説明

ステロイドスルファターゼのインヒビターとしてのエストロゲン誘導体

本発明は、ステロイド環系、および−OH,スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意のR基を含む化合物であって、ステロイド環系のD環は、式−L−RであるR基により置換されており、式中、Rがアルコールであるか、またはアルコールを含む場合にLが存在するという条件で、Lは、任意のリンカー基であり、Rは、亜硝酸エステル基、アルコール基、エステル基、エーテル基、アミン基およびアルケン基から選択されるか、またはそれらのうちの1つを含む基から選択され、ステロイド環系のA環は2位または4位において、Rがヒドロカルビル基であるRで置換されている化合物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステロイド環系と、−OH、スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意のR基とを含む化合物であって、
該ステロイド環系のD環は、式−L−RのR基により置換されており、Rがアルコールであるかもしくはアルコールを含む場合にLが存在するという条件で、Lは任意のリンカー基であり、Rは、ニトリル基、アルコール基、エステル基、エーテル基、アミン基およびアルケン基から選択される基から、またはそれらのうちの1つを含む基から選択され;そして
該ステロイド環系のA環は、2位または4位において、ヒドロカルビル基であるR基により置換されている
化合物。
【請求項2】
前記化合物が、ステロイドスルファターゼ(STS)活性の阻害;細胞周期の調節;アポトーシスの調節;細胞増殖の調節;腫瘍によるグルコース取込みの阻止および/または抑制;腫瘍血管新生の阻止および/または阻害;微小管の崩壊;およびアポトーシスの誘導のうち、1つ以上の能力を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の、式I:
【化1】

の化合物であって、
は、−OH、スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意の基である、化合物。
【請求項4】
請求項1または2に記載の、式II:
【化2】

の化合物であって、
は、−OH、スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意の基である、化合物。
【請求項5】
請求項1または2に記載の、式III:
【化3】

の化合物であって、
は、−OH、スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意の基である、化合物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の、式IV:
【化4】

の化合物であって、
は、−OH、スルファメート基、ホスホネート基、チオホスホネート基、スルホネート基またはスルホンアミド基のいずれか1つから選択される任意の基である、化合物。
【請求項7】
が、オキシヒドロカルビル基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
が、アルコキシ基である、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
が、メトキシ基である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が、炭化水素基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
が、アルキル基である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
が、エチルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
が、前記A環の2位にある、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
前記A環が、RおよびRにより置換されている場合、Rは、Rに対してオルト置換である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項15】
が存在する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項16】
が、−OHまたはスルファメート基である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項17】
が、−OHである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項18】
が、スルファメート基である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項19】
が、式:
【化5】

