説明

ガラススクライブ方法及びガラススクライブ装置

【課題】100μm以下の薄いガラス基板を、複雑な制御の必要なしに、所要のパターンにスクライブすることができるガラススクライブ方法及びガラススクライブ装置を提供する。
【解決手段】厚さ100μm以下のガラス基板40を所要の形状にスクライブするガラススクライブ方法であって、円錐形の尖端を有するガラススクライバ30を、支持部20に取り付けるステップと、ガラス基板40をテーブル面24に載置するステップと、ガラススクライバ30を、テーブル面24に載置された前ガラス基板40に当接させて、該ガラス基板40に対して所定の荷重を負荷するステップと、ガラス基板40の表面上に所要の形状をスクライブするように、ガラススクライバ30の尖端をガラス基板40の表面に当接させながらテーブル面24と支持部20とを相対移動させるステップと、を含む方法によりガラス基板40をスクライブする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラススクライブ方法及びガラススクライブ装置に関する。より具体的には、厚さ100μm以下のガラス基板を所要の形状にスクライブするガラススクライブ方法及びガラススクライブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ガラス基板を切断する場合、ガラス基板の表面をスクライブして、その後にスクライブした線に沿って応力を加えることでガラス基板の裏面にまでクラックを成長させて、スクライブした形状にガラス基板を切断することが行われている。
【0003】
ガラスをスクライブするためのガラススクライバには、通常ディスク形状(または、算盤玉状)の回転するカッターホイールが用いられている。このカッターホイールでは、その周縁に刃が形成され、該刃が回転しながらガラス基板の表面をスクライブするので、回転しないスクライバに比べて刃の摩耗を抑えることができる。
【0004】
カッターホイールによってスクライブするときには、直線状のスクライブ線を縦方向と横方向に形成して矩形状にガラス基板を切断するのが一般的であるが、所要の閉曲線を描くようにスクライブして所要の形状にガラス基板を切断することも行われている(特許文献1)。しかし、カッターホイールでガラス基板上を曲線状にスクライブする場合、カッターホールの刃の向きをスクライブする方向に常に合わせるようにしなければならず、複雑な制御を必要としていた。また、曲率半径の小さい曲線部分又は角になる部分をスクライブすることが困難であった。さらには、回転するカッターホイールには少なからずがたつきがあるために、閉曲線の始点と終点がずれて切断後のガラスに不要な段差やバリが形成されてしまう場合もあった。このような場合には、その後に段差部を取り除くための研磨工程が必要となり手間がかかる。
【0005】
また、ガラス表面の僅かな凹凸や、ガラス又はスクライバを駆動する機構の振動、カッターホイールのがたつき等により、カッターホイールのガラス基板表面に対する荷重が変動して、ガラス基板に不要なクラックが発生したりガラス基板が割れてしまったりする場合もあった。このような問題を解決するために、荷重をリアルタイムに検出して、荷重の変動が検出されるとカッターホイールを上下動させて荷重の変動を和らげるような制御機構を備えた装置が提案されている(特許文献2)。しかしながら、このような装置は複雑な構成となり、その制御もまた複雑となる。さらには、このような制御をしたとしても十分に荷重の変動を低減しきれずに、特に100μm以下の薄いガラス基板の場合には、クラックや割れを発生させてしまう場合が多くあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−219527
【特許文献2】特開平8−225333
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、100μm以下の薄いガラス基板を、複雑な制御の必要なしに、所要のパターンにスクライブすることができるガラススクライブ方法及びガラススクライブ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明は、
厚さ100μm以下のガラス基板を所要の形状にスクライブするガラススクライブ方法であって、
円錐形の尖端を有するガラススクライバを、該ガラススクライバを支持する支持部に取り付けるステップと、
