説明

キーキャップの製造方法

【課題】自発光の性質を有するキーキャップおよびキーボードを製造する方法を提供する。
【解決手段】まず、光透過可能な保護層を提供する。次に、保護層の上に発光層を印刷する。その後、保護層の上に符号層を印刷する。そして、発光層および符号層を含む保護層の上にベースカラー層を印刷する。続いて、ベースカラー層、発光層および符号層を含む保護層を加工してシェル状フィルムにし、それから、ベースカラー層の上に筐体充填層を形成して、複数の互いに連なったキーキャップを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キーキャップの製造方法に関するものであり、特に、発光層および符号層を有するキーキャップを製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、様々なタイプの電子装置が現代人の日常生活の中に溢れ、同時に、人々に便利な生活環境を与えている。例えば、卓上型コンピュータ、ノート型コンピュータおよび携帯電話等の電子装置は、既に人々の生活や仕事に必要な道具の1つになっている。一般的に、ユーザーは、入力装置を利用して電子装置を操作しなければならない。例えば、マウスやキーボードを利用して、カーソルの移動やデータ入力の動作を行う。
【0003】
近年、情報産業が急速に発展したことにより、多くのユーザーが様々な環境の下で携帯型情報装置を使用できるようになった。コンピュータの設計概念は、1つの方面、すなわち、持ち運びに便利な軽薄短小の傾向に進んでおり、ノート型コンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等は、この傾向によって作り出された産物である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ノート型コンピュータを例にすると、ユーザーが様々な環境においてノート型コンピュータを使用する時、ユーザー周辺の環境が暗く、光線が弱いことによって、キーボード上の符号をはっきりと認識できず、タイピングやデータ入力の時に誤った文字を入力したり、ひどい時にはキーの位置が完全に見えないこともある。一旦誤った文字を入力すると、ユーザーは、誤った文字を削除してから再度入力をしなければならないため、不便が生じ、作業が困難になる。
【0005】
卓上型コンピュータも同様に、ユーザーが卓上型コンピュータを使用する時に、ユーザー周辺の環境が暗かったり、あるいは光源を充足することができないイルミネート卓上型コンピュータのキーボード構造であった場合、ユーザーがタイピングやデータ入力の時に誤った文字を入力すると、再度入力し直す必要があるため、目の疲労度が増加し、ひどい時にはキーの表示を無理に認識しようとして視力を損なう可能性もある。
【0006】
そのため、発光キーボードの推進によって、光線が不足している場所でキーボードを使用する場合の不便を解消することができる。さらには、異なる発光配置によって、発光キーボードを使用したデータ装置の見た目をより美しくし、売り上げを増加させることができる。
【0007】
したがって、この問題に対する改良案としては、キーボードの光源を自発的に発できるようにすることによって、暗い環境でキーボードを使用した場合に生じる不便を克服する方法があり、現在、市場では発光素子を有するキーボードが出回っている。よく見られる配置方法は、複数の発光素子を回路板の上に設置するとともに、複数の発光素子を設置した回路板をキーボードの一側面に設置する。発光素子が発する光線は、導光板によって、キーボードの各キーの下に均一に拡散されるため、各キーに発光効果がもたらされる。
【0008】
バックライトモジュールの発光源は、現在、冷陰極蛍光管(Cold Cathode Fluorescent Lamp, CCFL)、熱陰極蛍光管(Hot Cathode Fluorescent Lamp, HCFL)、エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence, EL)および発光ダイオード(Light emitting diode, LED)等の発光源がある。既知の発光キーボードは、ELまたはLEDをバックライトモジュールの発光源としたもの、あるいは、発光顔料や蛍光ラベルを使用したものがある。しかし、発光顔料や蛍光ラベルは、使用上、はがれやすかったり、蛍光ラベルが紛失したりするため、持久性が悪い。
【0009】
以上のように、これらの欠点を考慮して、自発光の性質を有するキーキャップおよびキーボードを形成する方法を提供して、照度が低い場合でも、ユーザーがキーの符号をはっきりと認識できるようにする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、自発光の性質を有するキーキャップおよびキーボードを形成する方法を提供する。このキーキャップおよびキーボードは、照度が低い場合でも、ユーザーがキーの符号をはっきりと認識できるようにすることができる。
【0011】
