説明

クロック生成装置、クロック切り替え方法及びプログラム

【課題】クロック生成装置に接続されるスレーブ装置の数が変化し、接続先の負荷容量が変動したとしても、クロック生成装置とスレーブ装置間で定められた切り替え仕様を満たすクロック選択信号を出力する。
【解決手段】クロック生成装置は、スレーブ装置実装検出部において接続されたスレーブ装置の数を検出し、その検出数をバッファタイプ選択部に通知する。バッファタイプ選択部においては、この通知に基づきクロック選択信号を出力する際のバッファタイプを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冗長な構成を有するシステムにおける、クロック生成装置、その装置におけるクロックの切り替え方法及びプログラムに関し、特に、本クロック生成装置に接続される装置の数に応じてドライブ能力を変更するクロック生成装置、そのクロック切り替え方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスの出力信号に接続される負荷容量に対して、そのドライブ能力が小さいと出力波形には鈍りが生じてしまう。そのため、デバイスのドライブ能力はその負荷容量に応じて決定する必要がある。ここで、特許文献1に、種々の出力負荷容量に対応する負荷駆動能力を外部制御により制御調整する技術を用いた半導体集積回路が開示されている。
【0003】
また、特許文献2では、負荷容量の不均一性等によってドライバ回路の出力波形に鈍りが生じると、鈍り検出回路がこの鈍りを検出し、ドライブ能力を変更する技術を用いたクロックドライバ回路が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−326581号公報
【特許文献2】特開平11−191019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本発明の観点からなされたものである。
【0006】
無線基地局装置の信頼性及び可用性を高めるために、無線基地局装置の構成を冗長にすることがある。
【0007】
例えば、運用系と待機系のクロック生成装置と、これらのクロック生成装置から供給されるクロックを受けて動作するスレーブ装置とを有する構成が考えられる。
【0008】
このような無線基地局装置においては、クロック供給系において障害が生じた場合にはスレーブ装置を駆動するクロックを運用系のクロックから待機系のクロックに変更することができる。
【0009】
前記クロックの変更は、複数のクロック生成装置のうち、いずれのクロック生成装置が供給するクロックを使用するべきかスレーブ装置が判断するためのクロック選択信号が使用される。その際、運用系のクロック生成装置及び待機系のクロック生成装置は共に定められた仕様を満足するクロック選択信号を出力しなければならない。
【0010】
図8において、運用系のクロックと待機系のクロックを切り替える際に定められているクロック選択信号についての仕様の例を示す。
【0011】
待機系のクロックと運用系のクロックを切り換える場合には、切り替え前は運用系のクロックを出力しているクロック生成装置はクロックが立ち下ってからクロック選択信号を立ち下げる。次に、切り替え前は待機系のクロックを出力しているクロック生成装置は自らが出力しているクロックから定められた時間内にクロック選択信号を立ち上げる。このように、各クロック生成装置はクロック選択信号を所定の仕様を満たすように切り替えなければならない。
【0012】
ここで、無線基地局装置においては常に1つのスレーブ装置がクロック生成装置に接続されるとは限らない。クロック生成装置には複数のスレーブ装置が接続されることもある。さらにスレーブ装置の数は当初の構成から増減することもある。
【0013】
また、クロック生成装置の生成するクロック選択信号における立ち上がり時間や立ち下がり時間は接続されるスレーブ装置の負荷容量によって変動する。
【0014】
この場合に、特定の数のスレーブ装置が接続された状態でクロック生成装置のクロック選択信号における出力バッファのドライブ能力を固定してしまうと、スレーブ装置の数が増加した場合にはクロック選択信号に対する負荷容量が大きくなりクロック選択信号の立ち上がりに要する時間が長くなる。その結果、クロック選択信号の立ち上がりが遅れることにより、クロック選択信号の切り替えに規定した仕様を満足することができない場合がある。
【0015】
図9にクロック選択信号に対する負荷容量が大きく、ドライブ能力が不足する場合のクロック選択信号の例を示す。図9からクロック選択信号の波形が鈍るとクロック選択信号がクロック切り替え可能区間を超過する可能性があることがわかる。
【0016】
一方、クロック生成装置に接続されたスレーブ装置の数が減少する場合にはクロック選択信号に対する負荷容量が小さくなり、クロック選択信号の出力バッファのドライブ能力が過大となる。その結果、スレーブ装置が規定する入力電圧の絶対定格値を満たすことができないオーバーシュートやアンダーシュートが発生する可能性がある。クロック生成装置においてはこのような波形の出力を防止する必要がある。