前記ガラス基板をテーブル面に載置するステップと、
前記ガラススクライバを、前記テーブル面に載置された前記ガラス基板に当接させて、該ガラス基板に対して所定の荷重を負荷するステップと、
前記ガラス基板の表面上に所要の形状をスクライブするように、前記ガラススクライバの前記尖端を前記ガラス基板の表面に当接させながら前記テーブル面と前記支持部とを相対移動させるステップと、
を含むガラススクライブ方法を提供する。
【0009】
ガラススクライバの尖端が円錐形となっているので、ガラススクライバのガラス基板に対する向きに関係なく、ガラス基板上のどの方向に対してでもスクライブすることが可能となる。従って、ガラススクライバの向きを変化するスクライブ方向に合わせるといった煩雑な制御の必要がなくなる。
【0010】
具体的には、前記相対移動が、回転中心軸の振れが0.02μm以下で回転面の面振れが0.11μm以下でテーブル上面の平面度が4μm以下の高精度回転テーブルによって前記テーブル面を回転駆動しながら、真直度が100mm当り0.5μm以下の高精度直動機構によって前記ガラススクライバを前記テーブル面の回転中心からの半径上で前記回転駆動に同調して直線駆動することによりなされるようにすることができる。
【0011】
このような高精度な回転テーブル及び直動機構を用いることで、ガラス基板及びガラススクライバの不要な位置ずれや振動の発生を十分に抑えることができるので、例えばガラススクライバのガラス基板に対する荷重をセンサや専用の駆動機構などを用いてフィードバック制御するといった煩雑な制御を必要とすることなく、ガラス基板への過度な衝撃による不要なクラックの発生を十分に防ぐことが可能となる。
【0012】
好ましくは、前記テーブル面の前記回転速度が毎分1〜20回転の一定の回転速度であるようにすることができる。
【0013】
一定の回転速度で回転するテーブル面の回転に同調させてガラススクライバを備える直動機構を制御するのみであるので、比較的に容易な制御で所要の形状にスクライブすることができる。また、円錐形の尖端を有するガラススクライバで特に100μm以下の薄いガラスをスクライブするときには、このような回転速度であることによってガラス基板へのクラックの発生を低く抑えることが可能となる。
【0014】
さらに好ましくは、前記所定の荷重が100gf以下であるようにすることができる。
【0015】
スクライブの対象となるガラス基板は厚さが100μm以下と非常に薄いため、このように比較的に小さな荷重であっても、ガラス基板の厚さに対して十分な深さでスクライブすることができる。負荷する荷重が小さいことでガラススクライバの尖端の摩耗も抑えることができるので、比較的に厚いガラス基板をスクライブするための従来のガラススクライバの問題の一つであった摩耗による寿命の低下が大きな問題とならなくなり、十分な寿命を確保することができる。
【0016】
また、本発明は、
厚さ100μm以下のガラス基板を所要の形状にスクライブするガラススクライブ装置であって、
前記ガラス基板を載置するテーブル面と、
円錐形の尖端を有するガラススクライバと、
前記ガラススクライバを支持する支持部と、
前記支持部に支持された前記ガラススクライバの前記尖端を、前記ガラス基板の表面に所定の荷重が加わった状態で当接させながら当該ガラス基板の表面上に所要の形状をスクライブするように、前記テーブル面と前記支持部とを相対移動させる駆動手段と、
を備えるガラススクライブ装置を提供する。
【0017】
ガラススクライバの尖端が円錐形となっているので、ガラススクライバのガラス基板に対する向きに関係なく、ガラス基板上のどの方向に対してでもスクライブすることが可能となる。従って、ガラススクライバの向きをスクライブする方向に合わせるといった煩雑な制御の必要がなくなる。
【0018】
具体的には、前記駆動手段が、前記テーブル面を回転させる高精度回転テーブルであって、回転中心軸の振れが0.02μm以下で回転面の面振れが0.11μm以下でテーブル上面の平面度が4μm以下である高精度回転テーブルと、前記支持部を前記回転駆動手段の回転方向に対する半径方向に駆動する高精度直動機構であって、真直度が100mm当り0.5μm以下である高精度直動機構と、からなるようにすることができる。
【0019】
