説明

コネクタ位置保証部材を有する電気コネクタ

【課題】電気コネクタの接続を適切に行うため、コネクタ位置を保証すること。
【解決手段】偏倚可能なカンチレバー式の結合コネクタラッチアームを有するハウジングと、このハウジングに接続された電気接点と、開放位置と閉塞位置との間に前記ハウジングに移動可能に設けられたコネクタ位置保証(CPA)部材とを有する電気コネクタである。CPA部材の各レールは、結合電気コネクタの短絡クリップと接触するとともに、結合電気コネクタと接触する接続からその短絡クリップを移動するようにした底部端を有する。このレールは、くさび表面と戻止め配置表面とを有する。くさび表面は、結合電気コネクタによって接触されてレールを偏倚するようにされる。CPA部材が、閉塞位置に移動されるときは、戻止め配置表面は、ハウジングの戻止め表面の下方に位置してCPAを前記閉塞位置に保持するようになされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気コネクタに係り、より特別には、コネクタ位置保証(CPA)部材を有する電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のエアバッグガス発生器とともに使用するための電気コネクタは、この分野では一般に周知である。特許文献1は、結合電気コネクタにおける電気接点を有する電気接続から短絡クリップを移動することができるロッキング装置を有するガス発生器のための電気コネクタを開示している。
【特許文献1】米国特許第6364683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
自動車用エアバッグガス発生器の電気コネクタを、シートベルにおけるように、限定された空間の領域内で使用でき、かつ自動車の燃料経済の理由のために軽量であるように、非常に小型化すべき要望がある。しかしながら、そのような電気接点を小型化することにおいては、その電気コネクタが、それに結合するコネクタに適切に搭載されるかどうかを決定することが困難である。
【0004】
過去には、2つのコネクタの接続の間の触感や聴音が、適切な接続がなされたインジケータとして搭載者のために使用されている。しかしながら、より小形の電気コネクタにとっては、接続の間に、良好な接続表示の信頼できる信号源であるべき充分な触感や聴音がない。このように、小形の電気コネクタのための信頼し得る装置のために、使用者に対する音によるか、または触覚による信号に依存しない、結合コネクタに対する接続を表示する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明の一概念によれば、電気コネクタは、偏倚可能なカンチレバー式の結合コネクタラッチアームを有するハウジングと、このハウジングに接続される電気接点と、このハウジングに開放位置と閉塞位置との間に移動可能に設置されるコネクタ位置保証(CPA)部材とを有する。このCPA部材は、トップ区域と2つの下方に延びるレールとを有する。各レールは、結合電気コネクタの短絡クリップと接触してその結合電気コネクタの接点との接続からその短絡クリップを移動するようにされた底端を有する。第1レールは、くさび表面および戻止め定置表面を有する。このくさび表面は、結合電気コネクタによっ
て接触されて第1レールを偏倚するようにされている。CPA部材がその閉塞位置に移動されるときは、戻止め定置表面は、ハウジングの戻止め表面の下方に位置してCPA部材を閉塞位置に保持するようにされる。
【0006】
この発明の一方法によれば、結合コネクタにおける電気コネクタの位置を確実にする方法は、前記結合コネクタ内に電気コネクタの一部を挿入することであって、この電気コネクタは、ハウジングとこのハウジングに移動可能に設置されるコネクタ位置保証(CPA)部材とを有し、このCPA部材はトップ区域とハウジングの前側においてハウジングの溝に摺動可能に配置される2つの下方に延びるレールとを有し、各レールは、結合電気コネクタの短絡クリップと接触して結合電気コネクタの接点との接続から短絡クリップを移動するようにされた底部端を有するものであることと、前記CPA部材が前記結合コネク
タ内に挿入されながら前記CPA部材のレールの第1のものの区域を偏倚すること、前記電気コネクタのCPA部材を電気コネクタのハウジングにおける開放位置から閉塞位置に移動すること、とのステップを有する。その移動のステップは、第1レールの区域がそのホームポジションに偏倚し返ることができること、そしてその第1レールがホームポジションに偏倚し返りながら、第1レールの戻止め区域を電気コネクタのハウジングの戻止め部分の下方に配置してCPA部材を閉塞位置に保持することとを有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】開放位置に配置されたCPA部材を有するこの発明の特徴を具体化する電気コネクタの斜視図。
