説明

タバコ用のパック並びにこれを製造する方法及び装置

【課題】加工技術的に行えるとともに、消費者による信頼性の高い操作性を有する、持上げストリップから成る取出し補助機構を備えたタバコ又はこれに類する製品用のパックを提供すること。
【解決手段】タバコブロック13を形成する内側前面部28、内側背面部及び長手方向フラップ部32,33で構成された内側上面部31を有する、外側パックに収容部を備えた内側包装部材10で構成されたタバコ用のパックであって、内側包装部材10が、破線部によって区画された、タバコを持ち上げるための持上げストリップ27を備えている前記パックにおいて、内側包装部材10における持上げストリップ27に、持上げストリップ27の全長にわたって延在する補強用ストリップ36を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ群を特に完全に包囲するとともにタバコブロックを形成する内側前面部、内側背面部及び長手方向フラップ部で構成された内側上面部を有する、特にヒンジぶた付きボックスである外側パックに収容部を備えた内側包装部材で構成されたタバコ又はこれに類する製品用のパックであって、前記内側包装部材が、破線部によって区画された、前記タバコ群におけるタバコを持ち上げるためのストリップ(持上げストリップ)を備えている前記パックに関するものである。
【0002】
さらに、本発明は、このようなパックを製造する方法及び装置に関するものでもある。
【背景技術】
【0003】
タバコを取り出しやすくするために持上げストリップを備えたタバコのパックが知られており、特許文献1によるパックにおいては、持上げストリップが内側包装部材における内側前面部の領域として形成されているとともに、この持上げストリップは、互いに平行な複数の破線によって形成されている。このように形成された持上げストリップは、その端部部材と共に内側前面部における引上げ(引き裂き)可能な片状部材、すなわちフラップの領域まで延在している。この持上げストリップがパックの使用時に引き上げられると、この持上げストリップのグリップエンドが露出するようになっている。
【0004】
しかしながら、この取出し補助機構は、内部包装部材の材料がその操作に適していないため、タバコにとっては実際には不十分となっている。
【0005】
特許文献2によるタバコ用パックにおいては、内部包装部材の内側に、持上げストリップとしての分離された材料ストリップが配置されている。この持上げストリップの端部は、内側前面部におけるフラップの下方で、内側包装部材の内側に接着されている。一方、フラップにより形成される上面部において、操作するためにフラップ部が離間すると、ストリップの突出部が露出するようになっている。
【0006】
しかしながら、このように配置された持上げストリップは、パックの加工時に故障原因となることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】独国特許出願公開第3806818号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第1142546号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的とするところは、加工技術的に行えるとともに、消費者による信頼性の高い操作性を有する、持上げストリップから成る取出し補助機構を備えたタバコ又はこれに類する製品用のパックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、内側包装部材における持上げストリップに、特に補強用ストリップである、前記持上げストリップの全長にわたって延在する補強部を設けたことを特徴としている。
【0010】
したがって、持上げストリップは、内部包装部材における内側前面部又は内部背面部の一部であり、その全有効長さにわたって特に引張に対する補強部を備えている。この補強部は、特にその外面において内部包装部材に固着された材料ストリップで構成されている。また、持上げストリップは、フラップを離脱させると当該持上げストリップの一端がその前面側で露出するとともに把持されるよう、内部包装部材において破線で区画されている。また、これに代えて、持上げストリップを、内側背面部の一部とするとともにその一端がフラップ部を越えて上面部から突出するよう延設してもよい。
【0011】
特に補強用ストリップである補強部は、加工時に、内部包装部材用の材料ウェブに取り付けられる。その後、グリップエンドを有する持上げストリップを区画しつつ必要な破線部が形成される。材料ウェブから分離された部分は、通常、パックの内容物(タバコ群)の回りに折りたたむことが可能である。
【0012】
また、本発明による装置においては、特に自己接着性を有する材料ストリップがストリップリールから引き出され、材料ウェブに当接される。その後、材料ウェブ(特に錫箔あるいはアルミ箔のウェブにおいて)はエンボス加工を施すためにエンボス加工装置を通過し、このとき、補強用ストリップにもエンボス加工のための圧力が加えられることになる。最後に、破線部を形成し、かつ、内部包装部材を材料ウェブから切り離すためのカッターを備えた切断ステーションでの処理がなされる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、加工技術的に行えるとともに、消費者による信頼性の高い操作性を有する、持上げストリップから成る取出し補助機構を備えたタバコ又はこれに類する製品用のパックを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ふたを開けた状態におけるタバコ用パックすなわちヒンジぶた付きボックスを示す斜視図である。
