説明

コモンモードノイズフィルタ、信号伝送ケーブル及びケーブル中継コネクタ

【課題】コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができるコモンモードノイズフィルタを得ることを目的とする。
【解決手段】ディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、コモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイル2a,2bを信号線1a,1bに対して直列に接続するとともに、そのディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、そのコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを信号線1a,1bに対して並列に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズを減衰させるコモンモードノイズフィルタと、そのコモンモードノイズフィルタを内装している信号伝送ケーブル及びケーブル中継コネクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コモンモードノイズフィルタは、差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズを減衰させるためのフィルタである。
ここで、差動信号線路は、本来、ディファレンシャルモード信号(互いの振幅が同一で、かつ、位相が逆位相の信号)を伝搬する一対の信号線であるが、そのディファレンシャルモード信号を伝搬する際、コモンモードノイズを一緒に伝搬してしまうことがある。
コモンモードノイズは、互いの振幅が同一で、かつ、位相が同一の信号であり、放射ノイズ、データエラーや、装置誤作動の要因となり得るものである。
【0003】
図24は以下の特許文献1に開示されているコモンモードノイズフィルタの概略構成を示す回路図である。
図24において、差動信号線路101は信号線101aと信号線101bから構成されている。
信号線101aと信号線101bは互いの振幅が同一で、かつ、位相が逆位相の信号であるディファレンシャルモード信号を伝搬する。
【0004】
コモンモードチョークコイル102aは信号線101aに対して直列に接続されており、信号線101aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線101aを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
コモンモードチョークコイル102bは信号線101bに対して直列に接続されており、信号線101bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線101bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
【0005】
信号線101aの一方の端部は入出力端子103aと接続され、他方の端部は入出力端子104aと接続されている。
信号線101bの一方の端部は入出力端子103bと接続され、他方の端部は入出力端子104bと接続されている。
【0006】
次に動作について説明する。
コモンモードチョークコイル102a,102bは、信号線101a,101bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスとなり、信号線101a,101bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなる。
このため、コモンモードチョークコイル102a,102bにおいて、ディファレンシャルモード信号は減衰しないが、コモンモードノイズは減衰する。
その結果、例えば、入出力端子103aと入出力端子103bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、そのディファレンシャルモード信号は減衰されずに、入出力端子104a,104bから出力されるが、そのコモンモードノイズは減衰されて、減衰後のコモンモードノイズが入出力端子104a,104bから出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−270533号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のコモンモードノイズフィルタは以上のように構成されているので、コモンモードチョークコイル102a,102bのインピーダンスが、信号線101a,101bを伝搬するコモンモードノイズに対して高インピーダンスとなるように設定されていれば、信号線101a,101bを伝搬するコモンモードノイズを減衰させることができる。しかし、コモンモードチョークコイル102a,102bのインピーダンスは、特定の帯域でのみ高インピーダンスとなり、その値も有限値である。そのため、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることが困難である課題があった。
【0009】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができるコモンモードノイズフィルタを得ることを目的とする。
また、この発明は、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができるコモンモードノイズフィルタを内装している信号伝送ケーブル及びケーブル中継コネクタを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係るコモンモードノイズフィルタは、差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、その差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルを、その差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続するとともに、その差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、その差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルを、その差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続するようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、その差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルを、その差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続するとともに、その差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、その差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルを、その差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続するように構成したので、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図2】この発明の実施の形態2によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図3】この発明の実施の形態3によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図4】この発明の実施の形態4によるコモンモードノイズフィルタを示す斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態4によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図6】この発明の実施の形態5による信号伝送ケーブルを示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態5による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
【図8】この発明の実施の形態6による信号伝送ケーブルを示す斜視図である。
【図9】この発明の実施の形態6による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
【図10】この発明の実施の形態7による信号伝送ケーブルを示す斜視図である。
【図11】この発明の実施の形態7による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
【図12】この発明の実施の形態8によるケーブル中継コネクタを示す斜視図である。
【図13】この発明の実施の形態8によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
【図14】この発明の実施の形態9によるケーブル中継コネクタを示す斜視図である。
【図15】この発明の実施の形態9によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
【図16】この発明の実施の形態10によるケーブル中継コネクタを示す斜視図である。
【図17】この発明の実施の形態10によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
【図18】この発明の実施の形態11によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図19】この発明の実施の形態12によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図20】この発明の実施の形態13によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
【図21】この発明の実施の形態14によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す上面図である。
【図22】この発明の実施の形態15によるコモンモードノイズフィルタのコモンモードチョークコイルを示す構成図である。
【図23】この発明の実施の形態15によるコモンモードノイズフィルタのディファレンシャルチョークコイルを示す構成図である。
【図24】特許文献1に開示されているコモンモードノイズフィルタの概略構成を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
図1において、差動信号線路1は一対の信号線1a,1bから構成されている。
信号線1aと信号線1bは互いの振幅が同一で、かつ、位相が逆位相の信号であるディファレンシャルモード信号を伝搬する。
図1では、差動信号線路1が一対の信号線1a,1bから構成されている例を示しているが、これに限るものではなく、差動信号線路1が二対以上の信号線から構成されていてもよい。
【0014】
コモンモードチョークコイル2aは信号線1aに対して直列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
コモンモードチョークコイル2bは信号線1bに対して直列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
【0015】
入出力端子3aは信号線1aの一方の端部が接続されている端子である。
入出力端子3bは信号線1bの一方の端部が接続されている端子である。
入出力端子4aは信号線1aの他方の端部が接続されている端子である。
入出力端子4bは信号線1bの他方の端部が接続されている端子である。
【0016】
直列回路5aはコンデンサ6aとディファレンシャルモードチョークコイル7aが直列に接続されている回路であって、直列回路5aは信号線1aに対して並列に接続されている。
直列回路5bはコンデンサ6bとディファレンシャルモードチョークコイル7bが直列に接続されている回路であって、直列回路5bは信号線1bに対して並列に接続されている。
【0017】
コンデンサ6aは一端が差動信号線路1の信号線1aと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7aと接続されている。
コンデンサ6bは一端が差動信号線路1の信号線1bと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7bと接続されている。
【0018】
ディファレンシャルモードチョークコイル7aは信号線1aに対して並列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
ディファレンシャルモードチョークコイル7bは信号線1bに対して並列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
なお、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの一端はコンデンサ6a,6bの他端と接続されているが、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの他端同士は短絡されている。図中、Sは短絡箇所を示している。
【0019】
