説明

スロットマシン及びそのプレイ方法

【課題】エンタテイメント性を備えたスロットマシン及びそのプレイ方法を提供する。
【解決手段】スロットマシンにおいて、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合には、プレーヤによって予測されたシンボルの予測順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン、及びそのプレイ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スロットマシンでは、プレーヤがコインや紙幣等の遊技媒体をスロットマシンの投入口に投入しスピンボタンを入力すると、筐体の正面に設けられたディスプレイ装置にて複数のシンボルがスクロール表示され、その後、各シンボルは、自動的に停止する。
【0003】
このようなスロットマシンには、例えば、米国特許第6093102号明細書(特許文献1)に開示されているように、ウィニングライン上に再配置されたシンボルのコンビネーションが予め定められたウィニングコンビネーションである場合に所定数の遊技媒体が払い出されるといったように、ウィニングラインという概念のあるスロットマシンが存在する。
【0004】
また、このようなスロットマシンには、例えば、米国特許第6604999号明細書(特許文献2)及び米国特許出願公開第2002/0065124号明細書(特許文献3)に開示されているように、ウィニングライン上に再配置されたシンボルのコンビネーションが予め定められたウィニングコンビネーションである場合に、所定数の遊技媒体を払い出されるとともに、ウィニングラインとは関係なく、スキャッタシンボルと呼ばれるシンボルがディスプレイ装置に配置された数に応じて、所定数の遊技媒体が払い出されるスロットマシンが存在する。
【特許文献1】米国特許第6093102号明細書
【特許文献2】米国特許第6604999号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2002/0065124号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述した従来技術にはないエンタテイメント性を備えたスロットマシン及びそのプレイ方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1のアスペクトは、スロットマシンにおいて、複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることである。
【0007】
このスロットマシンでは、プレーヤによって入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置されたシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0008】
本発明の第2のアスペクトは、スロットマシンにおいて、再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルが配置されるディスプレイ装置と、賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置されたスキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることである。
【0009】
このスロットマシンでは、プレーヤによって入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置されたスキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0010】
本発明の第3のアスペクトは、スロットマシンにおいて、複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させると共に、ディスプレイ装置にシンボルを再配置するとき、賞の大きさが最も大きいシンボルを他のシンボルよりも先に再配置するコントローラとを備えることである。
【0011】
このスロットマシンでは、特別のゲームの機会がランダムに決定されると共に、ディスプレイ装置にシンボルが再配置されるとき、賞の大きさが最も大きいシンボルが他のシンボルよりも先に再配置される。
【0012】
本発明の第4のアスペクトは、スロットマシンにおいて、複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させると共に、ディスプレイ装置にシンボルを再配置するとき、賞の大きさが大きい順にシンボルを再配置するコントローラとを備えることである。
【0013】
このスロットマシンでは、特別のゲームの機会がランダムに決定されると共に、ディスプレイ装置にシンボルが再配置されるとき、賞の大きさが大きい順にシンボルが再配置される。
【0014】
本発明の第5のアスペクトは、スロットマシンにおいて、複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な第1の入力装置と、ゲームを開始するための指示をプレーヤが入力可能な第2の入力装置と、第2の入力装置から入力されたゲームを開始するための指示を契機に、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に第1の入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることである。
【0015】
このスロットマシンでは、プレーヤによって入力されるゲームの開始の指示に基づいて、特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0016】
本発明の第6のアスペクトは、スロットマシンにおいて、複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能である入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることである。
【0017】
このスロットマシンでは、特別のゲームの機会がランダムに決定される一方、特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、プレーヤによる予想順位の入力が可能となる。
【0018】
本発明の第7のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、再配置の実行前に、ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0019】
このスロットマシンのプレイ方法では、プレーヤによって入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置されたシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0020】
本発明の第8のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルがディスプレイ装置上で再配置される段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、再配置の実行前に、賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置されたスキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0021】
このスロットマシンのプレイ方法では、プレーヤによって入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置されたスキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0022】
本発明の第9のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、再配置の実行前に、ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、ディスプレイ装置にシンボルを再配置するとき、賞の大きさが最も大きいシンボルを他のシンボルよりも先に再配置する段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0023】
このスロットマシンのプレイ方法では、特別のゲームの機会がランダムに決定されると共に、ディスプレイ装置にシンボルが再配置されるとき、賞の大きさが最も大きいシンボルが他のシンボルよりも先に再配置される。
【0024】
本発明の第10のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、再配置の実行前に、ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、ディスプレイ装置にシンボルを再配置するとき、賞の大きさが大きい順にシンボルを再配置する段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0025】
このスロットマシンのプレイ方法では、特別のゲームの機会がランダムに決定されると共に、ディスプレイ装置にシンボルが再配置されるとき、賞の大きさが大きい順にシンボルが再配置される。
【0026】
本発明の第11のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、再配置の実行前に、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、ゲームを開始するための指示の入力を受け付ける段階と、入力されたゲームを開始するための指示を契機に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0027】
