説明

ショートリング付トランス

【課題】回路基板上の素子配置の変更を伴うことなく、回路基板上における接続状態を容易に検査可能なショートリング付トランスを提供する。
【解決手段】SR付トランス5では、ショートリング7の対象断面の輪郭が、正方形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた形状に形成され、接続端子6が、ケーシング43及びベース44の配列方向からベース44の固定面(ケーシング43を固定する面)側を見下ろした際にショートリング7の対象断面の輪郭が削られた部分にかかり、少なくとも一部が露出する部位の側端面(固定面に直交する面)に配置されている。したがって、SR付トランス5によれば、接続端子6のハンダ付け状態が回路基板に対して真上方向から視認可能となるため、回路基板上の素子配置の変更を伴うことなく、回路基板上におけるSR付トランス5の接続状態を容易に検査することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板に実装されるトランスに関するものであり、特に、このトランスに影響を及ぼす電磁ノイズを抑制するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両のフロント及びリアのバンパーやボデーの両側面に取り付けられ、車両周囲に超音波を送信し、障害物にて反射した超音波を受信することにより、その障害物を検出する車両用障害物検出装置が知られている。
【0003】
この種の車両用障害物検出装置において、超音波を発生するために用いられる超音波センサは、円柱状の空孔を有するハウジング内に組みつけられた超音波振動子と、この超音波振動子を駆動するための回路基板とからなる。
【0004】
このうち、超音波振動子は、先端に設けられた円形状の振動板と、この振動板に接触する位置に配置され、電圧を印加すると圧電効果により振動して超音波信号を送信し、超音波信号を受信すると逆圧電効果により電圧を発生する圧電素子とを備えている。
【0005】
一方、回路基板上には、駆動回路から入力される電圧信号を昇圧して、この昇圧した電圧信号を圧電素子に供給するトランスが設けられており、超音波センサは、このトランス内のコイルと超音波振動子とからなる共振回路の共振周波数で振動する超音波信号を送信している。
【0006】
また、回路基板上には、共振周波数と同じ周波数の超音波信号を超音波振動子が受信した際に発生する電圧信号を増幅する増幅回路が設けられている。なお、この増幅回路は、増幅した電圧信号を受信信号として、車両用障害物検出装置を構成するコントローラ等の外部機器に出力している。
【0007】
ところで、このような超音波センサにおいて、他の車載装置等から発生する外乱によりトランス周辺の磁界が変動すると、電磁誘導作用により逆起電力がトランスに発生し、その逆起電力により受信信号にノイズが重畳されてしまうことがあった。その結果、例えば障害物検出装置のコントローラは、ノイズが重畳した受信信号に基づいて、障害物の誤検出をしてしまう可能性があった。
【0008】
このような問題を解決するために、本願出願人は、銅などの導電性素材からなるショートリングをトランスに被せることにより形成されるショートリング付トランス(以下、SR付トランスという)を、超音波センサの回路基板に実装し、外乱による磁界の変動からトランスを保護することを提案している(特許文献1参照)。
【0009】
なお、SR付トランスは、コイルが巻回されたコアを収納するケーシングと、このケーシングを固定する正方形の固定面を有した直方体状に形成されて、その固定面と直交する側端面にコイルを導通する面実装型の接続端子が突設されたベースと、ケーシングに外接してこのケーシングを覆うショートリングとを備えている。
【特許文献1】特開平10−123235号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、従来のSR付トランスでは、図8に示すように、ケーシング143の径D1とベース144の径D2とがほぼ同じ大きさであると共に、ショートリング107の厚みD3が接続端子106の長さD4と概して等しいため、回路基板にハンダ付けされる接続端子106がショートリング107に隠れてしまい、製造者が、回路基板上の接続端子106のハンダ付け状態を確認しにくいという問題があった。
【0011】
つまり、製造時において、回路基板上の接続端子のハンダ付け状態を、回路基板に対して斜め方向から確認することは可能であるが、回路基板に対して真上方向から確認することができないという状況にあった。なお、一般的に、回路基板上の各種素子の接続状態は、周知の画像検査装置により回路基板に対して真上方向からの画像に基づいて検査されている。
