コネクタ
【課題】本発明は、接続信頼性が向上されたコネクタを提供する。
【解決手段】第1端子20が収容される第1ハウジング13と、第1ハウジング13と嵌合可能であると共に電線12の端末に接続された第2端子26が収容される第2ハウジング14と、を備えたコネクタ10であって、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態で第1端子20と第2端子26とは電気的に接続されるようになっており、電線12には、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられており、保持部材44は第2ハウジング14に対してボルトにより固定されている。
【解決手段】第1端子20が収容される第1ハウジング13と、第1ハウジング13と嵌合可能であると共に電線12の端末に接続された第2端子26が収容される第2ハウジング14と、を備えたコネクタ10であって、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態で第1端子20と第2端子26とは電気的に接続されるようになっており、電線12には、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられており、保持部材44は第2ハウジング14に対してボルトにより固定されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の端末に接続された端子が収容されるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電線の端末に接続された端子が収容されるコネクタとして特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタは、電気自動車等に搭載されたモータ等の機器が収容されたケースに取り付けられる第1ハウジングと、この第1ハウジングと嵌合可能であって、電線の端末に配設された第2ハウジングと、を備える。
【0003】
第1ハウジングは、第2ハウジングと嵌合可能なフード部を有する。このフード部内には、機器に電気的に接続された雄端子金具が配されている。一方、第2ハウジングには、電線の端末に接続された雌端子金具が収容されるキャビティが形成されている。雌端子金具には雄端子金具と弾性的に接触可能な弾性接触片が形成されている。第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合すると、雄端子金具に対して弾性接触片が弾性的に接触することにより、雄端子金具と雌端子金具とが電気的に接続される。この結果、電線と機器とが電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−31962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記の構成によると、例えば電線の捻回や、電線全体の重量が雌端子金具に作用すること等により、電線から雌端子金具に対して、弾性接触片が雄端子金具から離間する方向の力が加わる場合がある。すると、雌端子金具と雄端子金具との電気的な接続信頼性が低下することが懸念される。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、接続信頼性が向上されたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1端子が収容される第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能であると共に電線の端末に接続された第2端子が収容される第2ハウジングと、を備えたコネクタであって、前記電線には、前記第2端子とは別体の保持部材が取り付けられており、前記保持部材は前記第2ハウジングに対してボルトにより固定されている。
【0008】
本発明によれば、電線に取り付けられた保持部材は、第2ハウジングにボルト締めにより固定されている。これにより、例えば電線が捻回することによる力や、電線全体の重量に起因する力は、保持部材を介して第2ハウジングによって受けられる。この結果、電線から、第1端子と第2端子とを離間させる方向の力が加わった場合でも、この力は保持部材が設けられた部分で受け止められて、第1端子と第2端子とが離間することを抑制できる。これにより、第1端子と第2端子との接続信頼性を向上させることができる。
【0009】
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記電線は、芯線と、前記芯線の外周に被覆された絶縁被覆と、を備え、前記第2端子は前記絶縁被覆から露出する前記芯線の端末に接続されており、前記保持部材は前記絶縁被覆から露出する前記芯線のうち前記第2端子が接続された部分よりも前記絶縁被覆寄りに固定されていることが好ましい。
【0010】
上記の態様によれば、電線に加えられた力は、芯線に固定された保持部材を介して第2ハウジングによって受け止められるので、保持部材よりも先端側に位置する第2端子に力が作用することを確実に抑制できる。特に、絶縁被覆に保持部材が取り付けられた場合に比べて、絶縁被覆と芯線との間の滑りに起因して芯線が保持部材に対して回動することを抑制できるから、第1端子と第2端子との接続信頼性を更に向上させることができる。
【0011】
前記第2ハウジングには前記第2端子を収容するキャビティが開口して形成されており、更に前記第2ハウジングには、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が、前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に前記第2ハウジングを貫通して形成されていることが好ましい。
【0012】
第2ハウジングに、ボルトを挿通させるためのボルト挿通孔を、第2端子が収容されるキャビティの開口方向と交差する方向に貫通させた場合、ボルト挿通孔を形成するためのスライド構造が必要となるので、第2ハウジングを成形するための金型の形状が複雑になることが懸念される。これにより、金型の製造コストが上昇する結果、コネクタの製造コストが上昇することが懸念される。
【0013】
上記の態様によれば、ボルト挿通孔は、第2ハウジングに、キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に貫通して形成されているから、金型には、ボルト挿通孔を形成するためのスライド構造を設ける必要がない。この結果、金型の構造を簡素化できるので、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0014】
なお、実質的に平行とは、キャビティの開口方向とボルト挿通孔の貫通方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0015】
前記第2ハウジングには、前記ボルトに螺合されるナットを前記第2ハウジングに取り付けるためのナット取り付け孔が、前記ボルト挿通孔と連通すると共に前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に形成されていることが好ましい。
【0016】
上記の態様によれば、ナットを取り付けるためのナット取り付け孔を形成するためのスライド構造が不要となるので、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0017】
なお、実質的に平行とは、キャビティの開口方向と、ナット取り付け孔の方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0018】
前記第1ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナット取り付け孔の開口は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっていることが好ましい。
【0019】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット取り付け孔から第1ハウジング内に進入することを抑制できる。
【0020】
前記第2ハウジングには、前記ボルトが螺合されるナットがインサート成型されていることが好ましい。
【0021】
上記の態様によれば、第2ハウジングにボルトを挿通させるためのボルト挿通孔を形成する必要がないので、第2ハウジングを成形するための金型には、スライド構造を設ける必要がない。この結果、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0022】
