説明

サスペンション装置

【課題】車室内のロードノイズを低減させることが可能なサスペンション装置を提供する。
【解決手段】サスペンション装置1が備えるサブフレーム2を、板状に形成する上側フレーム部材4と、断面コ字状に形成する下側フレーム部材6とを備える構成とし、下側フレーム部材6は、前側ロアリンク12Fを取り付ける前側ロアリンク部材取付け部14Fと、後側ロアリンク12Rを取り付ける後側ロアリンク部材取付け部14Rとを有する構成とし、サブフレーム2に対して、前側ロアリンク部材取付け部14Fと後側ロアリンク部材取付け部14Rとを接続する剛性補強部材44を設け、剛性補強部材44を、幅方向が車両上下方向へ延在する形状に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用のサスペンション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用のサスペンション装置は、例えば、特許文献1に記載されているように、複数のリンク部材を備えている。
上記の各リンク部材は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材(アクスル)と、サスペンションメンバ等を形成するサブフレームとを連結する。また、各リンク部材としては、車両前後方向に配列する二本のロアリンクと、各ロアリンクよりも車両上下方向上方に配置する一本のアッパリンクとを備える。
二本のロアリンクは、互いに車両前後方向へ離間させて配列する。また、二本のロアリンクは、共に、サブフレームの車両上下方向の高さの中心位置よりも、車両上下方向下方に配置する。
【特許文献1】特開2006−56311号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載のサスペンション装置では、車輪が路面上の凹凸等に接触すると、接触した際の路面反力が、ロアリンクを介してサブフレームに伝達される。ロアリンクは、サブフレームの車両上下方向の幅の中心位置よりも、車両上下方向下方に配置するため、ロアリンクに伝達された路面反力は、サブフレームに対して、ロアリンクの軸方向の力を作用させる。これに加え、ロアリンクとサブフレームとの車両上下方向の位置の差に起因する、サブフレームを曲げる方向にも作用することとなり、サブフレームの変形が大きくなるおそれがある。
【0004】
サブフレームの変形が大きいと、サブフレームに発生する振動のレベルが増加するおそれがある。サブフレームに発生する振動が車室内へ伝達すると、この振動は、騒音(ロードノイズ)を形成する。したがって、サブフレームに変形が生じると、車室内のロードノイズが増加するという問題が発生するおそれがある。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、リンク部材への入力により発生するサブフレームの変形を抑制して、車室内のロードノイズを低減させることが可能な、サスペンション装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係るサスペンション装置は、車輪支持部材をサブフレームに連結する二つのリンク部材のサブフレームへの取付け部を、サブフレームの車両上下方向の幅の中心位置よりも下方に配置する。また、前記サブフレームは、前記二つの車体側部材取付け部を接続する剛性補強部材を備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、リンク部材が路面から受ける入力により発生するサブフレームの変形を抑制して、サブフレームに発生する振動レベルを低減させることが可能となるため、車室内のロードノイズを低減させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」と記載する)について、図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
(構成)
まず、図1から図3を参照して、サスペンション装置1の基本的な構成を説明する。
図1は、本実施形態のサスペンション装置1を示す上面図である。また、図2は、図1のII線矢視図であり、サスペンション装置1の下面図である。また、図3は、図1のIII線矢視図であり、サスペンション装置1の側面図である。
図1から図3中に示すように、サスペンション装置1は、サブフレーム2を備えている。
【0008】
サブフレーム2は、略直方体に形成する本体部2aと、四つの脚部2bから形成する。
本体部2aは、略直方体に形成する。
四つの脚部2bは、それぞれ、本体部2aが有する四箇所の角部から、車両前後方向へ延在する。具体的には、四つの脚部2bのうち、本体部2aよりも車両前後方向前方の二つの脚部2bは、本体部2aよりも車両前後方向前方へ延在する。また、四つの脚部2bのうち、本体部2aよりも車両前後方向後方の二つの脚部2bは、本体部2aよりも車両前後方向後方へ延在する。これにより、サブフレーム2の形状を、上面視で、略X字状とする。
【0009】
また、サブフレーム2は、板状に形成する上側フレーム部材4と、断面コ字状に形成する下側フレーム部材6とを備えている。
上側フレーム部材4と下側フレーム部材6は、互いに車両上下方向で対向させた状態で、溶接等の固着手段により結合して、サブフレーム2を構成する。これにより、上側フレーム部材4と下側フレーム部材6との間に、空隙部を形成する。すなわち、サブフレーム2を、中空構造とする。
【0010】
上側フレーム部材4は、アッパリンク8を取り付けるアッパリンク部材取付け部10を有する。なお、アッパリンク8に関する説明は、後述する。
アッパリンク部材取付け部10は、一対の左側アッパリンク部材取付け部10L及び右側アッパリンク部材取付け部10Rを備えている。
左側アッパリンク部材取付け部10Lは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも左側(図1中の右側、図2中の左側)に配置する。また、右側アッパリンク部材取付け部10Rは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも右側(図1中の左側、図2中の右側)に配置する。すなわち、左側アッパリンク部材取付け部10L及び右側アッパリンク部材取付け部10Rは、サブフレーム2の車幅方向中心を挟んで左右に配置する。
【0011】
下側フレーム部材6は、二つのロアリンク12をそれぞれ取り付ける、二つのロアリンク部材取付け部14と、車体側部材16に取り付ける、四箇所の車体側部材取付け部18とを有する。なお、二つのロアリンク12に関する説明は、後述する。また、本実施形態では、一例として、車体側部材16を、サイドメンバとする。
二つのロアリンク部材取付け部14は、それぞれ、ロアリンク12を取り付けるリンク部材取付け点Pを有する。なお、図中及び以降の説明では、二つのリンク部材取付け点Pを区別するために、両ロアリンク部材取付け部14が有するリンク部材取付け点Pのうち、車両前後方向前方へ配置するリンク部材取付け点Pを、前側リンク部材取付け点PFと記載する。同様に、車両前後方向後方へ配置するリンク部材取付け点Pを、後側リンク部材取付け点PRと記載する。
【0012】
