説明

コンテンツデータ変換装置

【課題】変換後のストリームデータが含むエレメンタリデータを解析せず、変換後のストリームデータに係るストリーム属性情報データを生成し、コンテンツの変換処理を行う。
【解決手段】変換パケット生成部114は、指定サイズ分のエレメンタリデータに、変換後のパケット形式にて生成したパケットヘッダを結合したデータである変換後ストリームデータ構成パケットを生成し、変換後ストリームデータバッファ116へ出力する。変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、変換前ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号をもとに取得した変換前ストリーム属性情報データメモリ106からのパケットエレメンタリ属性情報データと、パケットカウンタ117から得た変換後ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号とを用いて、変換後ストリームデータ構成パケットのパケットエレメンタリ属性情報データを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンテンツデータ変換装置に係り、特にストリームデータとストリームデータに係るストリーム属性情報データで構成される映像音声コンテンツを、異なるデータ形式の映像音声コンテンツへ変換するコンテンツデータ変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ビデオレコーダ、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)等様々な機器においては、DVD(Digital Versatile Disc),HD−DVD,Blu−ray Disc,SD(Secure Digital)メモリカード等の多種多様な記録媒体へ映像音声コンテンツを記録再生することができる。これら多種多様な記録媒体に記録される映像音声コンテンツは一般的に、映像や音声個々のデータとなるエレメンタリデータを多重化した映像音声ストリームデータと、この映像音声ストリームデータの属性情報等を記述するストリーム属性情報データの2種類のデータで構成される。しかし、これら映像音声コンテンツを構成する映像音声ストリームデータや、この映像音声ストリームデータに係るストリーム属性情報データのデータ形式は、各記録媒体の種類毎や論理フォーマット毎に異なる。
【0003】
上記ストリーム属性情報データに含まれる代表的な情報として、マップ情報が挙げられる。このマップ情報の概念は、高速再生やチャプタサーチ等ランダムアクセス再生を行うために必要であり、様々な論理フォーマットで採用される。
【0004】
図16はマップ情報の一例を示す。図16(A)に示すストリーム属性情報データ中には、マップ情報として、同図(B)に示すビデオフレームの先頭データバイトを含む同図(C)に示すストリームデータ中のストリームデータ先頭からのパケットオフセット番号SPNと、そのビデオフレームのピクチャの表示時刻PTSとを関連付けたパケットエレメンタリ属性情報データが1つ以上含まれている。また、ストリーム属性情報データ中には、マップ情報以外にも、映像・音声エレメンタリデータの変化点等を示す情報も含まれる。
【0005】
このようなストリーム属性情報データのデータ形式は、論理フォーマットによって異なる場合が多い。映像音声コンテンツを異なる論理フォーマットに変換して記録する場合には、変換後の論理フォーマットに従ったデータ形式でストリーム属性情報データを作成する必要がある。
【0006】
例えば、ダビング時等におけるストリーム属性情報データの変換方法が従来開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、管理情報のフォーマットが異なる種々の記録媒体に対して、データストリームを解析することなく、適切なフォーマットの管理情報を生成して、データストリームと共に管理情報を転送する方法が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開2006−140992号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、映像音声コンテンツを異なる論理フォーマットに変換して記録する際には、ストリーム属性情報データの変換だけではなく、映像音声ストリームデータの変換も必要となる場合がある。また、この映像音声ストリームデータ変換処理では、映像音声ストリームデータ中の映像・音声個々のデータであるエレメンタリデータのデータ形式自体は変更せずに、多重化・パケット形式のみを変更する場合がある。代表的な例としては、MPEG−2(Moving Picture Experts Group 2)規格のPS(Program Stream:プログラムストリーム)からMPEG−2規格のTS(Transport Stream:トランスポートストリーム)への変換処理、及びMPEG−2 TSからMPEG−2 PSへの変換処理が挙げられる。
【0009】
一般的に、ストリーム属性情報データは、図16に示したようにストリームデータ先頭からのパケットオフセット番号SPN等でストリームデータにおける位置を特定するため、ストリームデータ変換処理でパケット形式が変更されると、変換前のストリームデータに係るストリーム属性情報データは変換後のストリームデータに対して意味を持たなくなってしまう。そのため、変換後のストリームデータに係るストリーム属性情報データを生成するには、変換後のストリームデータが含むエレメンタリデータを解析しなければならず、変換処理が煩雑である。
【0010】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、変換後のストリームデータに含まれるエレメンタリデータの解析を行うことなしに、変換後のストリームデータに係るストリーム属性情報データを生成することが可能なコンテンツデータ変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、第1の発明のコンテンツデータ変換装置は、第1のパケット形式のパケットで構成される第1のストリームデータと、第1のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第1のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータを、第1のパケット形式とは異なる第2のパケット形式のパケットで構成される第2のストリームデータと第2のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第2のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータへ変換するコンテンツデータ変換装置であって、
第1のストリームデータと第1のストリーム属性情報データとを入力する入力手段と、入力手段により入力される第1のストリームデータを一時的に記憶する第1のバッファリング手段と、入力手段により入力される第1のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第1の記憶手段と、第1のバッファリング手段から出力される第1のストリームデータを構成する各パケットに含まれる、映像データ及び音声データのうちの少なくとも一方のデータであるエレメンタリデータを抽出し、一時的に記憶すると共に、エレメンタリデータを、第2のパケット形式のパケットに挿入可能な所定サイズ分ずつ順次出力する第2のバッファリング手段と、第2のバッファリング手段から順次出力される所定サイズ分のエレメンタリデータに第2のパケット形式のヘッダ部をそれぞれ結合して第2のストリームデータを構成する各パケットを順次生成するパケット生成手段と、第1のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第1のパケットオフセット番号と、第2のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第2のパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段と、第1のパケットオフセット番号をもとに、第1の記憶手段に記憶されている第1のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第1のパケットエレメンタリ属性情報データを取得し、更にこの第1のパケットエレメンタリ属性情報データと第2のパケットオフセット番号とを用いて、第2のストリームデータの各パケットに対応する第2のパケットエレメンタリ属性情報データを生成するパケットエレメンタリ属性情報データ生成手段と、パケット生成手段により生成された第2のストリームデータを構成する各パケットを一時的に記憶する第3のバッファリング手段と、パケットエレメンタリ属性情報データ生成手段により生成された1つ以上の第2のパケットエレメンタリ属性情報データで構成される第2のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第2の記憶手段と、を有することを特徴とする。
【0012】
