説明

シートベルトの保持構造

【課題】成形コストを低廉化することができ、外観品質を向上させることができ、車室内の環境を向上させることができるシートベルトの保持構造を提供する。
【解決手段】上側内装部品10と下側内装部品20とで構成された上下2分割構造の内装部品2の意匠面20M側に、シートベルト3を係合保持するシートベルトホルダ30が設けられ、シートベルトホルダ30は、互いに連結される上側内装部品10の下端部と下側内装部品20の上端部とのいずれか一方に一体に形成されて、いずれか一方の見切り部から突出するとともに、いずれか他方の意匠面側の保持面17に対向し、シートベルト3をシートベルトホルダ30と保持面17の間に挿入してシートベルトホルダ30に係合させるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、
車体パネルに取り付けられる上側内装部品と下側内装部品から成る上下2分割構造の内装部品の意匠面側に、シートベルトを係合保持するシートベルトホルダが設けられているシートベルトの保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のリアシートに対しては、リアシートの側方の車体パネルに配設されたショルダーリングにシートベルトの長手方向中間部を挿通させた3点支持式のシートベルト装置が設けられている。
一方、リアシートには、車室後部の荷室を車両前方側に拡大できるように、シートバックをシートクッション上に折り畳み可能にした可倒式のリアシートがある。
このような3点支持式のシートベルト装置及び可倒式のリアシートを備える自動車では、シートベルトがリアシートの側部において内装部品に沿って垂れ下がった状態となるため、リアシートのシートバックを前倒しにする際、或いはシートバックを元の起立位置に引き起こす際に、シートベルトがシートバックと内装部品との間に挟み込まれてしまう虞があった。
また、可倒式のリアシートでなくても、自動車の走行中の振動によりシートベルトが内装部品に繰り返し当たって異音が発生することもある。
そこで、このようなシートベルトの挟み込み防止や異音の発生を抑える手段として冒頭に記載したシートベルトホルダが設けられている。
従来、上記のシートベルトの保持構造は、特許文献1に開示されているように、シートベルトの長手方向中間部を挟み込み保持するシートベルトホルダと保持面部とが下側内装部品の上端部に一体成形されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−227560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の構造によれば、シートベルトの長手方向中間部を挟み込み保持するシートベルトホルダと保持面部とが下側内装部品の上端部に一体成形されていたために、スライド型などの複雑な型構造を用いて成形しなければならず、成形コストが高くなっていた。また、スライド型を使わないために保持面部側に型抜きの孔を開けて成形する場合、見る角度によっては内装部品の内側の車体パネル類が見えて外観品質が低下したり、車室内に走行音や埃が侵入して車室内の環境が低下する虞があった。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、成形コストを低廉化することができ、外観品質を向上させることができ、車室内の環境を向上させることができるシートベルトの保持構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の特徴は、
車体パネルに取り付けられる上側内装部品と下側内装部品とで構成された上下2分割構造の内装部品の意匠面側に、シートベルトを係合保持するシートベルトホルダが設けられているシートベルトの保持構造であって、
前記シートベルトホルダは、互いに連結される前記上側内装部品の下端部と前記下側内装部品の上端部とのいずれか一方に一体に形成されて、前記いずれか一方の見切り部から突出するとともに、いずれか他方の意匠面側の保持面に対向し、
前記シートベルトを前記シートベルトホルダと前記保持面の間に挿入して前記シートベルトホルダに係合させるように構成されている点にある。
【0006】
この構成によれば、前記シートベルトホルダは、上側内装部品の下端部と下側内装部品の上端部とのいずれか一方に一体に形成され、前記シートベルトホルダに対向する保持面はいずれか他方の意匠面側に形成されているから、スライド型を用いなくてもシートベルトホルダを成形することができ、保持面側に型抜き用の孔を形成しなくても済む。
