説明

ゲート制御システムおよびゲート制御方法

【課題】タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放し、セキュリティを維持できるゲート制御システムを提供する。
【解決手段】ゲート制御システム1は、アンテナ11と、送受信部12と、符号検出部13と、到来方向検知部14と、変化検知部15と、判定部16と、情報記憶部17と、制御部18と、を備える。送受信部12は、アンテナ11を介して、RFタグ2から送信される電波を受信する。符号検出部13は、受信した電波を復調してRFタグ2が送信した符号を検出する。到来方向検知部14は、受信した信号の電波の到来方向を検知する。変化検知部15は、RFタグ2の検知を少なくとも2回以上行い、到来方向の変化や変位を算出し、判定部16で所定の範囲内かの判定を行う。制御部18は、符号検出部13と判定部16との結果を受け、出入り口Dへ開閉の指示や、ゲート制御システム1の装置全体の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート制御システムおよびゲート制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや店舗等において所定範囲への部外者の立ち入りを制限する場合において、ゲートなどで区切り、許可された人のみが所定範囲へ入る形態が採られていることが多い。その入退室の際、個人認証を行う為に、IDカードをかざしたり、IDとパスワードを入力するなどの必要があった。また、カギを用いたり、インターホンなどで連絡を取り解錠してもらうなどの方法もあった。さらに、セキュリティ強化のために、監視カメラをゲート近傍に設置することもあった。
【0003】
特許文献1では、設置工事を簡略化し、ID追加や他種類機種への対応が容易な入退室管理システムについて記載されている。その技術は、通行者側に読み取り装置を携帯させ、建物側に非接触型IDタグを設置する方法である。
【0004】
特許文献2では、入退室管理などゲート制御を確実に行えるアクティブタグを提供する方法として、質問器の発信電圧に応じてアクティブタグのID発信周期を変化させる。IDの発信周期によってアクティブタグの接近度が判り、適切なタイミングでゲート制御できる技術について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−163418号公報
【特許文献2】特開2005−321853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、通行者側に読み取り装置を携帯させる必要がある。タグに比べて装置は、携帯に不便であることが多く、好ましくない。また、読み取り装置を多く揃える必要があり、安価なタグを揃える場合と比較して、コストがかかるおそれがある。さらに、読み取り装置をIDタグに近づけて認識させるため、情報を照合した後にしかゲートは開放せず、スムーズな出入りを行えない場合が発生する。
【0007】
特許文献2では、早くからゲートが開放されてセキュリティの確保ができなくなる、といった問題は解決している。しかし、アクティブタグを所持する人が近傍を通った場合であっても、ゲートが開放するため、認証されていない人がゲートを通過できるというセキュリティの低下を招くおそれがある。また、アクティブタグに限定して用いており、電池が不要で安価なパッシブタグについては記載されていない。
【0008】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたもので、タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放し、セキュリティを維持できるゲート制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係るゲート制御システムは、
所定の識別情報を保有するRFタグが発する電波の到来方向を検知する方向検知手段と、
前記RFタグが送信する符号を検出する検出手段と、
前記方向検知手段による前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行って、前記電波の到来方向の変化から前記RFタグの移動を検知する移動検知手段と、
前記検出手段で検出した符号が所定の条件に適合する場合に、前記移動検知手段で検知した前記RFタグの移動が、出入り口に対して所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記RFタグの移動が前記出入り口に対して所定の範囲内であると判定した場合に、前記出入り口を開放する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の第2の観点に係るゲート制御方法は、
所定の識別情報を保有するRFタグが発する電波の到来方向を検知する方向検知ステップと、
前記RFタグが送信する符号を検出する検出ステップと、
前記方向検知ステップによる前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行って、前記電波の到来方向の変化から前記RFタグの移動を検知する移動検知ステップと、
