロック部9のバネ機能の破壊防止が図られている。また、前記折り曲げ部12の先端の一部は前記鉛直部10に形成された穴14(図2、図3参照)を貫通して延設されており、この延設部15の先端を下方に折り曲げて前記鉛直部10の外側面に当接させることによって内向きの変形量を制限するストッパ16を構成している。このストッパ16により、傾斜案内部11の下端が収容空間6側に突出する抑え幅Sを略一定に保持するようになっている(図7参照)。
【0018】
前記可撓ロック部9の傾斜案内部11には、傾斜案内部11を収容空間6の外方に変形させる際に指の爪を掛けるための押圧用凹部17を形成している。
【0019】
また、収容空間6の前記係止顎部8及び可撓ロック部9を備えた側と直交する向きの後端壁6cには、後方に曲げられた後部延長片18が形成されており、該後部延長片18と後端壁6cとの角部には指の爪を掛けてカード4を取出すための取出用凹部19を形成している。
【0020】
なお、前記接続用開口部7を除く収容空間6の底部には、カード4がバネ接点5以外の機器に接触するのを防止すための絶縁シートを装着するようにしても構わない。
【0021】
また、前記カード収容体1は、機器本体2の取付開口3に載置してスライドさせるのみで機器本体2に固定できるようにしたスライド固定機構を備えている。
【0022】
スライド固定機構は、図1に示すように、前記収容空間6の一側壁6aと他側壁6bにおける長手方向前後の4箇所に、収容空間6の上端から側方外部に向けて折り曲げた側部係止片21,22,23,24を形成している。
【0023】
また、前記収容空間6の前端壁6dの上端には、前端壁6dの全幅のままで前方に向けて折り曲げた前部係止片25を形成しており、該前部係止片25の幅方向端部前端には下方に向けて折り曲げた係止爪26a,26bを形成している。
【0024】
そして、前記した後側の側部係止片23,24の下側には、収容空間6の底部から側方外部に向けて折り曲げた後部挾持片27,28を形成している。この後部挾持片27,28は、前記側部係止片23,24に対して前後の長さが短くなっている。また、前記前部係止片25の幅方向中心下部には、収容空間6の底辺から前方に向けて折り曲げた前部挾持片29を形成している。
【0025】
一方、前記機器本体2における取付開口3の上縁には、図4、図5に示すように前記カード収容体1に設けた側部係止片21,23を前後に所要の距離で移動可能に支持する浅い深さの案内凹部31と、側部係止片22,24を受ける案内面31’が形成されており、且つ後部の案内凹部31には前後の長さが短い後部挾持片27,28が上下に貫通できる切欠部32を形成している。従って、カード収容体1を機器本体2の取付開口3に載置すると、図5、図10に示すように後部挾持片27,28が切欠部32を貫通して側部係止片21,22,23,24が案内凹部31と案内面31’上に係止されるので、カード収容体1を前方にスライドさせると、案内凹部31下部の側部挾持部33を、側部係止片23,24と後部挾持片27,28によって上下から挾むようになっている。側部挾持部33の裏面には前方に向けて下向きに形成した傾斜面33aが形成されていて後部挾持片27,28がスムーズに前進できるようになっている。
【0026】
また、前記機器本体2の取付開口3の前部には前部挾持部34を備えている。前部挾持部34の上面には、前部係止片25の先端の係止爪26a,26bを案内する前方に向かって高さが高くなる傾斜面35と、該傾斜面35の前端に形成して係止爪26a,26bが嵌合する嵌合溝36が形成してあり、また、前部挾持部34の下面には、前記カード収容体1を後側から前方にスライドさせた際に前部挾持片29の前進を案内する挾持面37が形成されている。挾持面37には前方に向けて下向きに傾斜する傾斜面37aが形成されていて前部挾持片29がスムーズに前進できるようになっている。これにより、前記係止爪26a,26bと前部挾持片29は前部挾持部34を上下方向から掴むようになっている。
【0027】
以下に、上記形態例の作用を説明する。
【0028】
図1、図2に示したカード収容体1は、図4に示す携帯型電話機等の機器本体2に対してスライド固定機構により次のようにして固定される。先ず、前記カード収容体1を機器本体2に形成した取付開口3に嵌合させるようにすると、カード収容体1の後部挾持片27,28が切欠部32を貫通して側部係止片21,22,23,24が案内凹部31及び案内面31’上に係止される。この状態で、カード収容体1を前方にスライドさせるように指で押す。すると、後部挾持片27,28が側部挾持部33の下面の傾斜面33aに沿って進入することにより、側部挾持部33は側部係止片23,24と後部挾持片27,28とによって上下方向から挾持されるようになる。