前側リンク部材取付け点PFと後側リンク部材取付け点PRは、互いに車両前後方向へオフセットさせて配置する。また、前側リンク部材取付け点PFと後側リンク部材取付け点PRは、共に、サブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置Cよりも車両上下方向下方に配置する。すなわち、二つのロアリンク部材取付け部14は、共に、サブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置Cよりも車両上下方向下方に配置する。なお、図中及び以降の説明では、二つのロアリンク部材取付け部14を区別するために、両ロアリンク部材取付け部14のうち、車両前後方向前方へ配置するロアリンク部材取付け部14を、前側ロアリンク部材取付け部14Fと記載する。同様に、車両前後方向後方へ配置するロアリンク部材取付け部14を、後側ロアリンク部材取付け部14Rと記載する。
【0013】
前側ロアリンク部材取付け部14Fは、一対の左前側ロアリンク部材取付け部14FL及び右前側ロアリンク部材取付け部14FRを備えている。
左前側ロアリンク部材取付け部14FLは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも左側(図2中の左側)に配置する。また、右前側ロアリンク部材取付け部14FRは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも右側(図2中の右側)に配置する。すなわち、左前側ロアリンク部材取付け部14FL及び右前側ロアリンク部材取付け部14FRは、サブフレーム2の車幅方向中心を挟んで左右に配置する。
【0014】
後側ロアリンク部材取付け部14Rは、一対の左後側ロアリンク部材取付け部14RL及び右後側ロアリンク部材取付け部14RRを備えている。
左後側ロアリンク部材取付け部14RLは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも左側(図2中の左側)に配置する。また、右後側ロアリンク部材取付け部14RRは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも右側(図2中の右側)に配置する。すなわち、左後側ロアリンク部材取付け部14RL及び右後側ロアリンク部材取付け部14RRは、サブフレーム2の車幅方向中心を挟んで左右に配置する。
【0015】
四箇所の車体側部材取付け部18は、それぞれ、四つの脚部2bにおいて、先端に形成する。これにより、四箇所の車体側部材取付け部18を、それぞれ、後述する剛性補強部材よりも、車両前後方向前方及び車両前後方向後方に配置する。
また、各車体側部材取付け部18は、軸を車両上下方向へ向けた円筒状に形成する。なお、サブフレーム2は、車体側部材16に対して、直付け状態で取り付けてもよく、また、各車体側部材取付け部18の内部にブッシュを配置し、このブッシュを介して取り付けてもよい。これにより、サブフレーム2を、各車体側部材取付け部18を介して車体側部材16に取り付ける。
【0016】
以上により、サブフレーム2は、車両幅方向中央に対して左右それぞれの側において、車両前後方向に離間する二つの車体側部材取付け部18を介して、車体側部材16に連結する。
また、サブフレーム2は、車両前後方向に離間する二つの車体側部材取付け部18の間に、二つのリンク部材(ロアリンク12)をそれぞれ取り付ける、二つのリンク部材取付け部14を有する。
アッパリンク8は、図示しない車輪支持部材(アクスル)の上部領域とサブフレーム2とを連結する。なお、車輪支持部材に関する説明は、後述する。また、図2及び図3中では、説明のために、アッパリンク8の図示を省略する。
【0017】
二つのロアリンク12は、互いに車両前後方向へ離間させて配列する。なお、図1中及び以降の説明では、二つのロアリンク12を区別するために、両ロアリンク12のうち、車両前後方向前方へ配置するロアリンク12を、前側ロアリンク12Fと記載する。同様に、車両前後方向後方へ配置するロアリンク12を、後側ロアリンク12Rと記載する。また、図2及び図3中では、説明のために、各ロアリンク12の図示を省略する。
前側ロアリンク12F及び後側ロアリンク12Rは、共に、車輪支持部材の下部領域とサブフレーム2とを連結する。
【0018】
次に、図4を参照して、アッパリンク8、前側ロアリンク12F及び後側ロアリンク12Rの詳細な構成を説明する。
図4は、図1のIV線矢視図であり、アッパリンク8、前側ロアリンク12F及び後側ロアリンク12Rの上面図である。
図4中に示すように、アッパリンク8、前側ロアリンク12F及び後側ロアリンク12Rは、車輪20を回転自在に支持する車輪支持部材22とサブフレーム2とを連結する、リンク部材を形成する。
アッパリンク8の車輪支持部材22側の端部は、車輪支持部材22に対し、ブッシュ24を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。アッパリンク8のサブフレーム2側の端部は、サブフレーム2に対し、ブッシュ26を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。
【0019】
ブッシュ24及びブッシュ26は、ゴム体を用いて形成する弾性体を、入れ子状に配置した外筒と内筒との間に介装して構成する。本実施形態では、外筒を、アッパリンク8の端部に固定し、内筒を、ボルトを介して、車輪支持部材22またはサブフレーム2に取り付ける場合について説明する。
前側ロアリンク12Fの車輪支持部材22側の端部は、車輪支持部材22に対し、ブッシュ28を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。前側ロアリンク12Fのサブフレーム2側の端部は、サブフレーム2、具体的には、前側ロアリンク部材取付け部14Fに対し、ブッシュ30を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。
【0020】
ブッシュ28及びブッシュ30は、弾性体を外筒と内筒との間に介装して構成する。本実施形態では、外筒を、前側ロアリンク12Fの端部に固定し、内筒を、ボルトを介して、車輪支持部材22またはサブフレーム2に取り付ける場合について説明する。
ここで、前側ロアリンク12Fの軸線、すなわち、ブッシュ28とブッシュ30とを結ぶ直線は、車幅方向に対して傾斜させる。
【0021】
後側ロアリンク12Rは、張出部32を備えている。
後側ロアリンク12Rの車輪支持部材22側の端部は、車輪支持部材22に対し、ブッシュ34を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。後側ロアリンク12Rのサブフレーム2側の端部は、サブフレーム2に対し、ブッシュ36を介して、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。すなわち、後側ロアリンク12Rは、ブッシュ34及びブッシュ36を介して、車輪支持部材22及びサブフレーム2に対し、車両上下方向へ揺動可能な状態で取り付ける。
【0022】
ブッシュ34は、上述したブッシュ24と同様、弾性体を外筒と内筒との間に介装して構成してある。本実施形態では、外筒を、車輪支持部材22に固定し、内筒を、ボルトを介して、後側ロアリンク12Rの端部に取り付ける場合について説明する。
ブッシュ36は、上述したブッシュ24と同様、弾性体を外筒と内筒との間に介装して構成してある。本実施形態では、外筒を、後側ロアリンク12Rの端部に固定し、内筒を、ボルトを介して、車体側部材16に取り付ける場合について説明する。
【0023】
また、ブッシュ36が備える弾性体は、ブッシュ30が備える弾性体よりも剛性の高い弾性体を用いる。これにより、ブッシュ36の剛性を、ブッシュ30の剛性よりも高くする。