【図2】フラップを取り除いた後の図1と同様の図である。
【図3】持上げストリップを操作したときの図1、図2と同様の図である。
【図4】本発明の他の実施形態に基づく図1に対応する図である。
【図5】本発明の他の実施形態に基づく図2に対応する図である。
【図6】本発明の他の実施形態に基づく図3に対応する図である。
【図7】図1によるパックの内側包装部材を示す図である。
【図8】図4によるパックの内側包装部材を示す図である。
【図9】前面部側に持上げストリップを設けた場合の内部包装部材を示す図である。
【図10】背面部側に持上げストリップを設けた場合の内部包装部材を示す図である。
【図11】持上げストリップを備えた(タバコ用)パックの製造装置の概要を示す図である。
【図12】図11におけるXII部を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図面に記載した(タバコ用の)パックの実施形態は、ヒンジぶた付きボックスに関するものとなっている。このタイプのパックは、パック内容物すなわち複数のタバコ12が整列して配置されたタバコ群11を包囲する内側包装部材10を含んで構成されている。なお、この内側包装部材10は、錫箔あるいはアルミ箔、(印刷あるいはコーティングされた)紙等の薄い包装材料で形成されている。そして、上記タバコ群11は、タバコブロック13を形成するよう内側包装部材11によって完全に包囲されている。
【0017】
基本的に直方体状に形成されたタバコブロック13は、パックユニットとして外側パック(本実施形態においてはヒンジぶた付きボックス14)内に収容されている。また、通常、このタバコブロック13は薄いボール紙で形成されているとともに、下側のボックス部15及びふた16を形成している。ここで、このボックス部15及びふた16は、背面側の線状結合部(ヒンジ状部)17において互いに一体的に結合されている。
【0018】
また、ボックス部15はボックス前面部18、ボックス背面部19及びボックス側面部20を形成しているが、これと同様に、ふた16もふた前面部21、ふた背面部22、ふた側面部23及びふた上面部24で構成されている。さらに、ボックス部15内にはカラー25が設けられており、このカラー25は、ボックス前面部18及び/又はボックス側面部20においてボックス部15と内側で結合されている。なお、ボックス部15から突出するカラー25の一部は、パックの閉鎖状態においてふた16によって包囲されるようになっている。また、カラー25はその前側に凹部26を備えており、この凹部26によってパック内容物の取出しが容易となっている。
【0019】
しかして、パックはタバコ12用の取出し補助機構を備えており、この取出し補助機構は、少なくとも1本のタバコ12を持ち上げる持上げ手段であり、具体的には、複数(ここでは3つ)のタバコ12を上昇させてこれを把持できるよう配置及び形成された持上げストリップ27である。
【0020】
この持上げストリップ27は、内部包囲部材あるいは内側包装部材10の一部であり、図7〜図10に示すように、内側前面部28、内側底面部29及び内側背面部30を形成している。ここで、内側前面部28及び内側背面部30の自由端領域には内側上面部31を構成するフラップが形成されており、このフラップは、内側上面部31において部分的に互いに重なる(台形状の)長手方向フラップ部32,33となっている。
【0021】
持上げストリップ27は、特に内側包装部材10の中心部において該内側包装部材10の長手方向に延在しているとともに、少なくとも2つの特に互いに平行な破線部34,35によって側方で区切られている。これら破線部34,35は、持上げストリップ27の端部が把持されるとその内側包装部材10との結合が解除され持上げストリップ27が自動的な動作機構として機能するよう形成されている。
【0022】
なお、持上げストリップ27の幅は、様々に設定することができ、ここでは前側に並置された3本のタバコ12を持ち上げるように設定されている。また、破線部34,35は、図7及び図9に示すように、内側前面部28及び内側底面部29の全長あるいは全高並びに内側背面部30の一部にわたって延在している。
【0023】
内側包装部材10の材料で形成されている持上げストリップ27は特に引張荷重に対する補強部を備えており、この補強部は、本実施形態においては、少なくとも持上げストリップ27の範囲において内側包装部材10の全長にわたって延在する補強用ストリップ36で構成されている。また、この補強用ストリップ36は、特に合成樹脂で形成されているとともに、接着(あるいは熱による溶着)によって内側包装部材10に固定されている。ここで、損傷しやすいタバコに接触することがないよう、補強用ストリップ36を内側包装部材10の外側に固定するのが望ましい。また、補強用ストリップ36は、自己接着式に内側包装部材10の全長にわたって該内側包装部材10に半永久的に結合されている。
