説明

ゴムロールの研削方法及びゴムロール

【課題】 ゴムロールの左右両側に突出している芯金軸をセットする機構の剛性を向上させ、砥石を押し当てる速度を上げて研削加工時間を短縮させながら研削後の表面性が良好なゴムロールを長期間に亘り外径振れ寸法を高精度に維持するゴムロールの研削方法及び該方法によるゴムロールを提供する。
【解決手段】 芯金軸5上にゴム部材を設けたゴムロール4の外周面の研削方法であって、 該ゴムロールから左右に突出している該芯金軸の片方の軸面をヘッドストック側コレットチャック1で把持固定する工程、 更に該芯金軸のもう一方の軸面もテールストック側コレットチャック13で把持固定する工程、該芯金軸の両方の軸面を把持固定した該コレットチャックを取り付けている回転フランジ2,14にはそれぞれ回転駆動する機構を有しており、左右の同期を取りながら該ゴムロールを回転させて研削する工程、を有するゴムロールの研削方法、及び該方法によるゴムロール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ及びファクシミリ等の電子写真装置に用いられる帯電ロール、現像ロール、その他の各種ロール等のゴムロールを製造する研削工程において、研削加工を行う時間を短くしながら研削面の表面性が非常に優れ、且つ、長期間に亘って外径振れ寸法が高精度なゴムロールを得ることを可能にするゴムロールの研削方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真はカラー化が進み、より高精細で画像の均一性(ハーフトーンの一様性)等の高度なものが求められてきている。このため、電子写真に用いられるゴムロールには外径振れ寸法の高精度化と共に、ゴムロールの外周表面に凹凸が少なくて非常に表面性が優れていることが重要な要素とされる。例えば、電子写真に用いられる帯電ロールでは、ゴムロールの外周表面に大きな凹凸が存在するとトナーや外添材の付着が多くなり、これが堆積していくと感光ドラムを帯電させる能力が著しく低下して画像不良を発生してしまう。
【0003】
従来、ゴムロールを加工する技術の一つに研削加工がある。研削加工とはゴムロールを回転させた状態にし、そこに高速に回転した砥石を接触させてゴムロールの外周面を所定の形状・寸法に仕上げるものである。研削加工は砥石でゴムを削り取ることから加工後のゴムロール研削面の表面性は、金型で成型加工したゴムロールの表面性と比べると劣る傾向にある。そのため、これまで研削加工は主にスポンジタイプのゴムロールや表面性がそれほど要求されないソリッドタイプのゴムロールの加工に使用される技術であった。
【0004】
ゴムロールの研削装置には、30mm〜50mm程度の幅の狭いタイプの砥石でゴムロール表面を左右にトラバースさせて研削させる機構のものと、ゴムロールの全長よりも幅の広いタイプの砥石でゴムロール表面に押し当てて(プランジさせて)一括で研削する機構のものがある。後者の幅広砥石プランジ研削の方が単位時間当たりの砥石とゴムロールの接触加工時間が断然に多くなることから、研削加工時間の大幅な短縮が図れる反面、砥石に負荷がかかって研削抵抗は非常に大きなものとなってしまう。
【0005】
研削抵抗が大きくなり過ぎると、研削時に砥石がゴムロールを研削する力よりも砥石がゴムロールを押し込んでいく力の方が強くなり、ゴムロールは砥石と反対側に撓まされて充分に研削されなくなってしまい、研削後のゴムロールの表面性は大幅に悪化する。このため、幅広砥石プランジ研削において更なる研削加工時間の短縮を図るために単純に砥石を押し当てる速度を上げることは不可能であった。これまでは、研削抵抗を抑えるために砥石を押し当てる速度をいくつもの段階に変速させる方法や、粗削りとして砥石を速い速度で押し当てた後に一旦砥石をゴムロールの反対方向に後退(バックオフ)させて砥石の負荷をキャンセルさせてから再度ゴムロールに遅い速度で押し当てて仕上げていく方法等の研削条件の最適化により研削加工時間の短縮とゴムロールの表面性の両立を図ってきた。
【0006】
また、従来のゴムロールの研削装置のゴムロールをセットする機構としては、ゴムロールの左右両側から突出している芯金軸を回転センターで圧接狭持させる機構(例えば、特許文献1参照)の他にも、芯金軸の片方の軸面をコレットチャックで把持固定してもう一方を回転センターで押さえ込む機構等がある。
