説明

コネクタ

【課題】製造コストを抑えて、イジェクト部材のガタを小さくすることができるコネクタを提供する。
【解決手段】コンタクト5を保持するハウジング3をカバー7で覆い、ハウジング3とカバー7との間に挿入されたSIMカード20を排出させるイジェクト部材9をハウジング3とカバー7とで移動可能に保持する。イジェクト部材9をハウジング3に押すばね部71aをカバー7に形成し、ばね部71aを相対移動可能に受け入れる溝94をイジェクト部材9に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はイジェクト機構を備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ベースとイジェクト部材とカバーとを備えるSIM(subscriber identity module)カード用コネクタが知られている(下記特許文献1参照)。
【0003】
ベースはほぼ板状であり、コンタクトを保持する。ベースは第1側壁と第2側壁とリブとを有する。第1側壁はベースの一側部に位置し、第2側壁はベースの他側部に位置する。第1側壁と第2側壁とは平行である。第1、第2側壁の高さはSIMカードの厚さより若干大きい。リブは第2側壁の近傍に位置し、第2側壁と平行に延びている。リブの長さは第1、第2側壁の長さよりも短く、リブの高さは第1、第2側壁の高さと同じである。
【0004】
第1側壁とリブとの間にSIMカードが挿入される。ベースのカード支持面には凹部が第2側壁に沿うように形成されている。凹部にはイジェクト部材がSIMカードの移動方向と平行にスライド可能に配置されている。
【0005】
イジェクト部材はほぼ棒状であり、その主要な部分の厚さ寸法の値は凹部の深さ寸法にほぼ等しい。イジェクト部材の一端部には第1突出部が形成されている。第1突出部はイジェクト部材をスライドさせるために指で摘まれる操作部である。
【0006】
イジェクト部材の他端部にはL字形の第2突出部が形成されている。イジェクト部材の一端部にはL字形の第3突出部が第1突出部に隣接するように形成されている。SIMカードの移動方向で第2突出部と第3突出部とはSIMカードを挟む。
【0007】
カバーはベースの第1側壁の上端から第2側壁の上端へ掛け渡されている。
【0008】
SIMカードをコネクタに接続するには、イジェクト部材を引き出した状態で、SIMカードをイジェクト部材の第2突出部と第3突出部との間に配置し、イジェクト部材をベース内へ押し込む。
【0009】
その結果、SIMカードはイジェクト部材とともにコネクタ内に挿入されるとともに、ベースに保持されたコンタクトに接触する。
【0010】
SIMカードをコネクタから外すには、イジェクト部材を引き出せばよい。イジェクト部材が引き出されるとき、SIMカードの一端面にイジェクト部材の第2突出部が引っ掛かり、SIMカードはイジェクト部材とともに引き出される。
【特許文献1】特開2000−357210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のようにイジェクト部材はベースの第2側壁とリブとカバーとで囲まれた空間に移動可能に収容されているだけなので、イジェクト部材をスライドさせたとき、ガタが生じることがある。
【0012】
イジェクタ部材のガタを小さくしようとすると、イジェクト部材とカバーとのすき間、イジェクト部材と第2側壁やリブとのすき間を小さくしなければならない。そのためにはベース、イジェクト部材及びカバーの3部品を高い精度で製造し、組み付ける必要があり、製造コストが高くなる。
【0013】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は製造コストを抑えて、イジェクト部材のガタを小さくすることができるコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前述の課題を解決するため請求項1の発明のコネクタは、コンタクトを保持するハウジングと、前記ハウジングを覆うカバーと、前記ハウジングと前記カバーとに移動可能に保持され、前記ハウジングと前記カバーとの間に挿入されたカード型電子部品を排出させるイジェクト部材とを備えているコネクタにおいて、前記カバーは、前記イジェクト部材を前記ハウジングに向けて付勢するばね部を有し、前記イジェクト部材は、ほぼ棒状の本体部と、この本体部の一端部に形成され、前記カード型電子部品の排出のときにそのカード型電子部品の先端に当接する当接部と、前記本体部の他端部に形成され、前記カード型電子部品の排出操作を行う操作部と、前記本体部の一端部と他端部との間に形成され、前記カバーのばね部を相対移動可能に受け容れる溝とを有することを特徴とする。
【0015】
