ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシン
【課題】ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンを提供すること。
【解決手段】ゲーミングマシン(13)は、複数のシンボル群のうち、所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域(3A〜3E)を有する複数のディスプレイ(30,31,32)と、ゲームを実行するコントローラ100と、を備える。そして、コントローラ100は、それぞれのディスプレイ(30,31,32)において、それぞれのシンボル表示領域(3A〜3E)に表示されるシンボル群の変動表示を行う。複数のディスプレイ(30,31,32)に表示されるシンボル表示領域(3A〜3E)を1セットとして変動表示を行うゲームを提供する。
【解決手段】ゲーミングマシン(13)は、複数のシンボル群のうち、所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域(3A〜3E)を有する複数のディスプレイ(30,31,32)と、ゲームを実行するコントローラ100と、を備える。そして、コントローラ100は、それぞれのディスプレイ(30,31,32)において、それぞれのシンボル表示領域(3A〜3E)に表示されるシンボル群の変動表示を行う。複数のディスプレイ(30,31,32)に表示されるシンボル表示領域(3A〜3E)を1セットとして変動表示を行うゲームを提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンは、ゲームを実行中であることを示す表示画面や、ゲームに関する演出に関する表示画面をディスプレイに表示して、プレイヤが行う操作の用に供したり、また、演出によりプレイヤの興味を惹きつけてゲームに集中させたりするように構成されている。
【0003】
また、2つのディスプレイを設け、ゲーム実行中の表示画面と演出用の表示画面とを別のディスプレイに表示させたり、メインとなるゲームとサブゲームとを異なるディスプレイに表示させたりといったゲーミングマシンも提案されている。このようなゲーミングマシンは、ディスプレイの配置としては、メインのゲームを表示する第1の画面の上側に、他の表示を行う第2の画面が設けられることが多い(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、第2の画面に、演出とは別にゲームのルールやベットの配当等のゲームに関する表示を行うゲーミングマシンもある(例えば、特許文献3参照)。また、さらには第2の画面は、ゲームを表示する第1の画面と共に、又は別にゲーム実行中の画面を表示することもある。このような場合であっても、第1の画面と第2の画面とはある程度その役割が固定されており、メインとなるゲームは常に第1の画面に表示されており、第2の画面は補助的な表示を行うにすぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許公報番号US5813914号明細書
【特許文献2】米国特許公報番号US6592457号明細書
【特許文献3】米国特許公報番号US7066816号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このことにより、メインとなるゲーム実行中の表示については、単一の第1の画面で行うというある種の制約がかかり、ゲーム実行中の表示についての表現が限定的なものとならざるを得なかった。
プレイヤは、斬新な演出やゲームに対してより興味が惹かれる傾向があり、ゲーム中の表現においても特に目新しさや臨場感等の迫力のある演出が求められ、これらを提供するゲーミングマシンが求められている。
【0007】
そこで、本発明では、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)ゲームを実行するゲーミングマシンであり、複数のシンボル群のうち所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、前記ゲームを実行するコントローラと、を備え、前記コントローラは、それぞれのディスプレイにおける、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。
【0009】
(1)に記載の発明によれば、ゲーミングマシンは、複数のシンボル群のうち、所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、ゲームを実行するコントローラと、を備える。そして、コントローラは、それぞれのディスプレイにおいて、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。すなわち、複数のディスプレイに表示されるシンボル表示領域(例えばリール)を1セットとして変動表示を行うゲームを提供することができる。
【0010】
(2)第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、前記複数のディスプレイのうち、一のディスプレイは、複数のシンボル群を表示する複数のシンボル表示領域を有し、前記複数のディスプレイのうち、他のディスプレイは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【0011】
(2)に記載の発明によれば、(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、ゲーミングマシンの複数のディスプレイのうち、一のディスプレイに複数のシンボル群を表示し、他のディスプレイには、一つのシンボル表示領域を表示する。
つまり、複数のディスプレイには、異なる数のシンボル表示領域をそれぞれ表示することができる。
【0012】
(3)第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、前記複数のディスプレイは、前記複数のシンボル群と同じ数だけ設けられ、前記複数のディスプレイそれぞれには、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【0013】
(3)に記載の発明によれば、第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、複数のディスプレイは、複数のシンボル群と同じ数だけ設けられており、複数のディスプレイそれぞれは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。一つのディスプレイに一つのシンボル群が表示されるので、臨場感の高い演出をすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの上面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコントローラのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示/入力コントローラのブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて表示される各ビデオリールのシンボル群を示す図である。
【図7】図6のシンボル群のシンボル配置テーブルを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコンビネーションテーブルを示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの上面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシン13を示す斜視図である。図2は、ゲーミングマシン13の上面図である。ゲーミングマシン13は、キャビネット20を備えている。キャビネット20は、プレイヤに臨む面が開放されている。また、図2に示すように、キャビネット20は、前面側が3つの面により形成された凹部を有する形状となっている。この前面側に形成された凹部を形成する3つの面には、それぞれ液晶ディスプレイ30,31,32が設けられる。
【0018】
このキャビネット20内には、本ゲーミングマシン13を電気的にコントロールするためのゲームコントローラ100(図4参照)、並びにコイン(ゲーム媒体)の投入、貯留及び払出をコントロールするためのホッパー44(図4)等を含む各種の構成部材が設けられている。ゲーム媒体としては、コインに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0019】
キャビネット20の前面略中央には、液晶ディスプレイ30が設けられ、その上方には、液晶ディスプレイ40が設けられている。また、キャビネット20における液晶ディスプレイ30の両側の面には、それぞれ、液晶ディスプレイ31、液晶ディスプレイ32が設けられている。したがって、3つの液晶ディスプレイ31,32,33は、それぞれ表示画面が向く角度が異なる。
【0020】
液晶ディスプレイ30,31,32は、演出画像等を含むゲームに関する各種の画像を表示させるための表示デバイスを実現するものである。プレイヤは、当該液晶ディスプレイ30に表示された各種の画像を視認しながらゲームを進めていく。このようなゲームにおいては、後述するようなゲームを表示する。
【0021】