その結果、成形コストを低廉化できる。また、例えば、保持面側に型抜き用の孔が形成された構造の場合に生じる不具合、すなわち、型抜き孔を通して車体パネル等が見えることにより見栄えが低下するという不具合や、型抜き孔を通して車室内に走行音や埃が侵入するという不具合を回避できて、外観品質を向上させることができるとともに、車室内の環境を向上させることができる。(請求項1)
【0007】
本発明において、
前記上側内装部品の下端部と下側内装部品の上端部とのいずれか他方の前記保持面の裏側に、前記車体パネルに固定される固定部が設けられていると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
【0008】
シートベルトホルダに加わるシートベルトからの荷重を前記固定部を介して車体パネルに伝えることができる。これにより、前記荷重を車体パネルで受けることができ、シートベルトホルダの保持力を向上させることができる。さらに、シートベルトが挿入される空間(シートベルトホルダと前記保持面との間の空間)を一定に確保でき、シートベルトを前記シートベルトホルダと前記保持面との間に円滑に挿入させることができる。また、前記固定部を設けたことで生じやすい上側内装部品の意匠面のヒケをシートベルトホルダで隠すことができ、外観品質を向上させることができる。(請求項2)
【0009】
本発明において、
前記シートベルトホルダの基端部の裏側の面に、前記固定部に当接する当接部が突設されていると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
【0010】
シートベルトホルダに加わるシートベルトからの荷重を前記当接部を介して前記固定部に伝えやすくすることができる。これにより、前記荷重を車体パネルでより受けやすくすることができ、シートベルトホルダの保持力をより向上させることができる。(請求項3)
【0011】
本発明において、
前記シートベルトホルダと共に前記シートベルトを挟持する凸部が前記保持面に突設されていると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
【0012】
前記シートベルトホルダと共に前記シートベルトを挟持する凸部が前記保持面に突設されているから、挟持力を強くすることができるとともに、係合解除を容易に行なえ、シートベルトを確実に保持することができる。(請求項4)
【0013】
本発明において、
前記下側内装部品の上端部に上下方向の段差部が形成され、
前記シートベルトホルダは前記段差部に設けられて、前記段差部の上側段差面と下側段差面を連結する接続面の外方側に突出していると、次の作用を奏することができる。(請求項5)
【0014】
シートベルトホルダを段差部側から上方に突設すると、シートベルトホルダの根元に応力が集中して強度が低下しやすいが、本発明の上記構成によれば、前記シートベルトホルダは、前記段差部側から前記接続面の外方側に突出し、シートベルトホルダの根元が後方の下側内装部品の広い範囲に支持されるので、シートベルトホルダの根元の強度を向上させることができる。(請求項5)
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、
成形コストを低廉化することができ、外観品質を向上させることができ、車室内の環境を向上させることができるシートベルトの保持構造を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】内装トリムと車体パネルの分解斜視図(内装トリムの車体パネルへの取り付け構造の分解斜視図)
【図2】アッパートリムとロアトリムの連結構造を車室内側から見た図
【図3】アッパートリムとロアトリムの連結部を車室外側から見た図
【図4】図3のA−A断面図
【図5】図3のB−B断面図
【図6】図3のC−C断面図
【図7】図3のD−D断面図
【図8】アッパートリムとロアトリムの連結構造を車室内側見た分解斜視図
【図9】アッパートリムとロアトリムの連結構造を車室外側見た分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動車のリアドア開口9Hの車両後方側Rrのサイドボディパネル1(車体パネルに相当)に車室内側W1から樹脂製の内装トリム2(内装部品に相当)が取り付けられている。
【0018】