前記第2ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナットは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっていることが好ましい。
【0023】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させることにより、水や埃等が、ナットから第1ハウジング内に進入することを抑制できる。
【0024】
前記第1ハウジングには、前記ナットを覆うカバーが装着されることが好ましい。
【0025】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させる前の状態においても、ナットから水や埃等が第1ハウジング内に進入することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、コネクタの接続信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態1に係るコネクタを示す断面図である。
【図2】コネクタを示す平断面図である。
【図3】第2ハウジングを示す正面図である。
【図4】第2ハウジングを示す背面図である。
【図5】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す側面図である。
【図6】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す平面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るコネクタを示す断面図である。
【図8】コネクタを示す平断面図である。
【図9】第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合した状態を示す側面図である。
【図10】第2ハウジングを示す一部切欠正面図である。
【図11】第2ハウジングを示す背面図である。
【図12】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す側面図である。
【図13】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6を参照しつつ説明する。本実施形態に係るコネクタ10は、例えば電気自動車やハイブリッド車において、インバータやモータ等の機器(図示せず)が収容されたケース11に取り付けられて、機器と電線12とを接続する。コネクタ10は、ケース11に取り付けられる第1ハウジング13と、ケース11の外側(図1における左側)に配されて第1ハウジング13と嵌合可能な第2ハウジング14と、を備える。
【0029】
(ケース11)
金属製のケース11には、ケース11を貫通する取り付け孔15が形成されている。ケース11には、取り付け孔15の開口縁部から、ケース11の外方(図1における左方)に突出する筒状の取り付け筒部16が形成されている。
【0030】
(第1ハウジング13)
ケース11に設けられた取り付け孔15の内部には、合成樹脂製の第1ハウジング13が嵌入されている。第1ハウジング13は、ケース11の外方に向かって開口すると共に第2ハウジング14と嵌合可能なフード部17を有する。フード部17の開口端部寄りの領域は、第1ハウジング13をケース11の取り付け孔15に取り付けた状態で、取り付け孔15の内部に嵌入される嵌入部18とされる。嵌入部18は、フード部17のうち嵌入部18と異なる部分よりも径大に形成されている。嵌入部18の外周面にはゴム製のシールリング19Aが外嵌されている。シールリング19Aの外周面と取り付け孔15の内周面とが密着することにより、ケース11と第1ハウジング13との間が液密にシールされる。
【0031】
フード部17の内部には金属製の板状をなす2つの第1端子20が配設されている(図2参照)。第1端子20のうちフード部17の内部に位置する端部には細長い板状をなすタブ部21が形成されている。また、第1端子20のうち、フード部17の開口と反対側に位置する奥壁を貫通してケース11内部(図1における右方)に突出する端部には、第1端子20を貫通する端子ボルト挿通孔22が形成されている。この端子ボルト挿通孔22内に図示しない端子ボルトが挿通されて、第1端子20と、機器に電気的に接続された端子台(図示せず)とが、ボルト締めにより接続される。
【0032】
第1ハウジング13には、第1端子20のうち端子ボルト挿通孔22が形成された側の端部同士を仕切る隔壁23が形成されている。この隔壁23により、隣り合う第1端子20同士の沿面距離を確保することができるようになっている。
【0033】
(第2ハウジング14)
図2に示すように、合成樹脂製の第2ハウジング14は、本体部24と、この本体部24から、第2ハウジング14の嵌合方向前方(図2における右方)に突出する突出部25と、を有する。本実施形態においては、突出部25は2つ並んで形成されている。
【0034】
本体部24のうち第2ハウジング14の嵌合方向(図1における右方)の前端部と、突出部25とは、第1ハウジング13のフード部17内に嵌合可能になっている。第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態で、本体部24の外周面に外嵌されたゴム製のシールリング19Bの外周面は、フード部17(嵌入部18)の内周面と密着するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14との間が液密にシールされる。
【0035】
図1に示すように、第2ハウジング14の内部には、金属製(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)の第2端子26を収容可能なキャビティ27が形成されている。キャビティ27は、本体部24の内部、及び突出部25の内部の双方に連通して形成されている。キャビティ27は、第1ハウジング13への第2ハウジング14の嵌合方向後方(図1における左方)に開口して形成されている。また、突出部25には、第2ハウジング14の嵌合方向前端部に、第1端子20が挿通される端子挿通孔28がキャビティ27の内外を連通して形成されている。
【0036】
キャビティ27の内部には第2端子26が収容されている。第2端子26は、金属製(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)の芯線29の外周を絶縁被覆30で包囲してなる電線12の端末に接続されている。詳細には、電線12の端末において絶縁被覆30を剥がし、露出した芯線29の先端寄りの位置にバレル部31がカシメ付けられることにより接続されている。第2端子26には、バレル部31に連なって接続筒部32が形成されている。この接続筒部32内には周知構造である弾性接触片(図示せず)が形成されている。弾性接触片は、接続筒部32内に挿入された第1端子20のタブ部21と、弾性的に接触可能になっている。弾性接触片がタブ部21に弾性的に接触することにより、第1端子20と第2端子26とが電気的に接続されるようになっている。
【0037】
第2ハウジング14の突出部25に形成されたキャビティ27の内壁には、キャビティ27内方に突出するランス33が形成されている。このランス33が、第2端子26の接続筒部32を構成する壁部に形成された係止孔(図示せず)と弾性的に係合することにより、第2端子26は第2ハウジング14に係止される。
【0038】
電線12は、第2ハウジング14から、第2ハウジング14の嵌合方向後方(図1における左方)へ導出されている。電線12の外周にはゴム栓34が外嵌されている。このゴム栓34の外周面と、本体部24に形成されたキャビティ27の内周面とが密着することにより、電線12と第2ハウジング14との間が液密にシールされる。第2ハウジング14には、ゴム栓34よりも、第2ハウジング14の嵌合方向後方の位置に、ゴム栓押さえ35が取り付けられている。これにより、ゴム栓34がキャビティ27から離脱することが規制されるようになっている。
【0039】
本体部24の外側には、概ね筒状をなす金属製のシールドシェル36が外嵌されている。図2に示すように、シールドシェル36は、筒状をなす本体筒部37と、本体筒部37の端縁部から放射方向に延出されたフランジ38と、を有する。フランジ38に形成した貫通孔39内にボルト40を貫通させると共に、ケース11の取り付け筒部16に形成された雌ねじ孔41にボルト40を螺合することにより、ケース11にシールドシェル36が接続されている。
【0040】
シールドシェル36の本体筒部37の外周面には金属細線からなる編組線42が外嵌されている。この編組線42は、編組線42の外側からカシメリング43をカシメ付けることにより、シールドシェル36に接続されている。第2ハウジング14から導出される電線12は、編組線42により一括して包囲されるようになっている。
【0041】
(保持部材44)