ここで、後側ロアリンク12Rの軸線、すなわち、ブッシュ34とブッシュ36とを結ぶ直線は、車幅方向に対して略平行とする。
張出部32は、前側ロアリンク12Fへ向けて車両前後方向前方に張り出す形状に形成する。これにより、後側ロアリンク12Rの形状を、上面視で略台形状の形状とする。
また、張出部32は、前側ロアリンク12Fへ向けて張り出すことにより、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12R同士が互いに近接する近接部位を形成する。
【0024】
張出部32が形成する近接部位、すなわち、後側ロアリンク12Rの、前側ロアリンク12Fと車両前後方向で対向する部位は、車幅方向にオフセットさせて配置した二つの連結ブッシュ38,40を介して、前側ロアリンク12Fに連結する。すなわち、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12R同士を、連結ブッシュ38,40を介して弾性的に連結する。したがって、連結ブッシュ38,40は、近接部位に配置し、且つ、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12R同士を弾性的に連結する弾性部材を形成する。
【0025】
なお、本実施形態では、連結ブッシュ38,40を、上面視において、軸を略車両前後方向に向けて配置し、外筒を、前側ロアリンク12Fに固定するとともに、内筒を、取付けボルトを介して張出部32に固定する。これにより、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12Rとを、連結ブッシュ38,40によって三次元的に揺動可能な状態に連結するとともに、その揺動量を一定量に規制する。
【0026】
連結ブッシュ38,40は、相対的に上下方向の剛性が高く、且つ車幅方向の剛性が低い異方性を有する構成とする。この構成は、例えば、連結ブッシュ38,40が備える弾性体に対し、内筒を挟んだ上下に弾性体よりも硬い中間板を介挿して、上下方向の剛性が高くなるように調整して実施する。さらに、内筒の両側部分にスグリ(空洞部)を形成し、車幅方向の剛性が低くなるように調整して実施する。
【0027】
次に、図1から図4を参照しつつ、図5から図7を用いて、サブフレーム2、具体的には、下側フレーム部材6の詳細な構成を説明する。
図5は、図1中に示すサブフレーム2から上側フレーム部材4を外した図であり、下側フレーム部材6の構成を示す上面図である。
図5中に示すように、下側フレーム部材6に対して、剛性補強部材中継部42と、剛性補強部材44とを設ける。
剛性補強部材中継部42は、一対の左側剛性補強部材中継部42L及び右側剛性補強部材中継部42Rを備えている。
【0028】
左側剛性補強部材中継部42L及び右側剛性補強部材中継部42Rは、共に、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成する。また、左側剛性補強部材中継部42L及び右側剛性補強部材中継部42Rは、共に、ロアリンク部材取付け部14よりも車幅方向中心側に配置する。
左側剛性補強部材中継部42Lは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも左側(図5中の右側)に配置する。
また、左側剛性補強部材中継部42Lは、溶接等の固着手段により、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、左側剛性補強部材中継部42Lを、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0029】
右側剛性補強部材中継部42Rは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも右側(図5中の左側)に配置する。すなわち、左側剛性補強部材中継部42L及び右側剛性補強部材中継部42Rは、サブフレーム2の車幅方向中心を挟んで左右に配置する。
また、右側剛性補強部材中継部42Rは、左側剛性補強部材中継部42Lと同様、溶接等の固着手段により、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、左側剛性補強部材中継部42Lと同様、右側剛性補強部材中継部42Rを、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0030】
剛性補強部材44は、鋼材等の剛性を有する材料を用いて、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成する。これにより、剛性補強部材44の構成を、車両上下方向の剛性を有する構成とする。
また、剛性補強部材44は、左側剛性補強部材中継部42Lよりも車幅方向外方(図5中の右側)に配置する左側剛性補強部材44Lと、右側剛性補強部材中継部42Rよりも車幅方向外方(図5中の左側)に配置する右側剛性補強部材44Rとを備えている。
【0031】
左側剛性補強部材44Lは、左前側剛性補強部材44FLと、左後側剛性補強部材44RLとを備えている。
左前側剛性補強部材44FL及び左後側剛性補強部材44RLは、共に、上面視で、車幅方向外方から、下側フレーム部材6の車幅方向中心へ向けて延在する形状に形成する。これにより、左前側剛性補強部材44FL及び左後側剛性補強部材44RLを、共に、上面視で、車幅方向外方から、サブフレーム2の車幅方向中心へ向けて延在させる。
【0032】
左前側剛性補強部材44FLは、左前側ロアリンク部材取付け部14FLと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に配置する。
左前側剛性補強部材44FLの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、左前側剛性補強部材44FLの上側フレーム部材4と対向する面を、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0033】
左前側剛性補強部材44FLの車体側部材取付け部18と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、車体側部材取付け部18の外周面に固定する。これにより、左前側剛性補強部材44FLを、車体側部材取付け部18に固定する。
左前側剛性補強部材44FLの左側剛性補強部材中継部42Lと対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、左側剛性補強部材中継部42Lの車幅方向外方側の面に固定する。これにより、左前側剛性補強部材44FLは、長さ方向に沿って、車体側部材取付け部18と左側剛性補強部材中継部42Lとを連続する。
【0034】
左後側剛性補強部材44RLは、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に配置する。
左後側剛性補強部材44RLの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、左後側剛性補強部材44RLの上側フレーム部材4と対向する面を、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0035】
したがって、左側剛性補強部材44Lは、左前側ロアリンク部材取付け部14FLと左後側ロアリンク部材取付け部14RLとを接続する。
