説明

コンタクト露光方法および装置

【課題】コンタクト露光のマスクとワークの位置合せにおいて、位置合わせを何度繰り返しても位置ずれが解消せず、アライメントが収束しないというエラーの発生を防ぐこと。
【解決手段】マスクMとワークWを接触させて、マスク・アライメントマークMAMとワーク・アライメントマークWAMの位置を検出し第1のアライメント量を求める。ついで、マスクMとワークWを離間し、第1のアライメント量に基づいてマスクMとワークWの位置合わせを行い、マスクMとワークWを接触させて、マスクマークMAMとワークマークWAMの位置を検出し第2のアライメント量を求める。第1、第2のアライメント量が、あらかじめ設定した範囲内で一致する場合は、第2のアライメント量をイメージシフト量として記憶し、再度マスクMとワークWを離間し、第2のアライメント量にイメージシフト量を加えて、アライメント量を求めマスクとワークの位置合わせを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクとワークを密着させてマスクに形成されているパターンをワーク上に転写するコンタクト露光方法および装置に関し、特に、コンタクト露光におけるマスクとワークの位置合せ方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置、液晶基板、マイクロマシン等のミクロサイズの加工が必要な様々な電気部品等の製造においては、ワーク上に各種電子的素子等を形成するため、パターンを形成したマスクを介した光をワーク上に照射して、ワーク上にマスクパターンを露光する工程が行われる。上記露光方式に中に、マスクとワークとを密着させてマスクパターンをワーク上に転写するコンタクト露光がある。
【0003】
図6は、コンタクト露光装置の構成例を示す図であり、同図は、装置の断面図である。
コンタクト露光装置は、露光光を出射する光照射部10、マスクMを保持するマスクステージ13、露光処理を行うワークWを保持するワークステージ14から構成される。また、装置の各動作を制御する制御部(不図示)を備える。
光照射部10は、露光光を含む光を放射するランプ11と、ランプ11から放射される光を反射するミラー12を備える。
マスクステージ13は、パターン(マスクパターン)MPが形成されたマスクMを真空吸着などで保持する。
ワークステージ14は、マスクパターンMPが転写されるワークWを保持する。ワークステージ14には、ワークステージ駆動機構15が取り付けられている。ワークステージ駆動機構15は、ワークステージ14を、X方向(例えば同図の左右方向)、Y方向(例えば同図において紙面に対して垂直方向)、Z方向(同図の上下方向)に移動させるとともに、ワークステージ14面に垂直な軸を中心として回転(この回転をθ方向移動という)させる。
また、マスクMとワークWには、両者の位置を合わせるために、マスク・アライメントマークMAMとワーク・アライメントマークWAMが形成されている。
【0004】
図5のフローチャートと図6,図7を用いて、コンタクト露光装置によるワークの露光手順の概要を説明する。なお、図7(a)〜図7(c)においては、光照射部10やワークステージ駆動機構15を省略して示している。
(1)図6に示すように、不図示の搬送機構により、ワークWがワークステージ14上に置かれ保持される。なお、ワークの表面には露光光により反応するレジスト(不図示)が塗布されている。
(2)ワークステージ駆動機構15が動作し、ワークステージ14は、マスクMとワークWとが接触する位置まで上昇(Z方向移動)する(図5のステップS1)。
(3)マスクMと光照射部10との間に、図7(a)に示すアライメント顕微鏡16を挿入する(図5のステップS2)。
(4)アライメント顕微鏡16は、マスクMに形成されているマスク・アライメントマーク(以下、マスクマークともいう)MAMと、ワークWに形成されているワーク・アライメントマーク(以下、ワークマークともいう)WAMを同時に検出する(図5のステップS3)。
【0005】
(5)露光装置の制御部(不図示)は、検出したマスクマークMAMとワークマークWAMの位置情報に基づき、マスクMとワークWを位置合せするためのXYθ方向の移動量(以下アライメント量)dX,dY,dθを演算し記憶する(図5のステップS4)。ここで、図8に示すように、dXはX方向の移動量、dYはY方向の移動量、dθはθ回転方向の移動量を示す。
(6)ワークステージ駆動機構15が動作し、ワークステージ14が下降(Z方向移動)する。マスクMとワークWは離間する。マスクMとワークWが水平方向に相対的に移動して位置合せを行うアライメント・ギャップまで下降する(図5のステップS5)。アライメント・ギャップは、例えば100μmである。
(7)図7(a)に示すように、ワークステージ14がアライメント・ギャップにまで下降すると、上記で記憶したアライメント量(dX,dY,dθ)に基づき、マスクマークMAMとワークマークWAMが一致するように(または所定の位置関係になるように)、ワークステージ駆動機構15によりワークステージ14をXYθ方向に移動させ、マスクMとワークWの位置合わせ(アライメント)を行う(図5のステップS6)。
