説明

システム、制御ボード取り替え方法

【課題】制御ボードの取り替え時にシステムの実運用への影響が少ないシステムを提供する。
【解決手段】周辺機器20の実装情報をROM12及びRAM21a、bが記憶する。制御ボード10の取り替え時に、CPU11は、ROM12の実装情報とRAM21a、bの実装情報とを比較して、同じ場合にROM12の実装情報により周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行う。異なる場合には、RAM21a、bの実装情報で周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行うとともに、その旨を操作者に報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1以上の周辺機器及び当該周辺機器の実装情報を保持可能な制御ボードにより構成され、制御ボードが実装情報により当該周辺機器の異常監視及び制御を行うシステムに関する。制御ボードには、周辺機器が直接或いは間接に接続されている。実装情報は、制御ボードに直接或いは間接に接続されているすべての周辺機器の実装状態(例えば、実装されているか否か)を表している。
【背景技術】
【0002】
制御ボードと1以上の周辺機器とを有するシステムには、制御ボードにより周辺機器の異常監視及び制御を行うものがある。図3は、このようなシステムの一例の構成図である。このシステムは、制御ボード10と、周辺機器30a〜iと、他の装置との間でデータの送受信を行うための入出力ポート40と、を備えている。制御ボード10は、直接接続される2つの周辺機器30a、b及び入出力ポート40とともに同一の筐体1に収容されている。この制御ボード10には、必要に応じてメンテナンスツール50が接続可能になっている。
【0003】
制御ボード10は、システムに電源が供給されている場合でも安全に筐体1から取り外しが可能な、いわゆるホットスワップな装置である。制御ボード10は、周辺機器30a〜iに電源を供給するためのスイッチを制御しており、このスイッチをオンにすることで周辺機器30a〜iへの電源供給が開始される。周辺機器30a〜iに電源が供給されている場合(スイッチがオン状態)には、制御ボード10を取り除いても周辺機器30a〜iへの電源供給が遮断されないようになっている。このようなシステムは、制御ボード10が取り外されても周辺機器3a〜iに電源を供給することができるために、例えば携帯電話の基地局のように、間断なくサービスを提供する必要のある装置に用いることができる。
【0004】
制御ボード10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、及びI/Oインタフェース13を有している。CPU11は、このシステムを構成する制御ボード10及び周辺機器30の動作を制御するものであり、特に、周辺機器30の異常監視を行っている。ROM12は、システムを構成する周辺機器30の実装情報を保持可能である。図3では、制御ボード10に周辺機器30a〜iが接続されていることが、その接続形態も含めて、実装情報としてROM12に記録されている。ROM12は、メンテナンスツール50を用いることにより書き換え可能である。実装情報の更新が必要な場合には、メンテナンスツール30により、ROM12の実装情報を更新することになる。I/Oインタフェース13は、制御ボード10と周辺機器30及びメンテナンスツール50との間のデータの送受信を制御する。また、制御ボード10への図示しない入力装置からの入力データを受け付けるとともに、図示しない出力装置へ出力データを出力する。入力装置には、キーボード、マウス等を用いることができ、出力装置にはディスプレイ、プリンタ、或いはスピーカ等を用いることができる。
【0005】
CPU11は、ROM12に記録されている実装情報を用いて、周辺機器30a〜iの異常監視を行う。CPU11は、周辺機器30a〜iの監視中に異常を検出すると、出力装置によって検出した異常を操作者に報知する。周辺機器30a〜iの異常には、例えば、周辺機器の脱着等のように、実装情報とは異なる実装状態の検出がある。出力装置には、上記のようなものが用いられるので、操作者には、視覚的及び/又は聴覚的に異常が報知されることになる。
【0006】
周辺機器30a〜iは、入出力ポート40から入力されるデータを、それぞれで分散して処理する装置である。図3では、制御ボード10に対して並列に周辺機器30a、bが接続され、この周辺機器30aには並列に周辺機器30c、dが接続される。周辺機器30bには、周辺機器30e及び30iが、この順序で直列に接続される。周辺機器30cには並列に周辺機器30f、gが接続される。周辺機器30dには周辺機器30hが接続される。このように周辺機器30a〜iは、制御ボード10に対して直並列に接続される。なお、この周辺機器a〜iの接続形態は一例であり、他の接続形態であってもかまわない。このような接続形態では、データが、例えば図3の点線で表す順に周辺機器30a〜iに送られる。
