カーボンナノチューブカソードのビーズブラスト活性化
粒子ブラスティング技術(サンドブラスティングまたはビーズブラスティングとも呼ばれる)を使用する印刷またはディスペンスされたカーボンナノチューブ(CNT)フィルムの活性化。このプロセスは、粒子が表面に当たるときに、表面の材料のいくらかが取り除かれるように、十分に高い速度で材料の粒子を送りことによって作動する。印刷CNTフィルムの表面は、粒子銃からの粒子によってゆっくり侵食される。CNTファイバーは、容易に除去され得ないので、印刷層のいくつかの層に埋め込まれ得る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2003年12月18日に出願された米国仮出願番号60/530,584号、および2004年6月25日に出願された米国出願番号10/877,241号に対する優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般的に、電界放出デバイスに関し、詳細には、カーボンナノチューブからの電界放出に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景情報)
カーボンナノチューブ(CNT)は、電界放出用途のための冷陰極電子供給源として使用される。これらの用途としては、ディスプレイ(特許文献1;および非特許文献1をい参照のこと)、X線管(特許文献1;および非特許文献2を参照のこと)、マイクロ波デバイス(非特許文献3)、衛星スラスターおよび中和器(neutralizer)ならびに電子の供給源を必要とする他の用途が挙げられる。いくつかの場合において、カーボンナノチューブフィルムまたはカーボンナノチューブ層は、現状技術において公知の種々の化学気相成長法(CVD)技術を使用して基材上で成長する。これらのフィルムは、一般的に、活性化プロセスを必要とせず、成長するままに使用される。しかし、CNT層をディスペンス(dispensing)または印刷することによってカーボンナノチューブ(CNT)カソードを製造することに多くの利点がある。特許文献2(本明細書中において参考として援用される)を参照のこと。これらのインクまたはペーストは、スクリーン印刷、ディスペンス、インクジェット印刷、噴霧、塗装、または他のこのような手段によって基材上に堆積される。
【0004】
これらのプロセスは、CVD技術を使用して基材上にCNT材料を成長させることに関していくつかの利点を有する。ディスペンスプロセスおよび印刷プロセスは、450℃〜500℃よりそれほど高いプロセス温度を必要としない;CNT製造プロセス(一般的に、600℃以上)は、ディスペンスプロセスから分離される。多くの異なるサイズおよび特徴のCNTを供給する、多くの販売業者が存在するので、電界放出用途のための最適な材料が同定され得る。さらに、印刷プロセスおよびディスペンスプロセスは、低コストであることが実証され、大量製造環境において大きな面積までスケールアップすることができる。これらのプロセスはまた、優れた電界放出特性(低い閾値電界、高い電流能力など)を有するCNTフィルムを作製し得る。
【0005】
これらの印刷アプローチまたはディスペンスアプローチに関する問題は、これらが、しばしば、活性化プロセスを必要とすることである。これらの活性化プロセスとしては、レーザーブラスティングまたはレーザービーム活性化(非特許文献4;および非特許文献5;および非特許文献6を参照のこと)、Arイオンプラズマへの曝露(非特許文献7を参照のこと)、エアジェットおよび表面スクラッチングまたは表面ラビング(非特許文献8を参照のこと)、またはテープ活性化(特許文献2;およびYu−Yang Chang,Jhy−Rong Sheu,およびCheng−Chung Lee,「Method of improving field emission efficiency for fabricating carbon nanotube field emitters」、特許文献3;およびDaniel T. Colbertら、「Method for growing continuous carbon fiber and compositions thereof」、特許文献4を参照のこと)が挙げられる。
【0006】
テープ活性化は、一般的に、接着テープおよびローラーまたはラミネーターを必要とする。CNTペーストが基材上にディスペンスされ、高温(例えば、300℃〜500℃)で処理されて、有機バインダーおよび溶媒を除去し、そしてペーストを硬化した後に、テープがこの基材に適用され、その結果、テープの接着側面が、基材およびCNT印刷パターンの頂部に固定される。テープは、ラミネーションまたはローリングまたは他の手段によって固定される。次いでテープは、基材から取り除かれ、このプロセスの間、CNTペーストの頂部層が取り除かれ、CNTの新鮮な層(硬化環境に曝露されていない)を露出する。CNT密度はまた、変更され得、そしていくらかのCNTが、基材に対して垂直に(基材の垂線に平行に)整列し得る。テープ活性化の問題点は、以下である:
1)接着材料が基材上に残り得る;
2)大きな面積および高容積にスケールアップすることが困難であり得る;
3)基材上の構造が損傷を受け得るかまたは変化し得る;
4)テープ上の接着層が、大きな面積にわたって均一でないかもしれない;ならびに
5)基材の表面全体にラミネーションされる間に適用される圧力の差、接着の差、およびテープがCNTペーストの特定の領域に適用されることを妨げる基材上に既にある構造に起因して、均一な放出特性を生じないかもしれない。
【0007】
最後の点の例は、図1に示される。CNTフィルムは、絶縁基材上の伝導ラインの上に印刷される。この場合において、1ピクセルのみが示されるが、多くのピクセルを有する基材についても同様にあてはまる。絶縁層はまた、基材上に印刷されて、活性化プロセスが完了した後に、グリッドに取り付けられるスペーサー層として作用する。テープおよびラミネーションローラーがこれらの構造の周囲を形成するほど十分に柔軟ではないので、グリッドスペーサー層の縁部近くにテープを適用することは困難である。これは、CNTピクセルの不完全な活性化を生じ、ピクセル領域における印刷CNT層の不均一な放出特性を生じる。
【0008】
レーザービーム活性化はまた、他の構造に近い、同じ不均一性の問題を有し得る。このレザービーム活性化はまた、レーザービームからの高熱に起因して、CNTを損傷し得る。これはまた、大面積のディスプレイの大量製造にスケールアップすることはできない。
【0009】
機械的スクラッチングまたは表面スクラッチングはまた、同じ問題を有する。機械的ブラシは、ウェルの底に印刷されるCNT層を活性化するために、図1に示されるウェルの底に到達し得る。機械的ブラシはまた、CNTファイバーの整列の方向を有害に変化し得る。
【特許文献1】米国再発行特許発明第38,223号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0092207A1号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0104603A1号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/0109086A1号明細書
【非特許文献1】C.G.Leeら、「FFDs with CNT on large area applications」,Proceedings of the 9th International Display Workshops,2002,Dec.4−6,Hiroshima,Japan,p.1021
【非特許文献2】G.Z.Yueら、「Generation of continuous and pulsed diagnostic imaging x−ray radiation using a carbon−nanotube−based field−emission cathode」,Applied Physics Letters,Vol.81,pp.344−357
【非特許文献3】Chris Bowerら、「A micromachined vacuum triode using a carbon nanotube cold cathode」,IEEE Transactions on Electron Devices,2002 August,Vol.49,No.8,p.1478