【0017】
図10にクロック選択信号に対する負荷容量が小さく、ドライブ能力が過大な場合のクロック選択信号の例を示す。図10からドライブ能力が過大となると、クロック選択信号の波形にアンダーシュートやオーバーシュートが発生する可能性があることがわかる。
【0018】
以上のとおり、従来技術には、解決すべき問題点が存在する。本発明の一側面において、クロック生成装置に接続されるスレーブ装置の数が変化した場合であっても、適切なクロック選択信号を出力することができるクロック生成装置、クロック切り替え方法及びプログラムが、望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の視点によれば、接続されたスレーブ装置の実装数を検出する検出部と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する出力バッファ選択部と、を備えるクロック生成装置が提供される。
【0020】
本発明の第2の視点によれば、上記クロック生成装置を配置し、クロック生成装置がスレーブ装置に対して、実装されているスレーブ装置の数に基づいてクロック選択信号を供給する無線基地局装置が提供される。
【0021】
本発明の第3の視点によれば、接続されたスレーブ装置の実装数を検出する工程と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する工程と、を含むクロック切り替え方法が提供される。
【0022】
本発明の第4の視点によれば、接続されたスレーブ装置の実装数を検出する処理と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する処理と、をクロック生成装置を構成するコンピュータに実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0023】
本発明の各視点によれば、クロック生成装置に接続されるスレーブ装置の数が変化しても、適切なクロック選択信号を出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
続いて、本発明のとりうる好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
以下、本発明の一実施形態に係るクロック生成装置を含む無線基地局装置の構成を図4乃至図7に基づいて説明する。
【0026】
その後、クロック生成装置の内部構成の一例を図1乃至図3に基づいて説明する。
【0027】
運用系と待機系のクロック発生装置を有する、冗長な構成を持つ無線基地局装置の全体的なブロック図を図4に示す。
【0028】
図4に示す冗長な構成を持つ無線基地局装置は、運用系及び待機系のクロック生成装置101及び102と、各クロック生成装置に接続されたスレーブ装置201乃至206とを備えている。図4では6つのスレーブ装置が接続される場合を想定しているが、スレーブ装置の数はこれに限定されるものではない。
【0029】
図4ではクロック生成装置101が運用系のクロック生成装置として動作し、各スレーブ装置201乃至206にクロックを供給している。各スレーブ装置201乃至206はクロック生成装置101が供給するクロック301により動作する。また、クロック生成装置101とクロック生成装置102が互いに同期を取ることによりいずれかが運用系のクロック生成装置であるか定まる。
【0030】
次に図5乃至7を用いて各クロック生成装置と各スレーブ装置間の接続を説明する。
【0031】
図5では各クロック生成装置101及び102のクロック出力と各スレーブ装置201乃至206は専用のクロック301で接続されていることを示している。
【0032】
図6では各クロック生成装置101及び102のクロック選択信号は、各クロック生成装置101及び102に1系統存在し、それぞれのクロック選択信号は各スレーブ装置201乃至206に接続されていることを示している。このクロック選択信号302はスレーブ装置201乃至206に共通して使用する信号である。
【0033】
図7では各スレーブ装置201乃至206が無線基地局装置に実装された場合には各クロック生成装置101及び102でスレーブ装置が実装されたことを認識できるようにスレーブ装置実装信号303で接続されていることを示している。
【0034】
以上のような構成をもつ無線基地局装置においてクロックの切り替えを説明する。説明にあたってはクロック生成装置101が現在の運用系、クロック生成装置102が現在の待機系であるとする。この状態からクロック生成装置101を待機系、クロック生成装置102を運用系に切り替える動作について説明する。
【0035】
クロック生成装置101と102の間において同期をとり、クロック生成装置101は運用系から待機系に変更になることを認識する。すると、クロック生成装置101は、クロック選択信号302を現在のHIGH出力からLOW出力とする。
