説明

サービス提供システム

【課題】不正ダウンロードを防止するための運用コストを低減する。
【解決手段】Webサーバ6は、ダウンロードページの前に遷移する遷移先のURLでアドレスが特定され、データ放送にて送信されるものと同じパスワードテーブルTを記憶し、携帯端末機4から、通信ネットワークNを介して、パスワードがURLに連結された文字列を受信してパスワードを抽出するパスワード抽出手段14と、パスワードテーブルTを参照し、抽出パスワードと、抽出時刻とに基づいて、抽出パスワードが有効期限内のものであるか否かを判定する有効期限判定手段15と、抽出パスワードが有効期限を過ぎているものである場合、その旨のエラーメッセージを表示するページ画面を携帯端末機4に送信し、抽出パスワードが有効期限内のものである場合、景品をダウンロードするためのページ画面を携帯端末機4に送信するページ画面送信制御手段16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル放送のコンテンツの視聴者に特典を与えるサービスを提供するサービス提供システムに関し、特に、不正を防止しながらサービスを提供するサービス提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放送局では、放送番組を視聴者に視聴してもらった謝礼や、視聴者が放送番組に参加した際の景品として、例えば、携帯電話機向けの壁紙、待ち受け画面や着ボイスなどのコンテンツを視聴者に進呈している。その際、放送局では、利用者の利便性のために、放送番組のデータ放送コンテンツ上において、景品進呈用のURL(Uniform Resource Locator)の情報が記載された2次元コードを送信して表示していた。
【0003】
この放送番組を視聴した視聴者は、例えば、自分が所有する2次元コード読み取り機能付き携帯端末機によって、データ放送コンテンツ上に表示されている2次元コードを読み取り、景品進呈用のURLにアクセスし、例えば、壁紙や着ボイスなどのコンテンツを容易にダウンロードできる。また、放送局では、景品を取得する正当な権利を獲得した利用者の利便性のために、視聴者が、例えば、権利獲得直後に宛先のURLにアクセスしなくても、数日間の期限内においてアクセスすれば良いこととしている。この仕組みでは、放送局は、景品を受け取る権利がある視聴者だけが、景品進呈用のURLにアクセスすることを想定していた。
【0004】
しかしながら、2次元コードを読み取ることで得た景品進呈用のURLの情報をネット上の掲示板などに掲示して公開する行為がなされたことがあった。このようにネット上の掲示板などに掲示された情報は誰でも閲覧できるので、放送局が正当な権利者に用意した景品を、誰でも獲得できることとなってしまった。例えば、放送局が、毎週放映するシリーズの放送番組を放送中にリアルタイムに視聴する視聴者に対してポイントを与えて受信機に蓄積し、予め定められた回数だけ連続して視聴した場合に蓄積ポイントに応じて景品を進呈するといったルールを導入している場合がある。このような場合には、連続して視聴する努力をした視聴者が不快な想いを感じることになる。つまり、特定の条件を満たす正当な視聴者のために用意した景品進呈サービスが成立しなくなってしまった。
【0005】
ネットワーク上の不正を防止する方法として、ネットワーク上のサーバにアクセスする人物やその人物が利用するネットワーク装置を識別するようにすることが考えられる。
例えば特許文献1には、パスワードが流れた番組を視聴していない者までが、そのパスワードを用いて懸賞に応募してしまうような不正行為を防止するために、実際に視聴した人物を識別する技術が開示されている。
【0006】
この特許文献1に記載の技術は、画面表示によってパスワードを看取した視聴者が、パスワードをパーソナルコンピュータ等から入力する必要がある。そのため、デジタル放送受信装置からインターネット接続する環境を整えることが必須である。また、視聴者が携帯端末機で2次元コードを読み取ることを前提とする技術ではない。
【0007】
なお、ネットワーク上の不正を防止するための方法ではないが、ユーザ登録において、2次元コードを生成して画面表示する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許文献2に記載の技術では、デジタル放送受信装置がインターネット接続する環境が整っていなくても、デジタル放送受信装置において2次元コードを生成して画面表示することが可能である。また、放送局が、データ放送にて、受信側のB-CAS(登録商標)カードのカード番号を基に2次元コードを表示するためのプログラムを送信し、視聴者が2次元コードを用いてユーザ登録を容易に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−358683号公報
【特許文献2】特開2010−140152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、放送番組のデータ放送コンテンツ上において、景品進呈用のURLの情報が記載された2次元コードを送信して表示し、視聴者が携帯端末機で2次元コードを読み取る仕組みにおいて、景品を不正に取得する行為を無効化しようとする場合、多くの運用コストを要する。このような不正行為を無効化する方法としては、例えば、放送局が、1つの景品に対応した1つの放送番組のデータ放送において、複数の2次元コードを予め用意し、用意した複数の2次元コードを、予め定めた時間ごとに切り替えたり、予め定めた視聴者グループ毎に切り替えたりするなどして、不正行為の被害を最小限に食い止めることが考えられる。このような不正ダウンロードの対策を厳密にしようとすればするほど、運用コストが膨大にかかってしまっていた。例えば、10分間ごとに2次元コードを切り替える場合、3日間の景品ダウンロード期限があれば、432個もの2次元コードを用意する必要がある。