前記サイドボディパネル1の前端部の車室内側W1にはリアシートのシートバック(図示せず)が位置している。このシートバックはシートクッション上に折り畳み可能に構成され、車室後部の荷室を車両前方側Frに拡大可能に構成されている。
【0019】
前記内装トリム2は上下2分割構造に構成され、アッパートリム10(上側内装部品に相当)とロアトリム20(下側内装部品に相当)とから成る。また、アッパートリム10はサイドボディパネル1の上半部に対応した形状に、ロアトリム20はサイドボディパネル1の下半部に対応した形状に形成され、クリップCでサイドボディパネル1に取り付けられて、サイドボディパネル1の車室内側W1の面を覆っている。サイドボディパネル1の上端部とアッパートリム10には上下逆の台形状の固定窓用の開口1H,10H(窓用開口)が形成されている。
【0020】
図8,図9に示すように、前記ロアトリム20の上端部の車両前後方向中央部に上下方向の第1段差部21が形成されている。この第1段差部21は、車両後方側Rrに位置する上側の第1段差面21Aと、車両前方側Frに位置する下側の第1段差面21Bと、上下の両第1段差面21A,21Bを接続する第1接続面21Cとを備え、上下の両第1段差面21A,21Bは上方を向き、第1接続面21Cは下側ほど車両前方側Frに位置する傾斜面に形成されている。
【0021】
また、前記アッパートリム10の下端部の車両前後方向中央部に、前記第1段差部21に対応する第2段差部11が形成されている。この第2段差部11は、車両後方側Rrに位置する上側の第2段差面11Aと、車両前方側Frに位置する下側の第2段差面11Bと、上下の両第2段差面11A,11Bを接続する第2接続面11Cとを備え、上下の第2段差面11A,11Bが下方を向き、第2接続面11Cは下側ほど車両前方側Frに位置する傾斜面に形成されている。
【0022】
[アッパートリム10とロアトリム20の連結構造]
図3,図8,図9に示すように、アッパートリム10の下端部に車両前後方向に長い長方形状の複数の係合孔12が車両前後方向(アッパートリム10の幅方向)に所定の間隔を空けて形成され、ロアトリム20の上端部に、ロアトリム20の裏側に突出する複数の係合爪22が、車両前後方向(ロアトリム20の幅方向)に所定の間隔を空けて形成されている。そして、図3に示すように、前記複数の係合爪22が前記複数の係合孔12に車室内側W1から各別に挿通係合されている。
【0023】
図4,図8,図9に示すように、前記アッパートリム10の下端部に、クリップCを介してサイドボディパネル1に固定されるクリップ座13(固定部に相当)が設けられている。クリップ座13は、前記第2接続面11Cの上半部の車両前方側Frに位置し、アッパートリム10の下端部から車室外側W2に膨出する上側開放の断面コの字状の台座13Dと、台座13Dの上端部(車室外側の端部)に設けられた座面部13Zとを備え、座面部13Zにクリップ挿通孔13Hが形成されている。
【0024】
台座13Dは車室内側W1に開口し、台座13Dの基端部の一部分13D1(台座13Dのコーナ部)が前記第2接続面11Cの外方の車両後方側Rrに突出している。アッパートリム10の下端部の周部には車室内側W1に突出するリブ14(図8参照)が形成され、前記複数の係合孔12の上縁部との間に見切り部15の長手方向に沿う溝16が形成されている。この溝16は第2接続面11Cの車両前方側Frの部分が他の部分よりも幅広に設定され、クリップ座13が溝幅内に位置している。
【0025】
[シートベルトホルダ30の構造]
また、シートベルト3の長手方向中間部を係合保持する長方形の板状のシートベルトホルダ30が、ロアトリム20の上端部の意匠面20M側(図8参照、内装トリムの意匠面に相当)に一体に形成されている。このシートベルトホルダ30は、第1段差部21の意匠面側から車室内側W1に立ち上がる立ち上がり部31(図4参照)と、この立ち上がり部31の頂部からロアトリム20の見切り部25に平行に車両前方側Frに延びるホルダ本体部32とから成る。つまり、シートベルトホルダ30は、ロアトリム20の上端部の第1段差部21側から第1段差部21の第1接続面21Cの外方側に突出している。立ち上がり部31は剛性が低下しないように突出量(立ち上がり量)が短く、かつ、断面円弧状に設定されている。そして、ホルダ本体部32は車両前後方向に長い長方形状に形成されてアッパートリム10の意匠面10M側(図8参照)の保持面17に対向している。
【0026】
