ジョブ実行システム、画像処理装置、ジョブ実行方法及びジョブ実行プログラム
【課題】端末装置から画像処理装置に対して発行したジョブを画像処理装置で実行するためのジョブの設定項目に対する設定値の設定を、画像処理装置側で行うことができるジョブ実行システム等を提供する。
【解決手段】端末装置2は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段を備える。画像処理装置1は、受信手段により受信されたジョブについての設定項目のうち、設定値が未確定の設定項目が存在しているか否かが判定手段により判定され、存在していると判定された場合に、ジョブ実行手段によるジョブの実行が保留され、設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面が表示手段に表示される。
【解決手段】端末装置2は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段を備える。画像処理装置1は、受信手段により受信されたジョブについての設定項目のうち、設定値が未確定の設定項目が存在しているか否かが判定手段により判定され、存在していると判定された場合に、ジョブ実行手段によるジョブの実行が保留され、設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面が表示手段に表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システム、該システムに好適に用いることができる画像処理装置、ジョブ実行方法及び前記画像処理装置のコンピュータにジョブ実行処理を実行させるためのジョブ実行プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなジョブ実行システムでは、ユーザが端末装置によりジョブの設定値を設定し画像処理装置に対してジョブを発行することが、従来より一般に行われている。
【0003】
例えば、端末装置で作成した文書等を画像処理装置としての画像形成装置で印刷する場合、端末装置にインストールされたプリンタドライバの設定画面により用紙、用紙の向き、給紙口、部数などの各印刷設定項目毎に設定値を設定し、これらの設定値と文書データとを含む印刷ジョブを画像形成装置に送信する。一方、印刷ジョブを受信した画像形成装置は、前記設定値に従って文書データを印刷する。
【0004】
ところで、プリンタドライバの設定画面において設定項目に設定値を設定する場合、従来では、その設定項目についてまず設定値を設定するかしないかを決定し、設定する場合は、明確に設定値を入力する必要があった。このようにして設定された設定値はユーザの意思と解釈され、画像形成装置は丸め込み処理(例えばステープル処理を指定したがステープル処理が不可能であるときはその処理を行わないようにする処理)等の一部の例外を除き、前記設定された設定値でジョブが実行されるものであった。
【0005】
なお、特許文献1及び特許文献2には、画像形成装置に印刷用紙である封筒が正しくセットされているかどうかをセンサによって検出する技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、ファクシミリのヘッダー情報の一部が入力されない場合、送信を保留して利用者に入力を促す技術が開示されている。
【特許文献1】特開平5−92841号公報
【特許文献2】特開平5−178469号公報
【特許文献3】特開平6−318993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、設定項目について設定値を設定する場合、明確に設定値を入力しなければならない従来の技術では、次のような課題があった。
【0008】
即ち、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像形成装置に出向いて発覚するトラブルが存在する場合、このようなトラブルを回避できないという課題があった。
【0009】
例えば、手差トレーにセットした封筒のフラップの位置やフラップの開閉状態を間違って設定した場合などである。
【0010】
このような場合、従来では、正しい設定を行うためには、端末装置側での設定を再度やり直さなければならず、不便であり、使い勝手が良くなかった。このため、端末装置から画像処理装置に対して発行したジョブの設定項目に対する設定を、画像処理装置側で行うことができる技術の開発が望まれていた。
【0011】
なお、前述した特許文献1〜3に記載された技術は、端末装置と画像処理装置間で発生する上記のような課題に対して、解決策を提供しうるものではなかった。
【0012】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、端末装置から画像処理装置に対して発行したジョブを画像処理装置で実行するためのジョブの設定項目に対する設定値の設定を、画像処理装置側で行うことができるジョブ実行システムを提供し、さらには該システムに好適に用いることができる画像処理装置、ジョブ実行方法、及び前記画像処理装置のコンピュータにジョブ実行処理を実行させるためのジョブ実行プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムであって、前記端末装置は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段と、を備え、前記画像処理装置は、前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、前記受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、表示手段と、前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とするジョブ実行システム。
(2)前記端末装置の受付手段は、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信手段は、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する前項1に記載のジョブ実行システム。
(3)前記画像処理装置は、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定する特定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項1または2に記載のジョブ実行システム。
(4)前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項1ないし3のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(5)前記画像処理装置の制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる前項1〜4のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(6)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項1〜5のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(7)端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、前記受信手段により受信されたジョブを、前記ジョブ実行手段で実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、表示手段と、前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(8)ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定手段と、を備え、前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項7に記載の画像処理装置。
(9)ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項7または8に記載の画像処理装置。
(10)前記制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる前項7〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
(11)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項7〜10のいずれかに記載の画像処理装置。
(12)画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムで実行されるジョブ実行方法であって、前記端末装置は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信ステップと、を実施し、前記画像処理装置は、前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を実施することを特徴とするジョブ実行方法。
(13)前記端末装置の受付ステップでは、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信ステップでは、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する前項12に記載のジョブ実行方法。
(14)前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定するステップと、を実施し、前記判定ステップでは、前記特定ステップにより設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項12または13に記載のジョブ実行方法。
(15)前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項12ないし14のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(16)前記画像処理装置の制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行ステップにおいてジョブを実行させる前項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(17)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(18)端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを、前記ジョブ実行ステップにおいて実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定するステップと、前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのジョブ実行プログラム。
(19)前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その内容を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定ステップと、をさらにコンピュータに実行させ、前記判定ステップでは、前記特定ステップにおいて設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する処理をコンピュータに実行させる前項18に記載のジョブ実行プログラム。
(20)ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する処理をコンピュータに実行させる前項18または19に記載のジョブ実行プログラム。
(21)前記制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる処理をコンピュータに実行させる前項18〜20のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
(22)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項18〜21のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【発明の効果】
【0014】
前項(1)に記載の発明によれば、画像処理装置の受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目のうち、設定値が未確定の設定項目が存在しているか否かが判定手段により判定され、存在していると判定された場合に、ジョブ実行手段によるジョブの実行が保留され、設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面が、表示手段に表示される。
【0015】
つまり、端末装置のユーザは、ジョブについての前記設定項目のうち、画像処理装置側で設定値を設定することを希望する項目については、画像処理装置が前記設定項目を設定値未確定と判断できる状態にして、ジョブを端末装置から画像処理装置に送信すれば、その設定項目に設定値を設定するための設定画面を画像処理装置の表示手段に表示させることができ、画像処理装置側で設定値を設定することができる。従って、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0016】
前項(2)に記載の発明によれば、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置による設定時に未確定の設定を行えば良く、画像処理装置によるジョブの実行前に、前記未確定の設定項目についての設定値の設定を画像処理装置側で行う機会を、ユーザに確実に保証することができる。
【0017】
前項(3)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定を忘れた設定項目が存在しても、画像処理装置のデフォルト値が自動的に割り当てられる。従って、確実にジョブを実行することができる。
【0018】
前項(4)に記載の発明によれば、前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置での設定値を未設定のままにしておくことで、その設定項目について、画像処理装置で設定の機会が与えられる。
【0019】