【0007】
入出力ポート40は、外部装置からデータを周辺機器30aに入力するとともに、周辺機器30aからのデータを外部装置に出力する。入出力ポート40から周辺機器30aに入力されたデータは、図3の点線に示すように、周辺機器30aから周辺機器30f〜iに分散される。逆に、周辺機器30f〜iから得られるデータは、周辺機器30aにより集約されて入出力ポート40に送られる。
【0008】
メンテナンスツール50は、制御ボード10のROM12に実装情報を書き込むための装置である。メンテナンスツール50は、ROM12に記録されている実装情報が実際に接続されている周辺機器30の実装状況と異なる等により、異常監視、制御ができなくなった場合に、ROM12の内容を書き換えるために制御ボード10に接続される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
システムのバージョンアップ等で制御ボード10の取り替えが必要になると、取り替えた制御ボード10によっては、様々な問題が発生することがある。例えば、取り替えた制御ボード10のROM12が保持する実装情報が、実際に接続されている周辺機器の実装状況と異なる場合には、正常な異常監視ができなくなる。その場合、上記の通り、出力装置により、周辺機器の異常が操作者に報知される。
【0010】
操作者は、この報知によりメンテナンスツール50を用いてROM12に記録された実装情報の書き換えを行う。実装情報の書き換えが行われるまでは、周辺機器30の異常監視ができなくなる。これは、公共システムのように実運用の停止を極力少なくしなければならないシステムでは、できるだけ避けなければならない。
【0011】
本発明は、実情とは異なる実装情報を保持する制御ボードに取り替えた場合でも、システムの実運用への影響が少ないシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決する本発明のシステムは、着脱可能な制御ボードと1以上の周辺機器とを備え、前記制御ボードは、前記周辺機器の実装状態を表す実装情報を記録可能な第1記録手段と、前記周辺機器の状態を監視する制御手段と、前記第1記録手段に前記実装情報が記録されていない場合に、これを操作者に報知するための報知手段と、を有しており、前記周辺機器の少なくとも1つは、前記周辺機器の前記実装情報が記録された第2記録手段を有している。前記制御手段は、前記第1記録手段の記録内容と前記第2記録手段の記録内容とを比較して、内容が同じである場合には前記第1記録手段に記録された実装情報を用いて前記周辺機器の状態を監視し、内容が異なる場合には、前記報知手段により前記第1記録手段に前記実装情報が記録されていないことを報知するとともに前記第2記録手段に記録された実装情報を用いて前記周辺機器の状態を監視するようになっている。
【0013】
このような本発明のシステムでは、制御ボードの第1記憶手段に実装情報が記録されていない場合でも、周辺機器に記録される実装情報を用いて、周辺機器の状態を監視することができる。そのために、誤った情報が記録された制御ボードをシステムに取り付けた場合でも、システムが停止することはなく、実運用への影響が少ない。
【0014】
このような本発明のシステムにおいて前記周辺機器は、前記制御ボードに電源が供給されていることを表す電源情報が設定可能な電源情報管理手段をさらに有していてもよい。このような構成では、前記制御手段が、前記電源情報管理手段に前記電源情報が設定されている場合に、前記第1記録手段の記録内容と前記第2記録手段の記録内容とを比較する。従来、この種のシステムでは制御ボードの取り替えと制御ボードへの電源供給による起動とが区別できなかった。しかし、このような構成にすることで、これを区別することができる。
【0015】
また、本発明のシステムにおいて、例えば、前記制御ボードの制御手段は、所定の外部装置からの入力に応じて、前記第1記録手段の内容及び前記周辺機器の前記第2記録手段の内容を更新可能としてもよい。これにより、第1記録手段及び第2記録手段の記録内容を最新の実装情報にすることができる。
【0016】
本発明の制御ボードの取り替え方法は、着脱可能な制御ボードと1以上の周辺機器とを備え、前記制御ボードが前記周辺機器の実装状態を表す実装情報を保持可能であり、前記1以上の周辺機器の少なくとも1つが前記実装情報を保持する装置において、前記制御ボードがこの装置に装着されることで実行される方法である。この方法では、前記制御ボードが、前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とを比較する段階と、比較の結果、それぞれの保持内容が同じである場合には前記制御ボードが保持する実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、比較の結果、それぞれの保持内容が異なる場合には前記操作者に前記制御ボードが前記実装情報を保持していないことを報知するとともに、前記周辺機器が保持する前記実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、を含む。制御ボードの保持内容で周辺機器の異常監視ができない場合には、周辺機器の保持内容で周辺機器の異常監視を行う。
