説明

グアニジノ酢酸成分をベースとする液体配合物

本発明は、グアニジノ酢酸成分の水性溶液およびコリン、メチオニンおよびベタインの群から成る少なくとも1種のメチル基供与体から成る、ヒトおよび動物栄養のための液体配合物に関する。遊離グアニジノ酢酸に加えてさらに塩、付加化合物および/または錯化合物をグアニジノ酢酸成分として使用することが可能であり、この場合、これはさらに他の生理学的活性化合物と一緒に組合せることができる。グアニジノ酢酸成分が溶解された形で存在することから、特にミネラルウォーター、レモネード、アルコール含有飲料および飲料水配合物の形での配合物が含まれる。驚くべきことに、これらの液体配合物中に含まれるグアニジノ酢酸成分は極めて良好な安定性を有し、かつ生体中でクレアチンに極めて急速に変換される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、ヒトの栄養のための新規調製物であり、この場合、これは、栄養生理学的に有効な成分としてグアニジノ酢酸成分およびコリン、メチオニンまたはベタインの群からのメチル基供与体を含有する。
【0002】
グアニジノ酢酸は、最初にC. J. Weber(Urin von Hunden und Menschen, 1934)により単離された。すでにWeberは、これがクレアチンの代謝前駆体であると推測している (Weber, C. J., Proc. Sot. Exp. Biol. and Med., 33, 172 (1934))。
【0003】
わずかに遅く、グアニジノ酢酸が実際には動物さらにはヒトにおいて産生される生体物質であり、この場合、これはクレアチンの生合成の際に中心的役割を果たすことが示された。クレアチンは、食物によって摂取されるのみならず、さらに内因的に形成することができる。クレアチン生合成は、グリシンおよびL−アルギンから出発する。哺乳類の場合には、特に腎臓、さらには肝臓および膵臓において、酵素アミノトランスフェラーゼによってL−アルギジンのグアニジノ基が分解され、かつN−C−N−基がグリシン上に移動する。これにより、L−アルギニンはL−オルニチンに変換される。このようにして形成されたグアリジノ酢酸は後続の工程で、脊椎動物の場合にはこれは専ら肝臓においておこなわれ、その際、酵素トランスメチラーゼによりクレアチンに変換される。この際、メチル基供与体としてS−アデノシルメチオニンが使用される。引き続いて、クレアチンは、血液循環中に拡散し、目的器官に移送される。この移送は、細胞膜を介して細胞中に、特定のクレアチン移送体によっておこなわれる。
【0004】
クレアチンは、細胞のエネルギー物質代謝において重要な役割を占め、その際、エネルギーに富むクレアチンリン酸(Phosphokreatin)として、アデノシントリホスフェート(ATP)に加えて、筋肉のエネルギー蓄積において重要である。筋肉の静止状態において、ATPはクレアチン上にホスフェート基を移動させることができ、その際、クレアチンリン酸を形成し、この場合、これはその後にATPと直接的平衡状態で存在する。筋肉運動の際には、これは、ATP貯蔵をできるだけ迅速にさらに補充する決定的な意味を有する。このために、最初の数秒においてクレアチンリン酸の最大の筋肉負荷量が提供される。これに関して、極めて迅速な反応においては、酵素クレアチンキナーゼによって、ホスフェート基がアデノシンジホスフェート上に移送され、かつこれに伴いATPが元の状態に戻る。これはさらにローマン反応として呼称される。
【0005】
クレアチンは、適した栄養補助剤および飼料として長い期間に亘り知られている。かなり長い時間に亘って継続される強い筋肉運動中において、生体中に元来存在するクレアチン蓄積は急速に消費される。この理由から、特に競技スポーツ選手が目標とするクレアチン投与は、耐久力において有効であり、かつ効果的に作用するものでなければならず、その際、生体中で望ましくない濃縮プロセスであるか、あるいは、不利な分解生成物については知られていない。この理由は、クレアチンが過剰量で供給される場合には、生体から腎臓を介して肝臓を介して排泄されるためである。さらにクレアチンは、一定の割合で、環状の廃棄生成物クレアチニンに変換され、この場合、これは同様に、腎臓を介して排泄される。したがって、これは、副次的代謝分解経路である。
【0006】
さらに、クレアチンの補充が体重を増加させることが知られている。これは、筋肉中の水の吸収量が増加し始めることに基づく。しかしながら、クレアチンは長期に亘って、間接的に、増加したタンパク質合成および/または減少したタンパク質異化作用によって、筋原線維中において、筋肉量の増加を導く(Int J Sports Med 21 (2000), 139-145)。結果として、脂肪を含まない体重の増加が達成される。
【0007】
