説明

タグ

【課題】被装着物にタグを取り付ける際に、係止部にストレスが加わることなく、かつ、係止部の変形を防止しつつ、結束具を係止部に通せるようにする。
【解決手段】タグ1Hは、情報が記載される情報提示部10Hと、袋等の被装着物に巻かれて締結される線状の結束具を係止する係止孔11uを2箇所に有し、この係止孔11uを通した結束具が被装着物に締結されることで、結束具と共に被装着物に結束される装着部11Hと、情報提示部10Hの側辺の一部を切り欠いて凹部を形成して構成され、情報提示部10Hより狭い幅で装着部11Hと情報提示部10Hとを一体に連結する連結部12Hとを備え、係止孔11uの左右は、装着部11Hの延在方向に沿って延設された横長孔形状であって、横長孔形状は、係止孔11u各々が対峙する部分が延在方向に対して略垂直に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋の絞られた袋口や袋首、束ねた線材等に巻かれて締結される線状の結束具によって取り付けられる各種情報を提供するためのタグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、袋の口を閉じたり線材を束ねるため、可塑性を有した細い鉄芯等をテープ状に被覆して構成され、一般にツイストタイと呼称される結束具が用いられている。
【0003】
そして、このような結束具を用いて、各種情報が表示されたタグを取り付ける技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来のタグは、紙やプラスチック等の板状部材に1つの孔が開けられ、この孔に結束具を通した状態で結束具を袋等に巻き回した後、結束具を捩って取り付ける形態であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特公昭41−8517号公報(図3a〜図3c)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
結束具を通す1つの孔が開けられた従来のタグであると、結束具で袋等に取り付けたとき、孔を中心にタグの向きが容易に変わってしまうので、タグの向きを一定にすることが困難であるという問題があった。タグの向きが一定にならないと、商品としての見た目が悪くなったり、タグに表示した情報が見え難くなる等の問題もある。
【0007】
タグを袋等に取り付けた際の安定性を向上させるため、結束具を通す孔を2つにする技術も考えられる。しかし、タグの2つの孔に通した結束具を捩ると、結束具と共にタグが袋等に巻きつくことで、袋等の形状に倣ってタグも大きく反り返って曲がり、情報の視認性や、タグそのもの、及び袋(例えば、商品が収められている包装袋)、瓶等のように首部を備えた容器等の全体の見た目が悪くなるという問題がある。更に、タグに情報の一例として点字を打刻した場合、タグが湾曲していると、点字の認識が困難になるという問題もある。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、被装着物にタグを取り付ける際に、係止部にストレスが加わることなく、かつ、係止部の変形を防止しつつ、結束具を係止部に通せるようにしたタグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明のタグは、情報が記載される情報提示部と、被装着物に巻かれて締結される帯状の結束具を係止する係止部を2箇所に有し、2箇所の係止部を通した結束具が被装着物に締結されることで、結束具と共に被装着物に結束される装着部と、情報提示部の側辺の一部を切り欠いて凹部を形成して構成され、情報提示部より狭い幅で装着部と情報提示部とを一体に連結する連結部とを備え、係止部は、装着部を貫通する孔部で構成されるとともに、装着部の延在方向に沿って延設された横長孔形状に形成され、横長孔形状は、装着部の延在方向に沿って装着部の側辺の側の縦幅が広がった形状に形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のタグでは、装着部の2箇所の係止部に通された結束具が、被装着物に巻かれて締結される。結束具が被装着物に締結されると、タグの装着部は、結束具により被装着物に締め付けられて、被装着物に巻かれる形態で湾曲する。
【0011】
これに対して、タグの情報提示部は、側辺の一部に凹部を形成して幅を狭くした連結部を介して装着部と連結されているので、装着部が湾曲した形態となっても、情報提示部は湾曲しない。しかも、被装着物にタグを取り付ける際に、係止部にストレスが加わることなく、かつ、係止部の変形を防止しつつ、結束具を係止部に通せるようになる。
【0012】
また、本発明のタグでは、凹部の情報提示部側の辺と凹部の連結部の辺との成す角度と、凹部の装着部側の辺と凹部の連結部の辺との成す角度との合計が180°より大きくなるように形成される。
【0013】
これにより、タグ収納部に積層されたタグを1枚送り出す際に、タグの凹部の情報提示部側の辺と装着部側の辺とが交差して摺接する場合に、これらの二辺が衝突したり噛み合うことがなく滑るようになる。従って、最初に送り出すタグの凹部が、次に送り出すタグの凹部に引っ掛からないので、積層したタグをスムーズに1枚だけ送り出すことができる。
【0014】
上述した課題を解決するため、本発明のタグは、情報が記載される情報提示部と、被装着物に巻かれて締結される線状の結束具を係止する係止部を2箇所に有し、2箇所の係止部を通した結束具が被装着物に締結されることで、結束具と共に被装着物に結束される装着部と、装着部と情報提示部とを一体に連結する連結部と、結束具が通る結束具通路とともに爪部を備えて当該爪部との協働で位置合わせをして結束具通路が2箇所の係止部との間をつないで2箇所の係止部に通されて形成された結束具を捩って締結する結束機のタグガイド手段と係合する係合部とを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明のタグでは、結束機のタグガイド手段の爪部と当該タグの係合部との協働で位置合わせをすると共に、結束具通路が2箇所の係止部の間をつなぐ。その後、2箇所の係止部に結束具が通されて被装着物に巻かれて締結される。従って、結束具を利用したタグの取り付けの機械化が可能となる
【発明の効果】
【0016】
本発明のタグによれば、被装着物にタグを取り付ける際に、係止部にストレスが加わることなく、かつ、係止部の変形を防止しつつ、結束具を係止部に通せるようになる。しかも、2箇所の係止部に結束具を通して被装着物に取り付けられるので、被装着物に取り付けたときの向きが安定する。
【0017】
また、情報が記載される情報提示部と被装着物に結束具と共に結束される装着部が、情報提示部より幅の狭い連結部で連結されているので、情報提示部を大きく変形させることなく、被装着物に取り付けることができる。
【0018】
よって、情報の認識が確実に行えるようになると共に、タグが取り付けられた袋や商品の見た目の向上を図ることができる。
【0019】
更に、連結部を形成するための凹部を、係止部に結束具を通すための位置合わせ部として使用することで、結束具を利用したタグの取り付けの機械化が可能となる。
【0020】
また、本発明のタグによれば、結束機のタグガイド手段の爪部とタグの係合部との協働で位置合わせをするので、結束具を利用したタグの取り付けの機械化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(A)及び(B)は第1の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図2】本実施の形態のタグに使用される結束具の一例を示す斜視図である。
【図3】(A)及び(B)は本実施の形態のタグの使用形態の一例を示す斜視図である。
【図4】(A)及び(B)は第2の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図5】(A)及び(B)は第3の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図6】第3の実施の形態のタグの機能例を示す正面図である。
【図7】(A)及び(B)は第4及び第5の実施のタグの一例を示す構成図である。
【図8】(A)及び(B)は第6及び第7の実施のタグの一例を示す構成図である。
【図9】(A)及び(B)はタグ1Fの製造工程を示す説明図である。
【図10】(A)及び(B)は第8の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図11】(A)及び(B)は第9の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図12】(A)及び(B)は第10の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図13】(A)及び(B)は第11の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図14】(A)及び(B)は第12の実施の形態のタグの一例を示す構成図である。
【図15】本実施の形態の結束機の全体構成を示す斜視図である。
【図16】本実施の形態の結束機の要部構成を示す斜視図である。
【図17】本実施の形態の結束機の要部構成を示す平面図である。
【図18】(A)及び(B)はタグホルド機構の構成及び動作を示す要部平面図である。
【図19】(A)及び(B)はタグホルド機構の構成及び動作を示す要部斜視図である。
【図20】(A)〜(C)はカールガイドの一例を示す構成図である。
【図21】結束具通路の一例を示すA−A断面図である。
【図22】結束具通路の一例を示すB部拡大図である。
【図23】結束具取り出しスリットの一例を示すC−C断面図である。
【図24】(A)及び(B)は結束具取り出しスリットの構成及び動作を示すD部拡大図である。
【図25】(A)及び(B)はカールガイドの動作によるタグの形状の変化を示す動作説明図である。
【図26】(A)及び(B)はカッターの構成及び動作を示す要部斜視図である。
【図27】結束具締結機構の構成及び動作を示す要部斜視図である。
【図28】作動板の駆動機構の一例を示す斜視図である。
【図29】結束具の搬送通路を形成する工程における結束機を示す動作説明図である。
【図30】結束具を搬送する工程における結束機を示す動作説明図である。
【図31】結束具を成形する工程における結束機を示す動作説明図である。
【図32】結束具を締結する工程における結束機を示す動作説明図である。
【図33】各部を原点復帰させて結束が終了した袋を解放する工程における結束機を示す動作説明図である。
【図34】本実施の形態の結束機2A’の構成例を示す斜視図である。
【図35】(A)〜(D)は結束機2A’の機能例を示す工程図である。
【図36】タグ1Dの装着例を示す斜視図である。
【図37】待機状態における結束機2A’の構成及び動作例を示す上面図である。
【図38】結束状態における結束機2A’の構成及び動作例を示す上面図である。
【図39】待機状態における結束機2A’の要部構成及び動作例を示す上面図である。
【図40】結束状態における結束機2A’の要部構成及び動作例を示す上面図である。
【図41】(A)及び(B)は、タグ搬送機構4A’の構成例を示す斜視図である。
【図42】(A)及び(B)は、カールガイド30B及びタグ搬送機構4A’の動作例を示す上面図である。
【図43】(A)及び(B)は、タグ搬送機構4A’によるタグ1Dの搬送例(その1)を示す斜視図である。
【図44】(A)及び(B)は、タグ搬送機構4A’によるタグ1Dの搬送例(その2)を示す斜視図である。
【図45】(A)及び(B)は、カートリッジ40Bの構成例を示す斜視図である。
【図46】(A)及び(B)は、タグ1D収納時におけるカートリッジ40Bの機能例を示す説明図である。
【図47】(A)及び(B)は、タグ位置調整部40cの要部の構成及び動作例(その1)を示す説明図である。
【図48】(A)及び(B)は、タグ位置調整部40cの要部の構成及び動作例(その2)を示す説明図である。
【図49】(A)及び(B)は、タグ1H収納時におけるカートリッジ40Bの機能例を示す説明図である。
【図50】(A)及び(B)は、カートリッジ40Cの機能例を示す説明図である。
【図51】(A)及び(B)は、カートリッジ40Dの機能例を示す説明図である。
【図52】タグホルド機構3A’におけるカールガイド30Bの構成例を示す斜視図である。
【図53】タグ支え取り付け時のカールガイド30Bの構成例を示す側面図である。
【図54】カールガイド30Bにおけるタグ支え部材30eに関する比較例(支え有り)を示す斜視図である。
【図55】カールガイド30Cの構成例を示す斜視図である。
【図56】カールガイド30Cにおけるタグ1Hの保持例を示す斜視図である。
【図57】カールガイド30Cにおけるタグ1Kの保持例を示す斜視図である。
【図58】カールガイド30Dの構成例を示す斜視図である。
【図59】カールガイド30Dにおけるタグ1Iの保持例を示す斜視図である。
【図60】カールガイド30Dにおけるタグ1Jの保持例を示す斜視図である。
【図61】カールガイド30Dにおけるタグ1Lの保持例を示す斜視図である。
【図62】ボビン52’が結束機2A’から取り外された状態を示す斜視図である。
【図63】結束機2A’の制御系の構成例を示すブロック図である。
【図64】結束機2A’の動作例を示すフローチャートである。
【図65】結束機2A’の動作例を示すフローチャートである。
【図66】第2の実施例としての結束機200のタグバネ支え機構125の構成例を示す部分拡大斜視図である。
【図67】(A)及び(B)はタグバネ支え機構125の機能例(その1)を示す上面図である。
【図68】(A)及び(B)はタグバネ支え機構125の機能例(その2)を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明のタグの実施の形態について説明する。
【0023】
<本実施の形態のタグの構成例>
図1は、第1の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図1(A)は、第1の実施の形態のタグ1Aの平面図、図1(B)は、タグ1Aの斜視図である。また、図2は、本実施の形態のタグに使用される結束具の一例を示す斜視図、図3(A)は、本実施の形態のタグの使用形態の一例を示す斜視図である。
【0024】
第1の実施の形態のタグ1Aは、情報提示部10Aと装着部11Aと連結部12Aを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。
【0025】
情報提示部10Aは、例えば四角形状で各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0026】
装着部11Aは、結束具13に係止される係止孔11mを2箇所に備える。係止孔11mは係止部の一例で、タグ1Aの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Aの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0027】
タグ1Aを袋14に取り付ける結束具13は、一般にツイストタイ等と称され、図2に示すように、可塑性を有した金属または樹脂等の芯線としての細線13aを、樹脂や紙等の被覆材13bで被覆して構成され、幅の狭いテープ状(帯状)であり、係止孔11mは、結束具13が挿入可能な径を有する。
【0028】
連結部12Aは、情報提示部10Aの両側辺の一部を所定の形状に切り欠いて凹部(係合部)12mが形成され、情報提示部10Aより狭い幅で、装着部11Aと情報提示部10Aを連結する。
【0029】
図4は、第2の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図4(A)は、第2の実施の形態のタグ1Bの平面図、図4(B)は、タグ1Bの斜視図である。
【0030】
第2の実施の形態のタグ1Bは、情報提示部10Bと装着部11Bと連結部12Bを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、図2に示す結束具13で、図3(B)に示すように袋14等の被装着物に取り付けられる。
【0031】
情報提示部10Bは、例えば四角形状で各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0032】
装着部11Bは、結束具13に係止される係止溝11nを2箇所に備える。係止溝11nは係止部の一例で、タグ1Bの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Bの横方向に所定の間隔を開けて2個の溝を形成して構成される。各係止溝11nは、開口部分がそれぞれ外側を向き、結束具13が通る幅を有する。なお、開口部分を上部に向けた形状としても良い。
【0033】
連結部12Bは、情報提示部10Bの両側辺の一部を所定の形状に切り欠いて凹部12mが形成され、情報提示部10Bより狭い幅で、装着部11Bと情報提示部10Bを連結する。
【0034】
<本実施の形態のタグの使用例>
次に、第1の実施の形態のタグ1Aの使用形態について各図を参照して説明する。タグ1Aは、図3(A)に示すように、1本の結束具13が2箇所の係止孔11mに通される。タグ1Aの係止孔11mに通された結束具13は、袋14の口に近い所定の部分を絞るようにした結束部14aに巻かれ、両端を捩って締結することで、袋14の結束部14aを結束する。
【0035】
タグ1Aは、係止孔11mに結束具13が通されていることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、装着部11Aの係止孔11mの間の部分が結束具13と袋14との間に挟まれて、袋14に取り付けられる。
【0036】
タグ1Aは、2箇所の係止孔11mに結束具13が通されることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、情報提示部10Aの向きが袋14に沿った縦向きとなり、横向きになることがない。
【0037】
また、タグ1Aは、結束具13が袋14を絞るようにした結束部14aに巻かれるため、装着部11Aが湾曲する。但し、装着部11Aと情報提示部10Aとの間は、情報提示部10Aの両側辺に凹部12mが形成されて、情報提示部10Aより狭い幅の連結部12Aで連結されているので、情報提示部10Aは装着部11Aの形状に倣わず、情報提示部10Aが大きく湾曲することない。これにより、タグ1Aの情報提示部10Aに記載されている情報が、湾曲して認識しにくくなることがない。
【0038】
そして、情報提示部10Aが湾曲することなく袋14に沿った縦向きとなることから、タグ1Aを袋14に装着した姿の外観が良好となる。
【0039】
次に、第2の実施の形態のタグ1Bの使用形態について各図を参照して説明する。タグ1Bは、図3(B)に示すように、1本の結束具13が2箇所の係止溝11nに通される。タグ1Bの係止溝11nに通された結束具13は、袋14の口に近い所定の部分を絞るようにした結束部14aに巻かれ、両端を捩って締結することで、袋14の結束部14aを結束する。
【0040】
タグ1Bは、係止溝11nに結束具13が通されていることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、装着部11Bの係止溝11nの間の部分が結束具13と袋14との間に挟まれて、袋14に取り付けられる。
【0041】
タグ1Bは、タグ1Aと同様に、2箇所の係止溝11nに結束具13が通されることで、結束具13で袋14の結束部14aを結束すると、情報提示部10Bの向きが袋14に沿った縦向きとなり、横向きになることがない。
【0042】
また、タグ1Bは、結束具13が袋14を絞るようにした結束部14aに巻かれるため、装着部11Bは湾曲する。但し、装着部11Bと情報提示部10Bの間は、情報提示部10Bの両側辺に凹部12mが形成されて、情報提示部10Bより狭い幅の連結部12Bで連結されているので、情報提示部10Bは装着部11Bの形状に倣わず、情報提示部10Bが大きく湾曲することない。これにより、タグ1Bの情報提示部10Bに記載されている情報が、湾曲して認識しにくくなることがない。
【0043】
そして、情報提示部10Bが湾曲することなく袋14に沿った縦向きとなることから、タグ1Bを袋14に装着した姿の外観が良好となる。
【0044】
