説明

ケーブル計測管理装置

【課題】ケーブル長さを正確かつ容易に計測できるようにする。
【解決手段】ケーブル計測管理装置100は、ケーブルドラム9から引き出されたケーブル2を支持するケーブル支えユニット15−1、15−2と、ケーブル支えユニット15−1、15−2により支持されたケーブルの表面に光を照射し、その反射光を撮像面に結像させることにより該ケーブル表面の画像を撮像し、連続位置で撮像された画像間の相関をもとにケーブル2の長さを計測するケーブル計測ユニット13とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、工事現場においてケーブル布設工事に使用するケーブルを計測・管理するケーブル計測管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルドラムに巻かれた長尺のケーブルから何本ものケーブルを切り出して使用する場合、必要なケーブルの長さを計るのは容易な作業ではない。現場でケーブル長さを簡易的に測定する方法として、例えば、巻尺で一反の長さを6mに決めて8の字に作り、その上にドラムから引き出したケーブルを8の字に重ねて、8の字に重ねた数量×6m=必要量として、ケーブルの長さを決めていた。また、切り出したケーブルの両端にラベルを貼り付ける作業も手間が多く掛かり容易ではない。このラベルは、ケーブル札又は配線札とも呼ばれ、ケーブル配線情報等が印刷される。
【0003】
また、ケーブル布設時の“たわみ”“たるみ”や、ケーブルの布設ルートの違い(内側か外側)等で長さを誤ってケーブルを短く切断すると使用出来なくなるため、ケーブル計測の際に余長を多く取りすぎて、ケーブルの使用量の無駄が多く発生するという問題があった。
【0004】
そこで、ケーブルの長さを直接的に知るために、ケーブルの基準位置からの長さを計測し、ケーブル表面に所定の長さ毎にマーク等を印字するケーブル属性情報印字システムが開示されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−38644公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ケーブルの長さを正確に計測するには、“たわみ”“たるみ”が無いことが重要であり、ケーブルドラムから所望の長さのケーブルを正確に切り出すのは困難であった。
【0007】
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、ケーブルの長さを正確かつ容易に計測することができるケーブル計測管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためにこの発明に係るケーブル計測管理装置の第1の態様は、ケーブルドラムから引き出されたケーブルを支持する支持手段と、前記支持手段により支持されたケーブルの表面に光を照射し、その反射光を撮像面に結像させることにより該ケーブル表面の画像を撮像し、連続位置で撮像された画像間の相関をもとに前記ケーブルの長さを計測する計測手段とを具備するものである。
【0009】
第2の態様は、上記第1の態様において、前記支持手段の前段に、前記ケーブルの表面に非均質なパターンを施す手段をさらに具備し、前記計測手段は、前記パターンをもとに前記相関を検出する。
【0010】
第3の態様は、上記第1の態様において、前記支持手段の前段に、前記ケーブルの表面に反射を防止する樹脂を塗布する手段をさらに具備する。
【0011】
第4の態様は、上記第1の態様において、前記計測手段による計測値を示す情報を前記ケーブルに印字する印字手段をさらに具備する。
【0012】
第5の態様は、上記第1の態様において、前記ケーブルドラムの回転及び逆転を防止する回転防止手段及び逆転防止手段を有する固定手段をさらに具備し、前記固定手段は、前記計測手段による計測時に前記回転防止手段及び逆転防止手段をオフにし、前記計測手段による計測完了時に前記回転防止手段及び逆転防止手段をオンにする。
【0013】
第6の態様は、上記第1の態様において、カッター歯の回転方向に超音波振動を与えて前記ケーブルを切断する切断手段をさらに具備する。
【0014】
第7の態様は、上記第6の態様において、前記切断手段により切断されたケーブルに当該ケーブルの配線情報を示すラベルを巻き付ける巻き付け手段をさらに具備する。
【0015】
第8の態様は、上記第1の態様において、前記計測手段による計測値に基づいて、前記ケーブルドラムのケーブル残量と使用量とを計数する計数手段をさらに具備する。
【0016】