また、上記の目的を達成するため、第2の発明のコンテンツデータ変換装置は、第1のストリームデータと第1のストリーム属性情報データとを入力する入力手段と、入力手段により入力される第1のストリームデータを一時的に記憶する第1のバッファリング手段と、入力手段により入力される第1のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第1の記憶手段と、第1のバッファリング手段から出力される第1のストリームデータを構成する各パケットに含まれる、映像データ及び音声データのうちの少なくとも一方のデータであるエレメンタリデータを抽出し、一時的に記憶すると共に、エレメンタリデータを、第2のパケット形式のパケットに挿入可能な所定サイズ分ずつ順次出力する第2のバッファリング手段と、第2のバッファリング手段から順次出力される所定サイズ分のエレメンタリデータに第2のパケット形式のヘッダ部をそれぞれ結合して第2のストリームデータを構成する各パケットを順次生成すると共に、第2のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第2のパケットエレメンタリ属性情報データと第2のデータストリームを構成する各パケットとをそれぞれ混合して、混合ストリームデータを生成する混合ストリームデータ生成手段と、第1のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第1のパケットオフセット番号と、混合ストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第2のパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段と、第1のパケットオフセット番号をもとに、第1の記憶手段に記憶されている第1のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第1のパケットエレメンタリ属性情報データを取得し、更にこの第1のパケットエレメンタリ属性情報データと第2のパケットオフセット番号とを用いて、混合ストリームデータの各パケットに対応する第2のパケットエレメンタリ属性情報データを生成して混合ストリームデータ生成手段へ出力するパケットエレメンタリ属性情報データ生成手段と、混合ストリームデータ生成手段により生成された混合ストリームデータを構成する各パケットを一時的に記憶する第3のバッファリング手段と、第3のバッファリング手段に記憶した混合ストリームデータを外部へ出力する外部出力手段と、を有することを特徴とする。
【0013】
第1及び第2の発明では、第1のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第1のパケットオフセット番号と、第2のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第2のパケットオフセット番号とを取得し、更にこの第1のパケットエレメンタリ属性情報データと上記の第2のパケットオフセット番号とを用いて、第2のストリームデータを構成する各パケットの第2のパケットエレメンタリ属性情報データを生成して出力するようにしたため、第2のストリームデータを解析することなく変換後ストリームデータに係るストリーム属性情報データを生成できる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、第1のストリームデータと第1のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータを異なるデータ形式の第2のストリームデータと第2のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータへ変換する時に、第2のストリームデータを解析することなく第2のストリーム属性情報データを生成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明になるコンテンツデータ変換装置の第1の実施の形態のブロック図を示す。本実施の形態のコンテンツデータ変換装置100は、記録媒体再生装置101、記録媒体記録装置102、記録媒体再生装置101及び記録媒体記録装置102を操作する操作部103、変換前ストリームデータバッファ104、パケットカウンタ105、変換前ストリーム属性情報データメモリ106、フィルタ107、変換ストリーム生成処理命令部108、一連の変換処理における状態に関する情報を記憶する状態メモリ109、エレメンタリデータバッファ110及び112、アドレスメモリ111及び113、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115、変換後ストリームデータバッファ116、パケットカウンタ117、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118、及び変換後ストリーム属性情報データメモリ119より構成される。
【0017】
記録媒体再生装置101は、記録媒体121に記録されている変換前ストリームデータをファイル先頭から順次再生して変換前ストリームデータバッファ104へ供給する機能と、変換前ストリームデータに係る変換前ストリーム属性情報データを記録媒体121から再生して変換前ストリーム属性情報データメモリ106に供給する機能とを有する。
【0018】
変換前ストリームデータバッファ104は、記録媒体再生装置101から出力された変換前ストリームデータを一時的に記憶し、フィルタ107へパケット単位で出力する機能を有するバッファリング手段である。なお、説明の便宜上、このパケット単位で出力する変換前ストリームデータのそれぞれを変換前ストリームデータ構成パケットと称する。変換前ストリームデータバッファ104に備えられたパケットカウンタ105は、一連の変換処理開始時からフィルタ107に出力した変換前ストリームデータ構成パケットのパケット総数をカウントする機能を有する。変換前ストリーム属性情報データメモリ106は、記録媒体再生装置101から出力された変換前ストリーム属性情報データを一時的に格納し、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118へ出力する機能を有する記憶手段である。
【0019】
フィルタ107は、変換前ストリームデータバッファ104から出力される変換前ストリームデータ構成パケットの各パケットからエレメンタリデータのみを抽出すると共に、各パケット先頭のヘッダ部に記述されている識別子に基づいて、抽出したエレメンタリデータをエレメンタリデータバッファ110及び112のどちらに出力するかを決定し、決定したエレメンタリデータバッファに、抽出したエレメンタリデータを出力する機能を有する。
【0020】
変換ストリーム生成処理命令部108は、エレメンタリデータバッファ110及び112、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115へそれぞれ処理命令を発行する機能を有する。エレメンタリデータバッファ110及び112、変換パケット生成部114,新規挿入パケット生成部115は、変換ストリーム生成処理命令部108から発行された処理命令を受信して、変換ストリーム生成処理命令部108が要求する処理を行う。
【0021】
エレメンタリデータバッファ110及び112は、フィルタ107で抽出されたエレメンタリデータを一時的に記憶するバッファリング手段であって、変換ストリーム生成処理命令部108からの処理命令を受けて、記憶しているエレメンタリデータを指定サイズ(変換後のパケット形式の1パケットにのせることのできるサイズ)分に区切って変換パケット生成部114へ出力する機能を有する。
【0022】
また、エレメンタリデータバッファ110及び112には、アドレスメモリ111及び113がそれぞれ1対1に対応して設けられている。アドレスメモリ111及び113は、パケットカウンタ105のカウンタ値で取得できる変換前ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号と、そのパケットから抽出されたエレメンタリデータの先頭データバイトがエレメンタリデータバッファ110及び112内で記憶されるアドレスとを関連付けた情報を一時的に記憶する機能を有する記憶手段である。
【0023】
なお、本実施例ではエレメンタリデータバッファ110及びアドレスメモリ111は、映像音声ストリームデータに多重化されている映像エレメンタリデータ用に用いられ、エレメンタリデータバッファ112及びアドレスメモリ113は、映像音声ストリームデータに多重化されている音声エレメンタリデータ用に用いるものとする。
【0024】
変換パケット生成部114は、変換ストリーム生成処理命令部108からの命令を受けて、エレメンタリデータバッファ110、112から出力された指定サイズ分のエレメンタリデータを記憶する。そして、この一時記憶した指定サイズ分のエレメンタリデータに、変換後のパケット形式にて生成したパケットヘッダを結合したデータである変換後ストリームデータ構成パケットを生成し、変換後ストリームデータバッファ116へ出力する機能を有する。
【0025】
新規挿入パケット生成部115は、変換ストリーム生成処理命令部108からの命令を受けて、変換前ストリームデータに含まれる情報を用いずに生成するパケット、例えば変換後ストリームデータの多重化形式特有のデータ等を記憶したパケットを生成し、その生成したパケットを変換後ストリームデータバッファ116へ出力する機能を有する。
【0026】
