説明

ケースおよびその製造方法

【課題】リブ壁の剛性、強度を大幅に向上しつつ、ケース全体としての軽量性を保つことが可能な、熱可塑繊維強化複合材を用いたケース、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、枠状の壁に形成されたフレームと、該フレームの枠内に設けられ、複数の内蔵物を該フレームの枠内の所定位置にそれぞれ装着する収容部を形成する複数のリブ壁とを有し、少なくとも一部が強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑繊維強化複合材からなるケースにおいて、少なくとも一つのリブ壁の少なくとも一部が、一方向に配列された連続強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されていることを特徴とするケース、およびその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケースおよびその製造方法に関し、とくに、複数の内蔵物をフレーム枠内の所定位置に固定装着するためのリブ壁を有し、少なくとも一部が強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑繊維強化複合材からなるケースおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の内蔵物を内部の所定位置に装着するためケース構造として、例えば、枠状の壁に形成されたフレームと、該フレームの枠内に設けられ、複数の内蔵物を該フレームの枠内の所定位置にそれぞれ装着する収容部を形成する複数のリブ壁、例えば、格子状に配置された複数のリブ壁とを有する構造が知られている。このようなケース構造は、比較的重量の大きい複数の内蔵物を定置固定する場合に、例えば、電気自動車の複数のバッテリを収容するケースの構造等として採用可能である(例えば、特許文献1)。
【0003】
このようなケース構造においては、とくに収容される内蔵物に大きな慣性力が働いたり振動や衝撃が作用したりする可能性がある場合には、例えば、上記の如く電気自動車の複数のバッテリを収容するケースの場合には、外枠のフレームはもとより、とくに収容される内蔵物の位置を保持する機能を果たすリブ壁には、高い剛性と強度が要求される。一方で、ケースが車両に搭載される場合等には、ケース自体の軽量性が強く要求される。
【0004】
これら高い剛性や強度と、軽量性をともに満たす材料としては、繊維強化樹脂材が好適であり、特許文献1にも、繊維強化樹脂材を使用できる旨、記載されている。また、特許文献1には、リブ壁の成形に際し、内部に芯金となる金属を配してリブ壁と一体成形(金属インサート成形)できることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−6785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載されているような、格子構造等の比較的複雑なリブ壁構造を有するケースを成形する場合には、従来、通常、射出成形によっているが、この場合に繊維強化樹脂材を成形するのに使用する材料としては、比較的短く切断された強化繊維がマトリックス樹脂中にランダムに分散された射出成形用材料が用いられる。しかし、このような形態の強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化樹脂では、高い剛性を確保することが困難であり、例えば、電気自動車用の複数のバッテリを収容するケースとしては、リブ壁の剛性が不足するおそれがある。剛性不足を解消しようとしてリブ壁の厚みを増すと、ケース全体の重量増加を招くことになる。
【0007】
一方、特許文献1に記載されている金属インサート成形を採用すると、剛性不足はある程度解消できるかもしれないが、やはりケース全体の重量増加を招くことになる。また、インサートされる金属と成形される樹脂や繊維強化樹脂は異種材料であるから、両者間に接着不足の問題が生じ、結果的に強度不足や剛性不足を招くおそれがある。
【0008】
そこで本発明の課題は、上記のような実情に鑑み、とくにリブ壁の剛性、強度を大幅に向上しつつ、ケース全体としての軽量性を保つことが可能な、熱可塑繊維強化複合材を用いたケース、およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係るケースは、少なくとも、枠状の壁に形成されたフレームと、該フレームの枠内に設けられ、複数の内蔵物を該フレームの枠内の所定位置にそれぞれ装着する収容部を形成する複数のリブ壁とを有し、少なくとも一部が強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑繊維強化複合材からなるケースにおいて、少なくとも一つのリブ壁の少なくとも一部が、一方向に配列された連続強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されていることを特徴とするものからなる。
【0010】