ここで、タグ1Bは、開口した係止溝11nに結束具13が通されるが、結束具13で袋14を結束した状態では、結束具13に溝が嵌ることで係止され、タグ1Bが袋14から容易に外れることはない。一方、袋14を結束していた結束具13を緩めると、タグ1Bを結束具13から容易に取り外すことができるので、結束具13を外すことなく、不用になったタグ1Bを容易に除去することができる。
【0045】
図5は、第3の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図5(A)は、第3の実施の形態のタグ1Cの平面図、図5(B)は、タグ1Cの斜視図である。第3の実施の形態のタグ1Cは、情報提示部10Cと装着部11Aと連結部12Cを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、第1及び第2の実施の形態のタグと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
情報提示部10Cは、その領域(二点鎖線10C’で区切られた領域)が例えば略六角形状の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0047】
装着部11Aは、結束具13に係止される係止孔11mを2箇所に備える。係止孔11mは係止部の一例で、タグ1Aの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Aの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0048】
連結部12Cは、情報提示部10Cの両側辺の一部を所定の形状に切り欠いて凹部12nが形成され、情報提示部10Cより狭い幅で、装着部11Aと情報提示部10Cを連結する。
【0049】
タグ1Cの凹部12nは、凹部12nの情報提示部10C側の辺10Caと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ1と、凹部12nの装着部11A側の辺11Aeと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ2との合計が180°より大きくなるように形成される。この例で、角度θ1と角度θ2のうち、タグ送出方向の後方側に位置する側の角度θ1が鈍角となるように形成される。
【0050】
例えば、タグ1Cの角度θ1が約130°の鈍角に形成され、角度θ2が約90°の略直角に形成され、角度θ1と角度θ2との合計が約220°に形成されている。これにより、積層されたタグ1Cを1枚送り出した時に凹部12nの辺10Caと辺11Aeとが交差して摺接した場合に、辺10Caと辺11Aeとが噛み合わずに斜めに滑るようになる。
【0051】
図6は、第3の実施の形態のタグ1Cの機能例を示す正面図である。図6に示すタグ1Cは、積層された状態から、最下部のタグ1C’が送り出されている状態である。このとき、タグ1C’及びタグ1Cは、角度θ1と角度θ2との合計がそれぞれ約220°に形成されているので、最下部のタグ1C’を1枚送り出した時に、このタグ1C’の凹部12nの辺10Caとタグ1Cの凹部12nの辺11Ae、11Adとが交差して摺接する場合に、辺10Caと辺11Ae、11Adとが噛み合わずに斜めに滑るようになる。従って、最初に送り出すタグ1C’の凹部12nが、次に送り出すタグ1Cの凹部12nに引っ掛からないので、積層したタグ1C’をスムーズに1枚だけ送り出すことができる。
【0052】
図7はタグの一例を示す構成図で、図7(A)は、第4の実施の形態のタグ1Dの平面図、図7(B)は、第5の実施の形態のタグ1Eの平面図である。第4の実施の形態のタグ1Dは、情報提示部10Cと装着部11Dと連結部12Cを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、第1〜第3の実施の形態のタグと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0053】
図7(A)に示す情報提示部10Cは、その領域が例えば略六角形状の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0054】
装着部11Dは、結束具13に係止される係止孔11pを2箇所に備える。係止孔11pは係止部の一例で、タグ1Dの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Dの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。この貫通孔は装着部11Dの延在方向に沿って延設された長孔形状である。このように係止孔11pを長孔形状に形成することにより、小さい袋14の袋口の結束するときに、タグ1Cなどと比較して結束径を小さくできるので、十分に袋口を締めこむことができる。なお、長孔形状に代えて、楕円形状や長方形形状としても良い。
【0055】
図7(B)に示すタグ1Eの情報提示部10E(二点鎖線10E’で区切られた領域)は、例えば略円形状で各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0056】
装着部11Dは、結束具13に係止される係止孔11pを2箇所に備える。係止孔11pは係止部の一例で、タグ1Eの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Dの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。この貫通孔は横方向に沿って延設された長孔形状である。
【0057】
連結部12Cは、円形状の情報提示部10Eより狭い幅で、装着部11Dと情報提示部10Eを連結する。これにより、凹部12pが形成される。
【0058】
タグ1Eの凹部12pは、凹部12pの情報提示部10E側の円弧Sと凹部12pの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ3と、凹部12pの装着部11D側の辺11Aeと凹部12pの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ2との合計が180°より大きくなるように形成される。
【0059】
これにより、積層されたタグ1Eを1枚送り出した時に交わる凹部12pの円弧Sと辺11Aeとが交差して摺接する場合に、円弧Sと辺11Aeとが噛み合わずに斜めに滑るようになる。
【0060】
図8はタグの一例を示す構成図で、図8(A)は、第6の実施の形態のタグ1Fの平面図、図8(B)は、第7の実施の形態のタグ1Gの平面図である。第6の実施の形態のタグ1Fは、情報提示部10Cと装着部11Fと連結部12Cを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、第1〜第5の実施の形態のタグと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0061】
図8(A)に示す情報提示部10Cは、その領域が例えば略六角形状の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0062】
装着部11Fは、結束具13に係止される係止孔11qを2箇所に備える。係止孔11qは係止部の一例で、タグ1Fの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Fの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。この貫通孔は横方向に沿って延設された長孔形状でありスリット11rを有する。このスリット11rは、長孔形状の中心からタグ1Fの外周縁に向かって横方向に向かって延びて設けられる。
【0063】
このようにスリット11rを形成することにより、タグ1Fの素材となる原反シートからタグ1Fを型抜きして製造する工程において、タグ1Fの係止孔11qの型抜きカスと、当該原反シートとを連結することができる。
【0064】
図8(B)に示すタグ1Gの装着部11Gは、結束具13に係止される係止孔11sを2箇所に備える。係止孔11sは係止部の一例で、タグ1Gの長手方向を縦方向とした場合、タグ1Gの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。この貫通孔は横方向に沿って延設された長孔形状であり、スリット11tを有する。このスリット11tは、長孔形状の中心からタグ1Gの縦方向(図示上方側)のタグ1Gの外周縁に向かって延びて設けられる。このように、スリット11tを形成してもよい。
【0065】
図9(A)及び(B)は、タグ1Fの製造工程を示す説明図である。図9(A)に示す原反シート88は、タグ1Fが未だ型抜き(パンチ抜き)されていない状態である。先ず、タグ1Fの金型を形成する。次に、このタグ1Fの金型を原反シート88に押し当てて破線のタグ1Fをパンチ抜きする。図9(B)に示す原反シート88’は、タグ1Fが1枚パンチ抜きされた状態である。タグ1Fが1枚パンチ抜きされた原反シート88’には、係止孔11qの型抜きカス11q’が結合部11r’により連結しているので、係止孔11qの型抜きカス11q’の処分が容易になる。また、原反シート88’に係止孔11qの型抜きカス11q’が引っ張られるので、確実に係止孔11qをパンチ抜きすることができる。
【0066】
図10は、第8の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図10(A)は、第8の実施の形態のタグ1Hの平面図、図10(B)は、タグ1Hの斜視図である。第8の実施の形態のタグ1Hは、情報提示部10Hと装着部11Hと連結部12Hを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。
【0067】
情報提示部10Hは、その領域(二点鎖線で示す連結部12Hで区切られた領域)が例えば長方形の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0068】
連結部12Hは、情報提示部10Hと装着部11Hとの境界部分に相当し、情報提示部10Hと装着部11Hとを連結している。タグ1Hの長手方向を縦方向とし、タグ1Hの短手方向を横方向とした場合、連結部12Hの横方向の長さ(横幅)は、情報提示部10Hの横方向の長さ(横幅)と等しい。
【0069】
装着部11Hは、この連結部12Hにより情報提示部10Hに連結されている。装着部11Hの横幅は、情報提示部10Hの横幅より長く形成されている。すなわち、装着部11Hは、その横方向の両端部が、情報提示部10Hの横方向の両端部よりも突出している。この突出した横方向の両端部を係合部12q,12qとする。両端の係合部12qは、タグ1Hが図55に示すカールガイド30Cに保持される際に使用される。
【0070】
装着部11Hは、結束具13に係止される係止孔11uを2箇所に備える。係止孔11uは係止部の一例で、タグ1Hの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。これらの左右の係止孔11uは、装着部11Hの延在方向に沿って延設された横長孔形状である。この例で、この横長孔形状は、装着部11Hの延在方向に沿って縦幅が広がった形状を有している。また、これらの係止孔11uの横長孔形状は、係止孔11u各々が対峙する部分が上記延在方向に対して略垂直に形成されている。すなわち、係止孔11uは垂直部110uを有する。この係止孔11uの垂直部110uには、テープ状(帯状)の結束具13を締結時に、テープ状の被覆材13bが面当接される(図10(B)参照)。
【0071】
これにより、例えば図5に示した円形の係止孔11mや図7に示した長孔形状の係止孔11pと比較して、垂直部110uを有した係止孔11uは、結束具13の被覆材13bから受けるストレスを減少させることができる。従って、この係止孔11uにより装着部11Hの変形を防ぐことができる。これにより、この装着部11Hに連接された情報提示部10Hの変形も防ぐことができ、タグ1Hの見映えを良くすることができる。
【0072】
図11は、第9の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図11(A)は、第9の実施の形態のタグ1Iの平面図、図11(B)は、タグ1Iの斜視図である。第9の実施の形態のタグ1Iは、情報提示部10Iと装着部11Iと連結部12Iを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、図10に示したタグHと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0073】
情報提示部10Iは、その領域が例えば長方形の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0074】
装着部11Iは、結束具13に係止される係止孔11uを2箇所に備える。タグ1Iの長手方向を縦方向としタグ1Iの短手方向を横方向とした場合、係止孔11uは、タグ1Iの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0075】
連結部12I(点線で区切られた領域)は、情報提示部10Iと装着部11Iとを連結する。この例で、装着部11Iと情報提示部10Iとを連設する所定領域の中央部(係合部12r)が開口され、残りの両端部が連結部12Iとして機能する。
【0076】
係合部12rは、長方形状に開口されて設けられ、タグ1Iが図58に示すカールガイド30Dに保持される際に使用される。この例で、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dが挿入される。なお、係合部12rは、装着部11Iと情報提示部10Iとを連設する所定領域の中央部が開口されて設けられたが、これに限らず、タグ1I本体のいずれの部分、例えば情報提示部10Iの領域に開口して設けても良い。
【0077】
図12は、第10の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図12(A)は、第10の実施の形態のタグ1Jの平面図、図12(B)は、タグ1Jの斜視図である。第10の実施の形態のタグ1Jは、情報提示部10Iと装着部11Jと連結部12Iを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、第9の実施の形態のタグと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0078】
情報提示部10Iは、その領域が例えば長方形の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0079】
装着部11Jは、結束具13に係止される係止孔11uを2箇所に備える。タグ1Jの長手方向を縦方向とし、タグ1Jの短手方向を横方向とした場合、係止孔11uは、タグ1Jの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0080】
装着部11Jは、さらにその両横端に位置決め用の半円形状の突起部12sを有する。これらの突起部12sは、タグ収納部材の一例であるカートリッジ40D(図51参照)にタグ1Jを装填時に、当該カートリッジ40Dの両側面に位置する凹部400kに嵌合される。なお、突起部12sは半円形状に形成したが、これに限らず、矩形など突起状に成形可能な形状なら何でも良い。
【0081】
連結部12I(点線で区切られた領域)は、情報提示部10Iと装着部11Jとを連結する。この例で、装着部11Jと情報提示部10Iとを連設する所定領域の中央部(係合部12r)が開口され、残りの両端部が連結部12Iとして機能する。
【0082】
係合部12rは、長方形状に開口されて設けられ、タグ1Jが図58に示すカールガイド30Dに保持される際に使用される。この例で、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dが挿入される。
【0083】
図13は、第11の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図13(A)は、第11の実施の形態のタグ1Lの平面図、図13(B)は、タグ1Lの斜視図である。第11の実施の形態のタグ1Lは、情報提示部10Lと装着部11Lと連結部12Lを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、図11に示したタグ1Iと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0084】
情報提示部10Lは、その領域が例えば長方形の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0085】
装着部11Lは、結束具13に係止される係止孔11uを2箇所に備える。タグ1Lの長手方向を縦方向としタグ1Lの短手方向を横方向とした場合、係止孔11uは、タグ1Lの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0086】
連結部12L(点線で区切られた領域)は、情報提示部10Lと装着部11Lとを連結する。この例で、装着部11Lと情報提示部10Lとを連設する所定領域の両端部(係合部12u,12u)が開口され、残りの部分が連結部12Lとして機能する。
【0087】
これら2個の係合部12uは、タグ1Lの横方向に所定の間隔を開けて長方形状に開口されて設けられ、タグ1Lが図58に示すカールガイド30Dに保持される際に使用される。この例で、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dが挿入される。
【0088】
なお、係合部12uの各々は、装着部11Lと情報提示部10Lとを連設する所定領域の2箇所が開口されて設けられたが、これに限らず、タグ1L本体のいずれの部分、例えば装着部11Lや情報提示部10Lの領域に開口して設けても良い。
【0089】
また、タグ1Lは、タグ1I(図11参照)やタグ1J(図12参照)の係合部12rに比べて、係合部12uの開口面積を狭くすることができるので、より頑丈なタグを提供できる。すなわち、情報提示部10Lと装着部11Lとが、両側の連結部12Lに加えて中央の連結部12Lによっても連結されるので、強固に連結することができる。
【0090】
図14は、第12の実施の形態のタグの一例を示す構成図で、図14(A)は、第12の実施の形態のタグ1Kの平面図、図14(B)は、タグ1Kの斜視図である。第12の実施の形態のタグ1Kは、情報提示部10Kと装着部11Kと連結部12Kを、紙やプラスチック等の薄板材で一体に形成して構成され、結束具13で袋14等の被装着物に取り付けられる。なお、図10に示したタグ1Hと同一要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0091】
情報提示部10Kは、その領域が例えば長方形の領域として設けられ、各種情報が印刷等で表示される。また、各種情報が印刷されたシールが貼り付けられても良い。更に、点字等の如く打刻された情報が記載されていても良い。
【0092】
連結部12K(点線で区切られた領域)は、情報提示部10Kと装着部11Kとを連結する。この例で、タグ1Kの長手方向を縦方向とし、タグ1Kの短手方向を横方向とした場合、連結部12Kの横方向の長さ(横幅)は、情報提示部10Kの横幅及び装着部11Kの横幅より長く形成されている。この連結部12Kの横方向の両端部は、情報提示部10Kの横方向の両端部よりも突出している。この突出した横方向の両端部(係合部12t,12t)は、タグ1Kが図55に示すカールガイド30Cに保持される際に使用される。この例で、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cが係合される。
【0093】
装着部11Kは、この連結部12Kにより情報提示部10Kに連結されている。装着部11Kの横幅は、情報提示部10Kの横幅と略等しい長さに形成されている。装着部11Kは、結束具13に係止される係止孔11uを2箇所に備える。係止孔11uは係止部の一例で、タグ1Kの横方向に所定の間隔を開けて2個の貫通孔を形成して構成される。
【0094】
<本実施の形態の結束機の構成例>
さて、上述したタグ1A及びタグ1Bを、結束具13を使用して袋14等に取り付ける場合、手作業では作業効率が悪く、大量生産には不向きである。このため、結束具13による袋14の結束動作で、タグ1A及びタグ1Bを取り付けられるようにした結束機が提案されている。