【0007】
しかしながら、幅広タイプ砥石でプランジ研削する場合では先に述べたように研削抵抗が非常に大きくなるため、砥石を押し当てる速度を上げていくと、研削時に砥石がゴムロールを研削する力よりも砥石がゴムロールを押し込んでいく力の方が強くなる。この場合、芯金軸の左右両側を回転センターで圧接狭持する機構では剛性が低過ぎてゴムロール全域で砥石と反対側に押し撓まされ、研削が充分にされずに全域で表面性は悪化してしまう。また、芯金軸の片方をコレットチャックで把持固定し、もう一方を回転センターで押さえ込む機構では回転センター側がコレットチャック側よりも剛性が低いため砥石と反対側に押し撓まされて、研削が充分にされずに表面性は悪化し、コレットチャック側と回転センター側とで表面性に長手方向のムラが発生してしまう。
【0008】
一方で、電子写真は画質の向上を図るためにゴムロールにより高機能が求められるようになっていることから、ゴムロールに用いられるゴム材料も多様化してきている。特に、カラーの高画質タイプの電子写真にはスポンジタイプのゴムロールよりもソリッドタイプのゴムロールの方が多く使用される傾向にある。ソリッドタイプのゴムロールには、シリコーンゴムやウレタンゴム等の研削時に砥石との摩擦で熱が発生してしまう研削性の低いゴム材料が多い。また、ゴム材料の配合面においてもポリマーの配合比率が多めでカーボンブラックや炭酸カルシウム等の充填材の配合比率が少なめの配合の場合等では、研削性は大幅に低下してしまう。
【0009】
ソリッドタイプのゴムロールや配合面での研削性が低下したゴムロールを幅広タイプ砥石プランジ研削装置で研削する場合において、従来のゴムロールをセットする機構では大幅に増加するゴムロール研削抵抗の影響により、砥石を押し当てる速度を上げると研削後のゴムロールの表面性は悪化してしまうため、研削面の表面性を維持もしくは向上させつつ研削加工時間の短縮を図ることは非常に困難であり、大きな課題となっていた。
【特許文献1】特開平11−99451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、前記のような課題を解決するための手段として考え出されたもので、ゴムロールの研削方法でゴムロールの左右両側に突出している芯金軸をセットする機構の剛性を向上させ、且つ、左右両側から回転駆動させることで、砥石を押し当てる速度を上げて研削加工時間を短縮させながら研削後のゴムロールの表面性が良好なゴムロールを長期間に亘り外径振れ寸法を高精度に維持するゴムロールの研削方法及びこの方法により得られるゴムロールを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記した課題の解決は以下に説明する新規な特徴的構成手段により可能である。
【0012】
本発明に従って、芯金軸上にゴム部材を円周上に設けたゴムロールの外周面の研削方法であって、
該ゴムロールから左右に突出している該芯金軸の片方の軸面をヘッドストック側コレットチャックで把持固定する工程、
更に該芯金軸のもう一方の軸面もテールストック側コレットチャックで把持固定する工程、
該芯金軸の両方の軸面を把持固定した該コレットチャックを取り付けている回転フランジにはそれぞれ回転駆動する機構を有しており、左右の同期を取りながら該ゴムロールを回転させて研削する工程、
を有することを特徴とするゴムロールの研削方法が提供される。
【0013】
また、本発明に従って、電子写真装置に用いられるゴムロールであって、上記ゴムロール研削方法によって製造されたものであることを特徴とするゴムロールが提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明のゴムロールの研削方法によれば、ゴムロールから突出している芯金軸の両方の軸面を把持固定することで、ゴムロールのセット状態の剛性が高くなり、且つ、芯金軸両端の左右の剛性はほぼ等しくなり、研削加工時間の短縮による砥石の押し当て速度の増加に伴うゴムロールが研削砥石に押し撓まされる量が非常に小さくなり、且つ、左右での押し撓ませる量の差は無くなり、研削後のゴムロールの表面性が良好で長手方向のムラが少ないゴムロールを得ることが可能になる。更に、芯金軸の両側を把持固定したままで同期を取りながら回転させることで、芯金軸を把持固定する力は小さくて済み、把持精度を非常に高いままで維持することができるため、研削後の外径振れ寸法が非常に高精度なゴムロールを長期間に亘り得ることが可能になった。
