コネクタ装置および医療装置
【課題】コネクタの接続を容易に行う。
【解決手段】コネクタ装置10に、ケーブル21〜2Nの識別情報を検出する識別情報検出部101と、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbに記憶された識別情報IDと、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Naとの対応関係を記憶する制御部102とを備える。制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係を参照し、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報に対応するコネクタを特定し、対応する発光素子を点滅させる。
【解決手段】コネクタ装置10に、ケーブル21〜2Nの識別情報を検出する識別情報検出部101と、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbに記憶された識別情報IDと、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Naとの対応関係を記憶する制御部102とを備える。制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係を参照し、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報に対応するコネクタを特定し、対応する発光素子を点滅させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコネクタを有するコネクタ装置および医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタパネルに多種多様なコネクタが備えられている場合、作業者がケーブルを誤接続する恐れがある。そこで、ケーブルの接続作業を容易にするための方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-205922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ケーブルの誤接続を防止する方法として、コネクタごとに形状を変えるという方法、コネクタおよびケーブルに色をつける方法、誤挿入防止のためのキーを挿入する方法などがあるが、より確実に誤接続を防止できることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコネクタ装置は、
複数の第1のコネクタに対応して設けられた複数の第2のコネクタを有するコネクタ装置であって、
前記複数の第1のコネクタの各々には、他の第1のコネクタと識別するための識別情報が記憶されており、
前記識別情報を検出する識別情報検出手段と、
前記複数の第2のコネクタの中から、前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタを報知する報知手段と、
を有する。
本発明の医療装置は、本発明のコネクタ装置を有している。
【発明の効果】
【0006】
第1のコネクタの識別情報を検出することによって、対応する第2のコネクタが報知されるので、作業者はコネクタの接続を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
【図2】ケーブル21の構造の説明図である。
【図3】各RFIDチップに記録された識別情報を示す図である。
【図4】コネクタ装置10の拡大図である。
【図5】記憶部103に記憶された対応関係を説明するための図である。
【図6】作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に近づけたときの様子を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
【図8】ケーブル21をコネクタ装置30に近づけた様子を示す図である。
【図9】ケーブルコネクタ21aがパネルコネクタ11に接続された様子を示す図である。
【図10】作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10′に近づけたときの様子を示す図である。
【図11】作業者が、ケーブル22をコネクタ装置10′に更に近づけたときの様子を示す図である。
【図12】本発明のコネクタ装置の第4の実施形態であるコネクタ装置30を示す図である。
【図13】制御部11e〜1Neに記憶されたケーブルコネクタの識別情報IDを示す図である。
【図14】ケーブル21をコネクタ装置40に近づけた様子を示す図である。
【図15】作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ12に近づけたときの様子を示す図である。
【図16】作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけたときの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されることは無い。
【0009】
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
図1には、コネクタ装置10と、コネクタ装置10に接続されるケーブル21〜2Nとが示されている。先ず、ケーブル21〜2Nの構造について説明する。尚、ケーブル21〜2Nは、同一構造を有しているので、以下の説明では、代表して、ケーブル21の構造について説明する。
【0010】
図2は、ケーブル21の構造の説明図である。
ケーブル21はコネクタ21aを有している。コネクタ21aは、コネクタ装置10のコネクタ11(例えば、図1参照)に接続される。コネクタ21aには、RFID(Radio
Frequency IDentification)チップ21bが埋め込まれている。RFIDチップ21bには、ケーブル21のコネクタ21aを、他のケーブルのコネクタから識別するための識別情報IDが記録されている。第1の実施形態では、説明の便宜上、識別情報IDを各コネクタの符号で表している。例えば、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDは、「ID:21a」である。
【0011】
図2では、ケーブル21について説明されているが、他のケーブル22〜2Nに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nbにも、識別情報が記録されている。図3に、各RFIDチップに記録された識別情報が示されている。図3から、RFIDチップ21b〜2Nbには、ケーブルのコネクタを、他のケーブルのコネクタから識別するための識別情報が記録されていることがわかる。
【0012】
次に、コネクタ装置10について説明する。
図4は、コネクタ装置10の拡大図である。
コネクタ装置10は、複数のコネクタ11〜1Nを備えたパネル100を有している。パネル100に備えられたコネクタ11〜1Nは、それぞれケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Na(図1参照)に対応しており、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Naが、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nのうちのどのコネクタに接続されるかは予め決められている。例えば、ケーブル21のコネクタ21aは、コネクタ装置10のコネクタ11に接続され、ケーブル2Nのコネクタ2Naは、コネクタ装置10のコネクタ1Nに接続される。
【0013】
また、コネクタ装置10のパネル100には、コネクタ11〜1Naの他に、識別情報検出部101と、制御部102と、コネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naとが実装されている。
【0014】
識別情報検出部101は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nb(図1参照)と無線通信を行うことによって、RFIDチップ21b〜2Nbに記録された識別情報を検出する。第1の実施形態では、識別情報検出部101の最大検出距離は数メートルに設定されている。したがって、識別情報検出部101は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbが数メートルの範囲にまで近づいたときに、識別情報を検出する。
【0015】
制御部102は、記憶部103を有している。
記憶部103は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbに記憶された識別情報IDと、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nとの対応関係を記憶している。図5に、記憶部103に記憶された対応関係を説明するための図が示されている。図5を参照すると、識別情報IDに応じて、異なるコネクタが対応付けられていることがわかる。