【0095】
図15は、本実施の形態の結束機の全体構成を示す斜視図、図16は、本実施の形態の結束機の要部構成を示す斜視図、図17は、本実施の形態の結束機の要部構成を示す平面図で、次に、結束具13の結束動作で、図1で説明したタグ1Aまたは図4で説明したタグ1Bを取り付ける結束機の構成について説明する。なお、以下の説明ではタグ1Aを例に説明するが、タグ1Bを用いる場合も同じ構成で良い。
【0096】
本実施の形態の結束機2Aは、タグ1Aの図1に示す係止孔11mに結束具13を通すガイドを構成するタグホルド機構3Aと、タグホルド機構3Aにタグ1Aを搬送するタグ搬送機構4Aを備える。
【0097】
また、結束機2Aは、タグホルド機構3Aに結束具13を搬送する結束具搬送機構5Aと、タグ1Aの係止孔11mに通された結束具13を締結のために成形する結束具成形機構6Aと、成形された結束具13を締結する結束具締結機構7Aを備える。
【0098】
図18(A)及び(B)は、タグホルド機構3Aの構成及び動作を示す要部平面図、図19(A)及び(B)は、タグホルド機構3Aの構成及び動作を示す要部斜視図である。
【0099】
タグホルド機構3Aはタグガイド手段の一例で、タグ1Aを保持するカールガイド30Aと、カールガイド30Aとの間にタグ1Aを挟み、タグ1Aを所定の形状に湾曲させる突き当てガイド31を備える。
【0100】
図20は、カールガイド30Aの一例を示す構成図で、図20(A)は、カールガイド30Aの斜視図、図20(B)は、カールガイド30Aの側面図、図20(C)は、カールガイド30Aの平面図である。
【0101】
カールガイド30Aは、図1に示すタグ1Aを短手方向に湾曲させるタグ湾曲突起30aと、タグ1Aの凹部12mが係止するタグ掛け爪部30bと、図2に示す結束具13が通る結束具通路30cと、結束具通路30cを通した結束具13を結束具通路30cから抜く結束具取り出しスリット30dを備える。
【0102】
タグ湾曲突起30aは、図1に示すタグ1Aの装着部11Aを、短手方向に凹状に湾曲させる形状を有する。タグ掛け爪部30bは、タグ1Aの凹部12mと合致する形状を有した凸部で構成され、タグ1Aの凹部12mがタグ掛け爪部30bに嵌ることで、タグ1Aは、カールガイド30Aに対して位置が合わせられる。
【0103】
図21は、結束具通路30cの一例を示す図20(B)のA−A断面図、図22は、結束具通路30cの一例を示す図21のB部拡大図である。
【0104】
結束具通路30cは、図2に示す結束具13が通る形状を有し、図1に示すタグ1Aの係止孔11mの位置に合わせてタグ湾曲突起30aに形成された2箇所の開口30fの間をつなぐ溝部を形成して構成される。
【0105】
凸状のタグ湾曲突起30aに形成された2箇所の開口30fの間をつなぐ結束具通路30cは、径の大きな曲線状となり、結束具通路30cを通る結束具13は、直線に近い形状で緩やかに湾曲する。そして、結束具通路30cとタグ湾曲突起30aの距離がなるべく近くなるようにして、結束具通路30cを通る結束具13と、タグ湾曲突起30aで保持されるタグ1Aとの距離が近づくようにしている。
【0106】
図23は、結束具取り出しスリット30dの一例を示す図20(C)のC−C断面図、図24は、結束具取り出しスリット30dの構成及び動作を示す図23のD部拡大図である。
【0107】
結束具取り出しスリット30dは、結束具通路30cより狭い幅の溝状の開口を、タグ湾曲突起30aに形成して構成され、結束具通路30cは、タグ湾曲突起30aに面した側が全て開口している。
【0108】
結束具13は、図2に示すように、可塑性を有した金属または樹脂等の細線13aを、樹脂や紙等の被覆材13bで被覆して構成され、幅の狭いテープ状であり、結束具取り出しスリット30dは、図24(A)に示すように、結束具13の幅より狭く、かつ、細線13aより広い幅を有する。これにより、結束具通路30cから結束具13を抜き取る方向に力が加わると、図24(B)に示すように、結束具13は、結束具通路30cと結束具取り出しスリット30dとの間の面取り部30eの形状に誘導されて、被覆材13bが変形して結束具取り出しスリット30dを通り、結束具経路30cから抜ける。
【0109】
なお、結束具取り出しスリット30dは、結束具通路30cより狭い幅の開口とすることで、タグ1Aを使用しないで結束機2Aを使用した場合に、結束具取り出しスリット30dに結束対象となる袋等が入ることを防いでいる。
【0110】
図18及び図19に戻り、突き当てガイド31は、カールガイド30Aのタグ湾曲突起30aと合致する形状を有した例えば金属板材により構成され、2枚の金属板材の間に1対のガイドブロック31aを備える。
【0111】
ガイドブロック31aは、図2に示す結束具13が通るガイド溝31bを備える。ガイド溝31bは、カールガイド30Aを突き上げガイド31に突き当てると、カールガイド30Aの結束具通路30cとつながる。
【0112】
図25は、カールガイド30Aの動作によるタグ1Aの形状の変化を示す動作説明図である。
【0113】
タグ1Aは、図25(A)に示すように、凹部12mがカールガイド30Aのタグ掛け爪部30bに係止(係合)されて、カールガイド30Aに保持される。
【0114】
タグ1Aを保持したカールガイド30Aが、図18(B)及び図19(B)に示すように突き当てガイド31に突き当てられると、カールガイド30Aと突き当てガイド31との間にタグ1Aが挟まる。
【0115】
これにより、タグ1Aは、図25(B)に示すように、タグ湾曲突起30aの形状に倣って、主に装着部11A付近が、短手方向に湾曲した形状となる。そして、タグ1Aは、凹部(係合部)12mがカールガイド30Aのタグ掛け爪部30bに係止(係合)されて位置合わせされているので、係止孔11mの位置がカールガイド30Aの結束具通路30cと合わせられる。
【0116】
また、カールガイド30Aが突き当てガイド31に突き当てられることで、カールガイド30Aの結束具通路30cと、突き当てガイド31のガイドブロック31aのガイド溝31bが、タグ1Aの係止孔11mを通してつながる。
【0117】
これにより、一方の突き当てガイド31のガイド溝31bからタグ1Aの一方の係止孔11mを通り、カールガイド30Aの結束具通路30cからタグ1Aの他方の係止孔11mを通り、他方のガイド付き当てガイド31のガイド溝31bに通じる経路が形成される。
【0118】
従って、この経路にガイドされて結束具13を通すことで、タグ1Aの2箇所の係止孔11mに、結束具13を通すことが可能となる。
【0119】
図15に示すタグ搬送機構4Aはタグ搬送手段の一例で、複数枚のタグ1Aを収納するタグ収納部40Aと、タグ収納部40Aから繰り出した1枚のタグ1Aを、タグホルド機構3Aのカールガイド30Aに搬送するタグ搬送ガイド41を備える。
【0120】
タグ収納部40Aは、複数枚のタグ1Aを集積して収納し、図示しない搬送ローラにより、タグ1Aを1枚ずつ繰り出す。タグ搬送ガイド41は、タグ収納部40Aから水平方向に繰り出した1枚のタグ1Aを、タグホルド機構3Aのカールガイド30Aに垂直方向から搬送する曲線状のガイドを構成する。また、タグ搬送ガイド41は、カールガイド30Aの動作で退避する。
【0121】
図16及び図17に示す結束具搬送機構5Aは結束具搬送手段の一例で、回転駆動される送りローラ50と、送りローラ50に結束具13を押し付ける従動ローラ51を備える。
【0122】
結束具13は、長尺状につながった形態で図15に示すようにリール52に巻かれて提供され、送りローラ50と従動ローラ51との間を経てガイド部材53に送られる。従動ローラ51は、解放レバー54を介してスプリング55により送りローラ50に押圧されており、ガイドローラ50が回転駆動されると、結束具13が搬送されてリール52から繰り出される。
【0123】
結束具成形機構6Aは結束具成形手段の一例で、結束具13を成形する1対の寄せアーム60と、1対の寄せアーム60を連動させる第1のリンク61と、結束具13を切断するカッター62と、カッター62を作動させる第2のリンク63を備える。
【0124】
1対の寄せアーム60は、軸60aを支点に回転できるように、結束機2Aのフレーム20に取り付けられ、軸60aを支点とした回転動作で開いた状態となると、ガイドブロック31aのガイド溝31bとつながり、結束具13が通る通路を形成するガイド溝60bと、軸60aを支点とした閉じる動作で結束具13を成形する結束具成形爪部60cとを備える。
【0125】
第1のリンク61は、寄せアーム60と軸61aを支点に回転可能につながる2本リンクで構成され、直線動作を、軸60aを支点とした寄せアーム60の回転動作に変換する。
【0126】
図26(A)及び(B)は、カッター62の構成及び動作を示す要部斜視図である。カッター62は、ガイド部材53による結束具13の搬送経路にスライド移動可能に設けられ、第2のリンク63にガイドされるローラ62aと、結束具13の搬送経路から退避する方向に力を加えるスプリング62bを備える。
【0127】
第2のリンク63は、カッター62のローラ62aを変位させるカム面63aを備える。第2のリンク63は、一方の寄せアーム60に取り付けられて、軸60aを支点に回転し、カム面63aが変位する。
【0128】
第2のリンク63は、寄せアーム60を閉じる動作で、図26(B)に示すように、カム面63aでローラ62aを押し、ガイド部材53による結束具13の搬送経路を塞ぐ方向に、スプリング62bに抗してカッター62を移動させる。これにより、結束具13が所定の位置で切断される。
【0129】
図27は、結束具締結機構7Aの構成及び動作を示す要部斜視図である。結束具締結機構7Aは結束具締結手段の一例で、回転駆動されるねじりアーム70を備える。ねじりアーム70は、S字形状を有し、結束具成形機構6Aの寄せアーム60を閉じて結束具13を成形すると、結束具13の両端がS字形状の溝部に嵌る。そして、ねじりアーム70を所定の方向に回転させることで、結束具13の両端が捩られて、結束具13が締結される。
【0130】
次に、タグホルド機構3Aと結束具搬送機構5Aと結束具成形機構6Aと結束具締結機構7Aを連動させて駆動する駆動機構について説明する。
【0131】
タグホルド機構3Aは、スライド移動する第1の作動板32の動作がトルクリミッタ33を介してカールガイド30Aに伝達され、カールガイド30Aが、対向する突き当てガイド31に対して接近及び離間する方向に移動する。
【0132】
また、結束具成形機構6Aは、スライド移動する第2の作動板64の動作が第1のリンク61を介して1対の寄せアーム60に伝達され、寄せアーム60が、軸60aを支点に回転して開閉する。
【0133】
図28は、作動板の駆動機構の一例を示す斜視図である。第1の作動板32は、図16及び図17に示すカールガイド30Aが、トルクリミッタ33を介してガイド部32aに連結され、回転駆動される第1の作動板駆動ギア34により駆動される。第1の作動板駆動ギア34は、回転駆動されることで変位するカム溝34aを備え、第1の作動板32は、図示しないガイドローラがカム溝34aにガイドされる。そして、カム溝34aの形状により、第1の作動板駆動ギア34の回転動作が、矢印で示す第1の作動板32のスライド動作に変換される。
【0134】
第2の作動板64は、図16及び図17に示す第1のリンク61がリンク中心64aに連結され、回転駆動される第2の作動板駆動ギア65により駆動される。第2の作動板駆動ギア65は、回転駆動されることで変位するカム溝65aを備え、第2の作動板64は、図示しないガイドローラがカム溝65aにガイドされる。そして、カム溝65aの形状により、第2の作動板駆動ギア65の回転動作が、矢印で示す第2の作動板64のスライド動作に変換される。
【0135】
第2の作動板駆動ギア65は、図示しないモータの軸に取り付けられたピニオンギア66とかみ合う。また、第1の作動板駆動ギア34は、第2の作動板駆動ギア65とかみ合っている。
【0136】
これにより、図示しないモータの駆動力が第1の作動板駆動ギア34と第2の作動板駆動ギア65に伝達され、第1の作動板32と第2の作動板64が、カム溝の形状に応じた所定のタイミングでスライド移動する。
【0137】
図16及び図17に示す結束具搬送機構5Aは、図28に示す第1の作動板駆動ギア34の軸35に取り付けられた間欠駆動ギア56の駆動力が、タイミングギア57を介して、送りローラ50と同軸に備えられるギア58に伝達される。
【0138】
間欠駆動ギア56は、円周の一部にギアが形成されており、1回転の中で、所定のタイミングでタイミングギア57とかみ合う。これにより、間欠駆動ギア56が1回転する間の所定のタイミングの間だけ、送りローラ50が回転駆動される。
【0139】
結束具締結機構7Aは、図28に示す第2の作動板駆動ギア65の軸67に取り付けられた間欠駆動ギア71の駆動力が、タイミングギア72及びベベルギア73を介してねじりアーム70に伝達される。
【0140】
間欠駆動ギア71は、円周の一部にギアが形成されており、1回転の中で、所定のタイミングでタイミングギア72とかみ合う。これにより、間欠駆動ギア71が1回転する間の所定のタイミングの間だけ、ねじりアーム70が回転駆動される。
【0141】
上述したように、結束具搬送機構5Aを駆動する間欠駆動ギア56は、タグホルド機構3Aを駆動する第1の作動板駆動ギア34と同軸上に配置され、結束具締結機構7Aを駆動する間欠駆動ギア71は、結束具成形機構6Aを駆動する第2の作動板駆動ギア65と同軸上に配置されている。
【0142】
これにより、図示しない単一のモータの駆動力で、タグガイド30によるタグ1Aの保持及び解放動作と、送りローラ50による結束具13の搬送動作と、寄せアーム60による結束具13の切断及び成形動作と、ねじりアーム70による結束具13の締結動作が、所定のタイミングで連動する。
【0143】
<本実施の形態の結束機の動作例>
次に、本実施の形態の結束機2Aでタグ1Aを袋14に取り付ける動作例について各図を参照して説明する。
【0144】
まず、結束機2Aは、図17に示す初期状態にある。この状態から、袋14がセットされたことを図示しないセンサで検出すると、図15に示すタグ搬送機構4Aにより、1枚のタグ1Aがタグホルド機構3Aのタグガイド30に搬送される。
【0145】
タグガイド30に搬送されたタグ1Aは、図25(A)に示すように、凹部(係合部)12mがタグ掛け爪部30bに係止(係合)され、位置合わせされてカールガイド30Aに保持される。
【0146】
図29は、結束具13の搬送通路を形成する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
【0147】
結束機2Aの図示しないモータが回転駆動されると、図28に示す第1の作動板駆動ギア34と第2の作動板駆動ギア65、図17等に示す間欠駆動ギア56と間欠駆動ギア71が回転駆動される。
【0148】
結束機2Aが図17に示す初期状態から、第1の作動板駆動ギア34が回転駆動されると、カム溝34aの形状によって、第1の作動板32が図29に示す矢印F1方向にスライド移動する。これにより、カールガイド30Aが矢印F2方向に移動して、突き当てガイド31に突き当てられる。
【0149】
タグ1Aを保持したカールガイド30Aが突き当てガイド31に突き当てられると、カールガイド30Aと突き当てガイド31との間にタグ1Aが挟まる。これにより、タグ1Aは、図25(B)に示すように、タグ湾曲突起30aの形状に倣って、主に装着部11A付近が、短手方向に湾曲した形状となる。そして、タグ1Aは、凹部(係合部)12mがカールガイド30Aのタグ掛け爪部30bに係止(係合)されて位置合わせされているので、係止孔11mの位置がカールガイド30Aの結束具通路30cと合わせられる。
【0150】
また、カールガイド30Aが突き当てガイド31に突き当てられることで、カールガイド30Aの結束具通路30cと、突き当てガイド31のガイドブロック31aのガイド溝31bが、タグ1Aの係止孔11mを通してつながる。
【0151】
これにより、一方の突き当てガイド31のガイド溝31bからタグ1Aの一方の係止孔11mを通り、カールガイド30Aの結束具通路30cからタグ1Aの他方の係止孔11mを通り、他方のガイド付き当てガイド31のガイド溝31bに通じる経路が形成される。
【0152】
さて、結束機2Aが図17に示す初期状態から、第2の作動板駆動ギア65が回転駆動されると、カム溝65aの形状によって、第2の作動板64はスライド移動しない。
【0153】
また、第1の作動板駆動ギア34と同軸上の間欠駆動ギア56がタイミングギア57とかみ合わないため、搬送ローラ50が回転駆動されず、結束具13は搬送されない。更に、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71がタイミングギア72とかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
【0154】
図30は、結束具13を搬送する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
【0155】
カールガイド30Aが突き当てガイド31に突き当たる位置まで第1の作動板駆動ギア34が回転すると、カム溝34aの形状で第1の作動板32のスライド移動が停止し、カールガイド30Aは、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。
【0156】
この状態から、第1の作動板駆動ギア34が更に回転駆動されると、同軸上の間欠駆動ギア56がタイミングギア57にかみ合う。これにより、搬送ローラ50が矢印W1方向に回転し、結束具13が搬送される。結束具13が搬送されると、カールガイド30Aにより結束具13の搬送経路が形成されていることで、タグ1Aの2箇所の係止孔11mに結束具13が通される。
【0157】
さて、搬送ローラ50が回転駆動される工程では、第2の作動板駆動ギア65は回転しているが、カム溝65aの形状によって、第2の作動板64はスライド移動しない。また、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71がタイミングギア72とかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
【0158】
図31は、結束具13を成形する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
【0159】
結束具13を所定の位置に搬送するまで間欠駆動ギア56が回転駆動されると、間欠駆動ギア56のギア部分がタイミングギア57から離れ、結束具13の搬送が停止する。
【0160】
間欠駆動ギア56のギア部分がタイミングギア57から離れた状態から、第2の作動板駆動ギア65が更に回転駆動されると、カム溝65aの形状によって、第2の作動板64が矢印F3方向にスライド移動する。これにより、第1のリンク61が連結されるリンク中心64aが第2の作動板64と共にスライド移動して、1対の寄せアーム60が軸60aを支点に矢印W2方向に回転駆動されて、結束具成形爪部60cが閉じる。
【0161】
寄せアーム60を閉じる動作で、まず、図26(B)に示すように、第2のリンク63のカム面63aでローラ62aが押され、ガイド部材53による結束具13の搬送経路を塞ぐ方向にスプリング62bに抗してカッター62が移動して、結束具13が所定の位置で切断される。
【0162】
更に寄せアーム60が閉じると、所定の長さに切断された結束具13の両端が、ねじりアーム70に寄せられる形状に成形される。
【0163】
さて、寄せアーム60が回転駆動される工程では、第1の作動板駆動ギア34は回転しているが、カム溝34aの形状によって第1の作動板32はスライド移動せず、カールガイド30Aは、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。また、第2の作動板駆動ギア65と同軸上の間欠駆動ギア71がタイミングギア72とかみ合わないため、ねじりアーム70は回転駆動されない。
【0164】
図32は、結束具13を締結する工程における結束機2Aを示す動作説明図である。
【0165】
1対の寄せアーム60が閉じる位置まで第2の作動板駆動ギア65が回転すると、カム溝65aの形状で第2の作動板64のスライド移動が停止し、寄せアーム60は、結束具13の両端をねじりアーム70に寄せた位置で保持される。
【0166】
この状態から、更に第2の作動板駆動ギア65が回転駆動されると、同軸上の間欠駆動ギア71がタイミングギア72にかみ合う。これにより、タイミングギア72及び1対のベベルギア73が矢印方向に回転して、ねじりアーム70が矢印W3方向に回転駆動され、結束具13の両端が捩られて、結束具13が締結される。