【非特許文献4】Junko Yotaniら、「CNT−FED for Character Displays」,Society for Information Display 2004 International Symposium Digest of Technical Papers.,2004,May 26−27,Vol.35,Book II,p.828−831
【非特許文献5】S.Nakataら、「Fabrication of CNT Electron Source by Simple Stacking for Obtaining Uniform Emission Distributions」,Society for Information Display 2004 International Symposium Digest of Technical Papers,2004,May 26−27,Vol.35,Book II,p.928−931
【非特許文献6】W.Rochanachiraparら、「Effect of laser irradiation on CNT−cathodes in different atmospheres」,Proceedings of the l0th International Display Workshops,2003,Dec.3−5,Fukuoka,Japan,p.1207−1210
【非特許文献7】Yasunori Kanazawaら、「Improvement in electron emission from carbon nanotube cathodes after Ar plasma treatment」,Journal of Vacuum Science and Technology B,2004 June 3,Vol.22,p.1342−1344
【非特許文献8】Kwang−Bok Kimら、「Efficient electron emissions from printed carbon nanotubes by surface treatments」,Journal of Vacuum Science and Technology B,2004 June 3,Vol.22,p.1331−1334
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
より低コストであり得、大量にスケールアップすることができ、そしてカソードにおける電界放出均一性を改善する、活性化プロセスが、当該分野において必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明、およびその利点をより完全に理解するために、添付の図面とともに以下の説明に対する参照がここでなされる。
【0012】
(詳細な説明)
粒子ブラスティング技術(サンドブラスティングまたはビーズブラスティングとも呼ばれる)を使用する、印刷CNTフィルムまたはディスペンスCNTフィルムの活性化のシステムおよび方法が開示される。このプロセスは、粒子が表面に当たった場合に、表面の材料のいくらがが除去されるように、十分に高い速度で粒子の材料を送ることによって作動する。これは、大理石またはグラニットのような固い石に特徴またはテキストを彫るために使用されるプロセスに類似する。類似のプロセスはまた、回路に損傷を与えることなく、回路の製造の間にマイクロエレクトロニクス回路の表面から塵粒子を除くのに十分に穏和であるように開発されている。
【0013】
図2を参照して、粒子またはビーズは、強制空気、遠心分離プロセスまたは他の手段を使用して、銃から表面に発射される。このプロセスを実施するために作動可能な機械は、Alps Engineering Micro Blast Machine BSP−20である。これは、卓上機械であるが、Alps Engineeringおよび他の会社は、大きな面積および大量の適用のためにかなり大きな機械を作製している。類似の機械は、プラズマディスプレイパネルのためのガラス基材上のバリアリブ構造に使用されている(米国特許第5,876,542号)。粒子は、ガラス、シリカSiO2、アルミナAl2O3、ケイ素Si、あるいは他の絶縁体、半導体、金属粒子、または粉末のような固体材料であり得る。粒子は、球形、立方体、または他の形状であり得、滑らかまたは粗い表面を有する。粒子はまた、ワイヤ、ウィスカー、またはナノチューブであり得る。これらは、凍結水H2Oまたは二酸化炭素CO2「ドライアイス」のような凍結材料(すなわち、標準の室温および圧力において通常液体または気体である材料)であり得る。ドライアイス(CO2)は、残留物を残さない(表面に当たった後に、気体に蒸発する)。砂粒子(大部分SiO2)も作用する。
【0014】
印刷CNTフィルムの表面は、粒子銃からの粒子によってゆっくりと侵食される。CNTファイバーは、印刷層のいくつかの層に埋め込まれ得、その結果、これらは、容易に除去され得ない。図3に示されるように、次いで、このプロセスは、CNTの新しい層を露出し、印刷CNT層から結合材料の頂部層のいくらかを除去する。
【0015】
このプロセスの利点を実証するために、CNTペーストの層を、単層カーボンナノチューブを使用して印刷した。二層ナノチューブおよび多層ナノチューブもまた、類似の結果で使用され得る。CNTペーストを、正方形のピクセルパターンで基材上にスクリーン印刷した。サンプルの一部を、上記のようにサンドブラスティングによって活性化して、印刷材料の頂部層のみを除去した(次の図の頂部部分)。小ラボサンドブラスター(small lab sandblaster)を使用した。サンプルの中心部分は、いかなる方法によっても全く活性化されなかった。サンプルの他の第3部分を、テープ方法(図1を参照のこと)を使用して活性化した。サンプルを真空試験チャンバに載せ、サンプルの全ての切片を同時に試験した。サンプルを、一方の電極としてリンアノードおよび他方の電極としてCNTカソードを有するダイオード構成で載せた。アノードをアースにした。カソードからの電子が引き抜かれ、アノードへと加速され、カソード電極とアノード電極との間の電場の結果として光を発生するように、パルス化バイアス電圧をカソードにかけた。図4は、サンドブラスト方法が、カソードのテープ活性化領域および非活性化領域と比較して、より低い閾値を達成するように、印刷CNTカソードを活性化したことを示す。同じ電位において、テープ活性化領域および非活性化領域(ほとんど光がない)と比較して、より多くの電流が、サンドブラスティングによって活性化された領域から引き抜かれる(この領域のリンから来るより多くの光を導く)。
【0016】
ハードマスク(例えば、金属箔)またはソフトマスク(例えば、フォトレジスト)は、サンドブラストパターンを規定し、粒子がインタクトなままである必要があるカソードの他の領域を侵食することを妨げるのを助け得る。カソードの大きな領域をカバーするために、複数の銃が使用され得るか、または銃が大きくあり得る。粒子は、数ミリメートルの直径の大きさであり得るか、または数十ナノメートルの小ささであり得る。より小さな粒子は、より穏やかであり、より細かいパターンを生じる。より大きな粒子は、材料の除去がより効率的であり、より速い処理を生じる。上記プロセスにおいて、0.1mm(100ミクロン)以下のオーダーの直径の粒子が使用された。
【0017】
(代替実施形態番号1)
先に記載のように、カーボンナノチューブを含むペースト材料をスクリーン印刷することによって基材に適用されるCNT材料が使用される。この実施形態は、本発明の活性化プロセスがこのタイプのCNTカソード材料について優れていることを示す。
【0018】
CNTペーストは、以下の成分を混合することによって調製され得る。Iljin Nanotech Co.,Korea製の単層CNT材料をこの処方物において使用し得る。
【0019】
(CNTペーストの調製)
ペーストを作製するためのレシピを以下に与える。幅広い範囲のCNTペーストが可能である。
【0020】
【数1】