【0010】
また、放送局は、そもそも放送番組を視聴者に視聴してもらった感謝の景品を進呈するサービスを提供しているだけなので、放送局が不正者を特定して追及するといったことは想定していない。そして、不正ダウンロードの対策においては、ネットワーク上のサーバにアクセスする人物やその人物が利用するネットワーク装置を厳密に識別する必要性はない。不正ダウンロードの対策によって、不正をした者の大部分が不正をしても無駄であると認識し、不正を行わなくなればよいのである。
【0011】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、放送番組の視聴者用の景品が不正にダウンロードされることを防止するための運用コストを低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のサービス提供システムは、デジタル放送受信装置に表示される放送コンテンツの視聴者に対して、特典として通信ネットワークを流通するデータ形式の景品を進呈する視聴者サービスが提供される前記コンテンツを放送し、放送する前記コンテンツのデータ放送により、前記コンテンツを視聴する視聴者が前記景品を取得する権利を獲得した際に前記景品をダウンロードするための宛先であるWebサーバにアクセスするためのアクセス用情報を送信するデジタル放送送信装置と、前記Webサーバと、を備えることとした。
【0013】
かかる構成によれば、サービス提供システムは、前記デジタル放送送信装置の放送制御手段によって、前記コンテンツ用の前記アクセス用情報として、前記コンテンツ用の景品をダウンロードするためのページの前に遷移する遷移先のURLの文字列と、パスワードの文字列と当該パスワードの有効期限の時刻との組み合わせを時刻別に複数格納したパスワードテーブルとを送信すると共に、データ放送により、前記デジタル放送受信装置にて前記遷移先のURLの文字列の後にコード生成時刻に対応したパスワードの文字列を連結したテキストから2次元コードを生成および表示するためのコード生成プログラムを送信する。
コンテンツ受信側において、デジタル放送受信装置は、アクセス用情報として、遷移先のURLの文字列と、パスワードテーブルとを受信すると共に、データ放送により、コード生成プログラムを受信する。そして、デジタル放送受信装置は、コンテンツを視聴する視聴者が予め定められた基準を満たして景品を取得する権利を獲得した場合、アクセス用情報を用いて、遷移先のURLとパスワードとが連結したテキストを記載した2次元コードを生成し、テレビ画面に表示する。これにより、視聴者は、テレビ画面に表示された2次元コードを携帯端末機にて読み取って景品をダウンロードするための宛先であるWebサーバにアクセスすることができる。なお、不正者は、宛先の情報を携帯端末機に入力してWebサーバにアクセスする。
【0014】
また、このサービス提供システムにおいて、前記Webサーバは、前記遷移先のURLで特定され、テーブル記憶手段と、パスワード抽出手段と、有効期限判定手段と、ページ画面送信制御手段とを備えることとした。このWebサーバは、テーブル記憶手段に、前記データ放送にて送信されるパスワードテーブルと同じパスワードテーブルを記憶する。
そして、Webサーバは、パスワード抽出手段によって、携帯端末機から、通信ネットワークを介して、前記遷移先のURLの文字列と前記パスワードの文字列とが連結された文字列を受信し、受信した文字列に連結されているパスワードを抽出する。
そして、Webサーバは、有効期限判定手段によって、前記テーブル記憶手段に記憶された前記パスワードテーブルを参照し、前記抽出したパスワードと、この抽出した時刻とに基づいて、前記抽出したパスワードが有効期限内のものであるか否かを判定する。
そして、Webサーバは、ページ画面送信制御手段によって、前記抽出したパスワードが有効期限を過ぎているものである場合、その旨のエラーメッセージを表示するページ画面を前記携帯端末機に送信し、前記抽出したパスワードが有効期限内のものである場合、前記景品をダウンロードするためのページ画面を前記携帯端末機に送信する。
【0015】
これにより、サービス提供システムにおいて、2次元コードに記載された、URLにパスワードが連結された文字列が、ネット上の掲示板などに掲示されたとしても、掲示されたパスワードの有効期限が切れた場合には、無効となる。また、サービス提供システムでは、送信側にて2次元コードを生成して予め用意する必要がないので、景品が不正にダウンロードされることを防止するための運用コストを低減することができる。
【0016】
また、請求項2に記載のサービス提供システムは、請求項1に記載のサービス提供システムにおいて、前記Webサーバが、外部から前記デジタル放送送信装置に入力された前記パスワードテーブルを通信ネットワークを介して取得して前記テーブル記憶手段に入力するパスワードテーブル取得手段をさらに備えることが好ましい。
【0017】
かかる構成によれば、サービス提供システムにおいて、デジタル放送送信装置がデータ放送にて送信するパスワードテーブルと、Webサーバがテーブル記憶手段に記憶するパスワードテーブルとを容易に同期させることができる。