このスロットマシンのプレイ方法では、プレーヤによって入力されるゲームの開始の指示に基づいて、特別のゲームの機会がランダムに決定される。
【0028】
本発明の第12のアスペクトは、スロットマシンのプレイ方法において、ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、再配置の実行前に、特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を可能とする段階と、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことである。
【0029】
このスロットマシンのプレイ方法では、特別のゲームの機会がランダムに決定される一方、特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、プレーヤによる予想順位の入力が可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係るスロットマシン及びスロットマシンのプレイ方法では、上述した従来技術にはないエンタテイメント性を備えたスロットマシン及びそのプレイ方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
(1)第1の実施形態
図1は、第1の実施形態に係るスロットマシンのプレイ方法を概略的に示すフローチャートである。以下、図1に示すフローチャートを参照して、スロットマシン及びそのプレイ方法の概略的な動作を説明する。
【0033】
図1に示すように、本実施形態のスロットマシンは、ステップS1においてディスプレイ装置に複数のシンボルを配置した後、ステップS2に移って、特別のゲームへの移行をランダムに決定する。そして、特別のゲームへの移行が決定された場合には、ステップS2からステップS3に移って、ディスプレイ装置に再配置される複数のシンボルの予想順位の入力を受け付けた後、ステップS4に移って、ディスプレイ装置に配置されている複数のシンボルを再配置する。そして、ステップS5において、再配置されたシンボルの数の多い順と上述のステップS3において入力された予想順位とが同一であるか否かを判断し、同一である場合には、ステップS5からステップS6に移って、賞を発生させる。これに対して、同一でない場合には、当該遊技処理を終了する。
【0034】
図2、図3は、シンボルの順位を入力する際に表示される画像の一例を示す図である。図4〜図8は、シンボル配置の一例を示す図である。図9は、ボーナスゲームにおける賞と払出数との関係を示す図である。なお、図9において、mは、予想順位の入力があったシンボルが下側画像表示パネル16に3個配置された場合の払い出し数を示し、また、nは、予想順位の入力があったシンボルが下側画像表示パネル16に配置された数を示す。例えば、予想順位の入力があったシンボルを「CHERRY」とすると、この「CHERRY」のシンボルが6個表示された場合には、m=2、n=6となる。
【0035】
なお、スロットマシン10は、ネットワークに接続されていないスタンドアロン形式のスロットマシンであるが、本発明は、ネットワークに接続されたスロットマシンにも適用可能である。
【0036】
本発明のスロットマシン10が備える下側画像表示パネル16は、液晶パネルで構成されており、図4〜図8に示すように、5列、3行の15個の表示ブロック28が表示される。各表示ブロック28には、夫々1つのシンボルが配置される。本実施形態では、「CHERRY」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「ORANGE」、「PLUM」、「BLUE 7」、「JACKPOT 7」、「APPLE」のいずれかのシンボルが各表示ブロック28に配置される。
【0037】
スロットマシン10では、ゲームが開始されるとき、特別のゲームであるボーナスゲームに移行するか否かをランダムに決定し、ボーナスゲームに移行する場合には、図2に示す画像が上側画像表示パネル33に表示される。
【0038】
スロットマシン10では、この画像が表示されると、シンボルの予想順位の入力を待ち受ける。シンボルの予想順位とは、下側画像表示パネル16に表示されるシンボルの数の多い順をプレーヤが予想して入力するものである。例えば、下側画像表示パネル16に「ORANGE」が7個、「PLUM」が4個、「BELL」が2個、「APPLE」が1個、「CHERRY」が1個配置された場合、実際の順位は、「ORANGE」が1位、「PLUM」が2位、「BELL」が3位、「APPLE」及び「CHERRY」が4位となる。スロットマシン10では、プレーヤによるこの順位の予想(予想順位)の入力を受け付ける。
【0039】
スロットマシン10では、この予想順位の入力の待ち受け状態において入力された予想順位を、次に再配置されるシンボルについての1位から3位までのシンボルの予想順位とする。
【0040】
シンボルの予想順位の入力の待ち受け状態において、上側画像表示パネル33の下側には、「予想順位を入力してください」を示す画像が表示される。また、中央部には、シンボルの順位を入力するための順位入力画像200が3列表示される。各順位入力画像200は、上から順に「CHERRY」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「ORANGE」、「PLUM」、「BLUE 7」、「JACKPOT 7」、「APPLE」の画像から構成されている。左の順位入力画像200は、1位のシンボルを入力するための画像であり、中の順位入力画像200は、2位のシンボルを入力するための画像であり、右の順位入力画像200は、3位のシンボルを入力するための画像である。上側画像表示パネル33の前面には、入力装置としてのタッチパネル69が設けられている。プレーヤがこのタッチパネル69の表面の順位入力画像200に対応する位置に接触することにより、シンボルの順位が入力される。
【0041】
例えば、予想順位の1位として「ORANGE」、2位として「PLUM」、3位として「BELL」が入力されたとき、図3に示す画像が表示される。1位の順位入力画像200では、「ORANGE」の画像の色が赤色となっている。2位の順位入力画像200では、「PLUM」の画像の色が赤色となっている。3位の順位入力画像200では、「BELL」の画像の色が赤色となっている。また、上側画像表示パネル33の下側には、「決定」を示す画像と「取消」を示す画像が表示されている。「決定」を示す画像が選択された場合には、シンボルのスクロールが開始される。一方、「取消」を示す画像が選択された場合には、再び、図2に示す画像が表示される。
【0042】
シンボルのスクロールが開始されると(図4参照)、まず、下側画像表示パネル16に再配置される数の最も多いシンボルのスクロールのみが終了して、このシンボルのみが。図5は、下側画像表示パネル16に配置される数の最も多い「ORANGE」のみが再配置されている様子を示している。なお、図中、下向きの矢印は、他のスクロールされているシンボルを示す。
【0043】
その後、下側画像表示パネル16に配置される数が2番目に多いシンボルのスクロールが終了して再配置される。図6は、さらに、下側画像表示パネル16に配置される数が2番目に多い「PLUM」が再配置されている様子を示している。
【0044】
その後、下側画像表示パネル16に配置される数が3番目に多いシンボルのスクロールが終了して再配置される。図7は、さらに、下側画像表示パネル16に配置される数が3番目に多い「BELL」が再配置されている様子を示している。
【0045】
そして、最後に、残りのシンボルが再配置される(図8参照)。
【0046】
なお、配置されるシンボルの数が同数となる場合には、同時に再配置することとしてもよく、予め優先順位を設けておくこととしてもよい。
【0047】
シンボルの再配置の結果、下側画像表示パネル16に再配置された各シンボルの数の多い順が、タッチパネル69を介して入力された予想順位と同一である場合に、ボーナスとして所定枚数(例えば、500枚)のコインが払い出される。すなわち、本実施形態においては、シンボルとして、再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルを用いる。
【0048】
なお、本実施形態において、発生するボーナスは、特に限定されず、コインの投入なしに所定回数のゲームを行うことができるフリーゲームであってもよく、プログレッシブジャックポットによる払出であってもよい。
【0049】
さらに、下側画像表示パネル16に配置された各シンボルの数に応じたコインの払い出しが行われる。
【0050】
図9は、ボーナスゲームにおける賞と払出数との関係を示す図である。順位の入力があったシンボルが、下側画像表示パネル16に3個以上配置された場合に、図9に示す所定枚数のコインが払い出される。例えば、「CHERRY」が3個配置された場合、2枚のコインが払い出され、「CHERRY」が4個配置された場合、4枚のコインが払い出される。また、「CHERRY」が6個以上配置された場合には、2×(n−2)枚のコインが払い出される。なお、この場合、nは、下側画像表示パネル16に配置された「CHERRY」の数である。
【0051】
図4〜図8に示した例では、「ORANGE」が7個、「PLUM」が4個配置されているので、「ORANGE」7個に対するコイン40枚と「PLUM」4個に対するコイン20枚の合計60枚のコインがさらに払い出される。
【0052】
本実施形態では、下側画像表示パネル16に配置された各シンボルの数に応じたコインの払い出しを行う場合について説明したが、本発明においては、このような払い出しを行わないこととしてもよい。