なお、マスクMとワークWの位置合せは、マスクステージ13を移動させて行っても良いし、ワークステージ14とマスクステージ13の両方を移動させて行うようにしても良い。
【0006】
(8)アライメント終了後、ワークステージ駆動機構15によりワークステージ14を上昇させて、マスクMとワークWを接触させる(図5のステップS7)。
(9)マスクMとワークWの位置関係がずれていないかどうかを確認するために、アライメント顕微鏡16により、再度マスクマークMAMとワークマークWAMの位置を検出する(図5のステップS8)。
(10)マスクMとワークWに位置ずれがある場合、図示しない制御部はマスクMとワークWの位置合わせをするためのアライメント量(dX,dY,dθ)を演算し記憶する(図5のステップS9)。
(11)制御部において、上記ステップS8で求めたアライメント量(dX,dY,dθ)と、あらかじめ制御部に設定しているアライメント許容値(許容されるマスクマークとワークマークのずれ量)とを比較する(図5のステップS10)。
(12)アライメント量(dX,dY,dθ)がアライメント許容値の範囲内であれば、アライメント顕微鏡16を退避し、図7(b)に示すように、マスクMとワークWを接触させた状態で、光照射部10から露光光を、マスクMを介してワークWに照射する。マスクパターンMPがワークWに転写される。
【0007】
(13)図5のステップS10においてアライメント量(dX,dY,dθ)がアライメント許容値の範囲外であれば、再度図5のステップS5に戻り、ワークステージ14をアライメント・ギャップにまで下降し、マスクMとワークWを離間し、アライメント量(dX,dY,dθ)に基づいてマスクMとワークWの位置合せを行う。
(14)マスクMとワークWを接触させて検出したときのマスクマークMAMとワークマークWAMのずれ量、即ちアライメント量(dX,dY,dθ)が、アライメント許容値内になるまでこの作業を繰り返す。
(15)露光光の照射が終わると、ワークステージ駆動機構15が動作し、図7(c)に示すようにワークステージ14が下降する。不図示の搬送機構により、ワークWがワークステージ14から露光装置外に搬出される。
このようなコンタクト露光装置の例は、例えば特許文献1や特許文献2に示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平4−27931号公報
【特許文献2】特開平11−186124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のようなコンタクト露光装置の位置合せにおいて、次のような現象が起きることがある。
図5のステップS4で求めたアライメント量に基づいて、マスクMとワークWを相対的に移動し位置合せを行い(ステップS6)、その後マスクMとワークWを接触し(ステップS7)、マスクマークMAMとワークマークWAMの位置を検出した時(ステップS8)、マスクマークMAMとワークマークWAMの位置が、ステップS4で求めたアライメント量とほとんど同じ量ずれることがある。
そして、再度マスクMとワークWを離間して位置合せを行っても、マスクMとワークWを接触させると、またマスクマークMAMとワークマークWAMの先ほどと同じアライメント量のずれが生じる。以降、何度上記のマスクMとワークWの位置合の手順を繰り返しても、マスクMとワークWを接触させると同じ量で同じ方向の位置ずれが生じ、位置合せ動作が終わらないということがある。
【0010】
これは、ワークステージ14のZ方向の真直度の問題、すなわち、ワークステージ14がある方向に傾いて(斜めに)上下動することにより生ずる位置ずれの問題、ではないと考えられる。なぜなら、このような現象はワークが異なっても生じるが、そのずれ量とずれの方向は、ワークにより異なるからである。
このような現象が生じる原因は不明である。このような問題は、特定の装置だけで発生する問題ではないということと、マスクとワークを接触させないプロキシミティ露光の場合には生じないということはわかっている。
即ち、コンタクト露光装置においては、上記のような問題が発生すると、マスクとワークの位置合せにおいて、マスクとワークの位置合せ→マスクとワークの接触→位置ずれ→ワークの下降→マスクとワークの位置合せ→マスクとワークの接触→位置ずれ→ワークの下降→・・・という無限ループに入ってしまう。
【0011】
なお、実際には、位置合せ動作には回数の上限を設けておき、上記のようなループに入り、上記上限の回数に達すると、「アライメントが収束しない」というエラーを発生して装置が停止する。
以下、上記のように、マスクとワークを接触させると、マスクマークとワークマークの位置が、常に同じ方向に同じ量ずれる現象のことを「コンタクト時に生ずる位置ずれ」または「イメージシフト」と呼び、このずれ量を「コンタクト時に生ずる位置ずれ量」または、「イメージシフト量」と呼ぶ。
以上のように、従来においては、マスクとワークの位置合わせ時に、位置合わせを繰り返し行っても、位置ずれが解消せず、アライメントが収束しないということがあった。
