説明

スマートケーブル

ケーブル認証及びケーブル識別といった追加機能を提供するリソースを有するスマートケーブル装置。ケーブル装置は、メディアプレーヤといった電子装置と、メディアプレーヤアクセサリといった他の電子装置と結合するように構成できる。ケーブル装置は、ケーブル装置の一部として統合可能な1つ以上の処理コンポーネントを含む。1つ以上の処理コンポーネントは、ケーブル装置が搬送しようとする信号のタイプを識別し、当該情報をケーブル装置が接続される電子装置と通信するように構成することができる。1つ以上の処理コンポーネントは、ケーブル装置が電子装置のための正規のアクセサリであるかを示すために、認証照会を処理するようにも構成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全般的に電子的ケーブルに関する。また、本発明は、識別及び認証といった追加機能を提供可能なスマートケーブルに関する。
【0002】
本出願は、引用により本出願の内容に組み込まれるところの、「下位互換性を有するコネクタシステム」とのタイトルで2007年1月5日にマーフィらにより出願され本出願人に譲渡された米国特許出願第11/650330号(代理人番号20750P−002400/P4998)と関連する。本出願は、米国特許法第119条(e)に基づき2007年9月4日に「スマートケーブル」のタイトルで出願された米国仮出願第60/969946号(代理人番号20750P−003300/P5379USP1)の優先権を主張する2008年2月13日に出願された米国特許出願第12/030429を優先権主張の基礎とする。これらの出願は引用により本内容に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
コンシューマ用の携帯電子装置のマーケットは、異例の速度で成長を続けている。これらの製品の多くは、他の電子装置との更なる相互接続性能を提供するようになっている。一例として、携帯電話やPDA、メディアプレーヤ、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、テレビ、ゲーム装置、デジタルカメラ等といった電子装置は、ケーブルを介して他の電子装置と接続するためのコネクタを必ず含んでいる。異なるタイプのコネクタは、デジタル音声/映像信号、アナログ音声/映像信号、USB、Firewire等のような様々なタイプの信号を搬送するための電気的接続を含むことができる。
【0004】
多用途コネクタシステムを有するメディア装置の例としては、カリフォルニア州クパチーノのアップル・インコーポレイテッドが製造するiPodやiPhoneがある。これらのメディア装置は、それらのアクセサリや他の周辺装置と1以上のケーブル装置を介して通信することができる。例えば、メディア装置は、音声信号をスピーカに送信したり、映像信号をコンピュータ・ディスプレイやテレビに送信したりすることができる。様々な種類の信号を送信するためには、異なるタイプのケーブルが利用されるかも知れない。異なるケーブルは異なるパフォーマンス特性を有し、異なる通信プロトコルにおいて動作するように設計されているかも知れない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのような情報は、しばしばメディア装置に効率よく通信されなければならない場合がある。よって、メディア装置のために電子ケーブル接続技術を改善することは非常に望ましいことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、識別情報や認証情報といった情報を接続された装置に提供する機能を有するスマートケーブルに関連する。さまざまな実施形態において、ケーブル装置は、別の装置と、例えば、ケーブルが認証されたケーブルかどうか、どんなタイプのケーブルか、どんなタイプの信号を搬送可能か等を含むケーブルに関する情報を通信するための回路を有する。例えば、もしケーブルがメディア装置とディスプレイを接続するコンポジット映像ケーブルまたはコンポーネント映像ケーブルである場合、ケーブル装置に含まれる回路は、発明のある実施形態によれば、それ自体を識別し、適切なコンポジット映像信号またはコンポーネント映像信号をディスプレイに供給するように、メディア装置に命令することができる。様々な実施形態がメディア装置の文脈において記述されるが、本発明はより広い範囲に適用可能であることは理解されるべきである。
【0007】
本発明の1つの実施形態によれば、ケーブル装置は、ハウジング、複数の接点、及び1つ以上の処理コンポーネントを含む第1コネクタを含むことができる。ケーブル装置はまた、第1コネクタと結合される第1の端部と、1つ以上の第2のコネクタと結合される第2の端部とを有するケーブルを有することができる。1つ以上の第2コネクタは、1以上の電子装置と結合されるように構成できる。ケーブル装置の1つ以上の処理コンポーネントは、認証照会を電子装置から複数の接点を介して受信し、認証応答を生成し、認証応答を電子装置に複数の接点を介して出力するように構成できる。認証応答は、ケーブル装置が電子装置に対する使用が許可されたアクセサリであるかどうかに関連していてもよい。
【0008】