【0018】
また、請求項3に記載のサービス提供システムは、請求項1に記載のサービス提供システムにおいて、前記デジタル放送送信装置と前記Webサーバが、前記コンテンツ用の前記パスワードテーブルとして同一のテーブルを同じアルゴリズムで生成して用いることが好ましい。
【0019】
かかる構成によれば、サービス提供システムにおいて、デジタル放送送信装置がデータ放送にて送信するパスワードテーブルと、Webサーバがテーブル記憶手段に記憶するパスワードテーブルとを容易に同期させることができる。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、サービス提供システムは、パスワードに有効期限を設けて、時刻に応じた複数のパスワードをパスワードテーブルに格納してデータ放送にて送信する。これにより、受信側で生成される2次元コードは、生成時刻に応じて異なる。したがって、2次元コードに記載のURLの情報を不正により得た者の不正行為を無効化することができる。また、サービス提供システムでは、送信側にて2次元コードを生成して予め用意する必要がないので、景品が不正にダウンロードされることを防止するための運用コストを低減することができる。
【0021】
請求項2または請求項3に記載の発明によれば、サービス提供システムは、デジタル放送送信装置がデータ放送にて送信するパスワードテーブルと、Webサーバがテーブル記憶手段に記憶するパスワードテーブルとを低運用コストで容易に同期させることができ、有効期限による判定を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係るサービス提供システムの概要を示す構成図である。
【図2】図1に示す送信機および受信機の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示すWebサーバの構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す受信機で行う2次元コード生成処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態に係るサービス提供システムの処理の概要を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係るサービス提供システムを実施するため形態(以下「実施形態」という)について図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
[サービス提供システムの概要]
放送通信連携システム1は、図1に示すように、サービス提供システム2と、視聴者宅で使用される受信機(デジタル放送受信装置)3と、視聴者宅で使用される2次元コード読み取り機能付き携帯端末機4とを備える。
サービス提供システム2は、放送コンテンツの視聴者に対して、通信により、特典として景品を進呈する視聴者サービスを提供するシステムであり、放送局で使用されコンテンツを放送する送信機(デジタル放送送信装置)5と、Webサーバ6とを備える。
【0025】
携帯端末機4は、例えば携帯電話機や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)等である。送信機5や受信機3は、図2に示すような機能ブロック図で構成され、Webサーバ6は、図3に示すような機能ブロック図で構成される。なお、送信機5、受信機3、およびWebサーバ6の構成の詳細については後記することとして、視聴者が景品を取得するまでの放送通信連携システム1の中での各装置の処理の概要について図1を参照して説明する。
【0026】
サービス提供システム2において、視聴者に進呈される景品は、インターネット(通信ネットワーク)Nを流通するデータ形式の景品であり、携帯端末機4向けの壁紙、待ち受け画面や着ボイスなどのコンテンツである。また、以下では、放送コンテンツを視聴する視聴者が景品を取得する権利を獲得した際に景品をダウンロードするための宛先(URL)が記載された2次元コードがQRコード(登録商標)であるものとして説明する。なお、QRコードは、日本工業規格(JIS X 0510)で仕様が定められている。
【0027】
送信機5は、コンテンツの視聴者に対して特典として景品を進呈する視聴者サービスが提供されるコンテンツを放送すると共に、放送するコンテンツのデータ放送により、アクセス用情報を送信する。このアクセス用情報は、コンテンツを視聴する視聴者が景品を取得する権利を獲得した際に景品をダウンロードするための宛先に携帯端末機4にてアクセスするための情報であって、詳細は後記するが、遷移先のURLの文字列と、パスワードテーブルとを含む。そして、送信機5は、データ放送にて、遷移先のURLの文字列と、パスワードテーブルと、QRコード生成プログラムとを放送波により送信する(ステップS1)。
【0028】
受信機3は、放送波により、コンテンツおよびデータ放送を受信し、コンテンツを視聴する視聴者が予め定められた基準を満たして景品を取得する権利を獲得した場合、アクセス用情報と、QRコード生成プログラムとを用いてQRコードを生成し、テレビ画面に表示する(ステップS2)。視聴者が景品取得権利を獲得した場合、図1に示すように、QRコードシンボルと共に、例えば「景品をプレゼント!」といった内容の画面が表示される。
【0029】
