説明

サージ除去装置および方法

【課題】 本発明は、サージ除去装置および方法を提供する。
【解決手段】 流れ系統(702)における圧力変化を感知し、トラックし、そしてそれに応答するためのサージ除去装置。この装置は、流れ系統(702)と流体連通している流体貯蔵タンク(704)を有している。また、この装置は、流体貯蔵タンク(704)に連結されている制御弁(710)を有しており、この制御弁(710)は、流れ系統(702)における圧力変化に応答して圧力を補償する。また、制御弁(710)は、流れ系統(702)における圧力上昇率を制御する。また、サージ除去装置は、制御弁(710)と流体連通している液圧アキュムレータ(730)と、このアキュムレータ(730)と流体連通しているサージ除去弁(716)とを有している。

【発明の詳細な説明】
【優先請求】
【0001】
本願は、「サージ除去装置および方法」と称される2004年5月14日に出願された米国特許出願第10/845,243号(その開示は参照によりここに組み入れられる)の一部継続であり、その恩典を請求する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般には、サージ除去装置および方法に関する。詳細には、本発明は、流体系統における圧力変化率を制御することにより過渡状態に起因した損傷から配管系統を保護するためにサージおよび/または過渡状態を感知し且つ制御するためのサージ除去装置および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの流体系統において、圧力サージと関連された損傷に対して保護する必要がある。代表的には、閉鎖導管における流体の流量の変化があるときに、圧力サージが発生される。このサージ圧力は、導管における流体の流量の変化が大き過ぎるならば、危険なほどに高い。パイプラインおよび貯蔵またはローディングおよびアンローディングターミナルのような多くの用途において、このような圧力サージが生じる潜在的な損傷から設備および係員を保護する必要がある。
【0004】
圧力サージは、時々「ウォータハンマー」と呼ばれている。圧力サージは、導管における流体速度を変化させるいずれかのパイプライン構成部品によって発生されることができる。例えば、サージ圧力またはウォータハンマーは、自動緊急遮断(ESD)装置の閉鎖、手動またはパワー作動弁の開放、非戻り弁の急激閉鎖またはポンプの始動または停止により生じられることがある。より大きな流体系統を配管構成部品の損傷から保護するために、ウォータハンマーと関連された圧力サージは、除去されなければならない。配管系統において、サージ除去装置が、速い応答時間に適合可能であり、且つ高い流れ容量に対して適合可能であることが特に重要である。
【0005】
サージ圧力は、顕著な問題を引き起こすような厳しさに対して事実上検出不可能であることから大きさが変化することがある。流体系統における不十分なサージ保護により引き起こされる問題の例としては、フランジの分離、パイプの疲労、パイプの溶接不良または周方向または長さ方向の過剰応力付加、ポンプの整合故障、配管および配管支持体の幾つかの損傷、ならびに流体と通して伝播される液圧ショックに起因したローディングアーム、ホース、フィルタなどのような特定の構成部品の損傷が挙げられる。定常状態の作動の中断中、潜在的に損傷する過渡状態、すなわち、ウォータハンマーが、検出され、そして系統からの十分な量の流体を除去することにより自動的に消去され、それにより過渡状態を許容限度内に減衰することが重要である。
【0006】
代表的には、固定設定点サージ除去装置により、保護がなされる。固定設定点サージ除去装置によれば、圧力上昇が特定の設定圧力レベルに達すると、弁が開いて過剰圧力を除去し、過渡状態を減衰する。
【0007】
変更例として、浮動設定点サージ除去装置によれば、圧力の変化率が所定の値を超えると、弁が開いて過剰圧力を除去し、圧力過渡状態を制御する。この浮動設定点装置の重要な特徴は、パイプラインにおける定常状態の流体圧力レベルが種々の組の作動条件に起因して変化しても、圧力サージからの保護を行なうと言う点である。このような状況において、サージ除去装置は、急速の応答し、それでも非常にスムーズに作動しなければならない。このような装置は、増大する圧力上昇(すなわち、過渡的名圧力上昇)に応答し、そして圧力除去機構を適時に開放すべきである。その後、この装置は、圧力上昇率(すなわち、過渡状態)を制御して圧力を許容限度内に維持すべきである。除去済みの流れは大きな貯蔵容器に追い払われ、その後、製品ラインに戻されることができる。
【0008】
しかしながら、前述のサージ除去装置は、欠点を有している。これらの装置は、パイプライン内の過剰の圧力を防ぐが、初めの圧力サージから生じる不均衡なパイプラインの推力または過渡状態に取り組んでいない。他の装置が過渡状態と共にパイプライン内の過剰圧力に取り組んでいるが、これらの他の装置は、パイプラインの通常の作動範囲内の短い持続時間の過渡状態または圧力変化に応答してパイプラインから流体を不必要に排出し、それにより効率に影響したり、不愉快になったりすることがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、パイプラインからの流体の不必要な排出の可能性を防ぐサージ除去方法および装置を提供することが望ましい。しかも、パイプライン内の圧力変化が所定の値を有するときに、流体の排出の可能性を防ぎ、且つ正の上昇率が特定の値を上回っていない限り、いずれの圧力過渡状態を無視するサージ除去方法および装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の必要性は、1つの態様において以下のような装置が提供される本発明により大いに満たされ、幾つかの実施の形態においては、流れ系統における圧力変化を感知し、且つそれに応答するためのサージ除去装置が提供される。この装置は、また、流れ装置における圧力変化に応答して圧力を補償する制御弁を有している。また、制御弁は、流れ装置におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する。また、サージ除去装置は、制御弁と流体連通している液圧アキュムレータを、このアキュムレータと流体連通しているサージ除去弁とを有している。