別の実施形態によれば、ケーブル装置は、ハウジング、複数の接点、及び1つ以上の処理コンポーネントを含む第1コネクタを含むことができる。ケーブル装置はまた、第1コネクタと結合される第1の端部と、1つ以上の第2のコネクタと結合される第2の端部とを有するケーブルを有することができる。1つ以上の第2コネクタは、1以上の電子装置とそれぞれ結合されるように構成できる。1つ以上の処理コンポーネントは、ケーブル装置のタイプを識別してケーブル識別信号を生成し、該識別信号を電子装置へ複数の接点を介して出力するように構成できる。識別信号は、ケーブル装置により搬送される1つ以上の信号のタイプと関連づけることができる。
【0009】
別の実施形態によれば、ケーブル装置の動作方法は、ケーブル識別処理を実行する回路を有するケーブル装置を提供し、ケーブル回路はケーブル装置が別の電子装置へ接続されたことに応じて起動される。当該方法では、ケーブル回路がケーブルタイプを識別してケーブル識別信号を生成し、ケーブル回路がケーブル識別信号を電子装置へ送信する。ケーブルタイプを識別する処理には、ケーブル回路におけるノードの信号レベルの検知を含めることができる。また、ケーブルタイプの識別処理には、ケーブル装置と結合された所定の接点への1つ以上のテスト信号の送信を含めることができる。
【0010】
別の実施形態によれば、ケーブル装置の動作方法は、ケーブル認証処理を実行する回路を有するケーブル装置を提供し、ケーブル回路はケーブル装置が別の電子装置へ接続されたことに応じて起動される。当該方法では、ケーブル回路が認証要求を電子装置から受信して、認証処理を実行する。ケーブル回路は、ケーブル認証信号を生成し、該ケーブル識別信号を電子装置へ送信する。
【0011】
更なる実施形態によれば、ケーブル装置の動作方法は、ケーブル回路が認証照会を電子装置から受信して、認証照会をケーブル装置が処理して、認証応答をケーブル装置から電子装置へ送信し、識別照会をケーブル装置が電子装置から受信し、ケーブル装置が自身のケーブルタイプを識別し、識別されたケーブルタイプに関連する情報に少なくとも基づいた識別信号を送信する。認証応答は、ケーブル装置が電子装置に対する使用が許可されたアクセサリであるかどうかに関連づけることができ、識別信号は、ケーブル装置に関連する1つ以上の信号のタイプと関連づけることができる。
【0012】
本発明の様々な特徴及び利点は、発明を実施するための形態における記述や添付の図面を参照してより完全に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】発明の典型的な実施形態に対応する簡単化されたケーブル装置を示す図である。
【図2】発明の他の典型的な実施形態に対応する、回路を内包するケーブル装置の部分を示す図である。
【図3】発明の典型的な実施形態に対応するメディア装置及び1つ以上の周辺装置と結合されたケーブル装置を示す図である。
【図4】発明の実施形態に対応するスマートケーブルの様々な動作方法を示す図である。
【図5】発明の実施形態に対応するスマートケーブルの様々な動作方法を示す図である。
【図6】発明の実施形態に対応するスマートケーブルの様々な動作方法を示す図である。
【図7】発明の1つの実施形態に対応するスマートケーブルと接続可能なコネクタのための信号リストの一例を示すテーブルである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は、発明の典型的な実施形態に対応する、別の装置との接続に応じてケーブル識別情報及び認証情報といった情報を通信可能な簡単化されたケーブル装置を示す。ケーブル装置100は、コネクタ110を一方の端部に含み、1つ以上のコネクタ端120をもう一方の端部に含む。ケーブル130と1本以上のケーブルライン140とは、ケーブル装置のコネクタ端同士を結合する。コネクタ110は、複数の電気的接点(不図示)を有するコンタクト・ハウジング112と、ケーブルラインからのワイヤを電気的接点と接続するアセンブリを収納するコネクタブート114とを含むことができる。コネクタブート114は、ケーブル認証、ケーブル識別、静電放電保護などの電気的機能を実行するように構成された電子的コンポーネント(不図示)を有することができる。そのような機能を、例えばコネクタのブート内のプリント回路基盤(PCB)上に集積したコネクタ・アセンブリの一例は、引用により本明細書にその内容が完全に組み込まれるところの、「下位互換性を有するコネクタシステム」とのタイトルで2007年5月1日に出願されたマーフィらによる上記の米国特許出願第11/650330号(代理人番号20750P−002400/P4998)に記述されている。
【0015】
複数のケーブルライン140は、複数の信号のそれぞれを搬送するように構成されていてもよい。各ラインは複数のコネクタ120の少なくとも1つと接続している。例えば、複数のコネクタ120は、少なくとも音声コネクタ、映像コネクタ、及び、USBコネクタのうちの少なくともいずれかを含むことができる。もしケーブルシステム100が、例えばコンポジット映像ケーブルを提供するように構成されていた場合、コネクタ110のブート114内に統合された回路は、ケーブルのタイプを識別し、その情報(即ち、ケーブルがコンポジット映像ケーブルであるという情報)を接続装置へ送信するように構成することができる。当該接続装置は、例えば、iPodやiPhoneといったメディア装置とすることができる。そしてメディア装置は自動的に適切な信号、即ちコンポジット映像信号をケーブルに対して提供する。ケーブル装置100は、iPodのようなメディア装置がサポートする、アナログ音声、デジタル(USB)音声、コンポーネント映像、HDMI、DVI、Sビデオなどの1つ以上を含む他のタイプのケーブル及び信号を提供することができる。
