説明

センサシステム

【課題】センサのリソースを管理し、複数のセンサを用いて、目標群を効率的に観測するセンサシステムを得る。
【解決手段】センサ1は、検出部4により目標を検出したとき、目標の観測値と関連するセンサ及びリソースの情報を中央情報処理装置2に通知し、中央情報処理装置2は、検出された目標に関する情報を処理し、目標の中央航跡を生成するとともに、生成された中央航跡に関連するセンサ及びリソースの情報をセンサリソース管理部10により管理し、指示器9により中央航跡に対する指示があったときは、センサリソース管理部10により、中央航跡に関連するセンサ及びリソースに対する指示として、該当センサ1のビーム制御部7に通知し、ビーム制御部7によって送受信部3に対してリソースの電波の照射方向を指示するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数のセンサによって複数の目標を観測するセンサシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電波の方向を制御可能なセンサを用いて目標情報の収集を行う場合に、電波の照射方向が瞬時かつ自由に制御できる利点を用いて、情報処理装置での一元的な処理を行う。この場合に、センサの設置場所により通信遅延が生じ、短時間での電波照射方向の制御ができないため、リアルタイム性が要求される重点目標監視の判断は、個々のセンサで行うことでリアルタイムな目標情報収集能力を有していた。
例えば、特許文献1の従来のセンサシステムでは、各センサは、電波を外部に照射し、反射波を検出する送受信部と、センサの設置位置を検出する位置情報取得部と、送受信部からの目標に関する情報を処理し、目標航跡を生成する目標情報処理部と、送受信部に対して電波の照射方向の制御を指示するビーム制御部とにより構成されている。
また、複数のセンサの情報を統合し、目標の情報を処理する中央情報処理装置は、センサからの目標に関する情報を処理し、目標航跡を生成する目標情報処理部と、位置情報取得部からの情報からセンサの覆域を算出するセンサ覆域算出部と、このセンサ覆域算出部において、センサ覆域を算出する際に地形情報を与える地形データベースと、センサに対して電波の照射方向の制御を指示するセンサ捜索覆域制御部とにより構成されている。
【0003】
このような従来のセンサシステムでは、位置情報取得部から定期的に位置情報が送信され、位置情報及び地形データベースをもとにセンサ覆域算出部にて算出されるセンサ覆域に目標が進入してくると、目標を送受信部が検出し、その目標情報は、センサの目標情報処理部と中央情報処理装置の目標情報処理部とに送信される。
目標に対してある脅威度判定を行い、脅威度が一定値以上の場合に、センサの情報処理部からビーム制御部に目標位置情報が送信され、送受信部に制御指示を送信することにより、送受信部で目標の方向に電波を照射し、特定の目標監視を実施する。同時に、中央情報処理装置における目標情報処理部にて実施される目標情報処理の結果と地形データベースとの照合によって得られる各センサの捜索覆域の算出結果を受けて、センサ捜索覆域制御部において、非捜索領域の設定を行う。
また、中央情報処理装置において脅威度が一定値以下の目標に対して目標航跡の統合手法を用いて、以前の目標航跡あるいは隣接する他のセンサからの目標航跡との統合処理を実施する。
【0004】
【特許文献1】特開2001−124847号公報(第3〜4頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような従来のセンサシステムでは、電波の方向を瞬時かつ自由に制御可能なセンサを用いて、リアルタイムに目標情報収集を行えるが、多目標を検出し、追尾する必要が生じた場合、センサのリソース(ビーム資源)を管理していないので、脅威度の低い航跡の削除、追尾の中止ができず、このため、他の対処すべき脅威度の高い目標の検出及び追尾ができず、効率的な多目標追尾ができない場合が生じるという課題があった。
また、複数のセンサでの運用を考え、1つの目標を複数のセンサで追尾することが生じた場合、リソース管理をしていないので、いつまでも複数のセンサで追尾することになり、他の対処すべき脅威度の高い目標の検出及び追尾ができず、効率的な多目標追尾ができない場合が生じるという課題があった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、センサのリソースを管理し、複数のセンサを用いて、目標群を効率的に観測するセンサシステムを得ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係わるセンサシステムにおいては、電波を照射する複数のリソースをそれぞれ有する複数のセンサと、この複数のセンサから得られる目標に関する情報を処理する中央情報処理装置とで構成され、目標を追尾するセンサシステムにおいて、