【0012】
このような状況下では、回路基板に対して斜め方向からの画像に基づいて検査する専用の画像検査装置を導入すると共に、回路基板上の接続端子のハンダ付け状態のみを検査する作業工程を別途設けなければならないため、装置の導入コストによる負担や、検査工程の増加による負担により、製造コストが増大してしまうという問題があった。
【0013】
また、この場合、回路基板上の接続端子のハンダ付け状態を検査する時に、回路基板上の他の素子により視界が遮られないように、回路基板上の素子の配置を変更しなければならず、その結果、回路基板上の素子の配置が制限されてしまうという問題があった。
【0014】
さらに言えば、回路基板上の素子の配置変更を回避するためには、大きな回路基板が必要となってしまうため、ひいては超音波センサの大型化を招き、このような超音波センサが車両に組み付けられるが故にその車両の外観を損ねてしまったりする可能性があった。
【0015】
本発明は、上記問題点を解決するために、回路基板上の素子配置の変更を伴うことなく、回路基板上における接続状態を容易に検査可能なショートリング付トランスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載のショートリング付トランスは、導電性のケーシング及びショートリングと、ケーシングを固定する正方形の固定面を有した直方体状に形成されたベースとを備えており、このうち、ケーシングが一次コイル及び二次コイルが巻回された円柱状のコアを収納し、ショートリングがケーシングに外接してこのケーシングを覆っている。
【0017】
なお、ベースは、その固定面がケーシングの輪郭に外接する大きさの輪郭を有し、その固定面と直交する側端面に、一次コイル及び二次コイルと導通する面実装型の接続端子が突設されている。
【0018】
ここで、ショートリングにおけるベースの固定面に平行な断面(以下、対象断面という)の輪郭が、少なくとも四角形の四隅が削られた形状に形成されている。また、接続端子が、この四角形の四隅が削られた部分に対応する位置に配置されている。
【0019】
即ち、本発明のショートリング付トランスにおいて、接続端子は、ケーシング及びベースの配列方向からベースの固定面側を見下ろした際に、ショートリングの対象断面の輪郭が削られた部分にかかり、少なくとも一部が露出する部位の側端面に突設されている。
【0020】
したがって、本発明のショートリング付トランスによれば、接続端子のハンダ付け状態が回路基板に対して真上方向から視認可能となるため、回路基板上の素子配置の変更を伴うことなく、回路基板上における当該ショートリング付トランスの接続状態を容易に検査することができる。
【0021】
また、ショートリングにおける対象断面の輪郭としては、少なくとも四角形の四隅が削られた形状であればよく、例えば、請求項2に記載のように、四角形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた(即ち、Rがかかった)形状であってもよいし、請求項3に記載のように、四角形の四隅が直線に削られた形状(即ち、八角形)であってもよい。
【0022】
この場合、両者ともに、ショートリング及びケーシングの断面の輪郭が四角形に近い形状であるため、当該ショートリング付トランスの回路基板への組み付けの向きが容易に特定され、製造時の作業負担を軽減することができる。
【0023】
さらに、ショートリングにおける対象断面の輪郭としては、八角以上の多角形であってもよいし、或いは、請求項4に記載のように、円形であってもよい。
この場合、ショートリングにおける対象断面の輪郭が円形もしくは円形に近い形状であるため、この対象断面の輪郭の削られた部分(面積)が広く確保され、これに応じて、接続端子が露出する部分(面積)が増大する。その結果、製造者は、回路基板上における当該ショートリング付トランスの接続状態をより容易に検査することができる。
【0024】
さらに言えば、請求項5に記載のように、接続端子は、ケーシング及びベースの配列方向からベースの固定面側を見下ろした際に、その固定面が露出している部位の側端面に突設されていてもよい。
【0025】
この場合、ショートリングにおける対象断面の輪郭が削られた部分にて、接続端子の全体が露出されるため、製造者は、回路基板上における当該ショートリング付トランスの接続状態をさらに容易に検査することができる。
【0026】
ところで、ケーシングが収納しているコアは、請求項6に記載のように、円柱の両端に円板状の鍔を有してその円柱に一次コイル及び二次コイルが巻回されるドラムコアと、円筒の片側端面が開放された開口部を有してドラムコアを非接触な状態で覆うと共に、その円筒の外周面にネジ切り部を有するつぼ型コアとからなることが望ましい。但し、ケーシングにも、その内側面につぼ型コアのネジ切り部と螺合するネジ切り部が設けられている。