【0016】
ケーブル装置100は、さまざまな修正及び変更が可能である。例えば、各ライン140は1つ以上のラインを含み、それぞれが1つ以上の信号を独立に搬送してもよい。別の例では、ケーブルライン140は、1つのラインのみを含み、ケーブル130と結合されて単一ケーブルを構成してもよい。いくつかの実施形態では、1以上の追加のコンポーネントが上記構成に付加されても良い。実施形態次第で、コンポーネントの特定の構成を入れ替えても良い。さまざまな構成及びケーブルコンポーネントの更なる詳細は、以下で詳細に説明する。
【0017】
図2は、本発明の典型的な実施形態に対応するケーブル装置100内のコネクタ110のハイレベルブロック図である。上述のように、ケーブル110はコンタクト・ハウジング112とコネクタブート114を含むことができる。ある実施形態では、コネクタブート114は、様々な回路コンポーネントが搭載可能なPCB(不図示)を収納する。回路コンポーネントは、例えば、マイクロコントローラ210、認証用コプロセッサ220及びPCB上の回路配線を介して電気的に結合される識別ワイヤ230を含むことができる。コネクタ100の内部構造の一例は、引用により本明細書にその内容が完全に組み込まれるところの「下位互換性を有するコネクタシステム」とのタイトルで2007年5月1日に出願されたマーフィらによる上記の米国特許出願第11/650330号(代理人番号20750P−002400/P4998)の図10Bとの関連で特に見いだすことができる。これらのコンポーネントがコネクタ110の内部に収納されたものとして記載される一方で、一部のコンポーネント或いは全てのコンポーネントが、ケーブル装置100の他のパートに分配されても良い。また、これらのコンポーネントは、単一チップまたは複数の集積回路に統合されても良い。
【0018】
図2に示すように、マイクロコントローラ210、認証用コプロセッサ220及び識別ワイヤ230は互いに結合されており、協働して追加機能を提供する。マイクロコントローラ210は、メディア装置とのバス240を介した通信の制御を、第一に担当する。認証用コプロセッサ220は、認証機能の実行を第一に担当する。識別ワイヤ230は、マイクロコントローラ210により利用され、ケーブルが搬送する信号のタイプ(例えば、コンポーネント映像、或いは、コンポジット映像)を検出することができる。バス250は、ケーブル130からのワイヤをコンタクト・ハウジング112内の接点(或いはピン)に接続することができる。ケーブル130をマイクロコントローラ210と直接に接続するオプションのバス260を設けることもできる。本明細書では、バスとの語は、1セットの接点を他のセットと電気的に接続するためのあらゆるメカニズムのことを意味し、特定の電気機械的な手段に限定されるものではない。
【0019】
動作において、コネクタ110がメディア装置に接続されると、メディア装置は認証照会をケーブルに送信することができる。マイクロコントローラ210は、認証照会を受信し、認証用コプロセッサ220と通信することができる。認証用コプロセッサ220は、認証要求を、認証アルゴリズムを利用して処理する。認証アルゴリズムは、例えば、機密保護証明書、電子署名あるいは他の既知の認証手法を利用した公開鍵暗号方式に基づくことができる。ある実施形態では、引用により本書面に組み込まれるところの本出願人に譲渡された「電子装置のためのアクセサリ認証」とのタイトルの米国特許出願第11/051499号(代理人番号20750P−001110/P3503US1)に記載の認証技術と同様の認証技術を、認証コプロセッサ220が実行することができる。認証処理の結果は、認証用コプロセッサ220からマイクロコントローラ210へ送信され、マイクロコントローラ210からメディア装置へバス240を介して送信される。認証成功に伴い、メディア装置はケーブル装置との更なる通信を行う。図2のブロック図は、マイクロコントローラ210と認証用コプロセッサ220とを2つの独立したコンポーネントとして記載しているが、これらの機能を単一チップに統合することもできる。
【0020】
発明の実施形態に対応してケーブル装置に統合され、該ケーブル装置により提供される別の機能に、ケーブル識別機能がある。この実施形態では、識別ワイヤ230上に提供される電圧レベルのような信号がケーブルタイプを示す。識別ワイヤ230上の信号は例えば、ケーブルが例えばコンポジット映像信号、コンポーネント映像信号又はSビデオ信号を搬送するように構成されているかどうかを示すことができる。識別ワイヤ230上の信号レベルは、例えば抵抗回路により設定される。当該抵抗回路は、電源(即ち、プルアップ抵抗器)とグラウンド(即ち、プルダウン抵抗器)とのいずれかに接続されるか、或いは、両者の間に接続されて分圧器を構成してもよい。また、識別ワイヤ230をいずれの信号とも接続せず、代わりにフローティング状態でケーブルタイプを示すように使用することもできる。この実施形態によれば、マイクロコントローラ210の実装を簡単化するようにケーブル製造業者が信号レベルを識別ワイヤ230上で設定することとなろう。これにより、より費用効果の高い、識別ワイヤ230上の信号レベルを検知するようにプログラム可能なマイクロコントローラ210を利用することが可能となる。本実施形態では、マイクロコントローラ210がそれが関連するケーブルのタイプを一旦判定すると、メディア装置に接続されるたびに当該判定を行わなくても済むように、情報をレジスタに内部的に保存しておくことができる。ケーブルタイプが一旦識別されると(いくつかの実施形態では、それに加えてケーブルが認証された後に)、マイクロコントローラ210は、正しいフォーマットでの適切な(例えば、音声及び映像の少なくともいずれかの)出力を可能とするために接続されたメディア装置へ、要求信号を送信することができる。この例では、ケーブルタイプは識別ワイヤ230上の電圧レベルに基づいて判定されるが、電圧レベル検知以外の電流監視などの技術により同様の機能を実現することもできる。