図1では、差動信号線路1の短絡を防止する目的で、コンデンサ6a,6bが信号線1a,1bとディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの間に接続されている例を示しているが、差動信号線路1の短絡を防止する目的を達成するためには、コンデンサ6a,6bがディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bと短絡箇所Sとの間に接続されていてもよい。
外部接続端子8はディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの他端が接続されている端子であり、外部接続端子8には、例えば、金属線等を介して、コモンモードノイズフィルタの内外の導体等と接続される。
【0020】
次に動作について説明する。
コモンモードチョークコイル2a,2bは、信号線1a,1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスとなり、信号線1a,1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなる。
このため、コモンモードチョークコイル2a,2bにおいて、ディファレンシャルモード信号は減衰しないが、コモンモードノイズは減衰する。
【0021】
また、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、信号線1a,1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスとなり、信号線1a,1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなる。
このため、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bにおいて、コモンモードノイズはほとんど減衰しないで、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを通過するが、ディファレンシャルモード信号はディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bをほとんど通過しない。
【0022】
その結果、例えば、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、そのディファレンシャルモード信号は、コモンモードチョークコイル2a,2bによって減衰されずに、入出力端子4a,4b側に伝搬されて、入出力端子4a,4bから出力される。
このとき、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、ディファレンシャルモード信号に対して高インピーダンスとなるため、ディファレンシャルモード信号は外部接続端子8側にはほとんど伝搬されない。
【0023】
入出力端子3a,3bから入力されたコモンモードノイズは、コモンモードチョークコイル2a,2bによって減衰される。
このとき、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、コモンモードノイズに対して低インピーダンスとなるため、コモンモードチョークコイル2a,2bによって減衰されたコモンモードノイズは、外部接続端子8側に伝搬されて、外部接続端子8から出力される。
これにより、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されなくなる。
【0024】
したがって、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、コモンモードチョークコイル2a,2bが直列に接続されているだけのコモンモードノイズフィルタ(図24のコモンモードノイズフィルタが相当)よりも、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bが並列に接続されているコモンモードノイズフィルタでは、コモンモードノイズの減衰帯域が広帯域になるとともに、減衰量が高くなる。
また、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを並列に接続しているので、差動信号線路1の線路長方向の大型化を招くことがない。
【0025】
ここでは、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合について示したが、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、同様の原理で、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
【0026】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、差動信号線路1を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、その差動信号線路1を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイル2a,2bを、その差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して直列に接続するとともに、その差動信号線路1を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、その差動信号線路1を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを、その差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して並列に接続するように構成したので、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができる効果を奏する。
【0027】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。
図2のコモンモードノイズフィルタでは、図1のコモンモードノイズフィルタと比べて、コモンモードチョークコイル2a,2bが信号線1a,1bに対して直列に接続されていない点で相違している。
図2では、差動信号線路1が一対の信号線1a,1bから構成されている例を示しているが、これに限るものではなく、差動信号線路1が二対以上の信号線から構成されていてもよい。
【0028】
次に動作について説明する。
ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、信号線1a,1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスとなり、信号線1a,1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなる。
このため、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bにおいて、コモンモードノイズはほとんど減衰しないで、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを通過するが、ディファレンシャルモード信号はディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bをほとんど通過しない。
【0029】
その結果、例えば、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、ディファレンシャルモード信号に対して高インピーダンスとなるため、ディファレンシャルモード信号は外部接続端子8側にはほとんど伝搬されずに、入出力端子4a,4b側に伝搬されて、入出力端子4a,4bから出力される。
また、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bは、コモンモードノイズに対して低インピーダンスとなるため、コモンモードノイズは、外部接続端子8側に伝搬されて、外部接続端子8から出力される。
これにより、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されなくなる。
【0030】
ここでは、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合について示したが、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、同様の原理で、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
【0031】
この実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様に、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bを並列に接続しているので、差動信号線路1の線路長方向の大型化を招くことがない。
このため、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができるとともに、差動信号線路1の線路長方向の小型化を容易に図ることができるコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【0032】
実施の形態3.
図3はこの発明の実施の形態3によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図であり、図において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図3では、差動信号線路1が一対の信号線1a,1bから構成されている例を示しているが、これに限るものではなく、差動信号線路1が二対以上の信号線から構成されていてもよい。
【0033】
コモンモードチョークコイル2aは信号線1aに対して直列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
コモンモードチョークコイル2aは信号線1aに対して直列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
【0034】
コモンモードチョークコイル2bは信号線1bに対して直列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
コモンモードチョークコイル2bは信号線1bに対して直列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなるインダクタである。
【0035】
図1では、信号線1aに対して、2つのコモンモードチョークコイル2a,2aが直列に接続され、信号線1bに対して、2つのコモンモードチョークコイル2b,2bが直列に接続されている例を示したが、これに限るものではなく、信号線1aに対して、3つ以上のコモンモードチョークコイル2aが直列に接続され、信号線1bに対して、3つ以上のコモンモードチョークコイル2bが直列に接続されていてもよい。
【0036】
直列回路5aはコンデンサ6aとディファレンシャルモードチョークコイル7aが直列に接続されている回路であって、直列回路5aは信号線1aに対して並列に接続されている。
直列回路5aはコンデンサ6aとディファレンシャルモードチョークコイル7aが直列に接続されている回路であって、直列回路5aは信号線1aに対して並列に接続されている。
【0037】
直列回路5bはコンデンサ6bとディファレンシャルモードチョークコイル7bが直列に接続されている回路であって、直列回路5bは信号線1bに対して並列に接続されている。
直列回路5bはコンデンサ6bとディファレンシャルモードチョークコイル7bが直列に接続されている回路であって、直列回路5bは信号線1bに対して並列に接続されている。
【0038】
図1では、信号線1aに対して、2つの直列回路5a,5aが並列に接続され、信号線1bに対して、2つの直列回路5b,5bが並列に接続されている例を示したが、これに限るものではなく、信号線1aに対して、3つ以上の直列回路5aが並列に接続され、信号線1bに対して、3つ以上の3つ以上の直列回路5bが並列に接続されていてもよい。
【0039】
コンデンサ6aは一端が信号線1aと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7aと接続されている。
コンデンサ6aは一端が信号線1aと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7aと接続されている。
コンデンサ6bは一端が信号線1bと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7bと接続されている。
コンデンサ6bは一端が信号線1bと接続され、他端がディファレンシャルモードチョークコイル7bと接続されている。
【0040】
ディファレンシャルモードチョークコイル7aは信号線1aに対して並列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
ディファレンシャルモードチョークコイル7aは信号線1aに対して並列に接続されており、信号線1aを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1aを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
【0041】
ディファレンシャルモードチョークコイル7bは信号線1bに対して並列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