左後側剛性補強部材44RLの車体側部材取付け部18と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、車体側部材取付け部18の外周面に固定する。これにより、左前側剛性補強部材44FLを、車体側部材取付け部18に固定する。
【0036】
左後側剛性補強部材44RLの左側剛性補強部材中継部42Lと対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、左側剛性補強部材中継部42Lの車幅方向外方側の面に固定する。これにより、左後側剛性補強部材44RLは、長さ方向に沿って、車体側部材取付け部18と左側剛性補強部材中継部42Lとを連続する。
以上により、左側剛性補強部材44Lのうち、左前側ロアリンク部材取付け部14FLから左後側ロアリンク部材取付け部14RLまで連続して延在する途中の部分を、左側剛性補強部材中継部42Lに固定する。
【0037】
右側剛性補強部材44Rは、右前側剛性補強部材44FRと、右後側剛性補強部材44RRとを備えている。
右前側剛性補強部材44FR及び右後側剛性補強部材44RRは、共に、上面視で、車幅方向外方から、下側フレーム部材6の車幅方向中心へ向けて延在する形状に形成する。これにより、右前側剛性補強部材44FR及び右後側剛性補強部材44RRを、共に、上面視で、車幅方向外方から、サブフレーム2の車幅方向中心へ向けて延在させる。
【0038】
右前側剛性補強部材44FRは、右前側ロアリンク部材取付け部14FRと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に配置する。
右前側剛性補強部材44FRの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、右前側剛性補強部材44FRの上側フレーム部材4と対向する面を、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0039】
右前側剛性補強部材44FRの車体側部材取付け部18と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、車体側部材取付け部18の外周面に固定する。これにより、右前側剛性補強部材44FRを、車体側部材取付け部18に固定する。
右前側剛性補強部材44FRの右側剛性補強部材中継部42Rと対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、右側剛性補強部材中継部42Rの車幅方向外方側の面に固定する。これにより、右前側剛性補強部材44FRは、長さ方向に沿って、車体側部材取付け部18と右側剛性補強部材中継部42Rとを連続する。
【0040】
右後側剛性補強部材44RRは、右後側ロアリンク部材取付け部14RRと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に配置する。
右後側剛性補強部材44RRの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。なお、右後側剛性補強部材44RRの上側フレーム部材4と対向する面を、上側フレーム部材4の下側フレーム部材6と対向する面に固定してもよい。
【0041】
したがって、右側剛性補強部材44Rは、右前側ロアリンク部材取付け部14FRと右後側ロアリンク部材取付け部14RRとを接続する。
右後側剛性補強部材44RRの車体側部材取付け部18と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、車体側部材取付け部18の外周面に固定する。これにより、右前側剛性補強部材44FRを、車体側部材取付け部18に固定する。
【0042】
右後側剛性補強部材44RRの右側剛性補強部材中継部42Rと対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、右側剛性補強部材中継部42Rの車幅方向外方側の面に固定する。これにより、右後側剛性補強部材44RRは、長さ方向に沿って、車体側部材取付け部18と右側剛性補強部材中継部42Rとを連続する。
以上により、右側剛性補強部材44Rのうち、右前側ロアリンク部材取付け部14FRから右後側ロアリンク部材取付け部14RRまで連続して延在する途中の部分を、右側剛性補強部材中継部42Rに固定する。
【0043】
図6は、図5中に楕円Vで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図であり、下側フレーム部材6の一部を拡大した上面図である。
図6中に示すように、下側フレーム部材6、すなわち、サブフレーム2に対して、剛性増加部材46を設ける。
剛性増加部材46は、一対の左側剛性増加部材46L及び右側剛性増加部材46Rを備えている。
左側剛性増加部材46Lは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも左側(図6中の左側)に配置する。また、右側剛性増加部材46Rは、サブフレーム2の車幅方向中心よりも右側(図6中の右側)に配置する。すなわち、左側剛性増加部材46L及び右側剛性増加部材46Rは、サブフレーム2の車幅方向中心を挟んで左右に配置する。
【0044】
左側剛性増加部材46Lは、上面視で左後側ロアリンク部材取付け部14RLよりも面積が大きい板状に形成する。
また、左側剛性増加部材46Lは、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと車両上下方向で対向させて配置する。すなわち、左側剛性増加部材46Lは、サブフレーム2と車両上下方向で対向する。
左側剛性増加部材46Lの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。これにより、左側剛性増加部材46Lのうち、左後側ロアリンク部材取付け部14RLとサブフレーム2を挟んで対向する部分を、面接触の状態でサブフレーム2に固定する。
【0045】
右側剛性増加部材46Rは、上面視で右後側ロアリンク部材取付け部14RRよりも面積が大きい板状に形成する。
また、右側剛性増加部材46Rは、右後側ロアリンク部材取付け部14RRと車両上下方向で対向させて配置する。すなわち、右側剛性増加部材46Rは、左側剛性増加部材46Lと同様、サブフレーム2と車両上下方向で対向する。
右側剛性増加部材46Rの下側フレーム部材6と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材6の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。これにより、右側剛性増加部材46Rのうち、右後側ロアリンク部材取付け部14RRとサブフレーム2を挟んで対向する部分を、面接触の状態でサブフレーム2に固定する。
【0046】
図7は、図2のVI線矢視図である。
図7中に示すように、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと右後側ロアリンク部材取付け部14RRは、リンク部材取付け部連結部材48により連結する。すなわち、サスペンション装置1は、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと右後側ロアリンク部材取付け部14RRとを連結する、リンク部材取付け部連結部材48を備える。
リンク部材取付け部連結部材48は、鋼材等の剛性を有する材料を用いて、軸が車幅方向に延在する棒状に形成する。これにより、リンク部材取付け部連結部材48の構成を、車幅方向の剛性を有する構成とする。