本発明は上記従来技術の問題点を解決するものであって、マスクとワークを接触させて露光を行うコンタクト露光のマスクとワークの位置合せにおいて、上記のように、何度位置合わせを繰り返しても位置ずれが解消せず、アライメントが収束しないというエラーの発生を防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
マスクとワークの位置合せにおいて、上記のような無限ループに入るのは、図3(a)に示すように、コンタクト時に生ずる位置ずれ量(イメージシフト量)と、マスクとワークの位置合せの移動量(アライメント量)が同じで、移動方向が反対になるためであると考えられる。
図3(a)は、(i)位置合せ(アライメント)、(ii)ワークの上昇(マスクとワーク接触)、(iii)ワークの下降(アライメント・ギャップへの移動)において、ワークマークが見かけ上どのように移動するのかを矢印で模式的に示したものである。横軸はXあるいはY方向(XYはワークステージ面に平行な平面上の直交する2方向)の位置、縦軸はZ方向(ワークステージ面に垂直な方向)の位置を示し、L1はマスクの下側の面の位置、L2はマスクとワークがアライメント・ギャップだけ離れているときのワーク面の位置を示す。
【0013】
(i)位置合せ(アライメント)において、ワークマークの位置が目標位置Aからアライメント量Daだけずれているとして、ワークマークをBの位置から図中左にアライメント量Daだけ移動させる。これにより、マスクマークとワークマークの位置は一致する。
(ii)マスクとワークを接触(コンタクト)させるために、ワークはL1の位置まで上昇する。本来であれば、ワークマークは点線矢印で示すように垂直に上昇して目標位置A´(マスクマークと一致する位置)に移動するはずである。しかし、コンタクト時に生ずる位置ずれ(イメージシフト)の発生により、ワークマークは図中右のイメージシフト量Diずれて、イメージシフトの位置B´に移動する。これによりマスクマークとワークマークは位置ずれが生じる。
(iii)位置合せをやり直すためにワークがアライメント・ギャップの位置L2にまで下降する。この時ワークマークは垂直に下降する。再度マスクとワークの位置合せを行う。この時、イメージシフトとアライメントの移動量が同じで移動方向が反対なので、ワークマークは太矢印で示す移動を繰り返す。そのためマスクとワークの位置合せは何度行っても収束しない。
【0014】
そこで、本発明においては、一つのワークにおいては、イメージシフト量(移動方向と移動量)に変化がないと仮定して、マスクとワークの位置合せを、イメージシフト量を加味して行う。図3(b)に模式的に示す。
(i)位置合せ(アライメント1回目)において、ワークマークは位置Bから図中左に移動し位置Aに行く。マスクマークとワークマークは一致する。
(ii)マスクとワークを接触させるためにワークは上昇する。イメージシフトにより、ワークマークは目標位置A´から図中右にずれたイメージシフト位置B´に移動する。この時の位置ずれ量(即ちイメージシフト量Di)を記憶する。
(iii)位置合せをやり直すためにワークがアライメント・ギャップの位置L2にまで下降する。ワークマークは垂直に下降し、Bの位置に行く。
(iv)再度マスクとワークの位置合せを行う。この時、マスクマークとワークマークの位置合せ量Da(アライメント量)に、イメージシフト量Diと方向を加え、図中左方向のCの位置まで移動させ、目標位置A´からずらして位置合せを行う。
(v)マスクとワークを接触させるためにワークは再度上昇する。この時イメージシフトによりワークマークは図中右方向に移動するが、発生するイメージシフト量を加えて位置合せしているので、ワークマークはマスクマークと一致する位置A´に移動する。したがって、マスクとワークが接触した時、マスクマークとワークマークは一致する。
【0015】
以上に基づき、本発明においては次のようにして前記課題を解決する。
(1)マスクとワークの位置合せ後、マスクとワークを接触させ、マスクを介してワークに露光光を照射して露光を行うコンタクト露光方法において、以下のようにしてマスクとワークの位置合わせを行う。
(イ)第1の工程:マスクとワークを接触させて、マスクに形成されたマスク・アライメントマークとワークに形成されたワーク・アライメントマークの位置を検出し、アライメント量を求めて記憶する。
(ロ)第2の工程:上記マスクと上記ワークを離間し、上記アライメント量に基づいて上記マスクと上記ワークを相対的に平行方向に移動し、上記マスクと上記ワークの位置合わせを行う。
(ハ)第3の工程:再度上記マスクと上記ワークを接近させ接触させて、上記マスク・アライメントマークと上記ワーク・アライメントマークの位置を検出し、アライメント量を求めて記憶する。
(ニ)第4の工程:上記第3の工程で検出したアライメント量が、上記第1の工程において記憶したアライメント量と、あらかじめ設定した範囲内で一致する場合は、上記第3の工程で検出したアライメント量を、コンタクト時に生ずる位置ずれ量(イメージシフト量)として記憶し、再度上記マスクと上記ワークを離間し上記マスクと上記ワークの位置合せを行う際に、上記第3の工程において検出したアライメント量に上記コンタクト時に生ずる位置ずれ量を加えて上記マスクと上記ワークを相対的に移動させる。