ゲーミングマシン13が提供するゲームは、本実施形態においては、スロットゲームであるとする。したがって、液晶ディスプレイ30,31,32には、シンボル群を表示するシンボル表示領域としてのビデオリールが表示される。そして、本実施形態においては、ビデオリールの数は、5つである。このビデオリールは、メカニカルリールの代わりに画像としてあらわした仮想リールである。本実施形態では、ゲームに必要な複数種類のシンボルとして、「BONUS」、「WILD」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「SNAKE」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「10」の各シンボルをリールが回転しているかのような画像と共に表示する。
【0022】
液晶ディスプレイ30の上方に配置された、もう1つの液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイである。
【0023】
液晶ディスプレイ40の上方左右両側には、キャビネット20の内部に収納されたスピーカ41(図4参照)から発せられた効果音をキャビネット20の外部へ伝播するための透音口29a及び29bが設けられている。この透音口29a及び29bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ゲーミングマシン13の略中央左右両側には、装飾ランプ42a及び42bが設けられている。この装飾ランプ42a及び42bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0024】
液晶ディスプレイ30の下方には、略水平の操作部21が設けられている。この操作部21の右側には、ゲーミングマシン13内にコインを投入するためのコイン投入口22が設けられている。他方、操作部21の左側には、後述する賞を与えるための9本のラインL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9(図3参照)のうち、いずれを有効化するかを決定し当該有効化された賞を与えるためのライン(以下、単に「ウィニングライン」という)に対して賭けるゲーム媒体としてのコインの枚数を選択するためのBETスイッチ23、及び1つ前のゲームにおいて上記ウィニングラインに対して賭けたコインの枚数を変更せずに再びゲームを行うためのスピン・リピート・ベットスイッチ24が設けられている。これらのBETスイッチ23又はスピン・リピート・ベットスイッチ24を押圧操作することで、当該操作に応じて上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数が決定される。
【0025】
上記操作部21において、BETスイッチ23の左側には、1ゲーム毎にプレイヤのゲームの開始操作を受け付けるスタートスイッチ25が設けられている。このスタートスイッチ25及びスピン・リピート・ベットスイッチ24のうちのいずれか一方に対する押圧操作がゲームの開始のトリガーとなり、上記の5個のビデオリール3A〜3Eの回転が開始される画像を表示する。
【0026】
他方、上記操作部21において、コイン投入口22の近傍には、キャッシュアウトスイッチ26が設けられている。プレイヤがキャッシュアウトスイッチ26を押圧操作したときには、投入されているコインがキャビネット20の正面下部に開口されたコイン払出口27から払出され、この払出されたコインは、コイントレイ28に溜められる。
【0027】
図3は、ゲーミングマシン13の表示領域を拡大して示すものである。本実施形態では、5つのビデオリール3A〜3Eを液晶ディスプレイ30,31,32の3つのディスプレイで表示する。液晶ディスプレイ31には第1ビデオリール3Aが表示され、液晶ディスプレイ30には第2ビデオリール3Bから第4ビデオリール3Dの3個のビデオリールが表示され、液晶ディスプレイ33には、第5ビデオリール3Eが表示される。そして、それぞれ別のディスプレイに表示されるこれらの5つのビデオリールで一組のビデオリー
ルとなり、後述の図8に示すコンビネーションを形成する。
【0028】
ゲーミングマシン13は、図3に示すように賞を与えるための9本のラインL1〜L9を有している。これらの各賞を与えるためのラインL1〜L9は、5個のビデオリール3A〜3Eの回転映像が停止したときに、各ビデオリール3A〜3Eの1つのシンボルを通過するように延びている。ラインL1〜L9は、液晶ディスプレイ30,31,32をまたいで設定されており、図3では各画面間のラインを点線で示している。
【0029】
上記のBETスイッチ23を1回押すと、例えば、第3の賞を与えるためのラインL3、第5の賞を与えるためのラインL5及び第7の賞を与えるためのラインL7が有効化されると共に1枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0030】
上記のBETスイッチ23を2回押すと、上記の3ラインに加えて、例えば、第1の賞を与えるためのラインL1、第4の賞を与えるためのラインL4及び第8の賞を付与するためのラインL8が有効化されると共に2枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0031】
上記のBETスイッチ23を3回押すと、上記の6ラインに加えて、例えば、第2の賞を付与するためのラインL2、第6の賞を与えるためのラインL6及び第9の賞を与えるためのラインL9が有効化されると共に3枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0032】
本実施形態におけるベーシックゲームで実行可能なゲームは、ウィニングラインに沿ってシンボルを揃えるゲームである。
【0033】
また、液晶ディスプレイ30に表示されるビデオリール3A〜3Eの上方には、左から順番にペイアウト数表示部55、クレジット数表示部56、及びBET数表示部57が表示される。ペイアウト数表示部55は、ウィニングラインに沿って賞を与えるためのコンビネーションが成立した時のコインのペイアウト数を表示する。クレジット数表示部56は、本ゲーミングマシン13にストアされているコインのクレジット数を表示する。BET数表示部57は、上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数であるBET数を表示する。
【0034】
図4は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100は、マイクロコンピュータであって、インターフェイス回路群102、入出力バス104、CPU106、ROM108、RAM110、通信用インターフェイス回路111、乱数発生器112、スピーカ駆動回路122、ホッパー駆動回路124、ランプ駆動回路126、及び表示/入力コントローラ140を備えている。
【0035】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0036】
インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ25が接続されている。このスタートスイッチ25から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0037】
インターフェイス回路群102には、BETスイッチ23、スピン・リピート・ベットスイッチ24及びキャッシュアウトスイッチ26も接続されている。これらのスイッチから出力された各スイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0038】
インターフェイス回路群102には、コインセンサ43も接続されている。コインセンサ43は、コイン投入口22に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口22に関連して設けられている。このコインセンサ43から出力されたセンシング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0039】
入出力バス104には、ROM108及びRAM110が接続されている。
【0040】
CPU106は、スタートスイッチ25によりゲームのスタート操作が受け付けられたことを契機として、ゲームプログラムを読み出してゲームを実行する。ゲームプログラムは、表示/入力コントローラ140を介して液晶ディスプレイ30に5個のビデオリール3A〜3Eのシンボルのスクロールを開始させる表示を行い、その後5個のビデオリール3A〜3Eを停止させる表示を行うことによって5個のビデオリール3A〜3Eにおいてシンボルを再配置させる。停止したシンボルのコンビネーションがウィニングラインに示されており、かつ、賞を与える特定のコンビネーションを示す場合には、その賞を与える特定のコンビネーションに応じたコインを払い出すようにプログラミングされている。
【0041】
ROM108には、本ゲーミングマシン13を統括してコントロールするコントロールプログラム(以下、「ルーチン実行プログラム」とする)や、コントロールプログラムを実行するための初期データ、及び決定処理において使用される種々のデータテーブルが格納されている。なお、ルーチン実行プログラムには、上記ゲームプログラムが含まれている。また、データテーブルとしては、図7及び図8に示すテーブル等を挙げることができる。メモリとしてのRAM110は、上記コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値、サイドベットの値等を一時的に記憶する。
【0042】
入出力バス104には、通信用インターフェイス回路111も接続されている。この通信用インターフェイス回路111は、LANの各種のネットワーク網を含むネットワーク12を介して、例えばサーバ等の外部通信機器との通信をするための回路である。
