説明

コンテンツ記録装置、暗号化装置、記録方法および記録プログラム

【課題】付属データの不正利用や不正コピーを確実に防止して、タイトルコンテンツの著作権保護を強化すること。
【解決手段】記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツがタイトルキーによって暗号化されており、かつ付属するタイトルコンテンツのコピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、記録媒体に記録された1つ以上のタイトルキーの中から、付属するタイトルコンテンツに対応したタイトルキーを選択し、コピー制御情報がCopy Freeである場合には、タイトルキーを選択せず、付属するタイトルコンテンツがタイトルキーによって暗号化されており、かつ付属するタイトルコンテンツのコピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組のコンテンツであるタイトルコンテンツを暗号化するタイトルキーと、タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツとタイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報とを含むコンテンツデータとが記録された記録媒体に対して、タイトルコンテンツの一部のデータである付属データを記録するコンテンツ記録装置、暗号化装置、記録方法および記録プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、DVD等の記録媒体に記録されたコンテンツの不正コピーを防止するため、番組の映像または音声のコンテンツである複数のタイトルコンテンツのそれぞれに対して、タイトルコンテンツごとに異なるタイトルキーで暗号化処理を施して、暗号化されたタイトルコンテンツをDVDメディアに記録する技術が知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
【0003】
この従来技術では、複数のタイトルキーのそれぞれを、コンテンツを正当に記録再生するDVDレコーダ等の記録再生装置ごとに付与されたデバイスキーにより暗号化してタイトルキーファイルに登録してDVDメディアに記録している。そして、タイトルコンテンツを再生する場合には、このタイトルキーファイルに登録されている暗号化タイトルキーを再生しようとする記録再生装置のデバイスキーで復号化して復号化されたタイトルキーでタイトルコンテンツを復号化してタイトルコンテンツを再生している。
【0004】
また、書き換え型のDVDメディアにおいてタイトルコンテンツの一部を削除した場合には、タイトルキーファイルも更新する。具体的には、一度、タイトルキーファイルを復号化し、DVDメディアから削除したタイトルコンテンツに対応するタイトルキーを削除したタイトルキーファイルを、デバイスキーにより再度暗号化してDVDメディアに記録している。これによって、削除したタイトルコンテンツに対応するタイトルキーを予め複製しておき、このタイトルキーを用いて削除したタイトルコンテンツを不正に再生する攻撃を防止することができる。
【0005】
このような従来の技術は、放送波等によって外部から入力したコンテンツをDVDメディア等の記録媒体に保護して記録し、コンテンツの不正利用を防止するためには有用な技術である。
【0006】
【非特許文献1】Advanced Access Content System(AACS) Recordable Video Book Revision0.90
【非特許文献2】Content Protection for Recordable Media (CPRM)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術では、動画データや音声データからなるコンテンツをMPEG2やH.264等の符号化方式で圧縮化したデータであるAVコンテンツから派生して記録再生装置が新たに生成したコンテンツ(付属データ)を保護することに関しては十分な保護がはかれていない。
【0008】
このような付属データとしては、例えば、サムネイル画像や音声ファイル等メニュー画面に用いるデータ等であり、JPEGやGIF等の画像圧縮フォーマットによって圧縮された画像データや、LPCMさらにMP3等の音声圧縮フォーマットによってデジタル化された音声データからなるデータ等、AVコンテンツとは別のファイルフォーマットとしてDVDメディア上に記録される画像・音声コンテンツである。付属データの生成の例としては、例えば、著作権保護されたAVコンテンツがタイトルキーで暗号化されており、そのAVコンテンツの中からある場面を画像ファイルとして抽出し、画像データに変換しファイルとしてDVDメディア上に記録し、それらの画像ファイルをサムネイルとすることで、タイトルコンテンツの一覧を示すメニュー画面を生成する場合が考えられる。
【0009】
従来、このような付属データの用途はサムネイル画像などに限定されており、付属データは、付属データの生成元となるAVコンテンツの解像度よりも低い解像度に抑えてファイルとして出力していたため、用途も限定されており、著作権上の問題は発生することは少なかった。
【0010】
しかしながら、付属データをメニュー画面の背景画像等に用いる場合、付属データを平文にてDVDメディア上に記録することが考えられるが、この場合、不正な利用者が付属データをDVDメディアからハードディスク等の他の記録媒体へコピーしたり、著作権30条の私的利用の範囲内を超えてインターネット等に不正に配布したりすることが可能となってしまう。付属データは、その生成元のAVコンテンツの一部であるため、AVコンテンツのコンテンツ保護が図られていた場合でも、付属データが何の保護なく流通してしまうと、結果として、AVコンテンツの保護がはかられないこととなってしまう。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、タイトルコンテンツから派生して生成された付属データの著作権を保護して記録することにより、付属データの不正利用や不正コピーを確実に防止して、タイトルコンテンツの著作権保護を強化することができるコンテンツ記録装置、暗号化装置、記録方法および記録プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツまたは平文のタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、が記録された記録媒体に対して、前記タイトルコンテンツに付属する付属データを記録するためのコンテンツ記録装置であって、記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成する鍵選択部と、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記鍵選択部によって選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施す暗号化処理部と、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵とともに、前記記録媒体に記録する記録部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、タイトルコンテンツから派生して生成された付属データを記録媒体の中の鍵で暗号化して記録することにより、付属データのみを他の記録媒体にコピーした場合でも、記録媒体に記録された鍵を用いなければ復号化処理を行うことができないため、付属データの不正利用や不正コピーを確実に防止して、タイトルコンテンツの著作権保護を強化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1にかかるDVDレコーダ100の構成を示すブロック図である。
【図2】DVDメディア140に記録されているAVコンテンツ、タイトルキーファイル、管理ファイルのデータ構造を模式的に示す構成図である。
【図3】実施の形態1にかかるDVDレコーダ100による付属データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1のカプセル化したファイルのデータ構造を示す構成図である。
【図5】付属データに暗号化処理を施すタイトルキーの選択について説明するための説明図である。
【図6−1】実施の形態1にかかる鍵選択部124による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図6−2】実施の形態1の変形例にかかる鍵選択部124による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】一つのAVコンテンツ#1に対して鍵番号が複数設定された状態を示す模式図である。
【図8】実施の形態1にかかるDVDレコーダ100によるタイトルキーの移動処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態1にかかるDVDレコーダ100による付属データの再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態1にかかるDVDレコーダ100によるAVコンテンツの再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100の構成を示すブロック図である。
