説明

スロットマシン及びそのプレイ方法

【課題】新たなエンタテイメント性を備えたスロットマシンを提供すること。
【解決手段】本発明のスロットマシンは、下記構成を備えるスロットマシンであり、複数のシンボルが配置され得る表示領域を有するディスプレイと、所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、上記シンボル配列指定条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、指定された上記シンボル配列に基づいて、上記表示領域において、複数のシンボルの再配置を行うコントローラとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン及びそのプレイ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンは、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に開示されているように、プレーヤがメダル又はコイン、紙幣等の遊技媒体をスロットマシンの投入口に投入し、スピンボタンを入力すると、筐体の正面に設けられた表示部にて複数のシンボルがスクロール表示され、その後、各シンボルが自動的に停止する。このとき、スピンボタンの入力を契機として各シンボルのスクロール表示が開始される際に、乱数を用いたシンボルの選択が行われ、選択されたシンボルのコンビネーションが所定のウィニングコンビネーションである場合には、ベーシックゲームからボーナスゲーム(例えば、ミステリーボーナスやセカンドゲーム等)に移行し、ボーナスゲームが実行される。そして、スロットマシンは、遊技の進行によって発生する入賞状態によって、配当を払い出すようになっている。
【0003】
また、従来のスロットマシンのなかには、特許文献4及び特許文献5に開示されているように、ウィニングライン上に再配置されたシンボルのコンビネーションによって決定される配当と、スキャッタシンボルの表示数によって決定される配当との2種類の配当を行うスロットマシンが存在する。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6960133号明細書
【特許文献2】米国特許第6012983号明細書
【特許文献3】米国特許第6093102号明細書
【特許文献4】米国特許第6604999号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2002/0065124号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来のスロットマシンにおいては、シンボルの配列が予め定められている。
そこで、本発明は、新たなエンターテインメント性を備えたスロットマシン及びそのプレイ方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記構成を有するスロットマシンを提供する。
すなわち、上記スロットマシンは、複数のシンボルが配置され得る表示領域を有するディスプレイを備える。また、上記スロットマシンは、コントローラを備えており、上記コントローラは、所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、この条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定する。そして、そのシンボル配列に基づいて、上記表示領域において、複数のシンボルの再配置を行う。
【0007】
また、本発明は、上記構成に加えて、下記構成を採用することが可能である。
上記コントローラは、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択する。
【0008】
また、本発明は、上記構成に加えて、下記構成を採用することが可能である。
上記コントローラは、指定された上記シンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を、複数回のゲームにわたって行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、新たなエンタテイメント性を備えたスロットマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、シンボルマトリックスについて説明するための図である。
なお、スロットマシン10は、ネットワークに接続されていないスタンドアロン形式のスロットマシンであるが、本発明は、ネットワークに接続されたスロットマシンにも適用可能である。
【0011】
図1に示すシンボルマトリックスSMは、本発明のスロットマシン10が備える下側画像表示パネル16(図4参照)に表示される。シンボルマトリックスSMは、5つのカラムと3つのロウとを有しており、計15個のシンボルS1〜S15からなる。図中、5つのカラムを、C1〜C5と示している。シンボルマトリックスSMには、中央のロウに沿って、1本のウィニングラインWLが設定されている。
【0012】
各シンボルS(S1〜S15)は、カラムC(C1〜C5)に沿って、図中に示す矢印方向にスクロールされる。例えば、カラムC1では、シンボルS1がシンボルS2に移動し、シンボルS2がシンボルS3に移動するというように、各シンボルS1〜S3がスクロールされる。その後、各シンボルSのスクロールが停止し、各シンボルSが再配置される。シンボルマトリックスSMに再配置されたシンボルSによって配当が決定される。
【0013】
次に、シンボルマトリックスSMに再配置されるシンボルの配列について説明する。
なお、スロットマシン10は、3種類(タイプA、B、C)のシンボル配列を有しており、シンボルマトリックスSMには、そのうちの1種類のシンボル配列に基づいて、シンボルSが配置される。
【0014】
図2Aは、タイプAのシンボル配列を示す図である。
各カラムC1〜C5には、夫々、22個のシンボルが配置されている。シンボルには「APPLE」、「JACKPOT7」、「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」、「ORANGE」及び「SCATTER」の9種類が存在する。シンボルのスクロールは、シンボル配列に基づいて行われる。例えば、第1カラムC1のシンボルS1〜S3(図1参照)が、「JACKPOT7」、「PLUM」、「ORANGE」(コードNo. 1, 2, 3)である場合、シンボルS1〜S3が1つスクロール表示されると、シンボルS1〜S3は、「CHERRY」、「JACKPOT7」、「PLUM」(コードNo. 21, 1, 2)となる。