【0043】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も接続されている。この乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、「0」〜「65535(2の16乗−1)」に含まれる乱数を発生する。代替的に、CPU106の演算処理により乱数を発するように構成しても構わない。
【0044】
入出力バス104には、スピーカ41を駆動するためのスピーカ駆動回路122も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されている音データを読み出し、入出力バス104を介して、当該読み出した音データをスピーカ駆動回路122に送信する。これにより、スピーカ41から所定の効果音が出力される。
【0045】
入出力バス104には、ホッパー44を駆動するためのホッパー駆動回路124も接続されている。CPU106は、キャッシュアウトスイッチ26からのキャッシュアウト信号が入力されると、入出力バス104を介して、駆動信号をホッパー駆動回路124に出力する。これにより、ホッパー44は、RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたその時点におけるクレジットの残数分に相当するコインを払い出す。
【0046】
なお、コインの払い出しにおいては、物理的なコインではなく、データカード等にクレジットデータを記憶する態様であってもよい。すなわち、プレイヤが自ら記録媒体となるカードを持参し、このカードをゲーミングマシン13に挿入して、クレジットに関するデータを記憶する態様であってもよい。
【0047】
入出力バス104には、装飾ランプ42a及び42bを駆動するためのランプ駆動回路126も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されているプログラムに基づき所定の条件によりランプを駆動する信号をランプ駆動回路126に送信する。これにより、装飾ランプ42a及び42bが点滅等する。
【0048】
入出力バス104には、表示/入力コントローラ140も接続されている。CPU106は、ゲームの状態及びゲームの結果に応じた画像表示命令を生成し、入出力バス104を介して、当該生成した画像表示命令を表示/入力コントローラ140に出力する。CPU106からの画像表示命令が入力されると、表示/入力コントローラ140は、当該入力された画像表示命令に基づき液晶ディスプレイ30,31,32を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ30,31,32に出力する。これにより、液晶ディスプレイ30,31,32及び40には、所定の画像が表示される。その他、液晶ディスプレイ30の表面には、タッチパネル301を備える(図5参照)。そして、タッチパネル301が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス104を介してCPU106に送信する。なお、画像表示命令には、液晶ディスプレイ30に表示されるペイアウト数表示部55、クレジット数表示部56、BET数表示部57に応じた命令も含まれる。
【0049】
図5は、ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140の電気的構成を示すブロック図である。ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140は、画像表示処理及びタッチパネル301からの入力コントロールを行うサブマイクロコンピュータであって、インターフェイス回路142、入出力バス144、CPU146、ROM148、RAM150、VDP152、ビデオRAM154、画像データ用ROM156、駆動回路158及びタッチパネルコントロール回路160を備えている。
【0050】
インターフェイス回路142は、入出力バス144に接続されている。上記ゲームコントローラ100側のCPU106から出力された画像表示命令は、インターフェイス回路142を介して入出力バス144に供給される。この入出力バス144は、CPU146に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0051】
入出力バス144には、ROM148及びRAM150が接続されている。ROM148には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に基づいて、液晶ディスプレイ30に供給する駆動信号を生成するための表示コントロールプログラムが格納されている。他方、RAM150には、上記表示コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値が格納されている。
【0052】
入出力バス144には、VDP152も接続されている。このVDP152は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路及びパレット回路等を含み、液晶ディスプレイ30,31,32及び40に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる処理装置である。VDP152には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM154、及び上記の演出画像データ等を含む各種の画像データを記憶している画像データ用ROM156が接続されている。さらに、VDP152には、液晶ディスプレイ30,31,32及び40を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路158も接続されている。
【0053】
上記CPU146は、ROM148に記憶されている表示コントロールプログラムを読み出して実行することにより、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じて液晶ディスプレイ30,31,32及び40に表示する画像データをビデオRAM154に記憶させる。この画像表示命令には、上記演出画像の表示命令等を含む各種の画像表示命令が含まれている。
【0054】
画像データ用ROM156は、上記演出画像のデータ等を含む各種の画像データを記憶している。
【0055】
タッチパネルコントロール回路160は、液晶ディスプレイ30の表面に設けられたタッチパネル301が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス144を介してCPU106に送信する。
【0056】
図6は、各ビデオリール3A〜3Eに表わされたシンボルが21個配列されたシンボル列が示されている。なお、第1ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Aに、第2ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Bに、第3ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Cに、第4ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Dに、第5ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Eに、それぞれ対応している。そして、各シンボル列には、複数のシンボルが配列されており、一つのシンボル群を形成している。
【0057】
図6を参照して、ビデオリール3A〜3Eの各シンボルには、「00」〜「20」のコード番号が付され、これらのコード番号は、テーブル化されてデータテーブルとして上述のROM108(図4)に格納(記憶)されている。
【0058】
各ビデオリール3A〜3E上には、「BONUS」シンボル(シンボル61)(以下、「BONUS」と略記する)、「WILD」シンボル(シンボル62)(以下、「WILD」と略記する)、「TREASURE BOX」シンボル(シンボル63)(以下、「TREASURE BOX」と略記する)、「GOLDEN MASK」シンボル(シンボル64)(以下、「GOLDEN MASK」と略記する)、「HOLY CUP」シンボル(シンボル65)(以下、「HOLY CUP」と略記する)、「COMPASS&MAP」シンボル(シンボル66)(以下、「COMPASS&MAP」と略記する)、「SNAKE」シンボル(シンボル67)(以下、「SNAKE」と略記する)、「A」シンボル(シンボル68)(以下、「A」と略記する)、「K」シンボル(シンボル69)(以下、「K」と略記する)、「Q」シンボル(シンボル70)(以下、「Q」と略記する)、「J」シンボル(シンボル71)(以下、「J」と略記する)及び「10」シンボル(シンボル72)(以下、「10」と略記する)で構成されるシンボル列が表わされている。各ビデオリール3A〜3Eのシンボル列は、当該ビデオリール3A〜3Eが順方向に回転する映像が表示されることによって移動する。
【0059】
ここで、本実施の形態では、入賞を示すコンビネーションとして、「BONUS」、「WILD」、「SNAKE」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「A」、「K」、「Q」、「J」及び「10」の各コンビネーションが設けられている。コンビネーション(コンビネーションデータ)は、基本的に、プレイヤに付与される利益(コインの払出枚数)と入賞シンボル組み合わせとが対応付けられた制御情報であり、各ビデオリール3A〜3Eの停止制御、ゲーム状態の切り換え(移行)、及びコインの付与等に用いられる制御情報である。
【0060】
図7に示すのはシンボル配置テーブルである。このシンボル配置テーブルでは、上記のシンボル列を構成する各シンボルの位置を示すコード番号に各ビデオリール3A〜3Eの各シンボルを対応付けて登録されている。なお、第1〜第5ビデオリールは、それぞれビデオリール3A〜3Eに対応している。換言すると、シンボル配置テーブルは、ビデオリール3A〜3Eのシンボル位置(コード番号)に対応するシンボルの情報を備えている。