前項(5)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブが実行される。
【0020】
前項(6)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、画像処理装置で設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる。
【0021】
前項(7)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善した画像処理装置となしうる。
【0022】
前項(8)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、デフォルト値を自動的に割り当てて、確実にジョブを実行することができる画像処理装置となしうる。
【0023】
前項(9)に記載の発明によれば、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、端末装置による設定が未設定である設定項目について、設定の機会をユーザに与えることができる画像処理装置となしうる。
【0024】
前項(10)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブを実行する画像処理装置となしうる。
【0025】
前項(11)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる画像処理装置となしうる。
【0026】
前項(12)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で設定値の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0027】
前項(13)に記載の発明によれば、画像処理装置によるジョブの実行前に、前記未確定の設定項目についての設定値の設定を画像処理装置側で行う機会を、ユーザに確実に保証することができる。
【0028】
前項(14)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、画像処理装置のデフォルト値が自動的に割り当てられ、確実にジョブを実行することができる。
【0029】
前項(15)に記載の発明によれば、前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置での設定値を未設定のままにしておくことで、その設定項目について、画像処理装置での設定の機会が与えられる。
【0030】
前項(16)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブが実行される。
【0031】
前項(17)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、画像処理装置で設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる。
【0032】
前項(18)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消できる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0033】
前項(19)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされ、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、デフォルト値を自動的に割り当てて、確実にジョブを実行することができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0034】
前項(20)に記載の発明によれば、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、端末装置での設定値が未設定である設定項目について、設定値を設定する機会をユーザに与えることができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0035】
前項(21)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザ二より設定された設定値の確定後に、ジョブを実行する画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0036】
前項(22)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
次に、この発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0038】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられたジョブ実行システムの一例を示すブロック図である。
【0039】
このシステムは、画像処理装置1とユーザによって所有される複数の端末装置2を備え、これら画像処理装置1と端末装置2とがLAN(Local Area Network)等のネットワーク3を介して接続されている。
【0040】
前記画像処理装置1は、端末装置2から発行されたジョブを実行するものであり、この実施形態では、画像処理装置1として、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能等を有する多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)が用いられている。以下、画像処理装置1をMFP1と記すこともある。
【0041】
なお、本実施形態では、画像処理装置としてMFPを例示するが、プリンタやファクシミリ等の他の画像処理装置であっても良い。
【0042】
また、この実施形態では、端末装置2から発行されるジョブが印刷ジョブである場合を説明するが、ジョブは印刷ジョブに限定されるものではない。
【0043】
図2は、前記MFP1の概略構成を示すブロック図である。
【0044】
図2において、このMFP1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、スキャナ部14と、記憶部15と、プリント部16と、操作パネル17と、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)部18等を備えている。
【0045】
前記CPU11は、MFP1の全体を統括制御する他に、この実施形態では特に、端末装置2から送信されてきた印刷ジョブを実行するための設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在しているかどうかを判定したり、判定結果に基づいて、プリント部16や操作パネル17の表示部172等を制御する。尚、制御の具体的な内容については後述する。
【0046】
前記ROM12は、CPU11の動作プログラム等を格納するメモリである。
【0047】
前記RAM13は、CPU11が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリである。
【0048】
前記スキャナ部14は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、電子データである画像データを出力するものである。
【0049】
前記記憶部15は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶媒体により構成されている。この記憶部15には、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データや、端末装置2から送信されてきたデータ等が保存される他、この実施形態では、印刷ジョブの各印刷設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されており、これらのデフォルト値も記憶部15に記憶されている。なお、前記デフォルト値は必ずしも必要なものではなく、デフォルト値は設定されていなくても良い。
【0050】
前記プリント部16は、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データや端末装置2から送信されたプリントデータ等を、設定値に従って印刷するものであり、ジョブ実行部として機能する。
【0051】
前記操作パネル17は、各種入力操作等のために使用されるものであり、テンキー、スタートキー、ステップキー等を備えたキー入力部171と、MFP1の動作状態や各種画面、ユーザに対するメッセージ等を表示する液晶タッチパネル等からなる表示部172を備えている。
【0052】
前記ネットワークインターフェース部18は、ネットワーク3上の端末装置2や、その他の外部機器との間での通信を制御するものである。
【0053】
図3は、前記端末装置2の構成を示すブロック図である。この実施形態では、端末装置2はパーソナルコンピュータによって構成されている。
【0054】
図2に示すように、端末装置2は、CPU21、ROM22、RAM23、表示装置24、記憶部25、キー入力部26、マウス27、通信インターフェース(通信I/F)部28等を備え、システムバス29を介して互いに接続されている。
【0055】
CPU21は、ROM22や記憶部25等に格納されているプログラムを実行することにより、端末装置2の全体を統括的に制御する。この実施形態では、特に、印刷ジョブを設定するためのソフトウェアであるプリンタドライバに基づいて、印刷設定画面を表示装置24に表示し、ユーザによる各印刷設定項目についての設定値の設定を受け付けると共に、プリンタ言語に変換された印刷対象データ及び設定値を含む印刷ジョブを、MFP1に送信する。
【0056】
ROM22は、CPU21が実行するためのプログラムやその他のデータを保存する記憶媒体である。
【0057】
RAM23は、CPU21が動作用プログラムに従って動作する際の作業領域を提供する記憶媒体である。
【0058】
表示装置24は、CRTや液晶表示装置等からなり、各種のメッセージ及び前述した印刷設定画面等を表示したり、ユーザの作成文書等を表示したりする。
【0059】
記憶部25は、ハードディスク等の記憶媒体からなり、各種のアプリケーションプログラムやデータ等を保存する。
【0060】
キー入力部26及びマウス27は、ユーザによる入力操作に用いられる。
【0061】
通信インターフェース部(通信I/F)28は、MFP1や他の外部機器との間で、ネットワーク3を介して、データの送受信を行う通信部として機能する。
【0062】
この実施形態では、MFP1が端末装置2から印刷ジョブを受信すると、MFP1は印刷ジョブを実行するための設定値が設定される各印刷設定項目の中に、設定値が未確定の印刷設定項目が存在するか否かを判定し、存在すると判定された場合はプリント部16による印刷を保留して、前記設定値未確定の印刷設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を、操作パネル部17の表示部172に表示する。
【0063】
上記ジョブ実行システムの動作の概要を以下に説明する。なお、以下の例では、フラップ付の封筒に、端末装置2から送信されたプリントデータを印刷する場合について説明する。
【0064】
MFP1の記憶部15には、用紙種類、封筒のフラップ位置、フラップ開閉状態等の設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶されている。
【0065】
これらデフォルト値は、端末装置2から送信された設定項目が未設定の場合、換言すれば端末装置2で発行されたジョブに含まれるプリンタ言語の中に、各設定項目の設定値または設定値が未確定であることの設定が存在しない場合に有効とし、プリンタ言語の中に各設定項目の設定値または設定値が未確定であることの設定が存在する場合は、それらの設定値または設定が有効となる。
【0066】
端末装置2には前述したように、プリンタドライバがインストールされており、図4に示すような印刷設定画面D1において、ユーザは、各印刷設定項目に対して設定値を設定することが可能である。印刷設定項目には例えば「用紙種類」201があり、「用紙種類」201に「封筒」202が設定された場合に、さらに封筒のフラップ位置、フラップ開閉状態の設定項目203、204に、設定値を設定可能となされている。
【0067】
ユーザが封筒に印刷したい場合、印刷設定項目「用紙種類」201に「封筒」202を設定し、印刷指示を行う。ただし、ユーザが印刷する封筒のフラップの位置や開閉状態に明確な要求がある場合は、ユーザは印刷したい封筒がどのようなものかを、設定項目「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204に対して設定値を設定しておく。例えば図4の印刷設定画面D1では、「フラップの位置」203については設定値「上」205が、「フラップの開閉」204については設定値「開」206がそれぞれ設定されている。なお、印刷設定画面D1中には設定内容がプレビュー画面dにて表示されている。
【0068】
図4に示したような設定がなされた印刷ジョブがMFP1へ送信された場合、MFP1は指定されたフラップの位置、フラップの開閉状態に合致した封筒があらかじめ給紙口にセットされていればその封筒を給紙し、印刷処理を行う。もし給紙口にそのような封筒がセットされていない場合は、MFP1はユーザにそのような封筒をセットするよう促すために、操作パネル部17の表示部172に適切なメッセージを表示する。
【0069】
ユーザがMFP1の指示に従い封筒をセットした場合、MFP1は給紙を行い印刷処理を実行する。
【0070】
ユーザが封筒に印刷したいものの、フラップの位置、フラップの開閉状態についてはMFP1で設定されているデフォルト値を使用すればよいと考えている場合、フラップの位置、フラップの開閉状態については、設定を行うことなく未設定のまま印刷指示を行う。この場合の印刷設定画面D2を図5に示す。図5の画面では、「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204の設定項目についてはグレーアウト(図5ではハッチング)で表示され、設定がなされないことが示される。
【0071】
MFP1は用紙種類については明確に「封筒」という指定はあるが、フラップの位置、開閉状態については未設定である印刷ジョブを受け取ることになる。その場合、用紙種類については、記憶部15から呼び出されたデフォルト値(例えばA4)を、端末装置2で設定した用紙種類(本実施形態では封筒)に書き換える。つまり、端末装置2側での設定値が有効となる。