【0015】
本発明のゴムロールの研削方法は、特にヒドリンゴム、シリコーンゴム及びウレタンゴム等のソリッドタイプのゴムロールを研削する際に前記した効果が大きく得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照にしながら詳細に説明する。
【0017】
図2は従来のゴムロール研削方法のゴムロールをセットする機構の説明図である。ゴムロール4の芯金軸5の左側軸面を研削装置のヘッドストック側コレットチャック1でクランプさせる。一方で、芯金軸5の右側端部のC面(端部の角になる部分を斜めに落とした面)をテールストック側逆センター3で押さえ込んでいる。芯金軸の端面にセンター穴を設けている場合では逆センターの代わりにセンター形状で押さえ込む場合もある。この状態でヘッドストック側コレットチャック1を取り付けているヘッドストック側回転フランジ2はヘッドスットク側モーター7により回転駆動させられ、テールストック側逆センター3は従動回転することによりゴムロール4を所定の回転数で回転させた状態にする。このゴムロール4を回転させた状態にゴムロール4の全長よりも幅が広い砥石6を高速回転させてゴムロール4に押し当てることで研削加工が行われる。砥石6を押し当てる速度を上げていくとゴムロール4が砥石6に押し撓まされる量は増加していく。ヘッドストック側コレットチャック1よりテールストック側逆センター3は径が小さく、且つ、ヘッドストック側コレットチャック1が芯金軸面を把持固定しているのに対してテールストック側逆センター3はC面を受けて押さえ込んでいるだけであり、ゴムロール4は芯金軸5のセット状態の剛性に左右で大きな差がある。テールストック側逆センター3側の剛性を上げるため押さえ込んでいる力を大きくしていくと芯金軸5は撓んで大きく振れて回転し、その状態で研削したゴムロール4の外径振れ寸法は大きくなってしまうためテールストック側逆センター3の押さえ込んでいる力には上限がある。
【0018】
ゴムロール4の左右での芯金軸5をセットする状態の剛性の差によって、砥石6を押し当てる時のゴムロール4が砥石6の反対側に押し撓まされる量がゴムロール4の左右で差が生じてしまう。剛性の小さいテールストック側逆センター3側は大きく撓まされてしまい、砥石6がゴムロール4を研削する能力は落ちてしまって充分に研削されない。更に、砥石6を押し当てる速度を上げていくとゴムロール4の左右での研削後の外径にまで差が生じてしまう。外径に差が生じない場合でも研削の仕上げ段階に至るまでのゴムロール4の外径の推移に左右で差があるため研削後のゴムロール4の左右での表面粗さには差が生じてしまうのである。
【0019】
図1は本発明のゴムロール研削方法のゴムロールをセットする機構の説明図である。ゴムロール4の芯金軸5の左側軸面を研削装置のヘッドストック側コレットチャック1でクランプさせる。一方で、芯金軸5の右側軸面も研削装置のテールストック側コレットチャック13でクランプさせる。テールストック側コレットチャック13は2個のシリンダーで2段階の前進動作をし、ヘッドストック側コレットチャック1と芯金軸5の掴み量は同じになる。対向するヘッドストック側コレットチャック1とテールストック側コレットチャック13は、同軸心上で芯金軸を把持できるように配置されている。この状態でヘッドストック側コレットチャック1を取り付けているヘッドストック側回転フランジ2は、ヘッドストック側モーター7により所定の回転数で回転させる機構になっている。また、テールストック側コレットチャック13を取り付けているテールストック側回転フランジ14もテールストック側モーター15により所定の回転数で回転させる機構になっている。ヘッドストック側モーター7とテールストック側モーター15はお互いに同期を取りながら回転するようになっており、芯金軸5にはネジレの力は作用しない。従来の研削装置と同様にゴムロール4を回転させた状態にゴムロールの全長よりも幅が広い砥石6を高速回転させてゴムロール4に押し当てて研削加工を行う。