クレアチンそれ自体に加えて、すなわち、特にクレアチン一水化物に加えて、その間に多くのクレアチン塩、たとえばクレアチンアスコルベート、−シトレート、−ピルベート等が、同様に適した栄養補助剤であることが証明された。これに関して、ヨーロッパ特許EP 894 083およびドイツ特許公開公報DE 197 07 694 A1において技術水準として挙げられている。
【0008】
ヒトに対して有効であると証明された効果は、動物においてクレアチンによって展開され、そのために、種々の飼料中でのその使用も同様に十分に記載されている。したがって、国際特許出願WO 00/67 590では、クレアチンまたはクレアチン塩の種畜および家畜のための飼料添加物としての使用、乾肉粉、魚粉のための添加物および/または抗菌性成長促進剤(antimikrobielle Leistungsfoerderer)、成長ホルモンならびに筋肉増強剤としての使用が記載されている。GB 2 300 103では、犬用ビスケットの形でのクレアチンの使用が教示されており、これに関してクレアチン一水化物は肉と一緒に押し出された塊の形で提供される。それというのもクレアチン一水化物はその急速な溶解性に基づいて、専ら不十分なバイオアベイラビリティー(Bioverfugbaer)のみを有し、他の生理学的活性の化合物と組合せて、好ましくは塩の形での使用が推奨されている。ドイツ特許公開公報DE 198 36 450 A1は、安定したピルビン酸塩および特にクレアチンピルベートの配合物中での使用が対象とされており、この場合、これは、動物飼料のために適している。
【0009】
DE 100 03 835 A1は、一般に老人において、特に制限された移動性を有するヒトにおいて生じる脱水状態のための配合物を対象としている。この場合、クレアチンは、脱水状態により最も厳しい影響を受ける組織に湿分を供給するために、水のための移送担体として作用する。
【0010】
しかしながら、その議論の余地のない有効な生理学的性質の他に、クレアチン一水化物として水性溶液中での顕著な安定性を有しておらず、クレアチニンに変換されるといった欠点を有する。分解速度は、溶液のpH値および温度に依存するが、その際、濃度は重要ではない。特に酸性のpHの範囲においては、これらのクレアチンへの分解は急速に生じる。室温およびpH3.5の場合には、クレアチンはすでに3日後に20%を上回ってクレアチニン変換され、これにより生理学的作用が失われる。pH3.5は、たとえば清涼飲料のための一般的なpHを示す。その環境におけるクレアチンの急速な分解に基づいて、クレアチン、特にクレアチン一水化物の水性または湿性配合物中での使用は、ヒトおよび動物飼料に関しては実際には制限される。pH1〜2である胃中であっても、その滞留時間に応じて、クレアチニンのクレアチニンへの顕著な分解を導く。したがって、ヒトの場合には、クレアチンの経口投与によっては、約15〜30%のクレアチンのみを筋系から分解(resorbiert)することができる(Greenhaff, P. L.Factors Modifying Creatine Accumulation in Human Skeletal MuscleInCreatineFrom Basic Science to Clinical ApplicationMedical Science Symposia Series Volume 14, 2000, 75-82)。
【0011】
複数の研究者グループは早くも1950年代には、心臓病患者におけるグアニジン酢酸とベタインとを組み合わせての投与が、病気の経過においてポジティブな効果を有することを示した。これらの患者は、その一般的な健康状態における顕著な改善を報告した。さらに、生体学的ストレスにおける改善された耐性および増加した筋力が、短い治療期間後に確認された。さらに患者は改善された性欲を報告した。200人の患者は、1年に亘って、一日当たり30mg/kgの投与量で処理された。副作用は、観察されなかった(Borsook H.; Borsook M. EThe biochemical basis of betaine-glycocyamine therapy.InAnnais of western medicine and surgery 5(10), 825, 1951)。
【0012】
さらに、生体において補充されたグアニジノ酢酸がクレアチンに変換されることは知られている。したがってWO 91/07954では、クレアチン濃度の増加を要求する生理学的状態におけるグアニジノ酢酸の使用を記載している。
【0013】
メチオニンの過剰投与に関連して、付随する副作用がグアニジノ酢酸の投与により減少されうることが知られている(Interrelations of choline and methionine in growth and the action of betaine in replacing them McKittrick, D. S. Univ. of California, Berkeley, Archives of Biochemistry (1947), 15 133-55)。
【0014】
