説明

スタータ

【課題】組み付け性を損なうことなく、シールゴムのみによって防水性の向上ができるスタータを提供することを目的とする。
【解決手段】円筒状のヨーク7とヨーク7の軸方向一方の開口を塞ぐように配されるエンドフレーム8とで構成されるケーシングを有するモータと、ヨーク7とエンドフレーム8との間からケーシングの外に引き出されるリード線と、リード線の周囲を囲うとともにエンドフレーム8とヨーク7との間に嵌合するシールゴム22とを備える。そして、シールゴム22のヨーク7及びエンドフレーム8と接触する接触面には、突部24が全周に連続して設けられている。これにより、突部24がシール面7b、8bに線接触するため、シールゴム22の接触面22x、22yでの面圧を高めることができ、防水性を向上することができる。また、組み付け時に大きな圧縮力は不要であり、組み付け性も損なうことがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等のエンジンを始動するスタータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スタータとして、円筒状のヨークとヨークの軸方向一方の開口を塞ぐように配されるエンドフレームとで構成されるケーシングを有するモータと、ヨークとエンドフレームとの間からケーシングの外に引き出されるモータに接続するリード線と、リード線の周囲を囲うとともにエンドフレームとヨークとの間に嵌合するシールゴムとを備え、シールゴムがエンドフレーム及びヨークとリード線との間をシールするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−112082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、高圧洗車によってスタータが被水する場合等の激しい被水状態にあっても、ケーシング内への水の浸入を防ぐために、シールゴムによる防水性の向上の要望がある。
防水性を向上させる方法としては、シールゴムの体格を大きくすることで締め代を大きくする方法が考えられる。しかし、この場合には、シールゴムを組み付ける際に、シールゴムに大きな圧縮力を負荷しながら組み付けなければならず、組み付け性が悪化する虞がある。
また、特許文献1では、シールゴムをヨークとエンドフレームに嵌合させた状態で、シール部材の外から、シールゴムとヨークとの間、及びシールゴムとエンドフレームとの間にシール材を充填する手段を講じている。しかし、この方法では、シールゴムとは別にシール材が必要となり、さらに、シール材の充填という作業が必要となるため、製造コストが嵩み、生産性が悪くなる。
【0005】
本発明は、上記事情に基づいてなされたもので、組み付け性を損なうことなく、シールゴムのみによって防水性の向上ができるスタータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載のスタータは、筒状のヨークの軸方向一方の開口をエンドフレームで塞ぐことで構成されるケーシング、およびケーシング内に配される界磁コイルを有するモータと、界磁コイルに電気的に接続するとともに一端がケーシングの外に引き出されるリード線を保持し、ヨークと前記エンドフレームとの間に挟持されるシールゴムとを備える。
そして、シールゴムのヨーク及びエンドフレームと接触する接触面には、被接触面側に突出する突部が連続して設けられている。
【0007】
これにより、突部がヨーク及びエンドフレームのシール面(被接触面)に線接触するため、シールゴムの体格を大きくすることなく締め代を向上でき、シールゴムの接触面での面圧を高めることができ、防水性を向上することができる。
また、組み付け時には、接触面に設けられた突部をシール面に接触させながら押し潰すだけでいいため、シールゴム自体の体格を大きくして全体を大きく弾性変形させながら組み付ける場合と比較して、組み付けに必要な圧縮力が大きくなることはなく、組み付け性も損なうことがない。
【0008】
〔請求項2の手段〕
請求項2に記載のスタータによれば、エンドフレームはヨーク側に開口する有底筒状を呈しており、ケーシングは、ヨークとエンドフレームとが同軸的に軸方向に組み付けられて構成されている。
また、ヨークは、外周壁に軸方向に沿ってエンドフレーム側に開口する第1切欠きを有し、エンドフレームは、第1切欠きに対向するように、外周壁に軸方向に沿ってヨーク側に開口する第2切欠きを有している。