【0072】
一方、フラップの位置、フラップの開閉状態については端末装置2では未設定であるので、MFP1が有しているデフォルト値を上書きされない(書き換えられない)ため、MFP1のデフォルト値が有効となる。
【0073】
こうして、端末装置2で設定値が設定された設定項目については、その設定値が有効とされ、端末装置2での設定値が未設定である設定項目については、MFP1のデフォルト値が有効とされることにより、各設定項目について設定値が特定され、特定された設定値で印刷が行われることになる。
【0074】
この実施形態では、プリンタドライバによる印刷設定項目に、「未確定」という設定を行うことができるものとなされている。ユーザが、封筒に印刷したいが、封筒のフラップの位置、フラップの開閉状態についてはMFP1で設定を行いたい場合、端末装置2の印刷設定画面において、「フラップの位置」、「フラップの開閉」の設定項目について、それぞれ「未確定」を選択する。図6に、ユーザが「用紙種類」201について「封筒」202を設定し、「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204については「未確定」207、208を設定した場合のプリンタドライバによる印刷設定画面D3を示す。この設定が図示しない確定ボタンの操作により受け付けられ確定されると、プリンタドライバは用紙サイズ=封筒、フラップの位置=未確定、フラップの開閉=未確定を、MFP1で理解できるプリント言語に変換し、印刷ジョブをMFP1に送信する。変換したプリント言語の例を図7に示す。
【0075】
MFP1は受信した印刷ジョブに含まれるプリンタ言語を解釈し、印刷設定項目についての設定が、「用紙種類=封筒、フラップの位置=未確定、フラップの開閉=未確定」であることを理解する。
【0076】
MFP1は、受信したプリンタ言語を解釈し、各設定項目に設定値の設定または設定値未確定の設定がなされている場合は、MFP1で予め設定されているデフォルト値に、ジョブに含まれる設定内容を上書きする。従って、端末装置2により具体的な設定値が設定されている場合は、その設定値が上書きされ、「未確定」が設定されている場合は、「未確定」が上書きされる。また、端末装置2で未設定の項目については、前述したように、デフォルト値が有効となる。このため、端末装置2で設定値未設定の設定項目について、MFP1のデフォルト値として「未確定」が設定されている場合は、「未確定」が有効となる。
【0077】
こうして、印刷ジョブの各印刷設定項目についての設定を特定した後、MFP1は、特定された印刷設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が存在するか否かを判定する。
【0078】
印刷設定項目の中に「未確定」の設定項目が存在しなければ、設定された設定値に従って、印刷動作を開始する。印刷設定項目の中に「未確定」が設定された設定項目が存在している場合は、印刷を保留する。そして、操作パネル部17の表示部172に、図8に示すように、例えば「フラップの位置」及び「フラップの開閉」の各項目について設定値が未確定であることを示すメッセージ101とともに、「フラップの位置」ボタン102及び「フラップの開閉」ボタン103が表示された設定画面D4を表示する。
【0079】
図8に示された設定画面D4において、ユーザが「フラップの位置」ボタン102を押すと、「フラップの位置」について設定値を設定するための図9に示される設定画面D5に遷移し、ユーザは「左」「右」「上」「下」の各設定値104〜107を選択できるものとなされている。なお、図9の設定画面D5において、「キャンセル」ボタン108が押されると、図8の画面D4に戻り、「OK」ボタン109が押されると、「フラップの開閉」の設定項目について設定値が未確定であることを示すメッセージ101とともに「フラップの開閉」ボタン103が表示された、図10に示す画面D6に遷移する。
【0080】
図10の設定画面D6において、「フラップの開閉」ボタン103が押されると、図11の「フラップの開閉」についての設定値を設定するための設定画面D7に遷移し、ユーザは「開」「閉」の各設定値110、111を選択できるものとなされている。
【0081】
図11の設定画面D7において、「キャンセル」ボタン112が押されると、図10の画面D6に戻り、「OK」ボタン113が押されると、印刷が開始される。
【0082】
このように、ユーザが、ジョブについての前記設定項目のうち、MFP1側で設定値を設定することを希望する項目については、端末装置2で「未確定」を設定しておくことにより、その設定項目に設定値を設定するための設定画面を、MFP1の表示部172に確実に表示させることができ、ユーザはMFP1側で設定値を設定することができる。従って、ユーザが端末装置2で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、MFP1に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置2による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0083】
また、端末装置2で設定値が未設定である設定項目については、MFP1のデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置2での設定を忘れた設定項目が存在しても、MFP1のデフォルト値が自動的に割り当てられる結果、確実にジョブを実行することができる。
【0084】
なお、MFP1にデフォルト値が設定されていない場合には、印刷ジョブの各設定項目の設定値は、端末装置2で設定された設定値によって規定される。この実施形態では、端末装置2で「未確定」が設定された設定項目については、MFP1はその設定項目を「未確定」の設定項目として判定し、表示部172に設定画面を表示する。また、未設定の設定項目が存在した場合、MFP1はその設定項目をやはり「未確定」の設定項目として判定し、表示部172に設定画面を表示するものとなされている。
【0085】
従って、MFP1で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは「未確定」を設定するか、未設定のままにしておくことで、その設定項目については、MFP1で設定値を設定する機会がユーザに与えられる。
【0086】
ところで、本実施形態のように封筒に印刷を行う場合、封筒は袋状であり、また封筒の中にも材質を含め多種多様なものが存在する。そのため、MFP1の印刷動作としては、通常の紙よりも制御が難しく一般的に紙詰まり(ジャム)などが発生しやすい。それらはフラップの位置やフラップの開閉状態、封筒の給紙方向、給紙口に依存する。
【0087】
そこで、設定値未確定の設定項目についてMFP1が表示部172に設定画面を表示して、ユーザに設定値の設定を行わせる場合に、MFP1は記憶部15に記憶されている図12に示すような過去のジャム履歴情報を表示部172に表示しても良い。
【0088】
ユーザは表示されたジャム履歴情報を参考にして、給紙口、紙の置き方、セットする紙の材質、フラップの位置、フラップの開閉状態等について設定値を設定する。
【0089】
また、通常、ユーザは印刷したい封筒の材質、フラップの位置、フラップの開閉状態をある程度想定している場合が多い。このため、設定値未確定の設定項目への設定値をユーザに設定させたあと、MFP1が過去のジャム履歴情報をもとに、セットすべき給紙口、セットする方向、表裏どちらを上にするか等を判断し、変更した方がよい場合には、その旨を表示部172に表示してユーザに知らせる構成としても良い。
【0090】
このように、過去のトラブル情報を参照することで、今回の印刷でのトラブルを回避する可能性を高めることができる。
【0091】
また、MFP1が未確定の設定項目の有無を判定し、未確定の設定項目についての設定画面を表示部172に表示した後、一定時間ユーザによる操作がなされなかった場合は、他のユーザによるMFP1の使用を妨げないように、ユーザによる設定を待つことなく、MFP1がデフォルト値を有している場合はそのデフォルト値を適用して、印刷処理を開始しても良い。また、一旦記憶部15等にジョブを退避させ、次のユーザの印刷要求を先に実行しても良い。この場合、一旦記憶部15に退避させられたジョブを、ユーザが呼び出して、未確定の設定項目を再度設定できるようにすればよい。
【0092】
また、MFP1がデフォルトの設定値を有していない場合、一定時間ユーザによる設定がなされなかったジョブは、一旦記憶部15等に退避させても良いし、消去しても良い。
【0093】
また、MFP1が設定値未確定の設定項目についての設定画面を表示部172に表示する時に、図13の画面D8に示すように、既に端末装置2側で設定値が設定された設定項目(図13の例では「給紙口」122)をも設定値(「手差しトレイ」125)と共に表示し、設定値が既に設定されている前記設定項目についても、設定値を変更可能に構成しても良い。
【0094】
図13の例では、設定項目「給紙口」を示す「給紙口」ボタン122が押されると、図14の画面D9に遷移し、ユーザは設定値として「手差しトレイ」128または「カセット1」129を選択可能となされている。
【0095】
図14の画面D9で「キャンセルボタン」130が押されると図13の画面D8に戻り、例えば「カセット1」129を選択して「OK」ボタンが押されると、設定が確定され、図15の設定画面D10に遷移する。図15の設定画面D10では、設定項目「給紙口」122の設定値が「カセット1」133に変更になっている。「スタートボタン」を押すことで、印刷が開始される。
【0096】
また、MFP1が設定値未確定の設定項目の設定画面を表示する際に、設定値設定済みの設定項目が表示された図13の設定画面D8をいきなり表示するのではなく、設定値未確定の設定項目の設定画面をまず表示し、設定値設定済みの設定項目を表示するかどうかをユーザに選択させる選択ボタンを設け、このボタンをユーザが押した時に図13の画面D8を表示させる構成としても良い。
【0097】
このように、設定値が既に確定されている設定項目についても、設定値を変更可能とすることにより、設定値を変更したい事情が生じた場合に、柔軟に対応することができる。
【0098】
また、未確定の設定項目に対する設定値の設定が完了し、ユーザにより印刷が指示されたときに、MFP1は、過去のトラブル履歴(用紙詰まりなど)と照合し、現在の給紙口にセットされている用紙の置き方のまま印刷した場合のトラブル発生確率を計算する構成としても良い。トラブル発生確率が低い、もしくは最適と判断した場合、MFP1は直ちに印刷を行う一方、トラブル発生確率が高い、もしくは他に最適な給紙口や用紙の置き方などがあると判断した場合、表示部172にその旨を表示してユーザに通知し、別の設定で印刷を行わせることを促す構成としても良い。
【0099】
また、以上の実施形態では、封筒の「フラップの位置」や「フラップの開閉」という設定項目が設定値未確定である場合を例示したが、他の設定項目、例えば「給紙口」を「未確定」に設定可能な設定項目としても良い。
【0100】
つまり、ユーザは設定項目「給紙口」の設定値として「未確定」を設定して印刷要求を行う。MFP1は給紙口が「未確定」であることを理解し、印刷動作を開始せず保留し、表示部172に設定画面を表示する。ユーザはMFP1へ出向き、各給紙口にセットされている用紙の状況を目視で確認した後に、前記設定画面において印刷する給紙口を設定する。MFP1は設定された給紙口から給紙を行い印刷を開始する。
【0101】
設定項目「給紙口」に対して「未確定」を設定可能とする有用性は、次のとおりである。即ち、MFP1の給紙カセットが3段とし、それぞれの給紙カセットに対して、「用紙サイズ=A4」、「用紙種類=両面印刷可能紙」が設定されているとする。ただし給紙カセット1にはA4サイズであるが、設定値に反して裏紙が入っており、給紙カセット2、3には設定値どおりの用紙が入っているとする。
【0102】
ユーザが端末装置2のプリンタドライバによる印刷設定画面上で、用紙サイズ=A4で両面印刷を指定したとする。その設定値を受けたMFP1は給紙カセット1から給紙を開始するが、実際に入っている紙は裏紙であるため、ユーザが満足する結果が得られない。
【0103】
ユーザが端末装置2の設定画面上で、「用紙サイズ=A4」、「給紙口=未確定」を設定し両面印刷を指定すれば、MFP1は印刷動作を保留し、「給紙口」に対する設定値の設定画面を表示部172に表示する。ユーザはMFP1の給紙カセットに実際に収容されてい用紙をそれぞれ目視で確認した後に、設定値を選択する。この例では、ユーザは「給紙口=カセット2もしくは3」を選択することになる。
【0104】
このように、設定項目「給紙口」に対して「未確定」の設定を認めることで、MFP1で設定されている情報と実際の状況が一致していない場合でも、これに対応することができ、ユーザが満足する印刷結果を得ることができる。
【0105】
また、給紙口だけでなく、設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」についても「未確定」を設定可能としてもよい。つまり、ユーザは「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」を設定して印刷要求を行う。MFPは設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」が「未確定」であることを検出し、印刷動作を保留し、「用紙サイズ」または「用紙種類」についての設定値の設定画面を表示部172に表示する。ユーザはMFP1の給紙口(給紙カセット)にセットされている用紙の状況、およびMFP1の動作モード、ストックされている用紙の状況等を目視で確認した後に、設定値を設定する。MFP1は設定された用紙サイズまたは用紙種類をもつ給紙口から給紙を行い、印刷を開始する。
【0106】
設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」を設定可能とする有用性は、次のとおりである。即ち、ユーザが、できれば特別なサイズまたは種類の用紙に印刷を行いたいが絶対的ではない要求を持っているとする。また、特別なサイズまたは種類の用紙に印刷するためには、MFP1は特別なモードで動作する必要があり、またその特別な動作モードの設定はユーザに容易ではないとする。その場合、ユーザは「用紙サイズ=未確定」または「用紙種類=未確定」を端末装置2の設定画面で設定し、印刷要求を行う。MFP1は印刷動作を保留し、「用紙サイズ」または「用紙種類」に対する設定値の設定画面を表示部172に表示する。