第9の態様は、上記第1の態様において、前記支持手段及び前記計測手段の少なくとも一方は、交換可能なユニットで構成される。
【発明の効果】
【0017】
したがってこの発明によれば、ケーブルの長さを正確かつ容易に計測可能にするケーブル計測管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態に係るケーブル計測管理装置の構成例を示す図。
【図2】図1のケーブル計測管理装置の機能ブロック図。
【図3】ケーブル支えユニットの構成を示す模式図。
【図4】ケーブル計測ユニットの構成を示す模式図。
【図5】マーキングユニットの構成を示す模式図。
【図6】ユニットの組み合せ構造を示す模式図。
【図7】ケーブル計測ユニットの構成の詳細を示す図。
【図8】イメージセンサによるケーブル計測手法を示す図。
【図9】ケーブルドラム固定装置の構成例を示す図。
【図10】ケーブルドラム固定装置の他の構成例を示す図。
【図11】ラベル印刷・巻付装置の構成を示す模式図。
【図12】ラベル巻き付け動作を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の図において、同符号は同一部分または対応部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態に係るケーブル計測管理装置100の構成例を示す図である。図2は、このケーブル計測管理装置100の機能ブロック図である。ケーブル計測管理装置100は、工事現場等で使用されるもので、ケーブルドラム9から引き出されたケーブル2の長さを計測して、指定の長さに切断し、ケーブルマーキングやラベル貼り付け等を一連で行う。
【0020】
ケーブル計測管理装置100は、ケーブルドラム固定装置14と、ケーブル支えユニット15−1、15−2と、ケーブル計測ユニット16と、マーキングユニット17と、デジタルカウンタ装置7と、ケーブルカッターユニット10とを備える。
【0021】
ケーブルドラム固定装置14は、ケーブル2が巻きつけられたケーブルドラム9を回転させるパワーステッピングモータ(又はモータローラ)等のドラム駆動機構と、ケーブルドラム9を停止、逆転を防止するドラム停止機構(ドラムストッパ)とを備える。
【0022】
ケーブル支えユニット15−1、15−2は、ケーブル計測ユニット16の両端に配置され、ケーブル長さの計測時にケーブル2に“たわみ”“たるみ”が無いようにケーブル2を支える。図3に、ケーブル支えユニット15−1、15−2の構成を模式的に示す。図3において、4個の電動シリンダの先端部には、圧力センサが取り付けられ、電動シリンダは互いに向き合い十字を形成してケーブル2を支える。
【0023】
ケーブル計測ユニット16は、イメージセンサ(撮像素子)を利用して非接触で、ケーブルドラム9から引き出されたケーブル2の長さを計測する。図4に、ケーブル計測ユニット16の構成を模式的に示す。図4において、近接センサ付きの4個の電動シリンダは互いに向き合い十字を形成してケーブル2を支え、少なくとも1つの電動シリンダの先端部にはイメージセンサが取り付けられ、ケーブル2の表面の画像データを取得する。
【0024】
マーキングユニット17は、ケーブル2の表面にレーザ発振器8でマーキング(点又はライン及び数字の印字など)を行う印字機能を有する。なお、ケーブル表面の焦げ目を嫌う場合はインクジェット方式で行う。図5に、マーキングユニット17の構成を模式的に示す。図5において、近接センサ付きの4個の電動シリンダは互いに向き合い十字を形成してケーブルを支え、少なくとも1つの電動シリンダの先端部にはレーザ発振器8が設けられ、スキャナヘッドが移動してケーブル2の外皮の曲面に直接印字する。また、必要に応じてマーキングユニット17に換えて(又は共に)、ケーブルの両端にラベルを貼り付ける機能を有するラベル印刷・巻付装置18が設けられる。
【0025】
デジタルカウンタ装置7は、ケーブル計測ユニット16で計測されたケーブル長さとケーブル残量とを表示器に表示すると共に、それらのデータを記憶装置に記憶する。
【0026】
ケーブルカッター装置10は、丸形ノコ歯(ダイヤモンドカッターなど)に超音波振動機能を付加したものである。ケーブル2の材質に応じてセンサが働いて、超音波振動の振幅を可変することができる。
【0027】
上記ケーブル計測管理装置100の各部は、LAN(Local Area Network)回線12でネットワーク接続され、CPU20から供給される制御信号に従って動作する。工事現場で行うケーブル布設工事は、ケーブル長さを事前に施工図から求めてリスト化することができる。CPU20は、パーソナルコンピュータ11(又はフラッシュメモリ等)にインストールされたケーブルリストを読み出して、LAN12経由でケーブル計測管理装置100の各ユニットを制御する。これにより、ケーブル布設工事の作業順に従って、ケーブル長さを計測して、ケーブル切断、マーキング等を行う自動運転が可能である。