【0009】
シールゴムは、第1切欠き及び第2切欠きに軸方向に挿入されることで、ヨークとエンドフレームとの間に嵌合され、軸方向及び周方向に略垂直でケーシングの内外に向かう方向を厚さ方向とすると、ヨークに対するシールゴムの接触面である第1接触面は、エンドフレームに対するシールゴムの接触面である第2接触面とは、厚さ方向に重なっている。
【0010】
また、突部は、厚さ方向において、第1接触面と第2接触面とが厚さ方向に重なっている範囲内の所定位置に設けられるとともに、第1切欠き及び前記第2切欠きへの挿入方向に沿って連続して延びている。
【0011】
これによれば、第1接触面および第2接触面に、組み付け時のシールゴムの挿入方向に沿って延びる突部を形成することができる。そして、突部が挿入方向に沿って延びているので、組み付け時に突部がシール面に接触して押し潰されやすい。
【0012】
〔請求項3の手段〕
請求項3に記載のスタータは、第1接触面の厚さと、第2接触面の厚さとは異なっており、厚い側の接触面の厚さ範囲内に、薄い側の接触面が入る。
これによれば、第1接触面と第2接触面との厚さが異なっていても、第1接触面と第2接触面とが厚さ方向に重なっている範囲内の所定位置に、第1切欠き及び第2切欠きへの挿入方向に沿って、突部を連続して設けることが可能となる。
【0013】
〔請求項4の手段〕
請求項4に記載のスタータによれば、第2接触面の厚さは、第1接触面の厚さよりも厚く、第2切欠きの軸方向長さは、第1切欠きの軸方向長さよりも長い。
すなわち、組み付け時にシールゴムを挿入する距離が長い方の接触面が厚く、シールゴムを挿入する距離が短い方の接触面が薄くなっている。接触面が薄い側において軸方向に挿入する距離が長い場合と比較して、接触面が厚い側において軸方向に挿入する距離が長い場合の方が、組み付け性が良好である。
【0014】
〔請求項5の手段〕
請求項5に記載のスタータは、第2切欠きは、軸方向の反開口側に向けて周方向の幅が小さくなっている。
第2切欠きは挿入方向(軸方向)に長いため、シールゴムを挿入する際に切欠きの奥(反開口側端)にまで挿入するのが困難な場合があるが、本手段では、切欠きを奥に向かって先細りにしているため、先細りでない場合と比較して組み付け性が良好である。
【0015】
〔請求項6の手段〕
請求項6に記載のスタータは、突部の先端が円弧状断面を有している。
これによれば、突部がシール面との接触によって潰されやすくなり、シール性が向上する。
【0016】
〔請求項7の手段〕
請求項7に記載のスタータは、軸方向及び周方向に略垂直でケーシングの内外に向かう方向を厚さ方向とすると、突部は、接触面の厚さ方向に複数列形成されている。
これによれば、突部が厚さ方向に1列の場合と比較して、シールゴムの接触面と被接触面(エンドフレーム及びヨークのシール面)との面圧をより高めることができるため、防水性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】スタータの一部断面を含む全体図である(実施例1)。
【図2】(a)はシールゴムの側面図であり、(b)はシールゴムの正面図であり、(c)はシールゴムの下面図である(実施例1)。
【図3】(a)は図2(b)のA−A断面図であり、(b)は(a)の部分拡大図であり、(c)は図2(b)のB−B断面図である(実施例1)。
【図4】シールゴムの組み付けの様子を説明する斜視図である(実施例1)。
【図5】(a)、(b)はシールゴムの要部拡大図である(変形例)。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を実施するための形態を以下の実施例により詳細に説明する。
【実施例】
【0019】
〔実施例1〕
実施例1のスタータを、図1〜図3を用いて説明する。
スタータ1は、図1に示すように、回転力を発生するモータ2と、モータ2への通電電流を断続する働きとを有する電磁スイッチ3と、モータ2によって駆動される出力軸(図示せず)と、出力軸の回転が伝達されるピニオンギヤ4等により構成される周知のものである。
【0020】
モータ2は、磁気回路を形成する円筒状のヨーク7、ヨーク7の軸方向一方の開口を塞ぐエンドフレーム8、ヨーク7の内周に配される界磁コイル10、界磁コイル10の内側に回転自在に配置される電機子11、および電機子11に設けられる整流子12に摺接するブラシ13等を有する周知の直流電動機である。