ステップS2にてテレビ画面のデータ放送上にQRコードが表示されると、視聴者は、携帯端末機4を用いて、QRコードを読み取る操作を行う(ステップS3)。図1に示す例では、QRコードに記載されている、景品をダウンロードするためのページの前に遷移する遷移先のURLの文字列と、パスワードの文字列「7573846」とが読み取られている。続いて、視聴者が、携帯端末機4を用いて、QRコードを読み取った宛先に接続する操作を行うと、携帯端末機4は、インターネットNを介して、遷移先のURLで特定されるWebサーバ6にアクセスする(ステップS4)。
【0030】
Webサーバ6は、携帯端末機4から、パスワードの文字列「7573846」を取得し、パスワードが予め定められた有効期限内のものか否かを判定し(ステップS5)、判定結果に応じたページが携帯端末機4に表示されることになる(ステップS6)。
【0031】
[放送通信連携システムの各装置の構成]
図2は、図1に示す送信機および受信機の構成を示すブロック図である。
<送信機(デジタル放送送信装置)>
送信機5は、デジタル放送番組の番組コンテンツを配信するものであり、さらに、データ放送として電子文書(BML文書:Broadcast Markup Language)を配信するものである。送信機5は、データ放送にて、コンテンツ用のアクセス用情報を送信する。
【0032】
アクセス用情報は、景品をダウンロードするための宛先に携帯端末機4にてアクセスするための情報であって、遷移先のURLの文字列と、パスワードテーブルとを含む。
遷移先のURLの文字列とは、コンテンツ用の景品をダウンロードするためのページの前に遷移する遷移先のURLの文字列である。
このURLの文字数、およびパスワードの文字数は、その合計値が、2次元コードの仕様を満足するように選択されて予め設定されている。例えば、QRコードの仕様では、型番(バージョン)、誤り訂正レベル、文字種モード等に応じてQRコードに記載できる文字数が定められている。なお、具体的な例としては、例えば、英数字モード、「型番(バージョン)」が“3”、「誤り訂正レベル」が“Q”ならば、合計値が「47文字」と定められている。なお、本実施形態において、URLの文字数とパスワードの文字数との合計値は、47文字に限定されるものではない。
【0033】
パスワードテーブルは、パスワードの文字列と当該パスワードの有効期限の時刻との組み合わせを時刻別に複数格納したテーブルである。ここで、テーブルに格納されたパスワードの個数とその時間間隔は、例えば、景品のダウンロード先にアクセスする締め切りまでの時間や日数等の制約に応じて予め設定されている。
また、パスワードの個数とその時間間隔は、放送局のポリシーによっても定められている。例えば、時間間隔を短く設定してパスワードの個数が多くなったとしても不正者を確実に排除することとするか、あるいは、パスワードの個数を少なくして不正行為を無効化する性能が悪くても運用コストの低減をとるか、というトレードオフの関係があるからである。パスワードの時間間隔の一例として、等間隔の場合、数分単位〜数十分単位とすることができる。また、より好ましくは、放送コンテンツを視聴せずに、ネットの掲示板に掲示されたことを知った者(不正者)が、その掲示板を閲覧して、景品のダウンロード先にアクセスするまでに要する時間を考慮すれば、10〜30分程度の時間間隔とすることが現実的である。なお、一日の時間帯のうちでネットワーク利用者の掲示板アクセスが増加する時間帯に、パスワードの時間間隔を短くするようにしてもよい。
【0034】
また、送信機5は、データ放送にて、QRコード生成プログラムや、このQRコード生成プログラムに必要なパラメータ等(以下、QRコード生成プログラム等という)を送信する。QRコード生成プログラムは、受信機3にてQRコードを生成する際に遷移先のURLの文字列の後にコード生成時刻に対応したパスワードの文字列を連結したテキストからQRコードを生成および表示するためのプログラムである。なお、プログラムに必要なパラメータとしては、例えば、型番(バージョン)、誤り訂正レベル、文字種モード、文字数等の情報を含むことができる。
【0035】
前記機能を実現するために、送信機5は、主に、コンテンツ記憶手段31と、放送制御手段32と、放送送出手段33とを備えている。
【0036】
コンテンツ記憶手段31は、デジタル放送の番組コンテンツやデータ放送コンテンツ等の各種コンテンツを記憶するものであって、ハードディスク等の記憶装置である。
コンテンツ記憶手段31は、外部から入力された、パスワードテーブルや遷移先のURLの文字列を記憶すると共に、QRコード生成プログラム等を記憶する。
【0037】
放送制御手段32は、コンテンツ記憶手段31から、番組コンテンツ、データ放送コンテンツ等を読み出して、放送送出手段33に出力するものである。
放送制御手段32は、データ放送コンテンツのBML文書に、アクセス用情報と、QRコード生成プログラム等を組み込む。この放送制御手段32は、データ放送にて、QRコード生成プログラム、QRコード生成用のパラメータ、遷移先のURLの文字列およびパスワードテーブルを一度に送信するようにしてもよいし、別々に送信するようにしてもよい。なお、放送制御手段32は、詳細な説明は省略するが、デジタル放送の限定受信システムに対応してコンテンツのスクランブル、鍵情報の暗号化等の各種の制御を行う。
【0038】
放送送出手段33は、放送制御手段32から出力される番組コンテンツ、データ放送のデータ等を多重化して、データカルーセルで伝送(配信)するものである。
【0039】
<受信機(デジタル放送受信装置)>