回転テーブルと直動機構との組合せとすることで、テーブル面の回転に同調させてガラススクライバを備える直動機構を制御するのみであるので、比較的に容易な制御で所要の形状にスクライブすることができる。また、高精度な回転テーブル及び直動機構を用いることで、ガラス基板及びガラススクライバの不要な位置ずれや振動の発生を十分に抑えることができるので、例えばガラススクライバのガラス基板に対する荷重を検知するセンサや荷重を制御するための装置などを備える必要がなく、また、そのような装置をフィードバック制御するといった煩雑な制御を必要とすることなく、ガラス基板への過度の衝撃による不要なクラックの発生を十分に防ぐことが可能となる。
【0020】
さらに具体的には、前記ガラススクライバが単結晶ダイアモンドからなり、前記ガラススクライバの前記尖端の開き角が60度から130度の範囲内であるようにすることができる。
【0021】
ガラススクライバが耐摩耗性の高い単結晶ダイアモンドからなることで、ガラススクライバの寿命を長くすることができる。また、ガラススクライバの尖端の開き角がこのような範囲となっていることで、100μm以下の薄いガラス基板内にクラックを発生させることなくスクライブすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るガラススクライブ装置の概略図である。
【図2】円錐形の尖端を有するガラススクライバの概略図である。
【図3】本発明に係る方法及び装置によりスクライブすることができるスクライブのパターンを例示的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の一実施形態に係るガラススクライブ装置10は、図1に示すように、装置ベース12に取り付けられた上下方向直動機構14を備えており、この上下方向直動機構14にはさらに水平方向直動機構16が設けられている。水平方向直動機構16はガラススクライバ30の荷重を調整するための荷重調整機構18を備えており、ガラススクライバ30はこの荷重調整機構18に設けられた支持部20に取り付けられている。また、装置ベース12には回転テーブル22が取り付けられており、スクライブする対象となるガラス基板40はこの回転テーブル22のテーブル面24上に載置されるようになっている。
【0024】
ガラススクライバ30は、図2に示すように、円筒状の軸部32と円錐形の尖端34とを有する。このガラススクライバ30は典型的には単結晶ダイアモンドからなるが、例えば多結晶ダイアモンド、バインダレスcBN(立方晶窒化ホウ素)などで形成されていてもよい。円錐形の尖端34の開き角は、通常60度から130度の範囲内から選択されるが、本実施形態では、90度のものを採用している。
【0025】
ガラススクライバ30が取り付けられている荷重調整機構18には、荷重を調整するための弾性部材としてのコイルばねや板バネ、線バネなどが内蔵されている。ガラススクライバ30をガラス基板40に押しつけてコイルばねを一定量だけ圧縮することで、ガラススクライバ30のガラス基板40に対する荷重を所定の大きさにするようにしている。
【0026】
水平方向直動機構16は、ガラススクライバの尖端34を回転テーブル22の回転方向に対して半径方向に動かすことができるように配置されおり、ガラススクライバの尖端34は回転テーブル22の回転中心からテーブル面24の円周まで駆動できるようになっている。回転テーブル22にはエンコーダが備えられており、このエンコーダによって回転テーブル22の回転角度や回転速度を検知することができるようになっている。水平方向直動機構16は、回転テーブル22が検知した回転角度に同調してガラススクライバの尖端34が回転角度に対する所定の位置となるように制御されるか、又は回転テーブル22の回転速度に同調して尖端34の位置を所定の速度で直線状に動かすように制御される。このようにして、回転テーブル22に載置されたガラス基板40の表面に所要のパターンをスクライブするようになっている。
【0027】