【0024】
補強された持上げストリップ27で構成された取出し補助機構は、タバコブロック13の前側又は後側(背面側)に設けられるが、図1〜図3、図7及び図9においては前側、すなわち内側前面部28に設けられている。この取出し補助機構は更に公知の引抜用フラップすなわちフラップ37を備えており、このフラップ37は、横方向に延びる破線部38によって内側前面部28の上部と、隣接する側方のフラップ部とに区画されている。そして、前側の長手方向フラップ部32を把持することで、ふた16の開放時にフラップ37が引き抜かれることになり(図2)、前側のタバコ12の上部が開放されることになる。
【0025】
持上げストリップ27は、フラップ37まで延在しており、内側上面部31の下部が末端となっている(図7)。また、分離部39により、持上げストリップ27の末端部がフラップ37において区画されている。持上げストリップ27の端部を舌状のグリップエンド40として形成するために、分離部39はここでは弓状に形成されている。また、全長にわたって設けられた補強用ストリップ36は、該補強用ストリップ36における長手方向フラップ部32に位置する部分がフラップ37と共に引き離されるよう分離部39によって分離されるようになっている。したがって、グリップエンド40は、カラー25における凹部26に露出することとなる(図2)。
【0026】
これに代えて(又はこれに加えて)、持上げ手段をパックの背面側に設けてもよい。図4〜図6に示す実施形態においては、持上げストリップ27が内側背面部30及びこれに接続された内側上面部31における長手方向フラップ部33の全長にわたって延在している。また、弓状の分離部39によって区画されたグリップエンド40の一部が、材料ストリップから内側包装部材10が分離される際の輪郭のみを示す分離部分に基づき長手方向フラップ部33から突出している。これにより、他方すなわち長手方向フラップ部32においては凹部41が形成されることになる。また、持上げストリップ27を区切る破線部34,35は、長手方向フラップ部33、内側背面部30、内側底面部29及び内側前面部28の一部にわたって延在している。さらに、補強用ストリップ36は、舌状のグリップエンド40から凹部42にかけて延びている。
【0027】
このような実施形態による取出し補助機構を操作するために、フラップ37が取り除かれる(図4)。これにより、背面側の長手方向フラップ部33が上面部において露出する。そして、グリップエンド40において持上げストリップ27を把持してこれを上方へ引き上げることが可能となる。
【0028】
最も簡単な実施例においては、前側の持上げストリップ27は、図9に示すように、材料の残留接続部42を形成するよう、その(弓状の)分離部39と破線部34,35との間に間隔が生じるよう形成されている。この残留接続部42は、図7あるいは図2又は図3に示すように持上げストリップ27の舌状の端部あるいはグリップエンド40を形成するために、フラップ37を引き離す際に分離されるようになっている。
【0029】
図10には図8に示す持上げストリップ27が背面側に設けられた形態の別形態のものが示されており、ここでは、長手方向フラップ部33における持上げストリップ27の端部が直線状に形成されている。内側上面部31のフラップ部すなわち長手方向フラップ部33は、フラップを取り除いた後の、この実施形態における持上げストリップ27のマーキングされた末端部あるいはマーキングされたグリップエンド40を示している。
【0030】
持上げストリップ27あるいは補強用ストリップ36にはマーカが記してあり、このマーカは、引張方向を消費者に示すものである。本実施形態においては、このマーカは補強用ストリップ36上に矢印43で示されている。また、破線部34,35は残留接続部44として長手方向に延びる切れ目を有するものであるため、持上げストリップ27を分離するのに大きな力を必要としない。また、横方向に延びる分離部39は、図7及び図8に示す実施形態のように、破線部34,35を末端部において交差部を形成するようになっている。
【0031】
持上げストリップ27を有する内側包装部材10及び補強用ストリップ36の加工時には、まず、接続する材料ストリップとしての補強用ストリップ36が各パック材料の材料ウェブ45に取り付けられ、その後、持上げストリップ27を示す破線部が形成され、最後に内側包装部材10を分離するための分離部が形成されるようになっている。
【0032】
このような加工ステップは、図11及び図12に示す包装機械の動作プロセスに統合されている。この包装機械は、ここではヒンジぶた付きボックスの製造に用いられるものとなっている。
【0033】
包装ステーション46においてはその下方にカラー26を製造するためのカラーリール47すなわち薄いボール紙から成るウェブを巻回させたものが配置されており、さらに、このカラーリール47は、タバコ群11及びタバコブロック13を搬送するタバコ搬送路48の下方に設けられている。また、タバコ搬送路48の上方には内側リール49が配置されており、この内側リール49から材料ウェブ45が引き出されるようになっている。この材料ウェブ45は、接合装置50を通過し、その後、補強用ストリップを形成するために、ストリップウェブ52に接着するための接着ステーション51へと至る。ここで、ストリップウェブ52は、ストリップリール53から引き出されるようになっている。