このような本発明に係るケースにおいては、リブ壁の少なくとも一部が、つまり、少なくともリブ壁の剛性や強度向上にとって有効な部位が、熱可塑一方向連続繊維強化複合材で形成されている。この部位では、連続強化繊維が一方向に配列されており、その一方向配列連続強化繊維とマトリックス樹脂である熱可塑性樹脂からなる複合材でこの部位が形成されるので、この部位のリブ壁は、少なくともその長手方向(つまり、連続強化繊維の配向方向で、かつ、リブ壁の延在方向)において、極めて高い剛性、強度を発揮可能となる。したがって、リブ壁は、厚みを増大することなく、比較的重量の大きな内蔵物に対してもそれを保持するのに十分に高い剛性、強度を持つことができ、ケース全体の軽量性と、リブ壁の十分に高い剛性、強度とを両立させることができる。また、連続強化繊維に対するマトリックス樹脂が熱可塑性樹脂であり、熱可塑性樹脂は本来優れた成形性、とくに優れた射出成形性を有しているので、例えば後述するようにリブ壁の一部が熱可塑一方向連続繊維強化複合材で形成され、それに隣接する(例えば、リブ壁の高さ方向に隣接する) リブ壁の他の部分が樹脂のみで構成されるような場合にあっても、両部分を容易に一体成形することが可能であり、優れた成形性も容易に確保される。
【0011】
また、本発明に係るケースでは、上記フレームと、上記収容部の底面を形成する底壁と、該底壁上に配置された上記リブ壁とを有する構成を採用できる。このような底壁をケース自体とは別体に構成することも可能ではあるが、とくにケースにシール性や水密構造が求められる場合には、底壁をケース自体と一体に構成しておくことが好ましい。
【0012】
また、上記少なくとも一つのリブ壁としては、上記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分と、一方向連続強化繊維を含まない熱可塑性樹脂のみから形成されている部分とを有する構成を採用することもできる。このような構成においては、例えば後述の実施形態に示すように、リブ壁の剛性や強度向上にとって必要な部位のみを熱可塑一方向連続繊維強化複合材構成とし、成形上、熱可塑一方向連続繊維強化複合材構成とすると成形性(例えば、一体成形性)が悪化すると考えられる部位に対しては、一方向連続強化繊維を含まない熱可塑性樹脂のみからなる構成とすることができ、リブ壁の剛性や強度向上と良好な成形性確保とを両立させることができる。
【0013】
また、上記少なくとも一つのリブ壁は、上記フレームと接合されていることが好ましい。望ましくは、リブ壁の両端がフレームと接合されていることが好ましい。この接合により、リブ壁とフレームが立体的な構造体を構成し、互いに補強し合うので、リブ壁とフレームを含むケース全体の剛性や強度の一層の向上をはかることができる。この場合、上記少なくとも一つのリブ壁を形成している上記熱可塑一方向連続繊維強化複合材の連続強化繊維が、フレームとの接合部からさらにフレームに沿ってフレーム中に延在されていることが好ましい。すなわち、その接合部から折れ曲がってフレームの延在方向に沿ってフレーム中に延在されていることが好ましい。より望ましくは、接合部からフレームの延在方向に沿って連続強化繊維が左右両方向に分岐して延在されることが好ましい。このようにすれば、そのリブ壁とフレームとの接合のための成形をより容易に行うことが可能になるとともに、接合強度もより高めることが可能になる。
【0014】
上記複数のリブ壁としては、例えば、互いに交差するリブ壁の構造、とくに格子状に互いに交差する構造を採ることができる。このような交差構造では、リブ壁同士が互いに補強し合うことができるので、各リブ壁の剛性、強度の一層の向上が可能になる。この場合、互いに交差するリブ壁における上記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分が、リブ壁の高さ方向に互いに異なる位置に設けられていることが好ましい。このように構成すれば、互いに交差するリブ壁における熱可塑一方向連続繊維強化複合材の連続強化繊維は互いに干渉することなく、容易に所望の位置に配設される。
【0015】
また、本発明に係るケースは、全体が一体成形されている形態とすることが可能である。全体を一体成形することにより、製造が容易化され、生産性の向上や成形時間の短縮が可能になる。ただし、リブ壁をフレームや底壁に接着する構造、あるいは該接着構造との併用等も可能である。
【0016】
本発明において用いられる上記連続強化繊維の種類は特に限定されず、炭素繊維をはじめ、ガラス繊維やアラミド繊維等あらゆる強化繊維を使用可能であるが、本発明では、軽量性を維持しつつとくにリブ壁の高い剛性、強度が望まれることから、炭素繊維がとくに好ましい。また、本発明において用いられる上記熱可塑性樹脂の種類も特に限定されず、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66等)、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ABS、液晶ポリエステルや、アクリロニトリルとスチレンの共重合体等を用いることができる。これらの混合物であってもよい。また、ナイロン6とナイロン66との共重合ナイロンのように共重合したものであってもよい。さらに得たい成形品の要求特性に応じて、難燃剤、耐候性改良剤、その他酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、相溶化剤、導電性フィラー等を添加しておくことができる。
【0017】
