説明

シークイン供給装置

【課題】 2台の送りユニットを短時間に切り替え、一方の送りユニットからサイズが異なる複数種のシークインを供給する。
【解決手段】 シークインS1のサイズが異なる複数種のテープT1を送り出す第1送りユニット21Rと、一種類のテープT2を送り出す第2送りユニット21Lと、2台の送りユニットを切り替える切替機構とを設ける。第1送りユニット21Rに、先頭シークインを切り離すカッター38Rと、シークインサイズに応じカッター38Rを針8に対して位置調整するネジ76とを設ける。第2送りユニット21Lのカッター38Lを針8に対し定位置に設ける。第1送りユニット21Rのテープ案内通路をシークインサイズに応じて幅調整可能に設ける。第2送りユニット21Lのテープ案内通路を第1送りユニット21Rの最大通路幅よりも狭く形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シークインを連ねたテープを交互に送り出す2台の送りユニットを備えたシークイン供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、切替機構により2台の送りユニットをテープの幅方向へ移動してミシンの針棒に交互に相対させ、針棒と相対する位置の送りユニットからテープを送り出し、先頭のシークインを縫付位置に供給する装置が知られている。例えば、特許文献1に記載されたシークイン供給装置は、2台の送りユニットがそれぞれ複数種のシークインを供給するように構成されている。各送りユニットは先頭のシークインをテープから切断するカッターを備え、カッターの切断位置がシークインのサイズに応じて他のユニットと独立に調整可能となっている。
【特許文献1】特開2008−114049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のシークイン供給装置によれば、2台の送りユニットからそれぞれ複数種のシークインを供給し、大小のシークインをちりばめた刺繍柄を加工することができる。しかし、シークインのサイズが変わるとテープの幅も変わるため、2台の送りユニットに最大シークインの直径に相当する幅のテープ案内通路を確保する必要があった。このため、ユニット切替機構のストロークが長くなり、送りユニットの切り替えに時間がかかるという問題点があった。
【0004】
本発明の目的は、上記課題を解決し、複数種のシークインを供給でき、しかも、送りユニットの切替時間を短縮できるシークイン供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のシークイン供給装置は、シークインを連ねたテープを送り出す2台の送りユニットと、該送りユニットをテープの幅方向へ移動してミシンの針棒に交互に相対させる切替機構とを備え、針棒と相対する送りユニットからシークインを縫付位置に供給する装置において、2台の送りユニットが、シークインのサイズが異なる複数種のテープを送り出す第1送りユニットと、一種類のテープを送り出す第2送りユニットとを含み、第1及び第2送りユニットのそれぞれが、テープから先頭のシークインを切断するカッターと、テープをカッターに向けて案内する案内通路とを備え、第1送りユニットのカッターがシークインのサイズに応じて針棒に対する位置を調整可能に設けられ、第2送りユニットのカッターが針棒に対し一定の位置に設けられ、第1送りユニットの案内通路がシークインのサイズに応じて幅を調整可能に設けられ、第2送りユニットの案内通路が第1送りユニットの案内通路の最大調整幅よりも狭く形成されていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、2台の送りユニットに共通の駆動手段を備え、第1送りユニットにおける動力伝達経路の長さをシークインのサイズに合わせて調節できるシークイン供給装置を提供する。このシークイン供給装置は、第1及び第2送りユニットの両方にテープを送り出すための動力を供給する駆動手段と、駆動手段の動力を第1送りユニットに伝える第1動力伝達手段と、駆動手段の動力を第2送りユニットに伝える第2動力伝達手段とを備え、第1動力伝達手段がシークインのサイズに合わせて動力伝達経路の長さを伸縮自在に構成されていることを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明は、第1送りユニットにおいて、テープ案内通路の幅をシークインのサイズに応じて簡単に調整できるシークイン供給装置を提供する。このシークイン供給装置は、第1送りユニットが案内通路を形成する複数のガイド部材を交換可能に備え、各ガイド部材にシークインのサイズに応じて異なる幅の案内溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシークイン供給装置によれば、第1送りユニットからサイズが異なる複数種のシークインをミシンの縫付位置に供給できる。第2送りユニットからは、カッターの位置調整無しで、一種類のシークインを容易に供給できる。第2送りユニットの案内通路は第1送りユニットの最大通路幅よりも狭く形成されているので、2台の送りユニットの案内通路を接近させ、切替機構のストロークを短くし、送りユニットの切替時間を短縮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