本発明は、キーキャップの製造方法を提供する。まず、光透過可能な保護層を提供する。次に、発光層印刷ステップを行う。この印刷ステップは、保護層の上に発光層を印刷する。発光層は、発光材料を含む。その後、符号層印刷ステップを行う。この印刷ステップは、保護層の上に符号層を印刷する。そして、ベースカラー印刷ステップを行う。この印刷ステップは、発光層および符号層を含む保護層の上にベースカラー層を印刷する。続いて、フィルム熱圧成形ステップを行う。この印刷ステップは、ベースカラー層、発光層および符号層を含む保護層を成形型によってシェル状フィルムに転換する。それから、プラスチック射出ステップを行う。この印刷ステップは、シェル状フィルムをプラスチック成形型によってベースカラー層の上に筐体充填層を形成する。得られた完成品は、複数の互いに連なったキーキャップを含む。
【0012】
本発明の第1実施形態において、各ステップの後に、状況をみて、ベーキングプロセスを行うことができる。本発明の第2実施形態において、発光層印刷ステップの後に、符号層印刷ステップを行うことができる。本発明の第3実施形態において、発光層印刷ステップの前に、符号層印刷ステップを行うことができる。本発明の第4実施形態において、表面色層印刷ステップをさらに行って、保護層の上に表面色層を印刷する。本発明の第5実施形態において、発光材料は、硫化物、アルミニウム酸化物、希土類元素、蛍光材料および燐光材料のうちの少なくとも1種を含む。本発明の第6実施形態において、発光材料は、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カルシウム(CaS)、ストロンチウムアルミネート(SrAl24)、カルシウムアルミネート(CaAl24)およびバリウムアルミネート(BaAl24)であってもよい。本発明の第7実施形態において、完成品は複数の互いに連なったキーキャップを含むため、パンチングステップをさらに行って、筐体充填層を有するシェル状フィルムを複数の独立したキーキャップに製造してもよい。本発明の第8実施形態において、パンチングステップは、パンチング型を利用してパンチングを行う。本発明の第9実施形態において、パンチングステップは、レーザー切断を利用してパンチングを行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明の自ら発光する性質を有するキーキャップおよびキーボードを形成する方法において、発光層印刷ステップと符号層印刷ステップとは、状況に応じて、どちらを先に実行してもよいので、製造工程の設計における自由度が比較的高い。また、本発明の製造方法によって製造されたキーキャップおよびキーボードは、照度が低い場合においても、ユーザーにキーの符号をはっきりと認識させることができる。
本発明の上記及び他の目的、特徴、および利点をより分かり易くするため、図面と併せた幾つかの実施形態を以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】光透過可能な保護層を示したものである。
【図2】発光層印刷ステップを示したものである。
【図3】符号層印刷ステップを示したものである。
【図3A】符号層印刷ステップを示したものである。
【図4】ベースカラー印刷ステップを示したものである。
【図5A】熱圧成形の方法を示したものである。
【図5B】熱圧成形の方法を示したものである。
【図6】プラスチック射出ステップを示したものである。
【図7】パンチング型を用いたパンチングステップを示したものである。
【図7A】レーザー光を用いたパンチングステップを示したものである。
【図8】本発明のキーキャップの製造方法のフローチャートである。
【図9】本発明のキーキャップの製造方法の別のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、自発光の性質を有するキーキャップおよびキーボードを形成する方法を提供する。発光印刷ステップおよび符号層印刷ステップは、状況をみて、順序を変えてもよい。得られたキーキャップおよびキーボードは、照度が低い場合でも、ユーザーがキーの符号をはっきりと認識できるようにすることができる。
【0016】
図1〜図7Aは、本発明のキーキャップの製造方法を示す。まず、図1および図8を参照すると、光透過可能な保護層110を提供する。保護層110は、キーキャップの中のその他の部材をほこりや水分、ひっかき傷等の外部の傷害から保護するために用いられるが、下方にある符号をはっきりと見えるようにしなければならない。保護層110は、通常、例えば、ポリカーボネートフィルムおよびポリエチレンテレフタラート薄膜のうちの少なくとも1種の高分子材料を含む。例えば、保護層110は、1mm〜0.8mmの厚さを有することができる。状況をみて、必要であれば、表面色印刷ステップ111を行ってもよい。例えば、図1に示すように、保護層110の上に表面色層112を印刷(例えば、スクリーン印刷)し、ベーキング装置102の中に入れてベーキング(加熱処理)を行う。
【0017】
次に、図2および図8を参照すると、発光層印刷ステップ120を行う。この印刷ステップ120は、保護層110の上に発光層121を印刷して、発光層121が保護層110を覆うようにする。保護層110の上に発光層121を印刷した後、状況をみて、必要であれば、ベーキング装置102の中に入れてベーキングをさらに行ってもよい。
【0018】