【0053】
上記の例では、1位から3位までの順位を入力する場合について説明したが、本発明では、1位と2位の順位を入力することとしてもよく、1位から4位までの順位を入力することとしてもよく、特に限定されない。また、1位のみ、2位のみといったように、1つの順位のみを入力することとしてもよい。
【0054】
上記の例では、タッチパネル69を介してシンボルの順位を入力する場合について説明したが、本発明において、入力装置は、これに限定されず、別途設けられていてもよい。
【0055】
上記の例では、下側画像表示パネル16に配置される数の多いシンボルから順に再配置される場合について説明したが、本発明においてはこの例に限定されず、例えば、再配置される数の最も多いシンボルを先に再配置し、残りのシンボルを同時又はランダムのタイミングで再配置することとしてもよく、すべてのシンボルをランダムのタイミングで再配置することとしてもよい。また、シンボルを列ごとに再配置する構成とする場合、シンボル列が描かれた機械式リールを用いることとしてもよい。
【0056】
上記の例では、5列、3行の合計15個のシンボルを配置する場合について説明したが、本発明においては、5列、3行に限定されるものではない。また、上記の例では、液晶パネルで構成された下側画像表示パネル16にシンボルを表示(配置)する場合について説明したが、本発明においてはこれに限定されず、例えば、機械式リールをディスプレイ装置(例えば、透明液晶パネル)の背面に配置し、この機械式リールを用いてシンボルをディスプレイ装置に配置することとしてもよい。機械式リールを用いる場合、ディスプレイ装置に配置するシンボルの数と同数のメカリールを用いることにより、各シンボルを個別にスクロールさせることができる。
【0057】
上記の例では、シンボルとして、再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルを用いる場合について述べたが、本発明においてはこれに限らず、再配置されるシンボルの種類に応じて賞の大きさが決定されるようにしてもよい。この場合、例えば再配置される可能性の低いシンボルの順位を高く設定し、その設定情報を予めRAM43に格納しておく。そして、プレーヤは図2、図3に示したように上側画像表示パネル33のタッチパネル69を介してシンボルの予想順位を入力する。メインCPU41は、プレーヤがスピンボタン23を操作することにより下側画像表示パネル16に配置されている複数の種類のシンボルのスクロールを開始する。そして、メインCPU41は、このスクロールが終了して、下側画像表示パネル16に停止表示された複数のシンボルのうち、予めRAM43に設定されている最も高い順位のシンボルを1位、次に順位の高いシンボルを2位、さらにその次に順位の高いシンボルを3位として順位を決定する。メインCPU41は、このようにしてゲーム毎に決定された順位と、プレーヤによって入力された予想順位とが一致した場合に、特別の賞を発生させる。
【0058】
図10は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンを模式的に示す斜視図である。
【0059】
スロットマシン10では、遊技媒体として、コイン、紙幣又はこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。ただし、本発明において、遊技媒体としては、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケットを用いるようにしてもよい。なお、上記チケットとしては、特に限定されるものではなく、例えば、後述するようなバーコード付きチケット等を用いてもよい。
【0060】
スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。メインドア13の前方には、ディスプレイ装置としての下側画像表示パネル16が設けられている。下側画像表示パネル16は、液晶パネルを備えていて、5列、3行の15個の表示ブロック28が表示される。各表示ブロック28には、夫々1つのシンボルが配置される。
【0061】
また、下側画像表示パネル16には、各行中央に表示されている5個の表示ブロック28を水平に横切る1本のウィニングラインLが形成されている。ウィニングラインLは、シンボルの組合せを規定するものである。
【0062】
また、下側画像表示パネル16には、クレジット数表示部31及びペイアウト数表示部32が設定されている。クレジット数表示部31には、クレジットされたコインの枚数が画像によって表示される。ペイアウト数表示部32には、ウィニングラインL上に配置されたシンボルの組合せが所定の組合せであった場合に払い出されるコインの数が画像によって表示される。
【0063】
下側画像表示パネル16の下方には、プレーヤが遊技進行に係る指示を入力するための複数のボタン23〜27からなるコントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0064】
コントロールパネル20には、第2の入力装置であるスピンボタン23と、チェンジボタン24と、CASHOUTボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27とが設けられている。スピンボタン23は、シンボルのスクロールを開始させる指示を入力するためのものである。この指示は、ゲームを開始させるための指示である。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いられるものである。CASHOUTボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18に払い出す指示を入力するためのものである。
【0065】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが可能な最大枚数(本実施形態では50枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのものである。
【0066】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れるものである。なお、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、すなわち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0067】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33には、液晶パネルを備えていて、例えば、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示される。また、上側画像表示パネル33には、シンボルの順位を入力するための順位入力画像200が表示される。
【0068】
さらに、上側画像表示パネル33の前面には、第1の入力装置であるタッチパネル69が設けられていて、プレーヤがこのタッチパネル69を操作することにより、各種の指示が入力される。
【0069】
また、トップボックス12には、スピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。このバーコード付チケット39を他のスロットマシンに読み取らせた場合、該他のスロットマシンで遊技が実行される。また、バーコード付チケット39は、遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で紙幣等に交換可能である。
【0070】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、遊技者が所持するカードであり、例えば、遊技者を識別するためのデータ、遊技者が行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。スマートカードには、コイン、紙幣又はクレジットに相当するデータが記憶されることとしてもよい。また、スマートカードにかえて、磁気ストライプカードを採用してもよい。データ表示器37は、蛍光ディスプレイ装置等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、遊技者によってキーパッド38を介して入力されたデータを表示するものである。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力するためのものである。
【0071】
図11は、シンボル及び各シンボルのコード番号を示す図である。
【0072】
図11に示すように、各表示ブロック28には、コードナンバー「00」〜「21」からなる合計22個のシンボルの列がスクロールされる。各シンボルの列は、「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」、「APPLE」のシンボルが組み合わされて構成されている。「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」、「APPLE」がウィニングラインL上に5つ再配置された場合には、予め定められた数のコインが払い出される(図16参照)。
【0073】
1−BETボタン26又は最大BETボタン27が押下された後にスピンボタン23が押下されてゲームが開始されると、シンボルが上から下方向へスクロールされる。そして、所定時間経過後に、再配置される。このとき、賞が成立した場合には、予め定められたコインが払い出される(図16参照)。
【0074】