【0021】
代替的な実施形態では、より高性能のマイクロコントローラ210を利用して、動的に使用ケーブルのタイプを検知することにより、識別ワイヤ230とその関連回路を必要としなくても済む。この実施形態では、マイクロコントローラ210が、メディア装置とアクセサリ装置との接続に応じてケーブルタイプを検知するようにプログラムされる。図3は、メディア装置310を1以上のアクセサリ装置320へ接続するケーブル装置100を示す。ケーブル装置100のコネクタ端110は、メディア装置310に接点112を介して接続し、いずれか1つ以上のコネクタ端120は1以上のアクセサリ装置320に接続する。
【0022】
本実施形態では、マイクロコントローラ210は、アクセサリ端においていずれか1つ以上のケーブル140を介して接続が確立されたかどうかをテストすることができる。これは例えば、ケーブル装置100が1以上のアクセサリ装置320に接続された場合に、特定の信号タイプを搬送するように割り当てられた所定の接点ピン112にマイクロコントローラ210が1以上のテスト信号を適用することによりなされる。代替的な実施形態では、マイクロコントローラ210がテスト信号を、ケーブル130内の所定のワイヤに(図2の)バス260を介して直接に適用することができる。テスト信号に応答してマイクロコントローラ210に戻る信号に基づき、マイクロコントローラ210はいくつの、どのコネクタ端120が実際にアクセサリに接続されているのかを判定することができる。これによりマイクロコントローラ210は、使用ケーブルのタイプを識別する。例えば、単一コンポジット映像ケーブルのオスRCAプラグといった1つのコネクタ端120のみが接続されている場合、マイクロコントローラ210は、ケーブルがコンポジット映像ケーブルであると識別するであろう。一方、もしテストの結果が、コンポーネント映像信号に対応する3つのコネクタ端120の接続を示す場合、マイクロコントローラ210はケーブルがコンポーネント映像ケーブルであると識別する。また、マイクロコントローラ210が接続誤り(例えば、3つのコンポーネントコネクタ端のうち1つのみが接続されている場合)を判定して、メディア装置310に接続誤りをディスプレイ表示するように指示することもできる。従って、本実施形態ではケーブルタイプは、ケーブルが提供する接続によって決定されるので、アプリケーションに応じて変化できる。即ち、メディア装置を例えばコンポジット映像信号を利用するビデオアクセサリとケーブル接続する、あるアプリケーションでは、マイクロコントローラ210はケーブルタイプをコンポジット映像ケーブルと識別するであろう。別アプリケーションで同一ケーブルが利用される場合でも、メディア装置を例えばコンポーネント映像を利用するビデオアクセサリとケーブル接続する場合は、マイクロコントローラ210はケーブルをコンポーネント映像ケーブルとして識別するであろう。
【0023】
ケーブルタイプが一旦判定されると(いくつかの実施形態では、さらにケーブルが認証されると)、マイクロコントローラ210は当該特定のケーブルタイプのケーブルプリファレンスをメディア装置へ送信することができる。ケーブルプリファレンスは、ケーブルタイプに依存する。ケーブルタイプは以下のいずれか1つ以上とすることができる。USB、Firewire、アナログ音声、デジタル音声、コンポジット映像、コンポーネント映像、Sビデオ、HDMI、DVI等。例えば、コンポジット映像ケーブルのプリファレンスは、音声ラインアウトとコンポジット映像である。
【0024】
あるアプリケーションでは、ケーブル装置100は、iPodのようなメディア装置を映像コネクタ端を介してテレビセットと、音声コネクタ端を介してハイファイ・スピーカシステムとの両方に接続することができる。ケーブル装置100は、メディア装置310への接続に応じて認証処理を自動的に実行する。ケーブル装置100は、メディア装置310への接続、或いは、メディア装置310とアクセサリ装置320との両方への接続に応じてケーブル識別処理も実行する。マイクロコントローラ210は、認証処理の前後、或いは認証処理と並行してケーブル識別タスクを実行することができる。
【0025】
図4、図5及び図6は、発明の実施形態に対応するスマートケーブルの動作方法を簡単化して示している。図4の方法400は認証方法を示し、そこには、メディアプレーヤやアクセサリのような電子装置への接続に応じてケーブル回路を起動する処理410を含むことができる。一旦起動されると、ケーブル回路は認証照会をメディア装置から受信することができる(処理420)。メディア装置からケーブル回路へ送信される認証照会は、認証をケーブル回路自体が要求することで催促することもできる。認証照会に応じて、ケーブル回路は認証照会を処理し、認証応答を生成することができる(処理430)。ケーブル回路は次に、認証応答をメディア装置に返信する(処理440)。もし、認証応答がメディア装置により受領されると(処理450)、ケーブルプリファレンスがメディア装置へ送信され(処理460)、ケーブル装置を介した更なる通信が承認される(処理470)。もし認証処理に失敗すると、ケーブルはケーブルは不正とみなされ、ケーブルを介したさらなる通信は許可されない。ある実施形態では、ケーブルが拒否される(処理480)まで認証処理が1回以上実行されてもよい。