【0016】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係を参照し、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報に対応するコネクタを特定する。コネクタを特定した後、制御部102は、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、特定されたコネクタに対応して設けられた発光素子のみが点滅するように、発光素子11a〜1Naを制御する。
コネクタ装置10は、上記のように構成されている。
【0017】
次に、ケーブルをコネクタ装置10に接続するときの手順を説明する。尚、以下の説明では、コネクタ装置10のパネル100に備えられたコネクタと、ケーブル21〜2Nのコネクタとを区別するために、コネクタ装置10のパネル100に備えられたコネクタは、「パネルコネクタ」と呼び、ケーブル21〜2Nのコネクタを、「ケーブルコネクタ」と呼ぶことにする。
【0018】
先ず、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルを選択する。ここでは、作業者は、ケーブル21を選択したとする。作業者は、ケーブル21をコネクタ装置10に近づける(図6参照)。
【0019】
図6は、作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に近づけたときの様子を示す図である。
【0020】
図6(a)は、コネクタ装置10の識別情報検出部101と、ケーブル21のケーブルコネクタ21aに埋め込まれたRFIDチップ21bとの間の距離D1が、識別情報検出部101の最大検出距離D0よりも長いときの様子を示す図、図6(b)は、距離D1が、最大検出距離D0よりも短いときの様子を示す図である。
【0021】
図6(a)に示すように、コネクタ装置10の識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDを検出することはできない。しかし、作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に更に近づけることにより、距離D1は最大検出距離D0よりも短くなる(図6(b)参照)。このとき、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記憶された識別情報「ID:21a」(図3参照)を検出する。
【0022】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、コネクタ装置10に設けられたパネルコネクタ11〜1Naの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタを特定する。図5を参照すると、識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ11である。したがって、制御部102は、パネルコネクタ11〜1Naに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aのみを点滅させる。図6(b)には、発光素子11aのみが点滅している様子が示されている。発光素子11aが点滅するので、ケーブルコネクタ21aの接続先はパネルコネクタ11であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置10に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ21aの接続先であるパネルコネクタ11を容易に認識することができる。作業者が、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。
【0023】
上記の説明では、ケーブル21をコネクタ装置10に接続する場合について説明されているが、他のケーブル22〜2Nをコネクタ装置10に接続する場合についても、同様の手順で接続される。
【0024】
第1の実施形態では、作業者が、コネクタ装置10にケーブルコネクタを近づけるだけで、複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタが接続されるパネルコネクタの位置を容易に認識することができる。したがって、作業者は、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0025】
(2)第2の実施形態
図7は、本発明の第2の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
尚、第2の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態との相違点について主に説明する。
【0026】
第2の実施形態のコネクタ装置30のパネル100には、パネルコネクタ11〜1Nごとに、接続検出部11b〜1Nbと、制御部11c〜1Ncとが実装されているが、その他の点は、第1の実施形態のコネクタ装置10と同一の構造である。
【0027】
接続検出部11b〜1Nbは、パネルコネクタ11〜1Nに、ケーブルコネクタ21a〜2Na(図1参照)が接続されたか否かを検出する。制御部11c〜1Ncは、接続検出部11c〜1Ncの検出結果に基づいて、発光素子11a〜1Naが点滅状態から点灯状態に変化するように、発光素子11a〜1Naを制御する。
【0028】
以下に、第2の実施形態において、ケーブルをコネクタ装置30に接続するときの手順について説明する。
【0029】
先ず、作業者が、ケーブル21〜2N(図1参照)の中から、コネクタ装置30に接続したいケーブルを選択する。第2の実施形態では、作業者は、ケーブル21を選択したとする。作業者は、ケーブル21を、コネクタ装置30に近づける(図8参照)。
【0030】
図8は、ケーブル21をコネクタ装置30に近づけた様子を示す図である。
識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0よりも短くなると、第1の実施形態において説明したように、発光素子11aが点滅する。
【0031】
作業者は、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続する(図9参照)。
【0032】
図9は、ケーブルコネクタ21aがパネルコネクタ11に接続された様子を示す図である。
【0033】
ケーブルコネクタ21aが、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11に接続されると、接続検出部11bは、パネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aが接続されたことを検出する。接続検出部11bが接続を検出すると、制御部11cは、発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。図9では、点灯状態に変化した発光素子11aを黒丸で示してある。発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブルコネクタ21aとコネクタ装置10との接続が完了したことを、作業者に報知することができる。
【0034】
第2の実施形態では、ケーブルコネクタとパネルコネクタとの接続が完了した場合、発光素子が点滅状態から点灯状態に変化する。したがって、作業者は、ケーブルコネクタをパネルコネクタに確実に接続することができたか否かを知ることができる。
【0035】
(3)第3の実施形態
第3の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態との相違点を主に説明する。
【0036】
第1の実施形態では、作業者は、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルとして1本のケーブルのみを選択しているが、第3の実施形態では、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、2本以上のケーブルを選択する場合について説明する。
【0037】
尚、第1の実施形態のコネクタ装置と第3の実施形態のコネクタ装置との相違点は、以下の通りである。
(1)第3の実施形態では、識別情報検出部101は、識別情報を検出するときに受信した電波の強度を測定している。
(2)第1の実施形態では、発光素子11a〜1Naの点滅速度は同じ速度であるが、第3の実施形態では、測定された電波の強度が強いほど、発光素子11a〜1Naの点滅速度が速くなるようにしている。
【0038】
以下に、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置に接続したいケーブルとして、2本のケーブル21および22を選択した場合に、ケーブル21および22がコネクタ装置10に接続されるまでの手順を説明する。
作業者は、ケーブル21および22をコネクタ装置10に近づける(図10参照)。
【0039】
図10は、作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10′に近づけたときの様子を示す図である。