【0061】
図7において、上述した「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」及び「COMPASS&MAP」のそれぞれは、「TREASURE」、「MASK」及び「COMPASS」と省略して標記される。
【0062】
図9は、コンビネーションテーブルを示したものである。
【0063】
このテーブルは、ベーシックゲームにおけるウィニングコンビネーションの名称と、ビデオリール3A〜3E毎に表示されるシンボル名、及びコイン枚数がそれぞれ関連付けられている。例えば、各ビデオリール3A〜3Eにおいて、ペイライン上に表示されたシンボルが全て「K」のシンボルであった場合、ウィニングコンビネーションとして、「K」のコンビネーションが成立する。本実施形態では、3つの液晶ディスプレイ30,31,32にそれぞれ一つ又は複数のビデオリール3A〜3Eを表示するが、3つの液晶ディスプレイ30,31,32に表示されているビデオリール3A〜3Eで図8に示すコンビネーションを形成する。
【0064】
また、「コイン枚数」とは、ウィニングコンビネーションが成立した場合に、1ゲームでBETされたクレジット数毎に払い出すべきコインの枚数を示す。例えば、ウィニングコンビネーションとして「K」が成立している場合には、ベーシックゲーム用コンビネーションテーブルによれば、コイン枚数は「13」であるので、13枚のコインが賞として払い出される。なお、「コイン」と示しているが、RAM110の所定のメモリ領域に格納されたクレジット数に当該コイン枚数に相当するクレジットを加算するようにしてもよい。
【0065】
<第2実施形態>
図9及び図10を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ビデオリール3A〜3Eを表示する液晶ディスプレイが、ビデオリール3A〜3Eと同じ数設けられている点で第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。なお、第1実施形態と同様の場合は同じ符号を付している。
【0066】
図9は、ゲーミングマシン13の斜視図である。図10はゲーミングマシン13の上面図である。
【0067】
図9及び図10に示すように本実施形態におけるゲーミングマシン13は、前面側が5つの面により凹状に凹んだ形状となっている。そして、5つの面それぞれには、液晶ディスプレイ30,31,32,33,34が設けられている。また、5つの面のうち、正面を向く面に配置された液晶ディスプレイ30の上方には、さらに液晶ディスプレイ40が配置されている。
【0068】
本実施形態では、当該ゲーミングマシン13は、5リールのスロットゲームを提供する。そしてビデオリール3A〜3Eを表示する液晶ディスプレイもそのビデオリールの数に合わせて設けられているため、5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34が設けられている。そして、各液晶ディスプレイ30,31,32,33,34には、それぞれ一つのビデオリールが表示される(図11参照)。つまり、各液晶ディスプレイ30,31,32,33,34は、それぞれ一つのシンボル表示領域を有する。
【0069】
液晶ディスプレイ30,31,32,33,34それぞれに表示されるビデオリール3A〜3Eは、一つのビデオリールにおける停止態様により払出の対象となるか否かを判断されるのではなく、5つのビデオリール3A〜3Eを一組として、全体の停止態様で賞を与えるコンビネーション(図8参照)が成立しているか否かが判別される。
【0070】
第1実施形態によれば、複数の液晶ディスプレイ31,32,33を備え、ビデオリール3A〜3Eを一つのディスプレイにまとめて表示するのではなく、複数のディスプレイにより一組のビデオリールを表示するとした。これにより、一つの画面で表示するビデオリール3A〜3Eの数を少なくすることができるので、一つあたりのビデオリール3A〜3Eを一つのディスプレイにまとめて表示するよりも大きく表示することができ、迫力のあるゲーム展開をプレイヤに提示することができる。また、プレイヤにとっては設けられた液晶ディスプレイ30,31,32はそれぞれ角度を変えて設置されているので、ビデオリール3A〜3Eを見る角度がそれぞれ異なり、見える方向に視線を移動する必要がある。これにより、ゲームを視認する行為自体に変化をつけることができ、ゲームが単調になることを防止し、プレイヤの興味を長時間ひきつけることが可能となる。
【0071】
第2の実施形態によれば、5つのビデオリール3A〜3Eがそれぞれ5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34により表示されるので、迫力のあるスロットゲームを提供することができる。
【0072】
以上、本発明に係るゲームミングマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したにすぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0073】
第1実施形態においては、液晶ディスプレイ30に3つのビデオリール3B,3C,3Dを表示し、液晶ディスプレイ31にビデオリール3A、液晶ディスプレイ32にビデオリール3Eを表示するとしたが、これに限らない。3つのリールを表示するのは、液晶ディスプレイ31,32であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ31が3つのリールを表示する場合は、ビデオリール3A,3B,3Cを表示する。また、液晶ディスプレイ32が3つのリールを表示する場合は、ビデオリール3C,3D,3Eを表示する。また、2つのディスプレイで複数のリールを表示し、一つのディスプレイで一つのリールを表示するようにしてもよい。
【0074】
第1実施形態においては、常に、液晶ディスプレイ30に3つのビデオリール3B,3C,3Dを表示し、液晶ディスプレイ31にビデオリール3A、液晶ディスプレイ32にビデオリール3Eを表示するとしたが、これに限らない。例えば、1回のゲームを行う毎に5リールの範囲内でランダムに各液晶ディスプレイ30,31,32に表示するビデオリール3A〜3Eの数を変更するようにしてもよい。具体的には、決定手段として、表示するビデオリール3A〜3Eの配置パターンをテーブルとしてROM108に記憶しておき、それぞれの配置パターンを特定の数値範囲と関連付ける。そして、CPU106が振り出した乱数値が含まれる数値範囲に関連付けられた配置パターンで次のゲームを実行するとしてもよい。
【0075】
第2実施形態においては、5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34を備えるとしたが、これに限らない。提供するスロットゲームで使用するリールの数にあわせて備えることができる。例えば、3リールである場合は、3つの液晶ディスプレイを備えていればよい。また、リールの数が5リールより多い場合には、液晶ディスプレイ31,33,32,34の上方に新たに液晶ディスプレイを配置し、それぞれにビデオリールを表示するようにしてもよい。
【0076】
第2実施形態においては、ビデオリール3A〜3Eを5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34に表示するとしたが、これに限らない。例えば、メカニカルリールを液晶ディスプレイ30,31,32,33,34の位置に備えるようにしてもよい。
【0077】
第1実施形態及び第2実施形態においては、液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイであるとしたがこれに限らず、ゲーム進行中の補助的な役割を担うようにしてもよい。例えば、液晶ディスプレイ30〜32、又は液晶ディスプレイ30〜34にそれぞれ表示されたビデオリール3A〜3Eを液晶ディスプレイ40にまとめて表示し、どのウィニングラインL1〜L9上でコンビネーションが成立するかを有効化されているウィニングラインL1〜L9と共に表示するようにしてもよい。これにより、複数のディスプレイに分かれてビデオリール3A〜3Eが表示されていても、コンビネーションが成立しているか否かをプレイヤが容易に判別することが可能となる。この場合、液晶ディスプレイ40に表示されるビデオリールも液晶ディスプレイ30〜32、又は液晶ディスプレイ30〜34と同じタイミングで動的表示や停止表示がなされるようにすることが好ましい。リアルタイムで停止していく様子が表示されることにより、臨場感をより高めることができる。
【符号の説明】
【0078】
3A〜3E ビデオリール
13 ゲーミングマシン
20 キャビネット
21 操作部
30 液晶ディスプレイ
31 液晶ディスプレイ
32 液晶ディスプレイ
40 液晶ディスプレイ
100 ゲームコントローラ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲーミングマシンは、ゲームを実行中であることを示す表示画面や、ゲームに関する演出に関する表示画面をディスプレイに表示して、プレイヤが行う操作の用に供したり、また、演出によりプレイヤの興味を惹きつけてゲームに集中させたりするように構成されている。
【0003】
また、2つのディスプレイを設け、ゲーム実行中の表示画面と演出用の表示画面とを別のディスプレイに表示させたり、メインとなるゲームとサブゲームとを異なるディスプレイに表示させたりといったゲーミングマシンも提案されている。このようなゲーミングマシンは、ディスプレイの配置としては、メインのゲームを表示する第1の画面の上側に、他の表示を行う第2の画面が設けられることが多い(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0004】