センサは、複数のリソースにより電波を照射し、反射波を受信する送受信部、この送受信部により受信された受信信号から目標を検出し、目標の観測値並びにこの目標の観測値に関連するセンサ及びリソースの情報を中央情報処理装置に通知する検出部、この検出部により検出された目標を追尾し、目標のセンサ航跡を生成する第一の追尾フィルタ、この第一の追尾フィルタにより生成されたセンサ航跡の将来位置を予測する目標位置予測部、及びこの目標位置予測部により予測されたセンサ航跡の将来位置を用いて、送受信部に対してリソースの電波の照射方向を指示するビーム制御部を備え、
中央情報処理装置は、検出部により検出された目標に関する情報を処理し、目標の中央航跡を生成する第二の追尾フィルタ、この第二の追尾フィルタにより生成された中央航跡に関連するセンサ及びリソースの情報を管理するセンサリソース管理部、及び中央航跡に対する指示を行う指示器を備え、
指示器による中央航跡に対する指示は、センサリソース管理部により、中央航跡に関連するセンサ及びリソースに対する指示として該当センサのビーム制御部に通知され、ビーム制御部によって送受信部に対してリソースの電波の照射方向を指示するものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明は、以上説明したように、電波を照射する複数のリソースをそれぞれ有する複数のセンサと、この複数のセンサから得られる目標に関する情報を処理する中央情報処理装置とで構成され、目標を追尾するセンサシステムにおいて、
センサは、複数のリソースにより電波を照射し、反射波を受信する送受信部、この送受信部により受信された受信信号から目標を検出し、目標の観測値並びにこの目標の観測値に関連するセンサ及びリソースの情報を中央情報処理装置に通知する検出部、この検出部により検出された目標を追尾し、目標のセンサ航跡を生成する第一の追尾フィルタ、この第一の追尾フィルタにより生成されたセンサ航跡の将来位置を予測する目標位置予測部、及びこの目標位置予測部により予測されたセンサ航跡の将来位置を用いて、送受信部に対してリソースの電波の照射方向を指示するビーム制御部を備え、
中央情報処理装置は、検出部により検出された目標に関する情報を処理し、目標の中央航跡を生成する第二の追尾フィルタ、この第二の追尾フィルタにより生成された中央航跡に関連するセンサ及びリソースの情報を管理するセンサリソース管理部、及び中央航跡に対する指示を行う指示器を備え、
指示器による中央航跡に対する指示は、センサリソース管理部により、中央航跡に関連するセンサ及びリソースに対する指示として該当センサのビーム制御部に通知され、ビーム制御部によって送受信部に対してリソースの電波の照射方向を指示するので、脅威度の低い航跡の削除、追尾の中止を行うことができ、他に対処すべき脅威度の高い目標が存在した場合には、検出及び追尾ができ、効率的な多目標追尾を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるセンサシステムを示す全体構成図である。
図1において、各センサ1は、複数のリソース(ビーム資源)により電波を外部に照射し、反射波を受信する送受信部3と、この送受信部3からの受信信号から目標を検出する検出部4と、この検出部4で検出した目標の観測値から目標を追尾し、目標のセンサ側の航跡であるセンサ航跡を生成する延期決定型追尾フィルタ5(第一の追尾フィルタ)と、この延期決定型追尾フィルタ5によって生成されたセンサ航跡の将来位置を予測する目標位置予測部6と、センサ航跡の将来予測位置を用い、送受信部3に対して、電波の照射方向の制御を指示するビーム制御部7とを有する。
また、複数のセンサ1の情報を統合し、目標の情報を処理する中央情報処理装置2は、センサ1からの目標に関する情報を処理し、目標の中央情報処理装置側の航跡である中央航跡を生成する延期決定型追尾フィルタ8(第二の追尾フィルタ)と、中央航跡がどのセンサのどのリソースで観測された観測値から生成されたかを管理するセンサリソース管理部10と、中央航跡に対する指示を行う指示器9とを有する。
なお、センサ1a、1b、1cは個別のセンサであり、同じ内部構成である。
【0010】
図2は、この発明の実施の形態1によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
図2において、各センサのビーム資源であるリソースごとに、そのリソースが使用されている中央航跡の航跡番号が関連付けられている。
【0011】
次に、動作について説明する。
例えば、センサ1の覆域に目標が進入した場合は、送受信部3は、受信した受信信号及びセンサ航跡ごとに付与されるビームのリソース番号を検出部4に送信する。検出部4は、検出した目標の観測値及びリソース番号をセンサ1の延期決定型追尾フィルタ5と中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8に送信する。