シークイン供給装置(11)は、シークイン(S)を連ねたテープ(T)を送り出す2台の送りユニット(21R,21L)と、該送りユニットをテープの幅方向へ移動してミシン(3)の針棒(7)に交互に相対させる切替機構(22)とを備え、針棒と相対する送りユニットからシークインを縫付位置に供給する装置において、2台の送りユニットが、シークインのサイズが異なる複数種のテープを送り出す第1送りユニット(21R)と、一種類のテープを送り出す第2送りユニット(21L)とを含み、第1及び第2送りユニットのそれぞれが、テープから先頭のシークインを切断するカッター(38R,38L)と、テープをカッターに向けて案内する案内通路(35R,35L)とを備え、第1送りユニットのカッター(38R)がシークインのサイズに応じて針棒に対する位置を調整可能に設けられ、第2送りユニットのカッター(38L)が針棒に対し一定の位置に設けられ、第1送りユニットの案内通路(35R)がシークインのサイズに応じて幅を調整可能に設けられ、第2送りユニットの案内通路(35L)が第1送りユニットの案内通路の最大調整幅よりも狭く形成されていることを特徴とする。
【実施例】
【0010】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1に示すように、多頭刺繍機1の機枠2には、複数のミシンヘッド3が並設され、各ヘッド3の左側にシークイン供給装置11が設置されている。ミシンヘッド3の下側にはベッド4が配置され、ベッド4と同じ高さのテーブル5上に加工布を保持する刺繍枠(図示略)が載置される。テーブル5の片端にはコントローラ6が設置され、コントローラ6により刺繍機1の全体が制御される。なお、シークイン供給装置11を各ミシンヘッド3の左右両側に2台ずつ設置することもできる。
【0011】
図2、図3に示すように、ミシンヘッド3にはブラケット12が固定され、ブラケット12の右側にシークインS(1,2)が連なるテープT(1,2)を供給する2つのリール13と、テープTをヘッド3の下側の縫付位置に案内する複数のローラ14とが設けられている。ブラケット12の左側には、昇降体18を案内する案内軸15と、送りねじ19を回転する昇降モータ16とが配設され、送りねじ19に昇降体18が螺合されている。昇降体18にはシークイン供給装置11のベース17が取り付けられ、モータ16により案内軸15に沿って斜めに昇降される。そして、供給装置11が縫付位置に接近する供給位置と、縫付位置から上方に離れた休止位置とに昇降される。従って、シークイン縫いを行わないミシンヘッド3で、供給装置11を休止位置に退避させ、縫付位置の周辺を開放することができる。
【0012】
ベース17には、ブラケット12上のローラ14に続いてテープTを案内するテープ案内機構20と、テープTを前後方向に送る左右2台の送りユニット21(L,R)と、送りユニット21を針棒7に交互に相対させる切替機構22と、針棒7と相対する位置の送りユニット21にテープTを送り出すための動力を供給する駆動機構23とが設置されている。この実施例では、ミシンヘッド3に複数本の針棒が左右に配列され、色替え機構(図示略)により1本の針棒7(図2に左端の針棒の軸線を示す)が針板9の針穴9aに整合する縫付位置に割り出される。そして、左右どちらか一方の送りユニット21が、切替機構22によってテープTの幅方向に移動され、縫付位置の針棒7に前方から相対する位置に配置される。
【0013】
図4、図5、図6に示すように、2台の送りユニット21はフレーム24上に並設されている。フレーム24は左右一対の側板25と、側板25の前端を結合するブロック26と、側板25の中間部を結合するロッド27と、側板25の後端部を結合するロッド28とから構成されている。ベース17には、ブロック26を支持するロッド29と、ロッド27,28を支持するブロック30,31とが固定的に設けられている。そして、これらの部材26〜31の組み合わせにより、フレーム24がベース17に左右方向へ移動可能に支持されている。
【0014】
