説明

クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材、基板処理装置のクリーニング方法、および基板処理装置

【課題】異物除去性能および搬送性能に優れ、かつ、所定の粒子径を有する異物を特に効率よく除去し得るクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を提供する。
【解決手段】本クリーニングシート100は、実質的に粘着力を有さないクリーニング層10を備えるクリーニングシートであって、該クリーニング層は、平均表面粗さRaが0.10μm以上である凹凸形状部分を有し、該クリーニング層は、シリコンウェハのミラー面に対する、JIS−Z−0237で規定される180°引き剥がし粘着力が0.20N/10mm未満である。クリーニング機能付搬送部材は、搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられたクリーニング層とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材に関する。より詳細には、本発明は、異物除去性能および搬送性能に優れ、かつ、所定の粒子径を有する異物を特に効率よく除去し得るクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材に関する。また、本発明は、このようなクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を用いた基板処理装置のクリーニング方法、および、そのようなクリーニング方法を用いてクリーニングが行われた基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体、フラットパネルディスプレイ、プリント基板などの製造装置や検査装置など、異物を嫌う各種の基板処理装置では、各搬送系と基板とを物理的に接触させながら搬送する。その際、基板や搬送系に異物が付着していると、後続の基板をつぎつぎと汚染するため、定期的に装置を停止し、洗浄処理する必要があった。その結果、処理装置の稼動率が低下するという問題や装置の洗浄処理のために多大な労力が必要となるという問題があった。
【0003】
このような問題を克服するため、板状部材を搬送することにより基板裏面に付着する異物を除去する方法(特許文献1参照)が提案されている。このような方法によれば、基板処理装置を停止させて洗浄処理を行う必要がないので、処理装置の稼動率が低下するという問題は解消される。しかし、この方法では、異物を十分に除去することはできない。
【0004】
一方、粘着性物質を固着した基板をクリーニング部材として基板処理装置内に搬送することにより、当該処理装置内に付着した異物をクリーニング除去する方法(特許文献2参照)が提案されている。この方法は、特許文献1に記載の方法の利点に加えて異物の除去性にも優れるので、処理装置の稼動率が低下するという問題や装置の洗浄処理のために多大な労力が必要となるという問題はいずれも解消される。しかし、特許文献2に記載の方法によれば、粘着性物質と装置との接触部分が強く接着しすぎて離れないおそれがある。その結果、基板を確実に搬送できないという問題や、搬送装置を破損させるという問題が生じるおそれがある。
【0005】
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、ウェハ表面のみならず裏面への異物の付着も問題となっている。洗浄工程でウェハ裏面からウェハ表面への異物の乗り移りが起こり、製品歩留まりを低下させるからである。現在、半導体素子の配線間隔(デザインルール)は、65nmが主流となっており、当該配線間隔と同等またはそれ以上のサイズの異物が付着すると、断線などの不良が起こりやすくなる。特に、0.2〜2.0μm程度の粒子径を有する異物が問題となっている。しかし、従来の技術はいずれも、所定の粒子径を有する異物を特に効率的に除去するには不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−87458号公報
【特許文献2】特開平10−154686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、異物除去性能および搬送性能に優れ、かつ、所定の粒子径を有する異物を特に効率よく除去し得るクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を提供することにある。また、本発明の目的は、そのようなクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を用いた基板処理装置のクリーニング方法を提供することにある。また、本発明の目的は、そのようなクリーニング方法を用いてクリーニングが行われた基板処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のクリーニングシートは、
実質的に粘着力を有さないクリーニング層を備えるクリーニングシートであって、
該クリーニング層は、平均表面粗さRaが0.10μm以上である凹凸形状部分を有し、
該クリーニング層は、シリコンウェハのミラー面に対する、JIS−Z−0237で規定される180°引き剥がし粘着力が0.20N/10mm未満である。
【0009】
好ましい実施形態においては、本発明のクリーニングシートは、上記クリーニング層の片面に粘着剤層を備える。
【0010】
好ましい実施形態においては、本発明のクリーニングシートは、上記クリーニング層の片面に支持体を備える。
【0011】
好ましい実施形態においては、上記支持体の上記クリーニング層が備えられた面と反対の面に粘着剤層を備える。
【0012】
本発明の別の実施形態においては、クリーニング機能付搬送部材を提供する。本発明のクリーニング機能付搬送部材は、搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられた本発明のクリーニング層とを備える。
【0013】
好ましい実施形態においては、本発明のクリーニング機能付搬送部材は、上記クリーニング層が上記搬送部材に直接貼り付けられている。
【0014】
好ましい実施形態においては、本発明のクリーニング機能付搬送部材は、上記クリーニング層が粘着剤層を介して上記搬送部材に貼り付けられている。
【0015】
本発明の別の実施形態においては、基板処理装置のクリーニング方法を提供する。本発明の基板処理装置のクリーニング方法は、本発明のクリーニングシート、または、本発明のクリーニング機能付搬送部材を基板処理装置内に搬送する。
【0016】
本発明の別の実施形態においては、基板処理装置を提供する。本発明の基板処理装置は、本発明のクリーニング方法を用いてクリーニングが行われたものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、異物除去性能および搬送性能に優れ、かつ、所定の粒子径を有する異物を特に効率よく除去し得るクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を提供することができる。また、本発明によれば、そのようなクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を用いた基板処理装置のクリーニング方法を提供することができる。また、本発明によれば、そのようなクリーニング方法を用いてクリーニングが行われた基板処理装置を提供することができる。