【0029】
また、これと同時に、前記スライドによって、前部挾持片29が前部挾持部34下面の挾持面37に傾斜面37aに沿って進入し、且つ前部係止片25の係止爪26a,26bが傾斜面35に沿って前進した後、嵌合溝36に嵌合するようになる。これにより、前部挾持部34は係止爪26a,26bと前部挾持片29とによって上下方向から掴まれた状態になる。
【0030】
上記スライド固定機構によれば、カード収容体1をスライドさせるという簡単な操作で機器本体2に固定することができ、よって組立作業を容易且つ高能率に行うことができる。また、上記スライド固定機構は嵌め殺しの機能を有するために、機器本体2に固定したカード収容体1は取外すことが困難で外れ難くなる。
【0031】
次に、前記カード収容体1に対してカード4を装着、及び取出す操作について説明する。
【0032】
カード収容体1にカード4を装着するには、図6に示すように、カード収容体1の一側壁6aに備えたカード顎部の下側にカード4の一辺を差込む。この時、可撓ロック部9の傾斜案内部11は図7に実線で示すようにストッパ16が鉛直部10外面に当たった状態で収容空間6側に突出しているので、カード4の他側辺は傾斜案内部11上に乗った斜めの状態になっている。この状態から、カード4の他辺側を上部から矢印Aで示すように指で押圧する。すると、可撓ロック部9はそのバネ特性により二点鎖線で示すように外側に変形しカード4の他側辺は傾斜案内部11に沿って下降し、傾斜案内部11下端を通過するとカード4は図8、図9のように収容空間6に収容される。前記カード4の他側辺が傾斜案内部11下端を通過すると、傾斜案内部11下端はそのバネ特性によって再び収容空間6側に張出し、これによって収容空間6に収容されたカード4は抜出不能となる。この時、傾斜案内部11下端の収容空間6側への張出し長さはストッパ16によって規定されカード4の抑え幅Sが設定されている。
【0033】
上記したように、カード4を片手の指で押し込むのみで収容空間6に装着することができる。また、カード4が収容空間6に装着された状態では、図8のバネ接点5の上向きの反発力に抗してカード4が押し込められているので、カード4の下面には常時バネ接点5に押圧されており、よってカード4とバネ接点5の電気的な接続は確実に保たれる。
【0034】
なお、携帯型電話機の薄型化が図られてカード収容体1の収容空間6底面とカード4との間隔が小さくなった場合にはカード収容体1とカード4との間を確実に絶縁する必要があるが、このような場合には前述したように収容空間6の底面に絶縁シートを装着しておく、或いは、カード収容体1の接続用開口部7を大きく開口させることにより、カード収容体1とカード4が接触するのを防止することができる。
【0035】
次に、カード収容体1に収容されたカード4を取出すには、図8、図9に示すように、可撓ロック部9の傾斜案内部11に形成した押圧用凹部17に人差し指の爪を当てて傾斜案内部11を矢印Bで示すように収容空間6の外方に押圧する。この時、傾斜案内部11に押圧用凹部17を設けているので、指先による押圧ポイントが特定されて力が掛けやすくなる。
【0036】
傾斜案内部11下端がカード4の他辺より外側まで変形されると、カード4は傾斜案内部11下端による拘束が解除されるために、バネ接点5の反発力によってカード4は上方に飛び出すようになる。この時、前記指先で押圧用凹部17を押圧して傾斜案内部11を変形させることと、カード4が収容空間6から飛び出す作用とは略同時に起こるので、カード4は指に当たることになり、よってカード4がカード収容体1の外部に飛び出して汚れたり、或いは紛失する等の問題を防止できる。また、収容空間6から飛び出して指に当たったカード4は、押圧用凹部17から指を離すと傾斜案内部11に沿って上昇して図6に示した状態となるので、カード4を長手方向両端から摘まんで片手で容易に取出すことができる。
【0037】
また、指先が押圧用凹部17の押圧ポイントからずれたことにより万が一、カード4の飛び出しが途中で止まるようなことがあっても、後端壁6cに形成した取出用凹部19に爪を入れてカード4を容易に取出すことができる。