図12は、図10に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【0075】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互いに接続されたCPU(Central Processing Unit)51、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(Generic Array Logic)54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0076】
メモリカード53は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等の不揮発性メモリからなり、ゲームプログラムを記憶している。ゲームプログラムには、シンボル決定プログラムが含まれている。上記シンボル決定プログラムは、ウィニングラインL上に配置されるシンボル(シンボルに対応するコードNo.)を決定するためのプログラムである。
【0077】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53を挿抜可能なように構成されていて、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。従って、カードスロット53Sからメモリカード53を抜き取り、メモリカード53に別のゲームプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに差し込むことにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。ゲームプログラムには、遊技進行に係るプログラムが含まれる。また、ゲームプログラムには、遊技中に出力される画像データや音データが含まれる。
【0078】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。
【0079】
マザーボード40は、市販の汎用マザーボード(パーソナルコンピュータの基本部品を実装したプリント配線板)を用いて構成され、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、通信用インターフェイス44とを備えている。マザーボード40は、本発明におけるコントローラに相当する。
【0080】
ROM42には、フラッシュメモリ等のメモリデバイスからなり、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System)等のプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、所定の周辺装置の初期化処理が行われるとともに、メモリカード53に記憶されているゲームプログラムのゲーミングボード50を介した取込処理が開始される。なお、本発明において、ROM42は、内容の書き換えが可能なものであってもよく、不可能なものであってもよい。
【0081】
RAM43には、メインCPU41が作動する際に用いられるデータやプログラムが記憶される。また、RAM43は、ゲームプログラムを記憶することができる。
【0082】
また、RAM43には、クレジット数や、1回の遊技における投入数や払出数等のデータが記憶される。
【0083】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board)60及びドアPCB80とが、夫々USBによって接続されている。さらに、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。
【0084】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、所定の演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶し、また各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信する。
【0085】
本体PCB60には、ランプ30、ホッパー66、コイン検出部67、グラフィックボード68、スピーカ29、タッチパネル69、紙幣識別器22、チケットプリンタ35、カードリーダ36、キースイッチ38S及びデータ表示器37が接続されている。ランプ30は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定のパターンで点灯する。
【0086】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置されていて、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18に払い出す。コイン検出部67は、コイン払出口19の内部に設けられていて、コイン払出口19から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0087】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及び下側画像表示パネル16における画像表示を制御する。下側画像表示パネル16の各表示ブロック28には、スクロール又は再配置されたシンボルが表示される。下側画像表示パネル16のクレジット数表示部31には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、下側画像表示パネル16のペイアウト数表示部32には、コインの払出数が表示される。
【0088】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDP(Video Display Processor)や、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。なお、VDPによって画像データを生成する際に用いられる画像データは、メモリカード53から読み出されてRAM43に記憶されたゲームプログラム内に含まれている。
【0089】
紙幣識別器22は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0090】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。
【0091】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行ったりする。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられていて、キーパッド38が遊技者によって操作されたとき、所定の入力信号をメインCPU41へ出力する。データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータや遊技者によってキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0092】
ドアPCB80には、コントロールパネル20、リバータ21S、コインカウンタ21C及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スピンボタン23に対応したスピンスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、CASHOUTボタン25に対応したCASHOUTスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、及び、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27が遊技者によって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0093】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、遊技者によってコイン受入口21に投入されたコインの適否を識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0094】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)又はホッパー66に振り分ける。すなわち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。冷陰極管81は、下側画像表示パネル16と、上側画像表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0095】
次に、スロットマシン10において行われる処理について説明する。
【0096】
メインCPU41は、ゲームプログラムを読み出して実行することにより、遊技を進行させる。
【0097】
図13は、第1の実施形態における遊技実行処理手順を示すフローチャートである。
【0098】
遊技実行処理において、まず、メインCPU41は、コインがBETされたか否かを判断する(ステップS10)。この処理において、メインCPU41は、1−BETボタン26が操作された際に1−BETスイッチ26Sから出力される信号、又は、最大BETボタン27が操作された際に最大BETスイッチ27Sから出力される信号を受信したか否かを判断する。コインがBETされていないと判断した場合、ステップS10に処理を戻す。
【0099】
一方、ステップS10において、コインがBETされたと判断した場合、メインCPU41は、BETされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(ステップS11)。なお、BETされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS10に処理を戻す。また、BETされるコインの枚数が、1回の遊技にBETすることが可能な上限値(本実施形態では50枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS12に処理を進める。