【0018】
このような効果は、クリーニングシートとして、実質的に粘着力を有さないクリーニング層を備えるクリーニングシートを採用し、該クリーニング層の少なくとも一部分の平均表面粗さRaを所定値以上に設計し、かつ、該クリーニング層のシリコンウェハのミラー面に対する引き剥がし粘着力を所定値未満に設計することによって、十分に発現される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図である。
【図2】本発明の別の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図である。
【図3】実施例で用いるウェハ(3)の上面から見た概略図である。
【図4】実施例で用いるウェハ(5)の上面から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
≪A.クリーニングシート≫
図1は、本発明の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図である。このクリーニングシート100は、クリーニング層10と、粘着剤層20と、保護フィルム30とを有する。粘着剤層20および/または保護フィルム30は、目的に応じて省略してもよい。すなわち、クリーニングシートは、クリーニング層単独で構成されてもよい。図2は、本発明の別の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図である。このクリーニングシート100は、クリーニング層10と、粘着剤層20と、保護フィルム30と、支持体40とを有する。粘着剤層20および/または保護フィルム30は、目的に応じて省略してもよい。
【0021】
本発明において、クリーニング層は実質的に粘着力を有さない。すなわち、例えば、粘着性物質から形成されたクリーニング層や、粘着テープを固着することで形成したクリーニング層は、本発明におけるクリーニング層からは除外される。本発明のクリーニングシートが粘着力を有するクリーニング層を備えると、該クリーニング層と装置との接触部分が強く接着しすぎて離れないおそれがある。その結果、基板を確実に搬送できないという問題や、搬送装置を破損させるという問題が生じるおそれがある。
【0022】
本発明におけるクリーニング層は、平均表面粗さRaが0.10μm以上である凹凸形状部分を有している。クリーニング層がこのような特定の表面形状を有することにより、所定の粒子径(代表的には、0.2〜2.0μm)を有する異物をきわめて効率的に除去しつつ、基板を確実に搬送することができる。
【0023】
本発明におけるクリーニング層が有する上記凹凸形状部分の平均表面粗さRaは、好ましくは0.10〜1.0μm、より好ましくは0.10〜0.80μm、さらに好ましくは0.15〜0.60μm、特に好ましくは0.20〜0.60μmである。平均表面粗さRaがこのような範囲にあることにより、所定の粒子径(代表的には、0.2〜2.0μm)を有する異物を一層きわめて効率的に除去しつつ、基板を確実に搬送することができる。
【0024】
上記平均表面粗さRaは、触針式表面粗さ測定装置(Veeco社製、Dectak8)を用いて測定できる。測定スピードは1μm/秒、測定範囲は2.0mmで、ダイヤモンド製の触針(先端部の曲率は2μm)を動かせば良い。
【0025】
上記のような平均表面粗さRaを有する限りにおいて、上記凹凸形状部分の凹凸形状としては、任意の適切な形状が採用され得る。凹凸形状の具体例としては、溝形状、ストライプ形状、突起形状、窪み(ディンプル)形状、紙やすり表面のようなざらついた表面形状が挙げられる。
【0026】
本発明におけるクリーニング層の引張弾性率は、クリーニング層の使用温度領域において、好ましくは2000MPa以下、より好ましくは0.5〜2000MPa、さらに好ましくは1〜1000MPaである。引張弾性率がこのような範囲であれば、異物除去性能と搬送性能のバランスに優れたクリーニング層が得られる。なお、引張弾性率は、JIS K7127に準じて測定される。
【0027】
本発明におけるクリーニング層は、上述の通り、実質的に粘着力を有さない。具体的には、シリコンウェハのミラー面に対する、JIS−Z−0237で規定される180°引き剥がし粘着力が0.20N/10mm未満であり、好ましくは0.01〜0.10N/10mmである。このような範囲であれば、クリーニング層は実質的に粘着力を有さず、該クリーニング層と装置との接触部分が強く接着しすぎて離れないという問題や、その結果、基板を確実に搬送できないという問題や搬送装置を破損させるという問題、さらに、除塵性に劣るという問題を回避し得る。
【0028】
本発明におけるクリーニング層の厚みは、好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは1〜50μmである。このような範囲であれば、異物の除去性能と搬送性能のバランスに優れたクリーニング層が得られる。
【0029】
本発明におけるクリーニング層を構成する材料としては、目的や凹凸の形成方法に応じて任意の適切な材料が採用され得る。クリーニング層を構成する材料の具体例としては、耐熱性樹脂、エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。好ましくは耐熱性樹脂である。耐熱性樹脂を採用することで、例えば、オゾンアッシャー、PVD装置、酸化拡散炉、常圧CVD装置、減圧CVD装置、プラズマCVD装置などの高温下で使用される装置に用いても、搬送時に処理装置内での搬送不良や汚染を発生させることなく使用できる。
【0030】
本発明においては、クリーニング層を構成する材料は、そのまま用いてクリーニング層を形成しても良いし、任意の適切な溶剤に溶解して用いてクリーニング層を形成しても良い。
【0031】
上記耐熱性樹脂としては、基板処理装置を汚染する物質を含まない樹脂が好ましい。このような樹脂としては、例えば、半導体製造装置に使用されるような耐熱性樹脂が挙げられる。具体例としては、ポリイミド、フッ素樹脂が挙げられる。ポリイミドが好ましい。
【0032】
好ましくは、上記ポリイミドは、ポリアミック酸をイミド化して得ることができる。当該ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分とを実質的に等モル比にて任意の適切な有機溶媒中で反応させて得ることができる。
【0033】
上記テトラカルボン酸二無水物成分としては、例えば、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(6FDA)、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ピロメリット酸二無水物、エチレングリコールビストリメリット酸二無水物が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0034】