国際特許出願WO 2004/000297では、哺乳類のために使用される栄養学的または製薬学的目的のための混合物が記載されている。これらは、L−セリンを含有するタンパク質画分および他の成分としてグアニジノ酢酸から構成される。これに関して、これらの混合物はグリシン不含であるか、あるいは、加水分解後にL−セリンとグリシンとの比が2.7:1を上回る混合物を含む。可能な生成物の形としては溶液、エマルション、懸濁液、ゲル、棒状物、キャンディーおよび好ましくは粉末が記載されている。
【0015】
グアニジン酢酸は、さらに抗菌作用を有し、かつ動物試験においては細菌感染(Staphyllococcus aureus)に対して効果的に使用できることが知られている(Preparation for protecting mammals against infection (Stanley Drug Products Inc., USA)Neth. Appl. (1976), 7 pp. NL 7411216)。
【0016】
近年では、グアニジノ酢酸はさらに栄養補助剤および飼料として使用される。したがって、近年、グアニジノ酢酸がクレアチンと比較して本質的に改善されたバイオアベイラビリティーを有することが見出された。ニワトリを用いての飼育試験において、飼料中で0.1%を下回るグアニジノ酢酸を供給する場合には、コントロール群に対して7%の体重増加および6%の飼料消費量減少が観察された。これとは対照的に、飼料への0.2%のクレアチンの添加では、4%の体重増加および2〜3%の飼料消費量減少が導かれたに過ぎない。
【0017】
さらにグアニジノ酢酸は、その最大の活性を、クレアチンでは観察可能な効果を導くことがない投与量であっても生じることが見出された。極めて低い投与量での改善された体重増加および改善された飼料利用率は、クレアチンに消費されるグアニジノ酢酸の高い変換速度により説明される。したがって、ニワトリ飼料への0.032%のグアニジノ酢酸の添加は、3%の体重増加および3%の改善された飼料利用率を導いた(WO 2005/120246 A1)。これは、酵素トランスメチラーゼが肝臓中でのその極めて高い濃度で見出された観察と合致する。
【0018】
水中へのグアニジノ酢酸の比較的迅速な溶解性のために、溶解性の改善およびバイオアベイラビリティーのさらなる増加が試みられ、その際、同時にグアニジノ酢酸の公知の良好な生理学的性質は依然として達成されるべきである。この目的のために、新規の安定な塩および/または付加化合物および/または錯化化合物、この場合、これは、グアリジノ酢酸とリンゴ酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、コハク酸、ピルビン酸、フマル酸、グルコン酸、α−ケトグルタル酸、シュウ酸、ピログルタミン酸、3−ニコチン酸、乳酸、クエン酸、マレイン酸、硫酸、酢酸、蟻酸、2−ヒドロキシコハク酸、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、タウリン、ベタイン、コリン、メチオニンおよびリポン酸とのもの、ならびにナトリウム−、カリウムまたはカルシウムグアニジノアセテートとしてのものが提供される(DE 10 2005 009 990.4;いまだ未公開)。
【0019】
これら新規化合物を用いて、遊離グアリジノ酢酸と比較してより高い水溶性が達成され、さらにその安定性および生物供給性は、これらの化合物は、遊離グアニジノ酢酸の化合物と少なくとも同等である。
【0020】
クレアチンに関連して示された技術水準の欠点から、本発明の課題は、ヒトの栄養のための水性配合物を見出すことであり、この場合、この配合物は、場合によっては、工業的加工プロセスの際に低い不安定性を有する。さらに、滅菌処理の際に生じる高い加工温度であってもダメージを受けることなく耐えるものでなければならず、かつさらに工業的に製造される完成した飲料は、数ヶ月に亘って貯蔵安定性である。さらにクレアチンとは対照的に、この化合物は、胃の酸性環境であってもダメージを受けることなく耐えるものであって、かつ生体中に吸収されるまでクレアチンには変換されない。使用される配合物自体は、生理学的な副作用を生じるものではなく、かつ、簡単に検出可能である。経済的観点において、本発明のために使用されるべき物質が、経済的に有利な方法で製造されることは重要である。
【0021】
本発明の課題は、少なくとも1種のグアニジン酢酸成分の水性溶液およびコリン、メチオニンおよびベタインの群から成る1種のメチル基供与体から成る液体配合物を調製することにより解決される。
【0022】
驚くべきことに、これらの配合物を用いて本発明の課題が充足されるのみならず、これに含まれるグアニジノ酢酸成分がよりさらに長い時間に亘ってこれらの含水調製物中で安定であり、かつ生体中で極めて迅速にクレアチンに変換されることが見出された。製造プロセスにおいて、本発明により示されるような水性調製物は、一般には殺菌または滅菌処理される。これに関して驚くべきことに、クレアチンとは対照的に、グアニジノ酢酸は、部分的に極端なこれらの条件下であっても、十分な安定性を示すことが見出された。これらの利点は、総括すると予測されるものではなかった。