【0026】
図2及び図3との関連で説明したように、これらの様々な処理はマイクロコントローラ210と認証用コプロセッサ220との組み合わせにおいて実行される。即ち、処理410では、メディア装置310へのケーブルの接続に応じて、マイクロコントローラ210及び認証用コプロセッサ220を含むケーブルの内部回路が、例えばメディア装置310(アクセサリに接続されている場合はアクセサリ)からの電源供給を利用して起動される。起動後の処理420では、マイクロコントローラ210は認証要求をメディア装置310から受信することができる。処理430では、認証用コプロセッサ220により実施される認証用アルゴリズムと関連づけて要求を処理するために、マイクロコントローラ210が認証用コプロセッサ220と通信する。処理440では、認証用コプロセッサ220により応答が生成され、メディア装置310へマイクロコントローラ210を介して返信される。従って、本方法は、メディア装置への接続に応じて認証処理を自動的に実行するための全てのリソースを含むスマートケーブルを提供する。
【0027】
図5は、発明の他の実施形態に対応するケーブル識別の方法500を示したフローチャートである。方法500は、メディアプレーヤやアクセサリのような電子装置への接続に応じてケーブル回路を起動する処理510、ケーブルタイプを識別する処理520、ケーブル識別信号を生成する処理530、及び、ケーブル識別信号をメディア装置へ送信する処理540を含むことができる。図2及び図3との関連で説明したように、これらの様々な処理は、ある典型的な実施形態ではマイクロコントローラ210により実現することができる。即ち、処理510は、メディア装置310(或いはアクセサリ)へのケーブルの接続に応じて、マイクロコントローラ210及び認証用コプロセッサ220を含むケーブルの内部回路が、例えばメディア装置310からの電源供給を利用して起動される。起動後の処理520では、マイクロコントローラ210はケーブルタイプを識別する。処理520によるケーブルタイプの識別には、マイクロコントローラ210による識別ワイヤ230上の信号レベルの検知を含むことができる。また、マイクロコントローラ210は、ケーブルが利用されているコンフィグレーションや、接続されているアクセサリ320のタイプにより、ケーブルタイプを検知することができる。次に、処理530では、マイクロコントローラ210による識別信号の生成を含み、処理540では識別信号のメディア装置310への送信を含むことができる。識別信号は、ケーブルプリファレンスを含むことができる。これに応じてメディア装置310は、識別信号を利用し、音声信号及び映像信号の少なくともいずれかのケーブル装置100への送信を好ましい又は要求された信号フォーマットに従い自動的に開始することができる。
【0028】
また、メディア装置310は、識別信号を利用し、表示されるメニュー選択項目を絞り込むことができる(例えば、コンポーネント形式で利用可能な映像ファイルのみを表示する)。例えば、識別信号が、メディア装置が映像信号ではなく音声信号をケーブル装置へ送信することを指示しても良く、及び/又は、ケーブル装置に好ましい、或いは、要求される音声信号のタイプを指定しても良い。他の例では、識別信号がメディア装置に音声信号と映像信号との両方をケーブル装置へ送信することを指示してもよい。また、識別信号は、好ましい、或いは、要求されるタイプの音声信号の指定と、好ましい、或いは、要求されるタイプの映像信号の指定との少なくともいずれかを含むことができる。例えば、映像信号のタイプはコンポジット、コンポーネント、デジタルオーディオ、Sビデオ、HDMI等であっても良い。ある実施形態では、好ましい或いはケーブル装置により要求される映像信号のタイプは、コンポーネント映像信号(例えば、Y、Pb、Pr信号)であってもよい。従って、本方法は、メディア装置への接続に応じて自動的にケーブルタイプを識別し、ケーブルプリファレンスをメディア装置へ送信するための全てのリソースを含むスマートケーブルを提供する。
【0029】
図6は、発明の他の実施形態に対応するケーブル識別及び認証を行う方法600のフローチャートである。方法600は本質的に方法400と500との結合であり、メディア装置への接続に応じて識別処理と認証処理との両方を自動で実行することのできるスマートケーブルを提供する。図6を参照すると、方法600は、メディア装置(或いは、アクセサリ)への接続に応じてケーブル回路を起動する処理610を含むことができる。本方法はまた、ケーブル回路がケーブルタイプを識別する処理620と、ケーブル回路がケーブル識別信号を生成し、メディア装置へ送信する処理630とを含むことができる。
【0030】