一方、クロック生成装置102は定められた時間の間でクロック選択信号302をLOW出力からHIGH出力とする。このようにクロック選択信号302を切り替えることにより、運用系と待機系のクロックを変更する。
【0036】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態に係るクロック生成装置の構成を説明する。なお、図4におけるクロック生成装置101と102の内部構成は同一であるので、図1及び図3においてはクロック生成装置102についての記載を省略した。
【0037】
図1は前述のクロック生成装置の内部構成を示したブロック図である。
【0038】
本実施形態のクロック生成装置101及び102においてはドライブ能力の異なる出力バッファを選択することが可能なバッファタイプ選択部1011とスレーブ装置実装信号303によりクロック生成装置101及び102に接続されたスレーブ装置の数を検出し、前記バッファタイプ選択部1011に対して接続されたスレーブ装置の数を通知が可能なスレーブ装置実装検出部1012とを備える。
【0039】
バッファタイプ選択部1011においてはスレーブ装置実装数に基づいてクロック選択信号302を駆動するバッファタイプを選択する。
【0040】
このスレーブ装置実装数と選択するバッファタイプの関係は予めハードウェアにより定められたものでもよい。
【0041】
図2はバッファタイプ選択部1011においてあらかじめ規定されているテーブルの例である。図2の例では、スレーブ装置の実装数が2つ増える毎に、ドライブ能力が8mAが増大するよう、実装数とバッファタイプとの関係が定められている。このほか、スレーブ装置の実装数が増大するに従って、より大きいドライブ能力を持つ出力バッファを選択する方法を採用することも可能である。
【0042】
例えば、クロック生成装置101又は102がクロック選択信号302としてHIGH出力する場合を考える。その際に、3つのスレーブ装置が接続されていれば、バッファタイプ選択部1011は、図2の関係に従いバッファタイプとして16mA出力可能なバッファを選択してクロック選択信号としてHIGH出力する。
【0043】
また、スレーブ装置実装検出部1012においてはクロック生成装置101及び102にスレーブ装置が接続されたときのスレーブ装置実装信号303の論理が定められている。その論理に従いクロック生成装置101及び102に接続されたスレーブ装置の数をスレーブ装置実装検出部が認識する。
【0044】
具体的にはスレーブ装置の接続時には、スレーブ装置実装信号303はLOWと定められていれば、スレーブ装置実装検出部1012においてLOW信号を数え、その数をクロック生成装置101及び102に接続されたスレーブ装置の実装数としてバッファタイプ選択部1011に通知する。
【0045】
バッファタイプ選択部1011は、前記通知されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したバッファタイプを介してクロック選択信号302を出力する。
【0046】
[第2の実施形態]
尚、図2のバッファタイプ選択部1011におけるスレーブ装置の数とバッファタイプとの関係はハードウェアに予め規定されたものではなく、変更可能なものであってもよい。このような場合の実施例を、図3を用いて説明する。
【0047】
図3において図1と同一構成要素には、同一の符号を表し、その説明を省略する。
【0048】
図1のバッファタイプ選択部1011においてはスレーブ装置実装数とクロック選択信号302を駆動するバッファタイプの関係が予め規定されていた。しかし、図3のバッファタイプ選択部1011においてはスレーブ装置実装数とクロック選択信号302を駆動するバッファタイプの関係は予め規定されていない。バッファタイプ選択部1011においては、CPU(Central Processing Unit)1013からスレーブ装置実装数とクロック選択信号を駆動するバッファタイプの関係の通知を受けつける。
【0049】
バッファタイプ選択部1011ではCPU1013からの通知に基づいてクロック選択信号302のバッファタイプの切り替えをする。このように、スレーブ装置の数とその検出数に応じたドライブ能力の決定をハードウェアによらず、クロック生成装置を構成するコンピュータのハードウェアを利用して動作するソフトウェア(コンピュータプログラム)で実現することもできる。
【0050】
その結果、スレーブ装置実装数とクロック選択信号を駆動するバッファタイプの関係が当初のものから変更になっても、ハードウェアを変更することなく、柔軟に設定の変更ができるという効果を有する。
【0051】
以上、本発明のとりうる好適な実施形態を説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形・置換・調整を加えることができる。例えば、スレーブ装置実装数とクロック選択信号を駆動するバッファの選択は一定の関係により定まるとしてもよい。例えば、スレーブ装置実装数に所定の係数を乗ずることにより、クロック選択信号を駆動するバッファのドライブ能力を求める方法を採ることができる。