本実施形態で使用している回転テーブル22は、回転中心軸の振れが0.02μm以下で回転面の面振れが0.11μm以下でテーブル上面の平面度が4μm以下の高精度回転テーブル22であり、水平方向直動機構16は、真直度が100mm当り0.5μm以下の高精度直動機構16である。ここで、回転中心軸の振れとは、回転時の回転テーブルの振れのうちの回転中心のテーブル面24上における半径方向への振れのことであり、回転面の面振れとは、テーブル面24に対して垂直な方向への振れのことである。回転面の面振れは通常回転軸上で最小となり、テーブル面の最外周で最大となる。テーブル面24の直径が300mmである上述の高精度回転テーブル22は、回転軸上でのテーブル面24に対して垂直な方向への振れは0.02μm以下であり、最外周での振れは0.11μm以下となっている。真直度とは、直動機構が進行した軌跡と進行方向に向かう理想的な直線とのずれのことである。上述の高精度回転テーブル22及び高精度直動機構16は、例えば株式会社小坂研究所製の真円度・円筒形状測定器EC2500にも使用されているものである。このような高精度な回転テーブル及び直動機構を採用することによって、ガラススクライバ30がガラス基板40の表面に当接してスクライブしている状態で、回転テーブル22に載置されたガラス基板40に作用する荷重の変動が、ガラス基板40にクラックや割れを発生させない程度に十分に小さくなる。そのため、荷重調整機構18に荷重検知センサを用いてガラススクライバ30の荷重をリアルタイムで制御するなどといったフィードバック制御機構を設けることなく、100μm以下の薄いガラスに対してもクラックや割れを発生させずにスクライブすることができる。
【0028】
本実施形態のようにガラススクライバの尖端34をガラス基板40に押圧しながら摺動してスクライブする場合には、摩擦による尖端の摩耗が通常は問題となる。しかしながら、100μm以下の薄いガラスをスクライブする際には、スクライブによって形成しなければならない溝の深さも浅くてよく、例えば100μmの厚さのガラス基板に対して10μm程度でよいので、ガラススクライバ30に加わる荷重は小さくすることができ尖端34の摩耗は大きな問題とならなくなる。このときの荷重は、通常100gf以下であり、好ましくは50gf程度である。
【0029】
従来のカッターホイール式のスクライブ装置では、100μmの厚さのガラスではクラックや割れを発生させることなくスクライブすることは困難であり、また、カッターホイールのガタつきや駆動機構のガタつきによりスクライブした閉曲線の始点と終点がずれて段差やバリができてしまっていた。一方で本実施形態のガラススクライブ装置10では、可動部のないスクライバであるのでガタつきがなく、加えて高精度な駆動機構を用いていることもあって、100μmの厚さはもちろんのこと50μmの厚さのガラス基板40でも始点と終点のずれもなく、またクラック等の発生もなく、きれいにスクライブすることを実現している。このように、本発明に係るスクライブ装置は、上述のような構成とすることにより、100μm以下の非常に薄いガラス基板40のスクライブを可能とする。
【0030】
次に、上記のガラススクライブ装置10を用いて行うガラススクライブ方法の一例について説明する。
【0031】
まず、スクライブする対象となるガラス基板40の材質や厚さなどを考慮して、最適なガラススクライバ30を選択し、支持部20に取り付ける。使用するガラススクライバ30は、図2に示すように、円筒状の軸部32と円錐形の尖端34とを有しており、典型的には単結晶ダイアモンドからなるが、例えば多結晶ダイアモンド、バインダレスcBN(立方晶窒化ホウ素)などで形成してもよい。円錐形の尖端34の開き角は、通常60度から130度の角度の範囲内から選択されるが、本実施形態では、90度のものを使用している。
【0032】
次にスクライブするガラス基板40を回転テーブル22上に載置する。
【0033】
そして、支持部20に取り付けたガラススクライバ30を上下方向直動機構14でガラス基板40に向かって下降させてガラス基板40の表面に当接させる。このとき、ガラススクライバの尖端34とガラス基板40との間に所定の大きさの荷重が加わるようにする。荷重は荷重調整機構18によって調整され、具体的には荷重調整機構18に内蔵されたコイルばねが所定量だけ圧縮されるように上下方向駆動機構の位置を制御する。このときの荷重は、ガラスの厚さに合わせて変更されるが、通常は100gf以下であり、好ましくは50gf程度である。
【0034】
所定の荷重が負荷された状態で、回転テーブル22を回転させてガラス基板40を回転させると共に、回転テーブル22の回転に同調させて水平方向駆動機構を回転テーブル22の回転方向に対して半径方向に駆動する。このときの回転テーブル22の回転速度は、スクライブするパターンやガラス基板40の材質等の条件によっても変更されるが、1分間当り1〜20回転の概ね一定の回転速度である。ここで、水平方向直動機構16の駆動は、予め設定されているスクライブパターンをガラス基板40上に描くようにプログラムされている。このように回転テーブル22の回転速度を一定にすることで、制御するのは水平方向直動機構16のみとなるので制御全体が簡易になる。