【0028】
なお、上記図3乃至図5に示したように、ケーブル支えユニット15−1、15−2、ケーブル計測ユニット16、及びマーキングユニット17は、単位(ユニット)構造で構成される。ケーブル計測管理装置100は、図6に示すように、これら各ユニットを組み合わせた構造を有する。このようなユニット構造のため、ケーブル種別や工事現場の作業内容に応じて必要なユニットを任意に組み合わせて用いることができる。また、バージョンアップ時にもユニット単位で交換可能である。
【0029】
次に、このように構成されたケーブル計測管理装置100の各部の動作についてそれぞれ説明する。
【0030】
(1)ケーブル支えユニット
ケーブル支えユニット15−1、15−2は、ケーブル検出とケーブル2を支持する手段とを兼ね備えている。ケーブル支えユニット15−1にケーブル2を挿入するとケーブル2を認識して圧力センサが作動し、ケーブル2の太さに合わせて電動シリンダの先端部のローラがケーブル2を支える。
【0031】
上記図3に示したように、ケーブル2を支持する4個のローラ付電動シリンダは互いに向き合い十字を形成している。圧力センサはケーブル2が無い状態では電動シリンダが閉じた状態を保ち、ケーブル2が挿入されると圧力センサ回路が作動しケーブル2の表皮近辺で停止するため、ケーブル表面は傷付くことなくケーブル2が支えられる。
【0032】
(2)ケーブル計測ユニット
図7は、ケーブル計測ユニット16の構成の詳細を示した図である。図7において、ケーブル計測ユニットは、光源1からレーザ光をケーブル2の表面に照射し、その反射光を集光レンズ4を通して、DSP(Digital Signal Processor)6のイメージセンサ5(微細な格子上にフォトダイオードを配置した撮像素子)で受光して、ケーブル2の画像データを生成する。DSP6のメモリにイメージキャプチャされた1つ前の画像と新たにイメージキャプチャされた画像とを高速演算処理で比較し、ケーブルの連続位置で撮像された画像間の相関をもとにケーブル2の長さを計測する。
【0033】
図8に示すように、一定の時間間隔で、ケーブル2の画像データを生成して、前後する画像データを撮像素子の格子単位で、縦横にそれぞれ何個ずつずらした時に一致するかを、相関(二つの画像の対応する格子のデータの誤差の二乗の和)が最小になることで検出し、その時の縦横の格子単位のずれに基づいて、ケーブルの移動量(ケーブル長)を算出する。
【0034】
すなわち、図8では、イメージセンサでケーブル2を撮像すると1回目のイメージキャプチャは(1)の1inchの画像として撮影され、DSP6のメモリに記憶される。2回目は(2)の1inchが撮影すると、1回目のメモリ内に記憶した(1)の画像データと今回撮影された(2)の画像データとを、DSP6の高速演算処理器で比較計算を行う。重なった画像部分(8)を引いた残りを加算した値が長さ(移動量)となる。以下、同じ動作を繰り返し行う。なお、イメージセンサの解像度はケーブル種類により可変することができ、例えば、200dpi,1600dpi,800dpiに切替可能である。
【0035】
DSP6は、上記算出されたケーブル長を表す信号をI/Oからデジタルカウンタ装置7に出力する。また、周辺回路の制御はPIC(Peripheral Interface Controller)19で行われる。PIC19により、電動シリンダ他、近接・圧力センサ等が制御される。
【0036】
(3)デジタルカウンタ装置
デジタルカウンタ装置7には、始めに、ケーブルドラム固定装置14に据え付けられたケーブルドラム9のケーブル全数量が入力され記憶される。デジタルカウンタ装置7は、ケーブル計測ユニット16で計測されたケーブル長に基づいて、ケーブルの使用数量と、ケーブル全数量からケーブル長を差し引いた残数量とを表示する。また、デジタルカウンタ装置7は、ケーブル計測データをLAN回線12を介してPC11等に送信することができ、PC11等に使用数量と残数量とを表示し、保存することができる。
【0037】
(4)マーキングユニット
マーキングユニット17は、デジタルカウンタ装置7と連動しながらケーブルに一定の間隔、例えば1m置きにケーブルマーキングを行い、更に10m単位で数字を印字する。また、ケーブルに塗料で印字する場合は、レーザ発振器8の代わりに、インクジェットプリンターを用いる。仮に切断されたケーブル長さを忘れても、ケーブルのマーキング印又は印刷された数字を見ればケーブル長さを把握することができる。