【0047】
(動作)
次に、図1から図7を参照しつつ、図8を用いて、サスペンション装置1の動作について説明する。
サスペンション装置1を備えた車両の走行時において、例えば、路面上の凹凸等と車輪20が接触した場合、接触時の路面反力により、車輪支持部材22が、車幅方向、車両上下方向、車両前後方向への入力を受ける。
車輪支持部材22が受ける入力は、アッパリンク8、前側ロアリンク12F及び後側ロアリンク12Rを介して、サブフレーム2へ伝達する。そして、サブフレーム2へ伝達する入力は、サブフレーム2に変形を生じさせる入力となる。
【0048】
ここで、本実施形態のサスペンション装置1では、ブッシュ36の剛性を、ブッシュ30の剛性よりも高くする。また、後側ロアリンク12Rの軸線、すなわち、ブッシュ34とブッシュ36とを結ぶ直線を、車幅方向に対して略平行とする(図4参照)。
これにより、車両の走行時において車輪支持部材22が受ける、車両前後方向への入力の大部分は、後側ロアリンク12Rを介して、サブフレーム2へ伝達する。
【0049】
以下、車輪支持部材22が受ける車両前後方向への入力のうち、後側ロアリンク12Rを介して、サブフレーム2へ伝達する入力について説明する。
後側ロアリンク12Rが受ける入力により、サブフレーム2に生じる変形は、図8中に示すように、サブフレーム2が折れ曲がるような変形となる。なお、図8は、サブフレーム2に生じる変形の一例を示す図である。
【0050】
これは、前側ロアリンク部材取付け部14Fと後側ロアリンク部材取付け部14Rを、互いに車両前後方向へオフセットさせて配置し、且つサブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置Cよりも車両上下方向下方に配置するためである。これにより、後側ロアリンク部材取付け部14Rの位置と、サブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置Cの位置が、車両上下方向で大きく異なる。このため、後側ロアリンク12Rが受ける入力は、後側ロアリンク部材取付け部14Rへ伝達して、サブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置Cに対して大きなモーメントを加えることとなり、サブフレーム2を変形させる。
【0051】
これに対し、本実施形態のサスペンション装置1では、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に、車両上下方向への剛性を有する剛性補強部材44を配置する(図5参照)。
これに加え、剛性補強部材44の下側フレーム部材6と対向する面を、下側フレーム部材6に固定する(図5参照)。これにより、サブフレーム2に対して、前側ロアリンク部材取付け部14Fと後側ロアリンク部材取付け部14Rとを接続する剛性補強部材44を設ける(図5参照)。
【0052】
このため、下側フレーム部材6のうち、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと対向する部分の剛性を増加させることが可能となる。
したがって、後側ロアリンク12Rが路面から受ける車両前後方向への入力により、サブフレーム2に生じる車両前後方向への変形を、抑制することが可能となる。
【0053】
(第一実施形態の効果)
(1)本実施形態のサスペンション装置を備える車両の走行時において、車輪が路面上の凹凸等に接触すると、路面から受ける入力が、後側ロアリンクを介して下側フレーム部材に伝達される。後側ロアリンクは、下側フレーム部材の車両上下方向の幅の中心位置よりも、車両上下方向下方に取付けられるため、後側ロアリンクに伝達された路面から受ける入力は、下側フレーム部材に対して、後側ロアリンクの軸方向の力を作用させる。これに加えて、後側ロアリンクと下側フレーム部材との車両上下方向の位置の差に起因する、下側フレーム部材を車両上下方向に曲げる力が作用することとなり、下側フレームの変形が大きくなる。
【0054】
これに対して、本実施形態のサスペンション装置では、下側フレームを含むサブフレーム全体に対して、二つの車体側部材取付け部を接続する剛性補強部材を設けることにより、サブフレームの車両上下方向の変形に対する剛性が向上する。
その結果、下側フレーム部材に発生する振動レベルを低減させることが可能となり、車室内のロードノイズを低減させることが可能となるため、車両走行時の快適性を向上させることが可能となる。
ここで、後側ロアリンクは、請求項1に記載の二つのリンク部材のうちの一つに相当し、下側フレーム部材は、請求項1に記載のサブフレームに相当する。
【0055】
(2)また、本実施形態のサスペンション装置では、サブフレームを、剛性補強部材よりも車両前後方向前方及び車両前後方向後方に配置する車体側部材取付け部を介して、車体側部材に取り付ける。
これに加え、剛性補強部材を、下側フレーム部材が有する車体側部材取付け部に固定する。
このため、剛性補強部材を車体側部材取付け部に固定しない場合と比較して、剛性補強部材の断面二次モーメントを増加させることが可能となる。また、剛性補強部材を車体側部材取付け部に固定しない場合と比較して、剛性補強部材が有する、ねじれに対する剛性を増加させることが可能となる。
【0056】
これにより、下側フレーム部材のうち、前側ロアリンク部材取付け部及び後側ロアリンク部材取付け部と車体側部材取付け部との間の部分が有する、車両上下方向の剛性を、剛性補強部材により増加させることが可能となる。また、下側フレーム部材と剛性補強部材との間における応力集中の発生を、低減させることが可能となる。
その結果、下側フレーム部材全体の剛性を増加させることが可能となるため、下側フレーム部材に生じる変形を、更に抑制することが可能となり、下側フレーム部材に発生する振動レベルを、更に低減させることが可能となる。
【0057】
(3)また、本実施形態のサスペンション装置では、剛性補強部材を、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成する。
このため、剛性補強部材を単純な形状に形成することにより、剛性補強部材の構成を、上下方向への剛性を有する構成とすることが可能となる。
その結果、剛性補強部材の製造コストを低減させることが可能となる。
【0058】
(4)また、本実施形態のサスペンション装置では、サブフレームに、剛性補強部材よりも車幅方向中心側に位置し、且つサブフレームに固定する剛性補強部材中継部を設ける。
これに加え、剛性補強部材中継部を、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成する。さらに、剛性補強部材のうち、前側リンク部材取付け部から後側リンク部材取付け部まで連続して延在する途中の部分を、剛性補強部材中継部に固定する。
このため、剛性補強部材を剛性補強部材中継部に固定しない場合と比較して、剛性補強部材の断面二次モーメントを増加させることが可能となる。また、剛性補強部材を剛性補強部材中継部に固定しない場合と比較して、剛性補強部材が有する、ねじれに対する剛性を増加させることが可能となる。
【0059】
これにより、下側フレーム部材のうち、前側ロアリンク部材取付け部及び後側ロアリンク部材取付け部よりも車幅方向中心側の部分が有する、車両上下方向の剛性を、剛性補強部材により増加させることが可能となる。また、下側フレーム部材と剛性補強部材との間における応力集中の発生を、低減させることが可能となる。