前記検出ステップで検出した符号が所定の条件に適合する場合に、前記移動検知ステップで検知した前記RFタグの移動が、出入り口に対して所定の範囲内であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記RFタグの移動が前記出入り口に対して所定の範囲内であると判定した場合に、前記出入り口を開放する制御ステップと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放し、セキュリティを維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1および3に係るゲート制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1および3のゲート制御システムを備えた出入り口の様子を示す概念図である。
【図3】実施の形態1のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態2に係るゲート制御システムの構成例を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2のゲート制御システムを備えた出入り口の様子を示す概念図である。
【図6】実施の形態2のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態3のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【図8】ゲート制御システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付す。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るゲート制御システムの構成例を示すブロック図である。図2は、図1のゲート制御システムを備えた出入り口の様子を示す概念図である。
【0015】
ゲート制御システム1は、アンテナ11と、送受信部12と、符号検出部13と、到来方向検知部14と、変化検知部15と、判定部16と、情報記憶部17と、制御部18と、を備える。
【0016】
ユーザUは、鞄に入れたり、ホルダに入れて首から提げるなどして、RFタグ2を所持するものとし、RFタグ2の位置とユーザUの位置を同じ位置座標として扱う。ゲート制御システム1のアンテナ11を出入り口Dの近傍に設置すると、アンテナ11と出入り口Dを同じ位置座標として扱うことができる。よって、RFタグ2からアンテナ11までの距離は、ユーザUから出入り口Dまでの距離と置き換えて表現することが可能である。
【0017】
ゲート制御システム1に含まれるアンテナ11以外の部分を、データ受信部10とし、アンテナ11と別の場所に備えた例を示しているが、同じ場所に備えてもよい。また、出入り口Dを構成する部材の一部に埋め込むなどして、実際には見えない位置に備えてもよい。
【0018】
アンテナ11は、RFタグ2から送信される電波を複数の位置で受信するために、複数のアンテナ素子11aを備えるアレーアンテナを用いる。例えば、マイクロストリップアンテナを並べた平面アレーアンテナや、ESPAR(電子走査可変導波器配列)アンテナを用いることができる。
【0019】
送受信部12は、アンテナ11を介して、能動型のRFタグ2の信号を受信する。能動型のRFタグ2は、電池を内蔵したタグであり、プログラムされた所定の条件に合わせて、情報の元となる電波信号を自ら発することができる。
【0020】
RFタグ2にセンサを内蔵し、ゲート制御システム1が送信する電波の強度を検知することによって、信号送信の発信周期を設定エリアR1(アンテナ11から所定の範囲内、ここでは例えば半径5m以内の範囲)の内外で分けて設定することもできる。例えば、基本は発信周期を数秒に1回としておき、センサにて設定エリアR1内に入ったことを検知した場合にのみ、発信周期を毎秒1回以上とする。このように設定エリアR1の内外で発信周期を分けることで、電池の消耗を防止し、検知するタイミングが遅れにくいRFタグ2として利用できる。
【0021】
符号検出部13は、受信した電波を復調してRFタグ2が送信した符号を検出する。
【0022】
到来方向検知部14は、アンテナ11で受信した信号から、その電波の到来方向を検知する。原理的には、アンテナ11に電波が到達する時間差によって、到来方向を知ることができる。電波の反射、回折などによる干渉や、送信電力の漏れ信号が生じるので、到来方向を正確に検知するには、それらの干渉を除去する必要がある。到来方向推定には、例えば、RBF(Radial Basis Function)ニューラルネットワークまたはMUSIC法(MUltiple SIgnal Classification法)を用いることができる。その他例えば、最小ノルム法(Min-Norm)またはESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)などを用いてもよい。
【0023】