ビヒクル材料は、ペースト中の粉末のための担体として作用し、揮発物(溶媒)および不揮発物(ポリマー)有機物の両方から構成される。ビヒクルの例は、Pierce & Stevens Corp.によって提供されるモデルF1016A02である。
【0021】
シンナー(Terpineol、Dupont 8250)を、ペーストの粘度を調製するために添加し得る。この混合物を最小に粉砕し、乳鉢および乳棒で混合し、次いで、この混合物を撹拌(例えば、3時間)するために機械的攪拌機に移し得る。次いで、この混合物を三ロールミルに移して、ペーストをさらに均質化し得る。この技術を実施する当業者によって使用されるCNTペーストを作製するのに多くの改変が存在する。本発明の活性化プロセスは、これらのCNTペーストレシピの全てで作用する。
【0022】
(CNTペーストの印刷)
ペーストを調製した後、ペーストを基材(例えば、ガラス)上に印刷し得る。2つのタイプのガラス基材を使用し得る。
【0023】
1)ある場合において、この基材をITOの層で覆って、導電回路を印刷CNTパターンで提供し得る。ポリエステル繊維の細かいメッシュ(355メッシュ)スクリーンを使用して、基材上にCNTペーストを印刷し得る。印刷層の領域は、3cm×3cmであり得る。ペーストの粘度を、50,000〜150,000センチポアズ(cps)に調節され得る。
【0024】
2)別の例において、ガラス基材を、伝導性銀(Ag)ペーストの印刷パターン化層および誘電ガラスフリット層(代表的に、CNTベース電界放出ディスプレイで使用される)で被覆され得る。印刷Agおよび誘電ガラスフリット層は、CNTペースト層が基材上に印刷されるときまで、高温で既に硬化され得る。CNTペーストは、基材上にCNT層をパターン付けるために金属ステンシルマスクを使用して印刷され得る。ペーストの粘度を50,000〜150,000センチポアズに調節し得る。
【0025】
両方の場合において、AMIによって作製されたPrescoスクリーンプリンターを使用して、基材上にCNTペーストを印刷するために使用し得る。他のスクリーンプリンターもまた作動し得る。代表的なスキージ印刷速度および圧力を使用し得、スクリーン印刷の当業者に周知であり得る。
【0026】
CNT層を印刷した後に、基材をスクリーン印刷ガラスフリットおよびAgパターンの当業者に公知の標準的なプロセスを使用して乾燥および硬化され得る。窒素ガスが、高温硬化プロセスの間にオーブンを通して流れ得る。多くの改変を使用してCNTペーストを乾燥および硬化し得る。
【0027】
(印刷CNTカソードの活性化)
いくつかのサンプルを上記のように調製した。各々をAlps Engineering MBP−20 Micro Blast Machineに載せた。直径30ミクロンのガラスビーズをMBP−20マシン中に充填した。この機械を、各サンプルについて同じパターンで前後にビーズスプレーノズルをラスター(raster)するようにプログラムした。改変されたパラメーターを以下であった:
ビーズの速度は、銃にビーズストックを送達するフィードモーターの一分当たりの回転数(rpm)で示されるように、銃中に供給される;ならびに
空気圧は、基材表面にビーズを強制するために使用された。20psi(1平方インチ当たりのポンド)で開始していくつかの圧力を試みた。CNTペース材料は、発射工程の後に非常に柔らかい。良好な結果は、銃が低い圧力(約4.2psi)で作動したときに達成された。
【0028】
(活性プロセスの電界放出結果)
表1は、355メッシュプロセスで印刷されるいくつかのサンプルの結果を示す。サンプルp3−aは、サンドブラスティングによってではなく標準的なテープ活性化プロセスによって活性化されたコントロールサンプル(比較のため)であった(図1を参照のこと)。このプロセスで除去されたCNTのおよその量(この材料の暗さによって決定される)を最後のカラムに示す。電界放出性能結果はまた、3cm×3cm平方カソード面積からの電流の30mAを達成するために必要な抽出電場(extraction field)として示す。低い抽出電場は、カソードの品質を判断するための1つの性能指数である;低い抽出電場は、他の全てのパラメーターが等しい場合望ましい。100の供給速度および4.2psiの銃空気圧を使用してビーズブラスト活性を適用することによって、抽出電場は、テープ活性化プロセスを使用して処理されるコントロールサンプルよりも有意に低い30mAの電流で達成された。
【0029】
【表1】
抽出電場の関数として電流密度で表現される、サンプルのそれぞれについての電界放出電流−電圧(I−V)曲線を、図5に示す。サンプルを、2%デューティーファクタでダイオードモードで試験した。
【0030】
類似の結果は、Agフィードライン上のステンシル印刷サンプルで達成した。図6は、上半分の標準テープ活性プロセスおよび下半分のビーズブラスト活性化プロセスによって処理されたサンプルから放出された光を示す。CNTカソード基材を、ダイオードモードでアノードスクリーンで組み立て、2%デューティーファクタで作動した。両方の半分を同じ電場に供した。より明るい半分(ビーズブラストプロセスによって活性された)は、より低い閾値電場を有し、この画像が撮られた特定の電流においてより多くの電流を送達する。
【0031】
図7は、テープ(従来の)活性化プロセスによって調製された類似のサンプルと比較してビーズブラスト(Micro Blast)法によって活性化したサンプルのI−V曲線を示す。この結果は、ビーズブラスト法がまたより低い閾値電場を導くことを示す。
【0032】
(代替実施形態番号2)
表面上に噴霧またはディスペンスされるCNT材料もまた使用される。しばしばこの材料は、スクリーン印刷によって堆積されるペーストサンプルと比較して基材上にCNTを保持するために、ほとんどまたは全くバインダーを有さない(Chili−Che Kuoら、「Spray−coated process for preparing CNT−FED cathode」、SID 2004 International Symposium Digest of Technical Papers,Vol.35,Book II,p.825−827、May 26−27,2004)。本発明の活性化プロセスは、同様にこのタイプのCNTカソード材料で十分に作動する。
【0033】
Carbon Naotechnologies Incorporated,Houston,USAからの精製単層カーボンナノチューブ(SWNT)粉末を使用し得る。これらのSWNTは、約1〜2nmの直径および1〜15ミクロンの長さであり得る。他の単層または多層カーボンナノチューブをまた使用し得る。このプロセスはまた、ガラス、SiO2、Al2O3、または他の絶縁体、半導体もしくは金属および合金のような他の材料のナノ粉末およびマイクロ粉末と混合されるCNT材料で十分に作動する。
【0034】
(SWNT溶液の調製)
1)CNTの粉砕
CNT材料を、より短く粉砕して、溶媒中のCNTの分散を改善し得る。これは、材料特性のより良い制御を可能にし得る。いくつかの場合において、粉砕無しで満足な結果が達成され得る。単純なボールミルを使用して、SWNT束を粉砕し得る。この機械の速度は、一分当たり約50〜60回転であり得る。0.05〜1.0gのSWNT束ならびに40〜100 Al2O3ボール(5〜10mm直径)は、200〜1000ml IPA(イソプロピルアルコール)に混合され得る。この混合物を、SWNTを分散させるために1〜7日間粉砕し得る。界面活性剤(例えば、Triton(登録商標)X−100、100ml IPA当たり約1滴)または類似の材料をまた、SWNTのより良い分散を達成するために、この混合物に添加し得る。
【0035】
他の溶媒を、IPAの代わりに使用し得る(例えば、アセトン)。溶媒の混合物もまた使用し得る。水または水と有機溶媒の混合物もまた使用され得る。IPAは、安価であり、あまり有害でも有毒でもなく、比較的低い温度で蒸発し得る。
【0036】
2)超音波混合
SWNTが容易に凝集し得る(互いに粘着し得る)ので、ホーン(horn)または浴を使用する超音波混合は、SWNTを基材上に噴霧する前に、SWNTを分散させるためにボールミルから取り除いた後にSWNT溶液に適用され得る。SWNT溶液が約40℃に温められ始めるまで、3〜5分間、超音波処理機に全出力が適用され得る。超音波エネルギーを溶液に適用する他の手段もまた使用され得る。