【0107】
ユーザは現在の動作モード(状況)を確認し、既に特別なモードであれば所望の用紙サイズを設定する。もし通常のモードでかつ特別なモード(状況)に変更するには困難な場合は、通常のサイズまたは種類を設定する。
【0108】
このように、「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」の設定を認めることで、ユーザはMFP1のモードが端末装置2からの印刷要求時に分からない場合でも、印刷要求を出し、MFP1のモードの確認後に用紙サイズとして適正な設定値を設定することができ、ユーザの満足する印刷結果を得ることができる。
【0109】
図16は、MFP1が行う動作を示すフローチャートである。この動作は、MFP1のCPU11がROM12等の記録媒体に記録されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0110】
ステップS01で、端末装置2から印刷ジョブの要求があるのを待つ。印刷ジョブの要求があると(ステップS01でYES)、ステップS02で、デフォルト値が設定されているかどうかを判断する。デフォルト値が設定されていれば(ステップS02でYES)、ステップS03で、記憶部15からデフォルト値を呼び出す。
【0111】
次いで、ステップS04で、ジョブの受信処理を行い、ステップS05で、受信データから、各印刷設定項目についての設定値を抽出した後、ステップS06で、抽出した設定値を前記呼び出したデフォルト値に対して上書きする。
【0112】
次に、ステップS07で、受信が終了したかどうかを判断し、受信が終了していなければ(ステップS07でNO)、ステップS04に戻り、ステップS04〜S07を繰り返す。受信が終了すると(ステップS07でYES)、ステップS08で、デフォルト値に受信した設定値を上書きした結果により特定されたジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が有るかどうかを判断する。
【0113】
「未確定」が設定された設定項目がなければ(ステップS08でNO)、設定項目について全て設定値が確定しているから、ステップS11で印刷処理を行う。
【0114】
「未確定」が設定された設定項目があれば(ステップS08でYES)、設定項目についての設定値をユーザに設定させるため、操作パネル部17の表示部172に設定画面を表示し、ステップS10で、未確定設定項目の設定値が確定したかどうかを判断する。
【0115】
確定しなければ(ステップS10でNO)、ステップS09に戻って設定画面の表示を持続し、未確定設定項目の設定値が確定すれば(ステップS10でYES)、ステップS11で、印刷処理を行う。
【0116】
一方、ステップS02で、MFP1にデフォルト値が設定されていない場合は(ステップS02でNO)、ステップS12で、印刷ジョブを受信し、ステップS13で受信が終了したかどうかを判断する。
【0117】
受信が終了しなければ(ステップS13でNO)、ステップS12に戻って受信を継続する。受信が終了すると(ステップS13でYES)、ステップS14で、受信したジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が有るかどうかを判断する。
【0118】
「未確定」が設定された設定項目がなければ(ステップS14でNO)、ステップS15で、受信したジョブの設定項目の中に、設定値が未設定の設定項目が有るかどうかを判断する。設定値が未設定の設定項目が有れば(ステップS15でYES)、ステップS16に進む。また、ステップS14で、受信したジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目がある場合も(ステップS14でYES)、ステップS16に進む。
【0119】
ステップS16では、未確定設定項目の設定値をユーザに設定させるため、操作パネル部17の表示部172に設定画面を表示し、ステップS17で、設定値が確定したかどうかを判断する。
【0120】
確定しなければ(ステップS17でNO)、ステップS16に戻って設定画面の表示を持続し、未確定項目の設定値が確定すれば(ステップS17でYES)、ステップS11で、印刷処理を行う。なお、ステップS15において、受信したジョブの設定項目の中に、設定値が未設定の設定項目がない場合も(ステップS15でNO)、設定値未確定の設定項目は存在しないから、ステップS11で印刷処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられたジョブ実行システムの一例を示すブロック図である。
【図2】MFPの概略構成を示すブロック図である。
【図3】端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】端末装置に表示された印刷設定画面の一例を示す図である。
【図5】端末装置に表示された印刷設定画面の他の例を示す図である。
【図6】端末装置に表示された、設定項目に「未確定」を設定した場合の印刷設定画面を示す図である。
【図7】「未確定」が設定された設定項目をプリンタ言語に変換した状態を示す図である。
【図8】MFPの表示部に表示された設定画面を示すフローチャートである。
【図9】図8の設定画面において、「フラップの位置」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図10】図9の画面において、「OK」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図11】図10の画面において、「フラップの開閉」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図12】過去のジャム履歴情報を示す図である。
【図13】設定値未確定の設定項目とともに既に設定値が設定された設定項目が表示された設定画面を示す図である。
【図14】図13の画面において、「給紙口」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図15】図14の画面において、「カセット1」ボタンを選択して「OK」ボタンが押されたときに遷移する図である。
【図16】MFPが行う動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
1 MFP(画像処理装置)
2 端末装置
3 ネットワーク
11 CPU
12 ROM
15 記憶部
16 プリント部
17 操作パネル部
172 表示部
18 ネットワークインターフェース部
21 CPU
24 表示装置
25 記憶部
28 通信インターフェース
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システム、該システムに好適に用いることができる画像処理装置、ジョブ実行方法及び前記画像処理装置のコンピュータにジョブ実行処理を実行させるためのジョブ実行プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記のようなジョブ実行システムでは、ユーザが端末装置によりジョブの設定値を設定し画像処理装置に対してジョブを発行することが、従来より一般に行われている。
【0003】
例えば、端末装置で作成した文書等を画像処理装置としての画像形成装置で印刷する場合、端末装置にインストールされたプリンタドライバの設定画面により用紙、用紙の向き、給紙口、部数などの各印刷設定項目毎に設定値を設定し、これらの設定値と文書データとを含む印刷ジョブを画像形成装置に送信する。一方、印刷ジョブを受信した画像形成装置は、前記設定値に従って文書データを印刷する。
【0004】
ところで、プリンタドライバの設定画面において設定項目に設定値を設定する場合、従来では、その設定項目についてまず設定値を設定するかしないかを決定し、設定する場合は、明確に設定値を入力する必要があった。このようにして設定された設定値はユーザの意思と解釈され、画像形成装置は丸め込み処理(例えばステープル処理を指定したがステープル処理が不可能であるときはその処理を行わないようにする処理)等の一部の例外を除き、前記設定された設定値でジョブが実行されるものであった。
【0005】
なお、特許文献1及び特許文献2には、画像形成装置に印刷用紙である封筒が正しくセットされているかどうかをセンサによって検出する技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、ファクシミリのヘッダー情報の一部が入力されない場合、送信を保留して利用者に入力を促す技術が開示されている。
【特許文献1】特開平5−92841号公報
【特許文献2】特開平5−178469号公報
【特許文献3】特開平6−318993号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、設定項目について設定値を設定する場合、明確に設定値を入力しなければならない従来の技術では、次のような課題があった。
【0008】
即ち、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像形成装置に出向いて発覚するトラブルが存在する場合、このようなトラブルを回避できないという課題があった。
【0009】
例えば、手差トレーにセットした封筒のフラップの位置やフラップの開閉状態を間違って設定した場合などである。
【0010】
このような場合、従来では、正しい設定を行うためには、端末装置側での設定を再度やり直さなければならず、不便であり、使い勝手が良くなかった。このため、端末装置から画像処理装置に対して発行したジョブの設定項目に対する設定を、画像処理装置側で行うことができる技術の開発が望まれていた。
【0011】
なお、前述した特許文献1〜3に記載された技術は、端末装置と画像処理装置間で発生する上記のような課題に対して、解決策を提供しうるものではなかった。
【0012】
この発明は、このような技術的背景に鑑みてなされたものであって、端末装置から画像処理装置に対して発行したジョブを画像処理装置で実行するためのジョブの設定項目に対する設定値の設定を、画像処理装置側で行うことができるジョブ実行システムを提供し、さらには該システムに好適に用いることができる画像処理装置、ジョブ実行方法、及び前記画像処理装置のコンピュータにジョブ実行処理を実行させるためのジョブ実行プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムであって、前記端末装置は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、前記受付手段により受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段と、を備え、前記画像処理装置は、前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、前記受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、表示手段と、前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とするジョブ実行システム。
(2)前記端末装置の受付手段は、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信手段は、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する前項1に記載のジョブ実行システム。
(3)前記画像処理装置は、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定する特定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項1または2に記載のジョブ実行システム。
(4)前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項1ないし3のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(5)前記画像処理装置の制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる前項1〜4のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(6)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項1〜5のいずれかに記載のジョブ実行システム。
(7)端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、前記受信手段により受信されたジョブを、前記ジョブ実行手段で実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、表示手段と、前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備えたことを特徴とする画像処理装置。
(8)ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定手段と、を備え、前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項7に記載の画像処理装置。
(9)ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項7または8に記載の画像処理装置。
(10)前記制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる前項7〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
(11)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項7〜10のいずれかに記載の画像処理装置。
(12)画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムで実行されるジョブ実行方法であって、前記端末装置は、1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付ステップと、前記受付ステップにおいて受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信ステップと、を実施し、前記画像処理装置は、前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を実施することを特徴とするジョブ実行方法。