【0011】
本発明の1つの実施の形態によれば、流れ系統における圧力変化に応答し、且つそれを感知する、サージ系統との組合せで使用するためのサージ除去装置が提供される。この装置は、流体が流れるトリガー回路を有している。このトリガー回路は、バイパス弁と、このバイパス弁と流体連通している第1の3方弁とを備えている。また、トリガー回路は、バイパス弁および3方弁と流体連通しているアキュムレータを有している。トリガー回路は、短い持続時間のものである流れ系統の圧力変化に対するサージ系統の応答を防ぐように機能する。
【0012】
本発明の他の態様によれば、流れ圧を有する流れ系統における圧力変化に応答するための方法が提供される。この方法は、流れ系統と流体連通している貯蔵タンクに流体を貯蔵する工程と、流れ系統と流体連通している制御弁であって、流れ系統における圧力変化に応答して圧力を補償し、且つ流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する制御弁を介して流体貯蔵タンクからの流体の流れを制御する工程と、制御弁と流体連通しているアキュムレータに流体を蓄える工程と、サージ除去弁を介して流れ系統における圧力を除去する工程とを備えている。
【0013】
本発明の更に他の態様によれば、流れ系統の圧力変化を感知し且つそれに応答するサージ系統であって、制御弁およびサージ除去弁を有するサージ系統を有する流れ系統における流れにおける短い持続時間の圧力変化または圧力変化率に応答するための方法が提供され、この方法は、流れ系統と流体連通している流体貯蔵タンクに流体を貯蔵する工程と、流れ系統における圧力をトリガー回路に付加する工程と、トリガー回路を通る流れを、制御弁を迂回し且つバイパス弁を通って流れるようにするように発生させる工程とを備えている。
【0014】
本発明の更に他の実施の形態によれば、流れ系統における圧力変化および/または流れ系統における圧力変化率を感知し、且つそれに応答するためのものであって、流体が流れる液圧回路を備えているサージ除去装置が提供される。この装置は、流れ系統と流体連通している流体を貯蔵する手段を有している。また、この装置は、流体を貯蔵する前記手段と流体連通している流体の流れを制御するための手段を有している。流体の流れを制御するためのこの手段は、流れ系統における圧力変化に応答して圧力を補償し、且つ流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する。また、サージ除去装置は、流体の流れを制御するための手段と流体連通している流体を蓄えるための手段を有している。最後に、この装置は、圧力を蓄えるための手段と流体連通している流れ系統の圧力を除去するための手段を有している。
【0015】
かくして、ここにおける詳細な説明が良好に理解されるために、そして当業界への本貢献が良好に認識されるために、本発明の幾つかの実施の形態がむしろ広く略述された。もちろん、以下に説明され、添付の請求項の要旨を構成する本発明の追加の実施の形態がある。
【0016】
この点では、本発明の少なくとも1つの実施の形態を詳細に説明する前に、本発明が、その適用において下記の説明に記載されるか或は図面に示されている構成の詳細および構成部品の配置に限定されないことは理解されるべきである。本発明は、前述の実施の形態に加えて種々の方法で実施される実施の形態が可能である。また、ここで用いられる言い回しおよび専門用語ならびに要約が説明のためのものであって、限定するものとみなされるべきでないことは理解すべきである。
【0017】
このように、当業者は、この開示が基づく概念が、本発明の幾つかの目的を実施するための他の構造、方法および装置の設計のための基礎として容易に利用され得ることをわかるであろう。従って、請求項が、本発明の精神および範囲から逸脱しないかぎり、このような同等の構成を含むものとみなされることは重要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の種々の好適な実施の形態は、液体輸送パイプラインなどにおける液圧および圧力上昇率を制御するためのサージ除去装置および方法を提供する。幾つかの構成では、この装置および方法は、追加の液圧回路との組合せで使用され、他の構成では、追加の液圧回路は、利用されなくてもよい。しかしながら、本発明が、その用途においてパイプラインおよび/または液体パイプラインに限定されないが、例えば、装置内の圧力および圧力上昇率の制御を必要とする他の装置とともに使用されることができることは理解すべきである。同様の参照符号が全体を通して同様な部分を指している図面を参照して本発明の好適な実施の形態を以下に更に説明する。
【0019】
図1は、本発明により包含されるサージ除去装置の実施の形態の概略図である。図1は、センサ200および制御装置400を本発明の主要素であるものとして示している。本発明のサージ除去装置を校正し且つ試験するために、試験装置600が使用される。ライン492内の圧力は、ライン202により感知される。このライン202は、センサ200により受けられている。センサ200は、特定の圧力上昇率に予備設定されている。ライン202内の制御された可変の圧力が変化すると、センサ200は、ライン201を通して制御装置400に信号を送る。制御装置400は、圧力上昇率を制御するために装置の要件に応じて流れがライン494に転じられることをもたらす。
【0020】