【0037】
3)CNT混合物の基材上への噴霧
SWNTを、2cm×2cm正方形パターンで、ITOコートプレート上に噴霧し得る。シャドウマスクを使用して、ガラス上にSWNTのパターンを規定し得る。SWNT溶液を、種々の基材(例えば、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、有機物および半導体)上に噴霧し得る。基材を、伝導性パターン化層、絶縁性パターン化層、または半導体パターン化層でコーティングして、ある領域に電気伝導性を与え、他の領域に電気絶縁性または選択された電気抵抗を与え得る。これらの層は、印刷法(厚膜)を使用して、または蒸発、スパッタリングまたは他の薄膜法によって、堆積され得る。フォトリソグラフィーパターン付けプロセスおよび/またはエッチングプロセスは、これらの層のさらなるパターン付けのために必要とされ得る。これらは、ディスプレイおよびIC工業におして使用される標準的な技術であり、本発明に関連しない。
【0038】
基材上へのさらに均一な十分に分散されたSWNTコーティングを達成するために、さらなるIPAを、噴霧の前に上記溶液に添加し得る。マスクの下で望まない領域に溶液が流れることを妨げるために、基材を、IPA溶媒を迅速に蒸発させるために、噴霧プロセスの間、前側および後ろ側の両方で、50℃〜100℃に加熱し得る。ガラスの後の磁石を使用して、金属シャドウマスクをガラスにしっかり保持し得る。基材は、SWNTが表面全体を均一に覆うまで、数回、前後または上下に噴霧され得る。SWNTの厚みは、約1〜5ミクロンであり得る。噴霧設定の図を、図8に示す。インクジェット印刷技術または他の印刷技術をまた使用して、CNT混合物を基材に適用し得る。
【0039】
(噴霧CNTカソードの活性化)
いくつかのサンプルを上記のように調製した。各々をApls Engineering MBP−20 Micro Blast Machineに載せた。直径30ミクロンのガラスビーズをMBP−20マシーン中に装填した。この機械を、各サンプルについて同じパターンで前後にビーズスプレーノズルをラスターするようにプログラムした。使用されたパラメーターを以下であった:
ビーズの速度は、銃にビーズストックを送達するフィードモーターの一分当たりの回転数(rpm)で示されるように、銃中に供給される;ならびに
空気圧は、基材表面にビーズを強制するために使用された。20psi(1平方インチ当たりのポンド)で開始していくつかの圧力を試みた。CNTが基材表面に弱く結合した(結合剤を使用しなかった)ので、この圧力設定が材料を迅速に除去したことを発見した。良好な結果は、銃が低圧(3psi未満)で作動したときに達成された。
【0040】
表2は、いくつかのサンプルの結果を示す。サンプルc−1は、ビーズブラスティングによって活性化されたのではなく、標準的なテープ活性化プロセスによって活性化されたコントロールサンプルであった(図1を参照こと)。これを比較のためのコントロールとして使用した。このプロセスで除去されたCNT材料のおよその量を最後のカラムに示す。電界放出性能結果は、2cm×2cm正方形カソード領域からの電流の30mAを達成するために必要とされる抽出電場として示される。低い抽出電場は、カソードの品質を判断するための1つの性能指数である;低い抽出電場は、他の全てのパラメーターが等しい場合望ましい。
【0041】
【表2】
電界放出電流−電圧(I−V)曲線(抽出電場の関数としての電流密度として示される)を、図9に示す。最も低い抽出電場の曲線は、c−4であるが、他の曲線が類似の結果を示す。本明細書中に開示されるビーズブラスティング技術によって活性化された少なくとも3つのサンプルは、ベンチマークテープサンプルと同様に良いかまたはより良い結果である。サンプルを2%デューティーファクタでダイオードモードで試験した。
【0042】
(改変)
ビーズブラスト活性化プロセスは、単層、二層または多層のカーボンナノチューブから作製されたCNTカソードで作動する。ビーズブラスティングプロセスを使用してカソードを活性化するために使用される同じプロセスにおいてCNTカソードをパターン付けすることが可能である。例えば、標準的なスクリーン印刷技術を使用して、CNTファイバーを含む伝導性フィードラインのラインをパターン付けし得る。マスクおよびビーズブラスターを使用して、マスクの開放領域によって規定されるようなカソードの特定の領域を活性化し得る。
【0043】
工程1.ガラスのような絶縁性基材上にCNTファイバーを含む伝導性フィードラインを印刷する。図10Aを参照のこと。
【0044】
工程2.伝導性フィードライン上にマスクを置き、マスクを通してビーズブラストを行う。図10Bを参照のこと。
【0045】
工程3.マスクを除き、フィードラインがブラスティングビーズに曝露された領域(マスクの穴に対応する領域)のみが、良好な電界放出で活性化される。図10Cを参照のこと。このプロセスは、フィードラインがまたガラスフリットのような絶縁層でコーティングされた場合に、十分に等しく作動する。図11を参照のこと。ビーズブラスティングは、絶縁層を通して穴を開ける。穴の底がCNTファイバーを含むフィードライン層に達した場合に、ブラスティングの活性化度は、作製された穴の内側のこの層を活性化する。
【0046】
ビーズまたは粒子の攻撃角度が、(代表的には)表面に対して垂直であり得るが、0〜90度の範囲の、垂直から外れた他の角度であり得ることがまた重要である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、カーボンナノチューブのテープ活性化を示す。
【図2】図2は、本発明の実施形態を示す。
【図3】図3は、ビーズブラスティングによるカーボンナノチューブの曝露を示す。
【図4】図4は、種々の方法によって活性化された冷陰極から放出された光の比較を示す。
【図5】図5は、種々の方法によって活性化された冷陰極サンプルのIVグラフを示す。
【図6】図6は、種々の方法によって活性化された冷陰極から放出された光の比較を示す。
【図7】図7は、種々の方法によって活性化された冷陰極サンプルのIVグラフを示す。
【図8】図8は、基材にCNT混合物を適用するための方法を示す。
【図9】図9は、IV曲線を示す。
【図10】図10A〜10Cは、冷陰極を活性化するためにマスクを通してビーズブラスターをラスター(raster)するためのプロセスを示す。
【図11】図11は、絶縁層を通すビーズブラスティングを示す。
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本発明は、2003年12月18日に出願された米国仮出願番号60/530,584号、および2004年6月25日に出願された米国出願番号10/877,241号に対する優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般的に、電界放出デバイスに関し、詳細には、カーボンナノチューブからの電界放出に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景情報)
カーボンナノチューブ(CNT)は、電界放出用途のための冷陰極電子供給源として使用される。これらの用途としては、ディスプレイ(特許文献1;および非特許文献1をい参照のこと)、X線管(特許文献1;および非特許文献2を参照のこと)、マイクロ波デバイス(非特許文献3)、衛星スラスターおよび中和器(neutralizer)ならびに電子の供給源を必要とする他の用途が挙げられる。いくつかの場合において、カーボンナノチューブフィルムまたはカーボンナノチューブ層は、現状技術において公知の種々の化学気相成長法(CVD)技術を使用して基材上で成長する。これらのフィルムは、一般的に、活性化プロセスを必要とせず、成長するままに使用される。しかし、CNT層をディスペンス(dispensing)または印刷することによってカーボンナノチューブ(CNT)カソードを製造することに多くの利点がある。特許文献2(本明細書中において参考として援用される)を参照のこと。これらのインクまたはペーストは、スクリーン印刷、ディスペンス、インクジェット印刷、噴霧、塗装、または他のこのような手段によって基材上に堆積される。
【0004】