センサ1の延期決定型追尾フィルタ5は、検出部4から受信した観測値から生成した仮説に信頼度に応じた重み付けを行い、センサ航跡を生成し、センサ航跡及びリソース番号を目標位置予測部6及び中央情報処理装置2のセンサリソース管理部10に送信する。標位置予測部6は、生成した目標予測位置及びリソース番号をビーム制御部7に送信する。
【0012】
このセンサ1の動作と並行して、中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8は、センサ1の検出部3から受信した観測値から生成した仮説に信頼度に応じた重み付けを行い、確立した航跡を中央航跡として指示器9に送信し、同じ中央航跡及び航跡生成に使用した観測値のセンサ番号とリソース番号をセンサリソース管理部10に送信する。
センサリソース管理部10は、中央航跡と、中央航跡を生成するのに使用した観測値のセンサ番号とリソース番号とを関連づけるセンサリソース管理テーブルを保持する。指示器9で中央航跡に対して指示を行った場合、指示器9は、指示と指示を与える中央航跡をセンサリソース管理部10に送信する。
センサリソース管理部10は、指示を与える中央航跡をインデックスにして、対応したセンサ番号とリソース番号をセンサリソース管理テーブルから割り出し、リソース番号と指示をセンサ番号のセンサ1のビーム制御部7に送信する。ビーム制御部7は、中央情報処理装置からの指示に基づき、生成したビーム制御信号及び用いるリソースの番号を送受信部3に送信する。
【0013】
図2は、センサリソース管理部10で保持するセンサリソース管理テーブルであり、中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8から受信した中央航跡とセンサ番号とリソース番号を関連付けるものである。延期決定型追尾フィルタ8は、観測値とすでに存在している中央航跡との相関結果を一つに確定しないで、可能性のある相関結果を仮説として残し、仮説の信頼度を判定基準として適切な相関を実現する手法である。本方法では、例えば航跡番号“xx”の中央航跡の生成に関わった可能性のある全ての該当センサ番号、リソース番号の未確定中央航跡欄に“Txx”を設定する。
未確定中央航跡欄は、過去M回分の設定を保持しておき、そのM回のうちN回以上同じ設定がなされていたら、該当センサ番号、リソース番号の要素に“Txx”を確定し、確定中央航跡欄に“Txx”を設定する。追尾していないリソースの要素には“−”を設定する。
また、センサ航跡を受信している場合は、該当センサ番号及び該当リソース番号のセンサ航跡欄に“T”を設定する。追尾するため、リソースを割いているが、検出できなかった場合、未確定中央航跡欄に“−”を設定し、確定中央航跡欄の変更はしない。
確定中央航跡欄に設定する前に検出できなくなり、しかしセンサ1はセンサ航跡を確立している場合、センサ1の延期決定型追尾フィルタ5が中央情報処理装置2のセンサリソース管理部10に送信しているセンサ航跡があるにもかかわらず観測値が存在しないときに、追尾するためリソースを割いているが、検出できない状況と判断できる。中央航跡を削除する指示を行った場合のみ、当該中央航跡の航跡番号を確定中央航跡欄に設定しているセンサとリソースの確定中央航跡欄を“−”に設定し、当該センサに当該リソースによる追尾を中止する指示をセンサ1のビーム制御部7に送信する。
【0014】
実施の形態1によれば、各センサが通信遅延の影響なしにリアルタイムに目標を追尾するセンサのシステムにおいて、脅威度の低い航跡の削除、追尾の中止を行うことができ、他に対処すべき脅威度の高い目標が存在した場合に、検出及び追尾ができ、効率的な多目標追尾を実現できる。
また、1つの目標を複数のセンサで追尾する場合、追尾に必要のないセンサのリソースを開放し、他に対処すべき脅威度の高い目標が存在した場合に、検出及び追尾ができ、効率的な多目標追尾を実現できる。
【0015】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2によるセンサシステムを示す全体構成図である。
図3において、1〜7、9、10は図1におけるものと同一のものである。図3では、中央情報処理装置2の追尾フィルタ(第二の追尾フィルタ)を、図1の延期決定型追尾フィルタ8に代えて、逐次決定型追尾フィルタ11としている。
【0016】
図4は、この発明の実施の形態2によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
図4では、各センサのリソースごとに中央航跡の航跡番号が関連付けられている。
【0017】
実施の形態2の逐次決定型追尾フィルタ11は、センサ1の検出部4から受信した観測値から生成した中央航跡を指示器9に送信し、同様の中央航跡及び航跡生成に使用した観測値のセンサ番号とリソース番号をセンサリソース管理部10に送信する。