【0038】
(5)ケーブルカッターユニット
ケーブルカッター装置10は、上記図6に示すように、カッター歯に直接取り付けられた薄型モータとモータ内に附属している超音波振動子(圧電セラミック)で回転方向に超音波振動を与える。例えば、低圧電力ケーブル、制御ケーブルには、低密度ポリエチレン、可塑剤、充填材、銅、アルミニウム、布、和紙等多くの材料が使用されている。このようにカッター歯に超音波振動機能を付加することで、切削能力を向上し、硬い素材でも効率的に切断することが可能となる。
【0039】
(7)ケーブルドラム固定装置
図9は、ケーブルドラム固定装置14の構成例を示す図である。支障なくケーブル計測を実施する場合、ケーブルドラム9の回転、急停止、及び逆転防止機構が必要となる。ステッピングトルクモータ(又はモータローラ)によりケーブルドラム9を回転する。ケーブルドラム9を停止する場合は電動ソレノイドが作動してドラムの回転を停止する。あるいは、図9に示すように、ケーブルドラムの木製つば部分を挟んだブレーキパッド機構でも良い。
【0040】
通常ケーブル長さを計測している時はドラムの回転防止機構とドラム逆転防止機構はOFFの状態を示し、ケーブル計測完了後に、ケーブルドラム9の回転停止機構及び逆転防止機構がONになる。何れの機構もパソコン11からの操作か個々のSW(スイッチ)操作でも作動、解除できる。
【0041】
また、2本モータローラを使用するケーブルドラム固定装置14の他の構成例を図10に示す。ケーブルドラム9の重量が1〜3tになると慣性により停止が困難となるため、ケーブルドラム9の回転停止機構及び逆転防止機構は、ブレーキ内装モータローラを使用して停止する手段と、ケーブルドラム9の木製つばを両サイドから挟んだブレーキパッド機構を使用する手段と、段形モータローラ及びケーブルドラム9の木製つばを挟持する電磁ブレーキドラムストッパとを備える。
【0042】
(8)ラベル印刷・ケ−ブル巻付ユニット
図11に、マーキングユニット17の構成を模式的に示す。ラベル印刷・ケ−ブル巻付ユニット18は、切断されたケーブルの両端にケーブル配線情報が印刷されたラベル(ケーブル札又は配線札)を巻き付ける。
【0043】
図12(a)に示すように、このラベル巻付装置は、ラベル接着面が上部で、印字面を下に位置させ、図12(b)に示すように電動シリンダによりラベルの末端を押し上げてケーブルに直接接着する。そして、図12(c)に示すように電動シリンダを伸ばし、ケーブルにラベルを巻きつける。さらに、図12(d)に示すようにラベルの末端が接着すると周囲に設置してあるエアーノズル(1)から順番に(2)→(3)→(4)→(5)順次エアーを噴出し、空気圧でラベルをケーブルに押し付け接着する。例えば、ラベル(ケーブル札又は配線札)には代表的なケーブル配線情報6種類(1.FROM−TO/2.ケーブルサイズ/3.ケーブル種類/4.束線番号(多芯化ケーブル番号)/5.業者名/6.施工年月)をラベルプリンターで印刷する。
【0044】
以上述べたように、上記実施形態では、ケーブル計測ユニット13の両端にはケーブル支えユニット15−1、15−2を備え、ケーブル計測ユニット13は、レーザ光源をケーブル表皮に反射させ、イメージセンサを使用して非接触でケーブル長を測定する。このように構成することで、ケーブル計測時のケーブル2の“たわみ”“たるみ”を無くし、ケーブルの長さを正確に計測することが可能となる。
【0045】
また、制御ケーブル又は電力・動力ケーブルリストを設定すると、LAN回線経由でケーブルを自動計測・自動切断可能である。また使用したケーブル量及びケーブル残量の表示し、そのデータをメモリに記憶することができる。
【0046】
また、各ユニットは、単位構造を採用しているため、故障時の対応及びユニットのバージョンアップが容易にできる。また、ケーブル端末用ラベルの印刷機能及び空気圧ラベル貼付機能も実現できる。
【0047】
ケーブルラベル換わりに、直接印字はレーザとインクジェット方式と二通り有りレーザによるケーブル表面の焦げ目を嫌う場合はインクジェット印刷を使用するが、印刷方式でケーブルに一定間隔にマーキングを印字する機能と、決められたケーブル長さに数字を印字する2つの機能により、後日マーキング数と印刷印字を見ればケーブル長さを容易に知ることができる。
【0048】
ケーブルカッターは、ケーブルに使用する材料は種類が多く(銅・アルミ・樹脂・紙・糸・他)切断に手間が掛かるが、切断機のカッター歯を駆動する薄型モータに圧電素子を取り付けたことで、カッター歯から微細振動加えて短時間で切断できる。