図5に示すように、電線12の端末において、絶縁被覆30は、端子金具のバレル部31の長さよりも長く剥がされている。本実施形態においては、バレル部31の2倍以上の長さに亘って絶縁被覆30が剥がされている。上述したように、絶縁被覆30が剥がされたことにより露出した芯線29の先端には、第2端子26のバレル部31がカシメ付けられている。電線12には、第2端子26よりも絶縁被覆30側(図5における右方)の位置に、第2端子26と間隔を空けて、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられている。
【0042】
保持部材44は金属板材をプレス加工することにより所定の形状に形成されている。保持部材44は、露出した芯線29の外周に巻き付くようにカシメ付けられるワイヤーバレル部45と、このワイヤーバレル部45から絶縁被覆30側に延びて形成されて、絶縁被覆30の外周に巻き付くようにカシメ付けられるインシュレーションバレル部46と、を備える。
【0043】
更に、保持部材44は、ワイヤーバレル部45のうち第2端子26側(図5における左側)の端縁から電線12の径方向外方に突出するボルト締め片47が形成されている。本実施形態においては、ボルト締め片47は電線12の延びる方向と直交する方向に延びて形成されている。ボルト締め片47には、ボルト48が挿通されるボルト挿通孔49が、電線12の延びる方向に実質的に平行な方向に、ボルト締め片47を貫通して形成されている。
【0044】
本実施形態においては、第2端子26のバレル部31を芯線29にカシメ付ける際にバレル部31を芯線29に接近させる方向と、保持部材44のワイヤーバレル部45及びインシュレーションバレル部46を芯線29及び絶縁被覆30にカシメ付ける際にワイヤーバレル部45及びインシュレーションバレル部46を芯線29及び絶縁被覆30に接近させる方向とが、反対になっている。これにより、図5及び図6に併せて示すように、第2端子26に設けられた一対のバレル部31の端部同士が当接する部分と、保持部材44に設けられた一対のワイヤーバレル部45の端部同士が当接する部分とは、芯線29に対して反対側に位置するようになっている。
【0045】
図1に示すように、保持部材44のボルト挿通孔49と、第2ハウジング14に設けられたボルト挿通孔50にボルト48が挿通されて、第2ハウジング14に設けられたナット取り付け孔51の内部に取り付けられたナット52が螺合されることにより、保持部材44は第2ハウジング14にボルト締めにより固定される。
【0046】
本実施形態においては、第2ハウジング14のボルト挿通孔50は、第2ハウジング14の本体部24に、キャビティ27の開口方向(図1における左右方向)に実質的に平行な方向に開口して設けられている。このボルト挿通孔50により、キャビティ27の内外が貫通されている。なお、実質的に平行とは、キャビティ27の開口方向とボルト挿通孔50の貫通方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0047】
また、上記したナット取り付け孔51は、第2ハウジング14の本体部24に、ボルト挿通孔50に連通すると共に、キャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に開口して形成されている。なお、実質的に平行とは、キャビティ27の開口方向と、ナット取り付け孔51の方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0048】
図3に示すように、本実施形態においては、ナット取り付け孔51の断面形状は四角形状をなしている。このナット取り付け孔51の内部に挿入されるナット52の外径形状は、ナット取り付け孔51の断面形状に倣った形状になっている。本実施形態においては、ナット52の外径形状は四角形をなしている。これにより、ナット取り付け孔51の内部に取り付けられたナット52の回動が規制される。
【0049】
図1に示すように、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態においては、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13のフード部17内に位置するようになっている。更に、ナット取り付け孔51の開口が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。
【0050】
(作用、効果)
続いて、本実施形態に係るコネクタ10の作用、効果について説明する。本実施形態においては、電線12に、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられている。この保持部材44は第2ハウジング14に対してボルト48により固定されている。これにより、例えば電線12が捻回することによる力や、電線12全体の重量に起因する力等が、電線12に作用しても、この力は保持部材44を介して第2ハウジング14によって受けられる。この結果、例えば、電線12から、第1端子20と第2端子26とを離間させる方向の力が加わった場合でも、この力は保持部材44が設けられた部分で受け止められ。これにより、第1端子20と第2端子26とが離間することや、第1端子20と第2端子26との接圧が低下することを抑制できる。これにより、第1端子20と第2端子26との接続信頼性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、保持部材44は,絶縁被覆30から露出する芯線29のうち第2端子26が接続された部分よりも絶縁被覆30寄りに固定されている。これにより、電線12に加えられた力は、芯線29に固定された保持部材44を介して第2ハウジング14によって受け止められるので、保持部材44よりも先端側に接続された第2端子26に力が作用することを確実に抑制できる。特に、絶縁被覆30に保持部材44が取り付けられた場合に比べて、絶縁被覆30と芯線29との間の滑りに起因して芯線29が保持部材44に対して回動することを抑制できるから、第1端子20と第2端子26との接続信頼性を更に向上させることができる。
【0052】
また、第2ハウジング14に、ボルト48を挿通させるためのボルト挿通孔50を、第2端子26が収容されるキャビティ27の開口方向と交差する方向に第2ハウジング14を貫通して形成した場合、ボルト挿通孔50を形成するためのスライド構造が必要となる。このため、第2ハウジング14を成形するための金型の形状が複雑になることが懸念される。これにより、金型の製造コストが上昇する結果、コネクタ10の製造コストが上昇することが懸念される。
【0053】
上記の点に鑑み、本実施形態においては、第2ハウジング14には、ボルト挿通孔50が、キャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に第2ハウジング14を貫通して形成されている。これにより、第2ハウジング14を成形するための金型には、ボルト挿通孔50を形成するためのスライド構造を設ける必要がない。この結果、金型の構造を簡素化できるので、コネクタ10の製造コストを低減することができる。
【0054】
更に、本実施形態では、第2ハウジング14には、ボルト48に螺合されるナット52を第2ハウジング14に取り付けるためのナット取り付け孔51が、ボルト挿通孔50と連通すると共にキャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に形成されている。これにより、ナット取り付け孔51を形成するためのスライド構造が不要となるので、コネクタ10の製造コストを更に低減することができる。
【0055】
また、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させた状態で、フード部17内に位置するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット取り付け孔51から第1ハウジング13内に進入することを抑制できる。
【0056】
更に、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとによって液密にシールされた空間内に位置するようになっているので、ナット取り付け孔51からボルト挿通孔50を介してキャビティ27内に水や埃等が進入することを確実に抑制できる。
【0057】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7ないし図13を参照しつつ説明する。本実施形態においては、図12に示すように、ボルト締め片60は、ワイヤーバレルから電線12の径方向外方(図12における上方)に直角曲げされた後、更に、電線12の先端方向(図12における左方)に直角曲げされて、全体としてクランク状をなしている。ボルト締め片60の先端部寄りの位置には、ボルト締め片60を貫通するボルト挿通孔61が形成されている。