【0052】
また、この関係はソフトウェアにより変更できるものとしても良い。
【0053】
なお、クロック生成装置の出力するクロックを、無線基地局装置内の各装置が同調して動作するための基準クロックとすることもできる。その際にはクロック選択信号は基準クロックを選択するための基準クロック選択信号として用いることができる。
【0054】
さらに、本発明の実施形態に係るクロック生成装置とスレーブ装置をもって無線基地局装置を構成することができる。その具体的な構成の一例は上述の図4乃至図7となる。
【0055】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0056】
(付記1)接続されたスレーブ装置の実装数を検出する検出部と、
前記検出部にて検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する出力バッファ選択部と、
を備えるクロック生成装置。
【0057】
(付記2)前記スレーブ装置は、他のクロック生成装置とも接続され、
前記クロック選択信号は、前記スレーブ装置が、自装置または前記他のクロック生成装置から供給されるクロックを選択するための信号であるクロック生成装置。
【0058】
(付記3)前記出力バッファ選択部は、前記スレーブ装置の実装数が増大するに従って、より大きいドライブ能力を持つ出力バッファを選択するクロック生成装置。
【0059】
(付記4)前記出力バッファ選択部は、スレーブ装置の実装数に、所定の係数を乗じたドライブ能力を持つ出力バッファを選択するクロック生成装置。
【0060】
(付記5)さらに、スレーブ装置の実装数と、前記ドライブ能力との関係を規定したテーブルを備え、
前記出力バッファ選択部は、前記テーブルを参照して前記出力バッファを選択するクロック生成装置。
【0061】
(付記6)前記所定の係数又は前記テーブルの値は変更可能であるクロック生成装置。
【0062】
(付記7)前記検出部は、前記各スレーブ装置から入力された実装信号の論理和に基づいて、スレーブ装置の実装数を検出するクロック生成装置。
【0063】
(付記8)前記クロック生成装置を配置し、前記クロック生成装置がスレーブ装置に対して、実装されているスレーブ装置の数に基づいてクロック選択信号を供給する無線基地局装置。
【0064】
(付記9)接続されたスレーブ装置の実装数を検出する工程と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する工程と、
を含むクロック切り替え方法。
【0065】
(付記10)前記クロック選択信号は、前記スレーブ装置が、複数のクロック生成装置から供給されるクロックを選択するための信号であるクロック切り替え方法。
【0066】
(付記11)前記スレーブ装置の実装数が増大するに従って、より大きいドライブ能力を持つ出力バッファを選択して前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給するクロック切り替え方法。
【0067】
(付記12)前記クロック選択信号を供給する工程において、スレーブ装置の実装数に、所定の係数を乗じたドライブ能力を持つ出力バッファを選択するクロック切り替え方法。
【0068】
(付記13)さらに、前記クロック選択信号を供給する工程において、スレーブ装置の実装数と、前記ドライブ能力との関係を規定したテーブルを参照し、前記出力バッファを選択するクロック切り替え方法。
【0069】
(付記14)前記所定の係数又は前記テーブルの値は、変更可能であるクロック切り替え方法。
【0070】
(付記15)前記スレーブ装置の実装数を検出する工程において、前記各スレーブ装置から入力された実装信号の論理和に基づいて、スレーブ装置の実装数を検出するクロック切り替え方法。
【0071】
(付記16)接続されたスレーブ装置の実装数を検出する処理と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する処理と、
をクロック生成装置を構成するコンピュータに実行させるプログラム。
【0072】
(付記17)前記クロック選択信号は、前記スレーブ装置が、複数のクロック生成装置から供給されるクロックを選択するための信号であるプログラム。
【0073】
(付記18)前記スレーブ装置の実装数が増大するに従って、より大きいドライブ能力を持つ出力バッファを選択して前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給するプログラム。
【0074】
(付記19)前記クロック選択信号を供給する処理において、スレーブ装置の実装数に、所定の係数を乗じたドライブ能力を持つ出力バッファを選択するプログラム。
【0075】
(付記20)さらに、前記クロック選択信号を供給する処理において、スレーブ装置の実装数と、前記ドライブ能力との関係を規定したテーブルを参照し、前記出力バッファを選択するプログラム。