2台の送りユニット21は、それぞれ正面L字形のボディ32を対称状に備えている。ボディ32の下部には、テープTを案内する案内通路35(L,R)と、シークインSの穴hに係合する送りピン36を備えたテープ送出部材37と、テープTから先頭のシークインSを切り離すカッター38(L,R)とが配設されている。テープ送出部材37はスライダ39に支持され、スライダ39がロッド40で前後方向に案内される。テープ送出部材37の前方には、送りピン36の前進端位置を微調節するためのストッパ41が設けられている。カッター38はボディ32の前端に支点軸42で上下に回動可能に支持され、針棒7の下降時に針止め10(図3参照)によって踏み下げられる。
【0015】
図7、図8に示すように、右側(図7の下側)の第1送りユニット21RはシークインS1のサイズが異なる複数種のテープT1を送り出し、左側(図7の上側)の第2送りユニット21Lが一種類のテープT2を送り出す。第1送りユニット21Rのボディ32は、長孔33を通るボルト34により右側の側板25にテープT1の送り方向へ位置調整可能に取り付けられ、ボディ32の位置調整により、針棒7に対するカッター38Rの位置がシークインS1のサイズに応じて調整される。これに対し、第2送りユニット21Lのボディ32は左側の側板25に位置調整不能に固定され、カッター38Lが針棒7に対し一定の位置に設けられている。したがって、第1送りユニット21Rからサイズの異なる複数種のシークインS1を縫付位置に供給でき、第2送りユニット21Lからは、カッター38Lの位置調整無しで、一種類のシークインS2を縫付位置に容易に供給することができる。
【0016】
図9に示すように、第1送りユニット21Rの案内通路35Rはガイド部材58の案内溝によりシークインS1のサイズに応じて通路幅を調整可能に設けられている。すなわち、第1送りユニット21Rのボディ32には複数のガイド部材581〜586が交換可能に装着され、それぞれにシークインS1の直径(例えば9mm、7mm、6mm、5mm、4mm、3mm)と略同じ幅の案内溝35Rが形成されている。第2送りユニット21Lの案内通路35Lは一つのガイド部材59の案内溝によって形成され、案内溝35Lの幅がガイド部材58による最大調整幅(ガイド部材581の通路幅:9mm)よりも狭い一定の値(例えば、3mm、4mm、5mm、6mm等)に設定されている。したがって、第1及び第2送りユニット21R,21Lの案内通路35R,35Lを互いに接近させ、切替機構22のストロークST(シークインS1,S2のセンター間)を従来より短くし、2台の送りユニット21R,21Lの切替時間を短縮することができる。
【0017】
図4、図5、図6に示すように、切替機構22は切替モータ43とレバー44とリンク45とから構成されている。切替モータ43はベース17の下部に設置され、モータ軸46がレバー44とリンク45を介してフレーム24前端のブロック26に連結されている。そして、切替機構22は、切替モータ43の回転によりフレーム24を左右方向へ移動し(図5a,b参照)、2台の送りユニット21(L,R)の案内溝35、テープ送出部材37及びカッター38を針棒7に前方から相対する位置に交互に配置するように構成されている。なお、図4は第2送りユニット21Lの案内通路35Lが針棒7と相対する位置に配置された状態を示し、この位置がレバー44に当接するストッパ47によって微調整される。
【0018】
駆動機構23は送りモータ48、駆動レバー49、リンク50及び出力レバー51を備えている。送りモータ48は切替モータ43の上側においてベース17上に設置され、モータ軸52が駆動レバー49とリンク50を介して出力レバー51に連結されている。出力レバー51は支軸53に揺動可能に支持され、支軸53がホルダー54でベース17に保持されている。出力レバー51には2本のアーム55,56が形成され、第1アーム55がリンク50に連結され、第2アーム56に長孔57が形成されている。そして、出力レバー51が送りモータ48の動力を第2アーム56から2台の送りユニット21L,21Rに交互に出力するようになっている。
【0019】
また、駆動機構23は、送りモータ48の動力を第1送りユニット21Rのテープ送出部材37に伝える第1動力伝達手段61Rと、送りモータ48の動力を第2送りユニット21Lのテープ送出部材37に伝える第2動力伝達手段61Lとを備えている。第1及び第2動力伝達手段61R,61Lはそれぞれ同様に構成され、入力レバー62と中間リンク63と伝動レバー64と水平リンク65とを備え、水平リンク65が偏心部材69を介してスライダ39に連結されている。左右の入力レバー62は、送りユニット21の上部に対向配置され、下部において水平軸66で側板25に回動可能に支持されている。入力レバー62の上部は下部よりも薄く形成され、両方のレバー62の上部間にフレーム24の左右方向の移動量と略同じ幅のスペース67(図4参照)が形成されている。スペース67には第2アーム56が上方から挿入され、入力レバー62の上端部に長孔57に嵌入可能な連結ピン68が突設されている。