受信機3は、放送波を介して、デジタル放送を受信するものであって、一般的なデジタル放送受信装置である。ここでは、受信機3は、放送受信手段41と、ユーザ操作手段42と、表示手段43と、コンテンツ蓄積手段44と、記憶手段45と、受信制御手段46とを備えている。そして、受信機3は、セキュリティモジュールである個別情報記憶カード47を装着されることで、デジタル放送の受信を可能としている。個別情報記憶カード47は、例えば、B−CASカードである。なお、受信機3は、インターネットNに接続されていてもよいし、接続されていなくてもよい。
【0040】
放送受信手段41は、送信機5から送出されるデジタル放送を受信するチューナ等から構成され、個別情報記憶カード47の装着時に受信したデジタル信号を受信制御手段46に出力するものである。
ユーザ操作手段42は、ユーザの操作により指定されるコマンドを受信制御手段46に出力するものであり、例えば、リモコン装置等である。
表示手段43は、受信制御手段46の処理結果として復号されたデジタル放送番組、データ放送を画面上に表示するものであり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等である。
【0041】
コンテンツ蓄積手段44は、放送受信手段41で受信したデジタル放送番組等のコンテンツを記憶するものであり、ハードディスク等で構成される。
記憶手段45は、受信制御手段46等の動作プログラムやその処理結果等を記憶するものであり、メモリやハードディスク等で構成される。この記憶手段45には、データ放送で送られるパスワードテーブルから時刻に応じたパスワードを取得するパスワード取得プログラムが予め記憶されている。なお、パスワード取得プログラムはデータ放送により配信するようにしてもよい。この記憶手段45には、例えば、ユーザの住所、年齢等の個人情報を記憶した不揮発性メモリであるNVRAM(Non-volatile Random Access Memory)も含むこととする。
【0042】
受信制御手段46は、放送受信手段41で受信したデジタル信号の再生・表示を制御するものである。ここでは、受信制御手段46は、コンテンツ再生制御手段461と、表示制御手段462と、2次元コード生成手段463と、を備えている。
【0043】
コンテンツ再生制御手段461は、受信した多重化されたデジタル信号から暗号化鍵情報やコンテンツ等を分離し、鍵情報を復号して、コンテンツをデスクランブルすることでコンテンツを再生する制御を行うものである。
【0044】
表示制御手段462は、コンテンツ再生制御手段461で再生されたコンテンツを表示手段43に表示させるものである。また、表示制御手段462は、データ放送の電子文書であるBMLを解析し、表示制御を行うものでもある。
【0045】
2次元コード生成手段463は、送信機5から、QRコード生成プログラム等を含む電子文書を受信した際に、当該電子文書に組み込まれている情報(QRコード生成プログラム)に基づいて機能するものである。この2次元コード生成手段463は、視聴者が予め定められた基準を満たした際に、URLの文字列およびパスワードの文字列を含む2次元コードとしてQRコードを生成し、表示手段43に表示させる。
【0046】
ここで、予め定められた基準とは、放送局が視聴者サービスとして独自に導入しているルールである。このようなルールとしては、例えば、放送局が、毎週放映するシリーズの放送番組を放送中にリアルタイムに視聴する視聴者に対してポイントを与えて受信機3に蓄積させ、予め定められた回数だけ連続して視聴した場合に蓄積ポイントに応じて景品を進呈するといったものが挙げられる。
【0047】
なお、視聴者が予め定められた基準を満たしたか否かについては、従来公知の方法で行われているように、放送局が、BMLを用いて、受信機3内に設けられている不揮発メモリに対して、不揮発メモリであるNVRAMにアクセスするためのBMLのコマンド(API:Application Programming Interface)を使い個人情報などの情報の読み書きを行うことで実現できる。受信機3内の不揮発メモリには、放送事業者毎に領域(事業者領域)が確保されているからである。
【0048】
ここで、2次元コード生成手段463によるQRコード生成処理の概要について図4を参照して説明する。まず、QRコードで実際に読み取らせたい内容を示すテキストとして、URLの文字列とパスワードの文字列とを続けて2次元コード生成手段463に入力する(S11)。例えば、「http:// … 」等のテキストが入力される。
【0049】
次に、2次元コード生成手段463は、入力テキストを符号化する(S12)。これにより、例えば「http:// … 」等のテキストは、「100110 … 」のような2進表現のビット列(データコード語列)に変換される。次に、2次元コード生成手段463は、数値演算を実行する。まず、誤り訂正符号を計算し、付加する。QRコードは、データコード語列に付加する一連の誤り訂正コード語を生成するリードソロモン(RS)誤り訂正を備えている。そこで、2次元コード生成手段463は、RS誤り訂正符号(誤り訂正コード語)を計算により求め、データコード語列に付加する(S13)。
【0050】
さらに、2次元コード生成手段463は、マスク処理を行う(S14)。マスク処理は、明モジュールと暗モジュールとをバランスよく配置してQRコードを読み取り易くするために、符号化領域で与えられたモジュールパターン(ビット列のパターン)と、複数のマスクパターン(マスク処理マトリックスパターン)とで順にXOR(排他的論理和)による変換を行い、変換結果の評価により、マスクパターンとして最適なものを選定し、最適なマスクパターンを用いた場合のXOR演算結果を出力する処理である。なお、QRコードは、8種類のマスクパターン{0,…,7}を備えている。そして、2次元コード生成手段463は、生成したQRコードを出力する(S15)。例えば、シンボルとして構成したQRコード(QRコードシンボル)を表示手段43の画面に表示させることができる。