変換後ストリームデータバッファ116は、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115からそれぞれ出力されたパケットを一時的に記憶し、時分割多重して記録媒体記録装置102へ出力する機能を有する。また、変換後ストリームデータバッファ116は、パケットカウンタ117を備えている。パケットカウンタ117は、一連の変換処理開始時から記憶された変換後ストリームデータ構成パケットの総数をカウントする機能を有する。このパケットカウンタ117は、1つの変換後ストリームデータ構成パケットが、変換後ストリームデータバッファ116に記憶されるのに対応して、そのカウンタ値を+1する。
【0027】
変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、変換前ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号をもとに、変換前ストリーム属性情報データメモリ106に記憶されている変換前ストリーム属性情報データに含まれるパケットエレメンタリ属性情報データを取得する。更にこのパケットエレメンタリ属性情報データとパケットカウンタ117から得た変換後ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号とを用いて、変換後ストリームデータ構成パケットのパケットエレメンタリ属性情報データを生成する。そして、そのパケットエレメンタリ属性情報データを、変換後ストリーム属性情報データメモリ119に出力する機能を有する。
【0028】
また、この変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、前述したパケットカウンタ105、アドレスメモリ111、113、パケットカウンタ117と共に、同一のエレメンタリデータを含む変換前ストリームデータ構成パケットの変換前ストリームデータの先頭からのパケットオフセット番号及び変換後ストリームデータ構成パケットの変換前ストリームデータ先頭からのパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段を有している。
【0029】
変換後ストリーム属性情報データメモリ119は、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118により生成された1つ以上の変換後パケットエレメンタリ属性情報データで構成された変換後ストリーム属性情報データを一時的に記憶した後、記録媒体記録装置102へ出力する機能を有する。
【0030】
記録媒体記録装置102は、変換後ストリームデータバッファ116に一時的に記憶された変換後ストリームデータと、変換後ストリーム属性情報データメモリ119に一時的に記憶された変換後ストリーム属性情報データとを入力として受け、それらを記録媒体122へ記録する機能を有する。
【0031】
なお、以下の説明では、便宜上、映像エレメンタリデータに関して説明するが、音声エレメンタリデータについても同様である。
【0032】
次に、記録媒体121に記録されている変換前ストリームデータ及び変換前ストリーム属性情報データと、記録媒体122に記録される変換後ストリームデータ及び変換後ストリーム属性情報データについて図2と共に説明する。
【0033】
記録媒体121には、図2(A)に模式的に示す変換前ストリームデータと、同図(B)に示す変換前ストリーム属性情報データとが記録されている。
【0034】
図2(A)に模式的に示すように、変換前ストリームデータは、パケットサイズ(Packet Size)がAバイトの変換前ストリームデータ構成パケットが、・・・、A_Packet(a)、A_Packet(a+1)、A_Packet(a+2)、・・・、の順で時系列的に合成されている。各パケットの先頭にはパケットヘッダ部が配置されている。また、図2(B)に示すように、変換前ストリーム属性情報データは、パケットオフセット番号、表示時刻及びピクチャタイプが関連付けられた情報である。
【0035】
一方、記録媒体122には、図2(C)に模式的に示す変換後ストリームデータと、同図(D)に示す変換後ストリーム属性情報データとが記録される。図2(C)に模式的に示すように、変換後ストリームデータは、パケットサイズ(Packet Size)がBバイトの変換後ストリームデータ構成パケット及び変換後ストリームデータ特有の情報が挿入されたパケット(N)が、・・・、B_Packet(b)、B_Packet(b+1)、・・・、B_Packet(b+m)、・・・、の順で時系列的に合成されている。また、図2(D)に示すように、変換後ストリーム属性情報データは、パケットオフセット番号、表示時刻及びピクチャタイプが関連付けられた情報である。
【0036】
本実施の形態による後述のコピー処理により、変換前ストリームデータ(図2(A))は変換後ストリームデータ(図2(C))に、また変換前ストリーム属性情報データ(図2(B))は変換後ストリーム属性情報データ(図2(D))にそれぞれ変換される。
【0037】
次に、図3〜図5を参照しながら、同一のエレメンタリデータを含む変換前ストリームデータ中のパケットと変換後ストリームデータ中のパケットとを特定し、その結果を用いて、変換後ストリーム属性情報データを作成する方法について説明する。なお、図3〜図5において、図1と同一構成部分には同一符号を付してある。
【0038】
ここでは、図2と同様に、変換前ストリームデータを構成するパケットをA_Packet、変換後ストリームデータを構成するパケットをB_Packetと表記する。また、nは1以上の整数でパケットオフセット番号を示す。また、変換前ストリームデータの先頭からn番目のA_PacketをA_Packet(n)と表記し、変換後ストリームデータの先頭からn番目のB_PacketをB_Packet(n)と表記するものとする。更に、A_Packet(n)に記憶されるエレメンタリデータをA_Element(n)と表記するものとする。
【0039】
まず、図3と共に、A_Packet(a)に記憶されるエレメンタリデータをエレメンタリデータバッファ110へ記憶する動作について説明する。記録媒体再生装置101から出力されたA_Packet(a)が変換前ストリームデータバッファ104に記憶されているものとする。変換前ストリームデータバッファ104は、記憶しているA_Packet(a)をフィルタ107へ出力する。
【0040】
パケットカウンタ105のカウンタ値は、変換前ストリームデータバッファ104からA_Packet(a)の先頭データバイトが出力される毎にa−1からaに変更(インクリメント)される。そして、フィルタ107は、入力されたA_Packet(a)の図3に黒四角で示すパケットヘッダ部に記述されるエレメンタリデータ識別子を参照し、A_Packet(a)が映像データであるのか音声データであるのかを識別してエレメンタリデータバッファ110及び112のいずれに出力するかを決定する。ここでは、映像データであるとしてエレメンタリデータバッファ110へ出力すると決定したものとする。
【0041】
その後、フィルタ107でA_Packet(a)から抽出したエレメンタリデータA_Element(a)をエレメンタリデータバッファ110へ記憶するとともに、図3に示すようにA_Element(a)の先頭データバイトに該当するエレメンタリデータバッファ110内のアドレスpと、パケットカウンタ105のカウンタ値aとを関連付けたエレメンタリデータアドレス情報を、アドレスメモリ111に記憶させておく。なお、パケットカウンタ105のカウンタ値aは、変換前パケットオフセット番号としてもアドレスメモリ111に記憶される。
【0042】
次に、図4と共に、エレメンタリデータバッファ110に記憶されたA_Element(a)からB_Packet(b)を生成する動作について説明する。
【0043】
図3と共に説明したように、アドレスメモリ111に記憶させたA_Element(a)に関するエレメンタリデータアドレス情報より、これからA_Element(a)の先頭データバイトをエレメンタリデータバッファ110から出力すると検知した場合、A_Element(a)の先頭データバイトを含むエレメンタリデータ11を変換パケット生成部114に出力する。
【0044】
変換パケット生成部114は、入力された指定サイズ分のエレメンタリデータ11を一時記憶すると共にパケットヘッダ部12を生成し、これらを結合したデータである変換後のパケットB_Packetを変換後ストリームデータバッファ116へ供給して記憶させる。このとき、パケットカウンタ117のカウンタ値をb−1からbへ変化(インクリメント)させる。このパケットカウンタ117のカウンタ値は、一連のコピー処理開始後、変換パケット生成部114で生成され、変換後ストリームデータバッファ116に記憶された先頭パケットからのパケット数カウンタ値(パケットオフセット番号)を示す。この結果、A_Element(a)の先頭データバイトが、B_Packet(b)に記憶されたと特定することが可能となる。
【0045】
次に、図5と共に、B_Packet(b)に関するパケットエレメンタリ属性情報データを生成する動作について説明する。
【0046】