上記ジアミン成分としては、例えば、アミン構造を有する末端を少なくとも二つ有し、ポリエーテル構造を有するジアミン化合物(以下、PEジアミン化合物と称することがある)、脂肪族ジアミン、芳香族ジアミンが挙げられる。PEジアミン化合物は、高耐熱性、低応力の低弾性率ポリイミド樹脂を得ることができる点で好ましい。
【0035】
PEジアミン化合物としては、ポリエーテル構造を有し、アミン構造を有する末端を少なくとも二つ有する化合物である限り、任意の適切な化合物を採用し得る。例えば、ポリプロピレングリコール構造を有する末端ジアミン、ポリエチレングリコール構造を有する末端ジアミン、ポリテトラメチレングリコール構造を有する末端ジアミン、さらにこれら複数の構造を有する末端ジアミンなどが挙げられる。より具体的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ポリテトラメチレングリコール、ポリアミン、またはこれらの混合体から調製されるアミン構造を有する末端を少なくとも二つ有するPEジアミン化合物が好ましい。
【0036】
脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,8−、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、4,9−ジオキサ−1,12−ジアミノドデカン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン(α,ω−ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン)などが挙げられる。脂肪族ジアミンの分子量としては、通常50〜1000000が好ましく、100〜30000がより好ましい。
【0037】
芳香族ジアミンとしては、例えば、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルプロパン、3,3´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、4,4´−ジアミノベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0038】
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応に用いられる有機溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。原材料等の溶解性を調整するために、非極性溶媒(例えば、トルエンや、キシレン)を併用してもよい。
【0039】
上記テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応温度は、好ましくは40℃以上、さらに好ましくは50〜150℃である。このような反応温度であれば、ゲル化が防止できる。その結果、反応系中にゲル分が残留することがないので、ろ過時の目詰まり等が防止され、反応系からの異物の除去が容易となる。さらに、このような反応温度であれば、均一な反応が実現されるので、得られる樹脂の特性のばらつきを防止できる。
【0040】
上記ポリアミック酸のイミド化は、代表的には不活性雰囲気(代表的には、真空または窒素雰囲気)下で加熱処理することにより行われる。加熱処理温度は、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは180〜450℃である。このような温度であれば、樹脂中の揮発成分を実質的に完全に除去することができる。また、不活性雰囲気で処理することにより、樹脂の酸化や劣化を防止することができる。
【0041】
上記エネルギー線硬化性樹脂は、代表的には、粘着性物質、エネルギー線硬化性物質およびエネルギー線硬化開始剤を含む組成物である。
【0042】
上記エネルギー線硬化性樹脂に含まれ得る粘着性物質としては、目的に応じて任意の適切な粘着性物質が採用される。粘着性物質の重量平均分子量は、好ましくは50〜100万、さらに好ましくは60〜90万である。なお、粘着剤性物質は、架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、充点剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を配合したものであってもよい。1つの実施形態においては、上記エネルギー線硬化性樹脂に含まれ得る粘着性物質として、感圧接着性ポリマーが用いられる。感圧接着性ポリマーは、クリーニング層の凹凸形成にノズル法(後述)を用いる場合に好適に用いられる。感圧接着性ポリマーの代表例としては、(メタ)アクリル酸および/または(メタ)アクリル酸エステルなどのアクリル系モノマーを主モノマーとしたアクリル系ポリマーが挙げられる。アクリル系ポリマーは、単独でまたは組み合わせて用いられる。必要に応じて、アクリル系ポリマーの分子内に不飽和二重結合を導入して、このアクリル系ポリマー自体にエネルギー線硬化性を付与してもよい。不飽和二重結合を導入する方法としては、例えば、アクリル系モノマーと分子内に不飽和二重結合を2個以上有する化合物とを共重合する方法、アクリル系ポリマーと分子内に不飽和二重結合を2個以上有する化合物の官能基同士を反応させる方法が挙げられる。
【0043】
別の実施形態においては、上記エネルギー線硬化性樹脂に含まれ得る粘着性物質として、ゴム系やアクリル系、ビニルアルキルエーテル系やシリコーン系、ポリエステル系やポリアミド系、ウレタン系やスチレン・ジエンブロック共重合体系、融点が約200℃以下等の熱溶融性樹脂を配合してクリープ特性を改良した粘着剤(例えば特開昭56−61468号公報、特開昭61−174857号公報、特開昭63−17981号公報、特開昭56−13040号公報)などが用いられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。
【0044】
より具体的には、上記粘着剤は、好ましくは、天然ゴムや各種の合成ゴムをベースポリマーとするゴム系粘着剤;あるいは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基やヘキシル基、ヘプチル基や2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソデシル基、ドデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基の如き炭素数が20以下のアルキル基を有するアクリル酸やメタクリル酸等のエステルからなるアクリル酸系アルキルエステルの1種又は2種以上を用いたアクリル系共重合体をベースポリマーとするアクリル系粘着剤である。
【0045】