なお、ヨーク7及びエンドフレーム8はモータ2の外殻をなすケーシングとして機能する。
【0021】
エンドフレーム8は、ヨーク側に開口する有底円筒状を呈しており、ヨーク7と同軸的に、ヨーク7の軸方向一方の開口を塞ぐように取り付けられ、ブラシ13や整流子12の一部を収容している。つまり、エンドフレーム8は、軸方向において、反ピニオンギヤ側の開口を塞ぐものである。
なお、ヨーク7の軸方向他方(ピニオン側)の開口はフロントハウジング16により塞がれており、エンドフレーム8とフロントハウジング16とがスルーボルト18により締結されることで、エンドフレーム8とフロントハウジング16との間にヨーク7が固定されている。
【0022】
ヨーク7は、外周壁に軸方向沿ってエンドフレーム側に開口する第1切欠き7aを有し、エンドフレーム8は、第1切欠き7aに対向するように、軸方向に沿ってヨーク側に開口する第2切欠き8aを有している(図1、4参照)。
このため、第1切欠き7aと第2切欠き8aとによって形成される穴にシールゴム22が配され、第1切欠き7aの切欠き面がシールゴム22に対するヨーク7のシール面7bとして、第2切欠き8aの切欠き面がシールゴム22に対するエンドフレーム8のシール面8bとして機能する。
【0023】
ここで、軸方向及び周方向に略垂直でケーシングの内外に向かう方向を径方向(厚さ方向)とすると、図1や図3(a)に示すように、本実施例では、エンドフレーム8のシール面8bの方が、ヨーク7のシール面7bよりも径方向に厚い。
【0024】
シールゴム22は、例えば、AR(エラストマー)等のシール材に用いられる材質により形成されている。
また、シールゴム22は、シール面7b、8bに当接する接触面と、ヨーク7及びエンドフレーム8の外周面に当接する外周カバー部22aと、ヨーク7及びエンドフレーム8の内周面に当接する内周カバー部22bとを有している。
そして、図4に示すように、シールゴム22は、第1切欠き7aと第2切欠き8a内に軸方向に挿入されることで組み付けられ、ヨーク7とエンドフレーム8との間に挟持される。
【0025】
また、シールゴム22は、径方向に貫通する貫通穴22cを有している(図2、3参照)。この貫通穴22cには、リード線25が挿入される。リード線25は、一端がケーシング内で界磁コイル10と端子台26を介して電気的に接続し、他端が電磁スイッチ3のモータ端子に接続される。
つまり、シールゴム22は、リード線25の周囲を囲うとともにエンドフレーム8とヨーク7との間に嵌合することにより、エンドフレーム8とヨーク7との間、リード線25の周囲をシールする機能を有する。
【0026】
ここで、シール面7bに当接する接触面を第1接触面22xとし、シール面8bに当接する接触面を第2接触面22yとすると、上述のように、シール面8bがシール面7bよりも径方向に厚いため、これに応じて、第2接触面22yは第1接触面22xよりも厚くなっている。
【0027】
なお、本実施例では、シール面7bの内周端とシール面8bの内周端とは径方向においてほぼ同じ位置にあり、シール面8bの外周端がシール面7bの外周端よりも外周側に位置する。これに応じて、第1接触面22xの内周端と第2接触面22yの内周端とは径方向においてほぼ同じ位置にあり、第2接触面22yの外周端が第1接触面22xの外周端よりも外周側に位置する。つまり、第1接触面22xと第2接触面22yとは径方向に重なっており、第1接触面22xを軸方向に第2接触面22yへ投影すると、径方向において、第1接触面22xの径方向範囲Xと第2接触面22yの径方向範囲Yとは重なっている。
【0028】
〔実施例1の特徴〕
本実施例では、第1接触面22xと第2接触面22yとに連続して、外側(シール面側)へ突出する環状の突部24がフランジ状に設けられている。つまり、突部24は、シールゴム22の接触面の全周にわたって連続して設けられる(図2、3参照)。
【0029】
そして、この突部24は、径方向において、第1接触面22xと第2接触面22yとが径方向に重なっている範囲H内の所定位置(本実施例では、第1接触面22xの径方向中央部となる径方向位置)に設けられ、全周にわたり、径方向位置及び径方向厚さがほぼ同一である(図3(a)参照)。このため、図2(a)に示すように、側面からみると突部24は軸方向(すなわち、シールゴム22の挿入方向)に延びており、図2(b)に示すように、正面からみると周方向に延びている。