さらに、シートベルトホルダ30と共にシートベルト3を挟持する部分球状の凸部17Tが前記保持面17に突設され、シートベルト3の長手方向中間部をシートベルトホルダ30と前記保持面17の間に挿入し、シートベルトホルダ30と前記保持面17で挟持してシートベルトホルダ30に係合保持させるように構成されている。
【0027】
前記クリップ座13は前記保持面17の裏側に配設され、シートベルトホルダ30の基端部30Kの裏側の面に前記クリップ座13に当接する当接片33(当接部に相当)が突設されている(図4参照)。図9に示すように、当接片33は前記第1接続面21Cに沿うリブ状に形成されている。ロアトリム20の上端部の裏面のうち当接片33の車両後方側Rrの裏面部分にはL字形の補強リブ66が立設されている。前記第1接続面21Cは下側ほど車両前方側Frに位置する傾斜面に形成されていることから、当接片33も同様に下側ほど車両前方側Frに位置している。前記第1接続面21Cに沿う方向において、前記当接片33の一端はホルダ本体の上側の側部とほぼ同一位置に位置し、当接片33の他端は、ホルダ本体の下側の側部とほぼ同一位置に位置している。
【0028】
図3に示すように、前記係合爪22と係合孔12から成る複数の係合連結部40のうち一対の係合連結部40は、シートベルトホルダ30の近傍に位置し、前記シートベルトホルダ30を挟んで位置している。
【0029】
上記の構造により、図4に示すように、シートベルト3に引張り力F1が加わる場合は、引張り力F1はロアトリム20の係合爪22とアッパートリム10の係合孔12との係合連結部40(図3参照)からクリップ座13に保持されたクリップCを介してサイドボディパネル1に伝達する。
また、シートベルトホルダ30に押圧力F2が加わる場合は、ロアトリム20からロアトリム20の当接片33を介してアッパートリム10のクリップ座13に伝わり、クリップ座13に保持されたクリップCを介してサイドボディパネル1に伝達する。
シートベルトホルダ30に加わった力は、このように剛性を備えたサイドボディパネル1で受け止めることができ、シートベルトホルダ30に十分な保持力と剛性を備えさせることができる。
【0030】
アッパートリム10とロアトリム20との見切り部については、シートベルトホルダ30の縦見切り部の前後でアッパートリム10とロアトリム20の車両前後方向の位置を規制し、縦方向の見切り部の見切り出しを行っている。
【0031】
図6,図7に示すように、縦見切り部の車両前方側Frではロアトリム20の係合爪22をアッパートリム10の係合孔12の車両後方側Rrの周面12Rに当接させ、縦見切り部の車両後方側Rrではロアトリム20の係合爪22をアッパートリム10の係合孔12の車両前方側Frの周面12Fに当接させることで、アッパートリム10とロアトリム20の車両前後方向の位置を規制し、縦見切り部の見切り出しを行っている。
【0032】
また、図2に示すように、アッパートリム10の見切り部15の前端部(車両前方側Frの端部)とロアトリム20の見切り部25の前端部とをゴム状弾性体から成るドアオープニングトリム50で覆い、アッパートリム10の見切り部15の後端部とロアトリム20の見切り部25の後端部とをバックドアオープニングトリム51で覆ってある。ドアオープニングトリム50とバックドアオープニングトリム51はいずれもゴム状弾性体で成形されている。
【0033】
これによリ、アッパートリム10とロアトリム20の見切りを一定に保つことができ、アッパートリム10とロアトリム20の車両前後方向の長さ精度の差により発生する見切り部15,25の前後両端部の段差を両オープニングトリム50,51のリップで隠すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0034】
また、
(1) 前記シートベルトホルダ30は、ロアトリム20の上端部に一体に形成され、シートベルトホルダ30に対向する保持面17はアッパートリム10の意匠面10M側に形成されているから、スライド型を用いなくてもシートベルトホルダ30を成形することができ、保持面17部側に型抜き用の孔を形成しなくても済む。
その結果、成形コストを低廉化できる。また、例えば、保持面17側に型抜き用の孔が形成された構造の場合に生じる不具合、すなわち、型抜き孔を通してサイドボディパネル1等が見えることにより見栄えが低下するという不具合や、型抜き孔を通して車室内に走行音や埃が侵入するという不具合を回避できて、外観品質を向上させることができるとともに、車室内の環境を向上させることができる。