変化検知部15は、少なくとも2回以上繰り返してRFタグ2の読み取りを行ったときの、受信電波の到来方向の変化を検知する。電波の到来方向によって、RFタグ2を所持しているユーザUの位置を推定する。そして、電波の到来方向の変化によって、ユーザUの移動、例えば変位などを算出する。変化検知部15は、符号検出部13で検出したRFタグ2の固有の識別符号が所定の値のときに、電波の到来方向の変化を検知する。そして、算出したユーザUの変位などを、判定部16および情報記憶部17に伝達する。
【0024】
判定部16は、ユーザUの変位などをもとに、ユーザUが出入り口Dに向けて移動しているかを判定する。移動方向と位置などが、設定した所定の範囲内であれば、ユーザUが出入り口Dに向かっていると判断する。
【0025】
例えば、図2において、ユーザUが設定エリアR1に入ったときの位置座標をf0とする。ユーザUが設定エリアR1に入ったときに、符号検出部13で符号が検出され、出入り口Dを通行可能かどうか判断される。通行可能と判断された場合は、そのままユーザUの位置の追跡が行われる。
【0026】
ユーザUが移動する際に、RFタグ2が発した電波より、ユーザUの位置が、位置座標f0、f1、f2、f3と変化したものとする。また、位置座標f0、g1、g2、g3と変化した場合も併せて記載している。
【0027】
ユーザUが位置座標f0、f1と移動した場合、位置座標f0、g1と移動した場合、どちらも出入り口Dに近づいていることが分かる。しかし、位置座標f0、f1で求める移動方向を示すベクトル、位置座標f0、g1で求める移動方向を示すベクトル、共にベクトルの向きの延長線上に出入り口Dは位置していない。このとき判定部16は、ユーザUが出入り口Dに向けて移動しているかを判定できない。
【0028】
判定できない場合は、より出入り口Dに近いとされる次の2点で表す位置座標f1、f2について、再度、判定部16で判定が行われる。このとき、移動方向を示すベクトルの向きの延長線上に出入り口Dがあり、判定部16は、ユーザUが出入り口Dに向けて移動していると判断しておく。さらに、ユーザUと出入り口Dの距離をf2より算出し、出入り口Dに近いと判断された場合、判定部16にて、ユーザUが出入り口Dに向けて移動していると判定が行われる。仮に、出入り口Dまでの距離が遠いと判断された場合は、さらに次の2点で表す位置座標f2、f3について、再度、判定部16で判定が行われ、ユーザUは出入り口Dに向けて移動していると判定する。
【0029】
ユーザUの位置が、位置座標g1、g2、g3、…、gnと続く場合は、どの連続した2点においても移動方向を示すベクトルの向きは出入り口Dに向かっていない。ユーザUの所持するRFタグ2が出入り口Dの通行を許可されたものであっても、ユーザUは出入りしないものと判定部16は判定する。
【0030】
ユーザUが出入り口Dに向けて移動していると判定するまで、もしくは、設定エリアR1からユーザUが存在しなくなるまで、判定部16にてユーザUが出入り口Dに向けて移動しているか否かの判定を行う。このときの移動方向を示すベクトルの向きと、ユーザUから出入り口Dまでの距離などの条件は、任意に設定することができる。実際には、判定部16は、この設定された条件を満たすかどうか、すなわち所定の範囲内かどうかで判定を行う。
【0031】
情報記憶部17は、ユーザUが設定エリアR1に立ち入ってからの、到来方向の変化またはユーザUの変位などを記憶する。判定部16で所定の範囲内とならない場合、すなわちユーザUが出入り口Dに向かっていないと判定された場合についても、情報を記憶してもよい。また、情報記憶部17には、出入り口Dの通行を許可されたRFタグ2の識別情報や、RFタグ2を所持するユーザUの情報、などを記憶することができる。
【0032】
制御部18は、符号検出部13と判定部16との結果を受け、出入り口Dへ開閉の指示を行う。また、ゲート制御システム1の装置全体の制御に関して作動してもよい。
【0033】
ゲート制御システム1のアンテナ11は、出入り口Dの近傍に設置せずに、アンテナ11の受信可能範囲に出入り口Dが含まれる位置に設置してもよい。この場合は、予め、アンテナ11と出入り口Dとの相対位置を情報記憶部17へ記憶しておく必要がある。判定部16は、ユーザUとアンテナ11の位置、およびアンテナ11と出入り口Dの位置をもとに、出入り口Dに対するユーザUの相対位置を三角測量により求め、ユーザUが出入り口Dに向けて移動しているかを判断する。
【0034】
次に、図1〜3を参照して、本実施の形態の動作について説明する。図3は、本実施の形態1のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【0035】
送受信部12は、RFタグ2のデータ読み取りを行う(ステップS11)。符号検出部13は、受信した電波を復調して検出した符号が所定の符号かどうか判断する。目的の符号でなければ(ステップS12;NO)、ステップS11に戻って再びRFタグ2の読み取りを行う。
【0036】
目的の符号であれば(ステップS12;YES)、到来方向検知部14は電波の到来方向を検知する(ステップS13)。変化検知部15は、今回の電波の到来方向と前回の電波の到来方向から、移動方向を算出する(ステップS14)。具体的には、前回の電波の到来方向と、今回の電波の到来方向をもとに、移動方向を算出する。また、電波の返信位置により、距離を算出する(ステップS15)。
【0037】