【0030】
また、図3(b)に示すように、突部24の先端は円弧状断面を有している。そして、突部24の径方向厚さは、第1接触面22xの径方向厚さよりも十分に小さく、第1接触面22xをシール面7bに押し付けることで潰れる程度のものである。
なお、シールゴム22には、貫通穴22cの反ピニオン側で内周カバー部22bの内周側に向けて突出する舌部22dが形成されており、舌部22dは貫通穴22cに挿入されたリード線25とブラシ13等との間の干渉を防ぐために設けられている。
また、突部24の先端は円弧状断面を有している。
【0031】
また、第2切欠き8aの軸方向長さは、第1切欠き7aの軸方向長さよりも長い。そして、第1切欠き7aは軸方向の反開口側に向けて周方向の幅が小さくなっている。
具体的には、図4に示すように、第2切欠き8aはU字状に開口しており、第1切欠き7aはコの字状に開口している。そして、第2切欠き8aは、U字の先端が先細りになっており、周方向の幅が小さくなっている。
これに伴い、図2(c)、図3(c)に示すように、第2接触面22yもU字状を呈しており、先端が先細りになっている。
【0032】
〔実施例1の作用効果〕
本実施例では、第1接触面22xと第2接触面22yとに連続して、シール面側へ突出する環状の突部24がフランジ状に設けられている。
これによれば、突部24がシール面7b、8bに線接触するため、シールゴム22の体格を大きくすることなく締め代を向上でき、シールゴム22の接触面22x、22yでの面圧を高めることができ、防水性を向上することができる。
【0033】
また、組み付け時には、突部24をシール面7b、8bに接触させながら押し潰すだけでいいため、シールゴム自体の体格を大きくして全体を大きく弾性変形させながら組み付ける場合と比較して、組み付けに必要な圧縮力が大きくなることはなく、組み付け性も損なうことがない。
【0034】
また、本実施例では、第1接触面22xの径方向厚さと、第2接触面22yの径方向厚さが異なっているが、第1接触面22xと第2接触面22yとが径方向に重なっており、第1接触面22xを軸方向に第2接触面22yへ投影すると、径方向において、第2接触面22yの径方向範囲内に含まれるため、第1切欠き7a及び第2切欠き8aへの挿入方向に沿って連続して延びるように突部24を設けることが可能となっている。
【0035】
そして、挿入方向に突部24が延びているため、組み付け時に突部24がシール面7b、8bに接触して押し潰されやすく、組み付け性が向上する。
なお、仮に、突部24が径方向に延びていると、挿入時に突部24は押し倒されるように変形してしまい、突部24の根元が破損し、シール性が低下する虞がある。これに対して、突部24が挿入方向に延びている場合には、挿入時に突部24が押し潰されてシール面7b、8bに密着するため、シール性が向上する。
【0036】
また、第2切欠き8aの軸方向長さは、第1切欠き7aの軸方向長さよりも長い。
すなわち、組み付け時にシールゴム22を挿入する距離が長い方の接触面が厚く、シールゴム22を挿入する距離が短い方の接触面が薄くなっている。
接触面が厚い側は、接触面が薄い側と比較して、径方向において突部24が接触面に占める割合が小さいため、挿入時に突部24が無理なくスムーズに押し潰されやすい。このため、接触面が薄い側において軸方向に挿入する距離が長い場合と比較して、接触面が厚い側において軸方向に挿入する距離が長い場合の方が、組み付け性が良好である。
【0037】
また、第2切欠き8aは軸方向の反開口側に向けて周方向の幅が小さくなっている。
第2切欠き8aは挿入方向(軸方向)に長いため、シールゴム22を挿入する際に切欠きの奥(反開口側端)にまで挿入するのが困難な場合があるが、切欠きを奥に向かって先細りにしている。これにより、先細りでない場合と比較して組み付け性が良好である。
【0038】
また、突部24の先端は円弧状断面を有している。これによれば、突部24がシール面7b、8bとの接触によって潰されやすくなり、シール性が向上する。
【0039】
〔変形例〕

実施例1では、突部24の先端が断面円弧状であったが、図5(a)に示すように、突部24の断面が矩形であってもよい。