【0017】
このような方法では、少なくとも1つの前記周辺機器に、前記制御ボードに電源が供給されていることを表す電源情報を設定可能な場合に、以下の段階をさらに含むようにしてもよい。即ち、前記制御ボードが、前記周辺機器に前記電源情報が設定されているか否かを確認する段階と、前記電源情報が設定されていない場合に、前記電源情報を設定するとともに前記制御ボードに保持される前記実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、前記電源情報が設定されている場合に、前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とを比較する段階に進む段階と、をさらに含むようにしてもよい。
【0018】
また、前記制御ボードが、前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とが合致しない場合に、所定の外部装置からの操作に応じて前記制御ボードの保持内容及び前記周辺機器の保持内容を更新する段階を更に含むようにしてもよい。
【発明の効果】
【0019】
以上のような本発明によれば、制御ボードの取り替え時でもシステムの実運用への影響を極力抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明のシステムの実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、このシステムの構成図である。図1のシステムと図3のシステムとを比較すると、制御ボード10及びメンテナンスツール50の構成が同様であり、周辺機器20a、bの構成が異なる。図3の従来のシステムと同様の構成には同じ符号を用いている。制御ボード10及びメンテナンスツール50の構成については、上述しているので省略する。
【0021】
周辺機器20a、bは、RAM(Random Access Memory)21a、b及びレジスタ22a、bを有している。RAM21a、bは、周辺機器20a〜iの実装情報を保持する。実装情報は、メンテナンスツール50から、或いは制御ボード10のROM12から、CPU11によってRAM21a、bに書き込まれる。レジスタ22a、bは、制御ボード10に電源が供給されていることを表す値が設定される。値は、制御ボード10のCPU11によって設定される。例えば、レジスタ22a、bには、制御ボード10に電源が供給されている場合に値「1」が設定され、制御ボード10に電源が供給されていない場合に値「0」が設定される。レジスタ22a、bは、初期状態として値「0」が設定されており、図2に示す処理により「1」が設定される。レジスタ22a、bは、電源が一度遮断されると、次の電源投入時に初期状態に戻って値「0」に設定される。
【0022】
このシステムを携帯電話の基地局に用いる場合には、入出力ポート40が交換機等の外部装置に接続される。周辺機器20a〜eは、図1の点線で示す経路でデータを分配する。周辺機器20f〜iは、アンテナ及びアンプを有しており、前段の周辺機器20c〜eから入力されるデータに基づいてアンテナから電波を出力する。また、周辺機器20f〜iは、アンテナで受信した電波をアンプで増幅した後に、前段の周辺機器20c〜eに送る。周辺機器20cは、周辺機器20f、gから送られたデータを集約して、周辺機器20aに送る。周辺機器20dは、周辺機器20gから送られたデータを周辺機器20aに送る。周辺機器20eは、周辺機器20iから送られたデータを周辺機器20bを介して周辺機器20aに送る。周辺機器20aは、周辺機器20b、c、dから送られたデータを集約して入出力ポート40に送る。入出力ポート40は、周辺機器20aから送られたデータを交換機等の外部装置に出力する。
【0023】
このような構成のシステムでは、制御ボード10の取り替え時に、図2のフローチャートに示すような手順で処理が行われる。
制御ボード10が取り替えられると、まず、制御ボード10の取り替えなのか、電源の供給開始なのかを判別する。制御ボード10の取り替え時には、周辺機器20a、bから見ると、制御ボード10からのデータが遮断され、その原因が制御ボード10の取り替えによるものなのか、単なる電源の遮断によるものなのかが判別できないためである。
【0024】
そのために、制御ボード10は、周辺機器20a、bのレジスタ22a、bに設定された値を確認することで、電源の供給開始か否かを判断する(ステップS10)。制御ボード10のCPU11は、レジスタ22の値が「1」の場合、電源が供給されており制御ボード10の取り替えが行われたと判断する(ステップS10:N)。レジスタの値が「0」の場合には、電源が新たに供給されたと判断する(ステップS10:Y)。
【0025】