【0100】
ステップS12において、メインCPU41は、スピンボタン23がONされたか否かを判断する。この処理において、メインCPU41は、スピンボタン23が押下された際にスピンスイッチ23Sから出力される信号を受信したか否かを判断する。スピンボタン23がONされていないと判断した場合、ステップS10に処理を戻す。なお、スピンボタン23がONされなかった場合(例えば、スピンボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、メインCPU41は、ステップS11における減算結果をキャンセルする。
【0101】
ステップS12においてスピンボタン23がONされたと判断した場合、メインCPU41は、ステップS12からステップS13に移って、ボーナスゲーム選択処理を実行する。このボーナスゲーム選択処理において、メインCPU41は、RAM43に記憶されているゲーム選択プログラムを実行することにより、特別のゲームであるボーナスゲームへ移行するか否かをランダムに選択する。このボーナスゲーム選択処理については、図14を用いて後述する。このように、メインCPU41は、プレーヤによってスピンボタン23がON操作された際に、この操作によってスピンボタン23から入力される信号に基づいてゲームプレーを開始するとともに、この信号によってボーナスゲーム選択処理(ステップS13)を実行する。すなわち、プレーヤの操作によって発生するこの信号は、特別のゲームであるボーナスゲームへ移行する機会を与えるための信号である。ボーナスゲーム選択処理(ステップS13)が終了すると、メインCPU41は、ステップS14に移って、ボーナスゲーム選択処理(ステップS13)の選択結果に応じて、ステップS15のボーナスゲーム処理又はステップS16のシンボル決定処理のいずれかに移る。すなわち、ボーナスゲーム選択処理(ステップS13)においてボーナスゲームへの移行が選択された場合、メインCPU41は、ステップS14からステップS15に移り、ボーナスゲーム処理を行った後、本サブルーチンを終了する。ボーナスゲーム処理については、後で図17を用いて詳述する。このように、本実施形態の遊技実行処理においては、ステップS13のボーナスゲーム選択処理によってボーナスゲームの機会が発生する。
【0102】
また、ボーナスゲーム選択処理(ステップS13)において、ボーナスゲームへの移行が選択されなかった場合、メインCPU41は、ステップS14からステップS16に移り、シンボル決定処理を行う。このシンボル決定処理において、メインCPU41は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。このシンボル決定処理については、後で図15、図16を用いて詳述する。なお、本実施形態では、再配置されるシンボルを決定することにより、複数種類の賞の中から1の賞を決定する場合について説明するが、本発明においては、例えば、まず、複数種類の賞の中から選ばれる1の賞を決定し、その後に、再配置されるシンボルの組合せを上記賞に基づいて決定することとしてもよい。
【0103】
次に、ステップS17において、メインCPU41は、スクロール表示制御処理を行う。この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、ステップS16において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。
【0104】
次に、メインCPU41は、賞が成立したか否かを判断する(ステップS18)。賞が成立したと判断した場合、メインCPU41は、投入数及び賞に応じた数のコインを払い出し(ステップS19)、本サブルーチンを終了する。一方、賞が成立しなかったと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0105】
図14は、図13に示したステップS13において呼び出されて実行されるサブルーチンとしてのボーナスゲーム選択処理手順を示すフローチャートである。この処理は、RAM43に記憶されたボーナスゲーム選択プログラムをメインCPU41が実行する処理である。
【0106】
まず、メインCPU41は、ステップS31において、抽選処理プログラムに含まれる乱数発生用プログラムを実行することにより、0〜255の数値範囲の中から乱数値を選択する。本実施形態では、プログラム上で乱数を発生させる場合(所謂ソフトウェア乱数を用いる場合)について説明する。ただし、本発明においては、乱数発生器を設けておいて該乱数発生器から乱数を抽出する(所謂ハードウェア乱数を用いる)こととしてもよい。
【0107】
次に、メインCPU41は、ステップS32に移って、上述のステップS31において選択された乱数値に基づいて、ボーナスゲームに移行するか否かを決定する。すなわち、メインCPU41は、乱数値とボーナスゲームへの移行との関係を表すテーブルを参照することにより、上述のステップS31において選択された乱数値がボーナスゲームへの移行に対応付けられているか否かを判断する。そして、選択された乱数値がボーナスゲームへの移行に対応付けられている場合、メインCPU41は、ボーナスゲームへの移行を選択結果として決定する。これに対して、選択された乱数値がボーナスゲームへの移行に対応付けられていない場合、メインCPU41は、ボーナスゲームへ移行しないことを選択結果として決定する。
【0108】
図15は、図13に示したステップS16において呼び出されて実行されるサブルーチンとしてのシンボル決定処理手順を示すフローチャートである。この処理は、RAM43に記憶されたシンボル決定プログラムをメインCPU41が実行することによって行われる処理である。
【0109】
まず、メインCPU41は、ステップS41において、シンボル決定プログラムに含まれる乱数発生用プログラムを実行することにより、0〜255の数値範囲の中から、各シンボル列の夫々に対応する乱数値を選択する。本実施形態では、プログラム上で乱数を発生させる場合(所謂ソフトウェア乱数を用いる場合)について説明する。ただし、本発明においては、乱数発生器を設けておいて該乱数発生器から乱数を抽出する(所謂ハードウェア乱数を用いる)こととしてもよい。
【0110】
次に、メインCPU41は、ステップS42に移って、選択された5つの乱数値に基づいて、各シンボル列のコードNo.(図11参照)を決定する。シンボル列のコードNo.は、ウィニングラインL上に停止表示されるシンボルのコードNo.に対応している。メインCPU41は、各シンボル列のコードNo.を決定することにより、賞を決定する。例えば、各シンボルのコードNo.を“00”、“00”、“00”、“00”、“00”に決定した場合、メインCPU41は、賞を「JACKPOT 7」に決定したことになる。
【0111】
なお、本実施形態では、シンボルのスクロールについては、シンボルごとに行われるが、再配置についてはシンボル列に基づいて行われる。すなわち、スクロール時には、各シンボルは個別にスクロールするが、例えば、1のシンボル列のコードNo.を“10”に決定した場合、最終的に下側画像表示パネル16に配置される該1のシンボル列のコードNo.は、上から順に“9”、“10”、“11”となる。
【0112】
ここで、本実施形態における賞について説明する。
【0113】
図16は、賞と払出数との関係を示す図である。なお、図16において、払出数とは、コイン投入数1あたりのコインの払い出し数を表す。
【0114】
「APPLE」のシンボルがウィニングラインL上に5つ配置されると、コイン投入数1枚あたり50枚のコインが払い出される。同様に、「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「CHERRY」、「ORANGE」のシンボルがウィニングラインL上に5つ配置されると、夫々の賞に対応する枚数のコインが払い出される。
【0115】
図17は、図13に示したステップS15において呼び出されて実行されるサブルーチンとしてのボーナスゲーム処理を示すフローチャートである。
【0116】
まず、メインCPU41は、ステップS50において、シンボルの予想順位の入力を受け付ける。このステップS50において、プレーヤは、次に再配置されるシンボル(ステップS51、ステップS52において再配置されるシンボル)について、1位〜3位までのシンボルの順位を予想して入力する。このとき、上側画像表示パネル33には、図2、図3に示す画像が表示される。
【0117】
次に、メインCPU41は、ステップS51に移って、シンボル決定処理を行う。このステップS51の処理は、図13のステップS16について上述した処理と略同様の処理である。この処理については、既に説明済であるから、ここでの説明は省略する。
【0118】
次に、メインCPU41は、ステップS52において、スクロール表示制御処理を行う。この処理においてメインCPU41は、上述のステップS51において下側画像表示パネル16に配置すると決定した各シンボルの数をカウントする。そして、シンボルのスクロールを開始した後、図4〜図8に示すように、下側画像表示パネル16に配置される数の多いシンボルから順に再配置する。
【0119】
次に、メインCPU41は、ステップS53において、上述のステップS50において入力されたシンボルの予想順位と、下側画像表示パネル16に再配置された各シンボルの数の多寡順(順位)とが同一であるか否かを判断する。順位が同一であると判断した場合、メインCPU41は、ステップS53からステップS54に移って、ボーナスとして所定枚数(例えば、500枚)のコインを払い出した後、本サブルーチンを終了する。これに対して、ステップS53において順位が同一ではないと判断した場合、メインCPU41は、本サブルーチンを終了する。