【図2】図1に示される電気コネクタの断面図。
【図3】図2に示される3−3線に沿う電気コネクタの断面図。
【図4】図2に示される4−4線に沿うコネクタの断面図。
【図5】その閉塞位置に配置されたCPA部材とともに図1に示されるような電気コネクタの斜視図。
【図6】図5に示される電気コネクタの断面図。
【図7】図6に示される、7−7線に沿う電気コネクタの断面図。
【図8】結合電気コネクタ内に挿入されるときの、図1に示される電気コネクタのいくつかの構成部品の部分概略図。
【図9】図8におけるような、その開放位置から閉塞位置に部分的に移動されるCPA部材を示す部分的概略図。
【図10】図1に示される電気コネクタのレールの1つと、短絡クリップおよびその開放位置に配置されたCPA部材のレールを有する結合電気コネクタの接点の部分断面図。
【図11】その閉塞位置に配置されたCPA部材のレールとともに、図10におけるような部分的断面図。
【図12】この発明の異なる実施例の拡大斜視図。
【図13】図12に示されるハウジングおよびCPA部材の拡大部分断面図。
【図14】この発明の他の異なる実施例の斜視図。
【図15】図14に示されるコネクタのCPA部材、および結合電気コネクタのピンと接触する短絡クリップの斜視図。
【図16】その開放位置におけるCPA部材とともに図14に示される電気コネクタであって、その電気コネクタは結合電気コネクタ内に完全には挿入されていない部分断面図。
【図17】結合電気コネクタ内に完全に挿入されているが、CPA部材はなお、開放位置に配置されている電気コネクタとともに、図16におけるような部分断面図。
【図18】結合電気コネクタ内に完全に挿入されている電気コネクタ、およびその閉塞位置に移動されたCPA部材とともに、図16および17におけるような部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明のこれまでの概念およびその他の特徴は、付属の図面に関連してなされる以下に続く記述の中で説明される。
【0009】
図1を参照して、この発明の特徴を具体化する電気コネクタ10の斜視図が示されている。この発明は、図に示された代表的な実施例に関連して述べられているが、この発明は、多くの代りの形状において実現できることを理解すべきである。さらに、あらゆる適切な寸法、形状、またはタイプの部品や材料を使用することができる。
【0010】
また、図2−4を参照して、電気コネクタ10は、通常、ハウジング12と、電気接点14(図4参照)と、コネクタ位置保証(CPA)部材16とを有する。ハウジング12は、通常、主ハウジング部材18およびカバー20を有する。カバー20は、好ましくは、主ハウジング18部材にスナップロック設置される。図示された実施例において、電気コネクタ10は、ガス発生器の結合電気コネクタに取付けられるようにされる自動車エアバッグガス発生器電気コネクタである。主ハウジング部材18は、そのガス発生器結合電気コネクタの受入領域内に離脱可能に挿入されるように寸法どりされ形づくられる端22を有する。しかしながら、異なる実施例においては、この発明の特徴は、いかなるタイプの電気コネクタにおいても使用されることができる。
【0011】
ハウジング12は、通常、第1区域24と第2区域26とを有する。この第1区域24は、接点受入領域28(図4参照)と、ラッチアーム30と、戻止めおよび保持区域32とを有する。第2区域26は、その中に第2区域26内の電気接点14に接続される電気ワイヤ(図示せず)のような導体の端を受けるように寸法どりされ形づくられる。図示された実施例において、第2区域26は、第1区域24に対して直角に配置されている。しかしながら、異なる実施例においては、電気コネクタ10は、直角のコネクタでなくてよい。
【0012】
主ハウジング部材18は、好ましくは、単体部材として設けられ、さらに、好ましくはモールドされたプラスチックまたはポリマー材料からなる。ラッチアーム30は、第1区域24の2つの対向する横方向側面に配置される。このラッチアーム30は、ほぼカンチレバー方式で、前端22から上方および外方に延びている。
【0013】
各ラッチアーム30は、ラッチ34および指接触区域36を有する。ユーザーは、ラッチアーム30を内方に押してラッチ34を移動することができる。ラッチアーム30は、好ましくは、その端22が結合電気コネクタのソケット受入領域内に挿入されるときに、結合電気コネクタと弾性的にスナップロック設置することができる。
【0014】