すべてのレジスタ22a、bの値が電源の供給開始を表している場合(つまり、レジスタ22a、bに「0」が設定されている場合)に、制御ボード10は、ステップS30に進む(ステップS10:Y)。新たな電源の供給開始であり、制御ボード10の取り替えではないので、従来から制御ボード10のROM12が保持する実装情報により周辺機器20a〜iの監視が可能になる。
【0026】
2つのレジスタ22a、bの少なくとも一方の値が電源の供給を表している場合(つまり、レジスタ22a、bの少なくとも一方の値が「1」の場合)に、制御ボード10は、ROM12に記録された実装情報と2つの周辺機器20a、bのそれぞれのRAM21a、bに記録された実装情報とを比較する(ステップ10:N、ステップS20)。電源が継続的に供給され、制御ボード10の取り替えがあったと判断される。
【0027】
ROM12は、取り替えられた制御ボード10に設けられているので、実装情報が実際の周辺機器20の実装状況を表しているとは限らない。周辺機器20a、bのRAM21a、bは、取り替えられていないので、正しい実装情報が記録されている。そのために、ROM12の実装情報とRAM21a、bの実装情報とを比較して、ROM12に記録された実装情報が周辺機器20a〜iの異常監視に用いることができるか否かを判断する(ステップS20)。
制御ボード10のCPU11は、ROM12に記録された実装情報と周辺機器20a、bのRAM21a、bに記録された実装情報とが同じであれば、ステップS30に進む(ステップS20:同じ)。
【0028】
制御ボード10は、ステップS30で周辺機器20a、bのレジスタ22a、bに、制御ボード10に電源が供給されていることを表す値「1」を設定する。その後、制御ボード10は、ROM12に記録されている実装情報を周辺機器20a、bのRAM21a、bに書き込む(ステップS40)。
【0029】
このように、制御ボード10のROM12に記録された実装情報がRAM21a、bに記録された実装情報と同一の場合、つまり、ROM12に記録された実装情報が実際の周辺機器20a〜iの実装状態を正しく表している場合に、制御ボード10は、制御ボード10の取り替え時でも或いは電源の供給開始時でも、ROM12に記録された実装情報を用いて周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行う(ステップS50)。
【0030】
ステップS20で、ROM12に記録された実装情報と周辺機器20a、bのそれぞれのRAM21a、bに記録された実装情報とが相違すれば、制御ボード10のCPU11は、I/Oインタフェース13を介して出力装置により実装情報の異常を操作者に報知する(ステップS20:相違、ステップS60)。
報知後に制御ボード10は、周辺機器20a、bのRAM21a、bのいずれかに記録された実装情報を用いて、周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行う(ステップS70)。これにより、操作者がROM12の実装情報をすぐに更新しなくても、周辺機器20a〜iの異常監視、制御が行われ、従来のようにROM12の更新が行われるまでシステムの異常監視が行われずに運用に支障を来す、といったことはなくなる。
【0031】
次いで、操作者がメンテナンスツール50を制御ボード10に接続して実装情報の書き換えを行うことで、異常の解除が行われる。制御ボード10のCPU11は、メンテナンスツール50から送られる正しい実装情報をROM12に書き込む。これによりROM12の実装情報が更新される(ステップS80)。
【0032】
制御ボード10のCPU11は、ROM12の実装情報の更新が終了すると、周辺機器20a、bのRAM21a、bに、ROM12の実装情報と同じ実装情報を書き込む。また、レジスタ22a、bの値を、制御ボード10に電源が継続的に供給されていることを表す値「1」を設定する(ステップS90)。RAM21に書き込まれる実装情報は、メンテナンスツール50から送られるものでもよく、ROM12から読み出したものでもよい。
なお、制御ボード10のROM12の実装情報及び周辺機器20a、bのRAM21a、bの実装情報の更新は、同時に行ってもよい。また、レジスタ22a、bの値は、ROM12、RAM21a、bの実装情報の更新の前に行うようにしてもよい。
【0033】
ROM12、RAM21a、b、及びレジスタ22a、bの更新が終了すると、実装情報の異常状態を解除して、制御ボード10のCPU11は、ROM12a、bに記録された実装情報を用いて周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行う(ステップS50)。
このように、制御ボード10が保持する実装情報が異常であっても、周辺機器20a、bが保持する実装情報を用いて周辺機器20a〜iの異常監視、制御が行え、制御ボード10が保持する実装情報が正しいものに更新されると、直ちに制御ボード10が保持する実装情報を用いて周辺機器20a〜iの異常監視、制御を行えるので、制御ボード10の取り替えによるシステムへの影響を最小限にすることができる。