【0058】
図12及び図13に併せて示すように、ボルト締め片60のボルト挿通孔61は、第2端子26及び保持部材44が電線12の正規位置にカシメ付けられた状態で、第2端子26のうち、接続筒部32と、バレル部31との間に対応する位置に配されるようになっている。
【0059】
図7に示すように、第2ハウジング14の本体部24には、キャビティ27内に挿入された保持部材44のボルト締め片60が挿通される挿通孔62が、キャビティ27の開口方向(図7における左右方向)と実質的に平行な方向に第2ハウジング14を貫通して形成されている。この挿通孔62によりキャビティ27の内外が連通されている。
【0060】
第2端子26及び保持部材44がキャビティ27内の正規位置に収容された状態で、第2ハウジング14のうち、ボルト締め片60のボルト挿通孔61に対応する位置には、ナット63が第2ハウジング14にインサート成型されている。ボルト締め片60のボルト挿通孔61にボルト64が挿通されて、更にナット63に螺合されることにより、ボルト締め片60が第2ハウジング14に固定される。
【0061】
ボルト締め片60が第2ハウジング14にボルト締めされた状態で、ボルト64の軸部の先端は、第2端子26の接続筒部32とバレル部31の間の位置に配されており、ボルト64と接続筒部32とが干渉することが抑制されるようになっている。
【0062】
図7及び図8に併せて示すように、第2ハウジング14には、ボルト64の頭部を覆う合成樹脂製のカバー65が取り付けられている。図9に示すように、カバー65の側面には弾性係止片66が形成されており、第2ハウジング14には、弾性係止片66に対応する位置に係止爪67が突設されている。この係止爪67に、弾性係止片66が弾性的に係止することにより、カバー65が第2ハウジング14に組み付けられるようになっている。
【0063】
図7に示すように、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合された状態で、ナット63は、第1ハウジング13のフード部17内に位置するようになっている。更に、ナット63が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。
【0064】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0065】
本実施形態によれば、第2ハウジング14には、ボルト64が螺合されるナット63がインサート成型されている。このため、第2ハウジング14に、ボルト64を挿通させるためのボルト挿通孔を形成する必要がない。この結果、第2ハウジング14を成形するための金型にスライド構造を設けなくてもよいので、コネクタ10の製造コストを低減することができる。
【0066】
また、ナット63は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させた状態で、フード部17内に位置するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット63から第1ハウジング13内に進入することを抑制できる。
【0067】
更に、ナット63が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。これにより、ナット63からキャビティ27内へ水や埃等が進入することを確実に抑制できる。
【0068】
その上、第2ハウジング14には、ナット63を覆うカバー65が装着される。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させる前の状態においても、ナット63から水や埃等が第1ハウジング13内に進入することを抑制することができる。
【0069】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態においては、保持部材44は芯線29及び絶縁被覆30の双方にかしめられる構成としたが、これに限られず、保持部材44は、芯線29のみにかしめられる構成としてもよく、また、絶縁被覆30にのみかしめられる構成としてもよい。
(2)本実施形態においては、保持部材44は金属製であったが、これに限られず、保持部材44は合成樹脂製であってもよい。保持部材44を合成樹脂製とする場合には、例えば、合成樹脂材を電線12にモールド成形することにより保持部材44を形成してもよい。
(3)本実施形態においては、第1端子20はタブ部21を有する雄端子金具とし、第1端子20は接続筒部32を有する雌端子金具としたが、これに限られず、第1端子20を雌端子金具とし、第2端子26を雄端子金具としてもよい。また、第1端子20と第2端子26の双方を板状とし、第1端子20及び第2端子26を重ね合わせた状態でボルト締めにより固定する構成としてもよい。
(4)本実施形態に係るコネクタ10は、第1ハウジング13が機器に取り付けられる機器用のコネクタ10としたが、これに限られず、第1ハウジング13は電線12の端末に接続された第1端子20を収容する構成としてもよい。
(5)実施形態1においては、ボルト挿通孔50は、キャビティ27の開口方向と実質的に平行に第2ハウジング14を貫通する構成としたが、これに限られず、ボルト挿通孔50は、キャビティ27の開口方向と交差する方向に第2ハウジング14を貫通して形成される構成としてもよい。
(6)実施形態1においては、ナット取り付け孔51は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態でフード部17内に位置する構成としたが、これに限られず、ナット取り付け孔51は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態でフード部17の外部に位置する構成としてもよい。この場合には、ナット取り付け孔51を塞ぐ蓋部材(ゴム栓等)を取り付ける構成としてもよい。
(7)実施形態2において、第2ハウジング14にインサート成型されるナット63は、袋ナットでもよい。
(8)実施形態2においては、ナット63を覆うカバー65は、省略してもよい。
【符号の説明】
【0070】
10…コネクタ
12…電線
13…第1ハウジング
14…第2ハウジング
17…フード部
20…第1端子
26…第2端子
27…キャビティ
29…芯線
30…絶縁被覆
44…保持部材
48…ボルト
50…ボルト挿通孔
52,63…ナット
51…ナット取り付け孔
65…カバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の端末に接続された端子が収容されるコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電線の端末に接続された端子が収容されるコネクタとして特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタは、電気自動車等に搭載されたモータ等の機器が収容されたケースに取り付けられる第1ハウジングと、この第1ハウジングと嵌合可能であって、電線の端末に配設された第2ハウジングと、を備える。
【0003】
第1ハウジングは、第2ハウジングと嵌合可能なフード部を有する。このフード部内には、機器に電気的に接続された雄端子金具が配されている。一方、第2ハウジングには、電線の端末に接続された雌端子金具が収容されるキャビティが形成されている。雌端子金具には雄端子金具と弾性的に接触可能な弾性接触片が形成されている。第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合すると、雄端子金具に対して弾性接触片が弾性的に接触することにより、雄端子金具と雌端子金具とが電気的に接続される。この結果、電線と機器とが電気的に接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−31962号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら上記の構成によると、例えば電線の捻回や、電線全体の重量が雌端子金具に作用すること等により、電線から雌端子金具に対して、弾性接触片が雄端子金具から離間する方向の力が加わる場合がある。すると、雌端子金具と雄端子金具との電気的な接続信頼性が低下することが懸念される。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、接続信頼性が向上されたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1端子が収容される第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能であると共に電線の端末に接続された第2端子が収容される第2ハウジングと、を備えたコネクタであって、前記電線には、前記第2端子とは別体の保持部材が取り付けられており、前記保持部材は前記第2ハウジングに対してボルトにより固定されている。