ディファレンシャルモードチョークコイル7bは信号線1bに対して並列に接続されており、信号線1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスであって、信号線1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなるインダクタである。
【0042】
なお、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの一端はコンデンサ6a,6bの他端と接続されているが、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの他端同士は短絡されている。
また、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの一端はコンデンサ6a,6bの他端と接続されているが、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの他端同士は短絡されている。
【0043】
図3では、差動信号線路1の短絡を防止する目的で、コンデンサ6a,6a,6b,6bが信号線1a,1bとディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bの間に接続されている例を示しているが、差動信号線路1の短絡を防止する目的を達成するためには、コンデンサ6a,6a,6b,6bがディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bと短絡箇所Sとの間に接続されていてもよい。
【0044】
次に動作について説明する。
コモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bは、信号線1a,1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスとなり、信号線1a,1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスとなる。
このため、コモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bにおいて、ディファレンシャルモード信号は減衰しないが、コモンモードノイズは減衰する。
【0045】
また、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bは、信号線1a,1bを伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスとなり、信号線1a,1bを伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスとなる。
このため、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bにおいて、コモンモードノイズはほとんど減衰しないで、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bを通過するが、ディファレンシャルモード信号はディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bをほとんど通過しない。
【0046】
その結果、例えば、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、そのディファレンシャルモード信号は、コモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bによって減衰されずに、入出力端子4a,4b側に伝搬されて、入出力端子4a,4bから出力される。
このとき、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bは、ディファレンシャルモード信号に対して高インピーダンスとなるため、ディファレンシャルモード信号は外部接続端子8側にはほとんど伝搬されない。
【0047】
入出力端子3a,3bから入力されたコモンモードノイズは、コモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bによって減衰される。
このとき、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bは、コモンモードノイズに対して低インピーダンスとなるため、コモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bによって減衰されたコモンモードノイズは、外部接続端子8側に伝搬されて、外部接続端子8から出力される。
これにより、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されなくなる。
【0048】
したがって、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、コモンモードチョークコイル2a,2bが直列に接続されているだけのコモンモードノイズフィルタ(図24のコモンモードノイズフィルタが相当)よりも、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bが並列に接続されているコモンモードノイズフィルタでは、コモンモードノイズの減衰帯域が広帯域になるとともに、減衰量が高くなる。
また、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、ディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bを並列に接続しているので、差動信号線路1の線路長方向の大型化を招くことがない。
【0049】
ここでは、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合について示したが、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、同様の原理で、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
【0050】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、複数のコモンモードチョークコイル2a,2a,2b,2bが直列に接続され、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bに対して、複数のディファレンシャルモードチョークコイル7a,7a,7b,7bが並列に接続されているように構成したので、図1や図2のコモンモードノイズフィルタよりも更に、コモンモードノイズに対する減衰量の増加と減衰帯域の広帯域化を図ることができる効果を奏する。
【0051】
実施の形態4.
図4はこの発明の実施の形態4によるコモンモードノイズフィルタを示す斜視図であり、図5はこの発明の実施の形態4によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図である。図4及び図5において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
導電性ケース9は図1のコモンモードノイズフィルタを内装している導電性のケースである。
なお、導電性ケース9には、図4に示すように、入出力端子3a,3b,4a,4b及び外部接続端子8が突出するように取り付けられている。
このため、入出力端子3a,3b,4a,4b及び外部接続端子8には、導電性ケース9の外部の回路又は導体を接続することができる。
【0052】
次に動作について説明する。
図5におけるコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタの回路構成と同様である。
このため、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
また、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
【0053】
ただし、図4及び図5におけるコモンモードノイズフィルタでは、導電性ケース9が図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているので、図1のコモンモードノイズフィルタよりも、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高くなる。
これにより、図4及び図5におけるコモンモードノイズフィルタでは、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有するほか、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高いコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【0054】
この実施の形態4では、導電性ケース9が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、導電性ケース9が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0055】
また、この実施の形態4では、外部接続端子8が入出力端子4a,4bの近傍に配置されている例を示しているが、外部接続端子8の配置箇所を限定するものではない。
なお、外部接続端子8の形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0056】
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5による信号伝送ケーブルを示す斜視図であり、図7はこの発明の実施の形態5による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
図6及び図7において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
ケーブルコネクタケース10は図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているケースである。
なお、ケーブルコネクタケース10には、図6に示すように、外部接続端子8が突出するように取り付けられている。
このため、外部接続端子8には、ケーブルコネクタケース10の外部の回路又は導体を接続することができる。
【0057】
差動信号ケーブル11はディファレンシャルモード信号を伝送する信号伝送ケーブルであり、入出力端子4a,4bを介して、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bと接続されている。
差動信号入出力端子12は入出力端子3a,3bを収納している回路端子であり、差動信号入出力端子12は外部の差動信号ケーブルコネクタ(図示せず)と接続可能な構造を有している。
【0058】
次に動作について説明する。
図7におけるコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタの回路構成と同様である。
このため、差動信号入出力端子12が外部の差動信号ケーブルコネクタと接続されており、差動信号入出力端子12に収納されている入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子4a,4bからディファレンシャルモード信号が出力されて、そのディファレンシャルモード信号が差動信号ケーブル11により伝送されることになるが、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが差動信号ケーブル11により伝送されることは少ない。
【0059】
一方、差動信号ケーブル11によりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子3a,3bからディファレンシャルモード信号が出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルコネクタに入力されることになるが、入出力端子3a,3bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルコネクタに入力されることは少ない。
【0060】
この実施の形態5では、ケーブルコネクタケース10が図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているので、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有する差動信号ケーブル(図6の信号伝送ケーブル)を実現することができる。
また、差動信号ケーブルとして、図6の信号伝送ケーブルを使用することで、差動信号入出力端子12の接続先の回路構成を変更することなく、コモンモードノイズを抑圧することが可能になる。
【0061】
この実施の形態5では、ケーブルコネクタケース10が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、ケーブルコネクタケース10が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0062】
また、この実施の形態5では、外部接続端子8が入出力端子4a,4bの近傍に配置されている例を示しているが、外部接続端子8の配置箇所を限定するものではない。
なお、外部接続端子8の形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0063】
実施の形態6.