戻止めおよび保持区域32は、通常、ラッチ38と、戻止め突起42を有する戻止め受入領域40と、保持する表面46を有する保持突起44とを有する。ラッチ38は、カバー20にスナップロック取付けされる。戻止め受入領域40は、その中にCPA部材の一部を受入れるように寸法どりされ形づくられる。その戻止め突出部42は、内方向に戻止め受入領域40内に延びている。突起42は、傾斜したトップおよび底表面を有する。戻止めおよび保持区域32は、第1区域24の各側に1つの、2つの保持突起44を有する。保持突起44は、後方向に延びる。
【0015】
CPA部材16は、好ましくはモールドされたプラスチックまたはポリマー材料からなる単体部材である。CPA部材16は、図1、2および3に示されるような開放位置と、図5、6および7に示されるような閉塞位置との間を移動可能にハウジング21に設置されている。CPA部材16は、通常、第1区域48と、2つの第2区域50と、第3区域52および第4区域54とを有する。この第4区域54は、ユーザー用のCPA部材16のためのトップ表面を形成して、CPA部材16をその開放位置から閉塞位置に押圧する。第1区域48は、結合電気コネクタ(図10および11参照)の短絡クリップ56を移
動するようにされる。
【0016】
図示される実施例において、第1区域48は、第4区域54から下方に延びる2つのレールを有し、主ハウジング部材18の前部に溝60内に摺動可能に配置される。レール58の底端は、傾斜されて、短絡クリップ56の一部を移動するためのカム表面として機能する。さらに特別には、図10および11を参照して、結合電気コネクタは、ピン接点63を有する(1つのみ図示されている)。短絡クリップ56は、相互に2つのピン接点63を電気的に接続するために、2つのピン接点63と接触する。短絡クリップ56は、電気コネクタ10が結合電気コネクタと結合し、CPA部材16がその閉塞位置に移動され
るときに、ピン接点63から離れて移動されるだけである。
【0017】
図10は、CPA部材16がその開放位置にあるときの、レール58の1つを示す。理解されるように、電気コネクタ10は結合電気コネクタに接続されても、短絡クリップ56は、なお電気的に相互に接点ピン63と接触する。図11は、CPA部材16がその閉塞位置に移動されるときのレール58の1つを示している。理解されるように、レール58の底端は短絡クリップ56を移動して短絡クリップ56とピン63との間の電気接続を解除する。
【0018】
第2区域50は、CPA部材16の対向する横方向側面に配置される。第2区域50は、ほぼカンチレバー方式で、第4区域54から下方に延びる。図3において最もよく分かるように、各第2区域50は、通常、保持区域62と、カム表面64と、および阻止部66とを有する。この保持区域62は、ほぼ前方向に延び、保持表面68を有する。その開放位置におけるCPA部材16によって、保持表面68は、保持表面46の上方に配置されて、CPA部材16がその閉塞位置に移動することを阻止する。
【0019】
カム表面64は、第2区域50の底に配置され、CPA部材16がその開放位置から閉塞位置に移動されるように、結合電気コネクタのハウジングと接触するようにされる。より特別には、また図8および9を参照して、電気コネクタ10が結合電気コネクタに取付けられ、そしてCPA部材16がユーザーによって押圧され始めると、カム表面64は、結合電気コネクタのハウジング70の一部分に対して支えられて動く。このことは、第2区域50が、図8を図9と比較して示されるように、後方向にほぼカンチレバー方式で偏倚される。このカム作動は、支持区域62が、2つの支持表面46、68が相互に分離さ
れるように、保持区域44から離れて移動するようにされている。このことは、CPA部材16が、図7に示されるように、その閉塞位置に完全に押圧される。
【0020】
前記したように、第2区域50はまた、阻止部66を有する。この阻止部66は、第2区域50の底端でほぼ後方向に延びる。阻止部66は、第1区域24のラッチアーム30と主要部との間に配置される。さらに特別には、CPA部材16がその開放位置にあるときに、2つの第2区域50の阻止部66は、ギャップ74の前方に配置される。
【0021】
電気コネクタ10が、結合電気コネクタ内に完全に挿入され、ラッチアーム30が、それらのラッチされた位置に配置されると、阻止部66は、図5に例証されるように、ギャップ74内に移動できる。しかしながら、もし電気コネクタ10が、結合電気コネクタ内に完全に挿入されないならば、ラッチアーム30はそのラッチされた位置に配置されない。このラッチアーム30は、第1区域24の本体に対して内方に偏倚される。このようにギャップ74は、減少する。ギャップ74の減少した寸法は、阻止部66がギャップ74に入ることを阻止する。その代りに、阻止部66は、ラッチアーム30の前側と接触する