次に、メディア装置からの認証処理開始の要求に応じて、方法600は処理640を含むことができる。ここでは、ケーブル回路は認証アルゴリズムを開始し、認証応答を生成する。処理640の後には、認証応答をメディア装置への返信を含む処理650が実行される。もしケーブル認証が成功した場合(処理660)、ケーブルはそのプリファレンスをメディア装置へ送信し(処理670)、その後メディアコンテンツがケーブルを介して通信される(処理680)。ケーブルプリファレンスには、例えば、許可される音声ラインアウト及び映像ラインアウトの少なくともいずれか等が含まれる。もし、認証に失敗した場合、方法600は、認証処理(640及び650)をケーブルを不正として拒否するまで所定回数(n)繰り返す処理690を含むことができる。認証処理とケーブル識別処理の動作の詳細は、図4及び図5との関連で既に記載したとおりであるので、ここでは繰り返さない。しかしながら、各フローチャートが典型的な実施形態を示すものであって、修正や変更が可能である点はここで強調しておく。例えば、識別処理と認証処理の少なくともいずれかは、メディア装置からの照会と共に発生しても良いし、或いは、照会なしに発生しても良い。例えば、ある実施形態では、ケーブルがケーブルタイプを識別しメディア装置へ通知する処理(630)は、ケーブルが認証を要求する処理を含むことができる。ケーブルからのこのリクエストに応じて、メディア装置は、認証要求信号をケーブルへ送信して、ケーブル認証処理を開始することができる。また、様々な認証処理640及び650は、識別処理620及び630の前後、或いは同時に実行されてもよい。
【0031】
ある実施形態では、認証処理640及び650が最初に実行され、認証処理の結果に応じて残りの処理が実行されてもよいし、中止されてもよい。この実施形態によれば、ケーブル装置が期待される認証応答を送信すると、メディア装置310は接続されたケーブル装置が正規のケーブルであることを確認し、ケーブル識別処理を含む更なる処理の実行を許可する。しかしながら、認証応答が受信できない場合や、不正な認証応答が受信された場合は、メディア装置は接続されたケーブル装置を介したデータの送信ができず、その後の処理は実行されなくてもよい。
【0032】
上述の様々な実施形態の全てにおいて、ケーブル装置、メディア装置及びアクセサリの間の通信は、様々なインタフェースプロトコルのうちのいずれかに基づくことができる。そのようなインタフェースプロトコルの一例には、アップル・インコーポレイテッドにより開発されたiPodアクセサリ・プロトコルがある。このプロトコルは、本発明に対応するスマートケーブル装置を介してiPodやiPhoneとアクセサリとの間の通信を促進させることができる。この特定のプロトコルの詳細は、「メディアプレーヤとアクセサリ間の通信を促進するコネクタ・インタフェース・システム」とのタイトルの本出願人に譲渡された、シューベルトらの特許第7293122号に記述されており、ここで引用によりその内容は本書面に組み込まれる。また、上記のインタフェースプロトコルによる通信が行われるコネクタ110に相応しいコネクタのタイプは、上述のマーフィらによる「下位互換性を有するコネクタシステム」とのタイトルを有する米国特許出願第11/650330号(代理人番号20750P−002400/P4998)に記述されている。ここでは、ブート構造内部のPCBに加えて、図7に示されるように、特定数のピン(例えば30個)及び、プロトコルを促進するためのピンに対する信号の割当てが記載されている。これらの文献はすべて引用により本書面に組み込まれるものである。
【0033】
本発明の複数の側面を、例示目的でのみ用いられる特定の実施形態の文脈で記述した。当業者であれば、様々な変更、修正或いは交換が可能であることは理解するであろう。それゆえに上記の記述は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲の記載とそれらの均等物の範囲により解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブル装置であって、
ハウジング、第1の電子装置と結合するように構成された複数の接点、及び1つ以上の処理コンポーネントを含む第1コネクタと、
前記第1コネクタと結合されたケーブルと、
前記ケーブルと結合され、1以上の第2の電子装置と結合するように構成された1つ以上の第2コネクタと
を備え、
前記1つ以上の処理コンポーネントは、マイクロコントローラと認証用コプロセッサとを含み、
前記マイクロコントローラは認証照会を前記第1の電子装置から前記複数の接点を介して受信し、該認証照会を前記認証用コプロセッサに提供するように構成され、
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を処理して認証応答を生成し、該認証応答を前記マイクロコントローラに送信するように構成され、
前記マイクロコントローラは、前記認証応答を前記第1の電子装置に前記複数の接点を介して提供するように更に構成されている
ことを特徴とするケーブル装置。
【請求項2】
前記マイクロコントローラは、前記ケーブル装置内の識別ワイヤ上の信号レベルを検知し、検知した前記識別ワイヤ上の信号レベルに基づいてケーブルタイプを識別することを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項3】
前記識別ワイヤは抵抗と結合されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブル装置。
【請求項4】
前記識別ワイヤは抵抗分配器と結合されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブル装置。