これらのプロセスは、CVD技術を使用して基材上にCNT材料を成長させることに関していくつかの利点を有する。ディスペンスプロセスおよび印刷プロセスは、450℃〜500℃よりそれほど高いプロセス温度を必要としない;CNT製造プロセス(一般的に、600℃以上)は、ディスペンスプロセスから分離される。多くの異なるサイズおよび特徴のCNTを供給する、多くの販売業者が存在するので、電界放出用途のための最適な材料が同定され得る。さらに、印刷プロセスおよびディスペンスプロセスは、低コストであることが実証され、大量製造環境において大きな面積までスケールアップすることができる。これらのプロセスはまた、優れた電界放出特性(低い閾値電界、高い電流能力など)を有するCNTフィルムを作製し得る。
【0005】
これらの印刷アプローチまたはディスペンスアプローチに関する問題は、これらが、しばしば、活性化プロセスを必要とすることである。これらの活性化プロセスとしては、レーザーブラスティングまたはレーザービーム活性化(非特許文献4;および非特許文献5;および非特許文献6を参照のこと)、Arイオンプラズマへの曝露(非特許文献7を参照のこと)、エアジェットおよび表面スクラッチングまたは表面ラビング(非特許文献8を参照のこと)、またはテープ活性化(特許文献2;およびYu−Yang Chang,Jhy−Rong Sheu,およびCheng−Chung Lee,「Method of improving field emission efficiency for fabricating carbon nanotube field emitters」、特許文献3;およびDaniel T. Colbertら、「Method for growing continuous carbon fiber and compositions thereof」、特許文献4を参照のこと)が挙げられる。
【0006】
テープ活性化は、一般的に、接着テープおよびローラーまたはラミネーターを必要とする。CNTペーストが基材上にディスペンスされ、高温(例えば、300℃〜500℃)で処理されて、有機バインダーおよび溶媒を除去し、そしてペーストを硬化した後に、テープがこの基材に適用され、その結果、テープの接着側面が、基材およびCNT印刷パターンの頂部に固定される。テープは、ラミネーションまたはローリングまたは他の手段によって固定される。次いでテープは、基材から取り除かれ、このプロセスの間、CNTペーストの頂部層が取り除かれ、CNTの新鮮な層(硬化環境に曝露されていない)を露出する。CNT密度はまた、変更され得、そしていくらかのCNTが、基材に対して垂直に(基材の垂線に平行に)整列し得る。テープ活性化の問題点は、以下である:
1)接着材料が基材上に残り得る;
2)大きな面積および高容積にスケールアップすることが困難であり得る;
3)基材上の構造が損傷を受け得るかまたは変化し得る;
4)テープ上の接着層が、大きな面積にわたって均一でないかもしれない;ならびに
5)基材の表面全体にラミネーションされる間に適用される圧力の差、接着の差、およびテープがCNTペーストの特定の領域に適用されることを妨げる基材上に既にある構造に起因して、均一な放出特性を生じないかもしれない。
【0007】
最後の点の例は、図1に示される。CNTフィルムは、絶縁基材上の伝導ラインの上に印刷される。この場合において、1ピクセルのみが示されるが、多くのピクセルを有する基材についても同様にあてはまる。絶縁層はまた、基材上に印刷されて、活性化プロセスが完了した後に、グリッドに取り付けられるスペーサー層として作用する。テープおよびラミネーションローラーがこれらの構造の周囲を形成するほど十分に柔軟ではないので、グリッドスペーサー層の縁部近くにテープを適用することは困難である。これは、CNTピクセルの不完全な活性化を生じ、ピクセル領域における印刷CNT層の不均一な放出特性を生じる。
【0008】
レーザービーム活性化はまた、他の構造に近い、同じ不均一性の問題を有し得る。このレザービーム活性化はまた、レーザービームからの高熱に起因して、CNTを損傷し得る。これはまた、大面積のディスプレイの大量製造にスケールアップすることはできない。
【0009】
機械的スクラッチングまたは表面スクラッチングはまた、同じ問題を有する。機械的ブラシは、ウェルの底に印刷されるCNT層を活性化するために、図1に示されるウェルの底に到達し得る。機械的ブラシはまた、CNTファイバーの整列の方向を有害に変化し得る。
【特許文献1】米国再発行特許発明第38,223号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0092207A1号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0104603A1号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/0109086A1号明細書
【非特許文献1】C.G.Leeら、「FFDs with CNT on large area applications」,Proceedings of the 9th International Display Workshops,2002,Dec.4−6,Hiroshima,Japan,p.1021
【非特許文献2】G.Z.Yueら、「Generation of continuous and pulsed diagnostic imaging x−ray radiation using a carbon−nanotube−based field−emission cathode」,Applied Physics Letters,Vol.81,pp.344−357
【非特許文献3】Chris Bowerら、「A micromachined vacuum triode using a carbon nanotube cold cathode」,IEEE Transactions on Electron Devices,2002 August,Vol.49,No.8,p.1478
【非特許文献4】Junko Yotaniら、「CNT−FED for Character Displays」,Society for Information Display 2004 International Symposium Digest of Technical Papers.,2004,May 26−27,Vol.35,Book II,p.828−831
【非特許文献5】S.Nakataら、「Fabrication of CNT Electron Source by Simple Stacking for Obtaining Uniform Emission Distributions」,Society for Information Display 2004 International Symposium Digest of Technical Papers,2004,May 26−27,Vol.35,Book II,p.928−931
【非特許文献6】W.Rochanachiraparら、「Effect of laser irradiation on CNT−cathodes in different atmospheres」,Proceedings of the l0th International Display Workshops,2003,Dec.3−5,Fukuoka,Japan,p.1207−1210
【非特許文献7】Yasunori Kanazawaら、「Improvement in electron emission from carbon nanotube cathodes after Ar plasma treatment」,Journal of Vacuum Science and Technology B,2004 June 3,Vol.22,p.1342−1344
【非特許文献8】Kwang−Bok Kimら、「Efficient electron emissions from printed carbon nanotubes by surface treatments」,Journal of Vacuum Science and Technology B,2004 June 3,Vol.22,p.1331−1334