。このようにラッチアーム30は、後方への阻止部66の移動を阻止する。
【0022】
図9の参照で分かるように、CPA部材16が押圧されながら、保持表面46、68が相互に通過するために、阻止部66はギャップ74に対して偏倚される。ラッチアーム30は、それぞれその前側における前部ノッチ31を有する。このノッチ31は、ラッチアーム30が、なお結合コネクタ内に下方に移動されている間(すなわち、ラッチアームがそのホームポジションに対して外方に完全に弾力復帰することができる前)に、阻止部66がラッチ30に対して移動することを可能にする。このように、ノッチ31は、一時的な隙間領域として作用するが、ラッチアーム30は、CPA部材16が完全に下方位置に
移動されるために、その外方ホームポジション(すなわち、ラッチされた位置)になければならない。
【0023】
ラッチアーム30がそれらのラッチされた位置にないときは、阻止部66は、ノッチ31でラッチアーム30の前部表面と接触し、また、阻止部66が、ギャップ74に入るのを阻止する。このように、第2区域50は、完全に偏倚して、保持区域44、62が相互に離脱することを可能にする。したがって、この2つの保持区域44、62は、相互に係合して、CPA部材16がその閉塞位置に移動されることを阻止する。CPA部材16をその完全に閉塞した位置に対して移動できないことが、ユーザーに対して、直ちに、電気コネクタ10がその結合電気コネクタに完全に挿入されていないことを合図する。
【0024】
第3区域52は、CPA部材16をその開放位置または閉塞位置のいずれかに保持するために、ラッチ戻止め区域を有する。図示された実施例において、第3区域52は、通常、中央ガイド部材76と2つのラッチアーム78、80とを有する。中央ガイド部材76およびラッチアーム78、80は、ほぼカンチレバー方式で、第4区域54から下方に延びる。中央ガイド部材76およびラッチアーム78、80は、カバー20の開口を介して、かつ、主ハウジング部材18の戻止め受入領域40内に延びている。2つのラッチアーム78、80は、カバー20の底表面と相互に接して、電気コネクタからCPA部材16
の分離を阻止する。
【0025】
中央ガイド部材76は、主ハウジング部材18の溝82内に摺動可能に配置される。この第1ラッチアーム78は、CPA部材16がその開放位置にあるときに、戻止め突起42の上に配置される戻止め区域84を有する。また図6を参照して、CPA部材16が、その閉塞位置に移動されるときに、その第1ラッチアーム78は、戻止め区域84が戻止め突起42の下方に配置されるように、再度、内方または外方に弾性的に偏倚されることができる。一旦、CPA部材16が、その閉塞位置に移動されると、もしユーザーが充分な量の力を加えないならば、上述した戻止め装置が、CPA部材16が偶発的にその開放
位置に移動復帰することを阻止することを助長することができる。
【0026】
電気コネクタ10が結合電気コネクタ内に適切に挿入され、かつ、CPA部材16がその閉塞位置に移動された後に、CPA部材16は、側方ラッチ30がそのラッチされない位置に内方に偏倚することを阻止する。阻止部66は、ギャップ74内に配置されて、側方ラッチ30が完全に内方に偏倚されるのを阻止する。このように、CPA部材16は、電気コネクタ10が、結合電気コネクタから不注意でラッチされないことを防止する。このCPA部材16は、電気コネクタ10が、結合電気コネクタがラッチされないで結合電気コネクタから離脱される前に、その開放位置に移動されなければならない。このことは
また、電気コネクタ10の接点14が接点63から離脱される前に、短絡クリップ56が2つの接点63に接続されることを確実にする。
【0027】
今度は、図12および13を参照して、この発明の異なる実施例が示されている。この実施例において、カバー20は、第1実施例において図示されたものと同一である。しかしながら、この実施例において、主ハウジング部材90とCPA部材96は、幾分異なっている。この主ハウジング部材90は、戻止め突起96とともに戻止め受入領域94を有する。戻止め突起96は、主ハウジング部材90の前方ラッチング壁98から後方に延びている。CPA部材92は、中央区域100およびトップ104から下方に延びる2つの側方区域102を有する。2つの側方区域102は、第1実施例において図示された第2
区域50と同一である。中央区域100は、2つのレール58と前方に延びる戻止め突起106を有する前方部とを有する。
【0028】