図2は、本発明のサージ除去装置の他の実施の形態の概略図である。図2に示されるサージ除去装置の主構成部品は、センサ200、制御装置400A、制御装置400Bおよび弁403である。ライン492内の圧力は、ライン202を経てセンサ200に移送される。また、上流のライン492内の圧力は、ライン201Bを経て制御装置400Bに直接移送される。センサ200は上流のライン492内の圧力の上昇率に応答する制御装置400Aに信号を供給する。センサ200からの信号は、ライン201Aを経て制御装置400Aに供給される。制御装置400A、400Bは、信号をライン401を経て弁403に供給する。上昇率が所定の値以上に増大すると、弁403が作動され、そして流体を下流のライン494を経て装置から除去することにより、圧力上昇率が制御される。同様に、上流のライン492内の圧力レベルが設定値を超えると、制御装置403は、弁403を作動して下流のライン494を通して圧力を除去する。かくして、図2は、固定された最大の圧力を超える圧力を除去し、且つ圧力上昇率を制御するための2重制御装置を示している。
【0021】
図3は、パイプラインにおける2つのパイプライン作動領域、すなわち、2つの異なる位置を示している。低圧作動である領域Aおよび高圧作動である領域B。事例1Aについては、定常状態の圧力は、圧力を急速の上昇させる立ち上がり条件により影響される。この圧力上昇は、パイプラインに沿って伝播され、そして高圧作動条件に起因してパイプラインの圧力の限度が超えられる領域B(事例1B)において同様な急速の圧力上昇を生じる。事例2Aは、事例1Aにおけるのと同じ立ち上がり条件を示している。固定設定点サージ保護が領域Bに加えられた状態で、事例2Bは圧力限度で除去されている圧力を示している。事例3Aは、領域Aに上昇率除去保護が位置決めされ、立ち上がり条件の起源が圧力変化率を制御する以外、同じ立ち上がり状態を示している。この場合、この制御された低い圧力上昇率は、パイプラインに沿って伝播され、圧力限度を超えないように領域3Bに示されている。
【0022】
固定設定点サージ保護についての1つの問題は、通常の定常状態の作動圧力が常に同じではないパイプライン作動モードが生じることがあると言う点である。例えば、1つの作動モードでは、定常状態の作動圧力は、400PSIGであってもよく、他の作動モードでは、定常状態の作動圧力は、600PSIGであってもよい。従って、サージ除去弁は、通常、パイプラインの最大の許容可能な作動圧力(MAOP)で作動するように設定されることができるだけであり、用途がパイプラインの高圧作動領域に限定されない。かくして、代表的な状況では、固定設定点サージ保護は、最大の許容可能な作動圧力が超えられた場合に応答するだけである。本実施の形態は任意の定常状態の条件におけるパイプラインの圧力で浮動するので、ユニットは、過剰の圧力変化率がパイプラインに沿って伝播しないように圧力変化率を制御するためにサージ発生源に或はその近くに位置決めされることができ、それにより種々のパイプライン系統が応答して許容可能な圧力限度内でパイプラインの作動を維持するための時間を許容する。本発明の種々の実施の形態が任意の圧力範囲にわたる使用に適合可能であることは、当業者には理解されることができるであろう。
【0023】
図4は、センサ200、制御ユニット400および試験装置600を有するサージ除去装置100を示している。センサ200および制御ユニット400は、サージ除去装置100の主構成部品である。流体は、常時閉鎖弁450の上流の導管492に入り、この導管492を満たす。弁450を開くことにより、流体は出口導管494を出る。通常、流体は、導管494に入り、この導管を満たし、ライン432と、調整可能な速度制御器417と、ライン430とを通って差動パイロットレギュレータ410に入る。その後、流体は、1つまたはそれ以上のライン429を満たして弁450により受入れられ、それにより弁450を迂回流に対して閉位置に保持する。また、流体の圧力は、測定要素210に関与するに先立って上流ライン202に関与する。測定要素210は、例えば、オリフィス計器であることができる。測定要素210は、第1ライン214および第2ライン216により差動圧力計212に連結されている。測定要素210の上流のライン202における圧力の変化により、測定要素210の上流側のライン218と下流側のライン219との間の流量に関する圧力差を生じる。測定要素210と関連された下流ライン219は、基準要素220と作動的に関連されている。基準要素220は、線状化装置である。定常状態の条件下では、基準要素220に加えられる圧力レベルは、ライン492における圧力レベルに密接に関係付けられている。1つの実施の形態では、基準要素220は、流体室230およびばね室250を有している。測定要素210の上流側の圧力は上流ライン402を経て差動パイロットレギュレータ410に移送される。下流の圧力はライン404を経て差動パイロットレギュレータ410に移送される。他のライン406が、上流ライン402を背圧パイロットレギュレータ420に連結している。この背圧パイロットレギュレータ420は幾つかのライン422、424、429および406と作動的に関連されている。差動パイロットレギュレータ410からの流れは、第1ライン422および第2ライン424を通って弁450の下流ポート464に入ることができる。
【0024】
弁450は、好ましくは、ダニエルバルブ社から市販されている、SPX弁&制御装置の部材であるDANFL(登録商標)弁のような弁である。弁450は、入口ポート452および出口ポート466を有している。入口ポート452は、シール456により入口ポート452にシールされているプラグ454と関連されている。また、上流ポート460が入口ポート452と関連されている。弁450の内部はプラグキャビティポート462を通る流れを受入れる。また、流れは、下流ポート464により出口ポート466を通して出て行くことができる。プラグ454が変位されると、流体は、入口ポート452から環状通路269を通って出口ポート466に入る。