【0120】
本実施形態のスロットマシン10及びそのプレイ方法では、スピンボタン23が操作される毎にボーナスゲーム選択処理(図13のステップS13)が実行されてボーナスゲームに移行するか否かがランダムに決定される。すなわち、ゲーム毎にボーナスゲームに移行するか否かがランダムに決定される。
【0121】
ボーナスゲームに移行する場合には、タッチパネル69からシンボルの予想順位の入力を受け付ける。そして、下側画像表示パネル16に配置された複数のシンボルが再配置されるときに、下側画像表示パネル16に表示される数が多い順にシンボルが再配置される。そして、下側画像表示パネル16に配置された複数のシンボルが再配置されたとき、下側画像表示パネル16に表示された各シンボルの数の多寡順が、タッチパネル69から入力された予想順位と同一である場合に、ボーナスとして所定枚数(例えば、500枚)のコインが払い出される。
【0122】
以上、本発明の第1の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0123】
(2)第2の実施形態
第1の実施形態においては、ボーナスゲーム選択処理(図13のステップS13)の結果に応じてボーナスゲームに移行した場合に、このボーナスゲームにおいて、プレーヤにシンボルの予想順位を入力させた後(図17のステップS50)、シンボル決定処理(図17のステップS51)を実行する場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではなく、ボーナスゲームに移行するか否かをランダムに選択するボーナスゲーム選択処理の結果に関わらず、プレーヤにシンボルの予想順位の入力を行わせるようにしてもよい。
【0124】
すなわち、第2の実施形態においては、ボーナスゲームに移行するか否かがランダムに選択された後、この選択の結果が、ボーナスゲームに移行する結果である場合及びボーナスゲームに移行しない結果である場合のいずれにおいても、プレーヤにシンボルの予想順位の入力を行わせる。この実施形態のスロットマシンでは、このようなゲーム進行により、プレーヤに対して、常にボーナスゲームが実行されているものと認識させる。
【0125】
図18は、第2の実施形態に係るスロットマシンのプレイ方法を概略的に示すフローチャートである。以下、図18に示すフローチャートを参照して、第2の実施形態に係るスロットマシン及びそのプレイ方法の概略的な動作を説明する。図18に示すように、本実施形態のスロットマシンは、ステップS61においてディスプレイ装置に複数のシンボルを配置した後、ステップS62に移って、特別のゲームへの移行をランダムに決定する。そして、ステップS63において、特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、ディスプレイ装置に再配置される複数のシンボルの予想順位の入力装置において該入力を可能とする。そして、上述のステップS62において特別のゲームへの移行が決定された場合には、ステップS64に移って、ディスプレイ装置に再配置される複数のシンボルの予想順位の入力を受け付けた後、ステップS65に移って、ディスプレイ装置に配置されている複数のシンボルを再配置する。そして、ステップS66において、再配置されたシンボルの数の多い順と上述のステップS64において受け付けた予想順位とが同一であるか否かを判断し、同一である場合には、ステップS66からステップS67に移って、賞を発生させる。これに対して、同一でない場合には、当該遊技処理を終了する。
【0126】
なお、特別のゲームへの移行をランダムに決定する処理(ステップS62)と、特別のゲームへの移行の有無に関わらず予想順位の入力を可能とする処理(ステップS63)との処理の順番を入れ替えるようにしてもよい。
【0127】
図19は、第2の実施形態のスロットマシンにおいて実行される遊技実行処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【0128】
図19において、ステップS70、ステップS71、ステップS72及びステップS73の処理は、図13において上述したステップS10、ステップS11、ステップS12及びステップS13の処理と同様である。これらの処理については、既に説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0129】
ステップS73におけるボーナスゲーム選択処理の結果として、ボーナスゲームに移行することとなった場合、メインCPU41は、ステップS74からステップS75に移って、ボーナスゲーム処理を実行する。ステップS74及びステップS75の処理は、図13において上述したステップS14及びステップS15の処理と同様である。これらの処理については、既に説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0130】
そして、メインCPU41は、このボーナス処理が終了すると、ステップS75からステップS79に移る。メインCPU41は、このステップS79において、上述したボーナスゲーム処理(ステップS75)のシンボル決定処理において決定されたシンボルの配置に基づき、ウィニングラインL上に停止表示されるシンボルの組み合わせによって賞が成立しているか否かを判断する。シンボル決定処理は、図17において上述したシンボル決定処理(ステップS51)と同様である。この処理については、既に説明済みであるのでここでの説明は省略する。そして、賞が成立している場合、メインCPU41は、投入数及び賞に応じた数のコインを払い出し(ステップS80)、本サブルーチンを終了する。一方、賞が成立しなかったと判断した場合、本サブルーチンを終了する。このように、本実施形態の遊技実行処理においては、ボーナスゲームに移行した場合であっても、ウィニングラインL上に停止表示されるシンボルの組み合わせに基づいて賞が成立する。
【0131】
一方、ステップS73におけるボーナスゲーム選択処理の結果として、ボーナスゲームに移行しないこととなった場合、メインCPU41は、ステップS74からステップS76に移って、シンボルの予想順位の入力を可能とする。このステップS76において、プレーヤは、次に再配置されるシンボルについて、1位〜3位までのシンボルの順位を予想して入力する。このとき、上側画像表示パネル33には、図2、図3に示す画像が表示される。このように、上述のボーナスゲーム選択処理(ステップS73)においてボーナスゲームへ移行しないこととなった場合であっても、プレーヤに対してシンボルの予想順位の入力を行わせることにより、プレーヤに対して、常にボーナスゲームが実行されているものと認識させる。
【0132】
シンボルの予想順位の入力が行われると、メインCPU41は、この入力結果をRAM43に格納した後、続くステップS77に移ってシンボル決定処理を実行する。このシンボル決定処理において、メインCPU41は、RAM43に格納されているシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。このシンボル決定処理において、メインCPU41は、上述のステップS76においてプレーヤが入力したシンボルの予想順位以外の順位でシンボルが停止するように決定する。
【0133】
図20は、図19に示したステップS77において実行されるシンボル決定処理手順を示すフローチャートである。この処理は、RAM43に記憶されているシンボル決定処理をメインCPU41が実行することにより行われる処理である。
【0134】
まず、メインCPU41は、ステップS91において、シンボル決定処理に含まれる乱数発生用プラグラムを実行することにより、0〜255の範囲の数値の中から、各シンボル列の夫々に対応する乱数値を選択する。この処理は、図15のステップS41の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0135】
次に、メインCPU41は、ステップS92に移って、上述のステップS91において選択された5つの乱数値に基づいて、各シンボル列のコードNo.を決定する。この処理は、図15のステップS42の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0136】
そして、メインCPU41は、ステップS93に移って、上述のステップS92において決定された各シンボル列のコードNo.によって下側画像表示パネル16(図10)に表示しようとする各シンボルの数の順位が、図19のステップS76においてプレーヤが入力した予想順位と一致するか否かを判断する。このステップS93において肯定結果が得られると、このことは、プレーヤが入力したシンボルの予想順位と、ステップS92において決定されたシンボルの順位とが一致していることを意味しており、メインCPU41は、ステップS93からステップS91に戻って、乱数値の選択を再度実行する。
【0137】
これに対して、ステップS93において否定結果が得られると、このことは、プレーヤが入力したシンボルの予想順位と、ステップS92において決定されたシンボルの順位とが一致していないことを意味しており、メインCPU41はサブルーチンであるシンボル決定処理から図19に示す遊技実行処理に戻って、スクロール表示制御処理(ステップS78)に移る。
【0138】