【0008】
本発明によれば、電線に取り付けられた保持部材は、第2ハウジングにボルト締めにより固定されている。これにより、例えば電線が捻回することによる力や、電線全体の重量に起因する力は、保持部材を介して第2ハウジングによって受けられる。この結果、電線から、第1端子と第2端子とを離間させる方向の力が加わった場合でも、この力は保持部材が設けられた部分で受け止められて、第1端子と第2端子とが離間することを抑制できる。これにより、第1端子と第2端子との接続信頼性を向上させることができる。
【0009】
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記電線は、芯線と、前記芯線の外周に被覆された絶縁被覆と、を備え、前記第2端子は前記絶縁被覆から露出する前記芯線の端末に接続されており、前記保持部材は前記絶縁被覆から露出する前記芯線のうち前記第2端子が接続された部分よりも前記絶縁被覆寄りに固定されていることが好ましい。
【0010】
上記の態様によれば、電線に加えられた力は、芯線に固定された保持部材を介して第2ハウジングによって受け止められるので、保持部材よりも先端側に位置する第2端子に力が作用することを確実に抑制できる。特に、絶縁被覆に保持部材が取り付けられた場合に比べて、絶縁被覆と芯線との間の滑りに起因して芯線が保持部材に対して回動することを抑制できるから、第1端子と第2端子との接続信頼性を更に向上させることができる。
【0011】
前記第2ハウジングには前記第2端子を収容するキャビティが開口して形成されており、更に前記第2ハウジングには、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が、前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に前記第2ハウジングを貫通して形成されていることが好ましい。
【0012】
第2ハウジングに、ボルトを挿通させるためのボルト挿通孔を、第2端子が収容されるキャビティの開口方向と交差する方向に貫通させた場合、ボルト挿通孔を形成するためのスライド構造が必要となるので、第2ハウジングを成形するための金型の形状が複雑になることが懸念される。これにより、金型の製造コストが上昇する結果、コネクタの製造コストが上昇することが懸念される。
【0013】
上記の態様によれば、ボルト挿通孔は、第2ハウジングに、キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に貫通して形成されているから、金型には、ボルト挿通孔を形成するためのスライド構造を設ける必要がない。この結果、金型の構造を簡素化できるので、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0014】
なお、実質的に平行とは、キャビティの開口方向とボルト挿通孔の貫通方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0015】
前記第2ハウジングには、前記ボルトに螺合されるナットを前記第2ハウジングに取り付けるためのナット取り付け孔が、前記ボルト挿通孔と連通すると共に前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に形成されていることが好ましい。
【0016】
上記の態様によれば、ナットを取り付けるためのナット取り付け孔を形成するためのスライド構造が不要となるので、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0017】
なお、実質的に平行とは、キャビティの開口方向と、ナット取り付け孔の方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0018】
前記第1ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナット取り付け孔の開口は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっていることが好ましい。
【0019】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット取り付け孔から第1ハウジング内に進入することを抑制できる。
【0020】
前記第2ハウジングには、前記ボルトが螺合されるナットがインサート成型されていることが好ましい。
【0021】
上記の態様によれば、第2ハウジングにボルトを挿通させるためのボルト挿通孔を形成する必要がないので、第2ハウジングを成形するための金型には、スライド構造を設ける必要がない。この結果、コネクタの製造コストを低減することができる。
【0022】
前記第2ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナットは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっていることが好ましい。
【0023】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させることにより、水や埃等が、ナットから第1ハウジング内に進入することを抑制できる。
【0024】
前記第1ハウジングには、前記ナットを覆うカバーが装着されることが好ましい。
【0025】
上記の態様によれば、第1ハウジングと第2ハウジングとを嵌合させる前の状態においても、ナットから水や埃等が第1ハウジング内に進入することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、コネクタの接続信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施形態1に係るコネクタを示す断面図である。
【図2】コネクタを示す平断面図である。
【図3】第2ハウジングを示す正面図である。
【図4】第2ハウジングを示す背面図である。
【図5】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す側面図である。
【図6】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す平面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係るコネクタを示す断面図である。
【図8】コネクタを示す平断面図である。
【図9】第1ハウジングと第2ハウジングとが嵌合した状態を示す側面図である。
【図10】第2ハウジングを示す一部切欠正面図である。
【図11】第2ハウジングを示す背面図である。
【図12】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す側面図である。
【図13】電線に保持部材と第2端子とがカシメ付けられた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6を参照しつつ説明する。本実施形態に係るコネクタ10は、例えば電気自動車やハイブリッド車において、インバータやモータ等の機器(図示せず)が収容されたケース11に取り付けられて、機器と電線12とを接続する。コネクタ10は、ケース11に取り付けられる第1ハウジング13と、ケース11の外側(図1における左側)に配されて第1ハウジング13と嵌合可能な第2ハウジング14と、を備える。
【0029】
(ケース11)
金属製のケース11には、ケース11を貫通する取り付け孔15が形成されている。ケース11には、取り付け孔15の開口縁部から、ケース11の外方(図1における左方)に突出する筒状の取り付け筒部16が形成されている。
【0030】
(第1ハウジング13)
ケース11に設けられた取り付け孔15の内部には、合成樹脂製の第1ハウジング13が嵌入されている。第1ハウジング13は、ケース11の外方に向かって開口すると共に第2ハウジング14と嵌合可能なフード部17を有する。フード部17の開口端部寄りの領域は、第1ハウジング13をケース11の取り付け孔15に取り付けた状態で、取り付け孔15の内部に嵌入される嵌入部18とされる。嵌入部18は、フード部17のうち嵌入部18と異なる部分よりも径大に形成されている。嵌入部18の外周面にはゴム製のシールリング19Aが外嵌されている。シールリング19Aの外周面と取り付け孔15の内周面とが密着することにより、ケース11と第1ハウジング13との間が液密にシールされる。
【0031】