【図12】実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】実施の形態2の変形例にかかるDVDレコーダ1100による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコンテンツ記録装置、コンテンツ記録方法およびコンテンツ記録プログラムの最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかるコンテンツ記録再生装置100の構成を示すブロック図である。ここで、コンテンツ記録再生装置100としては、例えば、記録型DVDおよびHD DVDメディア(以下、「DVDメディア140」という)への記録および再生を行うDVD/HD DVDレコーダ等があげられる。実施の形態1にかかるコンテンツ記録再生装置100(以下、「DVDレコーダ100」という。)は、図1に示すように、DVDメディア140にデータの記録およびDVDメディア140からのデータの読み出し等を行うドライブ部110と、タイトルコンテンツやタイトルキーの暗号化処理、復号化処理、および復号化したタイトルコンテンツから後述する付属データを生成する処理等を行うホスト部120と、タイトルコンテンツを格納するHDD部130とを備えている。そして、ドライブ部110とホスト部120、ホスト部120とHDD部130は、汎用バスや専用の特殊バスで接続された構成となっている。
【0017】
なお、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100は、HDD部130を備えた構成となっているが、HDD部130を備えない構成としてもよい。
【0018】
DVDメディア140には、図1に示すように、後述するタイトルキーファイル(TKF)、複数のAVコンテンツ(AVコンテンツ#1、AVコンテンツ#2、AVコンテンツ#3)と、管理ファイルがそれぞれファイルとして記録されている。なお、本実施の形態では、以下、DVDメディア140として、タイトルキーファイルが書き換え可能なRewritableメディアを用いた例をあげて説明する。
【0019】
実施の形態1のDVDレコーダ100で対象としているDVDメディアの形式は、HD DVD Video Recording規格に準拠したDVDメディアであるが、必ずしもかかるフォーマットのDVDメディアに限定されるものではない。
【0020】
ここで、DVDメディア140に記録されている各種データについて説明する。図2は、DVDメディア140に記録されているAVコンテンツ、タイトルキーファイル、管理ファイルのデータ構造を模式的に示す構成図である。
【0021】
AVコンテンツは、番組ごとに一つのAVコンテンツとして構成されている。このAVコンテンツは、図2に示すように、ヘッダ部と暗号化タイトルコンテンツの組からなる複数パケットの集合の組として構成される。
【0022】
暗号化タイトルコンテンツは、タイトルコンテンツをタイトルキーと後述するタイトルコンテンツの中に含まれるコピー制御情報とで暗号化したコンテンツである。タイトルキーはライセンス組織からDVDレコーダ100ごとに割り当てられたデバイス秘密鍵にて暗号化されてタイトルキーファイルとして記録されている。ここで、タイトルコンテンツは、番組としての映像や音声のコンテンツの単位であり、例えば、映画一本のコンテンツが一つのタイトルコンテンツとなる。このタイトルコンテンツは、動画データや音声データからなり、MPEG2やH.264等の符号化方式で圧縮化したデータである。
【0023】
また、タイトルキーは、タイトルコンテンツを暗号化する鍵であり、本実施の形態では、タイトルコンテンツごとに異なる鍵となっている。なお、これに限定されるものではなく、複数のタイトルコンテンツが同一のタイトルキーで暗号化されていてもよい。
【0024】
ヘッダ部は、図2に示すように、鍵番号とコピー制御情報とを含む構造となっている。鍵番号は、タイトルコンテンツを暗号化した際に使用したタイトルキーを暗号化した暗号化タイトルキーのタイトルキーファイルの先頭からのレコード位置を示すポインタである。例えば、図2において、AVコンテンツ#1の鍵番号が3とすると、AVコンテンツ#1のタイトルコンテンツに対応する暗号化タイトルキーは、タイトルキーファイルの先頭から3番目のレコードに位置する暗号化タイトルキー3となる。
【0025】
ここで、タイトルコンテンツが平文の場合には、AVコンテンツ中には暗号化タイトルコンテンツの代わりに、平文のタイトルコンテンツが含まれることになる。この場合には、タイトルキーによる暗号化は行われておらず、鍵番号には0が設定される。すなわち、AVコンテンツの鍵番号フィールドに0が設定されているか0以外の番号が設定されているかにより、タイトルコンテンツが平文か、暗号化されているかを判断することが可能となる。
【0026】
なお、本実施の形態では、タイトルコンテンツが平文の場合の鍵番号を0としているが、これに限定されるものではなく、タイトルキーファイル先頭からのレコード位置に相当しない任意の値を用いてもよい。
【0027】
コピー制御情報は、タイトルコンテンツのコピーに対する制限を示す情報であり、「Copy Free」、「Copy Never」、「No More Copies」、「Copy One Generation」、「EPN」等が設定される。
【0028】
「Copy Free」は、タイトルコンテンツを制限なくコピー可能を示し、「Copy Never」は、タイトルコンテンツのコピーが不可能を示している。「Copy 1 Generation」は、一世代限りタイトルコンテンツのコピーが可能であることを示し、「No More Copies」は、コピー制御情報が「Copy One Generation」であるタイトルコンテンツを一世代コピーすることにより、コピー不可能となった状態であり、世代管理としてこれ以上コピーしてはいけない、すなわちコピー禁止であることを示す。「EPN」(Encryption Plus Non-assertion)は、タイトルコンテンツに暗号化処理を施して著作権は保護するが、コピーに関しては数や世代の制限などを設けないことを示す。「Copy Free」の場合には、タイトルコンテンツは暗号化されず、それ以外の状態ではタイトルコンテンツは暗号化される。コピー制御情報はタイトルコンテンツの暗号化に用いているため、コピー制御情報の不正な改変を防ぐことができる。
【0029】
タイトルキーファイルは、複数のタイトルコンテンツに対応した各タイトルキーをデバイス秘密鍵で暗号化した複数の暗号化タイトルキーを登録したファイルである。
【0030】
管理ファイルは、AVコンテンツの暗号化タイトルコンテンツに対応したタイトルキーを管理するファイルであり、図2に示すように、AVコンテンツごとに、対応する暗号化タイトルキーのタイトルキーファイル先頭からのレコード位置を示す鍵番号を登録している。例えば、図2において、AVコンテンツ#1の鍵番号は2であるため、AVコンテンツ#1のタイトルコンテンツに対応する暗号化タイトルキーは、タイトルキーファイルの先頭から2番目のレコードに位置する暗号化タイトルキー2となる。
【0031】
また、上述したヘッダ部の鍵番号と同様に、タイトルコンテンツが平文の場合には、管理ファイルの該当するAVコンテンツの鍵番号には0が設定される。このため、管理ファイルの鍵番号フィールドに0が設定されているか0以外の番号が設定されているかにより、AVコンテンツに含まれるタイトルコンテンツが平文か、暗号化されているかを判断することが可能となる。
【0032】
なお、本実施の形態では、このように管理ファイルと上述したAVコンテンツのヘッダ部の鍵番号の双方によって、AVコンテンツの暗号化タイトルコンテンツに対応する暗号化タイトルキーを指示しているが、いずれかのみで暗号化タイトルコンテンツに対応する暗号化タイトルキーを指定する構成としてもよい。
【0033】
図1に戻り、ドライブ部110は、DVDメディア140からデータを直接読み出す読み出し部112と、DVDメディア140に対して、データを直接記録する記録部113とを主に備えている。
【0034】
ホスト部120は、図1に示すように、タイトルキー処理部121と、復号化処理部122と、暗号化処理部123と、鍵選択部124と、AVデータデコード部125と、画像生成処理部126と、デバイス秘密鍵記憶部127と、設定情報記憶部128とを主に備えた構成となっている。なお、本実施の形態にかかるホスト部120は、設定情報記憶部128を備えた構成となっているが、設定情報記憶部128を備えない構成としてもよい。
【0035】
鍵選択部124は、タイトルキーファイルの中に登録されたタイトルキーから適切なタイトルキーを選択し、タイトルコンテンツを復号化する際に用いるタイトルキーを選択する処理部である。また、鍵選択部124は、コンテンツの記録処理において付属データを暗号化する際に使用するタイトルキーを選択する処理を行う。また、鍵選択部124は、コンテンツの記録処理において、タイトルコンテンツのコピー制御情報がCopy One generation(一世代コピー可能)やEPN等の制限付きコピー可能である場合に、付属データを暗号化するタイトルキーを生成する処理を行う。
【0036】
さらに、鍵選択部124は、コンテンツの再生処理において、タイトルキーファイルの中に登録された暗号化タイトルキーから適切な暗号化タイトルキーを選択し、暗号化タイトルコンテンツや付属データを復号するためのタイトルキーを選択する処理を行う。
【0037】
暗号化処理部123は、鍵選択部124によって選択されたタイトルキーを用いて、タイトルコンテンツを暗号化する処理部である。また、暗号化処理部123は、鍵選択部124によって選択されたタイトルキーまたは生成されたタイトルキーを用いて付属データを暗号化する処理を行う。
【0038】
復号化処理部122は、鍵選択処理部124によって選択されたタイトルキーを用いて暗号化タイトルコンテンツを復号化する処理部である。
【0039】
タイトルキーファイル処理部121は、タイトルキーファイルに格納され、暗号化されたタイトルキー(暗号化タイトルキー)を復号化したり、タイトルキーを暗号化してタイトルキーファイルに登録したりする処理部である。
【0040】
AVデータデコード部125は、圧縮されたタイトルコンテンツや付属データをデコードし、非圧縮形式のデータに変換する処理部である。画像生成処理部126は、非圧縮形式のタイトルコンテンツから利用者の指定等により、必要な部分を画像データとして検出し、当該画像データを抽出して圧縮画像フォーマットに変換して付属データを生成する処理部である。
【0041】