図5に示すように、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、変換前ストリーム属性情報データメモリ106に記憶されている変換前ストリーム属性情報データに含まれるA_Packet(a)に関するパケットエレメンタリ属性情報データを取得する。そして、これと上記の追従処理によりパケットカウンタ117から得たB_Packet(b)のパケットオフセット番号bとを用いて、B_Packet(b)のパケットエレメンタリ属性情報データを生成する。そして、そのパケットエレメンタリ属性情報データを、変換後ストリーム属性情報データメモリ119に記憶される変換後ストリーム属性情報データに追加・反映させる。
【0047】
但し、一連の処理開始前に、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、変換前パケットエレメンタリ属性情報データのデータ形式と、変換後パケットエレメンタリ属性情報データのデータ形式を設定されているものとする。この際、変換前パケットエレメンタリ属性情報データと変換後パケットエレメンタリ属性情報データで記述するある情報の単位、例えばピクチャの表示時刻単位が異なる場合、変換前パケットエレメンタリ属性情報データに記述される単位から変換後パケットエレメンタリ属性情報データに記述する単位へ変換する必要がある。
【0048】
以上の処理を、変換前ストリームデータファイル先頭A_Packet(1)から終端A_Packet(N)まで繰り返すことにより、変換後ストリームデータのエレメンタリデータを解析することなく、変換後ストリーム属性情報データを生成することが可能となる。
【0049】
次に、本実施の形態における一連の変換処理開始から変換前ストリームデータが含む全エレメンタリデータをエレメンタリデータバッファ110に記憶するまでの処理について、図6のフローチャートと共に図1と併せ参照して説明する。
【0050】
まず、状態メモリ109の値を”送出中”に設定する(ステップS11)。
【0051】
続いて、記録媒体再生装置101により記録媒体121に記録されている変換前ストリーム属性情報データを再生出力させ、その変換前ストリーム属性情報データを変換前ストリーム属性情報データメモリ106に記憶し(ステップS12)、パケットカウンタ105のカウント値iを0に初期化する(ステップS13)。
【0052】
続いて、記録媒体再生装置101により記録媒体121に記録されている変換前ストリームデータA_Packet(a)〜A_Packet(a+x)を再生出力させ、それらを変換前ストリームデータバッファ104に一時的に記憶する(ステップS14)。
【0053】
次に、変換前ストリームデータバッファ104から変換前ストリームデータを構成する最初のパケットA_Packet(a)を読み出してフィルタ107に供給し(ステップS15)、パケットカウンタ105のカウント値iをaに設定する(ステップS16)。
【0054】
図3と共に説明したように、フィルタ107は入力されたパケットA_Packet(a)のヘッダ部に記述される識別子から決定した出力先のエレメンタリデータバッファ110へA_Packet(a)から抽出したエレメンタリデータA_Element(a)を供給して記憶する(ステップS17)。また、これとほぼ同時に、A_Element(a)の先頭データバイトに該当するエレメンタリデータバッファ110内のアドレスpと、パケットカウンタ105のカウンタ値i(この時点ではa)とを関連付けたエレメンタリデータアドレス情報をアドレスメモリ111に記憶させる(ステップS18)。
【0055】
続いて、変換ストリームデータバッファ104に記憶されている変換前ストリームデータが空であるかを判定し(ステップS19)、空でなければ空になるまでステップS15〜S19の処理を繰り返す。変換前ストリームデータが空になると、続いてパケットカウンタ105のカウンタ値iが変換前ストリームデータのパケット数であるかどうかを判定し(ステップS20)、変換前ストリームデータのパケット数でなければ、変換前ストリームデータのパケット数となるまでステップS14〜S20の処理を繰り返す。
【0056】
なお、上記した変換前ストリームデータのパケット数は、変換前ストリーム属性情報データに記述されている情報である総パケット数データやファイルサイズデータから取得する。
【0057】
こうして、パケットカウンタ105のカウンタ値iが変換前ストリームデータのパケット数に達すると、状態メモリ109は値を”送出完了”に設定し(ステップS21)、変換前ストリームデータ送出処理を終了する(ステップS22)。
【0058】
次に、本実施の形態におけるエレメンタリデータバッファ110に記憶された全エレメンタリデータから変換後ストリームデータを生成し、同時に変換後ストリーム属性情報データを生成して変換処理を完了するまでの処理について、図7のフローチャートと共に図1と併せ参照して説明する。
【0059】
まず、状態メモリ109の値が”送出中”であるかを判定し(ステップS31)、”送出中”であればパケットカウンタ117のカウンタ値jを0に初期化した後(ステップS32)、エレメンタリデータバッファ110にエレメンタリデータが記憶されているかを判定する(ステップS33)。
【0060】
エレメンタリデータバッファ110にエレメンタリデータが記憶されていない場合は、後述するステップS40に進み、記憶されている場合は、エレメンタリデータバッファ110のアドレスPs〜Ps+yに記憶されているエレメンタリデータを含むパケットを変換パケット生成部114で生成し(ステップS34)、その生成したパケットを変換後ストリームデータバッファ116に記憶する(ステップS35)。これにより、パケットカウンタ117のカウンタ値jは、j+1に設定される(ステップS36)。
【0061】
続いて、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、図5と共に説明したように、アドレスメモリ111にアドレスp(Ps≦p≦Ps+y)に係るエレメンタリデータアドレス情報が存在するかをチェックし(ステップS37)、エレメンタリデータアドレス情報が存在しない場合は後述するステップS40に進み、存在する場合は、変換前ストリーム属性情報データメモリ106からA_Packet(i)に係る変換前パケットエレメンタリ属性情報データを取得する(ステップS38)。
【0062】
続いて、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部118は、図5と共に説明したように、パケットカウンタ117のカウンタ値jと、A_Packet(i)の変換前パケットエレメンタリ属性情報データとから、変換後パケットB_Packet(j)に係る変換後パケットエレメンタリ属性情報データを生成し、それを変換後ストリーム属性情報データメモリ119に反映させて記憶する(ステップS39)。
【0063】
続いて、状態メモリ109の値が”送出完了”であるかを判定し(ステップS40)、”送出完了”でなければ”送出完了”になるまで、ステップS33〜S40の処理を繰り返す。状態メモリ109の値が”送出完了”であると判定すると、エレメンタリデータバッファ110が空かどうかを判定し、空でなければまだ変換されていない変換前ストリームデータが存在するので、ステップS33〜S41の処理を繰り返す。エレメンタリデータバッファ110が空であるとの判定により、変換後ストリームデータ生成処理を終了する(ステップS42)。
【0064】
なお、図6及び図7に図示したフローチャートに従った処理は、一連の変換処理で並行して動作することも考えられる。また、変換前パケットエレメンタリ属性情報データにピクチャを構成するパケットオフセット番号と共に、ピクチャを構成する最後のエレメンタリデータを含むパケットオフセット番号を記述する場合がある。このピクチャを構成する最後のエレメンタリデータを特定したい場合には、アドレスメモリ111及び113には、その最後のエレメンタリデータを含むパケットの最終データバイトに関してエレメンタリデータアドレス情報を記憶させれば、同様に特定することが可能となる。
【0065】
このように、本実施の形態では、1台の装置内で変換前ストリームデータとその変換前ストリームデータに係る変換前ストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツを異なるデータ形式へ変換する時に、変換後ストリームデータを解析することなく変換後ストリームデータに関わるストリーム属性情報データを生成することができる。
【0066】
なお、以上説明した第1の実施の形態の変換処理例では、変換前ストリームデータ内の全ての構成パケットに含まれるエレメンタリデータが、どの変換後ストリームデータ構成パケットに含まれているかを追従する方法について述べた。この場合は、アドレスメモリ111、113は、変換前ストリームデータ構成パケットが含むエレメンタリデータの任意データバイトを一時的に記憶したエレメンタリデータバッファ110、112内でのアドレスと、パケットカウンタ105から取得したカウンタ値とを関連付けたエレメンタリデータアドレス情報を一時的に記憶することとなる。
【0067】
しかし、現実的には、変換前ストリーム属性情報データで特定される変換前ストリームデータ構成パケットが記憶していたエレメンタリデータを記憶する変換後ストリームデータ構成パケットのみを特定できれば、変換前ストリーム属性情報データから変換後ストリーム属性情報データを生成する上で何ら問題はない。
【0068】
