説明

シリコーンゲル接着剤構成体

シリコーンゲル接着剤構成体は、(a)多孔質裏材と、(b)その多孔質裏材の一面の少なくとも一部上のアクリルコポリマー感圧性接着剤層と、(c)その感圧性接着剤層上の硬化したシリコーンゲル接着剤と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、全体が参照することにより本明細書に援用される、2009年4月17日出願の米国特許仮出願番号第61/170447号の利益を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、例えば医療用テープ又は包帯として有用なシリコーンゲル接着剤構成体に関する。
【背景技術】
【0003】
医療用テープ及び包帯構成体においては、皮膚からの剥離に要する力が小さくて再接着可能である良好な接着をもたらすため、シリコーンゲル接着剤を使用することが望ましい。更に、架橋ゲルであることから毛髪周囲に流出せず、したがって剥離時に毛髪を引き抜かない。
【0004】
未硬化のシリコーンゲルは低粘度(例えば、約1000〜6000mPa・s)を有するが、このことが、多孔質基材の一面のコーティングを非常に困難にする。低表面エネルギーを有するシリコーンは、ほとんどの表面を容易に濡らし、多孔質基材の内部へ移行し、また基材を通って移行する。医療用テープ及び包帯構成体では、このような移行は、構成体の裏面の着色及び/又はべたつき感を引き起こすため望ましくない。また、基材中で無駄になる利用されない材料となる。
【0005】
この問題を克服する1つの方法は、例えば米国特許第7,161,056号に開示されるように、後に加熱される平面の成形表面上に、シリコーンゲル前駆体を押し出すことである。シリコーンが架橋を始めた後で、完全に架橋する前に、吸収性材料を上面に積層することができる。この方法は、吸収性材料の開いた空洞内にシリコーン化合物が流入することなく、吸収性材料と硬化したシリコーンゲルとの間に良好な接合を形成するという点で有効であると主張されている。しかしこの方法では、吸収性材料に接触させる前に、シリコーンの均一な硬化レベル(クロスウェブを含む)への到達を確実にするために、時間と温度を慎重に制御する必要がある。したがって、変動する硬化領域がランダムに分布することを回避するのが非常に難しい。
【0006】
シリコーンゲル前駆体が積層前にあまりに完全に硬化されている場合、2つの材料間で不完全な接着が生じる。シリコーンゲル接着剤は、その性質により、表面への高い接着性を有さない。このことから、硬化したシリコーンゲル接着剤の表面への接着性は、特に表面が織物、不織布、又はニット織物様材料である場合に低くなり、この場合シリコーンゲルと布地との間の全面接触性が低い。
【0007】
このいわゆる「ツーボンド(two-bond)」接着を改良する方法として、ヒドロキシル置換シロキサン樹脂の組み込みによる(例えば、米国特許出願公開第2007/0202245号参照)、又は、基材若しくは硬化したシリコーンゲルを、チタン酸塩材料、ジルコン酸塩材料、Si−H含有シロキサン、及びプラチナ材料から選択されるプライマーでコーティングすることによる(例えば、米国特許出願公開第2007/0042108号参照)シリコーンゲルの改質が挙げられる。
【0008】
それにもかかわらず、市販のシリコーンゲル接着剤製品は、比較的厚い構成体を有する傾向がある。例えば、これらは、6ミル(0.15mm)以上の厚さのシリコーンゲルを含む傾向がある。また、ゲル内網目、又はフィルム裏材の接着剤側に付着して機械的固定をもたらすスクリムも含み、必然的により厚い構成体となる。このような厚い構成体は、より粘着性のある縁部を露出したままにする恐れがあり、衣類などを引っかけて、テープ又は包帯が浮き上がる原因となる。更に、シリコーン接着剤は高い透湿度(MVTR)を有するが、MVTRは厚さに反比例する。したがって、より厚い構成体の実際のMVTRは比較的低い場合がある。皮膚のMVTR(約200〜300g/m/24時間)より低いMVTRを有するテープ又は包帯を皮膚上に置くと、水分が皮膚/接着剤の境界面に蓄積することが可能になり、接着強さが低減する。この水分はまた、皮膚を軟化、弱体化させ、それにより、テープを剥がす際により大きな損傷を与える場合がある。したがって、医療用テープ又は包帯は、少なくとも約300g/m/24時間のMVTRを有することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記を考慮すると、当該技術において、多孔質裏材、例えば織物、不織布、及びニット織物様裏材上に、皮膚接触面のシリコーンゲル接着剤を有する改良された医療用テープ又は包帯構成体、及びかかる構成体の製造法に関するニーズがあることが認識される。特に、この構成体には、多孔質裏材に良好に接着するシリコーンゲル接着剤が含まれる必要があることが認識される。