なお、上記の実施形態では、制御ボード10はROM12に実装情報を記録していたが、これに限らず、ROM12とは別にRAMを設けてこれに記録するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施形態のシステムの構成図である。
【図2】本実施形態のシステムで制御ボードを取り替える場合のフローチャートである。
【図3】従来のシステムの構成図である。
【符号の説明】
【0035】
1 筐体
10 制御ボード
11 CPU
12 ROM
13 I/Oインタフェース
20a〜i、30a〜i 周辺機器
21a、b RAM
22a、b レジスタ
40 入出力ポート
50 メンテナンスツール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱可能な制御ボードと1以上の周辺機器とを備え、
前記制御ボードは、
前記周辺機器の実装状態を表す実装情報を記録可能な第1記録手段と、
前記周辺機器の状態を監視する制御手段と、
前記第1記録手段に前記実装情報が記録されていない場合に、これを操作者に報知するための報知手段と、を有しており、
前記周辺機器の少なくとも1つは、
前記周辺機器の前記実装情報が記録された第2記録手段を有しており、
前記制御手段は、前記第1記録手段の記録内容と前記第2記録手段の記録内容とを比較して、内容が同じである場合には前記第1記録手段に記録された実装情報を用いて前記周辺機器の状態を監視し、内容が異なる場合には、前記報知手段により前記第1記録手段に前記実装情報が記録されていないことを報知するとともに前記第2記録手段に記録された実装情報を用いて前記周辺機器の状態を監視する、
システム。
【請求項2】
前記周辺機器は、前記制御ボードに電源が供給されていることを表す電源情報が設定可能な電源情報管理手段をさらに有しており、
前記制御手段は、前記電源情報管理手段に前記電源情報が設定されている場合に、前記第1記録手段の記録内容と前記第2記録手段の記録内容とを比較する、
請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記制御ボードの制御手段は、所定の外部装置からの入力に応じて、前記第1記録手段の内容及び前記周辺機器の前記第2記録手段の内容を更新可能になっている、
請求項1又は2記載のシステム。
【請求項4】
着脱可能な制御ボードと1以上の周辺機器とを備え、前記制御ボードが前記周辺機器の実装状態を表す実装情報を保持可能であり、前記1以上の周辺機器の少なくとも1つが前記実装情報を保持する装置において、前記制御ボードがこの装置に装着されることで実行される方法であって、
前記制御ボードが、
前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とを比較する段階と、
比較の結果、それぞれの保持内容が同じである場合には前記制御ボードが保持する実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、
比較の結果、それぞれの保持内容が異なる場合には前記操作者に前記制御ボードが前記実装情報を保持していないことを報知するとともに、前記周辺機器が保持する前記実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、を含む、
制御ボード取り替え方法。
【請求項5】
少なくとも1つの前記周辺機器には、前記制御ボードに電源が供給されていることを表す電源情報が設定可能であり、
前記制御ボードが、
前記周辺機器に前記電源情報が設定されているか否かを確認する段階と、
前記電源情報が設定されていない場合に、前記電源情報を設定するとともに前記制御ボードに保持される前記実装情報を用いて前記周辺機器の異常監視を行う段階と、
前記電源情報が設定されている場合に、前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とを比較する段階に進む段階と、をさらに含む、
請求項4記載の制御ボード取り替え方法。
【請求項6】
前記制御ボードが、前記制御ボードの保持内容と前記周辺機器の保持内容とが合致しない場合に、所定の外部装置からの操作に応じて前記制御ボードの保持内容及び前記周辺機器の保持内容を更新する段階を更に含む、
請求項4又は5記載の制御ボード取り替え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−225866(P2008−225866A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−63506(P2007−63506)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【出願人】(000219004)島田理化工業株式会社 (205)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】