説明

ケイ素含有セラミック物品の接合方法及び製品

【課題】ケイ素含有セラミック物品、特に炭化ケイ素と遊離のケイ素を両方とも含有するセラミック物品及びCMC物品を接合する方法を提供する。
【解決手段】反応性金属を含有するろう材20を物品12間に設け、その後ろう材20と物品12を加熱して物品12内のケイ素と反応性金属とを反応させて、反応性金属のケイ化物相を含有するろう付け部を形成することを伴う。次いで、ろう付け部と物品12を冷却して、2つの物品12及びケイ化物相を含有するろう付け部を含む部品を生成させる。本方法は、物品12の構成成分を熱的に劣化させる温度より低い温度で実施するのが好ましく、ケイ素の融点より低いとより好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、セラミック物品及びその製造方法に関する。特に、本発明は、セラミック材料及びその性質の劣化を回避する、ケイ素含有セラミック物品を接合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンの効率を増大するために、ガスタービンエンジンのより高い作動温度が絶えず追求されている。鉄、ニッケル及びコバルト基超合金の配合によって高温性能の多大な進歩が達成されてはいるが、代わりの材料が検討されている。セラミック材料及びセラミックマトリックス複合(CMC)材料は、その高温性能により冷却用空気の要件を大幅に低減することができるので、注目に値する例である。セラミック材料はモノリシックのセラミック組成を有していてもよいが、CMC材料は一般にセラミックマトリックス材料内に埋め込まれたセラミック繊維強化材を含んでいる。この強化材は、マトリックス材料内に分散された不連続な短繊維又はマトリックス材料内で配向された連続繊維若しくは繊維束であることができ、マトリックス亀裂の場合にCMCの荷重支持構成成分として機能する。一方、セラミックマトリックスは強化材を保護し、その繊維の配向を維持し、強化材に対する荷重を消散する機能を果たす。個々の繊維(フィラメント)は窒化ホウ素(BN)又は炭素のような剥離剤で被覆されて、繊維とセラミックマトリックス材料との間の限定制御された滑りを可能にする弱い界面又は脱着(de-bond)コーティングを形成することが多い。CMC内に亀裂が発生すると、亀裂を橋渡しする1以上の繊維が、その荷重をマトリックス材料の隣接する繊維及び領域に再分配し、従って亀裂のさらなる伝達を阻止するか又は少なくとも遅くする。
【0003】
連続繊維強化セラミック複合材(CFCC)は、ガスタービンエンジンのシュラウド、燃焼器ライナー、ノズル、その他の高温部品を始めとする種々の高温荷重支持用途で軽量、高強度及び高剛性を提供するCMCの一種である。CFCC材料は、一般に、配列させて一方向性の繊維列を形成したり、配列させて一方向性のトウ列を形成するトウに束ねたり、又は、織って二次元の布を形成するか若しくは織ったり編んだりして三次元の布を形成するトウに束ねたりすることができる連続繊維(フィラメント)によって特徴付けられる。三次元の布の場合、例えば、複数組の一方向性のトウをお互いに横断して織り合わせることができる。個々の繊維で強化されたCMCと同様に、CFCC材料の個々のトウを剥離剤で被覆して、亀裂の伝達を抑制する脱着コーティングを形成することができる。
【0004】
高温用途に特に重要なのは、ケイ素系セラミック材料、特にマトリックス及び/又は強化材として炭化ケイ素(SiC)を含有するCMCである。CFCCの注目に値する一例はGeneral Electric社によりHiPerComp(登録商標)という名称で開発されたものであり、炭化ケイ素及び元素状ケイ素(本明細書で使用する場合、化合物の形態にない遊離のケイ素を指す)のマトリックス中に連続な炭化ケイ素繊維を含有している。注目に値する炭化ケイ素繊維材料として、日本カーボン(株)から市販されているNICALON(登録商標)、HI−NICALON(登録商標)及びHI−NICALON(登録商標)Type S繊維、並びに宇部興産(株)から入手可能なTyranno系の繊維がある。
【0005】
Si−SiCセラミック材料を製造する方法の例は、文献でSilcompともいわれる反応結合した炭化ケイ素を含む。このSilcomp法は、炭素及び/又は炭化ケイ素を含有する多孔性プリフォーム中へのケイ素の溶融溶浸(MI)を伴う。溶浸中にケイ素がプリフォーム中の炭素と反応し、炭化ケイ素と残留ケイ素の2つの相互貫入する連続な網目構造を生じる。SiC/Si−SiC(繊維/マトリックス)CMC材料及び方法の例は、本出願人による米国特許第5015540号、同第5330854号、同第5336350号、同第5628938号、同第6024898号、同第6258737号、同第6403158号及び同第6503441号、並びに本出願人による米国特許出願公開第2004/0067316号に開示されている。1つのかかる方法は「プリプレグ」溶融溶浸として知られており、一般的にいって、各々が所望の強化材、CMCマトリックス材料の前駆体、炭素又は炭素源及び1種以上のバインダーを含むテープ様構造体の形態の複数のプリプレグ層を使用するCMCの製作を伴う。有機バインダーを炭素源として使用することができる。このプリプレグを加工処理して(焼成を含む)前駆体を所望のセラミックに変換しなければならないが、その間にバインダーが分解し、溶融溶浸の準備ができた多孔性プリフォームが生成する。バインダーの燃焼工程と同じ加熱サイクルの一部としてか又は独立した後の加熱工程において、さらに加熱するとプリフォームは、例えば外部から供給される溶融ケイ素などにより溶融溶浸される。溶融ケイ素は気孔中に溶浸し、マトリックスの炭素構成成分(炭素、炭素源、又は炭素チャー)と反応して炭化ケイ素を形成し、気孔を充填して所望のCMC部品が生じる。