(13)前記端末装置の受付ステップでは、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信ステップでは、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する前項12に記載のジョブ実行方法。
(14)前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定するステップと、を実施し、前記判定ステップでは、前記特定ステップにより設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する前項12または13に記載のジョブ実行方法。
(15)前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する前項12ないし14のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(16)前記画像処理装置の制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行ステップにおいてジョブを実行させる前項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(17)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
(18)端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、前記受信ステップにおいて受信されたジョブを、前記ジョブ実行ステップにおいて実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定するステップと、前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのジョブ実行プログラム。
(19)前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その内容を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定ステップと、をさらにコンピュータに実行させ、前記判定ステップでは、前記特定ステップにおいて設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する処理をコンピュータに実行させる前項18に記載のジョブ実行プログラム。
(20)ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する処理をコンピュータに実行させる前項18または19に記載のジョブ実行プログラム。
(21)前記制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる処理をコンピュータに実行させる前項18〜20のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
(22)前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である前項18〜21のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【発明の効果】
【0014】
前項(1)に記載の発明によれば、画像処理装置の受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目のうち、設定値が未確定の設定項目が存在しているか否かが判定手段により判定され、存在していると判定された場合に、ジョブ実行手段によるジョブの実行が保留され、設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面が、表示手段に表示される。
【0015】
つまり、端末装置のユーザは、ジョブについての前記設定項目のうち、画像処理装置側で設定値を設定することを希望する項目については、画像処理装置が前記設定項目を設定値未確定と判断できる状態にして、ジョブを端末装置から画像処理装置に送信すれば、その設定項目に設定値を設定するための設定画面を画像処理装置の表示手段に表示させることができ、画像処理装置側で設定値を設定することができる。従って、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0016】
前項(2)に記載の発明によれば、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置による設定時に未確定の設定を行えば良く、画像処理装置によるジョブの実行前に、前記未確定の設定項目についての設定値の設定を画像処理装置側で行う機会を、ユーザに確実に保証することができる。
【0017】
前項(3)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定を忘れた設定項目が存在しても、画像処理装置のデフォルト値が自動的に割り当てられる。従って、確実にジョブを実行することができる。
【0018】
前項(4)に記載の発明によれば、前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置での設定値を未設定のままにしておくことで、その設定項目について、画像処理装置で設定の機会が与えられる。
【0019】
前項(5)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブが実行される。
【0020】
前項(6)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、画像処理装置で設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる。
【0021】
前項(7)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善した画像処理装置となしうる。
【0022】
前項(8)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、デフォルト値を自動的に割り当てて、確実にジョブを実行することができる画像処理装置となしうる。
【0023】
前項(9)に記載の発明によれば、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、端末装置による設定が未設定である設定項目について、設定の機会をユーザに与えることができる画像処理装置となしうる。
【0024】
前項(10)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブを実行する画像処理装置となしうる。
【0025】
前項(11)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる画像処理装置となしうる。
【0026】
前項(12)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で設定値の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0027】
前項(13)に記載の発明によれば、画像処理装置によるジョブの実行前に、前記未確定の設定項目についての設定値の設定を画像処理装置側で行う機会を、ユーザに確実に保証することができる。
【0028】
前項(14)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、画像処理装置のデフォルト値が自動的に割り当てられ、確実にジョブを実行することができる。
【0029】
前項(15)に記載の発明によれば、前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、画像処理装置で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは端末装置での設定値を未設定のままにしておくことで、その設定項目について、画像処理装置での設定の機会が与えられる。
【0030】
前項(16)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、ジョブが実行される。
【0031】
前項(17)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、画像処理装置で設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる。
【0032】
前項(18)に記載の発明によれば、ユーザが端末装置で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、画像処理装置に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置による設定をやり直すといった不都合を解消できる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0033】
前項(19)に記載の発明によれば、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、画像処理装置で予め設定されているデフォルト値が有効とされ、ユーザが端末装置での設定値の設定を忘れた設定項目が存在しても、デフォルト値を自動的に割り当てて、確実にジョブを実行することができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0034】
前項(20)に記載の発明によれば、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合、端末装置での設定値が未設定である設定項目について、設定値を設定する機会をユーザに与えることができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0035】
前項(21)に記載の発明によれば、未確定の設定項目について、表示手段に表示された設定画面を介してユーザ二より設定された設定値の確定後に、ジョブを実行する画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【0036】
前項(22)に記載の発明によれば、印刷ジョブにおける印刷設定項目について、設定値を設定できる機会をユーザに付与することができる画像処理装置となすための処理を、画像処理装置のコンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
次に、この発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0038】
図1は、この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられたジョブ実行システムの一例を示すブロック図である。
【0039】
このシステムは、画像処理装置1とユーザによって所有される複数の端末装置2を備え、これら画像処理装置1と端末装置2とがLAN(Local Area Network)等のネットワーク3を介して接続されている。
【0040】
前記画像処理装置1は、端末装置2から発行されたジョブを実行するものであり、この実施形態では、画像処理装置1として、コピー機能、プリンタ機能、FAX機能等を有する多機能デジタル画像形成装置であるMFP(Multi Function Peripherals)が用いられている。以下、画像処理装置1をMFP1と記すこともある。
【0041】
なお、本実施形態では、画像処理装置としてMFPを例示するが、プリンタやファクシミリ等の他の画像処理装置であっても良い。
【0042】
また、この実施形態では、端末装置2から発行されるジョブが印刷ジョブである場合を説明するが、ジョブは印刷ジョブに限定されるものではない。
【0043】
図2は、前記MFP1の概略構成を示すブロック図である。
【0044】
図2において、このMFP1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、スキャナ部14と、記憶部15と、プリント部16と、操作パネル17と、ネットワークインターフェース(ネットワークI/F)部18等を備えている。
【0045】
前記CPU11は、MFP1の全体を統括制御する他に、この実施形態では特に、端末装置2から送信されてきた印刷ジョブを実行するための設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在しているかどうかを判定したり、判定結果に基づいて、プリント部16や操作パネル17の表示部172等を制御する。尚、制御の具体的な内容については後述する。
【0046】
前記ROM12は、CPU11の動作プログラム等を格納するメモリである。
【0047】
前記RAM13は、CPU11が動作プログラムに基づいて動作する際の作業領域を提供するメモリである。
【0048】
前記スキャナ部14は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、電子データである画像データを出力するものである。
【0049】
前記記憶部15は、例えばハードディスクドライブ(HDD)などの不揮発性の記憶媒体により構成されている。この記憶部15には、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データや、端末装置2から送信されてきたデータ等が保存される他、この実施形態では、印刷ジョブの各印刷設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されており、これらのデフォルト値も記憶部15に記憶されている。なお、前記デフォルト値は必ずしも必要なものではなく、デフォルト値は設定されていなくても良い。
【0050】
前記プリント部16は、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データや端末装置2から送信されたプリントデータ等を、設定値に従って印刷するものであり、ジョブ実行部として機能する。
【0051】
前記操作パネル17は、各種入力操作等のために使用されるものであり、テンキー、スタートキー、ステップキー等を備えたキー入力部171と、MFP1の動作状態や各種画面、ユーザに対するメッセージ等を表示する液晶タッチパネル等からなる表示部172を備えている。