【0035】
(2) シートベルトホルダ30に加わるシートベルト3からの荷重を前記クリップ座13に保持されたクリップCを介してサイドボディパネル1に伝えることができる。これにより、前記荷重をサイドボディパネル1で受けることができ、シートベルトホルダ30の保持力を向上させることができる。さらに、シートベルト3が挿入される空間(シートベルトホルダ30と前記保持面17との間の空間)を一定に確保でき、シートベルト3を円滑にシートベルトホルダ30と前記保持面17との間に円滑に挿入させることができる。また、前記クリップ座13を設けたことで生じやすいアッパートリム10の意匠面10Mのヒケをシートベルトホルダ30で隠すことができ、外観品質を向上させることができる。
【0036】
(3) 前記シートベルトホルダ30と共にシートベルト3を挟持する凸部17Tが前記保持面17に突設されているから、シートベルト3を確実に保持することができる。
【0037】
(4) 前記シートベルトホルダ30は、第1段差部21側から第1接続面21Cの外方側に突出し、シートベルトホルダ30の根元が車両後方側Rrのロアトリム20の広い範囲に支持されるので、前記根元の強度を向上させることができる。(シートベルトホルダ30を上方に突設する場合に比べて根元の強度が向上する。)
(5) 本発明の型構造は図5に示すような型割となり、くいきりで対応可能となりスライド型を用いない簡単な構造となった。符号Kは型抜きの方向、符号Lは食いきり部である。
【0038】
[別実施形態]
前記シートベルトホルダ30は、アッパートリム10の下端部の意匠面側に一体に形成されて、ロアトリム20の意匠面側の保持面に対向していてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 車体パネル(サイドボディパネル)
2 内装部品(内装トリム)
3 シートベルト
10 上側内装部品(アッパートリム)
13 固定部(クリップ座)
15 見切り部(上側内装部品の見切り部)
17 保持面
17T 凸部
20 下側内装部品(ロアトリム)
20M 内装部品の意匠面(ロアトリムの意匠面)
21 段差部
21A 上側の段差面
21B 下側の段差面
21C 接続面
25 見切り部(下側内装部品のの見切り部)
30 シートベルトホルダ
30K シートベルトホルダの基端部
33 当接部(当接片)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体パネルに取り付けられる上側内装部品と下側内装部品とで構成された上下2分割構造の内装部品の意匠面側に、シートベルトを係合保持するシートベルトホルダが設けられているシートベルトの保持構造であって、
前記シートベルトホルダは、互いに連結される前記上側内装部品の下端部と前記下側内装部品の上端部とのいずれか一方に一体に形成されて、前記いずれか一方の見切り部から突出するとともに、いずれか他方の意匠面側の保持面に対向し、
前記シートベルトを前記シートベルトホルダと前記保持面の間に挿入して前記シートベルトホルダに係合させるように構成されているシートベルトの保持構造。
【請求項2】
前記上側内装部品の下端部と下側内装部品の上端部とのいずれか他方の前記保持面の裏側に、前記車体パネルに固定される固定部が設けられている請求項1記載のシートベルトの保持構造。
【請求項3】
前記シートベルトホルダの基端部の裏側の面に、前記固定部に当接する当接部が突設されている請求項2記載のシートベルトの保持構造。
【請求項4】
前記シートベルトホルダと共に前記シートベルトを挟持する凸部が前記保持面に突設されている請求項1〜3のいずれか一つに記載のシートベルトの保持構造。
【請求項5】
前記下側内装部品の上端部に上下方向の段差部が形成され、
前記シートベルトホルダは前記段差部に設けられて、前記段差部の上側段差面と下側段差面を連結する接続面の外方側に突出している請求項1〜4のいずれか一つに記載のシートベルトの保持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−121396(P2012−121396A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272319(P2010−272319)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】