上記アクリル系共重合体としては、目的に応じて任意の適切なアクリル系共重合体が用いられる。当該アクリル系共重合体は、必要に応じて、凝集力や耐熱性や架橋性等を有してもよい。例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシルエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレート、イコタン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸の如きカルボキシル基含有モノマー;無水マレイン酸、無水イコタン酸の如き酸無水物モノマー;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルメタアクリレートの如きヒドロキシル基含有モノマー;スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸の如きスルホン酸基含有モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドの如き(N−置換)アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルの如き(メタ)アクリル酸アルキリアミノ系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルの如き(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドの如きマレイミド系モノマー;N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドの如きイタコンイミド系モノマー;N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクルロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドの如きスクシンイミド系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロリドン、メチルビニルピロリドン、ビニルピリジン、ブニルピペリドン、ビニルピリミジン、ビニルピペラジン、ビニルピラジン、ビニルピロール、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾール、ビニルモルホリン、N−ビニルカルボン酸アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、N−ビニルカプロラクタムの如きビニル系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルの如きシアノアクリレートモノマー;(メタ)アクリル酸グリシジルの如きエポキシ基含有アクリル系モノマー;(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールの如きグリコール系アクリルエステルモノマー;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、フッ素(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレートの如きアクリル酸エステル系モノマー;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートの如き多官能モノマー;イソプレン、ブタジエン、イソブチレン、ビニルエーテル等の適宜なモノマー;等の2種以上の共重合が挙げられる。これらのモノマーの配合比等は、目的に応じて適宜設定される。
【0046】
上記エネルギー線硬化性物質としては、エネルギー線(好ましくは光、さらに好ましくは紫外線)によって上記粘着性物質と反応し、三次元網目構造を形成する際の架橋点(分岐点)として機能し得る任意の適切な物質が採用され得る。エネルギー線硬化性物質の代表例としては、分子内に不飽和二重結合を1個以上有する化合物(以下、重合性不飽和化合物という)が挙げられる。好ましくは、重合性不飽和化合物は、不揮発性で、かつ重量平均分子量が10,000以下、さらに好ましくは5,000以下である。このような分子量であれば、上記粘着性物質が効率よく三次元網目構造を形成し得る。エネルギー線硬化性物質の具体例としては、フェノキシポリエチレングリコ―ル(メタ)アクリレ─ト、ε−カプロラクトン(メタ)アクリレ─ト、ポリエチレングリコ―ルジ(メタ)アクリレ─ト、ポリプロピレングリコ―ルジ(メタ)アクリレ─ト、トリメチロ─ルプロパントリ(メタ)アクリレ─ト、ジペンタエリスリト─ルヘキサ(メタ)アクリレ─ト、ウレタン(メタ)アクリレ─ト、エポキシ(メタ)アクリレ─ト、オリゴエステル(メタ)アクリレ─ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート,1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。これらは、単独でまたは組み合わせて用いられる。エネルギー線硬化性物質は、上記粘着性物質100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部の割合で用いられる。
【0047】
また、エネルギー線硬化性物質としてエネルギー線硬化性樹脂を用いてもよい。エネルギー線硬化性樹脂の具体例としては、分子末端に(メタ)アクリロイル基を有するエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、アクリル樹脂(メタ)アクリレート、分子末端にアリル基を有するチオール−エン付加型樹脂や光カチオン重合型樹脂、ポリビニルシンナマートなどのシンナモイル基含有ポリマー、ジアゾ化したアミノノボラック樹脂やアクリルアミド型ポリマーなど、感光性反応基含有ポリマーあるいはオリゴマーなどが挙げられる。さらに、エネルギー線で反応するポリマーとしては、エポキシ化ポリブタジエン、不飽和ポリエステル、ポリグリシジルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルシロキサン等が挙げられる。これらは単独で、または組み合わせて用いられる。エネルギー線硬化性樹脂の重量平均分子量は、好ましくは50〜100万、さらに好ましくは60〜90万である。
【0048】
上記エネルギー線硬化開始剤としては、目的に応じて任意の適切な硬化開始剤(重合開始剤)が採用され得る。例えば、エネルギー線として熱を用いる場合には熱重合開始剤が用いられ、エネルギー線として光を用いる場合には光重合開始剤が用いられる。熱重合開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルが挙げられる。光重合開始剤の具体例としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインエーテル;アニソールメチルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシーシクロヘキシルーフェニルケトンなどの置換アセトフェノン;ベンジルメチルケタール、アセトフェノンジエチルケタールなどのケタール;クロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、シメチルチオキサントンなどのキサントン;ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンなどのベンゾフェノン;2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファーケトール;2−ナフタレンスルフォニルクロライドなどの芳香族スルフォニルクロライド;1−フェニル−1,1−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)−オキシムなどの光活性オキシム;ベンゾイル;シベンジル;α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;2−ヒドロキシメチルフェニルプロパンが挙げられる。エネルギー線硬化開始剤は、エネルギー線硬化性物質100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部の割合で用いられる。