【0015】
「SCATTER」以外のシンボルについては、ウィニングラインWLに5つ並んだときに賞の成立(ウィニングコンビネーション)となる。一方、「SCATTER」については、シンボルマトリックスSM内に3つ以上、再配置されたときに賞の成立となる。
【0016】
タイプB及びタイプCのシンボル配列(図示せず)は、夫々、タイプAのシンボル配列と異なっており、それに伴って賞の成立可能性が異なっている。
図2Bは、各賞の成立可能性と払出数とを示す図である。
【0017】
ボーナスゲームトリガー「APPLE」は、ウィニングラインWL上に5つ配置されると、ウィニングコンビネーションの成立であり、所定数(例えば10回)のフリーゲームが行われる。フリーゲームでは、コインが投入されなくても、フリーゲーム成立時における投入数のコインが投入されたものとしてゲームが行われる。
【0018】
「JACKPOT7」は、ジャックポットトリガーである。ウィニングラインWL上に「JACKPOT7」が5個配置されると、プログレッシブジャックポットによる払出が行われる。スロットマシン10は、スタンドアロン形式のスロットマシンであるため、プログレッシブジャックポットにおける配当としては、スロットマシン10単体での積算値(遊技媒体の投入数の一部の積算値)に初期配当値を加算した値が採用される。
ただし、本発明において、プログレッシブジャックポットに採用される積算値は、この例に限定されず、例えば、スロットマシンがネットワークに接続されている場合には、単一カジノ内の同機種のスロットマシンでの積算値、同一の地域(例えば州や国)の同機種のスロットマシンでの積算値等を採用することができる。
【0019】
「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」及び「ORANGE」には、夫々、コイン投入数1枚あたりのコインの払出数が定められている。また、「SCATTER」には、「SCATTER×3」、「SCATTER×4」及び「SCATTER×5」の賞が存在し、各賞には、異なるコインの払出数が定められている。
【0020】
また、図2Bに示すように、各シンボル配列によって、各賞の成立可能性が異なっている。タイプAのシンボル配列では、高配当の賞(ボーナスゲームトリガー、ジャックポットトリガー「JACKPOT7」)の成立可能性が低く設定され、それ以外の低配当の賞の成立可能性が高く設定されている。
【0021】
タイプBのシンボル配列では、タイプAのシンボル配列と比較すると、高配当の賞の成立可能性が低く設定され、低配当の賞の成立可能性が高く設定されている。
従って、タイプBのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置が行われた場合、タイプAの場合と比較すると、高配当の賞は成立し難いが、低配当の賞は比較的高い頻度で成立するようになる。
【0022】
タイプCのシンボル配列では、タイプAのシンボル配列と比較すると、高配当の賞の成立可能性が高く設定され、低配当の賞の成立可能性が低く設定されている。
従って、タイプCのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置が行われた場合、タイプBの場合と比較すると、高配当の賞が成立し易くなるが、低配当の賞が成立する頻度が低下することになる。
【0023】
ゲームが開始されると、先ず、タイプAのシンボル配列(図2A参照)に基づいてシンボルの再配置が行われる。そして、図3Aに示すように、シンボルマトリックスSMに3個以上、スキャッタシンボル「SCATTER」が再配置されると、シンボル配列指定条件が成立したことになる。すなわち、本実施形態において、シンボル配列指定条件は、タイプAのシンボル配列に基づいて、シンボルマトリックスSMに3個以上のスキャッタシンボルが再配置されることである。
【0024】
このシンボル配列指定条件が成立すると、図3Bに示すように、タイプA〜Cのシンボル配列を選択するための画像が、下側画像表示パネル16に表示される。
下側画像表示パネル16には、タッチパネル69(図5参照)が設けられており、プレーヤは、下側画像表示パネル16に表示される「TYPE A」、「TYPE B」又は「TYPE C」の画像の何れか1にタッチパネル69を介して触れることによって、シンボル配列を指定することができる。また、各シンボル配列に対応する画像には、賞の成立し易さと配当の大きさとを視覚的に示す画像が含まれている。
【0025】
ここで、プレーヤによってタイプAのシンボル配列が指定された場合、引き続き、タイプAのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置が行われる。一方、プレーヤによってタイプB又はタイプCのシンボル配列が指定された場合、所定回数(本実施形態では100回)のゲームにわたって、タイプB又はタイプCのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置が行われ、その後にタイプAのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置が行われる。
【0026】
本実施形態では、スロットマシン10が備える下側画像表示パネル16に、5カラム×3ロウの計15シンボルからなるシンボルマトリックスSMが表示される場合について説明するが、本発明において、シンボルマトリックスを構成するカラム数やロウ数は、特に限定されるものではない。また、各シンボルがシンボル配列に基づいて再配置されるように構成されていれば、必ずしも、当該シンボルによってシンボルマトリックスが構成されている必要はない。シンボルの配置位置や形態は適宜変更可能である。
【0027】
本実施形態では、シンボルが下側画像表示パネル16に表示される場合について説明するが、本発明において、シンボルは、必ずしも、画像として表示される必要はない。例えば、リールのシンボル配列を変更可能な構成とすることにより、本発明を、リールを備えたスロットマシンに採用することも可能である。リールのシンボル配列を変更可能な構成としては、例えば、シンボルの表示に用いられるリールとは別に、リールを機内に格納しておき、機械的な搬送及び置換により、両リールを入れ換える構成を挙げることができる。
【0028】