ここで、付属データとは、タイトルコンテンツから派生して生成されるデータである。このような付属データとしては、例えば、タイトルコンテンツから生成されたサムネイル画像や音声ファイル等のメニュー画面に用いるデータ等が該当し、JPEGやGIF等の画像圧縮フォーマットによって圧縮された画像データや、LPCMさらにMP3等の音声圧縮フォーマットによってデジタル化された音声データからなるデータ等、タイトルコンテンツとは異なるフォーマット形式でDVDメディア140上に記録可能なコンテンツである。なお、以下では、画像ファイルを付属データの例として説明するが、画像ファイル以外のファイルを付属データとした場合にも同様に適用される。
【0042】
デバイス秘密鍵記憶部127は、ライセンス組織によってDVDレコーダ100の製造業者に割り当てられたタイトルキーの暗号化・復号に用いるデバイス秘密鍵を秘匿、格納するメモリ等の記憶媒体である。
【0043】
設定情報記憶部128は、付属データを付属データの派生先であるタイトルコンテンツに対応したタイトルキーと同一のキーで暗号化するか、新たに生成したタイトルキーで暗号化するかの設定情報を保存するメモリ等の記憶媒体である。
【0044】
HDD部130は、図1に示すように、鍵記憶部131と、AVデータ記憶部132と、復号化処理部133と、暗号化処理部134とを主に備えている。
【0045】
鍵記憶部131は、タイトルコンテンツの暗号化に用いるタイトルキーを保存するハードディスクドライブ装置(HDD)やメモリ等の記憶媒体である。AVデータ記憶部132は、DVDメディア140からコピーしり移動したりした暗号化タイトルコンテンツを保存するHDD等の記憶媒体である。
【0046】
復号化処理部133は、暗号化タイトルコンテンツや付属データを、鍵記憶部131に記憶されたタイトルキーにより復号化する処理部である。暗号化処理部134は、AVデータ記憶部132に保存されたタイトルコンテンツや付属データを、鍵記憶部131に記憶されたタイトルキーにより暗号化する処理部である。
【0047】
なお、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100は、付属データの生成のため上記の構成を採用しているが、これのみに限定されるものではなく、さらに他の機能を有する処理部を備えた構成としてもよい。
【0048】
次に、以上のように構成された実施の形態1にかかるDVDレコーダ100による付属データの生成処理について説明する。図3は、実施の形態1にかかるDVDレコーダ100による付属データの生成処理の手順を示すフローチャートである。
【0049】
かかる付属データの生成処理は、具体的には、例えば、DVDメディア140上に記録されたAVコンテンツのタイトルコンテンツから、メニュー画面に用いるサムネイル画像や背景画像を生成する処理である。
【0050】
ここで、DVDメディア140の初期状態としてAVコンテンツとタイトルキーファイル、管理ファイルがファイルとしてメディア上に記録されているものとする。一枚のDVDメディア140には、暗号化されたタイトルコンテンツを含むAVコンテンツと暗号化されていないタイトルコンテンツを含むAVコンテンツが混在する場合があり、本実施の形態でも、双方のAVコンテンツが混在している場合を前提とする。すなわち、AVコンテンツ#1とAVコンテンツ#2の各タイトルコンテンツはタイトルキーによって暗号化されているが、AVコンテンツ#3のタイトルコンテンツは平文の場合等である。
【0051】
まず、ホスト部120は、付属データの抽出元となるタイトルコンテンツを含むAVコンテンツを選択する(ステップS301)。
【0052】
次に、鍵選択部124は、DVDメディア140に記録された管理ファイルを参照して、タイトルコンテンツが暗号化されているか否かを調べる(ステップS302)。具体的には、上述したとおり、管理ファイルにおいて抽出元となるAVコンテンツに対応した鍵番号が0か否かによって判断する。
【0053】
そして、タイトルコンテンツが平文の場合には(ステップS302:No)、AVデータデコード部125によって、AVコンテンツのタイトルコンテンツをデコードする(ステップS312)。そして、利用者の指定や機器の設定によって、所望の範囲の指定を受けると、画像生成処理部126によって、デコードしたタイトルコンテンツから再生時間にして指定された所定の時間に再生される画像データを静止画として抽出し、抽出した画像データを圧縮画像フォーマットに変換して圧縮画像を生成する(ステップS313)。かかる圧縮画像が付属データとなる。
【0054】
一方、ステップS302において、タイトルコンテンツが暗号化されていると判断した場合には(ステップS302:Yes)、タイトルキーファイル処理部121によって、管理ファイルを参照してタイトルキーファイルから暗号化タイトルキーを取得する(ステップS303)。
【0055】
次に、タイトルキーファイル処理部121は、取得した暗号化タイトルキーを、デバイス秘密鍵記憶部127に保存されているデバイス秘密鍵を用いて復号化する(ステップS304)。
【0056】
次に、復号化処理部122は、復号化されて平文となったタイトルキーとAVコンテンツに含まれるコピー制御情報を用いて暗号化タイトルコンテンツを復号化する(ステップS305)。ここで、復号化の際にはコピー制御情報の一部(例えば数bit)が使用される。
【0057】
なお、タイトルコンテンツの復号化処理の際に、管理ファイルで指定された暗号化タイトルキーと、実際のタイトルコンテンツを暗号化するのに用いる鍵が一致するか否かを、AVコンテンツのヘッダ部に含まれる鍵番号フィールドの値と比較することにより判断するように復号化処理部122を構成してもよい。
【0058】
次に、AVデータデコード部125は、平文となったタイトルコンテンツをデコードする(ステップS306)。そして、利用者の指定によって、所望の範囲の指定を受けると、画像生成処理部126によって、デコードしたタイトルコンテンツから再生時間にして指定された所定の時間に再生される画像データを静止画として抽出し、抽出した画像データを圧縮画像フォーマットに変換して圧縮画像を生成する(ステップS307)。かかる圧縮画像が付属データとなる。
【0059】
次いで、鍵選択部124によって、付属データを暗号化するためのタイトルキーをDVDメディア140に記録されたタイトルキーファイルから選択する、もしくは付属データを暗号化するためのタイトルキーを新たに生成する鍵選択処理を実行する(ステップS308)。ここで、鍵選択処理の詳細については後述する。
【0060】
次に、暗号化処理部123は、付属データとしての圧縮画像をステップ308によって選択または生成されたタイトルキーを用いて暗号化する(ステップS309)。
【0061】
そして、記録部113によって、暗号化された圧縮画像、すなわち暗号化付属データを、ファイルID、暗号化に用いたタイトルキーの鍵番号、ファイルサイズとともに単一のファイルにしてカプセル化し(ステップS310)、当該ファイル、すなわちカプセル化した圧縮画像である暗号化付属データをDVDメディア140にファイルとして記録する(ステップS311)。
【0062】
図4は、実施の形態1のカプセル化したファイルのデータ構造を示す構成図である。カプセル化されたファイルには、ファイルIDと、暗号化に用いたタイトルキーの鍵番号と、当該ファイルのファイルサイズと、暗号化付属データとから構成される。ファイルIDはこのファイルが暗号化付属データを有することを示す所定の値を設定する。鍵番号には、タイトルキーファイルの中で暗号化に用いたタイトルキーのタイトルキーファイル先頭からのレコード位置を示すポインタである。たとえば、鍵番号フィールドの値が5の場合、タイトルキーファイルの中で5番目のレコード位置に記録されたタイトルキーを使用して暗号化処理を行ったことを示している。また、ファイルサイズは、暗号化処理前の平文の付属データ(圧縮画像)のサイズが設定される。なお、カプセル化されたファイルのデータ構造には、これらの情報のほかに、コピー制御情報を含めてもよい。その場合、付属データはタイトルキーとコピー制御情報を用いて暗号化してもよい。
【0063】
なおカプセル化したファイルは、ファイルの拡張子をカプセル化していない平文の場合に特定のフォーマットを示す拡張子と異なる拡張子に置換したり、その拡張子を付けたファイル名に加えてさらに別の拡張子を付加したりしてもよい。たとえば、ファイル名を”fileA”、カプセル化したファイルの拡張子を”aaa”とし、平文の拡張子を”jpg”とした場合、カプセル化したファイルの名前は”fileA.aaa”とすることができ、また、”fileA.jpg.aaa”としてもよい。
【0064】
次に、ステップ308における鍵選択処理について説明する。実施の形態1にかかるDVDレコーダ100では、付属データである圧縮画像を暗号化処理する際に、AVコンテンツのコピー制御情報に基づいて、付属データを暗号化するタイトルキーを選択する。具体的には、鍵選択部124は、付属データを派生したタイトルコンテンツのコピー制御情報が「Copy Never」や「No More Copies」等のコピー禁止を示す情報である場合には、付属データに暗号化処理を施すタイトルキーとして、付属データを派生した(付属データを含む)タイトルコンテンツに対応したタイトルキー、すなわち、当該タイトルコンテンツを暗号化したタイトルキーを選択する。
【0065】
図5は、付属データに暗号化処理を施すタイトルキーの選択について説明するための説明図である。
【0066】
DVDメディア140にAVコンテンツとタイトルキー、管理ファイルが図5に示すような状態で記録されている場合を考える。すなわち、AVコンテンツ#1,AVコンテンツ#2,AVコンテンツ#3が記録されており、AVコンテンツ#1のタイトルコンテンツはタイトルキーファイルの2番目のレコード位置に記録された暗号化タイトルキー2で暗号化されており、コンテンツの状態は、「No More Copies」であるとする。AVコンテンツ#2は、タイトルキーファイルの1番目のレコードに記録された暗号化タイトルキー1で暗号化されており、コンテンツの状態は「EPN」であるとする。また、AVコンテンツ#3は平文であるとする。