移動方向と位置が所定の範囲内にあれば(ステップS16;YES)、ユーザUは出入り口Dに向かって移動していると判定部16は判定し、制御部18からの指示により、出入り口Dが開閉する(ステップS17)。また、移動方向と位置が所定の範囲内にない場合(ステップS16;NO)は、ステップS11に戻って再びRFタグ2の読み取りを行う。
【0038】
以上、説明したように、本実施の形態1のゲート制御システム1によれば、タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放することができる。
【0039】
ユーザUは、カバンなどにRFタグ2を入れたままであっても、出入り口Dに近づくことで出入り口Dが開放し、スムーズに出入り口Dを通ることができる。また、ユーザUが出入り口D近傍を通った場合であっても、出入り口Dに向かって移動しなければ、出入り口Dが開くことはない。その結果、第3者の侵入などのおそれがなく、セキュリティを維持することができる。
【0040】
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係るゲート制御システムの構成例を示すブロック図である。図5は、図4のゲート制御システムを備えた出入り口の様子を示す概念図である。実施の形態2のゲート制御システムは、変位や距離ではなく、移動速度と軌跡により、出入り口Dに近づいているかの判断を行う。また、実施の形態2では、RFタグ2が複数ある場合について説明する。ゲート制御システム1の基本的な構造は、実施の形態1と同じであり、変化検知部15の中に、移動速度と軌跡の演算を行う演算部19を備える。
【0041】
複数あるRFタグ2aは、それぞれが独立して作動し、自ら電波を発する。RFタグ2aは発信のタイミングが各々で異なるので、ゲート制御システム1のアンテナ11は、それぞれのRFタグ2aについて、信号を受信し、検知することが可能である。ゲート制御システム1は、混同することなく、RFタグ2a毎に変位などを算出でき、RFタグ2が設定エリアR1内に複数存在する場合であっても、出入り口Dの開閉を制御することが可能である。
【0042】
到来方向検知部14は、識別情報を検知したときと同じ識別情報(例えばIDなど)を有するRFタグ2aについて、少なくとも2回以上繰り返して検知し、電波の到来方向を元に変位などを算出する。演算部19は、到来方向検知部14で求めた変位や電波の到来時間などの情報と併せて、軌跡と移動速度を同じ識別情報を有するRFタグ2毎に演算する。演算した結果は、その都度、情報記憶部17でRFタグ2毎に記憶・管理してもよい。
【0043】
RFタグ2が設定エリアR1に存在すると確認されたときから、設定エリアR1の外に出るまでの軌跡は、ユーザUが出入り口Dへ向かって移動するか否かに関わらず、情報記憶部17に保存しておいてもよい。また、ユーザUが出入り口Dへ移動した場合の軌跡のみを保存しておいてもよいし、RFタグ2が設定エリアR1の外に出た時点で、その軌跡を消去してもよい。
【0044】
設定エリアR1の中の、出入り口D近傍を設定エリアR2とする。RFタグ2が設定エリアR1に入り、出入り口Dに向かっていると判定部16で判定され、かつ、設定エリアR2に入った場合は、出入り口Dを通過したものとして扱うなど、予めプログラムしておいてもよい。設定エリアR2に入ってから所定の時間が経過した場合に、開放していた出入り口Dを閉じるようにしておけば、よりセキュリティを維持することができる。また、設定エリアR2内で、出入り口Dの通過を許可されたRFタグ2を検知した場合は、RFタグ2が出入り口Dを通過するか否かに関わらず、RFタグ2が設定エリアR2の外に出るまで出入り口Dを開放してもよい。この場合は、出入り口Dでの挟み事故などを防止することができる。
【0045】
図5のように、設定エリアR1内にユーザU1、U2、U3が存在する場合、それぞれのユーザに対して出入り口Dの制御指示が行われる。制御部18へ出入り口Dの開放が連続して指示される場合、出入り口Dの開放時間は、所定時間の和ではなく和集合で表す時間となるように設定してもよい。
【0046】
例えば、出入り口Dの開放時間が5秒間と設定されている場合、ユーザU1に対する出入り口Dの開放の指示が行われ、続いてその2秒後に、ユーザU3に対する出入り口Dの開放の指示が行われるとする。それぞれが独立して出入り口Dへ開放の指示が行われ、計10秒の間、出入り口Dが開放されることになった場合、ユーザU3が通過したあとの出入り口Dの開放している時間が長くなるおそれがある。和集合で開放時間が設定されている場合、計7秒の間、出入り口Dは開放されることになり、ユーザU3が通過したあとの出入り口Dの開放時間は短く、セキュリティを強化することが可能である。但し、このときの時間の設定は、任意に定めるものとする。
【0047】
次に、図4〜6を参照して、本実施の形態の動作について説明する。図6は、本実施の形態2のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【0048】
送受信部12は、RFタグ2のデータ読み取りを行う(ステップS21)。符号検出部13は、受信した電波を復調して検出した符号が所定の符号かどうか判断する。目的の符号でなければ(ステップS22;NO)、ステップS21に戻って再びRFタグ2の読み取りを行う。
【0049】