【0040】
図10(a)に示すように、識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDを検出することはできない。同様に、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ22bに記録された識別情報IDを検出することはできない。しかし、作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10に更に近づけることにより、距離D1およびD2が最大検出距離D0よりも短くなる(図10(b)参照)。このとき、識別情報検出部101は、ケーブル21および22のRFIDチップ21bおよび22bに記憶された識別情報「ID:21a」および「ID:22a」(図3参照)とを検出する。
【0041】
尚、識別情報検出部101は、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度とを測定する。図10(b)では、距離D1およびD2は、ほぼ同じ距離であるので、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度は、ほぼ同じである。
【0042】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、パネルコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報「ID:21a」および「ID:22a」に対応するパネルコネクタを特定する。図5を参照すると、識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ11であり、識別情報「ID:22a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ12である。したがって、制御部102は、パネルコネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aと、パネルコネクタ12に対応して設けられた発光素子12aとを点滅させる。
【0043】
尚、制御部102は、識別情報検出部101が識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度に基づいて、発光素子11aの点滅速度を制御し、更に、識別情報検出部101が識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度に基づいて、発光素子12aの点滅速度を制御する。図10(b)では、距離D1およびD2は、ほぼ同じ距離であるので、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度は、ほぼ同じである。したがって、制御部102は、発光素子11aおよび12aの点滅速度がほぼ同じになるように制御する。
【0044】
発光素子11aおよび12aのみが点滅しているので、作業者は、ケーブル21および22の接続先を、コネクタ装置10′のパネルコネクタ11および12に容易に絞り込むことができる。しかし、このままでは、作業者は、ケーブル21および22を、パネルコネクタ11および12のうちのどちらのパネルコネクタに接続すべきなのかについては、認識することができない。そこで、作業者は、2本のケーブル21および22のうち、いずれか1本のケーブルのみを、コネクタ装置10′に更に近づける(図11参照)。
【0045】
図11は、作業者が、ケーブル22をコネクタ装置10′に更に近づけたときの様子を示す図である。
【0046】
作業者が、ケーブル22のみをコネクタ装置10′に更に近づけた場合、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2は、識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1よりも短くなる。したがって、識別情報検出部101がケーブル22のRFIDチップ22bから受信する電波の強度は、ケーブル21のRFIDチップ21bから受信する電波の強度よりも大きくなる。このため、制御部102は、発光素子12aの点滅速度が発光素子11aよりも速くなるように制御する。発光素子12aの点滅速度が速くなるので、ケーブルコネクタ22aの接続先はパネルコネクタ12であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置10′に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ22aの接続先であるパネルコネクタ12を容易に認識することができる。作業者が、点滅速度の速くなった発光素子12aのパネルコネクタ12にケーブルコネクタ22aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。ケーブル22を接続した後、もう一方のケーブル21は、残ったパネルコネクタ11に接続すればよい。したがって、作業者は、ケーブル21および22を正しい接続先のパネルコネクタに接続することができる。上記の説明では、一度に2本のケーブルを接続する場合について説明されているが、一度に3本以上のケーブルを接続したい場合も同様の手順でケーブルをコネクタ装置10に近づければよい。ケーブルをコネクタ装置10に近づけると、ケーブルと識別情報検出部101との間の距離に応じて、対応するコネクタの発光素子の点滅速度が変化するので、正しい接続先のパネルコネクタの位置を容易に認識することができ、やはり、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0047】
尚、第3の実施形態では、発光素子の点滅速度を速くすることによって、ケーブルコネクタの接続先を報知している。しかし、発光素子の点滅速度を遅くすることによって、ケーブルコネクタの接続先を報知してもよい。
【0048】
また、第3の実施形態では、第1の実施形態のコネクタ装置10に対して、電波の強度を測定する手段を備えている。しかし、第2の実施形態のコネクタ装置30に対して、電波の強度を測定する手段を備えてもよい。
【0049】
(4)第4の実施形態
第4の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態の相違点を主に説明する。
【0050】
図12は、本発明のコネクタ装置の第4の実施形態であるコネクタ装置30を示す図である。
【0051】
第4の実施形態のコネクタ装置40は、パネルコネクタ11〜1Nごとに、識別情報検出部11d〜1Ndと、制御部11e〜1Neとが実装されているが、その他の点は、第1の実施形態のコネクタ装置10と同一の構造である。
【0052】
識別情報検出部11d〜1Ndの各々は、ケーブルコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nb(図1参照)と無線通信を行うことによって、RFIDチップ21b〜2Nbに記録された識別情報を検出する。第4の実施形態では、識別情報検出部11d〜1Ndの最大検出距離は数cmに設定されている。したがって、ケーブルコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nbが、識別情報検出部11d〜1Ndの各々に対して数cmの範囲にまで近づいたときに、識別情報検出部11d〜1Ndは識別情報IDを検出する。
【0053】
制御部11e〜1Neの各々は、対応するパネルコネクタに接続されるケーブルコネクタの識別情報IDを記憶している。図13には、制御部11e〜1Neに記憶されたケーブルコネクタの識別情報IDが示されている。図13を参照すると、例えば、制御部11eは、ケーブルコネクタ21aの識別情報ID「ID:21a」を記憶しており、制御部1Neは、ケーブルコネクタ2Naの識別情報ID「ID:2Na」を記憶していることがわかる。
【0054】
また、制御部11e〜1Neは、識別情報検出部11d〜1Ndで検出された識別情報が、記憶している識別情報と一致するか否かを判断する。制御部11e〜1Neは、識別情報が一致する場合、発光素子11a〜1Naが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。一方、識別情報が一致しない場合、発光素子11a〜1Naが点滅状態を保持するように制御する。
【0055】
以下に、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルとして、2本のケーブル21および22を選択した場合に、ケーブル21および22がコネクタ装置10に接続されるまでの手順を説明する。
作業者は、ケーブル21および22をコネクタ装置10に近づける(図14参照)。
【0056】
図14は、ケーブル21をコネクタ装置40に近づけた様子を示す図である。