【請求項5】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を電子署名を利用して処理することを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項6】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を機密保護証明書を利用して処理することを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項7】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を公開鍵暗号方式を利用して処理することを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項8】
前記認証応答が前記第1の電子装置に送信された後に、前記第1の電子装置は前記ケーブル装置との通信を継続することを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項9】
前記1つ以上の処理コンポーネントは、前記第1コネクタのブート内に収納され、前記複数の接点の1つ以上と電気的に結合されることを特徴とする請求項1に記載のケーブル装置。
【請求項10】
ケーブル装置であって、
ハウジング、第1の電子装置と結合するように構成された複数の接点、及び1つ以上の処理コンポーネントを含む第1コネクタと、
前記第1コネクタと結合されたケーブルと、
前記ケーブルと結合され、1つ以上の第2の電子装置と結合するように構成された1つ以上の第2コネクタと
を備え、
前記1つ以上の処理コンポーネントは、前記ケーブル装置のタイプを識別して識別信号を生成し、該識別信号を前記第1の電子装置へ前記複数の接点を介して送信するように構成され、
前記識別信号は、どのタイプの信号を前記ケーブル装置が搬送可能であるかを識別する
ことを特徴とするケーブル装置。
【請求項11】
前記1つ以上の処理コンポーネントは、識別回路と結合されたマイクロコントローラを含むことを特徴と請求項10に記載のするケーブル装置。
【請求項12】
前記マイクロコントローラは、前記識別回路により供給される信号レベルを検知し、少なくとも検知した該信号レベルに基づいて前記ケーブル装置のタイプを判定するように更に構成されることを特徴とする請求項11に記載のケーブル装置。
【請求項13】
前記識別回路により供給される信号レベルは、予め定められているレベルであることを特徴とする請求項12に記載のケーブル装置。
【請求項14】
前記1つ以上の処理コンポーネントは、前記1つ以上の第2コネクタのいずれが、前記1つ以上の第2の電子装置のいずれに接続されているかの検知結果に基づいて、前記ケーブル装置のタイプを判定するように構成されたマイクロコントローラを含むことを特徴とする請求項10に記載のケーブル装置。
【請求項15】
前記ケーブル装置が搬送可能である前記信号のタイプは、コンポジット映像、コンポーネント映像、Sビデオ、HDMI或いは他のデジタル映像フォーマットを含む複数の信号タイプのうちの1つ以上であることを特徴とする請求項10に記載のケーブル装置。
【請求項16】
前記1つ以上の処理コンポーネントは、認証照会を前記複数の接点を介して前記第1の電子装置から受信し、認証応答を生成し、該認証応答を前記複数の接点を介して前記第1の電子装置へ送信するように更に構成されることを特徴とする請求項10に記載のケーブル装置。
【請求項17】
認証方法を含む、ケーブル装置の動作方法であって、前記認証方法は、
ケーブル装置がマイクロコントローラにより、認証照会を電子装置から受信する工程と、
前記マイクロコントローラが前記認証照会を認証用コプロセッサに提供し、該認証用コプロセッサが該認証照会を処理する工程と、
前記認証用コプロセッサが、前記ケーブル装置が前記電子装置に対する使用が許可されたアクセサリであるかどうかに関連する認証応答を生成し、該認証応答を前記マイクロコントローラへ提供する工程と、
前記マイクロコントローラが、前記認証応答を前記ケーブル装置から前記電子装置へ送信する工程と
を備えることを特徴とするケーブル装置の動作方法。
【請求項18】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を電子署名を利用して処理することを特徴とする請求項17に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項19】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を機密保護証明書を利用して処理することを特徴とする請求項17に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項20】
前記認証用コプロセッサは、前記認証照会を公開鍵暗号方式を利用して処理することを特徴とする請求項17に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項21】
ケーブル識別方法をさらに備え、該ケーブル識別方法は、
マイクロコントローラが前記ケーブル装置内の識別ワイヤ上の信号レベルを検知する工程と、
前記マイクロコントローラが、検知した前記識別ワイヤ上の信号レベルに基づいてケーブルタイプを識別する工程と、