【0027】
このように構成されたショートリング付トランスによれば、ケーシング内のつぼ型コアのねじ込み量に応じて、ショートリング内に流れる磁束の量を変化させることができ、ひいては、ドラムコアに巻回されている一次コイル及び二次コイルのインダクタンスを調整することができる。
【0028】
なお、請求項7に記載のように、本発明のショートリング付トランスは、超音波センサを構成する回路基板に実装した際に好適に用いられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用されたショートリング付トランスが実装される一例としての超音波センサの構成を示した概略断面図である。
【0030】
<超音波センサの構成>
図1に示すように、超音波センサ1は、例えば車両のリアバンパー2に組みつけられ、PBT樹脂材料からなる円筒状のハウジング10と、シリコンゴム等の振動吸収用の弾性樹脂12を介してハウジング10内で固定される超音波振動子3と、防湿用シリコン樹脂を介してハウジング10内で固定される回路基板20とを備えている。
【0031】
超音波振動子3は、アルミニウムからなるケース11と、エポキシ系接着剤を介してケース11の内側面に接着される圧電素子4と、シリコン樹脂を介してケース11の内側面に固定されるコンデンサ13(図3参照)とを備えている。なお、本実施形態では、コンデンサ13がケース11の内部に設けられているが、回路基板20上に配置されてもよい。
【0032】
圧電素子4は、回路基板20を介して電圧信号が供給されると圧電効果により振動し、ケース振動面11aを介して超音波信号を送信すると共に、ケース振動面11aを介して超音波信号を受信すると逆圧電効果により電圧信号を発生する。
【0033】
次に、図2は、図1におけるL−L´線に沿う断面図(但し、防湿用シリコン樹脂を除いた状態を示す断面図)、図3は、回路基板20の構成を示す回路図である。
図2及び図3に示すように、回路基板20には、超音波振動子3を駆動するための電圧信号を生成する駆動回路21と、駆動回路21から入力される電圧信号を昇圧して、昇圧した電圧信号を圧電素子4に供給するショートリング付トランス(以下、SR付トランスという)5と、超音波振動子3が受信した際に発生する電圧信号を増幅する増幅回路22とを備えている。
【0034】
なお、SR付トランス5は、駆動回路21から電圧信号が入力される一次コイル31と、昇圧した電圧信号を圧電素子4に出力する二次コイル32とを有している。また、回路基板20には、二次コイル32と共に共振回路を構成するコンデンサ13及び圧電素子4が接続されている。
【0035】
このようにして、超音波センサ1は、駆動回路21から入力される電圧信号に基づいて、SR付トランス5内の二次コイル32と超音波振動子3(コンデンサ13及び圧電素子4)とからなる共振回路の共振周波数で振動する超音波信号を送信している。
【0036】
また、超音波センサ1において、この共振周波数と同じ周波数の超音波信号を超音波振動子3が受信すると、その際に発生する電圧信号が増幅回路22に入力され、この増幅回路22により増幅された電圧信号が受信信号として外部に出力される。
【0037】
<ショートリング付トランスの構成>
図4は、本発明が適用されたショートリング付トランスの構成を示した概略断面図、図5は、図4におけるL−L´線に沿う断面図である。
【0038】
図4に示すように、SR付トランス5は、円柱状の芯部41aの両端に円板状の鍔を有する断面I字形状のドラムコア41と、円筒の片側端面が開放された開口部を有する断面コの字形状に形成されてドラムコア41を非接触な状態で覆うつぼ型コア42と、円筒の両側端面が開放された開口部を有する形状に形成されてつぼ型コア42の側面を覆うケーシング43と、ドラムコア41及びケーシング43を固定する正方形の固定面44aを有した直方体状に形成されたベース44と、ベース44の固定面44aに直交する側端面44bに突設されて回路基板20にハンダ付けされる面実装型の接続端子6と、円筒の片側端面が開放された開口部を有する断面コの字形状で、ケーシング43に外接してこのケーシング43を覆うショートリング7とを備えている。
【0039】
このうち、ドラムコア41は、フェライト等の磁性材料からなり、その芯部41aに一次コイル31と二次コイル32とが巻回されている。
また、図5に示すように、つぼ型コア42は、ドラムコア41と同様にフェライト等の磁性材料からなり、その外周面にはネジ切りされた雄ネジ部42aが設けられている。
【0040】