発光層121は、1種または多種の発光材料を含んでもよく、例えば、硫化物、アルミニウム酸化物または希土類元素等の蛍光または燐光発光材料であってもよい。発光材料は、適度な厚さ、例えば、50μm〜100μmの厚さを有する硫化亜鉛、硫化カルシウム、ストロンチウムアルミネート、カルシウムアルミネートおよびバリウムアルミネート等であってもよい。より好適な発光層140は、輝度がより高く、発光時間がより長いものである。
【0019】
それから、図3および図8を参照すると、発光層印刷ステップ120の後に、符号層印刷ステップ130をさらに行って、保護層110の上に符号層131を印刷する。その後、状況をみて、必要であれば、ベーキング装置102の中に入れてベーキングをさらに行ってもよい。
【0020】
符号層131の表面は、少なくとも1つの符号132を含む。符号層131内の符号132は、後に形成される各キーキャップにそれぞれ対応する。符号層131中の符号132は、数字、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、0でもよく、あるいは、各種言語に必要な字母、例えば、?、J、Q、g、w、A、Ω、Σ、β、π、あ、ま...等でもよく、あるいは、各種言語を入力する時に必要な文字、例えば艸、戈、牛、虫...等でもよく、あるいは、その他の文を書く時に必要な符号、例えば、?、#、*、@、&、!、(、)、+、^、_、/...でもよい。
【0021】
本発明の実施形態において、符号層131中の符号132は、1個だけでもよいが、同時に複数の符号を並べてもよい。例えば、異なる数字、字母、文字および符号を並べてもよく、あるいは、異なる言語の数字、字母、文字および符号を並べてもよいため、ユーザーの都合に合わせて切り換えて使用する。本発明の別の実施形態において、符号層131中の各種符号132は、少なくとも1つの色を含むか、あるいは、ユーザーがはっきり識別できるよう、赤、黄、緑、青、黒等の複数の色を含んでもよい。
【0022】
本発明の実施形態において、図3および図8を参照すると、発光層印刷ステップ120と符号層印刷ステップ130の順序は、状況をみて、変更することができる。例えば、発光層印刷ステップ120の順序を符号層印刷ステップ130の前にして、符号層131中の符号132が明るく見えるようにすることができる。あるいは、図3Aを参照すると、発光層印刷ステップ120の順序を符号層印刷ステップ130の後にして、符号層131中の符号132がはっきり見えるようにすることができる。したがって、状況に合わせて適切な実施形態を選択して、より良い結果を達成することができる。
【0023】
また、図4および図8を参照すると、符号層印刷ステップ130の後に、ベースカラー印刷ステップ140を行う。この印刷ステップ140は、発光層121と符号層131を含む保護層110の上にベースカラー層141を印刷する。その後、状況をみて、必要であれば、発光層121と符号層131を含む保護層110をベーキング装置102の中に入れてベーキングをさらに行ってもよい。
【0024】
ベースカラー層141は、視覚上、符号層131と発光層121の対比基礎とする。ベースカラー層141は、通常、プラスチック材料を含むため、淡いベースカラーのプラスチックフィルムであってもよい。例えば、ベースカラー層141の色は、白(white)、アイボリー(ivory)、乳白色(milk white)、スノーホワイト(snowy white)、オイスターホワイト(oyster white)、青白色(bluish white)、ライトグレー(light grey)、淡青色(light blue)、淡緑色(light green)、淡黄色(light yellow)、クリーム色(cream)…等であってもよい。
【0025】
続いて、図5A、図5B、および図8を参照すると、ベースカラー印刷ステップ140の後、フィルム熱圧成形ステップ150を行う。この印刷ステップは、ベースカラー層141、発光層121および符号層131を含む保護層110を成形型の上に置き、成形型によって、ベースカラー層141、発光層121、符号層131および保護層110をともに成形シェル状フォルム151に転換する。
【0026】
図5Aおよび図5Bに示した熱圧成形の方法は、成形型152の方向に向けて気体の圧力(図5Aの矢印の部分)を加えて、高温で軟化した薄膜153を成形型152の上に貼付し、キーキャップ筐体に似た凹凸造型を形成する。あるいは、オス型とメス型の熱押し合わせ方式を利用して、フィルム153を特定の造型に成形してもよく、図5Bに示すように、成形型152をオス型154とメス型155に分け、オス型154とメス型155を加熱してから押し合わせことによって、フィルム153を特定の造型に成形することができる。
【0027】
本発明の実施形態において、ベースカラー層141と成形型152を接触させて熱圧成形を行ってもよく、実際には、様々な成形型152の設計によって、向かい合う位置に置くこともできる。例えば、成形型152をフィルム153の下方に設置して、気体圧力を下に向ける。つまり、フィルム熱圧成形ステップ150において、成形型152と接触する表面は、図5Bに示すように、フィルム153の表面またはベースカラー層141の表面でもよい。
【0028】