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
より低コストであり得、大量にスケールアップすることができ、そしてカソードにおける電界放出均一性を改善する、活性化プロセスが、当該分野において必要である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明、およびその利点をより完全に理解するために、添付の図面とともに以下の説明に対する参照がここでなされる。
【0012】
(詳細な説明)
粒子ブラスティング技術(サンドブラスティングまたはビーズブラスティングとも呼ばれる)を使用する、印刷CNTフィルムまたはディスペンスCNTフィルムの活性化のシステムおよび方法が開示される。このプロセスは、粒子が表面に当たった場合に、表面の材料のいくらがが除去されるように、十分に高い速度で粒子の材料を送ることによって作動する。これは、大理石またはグラニットのような固い石に特徴またはテキストを彫るために使用されるプロセスに類似する。類似のプロセスはまた、回路に損傷を与えることなく、回路の製造の間にマイクロエレクトロニクス回路の表面から塵粒子を除くのに十分に穏和であるように開発されている。
【0013】
図2を参照して、粒子またはビーズは、強制空気、遠心分離プロセスまたは他の手段を使用して、銃から表面に発射される。このプロセスを実施するために作動可能な機械は、Alps Engineering Micro Blast Machine BSP−20である。これは、卓上機械であるが、Alps Engineeringおよび他の会社は、大きな面積および大量の適用のためにかなり大きな機械を作製している。類似の機械は、プラズマディスプレイパネルのためのガラス基材上のバリアリブ構造に使用されている(米国特許第5,876,542号)。粒子は、ガラス、シリカSiO2、アルミナAl2O3、ケイ素Si、あるいは他の絶縁体、半導体、金属粒子、または粉末のような固体材料であり得る。粒子は、球形、立方体、または他の形状であり得、滑らかまたは粗い表面を有する。粒子はまた、ワイヤ、ウィスカー、またはナノチューブであり得る。これらは、凍結水H2Oまたは二酸化炭素CO2「ドライアイス」のような凍結材料(すなわち、標準の室温および圧力において通常液体または気体である材料)であり得る。ドライアイス(CO2)は、残留物を残さない(表面に当たった後に、気体に蒸発する)。砂粒子(大部分SiO2)も作用する。
【0014】
印刷CNTフィルムの表面は、粒子銃からの粒子によってゆっくりと侵食される。CNTファイバーは、印刷層のいくつかの層に埋め込まれ得、その結果、これらは、容易に除去され得ない。図3に示されるように、次いで、このプロセスは、CNTの新しい層を露出し、印刷CNT層から結合材料の頂部層のいくらかを除去する。
【0015】
このプロセスの利点を実証するために、CNTペーストの層を、単層カーボンナノチューブを使用して印刷した。二層ナノチューブおよび多層ナノチューブもまた、類似の結果で使用され得る。CNTペーストを、正方形のピクセルパターンで基材上にスクリーン印刷した。サンプルの一部を、上記のようにサンドブラスティングによって活性化して、印刷材料の頂部層のみを除去した(次の図の頂部部分)。小ラボサンドブラスター(small lab sandblaster)を使用した。サンプルの中心部分は、いかなる方法によっても全く活性化されなかった。サンプルの他の第3部分を、テープ方法(図1を参照のこと)を使用して活性化した。サンプルを真空試験チャンバに載せ、サンプルの全ての切片を同時に試験した。サンプルを、一方の電極としてリンアノードおよび他方の電極としてCNTカソードを有するダイオード構成で載せた。アノードをアースにした。カソードからの電子が引き抜かれ、アノードへと加速され、カソード電極とアノード電極との間の電場の結果として光を発生するように、パルス化バイアス電圧をカソードにかけた。図4は、サンドブラスト方法が、カソードのテープ活性化領域および非活性化領域と比較して、より低い閾値を達成するように、印刷CNTカソードを活性化したことを示す。同じ電位において、テープ活性化領域および非活性化領域(ほとんど光がない)と比較して、より多くの電流が、サンドブラスティングによって活性化された領域から引き抜かれる(この領域のリンから来るより多くの光を導く)。
【0016】
ハードマスク(例えば、金属箔)またはソフトマスク(例えば、フォトレジスト)は、サンドブラストパターンを規定し、粒子がインタクトなままである必要があるカソードの他の領域を侵食することを妨げるのを助け得る。カソードの大きな領域をカバーするために、複数の銃が使用され得るか、または銃が大きくあり得る。粒子は、数ミリメートルの直径の大きさであり得るか、または数十ナノメートルの小ささであり得る。より小さな粒子は、より穏やかであり、より細かいパターンを生じる。より大きな粒子は、材料の除去がより効率的であり、より速い処理を生じる。上記プロセスにおいて、0.1mm(100ミクロン)以下のオーダーの直径の粒子が使用された。
【0017】
(代替実施形態番号1)
先に記載のように、カーボンナノチューブを含むペースト材料をスクリーン印刷することによって基材に適用されるCNT材料が使用される。この実施形態は、本発明の活性化プロセスがこのタイプのCNTカソード材料について優れていることを示す。
【0018】
CNTペーストは、以下の成分を混合することによって調製され得る。Iljin Nanotech Co.,Korea製の単層CNT材料をこの処方物において使用し得る。
【0019】
(CNTペーストの調製)
ペーストを作製するためのレシピを以下に与える。幅広い範囲のCNTペーストが可能である。
【0020】
【数1】
ビヒクル材料は、ペースト中の粉末のための担体として作用し、揮発物(溶媒)および不揮発物(ポリマー)有機物の両方から構成される。ビヒクルの例は、Pierce & Stevens Corp.によって提供されるモデルF1016A02である。
【0021】
シンナー(Terpineol、Dupont 8250)を、ペーストの粘度を調製するために添加し得る。この混合物を最小に粉砕し、乳鉢および乳棒で混合し、次いで、この混合物を撹拌(例えば、3時間)するために機械的攪拌機に移し得る。次いで、この混合物を三ロールミルに移して、ペーストをさらに均質化し得る。この技術を実施する当業者によって使用されるCNTペーストを作製するのに多くの改変が存在する。本発明の活性化プロセスは、これらのCNTペーストレシピの全てで作用する。
【0022】
(CNTペーストの印刷)
ペーストを調製した後、ペーストを基材(例えば、ガラス)上に印刷し得る。2つのタイプのガラス基材を使用し得る。
【0023】
1)ある場合において、この基材をITOの層で覆って、導電回路を印刷CNTパターンで提供し得る。ポリエステル繊維の細かいメッシュ(355メッシュ)スクリーンを使用して、基材上にCNTペーストを印刷し得る。印刷層の領域は、3cm×3cmであり得る。ペーストの粘度を、50,000〜150,000センチポアズ(cps)に調節され得る。
【0024】
2)別の例において、ガラス基材を、伝導性銀(Ag)ペーストの印刷パターン化層および誘電ガラスフリット層(代表的に、CNTベース電界放出ディスプレイで使用される)で被覆され得る。印刷Agおよび誘電ガラスフリット層は、CNTペースト層が基材上に印刷されるときまで、高温で既に硬化され得る。CNTペーストは、基材上にCNT層をパターン付けるために金属ステンシルマスクを使用して印刷され得る。ペーストの粘度を50,000〜150,000センチポアズに調節し得る。
【0025】
両方の場合において、AMIによって作製されたPrescoスクリーンプリンターを使用して、基材上にCNTペーストを印刷するために使用し得る。他のスクリーンプリンターもまた作動し得る。代表的なスキージ印刷速度および圧力を使用し得、スクリーン印刷の当業者に周知であり得る。
【0026】
CNT層を印刷した後に、基材をスクリーン印刷ガラスフリットおよびAgパターンの当業者に公知の標準的なプロセスを使用して乾燥および硬化され得る。窒素ガスが、高温硬化プロセスの間にオーブンを通して流れ得る。多くの改変を使用してCNTペーストを乾燥および硬化し得る。