CPA部材92がその開放位置にあるときに、戻止め突起106は、戻止め突起96の上方に配置される。CPA部材92がその閉塞位置に対して移動されるとき、戻止め突起106は、戻止め突起96によって内方に弾性的にくさび止めされ、かつ戻止め突起106は、その後に、戻止め突起96の下方に配置されてその閉塞位置にCPA部材92を保持する。一旦、CPA部材92が、その閉塞位置に移動されると、その前述した戻止め装置が、もしユーザーが充分な量の力を加えないならば、CPA部材92がその開放位置に不注意に移動復帰することを防止する。
【0029】
今度は図14−18を参照して、他の異なる実施例が記述される。この実施例において、電気コネクタ110は、ハウジング112とCPA部材114とを有する。このハウジング112は、主ハウジング116およびカバー118を有する。CPA部材114は、トップ120および2つのレール122、124を有する。この2つのレール122、124は、外方に延びるラッチ突起126を有する。ラッチ突起126は、カバー118の下方に配置され、CPA部材114がハウジング112から離脱されることを防止する。第2レール124は、また、2つの内方対面突起、または突出部128、130を有する
。突起128、130は、第2レール130に対する方向に第1レール128から突出している。第1突出部128は、ほぼピラミッド形の断面を有する。空間が、結合電気コネクタのハウジングの一部を受けるために、レール122、124間に設けられる。
【0030】
主ハウジング部材116は、第2突起130を受けるようにされている横方向対面受入領域132を有する。その開放位置において、第2突起130は、図16に示されるように受入領域132の上方に配置される。図16を図17および18と比較することによって示されるように、第2突起130を受入領域132内に移動するために、第2レール124の一部は、横方向外方に偏倚されなければならない。このことを確立するために、第2レール124は、第1突起128および結合電気コネクタのハウジング134の相互作用を用いる。より格別には、電気コネクタ110は、結合電気コネクタに設置されるので、結合電気コネクタのハウジング134は、第1突起128の底表面と接触し、レール124を外方に偏倚する。CPA部材114は、そのときに押圧されて、第2突起130を受入領域132内に移動する。第1突起128は、レール124のためにハウジング143の棚136の下方に移動して、まっすぐにする。
【0031】
レール124を偏倚する結合電気コネクタのハウジングなしには、第2突起130は、受入領域132の上方に配置される棚138によって通過することができない。このように、結合電気コネクタに設置される電気コネクタ110なしには、CPA部材114は、その開放位置からその閉塞位置に移動することを阻止される。図15に示されるように、レール122、124は、また、短絡クリップ56と接触して、第1実施例に関して上述したことと同様の結合電気コネクタの接触ピン63と係合することから、クリップを移動するように機能する。1タイプの異なる実施例において、レール122、124は、相互
に接続されることができる。
【0032】
前述の説明は、単にこの発明の例証であるにすぎないことが理解されるべきである。多様な変更や修正が、この発明から逸脱することなく当業者によって案出される。したがって、この発明は、付属の請求項の範囲内に入る、あらゆるそのような変更、修正、相違を包含することを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏倚可能なカンチレバー式の結合コネクタラッチアームを有するハウジングであって、そのラッチアームは、ラッチされる位置とラッチされない位置との間を移動可能であるものと、
このハウジングに接続された電気接点と、
開放位置と閉塞位置との間を前記ハウジングに移動可能に設置されたコネクタ位置保証(CPA)部材であって、このCPA部材はトップ区域および前記ハウジング前部側に前記ハウジングの溝内に摺動可能に配置された、2つの下方に延びるレールを有し、各レールは前記結合電気コネクタの接点との接続から前記短絡クリップを移動するようにされた底端を有し、前記レールの第1の1つは、くさび表面と戻止め配置表面とを有し、前記くさび表面は前記結合電気コネクタによって接触され前記第1レールを偏倚するようにされ、さらには前記CPA部材がその閉塞位置に移動されるときに、前記戻止め配置表面は前
記ハウジングの戻止め表面の下方に位置されてその閉塞位置に前記CPA部材を保持するようにされるもの、とを有する電気コネクタ。
【請求項2】
前記くさび表面は、前記レールの第2の1つに対する方向に前記第1レールから延びる第1突出部に配置される前記請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項3】