識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0よりも短くなると、識別情報検出部101は、ケーブル21のRFIDチップ21bに記憶された識別情報「ID:21a」(図3参照)を検出する。同様に、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2が、最大検出距離D0よりも短くなると、識別情報検出部101は、ケーブル22のRFIDチップ22bに記憶された識別情報「ID:22a」(図3参照)を検出する。したがって、制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aと、パネルコネクタ12に対応して設けられた発光素子12aとを点滅させる。
【0057】
発光素子11aおよび12aのみが点滅しているので、作業者は、ケーブルコネクタ21aおよび22aの接続先を、パネルコネクタ11および12に容易に絞り込むことができる。しかし、このままでは、作業者は、ケーブルコネクタ21aおよび22aを、パネルコネクタ11および12のうちのどちらのパネルコネクタに接続すべきなのかについては、認識することができない。そこで、作業者は、2本のケーブル21および22のうち、いずれか1本のケーブルのみを、パネルコネクタ11および12のうちの一方のパネルコネクタに近づける(図15参照)。
【0058】
図15は、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ12に近づけたときの様子を示す図である。
【0059】
パネルコネクタ12の識別情報検出部12dとケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1′が、識別情報検出部12dの最大検出距離D12よりも短くなると、識別情報検出部12dはRFIDチップ21bから識別情報IDを検出する。制御部12eは、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致するか否かを判断する。検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致する場合、制御部12eは、発光素子12aを、点滅状態から点灯状態に変更する。一方、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致しない場合、制御部12eは、発光素子12aが点滅状態に保持されるように制御する。図15の場合、識別情報検出部12dが検出する識別情報は、「ID:21a」であるので、制御部12eに記憶された識別情報「ID:22a」(図13参照)に一致しない。したがって、制御部12eは、発光素子12aが点滅状態に保持されるように制御する。この場合、作業者がケーブルコネクタ21aをパネルコネクタ12に差し込んでも、発光素子12aは点滅状態のままであるので、作業者は、ケーブル21の接続先が間違っていることを認識できる。
【0060】
次に、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけた場合について説明する(図16参照)。
【0061】
図16は、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけたときの様子を示す図である。
【0062】
パネルコネクタ11の識別情報検出部11dとケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1’’が、識別情報検出部11dの最大検出距離D11よりも短くなると、識別情報検出部11dはRFIDチップ21bから識別情報IDを検出する。制御部11eは、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致するか否かを判断する。検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致する場合、制御部11eは、発光素子11aを、点滅状態から点灯状態に変更する。一方、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致しない場合、制御部11eは、発光素子11aが点滅状態に保持されるように制御する。
【0063】
図16の場合、識別情報検出部11dが検出する識別情報は、「ID:21a」であるので、制御部11eに記憶された識別情報「ID:21a」(図13参照)に一致する。したがって、制御部11eは、発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。図16では、点灯状態に変化した発光素子11aを黒丸で示してある。発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブル21の接続先がパネルコネクタ11であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置40に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ21aの接続先であるパネルコネクタ11を容易に認識することができる。作業者が、点滅状態から点灯状態に変化した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。ケーブル21を接続した後、もう一方のケーブル22は、残ったパネルコネクタ12に接続すればよい。したがって、作業者は、ケーブル21および22を正しい接続先のパネルコネクタに接続することができる。上記の説明では、一度に2本のケーブルを接続する場合について説明されている。しかし、一度に3本以上のケーブルを接続したい場合も同様の手順でケーブルをコネクタ装置40のパネルコネクタに近づけることにより、発光素子が点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブルの接続先を容易に認識することができる。
【0064】
尚、上記の第1〜第4の実施形態のコネクタ装置は、コネクタ同士を接続する必要がある種々の装置(磁気共鳴イメージング装置、CT(Computed
Tomography)装置、超音波診断装置など)に適用することができる。例えば、磁気共鳴イメージング装置では、RFコイルなどを駆動するための駆動信号を発生する装置と、駆動信号をフィルタ処理するための装置とを、複数のケーブルで接続する必要があるので、本発明のコネクタ装置を使用することによって、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0065】
第1および第2の実施形態では、ケーブルを1本づつコネクタ装置に接続する例が説明されている。しかし、コネクタ装置のコネクタの形状が異なるように構成されているなど、作業者がケーブルの接続先を認識できる場合は、第1および第2の実施形態であっても、複数本のケーブルを一度にコネクタ装置に接続することが可能である。
【0066】
上記の実施形態では、パネルコネクタの位置を報知するために発光素子を使用している。しかし、パネルコネクタの位置を作業者に知らせることができるのであれば、発光素子以外の別のインジケータを用いてもよい。
【0067】
上記の実施形態では、RFID技術を使用して、コネクタの識別情報を検出しているが、別の技術を使用してコネクタの識別情報を検出してもよい。
【符号の説明】
【0068】
10 コネクタ装置
11〜1N コネクタ
21〜2N ケーブル
21a〜2Na コネクタ
101 識別情報検出部
102 制御部
103 記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のコネクタを有するコネクタ装置および医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コネクタパネルに多種多様なコネクタが備えられている場合、作業者がケーブルを誤接続する恐れがある。そこで、ケーブルの接続作業を容易にするための方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-205922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ケーブルの誤接続を防止する方法として、コネクタごとに形状を変えるという方法、コネクタおよびケーブルに色をつける方法、誤挿入防止のためのキーを挿入する方法などがあるが、より確実に誤接続を防止できることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のコネクタ装置は、
複数の第1のコネクタに対応して設けられた複数の第2のコネクタを有するコネクタ装置であって、
前記複数の第1のコネクタの各々には、他の第1のコネクタと識別するための識別情報が記憶されており、
前記識別情報を検出する識別情報検出手段と、
前記複数の第2のコネクタの中から、前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタを報知する報知手段と、
を有する。
本発明の医療装置は、本発明のコネクタ装置を有している。
【発明の効果】
【0006】
第1のコネクタの識別情報を検出することによって、対応する第2のコネクタが報知されるので、作業者はコネクタの接続を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の第1の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