【0025】
試験装置は、圧縮ガスキャニスター602を備えており、ガスは、このキャニスター602からライン604を経て流れる。圧力低減レギュレータ608が、その下流の圧力を制御する。ライン614が、ガスを圧力低減レギュレータ608からアキュムレータ620に通す。アキュムレータ620からの流れは、計量弁636と協力して差圧レギュレータ630により制御される。試験装置は、弁640およびライン218を経てセンサ200に可変の圧力変化率を供給する。
【0026】
差動パイロットレギュレータ410に関しては、2重作用弁11が示されている。ライン430を経て2重作用弁11に入る流れは、測定要素210および基準要素220からの信号により調整される。背圧パイロット420は、ばね421と、ダイアフラム423と、ポペット427と、このポペットと関連されたシート425とを有している。明らかに、本発明の他の実施の形態は、当業者には容易に利用可能である。好適な本実施の形態は、本発明の実施の形態のうちの1つの例示として挙げられている。
【0027】
分離装置204は、二次流体を一次流体から分離するか或はシールするために使用される。この分離装置204は、装置における異なる流体の分離を行なうために種々の位置に設置されることができる。
【0028】
図5は、基準要素220の1つの具体例の切取り図を示している。基準要素220は、その主構成部品として流体室230およびばね室250を有している。流体室230は、ばね室250のケーシング252と係合されているハウジング232を有している。ハウジング232は、ライン219(図4参照)と作動的に係合されているオリフィス234を有している。ハウジング232は、ピストン236を有している。このピストン236は、シール238およびガイドリング239を有している。ロッド240がピストン236と係合されている。基準要素220の流体室230は、シール用のO-リング233Aと作動的に関連している下側エンドキャップ233を有している。流体室230は、シール用のO-リング237Aと作動的に関連している上側エンドキャップ237を有している。ロッド240はベアリング242と移動可能に係合されている。ピストン236がハウジング232内で移動すると、流体室235が生じられる。かくして、流体がオリフィス234を通ると、ピストン236がロッド240を押すにつれて、流体室235のサイズが増大される。ばね室250には、ばねの予備荷重を正確に設定し、それにより装置が過渡状態を検知する閾値を制御するための調整プラグ266が設けられている。
【0029】
図示の実施の形態では、ばね室250は、接触ピストン254と、中間ピストン260と、下側ガイドピストン264とを収容しているケーシング252を有している。夫々のピストン254、260、264の間には、嵌め合わせばね256、258が設けられている。中間ピストン260および夫々のばね256、258の数が必要に応じて増やされることができることはわかる。ピストン254、260、264は、ばね256、258に係合する側に関連されている突起261を有している。
【0030】
図6は、基準要素の1つの具体例を示している。ばね室250は、追加のピストン260と、ばね262と、ピストン260と関連された突起261とを有している。ばね262は、その端部が平らな表面と係合されるように、ピストン260と積極的に係合される。図6には、ケーシング252をキャップフランジ270に取外し可能に取着するためのシール268も示されている。キャップフランジ270は、ドレインプラグ272および調整プラグ組立体266を有している。また、ばねハウジングは、流体を収容してもよい。
【0031】
他の実施の形態では、ばね262は、平坦化端部262Aを有している。ばね262の平坦化端部262Aは、接触ピストン254、中間ピストン260および下側ガイドピストン264に係合している。ばねの平らな部分をピストンに取着する方法は、ヒステレシスを減少させる。
【0032】
図7は、突起261に隣接しているピストン260に係合するときのばね262の端部262Aの横断面分解図である。ピストン260に接触している平坦化ばね表面の移動は、ピストン260の適切な表面仕上げにより、或は溶接、締め付けまたはピン止めのような他の取着手段により制御されてもよく、それにより摩擦を減少させ、次いでヒステレシスを減少させる。
【0033】
図8は、ばね262の端部の更に他の具体例を示している。各ばね262の端部262Aは、ピストン260ではなくシム274と係合されている。シム274は、各ばね262の両端部262Aが染む274をピストン260に押し付けるように、ピストン260と突起261との間に当接している。また、シムは、摩擦を制御するために使用されてもよい。
【0034】
図9は、ヒステレシスの減少を示すグラフである。ヒステレシスを除去する目的は、明確のために網状線付きである包囲表面にできるだけ小さい領域、すなわち、領域282を生じることである。ばね室250におけるばね262の圧縮および膨張のための本発明の目的は、図9における実際に近い連続した直線状の線280を生じることである。かくして、完全に正確であれば、図9に鎖線280で示されるような単一の直線は、ヒステレシスを示さない。図5ないし図8に示される基準要素220の構成は、小さい領域282をもたらす。小さいヒステレシスの維持は、流れを正確に測定するのに不可欠である。
【0035】
図10は、本発明を使用した好適な方法を示す概略図である。本発明のサージ除去方法は、流れ系統における圧力変化を感知し、トラックし、そしてその圧力変化に応答する。本発明のサージ除去方法は、流れ系統における過渡的な圧力変化を感知することを備えている。流れ系統から感知された圧力変化は、流れ系統から感知されときの圧力の変化率に連続的に比例する信号を発生させるのに使用される。出力は、圧力の変化率が特定の量を超えるときに流体をパイプラインから貯蔵容器に排出するために制御と関連して使用される。