【0051】
[Webサーバの構成]
図3は、図1に示すWebサーバの構成を示すブロック図である。
Webサーバ6は、放送事業者によって用意され、CGI(Common Gateway Interface)やPHP(Hypertext Preprocessor)といったサーバである。
Webサーバ6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置と、メモリ、ハードディスク等の記憶装置(記憶手段)と、外部との各種情報の送受信を行うインタフェース装置と、を備え、前記したハードウェア資源がプログラムによって制御されることにより実現され、図3に示すように、パスワードテーブル取得手段11と、テーブル記憶手段12と、タイマ13と、パスワード抽出手段14と、有効期限判定手段15と、ページ画面送信制御手段16と、ページ画面記憶手段17とを備える。
【0052】
パスワードテーブル取得手段11は、送信機5がデータ放送にて送信するパスワードテーブルと同じパスワードテーブルを取得し、テーブル記憶手段12に入力するものである。本実施形態では、パスワードテーブル取得手段11は、送信機5との間の専用回線(通信ネットワーク)を介してオンラインでパスワードテーブルを取得する通信インタフェースで構成することとした。ここで、パスワードテーブル取得手段11は、送信機5との間の専用回線の代わりにインターネットNを介して、例えば暗号化したパスワードテーブルを取得することとしてもよい。
【0053】
なお、パスワードテーブル取得手段11を、例えば、ディスクドライブ装置等の入力インタフェースで構成し、送信機5に入力したパスワードテーブルを、CD−ROM等の記憶媒体に格納し、この記憶媒体からオフラインにてパスワードテーブル取得手段11に入力するようにしてもよい。また、パスワードテーブル取得手段11に、例えば、データ放送を受信可能なデジタル放送チューナ等を備えて構成し、データ放送にて送信されたパスワードテーブルを受信して、テーブル記憶手段12に入力するようにしてもよい。
【0054】
テーブル記憶手段12は、メモリやハードディスク等の記憶装置から構成され、データ放送にて送信されるパスワードテーブルと同じパスワードテーブルTを記憶するものである。なお、パスワードテーブルTは、放送コンテンツ毎、または、放送コンテンツ内のサービス内容毎に、複数格納されている。
【0055】
タイマ13は、現在時刻を示すクロック信号を有効期限判定手段15に出力する。
パスワード抽出手段14は、携帯端末機4から、インターネットNを介して、遷移先のURLの文字列とパスワードの文字列とが連結された文字列を受信し、受信した文字列に連結されているパスワードを抽出するものである。抽出されたパスワードは、有効期限判定手段15に出力される。
【0056】
有効期限判定手段15は、テーブル記憶手段12に記憶されたパスワードテーブルTを参照し、パスワード抽出手段14で抽出したパスワードと、この抽出した時刻とに基づいて、抽出したパスワードが有効期限内のものであるか否かを判定するものである。判定結果は、ページ画面送信制御手段16に出力される。
【0057】
ページ画面送信制御手段16は、有効期限判定手段15の判定結果に応じたページ画面の情報をページ画面記憶手段17から抽出して、インターネットNを介して、携帯端末機4に返信するものである。
ページ画面送信制御手段16は、パスワードが有効期限を過ぎているものである場合、その旨のエラーメッセージを表示するページ画面を携帯端末機4に送信する。
ページ画面送信制御手段16は、パスワードが有効期限内のものである場合、景品をダウンロードするためのページ画面を携帯端末機4に送信する。
【0058】
ページ画面記憶手段17は、メモリやハードディスク等の記憶装置から構成され、有効期限判定手段15の判定結果に応じたページ画面の情報として、ダウンロード不許可ページと、ダウンロード許可ページとを記憶するものである。
ダウンロード不許可ページは、例えば、“有効期限を過ぎています”、“アクセスが許可されませんでした”、“もう一度チャレンジして下さい”といった内容を表示するお断りページである。
ダウンロード許可ページは、景品をダウンロードするためのページであって、景品の内容やその選択肢と、ダウンロード開始ボタンとを表示するページである。このダウンロード開始ボタンを押下することで、景品がダウンロードされる。
なお、ページ画面記憶手段17は、壁紙や着ボイス等のデータも記憶する。
【0059】
このWebサーバ6は、一般的なコンピュータを、前記した各手段として機能させるプログラムにより動作させることで実現することができる。このプログラムは、通信回線を介して提供することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
【0060】
[放送通信連携システムの動作]
放送通信連携システム1の中での各装置の処理の概要として説明した図1のステップS2〜ステップS6の処理のうち、受信機3の行うステップS2の処理の詳細と、Webサーバ6の行うステップS5の処理の詳細とを図5を参照(適宜図1〜図4参照)して説明する。まず、ステップS1(図1参照)において、受信機3は、データ放送にて、遷移先のURLの文字列と、パスワードテーブルと、QRコード生成プログラム等とを放送波により受信する。