上述のように、カバーはイジェクト部材をハウジングに押すばね部を有し、イジェクト部材はカバーのばね部を相対移動可能に受け容れる溝を有するので、イジェクト部材がカード型電子部品の挿入・排出方向へ移動するとき、カバーのばね部のばね力がハウジング上のイジェクト部材に作用し、イジェクト部材のガタが抑制される。したがって、イジェクト部材のガタを小さくするためにハウジング、カバー及びイジェクト部材の寸法精度や組み付け精度を高くする必要はなくなるので、全体としてコネクタの製造コストが高くなるのを抑えることができる。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1記載のコネクタにおいて、前記溝に、前記カード型電子部品の排出方向への前記イジェクト部材の所定量以上の移動を規制するストッパ部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のコネクタにおいて、前記溝に、前記イジェクト部材が前記カード型電子部品の挿入方向へ所定量以上押し込まれたときに前記カバーのばね部の弾性変形量を増やす突出部が形成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記カバーは、前記イジェクト部材を前記カード型電子部品の挿入・排出方向へガイドするカバー側ガイド部を有することを特徴とする。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項記載のコネクタにおいて、前記ハウジングは、前記イジェクト部材を前記カード型電子部品の挿入・排出方向へガイドするハウジング側ガイド部を有し、前記イジェクト部材は前記ハウジング側ガイド部が挿入されるガイド溝を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、コストを抑えて、イジェクト部材のガタを小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1はこの発明の一実施形態に係るカード用コネクタの斜視図、図2は図1に示すカード用コネクタの分解斜視図、図3は図1に示すカード用コネクタの正面図、図4は図1に示すカード用コネクタにSIMカードを接続した状態を示す平面図、図5Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続されている状態を示す斜視図、図5Bは図5AのVB部の拡大斜視図、図6は図1に示すカード用コネクタのイジェクト部材の斜視図である。
【0023】
図1〜4に示すように、カード用コネクタ(コネクタ)1はSIMカード(カード型電子装置)20用のコネクタであり、ハウジング3とコンタクト5とカバー7とイジェクト部材9とを備える。
【0024】
ハウジング3はハウジング本体31と第1側壁部32と第2側壁部33と後壁部34とを有し、絶縁性の樹脂で形成されている。ハウジング本体31はほぼ板状である。ハウジング本体31には複数の孔31aが2列に形成されている。ハウジング本体31にはほぼキー状のガイド部(ハウジング側ガイド部)31bが第1側壁部32に沿うように形成されている(図5A、5B参照)。ガイド部31bは第1側壁部32の近傍に位置する。
【0025】
第1側壁部32はハウジング本体31の一側部に形成されている。第1側壁部32の前端部の外面には係止突起32aが形成されている。係止突起32aはほぼL字形である。第1側壁部32の後端部の外面には凹部32bが形成されている。凹部32bは第1側壁部32の長手方向に沿って延びている。
【0026】
第2側壁部33はハウジング本体31の他側部に形成されている。第2側壁部33は第1側壁部32と同様の構造であり、第2側壁部33の前端部の外面には係止突起33aが形成されている。係止突起33aはほぼL字形である。第2側壁部33の後端部の外面には凹部(図示せず)が形成され、この凹部は第2側壁部33の長手方向に沿って延びている。
【0027】
後壁部34はハウジング本体31の後部に形成されている。
【0028】
コンタクト5は接触部51とばね部52と固定部53と端子部54とを有する。接触部51はSIMカード20に設けられたパッド(図示せず)に接触する。ばね部52は接触部51に連結され、接触部51をSIMカード20のパッドに押し付ける。固定部53はばね部52に連結されている。端子部54は固定部53に連結されている。端子部54はプリント基板(図示せず)のパッドに半田付けされる。接触部51とばね部52と固定部53の一部はハウジング本体31の孔31aに収容されている。固定部53の大部分はハウジング本体31の前端部に埋め込まれている。端子部54はハウジング本体31の前部から前方へ突出している。
【0029】
図2、4、5A、5Bに示すように、カバー7はカバー本体71と第1側壁部72と第2側壁部73と後壁部74とを有し、金属板に打抜き加工及び曲げ加工を施して形成される。