【0036】
図11は、本発明の他の好適な方法を示す概略図である。図11は、流れ系統と関連された圧力を感知し、且つ流れ系統と関連された絶対圧力を感知するために本発明の使用を示している。図11の方法は、過渡的な圧力の変化を感知すること、および絶対圧力の変化を感知することを組み入れている。過渡的な圧力の変化を感知することにより、圧力の変化率に連続的に比例する信号を発生させる。絶対圧力を感知することにより、絶対圧力を流れ系統の特性である幾らかの所定の圧力と比較する。感知工程と関連された信号により、出力信号を生じる。流れ系統と関連された制御と協力して、出力信号により、絶対圧力が所定の圧力を超えるときはいつでも迂回流体を流れ系統から移送し、それにより流れ系統における圧力変化により引き起こされる損傷を防ぐ。
【0037】
図12を参照すると、本発明の実施の形態による全体的に700でしめされたサージ除去装置の流れ図が示されている。この装置700は、導管705を介して流体移送パイプライン702に連結されて示されている。サージ除去装置700は、導管705を介してパイプライン702と流体連通している流体貯蔵タンク704を有するサージ系統回路である。流体貯蔵タンク704は、導管709との組合せで導管708を介して第2の得気圧回路またはトリガー回路706に連結され且つ流体連通している。流体貯蔵タンク704は、また、導管708を介して圧力補償弁710に連結されており、導管708は、流体が圧力補償弁710に流入するための入口を設けている。
【0038】
更に、サージ除去装置700は、圧力補償弁710の出口から延びている導管712を有しており、この導管712は、各々がサージ除去弁716に連結されている全体的に714で示される一連の追加の導管に連結している。サージ除去弁716は、各々、流体移送パイプライン702と、導管718を介して溜め部(図示せず)に通じているパイプライン717との連結されている。図示の実施の形態では、導管718は、流れが流体移送パイプラインからサージ除去弁716に入るように機能し、導管718は流れをサージ除去弁716から溜めパイプライン717に運ぶように機能する。また、図12に示されるように、導管714は、各々、容器720を有しており、この容器720は、好ましくは、導管714がサージ除去弁716と連結するに先立って、導管714の経路に沿って位置決めされる空気圧式アキュムレータである。
【0039】
図12に示されるように、サージ除去装置700は、種々の流れスイッチ722と、装置700のサージ系統回路703の経路に沿って位置決めされた流れ弁724とを有してもよい。流れスイッチ722は、好ましくは、導管718(b)に沿ってサージ除去弁716と溜めパイプライン717との間に位置決めされている。別の実施の形態は、所望に応じて、および/または必要に応じて、種々の位置に位置決めされたもっと多い或はもっと少ないスイッチ722を有してもよい。また、図12に示されるように、サージ系統回路703は、例えば、導管714に沿って、および流体貯蔵タンク704に隣接した導管708において、導管712と空気圧式アキュムレータ720との間に位置決めされた種々の流れ制御弁724を有している。別の実施の形態は、追加の流れ制御弁724またはもっと少ない流れ制御弁724を有してもよく、これらの弁は図12に示される位置に加えて或はそれらに代わって適所に設置されてもよい。
【0040】
図13を参照すると、全体的に706で示されるトリガー回路が示されている。このトリガー回路706は、導管709を介してサージ除去装置700のサージ系統回路703に連結され且つ流体連通している。図13に示されるように、トリガー回路706は、各々が全体的に734で示される複数の手動式流れ弁と共に一連の差動パイロット作動式3方弁726、728、730、732を有している。また、トリガー回路706は、流体フィルタ736およびばね押しアキュムレータ738を有している。更に、トリガー回路706は、バイパス弁740およびバイパス導管組立体742を有している。
【0041】
図12および図13を参照すると、サージ除去装置700は、その作動中、流体をパイプライン702から貯蔵タンクへ排出することによってパイプライン702内の圧力と、パイプライン702内の圧力上昇率との両方を制御するように機能する。
【0042】
作動中、サージ除去装置700のサージ系統回路703は、流体、好ましくはグリコールが充填され、回路703は、導管705を介してパイプライン702に連結されている。通常および/または定常状態の作動条件中、パイプライン702内の圧力は、流体貯蔵タンク704内、従って、回路703内の圧力に等しい。これらの条件中、圧力は、サージ組立体回路703内のあらゆる箇所で等しく、従って、アキュムレータ720内のガス圧は、グリコールの圧力に等しく、かくして、定常状態の作動条件中、グリコールの流れが発生されない。
【0043】
変更例として、パイプラインの圧力が設定レベルまで、および設定レベルを超えて上昇し始めると、グリコールの圧力は、アキュムレータ720内のガス圧より大きくなる。この圧力差が、サージ系統回路703を通るグリコールの流れを引き起こす。グリコールが回路703および圧力補償弁710を通って流れると、弁170を横切って圧力降下が生じ、圧力補償弁710を横切って差圧が生じる。この差圧は、導管712、714を経てアキュムレータへ移送されてアキュムレータ720に収容されるガス量を減少させながら、追加の流体をアキュムレータ720に供給する。アキュムレータ720におけるこの発生によりバイアス圧力を発生させ、このバイアス圧力が、除去弁6を開放して液体をパイプライン702から流出させて導管718(b)を通し、導管717を経て貯蔵タンクに入れる。
【0044】