【0006】
種々の形状を有する部品をモノリシックセラミック及びCMC材料から製造することができるが、ある種の部品では複数の従部品を使用する製造が有利であるか又は必要である。幾つかの用途では機械的な組立で十分であることもあるが、他のものでは冶金学的な接合が好ましい。SiC−Si物品の接合は、通例、これらの物品をケイ素の融点より高温に再加熱してケイ素接合部を形成するか、又は加熱の前に接合領域中に炭素を導入し利用可能なケイ素を反応させて接合部で追加の炭化ケイ素を形成することによって行われている。残念ながら、ケイ素接合部は一般に弱く、ケイ素−炭素の反応接合部はケイ素の融点より高温に物品を加熱する必要がある。SiC−Si及びSiC/Si−SiCのCMC物品において、ケイ素の融点より高温に加熱すると、その物品の機械的劣化を招く可能性がある。例えば、SiC/Si−SiCのCMC物品では溶融ケイ素とSiC強化用繊維及び/又は繊維コーティングとの反応が起こる可能性がある。その結果、ケイ素の融解温度(約1405℃)より低い温度で結合接合部を生成するための方法が検討されている。一例として、Rabinの米国特許第5139594号は、ニッケル粉末並びにチタン及び炭素粉末の化学量論的混合物からなる反応混合物を利用する発熱反応によって炭化チタン−ニッケル接合材を形成するSiC/SiC物品の結合方法を開示している。モリブデンとケイ素の化学量論的混合物も適切であると開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第7318547号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ケイ素含有セラミック物品、特に炭化ケイ素と遊離のケイ素の両方を含有するセラミック物品及びCMC物品を接合する方法を提供する。この方法は、物品が含有する炭化ケイ素を熱的に劣化させる温度より低い温度で実施するのが好ましく、ケイ素の融点より低いのがより好ましい。
【0009】
本発明の第1の態様によると、本方法は、反応性の金属を含有するろう材を物品間に設け、次いでそのろう材と物品を加熱して反応性金属を物品内のケイ素と反応させて、反応性金属のケイ化物相を含有するろう付け部を形成することを伴う。次に、このろう付け部と物品を冷却して、2つの物品とケイ化物相を含有するろう付け部とを含む部品を生成する。
【0010】
本発明のもう1つ別の態様は上記方法により製造された部品である。非限定例としては、ガスタービンエンジンのブレード(バケット)、ベーン(ノズル)、シュラウド、燃焼器ライナー、その他の高温部品がある。
【0011】
本発明の顕著な利点は、他の場合には単一の部品として製造するのが困難な比較的複雑な形状を有するSiC−Siセラミック及びSiC/Si−SiC(繊維/マトリックス)CMC(CFCCを含む)部品を製造することができることである。これらの物品は比較的複雑でない形状を有する状態で製造した後に、得られる部品の全体的な温度性能を低下させることがない方法によって効果的に接合することができる。従って、その部品の製造原料としての個々の物品の構造的完全性を損なうことなく製造コストを最小限に抑えることができる。
【0012】
本発明のその他の態様及び利点は以下の詳細な説明からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、ろう箔により物品をろう付けする準備ができた2つのCFCC物品間のろう箔の部分断面図を概略的に示す。
【図2】図2は、図1に示されたろう箔と物品を加熱することによって形成された部品の部分断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
物品のモノリシック組成物又はマトリックス材料として炭化ケイ素と遊離のケイ素を含有するセラミック物品及び/又はCMC物品(CFCC物品を含む)を接合することにより部品を製造する方法に関連して本発明を説明する。本発明にとって特に重要なCMC材料は強化材として炭化ケイ素を含有するものであり、その特定の例は炭化ケイ素とケイ素のマトリックス中の連続炭化ケイ素繊維である。しかし、その他のケイ素含有セラミック材料も本発明の範囲内に入ると考えられる。様々な用途が予測可能であるが、特定の用途としてはガスタービンエンジンの部品、例えばガスタービンエンジンの高温ガス路内のブレード(バケット)、ベーン(ノズル)、シュラウド、燃焼器ライナー、その他の高温部品がある。
【0015】