【0167】
さて、ねじりアーム70が回転駆動される工程では、第1の作動板駆動ギア34は回転しているが、カム溝34aの形状によって第1の作動板32はスライド移動せず、カールガイド30Aは、突き当てガイド31に突き当てられた位置で保持される。
【0168】
図33は、各部を原点復帰させて結束が終了した袋を解放する工程における結束機を示す動作説明図である。
【0169】
結束具13の両端を所定回数捩って締結するまで間欠駆動ギア71が回転駆動されると、間欠駆動ギア71のギア部分がタイミングギア72から離れ、ねじりアーム70回転が停止する。
【0170】
間欠駆動ギア71のギア部分がタイミングギア72から離れた状態から、第2の作動板駆動ギア65が更に回転駆動されると、カム溝65aの形状によって、第2の作動板64が矢印F4方向にスライド移動する。これにより、第1のリンク61が連結されるリンク中心64aが第2の作動板64と共にスライド移動して、1対の寄せアーム60が軸60aを支点に矢印W4方向に回転駆動されて原点復帰し、結束具成形爪部60cが開く。
【0171】
また、間欠駆動ギア71のギア部分がタイミングギア72から離れた状態から、第1の作動板駆動ギア34が更に回転駆動されると、カム溝34aの形状によって、第1の作動板32が矢印F5方向にスライド移動する。これにより、カールガイド30Aが矢印F6方向に移動して、突き当てガイド31から離れる。
【0172】
カールガイド30Aが突き当てガイド31から離れると、タグ1Aは、結束具13で袋14に取り付けられているので、カールガイド30Aの動作に追従しない。これにより、図24(B)に示すように、カールガイド30Aの結束具通路30cから結束具13を抜き取る方向に力が加わり、結束具13は、被覆材13bが変形して結束具取り出しスリット30dを通り、結束具経路30cから抜ける。
【0173】
よって、タグ1Aがカールガイド30Aから外れ、結束具13で袋14を結束することで、図3に示すように、タグ1Aが袋14に取り付けられる。
【0174】
以上のように、本実施の形態のタグ1Aは、情報提示部10Aと装着部11Aとの間に形成される凹部(係合部)12mを、係止孔11mに結束具13を通すための位置合わせ部として利用することで、結束具13による袋14の結束動作で、タグ1Aも共に取り付け可能とした結束機2Aで使用可能となる。
【0175】
人手により2箇所の係止孔に結束具を通す作業は効率が悪く、大量生産に不向きであるが、係止孔に結束具を通す工程も含めて機械化することで、作業効率が向上し、大量生産に適したタグとなる。
【0176】
なお、上述した実施の形態においては、結束具として、金属または樹脂等の芯線を被覆材でテープ状(帯状)に被覆した構成としたが、結束具はこの構成に限定されることはない。
【0177】
例えば、芯線を被覆した状態で円形断面を有する線状部材を結束具として用いても良いし、針金や樹脂製の単線素材を用いても良い。結束具としては、捩って締結するのに好適である適度な可塑性を備えていれば良い。
【0178】
<本実施の他形態の結束機の構成及び動作例>
図34は、本実施の形態の結束機2A’の構成例を示す斜視図である。図34に示す結束機2A’は、例えば図7(A)に示したタグ1Dの係止孔11pにツイストタイなどの線状の結束具13を通すと共に、袋口を絞った袋14(図36参照)などの被装着物に当該結束具13を巻き付けてタグ1Dを被装着物に取り付けるものである。
【0179】
結束機2A’は、本体シャーシ部92及びこの本体シャーシ部92を支持する支持部91を備える。支持部91は、「H」型の支持台91b及びこの支持台91bに垂直に取り付けられた支持棒91aから構成される。支持棒91aの先端には、支持台91bと平行になるように本体シャーシ部92が取り付けられる。本体シャーシ部92は、複数の板金を組み合わせて構成される。本体シャーシ部92には、タグホルド機構3A’、タグ搬送機構4A’、結束具搬送機構5A’、結束具成形機構6A’、結束具締結機構7A’及びボビン52’が備えられる。なお、結束具搬送機構5A’、結束具成形機構6A’及び結束具締結機構7A’は、結束手段の一例を構成する。
【0180】
タグ搬送機構4A’は、タグ搬送手段の一例として機能し、タグ1Dを搬送する。タグ搬送機構4A’は、本体シャーシ部92の前方(図37における紙面左手側)の下側に設置される。このタグ搬送機構4A’には、タグ1Dが複数枚収納される。この例で、タグ搬送機構4A’は結束処理毎に、収納されたタグ1Dを1枚づつタグホルド機構3A’に搬送する。
【0181】
タグホルド機構3A’はタグ保持移動手段の一例として機能し、本体シャーシ部92を介してタグ搬送機構4A’と対峙するように本体シャーシ部92の前方の上側に設置される。タグホルド機構3A’は、タグ搬送機構4A’により搬送されたタグ1Dを保持して結束具成形機構6A’に向かって移動する。タグホルド機構3A’の移動後、ボビン52’に巻き付けられた結束具13が搬送される。
【0182】
ボビン52’は巻付け保持具の一例であり、結束具13を巻き付けて保持するものである。ボビン52’は棒状の巻付け部の一例である芯52aを備え、この芯52aには結束具13が巻き付けられて保持される。ボビン52’は、地面に対して水平に設けられた本体シャーシ部92の設置台90に当該ボビン52’の芯52aが略垂直になるように設置される。
【0183】
結束具搬送機構5A’は、ボビン52’の近傍に取り付けられ、ボビン52’に巻きつけられて保持された結束具13を引き出し、結束具成形機構6A’に向かって移動後のタグホルド機構3A’に向けて結束具13を搬送する。搬送された結束具13は、タグホルド機構3A’により保持されたタグ1Dの2箇所の係止孔11mに通される。
【0184】
結束具成形機構6A’は、タグ1Dを保持したタグホルド機構3A’と向き合う位置に設置され、タグ1Dに通された結束具13を切断し、当該切断されてボビン52’側の結束具と切り離された結束具13’の後端部と先端部とを寄せて結束具締結機構7A’に供給する。
【0185】
結束具締結機構7A’は、結束具成形機構6A’の近傍に設置され、この結束具成形機構6A’により寄せられた結束具13’の後端部と先端部とをねじって締結する。このように、結束機2A’は構成され、タグ1Dに結束具13を通すと共に、袋口を絞った袋14などに当該結束具13’を巻き付けてタグ1Dを袋14に取り付ける。
【0186】
続いて、図34に示した結束機2A’と図35を参照して結束機2A’の機能を説明する。図35A〜Dは結束機2A’の機能例を示す工程図である。図35Aは、タグ1Dの移動例を示す斜視図である。この例で、タグ搬送機構4A’によりタグ1Dをタグホルド機構3A’に搬送し、このタグホルド機構3A’によりタグ1Dを保持して、袋14が配置される結束具成形機構6A’に向かって移動する。
【0187】
図35Bは、タグ1Dに対する結束具13の挿入例を示す斜視図である。この例で、結束具搬送機構5A’は、ボビン52’に巻き付けられた結束具13を80mm程度引出し、この結束具13の先端をタグ1Dの2つの係止孔11pに通す。
【0188】
図35Cは、結束具13の形成例を示す斜視図である。この例で、結束具13の先端が一方の係止孔11pに通された後、タグホルド機構3A’の形状に合わせて結束具13の進行方向をUターンして当該結束具13の先端を他方の係止孔11pに通す。挿入後、結束具成形機構6A’は結束具13の所定位置を切断し、結束具13の全長を80mm程度に設定する。切断後、結束具成形機構6A’は、切断された結束具13’の両端を袋14に寄せると共に、結束具13’の形状をU字形状に規制する。
【0189】
図35Dは、結束具13’の締結例を示す斜視図である。この例で、U字形状に規制された結束具13’の先端部と後端部とを寄せて、図35Cに示す先端S字形状のねじりアーム70のS字部70aにより保持し、このネジリアーム70を所定数ほど回転させる。これにより、結束具13’がねじられて締結されると共に、タグ1Dが袋14の袋口に結束具13’により固定される。このようにして、袋14の袋口を自動的に結束すると共にタグ1Dを固定する。
【0190】
図36はタグ1Dの装着例を示す斜視図である。図36に示す袋14には、結束具13’が締結されると共に、結束具13’によりタグ1Dが装着されている。タグ1Dは、2箇所の係止孔11pに結束具13’が通され、この結束具13’により袋14の袋口を結束しているので、情報提示部10Cの向きが袋14に沿った縦向きとなり、横向きになることがない。
【0191】
また、タグ1Dは、袋14が絞られて棒状に形成された袋口に結束具13’が巻かれるため、装着部11Dが袋14の絞られた形状に倣って湾曲する場合がある。しかしながら、装着部11Dと情報提示部10Cとの間は、情報提示部10Cの両側辺に凹部12nが形成されて、情報提示部10Cより狭い幅の連結部12Cで連結されているので、情報提示部10Cは装着部11Dの湾曲形状に倣わず、情報提示部10Cが大きく湾曲し難い。これにより、タグ1Dの情報提示部10Cに記載されている情報を明確に認識できる。そして、情報提示部10Cが湾曲することなく袋14に沿った縦向きとなることから、タグ1Dを袋14に装着した姿の外観が良好となる。
【0192】
続いて、図37〜図40を参照して、結束機2A’の構成及び動作例を説明する。図37に示す結束機2A’は、図34に示した結束機2A’を上面から見た図である。この結束機2A’の状態は、待機状態である。結束機2A’の待機状態において、タグ搬送機構4A’はタグホルド機構3A’にタグ1Dを1枚搬送している。
【0193】
タグホルド機構3A’は、カールガイド30B及びガイドプレート95を備える。カールガイド30Bは、スライド自在に取り付けられており、図37に示すホームポジションHPの位置で待機する。このカールガイド30Bを矢印Q1の方向へ移動するために、作動板32’、寄せモータ93、ボールネジ軸94及びトルクリミッタ33(図62参照)を備える。
【0194】
この例で、寄せモータ93にはDC(Direct Current)モータが使用され、この寄せモータ93の回転軸に結合されたギア93aと、ボールネジ軸94に結合されたギア94aとが噛合される。作動板32’は、このボールネジ軸94にスライド移動自在に螺合される。スライド移動する作動板32’の動作は、トルクリミッタ33を介してカールガイド30Bに伝達される。カールガイド30Bは、作動板32’の動作を受けて、対向する結束具成形機構6A’に対して接近及び離間する方向に移動する。結束具成形機構6A’の前方には、ガイドプレート95がスライド自在に取り付けられる。
【0195】
このガイドプレート95は、透過型のガイドプレートセンサ107(図63参照)によりスライド移動が検出される。これにより、ユーザが袋14を図37に示す結束口103に配置しようとすると、先ずガイドプレート95が配置過程にある袋14によって一旦押し込まれ、袋14が結束口103に正しく配置されるとガイドプレート95が図示状態に自動復帰する。この往復動作をガイドプレートセンサ107により検出することで、袋14が正確に検出口103に配置されたことが判定可能となる。なお、ガイドプレート95が、押し込まれたままの状態である場合、結束機2A’は、袋14が結束口103に正しくに配置されていないと判断して、結束処理を開始しない。これにより、不良結束を回避できる。また、ガイドプレート95は、タグ1Dを保持したカールガイド30Bの爪が当該ガイドプレート95に到達することで、タグ1Dの脱落を防止する。
【0196】
ボビン52’の結束具13は、結束具搬送機構5A’により所定の位置まで引き出される。この例で、結束具搬送機構5A’は、結束具送りローラ50a、従動ローラ50b、50c、レバー50d、搬送経路50e及び結束具送りモータ50i(図63参照)から構成される。従動ローラ50bは、ボビン52’の近傍に設置され、従動ローラ50cは、結束具13の先端が搬送経路50eの入口に向くように設置される。結束具送りローラ50aは、搬送経路50eの入口付近に設置され、結束具送りモータ50iの回転軸が結合される。この結束具送りローラ50aには、レバー50dが突き当てられる。この例で、レバー50dは従動ローラ50f及びバネ50gを備え、回動自在に本体シャーシ部92に取り付けられている。レバー50dは、バネ50gにより反時計回りに付勢されており、従動ローラ50fが結束具送りローラ50aに突き当てられている。この従動ローラ50fと結束具送りローラ50aとの間には、結束具13が挟まれる。これにより、結束具送りローラ50aが時計回りに回転することで、結束具13をボビン52’から引き出して搬送経路50eに送り出すことができる。
【0197】
なお、ボビン52’を交換して最初にボビン52’の結束具13を搬送経路50eに通す場合、ユーザは、レバー50dを時計回りに回動させ、従動ローラ50fと結束具送りローラ50aとの間を広げてボビン52’の結束具13をその間に通し、この結束具13の先端をカッター62”の位置に設定する。
【0198】
結束具成形機構6A’は、カッター62”及び左右のアプローチアーム60”、60’を備える。カッター62”は、カッターリンク62a〜62c(図39参照)及びリンクローラ97を介して本体シャーシ部92に取り付けられる。リンクローラ97は、上述の作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101により、作動板32’のスライド移動と共に押される。リンクローラ97が押されると、このリンクローラ97に結合されたカッターリンク62a〜62cが動作し、図39に示すカッターリンク62cの先端に取り付けられたカッター62”が、移動して結束具13を切断する。
【0199】
また、リンクローラ97には右側のアプローチアーム60’の一端が取り付けられる。このアプローチアーム60’の形状は、V字形状である。アプローチアーム60’は、一端がリンクローラ97に回転自在に取り付けられ、アプローチアーム60’の谷部がピン105aで本体シャーシ部92に回動自在に取り付けられる。また、アプローチアーム60’の谷部には、ピン105aで扇形(間欠)ギア97aが固定され、この扇形ギア97aは、一方の連結ギア96aに噛合される。この連結ギア96aは、隣設する他方の連結ギア96bと噛合し、この連結ギア96bには、扇形ギア97bが噛合する。この扇形ギア97bには、左側のL字形状のアプローチアーム60”がピン105bで取り付けられる。
【0200】
この構成により、リンクローラ97が押されると、右側のアプローチアーム60’がピン105aを中心として反時計回りに回動し、これと同時に扇形ギア97aもピン105aを中心として反時計回りに回動し、この扇形ギア97aに噛合された連結ギア96aが時計回りに回転する。連結ギア96aが時計回りに回転すると、連結ギア96bが反時計回りに回転し、この連結ギア96bに噛合された扇形ギア97bがピン105bを中心として時計回りに回動し、この扇形ギア97bに取り付けられた左側のアプローチアーム60”もピン105bを中心として時計回りに回動する。従って、左右のアプローチアーム60”、60’が閉じるようになる。
【0201】
なお、左右のアプローチアーム60”、60’は、開いた状態で結束具13の搬送経路50eの一部を構成する。この例で、右のアプローチアーム60’は、カッター62”の位置からコネクトブロック31a’の位置まで搬送経路50eを構成する。コネクトブロック31a’は、アプローチアーム60’とカールガイド30Bとの間を接続する。また、左のアプローチアーム60”は、搬送経路50eの終端部を構成する。コネクトブロック31a”は、カールガイド30Bとアプローチアーム60”との間を接続する。
【0202】
結束具締結機構7A’は、ねじりアーム70及びねじりモータ70c(図63参照)を備える。このねじりモータ70cにはステッピングモータが使用される。ねじりアーム70は、先端にS字部70a(図35参照)及び後端にギア70bを備え、S字部70aにより結束具13’の先端部と後端部とを保持する。ギア70bには、ねじりモータ70cの回転軸が噛合しており、このねじりモータ70cが回転することにより、ねじりアーム70が回転する。
【0203】
図38に示す結束機2A’は、タグ1Dに結束具13を通すと共に当該結束具13を切断してなる結束具13’によって袋14を結束した結束状態である。図37に示した待機状態からこの結束状態に移行するためには、先ず、結束機2A’は、ユーザにより袋14が図37に示した結束口103に配置しようとする過程において、図62に示すアーム121によりメインスイッチ120(図63参照)がONされる。その後、上述したようにガイドプレートセンサ107により、ガイドプレート95の往復動作を検出して袋14が正しく結束口103に配置されたことを検出する。
【0204】
袋14を配置後、寄せモータ93を正回転させて、ギア93a、94aを介してボールネジ軸94を正回転させる。このボールネジ軸94にスライド移動自在に螺合された作動板32’は、矢印Q2の方向にスライド移動する。この作動板32’の動作は、トルクリミッタ33(図62参照)を介してカールガイド30Bに伝達され、このカールガイド30Bは、作動板32’の動作を受けて、対向する結束具成形機構6A’に対して接近する方向に、ホームポジションHPから結束ポジションP1まで移動すると共にガイドプレート95を押し込んでコネクトブロック31a’、31a”に当接する。このとき、ガイドプレート95は、タグ1Dを保持したカールガイド30Bの爪が当該ガイドプレート95に到達することで、タグ1Dの脱落を防止している。また、カールガイド30Bは、結束具13の搬送経路50eの一部を構成している。
【0205】
カールガイド30Bを移動後、結束具送りモータ50i(図63参照)により結束具送りローラ50aを回転し、この結束具送りローラ50aとバネ50gに付勢された従動ローラ50fとで挟まれた結束具13をボビン52’から80mm程度引き出して搬送経路50eに送り出す。このとき、結束具13は、右側のアプローチアーム60’、コネクトブロック31a’、カールガイド30B、左側のコネクトブロック31a”及びアプローチアーム60”により構成された搬送経路50eを進む。
【0206】
搬送経路50eに結束具13を送り出した後、再び寄せモータ93を回転させて、ギア93a、94aを介してボールネジ軸94を回転させる。このボールネジ軸94の回転により作動板32’は、矢印Q2の方向に更にスライド移動し、この作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101により、リンクローラ97を押し進める。
【0207】
リンクローラ97が押し進められることにより、このリンクローラ97にリンク結合されたカッター62”は、図38に示すように結束具13の搬送経路50eに差し込まれて、この搬送経路50eに存在する結束具13を切断する。この切断処理と同時に、リンクローラ97にリンク結合された右側のアプローチアーム60’が反時計回りに回動し、これと同時に扇形ギア97aも反時計回りに回動し、この扇形ギア97aと噛合する連結ギア96aが時計回りに回転する。この連結ギア96aが時計回りに回転すると、連結ギア96bが反時計回りに回転し、この連結ギア96bに噛合された扇形ギア97bが時計回りに回動し、この扇形ギア97bに取り付けられた左側のアプローチアーム60”も時計回りに回動する。従って、左右のアプローチアーム60”、60’が閉じるようになり、左右のアプローチアーム60”、60’により、結束具13’の先端部と後端部とをねじりアーム70に寄せて結束具13の形状をU字形状に規制する。
【0208】
ねじりアーム70は、先端に設けられたS字部70aにより結束具13’の先端部と後端部とを保持する。ねじりアーム70は、このS字部70aにより結束具13’の先端部と後端部とを保持した状態で、ねじりモータ70c(図63参照)により所定回数回転される。これにより、袋14の袋口に結束具13’が締結される。
【0209】
結束具13’を締結後、寄せモータ93を逆回転させて、ギア93a、94aを介してボールネジ軸94を逆回転させる。このボールネジ軸94にスライド移動自在に螺合された作動板32’は、矢印Q3の方向にスライド移動する。この作動板32’の動作を受けて、カールガイド30Bは、対向する結束具成形機構6A’に対して離間する方向に移動すると共に押し込んだガイドプレート95を解放する。更に、作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101とリンクローラ97との当接が解除される。リンクローラ97と係止軸97’との間には、リンクロー97を係止軸97’の側へ常時付勢している引っ張りバネ122が掛け渡されており、ローラアーム101とリンクローラ97との当接が解除されることで、リンクローラ97は矢印Q3の方向へ移動する。