【0038】
図11は本発明のカード固定装置の第二の形態例を示す平面斜視図である。図11の形態例は、前記図1、図2の形態例と基本的な構成は同一であるが、可撓ロック部の構成のみが異なっているので、この構成が異なる部分についてのみ説明する。
【0039】
図11に示す可撓ロック部38は、収容空間6の他側壁6bの端部に形成した立上り部39から他側壁6bの中心側に延長された延長可撓部40を有しており、該延長可撓部40の先端に傾斜案内部41を形成した構成としている。尚、この形態例においても傾斜案内部41に図1に示したような押圧用凹部17を備えてもよい。
【0040】
図11の形態例においても傾斜案内部41の下端は常時収容空間6側に張出しており、該傾斜案内部41を矢印B方向の押圧して延長可撓部を変形させることにより傾斜案内部が収容空間6外部に移動してカードの取出しを行うことができ、前記図1、図2のカード収容体1と全く同様に作用することができる。上記図11に示した形態例によれば、図1、図2の場合に比して更に構成を簡略化することができる。
【0041】
上述したように、本発明では、単一構成の板金部品からなるカード収容体1によってカード固定装置を構成しているので、カード固定装置の精度保持と強度の信頼性を高めることができ、且つカード収容体1に備えた可撓ロック部9によるカード4の装着と、カード4の取出しとを片手の操作で容易に行うことができる。
【0042】
また、スライド固定機構によってカード収容体1を機器本体2に固定するようにしたので、機器本体2へのカード収容体1の装着が極めて容易になり、よって組立作業能率を大幅に高めることができ、しかもカード収容体1は機器本体2に確実に取付けられて機器本体2から外れ難くなる。
【0043】
尚、本発明のカード固定装置は、前記したメモリカード以外にカード型電池等の固定・取出しにも適用することができる。また、前記カード固定装置は、携帯型電話機の他、PDA、パソコン等に対するカードの固定・取出しにも適用することができる。
【0044】
また、本発明は上記形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0045】
1 カード収容体
2 機器本体(筺体)
4 カード
5 バネ接点
6 収容空間
6a 一側壁
6b 他側壁
6c 後端壁
6d 前端壁
7 接続用開口部
8 係止顎部
9 可撓ロック部
10 鉛直部
11 傾斜案内部
12 折曲げ部
13 ストッパ
14 穴
16 ストッパ
17 押圧用凹部
19 取出用凹部
38 可撓ロック部
39 立上り部
40 延長可撓部
41 傾斜案内部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
接点に対し電気的に接続可能に構成されるカードを収容するカード収容体を有し、
前記カード収容体は、スライドさせることにより機器本体内に固定が可能なスライド固定機構を有する、ことを特徴とするカード固定装置。
【請求項2】
前記カード収容体には、カードが収容される有底の収容空間が形成され、
一側壁に設けられ、前記カードの一辺を差込んで前記カードを拘束する係止部と、
前記一側壁と対向する他側壁に設けられ、鉛直上方に延設された鉛直部と、前記鉛直部の上端から前記収容空間の内側に折り曲げられて、前記カードの一辺が前記係止部に拘束されたとき、前記カードの他辺に当接する案内部と、を有し、前記案内部に沿って前記カードが押し込まれると変形して、前記カードの前記収容空間内への挿入を許す可撓ロック部と、を有し、
前記案内部には、前記収容空間の外側に折り曲げられた折り曲げ部が形成され、
前記折り曲げ部は、前記鉛直部に開口させた穴を貫通するよう延設され、且つその先端が前記鉛直部に係止されるストッパを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のカード固定装置。
【請求項3】
前記接点は、バネ性を有するバネ接点であり、
前記可撓ロック部の前記案内部は、前記収容空間の外側へ変形させられたとき、前記バネ接点の反発力によって前記収容空間に収められた前記カードが上方に押し出されるように構成したことを特徴とする請求項2記載のカード固定装置。
【請求項4】
前記可撓ロック部の前記案内部には、押圧用凹部が形成されたことを特徴とする請求項2又は3記載のカード固定装置。
【請求項5】