つまり、図1に示したアドレスメモリ111、113において、変換前ストリーム属性情報データによって特定される変換前ストリームデータ構成パケットに関するエレメンタリデータの記憶アドレス情報とパケットオフセット番号とを管理するだけでも、以上で説明した変換前ストリームデータ内の全ての構成パケットに対して管理する場合と同様の結果が得られる。更に、変換前ストリームデータ内全ての構成パケットに関する記憶アドレス情報とパケットオフセット番号のみを管理すれば、図1に示したアドレスメモリ111、113の記憶容量や情報更新回数の増加が考えられ、リソース効率や処理速度の観点でも現実的な方法である。
【0069】
この場合は、アドレスメモリ111、113は、変換前ストリームデータ構成パケットのうち、変換前ストリーム属性情報データで特定される変換前ストリームデータ構成パケットが含むエレメンタリデータの任意データバイトを一時的に記憶したエレメンタリデータバッファ110、112内のでのアドレスと、パケットカウンタ105から取得したカウンタ値とを関連付けたエレメンタリデータアドレス情報を一時的に記憶することとなる。
【0070】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0071】
図8は、本発明になるコンテンツデータ変換装置の第2の実施の形態が適用されるシステムの一例のシステム構成図を示す。同図において、本発明の第2の実施の形態のコンテンツデータ変換装置200は、生成した混合ストリームデータを、通信網400を介して外部入力装置300へ送信する。本実施の形態のコンテンツデータ変換装置200は、外部の通信網400を経由して外部入力装置300へ変換後のストリームデータ及びストリーム属性情報データを伝送するために、これらに情報用パケットを多重化する点に特徴がある。外部入力装置300は、受信した混合ストリームデータから取得した変換後のストリームデータ及びストリーム属性情報データを記録媒体に記録する。
【0072】
図9は、本発明になるコンテンツデータ変換装置の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図9において、本実施の形態のコンテンツデータ変換装置200は、記録媒体再生装置101、変換前ストリームデータバッファ104、パケットカウンタ105、変換前ストリーム属性情報データメモリ106、フィルタ107、変換ストリーム生成処理命令部108、エレメンタリデータバッファ110及び112、アドレスメモリ111及び113、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201、混合ストリームデータバッファ202、パケットカウンタ203、及び外部出力部204より構成される。
【0073】
変換ストリーム生成処理命令部108は、エレメンタリデータバッファ110及び112、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201へ処理命令を発行する機能を有する。エレメンタリデータバッファ110及び112、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201は、変換ストリーム生成処理命令部108から発行された処理命令を受信して要求される処理を行う。
【0074】
新規挿入パケット生成部115は、変換ストリーム生成処理命令部108からの処理命令を受けて、変換前ストリームデータに含まれる情報を用いずに生成するパケット、例えば変換後ストリームデータの多重化形式特有のデータ等を記憶したパケットを生成し、その生成したパケットを混合ストリームデータバッファ202へ出力する機能を有する。
【0075】
変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201は、パケットカウンタ105のカウンタ値である変換前ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号をもとに、変換前ストリーム属性情報データメモリ106からの変換前ストリーム属性情報データから変換前ストリームデータ構成パケットに係るパケットエレメンタリ属性情報データを取得する。そして、変換前ストリームデータ構成パケットに係るパケットエレメンタリ属性情報データと変換後ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号とから、変換後ストリームデータ構成パケットに係るパケットエレメンタリ属性情報データを生成する。
【0076】
また、この変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201は、前述したパケットカウンタ105、アドレスメモリ111、113、後述のパケットカウンタ203と共に、同一のエレメンタリデータを含む変換前ストリームデータ構成パケットの変換前ストリームデータの先頭からのパケットオフセット番号及び変換後ストリームデータ構成パケットの変換前ストリームデータ先頭からのパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段を構成している。
【0077】
変換パケット生成部114は、エレメンタリデータバッファ110、112から供給される指定サイズ分のエレメンタリデータと変換後のパケット形式のパケットヘッダとを結合して変換後ストリームデータ構成パケットを生成する。また、変換パケット生成部114は、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201から入力された変換後パケットエレメンタリ属性情報データを変換後のパケット形式に合わせた形に変換したデータである変換後パケットエレメンタリ属性情報データパケットを生成する。
【0078】
混合ストリームデータバッファ202は、変換パケット生成部114、新規挿入パケット生成部115から出力された各パケットを一時的に記憶し、時分割多重して外部出力部204へ出力する機能を有する。また、混合ストリームデータバッファ202は、パケットカウンタ203を備える。
【0079】
パケットカウンタ203は、一連の変換処理開始時から記憶された混合ストリームデータ構成パケットの総数をカウントする機能を有する。すなわち、このパケットカウンタ203は、混合ストリームデータ構成パケットが、混合ストリームデータバッファ202に記憶される毎に、そのカウンタ値を+1する。このカウンタ値は、混合ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号となる。外部出力部204は、混合ストリームデータバッファ202に記憶された混合ストリームデータを、コンテンツデータ変換装置200の外部の通信網400へ出力する機能を有する。
【0080】
このように、本実施の形態では、アドレスメモリ111、113に記憶してある、変換前ストリームデータ構成パケットのパケットオフセット番号と、パケットカウンタ203のカウンタ値とから、同一のエレメンタリデータを含む変換前ストリームデータ構成パケットと混合ストリームデータ構成パケットそれぞれのパケットオフセット番号の関係を導き出し、その関係に基づいて、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201が、変換前ストリーム属性情報データから変換後パケットエレメンタリ属性情報データを生成する。
【0081】
次に、外部入力装置300の構成について説明する。
【0082】
図10は外部入力装置300の一例のブロック図を示す。外部入力装置300は、外部の通信網400からの混合ストリームデータを受信する外部入力部301、識別機能を有するフィルタ302、変換後ストリームデータバッファ303、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304、カウンタ305、変換後ストリーム属性情報データメモリ306、及び記録媒体記録装置307から構成される。
【0083】
フィルタ302は、入力された混合ストリームデータを構成する各パケットが、変換後ストリームデータ構成パケットであるか、変換後パケットエレメンタリ属性情報データパケットであるか、その他のパケットであるかを識別し、変換後ストリームデータ構成パケットと識別した場合は変換後ストリームデータバッファ303へ出力し、変換後パケットエレメンタリ属性情報データと識別した場合は、変換後パケットエレメンタリ属性情報データを抽出して、その抽出した変換後パケットエレメンタリ属性情報データを変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304へ出力する機能を有する。
【0084】
変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304は、変換後パケットエレメンタリ属性情報データをもとに変換後ストリーム属性情報データメモリ306に記憶される変換後ストリーム属性情報データを更新する。また、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304は、フィルタ302より変換後パケットエレメンタリ属性情報データを取得した回数をカウントするカウンタ305を備える。
【0085】
変換ストリーム属性情報データメモリ306は、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304から出力された変換後ストリーム属性情報データを一時的に記憶する機能を有する。
【0086】