メインCPU41は、ステップS78において、スクロール表示制御処理を行う。この処理は、シンボルのスクロールを開始した後、ステップS77において決定されたシンボルで再配置されるように、表示制御する処理である。このスクロール表示制御処理において、メインCPU41は、ステップS77のシンボル決定処理において下側画像表示パネル16に配置すると決定した各シンボルの数をカウントする。そして、シンボルのスクロールを開始した後、図4〜図8に示したように、下側画像表示パネル16に配置される数の多いシンボルから順に再配置する。上述のステップS77では、ステップS76においてプレーヤが入力した予想順位とは異なる順位となるようにシンボルが決定されていることにより、このスクロール表示制御処理においては、プレーヤが入力した予想順位とはならないようにシンボルが再配置される。
【0139】
このように、本実施の形態の遊技実行処理においては、ステップS73のボーナスゲーム選択処理においてボーナスゲームが選択された場合及び選択されなかった場合のいずれにおいても、プレーヤに対してシンボルの予想順位の入力を行わせるが、ボーナスゲームが選択されなかった場合には、入力された予想順位とは異なる順位でシンボルが再配置される。これにより、ボーナスゲーム選択処理(ステップS73)においてボーナスゲームが選択されなかった場合には、ボーナスゲームとしての払い出しが行われない結果となることにより、ボーナスゲーム選択処理(ステップS73)の結果がゲーム結果に反映される。
【0140】
次に、メインCPU41は、ステップS79に移って、ウィニングラインL上に再配置されたシンボルの組み合わせに応じた賞が成立したか否かを判断する。賞が成立したと判断した場合、メインCPU41は、投入数及び賞に応じた数のコインを払い出し(ステップS80)、本サブルーチンを終了する。一方、賞が成立しなかったと判断した場合、本サブルーチンを終了する。
【0141】
本実施形態のスロットマシン及びそのプレイ方法では、ゲーム毎に実行されるボーナスゲーム選択処理(ステップS73)の選択結果に関わらず、プレーヤに対してシンボルの予想順位を入力させる。これにより、プレーヤに対しては、常にボーナスゲームが実行されているように見せながら、ゲーム毎にボーナスゲームに移行するか否かがランダムに選択され、その選択結果がゲーム結果に反映される。すなわち、本実施形態のスロットマシン及びそのプレイ方法においては、実際にはゲーム毎にボーナスゲーム選択処理が実行される一方、プレーヤに対してはあたかもボーナスゲームが連続しているようなゲーム進行となる。
【0142】
なお、上述の第2の実施形態においては、ボーナスゲーム選択処理(ステップS73)の後に、該ボーナスゲーム選択処理の選択結果に関わらずプレーヤに対してシンボルの予想順位の入力を行わせる(ステップS75、ステップS66)場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではなく、ボーナス選択処理(ステップS73)の前にシンボルの予想順位を入力させるようにしてもよい。
【0143】
図21は、ボーナス選択処理の前にシンボルの予想順位の入力を可能とする処理手順を示す。図21において、ステップS100、ステップS101及びステップS102の処理は、図19において上述したステップS70、ステップS71及びステップS72の処理と同様である。これらの処理については、既に説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0144】
ステップS103において、メインCPU41は、シンボルの予想順位の入力を可能とする。このステップS103において、プレーヤは、次に再配置されるシンボルについて、1位〜3位までのシンボルの順位を予想して入力する。このとき、上側画像表示パネル33には、図2、図3に示す画像が表示される。この場合、後述のステップS104において実行されるボーナスゲーム選択処理に先立って予想順位の入力が可能となる。すなわち、ボーナスゲームへ移行するか否かが決定されていない段階であっても、プレーヤによるシンボルの予想順位の入力を可能としている。メインCPU41は、ステップS103において入力された予想順位をRAM43に格納する。
【0145】
そして、メインCPU41は、予想順位の入力を可能にする処理(ステップS103)に続いて、ボーナスゲーム選択処理(ステップS104)を実行する。この処理は、図19のステップS73の処理と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0146】
ステップS104におけるボーナスゲーム選択処理の結果として、ボーナスゲームに移行することとなった場合、メインCPU41は、ステップS105からステップS106に移って、ボーナスゲーム処理を実行する。このステップS106におけるボーナスゲーム処理を図22に示す。なお、このボーナスゲーム処理においては、図21に示したステップS103において既にプレーヤによるシンボルの予想順位の入力を可能としており、この時点で入力された予想順位がRAM43に格納されている。これにより、メインCPU41は、図22に示すボーナスゲーム処理に入ると、まずステップS120において、RAM43に格納されている予想順位を読み出して、この順位をプレーヤにより入力された予想順位とする。
【0147】
そして、メインCPU41は、ステップS121、ステップS122、ステップS123及びステップS124における処理を実行する。これらの処理は、図17において説明済みであるため、ここでの説明は省略する。
【0148】
メインCPU41は、このようなボーナスゲーム処理(図21のステップS106)を実行した後、図21に示すステップS106からステップS109に移る。ステップS109及びステップS110は、ウィニングラインL上に停止表示されるシンボルの組み合わせによって賞が成立しているか否かを判断し、賞が成立している場合には払出し処理を行う処理である。これらの処理については、図19のステップS79及びステップS80の処理と同様であり、図19において説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0149】
これに対して、ステップS104におけるボーナスゲーム選択処理の結果として、ボーナスゲームに移行しないこととなった場合、メインCPU41は、ステップS105からステップS107に移って、シンボル決定処理を実行する。このシンボル決定処理において、メインCPU41は、RAM43に格納されているシンボル決定プログラムを実行することにより、シンボルの停止時におけるコードNo.を決定する。このシンボル決定処理において、メインCPU41は、上述のステップS76においてプレーヤが入力したシンボルの予想順位以外の順位でシンボルが停止するように決定する。このシンボル決定処理は、図19のステップS77のシンボル決定処理と同様であり、図19及び図20において既に説明済みであるので、ここでの説明は省略する。
【0150】
このシンボル決定処理の後、メインCPU41は、ステップS108に移って、スクロール表示制御処理を実行し、ステップS109においてウィニングラインL上に停止表示されるシンボルの組み合わせによって賞が成立しているか否かを判断し、賞が成立している場合にはステップS110において払出し処理を行う。
【0151】
このように、図21に示す遊技実行処理では、ボーナスゲーム選択処理(ステップS104)の前に、プレーヤによるシンボルの予想順位の入力を可能とする。
【0152】
以上、本発明の第2の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】本発明の、第1の実施形態に係るスロットマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図2】シンボルの順位を入力する際に表示される画像の一例を示す図である。
【図3】シンボルの順位を入力する際に表示される画像の一例を示す図である。
【図4】シンボル配置の一例を示す図である。
【図5】シンボル配置の一例を示す図である。
【図6】シンボル配置の一例を示す図である。
【図7】シンボル配置の一例を示す図である。
【図8】シンボル配置の一例を示す図である。
【図9】ボーナスゲームにおける賞と払出数との関係を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図11】シンボル及び各シンボルのコード番号を示す図である。
【図12】図10に示したスロットマシンの内部構成を示すブロック図である。
【図13】第1の実施形態のスロットマシンで実行される遊技実行処理手順を示すフローチャートである。
【図14】図13のボーナスゲーム選択処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図15】図13のシンボル決定処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図16】賞と払出し数との関係を示す図表である。
【図17】図13のボーナスゲーム処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図18】第2の実施形態に係るスロットマシンのプレイ方法を示すフローチャートである。
【図19】第2の実施形態のスロットマシンで実行される遊技実行処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図19のシンボル決定処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図21】第2の実施形態の変形例に係る遊技実行処理手順を示すフローチャートである。
【図22】図19のボーナスゲーム処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0154】
10 スロットマシン
11 キャビネット
12 トップボックス
13 メインドア
16 下側画像表示パネル
18 コイントレイ
19 コイン払出口
20 コントロールパネル