【0049】
本発明におけるクリーニング層を構成する材料は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。添加剤の具体例としては、界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、導電性付与材、紫外線吸収剤、光安定化剤が挙げられる。用いる添加剤の種類および/または量を調整することにより、目的に応じた所望の特性を有するクリーニング層が得られ得る。
【0050】
本発明のクリーニングシートは、支持体を備えていても良い。支持体の厚さは適宜選択でき、好ましくは500μm以下、より好ましくは1〜300μm、さらに好ましくは1〜100μmである。支持体の表面は、隣接する層との密着性,保持性などを高めるために、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理などの化学的または物理的処理,下塗剤(例えば、上記粘着性物質)によるコーティング処理が施されていてもよい。なお、支持体は単層であっても多層体であってもよい。
【0051】
支持体は、目的に応じて任意の適切な支持体が採用される。例えば、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックのフィルムが挙げられる。エンジニアリングプラスチックおよびスーパーエンジニアリングプラスチックの具体例としては、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミドが挙げられる。分子量などの諸物性は、目的に応じて適宜選択され得る。また、支持体の成形方法は目的に応じて適宜選択される。
【0052】
本発明のクリーニングシートは、粘着剤層を備えていても良い。このような粘着剤層の材料としては任意の適切な材料を採用し得る。例えば、アクリル系やゴム系など通常の粘着剤からなるものが使用できる。中でも、アクリル系の粘着剤として、重量平均分子量が10万以下の成分が10重量%以下であるアクリル系ポリマーを主剤としたアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。上記のアクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主モノマーとして必要により共重合可能な他のモノマーを加えたモノマー混合物を重合反応させることにより合成できる。
【0053】
本発明における粘着剤層は、シリコンウェハのミラー面に対する、JIS−Z−0237で規定される180°引き剥がし粘着力が、好ましくは0.01〜10N/10mmであり、より好ましくは0.05〜5N/10mmである。粘着力が高すぎると、クリーニングシートを基板などから剥離除去する際に、支持体フィルムが裂ける恐れがある。
【0054】
本発明における粘着剤層の厚さは、好ましくは1〜100μmであり、より好ましくは5〜50μmである。
【0055】
本発明のクリーニングシートは、クリーニング層や支持体を保護するため、保護フィルムを有してもよい。保護フィルムは、適切な段階で剥離される。保護フィルムは目的に応じて任意の適切なフィルムが採用される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネートなどからなるプラスチックフィルムやポリイミド、フッ素樹脂フィルムが挙げられる。保護フィルムは、目的に応じ剥離剤などで剥離処理が施されてもよい。剥離剤は、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、脂肪酸アミド系、シリカ系を挙げることができる。この保護フィルムの厚さは、好ましくは1〜100μmである。保護フィルムの形成方法は目的に応じて適宜選択され、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法により形成することができる。
【0056】
本発明のクリーニングシートを製造する方法としては、本発明のクリーニングシートが得られる範囲において、任意の適切な製造方法を採用し得る。好ましい製造方法の一例として、任意の適切な基材の表面の少なくとも一部にレーザー加工によって凹凸を形成し、該基材の表面上にクリーニング層を形成する方法が挙げられる。すなわち、基板の表面に凹凸を設けて、その表面上にクリーニング層を形成することにより、クリーニング層表面の平均表面粗さRaを所定の大きさに制御する。
【0057】
上記基材としては、任意の適切な基材を採用し得る。例えば、半導体ウェハ(例えば、シリコンウェハ)、LCD、PDPなどのフラットパネルディスプレイ用基板、コンパクトディスク、MRヘッドなどが挙げられる。
【0058】
≪B.クリーニング機能付搬送部材≫
本発明のクリーニング機能付搬送部材は、搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられた本発明のクリーニング層とを備える。
【0059】
上記搬送部材としては、任意の適切な搬送部材を採用し得る。例えば、半導体ウェハ(例えば、シリコンウェハ)、LCD、PDPなどのフラットパネルディスプレイ用基板、コンパクトディスク、MRヘッドなどの基材が挙げられる。
【0060】
本発明のクリーニング機能付搬送部材において、上記クリーニング層は、上記搬送部材に直接貼り付けられていても良いし、粘着剤層を介して上記搬送部材に貼り付けられていても良い。
【0061】
上記粘着剤層としては、任意の適切な粘着剤層を採用し得る。好ましくは、前述のA.クリーニングシートの項目で説明した粘着剤層を採用し得る。
【0062】
≪C.クリーニング方法≫
本発明のクリーニング方法は、基板処理装置のクリーニング方法であって、本発明のクリーニングシート、または、本発明のクリーニング機能付搬送部材を基板処理装置内に搬送して、その被洗浄部位に接触させることにより、当該被洗浄部位に付着した異物を簡便かつ確実にクリーニング除去する。
【0063】
上記クリーニング方法により洗浄される基板処理装置は、特に限定されない。基板処理装置の具体例としては、本明細書ですでに記載した装置に加えて、回路形成用の露光照射装置、レジスト塗布装置、スパッタリング装置、イオン注入装置、ドライエッチング装置、ウエハプローバなどの各種の製造装置や検査装置、さらに、オゾンアッシャー、レジストコーター、酸化拡散炉、常圧CVD装置、減圧CVD装置、プラズマCVD装置などの高温下で使用される基板処理装置などが挙げられる。
【0064】
≪C.基板処理装置≫
本発明の基板処理装置は、本発明のクリーニング方法を用いてクリーニングが行われたものである。本発明の基板処理装置は、本発明のクリーニングシート、または、本発明のクリーニング機能付搬送部材を該基板処理装置内に搬送してクリーニングされたものであるので、所定の粒子径、特に、0.2〜2.0μmの粒子径を有する異物が特に効率よく除去された基板処理装置となり得る。
【実施例】