一方、ケーシング43は、アルミニウム等の導電性素材からなり、その内周面には、ネジ切りされた2箇所の雌ネジ部43aが設けられており、この2箇所の雌ネジ部43aがつぼ型コア42の雌ネジ部42aと螺合することにより、ドラムコア41及びつぼ型コア42を収納している。なお、ケーシング43とつぼ型コア42との間には、互いが非接触な部分、即ち、空間的隙間Sが存在している。
【0041】
このようにして、ドラムコア41に巻回された一次コイル31及び二次コイル32は、ケーシング43内のつぼ型コア42のねじ込み量に応じて、ケーシング43とつぼ型コア42との空間的隙間Sに流れる磁束の量を変化させてインダクタンスが調整される可変コイルとして構成されている。
【0042】
なお、図4に戻り、ベース44は、絶縁性樹脂からなり、ドラムコア41及びケーシング43を固定する固定面44aの輪郭が、ケーシング43の輪郭に外接する大きさを有している。また、接続端子6は、回路基板20上でハンダ付けされた状態を維持するために必要な長さを有し、ドラムコア41に巻回された一次コイル31及び二次コイル32の両端に接続されている。
【0043】
ここで、図6は、SR付トランス5において、ケーシング43及びベース44の配列方向からベース44の固定面44a側を見下ろした概略上面図である。
図6に示すように、ショートリング7は、銅などの導電性素材からなり、その厚みが概ね接続端子6の長さに等しく、ベース44の固定面44aに平行な断面(以下、対象断面という)の輪郭Cが、正方形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた(即ち、Rがかかった)形状に形成されている。
【0044】
なお、ショートリング7は、電磁波などの外乱によりSR付トランス5周辺の磁界が変動した場合であっても、ショートリング7の外側で変動した磁界を、電磁誘導作用によりショートリング7に発生する磁界によって打ち消すことにより、ショートリング7の内側における磁界の変動を抑制している。
【0045】
また、接続端子6が、その正方形の四隅が削られた部分に対応する位置、つまり、ケーシング43及びベース44の配列方向からベース44の固定面44a側を見下ろした際にショートリング7の対象断面の輪郭Cが削られた部分にかかり、少なくとも一部が露出する部位の側端面44bに配置されている。
【0046】
<効果>
以上説明したように、本発明のショートリング付トランスにおいて、ショートリング7の対象断面の輪郭Cが、正方形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた形状に形成され、接続端子6が、ケーシング43及びベース44の配列方向からベース44の固定面44a側を見下ろした際にショートリング7の対象断面の輪郭Cが削られた部分にかかり、少なくとも一部が露出する部位の側端面44bに配置されている。
【0047】
したがって、本発明のショートリング付トランスによれば、接続端子6のハンダ付け状態が回路基板20に対して真上方向から視認可能となるため、回路基板20上の素子配置の変更を伴うことなく、回路基板20上におけるSR付トランス5の接続状態を容易に検査することができる。
【0048】
また、ショートリング7及びケーシング43における対象断面の輪郭Cが四角形に近い形状であるため、SR付トランス5の回路基板20への組み付けの向きが容易に特定され、製造時の作業負担を軽減することができる。
【0049】
なお、SR付トランス5では、ドラムコア41を非接触な状態で覆うつぼ型コア42と、このつぼ型コア42の側面を覆うケーシング43とが、つぼ型コア42の外側面に設けられた雌ネジ部43aと、ケーシング43の内側面に設けられた雌ネジ部43aとにより螺合されると共に、互いが非接触な空間的隙間Sを形成している。
【0050】
したがって、SR付トランス5によれば、ケーシング43内のつぼ型コア42のねじ込み量に応じて、ケーシング43とつぼ型コア42との空間的隙間Sに流れる磁束の量を変化させることができ、ひいては、ドラムコア41に巻回されている一次コイル31及び二次コイル32のインダクタンスを調整することができる。
【0051】
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
【0052】
例えば、上記実施形態では、ショートリング7の対象断面の輪郭Cが、正方形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた形状に形成されているが、これに限られるものではなく、少なくとも四角形の四隅が削られた形状であればよい。
【0053】