【0052】
前記ネットワークインターフェース部18は、ネットワーク3上の端末装置2や、その他の外部機器との間での通信を制御するものである。
【0053】
図3は、前記端末装置2の構成を示すブロック図である。この実施形態では、端末装置2はパーソナルコンピュータによって構成されている。
【0054】
図2に示すように、端末装置2は、CPU21、ROM22、RAM23、表示装置24、記憶部25、キー入力部26、マウス27、通信インターフェース(通信I/F)部28等を備え、システムバス29を介して互いに接続されている。
【0055】
CPU21は、ROM22や記憶部25等に格納されているプログラムを実行することにより、端末装置2の全体を統括的に制御する。この実施形態では、特に、印刷ジョブを設定するためのソフトウェアであるプリンタドライバに基づいて、印刷設定画面を表示装置24に表示し、ユーザによる各印刷設定項目についての設定値の設定を受け付けると共に、プリンタ言語に変換された印刷対象データ及び設定値を含む印刷ジョブを、MFP1に送信する。
【0056】
ROM22は、CPU21が実行するためのプログラムやその他のデータを保存する記憶媒体である。
【0057】
RAM23は、CPU21が動作用プログラムに従って動作する際の作業領域を提供する記憶媒体である。
【0058】
表示装置24は、CRTや液晶表示装置等からなり、各種のメッセージ及び前述した印刷設定画面等を表示したり、ユーザの作成文書等を表示したりする。
【0059】
記憶部25は、ハードディスク等の記憶媒体からなり、各種のアプリケーションプログラムやデータ等を保存する。
【0060】
キー入力部26及びマウス27は、ユーザによる入力操作に用いられる。
【0061】
通信インターフェース部(通信I/F)28は、MFP1や他の外部機器との間で、ネットワーク3を介して、データの送受信を行う通信部として機能する。
【0062】
この実施形態では、MFP1が端末装置2から印刷ジョブを受信すると、MFP1は印刷ジョブを実行するための設定値が設定される各印刷設定項目の中に、設定値が未確定の印刷設定項目が存在するか否かを判定し、存在すると判定された場合はプリント部16による印刷を保留して、前記設定値未確定の印刷設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を、操作パネル部17の表示部172に表示する。
【0063】
上記ジョブ実行システムの動作の概要を以下に説明する。なお、以下の例では、フラップ付の封筒に、端末装置2から送信されたプリントデータを印刷する場合について説明する。
【0064】
MFP1の記憶部15には、用紙種類、封筒のフラップ位置、フラップ開閉状態等の設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶されている。
【0065】
これらデフォルト値は、端末装置2から送信された設定項目が未設定の場合、換言すれば端末装置2で発行されたジョブに含まれるプリンタ言語の中に、各設定項目の設定値または設定値が未確定であることの設定が存在しない場合に有効とし、プリンタ言語の中に各設定項目の設定値または設定値が未確定であることの設定が存在する場合は、それらの設定値または設定が有効となる。
【0066】
端末装置2には前述したように、プリンタドライバがインストールされており、図4に示すような印刷設定画面D1において、ユーザは、各印刷設定項目に対して設定値を設定することが可能である。印刷設定項目には例えば「用紙種類」201があり、「用紙種類」201に「封筒」202が設定された場合に、さらに封筒のフラップ位置、フラップ開閉状態の設定項目203、204に、設定値を設定可能となされている。
【0067】
ユーザが封筒に印刷したい場合、印刷設定項目「用紙種類」201に「封筒」202を設定し、印刷指示を行う。ただし、ユーザが印刷する封筒のフラップの位置や開閉状態に明確な要求がある場合は、ユーザは印刷したい封筒がどのようなものかを、設定項目「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204に対して設定値を設定しておく。例えば図4の印刷設定画面D1では、「フラップの位置」203については設定値「上」205が、「フラップの開閉」204については設定値「開」206がそれぞれ設定されている。なお、印刷設定画面D1中には設定内容がプレビュー画面dにて表示されている。
【0068】
図4に示したような設定がなされた印刷ジョブがMFP1へ送信された場合、MFP1は指定されたフラップの位置、フラップの開閉状態に合致した封筒があらかじめ給紙口にセットされていればその封筒を給紙し、印刷処理を行う。もし給紙口にそのような封筒がセットされていない場合は、MFP1はユーザにそのような封筒をセットするよう促すために、操作パネル部17の表示部172に適切なメッセージを表示する。
【0069】
ユーザがMFP1の指示に従い封筒をセットした場合、MFP1は給紙を行い印刷処理を実行する。
【0070】
ユーザが封筒に印刷したいものの、フラップの位置、フラップの開閉状態についてはMFP1で設定されているデフォルト値を使用すればよいと考えている場合、フラップの位置、フラップの開閉状態については、設定を行うことなく未設定のまま印刷指示を行う。この場合の印刷設定画面D2を図5に示す。図5の画面では、「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204の設定項目についてはグレーアウト(図5ではハッチング)で表示され、設定がなされないことが示される。
【0071】
MFP1は用紙種類については明確に「封筒」という指定はあるが、フラップの位置、開閉状態については未設定である印刷ジョブを受け取ることになる。その場合、用紙種類については、記憶部15から呼び出されたデフォルト値(例えばA4)を、端末装置2で設定した用紙種類(本実施形態では封筒)に書き換える。つまり、端末装置2側での設定値が有効となる。
【0072】
一方、フラップの位置、フラップの開閉状態については端末装置2では未設定であるので、MFP1が有しているデフォルト値を上書きされない(書き換えられない)ため、MFP1のデフォルト値が有効となる。
【0073】
こうして、端末装置2で設定値が設定された設定項目については、その設定値が有効とされ、端末装置2での設定値が未設定である設定項目については、MFP1のデフォルト値が有効とされることにより、各設定項目について設定値が特定され、特定された設定値で印刷が行われることになる。
【0074】
この実施形態では、プリンタドライバによる印刷設定項目に、「未確定」という設定を行うことができるものとなされている。ユーザが、封筒に印刷したいが、封筒のフラップの位置、フラップの開閉状態についてはMFP1で設定を行いたい場合、端末装置2の印刷設定画面において、「フラップの位置」、「フラップの開閉」の設定項目について、それぞれ「未確定」を選択する。図6に、ユーザが「用紙種類」201について「封筒」202を設定し、「フラップの位置」203、「フラップの開閉」204については「未確定」207、208を設定した場合のプリンタドライバによる印刷設定画面D3を示す。この設定が図示しない確定ボタンの操作により受け付けられ確定されると、プリンタドライバは用紙サイズ=封筒、フラップの位置=未確定、フラップの開閉=未確定を、MFP1で理解できるプリント言語に変換し、印刷ジョブをMFP1に送信する。変換したプリント言語の例を図7に示す。
【0075】
MFP1は受信した印刷ジョブに含まれるプリンタ言語を解釈し、印刷設定項目についての設定が、「用紙種類=封筒、フラップの位置=未確定、フラップの開閉=未確定」であることを理解する。
【0076】
MFP1は、受信したプリンタ言語を解釈し、各設定項目に設定値の設定または設定値未確定の設定がなされている場合は、MFP1で予め設定されているデフォルト値に、ジョブに含まれる設定内容を上書きする。従って、端末装置2により具体的な設定値が設定されている場合は、その設定値が上書きされ、「未確定」が設定されている場合は、「未確定」が上書きされる。また、端末装置2で未設定の項目については、前述したように、デフォルト値が有効となる。このため、端末装置2で設定値未設定の設定項目について、MFP1のデフォルト値として「未確定」が設定されている場合は、「未確定」が有効となる。
【0077】
こうして、印刷ジョブの各印刷設定項目についての設定を特定した後、MFP1は、特定された印刷設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が存在するか否かを判定する。
【0078】
印刷設定項目の中に「未確定」の設定項目が存在しなければ、設定された設定値に従って、印刷動作を開始する。印刷設定項目の中に「未確定」が設定された設定項目が存在している場合は、印刷を保留する。そして、操作パネル部17の表示部172に、図8に示すように、例えば「フラップの位置」及び「フラップの開閉」の各項目について設定値が未確定であることを示すメッセージ101とともに、「フラップの位置」ボタン102及び「フラップの開閉」ボタン103が表示された設定画面D4を表示する。
【0079】
図8に示された設定画面D4において、ユーザが「フラップの位置」ボタン102を押すと、「フラップの位置」について設定値を設定するための図9に示される設定画面D5に遷移し、ユーザは「左」「右」「上」「下」の各設定値104〜107を選択できるものとなされている。なお、図9の設定画面D5において、「キャンセル」ボタン108が押されると、図8の画面D4に戻り、「OK」ボタン109が押されると、「フラップの開閉」の設定項目について設定値が未確定であることを示すメッセージ101とともに「フラップの開閉」ボタン103が表示された、図10に示す画面D6に遷移する。
【0080】
図10の設定画面D6において、「フラップの開閉」ボタン103が押されると、図11の「フラップの開閉」についての設定値を設定するための設定画面D7に遷移し、ユーザは「開」「閉」の各設定値110、111を選択できるものとなされている。
【0081】
図11の設定画面D7において、「キャンセル」ボタン112が押されると、図10の画面D6に戻り、「OK」ボタン113が押されると、印刷が開始される。
【0082】
このように、ユーザが、ジョブについての前記設定項目のうち、MFP1側で設定値を設定することを希望する項目については、端末装置2で「未確定」を設定しておくことにより、その設定項目に設定値を設定するための設定画面を、MFP1の表示部172に確実に表示させることができ、ユーザはMFP1側で設定値を設定することができる。従って、ユーザが端末装置2で各設定項目の設定を行うときには予見できないが、MFP1に出向いて発覚するトラブルが存在していても、そのトラブルを回避でき、端末装置2による設定をやり直すといった不都合を解消でき、使い勝手を改善することができる。
【0083】
また、端末装置2で設定値が未設定である設定項目については、MFP1のデフォルト値が有効とされるから、ユーザが端末装置2での設定を忘れた設定項目が存在しても、MFP1のデフォルト値が自動的に割り当てられる結果、確実にジョブを実行することができる。
【0084】
なお、MFP1にデフォルト値が設定されていない場合には、印刷ジョブの各設定項目の設定値は、端末装置2で設定された設定値によって規定される。この実施形態では、端末装置2で「未確定」が設定された設定項目については、MFP1はその設定項目を「未確定」の設定項目として判定し、表示部172に設定画面を表示する。また、未設定の設定項目が存在した場合、MFP1はその設定項目をやはり「未確定」の設定項目として判定し、表示部172に設定画面を表示するものとなされている。
【0085】
従って、MFP1で設定値の設定を行うことをユーザが希望する設定項目については、ユーザは「未確定」を設定するか、未設定のままにしておくことで、その設定項目については、MFP1で設定値を設定する機会がユーザに与えられる。
【0086】
ところで、本実施形態のように封筒に印刷を行う場合、封筒は袋状であり、また封筒の中にも材質を含め多種多様なものが存在する。そのため、MFP1の印刷動作としては、通常の紙よりも制御が難しく一般的に紙詰まり(ジャム)などが発生しやすい。それらはフラップの位置やフラップの開閉状態、封筒の給紙方向、給紙口に依存する。
【0087】
そこで、設定値未確定の設定項目についてMFP1が表示部172に設定画面を表示して、ユーザに設定値の設定を行わせる場合に、MFP1は記憶部15に記憶されている図12に示すような過去のジャム履歴情報を表示部172に表示しても良い。
【0088】
ユーザは表示されたジャム履歴情報を参考にして、給紙口、紙の置き方、セットする紙の材質、フラップの位置、フラップの開閉状態等について設定値を設定する。
【0089】
また、通常、ユーザは印刷したい封筒の材質、フラップの位置、フラップの開閉状態をある程度想定している場合が多い。このため、設定値未確定の設定項目への設定値をユーザに設定させたあと、MFP1が過去のジャム履歴情報をもとに、セットすべき給紙口、セットする方向、表裏どちらを上にするか等を判断し、変更した方がよい場合には、その旨を表示部172に表示してユーザに知らせる構成としても良い。
【0090】
このように、過去のトラブル情報を参照することで、今回の印刷でのトラブルを回避する可能性を高めることができる。
【0091】
また、MFP1が未確定の設定項目の有無を判定し、未確定の設定項目についての設定画面を表示部172に表示した後、一定時間ユーザによる操作がなされなかった場合は、他のユーザによるMFP1の使用を妨げないように、ユーザによる設定を待つことなく、MFP1がデフォルト値を有している場合はそのデフォルト値を適用して、印刷処理を開始しても良い。また、一旦記憶部15等にジョブを退避させ、次のユーザの印刷要求を先に実行しても良い。この場合、一旦記憶部15に退避させられたジョブを、ユーザが呼び出して、未確定の設定項目を再度設定できるようにすればよい。
【0092】
また、MFP1がデフォルトの設定値を有していない場合、一定時間ユーザによる設定がなされなかったジョブは、一旦記憶部15等に退避させても良いし、消去しても良い。
【0093】
また、MFP1が設定値未確定の設定項目についての設定画面を表示部172に表示する時に、図13の画面D8に示すように、既に端末装置2側で設定値が設定された設定項目(図13の例では「給紙口」122)をも設定値(「手差しトレイ」125)と共に表示し、設定値が既に設定されている前記設定項目についても、設定値を変更可能に構成しても良い。