前記突出部は、ほぼピラミッド形の断面を有する前記請求項2記載の電気コネクタ。
【請求項4】
前記戻止め配置表面は、前記第1突出部として同一方向に延びる第2突出部を有する前記請求項2記載の電気コネクタ。
【請求項5】
前記ハウジングの戻止め配置表面は、前記第2突出部を受けるための横方向対面受入領域を有するハウジングの一部を有する前記請求項4記載の電気コネクタ。
【請求項6】
前記第1レールは、前記結合電気コネクタによって外方向に偏倚するようにされている前記請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項7】
前記電気コネクタは、前記結合電気コネクタのハウジングの一部を受けるためのレールの間の空間を有する前記請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項8】
前記レールは、それぞれ前記ハウジングに対して前記CPA部材を移動可能にラッチするためのラッチ突出部を有する前記請求項1記載の電気コネクタ。
【請求項9】
前記結合コネクタ内に前記電気コネクタの一部を挿入することであって、前記電気コネクタは、ハウジングとこのハウジングに移動可能に設置されるコネクタ位置保証(CPA)部材とを有し、このCPA部材は、トップ区域と前記ハウジングの前部側に前記ハウジングの溝内に摺動可能に配置された、2つの下方に延びるレールを有し、各レールは結合電気コネクタの短絡クリップと接触して前記結合電気コネクタの接点との接続から前記短絡クリップを移動するようにされた底端を有することと、
前記CPA部材が前記結合コネクタ内に挿入されながら、前記結合コネクタのハウジングを有する領域の接触によって、前記CPA部材のレールの第1の1つの区域をホームポジションから偏倚することと、
前記電気コネクタのCPA部材を前記電気コネクタのハウジングにおける開放位置から閉塞位置に対して移動することであって、この移動のステップは、前記第1レールの区域がそのホームポジションに偏倚復帰することを可能とすることと、前記第1レールがそのホームポジションに偏倚復帰しながら、前記電気コネクタのハウジングの戻止め区域を前記電気コネクタのハウジングの戻止め部分の下方に位置してCPA部材をその閉塞位置に保持することとからなる、
各ステップを有する結合コネクタにおける電気コネクタの位置を保証する方法。
【請求項10】
前記第1レールの区域のステップは、前記レールの第2の1つに対する突出部の延びと、外方向に前記区域を偏倚することを有する偏倚するステップとを有する前記請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記結合電気コネクタのハウジングが、少なくとも部分的に、前記レール間に延びて、前記区域を外方に偏倚する前記請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記第1レールの戻止め区域を前記電気コネクタのハウジングの戻止め部分の下方に位置するステップは、前記戻止め区域を前記電気コネクタハウジングの横方向対面受入領域内に移動することを有する前記請求項9記載の方法。
【請求項13】
さらに、CPA部材がその閉塞位置に移動されながら、前記レールの底端が短絡クリップを接触することと、前記結合コネクタの接点との接続から前記短絡クリップを移動することとを有する前記請求項9記載の方法。
【請求項14】
本体とこの本体の横方向側部の第1結合コネクタラッチアームとを有するハウジングであって、この第1ラッチアームが上方向に延びる偏倚可能なカンチレバー式のアームを有し、ギャップが前記本体と第1ラッチアームとの間に設けられ、前記第1ラッチアームがラッチされたホームポジションと内方に偏倚されたラッチされないポジションとの間に移動可能であるものと、
前記ハウジングに接続された電気接点と、
開放位置と閉塞位置との間をハウジングに移動可能に設置されたコネクタ位置保証(CPA)部材であって、このCPA部材は下方向に延びる偏倚可能なカンチレバー式の区域を有し、この偏倚可能なカンチレバー式の区域は前記本体と第1ラッチアームとの間のギャップに対する方向に偏倚可能であり、前記偏倚可能なカンチレバー式の区分は前記第1ラッチアームがそのラッチされたホームポジションにあるときにギャップ内に延びるようにされ、かつ前記第1ラッチアームがそのラッチされないポジションにあるときにギャップ内に延びることを阻止するようにされている部分を有するものと、
を有する電気コネクタ。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記第1ラッチアームから前記ハウジングの対向側における第2ラッチアームを有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項16】