【課題を解決するための手段】
【0010】
簡潔にいえば、一態様では、本発明は、(a)多孔質裏材と、(b)その多孔質裏材の一面の少なくとも一部上のアクリルコポリマー感圧性接着剤層と、(c)その感圧性接着剤層上の硬化したシリコーンゲル接着剤と、を含む、シリコーンゲル接着剤構成体を提供する。
【0011】
別の態様では、本発明は、シリコーンゲル接着剤構成体の製造方法を提供する。第1の方法は、多孔質裏材の一面の少なくとも一部をアクリルコポリマー感圧性接着剤で実質的に封止する工程と、感圧性接着剤上にシリコーン接着剤ゲル前駆体をコーティングする工程と、シリコーン接着剤ゲル前駆体を硬化する工程と、を含む。第2の方法は、多孔質裏材の一面の少なくとも一部をアクリルコポリマー感圧性接着剤で実質的に封止する工程と、硬化したシリコーンゲル接着剤をその感圧性接着剤に積層する工程と、を含む。
【0012】
本発明のシリコーンゲル接着剤構成体は、医療用テープ及び包帯として有用である。この構成体は、多孔質裏材に良好に接着するシリコーンゲル接着剤を含む。更に、本発明のシリコーンゲル接着剤構成体の少なくともいくつかの実施形態では、構成体は、粘着性のある縁部が最低限で露出されている薄型である。また、本発明の構成体の多くは、少なくとも約300g/m/24時間(好ましくは、少なくとも約600g/m/24時間、より好ましくは、少なくとも約1000g/m/24時間)のMVTRを有する。
【0013】
したがって、本発明のシリコーンゲル接着剤構成体及び本発明の方法は、多孔質裏材、例えば織物、不織布、及びニット織物様裏材上に、皮膚接触面のシリコーンゲル接着剤を有する改良された医療用テープ又は包帯構成体、及びかかる構成体の製造法に関する当該技術分野におけるニーズに合致する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
多孔質基材
本発明のシリコーンゲル接着剤構成体は、多孔質裏材を含む。好ましくは、多孔質裏材は、柔らかく、弾性があり、柔軟性のある材料を含む。
【0015】
例えば、多孔質裏材は、布地類、不織布類、メルトブローンウェブ類、フォーム類、スパンボンドウェブ類、熱接着ウェブ類、スパンレースウェブ類、紙、及び熱エンボス化不織布類、並びに米国特許第5,496,603号に記載されているもので作製されていてもよい。より正確には、基材の例は、綿、ポリビニルアルコール又はセルロースなどの有機ポリマーの織物類、ニット織物類又は不織布類;紙;及びポリビニルアルコールの有孔フィルム類であってよい。所望であれば、基材は、公知の撥水剤によって撥水処理してよい。基材は、弾性又は非弾性でよい。好ましくは、基材は、良好な透気性及び透湿性を有し、且つ良好な弾性を持つ。
【0016】
好ましい多孔質裏材として、弾性綿の布地(織物)又は不織布、及び不織布のメルトブローンポリウレタン材料を含む多孔質裏材が挙げられる。1つの好ましい実施形態では、多孔質裏材は、米国特許第7,066,182号の実施例1に記載されるような、54.5番の漂白済み高密度化紙の上に吹き付けられたメルトブローンポリウレタンウェブを含む。
【0017】
その他有用な織物及び不織布裏材の例は、米国特許第6,497,949号に開示される。
【0018】
アクリルコポリマー感圧性接着剤
多孔質裏材は、その一面を、アクリルコポリマー感圧性接着剤(PSA)の薄いコーティングで実質的に封止(例えば、少なくとも75%封止)される。本発明で有用なアクリルコポリマーPSAとして、約300g/m/24時間を超える(好ましくは、600g/m/24時間を超える)比較的良好なMVTRを有するものが挙げられる。そのようなPSAは当該技術分野において既知であり、大部分の、例えば2−エチルヘキシルアクリレート又はブチルアクリレートなどのゴムモノマー、及び少量の、例えばアクリル酸又はアクリルアミドなどの極性モノマーを含む。これらPSAの極性添加物とのブレンドも有用である。
【0019】
アクリルコポリマーPSAは、水系エマルションのアクリルコポリマー、100%固体のホットメルトアクリルコポリマー、又は溶媒系溶液のアクリルコポリマーをコーティングすることにより付着させることができる。好適なホットメルトアクリルコポリマーの例は、例えば、米国特許第6,441,092号に開示される。これには、2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/4−アクリロイル−オキシベンゾフェノン(ABP)、及びAvalure(商標)AC 210アクリレートコポリマーのブレンド(例えば、重量比85/15のもの)が含まれる。好適な水系アクリルコポリマーの例は、米国特許第4,973,513号に接着剤BBBとして開示される。