記録媒体記録装置307は、変換後ストリームデータバッファ303からの変換後ストリームデータと、変換後ストリーム属性情報データメモリ306からの変換後ストリーム属性情報データとをそれぞれ入力として受け、これらを内部に備える記録媒体308へ記録する機能を有する。
【0087】
次に、本実施の形態における各種のデータ構造について図11と共に説明する。
【0088】
図9に示した記録媒体121には、図11(A)に模式的に示す変換前ストリームデータと、同図(B)に示す変換前ストリーム属性情報データとが記録されている。
【0089】
図11(A)に模式的に示すように、変換前ストリームデータは、パケットサイズ(Packet Size)がAバイトの変換前ストリーム構成パケットが、・・・、A_Packet(a)、A_Packet(a+1)、A_Packet(a+2)、・・・、の順で時系列的に合成されている。各パケットの先頭にはパケットヘッダ部が配置されている。また、図11(B)に示すように、変換前ストリーム属性情報データは、パケットオフセット番号、表示時刻及びピクチャタイプが関連付けられた情報である。なお、図11(A)に模式的に示した変換前ストリームデータは図2(A)に示した変換前ストリームデータと同じであり、図11(B)に示した変換前ストリーム属性情報データは、図2(B)に示した変換前ストリーム属性情報データと同じである。
【0090】
また、図11(C)は、図9に示すコンテンツデータ変換装置の外部出力部204から出力され、図10に示す外部入力装置300の外部入力部301に入力される混合ストリームデータを模式的に示す。図11(C)に示すように、混合ストリームデータは、パケットサイズ(Packet Size)がBバイトの変換後ストリームデータ構成パケット(An,Bn,Cn)、変換後パケットエレメンタリ属性情報データパケット(En)、及び変換後ストリームデータ特有の情報が挿入されたパケット(N)等が、・・・、C_Packet(c)、C_Packet(c+1)、・・・、の順で時系列的に合成されている。
【0091】
更に、図11(D)、(E)は、図10に示した外部入力装置300の記録媒体308に記録される変換後ストリームデータと、変換後ストリーム属性情報データとを示す。記録される変換後ストリームデータは、図11(D)に模式的に示すように、パケットサイズ(Packet Size)がBバイトの変換後ストリームデータ構成パケット(An,Bn,Cn)、及び変換後ストリームデータ特有の情報が挿入されたパケット(N)が、・・・、B_Packet(b)、B_Packet(b+1)、・・・、B_Packet(b+m)、・・・、の順で時系列的に合成されている。各パケットB_Packet(n)には、先頭にパケットヘッダ部が配置されているが、それ以外の部分には変換後ストリームデータの特有の情報が挿入されたパケット(N)、又は変換後ストリームデータ構成パケット(An,Bn,Cn)等のいずれかが記憶される。また、図11(E)に示すように、変換後ストリーム属性情報データは、パケットオフセット番号、表示時刻及びピクチャタイプが関連付けられた情報である。
【0092】
次に、図12及び図13を参照しながら、図9のコンテンツデータ変換装置内において、同一エレメンタリデータを含む変換前ストリームデータ構成パケットと変換後ストリームデータ構成パケットとを特定し、その結果を用いて、変換後ストリーム属性情報データを作成する方法について説明する。なお、図12及び図13において、図9と同一構成部分には同一符号を付してある。
【0093】
ここでは、図11と同様に、変換前ストリームデータを構成する各パケットをA_Packet、混合ストリームデータを構成する各パケットをC_Packet、変換後ストリームデータを構成する各パケットをB_Packetと表記する。また、nを1以上の整数とし、変換前ストリームデータの先頭からn番目のパケットA_PacketをA_Packet(n)と表記するものとする。同様に、混合ストリームデータの先頭からn番目のパケットC_PacketをC_Packet(n)、変換後ストリームデータの先頭からn番目のパケットB_PacketをB_Packet(n)と表記するものとする。
【0094】
更に、A_Packetが含むエレメンタリデータをA_Element、C_Packetが含む変換後パケットエレメンタリ属性情報データをC_Attrと表記するものとする。A_Element(n)はA_Packet(n)に含まれるエレメンタリデータ、C_Attr(n)はC_Packet(n)に含まれるB_Packet(m)(m=nとは限らない)に関する変換後パケットエレメンタリ属性情報データである。
【0095】
いま、図9の記録媒体再生装置101は、記録媒体121から再生したA_Packet(a)を、変換前ストリームデータバッファ104を通してフィルタ107へ出力する。フィルタ107は、A_Packet(a)のパケットヘッダ部に記述されるエレメンタリデータ識別子に従って出力先をエレメンタリデータバッファ110とエレメンタリデータバッファ112とのどちらにするかを決定する。更に図3と共に説明したように、フィルタ107は、A_Packet(a)から抽出したA_Element(a)をエレメンタリデータバッファ110又はエレメンタリデータバッファ112へ記憶するとほぼ同時に、A_Element(a)の先頭データバイトに該当するエレメンタリデータバッファ110内のアドレスと、パケットカウンタ105のカウンタ値aを関連付けたエレメンタリデータアドレス情報pとを、アドレスメモリ111に記憶する。
【0096】
図12は、アドレスメモリ111に、パケットカウンタ105のカウンタ値である変換前パケットオフセット番号aとエレメンタリデータバッファ110内のアドレスpとを対応付けて記憶していることを示している。
【0097】
次に、図12と共に、エレメンタリデータバッファ110に記憶されたエレメンタリデータA_Element(a)から混合ストリームデータのパケットC_Packet(c)を生成する動作について説明する。
【0098】
図12に示すように、アドレスメモリ111に記憶させたA_Element(a)に関するエレメンタリデータアドレス情報より、これからA_Element(a)の先頭データバイトをエレメンタリデータバッファ110から出力すると検知した場合、A_Element(a)の先頭データバイトを含むデータ13を変換パケット生成部114に出力する。
【0099】
変換パケット生成部114は、入力された指定サイズのエレメンタリデータ13を一時記憶すると共にパケットヘッダ部14を生成し、これらを結合したデータである変換後のパケットC_Packet(c)を混合ストリームデータバッファ202へ供給して記憶させる。このとき、パケットカウンタ203のカウンタ値をc−1からcへ変化(インクリメント)させる。このパケットカウンタ203のカウンタ値は、一連のコピー処理開始後、変換パケット生成部114で生成され、混合ストリームデータバッファ202に記憶された混合ストリームデータの先頭パケットからのパケット数カウンタ値を示す。この結果、A_Element(a)の先頭データバイトが、C_Packet(c)に記憶されたと特定することが可能となる。
【0100】
次に、図13と共に、C_Packet(c)に含まれる、B_Packet(m)に関する変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)を生成し、この変換後パケットエレメンタリ属性情報データを記憶したC_Packet(c+i)を生成する動作について説明する。
【0101】
図13に示すように、変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部201は、A_Packet(a)に関する変換前パケットエレメンタリ属性情報データを変換前ストリーム属性情報データメモリ106から取得する。そして、取得した変換前エレメンタリ属性情報データとパケットカウンタ203のカウンタ値cとを用いて、変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)を生成する。この変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)は、図13に示すように、カウンタ値cである混合パケットオフセット番号と表示時刻とピクチャタイプとが対応付けられた情報である。
【0102】
そして、生成した変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)を含む混合ストリームデータのパケットC_Packetを図13に示すように変換パケット生成部114で生成した後、それを混合ストリームデータバッファ202へ記憶する。但し、C_Attr(c)を含むC_Packetのパケットヘッダ部15に記述するパケット識別子は、一連の変換処理開始前までに予め決定しておき、このパケット識別子は、新規挿入パケット生成部115で生成されるC_Packetが含む混合ストリームデータのパケット識別子テーブルに記述しておく必要がある。この変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)を含む混合ストリームデータのパケットC_Packetは、混合ストリームデータの先頭からc+1番目以降のパケット、つまり、C_Packet(c+i)(i≧1)となる。
【0103】
このように、図9に示した実施の形態では、ストリームデータとそれに係るストリーム属性情報データを異なるデータ形式へ変換する時に、変換ストリームデータを解析することなく変換ストリームデータに関わるストリーム属性情報データを生成することができる。