【0210】
リンクローラ97がQ3方向へ移動することにより、このリンクローラ97にリンク結合されたカッター62”は、結束具13の搬送経路50eから退避する。
【0211】
このカッター62”の退避処理と同時に、リンクローラ97と結合された右側のアプローチアーム60’が時計回りに回動し、これと同時に扇形ギア97aも時計回りに回動し、この扇形ギア97aに噛合された連結ギア96aが反時計回りに回転する。この連結ギア96aが反時計回りに回転すると、連結ギア96bが時計回りに回転し、この連結ギア96bに噛合された扇形ギア97bが反時計回りに回動し、この扇形ギア97bに取り付けられた左側のアプローチアーム60”も反時計回りに回動する。従って、左右のアプローチアーム60”、60’が開くようになり、左右のアプローチアーム60”、60’は、再び搬送経路50eの一部を構成する。
【0212】
その後、タグ搬送機構4A’は、内部に収納されたタグ1Dを1枚タグホルド機構3A’のカールガイド30Bに搬送する。これにより、結束機2A’は、図37に示した待機状態に戻る。
【0213】
図39に示す結束機2A’は、要部構成例を示す上面図であり、図37に示した待機状態の結束機2A’のタグホルド機構3A’、結束具成形機構6A’及び結束具締結機構7A’を示す。
【0214】
図39に示す結束具成形機構6A’は、カッター62”を動作させるために、カッターリンク62a〜62c、リンクピン97c、97d及び固定軸97eを備える。このカッター62”は、L字形状のカッターリンク62cの曲がり角に設けた支軸62’によって回動自在に取り付けられる。カッターリンク62cの一端には、バネ軸104が取り付けられる。
【0215】
バネ軸104には、つる巻きバネ123が巻き付けられており、つる巻きバネ123の一端側は、カッター62”と係合し、他端側は支軸62’に係合している。これにより、カッター62”はつる巻きバネ123によって支軸62’を回動中心として常時反時計方向へ付勢される。また、カッターリンク62cの他端は、リンクピン97dにより、カッターリンク62bの一端に回動自在に取り付けられる。
【0216】
カッターリンク62bの略中央部は、固定軸97eにより本体シャーシ部92(図34参照)に固定されて固定軸97eを中心として回動自在に取り付けられる。カッターリンク62bの他端は、リンクピン97cにより、カッターリンク62aの一端に回動自在に取り付けられる。このカッターリンク62aの他端は、リンクローラ97を介してV字形状のアプローチアーム60’に回動自在に結合される。アプローチアーム60’の谷部がピン105aにより本体シャーシ部92に回動自在に取り付けられる。また、アプローチアーム60’の谷部に固定された扇形ギア97aもピン105aにより本体シャーシ部92に回動自在に取り付けられる。
【0217】
また、左側のL字形状のアプローチアーム60”の一端(後端)が、ピン105bにより本体シャーシ部92に回動自在に取り付けられる。また、アプローチアーム60”の後端に固定された扇形ギア97bもピン105bにより本体シャーシ部92に回動自在に取り付けられる。この構成により、リンクローラ97が矢印Q2の方向に押されると、カッターリンク62a〜62cが固定軸97eを中心としてリンク動作し、カッター62”が結束具13の搬送経路50eに差し込まれるようになる。
【0218】
例えば、図40に示す結束機2A’は、要部構成例を示す上面図であり、図38に示した結束状態の結束機2A’のタグホルド機構3A’、結束具成形機構6A’及び結束具締結機構7A’を示す。
【0219】
図40に示す結束具成形機構6A’のリンクローラ97が矢印Q2の方向に押されて、このリンクローラ97にリンク結合されたカッターリンク62aが押し上げられている。この押し上げられたカッターリンク62aにリンクピン97cでリンク結合されたカッターリンク62bは、固定軸97eを中心にして反時計回りに回動している。この反時計回りに回動されたカッターリンク62bにリンクピン97dで結合されたカッターリンク62cは、押し下げられている。これにより、このカッターリンク62cにリンク結合されたカッター62”も押し下げられて、カッター62”が結束具13の搬送経路50eに差し込まれ、搬送経路50eに存在する結束具13を切断している。
【0220】
また、図38で説明したように、カッター62”の動作と同時にリンクローラ97にリンク結合された右側のアプローチアーム60’がピン105aを中心にして反時計回りに回動し、これと同時に扇形ギア97aも反時計回りに回動し、この扇形ギア97aに噛合された連結ギア96aが時計回りに回転する。この連結ギア96aが時計回りに回転すると、連結ギア96bが反時計回りに回転し、この連結ギア96bに噛合された扇形ギア97bが時計回りに回動し、この扇形ギア97bに取り付けられた左側のアプローチアーム60”もピン105bを中心にして時計回りに回動する。従って、左右のアプローチアーム60”、60’が閉じるようになり、左右のアプローチアーム60”、60’により、結束具13’の先端部と後端部とをねじりアーム70に寄せることができる。
【0221】
続いて、図41〜図44を参照して、タグ搬送機構4A’の構成及び動作例を説明する。図41A及びBは、タグ搬送機構4A’の構成例を示す斜視図である。図41Aに示すタグ搬送機構4A’は、カートリッジ40B及びタグ送り部41’を備えて構成される。カートリッジ40Bはタグ収納部の一例を構成し、このカートリッジ40Bには、タグ1Dが積層された状態で複数枚収納される。このカートリッジ40Bは、タグ送り部41’の後端側から斜めに挿入されてタグ送り部41’に装着される。
【0222】
タグ送り部41’は、タグ送りローラ41a及びタグ送りモータ41bを備える。この例で、タグ送りローラ41aは、ローラ回転軸41d及び2個のローラリング41eから構成される。ローラ回転軸41dに2個のローラリング41eが圧入され、間隔を空けて固定される。このローラ回転軸41dの一端には、ギア41cが取り付けられる。ローラリング41eの素材は、例えばゴム素材である。もちろん、タグ1Dとの摩擦力が大きい素材であればゴム素材以外でもよい。
【0223】
タグ送りローラ41aは、タグ送り部41’の底面前方に、カートリッジ40Bに収納されたタグ1Dの送り出し方向に対してローラ回転軸41dが垂直になるように回転自在に取り付けられる。このとき、ローラ回転軸41dに圧入されたローラリング41eが、カートリッジ40Bの最下部のタグ1Dに当接している。
【0224】
タグ送り部41’の側面には、タグ送りモータ41bが取り付けられる。このタグ送りモータ41bの回転軸には、タグ送りローラ41aのギア41cが噛合される。この構成により、タグ送りモータ41bの回転により、タグ送りローラ41aが所定数回転してカートリッジ40Bに収納された最下部のタグ1Dを一枚づつ送り出す。なお、タグ送りモータ41bには、例えばステッピングモータが使用される。
【0225】
また、タグ送り部41’は、タグ送りガイド42を備える。このタグ送りガイド42は、案内部の一例として機能し、タグ送り部41’により送られたタグ1Dを案内する。タグ送りガイド42は、第1及び第2の湾曲部材の一例である左右のガイドフラップ42a、第1及び第2の作動部材の一例である作動ピン42b、回動軸42d及びリンク42e、42fを備える。このリンク42e、42fは、第1のリンク部材の一例を構成する。また、リンク42e、42fは、第2のリンク部材の一例を構成する。
【0226】
左右のガイドフラップ42aは、第1及び第2の湾曲部材の一例を構成し、開閉自在に取り付けられる。この例で、ガイドフラップ42aの形状は、湾曲板形状である。リンク42eは、ガイドフラップ42aの上部壁面に設けられ、リンク42fは、このリンク42eの一端に所定の角度を有して設けられる。リンク42eとリンク42fとの結合部には、回動軸42dが取り付けられる。また、リンク42fの先端には、作動ピン42bが取り付けられる。また、リンク42eには、引っ張りバネ用ピン42gが取り付けられ、この引っ張りバネ用ピン42gには、引っ張りバネ42h(図42B参照)が取り付けられる。この引っ張りバネ42hは、左右のガイドフラップ42aのリンク42eを向かい合わせるように引っ張る。図41Aに示すガイドフラップ42aは、閉じた状態である。この状態で、ガイドフラップ42aは、タグ送り部41’により送られたタグ1Dを湾曲板形状に沿って案内する。
【0227】
また、図41Bに示すようにタグ送り部41’の前面には、反射型のタグセンサ109が埋め込まれて取り付けられる。このタグセンサ109は、タグ送りローラ41aによりタグ1Dが送り出されているか否かを検出する。
【0228】
図41Bに示すガイドフラップ42aは、開いた状態である。このようにガイドフラップ42aを開くためには、作動ピン42bを図41Bに示す矢印Q3の方向(図38に示した矢印Q3と同一方向)へ押し出す。作動ピン42bが矢印Q3の方向へ押し出されると、左右のガイドフラップ42aは、回動軸42dを軸にして離間するように移動する。このとき、左右のガイドフラップ42aは、引っ張りバネ42hにより左右のガイドフラップ42aを接近するように引っ張られている。従って、矢印Q3の方向へ押した作動ピン42bを解放すると、引っ張りバネ42hの力により左右のガイドフラップ42aが接近して、図41Aに示した閉じた状態に戻る。このようにして、左右のガイドフラップ42aは開閉する。
【0229】
図42A及びBは、カールガイド30B及びタグ搬送機構4A’の動作例を示す上面図である。図42Aに示すカールガイド30Bは、図37に示したホームポジションHPに位置している。このとき、タグ搬送機構4A’のタグ送りガイド42のガイドフラップ42aは、閉じた状態である。この閉状態のとき、左右のガイドフラップ42aのリンク42eの引っ張りバネ用ピン42gに取り付けられた引っ張りバネ42h(図42B参照)により、左右のリンク42eが向かい合うように引っ張られている。また、左右のガイドフラップ42aを動かす作動ピン42bの各々は、カールガイド30Bの左右の凹部30gに落ち込んでいる。
【0230】
図42Bに示す左右のガイドフラップ42aは、カールガイド30BがホームポジションHPから図38に示した結束ポジションP1に移動すると共に、閉状態から開状態に移行したものである。このように、ガイドフラップ42aが開状態に移行するには、カールガイド30Bがスライド移動(前進)することにより、カールガイド30Bの凹部30gに落ち込んだ作動ピン42bを押し進めると共に押し上げて駆動する。これにより、作動ピン42bが取り付けられたリンク42f、42eを介して、左右のガイドフラップ42aが回動軸42dを中心にして回動して開いてカールガイド30Bが前進する。このとき、左右のガイドフラップ42aのリンク42eの引っ張りバネ用ピン42gに取り付けられた引っ張りバネ42hにより、左右のリンク42eが向かい合うように引っ張られている。
【0231】
図42Bのカールガイド30Bが後退して図42Aに示した位置に戻ると、作動ピン42bがカールガイド30Bの凹部30gに再び落ち込むと共に押し戻される。これにより、作動ピン42bが取り付けられたリンク42f、42eを介して、左右のガイドフラップ42aが回動軸42dを中心にして回動して閉じる。このようにして、左右のガイドフラップ42aは、カールガイド30Bのスライド移動に連動して開閉する。
【0232】
図43A及びBは、タグ搬送機構4A’によるタグ1Dの搬送例(その1)を示す斜視図である。図43Aに示すタグ搬送機構4A’のカートリッジ40Bには、複数枚のタグ1Dが積層された状態で収納されている。カートリッジ40Bは底面の前方にタグ取出口40aを備える。このタグ取出口40aは、タグ収納時にタグ1Dの装着部11Dが覗く程度開口されて形成されている。
【0233】
カートリッジ40Bは、タグ送り部41’に対して矢印Q4の斜め方向に押し込まれ、タグ送り部41’のロック爪41fにカートリッジ40Bのロック爪用孔40bが引っ掛けられ、傾斜した状態でタグ送り部41’に装着される。カートリッジ40Bをタグ送り部41’に装着すると、カートリッジ40Bのタグ取出口40aから覗いたタグ1Dの装着部11Dが、タグ送り部41’のタグ送りローラ41aのローラリング41eに当接する。
【0234】
この当接した状態で、タグ送りローラ41aを回転させる。タグ送りローラ41aを回転させると、図43Bに示すように、カートリッジ40Bの最下部に位置するタグ1Dが1枚送り出される。このとき、図7(A)に示したタグ1Dの凹部12nは、凹部12nの情報提示部10C側の辺10Caと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ1と、凹部12nの装着部11D側の辺11Aeと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ2との合計が180°より大きくなるように形成されている。これにより、カートリッジ40Bに積層されたタグ1Dを、タグ送りローラ41aにより1枚送り出した時にタグ1Dの凹部12nの辺10Caの各々と辺11Ae、11Adとが交差して摺接する場合に、辺10Caと辺11Ae、11Adとが噛み合わずに斜めに滑るようになる(図6参照)。
【0235】
送り出されたタグ1Dは、ガイドフラップ42aの湾曲板形状に沿って案内される。このとき、ガイドフラップ42aは、タグ1Dの装着部11Dが略垂直方向を向くようにタグ1Dを案内し、タグ1Dの凹部12nがタグ送り部41’の上方に現れる位置でタグ1Dの送り出しを停止する。このようにして、タグ搬送機構4A’のカートリッジ40Bに収納されたタグ1Dが送り出されて、案内される。
【0236】
図44A及びBは、タグ搬送機構4A’によるタグ1Dの搬送例(その2)を示す斜視図である。図44Aに示すタグ搬送機構4A’は、図43Bに示したタグ搬送機構4A’のタグ送りガイド42のガイドフラップ42aによりタグ1Dの装着部11Dが略垂直方向を向くように案内されたタグ1Dに、カールガイド30Bを配置した状態である。この例で、タグ1Dの装着部11Dは、カールガイド30Bの前方に取り付けられたL字形状のタグ支え30eと、カールガイド30Bのタグ掛け爪部30bとの間に案内される。すなわち、タグ1Dの装着部11Dの下位に設けられた凹部12nが、カールガイド30Bのタグ掛け爪部30bの正面に配置される。
【0237】
タグ1Dの凹部12nがカールガイド30Bのタグ掛け爪部30bの正面に配置された状態で、図44Bに示すようにカールガイド30Bがスライド移動(前進)する。これにより、タグ1Dの凹部12nはカールガイド30Bのタグ掛け爪部30bに引っ掛けられ、かつ、タグ1Dの装着部11Dはタグ支え30eに支えられる。また、カールガイド30Bが前進することにより、カールガイド30Bの凹部30gに落ち込んだ作動ピン42bを押し進めると共に押し上げて、左右のガイドフラップ42aを回動させつつ開く。これにより、カールガイド30Bに保持されたタグ1Dが、左右のガイドフラップ42aの開口部を通過できるようになる。
【0238】
このように、左右のガイドフラップ42aは、カールガイド30Bがタグ1Dを保持して図37に示したホームポジションHPから移動するときに、図44Bに示すように左右のガイドフラップ42aを開く。また、ガイドフラップ42aは、当該カールガイド30Bが保持したタグ1Dを解放してホームポジションHPに戻るときに、図44Aに示すように左右のガイドフラップ42aを閉じる。
【0239】
これにより、タグ1Dの移動の際にガイドフラップ42aが邪魔にならないので、タグ1Dを円滑に移動できる。しかも、カールガイド30Bが直進移動することができるので、カールガイド30Bが無駄な動きをせずに済み、当該結束機2A’の処理性能が向上する。
【0240】
続いて、図45〜図48を参照して、カートリッジ40Bの構成及び機能例を説明する。図45A及びBは、カートリッジ40Bの構成例を示す斜視図である。図45Aに示すカートリッジ40Bは、カートリッジ40Bを底面側から見た図であり、図45Bに示すカートリッジ40Bは、カートリッジ40Bを上面側から見た図である。カートリッジ40Bは、本体部40p、タグ位置調整部40c及びタグ位置規制部40dを備える。タグ位置規制部40dは、本体部40pの前方側に設けられ、カートリッジ40Bに収納される複数枚のタグ1Dの送出方向の前後位置を規制する。この例で、タグ位置規制部40dは、図7(A)に示したタグ1Dの装着部11Dの外形を成す周囲の辺11Aa〜11Aeを保持して規制する。例えば、タグ位置規制部40dは、突起部の一例を構成する所定形状のタグ掛け突起部40kを備え、タグ1Dの凹部12nに当該タグ掛け突起部40kを係合させることで辺11Ad、11Aeを支持して当該タグ1Dの前後位置を規制する。
【0241】
また、突起40k’、40k’によって辺11Ab、11Acを保持するとともに、壁面40k”によって辺11Aaを保持する。これにより、タグ1Dの装着部11Dの周囲の辺11Aa〜11Acがタグ掛け突起部40k、突起40k’、壁面40k”によって支持されて、当該タグ1Dの送出方向前後位置が規制される。
【0242】
なお、本実施例の如く、カートリッジ40Bを傾斜して配置する場合には、タグ掛け突起部40k、突起40k’、壁面40k”のうち、カートリッジ40Bの傾斜の下方側に位置する部分が重要となり、本実施例のように後端側が下方に位置するよう配する場合には、タグ掛け突起部40kが最も位置規制に重要な部位となる。
【0243】
タグ位置規制部40dは、カートリッジ40Bの筐体(本体部40p)に一体成形されている。この本体部40pは、例えば、軟化する温度に加熱した熱可塑性樹脂に射出圧を加えて金型に押込んで成形される。本体部40pの形状は略直方体の形状であり、上面及び背面が開口され、前面と底面の一部が開口されている。
【0244】
タグ位置調整部40cは、本体部40pの後方側に設けられ、タグ位置規制部40dにより前後位置が規制された複数枚のタグ1Dの左右位置を調整する。この例で、タグ位置調整部40cは、左右のタグ幅調整板40i及びタグ幅調整機構40nを備える。左右のタグ幅調整板40iは、第1及び第2の揃え部材の一例であり、タグ1Dの左右位置を揃える。タグ幅調整機構40nは調整機構の一例として機能し、左右のタグ幅調整板40iの間に配置され、当該左右のタグ幅調整板40iの位置を調整する。このタグ幅調整機構40nは、回転部材の一例であるタグ幅調整ダイヤル40e、ピン40f、長孔40g、スリット40h及び第1及び第2の連結部材の一例である2つのリンク40j(図47参照)を備える。
【0245】
2本のスリット40h及び長孔40gは、本体部40pの底面の短手方向に設けられる。スリット40hには、鉄板を折り曲げたL字形状の2枚のタグ幅調整板40iがスライド自在に嵌合される。
【0246】
このタグ幅調整板40iの各々の所定位置に、図47の各リンク40jの一端が、ピン40fにより回転自在に結合される。このとき、このピン40fは、長孔40gに挿入される。各リンク40jの他端は、タグ幅調整ダイヤル40eの底部に回転自在に結合される。
【0247】
この構成により、タグ幅調整機構40nは、タグ幅調整ダイヤル40eが一方向に回転されると、左右のタグ幅調整板40iの間隔を狭く調整し、タグ幅調整ダイヤル40eが他方向に回転されると左右のタグ幅調整板40iの間隔を広く調整する。従って、左右のタグ幅調整板40iは、スリット40hに沿って接近又は離間する方向に移動する。
【0248】
図46A及びBは、タグ1D収納時におけるカートリッジ40Bの機能例を示す説明図である。図46Aはカートリッジ40Bを斜めから見た図であり、図46Bはカートリッジ40Bを上面から見た図である。図46A及びBに示すカートリッジ40Bには、タグ1Dが複数枚ほど装填され、積層された状態で収納されている。タグ1Dをカートリッジ40Bに装填する場合、タグ1Dの装着部11Dをカートリッジ40Bのタグ位置規制部40dに嵌め込むように装填する。
【0249】
装填されたタグ1Dが積層された状態で、タグ位置規制部40dは、タグ1Dの装着部11Dの外形を成す周囲の辺を保持して規制している。この例で、図43Aに示したように、カートリッジ40Bは、傾斜した状態でタグ送り部41’に装着されるので、タグ1Dの自重により、タグ位置規制部40dのタグ掛け突起部40kにタグ1Dの装着部11Dの辺11Ad、11Aeが引っ掛って係合する。これにより、タグ1Dの前後位置が規制される。