【0061】
ステップS2において、図5に示すように、受信機3は、BMLのコマンドであるAPIによって、景品を獲得したか否かを判別する(ステップS21)。すなわち、視聴者が景品を取得する権利を獲得したか否かを判別する。視聴者が景品を取得する権利を獲得した場合(ステップS21:OK)、受信機3の記憶手段45に記憶されているパスワード取得プログラムがメモリに展開されて、CPU等がこのプログラムを実行することによって、データ放送で送られるパスワードテーブルT1から時刻に応じたコード(パスワード)を入手する(ステップS22)。以下、パスワードテーブルのうちの1つのパスワードのことを簡略化して単に「コード」と表記する。なお、2次元コードについては、QRコード、またはQRコードシンボルと表記して区別する。
【0062】
図5に示すように、データ放送で送られるパスワードテーブルT1と同じテーブルを、Webサーバ6も予め保持している。この例では、パスワードテーブルT1には、有効期限が30分ずつずれたコードが記載されている。具体的には、有効期限が10:00までのコード「7573846」、有効期限が10:00を超えて10:30までのコード「4746759」、有効期限が10:30を超えて11:00までのコード「9475781」等が記載されている。図5に示すパスワードテーブルT1の例において、例えば、時刻9:50にQRコードを生成するときには、コード「7573846」を入手することになる。
【0063】
ステップS22に続いて、受信機3の2次元コード生成手段463は、遷移先のURLの文字列に、入手したコードの文字列(数列)を連結した文字列を入力として、QRコードを生成して、表示手段43の画面にQRコードシンボルを表示させる(ステップS23)。詳細には、2次元コード生成手段463は、前記したステップS11〜ステップS15(図4参照)の処理を実行する。
【0064】
続いて、ステップS3では、携帯端末機4がQRコードを読み取る。例えば、QRコードシンボルを表示するときに入力したテキストの文字列が、遷移先のURLの文字列を示す「http://k.nhk.jp/present.cgi/」と、コードの文字列を示す「7573846」とを連結したものであれば、図1に示すものと同じものが読み取られる。以下では、この連結した文字列を単に「URL」と表記する。続いて、ステップS4では、携帯端末機4は、インターネットNを介して、URLで特定されるWebサーバ6にアクセスする(ステップS4)。
【0065】
続いて、ステップS5では、図5に示すように、Webサーバ6は、パスワード抽出手段14によって、携帯端末機4から、インターネットNを介して、URLを受信し、受信したURLからコード(パスワード)を入手する(ステップS51)。そして、Webサーバ6は、有効期限判定手段15によって、パスワードテーブルT1を参照し、入手したコードが有効期限内のものであるか否かを判定する(ステップS52)。パスワードが有効期限を過ぎているものである場合(ステップS52:No)、ページ画面送信制御手段16は、携帯端末機4の表示画面をダウンロード不許可ページに遷移させるための処理として、ダウンロード不許可ページを携帯端末機4に送信する(ステップS53)。ここで、パスワードが有効期限を過ぎていると判定されるケースとしては、携帯端末機4がQRコードを読み取ったURLの文字列を、ネットの掲示板等に公開する者が現れて、公開してから比較的長い時間が経過した後に、この公開情報(URL)が悪用された場合が想定される。
【0066】
一方、ステップS52において、パスワードが有効期限内のものである場合(ステップS52:Yes)、ページ画面送信制御手段16は、携帯端末機4の表示画面をダウンロード許可ページに遷移させるための処理として、ダウンロード許可ページを携帯端末機4に送信する(ステップS54)。ここで、パスワードが有効期限内のものであると判定されるケースとしては、受信機3のデータ放送上に生成されて表示されたQRコードを携帯端末機4で読み取った視聴者が正当な権利を行使して利用した場合が想定される。
【0067】
続いて、ステップS6では、携帯端末機4の画面に、ステップS53またはステップS54の処理に応じたページ画面が表示される。これにより、コード(パスワード)が有効期限内であれば、携帯端末機4には、景品をダウンロードするためのページが表示され、視聴者は、景品をダウンロードして取得することができる。一方、不正者の携帯端末機4には、お断りのページが表示されることになる。
【0068】
本実施形態によれば、サービス提供システム2において、送信機5は、コード(パスワード)に有効期限を設けて、時刻に応じた複数のパスワードをパスワードテーブルTに格納してデータ放送にて送信するので、受信機3で生成されるQRコードは、生成時刻に応じて異なる。また、Webサーバ6は、同じパスワードテーブルTを保持しているので、QRコードを読み取ったと考えられる携帯端末機4から、有効期限を過ぎたコード(パスワード)を抽出した場合には、不正ダウンロードを防止することができる。したがって、QRコードに記載のURLの情報を不正により得た者の不正行為を無効化することができる。
【0069】
また、サービス提供システム2では、送信側にてQRコードを生成して予め用意する必要がないので、景品が不正にダウンロードされることを防止するための運用コストを低減することができる。実験の結果、現行に比べて運用コストをほぼかけることなく、不正ダウンロードを極力なくすことに成功した。