本発明に係るケースの製造方法は、上記のようなケースを製造するに際し、上記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分の成形に、一方向に配列された連続強化繊維中に熱可塑性樹脂が含浸され、該熱可塑性樹脂が半硬化の状態に保たれた、テープ状のプリプレグを用いることを特徴とする方法からなる。すなわち、予めテープ状に成形されているシート状のプリプレグを利用し、例えば、それを必要に応じて所定枚数積層した形態にて、リブ壁を形成すべき部位に配置し、その状態にて、例えば全体を一体成形することができる。一体成形には射出成形等を採用でき、テープ状プリプレグを配置していない他の成形すべき部位に対しては、熱可塑性樹脂のみや熱可塑性樹脂と短繊維からなる強化繊維の複合材を溶融注入し、テープ状プリプレグを用いた部分と一体に成形すればよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るケースおよびその製造方法によれば、リブ壁の少なくとも一部を、熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成することにより、リブ壁の厚みをとくに増大させず、ケース全体としての軽量性を保ちつつ、リブ壁の剛性、強度を大幅に向上できる。また、そのケースを効率よく高い生産性をもって製造することが可能になる。その結果、電気自動車用の複数のバッテリを収容するケース等として、最適な構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施態様に係るケースの斜視図である。
【図2】図1のケースの平面図である。
【図3】図1のケースの拡大部分斜視図である。
【図4】図3に示した部位の概略断面図である。
【図5】一方向に配列された連続強化繊維の図4とは別の形態例を示すリブ壁の部分透視斜視図である。
【図6】本発明におけるリブ壁とフレームとの接合部の構造の一例を示すケースの透視平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1および図2は、本発明の一実施態様に係るケースを示している。ケース1は、外周四辺の枠状の壁に形成されたフレーム2と、該フレーム2の枠内に設けられ、複数の内蔵物(例えば、電気自動車用のバッテリ)を該フレーム2の枠内の所定位置にそれぞれ装着する各収容部Sを形成する複数のリブ壁3、4と、各収容部Sの底面を形成する底壁5とを有している。本実施態様では、複数のリブ壁3、4は、互いに直交し、格子形状を形成するように延設されている。また、リブ壁3の高さの方がリブ壁4の高さよりも高く設定されており、リブ壁4は、リブ壁3の壁中をリブ壁3に形成された切り欠き等を通して所定方向に延在されている。また、本実施態様では、リブ壁3、4ともに、延在方向両端部がフレーム2に接合されている。
【0021】
このような全体形状を有する本実施態様に係るケース1においては、図3、図4に示すように、リブ壁3、4の少なくとも一部が、つまり、壁高さ方向の一部、より正確には、壁高さ方向の頂部側部位が、一方向に配列された連続強化繊維11(図4に図示)と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aに形成されている。リブ壁3、4における熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aよりも下部側部位3b、4bは、本実施態様では、熱可塑性樹脂のみからなる部位に形成されており、底壁5と一体成形されて底壁5に接合されている。熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aは、内部の一方向に配列された連続強化繊維11同士が互いに干渉し合わないように、壁高さ方向に互いに異なる位置に構成されている。
【0022】
さらに本実施態様では、ケース1の全体が、つまり、フレーム2とリブ壁3、4と底壁5とが、一体成形により成形されている。この一体成形に際しては、熱可塑性樹脂の溶融樹脂を所定形状の型内に注入あるいは射出するに際し、事前に、一方向に配列された連続強化繊維11を上記のような所定の位置に設置するが、そのために各種の手法を採り得る。例えば、前述したように、一方向に配列された連続強化繊維中に熱可塑性樹脂が含浸され、該熱可塑性樹脂が半硬化の状態に保たれた、テープ状のプリプレグを準備し、必要に応じて所定枚数積層し積層形態にて所望の厚みとした状態にて、リブ壁3、4の上記部位3a、4aに対応する部位に配置し、他の部位に成形用熱可塑性樹脂を注入あるいは射出する際に、プリプレグを構成していた熱可塑性樹脂を溶融させて他の部位用の熱可塑性樹脂と溶融接合し、温度を下げて両部位の熱可塑性樹脂を接合一体化する手法を採用できる。
【0023】
あるいは、上記のような予めテープ状のプリプレグを準備する手法とは別の手法として、成形型内で、リブ壁3、4の上記部位3a、4aに対応する部位に、一方向に配列された連続強化繊維11を配置し、成形型内全体に溶融熱可塑性樹脂を注入して、熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aと、実質的に熱可塑性樹脂のみからなる部位を同時に成形する手法も採用できる。この場合には、所定位置に配置されていた一方向連続強化繊維11の配向形態が注入樹脂によって乱れるおそれがあるので、そのようなおそれを除去あるいは軽減するために、例えば図5に示すように、一方向に配列される連続強化繊維を繊維束12の形態として所定部位に配置することもできる。