【0020】
エマルションポリマー及びホットメルトポリマーは、環境への配慮や、ポリウレタンなど一部の裏材材料の溶媒感受性から、一般的に好ましい。アクリルコポリマーは、多孔質裏材上に直接コーティングしてよく、又は剥離ライナーにコーティングし、その後(任意に乾燥後)裏材に積層してもよい。工程数を最小限にし、プロセスライナーを不要にするため、多孔質裏材上への直接コーティングが一般的に好ましい。しかし、一部の状況、例えば溶媒系アクリルコポリマーPSAを溶媒感受性基材と用いる場合、積層方法が好ましい。
【0021】
アクリルコポリマーPSAのコーティング重量は、シリコーンゲル接着剤前駆体が追加される際の裏抜けの原因となる、コーティング内のピンホールを多く含まないように、十分な量でなくてはならない。多孔質裏材上のアクリルコポリマーPSAのコーティング重量は、典型的には約15g/m〜約80g/m(好ましくは約20g/m〜約45g/m)である。
【0022】
シリコーンゲル接着剤
本発明のシリコーンゲル接着剤構成体は、皮膚接触面にシリコーン接着剤ゲルを含む。シリコーンゲル接着剤前駆体は、アクリルコポリマーPSAで実質的に封止される多孔質基材上にコーティングされてよい。その後、シリコーンゲル接着剤前駆体を硬化してよい。あるいは、シリコーンゲル接着剤前駆体を好適な剥離ライナー上で硬化し、多孔質裏材のアクリルコポリマーPSAでコーティングした側に積層してもよい。
【0023】
シリコーンゲル接着剤は、当該技術分野において既知である。国際公開第2008/057155号に詳細に述べられるように、これらは粘弾性でゼリー様の稠度を有する少し架橋されたシリコーンポリマーである。これらは、典型的には、プラチナ触媒により触媒される、α−ωビニル末端ポリジメチルシロキサンとSi−H含有シロキサンとの間のヒドロシリル化反応を使用して生成される。これらの処方及び性質の更なる詳細は、例えば、米国特許第4,991,574号及び同第5,145,933号に開示されている。
【0024】
好適なシリコーンゲル接着剤前駆体は市販されている。プラチナ触媒による2成分付加硬化の化学特性に基づく様々な仕様のこれら材料を、様々な製造業者が販売している。このような材料(未硬化)は、典型的には約1000mPa・s〜約6000mPa・sの粘度を有する。好適な市販のシリコーンゲル前駆体の例として、Blue Star Silicones Silbione(商標)RT Gel 4317、Dow Corning MG7−9850 Soft Skin Adhesive(SSA)、及びWacker SilGel(商標)612が挙げられ、これらは全てプラチナ触媒による2成分100%固体の付加硬化材料である。
【0025】
シリコーンゲル接着剤のコーティング重量は、典型的には、約20g/m〜約150g/m(好ましくは、約40g/m〜約120g/m)の範囲である。シリコーンゲル接着剤コーティングは、典型的には、約0.8〜約6ミル(約0.02〜約0.15mm)の厚さである。コーティング重量が小さくなると、皮膚に対する十分な接着性を提供できず、一方コーティング重量が大きくなると、より高価になり、粘着性の縁部がより厚くなり、MVTRが低下する。
【0026】
驚くべきことに、シリコーンゲルは、アクリルコポリマーPSAと高強度の界面接着を形成する。シリコーンは、従来は様々なアクリルPSAの剥離面として使われており、このようなPSAに、硬化不足のライナーから遊離シリコーン流体が少量であっても混入すると、粘着力が大きく低減することが知られている。Donatas Satas,Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,2nd Ed.の24章、602頁に記されるように、シリコーンコーティングは他の分子に対する吸引力が低く、有機ポリマーとの適合性がないと考えられている。しかし本発明のシリコーンゲル接着剤構成体は、良好なツーボンド接着性(two-bond adhesion.)を有する。
【実施例】
【0027】
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。
【0028】
材料
多孔質裏材
これら実施例で用いられる多孔質裏材は、米国特許第7,066,182号の実施例1に記載されるメルトブローンポリウレタン(MBPU)ウェブである。このウェブが接着される54.5番の漂白済み高密度化紙の上に吹き込まれた。
【0029】