前記マイクロコントローラが、識別された前記ケーブルタイプと関連する情報に少なくとも部分的に基づいて、ケーブル識別信号を前記電子装置へ送信する工程と
を備え、
前記識別信号は、前記ケーブル装置に関連する1つ以上のタイプの信号と関連づけられていることを特徴とする請求項17に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項22】
前記識別ワイヤは抵抗と結合されていることを特徴とする請求項21に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項23】
前記識別ワイヤは抵抗分配器と結合されていることを特徴とする請求項21に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項24】
前記ケーブル識別方法は、
ケーブル装置が、前記電子装置から識別要求を受信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のケーブル装置の動作方法。
【請求項25】
ケーブル装置を識別するための方法であって、
前記ケーブル装置が、前記ケーブル装置内の識別ワイヤ上の信号レベルを検知する工程と、
前記ケーブル装置が、検知された前記識別ワイヤ上の信号レベルに基づいてケーブルタイプを識別する工程と、
前記ケーブル装置が、識別された前記ケーブルタイプと関連する情報に少なくとも部分的に基づいて、ケーブル識別信号を電子装置へ送信する工程と
を備え、
前記識別信号は、前記ケーブル装置に関連する1つ以上のタイプの信号と関連づけられていることを特徴とするケーブル装置を識別するための方法。
【請求項26】
前記識別ワイヤは抵抗と結合されていることを特徴とする請求項25に記載のケーブル装置を識別するための方法。
【請求項27】
前記識別ワイヤは抵抗分配器と結合されていることを特徴とする請求項25に記載のケーブル装置を識別するための方法。
【請求項28】
ケーブル装置が、前記電子装置から識別要求を受信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項25に記載のケーブル装置を識別するための方法。
【請求項29】
ケーブル装置と結合された電子装置のタイプを識別するための方法であって、
前記ケーブル装置が、該ケーブル装置が第1コネクタを介して接続されている第1の電子装置のタイプを、1つ以上のテスト信号を前記第1コネクタの1つ以上のピンに適用することで検知する工程と、
前記ケーブル装置が、前記第1コネクタに適用された前記1つ以上のテスト信号に応じて返ってきた1つ以上の信号に基づいて、ケーブルタイプを識別する工程と、
前記ケーブル装置が第2の電子装置へ、識別されたケーブルタイプと関連する情報に少なくとも部分的に基づいてケーブル識別信号を送信する工程と
を備えることを特徴とする方法。
【請求項30】
前記ケーブル装置が、該ケーブル装置が第2コネクタを介して接続されている第2の電子装置のタイプを、1つ以上のテスト信号を前記第2コネクタの1つ以上のピンに適用することで検知する工程と、
前記ケーブル装置が、前記第2コネクタに適用された前記1つ以上のテスト信号に応じて返ってきた1つ以上の信号に基づいて、ケーブルタイプを識別する工程と
をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記ケーブル装置が、識別要求を前記第2の電子装置から受信する工程をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項32】
識別方法と認証方法とを備えるケーブル装置の動作方法であって、
前記識別方法は、
電子装置から電力を受信する工程と、
ケーブル識別信号の要求を前記電子装置から受信することなしに、識別されたケーブルタイプと関連する情報に少なくとも部分的に基づいて、前記電子装置へケーブル識別信号を送信する工程と
を備え、前記識別信号が前記ケーブル装置と関連する1つ以上の信号のタイプと関連づけられ、
前記認証方法は、
前記ケーブル装置が認証照会を電子装置から受信する工程と、
前記ケーブル装置が前記認証照会を認証回路で処理する工程と、
前記認証回路が、前記ケーブル装置が前記電子装置に対する使用が許可されたアクセサリであるかどうかと関連する認証応答を生成する工程と、
前記ケーブル装置が、前記認証応答を前記ケーブル装置から前記電子装置へ送信する工程と
を備えることを特徴とするケーブル装置の動作方法。
【請求項33】
前記識別方法は、
前記ケーブル装置が、前記ケーブル装置内の識別ワイヤ上の信号レベルを検知する工程と、
前記ケーブル装置が、検知された前記識別ワイヤ上の信号レベルに基づいてケーブルタイプを識別する工程と
を更に備えることを特徴とする請求項32に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−503134(P2010−503134A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531648(P2009−531648)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/074866
【国際公開番号】WO2009/032797
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】