目的の符号であれば(ステップS22;YES)、到来方向検知部14は電波の到来方向を検知する(ステップS23)。変化検知部15は、今回の電波の到来方向と前回の電波の到来方向やその検知する時間から、移動方向を算出し、軌跡や移動速度を演算する(ステップS24)。ステップS23のRFタグ2の到来方向の検知や、ステップS24のRFタグ2の軌跡や移動速度の演算は、RFタグ2毎に行う。そして、各々のRFタグ2について、識別情報などの情報と併せて、算出や演算した結果などを情報記憶部17で記憶する。
【0050】
演算した軌跡や移動速度の結果が所定の範囲内にあれば(ステップS25;YES)、RFタグ2、すなわちユーザU1が出入り口Dに向かって移動していると判定部16は判定し、制御部18からの指示により、出入り口Dが開閉する(ステップS26)。また、演算した軌跡や移動速度の結果が所定の範囲内にない場合(ステップS25;NO)は、ステップS21に戻って再びRFタグ2の読み取りを行う。
【0051】
制御部18は、それぞれのRFタグ2について、出入り口Dの制御指示を行う。複数のRFタグ2が存在する場合、制御部18のRFタグ2への指示が連続したり、ほぼ同時に行われることがある。RFタグ2が1つしかない場合と同じ条件で出入り口Dの開閉を指示すると、出入り口Dが比較的長い時間に渡って開放されるなど、セキュリティ低下などのおそれがある。いくつか想定される場面に合わせてプログラムを用意し、情報記憶部17にそのプログラムを記憶しておいてもよい。制御部18では、判定部16の判定結果を受け、複数のRFタグ2へ制御の必要がある場合、所定の条件に合わせたプログラムを情報記憶部17から呼び出して制御することで、より適切な出入り口Dの制御を行うことができる。
【0052】
以上、説明したように、本実施の形態2のゲート制御システム1によれば、タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放することができる。
【0053】
ユーザUは、カバンなどにRFタグ2を入れたままであっても、出入り口Dに近づくことで出入り口Dが開放し、スムーズに出入り口Dを通ることができる。軌跡や移動速度を演算し記憶した情報データから、よりユーザUに適したスムーズな出入りとなる出入り口Dの開閉が可能であり、セキュリティ面においても信頼できる。さらに、ユーザUが複数存在する場合であっても、それぞれのユーザUに対して出入り口Dの開閉の指示が出され、セキュリティ低下を防止することができる。
【0054】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1で用いた図1および図2を用いて説明する。図1は、ゲート制御システムの構成例を示すブロック図である。図2は、ゲート制御システムを備えた出入り口の様子を示すブロック図である。実施の形態3では、RFタグ2は能動型ではなく、受動型の場合を対象とする。その他の基本的な構造は実施の形態1と同じである。能動型と受動型のRFタグ2を区別するために、受動型のRFタグ2については、以下、パッシブタグ20と記載する。
【0055】
パッシブタグ20は、送受信部12からの電波をエネルギー源として作動するため、電池が不要である。パッシブタグ20のタグアンテナは、送受信部12からの電波の一部を反射し、その際にパッシブタグ20の情報を含む電波信号をアンテナ11へ向けて伝送する。
【0056】
詳しくは、パッシブタグ20の電波吸収信号反射部の内部に整流回路が内蔵されており、アンテナ11で受けた送受信部12からの電波を整流して直流に直し、それを電源として、回路が動作する仕組みになっている。通常、送受信部12からの電波は、プリアンブルに続きコマンドビット列で変調されたものである。この後にさらに無変調のキャリアが続く。プリアンブルの部分で、回路の初期動作に必要なだけのエネルギーが蓄えられる。そしてコマンドビット列を復調して解釈し、無変調部キャリアの部分で反射波に情報記憶部17に記憶されている送信符号を乗せて情報を返す。送受信部12から送信する信号およびパッシブタグ20の返信の変調には、振幅変調、周波数変調、位相変調、あるいはその組み合わせが用いられる。
【0057】
送受信部12は比較的強めの電波を供給し、かつ、パッシブタグ20からの非常に微弱な反射波を受信・解読できる必要がある。また、反射波の強度は非常に小さく受信距離も短めであるが、例えば、900MHz帯を利用した電波方式であれば3〜5mの範囲に適用できるので、本実施の形態において、充分に使用可能である。他に、2.45GHzの電磁波方式などを利用してもよい。
【0058】
次に、図1、2および図7を参照して、本実施の形態の動作について説明する。図7は、本実施の形態3のゲート制御システムにおける動作の一例を示すフローチャートである。
【0059】
受動型のRFタグ2であるパッシブタグ20は、設定エリアR1内に移動してきたとき、送受信部12が一定時間経過毎に発する電波を受け、エネルギー源として利用する。言い換えると、ゲート制御システム1の送受信部12は、パッシブタグ20への給電を行う(ステップS31)。
【0060】
送受信部12は、パッシブタグ20のデータ読み取りを行う(ステップS32)。符号検出部13は、受信した電波を復調して検出した符号が所定の符号かどうか判断する。目的の符号でなければ(ステップS33;NO)、ステップS31に戻って、再びパッシブタグ20への給電を行う。