アクリルコポリマーのバリアコーティング
「ホットメルト」−米国特許第6,441,092号に開示されるような、85重量パーセントの2−エチルヘキシルアクリレート/アクリル酸/ABP(重量比96.5/3.5/0.05)、及び15重量パーセントのAvalure(商標)AC 210アクリレートコポリマーのブレンド。
【0030】
「水系」−米国特許第4,973,513号に記載される水系アクリル接着剤、接着剤BBB。
【0031】
シリコーンゲル接着剤
3種のシリコーンゲル接着剤、Blue Star Silicones Silbione(商標)RT Gel 4317(「Blue Star」)、Dow Corning MG7−9850 Soft Skin Adhesive(「Dow」)、及びWacker SilGel(商標)612(「Wacker」)を用いた。全てがプラチナ触媒による2成分100%固体の付加硬化材料である。
【0032】
基材の調製
以下のように、ホットメルト接着剤又は水系接着剤のいずれかでMBPUウェブをコーティングした。
10グレイン/4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)(42g/m)、及び15グレイン/4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)(63g/m)のコーティング重量で、接着剤ブレンドを用いてMBPUをホットメルトコーティングした。
5番、12番、及び22番のメイヤーロッド(Mayer rod)を用いて水系接着剤でMBPUウェブをコーティングし、65℃で10分間乾燥した。得られたコーティング重量は、メイヤーロッドとは比較的無関係であり、5.6〜6.3グレイン/4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)(23〜26g/m)の範囲内あった。
【0033】
紙キャリアから剥がすと、MBPUウェブの非コーティング側は出発材料の未コーティングウェブと同じ外観を有し同じ感触であった。
【0034】
シリコーンゲル接着剤によるコーティング
シリコーンゲル接着剤の2つの成分を同量混合し、14ミル又は15ミル(0.36mm又は0.38mm)のいずれかに間隙を設定したナイフコーターを用いて、MBPUウェブ基材上にコーティングした。(紙キャリア上のMBPUウェブよりも、公称で1又は2ミル(0.025又は0.05mm)厚い)得られたコーティングを65℃のオーブンに7分間置き、硬化した。
【0035】
試験
シリコーンゲルの裏抜けは、紙キャリア上にみられる着色%を見積もることにより評価した。MVTRは、ASTM E 96−80に記載されるものと類似する方法で40℃にて評価し、1日1平方メートルあたりに透過するグラムで表した(g/m/24時間)。
【0036】
【表1】

【0037】
本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない本発明の様々な変更や改変は、当業者には明らかとなるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、こうした実施例及び実施形態は、本明細書において以下に記述する「特許請求の範囲」によってのみ限定されると意図する本発明の範囲に関する例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)多孔質裏材と、
(b)該多孔質裏材の一面の少なくとも一部上のアクリルコポリマー感圧性接着剤層と、
(c)該感圧性接着剤層上の硬化したシリコーンゲル接着剤と、を含む、シリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項2】
前記感圧性接着剤層が、前記多孔質裏材の一面の前記少なくとも一部を実質的に封止する、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項3】
前記構成体が、少なくとも約300g/m/24時間の透湿度を有する、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項4】
前記構成体が、少なくとも約600g/m/24時間の透湿度を有する、請求項3に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項5】
前記多孔質裏材が不織布材料を含む、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項6】
前記多孔質裏材が不織布のメルトブローンポリウレタン材料を含む、請求項5に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項7】