また、第2の画面に、演出とは別にゲームのルールやベットの配当等のゲームに関する表示を行うゲーミングマシンもある(例えば、特許文献3参照)。また、さらには第2の画面は、ゲームを表示する第1の画面と共に、又は別にゲーム実行中の画面を表示することもある。このような場合であっても、第1の画面と第2の画面とはある程度その役割が固定されており、メインとなるゲームは常に第1の画面に表示されており、第2の画面は補助的な表示を行うにすぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許公報番号US5813914号明細書
【特許文献2】米国特許公報番号US6592457号明細書
【特許文献3】米国特許公報番号US7066816号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このことにより、メインとなるゲーム実行中の表示については、単一の第1の画面で行うというある種の制約がかかり、ゲーム実行中の表示についての表現が限定的なものとならざるを得なかった。
プレイヤは、斬新な演出やゲームに対してより興味が惹かれる傾向があり、ゲーム中の表現においても特に目新しさや臨場感等の迫力のある演出が求められ、これらを提供するゲーミングマシンが求められている。
【0007】
そこで、本発明では、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)ゲームを実行するゲーミングマシンであり、複数のシンボル群のうち所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、前記ゲームを実行するコントローラと、を備え、前記コントローラは、それぞれのディスプレイにおける、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。
【0009】
(1)に記載の発明によれば、ゲーミングマシンは、複数のシンボル群のうち、所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、ゲームを実行するコントローラと、を備える。そして、コントローラは、それぞれのディスプレイにおいて、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。すなわち、複数のディスプレイに表示されるシンボル表示領域(例えばリール)を1セットとして変動表示を行うゲームを提供することができる。
【0010】
(2)第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、前記複数のディスプレイのうち、一のディスプレイは、複数のシンボル群を表示する複数のシンボル表示領域を有し、前記複数のディスプレイのうち、他のディスプレイは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【0011】
(2)に記載の発明によれば、(1)に記載のゲーミングマシンに加えて、ゲーミングマシンの複数のディスプレイのうち、一のディスプレイに複数のシンボル群を表示し、他のディスプレイには、一つのシンボル表示領域を表示する。
つまり、複数のディスプレイには、異なる数のシンボル表示領域をそれぞれ表示することができる。
【0012】
(3)第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、前記複数のディスプレイは、前記複数のシンボル群と同じ数だけ設けられ、前記複数のディスプレイそれぞれには、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【0013】
(3)に記載の発明によれば、第1のアスペクトに記載のゲーミングマシンに加えて、複数のディスプレイは、複数のシンボル群と同じ数だけ設けられており、複数のディスプレイそれぞれは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。一つのディスプレイに一つのシンボル群が表示されるので、臨場感の高い演出をすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ゲーム実行中の表示を複数のディスプレイで行い、臨場感の高い演出を可能としたゲーミングマシンを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの上面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコントローラのブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンの表示/入力コントローラのブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンにおいて表示される各ビデオリールのシンボル群を示す図である。
【図7】図6のシンボル群のシンボル配置テーブルを示す図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンのコンビネーションテーブルを示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの外観斜視図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの上面図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係るゲーミングマシンの表示領域を拡大して示す拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーミングマシン13を示す斜視図である。図2は、ゲーミングマシン13の上面図である。ゲーミングマシン13は、キャビネット20を備えている。キャビネット20は、プレイヤに臨む面が開放されている。また、図2に示すように、キャビネット20は、前面側が3つの面により形成された凹部を有する形状となっている。この前面側に形成された凹部を形成する3つの面には、それぞれ液晶ディスプレイ30,31,32が設けられる。
【0018】
このキャビネット20内には、本ゲーミングマシン13を電気的にコントロールするためのゲームコントローラ100(図4参照)、並びにコイン(ゲーム媒体)の投入、貯留及び払出をコントロールするためのホッパー44(図4)等を含む各種の構成部材が設けられている。ゲーム媒体としては、コインに限るものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー又はこれらに相当する電子的な有価情報(クレジット)を挙げることができる。
【0019】
キャビネット20の前面略中央には、液晶ディスプレイ30が設けられ、その上方には、液晶ディスプレイ40が設けられている。また、キャビネット20における液晶ディスプレイ30の両側の面には、それぞれ、液晶ディスプレイ31、液晶ディスプレイ32が設けられている。したがって、3つの液晶ディスプレイ31,32,33は、それぞれ表示画面が向く角度が異なる。
【0020】
液晶ディスプレイ30,31,32は、演出画像等を含むゲームに関する各種の画像を表示させるための表示デバイスを実現するものである。プレイヤは、当該液晶ディスプレイ30に表示された各種の画像を視認しながらゲームを進めていく。このようなゲームにおいては、後述するようなゲームを表示する。
【0021】
ゲーミングマシン13が提供するゲームは、本実施形態においては、スロットゲームであるとする。したがって、液晶ディスプレイ30,31,32には、シンボル群を表示するシンボル表示領域としてのビデオリールが表示される。そして、本実施形態においては、ビデオリールの数は、5つである。このビデオリールは、メカニカルリールの代わりに画像としてあらわした仮想リールである。本実施形態では、ゲームに必要な複数種類のシンボルとして、「BONUS」、「WILD」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「SNAKE」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「10」の各シンボルをリールが回転しているかのような画像と共に表示する。
【0022】
液晶ディスプレイ30の上方に配置された、もう1つの液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイである。
【0023】
液晶ディスプレイ40の上方左右両側には、キャビネット20の内部に収納されたスピーカ41(図4参照)から発せられた効果音をキャビネット20の外部へ伝播するための透音口29a及び29bが設けられている。この透音口29a及び29bは、ゲームの進展に伴った効果音等を発生する。また、ゲーミングマシン13の略中央左右両側には、装飾ランプ42a及び42bが設けられている。この装飾ランプ42a及び42bは、ゲームの進展に伴い発光する。
【0024】