【0104】
次に、図14及び図15を参照しながら、図10の外部入力装置300内における記録処理について説明する。なお、図14及び図15中、図10と同一構成部分には同一符号を付してある。図9に示したコンテンツデータ変換装置200から送信された混合ストリームデータは、通信網103を介して図10に示す外部入力装置300内の外部入力部301で受信された後、フィルタ302へ出力される。
【0105】
フィルタ302は、入力された混合ストリームデータのパケットC_Packetのパケットヘッダ部に記述されている識別情報を基に、入力されるパケットC_Packetを、変換後ストリームデータバッファ303へ出力するか、又はC_Packetに含まれるC_Attrを抽出して変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304へ出力するかを判断する。
【0106】
フィルタ302は、パケットヘッダ部の識別情報を基に、入力されるパケットC_Packetが変換後ストリームデータバッファ303へ出力するパケットであると判定した場合は、図14に示すように、変換後ストリームデータバッファ303へその入力パケットC_Packetを出力する。
【0107】
一方、フィルタ302は、パケットヘッダ部の識別情報を基に、入力される混合ストリームデータのパケットC_Packetが変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attrを含むC_Packetであると判定した場合、図15に示すように、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304へその入力パケットC_Packetを出力する。
【0108】
変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304は、入力パケットC_Packetから変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attrを取得し、その取得した変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attrをもとに変換後ストリーム属性情報データメモリ306に記憶される変換後ストリーム属性情報データを更新する。
【0109】
但し、混合ストリームデータから変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attrを含むパケットC_Packetを除去して変換後ストリームデータを生成する場合、変換後ストリームデータと変換後ストリーム属性情報データに不整合が発生する。つまり、C_Attr(c)はC_Packet(c)に関する変換後パケットエレメンタリ属性情報データであるが、変換後ストリームデータのパケットB_Packet(c)が、混合ストリームデータのパケットC_Packet(c)と等しくなくなるために発生する問題である。
【0110】
この問題は、変換後ストリーム属性情報データ更新命令部304が、図15に示すように、C_Attr(c)に記述されるパケットオフセット番号cをcからカウンタ305のカウンタ値hを減算した値bに置換することで回避できる。
【0111】
また、変換後パケットエレメンタリ属性情報データC_Attr(c)を含むC_Packet(c+i)内に混合ストリームデータの先頭からc+i番目のパケットC_Packetであることを識別できるパケットオフセット番号情報を記述しておき、このパケットオフセット番号情報と実際に入力された混合ストリームデータのパケット数とから差分を算出して、変換後ストリーム属性情報データ生成時に反映させることで、変換後ストリームデータと変換後ストリーム属性情報データとの不整合を防ぐことができる。
【0112】
これにより、コンテンツデータ変換装置200から送信された混合ストリームデータを、途中から外部入力装置300に入力して記録することが可能となる。例えば、外部入力装置300の入力を一時停止状態にしたまま、コンテンツデータ変換装置200の送信出力を開始させておき、あるタイミングで外部入力装置300の入力を開始させるようなことが可能となる。
【0113】
図10の記録媒体記録装置307は、変換後ストリームデータバッファ303から出力される変換後ストリームデータと、変換後ストリーム属性情報データメモリ306から出力される変換後ストリーム属性情報データとを入力として受け、これらを記録媒体308に記録する。以上の処理により、外部入力された混合ストリームデータから変換後ストリームデータと変換後ストリーム属性情報データを生成することが可能となる。
【0114】
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、例えば図1の記録媒体再生装置101の替りに、外部から送信又は供給された変換前ストリームデータと変換前ストリームデータに係る変換前ストリーム属性情報データとからなるコンテンツデータを受信する手段であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本発明のコンテンツデータ変換装置の第1の実施の形態のブロック図である。
【図2】図1の実施の形態における各種データのデータ構造の一例を示す図である。
【図3】図1の実施の形態において、変換前ストリームデータからエレメンタリデータを抽出して、エレメンタリデータバッファに記憶する処理の一例を示す図である。
【図4】図1の実施の形態において、エレメンタリデータバッファからエレメンタリデータを取得して、変換後ストリームデータを構成するパケットを生成する処理の一例を示す図である。
【図5】図1の実施の形態において、変換後ストリーム属性情報データを更新する処理の一例を示す図である。
【図6】図1の実施の形態における変換前ストリームデータ送出処理の一例を説明するフローチャートである。
【図7】図1の実施の形態における変換後ストリームデータ生成処理の一例を説明するフローチャートである。
【図8】本発明のコンテンツデータ変換装置の第2の実施の形態が適用されるシステムの一例のシステム構成図である。
【図9】本発明のコンテンツデータ変換装置の第2の実施の形態のブロック図である。
【図10】図8のシステム中の外部入力装置の一例のブロック図である。
【図11】図8のシステムにおける各種データのデータ構造の一例を示す図である。
【図12】図9中のエレメンタリデータバッファに記憶されたエレメンタリデータから混合ストリームデータのパケットを生成する処理の一例の説明図である。
【図13】図9の実施の形態において、混合ストリームデータに含まれるパケットに関する変換後パケットエレメンタリ属性情報データを生成する処理の一例の説明図である。
【図14】図10の外部入力装置において、パケット識別子テーブルの識別情報を基に、入力されるパケットが変換後ストリームデータバッファへ出力するパケットであると判定した場合の動作説明図である。
【図15】図10の外部入力装置において、パケット識別子テーブルの識別情報を基に、入力されるパケットが変換後ストリーム属性情報データメモリへ出力するパケットであると判定した場合の動作説明図である。
【図16】マップ情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0116】
100、200 コンテンツデータ変換装置
101 記録媒体再生装置
102、307 記録媒体記録装置
104 変換前ストリームデータバッファ
105、117、203 パケットカウンタ
106 変換前ストリーム属性情報データメモリ
107、302 フィルタ
108 変換ストリーム生成処理命令部
110、112 エレメンタリデータバッファ
111、113 アドレスメモリ
114 変換パケット生成部
115 新規挿入パケット生成部
116、303 変換後ストリームデータバッファ
118、304 変換後ストリーム属性情報データ更新命令部
119、306 変換後ストリーム属性情報データメモリ
201 変換後パケットエレメンタリ属性情報データ生成部
202 混合ストリームデータバッファ
204 外部出力部
300 外部入力装置
301 外部入力部
305 カウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパケット形式のパケットで構成される第1のストリームデータと、前記第1のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第1のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータを、前記第1のパケット形式とは異なる第2のパケット形式のパケットで構成される第2のストリームデータと前記第2のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第2のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータへ変換するコンテンツデータ変換装置であって、
前記第1のストリームデータと前記第1のストリーム属性情報データとを入力する入力手段(101)と、
前記入力手段により入力される前記第1のストリームデータを一時的に記憶する第1のバッファリング手段(104)と、