【0076】
(付記21)前記所定の係数又はテーブルの値は、変更可能であるプログラム。
【0077】
(付記22)
前記スレーブ装置の実装数を検出する処理において、前記各スレーブ装置から入力された実装信号の論理和に基づいて、スレーブ装置の実装数を検出するプログラム。
【0078】
なお、本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係るクロック生成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る実施形態のスレーブ装置実装数とバッファタイプの関係を示す図である。
【図3】本発明に係る実施形態のうちCPUを用いた時の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係るクロック生成装置を有する無線基地局装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の無線基地局装置におけるクロックの接続状態を示すブロック図である。
【図6】図4の無線基地局装置におけるクロック選択信号の接続状態を示すブロック図である。
【図7】図4の無線基地局装置におけるスレーブ装置実装信号の接続状態を示すブロック図である。
【図8】運用系のクロックと待機系のクロックを切り替える際の切り替えタイミングチャートである。
【図9】クロック選択信号の切り替えにおいて負荷容量が大きくドライブ能力が不足する場合のタイミングチャートである。
【図10】クロック選択信号の切り替えにおいて負荷容量が小さくドライブ能力が過大な場合のタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0080】
101、101a、102 クロック生成装置
201、202、203、204、205、206 スレーブ装置
301 クロック
302 クロック選択信号
303 スレーブ装置実装信号
1011 バッファタイプ選択部
1012 スレーブ装置実装検出部
1013 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続されたスレーブ装置の実装数を検出する検出部と、
前記検出部にて検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する出力バッファ選択部と、
を備えることを特徴とするクロック生成装置。
【請求項2】
前記スレーブ装置は、他のクロック生成装置とも接続され、
前記クロック選択信号は、前記スレーブ装置が、自装置または前記他のクロック生成装置から供給されるクロックを選択するための信号である請求項1のクロック生成装置。
【請求項3】
前記出力バッファ選択部は、前記スレーブ装置の実装数が増大するに従って、より大きいドライブ能力を持つ出力バッファを選択する請求項1又は2のクロック生成装置。
【請求項4】
前記出力バッファ選択部は、スレーブ装置の実装数に、所定の係数を乗じたドライブ能力を持つ出力バッファを選択することを特徴とする請求項1から3いずれか一に記載のクロック生成装置。
【請求項5】
さらに、スレーブ装置の実装数と、前記ドライブ能力との関係を規定したテーブルを備え、
前記出力バッファ選択部は、前記テーブルを参照して前記出力バッファを選択することを特徴とする請求項1から4いずれか一に記載のクロック生成装置。
【請求項6】
前記所定の係数又は前記テーブルの値は変更可能であることを特徴とする請求項4又は5記載のクロック生成装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記各スレーブ装置から入力された実装信号の論理和に基づいて、スレーブ装置の実装数を検出する請求項1から6いずれか一に記載のクロック生成装置。
【請求項8】
請求項1から7いずれか一に記載のクロック生成装置を配置し、前記クロック生成装置がスレーブ装置に対して、実装されているスレーブ装置の数に基づいてクロック選択信号を供給する無線基地局装置。
【請求項9】
接続されたスレーブ装置の実装数を検出する工程と、
前記検出されたスレーブ装置の実装数に基づいて選択したドライブ能力を持つ出力バッファを介して、前記スレーブ装置に対しクロック選択信号を供給する工程と、
を含むことを特徴とするクロック切り替え方法。
【請求項10】
前記クロック選択信号は、前記スレーブ装置が、複数のクロック生成装置から供給されるクロックを選択するための信号である請求項9のクロック切り替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−199516(P2011−199516A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63138(P2010−63138)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】