(2)露光光を出射する光照射部と、マスクを保持するマスクステージと、ワークを保持するワークステージと、上記マスクに形成されているマスク・アライメントマーク及び上記ワークに形成されているワーク・アライメントマークを検出するアライメント顕微鏡と、マスクとワークの位置合わせ動作を制御する制御部とを備え、
上記マスクとワークの位置合せを行い、位置合わせ動作完了後、マスクとワークを接触させた状態で、上記マスクを介して上記光照射部からワークに露光光を照射して露光を行うコンタクト露光装置において、上記制御部に、上記アライメント顕微鏡により検出したマスク・アライメントマークとワーク・アライメントマークの位置情報に基づきマスクとワークの位置合せを行う位置合わせ手段と、コンタクト時に生ずる位置ずれを解消する位置ずれ解消手段と、アライメント許容値である第1の設定値と、コンタクト時に生ずるずれ量であるかを判定するための第2の設定値とを記憶した記憶部を設ける。
上記位置合わせ手段は、マスクとワークを接触させて、マスクに形成されたマスク・アライメントマークとワークに形成されたワーク・アライメントマークの位置を検出し、第1のアライメント量を求めて上記記憶部に記憶し、上記マスクと上記ワークを離間させて、上記第1のアライメント量に基づいて上記マスクと上記ワークを相対的に平行方向に移動させて上記マスクと上記ワークの位置合わせを行い、再度上記マスクと上記ワークを接近させ接触させて、上記マスク・アライメントマークと上記ワーク・アライメントマークの位置を検出し、第2のアライメント量を求め、第2のアライメント量が、上記記憶部に予め記憶された第1の設定値以内の場合には、位置合わせ動作を完了する。
また、上記位置ずれ解消手段は、上記位置合わせ手段により位置合わせを行った際に、上記第2のアライメント量が上記第1の設定値より大きいとき、上記第2のアライメント量と、上記記憶部に記憶された上記第1アライメント量とを比較し、その差が上記第2の設定値より小さいとき、第2のアライメント量を、コンタクト時に生ずる位置ずれ量(イメージシフト量)として前記記憶手段に記憶し、上記第2のアライメント量に上記記憶手段に記憶されたコンタクト時に生ずる位置ずれ量を加算して第3のアライメント量を求める。
前記位置合わせ手段は、上記位置ずれ解消手段により求めた上記第3のアライメント量を上記第1のアライメント量として、位置合わせ動作を行う。
【発明の効果】
【0016】
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)マスクとワークの位置合わせに際し、コンタクト時に生ずる位置ずれ(イメージシフト)が発生したとき、アライメント量に上記コンタクト時に生ずる位置ずれ量(イメージシフト量)を加えて位置合せを行なうので、マスクとワークの位置を所望の位置関係にする(例えば一致させる)ことができる。
(2)コンタクト時に生ずる位置ずれ(イメージシフト)が発生しても、マスクとワークの位置合わせが収束せず同じ動作を繰り返す(無限のループに入る)のを防ぐことができ、迅速な位置合わせが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例のコンタクト露光装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例の動作フローを示す図である。
【図3】イメージシフト発生時の位置合わせを説明する図である。
【図4】従来例と本発明におけるイメージシフトが発生した場合のアライメント動作の様子を示す図である。
【図5】コンタクト露光装置における位置合わせの動作フローを示す図である。
【図6】コンタクト露光装置の構成例を示す図である。
【図7】図6のコンタクト露光装置の動作を説明する図である。
【図8】dX,dY,dθを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は本発明の実施例のコンタクト露光装置の構成を示す図であり、同図は、装置の断面図である。
同図において、前記図7に示したものと同じものには同じ符号が付されており、本実施例のコンタクト露光装置は、露光光を出射する光照射部10、マスクMを保持するマスクステージ13、露光処理を行うワークWを保持するワークステージ14から構成される。
光照射部10は、露光光を含む光を放射するランプ11と、ランプ11から放射される光を反射するミラー12を備える。マスクステージ13は、パターン(マスクパターン)MPが形成されたマスクMを真空吸着などで保持する。
ワークステージ14は、マスクパターンMPが転写されるワークWを保持する。ワークステージ14には、ワークステージ駆動機構15が取り付けられている。ワークステージ駆動機構15は、ワークステージ14を、X方向(例えば同図の左右方向)、Y方向(例えば同図において紙面に対して垂直方向)、Z方向(同図の上下方向)に移動させるとともに、ワークステージ14面に垂直な軸を中心として回転(この回転をθ方向移動という)させる。