図8はこの発明の実施の形態6による信号伝送ケーブルを示す斜視図であり、図9はこの発明の実施の形態6による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
図8及び図9において、図6及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
導電性ケーブルコネクタケース13は図1のコモンモードノイズフィルタを内装している導電性のケースである。
なお、導電性ケーブルコネクタケース13には、図8に示すように、外部接続端子8が突出するように取り付けられている。
このため、外部接続端子8には、導電性ケーブルコネクタケース13の外部の回路又は導体を接続することができる。
【0064】
シールドケーブル14は信号線の周りが導電性のシールド外皮で覆われている差動信号ケーブルであって、ディファレンシャルモード信号を伝送する信号伝送ケーブルであり、シールドケーブル14は、入出力端子4a,4bを介して、差動信号線路1を構成している信号線1a,1bと接続されている。
【0065】
次に動作について説明する。
図9におけるコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタの回路構成と同様である。
このため、差動信号入出力端子12が外部の差動信号ケーブルコネクタと接続されており、差動信号入出力端子12に収納されている入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子4a,4bからディファレンシャルモード信号が出力されて、そのディファレンシャルモード信号がシールドケーブル14により伝送されることになるが、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズがシールドケーブル14により伝送されることは少ない。
【0066】
一方、シールドケーブル14によりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子3a,3bからディファレンシャルモード信号が出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルコネクタに入力されることになるが、入出力端子3a,3bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルコネクタに入力されることは少ない。
【0067】
この実施の形態6では、導電性ケーブルコネクタケース13が図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているので、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有する差動信号ケーブル(図8の信号伝送ケーブル)を実現することができる。
また、差動信号ケーブルとして、図8の信号伝送ケーブルを使用することで、差動信号入出力端子12の接続先の回路構成を変更することなく、コモンモードノイズを抑圧することが可能になる。
【0068】
また、この実施の形態6では、コモンモードノイズフィルタを内装するケーブルコネクタケースとして、導電性ケーブルコネクタケース13を使用するとともに、差動信号ケーブルとして、信号線の周りが導電性のシールド外皮で覆われているシールドケーブル14を使用しているので、上記実施の形態5におけるコモンモードノイズフィルタよりも、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高くなる。
これにより、図8及び図9におけるコモンモードノイズフィルタでは、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有するほか、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高いコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【0069】
この実施の形態6では、導電性ケーブルコネクタケース13が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、導電性ケーブルコネクタケース13が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0070】
また、この実施の形態6では、外部接続端子8が入出力端子4a,4bの近傍に配置されている例を示しているが、外部接続端子8の配置箇所を限定するものではない。
なお、外部接続端子8の形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0071】
実施の形態7.
図10はこの発明の実施の形態7による信号伝送ケーブルを示す斜視図であり、図11はこの発明の実施の形態7による信号伝送ケーブルの構成を示す回路図である。
図10及び図11において、図6及び図7と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
外部接続端子8a,8bはディファレンシャルモードチョークコイル7a,7bの他端が接続されている端子であり、外部接続端子8a,8bには、例えば、金属線等を介して、コモンモードノイズフィルタの内外の導体等と接続される。
なお、ケーブルコネクタケース10には、図10に示すように、外部接続端子8a,8bが突出するように取り付けられている。
このため、外部接続端子8a,8bには、ケーブルコネクタケース10の外部の回路又は導体を接続することができる。
【0072】
上記実施の形態5では、1つの外部接続端子8がケーブルコネクタケース10に取り付けられているものについて示したが、2つの外部接続端子8a,8bがケーブルコネクタケース10に取り付けられていてもよい。
図10の例では、外部接続端子8aが差動信号ケーブル11の近傍に配置され、外部接続端子8bが差動信号入出力端子12の近傍に配置されている。
外部接続端子8bが差動信号入出力端子12の近傍に配置されている場合、信号伝送ケーブルの接続時に外部接続端子8bと外部の導体を容易に接続することができる。
【0073】
この実施の形態7では、ケーブルコネクタケース10が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、ケーブルコネクタケース10が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0074】
また、この実施の形態7では、2つの外部接続端子8a,8bがケーブルコネクタケース10に取り付けられているものを示しているが、3つ以上の外部接続端子8がケーブルコネクタケース10に取り付けられていてもよい。
なお、外部接続端子8a,8bの形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0075】
この実施の形態7では、ケーブルコネクタケース10がコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、図8及び図9に示すように、導電性ケーブルコネクタケース13がコモンモードノイズフィルタを内装しているようにしてもよい。
【0076】
実施の形態8.