【0065】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。なお、特に明記しない限り、実施例における部および%は重量(質量)基準である。
【0066】
(1)平均表面粗さRa
平均表面粗さRaは、触針式表面粗さ測定装置(Veeco社製、Dectak8)を用いて測定した。測定スピードは1μm/秒、測定範囲は2.0mmで、ダイヤモンド製の触針(先端部の曲率は2μm)を動かして測定した。
【0067】
(2)引張弾性率
JIS K7127に準じて測定した。具体的には、所定の基材上にクリーニング層を形成した後、当該クリーニング層を剥離し、動的粘弾性測定装置を用いて測定した。
【0068】
(3)180°引き剥がし粘着力
シリコンウェハのミラー面にクリーニング層を形成し、JIS−Z−0237に準じて測定した。
【0069】
(4)クリーニング性能評価方法
異物検査装置(KLA Tencor製、SFS6200)(以下、装置Aとする)を用いて、シリコンウェハミラー面上の0.200μm以上の異物数を測定することにより評価した。より詳細には、クリーニング部材を、クリーニングシート製造用のライナーフィルム剥離装置(日東精機製、HR−300CW)(以下、装置Bとする)に搬送し、クリーニング部材の搬送前後の異物数を測定する事で評価した。具体的な方法は以下のとおりである。
装置Bへ、まず新品のシリコンウェハミラー面を下向きにしてミラー面が搬送アームやチャックテーブルに接触するように自動搬送した(フェイスダウン搬送)。そしてミラー面に付着した異物数を、装置Aを用いて測定した(この時の異物数を「異物数1」とする。)。その後、装置Bに本発明のクリーニング部材を搬送してクリーニング処理を行った後、再度新品ウェハをフェイスダウン搬送し、その時付着した異物数を装置Aを用いて測定した(この時の異物数を「異物数2」とする)。クリーニング部材のクリーニング効果のパラメータとして異物除去率を以下の式により算出した。
異物除去率=[100−(異物数2)/(異物数1)×100]%
【0070】
(5)搬送性
装置Bにてチャックテーブル上に搬送し、真空吸着を行い、真空を解除した後、リフトピンにてクリーニング部材をチャックテーブルから剥離できるかどうかで評価した。
【0071】
〔実施例1〕
アクリル酸−2−エチルヘキシル75部、アクリル酸メチル20部、およびアクリル酸5部からなるモノマー混合液から得たアクリルポリマー(重量平均分子量70万)100部に対して、ポリエチレングリコ―ル200ジメタクリレ―ト(新中村化学製、商品名:NKエステル4G)200部、ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製、商品名:コロネートL)3部、および光重合開始剤としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャリティケミカルズ製、商品名:イルガキュアー651)3部を均一に混合して、紫外線硬化型の粘着剤溶液Aを調製した。
一方、温度計、攪拌機、窒素導入管、および還流冷却管を備えた、内容量が500mlの3つ口フラスコ型反応器内に、アクリル酸2−エチルへキシル73部、アクリル酸n−ブチル10部、N,N−ジメチルアクリルアミド15部、およびアクリル酸5部、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.15部、酢酸エチル100部を、全体が200gになるように配合して投入し、窒素ガスを約1時間導入しながら攪拌し、内部の空気を窒素で置換した。
その後、内部の温度を58℃にし、この状態で約4時間保持して重合を行い、粘着剤ポリマー溶液を得た。粘着剤ポリマー溶液100部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業製、商品名:コロネートL)3部を均一に混合し、粘着剤溶液Bを得た。
片面がポリプロピレンフィルム(厚さ30μm、幅250mm)からなるセパレータの剥離処理面に、上記粘着剤溶液Bを乾燥後の厚みが7μmとなるように塗布し、その粘着剤層上に長尺ポリエステルフィルム(厚さ25μm、幅250mm)を積層し、さらにそのフィルム上に紫外線硬化型の粘着剤溶液Aを乾燥後の厚みが15μmとなるように塗布して、クリーニング層としての粘着剤層を設けて、その表面に片面が非シリコーン剥離剤にて処理された長鎖ポリエステルフィルムからなる保護フィルム(保護フィルムA)の剥離処理面を貼合せて(厚さ25μm、幅250mm)シート(1)を得た。
この保護フィルムAの平均表面粗さRaは、0.12μmであった。
このシート(1)に、中心波長365nmの紫外線を積算光量1000mJ/cmで照射して、紫外線硬化したクリーニング層を有するクリーニングシート(1)を得た。
このクリーニングシート(1)の保護フィルムAを剥がし、シリコンウェハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS−Z−0237に準じて測定)を測定したところ、0.05N/10mmであった。このクリーニング層の紫外線硬化後の引張り強さは460MPaであった。
このクリーニングシート(1)のセパレータを剥がし、8インチシリコンウェハのミラー面にハンドローラーで貼り付け、裏面保護材付きウェハ(1)を作製した。
次に、裏面保護材付きウェハ(1)の保護フィルムAを剥離し、クリーニング機能付き搬送部材(1)を作成した。
クリーニング機能付き搬送部材(1)のクリーニング層の平均表面粗さRaは0.11μmであった。
レーザー式異物測定装置で新品の8インチのシリコンウェハのミラー面の0.200μm以上の異物を測定したところ4個であった。
このウェハを装置Aにミラー面を下側にして搬送した後、レーザー式異物測定装置で0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で5552個、0.219−0.301μm範囲で6891個、0.301−0.412μm範囲で4203個、0.412−0.566μm範囲で3221個、0.566−0.776μm範囲で3205個、0.776−1.06μm範囲で1532個、1.06−1.46μm範囲で698個、1.46−1.60μm範囲で492個、1.60μm以上の範囲で925個、全体で26719個(異物数1)であった。
クリーニング機能付き搬送部材(1)を、上記の26719個の異物が付着していた装置Aに10回搬送したところ、支障なく搬送できた。
その後に、新品の8インチのシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送し、0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で2234個、0.219−0.301μm範囲で2758個、0.301−0.412μm範囲で1688個、0.412−0.566μm範囲で1308個、0.566−0.776μm範囲で1309個、0.776−1.06μm範囲で620個、1.06−1.46μm範囲で282個、1.46−1.60μm範囲で198個、1.60μm以上の範囲で371個、全体で10768個(異物数2)であった。
異物数1、異物数2から算出した異物除去率は、全体で60%であった。
結果を表1にまとめた。
【0072】
〔実施例2〕