前記アクリルコポリマー感圧性接着剤層のコーティング重量が約15g/m〜約80g/mである、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項8】
前記アクリルコポリマー感圧性接着剤層のコーティング重量が約20g/m〜約45g/mである、請求項7に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項9】
前記シリコーンゲル接着剤のコーティング重量が約20g/m〜約150g/mである、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項10】
前記シリコーンゲル接着剤のコーティング重量が約40g/m〜約120g/mである、請求項9に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項11】
前記シリコーンゲル接着剤が約0.8ミル(0.02mm)〜約6ミル(0.15mm)の厚さである、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項12】
前記シリコーンゲル接着剤が、プラチナ触媒によって触媒される、α−ωビニル末端ポリジメチルシロキサンとSi−H含有シロキサンとの間のヒドロシリル化反応により生成された、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項13】
前記シリコーンゲル接着剤が、Blue Star Silicones Silbione(登録商標)RT Gel 4317、Dow Corning MG 7−9850 Soft Skin Adhesive(SSA)、及びWacker SilGel(登録商標)612からなる群から選択される、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項14】
前記感圧性接着剤が、大部分の2−エチルヘキシルアクリレート又はブチルアクリレートと、少量のアクリル酸又はアクリルアミドと、を含む、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項15】
前記感圧性接着剤が、エマルションポリマー又はホットメルトポリマーである、請求項1に記載のシリコーンゲル接着剤構成体。
【請求項16】
(a)多孔質裏材の一面の少なくとも一部をアクリルコポリマー感圧性接着剤で実質的に封止する工程と、
(b)該感圧性接着剤上にシリコーン接着剤ゲル前駆体をコーティングする工程と、
(c)該シリコーン接着剤ゲル前駆体を硬化する工程と、を含む、シリコーンゲル接着剤構成体の製造方法。
【請求項17】
(a)多孔質裏材の一面の少なくとも一部をアクリルコポリマー感圧性接着剤で実質的に封止する工程と、
(b)該感圧性接着剤に硬化したシリコーンゲル接着剤を積層する工程と、を含む、シリコーンゲル接着剤構成体の製造方法。
【請求項18】
前記硬化したシリコーンゲル接着剤が剥離ライナー上に用意される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記多孔質裏材の一面の少なくとも一部を感圧性接着剤で実質的に封止する工程が、該多孔質裏材の一面の少なくとも一部上にアクリルコポリマーをコーティングする工程を含む、請求項16又は17に記載の方法。
【請求項20】
前記多孔質裏材上にアクリルコポリマーをコーティングする工程が、水系エマルションポリマーをコーティングする工程、又は100%固体のホットメルトポリマーをコーティングする工程を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記多孔質裏材の一面の少なくとも一部を感圧性接着剤で実質的に封止する工程が、剥離ライナー上にアクリルコポリマーをコーティングする工程と、該多孔質裏材の一面の少なくとも一部にアクリルコポリマーを積層する工程と、を含む、請求項16又は17に記載の方法。

【公表番号】特表2012−524159(P2012−524159A)
【公表日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−506225(P2012−506225)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/031250
【国際公開番号】WO2010/121033
【国際公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】