パイプライン702における圧力上昇率が増大し続けると、より大きい圧力差が、グリコール貯蔵室704とアキュムレータ720との間に生じる。より大きな圧力差の結果、より大きい開放バイアス圧力が除去弁716に加えられて除去弁716をより大きい開放位置へ調整し、それにより、より多い流れが弁716を通って排出されて貯蔵タンクに入れられる。
【0045】
流体またはグリコールが圧力補償弁710を通って流れると、2つの別々のはっきり異なる機能を行なう。第1に、弁710は、パイプライン702内の上昇圧力を補償する。パイプライン702内の圧力の上昇により、アキュムレータ720内のガスが圧縮されるが、アキュムレータ720内のガスの量変化は、パイプライン702の圧力に対する一次関数ではない。従って、圧力補償弁710は、パイプライン702の圧力に関係なく、一環した結果を生じなければならない。第2に、弁710は、過渡状態またはパイプライン圧力サージに調整するか或はそれに応答してパイプラインの割当圧力上昇率に近似する圧力差を生じるように機能する。
【0046】
圧力補償弁710は、細長い弁プラグをアクチュエータとの組合せで用いることによって2つの前述の機能を果たす。このプラグは、所望の上昇率のために弁胴内で適切な長さだけ移動するように特徴付けられている。この特徴は、アクチュエータと弁プラグとの間の機械的連結により達成されることができ、この機械的連結は、長さに関して調整されて大きい長さの流れ容量制御機構を圧力補償弁710にもたらすことができ、一方、アクチュエータはむしろ小さい移動を生じる。機械的連結のこの調整によれば、プラグの適切な部分が圧力補償弁710のオリフィスにおいて活性である。
【0047】
前述の組合せによれば、弁710は、その流れオリフィスのサイズを弁710を通る流体の流れに応じて増減することができることにより圧力補償弁710の流れ容量を調整し得る。例えば、流れが圧力補償弁710を通って増大すると、プラグの位置は、オリフィスのサイズが減少するように調整される。それと反対に、流れが圧力補償弁710を通って減少すると、プラグの位置は、オリフィスのサイズが増大するように調整される。
【0048】
従って、圧力補償弁710の前述の特徴の結果、弁710は、圧力補償ならびにパイプラインの特定の圧力上昇率のための制御を行なうために利用されることができる。
【0049】
図12および図13を参照し続けると、サージ除去装置700の作動中、トリガー回路706は、圧力補償弁710を迂回するバイパス流体流回路として機能する。トリガー回路706は、短い時間の圧力変化および/または特定の大きさより低いパイプラインの圧力上昇率に応じてサージ系統回路703が流体を溜め部の中へ排出する可能性を防ぐように機能する。この作用は、部分的に、バイパス弁740が圧力補償弁710より大きい流れ容量を有することに起因している。従って、圧力サージまたは過渡状態がバイパス弁740のところに設定された値より小さい値で生じると、流れは、バイパス弁740に通され、圧力補償弁710には通されない。かくして、圧力補償弁710には、圧力差が生じなく、かくしてサージ除去弁716の作動が起こらない。トリガー回路706の前述の作動を以下に更に詳細に説明する。
【0050】
バイパス弁740は、トリガー回路706が作動されるか、或はグリコールが圧力差に起因して回路706を通って流れ始めるまで、開いたままである。サージ系統回路703およびトリガー回路706を含めて装置700内に一様な圧力が存在するとき、バイパス弁740の圧力補償弁710のオリフィスを横切って差圧が存在しなく、サージ除去弁は作動されない。
【0051】
トリガー回路706の作動中、パイプライン702の圧力は、先に述べたサージ系統回路703への圧力の付加と同様に、グリコール貯蔵タンク704および導管708、709を経て点Pのところでトリガー回路に付加される。この圧力はまたはグリコール流体は、トリガー回路706を通って移動して差動パイロット作動式3方弁728を開いて点P、Pのところの圧力を均等化し、それによりグリコールの流れが手動式流れ弁734(d)を迂回するようにする。また、この圧力は、常時開放している差動パイロット作動式3方弁726を通って差動パイロット作動式3方弁730、732まで移動する。この移動により、バイパス弁740を開放する。この条件は、一様な圧力が装置700に存在する前述の定常状態の条件または通常作動条件であると考えられる。
【0052】
このとき、装置700内に一様な圧力がもはや存在しなく、且つかなりの大きさの圧力上昇がPのところで生じれば、手動流れ弁734(c)を横切る圧力降下が生じられる。この圧力降下は、グリコールの流れが手動流れ弁734(c)および差動パイロット作動式3方弁728を通ってアキュムレータ738に入ることから生じる。PとPとの間の圧力差がほぼ15ポンド/平方インチ(psi)に達すると、差動パイロット作動式3方弁726は、差動パイロット作動式3方弁728、730から圧力のうちのいくらかを抜き出す。
【0053】
次に、差動パイロット作動式3方弁728が閉じてグリコールの流れを点P1から点P2へ、そして差動パイロット作動式3方弁732を通してアキュムレータ738に押し入れる。次いで、差動パイロット弁730は、差動パイロット弁732をガス抜きし、それによりバイパス弁740のアクチュエータをガス抜きする。バイパス弁740のアクチュエータのこのガス抜きにより弁740を閉じる。
【0054】
バイパス弁740を閉じることにより、圧力補償弁710はもはや迂回されていなく、従って作動される。圧力補償弁710が作動されると、グリコールは、先に述べたようにオリフィスを通って流れてパイプラインの圧力がサージ除去弁716により制御される。Pのところの圧力の上昇が止まると、PおよびPは、手動流れ弁734(d)を通るグリコールの流れに起因して再び等しくなる。
【0055】