窒素気流下の雰囲気において、133gのN,N−ジメチルアセトアミド(DAMc)中に、ポリエーテルジアミン(サンテクノケミカル製、XTJ−510)14.8g、4,4´−DPE(DDE)8.45g、およびピロメリット酸二無水物(PMDA)10.0gを70℃で混合し、反応させポリアミック酸溶液Aを得た。
冷却した後、ポリアミック酸溶液Aをスピンコーターで8インチのシリコンウェハのエッチング面上に塗布し、90℃で20分乾燥し、ポリアミック酸付き搬送部材(2)を得た。
ポリアミック酸付き搬送部材(2)を、窒素雰囲気下、300℃で2時間熱処理して、厚み30μmのポリイミド皮膜を形成し、クリーニング機能付き搬送部材(2)を得た。
クリーニング機能付き搬送部材(2)のクリーニング層の平均表面粗さRaは0.54μmであった。
このクリーニング機能付き搬送部材(2)のクリーニング層をシリコンウェハから剥離し、シリコンウェハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS−Z−0237に準じて測定)を測定したところ、0.03N/10mmであった。
レーザー式異物測定装置で新品の8インチのシリコンウェハのミラー面の0.200μm以上の異物を測定したところ5個であった。
このウェハを装置Aにミラー面を下側にして搬送した後、レーザー式異物測定装置で0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で5551個、0.219−0.301μm範囲で6890個、0.301−0.412μm範囲で4202個、0.412−0.566μm範囲で3220個、0.566−0.776μm範囲で3204個、0.776−1.06μm範囲で1531個、1.06−1.46μm範囲で697個、1.46−1.60μm範囲で491個、1.60μm以上の範囲で924個、全体で26710個(異物数1)であった。
クリーニング機能付き搬送部材(2)を、上記の26710個の異物が付着していた装置Aに10回搬送したところ、支障なく搬送できた。
その後に、新品の8インチのシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送し、0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で2187個、0.219−0.301μm範囲で2708個、0.301−0.412μm範囲で1677個、0.412−0.566μm範囲で1273個、0.566−0.776μm範囲で1256個、0.776−1.06μm範囲で602個、1.06−1.46μm範囲で274個、1.46−1.60μm範囲で194個、1.60μm以上の範囲で368個、全体で10539個(異物数2)であった。
異物数1、異物数2から算出した異物除去率は、全体で61%であった。
結果を表1にまとめた。
【0073】
〔実施例3〕
8インチのシリコンウェハのミラー面全面にSEMI規格で定められているID認識用のレーザーマークを全面に形成し、図3の様なウェハ(3)を得た。実施例2に記載のポリアミック酸溶液Aを用いて、スピンコーターでウェハ(3)のミラー面に塗布し、120℃で10分乾燥し、ポリアミック酸付き搬送部材(3)を得た。
ポリアミック酸付き搬送部材(3)を、窒素雰囲気下、300℃で2時間熱処理して、厚み8μmのポリイミド皮膜を形成し、クリーニング機能付き搬送部材(3)を得た。
クリーニング機能付き搬送部材(3)のクリーニング層の平均表面粗さRaは0.34μmであった。
このクリーニング機能付き搬送部材(3)のクリーニング層をシリコンウェハから剥離し、シリコンウェハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS−Z−0237に準じて測定)を測定したところ、0.02N/10mmであった。
レーザー式異物測定装置で新品の8インチのシリコンウェハのミラー面の0.200μm以上の異物を測定したところ2個であった。
このウェハを装置Aにミラー面を下側にして搬送した後、レーザー式異物測定装置で0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で5548個、0.219−0.301μm範囲で6887個、0.301−0.412μm範囲で4199個、0.412−0.566μm範囲で3217個、0.566−0.776μm範囲で3201個、0.776−1.06μm範囲で1528個、1.06−1.46μm範囲で694個、1.46−1.60μm範囲で488個、1.60μm以上の範囲で921個、全体で26683個(異物数1)であった。
クリーニング機能付き搬送部材(3)を、上記の26683個の異物が付着していた装置Aに10回搬送したところ、支障なく搬送できた。
その後に、新品の8インチのシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送し、0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で1755個、0.219−0.301μm範囲で2184個、0.301−0.412μm範囲で1309個、0.412−0.566μm範囲で1003個、0.566−0.776μm範囲で1020個、0.776−1.06μm範囲で477個、1.06−1.46μm範囲で218個、1.46−1.60μm範囲で155個、1.60μm以上の範囲で292個、全体で8413個(異物数2)であった。
異物数1、異物数2から算出した異物除去率は、全体で68%であった。
結果を表1にまとめた。
【0074】
〔実施例4〕
実施例1に記載の粘着剤溶液Aをスピンコーターで200mmウェハのエッチング面上に塗布し、90℃で20分乾燥し、粘着剤付き搬送部材(4)を得た。
この粘着剤付き搬送部材(4)を窒素雰囲気(1000ppm酸素濃度)中で中心波長365nmの紫外線を積算光量1000mJ/cmで照射して、紫外線硬化したクリーニング機能付き搬送部材(4)を得た。
クリーニング機能付き搬送部材(4)のクリーニング層の平均表面粗さRaは0.42μmであった。
このクリーニング機能付き搬送部材(4)のクリーニング層をシリコンウェハから剥離し、シリコンウェハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS−Z−0237に準じて測定)を測定したところ、0.03N/10mmであった。
レーザー式異物測定装置で新品の8インチのシリコンウェハのミラー面の0.200μm以上の異物を測定したところ5個であった。
このウェハを装置Aにミラー面を下側にして搬送した後、レーザー式異物測定装置で0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で5550個、0.219−0.301μm範囲で6889個、0.301−0.412μm範囲で4201個、0.412−0.566μm範囲で3219個、0.566−0.776μm範囲で3203個、0.776−1.06μm範囲で1530個、1.06−1.46μm範囲で696個、1.46−1.60μm範囲で490個、1.60μm以上の範囲で923個、全体で26701(異物数1)であった。
クリーニング機能付き搬送部材(4)を、上記の26701個の異物が付着していた装置Aに10回搬送したところ、支障なく搬送できた。