【0023】
好ましいグアニジノ酢酸成分として、本発明は、グアニジノ酢酸および/または少なくとも1種のその塩、付加化合物または錯化合物を提供する。
【0024】
特に好ましくは、本発明によれば、グアニジノ酢酸成分は、グアニジノ酢酸とリンゴ酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、コハク酸、ピルビン酸、フマル酸、グルコン酸、α−ケトグルタル酸、シュウ酸、ピログルタミン酸、3−ニコチン酸、乳酸、クエン酸、マレイン酸、硫酸、酢酸、蟻酸、2−ヒドロキシ安息香酸、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、タウリン、ベタイン、コリン、メチオニンおよびリポン酸ならびにナトリウム、カリウムまたはカルシウムとの化合物である。
【0025】
グアニジノ酢酸成分とメチル基供与体との量比は、広範囲において可変であってもよい。しかしながら特に好ましくは、グアニジノ酢酸成分とメチル基−供与体とを、質量比1:10〜10:1で使用する。
【0026】
特に好ましくは、本発明による液体配合物は、全質量に対して≧10質量%、特に≧20質量%の含水量を有する。
【0027】
当然のことながら、提案された配合物は、唯一の成分としてのグアニジノ酢酸成分に限定するものではない。この理由から、本発明は、配合物がさらに生理学的活性化合物を含有していてもよい変法を提供し、この場合、この化合物は、炭水化物、脂肪、アミノ酸、タンパク質、ビタミン、無機材料、微量元素ならびにその誘導体および混合物から成る群から選択される。
【0028】
クレアチンと比較してグアニジノ酢酸は、水中でわずかな溶解性を示す(室温の場合には1l当たり3.8g)。しかしながらこれは、請求された調製物に関しては、これは欠点ではなく、それというのもグアニジノ酢酸は、すでにクレアチン一水化物よりも顕著に低い投与量でその効果を生じるためである。クレアチン一水和物の投与量が通常5〜20gであるのに対して、投与量2gのグアニジノ酢酸の処理によりすでに顕著にポジティブな作用を観察することができる(Borsook H.; Borsook M. E.:The biochemical basis of betaineglycocyamine therapy.InAnnais of western medicine and surgery 5(10), 825, 1951)。したがって、たとえば水性飲料半リットル中であっても、何ら問題なく、グアニジノ酢酸成分の生理学的に十分な日用量を添加することができる。しかしながら、近年、グアニジノ酢酸塩の増加した供給のために、さらに、グアニジノ酢酸成分の顕著に高められた濃度を有する溶液が可能である。
【0029】
予測されない有利な性質に基づいて、本発明は可能な他の変型を考慮することができ、この場合、これは、調製物は、ミネラルウォーター、レモネード、スポーツ飲料、ミネラル飲料、フルーツ飲料、フルーツジュース、乳飲料、乳清飲料またはアルコール含有飲料または飲料水調製物として存在するものである。
【0030】
この配合物は、グアニジノ酢酸成分に関して制限するものではなく、その際、特に、調製物中に存在するグアニジノ酢酸成分の量に関して何ら制限するものではない。経済的および栄養生理学的理由から、一般的な量は0.01〜4質量%が推奨される。特に好ましくは、2.5〜4.0質量%および特に3.8質量%の量である。
【0031】
本発明はさらに、請求された調製物の生理学的強壮剤としての使用に関し、かつ、これに関連して、特にヒトのための機能的栄養剤(機能的食品)の形で、学校、スポーツ、回復および老人病学の分野において重要な役割を果たす。
【0032】
当然のことながら、提案された調製物を栄養補助剤と一緒に使用することが可能であり、この場合、これは、同様に本発明において提供される。ここでは、特に医学的範囲が重要である。
【0033】
総括すると、提案された配合物、その水性溶は、好ましくは2.5〜11のpH範囲を示し、かつ、その使用は、遊離グアニジノ酢酸およびその塩および付加化合物とコリン、メチオニンおよびベタインの群から成るメチル基供与体との組合せに関して、従来技術をさらに向上させる。それというのも、これらの化合物は、乾燥調製物のみならず、貯蔵安定性の溶液として使用することができるためであり、その際、提案された配合物は飲料の工業的製造のために顕著に適している。グアニジノ酢酸およびその塩、ならびに付加化合物または錯化合物は、数ヶ月に亘って新規調製物中で安定であり、さらに生体に対して十分なバイオアベイラビリティーを提供し、その際、それぞれ、生体中に投与されたグアニジノ酢酸成分は、極めて迅速にクレアチンに変換される。
【0034】
以下の例は、本発明の利点を具体的に示すものである。
【0035】