CPA部材は、第2の偏倚可能なカンチレバー式の区域を有し、その2つの偏倚可能なカンチレバー式の区域は、前記CPA部材の対向する横方向側部で下方向に延びる前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記偏倚可能なカンチレバー式の区域の一部は、この偏倚可能なカンチレバー式の区域に末端の自由端を有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項18】
前記第1ラッチアームはその第1ラッチアームの前部側における一時的な空間ノッチを有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記偏倚可能な区域は、前記結合電気コネクタ内に挿入され、本体とラッチアームとの間のギャップに対して前記結合電気コネクタによって接触されるようにされたカム表面を有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項20】
前記CPA部材は、さらに戻止めと、ユーザーによって積極的に移動されるまで開放位置または閉塞位置に前記CPA部材を保持するための保持区域とを有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項21】
前記CPA部材は、トップ区域と、このトップ区域から下に延びる下方延び区域とを有し、この下方延び区域は2つの下方に延びるレールを有し、このレールは前記ハウジングにおいて摺動可能に配置され、かつこの下方に延びる区域は結合電気コネクタの短絡クリップと接触するようにされ、前記短絡クリップを前記結合電気コネクタの接点との接続から移動する前記レールの底端における底端を有する前記請求項14記載の電気コネクタ。
【請求項22】
本体とこの本体の横方向側部の第1結合コネクタラッチアームとを有するハウジングであって、この第1ラッチアームが上方向に延びる偏倚可能なカンチレバー式のアームを有し、ギャップが前記本体と第1ラッチアームとの間に設けられ、前記第1ラッチアームがラッチされたホームポジションと内方に偏倚されたラッチされないポジションとの間に移動可能であるものと、
前記ハウジングに接続された電気接点と、
開放位置と閉塞位置との間をハウジングに移動可能に設置されたコネクタ位置保証(CPA)部材であって、このCPA部材は下方向に延びる偏倚可能なカンチレバー式の区域を有し、この偏倚可能なカンチレバー式の区域は前記結合コネクタ内に挿入され前記本体とラッチアームとの間のギャップに対して前記結合電気コネクタによって偏倚される結合電気コネクタによって接触されるようにされたカム表面を有し、かつ、前記CPA部材は、さらに、戻止めと、ユーザーによって積極的に移動されるまでその開放または閉塞位置にCPA部材を保持するための保持区域とを有するもの、
を具備する電気コネクタ。
【請求項23】
前記偏倚可能なカンチレバー式の区域は、前記第1ラッチアームがそのラッチされたホームポジションにあるときに前記ギャップ内に延びるようにされ、かつ前記第1ラッチアームがそのラッチされていないポジションにあるときに前記ギャップ内に延びることを阻止されるようにするものを有する前記請求項22記載の電気コネクタ。
【請求項24】
前記ハウジングは、前記第1ラッチアームから前記ハウジングの対向する側部における第2ラッチアームを有する前記請求項23記載の電気コネクタ。
【請求項25】
前記CPA部材は、第2の偏倚可能なカンチレバー式の区域を有し、かつ、この2つの偏倚可能なカンチレバー式の区域は、前記CPA部材の対向する横方向側部において下方向に延びる前記請求項24記載の電気コネクタ。
【請求項26】
前記偏倚可能なカンチレバー式の区域の一部は、偏倚可能なカンチレバー式の区域の末端自由端を有する前記請求項23記載の電気コネクタ。
【請求項27】
前記第1ラッチアームは、前記第1ラッチアームの前部側における一時的なギャップノッチを有する前記請求項22記載の電気コネクタ。
【請求項28】
前記CPA部材は、トップ区域と、このトップ区域から下に延びる下方延び区域とを有し、この下方延び区域は2つの下方に延びるレールを有し、このレールは前記ハウジングにおいて摺動可能に配置され、かつこの下方に延びる区域は結合電気コネクタの短絡クリップと接触するようにされ、前記短絡クリップを前記結合電気コネクタの接点との接続から移動する前記レールの底端における底端を有する前記請求項22記載の電気コネクタ。
【請求項29】
前記戻止めおよび保持区域は、前方延び戻止め突起を有するCPA部材の中央区域を有する請求項22記載の電気コネクタ。
【請求項30】