のスルファメート基であり、
式中、RおよびRは独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびアリールまたはそれらの組合せから選択されるか、あるいは一緒になってアルキレンを表し、該もしくは各アルキルまたはシクロアルキルまたはアルケニルまたはアリール、必要に応じて、1つ以上のヘテロ原子またはヘテロ基を含む、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
およびRのうち少なくとも1つが、Hである、請求項19に記載の化合物。
【請求項21】
およびRの各々が、Hである、請求項20に記載の化合物。
【請求項22】
が、ニトリル基であるか、またはニトリル基を含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項23】
が、式:
−(R(CR1415の基であり、
式中、nは、0または1であり、pは、整数であり;
は、=CH−、−O−およびNR13から選択され;
は、−SO−R、−C(O)OR17、−OR10、(CH−X−R16、−C≡N、−NR1112−C≡CHおよび−CH=CHから選択され、
は、Hおよびヒドロカルビルから選択され、R10は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R11およびR12は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;
13は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;
14およびR15は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;
qは、整数であり;
Xは、OまたはSであり;
16は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;そして
17は、Hおよびヒドロカルビルから選択される、
請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項24】
が、式−(CR1415の基であり、pは、整数であり;Rは、−SO−R、−C(O)OR17、−OR10、(CH−X−R16、−C≡N、−NR1112−C≡CHおよび−CH=CHから選択され;Rは、Hおよびヒドロカルビルから選択され、R10は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R11およびR12は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R14およびR15は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;qは、整数であり;Xは、OまたはSであり;R16は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;そしてR17は、Hおよびヒドロカルビルから選択される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項25】
が、式−(CHの基であり、pは、整数であり;Rは、−SO−R、−C(O)OR17、−OR10、(CH−X−R16、−C≡N、−NR1112−C≡CHおよび−CH=CHから選択され;Rは、Hおよびヒドロカルビルから選択され、R10は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R11およびR12は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;qは、整数であり;Xは、OまたはSであり;R16は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;そしてR17は、Hおよびヒドロカルビルから選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項26】
が、式−(Rの基であり、nは、0または1であり;Rは、=CH−、−O−およびNR13から選択され;Rは、−SO−R、−C(O)OR17、−OR10、(CH−X−R16、−C≡N、−NR1112−C≡CHおよび−CH=CHから選択され;Rは、Hおよびヒドロカルビルから選択され、R10は、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R11およびR12は、各々独立して、Hおよびヒドロカルビルから選択され;R13は、Hおよびヒドロカルビルから選択され、qは、整数であり、Xは、OまたはSであり、R16は、Hおよびヒドロカルビルから選択され、そしてR17は、Hおよびヒドロカルビルから選択される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項27】
pが、0〜5である、請求項23〜26のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項28】
pが、0、1または2である、請求項23〜27のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項29】
が、−SO−Rである、請求項23〜28のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項30】
が、−SO−Rであり、式中Rは、ヒドロカルビルである、請求項23〜29のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項31】
が、HおよびC1〜10アルキルから選択される、請求項23〜30のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項32】
が、−CHCHである、請求項23〜31のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項33】
10が、HおよびC1〜10アルキルから選択される、請求項23〜32のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項34】
10が、−Hまたは−CHである、請求項23〜33のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項35】
11およびR12が、HおよびC1〜10アルキルから独立して選択される、請求項23〜34のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項36】
11およびR12が、−Hおよび−CHから独立して選択される、請求項23〜35のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項37】
13が、−HおよびC1〜10アルキルから選択される、請求項23〜36のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項38】
13が、−Hである、請求項23〜37のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項39】
14およびR15が各々、Hおよびヒドロカルビルから独立して選択される、請求項23〜38のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項40】
が、=CHC(O)OEt、−CHC(O)OEt、=CHCHOH、−CHCHOH、−CHC≡N、=CHC≡N、−NHCHCHN(Me)、−OCHCH−OMeから選択される基である、請求項1〜39のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項41】
Lが、ヒドロカルビル基である、請求項1〜40のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項42】
Lが、炭化水素基である、請求項1〜41のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項43】
Lが、アルキレン基である、請求項1〜42のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項44】
Lが、C1〜10アルキレン、好ましくはC1〜5アルキレン、好ましくはCアルキレンまたはCアルキレンである、請求項1〜43のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項45】
が、式−Rである、請求項1〜40のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項46】
基が、α配置にある、請求項1〜45のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項47】
基が、前記D環の17位においてα配置にある、請求項1〜46のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項48】
が、スルファメート基であり、前記化合物が、エストロンスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)のインヒビターとしての使用に適している、請求項1〜47のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項49】
前記スルファメート化合物における前記スルファメート基が、スルフェート基により置換されて、スルフェート化合物が形成される場合、該スルフェート化合物が、ステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)により加水分解可能である、請求項48に記載の化合物。
【請求項50】
前記スルファメート化合物における前記スルファメート基が、スルフェート基により置換されてスルフェート化合物が形成され、pH7.4かつ37℃でステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)と共にインキュベートされる場合、50mM未満のK値を提供する、請求項48に記載の化合物。
【請求項51】
前記スルファメート化合物における前記スルファメート基が、スルフェート基により置換されてスルフェート化合物が形成され、pH7.4かつ37℃でステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)と共にインキュベートされる場合、50μM未満のK値を提供する、請求項48に記載の化合物。
【請求項52】
組成物であって、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物;および
(ii)生物学的反応修飾物質
を含む、組成物。
【請求項53】
前記生物学的反応修飾物質が、サイトカインである、請求項52に記載の組成物。
【請求項54】
前記サイトカインが、腫瘍壊死因子(TNF)である、請求項53に記載の組成物。
【請求項55】
前記TNFが、TNFαである、請求項54に記載の組成物。
【請求項56】
薬学的組成物であって、
(a)(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜55のいずれか1項で規定される組成物、
および
(b)薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤、賦形剤またはアジュバント
を含む、薬学的組成物。
【請求項57】
医薬における使用のための、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜55のいずれか1項で規定される組成物。
【請求項58】
腫瘍増殖を阻止および/または阻害するための医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項59】
ステロイドスルファターゼ(STS)活性;細胞周期;アポトーシス;細胞増殖;腫瘍によるグルコース取込み;腫瘍血管新生;微小管形成;およびアポトーシスのうちの1つ以上に関連する状態または疾患の治療で使用するための医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項60】
有害なステロイドスルファターゼ(STS)活性;細胞周期;アポトーシス;細胞増殖;腫瘍によるグルコース取込み;腫瘍血管新生;微小管形成;およびアポトーシスのうちの1つ以上に関連する状態または疾患の治療で使用するための医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項61】
ステロイドスルファターゼ(STS)活性の阻害;細胞周期の調節;アポトーシスの調節;細胞増殖の調節;腫瘍によるグルコース取込みの阻止および/または抑制;腫瘍血管新生の阻止および/または阻害;微小管の崩壊;ならびにアポトーシス誘導のうちの1つ以上に対する医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項62】
ステロイドスルファターゼ(STS)活性を阻害するための医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項63】
細胞増殖を調節するための医薬の製造における、
(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または
(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物
の使用。
【請求項64】
処置方法であって、
処置を必要とする被験体に、(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項65】
処置方法であって、
処置を必要とする被験体に、ステロイドスルファターゼ(STS)活性の阻害;細胞周期の調節;アポトーシスの調節;細胞増殖の調節;腫瘍によるグルコース取込みの阻止および/または抑制;腫瘍血管新生の阻止および/または阻害;微小管の崩壊;ならびに/あるいはアポトーシス誘導のために、(i)請求項1〜51のいずれか1項で規定される化合物、または(ii)請求項52〜56のいずれか1項で規定される組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項66】
実施例に関して実質的に本明細書に記載される、化合物。
【請求項67】
実施例に関して実質的に本明細書に記載される、組成物。
【請求項68】
実施例に関して実質的に本明細書に記載される、使用。
【請求項69】
実施例に関して実質的に本明細書に記載される、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2006−521335(P2006−521335A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505892(P2006−505892)
【出願日】平成16年2月20日(2004.2.20)
【国際出願番号】PCT/GB2004/000705
【国際公開番号】WO2004/085459
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(500232695)ステリックス リミテッド (13)
【Fターム(参考)】