【0250】
また、タグ位置調整部40cは、図45Aに示したタグ幅調整ダイヤル40eが回転されて、離間されたタグ幅調整板40iを接近する方向に移動して、このタグ1Dのタグ幅調整板40iの面部分により両側端部10aを挟み込んでタグ1Dの幅を調整している。このように、前後位置が規制されたタグ1Dの左右位置を調整することで、当該タグ1Dを整列して収納できる。これにより、複数枚のタグ1Dを収納する際に、左右位置のみを調整すれば良いので、当該タグ1Dを簡単に整列して収納できる。しかも、タグ1Dの前後位置が規制されているので、タグ収納部が傾いた状態でもタグ1Dが滑り落ちることを防ぐことができる。
【0251】
図47A及びBは、タグ位置調整部40cの要部の構成及び動作例(その1)を示す説明図である。図47Aはタグ位置調整部40cを斜めから見た図であり、図47Bはタグ位置調整部40cを底面から見た図である。図47Bに示すタグ幅調整ダイヤル40eの底面の破線円周R上に、2個のリンク40jの一端が対峙してピン40mにより回転自在に取り付けられる。リンク40jの他端は、左右のタグ幅調整板40iの所定位置に、ピン40fにより回転自在に取り付けられる。タグ幅調整ダイヤル40eが時計回りに回転されると、左右のタグ幅調整板40iは離間する方向に移動し、タグ幅調整ダイヤル40eが反時計回りに回転されると、左右のタグ幅調整板40iは接近する方向に移動する。
【0252】
図48A及びBは、タグ位置調整部40cの要部の動作例(その2)を示す説明図である。図48Aはタグ位置調整部40cを斜めから見た図であり、図48Bはタグ位置調整部40cを底面から見た図である。図47A及びBに示したタグ位置調整部40cのタグ幅調整ダイヤル40eが反時計回りに回転されると、図47A及びBに示すタグ幅調整ダイヤル40eの破線円周Rの上のピン40mが回転して、このピン40mにより取り付けられた2つのリンク40jが、タグ幅調整ダイヤル40eに向かって引き寄せられる。このとき、このリンク40jに取り付けられた左右のタグ幅調整板40iもタグ幅調整ダイヤル40eに向かって引き寄せられ、左右のタグ幅調整板40iは接近する。このようにして、タグ幅調整ダイヤル40eを回転することにより、左右のタグ幅調整板40iが接近又は離間するようになる。
【0253】
図49A及びBは、タグ1H収納時におけるカートリッジ40Bの機能例を示す説明図である。図49Aはカートリッジ40Bを斜めから見た斜視図であり、図49Bはカートリッジ40Bを上面から見た上面図である。図49A及びBに示すカートリッジ40Bには、タグ1Hが複数枚ほど装填され、積層された状態で収納されている。タグ1Hをカートリッジ40Bに装填する場合、タグ1Hの装着部11Hをカートリッジ40Bのタグ位置規制部40dに嵌め込むように装填する。
【0254】
タグ1Hが積層された状態で、タグ位置規制部40dは、タグ1Hの装着部11Hの外形を成す周囲の辺を保持して規制している。この例で、図43Bに示したように、カートリッジ40Bは、傾斜した状態でタグ送り部41’に装着されるので、タグ1Hの自重により、両側のタグ位置規制部40dのタグ掛け突起部40kに、タグ1Hの装着部11Hの係合部12qが引っ掛って係合する。これにより、タグ1Hの前後位置が規制される。
【0255】
また、タグ位置調整部40cは、図45Aに示したタグ幅調整ダイヤル40eが回転されて、離間されたタグ幅調整板40iの各々を接近する方向に移動する。このとき、両側のタグ幅調整板40iの面部分によりタグ1Hの両側端部10bを挟み込んでタグ1Hの幅を調整している。
【0256】
このように、前後位置が規制されたタグ1Hの左右位置を調整することで、当該タグ1Hを整列して収納できる。これにより、複数枚のタグ1Hを収納する際に、左右位置のみを調整すれば良いので、当該タグ1Hを簡単に整列して収納できる。しかも、タグ1Hの前後位置が規制されているので、タグ収納部が傾いた状態でもタグ1Hが滑り落ちることを防ぐことができる。
【0257】
図50A及びBは、カートリッジ40Cの機能例を示す説明図である。図50Aはカートリッジ40Cを斜めから見た斜視図であり、図50Bはカートリッジ40Cを上面から見た上面図である。図50A及びBに示すカートリッジ40Cには、タグ1Iが複数枚ほど装填され、積層された状態で収納されている。
【0258】
タグ1Iをカートリッジ40Cに装填する場合、先ずタグ位置調整部400cのL字型のタグ幅調整板400iの各々を離間させた状態で、タグ1Iの装着部11Iをカートリッジ40Cの両側のタグ位置規制部40dに嵌めこみ、かつ、情報提示部10Iを両側のタグ幅調整板400iに嵌めこんで装填する。このタグ1Iが装填された状態で、タグ位置規制部40dは、タグ1Iの装着部11Iの角を成す辺を規制している。
【0259】
次に、図45Aに示したタグ幅調整ダイヤル40eと同等の構成を備えた図50A及びBに不図示のタグ幅調整ダイアルを回転して、離間されたタグ幅調整板400iの各々を接近する方向に移動させる。このとき、両側のタグ幅調整板400iの側面部401によりタグ1Iの両側端部10cを挟み込んでタグ1Iの幅を調整している。さらに、タグ幅調整板400iの底面部402によりタグ1Iの底部10dを支持している。
【0260】
この例で、図43Bに示したように、カートリッジ40Cは、傾斜した状態でタグ送り部41’に装着されるので、タグ1Iの自重により、タグ幅調整板400iの底面部402に、タグ1Iの底部10dが揃えられる。
【0261】
図51A及びBは、カートリッジ40Dの機能例を示す説明図である。図51Aはカートリッジ40Dを斜めから見た斜視図であり、図51Bはカートリッジ40Dを上面から見た上面図である。図51A及びBに示すカートリッジ40Dには、タグ1Jが複数枚ほど装填され、積層された状態で収納されている。
【0262】
タグ1Jをカートリッジ40Dに装填する場合、タグ1Jの装着部11Jをカートリッジ40Dのタグ位置規制部40dに嵌め込むように装填する。このとき、装着部11Jの両横端の突起部12sを、両側のタグ位置規制部40dの凹部400kに嵌合する。
【0263】
タグ1Jが装填された状態で、タグ位置規制部40dは、タグ1Jの装着部11Jの外形を成す周囲の辺を保持して規制している。この例で、図43Bに示したように、カートリッジ40Dは、傾斜した状態でタグ送り部41’に装着されるので、タグ1Jの自重により、両側のタグ位置規制部40dの凹部400kに、タグ1Jの装着部11Jの突起部12sが引っ掛かる。これにより、タグ1Jの前後位置が規制される。
【0264】
また、タグ位置調整部40cは、図45Aに示したタグ幅調整ダイヤル40eが回転されて、離間されたタグ幅調整板40iの各々を接近する方向に移動する。このとき、これらのタグ幅調整板40iの面部分によりタグ1Jの両側端部10eを挟み込んでタグ1Jの横幅を調整している。このように、前後位置が規制されたタグ1Jの左右位置を調整することで、当該タグ1Jを整列して収納できる。これにより、複数枚のタグ1Jを収納する際に、左右位置のみを調整すれば良いので、当該タグ1Jを簡単に整列して収納できる。しかも、タグ1Jの前後位置が規制されているので、タグ収納部が傾いた状態でもタグ1Jが滑り落ちることを防ぐことができると共に、図50に示したタグ幅調整板400iの底面部402を不要とすることができる。
【0265】
図52は、タグホルド機構3A’におけるカールガイド30Bの構成例を示す斜視図である。図52に示すタグホルド機構3A’はカールガイド30Bを有している。
【0266】
カールガイド30Bは、T字状ブロックを成す本体部301を有しており、本体部301の正面下部には、爪部の機能を構成する一対のタグ掛け爪部30b,30bが設けられ、例えばタグ1Dに形成された装着部11Dが引っ掛かるようになされる。
【0267】
これと共に、カールガイド30Bは、本体部301の正面に湾曲ガイド突起部30a’を有しており、湾曲ガイド突起部30a’には、溝状の結束具通路303が設けられる。カールガイド30Bの正面上部には、庇状の突起部30d,30dが設けられ、タグ1Dの装着部11Dは、タグ掛け爪部30b,30bと上部庇状の突起部30d,30dとの間に嵌められる。カールガイド30Bで結束具通路303とタグ1Dの係止孔11p,11pとが自己整合的に位置合わせされ、一方の係止孔11pから他方の係止孔11pへと結束具13を通すようになされる。結束具通路303は、正面側が開放されている。
【0268】
カールガイド30Bの上部から結束具通路303に至る所定部位には、タグホルド機構3A’を構成するタグ支え部材30eを設けられ、タグ搬送時、タグ1Dの上端を支持するようになされる。タグ支え部材30eには、部材本体をL字状に加工した金属又は樹脂部品が使用される。この例では、カールガイド30Bの先端上部にタグ支え取付け用の凹部304を設け、この凹部304にタグ支え部材30eを取り付け、ビス302で固定するようにした。タグ支え部材30eのL字状の部位は、タグ進入方向に向ける姿勢で取り付けられる。これは、タグ支え部材30eのL字状部位の先端でタグ1Dの回転を阻止するためである。
【0269】
図53は、タグ支え取付時のカールガイド30Bの構成例を示す側面図である。
【0270】
図53に示すカールガイド30Bによれば、タグ支え部材30eで部材本体がL字状を成す角度をθとし、余裕角をαとしたとき、角度θはθ=90°+αに設定される。このカールガイド30Bによって当該タグ1Dを再現性良く支持できるようになる。余裕角αは、結束後にタグ1Dがカールガイド30Bから抜け易くするためである。余裕角αは、例えば、5°乃至45°程度に設定される。
【0271】
図54は、カールガイド30Bにおけるタグ支え部材30eに関する比較例(支え有無)を示す斜視図である。
【0272】
図54に示すカールガイド30Bはタグ支え部材30eが取り付けられている(タグ支え部材30eが有る)場合である。この場合、一対のタグ掛け爪部30b,30bと、タグ支え部材30eの三点でタグ1Dを保持するようになされる。このようにタグホルド機構3A’を構成すると、タグ掛け爪部30b,30bを回転中心にしたタグ1Dの回転が阻止される。
【0273】
この例では、カールガイド30Bの先端上部に設けられたタグ支え取付け用の凹部304に、L字状部位が下方に向くようにタグ支え部材30eを取り付けるようにしたものである。
【0274】
このように、タグ1Dに設けられた2つの係止孔11p,11pを使用して帯状の切断後の結束具13’を袋14のひだ折り口に巻き付け、当該タグ1Dを袋14のひだ折り口に取り付ける場合に、カールガイド30Bの先端上部にタグ支え部材30eを備え、タグ上部に引っ掛かるように機能する。
【0275】
従って、タグ掛け爪部30b,30bを回転中心にしたタグ1Dの回転を阻止できるようになる。これにより、タグ支え部材30eを取り付けない場合に比べてタグ回転による脱落を防止できるようになる。また、一方のタグ1Dの係止孔11pから挿入した結束具13を再現性良く他方の係止孔11pから引き出すことができる。しかも、結束後のタグ搬送機構4A’からタグ1Dを円滑に引き出すことができ、高信頼度の結束機2A’を提供できるようになった。
【0276】
図55は、カールガイド30Cの構成例を示す斜視図である。図55に示すカールガイド30Cは、図10に示したタグ1Hを保持する場合に適用され、図52に示したカールガイド30Bとはタグ掛け爪部30bの構造が異なるタグ掛け爪部300cを有する。なお、図52に示したカールガイド30Bと同じ構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0277】
図55に示すカールガイド30Cは、T字状ブロックを成す本体部301cを有しており、本体部301cの正面下部の両端には、爪部の機能を構成する一対のタグ掛け爪部300c,300cが設けられている。これらのタグ掛け爪部300cには、図10に示したタグ1Hに形成された装着部11Hの係合部12qを引っ掛けるようになされる。
【0278】
また、カールガイド30Cは、本体部301cの正面に湾曲ガイド突起部30a’を有しており、この湾曲ガイド突起部30a’には、溝状の結束具通路303が設けられる。カールガイド30Cの正面上部には、庇状の突起部30d,30dが設けられ、タグ1Hの装着部11Hは、タグ掛け爪部300c,300cと上部庇状の突起部30d,30dとの間に嵌められる。カールガイド30Cで結束具通路303とタグ1Hの係止孔11u,11uとがタグ掛け爪部300cの各々により位置合わせされ、一方の係止孔11uから他方の係止孔11uへと結束具13を通すようになされる。
【0279】
図56は、カールガイド30Cにおけるタグ1Hの保持例を示す斜視図である。この例で、図56に示すタグ1Hは、図43Bに示したタグ搬送機構4A’によって、タグ1Hの装着部11Hがカールガイド30Cの正面に位置するように搬送される。この状態で、カールガイド30Cが前進してタグ1Hが保持される。
【0280】
このとき、タグ1Hの装着部11Hは、カールガイド30Cの突起部30d,30d、タグ掛け爪部300c,300cで囲まれた部分に嵌め込まれる。この状態で、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cの各々は、タグ1Hの係合部12qの各々に係合して当該タグ1Hを支持している。これにより、タグ1Hを保持できるようになる。
【0281】
また、タグ1Hは、係合部12qの各々と、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cの各々との協働により位置合わせされている。これにより、係止孔11u,11uの位置と、カールガイド30Cの結束具通路303の出入り口とを合わることができるので、当該結束具通路303が2箇所の係止孔11uの間をつなぐことができる。
【0282】
図57は、カールガイド30Cにおけるタグ1Kの保持例を示す斜視図である。この例で、図57に示すタグ1Kは、図43Bに示したタグ搬送機構4A’によって、タグ1Kの装着部11Kがカールガイド30Cの正面に位置するように搬送される。この状態で、カールガイド30Cが前進してタグ1Kが保持される。
【0283】
このとき、タグ1Kの装着部11Kは、カールガイド30Cの突起部30d,30d、タグ掛け爪部300c,300cで囲まれた部分に嵌め込まれる。この状態で、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cの各々は、タグ1Kの係合部12tの各々に係合して当該タグ1Kを支持している。これにより、タグ1Kを保持できるようになる。
【0284】
また、タグ1Kは、係合部12tの各々と、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cの各々との協働により位置合わせされている。これにより、係止孔11u,11uの位置と、カールガイド30Cの結束具通路303の出入り口とを合わることができるので、当該結束具通路303が2箇所の係止孔11uの間をつなぐことができる。
【0285】
図58は、カールガイド30Dの構成例を示す斜視図である。図58に示すカールガイド30Dは、例えば図11に示したタグ1Iを保持する場合に適用され、図55に示したカールガイド30Cとはタグ掛け爪部300cの構造が異なるタグ掛け爪部300dを有する。なお、図55に示したカールガイド30Cと同じ構成要素には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0286】
図58に示すカールガイド30Dは、T字状ブロックを成す本体部301dを有しており、本体部301dの正面下部の中央寄りに、爪部の機能を構成する一対のタグ掛け爪部300d,300dが設けられている。これらのタグ掛け爪部300dには、例えば図11に示したタグ1Iに形成された装着部11Iの係合部12rが挿入されて引っ掛かるようになされる。
【0287】
また、カールガイド30Dは、本体部301dの正面に湾曲ガイド突起部30a’を有しており、この湾曲ガイド突起部30a’には、溝状の結束具通路303が設けられる。カールガイド30Dの正面上部には、庇状の突起部30d,30dが設けられ、タグ1Iの装着部11Iは、タグ掛け爪部300d,300dと上部庇状の突起部30d,30dとの間に嵌められる。カールガイド30Dで結束具通路303とタグ1Iの係止孔11u,11uとがタグ掛け爪部300dの各々により位置合わせされ、一方の係止孔11uから他方の係止孔11uへと結束具13を通すようになされる。
【0288】
図59は、カールガイド30Dにおけるタグ1Iの保持例を示す斜視図である。この例で、図59に示すタグ1Iは、図43Bに示したタグ搬送機構4A’によって、タグ1Iの装着部11Iがカールガイド30Dの正面に位置するように搬送される。この状態で、カールガイド30Dが前進してタグ1Iが保持される。
【0289】
このとき、タグ1Iの装着部11Iは、カールガイド30Dの突起部30d,30dの下側に位置し、かつ、タグ掛け爪部300d,300dの上側に位置している。タグ1Iの係合部12rには、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300d,300dが挿入され、タグ掛け爪部300dの各々は、タグ1Iを支持している。これにより、タグ1Iを保持できるようになる。
【0290】
また、タグ1Iは、係合部12rと、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dとの協働により位置合わせされている。これにより、係止孔11u,11uの位置と、カールガイド30Dの結束具通路303の出入り口とを合わることができるので、当該結束具通路303が2箇所の係止孔11uの間をつなぐことができる。
【0291】
図60は、カールガイド30Dにおけるタグ1Jの保持例を示す斜視図である。図60に示すタグ1Jは、図43Bに示したタグ搬送機構4A’によって、タグ1Jの装着部11Iがカールガイド30Dの正面に位置するように搬送される。この状態で、カールガイド30Dが前進してタグ1Jが保持される。
【0292】
このとき、タグ1Jの装着部11Jは、カールガイド30Dの突起部30d,30dの下側に位置し、かつ、タグ掛け爪部300d,300dの上側に位置している。タグ1Jの係合部12rには、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300d,300dが挿入され、タグ掛け爪部300dの各々は、タグ1Jを支持している。これにより、タグ1Jを保持できるようになる。
【0293】
また、タグ1Jは、係合部12rと、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dとの協働により位置合わせされている。これにより、係止孔11u,11uの位置と、カールガイド30Dの結束具通路303の出入り口とを合わることができるので、当該結束具通路303が2箇所の係止孔11uの間をつなぐことができる。なお、装着部11Jの両横端の突起部12sは、図51Aに示したカートリッジ40Dの凹部400kに嵌合されてタグ1Jの前後位置を規制したが、カールガイド30Dに対しては何も作用しない。
【0294】
図61は、カールガイド30Dにおけるタグ1Lの保持例を示す斜視図である。この例で、図61に示すタグ1Lは、図43Bに示したタグ搬送機構4A’によって、タグ1Lの装着部11Lがカールガイド30Dの正面に位置するように搬送される。この状態で、カールガイド30Dが前進してタグ1Lが保持される。
【0295】
このとき、タグ1Lの装着部11Lは、カールガイド30Dの突起部30d,30dの下側に位置し、かつ、タグ掛け爪部300d,300dの上側に位置している。タグ1Lの係合部12u,12uには、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300d,300dが挿入され、タグ掛け爪部300dの各々は、タグ1Lを支持している。これにより、タグ1Lを保持できるようになる。
【0296】
また、タグ1Lは、係合部12uの各々と、カールガイド30Dのタグ掛け爪部300dの各々との協働により位置合わせされている。これにより、係止孔11u,11uの位置と、カールガイド30Dの結束具通路303の出入り口とを合わることができるので、当該結束具通路303が2箇所の係止孔11uの間をつなぐことができる。
【0297】