逐次決定型追尾フィルタ11は、観測値とすでに存在している中央航跡との相関結果を一つに確定し、早期の相関を実現するものである。図4は、センサリソース管理部10の保持するセンサリソース管理テーブルであり、図4では、例えば航跡番号“xx”の中央航跡の生成に関わった観測値の該当センサ番号、リソース番号の中央航跡欄に“Txx”を設定する。
中央航跡を削除する指示を行った場合のみ、当該中央航跡の航跡番号を中央航跡欄に設定しているセンサとリソースの中央航跡欄を“−”に設定し、当該センサに当該リソースによる追尾を中止する指示をセンサ1のビーム制御部7に送信する。
その他の動作に関しては実施の形態1に示すものと同様である。
【0018】
実施の形態2によれば、実施の形態1の中央情報処理装置の追尾フィルタを逐次決定型としたことで、短時間で目標の監視ができる。
また、センサ航跡の伝送を行わないため、通信量を少なくすることができる。
【0019】
実施の形態3.
図5は、この発明の実施の形態3によるセンサシステムを示す全体構成図である。
図5において、1〜9は図1におけるものと同一のものである。図5のセンサ1は、センサ1の延期決定型追尾フィルタ5(第一の追尾フィルタ)で生成したセンサ航跡と中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8(第二の追尾フィルタ)で生成した中央航跡との相関を判定する航跡相関部12、及びセンサ航跡がどのリソースで観測された観測値から生成されたかを管理するセンサリソース管理部13を有する。
【0020】
図6は、この発明の実施の形態3によるセンサシステムの航跡管理テーブルを示す図である。
図6において、センサ航跡と中央航跡が対応付けられている。
【0021】
図7は、この発明の実施の形態3によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
図7において、リソースごとのセンサ航跡が関連付けられている。
【0022】
次に、動作について説明する。
例えば、センサ1の覆域に目標が進入した場合は、送受信部3は、受信した受信信号及びセンサ航跡ごとに付与されるビームのリソース番号を検出部4に送信する。検出部4は、検出した目標の観測値を中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8に、目標の観測値及びリソース番号をセンサ1の延期決定型追尾フィルタ5に送信する。
中央情報処理装置2の延期決定型追尾フィルタ8は、センサ1の検出部4から受信した観測値を統合し、生成した中央航跡を指示器9に送信する。指示器9で中央航跡に対して指示を行った場合、指示器9は、指示と指示を与える中央航跡をセンサ1の航跡相関部12に送信する。
【0023】
センサ1の延期決定型追尾フィルタ5は、生成したセンサ航跡を航跡相関部12に、センサ航跡及びリソース番号を目標位置予測部6及びセンサリソース管理部13に送信する。目標位置予測部6は、生成した目標予測位置及びリソース番号をビーム制御部7に送信する。航跡相関部12は、中央航跡とセンサ航跡の相関を取り、図6に示す航跡管理テーブルを保持する。中央航跡に対して指示があった場合、中央航跡をインデックスにして対応したセンサ航跡を割り出し、センサ航跡と当該センサ航跡に対する指示をセンサリソース管理部13に送信する。
センサリソース管理部13は、センサ1の追尾フィルタ5から受信したセンサ航跡とリソース番号から図7に示すセンサリソース管理テーブルを作成し、航跡相関部12のセンサ航跡をインデックスにして、対応したリソース番号をセンサリソース管理テーブルから割り出し、リソース番号と指示をビーム制御部7に送信する。ビーム制御部7は、センサリソース管理部13からの指示に基づき、生成したビーム制御信号及び用いるリソースの番号を送受信部3に送信する。
【0024】
実施の形態3によれば、中央情報処理装置では、観測値の統合と中央航跡の生成のみを追尾フィルタで行い、指示を中央航跡に対して行うため、中央処理装置にセンサリソース管理部が存在せず簡易に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の形態1によるセンサシステムを示す全体構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
【図3】この発明の実施の形態2によるセンサシステムを示す全体構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
【図5】この発明の実施の形態3によるセンサシステムを示す全体構成図である。