【0027】
(印刷CNTカソードの活性化)
いくつかのサンプルを上記のように調製した。各々をAlps Engineering MBP−20 Micro Blast Machineに載せた。直径30ミクロンのガラスビーズをMBP−20マシン中に充填した。この機械を、各サンプルについて同じパターンで前後にビーズスプレーノズルをラスター(raster)するようにプログラムした。改変されたパラメーターを以下であった:
ビーズの速度は、銃にビーズストックを送達するフィードモーターの一分当たりの回転数(rpm)で示されるように、銃中に供給される;ならびに
空気圧は、基材表面にビーズを強制するために使用された。20psi(1平方インチ当たりのポンド)で開始していくつかの圧力を試みた。CNTペース材料は、発射工程の後に非常に柔らかい。良好な結果は、銃が低い圧力(約4.2psi)で作動したときに達成された。
【0028】
(活性プロセスの電界放出結果)
表1は、355メッシュプロセスで印刷されるいくつかのサンプルの結果を示す。サンプルp3−aは、サンドブラスティングによってではなく標準的なテープ活性化プロセスによって活性化されたコントロールサンプル(比較のため)であった(図1を参照のこと)。このプロセスで除去されたCNTのおよその量(この材料の暗さによって決定される)を最後のカラムに示す。電界放出性能結果はまた、3cm×3cm平方カソード面積からの電流の30mAを達成するために必要な抽出電場(extraction field)として示す。低い抽出電場は、カソードの品質を判断するための1つの性能指数である;低い抽出電場は、他の全てのパラメーターが等しい場合望ましい。100の供給速度および4.2psiの銃空気圧を使用してビーズブラスト活性を適用することによって、抽出電場は、テープ活性化プロセスを使用して処理されるコントロールサンプルよりも有意に低い30mAの電流で達成された。
【0029】
【表1】
抽出電場の関数として電流密度で表現される、サンプルのそれぞれについての電界放出電流−電圧(I−V)曲線を、図5に示す。サンプルを、2%デューティーファクタでダイオードモードで試験した。
【0030】
類似の結果は、Agフィードライン上のステンシル印刷サンプルで達成した。図6は、上半分の標準テープ活性プロセスおよび下半分のビーズブラスト活性化プロセスによって処理されたサンプルから放出された光を示す。CNTカソード基材を、ダイオードモードでアノードスクリーンで組み立て、2%デューティーファクタで作動した。両方の半分を同じ電場に供した。より明るい半分(ビーズブラストプロセスによって活性された)は、より低い閾値電場を有し、この画像が撮られた特定の電流においてより多くの電流を送達する。
【0031】
図7は、テープ(従来の)活性化プロセスによって調製された類似のサンプルと比較してビーズブラスト(Micro Blast)法によって活性化したサンプルのI−V曲線を示す。この結果は、ビーズブラスト法がまたより低い閾値電場を導くことを示す。
【0032】
(代替実施形態番号2)
表面上に噴霧またはディスペンスされるCNT材料もまた使用される。しばしばこの材料は、スクリーン印刷によって堆積されるペーストサンプルと比較して基材上にCNTを保持するために、ほとんどまたは全くバインダーを有さない(Chili−Che Kuoら、「Spray−coated process for preparing CNT−FED cathode」、SID 2004 International Symposium Digest of Technical Papers,Vol.35,Book II,p.825−827、May 26−27,2004)。本発明の活性化プロセスは、同様にこのタイプのCNTカソード材料で十分に作動する。
【0033】
Carbon Naotechnologies Incorporated,Houston,USAからの精製単層カーボンナノチューブ(SWNT)粉末を使用し得る。これらのSWNTは、約1〜2nmの直径および1〜15ミクロンの長さであり得る。他の単層または多層カーボンナノチューブをまた使用し得る。このプロセスはまた、ガラス、SiO2、Al2O3、または他の絶縁体、半導体もしくは金属および合金のような他の材料のナノ粉末およびマイクロ粉末と混合されるCNT材料で十分に作動する。
【0034】
(SWNT溶液の調製)
1)CNTの粉砕
CNT材料を、より短く粉砕して、溶媒中のCNTの分散を改善し得る。これは、材料特性のより良い制御を可能にし得る。いくつかの場合において、粉砕無しで満足な結果が達成され得る。単純なボールミルを使用して、SWNT束を粉砕し得る。この機械の速度は、一分当たり約50〜60回転であり得る。0.05〜1.0gのSWNT束ならびに40〜100 Al2O3ボール(5〜10mm直径)は、200〜1000ml IPA(イソプロピルアルコール)に混合され得る。この混合物を、SWNTを分散させるために1〜7日間粉砕し得る。界面活性剤(例えば、Triton(登録商標)X−100、100ml IPA当たり約1滴)または類似の材料をまた、SWNTのより良い分散を達成するために、この混合物に添加し得る。
【0035】
他の溶媒を、IPAの代わりに使用し得る(例えば、アセトン)。溶媒の混合物もまた使用し得る。水または水と有機溶媒の混合物もまた使用され得る。IPAは、安価であり、あまり有害でも有毒でもなく、比較的低い温度で蒸発し得る。
【0036】
2)超音波混合
SWNTが容易に凝集し得る(互いに粘着し得る)ので、ホーン(horn)または浴を使用する超音波混合は、SWNTを基材上に噴霧する前に、SWNTを分散させるためにボールミルから取り除いた後にSWNT溶液に適用され得る。SWNT溶液が約40℃に温められ始めるまで、3〜5分間、超音波処理機に全出力が適用され得る。超音波エネルギーを溶液に適用する他の手段もまた使用され得る。
【0037】
3)CNT混合物の基材上への噴霧
SWNTを、2cm×2cm正方形パターンで、ITOコートプレート上に噴霧し得る。シャドウマスクを使用して、ガラス上にSWNTのパターンを規定し得る。SWNT溶液を、種々の基材(例えば、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、有機物および半導体)上に噴霧し得る。基材を、伝導性パターン化層、絶縁性パターン化層、または半導体パターン化層でコーティングして、ある領域に電気伝導性を与え、他の領域に電気絶縁性または選択された電気抵抗を与え得る。これらの層は、印刷法(厚膜)を使用して、または蒸発、スパッタリングまたは他の薄膜法によって、堆積され得る。フォトリソグラフィーパターン付けプロセスおよび/またはエッチングプロセスは、これらの層のさらなるパターン付けのために必要とされ得る。これらは、ディスプレイおよびIC工業におして使用される標準的な技術であり、本発明に関連しない。
【0038】
基材上へのさらに均一な十分に分散されたSWNTコーティングを達成するために、さらなるIPAを、噴霧の前に上記溶液に添加し得る。マスクの下で望まない領域に溶液が流れることを妨げるために、基材を、IPA溶媒を迅速に蒸発させるために、噴霧プロセスの間、前側および後ろ側の両方で、50℃〜100℃に加熱し得る。ガラスの後の磁石を使用して、金属シャドウマスクをガラスにしっかり保持し得る。基材は、SWNTが表面全体を均一に覆うまで、数回、前後または上下に噴霧され得る。SWNTの厚みは、約1〜5ミクロンであり得る。噴霧設定の図を、図8に示す。インクジェット印刷技術または他の印刷技術をまた使用して、CNT混合物を基材に適用し得る。
【0039】
(噴霧CNTカソードの活性化)
いくつかのサンプルを上記のように調製した。各々をApls Engineering MBP−20 Micro Blast Machineに載せた。直径30ミクロンのガラスビーズをMBP−20マシーン中に装填した。この機械を、各サンプルについて同じパターンで前後にビーズスプレーノズルをラスターするようにプログラムした。使用されたパラメーターを以下であった:
ビーズの速度は、銃にビーズストックを送達するフィードモーターの一分当たりの回転数(rpm)で示されるように、銃中に供給される;ならびに