本実施形態では、スロットマシン10が、全カラムのシンボルからなるシンボル配列を複数有しており、シンボル配列の指定により、全カラムのシンボル配列を置換する場合について説明するが、本発明において、シンボル配列は、カラムごとに用意されていてもよく、シンボル(1マス)ごとに用意されていてもよい。
【0029】
本発明では、複数(例えば5個)のシンボル配列を有しており、ベット数に応じて、候補としての複数(例えば3個)のシンボル配列を選択する構成を採用することができる。また、シンボル配列を指定するためのコマンドの入力方法としては、タッチパネルに限定されるものではなく、例えば、スイッチ、レバー、ハンドル等を採用可能である。
【0030】
シンボル配列指定条件が成立した際に選択可能となるシンボル配列としては、例えば、通常時に用いられるシンボル配列と比較して以下のような特徴を有するシンボル配列等を挙げることができる。勿論、本発明において採用され得るシンボル配列は、下記(I)〜(V)のシンボル配列に限定されるものではない。
(I) ジャックポットトリガーの成立可能性が高いが、他賞の成立可能性が低いシンボル配列、
(II) ジャックポットトリガーの成立可能性が低いが、他賞の成立可能性が高いシンボル配列、
(III) ボーナスゲームトリガーの成立可能性が高いが、他賞の成立可能性が低いシンボル配列、
(IV) ボーナスゲームトリガーの成立可能性が高いが、他賞の成立可能性が高いシンボル配列、及び、
(V) 全賞の成立可能性が高いシンボル配列。
【0031】
また、シンボル配列ごとに、シンボル数を異ならせたり、シンボルの種類を異ならせたりすることも可能である。さらに、シンボル配列ごとに、シンボルの大きさを異ならせることも可能である。シンボル配列ごとに、シンボルの大きさを異ならせた場合、外部から、どのシンボル配列に基づくゲームが行われているかを認識可能となる。従って、例えば、プレーヤが他のプレーヤから見られることによる優越感等を得ることができるというように、外的要因による新たな楽しみをプレーヤに与えることができる。
【0032】
本実施形態では、シンボル配列指定条件が、通常時に用いられるシンボル配列(タイプAのシンボル配列)に基づいて、所定数(3個)以上のスキャッタシンボルが再配置されることである場合について説明した。ただし、本発明において、シンボル配列指定条件は、この例に限定されるものではない。シンボル配列指定条件としては、例えば、所定のウィニングコンビネーションが成立すること、ボーナスゲームが終了すること、ボーナスゲーム終了時からの累積ゲーム数が所定数に達すること等を挙げることができる。
【0033】
本実施形態では、再配置に用いられるシンボル配列を、指定されたシンボル配列から、通常時に用いられるシンボル配列に戻す契機となる条件(以下、終了条件ともいう)が、シンボル配列が指定されてから所定回数(100回)のゲームが行われることである場合について説明した。ただし、本発明において、終了条件は、この例に限定されるものではない。終了条件としては、例えば、所定数以上のスキャッタシンボルが再配置されること、所定のウィニングコンビネーションが成立すること、ボーナスゲームが開始されること等を挙げることができる。
【0034】
また、本実施形態では、シンボル配列指定条件が成立したときに別のシンボル配列を指定可能となり、シンボル配列が指定されたときには、指定されたシンボル配列に基づくシンボルの再配置を行い、その後に終了条件が成立した場合に、初期設定のシンボル配列に戻る場合について説明した。ただし、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、シンボル配列指定条件が成立するごとに、別のシンボル配列を指定可能となる構成を採用することも可能である。
【0035】
図4は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンを模式的に示す斜視図である。
スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。メインドア13の前方には、下側画像表示パネル16が設けられている。下側画像表示パネル16は、液晶パネルを備えていて、5カラム×3ロウの計15個のシンボルからなるシンボルマトリックスSM(図1、図3参照)が表示される。下側画像表示パネル16は、本発明におけるディスプレイに相当する。下側画像表示パネル16には、クレジット数表示部31及びペイアウト数表示部32(図示せず)が設定されている。クレジット数表示部31には、クレジットされたコインの枚数が画像によって表示される。ペイアウト表示部32には、配当として払い出されるコインの数が画像によって表示される。
【0036】
さらに、下側画像表示パネル16の前面には、図示しないが、タッチパネル69が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して、シンボル配列を指定するコマンド等の各種の指示を入力することができる。
【0037】
下側画像表示パネル16の下方には、プレーヤによって遊技進行に係る指示が入力される複数のボタン23〜27からなるコントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0038】
コントロールパネル20には、スタートボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とが設けられている。スタートボタン23は、ゲームを開始させる指示を入力するためのものである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。キャッシュアウトボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0039】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが可能な最大枚数(本実施形態では50枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0040】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。なお、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、すなわち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0041】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33は、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。