【0020】
本発明のゴムロールの研削方法では、ゴムロール4をセットする機構が芯金軸5の左右のどちらも軸面を同じ量づつ把持固定しており、且つ、把持固定しているコレットチャックの径が同じであることから、芯金軸5のセット状態の剛性は非常に高く、左右での差は全くない。そのため砥石6をゴムロール4に押し当てる際にゴムロール4が砥石と反対側に撓まされる量は非常に小さくて左右での差もなくなり、同じ研削条件でもゴムを研削する量は大幅に増加する。砥石6を押し当てる速度を上げても十分に研削されて表面性が非常に優れたゴムロールを得られることができ、研削加工時間の大幅な短縮が図れる。
【0021】
更に、本発明の研削方法ではゴムロール4は芯金軸5の左右の軸面を把持固定したまま左右の同期を取りながら回転駆動させているため、芯金軸5を把持固定する力を従来よりも半分程度で済む。把持固定する力が小さくなることでコレットチャックのテーパ面と回転フランジ内のスリーブのテーパ面はコレットチャックも引き込む際の摺動によるダメージが大幅に低減する。通常、コレットチャックのテーパ面は回転フランジ内のスリーブのテーパ面よりも硬度を低くしていることより、コレットチャックのテーパ面の方に傷が発生して成長していく。傷の発生の際に金属粉がテーパ面同士の合わせに入り込んでしまい、把持精度を大幅に悪化させてしまう。把持固定する力が小さくて済むということは、コレットチャックを引き込む力を小さくすることであり、テーパ面にかかるダメージが低減されて傷の発生及び成長が大幅に抑制されることから、把持精度は悪化し難くなり長期間に亘って外径振れ寸法が非常に高精度な研削することが可能になる。
【0022】
また、従来の研削方法では精度が悪化した場合には、コレットチャックを一旦取り外してテーパ面の清掃メンテを行わねばならなかったが、本発明の研削方法では定期清掃メンテの頻度が大幅に少なくなる。コレットチャックの耐久性も大幅に向上し加工本数が増加できることから、コレットチャックの交換サイクルが長くなって研削加工コストの低減にも寄与する。更に、芯金軸の両側を把持固定して回転駆動することから、把持力を小さくしてもコレットチャックと芯金軸との間でスベリは起きずに芯金軸面に傷は発生しない。両側の軸面を把持固定するため芯金軸の端面にセンター穴を設ける必要はなくなり、芯金軸端部のC面の加工もバリを取る程度で精度を要求されなくなり、芯金軸の加工費を下げることになり、ひいてはゴムロールの加工費を抑えることに繋がる。
【実施例】
【0023】
以下に、本発明の具体的な例を挙げて説明する。
【0024】
〔ゴムロールの製造方法〕
エピクロロヒドリンゴム 100質量部
可塑剤 10質量部
カーボンブラック 5質量部
炭酸カルシウム 30質量部
硫黄 2質量部
メルカプトベンゾチアゾール 1質量部
を配合したゴム材料を密閉型混練機及びロール機を用いて混練を行って未加硫のゴム組成物を得た。
【0025】
上記未加硫のゴム組成物を押出し機で押出し加工すると同時に連続的に芯金軸を押出し機のクロスヘッドダイに通過させて、芯金軸の外周上に未加硫のゴム組成物を配置させてロール形状にした後に、200℃で20分間熱風炉に投入して加硫を行って芯金軸上に加硫ゴム層を形成して研削前のゴムロールを得た。
【0026】
〔ゴムロールの形状及び研削条件〕
芯金軸:全長250mm、外径φ6.0mm
ゴムロール:ゴム面長230mm、外径φ13.5mm、芯金軸突出量 左右10mm
ゴムロール仕上げ外径:φ12.0mm
研削条件:幅広砥石プランジ研削
砥石径 φ200mm
砥石回転数 2800rpm
ゴムロール回転数 300rpm
研削時間 30秒
【0027】
〔比較例と実施例〕
比較例:ゴムロールの芯金軸の左側軸面5mm幅をヘッドストック側コレットチャックでクランプし、芯金軸の右側端部のC面をテールストック側逆センターで押さえ込んで、ヘッドストック側回転フランジを回転駆動させてゴムロールを回転した状態に砥石を押し当ててゴムロールを研削した。
【0028】