グリコール流体が流れ弁734(d)を通って流れ始めると、圧力が均等化し(P=P)、そしてトリガー回路706が、定常状態に戻り始める。PとPとの間の差圧は15psiまで降下して差動パイロット弁726を開け、それにより差動パイロット弁728が加圧されてバイパス弁740を開く。このとき、トリガー回路706は、前述の定常状態の条件に戻される。
【0056】
追加の利点および変更例は、当業者には容易に思い浮かぶであろう。従って、本発明は、その広い態様において、図示されてここに記載された特定の詳細、代表的な装置および例示的な例に限定されない。従って、開示された一般的な本発明の概念の精神または範囲から逸脱することなしに、詳細から変更例が行なわれてもよい。
【0057】
本発明の多くの特徴および利点は、詳細な説明から明らかであり、かくして、本発明の真の精神および範囲内に入る本発明の特徴および利点すべてを網羅することは添付の請求項により意図される。更に、多くの変更例および変形例は当業者には容易に思い浮かぶであろうから、本発明を図示されて述べられた正確な構成および作動に限定することは望まれなく、従って、適当な変更例および同等例は本発明の範囲内に入るものと再分類されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明により包含されるサージ除去装置の実施の形態の流れ図である。
【図2】本発明により包含されるサージ除去装置の他の実施の形態の流れ図である。
【図3】本発明が利用されるパイプラインまたは配管系統において出会う条件についての圧力対時間のグラフである。
【図4】本発明により包含されるサージ除去装置の好適な実施の形態の概略図である。
【図5】本発明の基準室装置の1つの実施の形態の切取り図である。
【図6】本発明の基準室装置の他の好適な実施の形態の切取り図である。
【図7】突起に隣接してピストンに係合するときのばねの端部を示している本発明のばね付勢基準室ピストンの横断面分解図である。
【図8】本発明のばね付勢基準室ピストンの更に他の具体例を示している図である。
【図9】ピストンがそれに加えられた流体圧力に反応してばねに抗して移動するときのピストン(変位体)により示されるヒステレシス現象または時間差を示しているグラフである。
【図10】本発明の好適な方法を示している流れ図である。
【図11】本発明の他の好適な方法を示している流れ図である。
【図12】本発明における別の実施の形態によりサージ除去装置の流れ概略図である。
【図13】図12に示されるサージ除去装置に用いられているトリガー流れ回路の詳細な概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流れ系統における圧力変化および/または流れ系統における圧力変化率を感知したり、それに応答したりするためのサージ除去装置であって、流体が流れる液圧回路を備えており、この液圧回路は、
流れ系統と流体連通しており、流れ系統における圧力変化に応答して圧力を補償し、そして流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する制御弁と、
前記制御弁と流体連通している第1の液圧回路アキュムレータと、
この第1の液圧回路アキュムレータと流体連通している第1のサージ除去弁と、
を具備している、サージ除去装置。
【請求項2】
流れ系統と流体連通している流体貯蔵タンクを更に具備している請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項3】
前記液圧回路と流体連通しているトリガー回路を更に具備しており、このトリガー回路は、
流体の流れを前記制御弁を迂回させるバイパス弁と、
このバイパス弁と流体連通している第1の3方弁と、
前記バイパス弁および前記第1の3方弁と流体連通しているトリガー回路アキュムレータとを備えている、請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項4】
前記制御弁と流体連通している第2の液圧回路アキュムレータと、
前記制御弁と流体連通している第3の液圧回路アキュムレータと、
前記制御弁と流体連通している第4の液圧回路アキュムレータと、
前記第2の液圧回路アキュムレータと流体連通している第2のサージ除去弁と、
前記第3の液圧回路アキュムレータと流体連通している第3のサージ除去弁と、
前記第4の液圧回路アキュムレータと流体連通している第4のサージ除去弁と、
を更に具備している請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項5】
前記液圧回路および前記トリガー回路に沿って配置されている複数の手動流れ制御弁を更に具備している請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項6】
前記液圧回路および前記トリガー回路を通って流れる流体は、グリコール流体である、請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項7】
前記トリガー回路は、更に、
前記バイパス弁と流体連通している第2の3方弁と、
前記バイパス弁と流体連通している第3の3方弁と、
流体が前記トリガー回路を通って流れるときに流体を濾過する流体フィルタと、
を備えている請求項1に記載のサージ除去装置。
【請求項8】
バイパス導管組立体を更に具備しており、前記バイパス導管組立体および前記バイパス弁は、前記制御弁を迂回する流体の流れのための流路を形成している、請求項3に記載のサージ除去装置。
【請求項9】
前記トリガー回路は、流れ系統での、短い持続時間の圧力変化に対するサージ系統の応答を防ぐ、請求項3に記載のサージ除去装置。
【請求項10】
前記トリガー回路は、特定の大きさより低い流れ系統の圧力変化率に対するサージ系統の応答を防ぐ、請求項3に記載のサージ除去装置。
【請求項11】