【0030】
カバー本体71はほぼ板状である。カバー本体71にはばね部71aが切り起しによって形成されている。ばね部71aは第1側壁部72の近傍に位置し、その長手方向に沿って延びている。カバー本体71の前部には突片71bが形成されている。突片71bは第1側壁部72の近傍に位置している。突片71bにはガイド部(カバー側ガイド部材)71cが形成されている。ガイド部71cはほぼ板状である。カバー本体71の後部にはガイド部(カバー側ガイド部材)71dが形成されている。ガイド部71dはほぼ板状である。ガイド部71c,71dは一直線上に並び、第1側壁部72の近傍に位置している。ガイド部71c,71dはイジェクト部材9を第1側壁部72の長手方向に沿って案内する。また、ガイド部71c,71dはSIMカード20を挿入方向I及び排出方向E(図4参照)へガイドする。
【0031】
カバー本体71には複数の孔71eが2列に形成されている。カバー7をハウジング3に装着したとき、孔71eとハウジング3の孔31aとは対向する。
【0032】
第1側壁部72はカバー本体71の一側部に形成されている。第1側壁部72はカバー7をハウジング3に装着したときハウジング3の第1側壁部32を覆う。第1側壁部72の前部には係止片72aが形成されている。係止片72aは第1側壁部72の長手方向に沿って延びている。第1側壁部72の後部にはばね片72bが形成されている。ばね片72bは第1側壁部72の長手方向に沿って延びている。第1側壁部72の前部及び後部にはそれぞれ脚片72cが形成されている。
【0033】
第2側壁部73はカバー本体71の他側部に形成されている。第2側壁部73はカバー7をハウジング3に装着したときハウジング3の第2側壁部33を覆う。第2側壁部73の前部には係止片73aが形成されている。係止片73aは第2側壁部73の長手方向に沿って延びている。第2側壁部73の後部にはばね片73b(図示せず、第1側壁部72のばね片72bと同一形状)が形成されている。ばね片は第2側壁部73の長手方向に沿って延びている。第2側壁部73の前部及び後部にはそれぞれ脚片73cが形成されている(図4参照)。
【0034】
脚片72c,73cは基板パッド(図示せず)と半田付けされ、カード用コネクタ1を基板に固定する。
【0035】
後壁部74はカバー本体71の後部に形成されている。後壁部74はカバー7をハウジング3に装着したときハウジング3の後壁部34を覆う。
【0036】
図6に示すように、イジェクト部材9はほぼ棒状であり、本体部91と当接部92と操作ボタン(操作部)93と溝94とを有する。イジェクト部材9は絶縁性の樹脂で形成されている。
【0037】
本体部91はほぼ角柱状である。本体部91の底面にはガイド溝(図示せず)が形成されている。ガイド溝は本体部91の長手方向に沿って延び、ハウジング3のガイド部31bを相対移動可能に受け入れる。このガイド溝にガイド部31bが挿入されることによって、イジェクト部材9は第1側壁部32に沿って案内される。また、ガイド溝とガイド部31bとの係合によってイジェクト部材9のガタ(カード用コネクタ1の幅方向W(図1参照)のガタ)が抑制される。
【0038】
当接部92は本体部91の一端部に形成されている。当接部92は本体部91の長手方向と直交する方向へ延びている。当接部92はSIMカード20の先端面に当接する。
【0039】
操作ボタン93は本体部91の他端部に形成されている。操作ボタン93は本体部91よりも太い。操作ボタン93は上方へ突出する突起部93aを有する。
【0040】
溝94は本体部91の上面に形成されている(図6、図8A、8B、9A、9B参照)。溝94は本体部91の長手方向に沿って延びている。溝94は始端94aと終端94bとを有する。終端94bは本体部91の上面に対してほぼ垂直な面であり、カバー7のばね部71aの先端に突き当たってイジェクト部材9の移動量を制限するストッパ部である。溝94の底面は常にカバー7のばね部71aの先端に接触する。溝94の底面にはばね部71aの弾性変形量を増やす突出部94cが形成されている。突出部94cの後側(係合部92側)には急な傾斜面が形成され、突出部94cの前側には緩やかな傾斜面が形成されている。
【0041】
カード用コネクタ1を組み立てるには、まず、コンタクト5を保持したハウジング3の後部にカバー7の前部を載せ、そのままカバー7をハウジング3の前部の方へスライドさせる。その結果、カバー7の係止片72a,73aがそれぞれハウジング3の係止突起32a,33aと係合するとともに、カバー7の第1、第2側壁72,73のばね片72b,73bの先端部がそれぞれハウジング3の第1、第2側壁部32,33の凹部32bの後端面に引っ掛かる。このようにしてカバー7がハウジング3に固定される。
【0042】