【図2】ケーブル21の構造の説明図である。
【図3】各RFIDチップに記録された識別情報を示す図である。
【図4】コネクタ装置10の拡大図である。
【図5】記憶部103に記憶された対応関係を説明するための図である。
【図6】作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に近づけたときの様子を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
【図8】ケーブル21をコネクタ装置30に近づけた様子を示す図である。
【図9】ケーブルコネクタ21aがパネルコネクタ11に接続された様子を示す図である。
【図10】作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10′に近づけたときの様子を示す図である。
【図11】作業者が、ケーブル22をコネクタ装置10′に更に近づけたときの様子を示す図である。
【図12】本発明のコネクタ装置の第4の実施形態であるコネクタ装置30を示す図である。
【図13】制御部11e〜1Neに記憶されたケーブルコネクタの識別情報IDを示す図である。
【図14】ケーブル21をコネクタ装置40に近づけた様子を示す図である。
【図15】作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ12に近づけたときの様子を示す図である。
【図16】作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけたときの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されることは無い。
【0009】
(1)第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
図1には、コネクタ装置10と、コネクタ装置10に接続されるケーブル21〜2Nとが示されている。先ず、ケーブル21〜2Nの構造について説明する。尚、ケーブル21〜2Nは、同一構造を有しているので、以下の説明では、代表して、ケーブル21の構造について説明する。
【0010】
図2は、ケーブル21の構造の説明図である。
ケーブル21はコネクタ21aを有している。コネクタ21aは、コネクタ装置10のコネクタ11(例えば、図1参照)に接続される。コネクタ21aには、RFID(Radio
Frequency IDentification)チップ21bが埋め込まれている。RFIDチップ21bには、ケーブル21のコネクタ21aを、他のケーブルのコネクタから識別するための識別情報IDが記録されている。第1の実施形態では、説明の便宜上、識別情報IDを各コネクタの符号で表している。例えば、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDは、「ID:21a」である。
【0011】
図2では、ケーブル21について説明されているが、他のケーブル22〜2Nに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nbにも、識別情報が記録されている。図3に、各RFIDチップに記録された識別情報が示されている。図3から、RFIDチップ21b〜2Nbには、ケーブルのコネクタを、他のケーブルのコネクタから識別するための識別情報が記録されていることがわかる。
【0012】
次に、コネクタ装置10について説明する。
図4は、コネクタ装置10の拡大図である。
コネクタ装置10は、複数のコネクタ11〜1Nを備えたパネル100を有している。パネル100に備えられたコネクタ11〜1Nは、それぞれケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Na(図1参照)に対応しており、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Naが、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nのうちのどのコネクタに接続されるかは予め決められている。例えば、ケーブル21のコネクタ21aは、コネクタ装置10のコネクタ11に接続され、ケーブル2Nのコネクタ2Naは、コネクタ装置10のコネクタ1Nに接続される。
【0013】
また、コネクタ装置10のパネル100には、コネクタ11〜1Naの他に、識別情報検出部101と、制御部102と、コネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naとが実装されている。
【0014】
識別情報検出部101は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nb(図1参照)と無線通信を行うことによって、RFIDチップ21b〜2Nbに記録された識別情報を検出する。第1の実施形態では、識別情報検出部101の最大検出距離は数メートルに設定されている。したがって、識別情報検出部101は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbが数メートルの範囲にまで近づいたときに、識別情報を検出する。
【0015】
制御部102は、記憶部103を有している。
記憶部103は、ケーブル21〜2Nのコネクタ21a〜2NaのRFIDチップ21b〜2Nbに記憶された識別情報IDと、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nとの対応関係を記憶している。図5に、記憶部103に記憶された対応関係を説明するための図が示されている。図5を参照すると、識別情報IDに応じて、異なるコネクタが対応付けられていることがわかる。
【0016】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係を参照し、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報に対応するコネクタを特定する。コネクタを特定した後、制御部102は、コネクタ装置10のコネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、特定されたコネクタに対応して設けられた発光素子のみが点滅するように、発光素子11a〜1Naを制御する。
コネクタ装置10は、上記のように構成されている。
【0017】
次に、ケーブルをコネクタ装置10に接続するときの手順を説明する。尚、以下の説明では、コネクタ装置10のパネル100に備えられたコネクタと、ケーブル21〜2Nのコネクタとを区別するために、コネクタ装置10のパネル100に備えられたコネクタは、「パネルコネクタ」と呼び、ケーブル21〜2Nのコネクタを、「ケーブルコネクタ」と呼ぶことにする。
【0018】
先ず、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルを選択する。ここでは、作業者は、ケーブル21を選択したとする。作業者は、ケーブル21をコネクタ装置10に近づける(図6参照)。
【0019】
図6は、作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に近づけたときの様子を示す図である。
【0020】
図6(a)は、コネクタ装置10の識別情報検出部101と、ケーブル21のケーブルコネクタ21aに埋め込まれたRFIDチップ21bとの間の距離D1が、識別情報検出部101の最大検出距離D0よりも長いときの様子を示す図、図6(b)は、距離D1が、最大検出距離D0よりも短いときの様子を示す図である。
【0021】
図6(a)に示すように、コネクタ装置10の識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDを検出することはできない。しかし、作業者が、ケーブル21をコネクタ装置10に更に近づけることにより、距離D1は最大検出距離D0よりも短くなる(図6(b)参照)。このとき、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記憶された識別情報「ID:21a」(図3参照)を検出する。
【0022】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、コネクタ装置10に設けられたパネルコネクタ11〜1Naの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタを特定する。図5を参照すると、識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ11である。したがって、制御部102は、パネルコネクタ11〜1Naに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aのみを点滅させる。図6(b)には、発光素子11aのみが点滅している様子が示されている。発光素子11aが点滅するので、ケーブルコネクタ21aの接続先はパネルコネクタ11であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置10に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ21aの接続先であるパネルコネクタ11を容易に認識することができる。作業者が、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。