栄養補助剤
以下、美味な配合物の典型的な組成物を挙げ、その際、成分は、室温で500mlのフルーツジュースおよび/または水および/またはヨーグルトおよび/または乳清中に装入した。
【0036】
【表1】

【0037】
安定性
図1によれば、クレアチンの貯蔵安定性を4質量部のグアニジノ酢酸と6質量部のベタインから成る混合物との比較において、水性溶液中でpH3.5および室温で測定した:クレアチンは、3日後すでに20%を上回るまでクレアチニンに変換される一方で、グアニジノ酢酸とベタインから成る混合物は、同一条件下で、90日後に、なおもグアニジノ酢酸の使用された量の95%が検出可能である。ベタインは、前記条件下で完全に安定である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】クレアチンの貯蔵安定性を4質量部のグアニジノ酢酸と6質量部のベタインから成る混合物との比較において示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グアニジノ酢酸成分の水性溶液およびコリン、メチオニンおよびベタインの群から成る少なくとも1種のメチル基供与体から成る液体配合物。
【請求項2】
グアニジノ酢酸成分が、グアニジノ酢酸および/または少なくとも1種のその塩、付加化合物または錯化合物である、請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
グアニジノ酢酸成分が、0.1〜4.0g/lおよび好ましくは2.5〜3.5g/lの量を含有する、請求項1または2に記載の配合物。
【請求項4】
グアニジノ酢酸成分が、グアニジノ酢酸とリンゴ酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、コハク酸、ピルビン酸、フマル酸、グルコン酸、α−ケトグルタル酸、シュウ酸、ピログルタミン酸、3−ニコチン酸、乳酸、クエン酸、マレイン酸、硫酸、酢酸、蟻酸、2−ヒドロキシ安息香酸、L−カルニチン、アセチル−L−カルニチン、タウリン、ベタイン、コリン、メチオニンおよびリポン酸ならびにナトリウム、カリウムまたはカルシウムとの化合物である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の配合物。
【請求項5】
グアニジノ酢酸成分およびメチル基供与体を1:10〜10:1の質量比で使用する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の配合物。
【請求項6】
炭水化物、脂肪、アミノ酸、タンパク質、ビタミン、無機材料、微量元素ならびにその誘導体およびこれらの混合物の群から成る、他の生理学的活性化合物を含有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の配合物。
【請求項7】
工業的に製造され完成した飲料としてミネラルウォーター、レモネード、スポーツ飲料、ミネラル飲料、フルーツ飲料、フルーツジュース、乳飲料、乳清飲料またはアルコール含有飲料の形であるか、あるいは、飲料水調製物として存在する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の配合物。
【請求項8】
生理学的強壮剤および特にヒト、好ましくは学校、スポーツ、回復および老人病学の分野における機能性栄養剤(機能性食品)としての、請求項1から7までのいずれか1項に記載の配合物の使用。
【請求項9】
配合物を栄養補助剤と一緒に、特に医学的分野において使用する、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
水性溶液がpH2.5〜11である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の配合物。

【図1】
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【公表番号】特表2009−503003(P2009−503003A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−524423(P2008−524423)
【出願日】平成18年8月1日(2006.8.1)
【国際出願番号】PCT/EP2006/007609
【国際公開番号】WO2007/014756
【国際公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(506390292)アルツケム トロストベルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (9)
【氏名又は名称原語表記】AlzChem Trostberg GmbH
【住所又は居所原語表記】Dr.−Albert−Frank−Str. 32, D−83308 Trostberg, Germany
【Fターム(参考)】