【0024】
このように熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aを有するリブ壁3、4に構成することにより、リブ壁3、4の厚みを増大知ることなく、したがってそれらの重量を増加させることなく、リブ壁3、4に内蔵物固定保持のための十分に高い剛性、強度を持たせることができる。したがって、ケース1に、望ましい軽量性と剛性、強度を付与できることになる。
【0025】
さらに、本実施態様では、格子状に配置された各リブ壁3、4の両端がフレーム2と接合されているので、しかも各リブ壁3、4、フレーム2は底壁5と一体に成形されているので、ケース1全体として強固な構造体構造に構成されている。
【0026】
このとき、各リブ壁3、4の両端とフレーム2と接合強度をさらに向上し、より強固な構造体構造を達成するためには、たとえば、図6に示すような構造を採用できる。すなわち、図6に示すように、各リブ壁3、4の前記熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位3a、4aを構成している一方向に配列された連続強化繊維11が、フレーム2との接合部からさらにフレーム2に沿ってフレーム2中まで折れ曲がって延在されていることが好ましい。より望ましくは、図示の如く、フレーム2中まで延在される連続強化繊維11が左右両方向に分岐して延在されることが好ましい(分岐部分11a、11b)。このような連続強化繊維11のフレーム2中への延在構造を採れば、接合強度を一層高めることが可能になり、しかも、リブ壁3、4とフレーム2との接合のための成形を容易化可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明に係るケースおよびその製造方法は、内蔵物固定保持用の複数のリブ壁を有し、熱可塑繊維強化複合材が用いられるあらゆるケースに適用できる。
【符号の説明】
【0028】
1 ケース
2 フレーム
3,4 リブ壁
3a、4a 熱可塑一方向連続繊維強化複合材からなる部位
3b、4b 熱可塑性樹脂のみからなる部位
5 底壁
11 一方向に配列された連続強化繊維
11a、11b 連続強化繊維の分岐部分
12 連続強化繊維を繊維束
S 収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、枠状の壁に形成されたフレームと、該フレームの枠内に設けられ、複数の内蔵物を該フレームの枠内の所定位置にそれぞれ装着する収容部を形成する複数のリブ壁とを有し、少なくとも一部が強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑繊維強化複合材からなるケースにおいて、少なくとも一つのリブ壁の少なくとも一部が、一方向に配列された連続強化繊維と熱可塑性樹脂から形成された熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されていることを特徴とするケース。
【請求項2】
前記フレームと、前記収容部の底面を形成する底壁と、該底壁上に配置された前記リブ壁とを有する、請求項1に記載のケース。
【請求項3】
前記少なくとも一つのリブ壁が、前記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分と、熱可塑性樹脂から形成されている部分とを有する、請求項1または2に記載のケース。
【請求項4】
前記少なくとも一つのリブ壁が、前記フレームと接合されている、請求項1〜3のいずれかに記載のケース。
【請求項5】
前記少なくとも一つのリブ壁を形成している前記熱可塑一方向連続繊維強化複合材の連続強化繊維が、前記フレームとの接合部からさらにフレームに沿ってフレーム中に延在されている、請求項4に記載のケース。
【請求項6】
前記複数のリブ壁が互いに交差するリブ壁を有している、請求項1〜5のいずれかに記載のケース。
【請求項7】
互いに交差するリブ壁における前記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分が、リブ壁の高さ方向に互いに異なる位置に設けられている、請求項6に記載のケース。
【請求項8】
全体が一体成形されている、請求項1〜7のいずれかに記載のケース。
【請求項9】
前記連続強化繊維が炭素繊維からなる、請求項1〜8のいずれかに記載のケース。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のケースを製造するに際し、前記熱可塑一方向連続繊維強化複合材から形成されている部分の成形に、一方向に配列された連続強化繊維中に熱可塑性樹脂が含浸され、該熱可塑性樹脂が半硬化の状態に保たれた、テープ状のプリプレグを用いることを特徴とする、ケースの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−18797(P2012−18797A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154816(P2010−154816)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】