【0094】
図13の例では、設定項目「給紙口」を示す「給紙口」ボタン122が押されると、図14の画面D9に遷移し、ユーザは設定値として「手差しトレイ」128または「カセット1」129を選択可能となされている。
【0095】
図14の画面D9で「キャンセルボタン」130が押されると図13の画面D8に戻り、例えば「カセット1」129を選択して「OK」ボタンが押されると、設定が確定され、図15の設定画面D10に遷移する。図15の設定画面D10では、設定項目「給紙口」122の設定値が「カセット1」133に変更になっている。「スタートボタン」を押すことで、印刷が開始される。
【0096】
また、MFP1が設定値未確定の設定項目の設定画面を表示する際に、設定値設定済みの設定項目が表示された図13の設定画面D8をいきなり表示するのではなく、設定値未確定の設定項目の設定画面をまず表示し、設定値設定済みの設定項目を表示するかどうかをユーザに選択させる選択ボタンを設け、このボタンをユーザが押した時に図13の画面D8を表示させる構成としても良い。
【0097】
このように、設定値が既に確定されている設定項目についても、設定値を変更可能とすることにより、設定値を変更したい事情が生じた場合に、柔軟に対応することができる。
【0098】
また、未確定の設定項目に対する設定値の設定が完了し、ユーザにより印刷が指示されたときに、MFP1は、過去のトラブル履歴(用紙詰まりなど)と照合し、現在の給紙口にセットされている用紙の置き方のまま印刷した場合のトラブル発生確率を計算する構成としても良い。トラブル発生確率が低い、もしくは最適と判断した場合、MFP1は直ちに印刷を行う一方、トラブル発生確率が高い、もしくは他に最適な給紙口や用紙の置き方などがあると判断した場合、表示部172にその旨を表示してユーザに通知し、別の設定で印刷を行わせることを促す構成としても良い。
【0099】
また、以上の実施形態では、封筒の「フラップの位置」や「フラップの開閉」という設定項目が設定値未確定である場合を例示したが、他の設定項目、例えば「給紙口」を「未確定」に設定可能な設定項目としても良い。
【0100】
つまり、ユーザは設定項目「給紙口」の設定値として「未確定」を設定して印刷要求を行う。MFP1は給紙口が「未確定」であることを理解し、印刷動作を開始せず保留し、表示部172に設定画面を表示する。ユーザはMFP1へ出向き、各給紙口にセットされている用紙の状況を目視で確認した後に、前記設定画面において印刷する給紙口を設定する。MFP1は設定された給紙口から給紙を行い印刷を開始する。
【0101】
設定項目「給紙口」に対して「未確定」を設定可能とする有用性は、次のとおりである。即ち、MFP1の給紙カセットが3段とし、それぞれの給紙カセットに対して、「用紙サイズ=A4」、「用紙種類=両面印刷可能紙」が設定されているとする。ただし給紙カセット1にはA4サイズであるが、設定値に反して裏紙が入っており、給紙カセット2、3には設定値どおりの用紙が入っているとする。
【0102】
ユーザが端末装置2のプリンタドライバによる印刷設定画面上で、用紙サイズ=A4で両面印刷を指定したとする。その設定値を受けたMFP1は給紙カセット1から給紙を開始するが、実際に入っている紙は裏紙であるため、ユーザが満足する結果が得られない。
【0103】
ユーザが端末装置2の設定画面上で、「用紙サイズ=A4」、「給紙口=未確定」を設定し両面印刷を指定すれば、MFP1は印刷動作を保留し、「給紙口」に対する設定値の設定画面を表示部172に表示する。ユーザはMFP1の給紙カセットに実際に収容されてい用紙をそれぞれ目視で確認した後に、設定値を選択する。この例では、ユーザは「給紙口=カセット2もしくは3」を選択することになる。
【0104】
このように、設定項目「給紙口」に対して「未確定」の設定を認めることで、MFP1で設定されている情報と実際の状況が一致していない場合でも、これに対応することができ、ユーザが満足する印刷結果を得ることができる。
【0105】
また、給紙口だけでなく、設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」についても「未確定」を設定可能としてもよい。つまり、ユーザは「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」を設定して印刷要求を行う。MFPは設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」が「未確定」であることを検出し、印刷動作を保留し、「用紙サイズ」または「用紙種類」についての設定値の設定画面を表示部172に表示する。ユーザはMFP1の給紙口(給紙カセット)にセットされている用紙の状況、およびMFP1の動作モード、ストックされている用紙の状況等を目視で確認した後に、設定値を設定する。MFP1は設定された用紙サイズまたは用紙種類をもつ給紙口から給紙を行い、印刷を開始する。
【0106】
設定項目「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」を設定可能とする有用性は、次のとおりである。即ち、ユーザが、できれば特別なサイズまたは種類の用紙に印刷を行いたいが絶対的ではない要求を持っているとする。また、特別なサイズまたは種類の用紙に印刷するためには、MFP1は特別なモードで動作する必要があり、またその特別な動作モードの設定はユーザに容易ではないとする。その場合、ユーザは「用紙サイズ=未確定」または「用紙種類=未確定」を端末装置2の設定画面で設定し、印刷要求を行う。MFP1は印刷動作を保留し、「用紙サイズ」または「用紙種類」に対する設定値の設定画面を表示部172に表示する。
【0107】
ユーザは現在の動作モード(状況)を確認し、既に特別なモードであれば所望の用紙サイズを設定する。もし通常のモードでかつ特別なモード(状況)に変更するには困難な場合は、通常のサイズまたは種類を設定する。
【0108】
このように、「用紙サイズ」または「用紙種類」に対して「未確定」の設定を認めることで、ユーザはMFP1のモードが端末装置2からの印刷要求時に分からない場合でも、印刷要求を出し、MFP1のモードの確認後に用紙サイズとして適正な設定値を設定することができ、ユーザの満足する印刷結果を得ることができる。
【0109】
図16は、MFP1が行う動作を示すフローチャートである。この動作は、MFP1のCPU11がROM12等の記録媒体に記録されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0110】
ステップS01で、端末装置2から印刷ジョブの要求があるのを待つ。印刷ジョブの要求があると(ステップS01でYES)、ステップS02で、デフォルト値が設定されているかどうかを判断する。デフォルト値が設定されていれば(ステップS02でYES)、ステップS03で、記憶部15からデフォルト値を呼び出す。
【0111】
次いで、ステップS04で、ジョブの受信処理を行い、ステップS05で、受信データから、各印刷設定項目についての設定値を抽出した後、ステップS06で、抽出した設定値を前記呼び出したデフォルト値に対して上書きする。
【0112】
次に、ステップS07で、受信が終了したかどうかを判断し、受信が終了していなければ(ステップS07でNO)、ステップS04に戻り、ステップS04〜S07を繰り返す。受信が終了すると(ステップS07でYES)、ステップS08で、デフォルト値に受信した設定値を上書きした結果により特定されたジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が有るかどうかを判断する。
【0113】
「未確定」が設定された設定項目がなければ(ステップS08でNO)、設定項目について全て設定値が確定しているから、ステップS11で印刷処理を行う。
【0114】
「未確定」が設定された設定項目があれば(ステップS08でYES)、設定項目についての設定値をユーザに設定させるため、操作パネル部17の表示部172に設定画面を表示し、ステップS10で、未確定設定項目の設定値が確定したかどうかを判断する。
【0115】
確定しなければ(ステップS10でNO)、ステップS09に戻って設定画面の表示を持続し、未確定設定項目の設定値が確定すれば(ステップS10でYES)、ステップS11で、印刷処理を行う。
【0116】
一方、ステップS02で、MFP1にデフォルト値が設定されていない場合は(ステップS02でNO)、ステップS12で、印刷ジョブを受信し、ステップS13で受信が終了したかどうかを判断する。
【0117】
受信が終了しなければ(ステップS13でNO)、ステップS12に戻って受信を継続する。受信が終了すると(ステップS13でYES)、ステップS14で、受信したジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目が有るかどうかを判断する。
【0118】
「未確定」が設定された設定項目がなければ(ステップS14でNO)、ステップS15で、受信したジョブの設定項目の中に、設定値が未設定の設定項目が有るかどうかを判断する。設定値が未設定の設定項目が有れば(ステップS15でYES)、ステップS16に進む。また、ステップS14で、受信したジョブの設定項目の中に、「未確定」が設定された設定項目がある場合も(ステップS14でYES)、ステップS16に進む。
【0119】
ステップS16では、未確定設定項目の設定値をユーザに設定させるため、操作パネル部17の表示部172に設定画面を表示し、ステップS17で、設定値が確定したかどうかを判断する。
【0120】
確定しなければ(ステップS17でNO)、ステップS16に戻って設定画面の表示を持続し、未確定項目の設定値が確定すれば(ステップS17でYES)、ステップS11で、印刷処理を行う。なお、ステップS15において、受信したジョブの設定項目の中に、設定値が未設定の設定項目がない場合も(ステップS15でNO)、設定値未確定の設定項目は存在しないから、ステップS11で印刷処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の一実施形態に係る画像処理装置が用いられたジョブ実行システムの一例を示すブロック図である。
【図2】MFPの概略構成を示すブロック図である。
【図3】端末装置の構成を示すブロック図である。
【図4】端末装置に表示された印刷設定画面の一例を示す図である。
【図5】端末装置に表示された印刷設定画面の他の例を示す図である。
【図6】端末装置に表示された、設定項目に「未確定」を設定した場合の印刷設定画面を示す図である。
【図7】「未確定」が設定された設定項目をプリンタ言語に変換した状態を示す図である。
【図8】MFPの表示部に表示された設定画面を示すフローチャートである。
【図9】図8の設定画面において、「フラップの位置」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図10】図9の画面において、「OK」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図11】図10の画面において、「フラップの開閉」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図12】過去のジャム履歴情報を示す図である。
【図13】設定値未確定の設定項目とともに既に設定値が設定された設定項目が表示された設定画面を示す図である。
【図14】図13の画面において、「給紙口」ボタンが押されたときに遷移する画面を示す図である。
【図15】図14の画面において、「カセット1」ボタンを選択して「OK」ボタンが押されたときに遷移する図である。
【図16】MFPが行う動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0122】
1 MFP(画像処理装置)
2 端末装置
3 ネットワーク
11 CPU
12 ROM
15 記憶部
16 プリント部
17 操作パネル部
172 表示部
18 ネットワークインターフェース部
21 CPU
24 表示装置
25 記憶部
28 通信インターフェース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムであって、
前記端末装置は、
1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記画像処理装置は、
前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、
前記受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、
表示手段と、
前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするジョブ実行システム。
【請求項2】
前記端末装置の受付手段は、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信手段は、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する請求項1に記載のジョブ実行システム。
【請求項3】
前記画像処理装置は、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定する特定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項4】
前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項1ないし3のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項5】
前記画像処理装置の制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる請求項1〜4のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項6】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項1〜5のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項7】
端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを、前記ジョブ実行手段で実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、
表示手段と、