【0049】
ケーブルドラムの重量は約1〜3t有り、一度回転すると慣性がついて任意の位置で停止するのが困難であるが、停止機能(自動回転・自動停止機構)を備えるケーブルドラム固定装置を設けることで、正確にケーブル計測を行うことができる。
【0050】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではない。例えば、ケーブル計測ユニット13の前段に、ケーブル2の表面にテフロン(登録商標)等の樹脂を塗布する手段や、非均質なパターン(模様)を施す手段をユニット構造で設けるようにしてもよい。ケーブル外皮の材質に応じてテフロン等を塗布することにより、レーザ光の反射を防止し、鮮明な画像を取り込むことが可能となる。また、パターンを施すことで、イメージセンサの画像認識性能の向上し、ケーブル計測精度の向上が図れる。
【0051】
すなわち、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0052】
100…ケーブル計測管理装置、1…光源、2…ケーブル、3…画像入力、4…集光レンズ、5…イメージキャプチャ、6…Digital Signal Processor(DSP)、7…デジタルカウンタ装置、8…レーザ発振器、9…ケーブルドラム、10…ケーブルカッター装置、11…パーソナルコンピュータ(PC)、12…LAN回線、16…ケーブル計測ユニット、14…ケーブルドラム固定装置、15−1、15−2…ケーブル支えユニット、17…マーキングユニット、18…ラベル印刷・巻付装置、19…Peripheral Interface Controller(周辺制御回路)、20…CPU(OS)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルドラムから引き出されたケーブルを支持する支持手段と、
前記支持手段により支持されたケーブルの表面に光を照射し、その反射光を撮像面に結像させることにより該ケーブル表面の画像を撮像し、連続位置で撮像された画像間の相関をもとに前記ケーブルの長さを計測する計測手段と
を具備することを特徴とするケーブル計測管理装置。
【請求項2】
前記支持手段の前段に、前記ケーブルの表面に非均質なパターンを施す手段をさらに具備し、
前記計測手段は、前記パターンをもとに前記相関を検出することを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項3】
前記支持手段の前段に、前記ケーブルの表面に反射を防止する樹脂を塗布する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項4】
前記計測手段による計測値を示す情報を前記ケーブルに印字する印字手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項5】
前記ケーブルドラムの回転及び逆転を防止する回転防止手段及び逆転防止手段を有する固定手段をさらに具備し、
前記固定手段は、前記計測手段による計測時に前記回転防止手段及び逆転防止手段をオフにし、前記計測手段による計測完了時に前記回転防止手段及び逆転防止手段をオンにすることを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項6】
カッター歯の回転方向に超音波振動を与えて前記ケーブルを切断する切断手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項7】
前記切断手段により切断されたケーブルに当該ケーブルの配線情報を示すラベルを巻き付ける巻き付け手段をさらに具備することを特徴とする請求項6記載のケーブル計測管理装置。
【請求項8】
前記計測手段による計測値に基づいて、前記ケーブルドラムのケーブル残量と使用量とを計数する計数手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。
【請求項9】
前記支持手段及び前記計測手段の少なくとも一方は、交換可能なユニットで構成されることを特徴とする請求項1記載のケーブル計測管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−50154(P2011−50154A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195623(P2009−195623)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】