図12はこの発明の実施の形態8によるケーブル中継コネクタを示す斜視図であり、図13はこの発明の実施の形態8によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
図12及び図13において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
ケーブル中継コネクタケース15は図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているケースである。
なお、ケーブル中継コネクタケース15には、図12に示すように、外部接続端子8が突出するように取り付けられている。
このため、外部接続端子8には、ケーブル中継コネクタケース15の外部の回路又は導体を接続することができる。
なお、外部接続端子8の形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0077】
凸型コネクタ16は入出力端子3a,3bを収容している凸型形状のコネクタであり、凸型コネクタ16は、図示せぬ外部装置に取り付けられている凹型コネクタと結合されて、差動信号ケーブルを構成している各信号線と入出力端子3a,3bを電気的に接続する線路接続部材である。
ここでは、入出力端子3a,3bを収容している線路接続部材が凸型コネクタ16である例を示しているが、必ずしもコネクタである必要はなく、単に入出力端子3a,3bが形成されている凸型形状の差動信号入出力端子であってもよい。
【0078】
凹型コネクタ17は入出力端子4a,4bを収容している凹型形状のコネクタであり、凹型コネクタ17は、図示せぬ外部装置に取り付けられている凸型コネクタと結合されて、差動信号ケーブルを構成している各信号線と入出力端子4a,4bを電気的に接続する線路接続部材である。
ここでは、入出力端子4a,4bを収容している線路接続部材が凹型コネクタ17である例を示しているが、必ずしもコネクタである必要はなく、単に入出力端子4a,4bが形成されている凹型形状の差動信号入出力端子であってもよい。
【0079】
次に動作について説明する。
この実施の形態8では、入出力端子3a,3bを収容している凸型コネクタ16が外部の差動信号ケーブルコネクタと接続され、入出力端子4a,4bを収容している凹型コネクタ17が外部の差動信号ケーブルコネクタと接続されているものとする。
【0080】
図13におけるコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタの回路構成と同様である。
このため、外部の差動信号ケーブルによりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子4a,4bからディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルに出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルにより伝送されることになるが、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルにより伝送されることは少ない。
【0081】
一方、外部の差動信号ケーブルによりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子3a,3bからディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルに出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルにより伝送されることになるが、入出力端子3a,3bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルにより伝送されることは少ない。
これにより、図12及び図13におけるケーブル中継コネクタは、2つの差動信号ケーブル間や、2つの外部機器間などを中継接続することができる。
【0082】
この実施の形態8では、ケーブル中継コネクタケース15が図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているので、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有するケーブル中継コネクタを実現することができる。
また、図12及び図13におけるケーブル中継コネクタを使用することで、凸型コネクタ16や凹型コネクタ17の接続先の回路構成を変更することなく、コモンモードノイズを抑圧することが可能になる。
【0083】
この実施の形態8では、ケーブル中継コネクタケース15が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、ケーブル中継コネクタケース15が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0084】
また、この実施の形態8では、入出力端子3a,3bを収容しているコネクタの形状が凸型である凸型コネクタ16であるものについて示しているが、コネクタの形状が凹型である凹型コネクタであってもよい。
また、入出力端子4a,4bを収容しているコネクタの形状が凹型である凹型コネクタ17であるものについて示しているが、コネクタの形状が凸型である凸型コネクタであってもよい。
【0085】
実施の形態9.
図14はこの発明の実施の形態9によるケーブル中継コネクタを示す斜視図であり、図15はこの発明の実施の形態9によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
図14及び図15において、図12及び図13と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
導電性ケーブル中継コネクタケース18は図1のコモンモードノイズフィルタを内装している導電性のケースである。
なお、導電性ケーブル中継コネクタケース18には、図14に示すように、外部接続端子8が突出するように取り付けられている。
このため、外部接続端子8には、導電性ケーブル中継コネクタケース18の外部の回路又は導体を接続することができる。
なお、外部接続端子8の形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0086】
次に動作について説明する。
この実施の形態9では、上記実施の形態8と同様に、図15におけるコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタの回路構成と同様である。
このため、外部の差動信号ケーブルによりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子3aと入出力端子3bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子4a,4bからディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルに出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルにより伝送されることになるが、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルにより伝送されることは少ない。
【0087】
一方、外部の差動信号ケーブルによりディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが伝送されてきて、入出力端子4aと入出力端子4bから同時にディファレンシャルモード信号及びコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は入出力端子3a,3b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子3a,3b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子3a,3bからディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルに出力されて、そのディファレンシャルモード信号が外部の差動信号ケーブルにより伝送されることになるが、入出力端子3a,3bからコモンモードノイズがほとんど出力されず、そのコモンモードノイズが外部の差動信号ケーブルにより伝送されることは少ない。
これにより、図14及び図15におけるケーブル中継コネクタは、2つの差動信号ケーブル間や、2つの外部機器間などを中継接続することができる。
【0088】
この実施の形態9では、導電性ケーブル中継コネクタケース18が図1のコモンモードノイズフィルタを内装しているので、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有するケーブル中継コネクタを実現することができる。
また、図14及び図15におけるケーブル中継コネクタを使用することで、凸型コネクタ16や凹型コネクタ17の接続先の回路構成を変更することなく、コモンモードノイズを抑圧することが可能になる。
【0089】
また、この実施の形態9では、コモンモードノイズフィルタを内装するケーブル中継コネクタケースとして、導電性ケーブル中継コネクタケース18を使用しているので、上記実施の形態8におけるコモンモードノイズフィルタよりも、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高くなる。
これにより、図14及び図15におけるコモンモードノイズフィルタでは、図1のコモンモードノイズフィルタと同等のコモンモードノイズの抑圧特性を有するほか、外部ノイズの電磁結合に対する耐性が高いコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【0090】
この実施の形態9では、導電性ケーブル中継コネクタケース18が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、導電性ケーブル中継コネクタケース18が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0091】
また、この実施の形態9では、入出力端子3a,3bを収容しているコネクタの形状が凸型である凸型コネクタ16であるものについて示しているが、コネクタの形状が凹型である凹型コネクタであってもよい。
また、入出力端子4a,4bを収容しているコネクタの形状が凹型である凹型コネクタ17であるものについて示しているが、コネクタの形状が凸型である凸型コネクタであってもよい。
【0092】
実施の形態10.
図16はこの発明の実施の形態10によるケーブル中継コネクタを示す斜視図であり、図17はこの発明の実施の形態10によるケーブル中継コネクタの構成を示す回路図である。
図16及び図17において、図10から図13と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
【0093】
上記実施の形態8では、1つの外部接続端子8がケーブル中継コネクタケース15に取り付けられているものについて示したが、2つの外部接続端子8a,8bがケーブル中継コネクタケース15に取り付けられていてもよい。
図16の例では、外部接続端子8aが凸型コネクタ16の近傍に配置され、外部接続端子8bが凹型コネクタ17の近傍に配置されている。
外部接続端子8aが凸型コネクタ16の近傍に配置され、外部接続端子8bが凹型コネクタ17の近傍に配置されている場合、ケーブル中継コネクタの接続時に外部接続端子8a,8bと外部の導体を容易に接続することができる。
【0094】
この実施の形態10では、ケーブル中継コネクタケース15が図1のコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、これに限るものではなく、例えば、ケーブル中継コネクタケース15が図2や図3のコモンモードノイズフィルタを内装していてもよく、同様の効果を奏することができる。
【0095】
また、この実施の形態10では、2つの外部接続端子8a,8bがケーブル中継コネクタケース15に取り付けられているものを示しているが、3つ以上の外部接続端子8がケーブル中継コネクタケース15に取り付けられていてもよい。
なお、外部接続端子8a,8bの形状は特に問わず、リード線などの形状であってもよい。
【0096】
この実施の形態10では、ケーブル中継コネクタケース15がコモンモードノイズフィルタを内装している例を示しているが、図14及び図15に示すように、導電性ケーブル中継コネクタケース18がコモンモードノイズフィルタを内装しているようにしてもよい。
【0097】
実施の形態11.