【0023】
上記の説明では、ケーブル21をコネクタ装置10に接続する場合について説明されているが、他のケーブル22〜2Nをコネクタ装置10に接続する場合についても、同様の手順で接続される。
【0024】
第1の実施形態では、作業者が、コネクタ装置10にケーブルコネクタを近づけるだけで、複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタが接続されるパネルコネクタの位置を容易に認識することができる。したがって、作業者は、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0025】
(2)第2の実施形態
図7は、本発明の第2の実施形態のコネクタ装置を示す図である。
尚、第2の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態との相違点について主に説明する。
【0026】
第2の実施形態のコネクタ装置30のパネル100には、パネルコネクタ11〜1Nごとに、接続検出部11b〜1Nbと、制御部11c〜1Ncとが実装されているが、その他の点は、第1の実施形態のコネクタ装置10と同一の構造である。
【0027】
接続検出部11b〜1Nbは、パネルコネクタ11〜1Nに、ケーブルコネクタ21a〜2Na(図1参照)が接続されたか否かを検出する。制御部11c〜1Ncは、接続検出部11c〜1Ncの検出結果に基づいて、発光素子11a〜1Naが点滅状態から点灯状態に変化するように、発光素子11a〜1Naを制御する。
【0028】
以下に、第2の実施形態において、ケーブルをコネクタ装置30に接続するときの手順について説明する。
【0029】
先ず、作業者が、ケーブル21〜2N(図1参照)の中から、コネクタ装置30に接続したいケーブルを選択する。第2の実施形態では、作業者は、ケーブル21を選択したとする。作業者は、ケーブル21を、コネクタ装置30に近づける(図8参照)。
【0030】
図8は、ケーブル21をコネクタ装置30に近づけた様子を示す図である。
識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0よりも短くなると、第1の実施形態において説明したように、発光素子11aが点滅する。
【0031】
作業者は、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続する(図9参照)。
【0032】
図9は、ケーブルコネクタ21aがパネルコネクタ11に接続された様子を示す図である。
【0033】
ケーブルコネクタ21aが、点滅した発光素子11aのパネルコネクタ11に接続されると、接続検出部11bは、パネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aが接続されたことを検出する。接続検出部11bが接続を検出すると、制御部11cは、発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。図9では、点灯状態に変化した発光素子11aを黒丸で示してある。発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブルコネクタ21aとコネクタ装置10との接続が完了したことを、作業者に報知することができる。
【0034】
第2の実施形態では、ケーブルコネクタとパネルコネクタとの接続が完了した場合、発光素子が点滅状態から点灯状態に変化する。したがって、作業者は、ケーブルコネクタをパネルコネクタに確実に接続することができたか否かを知ることができる。
【0035】
(3)第3の実施形態
第3の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態との相違点を主に説明する。
【0036】
第1の実施形態では、作業者は、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルとして1本のケーブルのみを選択しているが、第3の実施形態では、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、2本以上のケーブルを選択する場合について説明する。
【0037】
尚、第1の実施形態のコネクタ装置と第3の実施形態のコネクタ装置との相違点は、以下の通りである。
(1)第3の実施形態では、識別情報検出部101は、識別情報を検出するときに受信した電波の強度を測定している。
(2)第1の実施形態では、発光素子11a〜1Naの点滅速度は同じ速度であるが、第3の実施形態では、測定された電波の強度が強いほど、発光素子11a〜1Naの点滅速度が速くなるようにしている。
【0038】
以下に、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置に接続したいケーブルとして、2本のケーブル21および22を選択した場合に、ケーブル21および22がコネクタ装置10に接続されるまでの手順を説明する。
作業者は、ケーブル21および22をコネクタ装置10に近づける(図10参照)。
【0039】
図10は、作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10′に近づけたときの様子を示す図である。
【0040】
図10(a)に示すように、識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ21bに記録された識別情報IDを検出することはできない。同様に、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2が、最大検出距離D0より長い場合、識別情報検出部101は、RFIDチップ22bに記録された識別情報IDを検出することはできない。しかし、作業者が、ケーブル21および22をコネクタ装置10に更に近づけることにより、距離D1およびD2が最大検出距離D0よりも短くなる(図10(b)参照)。このとき、識別情報検出部101は、ケーブル21および22のRFIDチップ21bおよび22bに記憶された識別情報「ID:21a」および「ID:22a」(図3参照)とを検出する。
【0041】
尚、識別情報検出部101は、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度とを測定する。図10(b)では、距離D1およびD2は、ほぼ同じ距離であるので、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度は、ほぼ同じである。
【0042】
制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、パネルコネクタ11〜1Nの中から、識別情報検出部101で検出された識別情報「ID:21a」および「ID:22a」に対応するパネルコネクタを特定する。図5を参照すると、識別情報「ID:21a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ11であり、識別情報「ID:22a」に対応するパネルコネクタは、パネルコネクタ12である。したがって、制御部102は、パネルコネクタ11〜1Nに対応して設けられた発光素子11a〜1Naの中から、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aと、パネルコネクタ12に対応して設けられた発光素子12aとを点滅させる。
【0043】
尚、制御部102は、識別情報検出部101が識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度に基づいて、発光素子11aの点滅速度を制御し、更に、識別情報検出部101が識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度に基づいて、発光素子12aの点滅速度を制御する。図10(b)では、距離D1およびD2は、ほぼ同じ距離であるので、識別情報「ID:21a」を検出したときの電波の強度と、識別情報「ID:22a」を検出したときの電波の強度は、ほぼ同じである。したがって、制御部102は、発光素子11aおよび12aの点滅速度がほぼ同じになるように制御する。
【0044】
発光素子11aおよび12aのみが点滅しているので、作業者は、ケーブル21および22の接続先を、コネクタ装置10′のパネルコネクタ11および12に容易に絞り込むことができる。しかし、このままでは、作業者は、ケーブル21および22を、パネルコネクタ11および12のうちのどちらのパネルコネクタに接続すべきなのかについては、認識することができない。そこで、作業者は、2本のケーブル21および22のうち、いずれか1本のケーブルのみを、コネクタ装置10′に更に近づける(図11参照)。
【0045】
図11は、作業者が、ケーブル22をコネクタ装置10′に更に近づけたときの様子を示す図である。