前記カード収容体の前記一側壁と直交する向きの端壁に、カード取出しのための取出用凹部が設けられたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項6】
前記可撓ロック部には、前記収容空間の前記他側壁端部の立上り部から他側壁の中心側に延長した延長可撓部の先端に、前記案内部が形成されることを特徴とする請求項2記載のカード固定装置。
【請求項7】
前記収容空間の底部には、絶縁シートが装着されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項8】
前記カードは、メモリカードであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1つに記載のカード固定装置を備えた携帯端末機。
【請求項1】
接点に対し電気的に接続可能に構成されるカードを収容するカード収容体を有し、
前記カード収容体は、スライドさせることにより機器本体内に固定が可能なスライド固定機構を有する、ことを特徴とするカード固定装置。
【請求項2】
前記カード収容体には、カードが収容される有底の収容空間が形成され、
一側壁に設けられ、前記カードの一辺を差込んで前記カードを拘束する係止部と、
前記一側壁と対向する他側壁に設けられ、鉛直上方に延設された鉛直部と、前記鉛直部の上端から前記収容空間の内側に折り曲げられて、前記カードの一辺が前記係止部に拘束されたとき、前記カードの他辺に当接する案内部と、を有し、前記案内部に沿って前記カードが押し込まれると変形して、前記カードの前記収容空間内への挿入を許す可撓ロック部と、を有し、
前記案内部には、前記収容空間の外側に折り曲げられた折り曲げ部が形成され、
前記折り曲げ部は、前記鉛直部に開口させた穴を貫通するよう延設され、且つその先端が前記鉛直部に係止されるストッパを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のカード固定装置。
【請求項3】
前記接点は、バネ性を有するバネ接点であり、
前記可撓ロック部の前記案内部は、前記収容空間の外側へ変形させられたとき、前記バネ接点の反発力によって前記収容空間に収められた前記カードが上方に押し出されるように構成したことを特徴とする請求項2記載のカード固定装置。
【請求項4】
前記可撓ロック部の前記案内部には、押圧用凹部が形成されたことを特徴とする請求項2又は3記載のカード固定装置。
【請求項5】
前記カード収容体の前記一側壁と直交する向きの端壁に、カード取出しのための取出用凹部が設けられたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項6】
前記可撓ロック部には、前記収容空間の前記他側壁端部の立上り部から他側壁の中心側に延長した延長可撓部の先端に、前記案内部が形成されることを特徴とする請求項2記載のカード固定装置。
【請求項7】
前記収容空間の底部には、絶縁シートが装着されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項8】
前記カードは、メモリカードであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載のカード固定装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1つに記載のカード固定装置を備えた携帯端末機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−198623(P2010−198623A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70416(P2010−70416)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【分割の表示】特願2003−372912(P2003−372912)の分割
【原出願日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【分割の表示】特願2003−372912(P2003−372912)の分割
【原出願日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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