【0020】
そして、入力レバー62はフレーム24の左右方向の移動により連結ピン68と長孔57の嵌合を介して出力レバー51に交互に連結され(図5a,b参照)、出力レバー51が針棒7と相対する位置の送りユニット21に送りモータ48の動力を上方から供給する。したがって、送りユニット21の下部から動力部材を省き、送りユニット21の左右両側を開放し(図2参照)、オペレータの作業性を改善できる。また、切替モータ43の回転方向を相違させることで、図10(a)に示すように、第1送りユニット21Rと第2送りユニット21Lを縫付位置に交互に配置し、二本のテープT1,T2を交互に送り出し、大径シークインS1と小径シークインS2とを針8の下側に交互に供給し、大小のシークインS1,S2をちりばめた刺繍柄を加工できる。さらに、図10(b)に示すように、第1送りユニット21RでシークインS1のサイズを変更し、送りモータ48の回転数制御によりテープT1の送りピッチを変え、刺繍柄の縫付パターンを容易に変更することもできる。
【0021】
図6、図7に示すように、入力レバー62の下部には水平部70が突設され、水平部70に長孔71が形成されている。中間リンク63は、長孔71に嵌入するスライドピン72を一端に備え、他端に連結軸73がネジ74で固定されている。連結軸73は送りユニット21のボディ32にブッシュ75で回動可能に支持され、連結軸73の外端に伝動レバー64の上端部が連結されている。伝動レバー64の下端部は水平リンク65の一端に接続され、水平リンク65の他端が偏心部材69とスライダ39を介してテープ送出部材37に接続されている。そして、動力伝達手段61(L,R)は、出力レバー51に連結される連結ピン68を入力端とし、ボディ32上に設けられた水平リンク65を出力端とし、送りモータ48の動力をテープ送出部材37に伝え、送りピン36を原点位置から所定のストロークで駆動するように構成されている。
【0022】
図7、図8に示すように、第1送りユニット21Rのボディ32前端には、針棒7に対する送りユニット21Rの前後方向位置を調整する調整ネジ76が設けられている。調整ネジ76の摘み部77は側板25の折曲部78に支持され、ネジ部79がボディ32の垂下部80に螺着されている。第1送りユニット21RでテープT1をセットするときには、シークインS1の穴hを針8の落下点に合わせ、ボルト34を緩めて調整ネジ76を回し、ボディ32を側板25に対して前後方向(テープ送り方向)に移動し、カッター38Rを前後に連なる2つのシークインS1の接続部に一致させる。そして、テープ送出部材37のストローク後端位置をスケール81に合わせて偏心部材69で調節し、テープ送出部材37のストローク前端位置をストッパ41で調節する。なお、第2送りユニット21Lのボディ32には調整ネジが設けられていない。
【0023】
第1送りユニット21Rの位置調整時には、側板25に対する水平リンク65、伝動レバー64及び中間リンク63の位置が変化する。例えば、直径9mmのシークインS1を供給する場合、ボディ32の後退に伴って中間リンク63のスライドピン72が長孔71の中心線CLよりも後側に変位する。第1動力伝達手段61Rは、ボディ32上に設けられた中間リンク63を側板25上に支持された入力レバー62から切り離し、双方の接続部に位置する長孔71にて動力伝達経路の長さを伸縮し(図7に伸縮量δを示す)、ボディ32の後退に伴う動力伝達部材65,64,63の変位量を吸収する。したがって、位置調整時に入力レバー62を待機位置に静止させ、ユニット切替時に連結ピン68を出力レバー51に確実に連結することができる。
【0024】
一方、フレーム24の左右両側面には、伝動レバー64をテープ送出部材37の原点位置(ストローク後端位置)に停止させる停止板83が設けられている。停止板83は長孔84を通るネジ85でボディ32に取り付けられ、偏心部材69と組み合わせて調節される。伝動レバー64の連結軸73には保持バネ(捩りバネ)86が嵌挿され、その一端がボディ32に係止され、他端が伝動レバー64に係止され、保持バネ86の弾力によって伝動レバー64が停止板83側(図8の時計回り方向)に付勢されている。そして、出力レバー51から切り離された側の動力伝達手段61において、保持バネ86で伝動レバー64を停止板83に押し付け、スライドピン72と長孔71との嵌合を介して(図6参照)、入力レバー62を待機位置に保持するようになっている。
【0025】