図18はこの発明の実施の形態11によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
コモンモードチョークコイル2は差動信号線路1を構成している信号線1a,1bと直列に接続されている図1のコモンモードチョークコイル2a,2bを内包している回路である。
直列回路5は図1の直列回路5a,5bを内包している回路である。
【0098】
接続コネクタ21は差動信号線路を構成している信号線1a,1bの端部に接続される入出力端子3a,3bを内包している部材であり、接続コネクタ21は、例えば、ケーブルコネクタなどの他の接続コネクタと接続が可能な形状を有している。
誘電体基板22は単層の基板であり、誘電体基板22の表面には、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が配置され、誘電体基板22の裏面には、地導体23が配置されている。
スルーホール24は誘電体基板22に開けられた穴であり、スルーホール24を介して、短絡箇所Sが地導体23と電気的に接続されている。
【0099】
次に動作について説明する。
図18のコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図1のコモンモードノイズフィルタと同様であり、接続コネクタ21が外部の接続コネクタと接続されている。
このため、接続コネクタ21に内包されている入出力端子3a,3bから同時にディファレンシャルモード信号とコモンモードノイズが入力された場合、上記実施の形態1と同様に、ディファレンシャルモード信号は入出力端子4a,4b側に伝搬されるが、コモンモードノイズは入出力端子4a,4b側にほとんど伝搬されない。
したがって、入出力端子4a,4bからディファレンシャルモード信号は出力されるが、入出力端子4a,4bからコモンモードノイズはほとんど出力されない。
【0100】
一方、入出力端子4a,4bから同時にディファレンシャルモード信号とコモンモードノイズが入力された場合も、ディファレンシャルモード信号は接続コネクタ21側に伝搬されるが、コモンモードノイズは接続コネクタ21側にほとんど伝搬されない。
したがって、接続コネクタ21からディファレンシャルモード信号は出力されることになるが、接続コネクタ21からコモンモードノイズはほとんど出力されない。
これにより、上記実施の形態1のコモンモードノイズフィルタと同様のコモンモードノイズフィルタを、誘電体基板22を用いた構成で実現することができる。
【0101】
なお、この実施の形態11では、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が誘電体基板22の表面に配置されている例を示したが、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つが誘電体基板22の裏面に配置されていてもよい。
【0102】
また、この実施の形態11では、単層基板である誘電体基板22の表面に接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が配置されている例を示したが、誘電体基板22を多層基板で構成して、地導体23を誘電体基板22の内部の層に配置し、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つを誘電体基板22の裏面に配置するようにしてもよい。
【0103】
実施の形態12.
図19はこの発明の実施の形態12によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図であり、図において、図18と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図19のコモンモードノイズフィルタでは、誘電体基板22の裏面に配置されている地導体23のうち、コモンモードチョークコイル2の下部に位置している部分が除去されている。削除箇所25は地導体23が削除されている部分を示している。
【0104】
次に動作について説明する。
図19のコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図18のコモンモードノイズフィルタと同様である。
図19のコモンモードノイズフィルタでは、コモンモードチョークコイル2の下部に位置している地導体23が削除されているので、地導体23が削除されていない場合よりも、コモンモードチョークコイル2がコモンモードノイズに対して高インピーダンスになり、より多くのコモンモードノイズを減衰することができる。
したがって、この実施の形態12では、上記実施の形態11よりも、多くのコモンモードノイズを減衰することが可能なコモンモードノイズフィルタを誘電体基板22上に実現することができる。
【0105】
なお、この実施の形態12では、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が誘電体基板22の表面に配置されている例を示したが、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つが誘電体基板22の裏面に配置されていてもよい。
【0106】
また、この実施の形態12では、単層基板である誘電体基板22の表面に接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が配置されている例を示したが、誘電体基板22を多層基板で構成して、地導体23を誘電体基板22の内部の層に配置し、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つを誘電体基板22の裏面に配置するようにしてもよい。
【0107】
実施の形態13.
図20はこの発明の実施の形態13によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す回路図であり、図において、図18と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図20のコモンモードノイズフィルタでは、誘電体基板22の裏面に配置されている地導体23のうち、接続コネクタ21とコモンモードチョークコイル2間の差動信号線路1の下部に位置している部分と、コモンモードチョークコイル2の下部に位置している部分とが除去されている。削除箇所26は地導体23が削除されている部分を示している。
【0108】
次に動作について説明する。
図20のコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図18のコモンモードノイズフィルタと同様である。
図20のコモンモードノイズフィルタでは、誘電体基板22の裏面に配置されている地導体23のうち、接続コネクタ21とコモンモードチョークコイル2間の差動信号線路1の下部に位置している部分と、コモンモードチョークコイル2の下部に位置している部分とが除去されているので、地導体23が削除されていない場合よりも、差動信号線路1におけるコモンモードノイズの発生量を減少させることができる。
したがって、この実施の形態13では、上記実施の形態11よりも、コモンモードノイズの発生量が少ないコモンモードノイズフィルタを誘電体基板22上に実現することができる。
【0109】
なお、この実施の形態13では、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が誘電体基板22の表面に配置されている例を示したが、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つが誘電体基板22の裏面に配置されていてもよい。
【0110】
また、この実施の形態13では、単層基板である誘電体基板22の表面に接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が配置されている例を示したが、誘電体基板22を多層基板で構成して、地導体23を誘電体基板22の内部の層に配置し、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つを誘電体基板22の裏面に配置するようにしてもよい。
【0111】
実施の形態14.