また、マスクMとワークWには、両者の位置を合わせるために、マスクマークMAMとワークマークWAMが形成されている。
【0019】
アライメント顕微鏡16は、同図の位置に挿入あるいは退避することが可能であり、マスクMとワークWの位置合わせ時には、同図の位置に挿入され、アライメント顕微鏡によりマスクマークMAM、ワークマークWAMを検出し、マスクとワークの位置合わせを行う。また、位置合せ後、アライメント顕微鏡16は、ワークW上から退避する。
制御部20は、画像処理部31と動作制御部22と、アライメントマークの位置座標、各種設定値等を記憶する記憶部23から構成される。
制御部20の動作制御部22は、光照射部10、ワークステージ駆動機構15等を制御して、露光装置全体の動作を制御するとともに、前記したようにマスクMとワークWの位置合わせを行う。
上記アライメント顕微鏡16で受像した画像は、上記画像処理部21に送られ、画像処理されて位置座標に変換され、記憶部23に記憶される。
【0020】
動作制御部22は、マスクMとワークWに位置合わせを行うため、位置合わせ手段22aを備える。位置合わせ手段20aは、アライメント顕微鏡により検出されたマスクマークMAMとワークマークWAMの位置から、アライメント量を求めて記憶部23に記憶し、ワークステージ駆動機構15を駆動して、上記マスクMと上記ワークWを離間させて、上記アライメント量に基づいて、マスクMとワークWを平行方向に移動させてマスクMとワークWの位置合わせを行う。
なお、図1では、ワークWを移動させて位置合わせを行う場合を示したが、マスクステージ13を駆動する駆動機構を設け、マスクステージ13を移動させて、位置合わせを行ってもよい。
さらに、動作制御部22は位置ずれ解消手段22bを備える。位置ずれ解消手段22bは、前記したように、イメージシフトにより、位置合わせを繰り返し行っても位置ずれが解消しない場合に、この位置ずれ量をイメージシフト量として記憶手段23に記憶し、このイメージシフト量により、位置ずれを解消するアライメント量を求める。上記位置合わせ手段22aは、イメージシフトにより位置合わせを繰り返し行っても位置ずれが解消しない場合に、上記位置ずれ解消手段22bにより求めたアライメント量に基づき、位置合わせを行う。
【0021】
次に本実施例の動作について説明する。
図2に本発明の実施例の動作フローを示す。同図(a)は動作制御部22の位置合わせ手段22aにより実行される位置合わせ処理フローを示し、同図(b)は動作制御部22の位置ずれ解消手段22bにより実行される位置ずれ解消処理フローを示す。
以下、図2により、本実施例について説明する。
【0022】
図2(a)において、図2(a)のステップS10までは、前記背景技術で説明した動作と基本的には同じであり、簡単に説明する。
(1)図1に示すように、ワークWがワークステージ14上に置かれ保持される。ワークステージ駆動機構15が動作し、ワークステージ14は、マスクMとワークWとが接触する位置まで上昇(Z方向移動)する(図2のステップS1)。
(2)マスクMと光照射部10との間に、アライメント顕微鏡16を挿入する(図2のステップS2)。
(3)アライメント顕微鏡16により、マスクMに形成されているマスクマークMAMと、ワークWに形成されているワークマークWAMを同時に検出する(図2のステップS3)。
【0023】
(4)マスクマークMAM像とワークマークWAM像は制御部20の画像処理部21に送られる。画像処理部21はマスクマークMAM、ワークマークWAMをそれぞれ位置座標に変換し、記憶部23に記憶する。
制御部20の動作制御部22は、検出したマスクマークMAMの位置座標(Xm,Ym)とワークマークWAMの位置情報(Xw,Yw)の差に基づき、マスクMとワークWを位置合せするためのXYθ方向の移動量(以下第1のアライメント量)dX,dY,dθを演算する。この第1のアライメント量は、記憶部23に記憶される(図2のステップS4)。なお、前記図8に示したように、dXはワークステージ14のX方向の移動量、dYはY方向の移動量、dθはθ回転方向の移動量を示す。
(5)動作制御部22はワークステージ駆動機構15を駆動し、ワークステージ14を下降(Z方向移動)させる。マスクMとワークWは離間する。すなわち、マスクMとワークWが水平方向に相対的に移動して位置合せを行うためのアライメント・ギャップまで下降する(図2のステップS5)。アライメント・ギャップは、前述したように例えば100μmである。
【0024】
(6)前記図7(a)に示したように、ワークステージ14がアライメント・ギャップにまで下降すると、動作制御部22は、記憶部23に記憶したアライメント量(dX,dY,dθ)に基づき、マスクマークMAMとワークマークWAMが一致するように(または所定の位置関係になるように)、ワークステージ駆動機構15によりワークステージ14をXYθ方向に移動させ、マスクMとワークWの位置合わせ(アライメント)を行う(図2のステップS6)。
(7)アライメント終了後、動作制御部22は、ワークステージ駆動機構15によりワークステージ14を上昇させて、マスクMとワークWを接触させる(図2のステップS7)。