【0067】
図5に示すように、本実施の形態にかかる鍵選択部124では、コピー制御情報が「No More Copies」等のコピー制限のあるAVコンテンツ#1のタイトルコンテンツから生成した付属データを、AVコンテンツ#1のタイトルコンテンツの暗号化処理に用いた暗号化タイトルキー2で暗号化することとしている。
【0068】
一方、図5に示すように、本実施の形態にかかる鍵選択部124では、コピー制御情報が「EPN」などのコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能なAVコンテンツ#2のタイトルコンテンツから生成した付属データを暗号化する際には、AVコンテンツ#2のタイトルキーとは無関係に、新たに鍵番号4に相当するタイトルキーを生成してタイトルキーファイルに登録し、この新たに生成したタイトルキーにより付属データを暗号化する。
【0069】
ここで、図5に示した状態では、タイトルキーファイルには暗号化タイトルキーが3個しか登録されていないので、タイトルキーファイルの空きレコードである4レコード目に新たに生成したタイトルキーをデバイス秘密鍵により暗号化して記録する。さらに、新たに生成したタイトルキーによって付属データを暗号化し、鍵番号フィールドには空きフィールドの番号(4)を設定して付属データをカプセル化して単一ファイルとし、DVDメディア140に記録する。
【0070】
以下、この鍵選択部124による鍵選択処理の具体的な処理について説明する。図6−1は、実施の形態1にかかる鍵選択部124による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【0071】
まず、鍵選択部124は、付属データの抽出元のタイトルコンテンツが含まれるAVコンテンツのコピー制御情報の内容を調べる(ステップS601)。そして、コピー制御情報が「No More Copies」あるいは「Copy Never」等のコピー制限を示す情報である場合には、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキー(暗号化タイトルキー)をタイトルキーファイルから選択する(ステップS602)。ここで、タイトルキーを選択する際には、図5の例で示したように、DVDメディア140の管理ファイルに登録されたタイトルコンテンツを含むAVコンテンツに対応した鍵番号を参照している。なお、コピー制御情報が「Copy Free」の場合には、図3のステップS302(No)、S312,S313、S310およびS311の処理によって、付属データは暗号化されずに平文のままDVDメディア140に記録されるが、仮に鍵選択処理のステップS601で、コピー制御情報が「Copy Free」と判断された場合も、タイトルキーの選択を行わずに付属データを暗号化しないで鍵選択処理を終了する。これにより、図3のステップS309、S310およびS311の処理によって付属データは平文のままDVDメディア140に記録されることになる。
【0072】
一方、ステップS601において、コピー制御情報が「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合には、設定情報記憶部128に保存されている設定情報を参照し(ステップS603)、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用するか否かを判断する(ステップS604)。
【0073】
そして、設定情報に、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用する旨が設定されている場合には(ステップS604:Yes)、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキー(暗号化タイトルキー)を選択する(ステップS602)。
【0074】
一方、ステップS604において、設定情報に、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用しない旨が設定されている場合には(ステップS604:No)、鍵選択部124は、新たにタイトルキーを生成する(ステップS605)。そして、タイトルキーファイル処理部121により、DVDメディア140のタイトルキーファイルの空レコードを検索する(ステップS606)。そして、タイトルキーファイル処理部121は、新たに生成したタイトルキーを、デバイス秘密鍵を使用して暗号化し、記録部113により、暗号化された新たなタイトルキーをタイトルキーファイルの空きレコードに記録することにより、タイトルキーファイルを更新する(ステップS607)。
【0075】
なお、本実施の形態にかかるホスト部120は、設定情報記憶部128を備えた構成となっているが、設定情報記憶部128を備えない構成としてもよい。この場合、ステップS601において、コピー制御情報が「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合にも、「No More Copies」もしくは「Copy Never」と同様に付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用するように構成してもよい。すなわち、タイトルコンテンツが暗号化されているならば、コピー制御情報の種類に関わらずそのタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用する。この場合には、ステップS601のコピー制御情報の判断の処理は行う必要がない。
【0076】
もしくは、コピー制御情報を判断し、「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合には、新たにタイトルキーを生成して、そのタイトルキーで付属データを暗号化するようにしてもよい。
【0077】
図6−2は、実施の形態1の変形例として、設定情報記憶部が存在しない場合で、かつコピー制御情報の内容を判断する場合における鍵選択部124による鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。
【0078】
まず、鍵選択部124は、付属データの抽出元のタイトルコンテンツが含まれるAVコンテンツのコピー制御情報の内容を調べる(ステップS601)。そして、コピー制御情報が「No More Copies」あるいは「Copy Never」等のコピー制限を示す情報である場合には、図6−1で説明した処理と同様の処理が行われる(ステップS602)。また、コピー制御情報が「Copy Free」の場合には、図3のステップS302(No)、S312,S313、S310およびS311の処理によって、付属データは暗号化されずに平文のままDVDメディア140に記録されるが、仮に鍵選択処理のステップS601で、コピー制御情報が「Copy Free」と判断された場合も、図6−1における処理と同様に、タイトルキーの選択を行わずに付属データを暗号化しないで鍵選択処理を終了し、付属データは平文のままDVDメディア140に記録される。
【0079】
一方、ステップS601において、コピー制御情報が「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合には、鍵選択部124は、新たにタイトルキーを生成する(ステップS608)。そして、タイトルキーファイル処理部121により、DVDメディア140のタイトルキーファイルの空レコードを検索し(ステップS609)、タイトルキーファイル処理部121によって、新たに生成したタイトルキーを、デバイス秘密鍵を使用して暗号化する。そして、記録部113により、暗号化された新たなタイトルキーをタイトルキーファイルの空きレコードに記録することにより、タイトルキーファイルを更新する(ステップS610)。
【0080】
以上のようにして選択または生成されたタイトルキーにより、上述したステップS309により付属データ(圧縮画像)が暗号化され、DVDメディア140に記録されることになる。
【0081】
なお、ステップS602において、タイトルコンテンツを暗号化したタイトルキーを選択する場合には、DVDメディア140の管理ファイルに登録されたタイトルコンテンツを含むAVコンテンツに対応した鍵番号を参照しているが、かかる手法に限定されるものではない。すなわち、AVコンテンツのヘッダ部の鍵番号フィールドに設定された鍵番号の値を参照してタイトルキーを選択するように鍵選択部124を構成してもよい。
【0082】
例えば、タイトルコンテンツを編集した結果、図7に示すように、一つのAVコンテンツ#1に対して鍵番号が複数設定され、複数のタイトルキーを示す状態になっている場合がある。図7の例では、AVコンテンツ#1のパケット#1からパケット#Nの鍵番号がいずれも2であるため、AVコンテンツ#1の代表的なタイトルキーは、タイトルキーファイルの2番目のレコードに記録された暗号化タイトルキーである。しかし、AVコンテンツ#1の最後のパケット#N+1の鍵番号には1が設定されているため、パケット#N+1はタイトルキーファイルの1番目のレコードに記録されたタイトルキーで暗号化されている。このため、パケット#N+1から付属データを抽出する場合には、タイトルキーファイルの1番目のレコードに記録されたタイトルキーによって付属データを暗号化する必要がある。
【0083】
しかしながら、管理ファイルには、AVコンテンツごとに鍵番号が設定されているので、パケット#N+1の付属データのタイトルキーでないタイトルキーで暗号化されてしまい、付属データの保護をはかることができない。このような場合には、AVコンテンツのヘッダ部に設定された鍵番号の値を使用してタイトルキーを選択し、付属データを暗号化することにより、付属データの適切なコンテンツ保護が可能となる。
【0084】