【0061】
目的の符号であれば(ステップS33;YES)、到来方向検知部14は電波の到来方向を検知する(ステップS34)。変化検知部15は、今回の電波の到来方向と前回の電波の到来方向から移動方向を算出し、電波の返信位置により距離を算出する(ステップS35)。具体的には、前回の電波の到来方向と、今回の電波の到来方向をもとに、移動方向を算出する。また、受信方向と受信した時間から、パッシブタグ20からアンテナ11までの距離を算出する。さらに、連続した位置座標から軌跡を抽出したり、移動速度を演算してもよい。情報記憶部17は、パッシブタグ20の識別情報と併せて、変化検知部15で求めた移動方向などのデータを記憶する(ステップS36)。
【0062】
情報記憶部17に予めプログラムしておいた、所定の範囲であるかを判断するための移動方向(および移動速度)の値と、ステップS35やステップ36で求めた位置情報に関するデータを照合する(ステップS37)。所定の範囲内であれば(ステップS37;YES)、ユーザUは出入り口Dに向かって移動していると判定部16は判定し、制御部18からの指示により、出入り口Dが開閉する(ステップS38)。また、所定の範囲内にない場合(ステップS37;NO)は、ステップS31に戻って、再びパッシブタグ20への給電を行う。
【0063】
また、実施の形態3において、実施の形態2と同様に複数のRFタグ2が設定エリアR1内に同時に存在する場合であっても、パッシブタグ20を用いることが可能である。但し、各々のパッシブタグ20から送受信部12へ応答する時間が異なる必要がある。
【0064】
例えば、パッシブタグ20のそれぞれの応答する時間をランダムに設定することで、どのパッシブタグ20であるかを区別することが可能である。それぞれ固有の応答時間を持ったパッシブタグ20毎に識別情報を入手できる。それぞれのパッシブタグ20について、位置や移動方向などを算出し、パッシブタグ20毎に出入り口Dの制御を行うことができる。
【0065】
また、ESPARアンテナ(電子走査可変導波器配列アンテナ)を用いてもよい。アンテナ11で送信する電波のビームを絞り、送信する角度(方位)を変えて設定エリアR1を走査する。設定エリアR1を複数の扇形に区切り、その区切られたエリア毎に順次、受信を行う。例えば中心角30度で区切ると、出入り口Dの頭上に備えられたアンテナ11は、6回の走査で、半円の形状をした設定エリアR1全体を走査することになる。区切られたエリア毎にパッシブタグ20からの情報を入手するので、複数のパッシブタグ20が存在する場合であっても、混同することなく、各々のパッシブタグ20について、出入り口Dの制御が可能となる。
【0066】
以上、説明したように、本実施の形態3のゲート制御システム1によれば、タグを読み取り機に直接近づけることなく、必要な場合にゲートを開放することができる。
【0067】
ユーザUは、カバンなどにRFタグ2を入れたままであっても、出入り口Dに近づくことで出入り口Dが開放し、スムーズに出入り口Dを通ることができる。また、ユーザUが出入り口D付近に来るまでは出入り口Dが開くことなく、セキュリティを維持することができる。さらに、パッシブタグ20は受動型のRFタグであるので、電池が不要であり、ほぼ恒久的に作動することが可能であるだけでなく、製造コストが安価であり、システムを導入しやすいという利点もある。
【0068】
実施の形態では、出入り口Dの例として、片側スライド式の扉や、両開きのドア、また、バーなどであってもよく、セキュリティゲートとして利用が考えられるものであればよい。例えば、防犯用の侵入センサとすることができる。
【0069】
図8は、図1または図4に示すゲート制御システム1のハードウェアの構成の一例を示すブロック図である。ゲート制御システム1は、図8に示すように、制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35および送受信部36を備える。主記憶部32、外部記憶部33、操作部34、表示部35および送受信部36はいずれも内部バス30を介して、制御部31に接続されている。
【0070】
制御部31はCPU(Central Processing Unit)等から構成され、外部記憶部33に記憶されているゲート制御プログラム50に従って、前述のゲート制御システム1の処理を実行する。
【0071】
主記憶部32はRAM(Random-Access Memory)等から構成され、外部記憶部33に記憶されているゲート制御プログラム50をロードし、制御部31の作業領域として用いられる。
【0072】
外部記憶部33は、フラッシュメモリ、ハードディスク、DVD−RAM(Digital Versatile Disc Random-Access Memory)、DVD−RW(Digital Versatile Disc ReWritable)等の不揮発性メモリから構成され、前記の処理を制御部31に行わせるためのゲート制御プログラム50を予め記憶し、また、制御部31の指示に従って、このプログラムが記憶するデータを制御部31に供給し、制御部31から供給されたデータを記憶する。
【0073】