液晶ディスプレイ30の下方には、略水平の操作部21が設けられている。この操作部21の右側には、ゲーミングマシン13内にコインを投入するためのコイン投入口22が設けられている。他方、操作部21の左側には、後述する賞を与えるための9本のラインL1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8、L9(図3参照)のうち、いずれを有効化するかを決定し当該有効化された賞を与えるためのライン(以下、単に「ウィニングライン」という)に対して賭けるゲーム媒体としてのコインの枚数を選択するためのBETスイッチ23、及び1つ前のゲームにおいて上記ウィニングラインに対して賭けたコインの枚数を変更せずに再びゲームを行うためのスピン・リピート・ベットスイッチ24が設けられている。これらのBETスイッチ23又はスピン・リピート・ベットスイッチ24を押圧操作することで、当該操作に応じて上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数が決定される。
【0025】
上記操作部21において、BETスイッチ23の左側には、1ゲーム毎にプレイヤのゲームの開始操作を受け付けるスタートスイッチ25が設けられている。このスタートスイッチ25及びスピン・リピート・ベットスイッチ24のうちのいずれか一方に対する押圧操作がゲームの開始のトリガーとなり、上記の5個のビデオリール3A〜3Eの回転が開始される画像を表示する。
【0026】
他方、上記操作部21において、コイン投入口22の近傍には、キャッシュアウトスイッチ26が設けられている。プレイヤがキャッシュアウトスイッチ26を押圧操作したときには、投入されているコインがキャビネット20の正面下部に開口されたコイン払出口27から払出され、この払出されたコインは、コイントレイ28に溜められる。
【0027】
図3は、ゲーミングマシン13の表示領域を拡大して示すものである。本実施形態では、5つのビデオリール3A〜3Eを液晶ディスプレイ30,31,32の3つのディスプレイで表示する。液晶ディスプレイ31には第1ビデオリール3Aが表示され、液晶ディスプレイ30には第2ビデオリール3Bから第4ビデオリール3Dの3個のビデオリールが表示され、液晶ディスプレイ33には、第5ビデオリール3Eが表示される。そして、それぞれ別のディスプレイに表示されるこれらの5つのビデオリールで一組のビデオリー
ルとなり、後述の図8に示すコンビネーションを形成する。
【0028】
ゲーミングマシン13は、図3に示すように賞を与えるための9本のラインL1〜L9を有している。これらの各賞を与えるためのラインL1〜L9は、5個のビデオリール3A〜3Eの回転映像が停止したときに、各ビデオリール3A〜3Eの1つのシンボルを通過するように延びている。ラインL1〜L9は、液晶ディスプレイ30,31,32をまたいで設定されており、図3では各画面間のラインを点線で示している。
【0029】
上記のBETスイッチ23を1回押すと、例えば、第3の賞を与えるためのラインL3、第5の賞を与えるためのラインL5及び第7の賞を与えるためのラインL7が有効化されると共に1枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0030】
上記のBETスイッチ23を2回押すと、上記の3ラインに加えて、例えば、第1の賞を与えるためのラインL1、第4の賞を与えるためのラインL4及び第8の賞を付与するためのラインL8が有効化されると共に2枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0031】
上記のBETスイッチ23を3回押すと、上記の6ラインに加えて、例えば、第2の賞を付与するためのラインL2、第6の賞を与えるためのラインL6及び第9の賞を与えるためのラインL9が有効化されると共に3枚のコインがクレジットメダルとして取り込まれる。
【0032】
本実施形態におけるベーシックゲームで実行可能なゲームは、ウィニングラインに沿ってシンボルを揃えるゲームである。
【0033】
また、液晶ディスプレイ30に表示されるビデオリール3A〜3Eの上方には、左から順番にペイアウト数表示部55、クレジット数表示部56、及びBET数表示部57が表示される。ペイアウト数表示部55は、ウィニングラインに沿って賞を与えるためのコンビネーションが成立した時のコインのペイアウト数を表示する。クレジット数表示部56は、本ゲーミングマシン13にストアされているコインのクレジット数を表示する。BET数表示部57は、上記ウィニングラインに対する賭けコインの枚数であるBET数を表示する。
【0034】
図4は、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、ゲーミングマシン13のゲームコントローラ100は、マイクロコンピュータであって、インターフェイス回路群102、入出力バス104、CPU106、ROM108、RAM110、通信用インターフェイス回路111、乱数発生器112、スピーカ駆動回路122、ホッパー駆動回路124、ランプ駆動回路126、及び表示/入力コントローラ140を備えている。
【0035】
インターフェイス回路群102は、入出力バス104に接続されており、この入出力バス104は、CPU106に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0036】
インターフェイス回路群102には、スタートスイッチ25が接続されている。このスタートスイッチ25から出力された始動信号は、インターフェイス回路群102において所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0037】
インターフェイス回路群102には、BETスイッチ23、スピン・リピート・ベットスイッチ24及びキャッシュアウトスイッチ26も接続されている。これらのスイッチから出力された各スイッチング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0038】
インターフェイス回路群102には、コインセンサ43も接続されている。コインセンサ43は、コイン投入口22に投入されたコインを検出するためのセンサであって、コイン投入口22に関連して設けられている。このコインセンサ43から出力されたセンシング信号も、インターフェイス回路群102に供給され、当該インターフェイス回路群102によって所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。
【0039】
入出力バス104には、ROM108及びRAM110が接続されている。
【0040】
CPU106は、スタートスイッチ25によりゲームのスタート操作が受け付けられたことを契機として、ゲームプログラムを読み出してゲームを実行する。ゲームプログラムは、表示/入力コントローラ140を介して液晶ディスプレイ30に5個のビデオリール3A〜3Eのシンボルのスクロールを開始させる表示を行い、その後5個のビデオリール3A〜3Eを停止させる表示を行うことによって5個のビデオリール3A〜3Eにおいてシンボルを再配置させる。停止したシンボルのコンビネーションがウィニングラインに示されており、かつ、賞を与える特定のコンビネーションを示す場合には、その賞を与える特定のコンビネーションに応じたコインを払い出すようにプログラミングされている。
【0041】
ROM108には、本ゲーミングマシン13を統括してコントロールするコントロールプログラム(以下、「ルーチン実行プログラム」とする)や、コントロールプログラムを実行するための初期データ、及び決定処理において使用される種々のデータテーブルが格納されている。なお、ルーチン実行プログラムには、上記ゲームプログラムが含まれている。また、データテーブルとしては、図7及び図8に示すテーブル等を挙げることができる。メモリとしてのRAM110は、上記コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値、サイドベットの値等を一時的に記憶する。
【0042】
入出力バス104には、通信用インターフェイス回路111も接続されている。この通信用インターフェイス回路111は、LANの各種のネットワーク網を含むネットワーク12を介して、例えばサーバ等の外部通信機器との通信をするための回路である。
【0043】
入出力バス104には、乱数を発生するための乱数発生器112も接続されている。この乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、「0」〜「65535(2の16乗−1)」に含まれる乱数を発生する。代替的に、CPU106の演算処理により乱数を発するように構成しても構わない。
【0044】
入出力バス104には、スピーカ41を駆動するためのスピーカ駆動回路122も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されている音データを読み出し、入出力バス104を介して、当該読み出した音データをスピーカ駆動回路122に送信する。これにより、スピーカ41から所定の効果音が出力される。
【0045】
入出力バス104には、ホッパー44を駆動するためのホッパー駆動回路124も接続されている。CPU106は、キャッシュアウトスイッチ26からのキャッシュアウト信号が入力されると、入出力バス104を介して、駆動信号をホッパー駆動回路124に出力する。これにより、ホッパー44は、RAM110の所定のメモリ領域に記憶されたその時点におけるクレジットの残数分に相当するコインを払い出す。
【0046】
なお、コインの払い出しにおいては、物理的なコインではなく、データカード等にクレジットデータを記憶する態様であってもよい。すなわち、プレイヤが自ら記録媒体となるカードを持参し、このカードをゲーミングマシン13に挿入して、クレジットに関するデータを記憶する態様であってもよい。
【0047】
入出力バス104には、装飾ランプ42a及び42bを駆動するためのランプ駆動回路126も接続されている。CPU106は、ROM108に記憶されているプログラムに基づき所定の条件によりランプを駆動する信号をランプ駆動回路126に送信する。これにより、装飾ランプ42a及び42bが点滅等する。
【0048】