続いて、図6および図8を参照すると、フィルム熱圧成形ステップ150の後、プラスチック射出ステップ160を行う。この印刷ステップは、シェル状フィルム151をプラスチック成形型161によって、ベースカラー141上に筐体充填層162を形成できるようにする。得られた完成品は、複数の互いに連なったキーキャップを含む。
【0029】
図6に示すように、熱圧成形後のシェル状フィルム151を成形型152の上から外して、プラスチック成形型161の上に置き、プラスチック射出シェルモールドの作業を行って、ベースカラー層141の上に筐体充填層162を形成する。筐体充填層162は、主にフィルム153のうちいずれか1つの表面にシェルモールドを行う他に、フィルム153のフィルム熱圧成形ステップ150の時の成形不足の問題を補充することができる。例えば、フィルム成形ステップ150は、フィルム153に特定の造型を与えることができるが、この造型が温度の影響を受けて収縮した場合、あるいは、材料自体の物性の弾力を受けて収縮した場合、プラスチック射出ステップ160は、射出時の充填圧力を利用してフィルム153の造型成形度を増すことができる。
【0030】
筐体充填層161は、発光キーキャップ筐体162中の下方にある基礎支持部材(basic supporting element)である。筐体充填層161は、堅い(solid)支持部材であり、通常、充填材料を含む。例えば、筐体充填層161は、重合体を含み、例えば、硬性プラスチックおよび軟性シリカゲルのうちの少なくとも1つであってもよい。硬性プラスチックは、工程プラスチック等であってもよく、軟性シリカゲルは、シリコンゴム(silicone rubber)等であってもよい。筐体充填層161の大きさは、応用する状況に合わせて調整することができる。例えば、モバイル装置に応用する場合では、筐体充填層161の大きさを比較的小さくするとともに、平面構造にして、多層に積み重ねられたキー入力装置を構成し、「軽薄短小」の一般要求に符合させることができる。また、比較的大きな卓上型の装置に応用する場合では、筐体充填層161の大きさを少し大きくするとともに、図中に示したような多層に積み重ねた立体構造にして、ユーザーが操作しやすいようにすることができる。
【0031】
図7および図8を参照すると、プラスチック射出ステップ160の後、状況をみて、必要であれば、パンチングステップ170をさらに行ってもよい。例えば、筐体充填層を有するフィルム153をプラスチック成形型161の上から外して、所定位置のパンチングを行い、複数のキーキャップ筐体163を形成する。
【0032】
図7に示すように、パンチングの方法は、パンチング型171を利用して行ってもよく、あるいは、図7Aに示すように、レーザー光172を用いて切断を行い、キーキャップ筐体163とキーキャップ筐体163の間の連結位置(つまり、プラスチック射出シェルされていない所)で直接加工して、キーキャップ筐体163を独立した部材にすることによって、後続のプロセスを容易にする。図7および図7Aからわかるように、保護層110は、光透過が可能であるため、ユーザーは、キーキャップ筐体163の外部から符号層中の符号132を直接見ることができる。さらに、発光層121の照明によって、照度の低い条件の下でも、ユーザーは、キーキャップ筐体163における符号層内の符号132が示す文字、符号または図形をはっきりと識別することができる。
【0033】
図8は、本発明のキーキャップの製造方法を示すフローチャートである。図9は、本発明のキーキャップの製造方法を示す別のフローチャートである。状況をみて、必要であれば、表面色印刷ステップ111の後に、符号カラー印刷ステップ113、あるいは、符号多色印刷ステップ114をさらに含んでもよい。図9に示すように、各種符号132は、複数の異なる色を表すことができる。状況をみて、必要であれば、さらに符号多色印刷ステップ114を少なくとも1回重複して行ってもよい。
【0034】
以上のごとく、この発明を実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【符号の説明】
【0035】
102 ベーキング装置
110 保護層
111 表面色印刷ステップ
112 表面色層
113 符号カラー印刷ステップ
114 符号多色印刷ステップ
120 発光層印刷ステップ
121 発光層
130 符号層印刷ステップ
131 符号層
132 符号
140 ベースカラー印刷ステップ
141 ベースカラー層
150 フィルム熱圧成形ステップ
151 シェル状フィルム
152 成形型
153 フィルム
154 オス型
155 メス型
160 プラスチック射出ステップ
161 プラスチック成形型
162 筐体充填層
163 キーキャップ筐体
170 パンチングステップ
171 パンチング型
172 レーザー光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過可能な保護層を提供することと、
前記保護層の上に発光層を印刷して、ベーキングを行う発光層印刷ステップを行うことと、
前記保護層の上に符号層を印刷して、ベーキングを行う符号層印刷ステップを行うことと、
前記発光層および前記符号層を含む前記保護層の上にベースカラー層を印刷するベースカラー印刷ステップを行うことと、
前記ベースカラー層、前記発光層および前記符号層を含む前記保護層を成形型の中に置いて、シェル状フィルムを得るフィルム熱圧成形ステップを行うことと、