前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、
前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項7または8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる請求項7〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項7〜10のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項12】
画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムで実行されるジョブ実行方法であって、
前記端末装置は、
1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信ステップと、
を実施し、
前記画像処理装置は、
前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を実施することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項13】
前記端末装置の受付ステップでは、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信ステップでは、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する請求項12に記載のジョブ実行方法。
【請求項14】
前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定するステップと、を実施し、
前記判定ステップでは、前記特定ステップにより設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項12または13に記載のジョブ実行方法。
【請求項15】
前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項12ないし14のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項16】
前記画像処理装置の制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行ステップにおいてジョブを実行させる請求項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項17】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項18】
端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを、前記ジョブ実行ステップにおいて実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定するステップと、
前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのジョブ実行プログラム。
【請求項19】
前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、
前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その内容を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定ステップと、
をさらにコンピュータに実行させ、
前記判定ステップでは、前記特定ステップにおいて設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する処理をコンピュータに実行させる請求項18に記載のジョブ実行プログラム。
【請求項20】
ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する処理をコンピュータに実行させる請求項18または19に記載のジョブ実行プログラム。
【請求項21】
前記制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる処理をコンピュータに実行させる請求項18〜20のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【請求項22】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項18〜21のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【請求項1】
画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムであって、
前記端末装置は、
1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記画像処理装置は、
前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、
前記受信手段により受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、
表示手段と、
前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とするジョブ実行システム。
【請求項2】
前記端末装置の受付手段は、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信手段は、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する請求項1に記載のジョブ実行システム。
【請求項3】
前記画像処理装置は、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定する特定手段と、を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項1または2に記載のジョブ実行システム。
【請求項4】
前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項1ないし3のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項5】
前記画像処理装置の制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる請求項1〜4のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項6】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項1〜5のいずれかに記載のジョブ実行システム。
【請求項7】
端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを実行するジョブ実行手段と、
前記受信手段により受信されたジョブを、前記ジョブ実行手段で実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定手段と、
表示手段と、
前記判定手段により、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行手段によるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を前記表示手段に表示させる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項8】
ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることを、デフォルト値として記憶する記憶手段と、
前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定手段と、
を備え、
前記判定手段は、前記特定手段により設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項7に記載の画像処理装置。
【請求項9】
ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定手段は、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項7または8に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる請求項7〜9のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項7〜10のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項12】
画像処理装置と端末装置とがネットワークを介して接続されたジョブ実行システムで実行されるジョブ実行方法であって、
前記端末装置は、
1個または複数個の設定項目に、ユーザにより設定された、前記画像処理装置にジョブを実行させるための設定値を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにおいて受け付けられた設定値を有するジョブを画像処理装置に送信する送信ステップと、
を実施し、
前記画像処理装置は、
前記端末装置から送信されたジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブについての前記設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を実施することを特徴とするジョブ実行方法。
【請求項13】
前記端末装置の受付ステップでは、ユーザによって設定値未確定の設定がなされたときは、その設定を受け付け、前記送信ステップでは、前記設定値未確定の設定がなされた設定項目を有するジョブを画像処理装置に送信する請求項12に記載のジョブ実行方法。
【請求項14】
前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その設定を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記画像処理装置のデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定を特定するステップと、を実施し、
前記判定ステップでは、前記特定ステップにより設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する請求項12または13に記載のジョブ実行方法。
【請求項15】
前記画像処理装置において、ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する請求項12ないし14のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項16】
前記画像処理装置の制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行ステップにおいてジョブを実行させる請求項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項17】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項12〜15のいずれかに記載のジョブ実行方法。
【請求項18】
端末装置からネットワークを介して送信されるジョブを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを実行するジョブ実行ステップと、
前記受信ステップにおいて受信されたジョブを、前記ジョブ実行ステップにおいて実行するための設定値が設定される1個または複数個の設定項目の中に、設定値が未確定の設定項目が存在するか否かを判定するステップと、
前記判定ステップにおいて、設定値が未確定の設定項目が存在していると判定された場合に、前記ジョブ実行ステップにおけるジョブの実行を保留するとともに、前記設定値が未確定の設定項目にユーザが設定値を設定するための設定画面を表示手段に表示させる制御ステップと、
を画像処理装置のコンピュータに実行させるためのジョブ実行プログラム。
【請求項19】
前記画像処理装置には、ジョブの各設定項目について予め設定された設定値または設定値が未確定であることが、デフォルト値として記憶手段に記憶されており、
前記端末装置で設定値または設定値が未確定であることが設定されている設定項目については、その内容を有効とし、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、前記記憶手段に記憶されているデフォルト値を有効とすることにより、各設定項目の設定内容を特定する特定ステップと、
をさらにコンピュータに実行させ、
前記判定ステップでは、前記特定ステップにおいて設定が特定された各設定項目の中から、設定値が未確定の設定項目の有無を判定する処理をコンピュータに実行させる請求項18に記載のジョブ実行プログラム。
【請求項20】
ジョブの各設定項目について、設定値または設定値が未確定であることが予めデフォルト値として設定されていない場合は、前記判定ステップでは、端末装置で設定値が未設定である設定項目については、設定値が未確定の設定項目が存在するものと判定する処理をコンピュータに実行させる請求項18または19に記載のジョブ実行プログラム。
【請求項21】
前記制御ステップでは、表示手段に表示された設定画面を介してユーザにより設定された設定値の確定後に、前記ジョブ実行手段にジョブを実行させる処理をコンピュータに実行させる請求項18〜20のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【請求項22】
前記ジョブは印刷ジョブであり、前記設定値は印刷のための設定値である請求項18〜21のいずれかに記載のジョブ実行プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−74311(P2010−74311A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237174(P2008−237174)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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