このため、2台の送りユニット21の連結ピン68を共に同じ軸線A(図4、図5参照)上に揃えておくことができる。したがって、出力レバー51から切り離された側の送りユニット21においてテープ送出部材37を原点位置に停止させ、ミシンヘッド3の振動や切替時の衝撃による送りピン36の変位を防止し、ユニット切替後にこの送りユニット21を直ちに動作させることができる。なお、入力レバー62の保持部材として、磁石を使用することも可能である。例えば、図11に示すように、垂直位置の入力レバー62の上部において、フレーム24の左右の側板25に磁石88を取り付け、磁石88の吸着力で入力レバー62と連結ピン68を待機位置に保持することができる。
【0026】
その他、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各部の構成や形状を適宜に変更して実施することも可能である。例えば、図2において、第1及び第2送りユニットを左右逆に設置し、左側の第1送りユニットから複数種のテープT1を送り出し、右側の第2送りユニットから一種類のテープT2を送り出すように構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例を示す多頭刺繍機の正面図である。
【図2】該刺繍機のシークイン供給装置を示す正面図である。
【図3】該供給装置の右側面図である。
【図4】該供給装置の2台の送りユニットを示す図3の拡大断面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】図4のVI−VI線断面図である。
【図7】図6のVII−VII線断面図である。
【図8】図7の矢印VIII方向から見た第1送りユニットの側面図である。
【図9】第1送りユニットのテープ案内通路を示すガイド部材の断面図である。
【図10】2台の送りユニットの動作を示す刺繍柄の平面図である。
【図11】送りユニットの変更例を示す図4の部分断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 多頭刺繍機
3 ミシンヘッド
7 針棒
11 シークイン供給装置
21R 第1送りユニット
21L 第2送りユニット
22 切替機構
23 駆動機構
35R 第1送りユニットのテープ案内通路
35L 第2送りユニットのテープ案内通路
38R 第1送りユニットのカッター
38L 第2送りユニットのカッター
43 切替モータ
48 送りモータ
61R 第1動力伝達手段
61L 第2動力伝達手段
76 調整ネジ
S1,S2 シークイン
T1,T2 テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シークインを連ねたテープを送り出す2台の送りユニットと、該送りユニットをテープの幅方向へ移動してミシンの針棒に交互に相対させる切替機構とを備え、針棒と相対する送りユニットからシークインを縫付位置に供給するシークイン供給装置において、
前記2台の送りユニットが、シークインのサイズが異なる複数種のテープを送り出す第1送りユニットと、一種類のテープを送り出す第2送りユニットとを含み、
第1及び第2送りユニットのそれぞれが、テープから先頭のシークインを切断するカッターと、テープをカッターに向けて案内する案内通路とを備え、
第1送りユニットのカッターがシークインのサイズに応じて針棒に対する位置を調整可能に設けられ、第2送りユニットのカッターが針棒に対し一定の位置に設けられ、
第1送りユニットの案内通路がシークインのサイズに応じて幅を調整可能に設けられ、第2送りユニットの案内通路が第1送りユニットの案内通路の最大調整幅よりも狭く形成されていることを特徴とするシークイン供給装置。
【請求項2】
前記第1及び第2送りユニットの両方にテープを送り出すための動力を供給する駆動手段と、駆動手段の動力を第1送りユニットに伝える第1動力伝達手段と、駆動手段の動力を第2送りユニットに伝える第2動力伝達手段とを備え、第1動力伝達手段がシークインのサイズに合わせて動力伝達経路の長さを伸縮自在に構成されている請求項1記載のシークイン供給装置。
【請求項3】
前記第1送りユニットが案内通路を形成する複数のガイド部材を交換可能に備え、各ガイド部材にシークインのサイズに応じて異なる幅の案内溝が形成されている請求項1又は2記載のシークイン供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−5067(P2010−5067A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−166901(P2008−166901)
【出願日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(000135690)株式会社バルダン (125)
【Fターム(参考)】