前記入力手段により入力される前記第1のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第1の記憶手段(106)と、
前記第1のバッファリング手段から出力される前記第1のストリームデータを構成する各パケットに含まれる、映像データ及び音声データのうちの少なくとも一方のデータであるエレメンタリデータを抽出し、一時的に記憶すると共に、前記エレメンタリデータを、前記第2のパケット形式のパケットに挿入可能な所定サイズ分ずつ順次出力する第2のバッファリング手段(110,112)と、
前記第2のバッファリング手段から順次出力される前記所定サイズ分の前記エレメンタリデータに前記第2のパケット形式のヘッダ部をそれぞれ結合して前記第2のストリームデータを構成する各パケットを順次生成するパケット生成手段(114)と、
前記第1のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第1のパケットオフセット番号と、前記第2のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第2のパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段(105,111,113,117,118)と、
前記第1のパケットオフセット番号をもとに、前記第1の記憶手段に記憶されている前記第1のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第1のパケットエレメンタリ属性情報データを取得し、更にこの第1のパケットエレメンタリ属性情報データと前記第2のパケットオフセット番号とを用いて、前記第2のストリームデータの各パケットに対応する第2のパケットエレメンタリ属性情報データを生成するパケットエレメンタリ属性情報データ生成手段(118)と、
前記パケット生成手段により生成された前記第2のストリームデータを構成する各パケットを一時的に記憶する第3のバッファリング手段(116)と、
前記パケットエレメンタリ属性情報データ生成手段により生成された1つ以上の前記第2のパケットエレメンタリ属性情報データで構成される前記第2のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第2の記憶手段(119)と、
を有することを特徴とするコンテンツデータ変換装置。
【請求項2】
前記エレメンタリデータ追従手段は、
前記第1のバッファリング手段から出力される前記第1のストリームデータを構成する各パケットの総数をカウントする第1のカウンタ手段(105)と、
前記第1のストリームデータを構成する各パケットが含む前記エレメンタリデータの任意データビットを一時的に格納した前記第2のバッファリング手段内でのアドレスと、前記第1のカウンタ手段から取得したカウンタ値とを関連付けた第1のエレメンタリデータアドレス情報を一時的に記憶する第3の記憶手段(111,113)と、
前記第3のバッファリング手段に入力される前記第2のストリームデータを構成する各パケットの総数をカウントする第2のカウンタ手段(117)と、
前記エレメンタリデータアドレス情報が示すカウンタ値と、前記第2のカウンタ手段から取得したカウンタ値とより、前記第1のパケットオフセット番号と前記第2のパケットオフセット番号とを特定する特定手段(118)と
を有することを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ変換記録装置。
【請求項3】
前記エレメンタリデータ追従手段は、
前記第1のバッファリング手段から出力される前記第1のストリームデータを構成する各パケットの総数をカウントする第1のカウンタ手段(105)と、
前記第1のストリームデータを構成する各パケットのうち、前記第1のストリーム属性情報データで特定される前記第1のストリームデータを構成する各パケットに含まれる前記エレメンタリデータの任意データビットを一時的に格納した前記第2のバッファリング手段内でのアドレスと、前記第1のカウンタ手段から取得したカウンタ値とを関連付けた第2のエレメンタリデータアドレス情報を一時的に記憶する第3の記憶手段(111,113)と、
前記第3のバッファリング手段に入力される前記第2のストリームデータを構成する各パケットの総数をカウントする第2のカウンタ手段(117)と、
前記エレメンタリデータアドレス情報が示すカウンタ値と、前記第2のカウンタ手段から取得したカウンタ値とより、前記第1のパケットオフセット番号と前記第2のパケットオフセット番号とを特定する特定手段(118)と
を有することを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ変換装置。
【請求項4】
前記第3のバッファリング手段から出力される前記第2のストリームデータを構成する各パケットと、前記第2の記憶手段から出力される前記第2のストリーム属性情報データとをそれぞれ記録媒体に記録する記録手段(102)を更に有することを特徴とする請求項1記載のコンテンツデータ変換装置。
【請求項5】
第1のパケット形式のパケットで構成される第1のストリームデータと、前記第1のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第1のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータを、前記第1のパケット形式とは異なる第2のパケット形式のパケットで構成される第2のストリームデータと前記第2のストリームデータを再生する際に用いられる情報を少なくとも含むデータである第2のストリーム属性情報データとで構成されるコンテンツデータへ変換するコンテンツデータ変換装置であって、
前記第1のストリームデータと前記第1のストリーム属性情報データとを入力する入力手段(101)と、
前記入力手段により入力される前記第1のストリームデータを一時的に記憶する第1のバッファリング手段(104)と、
前記入力手段により入力される前記第1のストリーム属性情報データを一時的に記憶する第1の記憶手段(106)と、
前記第1のバッファリング手段から出力される前記第1のストリームデータを構成する各パケットに含まれる、映像データ及び音声データのうちの少なくとも一方のデータであるエレメンタリデータを抽出し、一時的に記憶すると共に、前記エレメンタリデータを、前記第2のパケット形式のパケットに挿入可能な所定サイズ分ずつ順次出力する第2のバッファリング手段(110,112)と、
前記第2のバッファリング手段から順次出力される前記所定サイズ分の前記エレメンタリデータに前記第2のパケット形式のヘッダ部をそれぞれ結合して前記第2のストリームデータを構成する各パケットを順次生成すると共に、前記第2のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第2のパケットエレメンタリ属性情報データと前記第2のデータストリームを構成する各パケットとをそれぞれ混合して、混合ストリームデータを生成する混合ストリームデータ生成手段(114)と、
前記第1のストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第1のパケットオフセット番号と、前記混合ストリームデータの先頭のパケットからのパケットオフセット番号である第2のパケットオフセット番号とを取得するエレメンタリデータ追従手段(105,111,113,203,201)と、
前記第1のパケットオフセット番号をもとに、前記第1の記憶手段に記憶されている前記第1のストリーム属性情報データに含まれる、各パケット毎の属性情報データである第1のパケットエレメンタリ属性情報データを取得し、更にこの第1のパケットエレメンタリ属性情報データと前記第2のパケットオフセット番号とを用いて、前記混合ストリームデータの各パケットに対応する前記第2のパケットエレメンタリ属性情報データを生成して前記混合ストリームデータ生成手段へ出力するパケットエレメンタリ属性情報データ生成手段(201)と、
前記混合ストリームデータ生成手段により生成された前記混合ストリームデータを構成する各パケットを一時的に記憶する第3のバッファリング手段(116)と、
前記第3のバッファリング手段に記憶した前記混合ストリームデータを外部へ出力する外部出力手段(204)と、
を有することを特徴とするコンテンツデータ変換装置。
【請求項6】
前記混合ストリームデータ生成手段は、
前記第2のストリームデータを構成する各パケットと、前記第2のパケットエレメンタリ属性情報データを含むパケットと、前記第2のストリームデータを構成する各パケットと前記第2のパケットエレメンタリ属性情報データを含むパケットとを識別するための識別情報を含むパケットとで構成され、かつ、前記第2のパケットエレメンタリ属性情報データを含むパケットのパケットヘッダ部に先頭のパケットからのパケットオフセット番号情報を記述した混合ストリームデータを生成する手段であることを特徴とする請求項5記載のコンテンツデータ変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−130757(P2009−130757A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−305252(P2007−305252)
【出願日】平成19年11月27日(2007.11.27)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】