(8)マスクMとワークWの位置関係がずれていないかどうかを確認するために、アライメント顕微鏡16により、再度マスクマークMAMとワークマークWAMの位置を検出する(図5のステップS8)。このマスクマークMAM像とワークマークWAM像は制御部20の画像処理部21に送られ位置座標に変換され、記憶部23に記憶される。
(9)動作制御部22は、検出したマスクマークMAMの位置座標(Xm,Ym)とワークマークWAMの位置情報(Xw,Yw)の差に基づき、マスクMとワークWを位置合せするためのXYθ方向の移動量(以下第2のアライメント量)dX,dY,dθを演算する。この第2のアライメント量は、記憶部23に記憶される(図2のステップS9)。
【0025】
(10)動作制御部22は、上記記憶部23に記憶された第2のアライメント量dX,dY,dθと、予め記憶部23に記憶されているアライメント許容値(許容されるマスクマークとワークマークのずれ量、例えば±1μm)である第1の設定値と比較する(図2のステップS10)。
(11)上記第2のアライメント量(dX,dY,dθ)がアライメント許容値の範囲内であれば、動作制御部22は、アライメント顕微鏡16を退避させ、前記図7(b)に示したように、マスクMとワークWを接触させた状態で、光照射部10から露光光を、マスクMを介してワークWに照射する。マスクパターンMPがワークWに転写される。
【0026】
(12)ステップS10において第2のアライメント量(dX,dY,dθ)が第1の設定値に設定されるアライメント許容値の範囲外の場合、ステップS11において、動作制御部22は、前記ステップS4で求め記憶部23に記憶された第1のアライメント量(dX,dY,dθ)とステップS9で求め記憶部23に記憶された第2のアライメント量(dX,dY,dθ)とを比較する。
(13)両者の差が、あらかじめ設定され記憶部23に記憶された第2の設定値の範囲内でない場合には、第2のアライメント量(dX,dY,dθ)がアライメント許容値の範囲外となった理由は、イメージシフトによるものではなく、別の原因によるものであると判定し、ステップS12で、記憶部23に繰り返し回数Nを記録する。そして、ステップS13で繰り返し回数Nが、記憶部23に予め設定された繰り返し回数の上限値Nmaxを超えたか否かを判定し、N<Nmaxであれば、再度図2のステップS5に戻る。
そして、前記したようにマスクMとワークWを離間させ、ステップS9で求めたアライメント量(dX,dY,dθ)に基づき、ステップS6において、マスクとワークの位置合せを行い、マスクMとワークWを接触させて検出したときのマスクマークMAMとワークマークWAMのずれ量、即ちアライメント量(dX,dY,dθ)が、アライメント許容値内になるまでこの作業を繰り返す。
また、ステップS13において判定の結果、上記繰り返し回数Nが上限値Nmaxを超えると、警報を出力する。
【0027】
(14)一方、ステップS11において、ステップS4で求めた第1のライメント量(dX,dY,dθ)とステップS9で求めた第2のアライメント量(dX,dY,dθ)が、あらかじめ設定された範囲内で一致した場合、すなわち、第1のアライメント量と第2のアライメント量の差が小さく、記憶部23に記憶されたイメージシフトであるか否かを判定するための第2の設定値(例えば、前記アライメント精度±1μmと同じ、もしくは、それ以下の値)の範囲内の場合には、イメージシフトが発生したとして、図2(b)に示す位置ずれ解消処理フローを実行する。
なお、第1のライメント量と第2のアライメント量が、あらかじめ設定された範囲内で一致することが複数回、繰り返されたとき、位置ずれ解消処理フローを実行するようにしてもよい。
(15)ステップS11において、位置ずれがイメージシフトによるものと判定されると、図2(b)に示す位置ずれ解消処理フローのステップS14において、動作制御部22は、ステップS9で求めた第2のアライメント量(dX,dY,dθ)をイメージシフト量(dX,dY,dθ)として記憶部23に記憶する。
そして、ステップS15において、ステップS9で求めた第2のアライメント量(dX,dY,dθ)に、イメージシフト量(dX,dY,dθ)を加えて、これを第3のアライメント量(dX+dX,dY+dY,dθ+dθ)として、図2(a)に示す位置合わせ処理フローのステップS5に戻る。
【0028】
(16)位置合わせ処理フローでは、図2(a)のステップS5で、前記したようにマスクMとワークWを離間させ、ステップS6でマスクMとワークWの位置合せを行うが、この時、上記第3のS9で求めた第3のアライメント量(dX+dX,dY+dY,dθ+dθ)により、マスクMとワークWを相対的に移動させ、位置合わせを行う。
なお、本実施例では、ステップS9で求めたアライメント量(dX,dY,dθ)とイメージシフト量(dX,dY,dθ)は同じであるので、実質的にはステップS9のアライメント量(dX,dY,dθ)を2倍にしてワークステージ14を相対的に移動させることになる。
そして、ステップ7で、ワークWを上昇させ、マスクMと接触させる。その際イメージシフトが発生するが、イメージシフトによる移動量を加えた第3のアライメント量により位置合せを行っているので、マスクマークMAMとワークマークWAMは一致する(所望の位置関係になる)。