【0042】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を他のスロットマシンに読み取らせて該スロットマシンで遊技を行ったり、バーコード付チケット39を遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換したりすることができる。
【0043】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0044】
図5は、図4に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(Generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0045】
メモリカード53は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の不揮発性メモリからなり、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、シンボル選択プログラムが含まれている。上記シンボル選択プログラムは、シンボルマトリックスに再配置されるシンボルを決定するためのプログラムである。上記シンボル選択プログラムには、複数種類のペイアウト率(例えば、80%、84%、88%)の夫々に対応した複数のシンボル配列と、各シンボル配列に対応したシンボル重み付けデータが含まれている。シンボル重み付けデータは、各シンボルと、所定の数値範囲(0〜255)に属する1又は複数の乱数値との対応関係を示すデータである。ペイアウト率は、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データに基づいて定められるものであり、このペイアウト率に対応したシンボル重み付けデータに基づいて、シンボルマトリックスに再配置されるシンボルが決定される。また、ゲームプログラムには、複数のシンボル配列(例えば図2A参照)が含まれている。さらに、ゲームプログラムには、シンボルと配当との対応関係を示すテーブルデータ(図2B参照)が含まれている。
【0046】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成されていて、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を抜き取り、メモリカード53に別のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに差し込むことにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムが含まれる。また、ゲームプログラムには、遊技中に出力される画像データや音データが含まれる。この画像データには、シンボルマトリックスを示す画像データ等が含まれている。
【0047】
GAL54は、OR固定型アレイ構造を有するPLDの一種である。GAL54は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えていて、入力ポートに所定のデータが入力されると、該データに対応したデータを出力ポートから出力する。この出力ポートから出力されたデータが、上述したペイアウト率設定用データである。
また、ICソケット54Sは、GAL54を着脱可能なように構成されていて、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。従って、GAL54を、別のGAL54に交換することによって、ペイアウト率設定用データを変更することも可能である。
【0048】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。
【0049】
マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、通信用インターフェイス44とを備えている。マザーボード40は、コントローラに相当する。
【0050】
ROM42には、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われるとともに、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムのゲーミングボード50を介した取込処理が開始される。なお、本発明において、ROM42は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0051】
RAM43には、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲームプログラムを記憶することができる。さらに、RAM43には、クレジット数や、1回の遊技における投入数や払出数等のデータが記憶される。
【0052】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80とが、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。
【0053】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、所定の演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信したりする。
【0054】
本体PCB60には、ランプ30、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ29、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ35、カードリーダ36、キースイッチ38S及びデータ表示器37が接続されている。ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定のパターンで点灯する。