中を流体が流れるトリガー回路を具備し、流れ系統における圧力変化および流れ系統における圧力変化率を感知し且つそれに応答するサージ系統と組合せで使用するためのサージ除去装置であって、前記トリガー回路は、
バイパス弁と、
このバイパス弁と流体連通している第1の3方弁と、
前記バイパス弁および前記第1の3方弁と流体連通しているトリガー回路アキュムレータと、を備えており、
このトリガー回路は、流れ系統の短い持続時間の圧力変化に対するサージ系統の応答を防ぐ、サージ除去装置。
【請求項12】
前記トリガー回路は、更に、
前記バイパス弁と流体連通している第2の3方弁と、
前記バイパス弁と流体連通している第3の3方弁と、
流体が前記トリガー回路を通って流れるときに流体を濾過する流体フィルタとを備えている請求項11に記載のサージ除去装置。
【請求項13】
流体が流れる液圧回路を更に具備しており、この液圧回路は、
流れ系統と流体連通している流体貯蔵タンクと、
この流体貯蔵タンクと流体連通しており、流れ系統における圧力変化に応答して圧力を補償し、且つ流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する制御弁と、
この制御弁と流体連通している第1の液圧回路アキュムレータと、
この第1の液圧回路アキュムレータと流体連通している第1のサージ除去弁と
を更に具備している、請求項11に記載のサージ除去装置。
【請求項14】
前記制御弁と流体連通している第2の液圧回路アキュムレータと、
前記制御弁と流体連通している第3の液圧回路アキュムレータと、
前記制御弁と流体連通している第4の液圧回路アキュムレータと、
前記第2の液圧回路アキュムレータと流体連通している第2のサージ除去弁と、
前記第3の液圧回路アキュムレータと流体連通している第3のサージ除去弁と、
前記第4の液圧回路アキュムレータと流体連通している第4のサージ除去弁と、
を更に具備している請求項13に記載のサージ除去装置。
【請求項15】
前記液圧回路および前記トリガー回路に沿って配置された複数の手動流れ制御弁を更に具備している請求項11に記載のサージ除去装置。
【請求項16】
前記液圧回路および前記トリガー回路を通って流れる流体は、グリコール流体である、請求項11に記載のサージ除去装置。
【請求項17】
バイパス導管組立体を更に具備しており、このバイパス導管組立体と前記バイパス弁とは、前記制御弁を迂回する流体の流れのための流路を形成している、請求項13に記載のサージ除去装置。
【請求項18】
前記トリガー回路は、特定の大きさより低い流れ系統の圧力変化に対するサージ系統の応答を防ぐ、請求項11に記載のサージ除去装置。
【請求項19】
流れ圧力を有する流れ系統における圧力変化に応答するための方法であって、
流れ系統と流体連通しており、流れ系統におけるパイプラインの圧力変化に応答して圧力を補償し、且つ流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する制御弁を介して、流体貯蔵タンクからの流体の流れを制御することと、
制御弁と流体連通しているアキュムレータに流体を蓄えることと、
サージ除去弁を介して流れ系統における圧力を除去することと、
を具備している流れ圧力を有する流れ系統における圧力変化に応答するための方法。
【請求項20】
流れ系統と流体連通している流体貯蔵タンクに流体を貯蔵する工程を更に具備している請求項19に記載の流れ圧力を有する流れ系統における圧力変化に応答するための方法。
【請求項21】
流れ系統の圧力変化を感知し且つそれに応答しかつ制御弁およびサージ除去弁を備えたサージ系統を有する、流れ系統における流れにおける短い持続時間の圧力変化または圧力変化率に応答するための方法であって、
流れ系統における圧力をトリガー回路に与えることと、
前記制御弁を迂回し且つバイパス弁を通って流れ、トリガー回路を通る流れを発生させることと、
を具備している圧力変化または圧力変化率に応答するための方法。
【請求項22】
流れ系統と流体連通している貯蔵タンクに流体を貯蔵する工程を更に具備している請求項21に記載の圧力変化に応答するための方法。
【請求項23】
前記トリガー回路を通る流れを発生させることは、バイパス弁を閉じて流れを制御弁に通す、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
サージ除去弁にバイアス圧力を発生させる圧力損失を、制御弁に生じさせることと、
バイアス圧力に応答してサージ除去弁を開くこととを更に具備している請求項23に記載の方法。
【請求項25】
流体が流れる液圧回路を具備し、流れ系統における圧力変化および/または流れ系統における圧力変化率を感知して、応答するためのサージ除去装置であって、前記液圧回路は、
流れ系統と流体連通している流体を貯蔵する手段と、
流体を貯蔵する前記手段と流体連通し、流体の流れを制御し、流れ系統における圧力変化に応答して圧力を補償し、且つ流れ系統におけるパイプラインの圧力上昇率を制御する手段と、
流体の流れを制御するための前記手段と流体連通している流体を蓄えるための手段と、
流体を蓄えるための前記手段と流体連通している流れ系統の圧力を除去するための手段とを備えている、サージ除去装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公表番号】特表2007−537538(P2007−537538A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513140(P2007−513140)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【国際出願番号】PCT/US2005/010589
【国際公開番号】WO2005/114040
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(505407807)エスピーエックス・コーポレイション (8)
【Fターム(参考)】