【0029】
以下の動作は、前記したものと同じであり、ステップS8で、マスクマークMAMとワークマークWAMを検出し、ステップS9でアライメント量を計算する。
ステップS10で、上記アライメント量が、アライメント許容値以内であるかを判定するが、イメージシフトによる位置ずれが解消していれば、この値は許容値以下になるので、前記したように、前記図7(b)に示したように、マスクMとワークWを接触させた状態で、光照射部10から露光光を、マスクMを介してワークWに照射し、マスクパターンMPをワークWに転写する。
【0030】
以上のように、本実施例では、制御部20が、アライメント顕微鏡16により検出したマスクマークMAMとワークマークWAMの位置情報に基づきマスクMとワークWの位置合せを行う位置合わせ手段22aと、コンタクト時に生ずる位置ずれを解消する位置ずれ解消手段22bと、アライメント許容値である第1の設定値と、コンタクト時に生ずるずれ量であるかを判定するための第2の設定値と、位置合わせ動作回数の上限値である動作回数上限値とを記憶した記憶部23を備える。
上記位置合わせ手段22aは、マスクMとワークWを接触させて、マスクMに形成されたマスクマークMAMとワークWに形成されたワークマークWAMの位置を検出し、第1のアライメント量を求めて上記記憶部23に記憶し、上記マスクMと上記ワークWを離間させて、上記第1のアライメント量に基づいて上記マスクMと上記ワークWを相対的に平行方向に移動し、上記マスクMと上記ワークWの位置合わせを行い、再度上記マスクMと上記ワークWを接近させ接触させて、上記マスクマークMAMとワークマークWAMの位置を検出し、第2のアライメント量を求め、第2のアライメント量が、上記記憶部23に予め記憶された第1の設定値以内の場合に、マスクMとワークWの位置合わせ動作を完了する。
位置合わせ手段22aによる位置合わせの結果、上記第2のアライメント量が上記第1の設定値より大きい場合、上記第2のアライメント量と、上記記憶部23に記憶された第1アライメント量との差を求め、前記該差が記憶部23に予め記憶された第2の設定値より大きい場合には、上記位置合わせ手段による位置合わせ動作を再度実行させる。
【0031】
そして、位置合わせ動作の再実行回数が、予め上記記憶手段に記憶された動作回数上限値を超えても、上記第1のアライメント量が上記第1の設定値より大きい場合には、位置合わせ動作を停止させて警報信号を出力する。
位置ずれ解消手段22bは、上記位置合わせ手段22aによる位置合わせの結果、上記第2のアライメント量が上記第1の設定値より大きく、上記第2のアライメント量と、上記記憶部に記憶された上記第1アライメント量との差が、記憶部23に予め記憶された第2の設定値より小さい場合、第2のアライメント量を、コンタクト時に生ずるずれ量として前記記憶手段23に記憶する。
そして、上記第2のアライメント量に記憶手段23に記憶されたコンタクト時に生ずるずれ量を加算して第3のアライメント量を求め、位置合わせ手段22aは、上記位置ずれ解消手段22bにより求めた上記第3のアライメント量を前記第1のアライメント量として、位置合わせ動作を行う。
本実施例においては、以上のようにしてマスクとワークの位置合わせを行っているので、イメージシフトを解消し、精度よくマスクとワークの位置合わせを行うことができる。
また、イメージシフトが発生しても、マスクとワークの位置合わせが収束せず、同じ動作を繰り返すのを防ぐことができ、迅速な位置合わせが可能となる。
【0032】
図4に、イメージシフトが発生した場合のアライメント動作の様子を、従来の方法と本発明の方法とで比較して示す。
同図において、縦軸はアライメント量、横軸はアライメント動作の回数(ステップS7の回数)である。図4(a)が従来、図4(b)が本発明である。
従来の図4(a)においては、ステップS4(1回目)でのアライメント量(dX,dY,dθ)がおよそ(−1,0.9,1.1)(μm)であり、ステップS9(2回目)のアライメント量(dX,dY,dθ)がおよそ(−0.1,−2.6,−2.9)(μm)であることを示している。
しかし、その後3回目以降は位置合せ繰り返しても、イメージシフトによりアライメント量が(−0.1,−2.6,−2.9)付近から小さくならず(即ち、マスクとワークを接触させると、マスクマークとワークマークが毎回(−0.1,−2.6,−2.9)程度ずれている)、アライメント許容値1.0μm以下に収束せず、したがって装置は露光動作に移ることができない。
【0033】
これに対して、本発明の図4(b)においては、ステップS4(1回目)でのアライメント量(dX,dY,dθ)がおよそ(0.1,−0.3,−0.5)(μm)であり、ステップS9(2回目)のアライメント量(dX,dY,dθ)がおよそ(−0.5,−3,−3.5)(μm)であることを示している。
そして、3回目のアライメント量は、イメージシフトの発生により2回目のアライメント量とほとんど同じ値になる。