【0055】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置されていて、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19の内部に設けられていて、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0056】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及び下側画像表示パネル16における画像表示を制御する。下側画像表示パネル16のクレジット数表示部31(図示せず)には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、下側画像表示パネル16のペイアウト数表示部31(図示せず)には、コインの払出数が表示される。グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0057】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0058】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。
カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられていて、キーパッド38がプレーヤによって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータやプレーヤによってキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0059】
ドアPCB80には、コントロールパネル20、リバータ21S、コインカウンタ21C及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スタートボタン23に対応したスタートスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応したCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、及び、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0060】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口21に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0061】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。すなわち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、下側画像表示パネル16と、上側画像表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0062】
次に、スロットマシン10において行われる処理について説明する。
メインCPU41は、ゲームプログラムを読み出して実行することにより、遊技を進行させる。
【0063】
図6は、スロットゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
スロットゲーム実行処理においては、まず、メインCPU41は、コインがBETされたか否かを判断する(ステップS11)。この処理において、メインCPU41は、1−BETボタン26が操作された際に1−BETスイッチ26Sから出力される入力信号、又は、最大BETボタン27が操作された際に最大BETスイッチ27Sから出力される入力信号を受信したか否かを判断する。コインがBETされていないと判断した場合、ステップS11に処理を戻す。
【0064】
一方、ステップS11において、コインがBETされたと判断した場合、メインCPU41は、BETされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(ステップS12)。なお、BETされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS11に処理を戻す。また、BETされるコインの枚数が、1回の遊技にBETすることが可能な上限値(本実施形態では50枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS12に処理を進める。また、減算したクレジット数の一部(例えば所定率)を、プログレッシブジャックポット用の積算値として、RAM43において累積加算する。
【0065】
次に、メインCPU41は、スタートボタン23がONされたか否かを判断する(ステップS13)。この処理において、メインCPU41は、スタートボタン23が押下された際にスタートスイッチ23Sから出力される入力信号を受信したか否かを判断する。
スタートボタン23がONされていないと判断した場合、ステップS11に処理を戻す。なお、スタートボタン23がONされなかった場合(例えば、スタートボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、メインCPU41は、ステップS12における減算結果をキャンセルする。
【0066】
一方、ステップS13において、スタートボタン23がONされたと判断した場合、メインCPU41は、シンボル配列(例えば図2A参照)に基づくシンボルの再配置を行う。
スロットマシン10では、タイプAのシンボル配列が初期設定されている。従って、電源が投入されてからシンボル配列が選択されるまでは、タイプAのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置を行う。一方、後述するシンボル配列指定処理(図7参照)が行われ、タイプA以外のシンボル配列が指定された場合には、指定されたシンボル配列に基づいてシンボルの再配置を行う。その後、終了条件が成立したときには、タイプAのシンボル配列に基づいてシンボルの再配置を行う。
【0067】
その後、メインCPU41は、RAM43にセットされたゲーム数カウンタTをT=T−1にする(ステップS15)。なお、ゲーム数カウンタは、後述するシンボル配列指定処理(図7参照)においてセットされるカウンタである。ゲーム数カウンタがセットされているときには、指定されたシンボル配列に基づく再配置が行われる。
【0068】