その後に、新品の8インチのシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送し、0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で2550個、0.219−0.301μm範囲で3100個、0.301−0.412μm範囲で1889個、0.412−0.566μm範囲で1408個、0.566−0.776μm範囲で1373個、0.776−1.06μm範囲で619個、1.06−1.46μm範囲で273個、1.46−1.60μm範囲で190個、1.60μm以上の範囲で345個、全体で11747個(異物数2)であった。
異物数1、異物数2から算出した異物除去率は、全体で56%であった。
結果を表1にまとめた。
【0075】
〔実施例5〕
8インチのシリコンウェハのミラー面にSEMI規格で定められているID認識用のレーザーマーク3mm×3mmをVノッチ部分に形成し、図4の様なウェハ(5)を得た。実施例2に記載のポリアミック酸溶液Aを用いて、スピンコーターでウェハ(5)のミラー面に塗布し、120℃で10分乾燥し、ポリアミック酸付き搬送部材(5)を得た。
ポリアミック酸付き搬送部材(5)を、窒素雰囲気下、300℃で2時間熱処理して、厚み8μmのポリイミド皮膜を形成し、クリーニング機能付き搬送部材(5)を得た。
クリーニング機能付き搬送部材(5)のクリーニング層の図4記載のレーザーマーク形成領域の平均表面粗さRaは0.38μmであった。それ以外の領域の平均表面粗さRaは0.005μmであった。
このクリーニング機能付き搬送部材(5)のクリーニング層をシリコンウェハから剥離し、シリコンウェハ(ミラー面)に対する180°引き剥がし粘着力(JIS−Z−0237に準じて測定)を測定したところ、0.03N/10mmであった。
レーザー式異物測定装置で新品の8インチのシリコンウェハのミラー面の0.200μm以上の異物を測定したところ2個であった。
このウェハを装置Aにミラー面を下側にして搬送した後、レーザー式異物測定装置で0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で5199個、0.219−0.301μm範囲で6493個、0.301−0.412μm範囲で3900個、0.412−0.566μm範囲で2987個、0.566−0.776μm範囲で2976個、0.776−1.06μm範囲で1378個、1.06−1.46μm範囲で584個、1.46−1.60μm範囲で405個、1.60μm以上の範囲で828個、全体で24753(異物数1)であった。
クリーニング機能付き搬送部材(5)を、上記の24753個の異物が付着していた装置Aに10回搬送したところ、支障なく搬送できた。
その後に、新品の8インチのシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送し、0.200μm以上の異物数を測定したところ、サイズ別に0.200−0.219μm範囲で1136個、0.219−0.301μm範囲で1487個、0.301−0.412μm範囲で933個、0.412−0.566μm範囲で712個、0.566−0.776μm範囲で768個、0.776−1.06μm範囲で372個、1.06−1.46μm範囲で156個、1.46−1.60μm範囲で114個、1.60μm以上の範囲で243個、全体で5921個(異物数2)であった。
異物数1、異物数2から算出した異物除去率は、全体で76%であった。
結果を表1にまとめた。
【0076】
〔比較例1〕
実施例1において、保護フィルムAの代わりに、片面がシリコーン剥離剤にて処理された長鎖ポリエステルフィルムからなる保護フィルム(保護フィルムB)に変更した以外は、実施例1と同様にして、クリーニング機能付き搬送部材(C1)を得た。
この保護フィルムBの平均表面粗さRaは、0.009μmであった。
クリーニング機能付き搬送部材(C1)の平均表面粗さRaは、0.012μmであった。
クリーニング機能付き搬送部材(C1)を、装置Aに10回搬送したところ、3回張り付いてしまった。
【0077】
〔比較例2〕
実施例2に記載のポリアミック酸溶液Aを用いて、スピンコーターで8インチのシリコンウェハのミラー面に塗布し、120℃で10分乾燥し、ポリアミック酸付き搬送部材(C2)を得た。
ポリアミック酸付き搬送部材(C2)を、窒素雰囲気下、300℃で2時間熱処理して、厚み8μmのポリイミド皮膜を形成し、クリーニング機能付き搬送部材(C2)を得た。
クリーニング機能付き搬送部材(C2)の平均表面粗さRaは、0.005μmであった。
クリーニング機能付き搬送部材(C2)を、装置Aに100回搬送したところ、5回張り付いてしまった。
【0078】

【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明のクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材は、各種の製造装置や検査装置のような基板処理装置のクリーニングに好適に用いられる。
【符号の説明】
【0080】
10 クリーニング層
20 粘着剤層
30 保護フィルム
40 支持体40
100 クリーニングシート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に粘着力を有さないクリーニング層を備えるクリーニングシートであって、
該クリーニング層は、平均表面粗さRaが0.10μm以上である凹凸形状部分を有し、
該クリーニング層は、シリコンウェハのミラー面に対する、JIS−Z−0237で規定される180°引き剥がし粘着力が0.20N/10mm未満である、
クリーニングシート。
【請求項2】
前記クリーニング層の片面に粘着剤層を備える、請求項1に記載のクリーニングシート。
【請求項3】
前記クリーニング層の片面に支持体を備える、請求項1に記載のクリーニングシート。
【請求項4】
前記支持体の前記クリーニング層が備えられた面と反対の面に粘着剤層を備える。請求項3に記載のクリーニングシート。
【請求項5】
搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられた請求項1に記載のクリーニング層とを備える、クリーニング機能付搬送部材。
【請求項6】
前記クリーニング層が前記搬送部材に直接貼り付けられている、請求項5に記載のクリーニング機能付搬送部材。
【請求項7】
前記クリーニング層が粘着剤層を介して前記搬送部材に貼り付けられている、請求項5に記載のクリーニング機能付搬送部材。
【請求項8】
請求項1から4までのいずれかに記載のクリーニングシート、または、請求項5から7までのいずれかに記載のクリーニング機能付搬送部材を基板処理装置内に搬送する、基板処理装置のクリーニング方法。
【請求項9】
請求項8に記載のクリーニング方法を用いてクリーニングが行われた基板処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−259970(P2010−259970A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−110618(P2009−110618)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】