その結果、下側フレーム部材全体の剛性を増加させることが可能となるため、下側フレーム部材に生じる変形を、更に抑制することが可能となり、下側フレーム部材に発生する振動レベルを、更に低減させることが可能となる。
【0060】
(5)また、本実施形態のサスペンション装置では、左後側ロアリンク部材取付け部と右後側ロアリンク部材取付け部とを、車幅方向に延在する連結補剛部材で連結する。
このため、左後側ロアリンク部材取付け部と右後側ロアリンク部材取付け部との間に生じる、車幅方向の変形を抑制することが可能となる。
その結果、下側フレーム部材全体の車幅方向の剛性を増加させることが可能となるため、下側フレーム部材に生じる車幅方向の変形を抑制することが可能となり、下側フレーム部材に発生する振動レベルを、更に低減させることが可能となる。
【0061】
(6)また、本実施形態のサスペンション装置では、サブフレームに対し、上面視で後側ロアリンク部材取付け部よりも面積が大きく、且つ後側ロアリンク部材取付け部と車両上下方向で対向する、板状の剛性増加部材を設ける。
このため、下側フレーム部材のうち、後側ロアリンク部材取付け部と対向する部分の剛性に加え、上面視で後側ロアリンク部材取付け部よりも広い部分の剛性を増加させることが可能となる。
その結果、下側フレーム部材の変形を、剛性増加部材によって、更に抑制することが可能となるため、下側フレーム部材に発生する振動レベルを、剛性増加部材によって、更に低減させることが可能となる。
【0062】
(7)また、本実施形態のサスペンション装置では、後側ロアリンクが、前側ロアリンクへ向けて張り出す張出部を備える。また、張出部が、前側ロアリンクと後側ロアリンクとが互いに近接した近接部位を形成する。
これに加え、前側ロアリンクと後側ロアリンク同士を、近接部位に配置する弾性部材を介して弾性的に連結する。
このため、前側ロアリンクと後側ロアリンク同士を連結することにより、車幅方向への荷重に対する剛性を増加させることが可能となる。
その結果、車両支持部材の車両前後方向の剛性を低く設定して乗り心地の向上を可能とするとともに、後側ロアリンクの設計自由度を向上させることが可能となる。これにより、車両の乗り心地と操縦安定性を両立させるとともに、サスペンション装置の耐久性及び設計自由度を向上させることが可能となる。
【0063】
(応用例)
(1)なお、本実施形態のサスペンション装置1では、サブフレーム2の構成を、上側フレーム部材4と、下側フレーム部材6とを備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、サブフレーム2の構成を、下側フレーム部材6のみを備える構成としてもよい。この場合、下側フレーム部材6の構成を、アッパリンク部材取付け部10を有する構成とする。
【0064】
(2)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性補強部材44の構成を、車両上下方向の剛性を有する構成としたが、これに限定するものではなく、車両上下方向の剛性に加え、車幅方向の剛性や車両前後方向の剛性を有する構成としてもよい。要は、剛性補強部材44の構成を、少なくとも車両上下方向の剛性を有する構成とすればよい。
【0065】
(3)また、本実施形態のサスペンション装置1では、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に、剛性補強部材44を配置するが、これに限定するものではない。すなわち、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置の近辺に、剛性補強部材44を配置してもよい。
【0066】
(4)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性補強部材44の下側フレーム部材6と対向する部分を、全体に亘り、下側フレーム部材6に固定するが、これに限定するものではない。すなわち、剛性補強部材44の下側フレーム部材6と対向する部分のうち、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材6を挟んで対向する部分のみを、下側フレーム部材6に固定してもよい。また、剛性補強部材44の下側フレーム部材6と対向する部分のうち、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材6を挟んで対向する位置の近辺のみを、下側フレーム部材6に固定してもよい。
【0067】
(5)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性補強部材44を車体側部材取付け部18に固定したが、これに限定するものではなく、剛性補強部材44を車体側部材取付け部18に固定しない構成としてもよい。もっとも、本実施形態のように、剛性補強部材44を車体側部材取付け部18に固定することが、下側フレーム部材6全体の剛性を増加させることが可能となるため、好適である。
【0068】
(6)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性補強部材44を、剛性補強部材中継部42に固定したが、これに限定するものではない。すなわち、剛性補強部材44を、剛性補強部材中継部42に固定しない構成としてもよい。もっとも、本実施形態のように、剛性補強部材44を、剛性補強部材中継部42に固定することが、下側フレーム部材6全体の剛性を増加させることが可能となるため、好適である。
【0069】
(7)また、本実施形態のサスペンション装置1では、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと右後側ロアリンク部材取付け部14RRとを連結する、リンク部材取付け部連結部材48を備える構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、リンク部材取付け部連結部材48を備えていない構成とし、左後側ロアリンク部材取付け部14RLと右後側ロアリンク部材取付け部14RRとを連結しない構成としてもよい。もっとも、本実施形態のように、リンク部材取付け部連結部材48を備える構成とすることが、下側フレーム部材6全体の車幅方向の剛性を増加させることが可能となるため、好適である。
【0070】
(8)また、本実施形態のサスペンション装置1では、サブフレーム2に対して、剛性増加部材46を設けたが、これに限定するものではなく、サブフレーム2に対して、剛性増加部材46を設けない構成としてもよい。もっとも、本実施形態のように、サブフレーム2に対して、剛性増加部材46を設ける構成とすることが、下側フレーム部材の変形を、剛性増加部材46によって、更に抑制することが可能となるため、好適である。
【0071】
(9)また、本実施形態のサスペンション装置1では、左後側ロアリンク部材取付け部14RL及び右後側ロアリンク部材取付け部14RRと車両上下方向で対向する位置のみに、剛性増加部材46を配置としたが、これに限定するものではない。すなわち、左前側ロアリンク部材取付け部14FL及び右前側ロアリンク部材取付け部14FRと車両上下方向で対向する位置に、剛性増加部材46を配置してもよい。
【0072】
(10)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性補強部材44を、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成するが、これに限定するものではなく、例えば、剛性補強部材44を、柱状や棒状に形成してもよい。要は、剛性補強部材44の構成を、車両上下方向の剛性を有する構成とすればよい。