ところで、DVDメディア140に記録されたタイトルキーファイルに含まれるタイトルキーは、他の記憶媒体に移動することができる。例えば、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100のように内蔵のHDD部を備えている場合には、DVDメディア140に記録されたタイトルキーをHDD部130に移動させることにより、HDD部のAVデータ記憶部132に保存されている暗号化タイトルコンテンツを再生することが可能となる。
【0085】
また、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100と異なり、HDD部130を備えていないDVDレコーダ100の場合でも、DVDメディア140に記録されたタイトルキーを他のDVDメディアに移動することが可能である。
【0086】
このようなDVDメディア140に記録されたタイトルキーを他の記録媒体に移動する場合について説明する。一例として、実施の形態1にかかるDVDレコーダ100によるタイトルキーファイルの中の一つのタイトルキーのDVDメディア140からHDD部130への移動処理について説明する。図8は、実施の形態1にかかるDVDレコーダ100によるタイトルキーの移動処理の手順を示すフローチャートである。
【0087】
まず、読み出し部112は、DVDメディア140から、タイトルキーファイルを読み出す(ステップS801)。そして、タイトルキーファイル処理部121は、読み出したタイトルキーファイルの中のすべての暗号化タイトルキーをデバイス秘密鍵によって復号化し(ステップS802)、復号化されたすべてのタイトルキーを揮発性メモリ(図示せず)の外部から読み出し不可能な秘匿領域に記録する(ステップS803)。
【0088】
次に、タイトルキーファイル処理部121は、移動対象のタイトルキーを揮発性メモリの上記秘匿領域とは別の領域に移動する(ステップS804)。
【0089】
次に、タイトルキーファイル処理部121は、移動対象以外の残りのタイトルキーを、デバイス秘密鍵を用いて暗号化し、揮発性メモリからタイトルキーを消去する(ステップS805)。
【0090】
次に、記録部113は、暗号化されたタイトルキーを含むタイトルキーファイルをDVDメディア140に記録する(ステップS806)。これにより、移動対象のタイトルキーを除く全てのタイトルキーの暗号化タイトルキーを含むタイトルキーファイルがDVDメディア140に記録されることになる。
【0091】
そして、タイトルキーファイル処理部121は、揮発性メモリの秘匿領域からHDD部130の鍵記憶部131に移動対象のタイトルキーを移動し、暗号化処理部134によって、移動されたタイトルキーを暗号化して(ステップS807)、鍵記憶部131に保存する(ステップS808)。このときに用いる鍵の計算にはDVDレコーダ100に固有の値が含まれていることが好ましい。
【0092】
次に、読み出し部112は、DVDメディア140から暗号化タイトルコンテンツを読み出し、HDD部130のAVデータ記憶部132にコピーする(ステップS809)。ここで、暗号化タイトルコンテンツのコピーは、復号化処理が行われず暗号化状態のまま行われる。
【0093】
なお、DVDメディア上の暗号化タイトルコンテンツを含むAVコンテンツは消去してもよく、あるいはDVDメディア140上に残した状態としてもよい。
【0094】
このように処理することで、タイトルキーとそのタイトルキーで暗号化されたタイトルコンテンツがDVDレコーダ100に内蔵されたHDDに蓄積されるため、DVDメディアがなくても移動対象のタイトルキーにて暗号化されたタイトルコンテンツを再生することが可能となる。以上のような処理により、タイトルキーがDVDメディア140からHDD部130に移動するとともに、暗号化タイトルコンテンツがHDD部130にコピーされるので、DVDメディア140がなくても、HDD部130にコピーされた暗号化タイトルコンテンツをHDD部140に移動したタイトルキーで復号化して再生することが可能となる。
【0095】
ここで、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100とは異なり、コピー制御情報が”No More Copies”であるタイトルコンテンツから付属データを生成し、この付属データをタイトルコンテンツを暗号化したタイトルキーとは異なるタイトルキーによって暗号化を行う場合を考える。
【0096】
初期状態として、図2に示したように、DVDメディア140には、付属データは存在せず、タイトルコンテンツを含むAVコンテンツ存在し、タイトルキーファイルには、暗号化タイトルキー1、暗号化タイトルキー2および暗号化タイトルキー3が登録されている状態であるとする。
【0097】
この場合、AVコンテンツ#1から背景画像等の付属データを生成し、タイトルキーを新たに生成して、生成された新たなタイトルキー4をタイトルキーファイルに記録する。このときDVDメディア上のタイトルキーファイルには、既に登録されている暗号化タイトルキー1〜3と、新たに生成された暗号化タイトルキー4を有する状態となる。
【0098】
次に、暗号化タイトルキー4を、上述した移動処理により、HDD部130に移動させた場合を考える。このとき、DVDメディア140上のタイトルキーファイルには、暗号化タイトルキー1、暗号化タイトルキー2および暗号化タイトルキー3が登録されている状態となる。
【0099】
次に、再度、AVコンテンツ#1から付属データを生成し、暗号化タイトルキー5を新たに生成して、タイトルキーファイルの4番目のレコードに格納する。このときDVDメディア140上のタイトルキーファイルには、暗号化タイトルキー1、暗号化タイトルキー2および暗号化タイトルキー3、暗号化タイトルキー5の4つのタイトルキーを備える状態になる。
【0100】
このようにコピー制御情報が「No More Copies」であるAVコンテンツ#1から付属データを生成した場合、新たなタイトルキー4およびタイトルキー5によって付属データの複製が可能になってしまう。すなわち、付属データを暗号化した新たなタイトルキーとともに他の記録媒体に格納することにより、DVDメディア上のAVコンテンツ#1を対応するタイトルキー1で再生可能としながらも、当該他の記録媒体で付属データの再生が新たなタイトルキー4および5で再生可能になり、このことは、付属データの抽出元であるAVコンテンツ#1のコピー制御情報が「No More Copies」であるにも関わらず、AVコンテンツ#1の一部が付属データとして何回も複製可能となることを意味し、AVコンテンツおよび付属データの著作権保護が図れない。
【0101】
また、このような処理により多数の付属データが複製されてしまうことにより、AVコンテンツの大多数の部分を付属データとして複製することも可能となり、このような場合には、「No More Copies」のコピー制御情報によるAVコンテンツのコンテンツ保護が実質的に減殺されてしまう。
【0102】
そこで、本実施の形態にかかるDVDレコーダ100では、上述したように、AVコンテンツのコピー制御情報が「Copy Never」または「No More Copies」等のコピー制限を示す場合に、AVコンテンツのタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のタイトルキーによって付属データを暗号化し、付属データの不正利用および不正コピーを防止するとともに、タイトルコンテンツの著作権保護が実質的に低下することを防止している。
【0103】
すなわち、AVコンテンツのタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のタイトルキーによって付属データを暗号化することによって、付属データを他の記録媒体に複写して再生するためには、抽出元のタイトルコンテンツのタイトルキーを当該他の記録媒体に移動することが必要となる。このとき、DVDメディア上からは抽出元のタイトルコンテンツに対応するタイトルキーが存在しなくなるため、DVDメディア上の抽出元のタイトルコンテンツの再生が不可能となり、付属データを他の記録媒体に複写した場合でも、「Copy Never」または「No More Copies」である抽出元のタイトルコンテンツの保護が図られることになる。
【0104】
一方、タイトルキーなしに付属データのみが他の記録媒体に複写されたとしても、この付属データを暗号化したタイトルキーは、抽出元のタイトルコンテンツとともにDVDメディアに記録されているため、付属データを再生することができない。
【0105】
このように、付属データの不正利用および不正コピーを防止するとともに、タイトルコンテンツの著作権保護が実質的に低下することを防止されることになる。
【0106】
なお、これまでは、DVDメディア140として、タイトルキーファイルが書き換え可能なRewritableメディアを例にあげて説明してきたが、一回限り書き込み可能なWrite−onceメディアの場合には、タイトルキーファイルを更新することができない。このため、新たなタイトルキーを生成することもできないため、タイトルコンテンツのコピー制御情報に依存せず、タイトルキーファイルに存在するいずれのタイトルキーを用いて付属データを暗号化するように構成すればよい。もちろん、タイトルコンテンツの暗号化に用いられているタイトルキーと同じタイトルキーで付属データを暗号化するように構成してもよい。
【0107】
なお、実施の形態1ではAVコンテンツから付属データとして画像ファイルを生成する場合を例にとって説明したが、本実施の形態では、付属データは画像ファイルに限定されるものではなく、音声ファイルやテキストファイルなど、AVコンテンツから抽出可能ないずれのデータを付属データとして抽出した場合にも、上述した処理と共通の処理を施すことができる。
【0108】
次に、上述した処理によってDVDメディア140に記録された付属データの再生処理について説明する。図9は、実施の形態1にかかるDVDレコーダ100による付属データの再生処理の手順を示すフローチャートである。かかる付属データの再生処理は、例えば、タイトルコンテンツのメニュー画面を出力する処理の一部に相当するものである。
【0109】