【0035】
以上に述べたステップによりスクライブすることができるスクライブパターンのいくつかを例示的に図3に示す。図3からも分かるように、丸みを帯びた形状だけでなく、角部を有する形状もスクライブすることができる。
【0036】
スクライブが完了した後で、スクライブした線に沿ってクラックがガラス基板の裏面にまで成長するように適当な応力を加えると、ガラス基板40はスクライブした線に沿って切断されて、所望の形状のガラス基板が得られる。
【符号の説明】
【0037】
10 ガラススクライブ装置 12 装置ベース
14 上下方向直動機構
16 水平方向直動機構、高精度直動機構
18 荷重調整機構 20 支持部
22 回転テーブル、高精度回転テーブル 24 テーブル面
30 ガラススクライバ 32 軸部
34 尖端 40 ガラス基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ100μm以下のガラス基板を所要の形状にスクライブするガラススクライブ方法であって、
円錐形の尖端を有するガラススクライバを、該ガラススクライバを支持する支持部に取り付けるステップと、
前記ガラス基板をテーブル面に載置するステップと、
前記ガラススクライバを、前記テーブル面に載置された前記ガラス基板に当接させて、該ガラス基板に対して所定の荷重を負荷するステップと、
前記ガラス基板の表面上に所要の形状をスクライブするように、前記ガラススクライバの前記尖端を前記ガラス基板の表面に当接させながら前記テーブル面と前記支持部とを相対移動させるステップと、
を含むガラススクライブ方法。
【請求項2】
前記相対移動が、回転中心軸の振れが0.02μm以下で回転面の面振れが0.11μm以下で上面の平面度が4μm以下の高精度回転テーブルによって前記テーブル面を回転駆動しながら、真直度が100mm当り0.5μm以下の高精度直動機構によって前記ガラススクライバを前記テーブル面の回転中心からの半径上で前記回転駆動に同調して直線駆動することによりなされる、請求項1に記載のガラススクライブ方法。
【請求項3】
前記テーブル面の前記回転速度が毎分1〜20回転の一定の回転速度である請求項2に記載のガラススクライブ方法。
【請求項4】
前記所定の荷重が100gf以下である、請求項1乃至3のいずれかに記載のガラススクライブ方法。
【請求項5】
厚さ100μm以下のガラス基板を所要の形状にスクライブするガラススクライブ装置であって、
前記ガラス基板を載置するテーブル面と、
円錐形の尖端を有するガラススクライバと、
前記ガラススクライバを支持する支持部と、
前記支持部に支持された前記ガラススクライバの前記尖端を、前記ガラス基板の表面に所定の荷重が加わった状態で当接させながら当該ガラス基板の表面上に所要の形状をスクライブするように、前記テーブル面と前記支持部とを相対移動させる駆動手段と、
を備えるガラススクライブ装置。
【請求項6】
前記駆動手段が、前記テーブル面を回転させる高精度回転テーブルであって、回転中心軸の振れが0.02μm以下で回転面の面振れが0.11μm以下でテーブル上面の平面度が4μm以下である高精度回転テーブルと、前記支持部を前記回転駆動手段の回転方向に対する半径方向に駆動する高精度直動機構であって、真直度が100mm当り0.5μm以下である高精度直動機構と、からなる請求項5に記載のガラススクライブ装置。
【請求項7】
前記ガラススクライバが単結晶ダイアモンドからなり、前記ガラススクライバの前記尖端の開き角が60度から130度の範囲内である請求項5乃至7に記載のガラススクライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−43787(P2013−43787A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−180647(P2011−180647)
【出願日】平成23年8月22日(2011.8.22)
【出願人】(501292142)株式会社小坂研究所 (16)
【Fターム(参考)】