図21はこの発明の実施の形態14によるコモンモードノイズフィルタの構成を示す上面図であり、図において、図20と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
上記実施の形態12,13では、地導体23の一部が削除されているものを示したが、図21に示すように、地導体23の除去箇所の形状が、差動信号線路1に対して線対称な形状であるようにしてもよい。
図21において、破線27は信号線1aと信号線1bの中間線を示しており、地導体23の削除箇所26は、破線27に対して線対称となっている。
【0112】
次に動作について説明する。
図21のコモンモードノイズフィルタの回路構成は、図18のコモンモードノイズフィルタと同様である。
図21のコモンモードノイズフィルタでは、地導体23の削除箇所26が、破線27に対して線対称となっているので、地導体23の削除箇所26が、破線27に対して線対称となっていない場合よりも、差動信号線路1におけるコモンモードノイズの発生量を減少させることができる。
したがって、この実施の形態14では、上記実施の形態11よりも、コモンモードノイズの発生量を減少させることが可能なコモンモードノイズフィルタを誘電体基板22上に実現することができる。
【0113】
なお、この実施の形態14では、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が誘電体基板22の表面に配置されている例を示したが、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つが誘電体基板22の裏面に配置されていてもよい。
【0114】
また、この実施の形態14では、単層基板である誘電体基板22の表面に接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5が配置されている例を示したが、誘電体基板22を多層基板で構成して、地導体23を誘電体基板22の内部の層に配置し、接続コネクタ21、コモンモードチョークコイル2及び直列回路5の中の少なくとも一つを誘電体基板22の裏面に配置するようにしてもよい。
【0115】
実施の形態15.
図22はこの発明の実施の形態15によるコモンモードノイズフィルタのコモンモードチョークコイルを示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図22のコモンモードチョークコイル2は、リング状の磁性体31に対して、一対の信号線32a,32bが円周方向に等間隔で巻かれ(図中、一対の信号線32a,32bがLの間隔で巻かれている)、かつ、一対の信号線32a,32b間の距離が密(信号線32a,32b間の距離が、間隔Lと比べて短い)に巻かれることで構成されている。
ただし、磁性体31に対する信号線32aの巻き方向が、磁性体31に対する信号線32bの巻き方向と逆方向である。
【0116】
接続線33aは差動信号線路1を構成している信号線1aと、コモンモードチョークコイル2を構成している信号線32aとを結んでいる線路である。
接続線33bは差動信号線路1を構成している信号線1bと、コモンモードチョークコイル2を構成している信号線32bとを結んでいる線路である。
ただし、接続線33aと接続線33bは等長である。
【0117】
接続線34aは差動信号線路1を構成している信号線1aと、コモンモードチョークコイル2を構成している信号線32aとを結んでいる線路である。
接続線34bは差動信号線路1を構成している信号線1bと、コモンモードチョークコイル2を構成している信号線32bとを結んでいる線路である。
ただし、接続線34aと接続線34bは等長である。
【0118】
次に動作について説明する。
図22のコモンモードチョークコイル2では、磁性体31に巻かれている信号線32aと信号線32bの位置関係が、ほぼ一定に保たれるので、信号線32aと信号線32bが任意に磁性体31に巻かれる場合よりも、差動信号線路1におけるコモンモードノイズの発生量を減少させることができる。
【0119】
図22のコモンモードチョークコイル2では、接続線33aと接続線33bが等長であり、同様に、接続線34aと接続線34bも等長なので、差動信号線路1を構成している信号線1a,1b間の位相差が生じ難くなる。
したがって、この実施の形態15では、差動信号線路1におけるコモンモードノイズの発生量が少ないコモンモードチョークコイル2を実現することができる。
また、このコモンモードチョークコイル2を上記実施の形態11に適用することで、コモンモードノイズの発生量が少ないコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【0120】
この実施の形態15では、リング状の磁性体31に対して、一対の信号線32a,32bが円周方向に等間隔で巻かれ、かつ、一対の信号線32a,32b間の距離が密に巻かれることでコモンモードチョークコイル2が構成されているものを示したが、図23に示すように、リング状の磁性体41に対して、一対の信号線42a,42bが円周方向に等間隔で巻かれ(図中、一対の信号線42a,42bがLの間隔で巻かれている)、かつ、一対の信号線42a,42b間の距離が密(信号線42a,42b間の距離が、間隔Lと比べて短い)に巻かれることで、ディファレンシャルチョークコイル7(ディファレンシャルチョークコイル7a+ディファレンシャルチョークコイル7b)が構成されていてもよい。
ただし、磁性体41に対する信号線42aの巻き方向と、磁性体41に対する信号線42bの巻き方向は同方向である。
【0121】
これにより、コモンモードノイズの発生量が少ないディファレンシャルチョークコイル7を構成することができ、このコモンモードチョークコイル7を上記実施の形態11に適用することで、コモンモードノイズの発生量が少ないコモンモードノイズフィルタを実現することができる。
【符号の説明】
【0122】
1 差動信号線路、1a,1b 信号線、2,2a,2a,2a,2b,2b,2b コモンモードチョークコイル、3a,3b,4a,4b 入出力端子、5,5a,5a,5a,5b,5b,5b 直列回路、6a,6a,6a,6b,6b,6b コンデンサ、7,7a,7a,7a,7b,7b,7b ディファレンシャルモードチョークコイル、8,8a,8b 外部接続端子、9 導電性ケース、10 ケーブルコネクタケース、11 差動信号ケーブル、12 差動信号入出力端子、13 導電性ケーブルコネクタケース、14 シールドケーブル、15 ケーブル中継コネクタケース、16 凸型コネクタ(線路接続部材)、17 凹型コネクタ(線路接続部材)、18 ケーブル中継コネクタケース、21 接続コネクタ、22 誘電体基板、23 地導体、24 スルーホール、25,26 削除箇所、27 破線、31,41 磁性体、32a,32b,42a,42b 信号線、33a,33b,34a,34b,43a,43b,44a,44b 接続線、S 短絡箇所、101 差動信号線路、101a,101b 信号線、102a,102b コモンモードチョークコイル、103a,103b,104a,104b 入出力端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルと、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルとを備えたコモンモードノイズフィルタ。
【請求項2】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルとを備えたコモンモードノイズフィルタ。
【請求項3】
差動信号線路を構成している各信号線に対して、複数のコモンモードチョークコイルが直列に接続され、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して、複数のディファレンシャルモードチョークコイルが並列に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項4】
ディファレンシャルモードチョークコイルと直列にコンデンサが接続されており、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと上記コンデンサからなる直列回路の一端が差動信号線路を構成している各信号線に接続され、各直列回路の他端同士が短絡されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項5】
差動信号線路を構成している各信号線の端部のそれぞれが入出力端子に接続され、各直列回路の他端が外部接続端子に接続されていることを特徴とする請求項4記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項6】
請求項4記載のコモンモードノイズフィルタを内装する導電性ケースを備え、請求項5記載の入出力端子及び外部接続端子が、上記導電性ケースの外部の回路又は導体と接続自在に上記導電性ケースに取り付けられていることを特徴とするコモンモードノイズフィルタ。
【請求項7】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルと、上記差動信号線路を構成している各信号線の端部のそれぞれが接続される入出力端子とを備え、