まず、ホスト部120は、DVDメディア140の出力対象の付属データを選択する(ステップS901)。次に、鍵選択処理部124は、選択された付属データが暗号化されているか否かを調べる(ステップS902)。ここで、付属データが平文であるか、暗号化されているかを判断する手法としては、図4において説明したカプセル化したファイルの拡張子で判断する。
【0110】
そして、付属データが平文の場合には(ステップS902:No)、AVデータデコード部125によって、付属データをデコードし(ステップS906)、表示装置に出力する(ステップS907)。
【0111】
一方、ステップS902において、付属データが暗号化されている場合には(ステップS902;Yes)、タイトルキーファイル処理部121によって、カプセル化されたファイルの鍵番号フィールドを参照して、鍵番号に該当する暗号化タイトルキーをタイトルキーファイルから取得する(ステップS903)。そして、タイトルキーファイル処理部121によって、取得した暗号化タイトルキーを、デバイス秘密鍵を用いて復号化する(ステップS904)。
【0112】
次に、復号処理部122によって、復号化したタイトルキーを使用して暗号化された付属データを復号する(ステップS905)。そして、AVデータデコード部125によって、付属データをデコードし(ステップS906)、表示装置に出力する(ステップS907)。
【0113】
次に、DVDメディア140に記録されたAVコンテンツの再生処理について説明する。図10は、実施の形態態1にかかるDVDレコーダ100によるAVコンテンツの再生処理の手順を示すフローチャートである。
【0114】
まず、ホスト部120は、DVDメディア140の出力対象のAVコンテンツの暗号化コンテンツを選択する(ステップS1001)。次に、鍵選択処理部124は、DVDメディア140上の管理ファイルを使用して、選択されたタイトルコンテンツが暗号化されているか否かを調べる(ステップS1002)。
【0115】
そして、タイトルコンテンツが平文の場合には(ステップS1002:No)、AVデータデコード部125によって、タイトルコンテンツをデコードし(ステップS1006)、表示装置に出力する(ステップS1007)。
【0116】
一方、ステップS1002において、タイトルコンテンツが暗号化されている場合には(ステップS1002;Yes)、タイトルキーファイル処理部121によって、管理ファイルの鍵番号を参照して、タイトルキーファイルから鍵番号に該当する暗号化タイトルキーを取得する(ステップS1003)。そして、タイトルキーファイル処理部121によって、取得した暗号化タイトルキーを、デバイス秘密鍵を用いて復号化する(ステップS1004)。
【0117】
次に、復号処理部122によって、復号化したタイトルキーを使用して暗号化タイトルコンテンツを復号する(ステップS1005)。そして、AVデータデコード部125によって、タイトルコンテンツをデコードし(ステップS1006)、表示装置に出力する(ステップS1007)。
【0118】
以上のような処理によって、DVDメディア140に記録された付属データ、タイトルコンテンツが再生されることになる。
【0119】
このように実施の形態1にかかるDVDレコーダ100では、AVコンテンツのコピー制御情報が「Copy Never」または「No More Copies」等のコピー制限を示す場合に、AVコンテンツのタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のタイトルキーによって付属データを暗号化し、付属データの不正利用および不正コピーを防止するとともに、タイトルコンテンツの著作権保護の強化が図られる。
【0120】
(実施の形態2)
実施の形態1にかかるDVDレコーダ100は、付属データを暗号化するタイトルキーをタイトルキーファイルで管理していたが、この実施の形態2にかかるDVDレコーダ100は、付属データを暗号化するための新たに生成されたタイトルキーをタイトルキーファイルとは別個のファイルで管理するものである。
【0121】
図11は、実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100の構成を示すブロック図である。実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100は、図11に示すように、DVDメディア140にデータの記録およびDVDメディア140からのデータの読み出し等を行うドライブ部110と、タイトルコンテンツやタイトルキーの暗号化処理や復号化処理、および復号化したタイトルコンテンツから付属データを生成する処理等を行うホスト部1120と、タイトルコンテンツを格納するHDD部130とを備えている。そして、実施の形態1と同様に、ドライブ部110とホスト部120、ホスト部120とHDD部130は、汎用バスや専用の特殊バスで接続された構成となっている。
【0122】
なお、実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100でも、実施の形態1と同様に、HDD部130を備えない構成としてもよい。
【0123】
DVDメディア140には、実施の形態1と同様に、タイトルキーファイル(TKF)、複数のAVコンテンツ(AVコンテンツ#1、AVコンテンツ#2、AVコンテンツ#3)と、管理ファイルがそれぞれファイルとして記録されている。本実施の形態では、付属データを管理する付属データ用タイトルキーファイルが格納されている点が実施の形態1のDVDメディアと異なっている。
【0124】
この付属データ用タイトルキーファイルの構造は、図2に示したタイトルキーファイルと同様の構造となっており、付属データを暗号化する際のタイトルキーを暗号化した暗号化タイトルキーが複数登録された構造となっている。
【0125】
本実施の形態にかかるDVDレコーダ1100において、ドライブ部110とHDD部130の構成は実施の形態と同様である。実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100では、ホスト部1120に、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121が備わっている点、鍵選択部1124の機能および設定情報記憶部128が備わっていない点が実施の形態1と異なっており、ホスト部1120の他の構成である、タイトルキー処理部121、復号化処理部122、暗号化処理部123、AVデータデコード部125、画像生成処理部126、デバイス秘密鍵記憶部127については実施の形態1と同様である。
【0126】
付属データ用タイトルキーファイル処理部1121は、DVDメディア140の付属データ用タイトルキーファイルに登録された暗号化タイトルキーを復号化したり、付属データを暗号化したりするタイトルキーを暗号化して付属データ用タイトルキーファイルに格納する処理部である。鍵選択部1124は、付属データの抽出元のタイトルコンテンツが含まれるAVコンテンツのコピー制御情報に関わらず、新たにタイトルキーを生成する点が実施の形態1における鍵選択部124と異なっている。
【0127】
実施の形態2にかかるDVDレコーダ100による付属データの生成処理については、図3で説明した実施の形態1の付属データ生成処理と同様である。本実施の形態では、鍵選択処理が実施の形態1と異なっている。
【0128】
次に、実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100によるステップ308における鍵選択処理について説明する。図12は、実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100によるステップ308における鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。まず、鍵選択部124は、付属データの抽出元のタイトルコンテンツが含まれるAVコンテンツのコピー制御情報に関わらず、新たにタイトルキーを生成する(ステップS1201)。次に、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121によって、DVDメディア140に付属データ用タイトルキーファイルが存在するか否かを調べ(ステップS1202)、付属データ用タイトルキーファイルが存在しない場合には(ステップS1202:No)、新たに付属データ用タイトルキーファイルを生成する(ステップS1203)。一方、付属データ用タイトルキーファイルが存在する場合には(ステップS1202:Yes),付属データ用タイトルキーファイルの生成は行わない。
【0129】
次に、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121により、DVDメディア140の付属データ用タイトルキーファイルの空レコードを検索する(ステップS1204)。そして、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121は、新たに生成したタイトルキーを、デバイス秘密鍵を使用して暗号化し、記録部113により、暗号化された新たなタイトルキーをタイトルキーファイルの空きレコードに記録することにより、付属データ用タイトルキーファイルを更新する(ステップS1205)。
【0130】
以上のようにして選択または生成されたタイトルキーにより、実施の形態1と同様に、付属データ(圧縮画像)が暗号化され、DVDメディア140に記録されることになる。
【0131】
本実施の形態にかかるDVDレコーダ1100のタイトルキーファイル処理部121は、付属データ用タイトルキーファイルに格納されたタイトルキーをHDD部130等の他の記録媒体に移動することを禁止している。具体的には、付属データ用タイトルキーファイルに登録されたタイトルキーを他の記録媒体に移動する操作が行われた場合でも、当該操作自体を拒否する。あるいは、図8で説明したタイトルキーの移動処理において、付属データ用タイトルキーファイルに登録されたタイトルキーの場合には、ステップS804の移動対象のタイトルキーを揮発性メモリの秘匿領域から別の領域に移動する処理を実行しない。これにより、付属データを暗号化したタイトルキーが他の記録媒体に移動することにより、付属データの複製を防止することができる。