次に、メインCPU41は、ジャックポットトリガーが成立したか否か、すなわち、ウィニングライン上に「JACKPOT7」のウィニングコンビネーションが成立したか否かを判断する(ステップS16)。ジャックポットトリガーが成立したと判断した場合、プログレッシブジャックポットを行う(ステップS17)。プログレッシブジャックポットにおいて払い出されるコインの枚数は、RAM43に記憶された積算値(遊技媒体の投入数の一部の積算値)に初期配当値を加算した値に相当する枚数であり、この払出はハンドペイにより行われる。ステップS17においてメインCPU41が行う処理としては、例えば、スピーカ29からの報知音の出力、ランプ30の点灯、払出数を示すバーコードが印刷されたバーコード付チケット39の印刷等を挙げることができる。その後、本サブルーチンを終了する。
【0069】
一方、ステップS16において、ジャックポットトリガーが成立していないと判断した場合、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判断する(ステップS18)。ここで、賞の成立とは、「BLUE7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」、「ORANGE」、「SCATTER×3」、「SCATTER×4」及び「SCATTER×5」の少なくとも1つのウィニングコンビネーションが、ウィニングライン上に成立することをいう(図2B参照)。
【0070】
賞が成立したと判断した場合、メインCPU41は、賞に定められた払出数と、ベット数とに応じたコインの払出を行う(ステップS19)。コインの貯留を行う場合、メインCPU41は、RAM43に記憶されたクレジット数を加算する処理を行う。一方、コインの払出を行う場合には、メインCPU41は、ホッパー66に制御信号を送信して所定数のコインの払出を行う。
【0071】
ステップS18において賞が成立していないと判断した場合、又は、ステップS19の処理を実行した場合、メインCPU41は、シンボル配列指定条件が成立したか否か、すなわち、3個以上のスキャッタシンボル「SCATTER」がシンボルマトリックスSMに再配置されたか否かを判断する(ステップS20)。シンボル配列指定条件が成立したと判断した場合には、シンボル配列指定処理を実行する(ステップS21)。
ここで、シンボル配列指定処理について説明する。
【0072】
図7は、シンボル配列指定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
先ず、メインCPU41は、下側画像表示パネル16に、シンボル配列指定用画像(図3B参照)を表示する(ステップS30)。このとき、プレーヤは、タッチパネル69(図5参照)を介して、シンボル配列指定用画像の所定箇所に触れることにより、シンボル配列を指定するコマンドを入力することができる。
【0073】
次に、メインCPU41は、コマンド入力がされたか否かを判断する(ステップS31)。コマンド入力がされていないと判断した場合には、ステップS31に処理を戻す。その一方で、コマンド入力がされたと判断した場合、メインCPU41は、コマンドに応じたシンボル配列を指定し(ステップS32)、RAM43にゲーム数カウンタTをセットする(ステップS33)。本実施形態では、ゲーム数カウンタTは100にセットされる。その後、図6に処理を戻す。
【0074】
ステップS20において、シンボル配列条件が成立していないと判断した場合、又は、ステップS21の処理を実行した場合、メインCPU41は、終了条件(ゲーム数カウンタT≦0)が成立したか否かを判断する(ステップS22)。終了条件が成立したと判断した場合には、シンボル配列をタイプAに戻す(ステップS23)。
【0075】
ステップS22において、終了条件が成立していないと判断した場合、又は、ステップS23の処理を実行した場合、ボーナスゲームトリガーが成立したか否か、すわなち、「APPLE」がウィニングライン上で成立したか否かを判断する(ステップS24)。ボーナスゲームトリガーが成立したと判断した場合には、メインCPU41は、ボーナスゲームとしての所定回数のフリーゲームを行うためのプログラムをRAM43から読み出してボーナスゲーム処理を実行する(ステップS25)。ステップS24においてボーナスゲームトリガーが成立していないと判断した場合、又は、ステップS25の処理を実行した場合、本サブルーチンを終了する。
【0076】
以上、本実施形態に係るスロットマシン10は、5カラム×3ロウの計15個のシンボルSが配置され得る表示領域を有する下側画像表示パネル16を備える。また、スロットマシン10は、メインCPU41を備えており、メインCPU41は、シンボル配列指定条件(タイプAのシンボル配列に基づいて3個以上のスキャッタシンボルが再配置されること)が満たされたか否かを判断する。シンボル配列指定条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定する。その後、複数回(100回)のゲームにわたって、選択されたシンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を行う。
【0077】
また、スロットマシン10では、以下のように、本発明のスロットマシンのプレイ方法が実行される。
メインCPU41が、メインCPU41が、シンボル配列指定条件が満たされたか否かを判断する。シンボル配列指定条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定する。その後、複数回(100回)のゲームにわたって、選択されたシンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を行う。
【0078】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0079】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0080】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】シンボルマトリックスについて説明するための図である。
【図2】(A)は、シンボル配列の一例を示す図である。(B)は、各賞の成立可能性と払出数とを示す図である。
【図3】(A)は、表示領域に表示される画像の一例を模式的に示す図である。(B)は、表示領域に表示される画像の一例を模式的に示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るスロットマシンを模式的に示す斜視図である。