入出力バス104には、表示/入力コントローラ140も接続されている。CPU106は、ゲームの状態及びゲームの結果に応じた画像表示命令を生成し、入出力バス104を介して、当該生成した画像表示命令を表示/入力コントローラ140に出力する。CPU106からの画像表示命令が入力されると、表示/入力コントローラ140は、当該入力された画像表示命令に基づき液晶ディスプレイ30,31,32を駆動するための駆動信号を生成し、この生成した駆動信号を液晶ディスプレイ30,31,32に出力する。これにより、液晶ディスプレイ30,31,32及び40には、所定の画像が表示される。その他、液晶ディスプレイ30の表面には、タッチパネル301を備える(図5参照)。そして、タッチパネル301が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス104を介してCPU106に送信する。なお、画像表示命令には、液晶ディスプレイ30に表示されるペイアウト数表示部55、クレジット数表示部56、BET数表示部57に応じた命令も含まれる。
【0049】
図5は、ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140の電気的構成を示すブロック図である。ゲーミングマシン13の表示/入力コントローラ140は、画像表示処理及びタッチパネル301からの入力コントロールを行うサブマイクロコンピュータであって、インターフェイス回路142、入出力バス144、CPU146、ROM148、RAM150、VDP152、ビデオRAM154、画像データ用ROM156、駆動回路158及びタッチパネルコントロール回路160を備えている。
【0050】
インターフェイス回路142は、入出力バス144に接続されている。上記ゲームコントローラ100側のCPU106から出力された画像表示命令は、インターフェイス回路142を介して入出力バス144に供給される。この入出力バス144は、CPU146に対するデータ信号又はアドレス信号の入出力を行う。
【0051】
入出力バス144には、ROM148及びRAM150が接続されている。ROM148には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に基づいて、液晶ディスプレイ30に供給する駆動信号を生成するための表示コントロールプログラムが格納されている。他方、RAM150には、上記表示コントロールプログラムで使用するフラグや変数の値が格納されている。
【0052】
入出力バス144には、VDP152も接続されている。このVDP152は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路及びパレット回路等を含み、液晶ディスプレイ30,31,32及び40に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる処理装置である。VDP152には、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じた画像データを記憶するためのビデオRAM154、及び上記の演出画像データ等を含む各種の画像データを記憶している画像データ用ROM156が接続されている。さらに、VDP152には、液晶ディスプレイ30,31,32及び40を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路158も接続されている。
【0053】
上記CPU146は、ROM148に記憶されている表示コントロールプログラムを読み出して実行することにより、上記ゲームコントローラ100側のCPU106からの画像表示命令に応じて液晶ディスプレイ30,31,32及び40に表示する画像データをビデオRAM154に記憶させる。この画像表示命令には、上記演出画像の表示命令等を含む各種の画像表示命令が含まれている。
【0054】
画像データ用ROM156は、上記演出画像のデータ等を含む各種の画像データを記憶している。
【0055】
タッチパネルコントロール回路160は、液晶ディスプレイ30の表面に設けられたタッチパネル301が入力を受けた信号を入力信号として、入出力バス144を介してCPU106に送信する。
【0056】
図6は、各ビデオリール3A〜3Eに表わされたシンボルが21個配列されたシンボル列が示されている。なお、第1ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Aに、第2ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Bに、第3ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Cに、第4ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Dに、第5ビデオリール用のシンボル列はビデオリール3Eに、それぞれ対応している。そして、各シンボル列には、複数のシンボルが配列されており、一つのシンボル群を形成している。
【0057】
図6を参照して、ビデオリール3A〜3Eの各シンボルには、「00」〜「20」のコード番号が付され、これらのコード番号は、テーブル化されてデータテーブルとして上述のROM108(図4)に格納(記憶)されている。
【0058】
各ビデオリール3A〜3E上には、「BONUS」シンボル(シンボル61)(以下、「BONUS」と略記する)、「WILD」シンボル(シンボル62)(以下、「WILD」と略記する)、「TREASURE BOX」シンボル(シンボル63)(以下、「TREASURE BOX」と略記する)、「GOLDEN MASK」シンボル(シンボル64)(以下、「GOLDEN MASK」と略記する)、「HOLY CUP」シンボル(シンボル65)(以下、「HOLY CUP」と略記する)、「COMPASS&MAP」シンボル(シンボル66)(以下、「COMPASS&MAP」と略記する)、「SNAKE」シンボル(シンボル67)(以下、「SNAKE」と略記する)、「A」シンボル(シンボル68)(以下、「A」と略記する)、「K」シンボル(シンボル69)(以下、「K」と略記する)、「Q」シンボル(シンボル70)(以下、「Q」と略記する)、「J」シンボル(シンボル71)(以下、「J」と略記する)及び「10」シンボル(シンボル72)(以下、「10」と略記する)で構成されるシンボル列が表わされている。各ビデオリール3A〜3Eのシンボル列は、当該ビデオリール3A〜3Eが順方向に回転する映像が表示されることによって移動する。
【0059】
ここで、本実施の形態では、入賞を示すコンビネーションとして、「BONUS」、「WILD」、「SNAKE」、「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」、「HOLY CUP」、「COMPASS&MAP」、「A」、「K」、「Q」、「J」及び「10」の各コンビネーションが設けられている。コンビネーション(コンビネーションデータ)は、基本的に、プレイヤに付与される利益(コインの払出枚数)と入賞シンボル組み合わせとが対応付けられた制御情報であり、各ビデオリール3A〜3Eの停止制御、ゲーム状態の切り換え(移行)、及びコインの付与等に用いられる制御情報である。
【0060】
図7に示すのはシンボル配置テーブルである。このシンボル配置テーブルでは、上記のシンボル列を構成する各シンボルの位置を示すコード番号に各ビデオリール3A〜3Eの各シンボルを対応付けて登録されている。なお、第1〜第5ビデオリールは、それぞれビデオリール3A〜3Eに対応している。換言すると、シンボル配置テーブルは、ビデオリール3A〜3Eのシンボル位置(コード番号)に対応するシンボルの情報を備えている。
【0061】
図7において、上述した「TREASURE BOX」、「GOLDEN MASK」及び「COMPASS&MAP」のそれぞれは、「TREASURE」、「MASK」及び「COMPASS」と省略して標記される。
【0062】
図9は、コンビネーションテーブルを示したものである。
【0063】
このテーブルは、ベーシックゲームにおけるウィニングコンビネーションの名称と、ビデオリール3A〜3E毎に表示されるシンボル名、及びコイン枚数がそれぞれ関連付けられている。例えば、各ビデオリール3A〜3Eにおいて、ペイライン上に表示されたシンボルが全て「K」のシンボルであった場合、ウィニングコンビネーションとして、「K」のコンビネーションが成立する。本実施形態では、3つの液晶ディスプレイ30,31,32にそれぞれ一つ又は複数のビデオリール3A〜3Eを表示するが、3つの液晶ディスプレイ30,31,32に表示されているビデオリール3A〜3Eで図8に示すコンビネーションを形成する。
【0064】
また、「コイン枚数」とは、ウィニングコンビネーションが成立した場合に、1ゲームでBETされたクレジット数毎に払い出すべきコインの枚数を示す。例えば、ウィニングコンビネーションとして「K」が成立している場合には、ベーシックゲーム用コンビネーションテーブルによれば、コイン枚数は「13」であるので、13枚のコインが賞として払い出される。なお、「コイン」と示しているが、RAM110の所定のメモリ領域に格納されたクレジット数に当該コイン枚数に相当するクレジットを加算するようにしてもよい。
【0065】
<第2実施形態>
図9及び図10を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態は、ビデオリール3A〜3Eを表示する液晶ディスプレイが、ビデオリール3A〜3Eと同じ数設けられている点で第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の部分については説明を省略する。なお、第1実施形態と同様の場合は同じ符号を付している。