【図6】この発明の実施の形態3によるセンサシステムの航跡管理テーブルを示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3によるセンサシステムのセンサリソース管理テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0026】
1 センサ、2 中央情報処理装置、3 送受信部、4 検出部、
5 延期決定型追尾フィルタ、6 目標位置予測部、7 ビーム制御部、9 指示器、
10 センサリソース管理部、11 逐次決定型追尾フィルタ、12 航跡相関部、
13 センサリソース管理部、14 目標情報処理部、15 位置取得部、
16 センサ覆域算出部、17 センサ捜索覆域制御部、18 地形データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波を照射する複数のリソースをそれぞれ有する複数のセンサと、この複数のセンサから得られる目標に関する情報を処理する中央情報処理装置とで構成され、上記目標を追尾するセンサシステムにおいて、
上記センサは、上記複数のリソースにより電波を照射し、反射波を受信する送受信部、この送受信部により受信された受信信号から目標を検出し、上記目標の観測値並びにこの目標の観測値に関連する上記センサ及び上記リソースの情報を上記中央情報処理装置に通知する検出部、この検出部により検出された目標を追尾し、上記目標のセンサ航跡を生成する第一の追尾フィルタ、この第一の追尾フィルタにより生成された上記センサ航跡の将来位置を予測する目標位置予測部、及びこの目標位置予測部により予測された上記センサ航跡の将来位置を用いて、上記送受信部に対して上記リソースの電波の照射方向を指示するビーム制御部を備え、
上記中央情報処理装置は、上記検出部により検出された上記目標に関する情報を処理し、上記目標の中央航跡を生成する第二の追尾フィルタ、この第二の追尾フィルタにより生成された上記中央航跡に関連するセンサ及びリソースの情報を管理するセンサリソース管理部、及び上記中央航跡に対する指示を行う指示器を備え、
上記指示器による中央航跡に対する指示は、上記センサリソース管理部により、上記中央航跡に関連するセンサ及びリソースに対する指示として該当センサの上記ビーム制御部に通知され、上記ビーム制御部によって上記送受信部に対して上記リソースの電波の照射方向を指示することを特徴とするセンサシステム。
【請求項2】
上記中央情報処理装置の第二の追尾フィルタは、延期決定型追尾フィルタであることを特徴とする請求項1記載のセンサシステム。
【請求項3】
上記中央情報処理装置の第二の追尾フィルタは、逐次決定型追尾フィルタであることを特徴とする請求項1記載のセンサシステム。
【請求項4】
電波を照射する複数のリソースをそれぞれ有する複数のセンサと、この複数のセンサから得られる目標に関する情報を処理して上記目標の中央航跡を生成する中央情報処理装置とで構成され、上記目標を追尾するセンサシステムにおいて、
上記センサは、上記複数のリソースにより電波を照射し、反射波を受信する送受信部、この送受信部により受信された受信信号から目標を検出し、上記目標の観測値を上記中央情報処理装置に通知する検出部、この検出部により検出された目標を追尾し、上記目標のセンサ航跡を生成する第一の追尾フィルタ、この第一の追尾フィルタにより生成された上記センサ航跡及びこのセンサ航跡の生成に用いられた目標の観測値に関連するリソースの情報を管理するセンサリソース管理部、上記センサ航跡と上記中央情報処理装置によって生成される中央航跡との相関を判定する航跡相関部、上記センサ航跡の将来位置を予測する目標位置予測部、及びこの目標位置予測部により予測された上記センサ航跡の将来位置を用いて、上記送受信部に対して上記リソースの電波の照射方向を指示するビーム制御部を備え、
上記中央情報処理装置は、上記検出部により検出された上記目標に関する情報を処理し、上記目標の上記中央航跡を生成する第二の追尾フィルタ、及びこの第二の追尾フィルタにより生成された中央航跡に対する指示を行う指示器を備え、
上記指示器による中央航跡に対する指示は、上記航跡相関部に通知され、上記航跡相関部により上記中央航跡に対応するセンサ航跡を得て、上記センサリソース管理部により、上記中央航跡に対応するセンサ航跡に関連するリソースに対する指示が該当センサの上記ビーム制御部に通知され、上記ビーム制御部によって上記送受信部に対して上記リソースの電波の照射方向を指示することを特徴とするセンサシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−145295(P2008−145295A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−333445(P2006−333445)
【出願日】平成18年12月11日(2006.12.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】