フード部17の内部には金属製の板状をなす2つの第1端子20が配設されている(図2参照)。第1端子20のうちフード部17の内部に位置する端部には細長い板状をなすタブ部21が形成されている。また、第1端子20のうち、フード部17の開口と反対側に位置する奥壁を貫通してケース11内部(図1における右方)に突出する端部には、第1端子20を貫通する端子ボルト挿通孔22が形成されている。この端子ボルト挿通孔22内に図示しない端子ボルトが挿通されて、第1端子20と、機器に電気的に接続された端子台(図示せず)とが、ボルト締めにより接続される。
【0032】
第1ハウジング13には、第1端子20のうち端子ボルト挿通孔22が形成された側の端部同士を仕切る隔壁23が形成されている。この隔壁23により、隣り合う第1端子20同士の沿面距離を確保することができるようになっている。
【0033】
(第2ハウジング14)
図2に示すように、合成樹脂製の第2ハウジング14は、本体部24と、この本体部24から、第2ハウジング14の嵌合方向前方(図2における右方)に突出する突出部25と、を有する。本実施形態においては、突出部25は2つ並んで形成されている。
【0034】
本体部24のうち第2ハウジング14の嵌合方向(図1における右方)の前端部と、突出部25とは、第1ハウジング13のフード部17内に嵌合可能になっている。第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態で、本体部24の外周面に外嵌されたゴム製のシールリング19Bの外周面は、フード部17(嵌入部18)の内周面と密着するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14との間が液密にシールされる。
【0035】
図1に示すように、第2ハウジング14の内部には、金属製(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)の第2端子26を収容可能なキャビティ27が形成されている。キャビティ27は、本体部24の内部、及び突出部25の内部の双方に連通して形成されている。キャビティ27は、第1ハウジング13への第2ハウジング14の嵌合方向後方(図1における左方)に開口して形成されている。また、突出部25には、第2ハウジング14の嵌合方向前端部に、第1端子20が挿通される端子挿通孔28がキャビティ27の内外を連通して形成されている。
【0036】
キャビティ27の内部には第2端子26が収容されている。第2端子26は、金属製(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)の芯線29の外周を絶縁被覆30で包囲してなる電線12の端末に接続されている。詳細には、電線12の端末において絶縁被覆30を剥がし、露出した芯線29の先端寄りの位置にバレル部31がカシメ付けられることにより接続されている。第2端子26には、バレル部31に連なって接続筒部32が形成されている。この接続筒部32内には周知構造である弾性接触片(図示せず)が形成されている。弾性接触片は、接続筒部32内に挿入された第1端子20のタブ部21と、弾性的に接触可能になっている。弾性接触片がタブ部21に弾性的に接触することにより、第1端子20と第2端子26とが電気的に接続されるようになっている。
【0037】
第2ハウジング14の突出部25に形成されたキャビティ27の内壁には、キャビティ27内方に突出するランス33が形成されている。このランス33が、第2端子26の接続筒部32を構成する壁部に形成された係止孔(図示せず)と弾性的に係合することにより、第2端子26は第2ハウジング14に係止される。
【0038】
電線12は、第2ハウジング14から、第2ハウジング14の嵌合方向後方(図1における左方)へ導出されている。電線12の外周にはゴム栓34が外嵌されている。このゴム栓34の外周面と、本体部24に形成されたキャビティ27の内周面とが密着することにより、電線12と第2ハウジング14との間が液密にシールされる。第2ハウジング14には、ゴム栓34よりも、第2ハウジング14の嵌合方向後方の位置に、ゴム栓押さえ35が取り付けられている。これにより、ゴム栓34がキャビティ27から離脱することが規制されるようになっている。
【0039】
本体部24の外側には、概ね筒状をなす金属製のシールドシェル36が外嵌されている。図2に示すように、シールドシェル36は、筒状をなす本体筒部37と、本体筒部37の端縁部から放射方向に延出されたフランジ38と、を有する。フランジ38に形成した貫通孔39内にボルト40を貫通させると共に、ケース11の取り付け筒部16に形成された雌ねじ孔41にボルト40を螺合することにより、ケース11にシールドシェル36が接続されている。
【0040】
シールドシェル36の本体筒部37の外周面には金属細線からなる編組線42が外嵌されている。この編組線42は、編組線42の外側からカシメリング43をカシメ付けることにより、シールドシェル36に接続されている。第2ハウジング14から導出される電線12は、編組線42により一括して包囲されるようになっている。
【0041】
(保持部材44)
図5に示すように、電線12の端末において、絶縁被覆30は、端子金具のバレル部31の長さよりも長く剥がされている。本実施形態においては、バレル部31の2倍以上の長さに亘って絶縁被覆30が剥がされている。上述したように、絶縁被覆30が剥がされたことにより露出した芯線29の先端には、第2端子26のバレル部31がカシメ付けられている。電線12には、第2端子26よりも絶縁被覆30側(図5における右方)の位置に、第2端子26と間隔を空けて、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられている。
【0042】
保持部材44は金属板材をプレス加工することにより所定の形状に形成されている。保持部材44は、露出した芯線29の外周に巻き付くようにカシメ付けられるワイヤーバレル部45と、このワイヤーバレル部45から絶縁被覆30側に延びて形成されて、絶縁被覆30の外周に巻き付くようにカシメ付けられるインシュレーションバレル部46と、を備える。
【0043】
更に、保持部材44は、ワイヤーバレル部45のうち第2端子26側(図5における左側)の端縁から電線12の径方向外方に突出するボルト締め片47が形成されている。本実施形態においては、ボルト締め片47は電線12の延びる方向と直交する方向に延びて形成されている。ボルト締め片47には、ボルト48が挿通されるボルト挿通孔49が、電線12の延びる方向に実質的に平行な方向に、ボルト締め片47を貫通して形成されている。
【0044】
本実施形態においては、第2端子26のバレル部31を芯線29にカシメ付ける際にバレル部31を芯線29に接近させる方向と、保持部材44のワイヤーバレル部45及びインシュレーションバレル部46を芯線29及び絶縁被覆30にカシメ付ける際にワイヤーバレル部45及びインシュレーションバレル部46を芯線29及び絶縁被覆30に接近させる方向とが、反対になっている。これにより、図5及び図6に併せて示すように、第2端子26に設けられた一対のバレル部31の端部同士が当接する部分と、保持部材44に設けられた一対のワイヤーバレル部45の端部同士が当接する部分とは、芯線29に対して反対側に位置するようになっている。
【0045】
図1に示すように、保持部材44のボルト挿通孔49と、第2ハウジング14に設けられたボルト挿通孔50にボルト48が挿通されて、第2ハウジング14に設けられたナット取り付け孔51の内部に取り付けられたナット52が螺合されることにより、保持部材44は第2ハウジング14にボルト締めにより固定される。
【0046】
本実施形態においては、第2ハウジング14のボルト挿通孔50は、第2ハウジング14の本体部24に、キャビティ27の開口方向(図1における左右方向)に実質的に平行な方向に開口して設けられている。このボルト挿通孔50により、キャビティ27の内外が貫通されている。なお、実質的に平行とは、キャビティ27の開口方向とボルト挿通孔50の貫通方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0047】
また、上記したナット取り付け孔51は、第2ハウジング14の本体部24に、ボルト挿通孔50に連通すると共に、キャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に開口して形成されている。なお、実質的に平行とは、キャビティ27の開口方向と、ナット取り付け孔51の方向とが平行な場合と、平行ではないが略平行な場合の双方を含む。
【0048】
図3に示すように、本実施形態においては、ナット取り付け孔51の断面形状は四角形状をなしている。このナット取り付け孔51の内部に挿入されるナット52の外径形状は、ナット取り付け孔51の断面形状に倣った形状になっている。本実施形態においては、ナット52の外径形状は四角形をなしている。これにより、ナット取り付け孔51の内部に取り付けられたナット52の回動が規制される。