図1または図4の情報記憶部17は、外部記憶部33に構成される。ゲート制御処理を行っているときは、それらのデータの一部は主記憶部32に記憶されて制御部31の作業に用いる。
【0074】
操作部34はキーボード及びマウスなどのポインティングデバイス等と、キーボード及びポインティングデバイス等を内部バス30に接続するインターフェース装置から構成されている。操作部34を介して、移動方向や距離などの範囲を規定する数値や、出入り口DとRFタグ2の組合せなどの情報が入力され、制御部31に供給される。
【0075】
表示部35は、CRT(Cathode Ray Tube)又はLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、RFタグ2の軌跡や、所有者情報などを表示する。表示部35はなくてもよい。
【0076】
送受信部36は、無線送受信機、無線モデム又は網終端装置、およびそれらと接続するシリアルインターフェースまたはLAN(Local Area Network)インターフェースから構成されている。送受信部36は、アンテナ11を介して、RFタグ2の電波信号の送受信などを行う。
【0077】
その他、本発明の好適な変形として、以下の構成が含まれる。
【0078】
本発明の第1の観点に係るゲート制御システムについて、
好ましくは、前記方向検知手段による前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行い、かつ、検知する時間を測定し、前記RFタグの移動変位、軌跡もしくは移動速度のいずれか、またはそれらの組合せを演算する演算手段を備えることを特徴とする。
【0079】
好ましくは、前記RFタグの発する電波を検知する範囲を所定の範囲に設定することを特徴とする。
【0080】
好ましくは、前記方向検知手段は、ESPARアンテナ(電子走査可変導波器配列アンテナ)を用いて走査することを特徴とする。
【0081】
好ましくは、前記RFタグは受動型のRFタグであって、前記RFタグに電力を供給する給電手段を備えることを特徴とする。
【0082】
好ましくは、前記方向検知手段で検知する前記電波の到来方向により、前記RFタグが前記出入り口を通過したことを確認する確認手段と、
前記検出手段で検出した前記RFタグの符号と、前記確認手段で確認した前記RFタグの所定の識別情報と、を照合し、出入りに適合しているか判断する判断手段と、
前記判断手段での結果を知らせる通知手段を備えることを特徴とする。
【0083】
本発明の第2の観点に係るゲート制御方法について、
好ましくは、前記方向検知ステップによる前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行い、かつ、検知する時間を測定し、前記RFタグの移動変位、軌跡もしくは移動速度のいずれか、またはそれらの組合せを演算する演算ステップを備えることを特徴とする。
【0084】
好ましくは、前記RFタグの発する電波を検知する範囲を所定の範囲に設定することを特徴とする。
【0085】
好ましくは、前記RFタグは受動型のRFタグであって、前記RFタグに電力を供給する給電ステップを備えることを特徴とする。
【0086】
好ましくは、前記方向検知ステップで検知する前記電波の到来方向により、前記RFタグが前記出入り口を通過したことを確認する確認ステップと、
前記検出ステップで検出した前記RFタグの符号と、前記確認ステップで確認した前記RFタグの所定の識別情報と、を照合し、出入りに適合しているか判断する判断ステップと、
前記判断ステップでの結果を知らせる通知ステップを備えることを特徴とする。
【0087】
その他、前記のハードウエア構成やフローチャートは一例であり、任意に変更および修正が可能である。
【0088】
制御部31、主記憶部32、外部記憶部33、内部バス30などから構成されるゲート制御処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。たとえば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM等)に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、前記の処理を実行するゲート制御システム1を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロード等することでゲート制御システム1を構成してもよい。
【0089】
また、ゲート制御システム1の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担、またはOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0090】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。たとえば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0091】
1 ゲート制御システム
2 RFタグ
10 データ受信部
11 アンテナ
12 送受信部
13 符号検出部
14 到来方向検知部
15 変化検知部
16 判定部