実施例:ゴムロールの芯金軸の左側軸面5mm幅をヘッドストック側コレットチャックでクランプし、芯金軸の右側軸面5mm幅をテールストック側コレットチャックでクランプさせて、ヘッドストック側回転フランジとテールストック側回転フランジを同期を取りながら回転駆動させてゴムロールを回転した状態に砥石を押し当ててゴムロールを研削した。
【0029】
上記の比較例と実施例の研削方法で研削したゴムロールの周方向の表面粗さを中央部、ヘッドストック側端部、テールストック側端部の3箇所を測定した結果を以下に示す。
【0030】
比較例の研削方法では、研削後のゴムロールの表面粗さは中央部が最も大きくなりRz10.25μm、次いでテールストック側端部が大きくRz6.73μm、ヘッドストック側端部が最も小さくRz3.26μmとなった。表面粗さの長手ムラとしては中央部とヘッドストック側端部の差で6.99μmであった。
【0031】
それに対して本発明の実施例の研削方法では、研削後のゴムロールの表面粗さは中央部が最も大きくRz3.90μm、ヘッドストック側端部がRz3.10μm、テールストック側の端部はRz3.40μmとなった。表面粗さの長手ムラとしては中央部とヘッドストック側の端部との差で0.80μmであった。
【0032】
【表1】

【0033】
一方、上記の比較例と実施例の研削方法で20,000本連続研削加工した際の研削初期及び20,000本後のゴムロールの外径振れ寸法を測定した結果を以下に示す。
【0034】
比較例の研削方法で連続研削加工を行ったところ、開始初期での研削後のゴムロールの外径振れ寸法が0.022mmだったのに対して20,000本研削後の外径振れ寸法は0.050mmまで悪化したためコレットチャックを回転フランジから取り外して清掃メンテを行った。
【0035】
それに対して本発明の実施例の研削方法で連続加工を行ったところ、開始初期での研削後のゴムロールの外径振れ寸法が0.018mmだったの対して20,000本研削後の外径振れ寸法は0.020mmとほとんど変化はなく良好なままであり、清掃メンテは行わなかった。
【0036】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の研削装置でのゴムロールのセット機構の説明図である。
【図2】従来の研削装置でのゴムロールのセット機構の説明図である。
【符号の説明】
【0038】
1 ヘッドストック側コレットチャック
2 ヘッドストック側回転フランジ
3 テールストック側逆センター
4 ゴムロール
5 芯金軸
6 砥石
7 ヘッドストック側モーター
8 ヘッドストック台
9 テールストック台
13 テールストック側コレットチャック
14 テールストック回転フランジ
15 テールストック側モーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯金軸上にゴム部材を円周上に設けたゴムロールの外周面の研削方法であって、
該ゴムロールから左右に突出している該芯金軸の片方の軸面をヘッドストック側コレットチャックで把持固定する工程、
更に該芯金軸のもう一方の軸面もテールストック側コレットチャックで把持固定する工程、
該芯金軸の両方の軸面を把持固定した該コレットチャックを取り付けている回転フランジにはそれぞれ回転駆動する機構を有しており、左右の同期を取りながら該ゴムロールを回転させて研削する工程、
を有することを特徴とするゴムロールの研削方法。
【請求項2】
前記テールストック側コレットチャックは2段階動作で前記ゴムロールから突出している前記芯金軸の掴み量を変化させる請求項1に記載のゴムロール研削方法。
【請求項3】
電子写真装置に用いられるゴムロールであって、請求項1又は2に記載のゴムロール研削方法によって製造されたものであることを特徴とするゴムロール。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−95639(P2006−95639A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−284182(P2004−284182)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】