【0049】
図1に示すように、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態においては、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13のフード部17内に位置するようになっている。更に、ナット取り付け孔51の開口が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。
【0050】
(作用、効果)
続いて、本実施形態に係るコネクタ10の作用、効果について説明する。本実施形態においては、電線12に、第2端子26とは別体の保持部材44が取り付けられている。この保持部材44は第2ハウジング14に対してボルト48により固定されている。これにより、例えば電線12が捻回することによる力や、電線12全体の重量に起因する力等が、電線12に作用しても、この力は保持部材44を介して第2ハウジング14によって受けられる。この結果、例えば、電線12から、第1端子20と第2端子26とを離間させる方向の力が加わった場合でも、この力は保持部材44が設けられた部分で受け止められ。これにより、第1端子20と第2端子26とが離間することや、第1端子20と第2端子26との接圧が低下することを抑制できる。これにより、第1端子20と第2端子26との接続信頼性を向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、保持部材44は,絶縁被覆30から露出する芯線29のうち第2端子26が接続された部分よりも絶縁被覆30寄りに固定されている。これにより、電線12に加えられた力は、芯線29に固定された保持部材44を介して第2ハウジング14によって受け止められるので、保持部材44よりも先端側に接続された第2端子26に力が作用することを確実に抑制できる。特に、絶縁被覆30に保持部材44が取り付けられた場合に比べて、絶縁被覆30と芯線29との間の滑りに起因して芯線29が保持部材44に対して回動することを抑制できるから、第1端子20と第2端子26との接続信頼性を更に向上させることができる。
【0052】
また、第2ハウジング14に、ボルト48を挿通させるためのボルト挿通孔50を、第2端子26が収容されるキャビティ27の開口方向と交差する方向に第2ハウジング14を貫通して形成した場合、ボルト挿通孔50を形成するためのスライド構造が必要となる。このため、第2ハウジング14を成形するための金型の形状が複雑になることが懸念される。これにより、金型の製造コストが上昇する結果、コネクタ10の製造コストが上昇することが懸念される。
【0053】
上記の点に鑑み、本実施形態においては、第2ハウジング14には、ボルト挿通孔50が、キャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に第2ハウジング14を貫通して形成されている。これにより、第2ハウジング14を成形するための金型には、ボルト挿通孔50を形成するためのスライド構造を設ける必要がない。この結果、金型の構造を簡素化できるので、コネクタ10の製造コストを低減することができる。
【0054】
更に、本実施形態では、第2ハウジング14には、ボルト48に螺合されるナット52を第2ハウジング14に取り付けるためのナット取り付け孔51が、ボルト挿通孔50と連通すると共にキャビティ27の開口方向と実質的に平行な方向に形成されている。これにより、ナット取り付け孔51を形成するためのスライド構造が不要となるので、コネクタ10の製造コストを更に低減することができる。
【0055】
また、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させた状態で、フード部17内に位置するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット取り付け孔51から第1ハウジング13内に進入することを抑制できる。
【0056】
更に、ナット取り付け孔51の開口は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとによって液密にシールされた空間内に位置するようになっているので、ナット取り付け孔51からボルト挿通孔50を介してキャビティ27内に水や埃等が進入することを確実に抑制できる。
【0057】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図7ないし図13を参照しつつ説明する。本実施形態においては、図12に示すように、ボルト締め片60は、ワイヤーバレルから電線12の径方向外方(図12における上方)に直角曲げされた後、更に、電線12の先端方向(図12における左方)に直角曲げされて、全体としてクランク状をなしている。ボルト締め片60の先端部寄りの位置には、ボルト締め片60を貫通するボルト挿通孔61が形成されている。
【0058】
図12及び図13に併せて示すように、ボルト締め片60のボルト挿通孔61は、第2端子26及び保持部材44が電線12の正規位置にカシメ付けられた状態で、第2端子26のうち、接続筒部32と、バレル部31との間に対応する位置に配されるようになっている。
【0059】
図7に示すように、第2ハウジング14の本体部24には、キャビティ27内に挿入された保持部材44のボルト締め片60が挿通される挿通孔62が、キャビティ27の開口方向(図7における左右方向)と実質的に平行な方向に第2ハウジング14を貫通して形成されている。この挿通孔62によりキャビティ27の内外が連通されている。
【0060】
第2端子26及び保持部材44がキャビティ27内の正規位置に収容された状態で、第2ハウジング14のうち、ボルト締め片60のボルト挿通孔61に対応する位置には、ナット63が第2ハウジング14にインサート成型されている。ボルト締め片60のボルト挿通孔61にボルト64が挿通されて、更にナット63に螺合されることにより、ボルト締め片60が第2ハウジング14に固定される。
【0061】
ボルト締め片60が第2ハウジング14にボルト締めされた状態で、ボルト64の軸部の先端は、第2端子26の接続筒部32とバレル部31の間の位置に配されており、ボルト64と接続筒部32とが干渉することが抑制されるようになっている。
【0062】
図7及び図8に併せて示すように、第2ハウジング14には、ボルト64の頭部を覆う合成樹脂製のカバー65が取り付けられている。図9に示すように、カバー65の側面には弾性係止片66が形成されており、第2ハウジング14には、弾性係止片66に対応する位置に係止爪67が突設されている。この係止爪67に、弾性係止片66が弾性的に係止することにより、カバー65が第2ハウジング14に組み付けられるようになっている。
【0063】
図7に示すように、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合された状態で、ナット63は、第1ハウジング13のフード部17内に位置するようになっている。更に、ナット63が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。
【0064】
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0065】
本実施形態によれば、第2ハウジング14には、ボルト64が螺合されるナット63がインサート成型されている。このため、第2ハウジング14に、ボルト64を挿通させるためのボルト挿通孔を形成する必要がない。この結果、第2ハウジング14を成形するための金型にスライド構造を設けなくてもよいので、コネクタ10の製造コストを低減することができる。
【0066】
また、ナット63は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させた状態で、フード部17内に位置するようになっている。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させることにより、水や埃等が、ナット63から第1ハウジング13内に進入することを抑制できる。
【0067】
更に、ナット63が位置する領域は、第1ハウジング13のシールリング19Aと、第2ハウジング14のシールリング19Bとにより液密にシールされた領域となっている。これにより、ナット63からキャビティ27内へ水や埃等が進入することを確実に抑制できる。
【0068】
その上、第2ハウジング14には、ナット63を覆うカバー65が装着される。これにより、第1ハウジング13と第2ハウジング14とを嵌合させる前の状態においても、ナット63から水や埃等が第1ハウジング13内に進入することを抑制することができる。