前記シェル状フィルムをプラスチック成形型の中に置いて、前記ベースカラー層の上に筐体充填層を形成し、複数の互いに連なったキーキャップを形成するプラスチック射出ステップを行うことと
を含むキーキャップの製造方法。
【請求項2】
前記筐体充填層を有する前記シェル状フィルムを複数の独立したキーキャップに製造するパンチングステップを行うこと
をさらに含む請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記発光層印刷ステップの前に、
前記保護層の上に表面色層を印刷して、ベーキングを行う表面色層印刷ステップを行うこと
をさらに含む請求項1または2記載の製造方法。
【請求項4】
前記筐体充填層が、硬性プラスチックおよび軟性シリカゲルのうちの少なくとも1つを含む請求項1から3の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ベースカラー層が、淡いベースカラーを有し、前記符号層の対比基礎として用いる請求項1から4の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
前記発光層印刷ステップの後に、前記符号層印刷ステップを行う請求項1から5の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記発光層印刷ステップの前に、前記符号層印刷ステップを行う請求項1から5の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
前記符号層が、赤色、黄色、緑色、青色および黒色のうちの少なくとも1つを含む請求項7記載の製造方法。
【請求項9】
前記符号層が、文字、数字および符号のうちの少なくとも1つを含む請求項1から8の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項10】
前記発光層の材料が、硫化物、アルミニウム酸化物、希土類元素、蛍光材料および燐光材料のうちの少なくとも1種を含む請求項1から9の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項11】
前記発光層の材料が、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カルシウム(CaS)、ストロンチウムアルミネート(SrAl24)、カルシウムアルミネート(CaAl24)およびバリウムアルミネート(BaAl24)のうちの少なくとも1種を含む請求項1から9の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項12】
前記発光層が、50μm〜100μmの厚さを有する請求項1から11の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項13】
前記保護層が、ポリカーボネートフィルムおよびポリエチレンテレフタラート薄膜のうちの少なくとも1種を含む請求項1から12の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項14】
前記保護層が、1mm〜0.8mmの厚さを有する請求項1から13の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項15】
前記フィルム熱圧成形ステップが、気体を利用して、成形型の方向に向かって圧力を加え、高温で軟化した前記保護層を前記成形型の上に貼付する請求項1から14の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項16】
前記成形型が、オス型およびメス型を含み、前記オス型および前記メス型を加熱して押し合わせた後、前記保護層を前記成形型の上に貼付する請求項1から15の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項17】
前記パンチングステップが、パンチング型を利用してパンチングを行う請求項2に記載の製造方法。
【請求項18】
前記パンチングステップが、レーザーを利用して切断を行う請求項2に記載の製造方法。
【請求項19】
前記表面色層印刷ステップの後に、
前記表面色層の上にカラー層を印刷して、ベーキングを行う符号カラー印刷ステップを行うこと
をさらに含む請求項3に記載の製造方法。
【請求項20】
前記カラー層を印刷していない前記表面色層の上に別の色のカラー層を印刷して、ベーキングを行う符号印刷ステップ
をさらに含む請求項19に記載の製造方法。
【請求項21】
前記表面色層の上に別の色のカラー層を重複して印刷して、少なくとも1回ベーキングを行う請求項20に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−129179(P2012−129179A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−15863(P2011−15863)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【出願人】(510222442)毅嘉科技股▲ふん▼有限公司 (16)
【Fターム(参考)】