また、図5(b)に示すように、径方向に複数列(例えば2列)の突部24を設けてもよい。この場合、突部24が1列の場合と比較して、シールゴム22の接触面22x、22yとシール面7b、8bとの面圧をより高めることができるため、防水性が向上する。
【0040】
また、実施例1では、第2接触面22yの方が第1接触面22xよりも径方向に厚かったが、ヨーク7のシール面7bの厚さと、エンドフレーム8のシール面8bの厚さとが同じであり、第1接触面22xと第2接触面22yの径方向の厚さが同じであってもよい。
【0041】
また、実施例1では、第2切欠き8aがU字状であったが、第1切欠き7aのようなコの字状であってもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 スタータ
2 モータ
7 ヨーク
7a 第1切欠き
7b ヨークのシール面
8 エンドフレーム
8a 第2切欠き
8b ヨークのシール面
10 界磁コイル
22 シールゴム
22x 第1接触面
22y 第2接触面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のヨークの軸方向一方の開口をエンドフレームで塞ぐことで構成されるケーシング、および前記ケーシング内に配される界磁コイルを有するモータと、
前記界磁コイルに電気的に接続するとともに一端が前記ケーシングの外に引き出されるリード線を保持し、前記ヨークと前記エンドフレームとの間に挟持されるシールゴムとを備えるスタータであって、
前記シールゴムの前記ヨーク及び前記エンドフレームと接触する接触面には、被接触面側に突出する突部が連続して設けられていることを特徴とするスタータ。
【請求項2】
請求項1に記載のスタータにおいて、
前記エンドフレームは、前記ヨーク側に開口する有底筒状を呈しており、
前記ケーシングは、前記ヨークと前記エンドフレームとが同軸的に軸方向に組み付けられて構成され、
前記ヨークは、外周壁に軸方向に沿ってエンドフレーム側に開口する第1切欠きを有し、
前記エンドフレームは、前記第1切欠きに対向するように、外周壁に軸方向に沿って前記ヨーク側に開口する第2切欠きを有し、
前記シールゴムは、前記第1切欠き及び前記第2切欠きに軸方向に挿入されることで、前記ヨークと前記エンドフレームとの間に嵌合され、
軸方向及び周方向に略垂直で前記ケーシングの内外に向かう方向を厚さ方向とすると、
前記ヨークに対する前記シールゴムの接触面である第1接触面は、前記エンドフレームに対する前記シールゴムの接触面である第2接触面とは、厚さ方向に重なっており、
前記突部は、厚さ方向において、前記第1接触面と前記第2接触面とが厚さ方向に重なっている範囲内の所定位置に設けられるとともに、前記第1切欠き及び前記第2切欠きへの挿入方向に沿って連続して延びていることを特徴とするスタータ。
【請求項3】
請求項2に記載のスタータにおいて、
前記第1接触面の厚さと、前記第2接触面の厚さとは異なっており、
厚い側の接触面の厚さ範囲内に、薄い側の接触面が入ることを特徴とするスタータ。
【請求項4】
請求項3に記載のスタータにおいて、
前記第2接触面の厚さは、前記第1接触面の厚さよりも厚く、
前記第2切欠きの軸方向長さは、前記第1切欠きの軸方向長さよりも長いことを特徴とするスタータ。
【請求項5】
請求項4に記載のスタータにおいて、
前記第2切欠きは、軸方向の反開口側に向けて周方向の幅が小さくなっていることを特徴とするスタータ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のスタータにおいて、
前記突部の先端は、円弧状断面を有していることを特徴とするスタータ。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1つに記載のスタータにおいて、
軸方向及び周方向に略垂直で前記ケーシングの内外に向かう方向を厚さ方向とすると、
前記突部は、前記接触面の厚さ方向に複数列形成されていることを特徴とするスタータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−51791(P2013−51791A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187845(P2011−187845)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】