【0069】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本実施形態においては、保持部材44は芯線29及び絶縁被覆30の双方にかしめられる構成としたが、これに限られず、保持部材44は、芯線29のみにかしめられる構成としてもよく、また、絶縁被覆30にのみかしめられる構成としてもよい。
(2)本実施形態においては、保持部材44は金属製であったが、これに限られず、保持部材44は合成樹脂製であってもよい。保持部材44を合成樹脂製とする場合には、例えば、合成樹脂材を電線12にモールド成形することにより保持部材44を形成してもよい。
(3)本実施形態においては、第1端子20はタブ部21を有する雄端子金具とし、第1端子20は接続筒部32を有する雌端子金具としたが、これに限られず、第1端子20を雌端子金具とし、第2端子26を雄端子金具としてもよい。また、第1端子20と第2端子26の双方を板状とし、第1端子20及び第2端子26を重ね合わせた状態でボルト締めにより固定する構成としてもよい。
(4)本実施形態に係るコネクタ10は、第1ハウジング13が機器に取り付けられる機器用のコネクタ10としたが、これに限られず、第1ハウジング13は電線12の端末に接続された第1端子20を収容する構成としてもよい。
(5)実施形態1においては、ボルト挿通孔50は、キャビティ27の開口方向と実質的に平行に第2ハウジング14を貫通する構成としたが、これに限られず、ボルト挿通孔50は、キャビティ27の開口方向と交差する方向に第2ハウジング14を貫通して形成される構成としてもよい。
(6)実施形態1においては、ナット取り付け孔51は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態でフード部17内に位置する構成としたが、これに限られず、ナット取り付け孔51は、第1ハウジング13と第2ハウジング14とが嵌合した状態でフード部17の外部に位置する構成としてもよい。この場合には、ナット取り付け孔51を塞ぐ蓋部材(ゴム栓等)を取り付ける構成としてもよい。
(7)実施形態2において、第2ハウジング14にインサート成型されるナット63は、袋ナットでもよい。
(8)実施形態2においては、ナット63を覆うカバー65は、省略してもよい。
【符号の説明】
【0070】
10…コネクタ
12…電線
13…第1ハウジング
14…第2ハウジング
17…フード部
20…第1端子
26…第2端子
27…キャビティ
29…芯線
30…絶縁被覆
44…保持部材
48…ボルト
50…ボルト挿通孔
52,63…ナット
51…ナット取り付け孔
65…カバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端子が収容される第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能であると共に電線の端末に接続された第2端子が収容される第2ハウジングと、を備えたコネクタであって、
前記電線には、前記第2端子とは別体の保持部材が取り付けられており、前記保持部材は前記第2ハウジングに対してボルトにより固定されているコネクタ。
【請求項2】
前記電線は、芯線と、前記芯線の外周に被覆された絶縁被覆と、を備え、前記第2端子は前記絶縁被覆から露出する前記芯線の端末に接続されており、前記保持部材は前記絶縁被覆から露出する前記芯線のうち前記第2端子が接続された部分よりも前記絶縁被覆寄りに固定されている請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第2ハウジングには前記第2端子を収容するキャビティが開口して形成されており、更に前記第2ハウジングには、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が、前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に前記第2ハウジングを貫通して形成されている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第2ハウジングには、前記ボルトに螺合されるナットを前記第2ハウジングに取り付けるためのナット取り付け孔が、前記ボルト挿通孔と連通すると共に前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に形成されている請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナット取り付け孔の開口は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっている請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第2ハウジングには、前記ボルトが螺合されるナットがインサート成型されている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第2ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナットは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっている請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1ハウジングには、前記ナットを覆うカバーが装着される請求項6または請求項7に記載のコネクタ。
【請求項1】
第1端子が収容される第1ハウジングと、前記第1ハウジングと嵌合可能であると共に電線の端末に接続された第2端子が収容される第2ハウジングと、を備えたコネクタであって、
前記電線には、前記第2端子とは別体の保持部材が取り付けられており、前記保持部材は前記第2ハウジングに対してボルトにより固定されているコネクタ。
【請求項2】
前記電線は、芯線と、前記芯線の外周に被覆された絶縁被覆と、を備え、前記第2端子は前記絶縁被覆から露出する前記芯線の端末に接続されており、前記保持部材は前記絶縁被覆から露出する前記芯線のうち前記第2端子が接続された部分よりも前記絶縁被覆寄りに固定されている請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第2ハウジングには前記第2端子を収容するキャビティが開口して形成されており、更に前記第2ハウジングには、前記ボルトが挿通されるボルト挿通孔が、前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に前記第2ハウジングを貫通して形成されている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第2ハウジングには、前記ボルトに螺合されるナットを前記第2ハウジングに取り付けるためのナット取り付け孔が、前記ボルト挿通孔と連通すると共に前記キャビティの開口方向と実質的に平行な方向に形成されている請求項3に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記第1ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナット取り付け孔の開口は、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっている請求項4に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第2ハウジングには、前記ボルトが螺合されるナットがインサート成型されている請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第2ハウジングには前記第2ハウジングを嵌合可能なフード部が形成されており、前記ナットは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとを嵌合させた状態で、前記フード部内に位置するようになっている請求項6に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記第1ハウジングには、前記ナットを覆うカバーが装着される請求項6または請求項7に記載のコネクタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−222445(P2011−222445A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93181(P2010−93181)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】
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