続いて、図62を参照して、結束機2A’のボビン52’の構成及び機能例を説明する。図62は、ボビン52’が結束機2A’から取り外された状態を示す斜視図である。図62に示すボビン52’の芯52aには、開口部52bが設けられる。結束機2A’の設置台90には、回転軸棒90aが垂直に取り付けられる。設置台90の回転軸棒90aにボビン52’の開口部52bを挿入するために、回転軸棒90aの径は、開口部52bの径よりも若干小さく設計されている。
【0298】
このボビン52’を結束機2A’の設置台90に装着する場合、ユーザは、地面に対して水平に設けられた設置台90の回転軸棒90aにボビン52’の芯52aの開口部52bを挿入して回転自在に設置する。この例で、ボビン52’は、ボビン52’の芯52aが、設置台90に対して略垂直になるように設置される。これにより、結束具13が引出されてボビン52’が回転する時に、設置台90の設置面90bとこの設置面90bに接触するボビン52’との間に摩擦が生じる。
【0299】
設置後、ユーザは、ボビン52’に巻き付けられた結束具13を引き出して、当該結束具13を従動ローラ50b、50cに回す。その後、ユーザは、レバー50dを回転させて従動ローラ50f(図37参照)と結束具送りローラ50aとの間を広げて結束具13をその間に通してこの結束具13の先端を図37に示したカッター62”の位置に設定する。
【0300】
このとき、結束具13が巻き付けられた芯52aが設置台90に対して垂直に設定されているので、鉄心などが被覆された結束具13の場合、この結束具13を引き出して結束するまでの工程において、引き出した結束具13の姿勢を維持した状態で、当該結束具13を袋14に結束することができる。これにより、被覆された結束具13が捻れないので機械内部で当該結束具13の動きが落ち着き、当該結束機2A’の性能が向上する。
【0301】
図63は、結束機2A’の制御系の構成例を示すブロック図である。図63に示す制御系は、制御部110及びモータ駆動部141b、193、150i、170cを備える。この制御部110は、CPU114、RAM112、EEPROM113、I/Oインターフェース111及びシステムバス115から構成されている。なお、図63の寄せモータ93は、図37に示した寄せモータ93と同一であり、図63のタグ送りモータ41bは、図41に示したタグ送りモータ41bと同一である。
【0302】
制御部110のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)113はシステムバス115を介してCPU(Central Processing Unit)114に接続される。このEEPROM113には、結束機2A’の制御プログラムなどが保存されている。この制御プログラムは、袋14が結束口103に設定されたことを検出後、タグ1Dを搬送して結束具13を送り出し、タグ1Dに通された当該結束具13を切断してねじる処理を実行させるものである。
【0303】
RAM(Random Access Memory)112はシステムバス115を介してCPU114に接続される。結束機2A’の電源起動時、RAM112には、EEPROM113に保存された制御プログラムがCPU114により展開される。
【0304】
CPU114は、I/O(Input/Output)インターフェース111を介してタグセンサ109に接続され、タグ1Dが搬送されている場合、タグセンサ109からタグ1Dが搬送されていることを示す搬送データD8を入力する。タグ1Dが搬送されていない場合、CPU114は、タグセンサ109からタグ1Dが搬送されていないことを示す搬送データD8を入力する。CPU114は、この搬送データD8に基づいて、タグ送りモータ41bを回転するための制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。
【0305】
また、CPU114は、I/Oインターフェース111を介して操作部106に接続され、操作部106からタグ1Dの種類を示す操作データD1を入力する。CPU114は、この操作データD1に基づいて、タグ1Dの送り出し量を変更する。
【0306】
また、CPU114は、I/Oインターフェース111を介して袋センサ108に接続される。この袋センサ108は、結束口103付近に設置されたアーム121(図62参照)により袋14が結束口103に配置されたか否かを検出する。CPU114は、この袋センサ108により検出された袋検出データD7を入力する。
【0307】
また、CPU114は、I/Oインターフェース111を介してガイドプレートセンサ107に接続され、ガイドプレートセンサ107により検出された検出データD6を入力する。
【0308】
CPU114は、このガイドプレートセンサ107からの検出データD6を入力後、寄せモータ93を制御するための制御データD3をモータ駆動部193に出力する。モータ駆動部193は、この制御データD3から制御信号S3を生成して寄せモータ93に出力する。寄せモータ93は、この制御信号S3に基づいて回転し、図38に示したボールネジ軸94にスライド移動自在に螺合された作動板32’を、ギア93a、94aを介して矢印Q2の方向にスライド移動させてカールガイド30BをホームポジションHPから結束ポジションP1まで移動させる。
【0309】
作動板32’をスライド移動後、CPU114は、結束具送りモータ50iを制御するための制御データD4をモータ駆動部150iに出力する。モータ駆動部150iは、この制御データD4から制御信号S4を生成して結束具送りモータ50iに出力する。結束具送りモータ50iは、この制御信号S4に基づいて図38に示した結束具送りローラ50aを回転し、結束具13をボビン52’から引き出して搬送経路50eに送り出す。
【0310】
結束具13を搬送経路50eに送出後、CPU114は、再び寄せモータ93を制御するための制御データD3をモータ駆動部193に出力する。モータ駆動部193は、この制御データD3から制御信号S3を生成して寄せモータ93に出力する。寄せモータ93は、この制御信号S3に基づいて回転し、図38に示した作動板32’を矢印Q2の方向に更にスライド移動させて、この作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101によりリンクローラ97を押して当該リンクローラ97の結合されたカッター62”及びアプローチアーム60’、60”を駆動させる。
【0311】
カッター62”及びアプローチアーム60’、60”を駆動後、CPU114は、ねじりモータ70cを制御するための制御データD5をモータ駆動部170cに出力する。モータ駆動部170cは、この制御データD5から制御信号S5を生成してねじりモータ70cに出力する。ねじりモータ70cは、この制御信号S5に基づいて図38に示したねじりアーム70を回転させる。
【0312】
ねじりアーム70を回転後、CPU114は、寄せモータ93を逆回転するための制御データD3をモータ駆動部193に出力する。モータ駆動部193は、この制御データD3から制御信号S3を生成して寄せモータ93に出力する。寄せモータ93は、この制御信号S3に基づいて逆回転し、図38に示した作動板32’を上述の矢印Q2とは反対の矢印Q3の方向にスライド移動させて、カールガイド30Bを結束ポジションP1からホームポジションHPに戻す。
【0313】
カールガイド30BをホームポジションHPに戻した後、CPU114は、タグ送りモータ41bを回転するための制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。この例で、CPU114は、操作部106から操作データD1を入力し、当該操作データD1に基づいてタグ送りモータ41bのタグの送り出し量(回転数)を判別し、判別結果に基づいてタグ送りモータ41bのタグの送り出し量を制御する。例えば、CPU114は、タグの全長が長いことを示す操作データD1を入力した場合、タグの送り出し量を多くする制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。また、CPU114は、タグの全長が短いことを示す操作データD1を入力した場合、タグの送り出し量を少なくする(通常のタグ1D用)制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。モータ駆動部141bは、この制御データD2から制御信号S2を生成してタグ送りモータ41bに出力する。タグ送りモータ41bは、この制御信号S2に基づいて回転し、図41Aに示したタグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bに収納された最下部のタグ1Dを一枚送り出す。
【0314】
この例で、ロングタグ用の制御データD2と通常のタグ1D用の制御データD2との相違により、ロングタグ用の制御データD2の場合には、結束具13の搬送後に、タグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bの中に残ったロングタグの情報提示部の後端部を送り出すの如く制御されるようになる。
【0315】
なお、操作部106から操作データD1を入力してタグの送り出し量を制御する方法以外に、タグの全長を検出してタグの送り出し量を制御する方法も考えられる。例えば、結束具搬送機構5A’により搬送されるタグの全長を検出する検出手段の一例として機能する反射型のタグ全長センサ116を、タグの全長を判別する部分(カートリッジ40Bの後端部から飛び出すタグ)を検出する位置に備える。このタグ全長センサ116は、タグ1Dより全長が長いロングタグの後端部に係る部分を検出する。CPU114は、このタグ全長センサ116から検出データD9を入力し、当該検出データD9に基づいてタグ送りモータ41bのタグの送り出し量(回転数)を判別し、判別結果に基づいてタグ送りモータ41bのタグの送り出し量を制御する。
【0316】
この例で、タグ全長センサ116はロングタグの後端部を検出した場合、タグの全長が長いことを示す検出データD9をCPU114に出力し、ロングタグの後端部を検出しなかった場合、タグの全長が短いことを示す検出データD9を出力する。CPU114は、タグの全長が長いことを示す検出データD9を入力した場合、タグの送り出し量を多くする(ロングタグ用)制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。また、CPU114はタグの全長が短いことを示す検出データD9を入力した場合、タグの送り出し量を少なくする(通常のタグ1D用)制御データD2をモータ駆動部141bに出力する。モータ駆動部141bは、この制御データD2から制御信号S2を生成してタグ送りモータ41bに出力する。タグ送りモータ41bは、この制御信号S2に基づいて回転し、図41Aに示したタグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bに収納された最下部のタグ1Dを一枚送り出す。
【0317】
この例で、ロングタグ用の制御データD2と通常のタグ1D用の制御データD2との相違により、ロングタグ用の制御データD2の場合には、結束具13の搬送後に、タグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bの中に残ったロングタグの情報提示部の後端部を送り出すの如く制御されるようになる。これにより、タグの全長に合わせて当該タグを完全に送り出すことができる。
【0318】
タグ1Dを一枚送り出した後、CPU114は、袋センサ108により検出される袋検出データD7の入力待ち状態となる。また、CPU114は、操作部106からの操作データD1の入力待ち状態となる。このようにして、結束機2A’は、EEPROM113に保存された制御プログラムにより制御される。
【0319】
続いて、図64及び図65を参照して、結束処理の一連の動作を順を追って説明する。図64及び図65は、結束機2A’の動作例を示すフローチャートであり、分割して記載している。
【0320】
結束機2A’の状態は、結束機2A’のボビン52’に巻き付けられた結束具13の先端が、図37に示したカッター62”の位置に設定されている。また、タグ搬送機構4A’のカートリッジ40Bには、タグ1Dが積層されて収納され、操作部106は、タグ1Dに切り換えられている。
【0321】
これらを結束処理の条件として、図64に示すステップST1で、CPU114は、結束機2A’の電源がONされているか否かを判定する。CPU114は、結束機2A’の電源がONされた場合、図63に示した制御部110のEEPROM113に保存された制御プログラムを読み出してRAM112に展開する。CPU114は、結束機2A’の電源がOFFされている場合、電源がONされるまで待機する。続いてステップST2へ移行する。
【0322】
ステップST2で、CPU114は、タグが搬送されているか否かを判定する。例えば、CPU114は、図63に示したタグセンサ109からタグ1Dが搬送されていないことを示す搬送データD8を入力した場合、ステップST3へ移行する。また、CPU114は、タグセンサ109からタグ1Dが搬送されていることを示す搬送データD8を入力した場合、ステップST4へ移行する。
【0323】
ステップST3で、CPU114は、タグ1Dを搬送するように制御する。例えば、CPU114は、タグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bに収納された最下部のタグ1Dを一枚送り出すように制御してステップST4へ移行する。
【0324】
ステップST4で、CPU114は、袋14が結束機2A’の結束口103に配置されたか否かを判定する。例えば、ユーザにより袋14が図37に示した結束口103に配置されると、図62に示したアーム121が回転され、当該アーム121の一端が袋センサ108により検出される。CPU114は、袋センサ108から袋検出データD7を入力した場合メインスイッチ120をONにしてステップST5へ移行する。また、CPU114は、袋センサ108から袋検出データD7を入力しなかった場合、再び袋14が配置されたか否かを判定する。
【0325】
ステップST5で、CPU114は、ガイドプレート95が定位置に存在するか否かを判定する。例えば、ユーザにより袋14が結束口103に配置されると、図37に示したガイドプレート95が一旦押されてスライド移動する。CPU114は、この一旦押されたガイドプレート95が元の位置に戻っているか否かを判定する。例えば、CPU114は、ガイドプレート95の後端部に取り付けられた透過型のガイドプレートセンサ107から出力されるローレベル又はハイレベルの検出データD6により、ガイドプレート95が元の位置に戻っているか否かを判定する。
【0326】
この例で、ガイドプレートセンサ107が遮光されているとき、CPU114はローレベルの検出データD6を入力する。また、ガイドプレートセンサ107が遮光されていないとき、CPU114はハイレベルの検出データD6を入力する。
【0327】
従って、ガイドプレート95が元の位置に戻っていない場合、すなわち、袋14がガイドプレート95からはみ出してガイドプレート95が押された状態を維持している場合、ガイドプレートセンサ107は遮光されてローレベルの検出信号D6を出力する。このように、CPU114は、ローレベルの検出データD6を入力した後に、ハイレベルの検出データD6を入力しない場合、袋14がガイドプレート95からはみ出していると判定して次のステップの動作に移行しない。このとき、CPU114は、例えば7〜10秒経ってもハイレベルの検出データD6を入力しない場合、ビープ音によりユーザに警報するように制御してもよい。ハイレベルの検出データD6を入力した場合、すなわち、ガイドプレート95が元の位置に戻っている場合、ステップST6へ移行する。
【0328】
ステップST6で、CPU114は、通常のタグ1D又はロングタグが操作部106により設定されているかを判定する。例えば、CPU114は、操作部106から通常のタグ1Dを示す操作データD1を入力した場合ステップST7へ移行する。
【0329】
ステップST7で、CPU114は、カールガイド30Bを移動させる。例えば、CPU114は寄せモータ93を回転させて、図38に示した作動板32’を矢印Q2の方向にスライド移動させてカールガイド30BをホームポジションHPから結束ポジションP1まで移動させてステップST8へ移行する。
【0330】
ステップST8で、CPU114は結束具13を搬送させる。例えば、CPU114は、結束具送りモータ50iを回転させて、結束具13をボビン52’から引き出して搬送経路50eに送り出してステップST9へ移行する。
【0331】
ステップST9で、CPU114は、結束具13を切断し、当該結束具13の切断された結束具13’の先端部と後端部とを向き合わせて寄せるように制御する。例えば、CPU114は、再び寄せモータ93を回転させて、図38に示した作動板32’を矢印Q2の方向に更にスライド移動させて、この作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101によりリンクローラ97を押して当該リンクローラ97の結合されたカッター62”及びアプローチアーム60’、60”を駆動させて、結束具13を切断すると共に当該結束具13の切断された結束具13’の先端部と後端部とを向き合わせるように寄せて図65に示すステップST10へ移行する。
【0332】
ステップST10で、CPU114は結束具13をねじるように制御する。例えば、CPU114は、ねじりモータ70cを回転させて、図38に示したねじりアーム70を回転させて当該ねじりアーム70に先端部と後端部とが保持された結束具13’をねじる。なお、このとき、ねじりアーム70に取り付けられた不図示のカムプレートにより、ガイドプレート95をロックする。これは、ガイドプレート95が戻ってしまうとタグ1Dを押してしまいタグ1Dの変形や、結束物が抜けにくくなってしまうからである。続いてステップST11へ移行する。
【0333】
ステップST11で、CPU114は、カールガイド30B、アプローチアーム及びカッター62”を元の位置に戻すように制御する。例えば、CPU114は、寄せモータ93を逆回転し、図38に示した作動板32’を上述の矢印Q2とは反対の矢印Q3の方向にスライド移動させて、カールガイド30Bを結束ポジションP1からホームポジションHPに戻す。このとき、作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101とリンクローラ97との当接が解除される。リンクローラ97と係止軸97’との間には、リンクロー97を係止軸97’の側へ常時付勢している引っ張りバネ122が掛け渡されており、ローラアーム101とリンクローラ97との当接が解除されることで、リンクローラ97は矢印Q3の方向へ移動する。リンクローラ97がQ3方向へ移動することにより、このリンクローラ97にリンク結合されたカッター62”は、結束具13の搬送経路50eから退避する。
【0334】
このカッター62”の退避処理と同時に、リンクローラ97に係合された左右のアプローチアーム60”、60’が元の位置に戻り、再び搬送経路50eの一部を構成してステップST12へ移行する。
【0335】
ステップST12で、CPU114は、袋14が抜き取られたか否かを判定する。例えば、袋センサ108は、上述のステップST4で、袋14が押し当てられることにより正回転されたアーム121が、袋14が抜き取られることにより、逆回転して元の位置に戻っているか否かを検出する。CPU114は、この袋センサ108から、アーム121が元の位置に戻っていることを示す袋検出データD7を入力した場合、メインスイッチ120をOFFにしてステップST13へ移行する。また、CPU114は、袋センサ108から、アーム121が元の位置に戻っていないことを示す袋検出データD7を入力した場合、再び袋14が抜き取られたか否かを判定する。
【0336】
ステップST13で、CPU114は、ステップST10でロックしたガイドプレート95をロック解除するように制御する。例えば、CPU114は、ねじりモータ70cを半回転させて、図40に示したねじりアーム70を半回転させて、ねじりアーム70に取り付けられた不図示のカムプレートによりロックされたガイドプレート95を解放してステップST14へ移行する。
【0337】
ステップST14で、CPU114は、タグ1Dを搬送するように制御する。例えば、CPU114は、タグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bに収納された最下部のタグ1Dを一枚送り出すように制御してステップST15へ移行する。