空気圧は、基材表面にビーズを強制するために使用された。20psi(1平方インチ当たりのポンド)で開始していくつかの圧力を試みた。CNTが基材表面に弱く結合した(結合剤を使用しなかった)ので、この圧力設定が材料を迅速に除去したことを発見した。良好な結果は、銃が低圧(3psi未満)で作動したときに達成された。
【0040】
表2は、いくつかのサンプルの結果を示す。サンプルc−1は、ビーズブラスティングによって活性化されたのではなく、標準的なテープ活性化プロセスによって活性化されたコントロールサンプルであった(図1を参照こと)。これを比較のためのコントロールとして使用した。このプロセスで除去されたCNT材料のおよその量を最後のカラムに示す。電界放出性能結果は、2cm×2cm正方形カソード領域からの電流の30mAを達成するために必要とされる抽出電場として示される。低い抽出電場は、カソードの品質を判断するための1つの性能指数である;低い抽出電場は、他の全てのパラメーターが等しい場合望ましい。
【0041】
【表2】
電界放出電流−電圧(I−V)曲線(抽出電場の関数としての電流密度として示される)を、図9に示す。最も低い抽出電場の曲線は、c−4であるが、他の曲線が類似の結果を示す。本明細書中に開示されるビーズブラスティング技術によって活性化された少なくとも3つのサンプルは、ベンチマークテープサンプルと同様に良いかまたはより良い結果である。サンプルを2%デューティーファクタでダイオードモードで試験した。
【0042】
(改変)
ビーズブラスト活性化プロセスは、単層、二層または多層のカーボンナノチューブから作製されたCNTカソードで作動する。ビーズブラスティングプロセスを使用してカソードを活性化するために使用される同じプロセスにおいてCNTカソードをパターン付けすることが可能である。例えば、標準的なスクリーン印刷技術を使用して、CNTファイバーを含む伝導性フィードラインのラインをパターン付けし得る。マスクおよびビーズブラスターを使用して、マスクの開放領域によって規定されるようなカソードの特定の領域を活性化し得る。
【0043】
工程1.ガラスのような絶縁性基材上にCNTファイバーを含む伝導性フィードラインを印刷する。図10Aを参照のこと。
【0044】
工程2.伝導性フィードライン上にマスクを置き、マスクを通してビーズブラストを行う。図10Bを参照のこと。
【0045】
工程3.マスクを除き、フィードラインがブラスティングビーズに曝露された領域(マスクの穴に対応する領域)のみが、良好な電界放出で活性化される。図10Cを参照のこと。このプロセスは、フィードラインがまたガラスフリットのような絶縁層でコーティングされた場合に、十分に等しく作動する。図11を参照のこと。ビーズブラスティングは、絶縁層を通して穴を開ける。穴の底がCNTファイバーを含むフィードライン層に達した場合に、ブラスティングの活性化度は、作製された穴の内側のこの層を活性化する。
【0046】
ビーズまたは粒子の攻撃角度が、(代表的には)表面に対して垂直であり得るが、0〜90度の範囲の、垂直から外れた他の角度であり得ることがまた重要である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、カーボンナノチューブのテープ活性化を示す。
【図2】図2は、本発明の実施形態を示す。
【図3】図3は、ビーズブラスティングによるカーボンナノチューブの曝露を示す。
【図4】図4は、種々の方法によって活性化された冷陰極から放出された光の比較を示す。
【図5】図5は、種々の方法によって活性化された冷陰極サンプルのIVグラフを示す。
【図6】図6は、種々の方法によって活性化された冷陰極から放出された光の比較を示す。
【図7】図7は、種々の方法によって活性化された冷陰極サンプルのIVグラフを示す。
【図8】図8は、基材にCNT混合物を適用するための方法を示す。
【図9】図9は、IV曲線を示す。
【図10】図10A〜10Cは、冷陰極を活性化するためにマスクを通してビーズブラスターをラスター(raster)するためのプロセスを示す。
【図11】図11は、絶縁層を通すビーズブラスティングを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷陰極材料の表面をビーズブラスティングすることによって、冷陰極の電界放出特性を向上するための、方法。
【請求項2】
前記冷陰極材料が、カーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記冷陰極材料が、前記カーボンナノチューブを含むペーストを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記冷陰極材料が、前記カーボンナノチューブを含む薄膜を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ビーズが、絶縁性粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーズが、半導体粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビーズが、金属粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビーズが、標準室温および大気圧において、通常液体または気体である凍結材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ビーズブラスティングのパターン付けを行うために、冷陰極上にマスクを位置付ける工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項1】
冷陰極材料の表面をビーズブラスティングすることによって、冷陰極の電界放出特性を向上するための、方法。
【請求項2】
前記冷陰極材料が、カーボンナノチューブを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記冷陰極材料が、前記カーボンナノチューブを含むペーストを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記冷陰極材料が、前記カーボンナノチューブを含む薄膜を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ビーズが、絶縁性粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビーズが、半導体粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビーズが、金属粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビーズが、標準室温および大気圧において、通常液体または気体である凍結材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ビーズブラスティングのパターン付けを行うために、冷陰極上にマスクを位置付ける工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−516580(P2007−516580A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−544139(P2006−544139)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/042630
【国際公開番号】WO2005/060682
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(500058408)ナノプロプリエタリー,インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/042630
【国際公開番号】WO2005/060682
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(500058408)ナノプロプリエタリー,インコーポレイテッド (10)
【Fターム(参考)】
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