【0066】
図9は、ゲーミングマシン13の斜視図である。図10はゲーミングマシン13の上面図である。
【0067】
図9及び図10に示すように本実施形態におけるゲーミングマシン13は、前面側が5つの面により凹状に凹んだ形状となっている。そして、5つの面それぞれには、液晶ディスプレイ30,31,32,33,34が設けられている。また、5つの面のうち、正面を向く面に配置された液晶ディスプレイ30の上方には、さらに液晶ディスプレイ40が配置されている。
【0068】
本実施形態では、当該ゲーミングマシン13は、5リールのスロットゲームを提供する。そしてビデオリール3A〜3Eを表示する液晶ディスプレイもそのビデオリールの数に合わせて設けられているため、5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34が設けられている。そして、各液晶ディスプレイ30,31,32,33,34には、それぞれ一つのビデオリールが表示される(図11参照)。つまり、各液晶ディスプレイ30,31,32,33,34は、それぞれ一つのシンボル表示領域を有する。
【0069】
液晶ディスプレイ30,31,32,33,34それぞれに表示されるビデオリール3A〜3Eは、一つのビデオリールにおける停止態様により払出の対象となるか否かを判断されるのではなく、5つのビデオリール3A〜3Eを一組として、全体の停止態様で賞を与えるコンビネーション(図8参照)が成立しているか否かが判別される。
【0070】
第1実施形態によれば、複数の液晶ディスプレイ31,32,33を備え、ビデオリール3A〜3Eを一つのディスプレイにまとめて表示するのではなく、複数のディスプレイにより一組のビデオリールを表示するとした。これにより、一つの画面で表示するビデオリール3A〜3Eの数を少なくすることができるので、一つあたりのビデオリール3A〜3Eを一つのディスプレイにまとめて表示するよりも大きく表示することができ、迫力のあるゲーム展開をプレイヤに提示することができる。また、プレイヤにとっては設けられた液晶ディスプレイ30,31,32はそれぞれ角度を変えて設置されているので、ビデオリール3A〜3Eを見る角度がそれぞれ異なり、見える方向に視線を移動する必要がある。これにより、ゲームを視認する行為自体に変化をつけることができ、ゲームが単調になることを防止し、プレイヤの興味を長時間ひきつけることが可能となる。
【0071】
第2の実施形態によれば、5つのビデオリール3A〜3Eがそれぞれ5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34により表示されるので、迫力のあるスロットゲームを提供することができる。
【0072】
以上、本発明に係るゲームミングマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したにすぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0073】
第1実施形態においては、液晶ディスプレイ30に3つのビデオリール3B,3C,3Dを表示し、液晶ディスプレイ31にビデオリール3A、液晶ディスプレイ32にビデオリール3Eを表示するとしたが、これに限らない。3つのリールを表示するのは、液晶ディスプレイ31,32であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ31が3つのリールを表示する場合は、ビデオリール3A,3B,3Cを表示する。また、液晶ディスプレイ32が3つのリールを表示する場合は、ビデオリール3C,3D,3Eを表示する。また、2つのディスプレイで複数のリールを表示し、一つのディスプレイで一つのリールを表示するようにしてもよい。
【0074】
第1実施形態においては、常に、液晶ディスプレイ30に3つのビデオリール3B,3C,3Dを表示し、液晶ディスプレイ31にビデオリール3A、液晶ディスプレイ32にビデオリール3Eを表示するとしたが、これに限らない。例えば、1回のゲームを行う毎に5リールの範囲内でランダムに各液晶ディスプレイ30,31,32に表示するビデオリール3A〜3Eの数を変更するようにしてもよい。具体的には、決定手段として、表示するビデオリール3A〜3Eの配置パターンをテーブルとしてROM108に記憶しておき、それぞれの配置パターンを特定の数値範囲と関連付ける。そして、CPU106が振り出した乱数値が含まれる数値範囲に関連付けられた配置パターンで次のゲームを実行するとしてもよい。
【0075】
第2実施形態においては、5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34を備えるとしたが、これに限らない。提供するスロットゲームで使用するリールの数にあわせて備えることができる。例えば、3リールである場合は、3つの液晶ディスプレイを備えていればよい。また、リールの数が5リールより多い場合には、液晶ディスプレイ31,33,32,34の上方に新たに液晶ディスプレイを配置し、それぞれにビデオリールを表示するようにしてもよい。
【0076】
第2実施形態においては、ビデオリール3A〜3Eを5つの液晶ディスプレイ30,31,32,33,34に表示するとしたが、これに限らない。例えば、メカニカルリールを液晶ディスプレイ30,31,32,33,34の位置に備えるようにしてもよい。
【0077】
第1実施形態及び第2実施形態においては、液晶ディスプレイ40は、ゲームのルールを表示したり、デモンストレーション画面を表示する等の副表示の役割を担うディスプレイであるとしたがこれに限らず、ゲーム進行中の補助的な役割を担うようにしてもよい。例えば、液晶ディスプレイ30〜32、又は液晶ディスプレイ30〜34にそれぞれ表示されたビデオリール3A〜3Eを液晶ディスプレイ40にまとめて表示し、どのウィニングラインL1〜L9上でコンビネーションが成立するかを有効化されているウィニングラインL1〜L9と共に表示するようにしてもよい。これにより、複数のディスプレイに分かれてビデオリール3A〜3Eが表示されていても、コンビネーションが成立しているか否かをプレイヤが容易に判別することが可能となる。この場合、液晶ディスプレイ40に表示されるビデオリールも液晶ディスプレイ30〜32、又は液晶ディスプレイ30〜34と同じタイミングで動的表示や停止表示がなされるようにすることが好ましい。リアルタイムで停止していく様子が表示されることにより、臨場感をより高めることができる。
【符号の説明】
【0078】
3A〜3E ビデオリール
13 ゲーミングマシン
20 キャビネット
21 操作部
30 液晶ディスプレイ
31 液晶ディスプレイ
32 液晶ディスプレイ
40 液晶ディスプレイ
100 ゲームコントローラ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームを実行するゲーミングマシンであり、
複数のシンボル群のうち所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、
前記ゲームを実行するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、それぞれのディスプレイにおける、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記複数のディスプレイのうち、一のディスプレイは、複数のシンボル群を表示する複数のシンボル表示領域を有し、
前記複数のディスプレイのうち、他のディスプレイは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記複数のディスプレイは、前記複数のシンボル群と同じ数だけ設けられ、
前記複数のディスプレイそれぞれには、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【請求項1】
ゲームを実行するゲーミングマシンであり、
複数のシンボル群のうち所定数のシンボル群を表示するシンボル表示領域を有する複数のディスプレイと、
前記ゲームを実行するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、それぞれのディスプレイにおける、それぞれのシンボル表示領域に表示されるシンボル群の変動表示を行う。
【請求項2】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記複数のディスプレイのうち、一のディスプレイは、複数のシンボル群を表示する複数のシンボル表示領域を有し、
前記複数のディスプレイのうち、他のディスプレイは、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【請求項3】
請求項1に記載のゲーミングマシンであって、
前記複数のディスプレイは、前記複数のシンボル群と同じ数だけ設けられ、
前記複数のディスプレイそれぞれには、一のシンボル群を表示する一のシンボル表示領域を有する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−19641(P2011−19641A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−166158(P2009−166158)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【出願人】(598098526)株式会社ユニバーサルエンターテインメント (7,628)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】
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