(11)また、本実施形態のサスペンション装置1では、剛性増加部材46の下側フレーム部材6と対向する面を、全体に亘り、下側フレーム部材6に固定するが、これに限定するものではない。すなわち、剛性増加部材の下側フレーム部材6と対向する面のうち、前側ロアリンク部材取付け部14F及び後側ロアリンク部材取付け部14Rと対向する部分のみを、下側フレーム部材6に固定してもよい。
【0073】
(12)また、本実施形態のサスペンション装置1では、サブフレーム2に対し、剛性補強部材中継部42と剛性補強部材44とを設ける構成としたが、これに限定するものではない。すなわち、サブフレーム2に対し、剛性補強部材中継部42を設けない構成としてもよい。この場合、例えば、左側剛性補強部材44Lの構成を、左前側剛性補強部材44FLと左後側剛性補強部材44RLとを一枚の板状部材で形成する構成としてもよい。同様に、右側剛性補強部材44Rの構成を、右前側剛性補強部材44FRと右後側剛性補強部材44RRとを一枚の板状部材で形成する構成としてもよい。
【0074】
(13)また、本実施形態のサスペンション装置1では、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12R同士を、近接部位に配置した連結ブッシュ38,40を介して弾性的に連結しているが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12R同士を連結せず、前側ロアリンク12Fと後側ロアリンク12Rが、それぞれ、独立して車輪支持部材22をサブフレーム2に連結する構成としてもよい。
【0075】
(14)また、本実施形態のサスペンション装置1では、各ブッシュを介して、リンク部材(アッパリンク8、ロアリンク12)と車輪支持部材22またはサブフレーム2とを連結したが、これに限定するものではない。すなわち、ブッシュの代わりに、例えば、ピロボールを介して、リンク部材と車輪支持部材22またはサブフレーム2とを連結してもよい。
【0076】
(15)また、本実施形態のサスペンション装置1では、後側ロアリンク12Rの形状を、上面視で略台形字状としたが、後側ロアリンク12Rの形状は、これに限定するものではない。すなわち、例えば、後側ロアリンク12Rの形状を、上面視で棒状としてもよい。同様に、前側ロアリンク12Fの形状を、上面視で略台形字状としてもよい。
【0077】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
(構成)
まず、図9を参照して、本実施形態のサスペンション装置の構成を説明する。
図9は、本実施形態のサスペンション装置1の構成を示す図であり、サブフレーム2の下面図である。なお、図9中では、説明のために、下側フレーム部材及びリンク部材の図示を省略している。
図9中に示すように、本実施形態のサスペンション装置1の構成は、後側ロアリンク部材取付け部14R及び剛性補強部材44の構成を除き、上述した第一実施形態と同様の構成とする。なお、後側ロアリンク部材取付け部14R及び剛性補強部材44以外の構成は、上述した第一実施形態と同様の構成とするため、詳細な説明を省略する。
【0078】
後側ロアリンク部材取付け部14Rは、リンク保持部50と、貫通部52とを備えている。
リンク保持部50は、開口部を車幅方向外方へ向けた断面コ字状に形成してあり、互いに対向する二面の間に、ブッシュ(図示せず)を配置する。このブッシュは、後側ロアリンクを後側ロアリンク部材取付け部14Rに取り付ける際に用いる。
【0079】
貫通部52は、断面方形の筒状に形成してあり、下側フレーム部材を車両上下方向に貫通する。また、貫通部52は、上側フレーム部材4と下側フレーム部材との間に形成する空隙部内に、軸を車両上下方向へ向けて配置する。
貫通部52の上側フレーム部材4及び下側フレーム部材と対向する部分は、溶接等の固着手段により、上側フレーム部材4及び下側フレーム部材に固定する。これにより、後側ロアリンク部材取付け部14Rを、上側フレーム部材4及び下側フレーム部材に固定する。
【0080】
貫通部52のリンク保持部50と対向する部分は、溶接等の固着手段によりリンク保持部50に結合する。なお、貫通部52とリンク保持部50とを一体成形して、後側ロアリンク部材取付け部14Rを形成してもよい。
剛性補強部材44は、前側剛性補強部材44Fと、後側剛性補強部材44Rとを備えている。
【0081】
前側剛性補強部材44Fは、前側ロアリンク部材取付け部(図示せず)と下側フレーム部材6を挟んで対向する位置に配置する。また、前側剛性補強部材(図示せず)の下側フレーム部材と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。
後側剛性補強部材44Rは、後側ロアリンク部材取付け部(図示せず)と下側フレーム部材を挟んで対向する位置の近辺に配置する。具体的には、後側ロアリンク部材取付け部と下側フレーム部材を挟んで対向する位置よりも、車両前後方向前側に配置する。
【0082】
後側剛性補強部材44Rの貫通部52と対向する面は、貫通部52と近接または接触させる。本実施形態では、後側剛性補強部材44Rの貫通部52と対向する面を貫通部52と接触させるとともに、後側剛性補強部材44Rと貫通部52とを、溶接等の固着手段を用いて結合する。
後側剛性補強部材44Rの下側フレーム部材と対向する面は、全体に亘り、溶接等の固着手段を用いて、下側フレーム部材の上側フレーム部材4と対向する面に固定する。
その他の構成は、上述した第一実施形態と同様である。
【0083】
(動作)
次に、図4及び図8を参照しつつ、図9を用いて、サスペンション装置1の動作について説明する。なお、以下の説明では、後側ロアリンク部材取付け部14R及び剛性補強部材44以外の構成については、上述した第一実施形態と同様であるため、異なる部分の動作を中心に説明する。
サスペンション装置1を備えた車両の走行時において、車輪20が路面上の凹凸等と接触して車輪支持部材22が受ける、車両前後方向への入力の大部分は、後側ロアリンク12Rを介して、サブフレーム2へ伝達する(図4参照)。
後側ロアリンク12Rが受ける入力により、サブフレーム2に生じる変形は、サブフレーム2が折れ曲がるような変形となる(図8参照)。
【0084】
これに対し、本実施形態のサスペンション装置1では、後側ロアリンク部材取付け部14Rを、上側フレーム部材4及び下側フレーム部材に固定する。これに加え、後側ロアリンク部材取付け部と下側フレーム部材を挟んで対向する位置の近辺に、後側剛性補強部材44Rを配置するとともに、後側剛性補強部材44Rと貫通部52とを結合する。
このため、後側ロアリンク部材取付け部14R及び後側剛性補強部材44Rによって、下側フレーム部材のうち、後側ロアリンク部材取付け部14Rと対向する部分の剛性を増加させることが可能となる。
したがって、後側ロアリンクが路面から受ける車両前後方向への入力により、サブフレーム2に生じる車両前後方向への変形を、抑制することが可能となる。
【0085】
(第二実施形態の効果)
(1)本実施形態のサスペンション装置を備える車両の走行時において、車輪が路面上の凹凸等に接触すると、路面から受ける入力が、後側ロアリンクを介して下側フレーム部材に伝達される。そして、後側ロアリンクに伝達された路面から受ける入力は、下側フレーム部材に対して、後側ロアリンクの軸方向の力を作用させる。これに加えて、下側フレーム部材を車両上下方向に曲げる力が作用することとなり、下側フレームの変形が大きくなる。
【0086】