【0132】
なお、本実施の形態にかかる付属データの再生処理では、タイトルキーを付属データ用タイトルキーファイルから取得する点以外は、図9で説明した実施の形態1における付属データの再生処理と同様に行われる。
【0133】
また、本実施の形態にかかるタイトルコンテンツの再生処理は、図10で説明した実施の形態1におけるタイトルコンテンツの再生処理と同様に行われる。
【0134】
このように実施の形態2にかかるDVDレコーダ1100では、付属データを暗号化したタイトルキーをタイトルキーファイルとは別個の付属データ用タイトルキーファイルによって管理し、付属データ用タイトルキーファイルに登録されたタイトルキーの他の記録媒体への移動を禁止しているので、付属データのタイトルキーの管理が容易となるとともに、付属データの不正利用や不正コピーを防止するとともに、タイトルコンテンツの著作権保護の強化が図られる。
【0135】
なお、実施の形態2では、タイトルコンテンツのコピー制御情報に関係なく、付属データの暗号化に用いるタイトルキーを、付属データ用タイトルキーファイルに格納する例について示したが、コピー制御情報を判別し、コピー制御情報によっては、付属データの暗号化に用いるタイトルキーを付属データ用タイトルキーファイルに格納してもよい。図13は、実施の形態2の変形例として、コピー制御情報によっては、付属データの暗号化に用いるタイトルキーを付属データ用タイトルキーファイルに格納する場合における鍵選択処理の手順を示すフローチャートである。なお、この変形例では、ホスト部120に、実施の形態1と同様、設定情報記憶部128を備えていることを前提としているが、かかる構成に限定されるものではない。
【0136】
まず、鍵選択部1124は、付属データの抽出元のタイトルコンテンツが含まれるAVコンテンツのコピー制御情報の内容を調べる(ステップS1301)。そして、コピー制御情報が「No More Copies」あるいは「Copy Never」等のコピー制限を示す情報である場合には、実施の形態1と同様に、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキー(暗号化タイトルキー)をタイトルキーファイルから選択する(ステップS1302)。なお、コピー制御情報が「Copy Free」の場合には、図3のステップS302(No)、S312,S313、S310およびS311の処理によって、付属データは暗号化されずに平文のままDVDメディア140に記録されるが、仮に鍵選択処理のステップS1301で、コピー制御情報が「Copy Free」と判断された場合も、タイトルキーの選択を行わずに付属データを暗号化しないで鍵選択処理を終了する。これにより、図3のステップS309、S310およびS311の処理によって付属データは平文のままDVDメディアに記録されることになる。
【0137】
一方、ステップS1301において、コピー制御情報が「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合には、設定情報記憶部128に保存されている設定情報を参照し(ステップS1303)、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用するか否かを判断する(ステップS1304)。
【0138】
そして、設定情報に、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用する旨が設定されている場合には(ステップS1304:Yes)、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキー(暗号化タイトルキー)を選択する(ステップS1302)。
【0139】
一方、ステップS1304において、設定情報に、付属データの抽出元であるタイトルコンテンツに対応するタイトルキーと同一のキーを付属データの暗号化に使用するキーとして使用しない旨が設定されている場合には(ステップS1304:No)、鍵選択部1124は、新たにタイトルキーを生成する(ステップS1305)。
【0140】
次に、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121によって、DVDメディア140に付属データ用タイトルキーファイルが存在するか否かを調べ(ステップS1306)、付属データ用タイトルキーファイルが存在しない場合には(ステップS1306:No)、新たに付属データ用タイトルキーファイルを生成し(ステップS1307)、付属データ用タイトルキーファイルが存在する場合には(ステップS1306:Yes)、付属データ用タイトルキーファイルの生成は行わない。
【0141】
そして、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121により、DVDメディア140の付属データ用タイトルキーファイルの空レコードを検索する(ステップS1308)。次に、付属データ用タイトルキーファイル処理部1121は、新たに生成したタイトルキーを、デバイス秘密鍵を使用して暗号化し、記録部113により、暗号化された新たなタイトルキーをタイトルキーファイルの空きレコードに記録することにより、付属データ用タイトルキーファイルを更新する(ステップS1309)。
【0142】
なお、この変形例では、ホスト部120に、実施の形態1と同様、設定情報記憶部128を備えている例で鍵選択処理の変形例を説明しているが、このような設定情報記憶部128を備えずに、コピー制御情報を判断する構成を採用してもよい。この場合には、図6−2で説明したように、コピー制御情報が「EPN」あるいは「Copy One Generation」等のコピー制限のない、あるいは制限付きコピー可能な情報である場合には、設定情報の判定を行わずに(すなわち、ステップS1303およびS1304の処理を行わずに)、新たなタイトルキーを生成するように構成すればよい。
【0143】
また、実施の形態2では、付属データ用タイトルキーファイルには複数のタイトルキーを格納しているが、これに限定されるものではない。例えば、付属データ用タイトルキーに登録できるタイトルキーの個数を一つに制限し、複数の画像付属データをすべて同じタイトルキーで暗号化し、そのタイトルキーについては移動不可能に構成してもよい。
【0144】
また、実施の形態2では、付属データ用のタイトルキーとタイトルコンテンツを暗号化するタイトルキーファイルを別の構成にしているが、これに限定されるものではない。例えば、タイトルコンテンツを暗号化するタイトルキーを格納したタイトルキーファイルの中に、当該タイトルキーと区別して付属データ用のタイトルキーとして登録し、その付属データ用タイトルキーのみを移動不可能に管理することもできる。この場合には、付属データが他メディの記録媒体に移動したりコピーされたりすることを防止し、実施の形態1と同様の効果を実現することができる。
【0145】
また、実施の形態1および2では、コピー制御情報が「Copy One Generation」、「EPN」であるタイトルコンテンツから付属データを生成した場合に、付属データを暗号化するタイトルキーを新たに生成していたが、この場合にも、抽出元のタイトルコンテンツに対応したタイトルキー、すなわち、抽出元のタイトルコンテンツを暗号化したタイトルキーで付属データを暗号化するように構成してもよい。
【0146】
また、コピー制御情報が「Copy One Generation」のタイトルコンテンツから生成した付属データを暗号化するタイトルキーと、「EPN」のタイトルコンテンツから生成した付属データを暗号化するタイトルキーの一方を、新たに生成したタイトルキーとし、他方を抽出元のタイトルコンテンツに対応したタイトルキーとするように構成してもよい。
【0147】
なお、実施の形態1および2にかかるDVDレコーダで実行されるコンテンツ記録プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0148】
実施の形態1および2にかかるDVDレコーダで実行されるコンテンツ記録プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0149】
さらに、実施の形態1および2にかかるDVDレコーダで実行されるコンテンツ記録プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施の形態1および2にかかるDVDレコーダで実行されるコンテンツ記録プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0150】
実施の形態1および2にかかるDVDレコーダで実行されるコンテンツ記録プログラムは、上述したホスト部120、ドライブ部110、HDD部130の各部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからコンテンツ記録プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされて主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0151】
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0152】
100,1100 DVDレコーダ(コンテンツ記録再生装置)
110 ドライブ部
112 読み出し部
113 記録部
120,1120 ホスト部
121 タイトルキーファイル処理部
122 復号化処理部
124,1124 鍵選択部
125 AVデータデコード部
126 画像生成処理部
127 デバイス秘密鍵記憶部
128 設定情報記憶部
130 HDD部130
131 鍵記憶部
132 AVデータ記憶部
133 復号化処理部
134 暗号化処理部