【0070】
さらに、サービス提供システム2では、受信機3がインターネットNに接続されて利用可能になっていることを必須要件とはしていないので、デジタル放送の視聴者に、インターネットに接続する環境を整えることを強制するものではなく、現状に即した多様な利用形態の視聴者が恩恵を享受する効果がある。
【0071】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態には限定されない。例えば、本実施形態では、Webサーバ6がパスワードテーブル取得手段11を備えて、外部からパスワードテーブルを取得することとして説明したが、Webサーバ6の内部でパスワードテーブルを生成することとしてもよい。この場合には、送信機5とWebサーバ6とは、同じアルゴリズムでパスワードテーブルを生成して用いることができる。これにより、送信機5とWebサーバ6とがそれぞれ用いるパスワードテーブルを容易に同期させることができる。
【0072】
また、受信機にて2次元コードを生成する処理の負荷を低減するために、2次元コードに記載される情報のうちURLの文字列に関しては放送局側で予め誤り訂正符号の計算および付加処理を行い、その処理結果を配信するようにしてもよい。
なお、2次元コードはQRコードに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0073】
1 放送通信連携システム
2 サービス提供システム
3 受信機(デジタル放送受信装置)
4 携帯端末機
5 送信機(デジタル放送送信装置)
6 Webサーバ
11 パスワードテーブル取得手段
12 テーブル記憶手段
13 タイマ
14 パスワード抽出手段
15 有効期限判定手段
16 ページ画面送信制御手段
17 ページ画面記憶手段
31 コンテンツ記憶手段
32 放送制御手段
33 放送送出手段
41 放送受信手段
42 ユーザ操作手段
43 表示手段
44 コンテンツ蓄積手段
45 記憶手段
46 受信制御手段
461 コンテンツ再生制御手段
462 表示制御手段
463 2次元コード生成手段
47 個別情報記憶カード
N インターネット(通信ネットワーク)
T パスワードテーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送受信装置に表示される放送コンテンツの視聴者に対して、特典として通信ネットワークを流通するデータ形式の景品を進呈する視聴者サービスが提供される前記コンテンツを放送し、放送する前記コンテンツのデータ放送により、前記コンテンツを視聴する視聴者が前記景品を取得する権利を獲得した際に前記景品をダウンロードするための宛先であるWebサーバにアクセスするためのアクセス用情報を送信するデジタル放送送信装置と、前記Webサーバとを備えるサービス提供システムであって、
前記デジタル放送送信装置は、
前記コンテンツ用の前記アクセス用情報として、前記コンテンツ用の景品をダウンロードするためのページの前に遷移する遷移先のURLの文字列と、パスワードの文字列と当該パスワードの有効期限の時刻との組み合わせを時刻別に複数格納したパスワードテーブルとを送信すると共に、データ放送により、前記デジタル放送受信装置にて前記遷移先のURLの文字列の後にコード生成時刻に対応したパスワードの文字列を連結したテキストから2次元コードを生成および表示するためのコード生成プログラムを送信する放送制御手段を備え、
前記Webサーバは、
前記遷移先のURLで特定され、
前記データ放送にて送信されるパスワードテーブルと同じパスワードテーブルを記憶するテーブル記憶手段と、
携帯端末機から、通信ネットワークを介して、前記遷移先のURLの文字列と前記パスワードの文字列とが連結された文字列を受信し、受信した文字列に連結されているパスワードを抽出するパスワード抽出手段と、
前記テーブル記憶手段に記憶された前記パスワードテーブルを参照し、前記抽出したパスワードと、この抽出した時刻とに基づいて、前記抽出したパスワードが有効期限内のものであるか否かを判定する有効期限判定手段と、
前記抽出したパスワードが有効期限を過ぎているものである場合、その旨のエラーメッセージを表示するページ画面を前記携帯端末機に送信し、前記抽出したパスワードが有効期限内のものである場合、前記景品をダウンロードするためのページ画面を前記携帯端末機に送信するページ画面送信制御手段と、
を備えることを特徴とするサービス提供システム。
【請求項2】
前記Webサーバは、
外部から前記デジタル放送送信装置に入力された前記パスワードテーブルを通信ネットワークを介して取得して前記テーブル記憶手段に入力するパスワードテーブル取得手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記デジタル放送送信装置と前記Webサーバは、
前記コンテンツ用の前記パスワードテーブルとして同一のテーブルを同じアルゴリズムで生成して用いることを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−80235(P2012−80235A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−221960(P2010−221960)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【Fターム(参考)】