上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルと、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと直列に接続されているコンデンサとからなる直列回路が、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されて、各直列回路の他端が外部接続端子に接続されて互いに短絡されており、
上記差動信号線路、上記コモンモードチョークコイル及び上記直列回路を内装するケーブルコネクタケースを備え、上記入出力端子及び上記外部接続端子が、上記ケーブルコネクタケースの外部の回路又は導体と接続自在に上記ケーブルコネクタケースに取り付けられている信号伝送ケーブル。
【請求項8】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線の端部のそれぞれが接続される入出力端子とを備え、
上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルと、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと直列に接続されているコンデンサとからなる直列回路が、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されて、各直列回路の他端が外部接続端子に接続されて互いに短絡されており、
上記差動信号線路及び上記直列回路を内装するケーブルコネクタケースを備え、上記入出力端子及び上記外部接続端子が、上記ケーブルコネクタケースの外部の回路又は導体と接続自在に上記ケーブルコネクタケースに取り付けられている信号伝送ケーブル。
【請求項9】
ケーブルコネクタケースが導電性ケースで構成されており、入出力端子に接続される差動信号ケーブルが導電性のシールド外皮で覆われていることを特徴とする請求項7または請求項8記載の信号伝送ケーブル。
【請求項10】
外部接続端子が複数の端子又はリード線で構成されていることを特徴とする請求項7から請求項9のうちのいずれか1項記載の信号伝送ケーブル。
【請求項11】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルと、上記差動信号線路を構成している各信号線の端部のそれぞれが接続される入出力端子を収容している線路接続部材とを備え、
上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルと、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと直列に接続されているコンデンサとからなる直列回路が、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されて、各直列回路の他端が外部接続端子に接続されて互いに短絡されており、
上記差動信号線路、上記コモンモードチョークコイル及び上記直列回路を内装するケーブル中継コネクタケースを備え、上記線路接続部材及び上記外部接続端子が、上記ケーブル中継コネクタケースの外部の回路又は導体と接続自在に上記ケーブル中継コネクタケースに取り付けられているケーブル中継コネクタ。
【請求項12】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線の端部のそれぞれが接続される入出力端子を収容している線路接続部材とを備え、
上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルと、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと直列に接続されているコンデンサとからなる直列回路が、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されて、各直列回路の他端が外部接続端子に接続されて互いに短絡されており、
上記差動信号線路及び上記直列回路を内装するケーブル中継コネクタケースを備え、上記線路接続部材及び上記外部接続端子が、上記ケーブル中継コネクタケースの外部の回路又は導体と接続自在に上記ケーブル中継コネクタケースに取り付けられているケーブル中継コネクタ。
【請求項13】
ケーブル中継コネクタケースが導電性ケースで構成されていることを特徴とする請求項11または請求項12記載のケーブル中継コネクタ。
【請求項14】
外部接続端子が複数の端子又はリード線で構成されていることを特徴とする請求項11から請求項13のうちのいずれか1項記載のケーブル中継コネクタ。
【請求項15】
同一振幅で逆位相のディファレンシャルモード信号を伝搬する少なくとも一対以上の信号線から構成されている差動信号線路と、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して直列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては低インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては高インピーダンスであるコモンモードチョークコイルと、上記差動信号線路を構成している各信号線に対して並列に接続されており、上記差動信号線路を伝搬するディファレンシャルモード信号に対しては高インピーダンスで、上記差動信号線路を伝搬するコモンモードノイズに対しては低インピーダンスであるディファレンシャルモードチョークコイルと、上記ディファレンシャルモードチョークコイルと直列に接続されてコンデンサとを備え、
上記ディファレンシャルモードチョークコイルと上記コンデンサからなる直列回路の一端が上記差動信号線路を構成している各信号線に接続され、各直列回路の他端同士が短絡されており、
裏面に地導体が配置されている誘電体基板の表面に、上記差動信号線路を構成している各信号線の端部に接続される入出力端子を内包しているコネクタ、上記差動信号線路、上記コモンモードチョークコイル及び上記直列回路が配置され、上記短絡の箇所が上記地導体と電気的に接続されているコモンモードノイズフィルタ。
【請求項16】
誘電体基板の表面に配置されているコネクタ、コモンモードチョークコイル及び直列回路の中の少なくとも一つが、上記誘電体基板の裏面に配置されていることを特徴とする請求項15記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項17】
誘電体基板の裏面に配置されている地導体のうち、コモンモードチョークコイルの下部に位置している部分が除去されていることを特徴とする請求項15記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項18】
誘電体基板の裏面に配置されている地導体のうち、コネクタとコモンモードチョークコイル間の差動信号線路の下部に位置している部分と、上記コモンモードチョークコイルの下部に位置している部分とが除去されていることを特徴とする請求項15記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項19】
地導体の除去箇所の形状が、差動信号線路に対して線対称な形状であることを特徴とする請求項17または請求項18記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項20】
リング状の磁性体に対して、一対の信号線が円周方向に等間隔で巻かれ、かつ、一対の信号線間の距離が密に巻かれることで、コモンモードチョークコイルが構成されていることを特徴とする請求項15から請求項19のうちのいずれか1項記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項21】
リング状の磁性体に対して、一対の信号線が円周方向に等間隔で巻かれ、かつ、一対の信号線間の距離が密に巻かれることで、ディファレンシャルモードチョークコイルが構成されていることを特徴とする請求項15から請求項20のうちのいずれか1項記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項22】
コモンモードチョークコイルを構成している一対の信号線と、差動信号線路を構成している一対の信号線とを結ぶ一対の接続線が等長であることを特徴とする請求項20記載のコモンモードノイズフィルタ。
【請求項23】
ディファレンシャルモードチョークコイルを構成している一対の信号線と、差動信号線路を構成している一対の信号線とを結ぶ一対の接続線が等長であることを特徴とする請求項21記載のコモンモードノイズフィルタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−244418(P2011−244418A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224773(P2010−224773)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】