図1は、CFCC材料から形成されているとして示されている一対のCMC物品12を概略的に示す。各物品12は複数の積層体14を含み、各々の積層体は元来セラミックマトリックス前駆体が含浸した一方向に配列されたトウ16を含む個々のプリプレグから誘導されている。積み重ねたプリプレグにより形成された積層体プリフォームの減量(debulking)、硬化及び焼成の結果として、トウ16は、焼成及びケイ素の溶融溶浸中セラミックマトリックス前駆体の変換により形成された炭化ケイ素相を含むマトリックス18内に封入される。溶融溶浸プロセスの結果として、マトリックス18はまた、元素状ケイ素又はケイ素合金、例えばケイ素−ホウ素合金の形態であることができる遊離のケイ素相も含有する。CFCC物品12として、トウ16は各積層体14内で一方向性に、すなわちお互いに平行に並んで配向されるのが好ましい。適切な繊維直径、トウ直径及び中心間トウ間隔は、特定の用途、積層体14の厚さ、その他の要因に依存し、従って図1は正確な縮尺では示されていない。公知の習慣に従って、トウ16の個々の繊維(図には示してない)は、窒化ホウ素(BN)又は炭素のような剥離剤で被覆して、マトリックス18及びトウ16及びこれらの個々の繊維間の限定され制御された滑りを可能にする脱着コーティング(図には示してない)を形成することができ、これは物品12を貫通する亀裂の伝達を阻止するか又は少なくとも遅くするという望ましい効果を有する。
【0016】
図1に示したCMC構造に関連して本発明を説明するが、本発明は他のCMC構造、並びに炭化ケイ素とケイ素を含有するモノリシックセラミック材料から形成された物品にも応用できることと了解されたい。さらに、物品12は本明細書に記載した以外の方法を用いて製作することができる。
【0017】
本発明の特定の態様によると、物品12の間に配置されたろう材20を用意し、物品12の向かい合っている表面22と接触させることにより物品12を接合する。図1では積層体14に対して平行に示されているが、ろう材20と得られるろう付け部24(図2)とは積層体14に対して任意の配向を有することができ、従って図面に示されている配向には限定されない。ろう材20は、物品12間に配置された箔、又は物品12の一方若しくは両方の表面22上に堆積させたメタライゼーションその他の適切な形態であることができる。ろう材20は、ろう材20中に存在するケイ素ではなく物品12中に既に存在する遊離のケイ素と反応して、図2に示した部品10の得られるろう付け部24に対する接合材として機能する耐熱性のケイ化物相を形成することができる1種以上の反応性金属を含有する。ろう材20は、主要な構成成分として反応性金属を含有するのが好ましく(すなわち、ろう材20は他のあらゆる構成成分より多く反応性金属を含有する)、反応性金属及び付随する不純物のみを含有するのがより好ましい。ろう材20中には、SiCを含有するセラミック材料に適用される従来の接合・ろう付け技術で使用されている炭素とケイ素が存在しないのが好ましい。しかし、炭素とケイ素は不純物レベル(例えば、各々1重量%未満)に限定される。
【0018】
好ましい反応性金属はモリブデンであると考えられるが、モリブデンに加えて、又はその代わりに、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、バナジウム、コバルト、クロム、ハフニウム、イットリウム、ジルコニウム及びホウ素のような他の反応性金属も適切であり得る。これらのうち、タングステン、ニオブ及びタンタルが好ましいと考えられ、モリブデンが最も好ましいと思われる。物品12中で炭化ケイ素と同様な耐酸化性を示すケイ化物(MoSi2)を始めとするモリブデンは望ましい特性を提供し、Mo−Si共晶はケイ素の融点より少しだけ低い融解温度を有する。その結果、反応性金属としてモリブデンを使用すると、ケイ素の融解温度より低い温度で形成することができる耐酸化性のケイ化モリブデン相が生成する。ろう材20の厚さ及び所望のケイ化物相内での反応性金属とケイ素の拡散率に応じて、固体−状態拡散を起こすのに十分な高温(例えば、約1200℃〜約1390℃)において、ケイ素は物品12からろう材20中に拡散し、ろう材20中のモリブデンと反応してケイ化モリブデン相を形成する。固体−状態拡散に関して、約1〜約50μmの厚さがろう材20として適していると考えられる。より高い温度(例えば、約1395℃〜約1405℃)において、物品12中のケイ素とろう材20中のモリブデンは溶融共晶を形成し、これからケイ化モリブデン相が形成される。ろう材20に適した厚さはこの反応プロセスの場合約5〜約100μmであると考えられる。或いは、物品12とろう材20を、物品表面22近くのケイ素の一部が溶融しろう材20と反応を起こすのに十分な時間ケイ素の融点より高い温度(例えば、約1600℃)に加熱することができる。
【実施例】
【0019】
本発明に至った研究において、反応結合したSiC−Si試料(組成は溶融溶浸したSiC/SiC−SiのCMCを形成するのに使用したマトリックス材料に相当する)を調製し、表面を磨いた。厚さ約0.0005インチ(約13μm)のモリブデン箔を一対のSiC−Si試料の間に個別に配置した。次に、これらの組立品を、グラファイトのクランプを用いて一緒に留め、真空炉内で、約1300℃又は約1425℃(それぞれ、SiC−Si試料内のケイ素の融点より低温又は高温)の温度に約1時間加熱した。冷却後、一対のSiC−Si試料を一緒に接合して、この方法の実行可能性を実験的に立証した。得られたろう付け接合部を走査型電子顕微鏡検査及びX線エネルギー分散解析により検査したところ、ろう付け部がケイ化モリブデンに変換されたことが示された。約1300℃で形成されたろう付け部はろう箔(braze foil)の中心に沿って不規則に間隔のあいた残留モリブデン金属をまだ有しており、約13μm厚の箔を約1300℃で用いる場合はこれより幾らか長い加熱時間又はこれより幾らか高い加熱温度が望ましいことを示していた。1425℃で形成されたろう付け部は完全にケイ化モリブデンに変換されていた。