本発明においては、このようにほとんど同じような値のアライメント量が繰り返されると、この値をイメージシフト量として、アライメント量に加えて位置合せを行う。
したがって、4回目のアライメント量はおよそ(−0.6,−0.3,−0.5)となり、アライメント許容値1.0μm以下に収束し、露光動作に移ることができる。
【符号の説明】
【0034】
10 光照射部
11 ランプ
12 ミラー
13 マスクステージ
14 ワークステージ
15 ワークステージ駆動機構
16 アライメント顕微鏡
20 制御部
21 画像処理部
22a 位置合わせ手段
22b 位置ずれ解消手段
22 動作制御部
23 記憶部
M マスク
MAM マスク・アライメントマーク(マスクマーク)
W ワーク
WAM ワーク・アライメントマーク(ワークマーク)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクとワークの位置合せ後、マスクとワークを接触させ、マスクを介してワークに露光光を照射して露光を行うコンタクト露光方法において、
マスクとワークを接触させて、マスクに形成されたマスク・アライメントマークとワークに形成されたワーク・アライメントマークの位置を検出し、アライメント量を求めて記憶する第1の工程と、
上記マスクと上記ワークを離間し、上記アライメント量に基づいて上記マスクと上記ワークを相対的に平行方向に移動し、上記マスクと上記ワークの位置合わせを行う第2の工程と、
再度上記マスクと上記ワークを接近させ接触させて、上記マスク・アライメントマークと上記ワーク・アライメントマークの位置を検出し、アライメント量を求めて記憶する第3の工程と、
上記第3の工程で検出したアライメント量が、上記第1の工程において記憶したアライメント量と、あらかじめ設定した範囲内で一致する場合は、上記第3の工程で検出したアライメント量を、コンタクト時に生ずる位置ずれ量として記憶し、
再度上記マスクと上記ワークを離間し上記マスクと上記ワークの位置合せを行う際に、上記第3の工程において検出したアライメント量に上記コンタクト時に生ずる位置ずれ量を加えて上記マスクと上記ワークを相対的に移動させる第4の工程とを備える
ことを特徴とするコンタクト露光方法。
【請求項2】
露光光を出射する光照射部と、マスクを保持するマスクステージと、ワークを保持するワークステージと、上記マスクに形成されているマスク・アライメントマーク及び上記ワークに形成されているワーク・アライメントマークを検出するアライメント顕微鏡と、マスクとワークの位置合わせ動作を制御する制御部とを備え、
上記マスクとワークの位置合せを行い、位置合わせ動作完了後、マスクとワークを接触させた状態で、上記マスクを介して上記光照射部からワークに露光光を照射して露光を行うコンタクト露光装置であって、
上記制御部は、上記アライメント顕微鏡により検出したマスク・アライメントマークとワーク・アライメントマークの位置情報に基づきマスクとワークの位置合せを行う位置合わせ手段と、コンタクト時に生ずる位置ずれを解消する位置ずれ解消手段と、アライメント許容値である第1の設定値と、コンタクト時に生ずる位置ずれ量であるかを判定するための第2の設定値とを記憶した記憶部を備え、
上記位置合わせ手段は、マスクとワークを接触させて、マスクに形成されたマスク・アライメントマークとワークに形成されたワーク・アライメントマークの位置を検出し、第1のアライメント量を求めて上記記憶部に記憶し、上記マスクと上記ワークを離間させて、上記第1のアライメント量に基づいて上記マスクと上記ワークを相対的に平行方向に移動させて上記マスクと上記ワークの位置合わせを行い、再度上記マスクと上記ワークを接近させ接触させて、上記マスク・アライメントマークと上記ワーク・アライメントマークの位置を検出し、第2のアライメント量を求め、
第2のアライメント量が、上記記憶部に予め記憶された第1の設定値以内の場合には、位置合わせ動作を完了し、
上記位置ずれ解消手段は、上記位置合わせ手段により位置合わせを行った際に、上記第2のアライメント量が上記第1の設定値より大きいとき、上記第2のアライメント量と、上記記憶部に記憶された上記第1アライメント量とを比較し、その差が上記第2の設定値より小さいとき、第2のアライメント量を、コンタクト時に生ずる位置ずれ量として前記記憶手段に記憶し、
上記第2のアライメント量に上記記憶手段に記憶されたコンタクト時に生ずる位置ずれ量を加算して第3のアライメント量を求め、
前記位置合わせ手段は、上記位置ずれ解消手段により求めた上記第3のアライメント量を上記第1のアライメント量として、位置合わせ動作を行う
ことを特徴とするコンタクト露光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−89723(P2012−89723A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−236210(P2010−236210)
【出願日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(000102212)ウシオ電機株式会社 (1,414)
【Fターム(参考)】