前記ハウジングは、前方に延びる戻止め突起と相互に接触するようにされて後方に延びる戻止め突起の上方または下方に前記前方延び戻止め突起を保持する後方に延びる戻止め突起を有する前記請求項29記載の電気コネクタ。
【請求項31】
前記戻止めおよび保持区域は、前記ハウジングの棚の上方または下方に配置されるようにされた突起を有する前記CPA部材を有し、前記突起は、もし前記レールが結合電気コネクタの一部によって偏倚されるならば、前記棚の下方に受入領域に移動されようにされる前記請求項22記載の電気コネクタ。
【請求項32】
前記突起は、内方に対面する突起を有する前記請求項31記載の電気コネクタ。
【請求項33】
前記CPAは、第2レールを有し、かつ前記内方に対面する突起は、前記第2レールに対して突出する前記請求項32記載の電気コネクタ。
【請求項34】
偏倚可能なカンチレバー式の結合コネクタラッチアームを有するハウジングであって、そのラッチアームはラッチされる位置とラッチされない位置との間を移動可能であるものと、
このハウジングに接続された電気接点と、
開放位置と閉塞位置との間をハウジングに移動可能に設置されたコネクタ位置保証(CPA)部材であって、このCPA部材はトップ区域およびこのトップ区域から下に延びる下方延び区域を有し、この下方延び区域は2つの下方に延びるレールを有し、前記レールは、前記ハウジングにおいて摺動可能に配置され、かつ、前記下方延び区域は結合電気コネクタの短絡クリップと接触し、かつ、前記結合電気コネクタの接点との接続から前記短絡クリップを移動するようにされている前記レールの底端における底区域を有するものと、
を有する電気コネクタ。
【請求項35】
前記下方に延びる区域の底区域は、前記短絡クリップと個別に接触する2つのレールの底端を有する前記請求項34記載の電気コネクタ。
【請求項36】
前記下方に延びる区域の前記底区域は、相互に前記レールの底端を接続する端部を有する前記請求項34記載の電気コネクタ。
【請求項37】
以下のステップを有する結合コネクタにおける電気コネクタの位置を確実にする方法。
前記結合コネクタ内に前記電気コネクタの一部を挿入することであって、前記電気コネクタは、ハウジングとこのハウジングに移動可能に設置されるコネクタ位置保証(CPA)部材とを有し、このCPA部材は、トップ区域と前記ハウジングに摺動可能に配置される下方に延びるレールとを有するものであることと、
前記CPA部材が前記結合コネクタ内に挿入されながら、前記結合コネクタのハウジングとともに前記領域の接触によって、前記CPA部材の区域をホームポジションから偏倚することと、
前記電気コネクタのCPA部材を前記電気コネクタのハウジングにおける開放位置から閉塞位置に対して移動することであって、この移動のステップは、前記電気コネクタのハウジングのラッチとこの電気コネクタの主要区域との間のギャップ内にCPA部材の阻止部分を偏倚して、前記ラッチがラッチ位置からラッチされない位置に移動しないようにすること。
【請求項38】
以下のステップを有する結合コネクタにおける電気コネクタの位置を確実にする方法。
前記結合コネクタ内に前記電気コネクタの一部を挿入することであって、前記電気コネクタは、ハウジングとこのハウジングに移動可能に設置されるコネクタ位置保証(CPA)部材とを有し、このCPA部材は、トップ区域と前記ハウジングに摺動可能に配置される2つの下方に延びるレールとを有するものであることと、
前記CPA部材が前記結合コネクタ内に挿入されながら、前記結合コネクタのハウジングとともに前記領域の接触によって、前記CPA部材の区域をホームポジションから偏倚することと、
前記電気コネクタのCPA部材を前記電気コネクタのハウジングにおける開放位置から閉塞位置に対して移動することであって、この移動のステップは、前記レールの底端においてCPA部材の少なくとも1つの底部が、前記結合コネクタの短絡クリップと接触すること、および、その短絡クリップを前記結合コネクタの接点との接続から移動することを有すること。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−49171(P2011−49171A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−204760(P2010−204760)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【分割の表示】特願2006−501080(P2006−501080)の分割
【原出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【出願人】(501294087)エフシーアイ (60)
【Fターム(参考)】