これに対して、本実施形態のサスペンション装置では、後側ロアリンク部材取付け部を、上側フレーム部材及び下側フレーム部材に固定することにより、サブフレームの車両上下方向の変形に対する剛性が向上する。
具体的には、後側ロアリンク部材取付け部によって、下側フレーム部材のうち、後側ロアリンク部材取付け部と対向する部分の剛性を増加させることが可能となる。これにより、後側ロアリンクが路面から受ける入力により下側フレーム部材に生じる変形を、抑制することが可能となる。
【0087】
その結果、下側フレーム部材に発生する振動レベルを低減させることが可能となり、車室内のロードノイズを低減させることが可能となるため、車両走行時の快適性を向上させることが可能となる。
また、後側ロアリンク部材取付け部が、サブフレームの剛性を増加させる機能を有するため、後側ロアリンク部材取付け部が、サブフレームの剛性増加部材として機能する。これにより、サスペンション装置の質量増加を抑制することが可能となるとともに、サブフレームの剛性を増加させることが可能となるため、質量効率を向上させることが可能となる。
【0088】
(応用例)
(1)なお、本実施形態のサスペンション装置1では、後側剛性補強部材44Rを、後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材を挟んで対向する位置よりも、車両前後方向前側に配置したが、これに限定するものではない。すなわち、後側剛性補強部材44Rを、後側ロアリンク部材取付け部14Rと下側フレーム部材を挟んで対向する位置に配置してもよい。この場合、例えば、貫通部52に後側剛性補強部材44Rを挿入可能な形状のスリットを形成し、このスリットに後側剛性補強部材44Rを挿入することにより、貫通部52の内部に後側剛性補強部材44Rを配置する。
【0089】
(2)また、本実施形態のサスペンション装置1では、後側剛性補強部材44RLと貫通部52とを結合したが、これに限定するものではなく、後側剛性補強部材44RLと貫通部52とを結合しなくてもよい。もっとも、本実施形態のように、後側剛性補強部材44RLと貫通部52とを結合することが、サブフレーム2全体の剛性を増加させることが可能となるため、好適である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第一実施形態のサスペンション装置1を示す上面図である。
【図2】図1のII線矢視図である。
【図3】図1のIII線矢視図である。
【図4】図1のIV線矢視図である。
【図5】下側フレーム部材6の構成を示す上面図である。
【図6】図5中に楕円VIで囲んだ範囲及びその周辺の拡大図である。
【図7】図2のVII線矢視図である。
【図8】サブフレーム2に生じる変形の一例を示す図である。
【図9】本発明の第二実施形態のサスペンション装置1を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
1 サスペンション装置
2 サブフレーム
4 上側フレーム部材
6 下側フレーム部材
8 アッパリンク
10 アッパリンク部材取付け部
12F,12R ロアリンク(二つのリンク部材)
14F,14R ロアリンク部材取付け部(二つのリンク部材取付け部)
16 車体側部材
18 車体側部材取付け部
20 車輪
22 車輪支持部材
24,26,28,30 ブッシュ
32 張出部
34,36 ブッシュ
38,40 連結ブッシュ
42 剛性補強部材中継部
44 剛性補強部材
46 剛性増加部材
48 リンク部材取付け部連結部材
50 リンク保持部
52 貫通部
P リンク部材取付け点
C サブフレーム2の車両上下方向の幅の中心位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両幅方向中央に対して左右それぞれの側において、車両前後方向に離間する二つの車体側部材取付け部を介して車体側部材に連結するサブフレームを備え、
車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を前記サブフレームに連結する二つのリンク部材を、互いに車両前後方向へ離間させて配列し、
前記サブフレームは、前記車両前後方向に離間する二つの車体側部材取付け部の間に、前記二つのリンク部材をそれぞれ取り付ける二つのリンク部材取付け部を有し、
前記二つのリンク部材取付け部を、前記サブフレームの車両上下方向の幅の中心位置よりも車両上下方向下方に配置するサスペンション装置であって、
前記サブフレームは、前記二つの車体側部材取付け部を接続する剛性補強部材を備えることを特徴とするサスペンション装置。
【請求項2】
前記剛性補強部材を、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成することを特徴とする請求項1に記載したサスペンション装置。
【請求項3】
前記サブフレームに、前記剛性補強部材よりも車幅方向中心側に位置し、且つ前記サブフレームに固定する剛性補強部材中継部を設け、
前記剛性補強部材中継部を、幅方向が車両上下方向へ延在する板状に形成し、
前記剛性補強部材のうち、一方の前記リンク部材取付け部またはその近辺の位置から他方のリンク部材取付け部またはその近辺の位置まで連続して延在する途中の部分を、前記剛性補強部材中継部に固定することを特徴とする請求項2に記載したサスペンション装置。
【請求項4】
前記二つのリンク部材取付け部は、それぞれ、前記サブフレームの車幅方向中心を挟んで左右に配置する一対の左側リンク部材取付け部及び右側リンク部材取付け部を備え、
前記二つのリンク部材取付け部のうち少なくとも一方が備える前記左側リンク部材取付け部と前記右側リンク部材取付け部とを、車幅方向に延在する連結補剛部材で連結することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載したサスペンション装置。
【請求項5】
前記サブフレームに対し、上面視で前記リンク部材取付け部よりも面積が大きく、且つ前記リンク部材取付け部またはその近辺の位置と車両上下方向で対向する板状の剛性増加部材を設けることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載したサスペンション装置。
【請求項6】
前記サブフレームは、互いに車両上下方向上方で対向する上側フレーム部材及び下側フレーム部材を備え、
前記二つのリンク部材取付け部のうち少なくとも一方を、前記上側フレーム部材及び前記下側フレーム部材に固定することを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載したサスペンション装置。
【請求項7】
前記二つのリンク部材のうち一方のリンク部材は、他方のリンク部材へ向けて張り出す張出部を備え、
前記張出部は、前記二つのリンク部材同士が互いに近接する近接部位を形成し、
前記二つのリンク部材同士を、前記近接部位に配置する弾性部材を介して弾性的に連結することを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項に記載したサスペンション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−12882(P2010−12882A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173663(P2008−173663)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】