【0020】
以上のことから、この方法により、モノリシック及びCMCセラミック材料を含めてSiC−Siセラミック材料で形成された物品から部品を製造することができると結論された。本研究はさらに、ケイ素の融解温度付近以下の温度で適当な時間実施すれば、部品の全体的な温度性能を低下させない接合方法を用いてこれらの部品を製造することができるということを立証した。
【0021】
特定の実施形態に関連して本発明を説明して来たが、当業者は他の形態を採用できることは明らかである。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定される。
【符号の説明】
【0022】
10 部品
12 物品
14 積層体
16 トウ
18 マトリックス
20 ろう材
22 表面
24 ろう付け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化ケイ素及びケイ素を含有するセラミック材料から形成された少なくとも2つの物品(12)を接合する方法であって、
1種以上の反応性金属を含有するろう材(20)を前記物品(12)の間に設け、
ろう材(20)及び物品(12)を加熱して前記反応性金属を物品(12)内のケイ素と反応させて、前記反応性金属のケイ化物相を含有するろう付け部(24)を形成し、次いで
ろう付け部(24)及び物品(12)を冷却して、前記2つの物品(12)及びろう付け部(24)を含む部品(10)を生成させる
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
ろう材(20)が前記2つの物品(12)間に配置された金属膜であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
反応性金属がモリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、バナジウム、コバルト、クロム、ハフニウム、イットリウム、ジルコニウム及びホウ素からなる群から選択される1種以上の元素であることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の方法。
【請求項4】
反応性金属がモリブデンであり、ケイ化物相がケイ化モリブデンであることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
加熱工程が、物品(12)及びろう材(20)を、ケイ素と反応性金属の共晶組成物の融解温度より高い温度に加熱することを含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
物品(12)及びろう材(20)を約1200℃〜約1600℃の温度に加熱することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記2つの物品(12)の少なくとも1つのセラミック材料が、炭化ケイ素及びケイ素を含むマトリックス(18)中に炭化ケイ素強化用繊維(16)を含むセラミックマトリックス複合材であることを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
炭化ケイ素及びケイ素を含有するセラミック材料から形成された少なくとも2つの物品(12)を接合することによってガスタービンエンジンの部品(10)を形成する方法であって、
本質的にモリブデンからなるろう材(20)を前記物品(12)の間に設け、
ろう材(20)及び物品(12)を加熱してろう材(20)中のモリブデンを物品(12)中のケイ素と反応させて、ケイ化モリブデン相を含有するろう付け部(24)を形成し、次いで
ろう付け部(24)及び物品(12)を冷却して、前記2つの物品(12)及びろう付け部(24)を含む部品(10)を生成させる
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
加熱工程が固体状態拡散法であり、物品(12)及びろう材(20)をケイ素とモリブデンの共晶組成物の融解温度より高くケイ素の融解温度より低い温度に加熱することを含むことを特徴とする、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記2つの物品(12)の少なくとも1つのセラミック材料が、炭化ケイ素とケイ素を含むマトリックス(18)中に炭化ケイ素強化用繊維(16)を含むセラミックマトリックス複合材であることを特徴とする、請求項8又は請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−229025(P2010−229025A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−71282(P2010−71282)
【出願日】平成22年3月26日(2010.3.26)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】