【0046】
作業者が、ケーブル22のみをコネクタ装置10′に更に近づけた場合、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2は、識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1よりも短くなる。したがって、識別情報検出部101がケーブル22のRFIDチップ22bから受信する電波の強度は、ケーブル21のRFIDチップ21bから受信する電波の強度よりも大きくなる。このため、制御部102は、発光素子12aの点滅速度が発光素子11aよりも速くなるように制御する。発光素子12aの点滅速度が速くなるので、ケーブルコネクタ22aの接続先はパネルコネクタ12であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置10′に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ22aの接続先であるパネルコネクタ12を容易に認識することができる。作業者が、点滅速度の速くなった発光素子12aのパネルコネクタ12にケーブルコネクタ22aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。ケーブル22を接続した後、もう一方のケーブル21は、残ったパネルコネクタ11に接続すればよい。したがって、作業者は、ケーブル21および22を正しい接続先のパネルコネクタに接続することができる。上記の説明では、一度に2本のケーブルを接続する場合について説明されているが、一度に3本以上のケーブルを接続したい場合も同様の手順でケーブルをコネクタ装置10に近づければよい。ケーブルをコネクタ装置10に近づけると、ケーブルと識別情報検出部101との間の距離に応じて、対応するコネクタの発光素子の点滅速度が変化するので、正しい接続先のパネルコネクタの位置を容易に認識することができ、やはり、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0047】
尚、第3の実施形態では、発光素子の点滅速度を速くすることによって、ケーブルコネクタの接続先を報知している。しかし、発光素子の点滅速度を遅くすることによって、ケーブルコネクタの接続先を報知してもよい。
【0048】
また、第3の実施形態では、第1の実施形態のコネクタ装置10に対して、電波の強度を測定する手段を備えている。しかし、第2の実施形態のコネクタ装置30に対して、電波の強度を測定する手段を備えてもよい。
【0049】
(4)第4の実施形態
第4の実施形態の説明に当たっては、第1の実施形態の相違点を主に説明する。
【0050】
図12は、本発明のコネクタ装置の第4の実施形態であるコネクタ装置30を示す図である。
【0051】
第4の実施形態のコネクタ装置40は、パネルコネクタ11〜1Nごとに、識別情報検出部11d〜1Ndと、制御部11e〜1Neとが実装されているが、その他の点は、第1の実施形態のコネクタ装置10と同一の構造である。
【0052】
識別情報検出部11d〜1Ndの各々は、ケーブルコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nb(図1参照)と無線通信を行うことによって、RFIDチップ21b〜2Nbに記録された識別情報を検出する。第4の実施形態では、識別情報検出部11d〜1Ndの最大検出距離は数cmに設定されている。したがって、ケーブルコネクタ21a〜2Naに埋め込まれたRFIDチップ21b〜2Nbが、識別情報検出部11d〜1Ndの各々に対して数cmの範囲にまで近づいたときに、識別情報検出部11d〜1Ndは識別情報IDを検出する。
【0053】
制御部11e〜1Neの各々は、対応するパネルコネクタに接続されるケーブルコネクタの識別情報IDを記憶している。図13には、制御部11e〜1Neに記憶されたケーブルコネクタの識別情報IDが示されている。図13を参照すると、例えば、制御部11eは、ケーブルコネクタ21aの識別情報ID「ID:21a」を記憶しており、制御部1Neは、ケーブルコネクタ2Naの識別情報ID「ID:2Na」を記憶していることがわかる。
【0054】
また、制御部11e〜1Neは、識別情報検出部11d〜1Ndで検出された識別情報が、記憶している識別情報と一致するか否かを判断する。制御部11e〜1Neは、識別情報が一致する場合、発光素子11a〜1Naが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。一方、識別情報が一致しない場合、発光素子11a〜1Naが点滅状態を保持するように制御する。
【0055】
以下に、作業者が、ケーブル21〜2Nの中から、コネクタ装置10に接続したいケーブルとして、2本のケーブル21および22を選択した場合に、ケーブル21および22がコネクタ装置10に接続されるまでの手順を説明する。
作業者は、ケーブル21および22をコネクタ装置10に近づける(図14参照)。
【0056】
図14は、ケーブル21をコネクタ装置40に近づけた様子を示す図である。
識別情報検出部101とケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1が、最大検出距離D0よりも短くなると、識別情報検出部101は、ケーブル21のRFIDチップ21bに記憶された識別情報「ID:21a」(図3参照)を検出する。同様に、識別情報検出部101とケーブル22のRFIDチップ22bとの間の距離D2が、最大検出距離D0よりも短くなると、識別情報検出部101は、ケーブル22のRFIDチップ22bに記憶された識別情報「ID:22a」(図3参照)を検出する。したがって、制御部102は、記憶部103に記憶された対応関係(図5参照)を参照し、パネルコネクタ11に対応して設けられた発光素子11aと、パネルコネクタ12に対応して設けられた発光素子12aとを点滅させる。
【0057】
発光素子11aおよび12aのみが点滅しているので、作業者は、ケーブルコネクタ21aおよび22aの接続先を、パネルコネクタ11および12に容易に絞り込むことができる。しかし、このままでは、作業者は、ケーブルコネクタ21aおよび22aを、パネルコネクタ11および12のうちのどちらのパネルコネクタに接続すべきなのかについては、認識することができない。そこで、作業者は、2本のケーブル21および22のうち、いずれか1本のケーブルのみを、パネルコネクタ11および12のうちの一方のパネルコネクタに近づける(図15参照)。
【0058】
図15は、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ12に近づけたときの様子を示す図である。
【0059】
パネルコネクタ12の識別情報検出部12dとケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1′が、識別情報検出部12dの最大検出距離D12よりも短くなると、識別情報検出部12dはRFIDチップ21bから識別情報IDを検出する。制御部12eは、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致するか否かを判断する。検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致する場合、制御部12eは、発光素子12aを、点滅状態から点灯状態に変更する。一方、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致しない場合、制御部12eは、発光素子12aが点滅状態に保持されるように制御する。図15の場合、識別情報検出部12dが検出する識別情報は、「ID:21a」であるので、制御部12eに記憶された識別情報「ID:22a」(図13参照)に一致しない。したがって、制御部12eは、発光素子12aが点滅状態に保持されるように制御する。この場合、作業者がケーブルコネクタ21aをパネルコネクタ12に差し込んでも、発光素子12aは点滅状態のままであるので、作業者は、ケーブル21の接続先が間違っていることを認識できる。
【0060】
次に、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけた場合について説明する(図16参照)。
【0061】
図16は、作業者が、ケーブル21をパネルコネクタ11に近づけたときの様子を示す図である。
【0062】
パネルコネクタ11の識別情報検出部11dとケーブル21のRFIDチップ21bとの間の距離D1’’が、識別情報検出部11dの最大検出距離D11よりも短くなると、識別情報検出部11dはRFIDチップ21bから識別情報IDを検出する。制御部11eは、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致するか否かを判断する。検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致する場合、制御部11eは、発光素子11aを、点滅状態から点灯状態に変更する。一方、検出された識別情報が、記憶された識別情報に一致しない場合、制御部11eは、発光素子11aが点滅状態に保持されるように制御する。