【0338】
ステップST15で、CPU114は、電源がOFFされたか否かを判定する。電源がOFFされなかった場合、ステップST2へ戻る。電源がOFFされた場合、結束処理の終了となる。
【0339】
なお、ステップST6で、CPU114が、操作部106からロングタグを示す操作データD1を入力した場合ステップST16へ移行する。ステップST16で、CPU114は、カールガイド30Bを移動すると共にロングタグを送り出す。例えば、CPU114は寄せモータ93を回転させて、図38に示した作動板32’を矢印Q2の方向にスライド移動させてカールガイド30BをホームポジションHPから結束ポジションP1まで移動させる。このとき、CPU114は、カールガイド30Bの前進と同時に、図43Bに示したタグ送りローラ41aを回転させて、カートリッジ40Bの中に残ったロングタグの情報提示部の後端部を送り出すように制御してステップST17へ移行する。
【0340】
ステップST17で、CPU114は結束具13を搬送させる。例えば、CPU114は、結束具送りモータ50iを回転させて、結束具13をボビン52’から引き出して搬送経路50eに送り出してステップST18へ移行する。
【0341】
ステップST18で、CPU114は、結束具13を切断し、当該結束具13の切断された結束具13’の先端部と後端部とを向き合わせて寄せると共に、タグ1Dを更に送り出すように制御する。例えば、CPU114は、再び寄せモータ93を回転させて、図38に示した作動板32’を矢印Q2の方向に更にスライド移動させて、この作動板32’の下端部に取り付けられたローラアーム101によりリンクローラ97を押して当該リンクローラ97とリンク結合されたカッター62”及びアプローチアーム60’、60”を駆動させて、結束具13を切断すると共に当該結束具13の切断された結束具13’の先端部と後端部とを向き合わせるように寄せるように制御する。このとき、CPU114は、作動板32’を矢印Q2の方向に更にスライド移動させると同時に、再びタグ送りローラ41aを回転させてカートリッジ40Bの中に残ったロングタグの情報提示部10Cの後端部を完全に送り出して上述のステップST10へ移行して結束具13’をねじって結束する。
【0342】
このように、本発明に係る結束機2A’によれば、係止孔11pを有したタグ1Dを、当該タグ1Dの係止孔11pに結束具13を通して袋14に取り付ける場合であって、タグ1Dを積層して収納するカートリッジ40Bは、複数枚のタグ1Dの送出方向の前後位置を規制する所定形状のタグ位置規制部40dと、前後位置が規制された複数枚のタグ1Dの左右位置を調整するタグ位置調整部40cとを有し、このタグ位置調整部40cのタグ幅調整機構40nにより、タグ幅調整板40iの位置を調整してタグ1Dの左右位置を揃えるものである。
【0343】
従って、前後位置が規制されたタグ1Dの左右位置を調整することで、複数枚のタグ1Dを収納する際に、左右位置のみを調整すれば良いので、当該タグ1Dを簡単に整列して収納できる。しかも、タグ1Dの前後位置が規制されているので、カートリッジ40Bが傾いた状態でもタグ1Dが滑り落ちることを防ぐことができる。
【0344】
また、この結束機2A’によれば、タグ1Dを保持して移動するカールガイド30Bは、タグ1Dを案内するタグ送りガイド42の2箇所の作動ピン42bを駆動する。左の作動ピン42bは、回動軸42dを中心にして左のガイドフラップ42aを開閉し、かつ右の作動ピン42bは、回動軸42dを中心にして右のガイドフラップ42aを開閉する。
【0345】
従って、案内されたタグ1Dをカールガイド30Bにより保持して移動するときにタグ送りガイド42の左右のガイドフラップ42aを開き、保持したタグ1Dを解放して戻るときに左右のガイドフラップ42aを閉じることができる。これにより、タグ1Dの移動の際にガイドフラップ42aが邪魔にならないので、タグ1Dを円滑に移動できる。しかも、カールガイド30Bが直進移動することのみでできるので、カールガイド30Bが無駄な動きをせずに済み、当該結束機2A’の処理性能が向上する。
【0346】
また、結束機2A’によれば、ボビン52’は、水平に設けられた設置台90に、当該ボビン52’の棒状の芯52aが略垂直になるように設置されるものである。
【0347】
従って、ボビン52’から結束具13が引出されてこのボビン52’が回転する時に、設置台90の設置面90bとこの設置面90bに接触するボビン52’のリブ52eとの間に摩擦が生じる。これにより、ボビン52’にブレーキがかかるので、結束具13の引出し量を超過してボビン52’が回転することを防止できる。従って、結束具13の引出し時におけるブレーキ機構を簡素な構成で実現できる。
【0348】
また、結束具13が巻き付けられた芯52aが設置台90に対して垂直に設定されているので、鉄心などが被覆された結束具13の場合、この結束具13を引き出して結束するまでの工程において、引き出した結束具13の姿勢を維持した状態で、当該結束具13を袋14に結束することができる。これにより、被覆された結束具13が捻れないので機械内部で当該結束具13の動きが落ち着き、再現性良く結束することができるので当該結束機2A’の性能が向上する。
【0349】
また、結束機2A’によれば、CPU114は、タグ1D又はロングタグの送り出し量を設定するための操作部106から操作情報D1を入力し、当該操作情報D1に基づいてタグ搬送機構4A’のタグの送り出し量を判別し、判別結果に基づいてタグの送り出し量を制御する。
【0350】
また、CPU114は、タグの後端部を検出するタグ全長センサ116から検出データD9を入力し、当該検出データD9に基づいてタグ搬送機構4A’のタグの送り出し量を判別し、判別結果に基づいてタグの送り出し量を制御する。
【0351】
従って、タグの全長に合わせて当該タグを完全に送り出すことができる。これにより、全長の異なるタグを取り扱うことができるようになる。
【0352】
また、タグ1Dの凹部12nは、凹部12nの情報提示部10C側の辺10Caと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ1と、凹部12nの装着部11D側の辺11Aeと凹部12nの連結部12C側の辺12Caとの成す角度θ2との合計が180°より大きくなるように形成されている。
【0353】
これにより、カートリッジ40Bに積層されたタグ1Dを、タグ送り部41’により1枚送り出した時にタグ1Dの凹部12nの辺10Caの各々と辺11Ae、11Adとが交差して摺接する場合に、辺10Caと辺11Ae、11Adとが噛み合わずに斜めに滑るようになる。
【0354】
また、本発明のタグ1Hなどによれば、カールガイド30Cのタグ掛け爪部300cと当該タグ1Hの係合部12qとの協働で位置合わせをするので、結束具13を利用したタグ取り付けの機械化が高精度に可能となる。
【0355】
図66は、第2の実施例としての結束機200のタグバネ支え機構125の構成例を示す部分拡大斜視図である。
【0356】
図66に示す結束機200には、タグバネ支え機構125が備えられている。タグバネ支え機構125は、押さえ込み部材の一例を構成する一対のねじりバネ部材21,22を備え、タグ搬送機構4A’からタグホルド機構3A’を介して、結束具締結機構7A’に隣接する結束具成形機構6A’へ搬送されるタグ1Dの側端部を両側から押さえ込むように動作する。
【0357】
この例では、タグホルド機構3A’の上部から結束具通路303に至る所定部位に設けられたタグ支え部材30eがタグ1Dの上端を保持すると共に、ねじりバネ部材21,22でタグ1Dの側端部を両側から押さえ込むようになされる。ねじりバネ部材21,22には、SUS線や、鋼線、高炭素鋼線、ピアノ線等のバネ部材をコイル状にねじり加工したものが使用される。
【0358】
例えば、ねじりバネ部材21は、作動板32’の手前の中間シャーシ部92a上に取り付けられる。ねじりバネ部材21は、中空状の螺旋コイル部21aと、この螺旋コイル部21aから所定の開き角度を成して異方向に延在する2つのバネ脚部(以下可動脚部21b,固定脚部21cという)を有している。
【0359】
螺旋コイル部21aは、中間シャーシ92aに軸支される。例えば、中間シャーシ部92aに立設された軸部911に回転自在に軸支される。一方の可動脚部21bは、タグ1Dへの当たりを和らげるために先端部が円形状にカール処理され、タグ1Dの一側端部を保持する位置に当接される。他方の固定脚部21cは、中間シャーシ92a上の成形機構実装用の基板92iに固定される。例えば、基板92iの端部が折り曲げられて、突起部912を成し、この突起部912の内側で固定される。
【0360】
また、ねじりバネ部材22は、タグホルド機構3A’を挟んだタグ搬送機構4A’上の中間シャーシ部92aに取り付けられる。ねじりバネ部材22も、中空状の螺旋コイル部22aと、この螺旋コイル部22aから所定の開き角度を成して異方向に延在する2つのバネ脚部(以下可動脚部22b,固定脚部22cという)とを有している。
【0361】
螺旋コイル部22aは、タグ搬送機構4A’上の中間シャーシ92aに軸支される。例えば、2枚の中間シャーシ部92a,92a’間に立設された軸部913に回転自在に軸支される。一方の可動脚部22bは、タグ1Dへの当たりを和らげるために先端部が円形状にカール処理され、タグ1Dの他の側端部を保持する位置に当接される。他方の固定脚部22cは、中間シャーシ部92a,92a’間に立設された係合ピン914に固定される。係合ピン914には例えば、2枚の中間シャーシ部92a,92a’間に立設されたスペース保持用の凸状ピン(ダボ)を使用するとよい。固定脚部22cは、例えば、係合ピン914に巻き付けるように固定するとよい。これにより、タグバネ支え機構125を構成する。
【0362】
次に、結束機200のタグバネ支え機構125の機能例を説明する。図67及び図68は、タグバネ支え機構125の機能例(その1,2)を示す上面図である。図67Aは、タグバネ支え機構125の待機時及びタグ装填前のタグホルド機構3A’の待機例を示す上面図である。
【0363】
図67Aに示すタグバネ支え機構125の待機状態によれば、ねじりバネ部材21の可動脚部21b及びねじりバネ部材22の可動脚部22bと、カールガイド30Bの湾曲ガイド突起部30a’との間に隙間が設けられ、タグ装填時、タグ先端がタグ掛け爪部30b,30bやタグ支え部材30eに装着し易くなされている。このタグホルド機構3A’及びタグバネ支え機構125の待機状態において、タグ搬送機構4A’を動作させてカートリッジ40Bからタグ1Dを引き出して、カールガイド30Bのタグ掛け爪部30b,30bで保持するようになされる。
【0364】
ここで、可動脚部21bと固定脚部21cとが成す角度を開き角度θ4としたとき、開き角度θ4は例えば、θ4=90°程度である。また、可動脚部22bと固定脚部22cとが成す角度を開き角度θ5としたとき、開き角度θ5は例えば、θ5=230°程度である。これらの開き角度θ4,θ5でねじりバネ部材21,22の待機状態での姿勢が維持される。
【0365】
図67Bは、タグ装填後のタグバネ支え機構125の変形動作例を示す上面図である。図67Bに示すタグバネ支え機構125によれば、図67Aに示した待機状態から、タグホルド機構3A’が結束具成形機構6A’の方向へ前進すると、カールガイド30Bの先端部と、ねじりバネ部材21,22の先端部とが当接する。この時点では、まだ、ねじりバネ部材21,22は、待機状態の姿勢を維持している。
【0366】
図68Aは、タグ搬送時のタグバネ支え機構125の変形動作例(前期変形)を示す上面図である。図68Aに示すタグバネ支え機構125の変形動作例によれば、図67Bに示したカールガイド30Bの先端部のタグバネ支え機構125への当接状態から、タグホルド機構3A’が結束具成形機構6A’の方向へ更に前進すると、カールガイド30Bの先端部が、ねじりバネ部材21,22の付勢力に打ち勝って、その先端部を当接したまま結束具成形機構6A’の方向へ近づいて行く。
【0367】
この時点で、ねじりバネ部材21の開き角度θ4及びねじりバネ部材22の開き角度θ5が変化する。この例では、カールガイド30Bに押されたねじりバネ部材21の開き角度θ4が初期のθ4=90°からθ4=70°に変化し、また、同様にしてねじりバネ部材22の開き角度θ5が初期のθ5=230°からθ5=195°に変化する(前期変形)。
【0368】
このタグホルド機構3A’の移動で、当該カールガイド30Bの先端部がタグ1Dを介在してねじりバネ部材21,22の先端部に当接した状態となる。すなわち、ねじりバネ部材21,22とカールガイド30Bでタグ1Dを挟み込んだ状態となり、タグ1Dの脱落を防止できるようになる。以後、この状態でタグ1Dが装着空間部92bへ移動される(図66参照)。
【0369】
図68Bは、タグ搬送時のタグバネ支え機構125の変形動作例(後期変形)を示す上面図である。図68Bに示すタグバネ支え機構125の変形動作例によれば、更に動作が継続されて、タグホルド機構3A’が前進し、結束具成形機構6A’へ到達した状態である。この状態で図68Aに示したカールガイド30Bの先端部に当接されたタグバネ支え機構125が変形する。このとき、カールガイド30Bは、その先端部が、ねじりバネ部材21,22の更なる付勢力に打ち勝って、その先端部を当接したまま結束具成形機構6A’の前で停止する。この時点で、タグ1Dの装着空間部92bへ搬送を完了する。
【0370】
なお、図68Aに示したねじりバネ部材21の開き角度θ4に比べて、到達時点のねじりバネ部材21の開き角度θ4が更に変化している。同様にして、ねじりバネ部材22の開き角度θ5に比べて、到達時点のねじりバネ部材22の開き角度θ5が更に変化している。
【0371】
この例では、カールガイド30Bに押されたねじりバネ部材21の開き角度θ4が初期のθ4=90°からθ4=20°に至るまで変化し、また、同様にして、ねじりバネ部材22の開き角度θ5が初期のθ5=230°からθ5=150°に至るまで変化している(後期変形)。
【0372】
なお、結束具13を用いて説明したが、針金の如き芯線部材に帯状の被覆を施した結束具13に限られることなく、断面が略円形状を成す被覆線を結束具13として用いる場合にも、本発明は適用できる。また、被覆を施していない針金や、樹脂製の芯線を備えた被覆線、樹脂からのみなる線状部材や帯状部材などを結束具13として用いる場合にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0373】
本発明は、製菓や野菜を入れた袋に取り付けられ、宣伝文や生産者情報、調理レシピ等の情報を記載するタグに適用される。また、束ねた電線に取り付けられ、配線情報等を記載するタグにも適用可能で、更に、苗木栽培等の農業分野における識別用のタグにも適用可能である。
【符号の説明】
【0374】
1A〜1L・・・タグ、10A,10B,10C,10E,10H,10I,10K,10L・・・情報提示部、11A,11B,11D,11F,11G,11H〜11L・・・装着部、11m,11n,11u・・・係止孔、11p,11q,11s・・・係止溝、12A,12B,12C,12H,12I,12K,12L・・・連結部、12m,12n・・・凹部、12q,12r,12t,12u・・・係合部、12s・・・突起部、13・・・結束具、13a・・・金属細線、13b・・・被覆材、14・・・袋、2A,2A’・・・結束機、20・・・シャーシ、3A,3A’・・・タグホルド機構、30A〜30D・・・カールガイド、30a,30a’・・・タグ湾曲突起、30b,300c,300d・・・タグ掛け爪部、30a’・・・結束具通路、30d・・・結束具取り出しスリット、31・・・突き当てガイド、31a・・・ガイドブロック、31a’,31a”・・・コネクトブロック、31b・・・ガイド溝、32・・・第1の作動板、32a・・・ガイド部、33・・・トルクリミッタ、34・・・第1の作動板駆動ギア、34a・・・カム溝、35・・・軸、4A,4A’・・・タグ搬送機構、40A・・・タグ収納部、40B〜40D・・・カートリッジ、41・・・タグ搬送ガイド、5A,5A’・・・結束具搬送機構、50・・・送りローラ、51・・・従動ローラ、52・・・リール、52’・・・ボビン、53・・・ガイド部材、54・・・解放レバー、55・・・スプリング、56・・・間欠駆動ギア、57・・・タイミングギア、58・・・ギア、6A、6A’・・・結束具成形機構、60・・・寄せアーム、60a・・・軸、60b・・・ガイド溝、60c・・・結束具成形爪部、61・・・第1のリンク、61a・・・軸、62、62”・・・カッター、62a・・・ローラ、62b・・・スプリング、63・・・第2のリンク、63a・・・カム面、64・・・第2の作動板、64a・・・リンク中心、65・・・第2の作動板駆動ギア、65a・・・カム溝、66・・・ピニオンギア、67・・・軸、7A,7A’・・・結束具締結機構、70・・・ねじりアーム、71・・・間欠駆動ギア、72・・・タイミングギア、73・・・ベベルギア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記載される情報提示部と、
被装着物に巻かれて締結される帯状の結束具を係止する係止部を2箇所に有し、2箇所の前記係止部を通した前記結束具が前記被装着物に締結されることで、前記結束具と共に前記被装着物に結束される装着部と、
前記情報提示部の側辺の一部を切り欠いて凹部を形成して構成され、前記情報提示部より狭い幅で前記装着部と前記情報提示部とを一体に連結する連結部とを備え、
前記係止部は、前記装着部を貫通する孔部で構成されるとともに、前記装着部の延在方向に沿って延設された横長孔形状に形成され、
前記横長孔形状は、前記装着部の延在方向に沿って前記装着部の側辺の側の縦幅が広がった形状に形成されていることを特徴とするタグ。
【請求項2】
前記2箇所の係止部は、前記横長孔形状の各々が対峙する部分が前記延在方向に対して略垂直に形成されている垂直部を備えることを特徴と請求項1に記載のタグ。
【請求項3】
前記凹部の前記情報提示部側の辺と前記凹部の連結部側の辺との成す角度と、
前記凹部の前記装着部側の辺と前記凹部の連結部側の辺との成す角度との合計が180°より大きくなるように形成される
ことを特徴とする請求項1記載のタグ。
【請求項4】
前記凹部の前記情報提示部側の辺と前記凹部の連結部側の辺との成す角度と、
前記凹部の前記装着部側の辺と前記凹部の連結部側の辺との成す角度のうち、
タグ送出方向の後方側に位置する側の角度が鈍角となるように形成される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタグ。
【請求項5】
所定のタグ収納部材に積層された状態で収納され、前記タグ収納部材から1枚ずつ送り出されることを特徴とする請求項1乃至4に記載のタグ。
【請求項6】
前記凹部が嵌る爪部を有すると共に、前記凹部が前記爪部に嵌められて位置合わせされた2箇所の前記係止部との間をつなぎ、前記結束具が通る結束具通路を有したタグガイド手段と、
前記タグガイド手段で位置合わせされた2箇所の前記係止部に前記結束具を通す結束具搬送手段と、
2箇所の前記係止部に通された前記結束具を成形する結束具成形手段と、
2箇所の前記係止部に通されて成形された前記結束具を捩って締結する結束具締結手段とを有した結束機で使用される
ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のいずれかのタグ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate

【図60】
image rotate

【図61】
image rotate

【図62】
image rotate

【図63】
image rotate

【図64】
image rotate

【図65】
image rotate

【図66】
image rotate

【図67】
image rotate

【図68】
image rotate


【公開番号】特開2011−209739(P2011−209739A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114116(P2011−114116)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【分割の表示】特願2007−230694(P2007−230694)の分割
【原出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【出願人】(000006301)マックス株式会社 (1,275)
【Fターム(参考)】