21 コイン受入口
21C コインカウンタ
21S リバータ
22 紙幣識別器
23 スピンボタン
23S スピンスイッチ
24 チェンジボタン
24S チェンジスイッチ
25 CASHOUTボタン
25S CASHOUTスイッチ
26 BETボタン
26S BETスイッチ
27 最大BETボタン
27S 最大BETスイッチ
28 表示ブロック
29 スピーカ
30 ランプ
31 クレジット数表示部
32 ペイアウト数表示部
33 上側画像表示パネル
34 ベリーガラス
35 チケットプリンタ
36 カードリーダ
37 データ表示器
38 キーパッド
38S キースイッチ
39 バーコード付チケット
40 マザーボード
41 メインCPU
42 ROM
43 RAM
44 通信用インターフェイス
45 電源ユニット
50 ゲーミングボード
51 CPU
52 ブートROM
53 メモリカード
53S カードスロット
54S ICソケット
55 ROM
60 本体PCB
66 ホッパー
67 コイン検出部
68 グラフィックボード
69 タッチパネル
80 ドアPCB
81 冷陰極管
200 順位入力画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
前記シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、
特別のゲームへの移行をランダムに決定し、前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に前記入力装置から入力された予想順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項2】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
前記賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に前記入力装置から入力された予想順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記スキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項3】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
前記シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、
特別のゲームへの移行をランダムに決定し、前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に前記入力装置から入力された予想順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させると共に、前記ディスプレイ装置に前記シンボルを再配置するとき、前記賞の大きさが最も大きいシンボルを他のシンボルよりも先に再配置するコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項4】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
前記シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な入力装置と、
特別のゲームへの移行をランダムに決定し、前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に前記入力装置から入力された予想順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させると共に、前記ディスプレイ装置に前記シンボルを再配置するとき、前記賞の大きさが大きい順に前記シンボルを再配置するコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項5】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
前記シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能な第1の入力装置と、
ゲームを開始するための指示をプレーヤが入力可能な第2の入力装置と、前記第2の入力装置から入力された前記ゲームを開始するための指示を契機に、特別のゲームへの移行をランダムに決定し、前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に前記第1の入力装置から入力された予想順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項6】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
複数の種類のシンボルが配置されるディスプレイ装置と、
特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位をプレーヤが入力可能である入力装置と、
特別のゲームへの移行をランダムに決定し、特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力装置から入力された予想順位と、ディスプレイ装置に再配置された複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させるコントローラとを備えることを特徴とするスロットマシン。
【請求項7】
下記構成を備えたスロットマシンのプレイ方法であり、
ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、
前記再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記再配置の実行前に、前記ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。
【請求項8】
下記構成を備えたスロットマシンのプレイ方法であり、
再配置される数が多いほど賞が大きくなるように設定された複数の種類のスキャッタシンボルがディスプレイ装置上で再配置される段階と、
前記再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記再配置の実行前に、前記賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記スキャッタシンボルの数の多い順とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。
【請求項9】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、
前記再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記再配置の実行前に、前記ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、
前記ディスプレイ装置に前記シンボルを再配置するとき、前記賞の大きさが最も大きいシンボルを他のシンボルよりも先に再配置する段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。
【請求項10】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、
前記再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記再配置の実行前に、前記ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、前記ディスプレイ装置に前記シンボルを再配置するとき、前記賞の大きさが大きい順に前記シンボルを再配置する段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。
【請求項11】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、
前記再配置の実行前に、前記シンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を受け付ける段階と、
ゲームを開始するための指示の入力を受け付ける段階と、
前記入力されたゲームを開始するための指示を契機に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。
【請求項12】
下記構成を備えたスロットマシンのプレイ方法であり、
ディスプレイ装置に配置されている複数の種類のシンボルを再配置する段階と、
前記再配置の実行前に、特別のゲームへの移行をランダムに決定する段階と、
前記再配置の実行前に、前記特別のゲームへ移行する場合及び移行しない場合のいずれにおいても、前記ディスプレイ装置に再配置されるシンボルの種類に応じて発生する賞の大きさの順位の入力を可能とする段階と、
前記特別のゲームへ移行した場合に、当該特別のゲームの実行前に入力された前記順位と、前記ディスプレイ装置に再配置された前記複数の種類のシンボルに関連して発生し得る賞の大きさの順位とが同一であることを条件に特別の賞を発生させる段階とを含むことを特徴とするスロットマシンのプレイ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−80108(P2008−80108A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215794(P2007−215794)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】