17 情報記憶部
18 制御部
19 演算部
20 パッシブタグ(受動型のRFタグ)
D 出入り口
R1、R2 設定エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の識別情報を保有するRFタグが発する電波の到来方向を検知する方向検知手段と、
前記RFタグが送信する符号を検出する検出手段と、
前記方向検知手段による前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行って、前記電波の到来方向の変化から前記RFタグの移動を検知する移動検知手段と、
前記検出手段で検出した符号が所定の条件に適合する場合に、前記移動検知手段で検知した前記RFタグの移動が、出入り口に対して所定の範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で前記RFタグの移動が前記出入り口に対して所定の範囲内であると判定した場合に、前記出入り口を開放する制御手段と、
を備えることを特徴とするゲート制御システム。
【請求項2】
前記方向検知手段による前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行い、かつ、検知する時間を測定し、前記RFタグの移動変位、軌跡もしくは移動速度のいずれか、またはそれらの組合せを演算する演算手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のゲート制御システム。
【請求項3】
前記RFタグの発する電波を検知する範囲を所定の範囲に設定することを特徴とする請求項1または2に記載のゲート制御システム。
【請求項4】
前記方向検知手段は、ESPARアンテナ(電子走査可変導波器配列アンテナ)を用いて走査することを特徴とする請求項3に記載のゲート制御システム。
【請求項5】
前記RFタグは受動型のRFタグであって、前記RFタグに電力を供給する給電手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゲート制御システム。
【請求項6】
前記方向検知手段で検知する前記電波の到来方向により、前記RFタグが前記出入り口を通過したことを確認する確認手段と、
前記検出手段で検出した前記RFタグの符号と、前記確認手段で確認した前記RFタグの所定の識別情報と、を照合し、出入りに適合しているか判断する判断手段と、
前記判断手段での結果を知らせる通知手段を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゲート制御システム。
【請求項7】
所定の識別情報を保有するRFタグが発する電波の到来方向を検知する方向検知ステップと、
前記RFタグが送信する符号を検出する検出ステップと、
前記方向検知ステップによる前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行って、前記電波の到来方向の変化から前記RFタグの移動を検知する移動検知ステップと、
前記検出ステップで検出した符号が所定の条件に適合する場合に、前記移動検知ステップで検知した前記RFタグの移動が、出入り口に対して所定の範囲内であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで前記RFタグの移動が前記出入り口に対して所定の範囲内であると判定した場合に、前記出入り口を開放する制御ステップと、
を備えることを特徴とするゲート制御方法。
【請求項8】
前記方向検知ステップによる前記RFタグが発する電波の到来方向の検知を2回以上行い、かつ、検知する時間を測定し、前記RFタグの移動変位、軌跡もしくは移動速度のいずれか、またはそれらの組合せを演算する演算ステップを備えることを特徴とする請求項7に記載のゲート制御方法。
【請求項9】
前記RFタグの発する電波を検知する範囲を所定の範囲に設定することを特徴とする請求項7または8に記載のゲート制御方法。
【請求項10】
前記RFタグは受動型のRFタグであって、前記RFタグに電力を供給する給電ステップを備えることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1項に記載のゲート制御方法。
【請求項11】
前記方向検知ステップで検知する前記電波の到来方向により、前記RFタグが前記出入り口を通過したことを確認する確認ステップと、
前記検出ステップで検出した前記RFタグの符号と、前記確認ステップで確認した前記RFタグの所定の識別情報と、を照合し、出入りに適合しているか判断する判断ステップと、
前記判断ステップでの結果を知らせる通知ステップを備えることを特徴とする請求項7ないし10のいずれか1項に記載のゲート制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−196263(P2010−196263A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−39228(P2009−39228)
【出願日】平成21年2月23日(2009.2.23)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】