その後、ハウジング3とカバー7との間に形成された収容空間S(図3参照)内にイジェクト部材9を挿入する。このとき、イジェクト部材9の底面に形成されたガイド溝にハウジング3のガイド部31bが入るようにする。
【0043】
収容空間S内にイジェクト部材9が挿入されると、カバー7のばね部71aがイジェクト部材9の溝94内に挿入される。一旦、ばね部71aが溝94に入ると、SIMカード20の排出方向Eへイジェクト部材9を所定量以上移動させようとした場合に溝94の終端94bがばね部71aに突き当たるので、イジェクト部材9の脱落が防止される。
【0044】
以上のようにして、カード用コネクタ1が組み立てられる。なお、ハウジング3にカバー7を装着する前に、イジェクト部材9をハウジング3に配置し、その後、カバー7をハウジング3に装着してもよい。
【0045】
図7Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続される前の状態を示す断面図、図7Bは図7Aに示す状態と同じ状態のカード用コネクタの拡大断面図、図8Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続された状態を示す断面図、図8Bは図8Aに示す状態と同じ状態のカード用コネクタの拡大断面図、図9Aは図1に示すカード用コネクタに接続されたSIMカードを引き出す前の状態を示す斜視図、図9Bは同カード用コネクタからSIMカードを引き出した状態を示す斜視図である。
【0046】
カード用コネクタ1にSIMカード20を接続するには、まず、指Fで操作ボタン93を摘んでイジェクト部材9を収容空間Sから引き出す。このとき、イジェクト部材9はガイド部71c,71d,31bによって排出方向Eへ案内される。イジェクト部材9が所定量引き出されると、イジェクト部材9の溝94の終端94bがカバー7のばね部71aの先端に突き当たり、イジェクト部材9の動きが規制される(図7B参照)。
【0047】
この状態で、SIMカード20を収容空間Sに挿入する(図7A参照)。このとき、SIMカード20の先端面はイジェクト部材9の係合部92に突き当たり、係合部92を収容空間Sの奥の方へ押圧するため、イジェクト部材9はSIMカード20とともに収容空間Sの奥の方へ移動する。
【0048】
イジェクト部材9が所定量だけ収容空間Sに挿入されると、操作ボタン93がカバー7の突片71bに突き当たり、イジェクト部材9の移動が規制されるとともに、SIMカード20の動きも止まる。この状態で、SIMカード20の端子部(図示せず)はコンタクト5の接触部51に所定の接触力で接触し、コンタクト5を通じてSIMカード20がプリント基板に電気的に接続される。
【0049】
イジェクト部材9が移動する間、カバー7のばね部71aはイジェクト部材9の溝94の底面と接触するので、カード用コネクタ1の高さ方向H(図1参照)におけるイジェクト部材9のガタが抑えられる。
【0050】
また、前述のように、イジェクト部材9のガイド溝とハウジング3のガイド部31bとの係合によってカード用コネクタ1の幅方向W(図1参照)におけるイジェクト部材9のガタが抑制される。
【0051】
操作ボタン93がカバー7の突片71bに突き当たる直前に、カバー7のばね部71aはイジェクト部材9の溝94の突起部94cに相対的に乗り上げる(図8A、8B参照)。この結果、ばね部71aの弾性変形量が増してばね力が大きくなり、接触抵抗が大きくなってイジェクト部材9が動きにくくなる。これにより、不測の事態によってイジェクト部材9が動いてSIMカード20とプリント基板との電気的な接続が容易に解除されることがないようになっている。
【0052】
カード用コネクタ1に接続されたSIMカード20を抜き取るには、図9Aに示すように、イジェクト部材9の操作ボタン93を指Fで摘み、図9Bに示すように、イジェクト部材9を引き出せばよい。
【0053】
この実施形態によれば、カバー7のばね部71aによってイジェクト部材9のガタ、とりわけカード用コネクタ1の高さ方向Hのガタを抑制することができる。
【0054】
カバー7のばね部71a及びイジェクト部材9の溝94は簡単に作ることができるので、製造コストの上昇を抑制することができる。
【0055】
また、ハウジング3のガイド部31bによってイジェクト部材9の横方向のガタツキを防止することができる。
【0056】
更に、イジェクト部材9はハウジング3にカバーを装着する前でも装着した後でもハウジング3に装着できるので、カード用コネクタ1をプリント基板に実装した後にイジェクト部材9をハウジング3に装着すれば、イジェクト部材9の材料として、熱に対して強くない安価な樹脂を用いることが可能になる。
【0057】
なお、上述の実施形態では、SIMカード20の排出方向へのイジェクト部材9の所定量以上の移動を規制するストッパ部として溝94に終端94bを形成したが、必ずしも溝94にストッパ部を形成する必要はない。