【図5】図4に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図6】スロットゲーム実行処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】シンボル配列指定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0082】
10 スロットマシン
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
16 下側画像表示パネル
20 コントロールパネル
21 コイン受入口
22 紙幣識別器
23 スピンボタン
24 チェンジボタン
25 キャッシュアウトボタン
26 1−BETボタン
27 最大BETボタン
29 スピーカ
30 ランプ
31 クレジット数表示部
32 ペイアウト数表示部
33 上側画像表示パネル
35 チケットプリンタ
36 カードリーダ
37 データ表示器
38 キーパッド
39 バーコード付チケット
40 マザーボード
41 メインCPU
42 ROM
43 RAM
44 通信用インターフェイス
45 電源ユニット
50 ゲーミングボード
51 CPU
52 ブートROM
53 メモリカード
53S カードスロット
54 GAL
54S ICソケット
55 ROM
60 本体PCB
66 ホッパー
67 コイン検出部
68 グラフィックボード
69 タッチパネル
80 ドアPCB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数のシンボルが配置され得る表示領域を有するディスプレイと、
所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
指定された前記シンボル配列に基づいて、前記表示領域において、複数のシンボルの再配置を行うコントローラと
を備える。
【請求項2】
請求項1に記載のスロットマシンであって、
前記コントローラは、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択する。
【請求項3】
請求項1に記載のスロットマシンであって、
前記コントローラは、指定された前記シンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を、複数回のゲームにわたって行う。
【請求項4】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数のシンボルが配置され得る表示領域を有するディスプレイと、
所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択し、
候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
指定された前記シンボル配列に基づいて、前記表示領域において、複数のシンボルの再配置を行うコントローラと
を備える。
【請求項5】
請求項4に記載のスロットマシンであって、
前記コントローラは、指定された前記シンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を、複数回のゲームにわたって行う。
【請求項6】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数のシンボルが配置され得る表示領域を有するディスプレイと、
所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択し、
候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
複数回のゲームにわたって、指定された前記シンボル配列に基づいて、前記表示領域において、複数のシンボルの再配置を行うコントローラと
を備える。
【請求項7】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
コントローラが、所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
指定された前記シンボル配列に基づいて、ディスプレイが備える表示領域において、複数のシンボルの再配置を行う。
【請求項8】
請求項7に記載のスロットマシンのプレイ方法であって、
前記コントローラは、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択する。
【請求項9】
請求項7に記載のスロットマシンのプレイ方法であって、
前記コントローラは、指定された前記シンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を、複数回のゲームにわたって行う。
【請求項10】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
コントローラが、所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択し、
候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
指定された前記シンボル配列に基づいて、ディスプレイが備える表示領域において、複数のシンボルの再配置を行う。
【請求項11】
請求項10に記載のスロットマシンのプレイ方法であって、
前記コントローラは、指定された前記シンボル配列に基づく複数のシンボルの再配置を、複数回のゲームにわたって行う。
【請求項12】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
コントローラが、所定のシンボル配列指定条件が成立したか否かを判断し、
前記シンボル配列指定条件が成立した場合、ベット数に応じて、予め定められた複数のシンボル配列の中から、候補としての複数のシンボル配列を選択し、
候補としての複数のシンボル配列から、プレーヤによって入力されたコマンドに応じたシンボル配列を指定し、
複数回のゲームにわたって、指定された前記シンボル配列に基づいて、ディスプレイが備える表示領域において、複数のシンボルの再配置を行う。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−36411(P2008−36411A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−168583(P2007−168583)
【出願日】平成19年6月27日(2007.6.27)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】