1121 付属データ用タイトルキーファイル処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツまたは平文のタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、が記録された記録媒体に対して、前記タイトルコンテンツに付属する付属データを記録するためのコンテンツ記録装置であって、
記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成する鍵選択部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記鍵選択部によって選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施す暗号化処理部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵とともに、前記記録媒体に記録する記録部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ記録装置。
【請求項2】
前記記録媒体には、さらに、複数の前記タイトルコンテンツと、複数のタイトルコンテンツにそれぞれ対応した複数の前記タイトルキーが登録されたタイトルキーファイルと、前記付属データを暗号化処理する際に用いる前記タイトルキーが登録された付属データ用タイトルキーファイルとが記録されており、
前記記録部は、前記選択されたタイトルキーを、前記付属データ用タイトルキーファイルに更新して記録することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項3】
前記記録媒体には、さらに、複数の前記タイトルコンテンツと、複数のタイトルコンテンツにそれぞれ対応した複数の前記タイトルキーが登録されたタイトルキーファイルとが記録されており、
前記記録部は、前記生成された鍵を、前記タイトルキーとして前記タイトルキーファイルに追加して記録することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項4】
前記記録媒体には、さらに、複数の前記タイトルコンテンツと、複数のタイトルコンテンツと前記付属データにそれぞれ対応した複数の前記タイトルキーが登録されたタイトルキーファイルと、前記付属データを暗号化処理する際に用いる複数の前記タイトルキーが登録された付属データ用タイトルキーファイルとが記録されており、
前記記録部は、前記生成された鍵を、前記タイトルキーとして、前記付属データ用タイトルキーファイルに追加して記録することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項5】
前記記録部は、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データと、前記選択されたタイトルキーに関する鍵情報とを単一のファイルとして前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ記録装置。
【請求項6】
1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツまたは平文のタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、前記タイトルコンテンツに付属する付属データとのうち、前記付属データを暗号化するための暗号化装置であって、
記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成する鍵選択部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記鍵選択部によって選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施す暗号化処理部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに、前記タイトルキーと前記タイトルコンテンツと前記コピー制御情報とが記録される前記記録媒体に出力し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に出力し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵とともに、前記記録媒体に出力する出力部と、
を備えたことを特徴とする暗号化装置。
【請求項7】
1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツまたは平文のタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、が記録された記録媒体に対して、前記タイトルコンテンツに付属する付属データを記録するためのコンテンツ記録装置であって、
記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成するか、または前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択する鍵選択部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記鍵選択部によって選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施す暗号化処理部と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵または前記選択された鍵とともに、前記記録媒体に記録する記録部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ記録装置。
【請求項8】
1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツまたは平文のタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、が記録された記録媒体に対して、前記タイトルコンテンツに付属する付属データを記録するためのコンテンツ記録装置で実行される記録方法であって、
前記コンテンツ記録装置は、鍵選択部と、暗号化処理部と、記録部とを有する制御部を備え、
前記鍵選択部が、記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成し、
前記暗号化処理部が、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、
前記記録部が、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵とともに、前記記録媒体に記録する、
ことを特徴とする記録方法。
【請求項9】
1つ以上のタイトルキーと、前記タイトルキーによって暗号化されたタイトルコンテンツと、前記タイトルコンテンツのコピーに関する制限を示すコピー制御情報と、が記録された記録媒体に対して、前記タイトルコンテンツに付属する付属データを記録するためのコンピュータに実現させるための記録プログラムであって、
前記コンピュータに、
記録対象の付属データが付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、前記記録媒体に記録された前記1つ以上のタイトルキーの中から、前記付属するタイトルコンテンツに対応した前記タイトルキーを選択し、前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記タイトルキーを選択せず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPN(Encryption Plus Non−Assertion)またはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記記録対象の付属データに暗号化処理を施す際に使用される鍵を新たに生成する機能と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、選択された前記タイトルキーによって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施さず、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記鍵選択部によって生成された鍵によって前記記録対象の付属データに対して暗号化処理を施す機能と、
前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がコピー禁止を示す情報である場合には、暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記選択された前記タイトルキーとともに前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がCopy Freeである場合には、暗号化されていない前記記録対象の付属データを前記記録媒体に記録し、前記付属するタイトルコンテンツが前記タイトルキーによって暗号化されており、かつ前記付属するタイトルコンテンツの前記コピー制御情報がEPNまたはCopy One Generationを示す情報である場合には、前記暗号化処理部によって暗号化処理が施された前記記録対象の付属データを、前記生成された鍵とともに、前記記録媒体に記録する機能と、
を実現させるための記録プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−211752(P2011−211752A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142308(P2011−142308)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【分割の表示】特願2006−51285(P2006−51285)の分割
【原出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】