【0058】
また、溝94に、イジェクト部材9がSIMカード20の挿入方向へ所定量以上押し込まれたときにカバー7のばね部71aの弾性変形量を増やす突出部94cを形成したが、必ずしも溝94の突出部94cを形成する必要はない。
【0059】
なお、上述の実施形態では、ハウジング3にガイド部31bを設け、カバー7にガイド部71c,71dを設けたが、イジェクト部材9のガイド部はどちらか一方のガイド部だけでも構わない。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1はこの発明の一実施形態に係るカード用コネクタの斜視図である。
【図2】図2は図1に示すカード用コネクタの分解斜視図である。
【図3】図3は図1に示すカード用コネクタの正面図である。
【図4】図4は図1に示すカード用コネクタにSIMカードを接続した状態を示す平面図である。
【図5A】図5Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続されている状態を示す斜視図である。
【図5B】図5Bは図5AのVB部の拡大斜視図である。
【図6】図6は図1に示すカード用コネクタのイジェクト部材の斜視図である。
【図7A】図7Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続される前の状態を示す断面図である。
【図7B】図7Bは図7Aに示す状態と同じ状態のカード用コネクタの拡大断面図である。
【図8A】図8Aは図1に示すカード用コネクタにSIMカードが接続された状態を示す断面図である。
【図8B】図8Bは図8Aに示す状態と同じ状態のカード用コネクタの拡大断面図である。
【図9A】図9Aは図1に示すカード用コネクタに接続されたSIMカードを引き出す前の状態を示す斜視図である。
【図9B】図9Bは同カード用コネクタからSIMカードを引き出した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0061】
1 カード用コネクタ(コネクタ)
3 ハウジング
31b ガイド部(ハウジング側ガイド部)
5 コンタクト
7 カバー
71a ばね部
71c,71d ガイド部(カバー側ガイド部)
9 イジェクト部材
91 本体
92 当接部
93 操作ボタン(操作部)
94 溝
94b 終端(ストッパ部)
94c 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトを保持するハウジングと、
前記ハウジングを覆うカバーと、
前記ハウジングと前記カバーとに移動可能に保持され、前記ハウジングと前記カバーとの間に挿入されたカード型電子部品を排出させるイジェクト部材とを備えているコネクタにおいて、
前記カバーは、前記イジェクト部材を前記ハウジングに向けて付勢するばね部を有し、
前記イジェクト部材は、ほぼ棒状の本体部と、この本体部の一端部に形成され、前記カード型電子部品の排出のときにそのカード型電子部品の先端に当接する当接部と、前記本体部の他端部に形成され、前記カード型電子部品の排出操作を行う操作部と、前記本体部の一端部と他端部との間に形成され、前記カバーのばね部を相対移動可能に受け容れる溝とを有する
ことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記溝に、前記カード型電子部品の排出方向への前記イジェクト部材の所定量以上の移動を規制するストッパ部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記溝に、前記イジェクト部材が前記カード型電子部品の挿入方向へ所定量以上押し込まれたときに前記カバーのばね部の弾性変形量を増やす突出部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記カバーは、前記イジェクト部材を前記カード型電子部品の挿入・排出方向へガイドするカバー側ガイド部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記イジェクト部材を前記カード型電子部品の挿入・排出方向へガイドするハウジング側ガイド部を有し、前記イジェクト部材は前記ハウジング側ガイド部が挿入されるガイド溝を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【公開番号】特開2009−110884(P2009−110884A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−284323(P2007−284323)
【出願日】平成19年10月31日(2007.10.31)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】