具体的に、ショートリング7の対象断面の輪郭Cとしては、図7に示すように、円形であってもよいし、八角以上の多角形であってもよい。
この場合、ショートリング7の対象断面における輪郭Cの削られた部分(図7の斜線部分)が広く確保され、これに応じて、接続端子6が露出する部分が増大するため、製造者は、回路基板20上におけるSR付トランス5の接続状態をより容易に検査することができる。
【0054】
また、SR付トランス5は、超音波センサ1に限らず、各種の電子機器における電源部分などを構成する回路基板に実装されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明が適用されたショートリング付トランスが実装される一例としての超音波センサの構成を示した概略断面図。
【図2】図1におけるL−L´線に沿う断面図(但し、防湿用シリコン樹脂を除いた状態を示す断面図)。
【図3】本発明が適用されたショートリング付トランスが実装される回路基板の構成を示した回路図。
【図4】本発明が適用されたショートリング付トランスの構成を示した概略断面図。
【図5】図4におけるL−L´線に沿う断面図。
【図6】本発明が適用されたショートリング付トランスにおいて、ケーシング43及びベース44の配列方向からベース44の固定面44a側を見下ろした概略上面図。
【図7】本発明が適用されたショートリング付トランスの変形例を示した概略上面図。
【図8】従来のショートリング付トランスの一例を示した概略上面図。
【符号の説明】
【0056】
1…超音波センサ、3…超音波振動子、4…圧電素子、5…SR付トランス、6…接続端子、7…ショートリング、12…(振動吸収用)弾性樹脂、13…コンデンサ、20…回路基板、21…駆動回路、22…増幅回路、31…一次コイル、32…二次コイル、41…ドラムコア、42…つぼ型コア、43…ケーシング、44…ベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次コイル及び二次コイルが巻回された円柱状のコアを収納する導電性のケーシングと、
前記ケーシングを固定する正方形の固定面を有した直方体状に形成され、前記固定面は該固定面の輪郭が前記ケーシングの輪郭に外接する大きさを有すると共に、前記固定面とは直交する側端面に、前記一次コイル及び二次コイルと導通する面実装型の接続端子が突設されたベースと、
前記ケーシングに外接して、該ケーシングを覆う導電性のショートリングと、
を備えたショートリング付トランスにおいて、
前記ショートリングは、前記固定面に平行な該ショートリングの断面を対象断面として、該対象断面の輪郭が少なくとも四角形の四隅が削られた形状に形成され、
前記接続端子は、該四角形の四隅が削られた部分に対応する位置に配置されていることを特徴とするショートリング付トランス。
【請求項2】
前記対象断面の輪郭は、四角形の四隅が円の一部をなす円弧に削られた形状であることを特徴とする請求項1に記載のショートリング付トランス。
【請求項3】
前記対象断面の輪郭は、八角形であることを特徴とする請求項1に記載のショートリング付トランス。
【請求項4】
前記対象断面の輪郭は、円形であることを特徴とする請求項1に記載のショートリング付トランス。
【請求項5】
前記接続端子は、前記ケーシング及び前記ベースの配列方向から前記固定面側を見下ろした際に、前記固定面が露出している部位の前記側端面に突設されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のショートリング付トランス。
【請求項6】
前記コアは、円柱の両端に円板状の鍔を有して該円柱に一次コイル及び二次コイルが巻回されるドラムコアと、円筒の片側端面が開放された開口部を有して前記ドラムコアを非接触な状態で覆うと共に、該円筒の外周面にネジ切り部を有するつぼ型コアとからなり、
前記ケーシングは、該ケーシングの内側面に前記つぼ型コアのネジ切り部と螺合するネジ切り部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のショートリング付トランス。
【請求項7】
超音波センサを構成する回路基板に実装されることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のショートリング付トランス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−76556(P2009−76556A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−242275(P2007−242275)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】