【0063】
図16の場合、識別情報検出部11dが検出する識別情報は、「ID:21a」であるので、制御部11eに記憶された識別情報「ID:21a」(図13参照)に一致する。したがって、制御部11eは、発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するように制御する。図16では、点灯状態に変化した発光素子11aを黒丸で示してある。発光素子11aが点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブル21の接続先がパネルコネクタ11であることを、作業者に報知することができる。したがって、作業者は、コネクタ装置40に並べられた複数のパネルコネクタ11〜1Nの中から、ケーブルコネクタ21aの接続先であるパネルコネクタ11を容易に認識することができる。作業者が、点滅状態から点灯状態に変化した発光素子11aのパネルコネクタ11にケーブルコネクタ21aを接続することにより、ケーブル21の接続作業が終了する。ケーブル21を接続した後、もう一方のケーブル22は、残ったパネルコネクタ12に接続すればよい。したがって、作業者は、ケーブル21および22を正しい接続先のパネルコネクタに接続することができる。上記の説明では、一度に2本のケーブルを接続する場合について説明されている。しかし、一度に3本以上のケーブルを接続したい場合も同様の手順でケーブルをコネクタ装置40のパネルコネクタに近づけることにより、発光素子が点滅状態から点灯状態に変化するので、ケーブルの接続先を容易に認識することができる。
【0064】
尚、上記の第1〜第4の実施形態のコネクタ装置は、コネクタ同士を接続する必要がある種々の装置(磁気共鳴イメージング装置、CT(Computed
Tomography)装置、超音波診断装置など)に適用することができる。例えば、磁気共鳴イメージング装置では、RFコイルなどを駆動するための駆動信号を発生する装置と、駆動信号をフィルタ処理するための装置とを、複数のケーブルで接続する必要があるので、本発明のコネクタ装置を使用することによって、ケーブルの接続作業を容易に行うことができる。
【0065】
第1および第2の実施形態では、ケーブルを1本づつコネクタ装置に接続する例が説明されている。しかし、コネクタ装置のコネクタの形状が異なるように構成されているなど、作業者がケーブルの接続先を認識できる場合は、第1および第2の実施形態であっても、複数本のケーブルを一度にコネクタ装置に接続することが可能である。
【0066】
上記の実施形態では、パネルコネクタの位置を報知するために発光素子を使用している。しかし、パネルコネクタの位置を作業者に知らせることができるのであれば、発光素子以外の別のインジケータを用いてもよい。
【0067】
上記の実施形態では、RFID技術を使用して、コネクタの識別情報を検出しているが、別の技術を使用してコネクタの識別情報を検出してもよい。
【符号の説明】
【0068】
10 コネクタ装置
11〜1N コネクタ
21〜2N ケーブル
21a〜2Na コネクタ
101 識別情報検出部
102 制御部
103 記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1のコネクタに対応して設けられた複数の第2のコネクタを有するコネクタ装置であって、
前記複数の第1のコネクタの各々には、他の第1のコネクタと識別するための識別情報が記憶されており、
前記識別情報を検出する識別情報検出手段と、
前記複数の第2のコネクタの中から、前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタを報知する報知手段と、
を有するコネクタ装置。
【請求項2】
前記識別情報検出手段は、前記第1のコネクタと無線通信を行うことにより、前記識別情報を検出する、請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記報知手段は、
前記複数の第2のコネクタの各々に対応して設けられ、対応する前記第2のコネクタの位置を報知する複数のインジケータと、
前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタの位置が報知されるように、前記複数のインジケータを制御するの制御手段を有する、請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記インジケータは、発光素子である、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項5】
前記識別情報が検出された第1のコネクタと、前記第2のコネクタとが接続されたか否かを検出する接続検出手段を有する、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項6】
前記識別情報検出手段が前記識別情報を検出するときの電波の強度を測定する電波強度測定手段を有する、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項7】
前記識別情報検出手段は、
第1の最大検出距離を有する第1の識別情報検出手段と、
前記第1の最大検出距離よりも短い第2の最大検出距離を有する第2の識別情報検出手段と、を有している、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項8】
前記第2の識別情報検出手段は、
前記複数の第2のコネクタの各々に対応して設けられている、請求項7に記載のコネクタ装置。
【請求項9】
前記第1のコネクタを有するケーブルを備えている、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項10】
前記コネクタ装置を有する医療装置。
【請求項11】
前記医療装置は、磁気共鳴イメージング装置、CT装置、又は超音波診断装置である、請求項10に記載の医療装置。
【請求項1】
複数の第1のコネクタに対応して設けられた複数の第2のコネクタを有するコネクタ装置であって、
前記複数の第1のコネクタの各々には、他の第1のコネクタと識別するための識別情報が記憶されており、
前記識別情報を検出する識別情報検出手段と、
前記複数の第2のコネクタの中から、前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタを報知する報知手段と、
を有するコネクタ装置。
【請求項2】
前記識別情報検出手段は、前記第1のコネクタと無線通信を行うことにより、前記識別情報を検出する、請求項1に記載のコネクタ装置。
【請求項3】
前記報知手段は、
前記複数の第2のコネクタの各々に対応して設けられ、対応する前記第2のコネクタの位置を報知する複数のインジケータと、
前記識別情報検出手段によって識別情報が検出された第1のコネクタに対応する第2のコネクタの位置が報知されるように、前記複数のインジケータを制御するの制御手段を有する、請求項1又は2に記載のコネクタ装置。
【請求項4】
前記インジケータは、発光素子である、請求項3に記載のコネクタ装置。
【請求項5】
前記識別情報が検出された第1のコネクタと、前記第2のコネクタとが接続されたか否かを検出する接続検出手段を有する、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項6】
前記識別情報検出手段が前記識別情報を検出するときの電波の強度を測定する電波強度測定手段を有する、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項7】
前記識別情報検出手段は、
第1の最大検出距離を有する第1の識別情報検出手段と、
前記第1の最大検出距離よりも短い第2の最大検出距離を有する第2の識別情報検出手段と、を有している、請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項8】
前記第2の識別情報検出手段は、
前記複数の第2のコネクタの各々に対応して設けられている、請求項7に記載のコネクタ装置。
【請求項9】
前記第1のコネクタを有するケーブルを備えている、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載のコネクタ装置。
【請求項10】
前記コネクタ装置を有する医療装置。
【請求項11】
前記医療装置は、磁気共鳴イメージング装置、CT装置、又は超音波診断装置である、請求項10に記載の医療装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−135984(P2011−135984A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296978(P2009−296978)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(300019238)ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー (1,125)
【Fターム(参考)】
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