【0034】
また、接着ステーション51は材料ウェブ45用のガイドローラ54で構成されており、材料ウェブ45は、約180°向きを変えられるようになっている。この方向転換箇所には互い違いに配置されたガイドローラ55によるストリップウェブ52の適当なガイドによって、このストリップウェブ52は材料ウェブ45の外側に当接することになる。
【0035】
材料ウェブ45及びストリップウェブ52から成るユニットは、少なくとも2つの対向配置された押圧ローラ56,57を有する押圧装置へ供給される。この押圧装置は、搬送中に材料ウェブ45を押圧し、これをストリップウェブ52に接続するものとなっている。また、押圧ローラの1つである押圧ローラ56を、特に錫箔あるいはアルミ箔である場合の材料ウェブ45にエンボス加工を施すエンボス加工用ローラとすることが考えられる。なお、このエンボス加工は、ストリップウェブ52にもなされる。
【0036】
このように処理されたウェブ45,52は切断ステーション58へ至り、まず、持上げストリップ27の長手方向を区画するための、材料ウェブ45の長手方向に延びる破線部34,35がカッターローラ60と協働する長手方向カッター59により形成される。その後、グリップエンド40を区画するための破線部を含むフラップ37すなわち破線部38を区画するための横方向の分離部、すなわち特に分離部39が適当に形成された垂直方向カッター61によって形成される。最後に、材料ウェブ45から処理された内側包装部材10をカッター62によって材料ウェブ45から分離するために、横方向の分離部が材料ウェブ45全体にわたって形成される。そして、内側包装部材10の面に対して垂直に搬送されるタバコ群11のために、後続の回転する吸引ディスク63に内側包装部材10が用意されている。
【符号の説明】
【0037】
10 内側包装部材
11 タバコ群
12 タバコ
13 タバコブロック
14 ヒンジぶた付きボックス
15 ボックス部
16 ふた
17 線状結合部(ヒンジ状部)
18 ボックス前面部(前壁)
19 ボックス背面部(後壁)
20 ボックス側面部(側壁)
21 ふた前面部
22 ふた背面部
23 ふた側面部
24 ふた上面部
25 カラー
26 凹部
27 持上げストリップ
28 内側前面部
29 内側底面部
30 内側背面部
31 内側上面部
32,33 長手方向フラップ部
34,35 破線部
36 補強用ストリップ
37 フラップ
38 破線部
39 分離部
40 グリップエンド
41 凹部
42,44 残留接続部
43 矢印
45 材料ウェブ
46 包装ステーション
47 カラーリール
48 タバコ搬送路
49 内側リール
50 接合装置
51 接着ステーション
52 ストリップウェブ
53 ストリップリール
54,55 ガイドローラ
56,57 押圧ローラ
58 切断ステーション
59 長手方向カッター
60 カッターローラ
61 垂直方向カッター
62 カッター
63 吸引ディスク(吸引把持部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ群(11)を特に完全に包囲するとともにタバコブロック(13)を形成する内側前面部(28)、内側背面部(30)及び長手方向フラップ部(32,33)で構成された内側上面部(31)を有する、特にヒンジぶた付きボックスである外側パックに収容部を備えた内側包装部材(10)で構成されたタバコ(12)又はこれに類する製品用のパックであって、前記内側包装部材(10)が、破線部によって区画された、前記タバコ群(11)におけるタバコ(12)を持ち上げるためのストリップ(持上げストリップ(27))を備えている前記パックにおいて、
前記内側包装部材(10)における前記持上げストリップ(27)に、特に補強用ストリップ(36)である、前記持上げストリップ(27)の全長にわたって延在する補強部を設けたことを特徴とするパック。
【請求項2】
例えばポリプロピレンである自己接着性の合成樹脂で前記補強用ストリップ(36)を形成し、該補強用ストリップ(36)を、前記内側包装部材(10)における前記持上げストリップ(27)の範囲に設けるとともに、特に前記内側包装部材(10)の外面全体に接着したことを特徴とする請求項1記載のパック。
【請求項3】
前記補強用ストリップ(36)を、前記内側包装部材(10)の全長にわたって延在させるとともに、前記持上げストリップ(27)の中心部に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載のパック。
【請求項4】
前記補強用ストリップ(36)を備えた前記持上げストリップ(27)で把持端部あるいはグリップエンド(40)を形成し、互いに平行な2本の破線(34,35)によって区画された前記持上げストリップ(27)を、前記内側前面部(28)又は前記内側背面部(30)、前記ボックスの側面部(20)及び前記内側前面部(28)又は前記内側背面部(30)とそれぞれ対向する面である前記内側背面部(30)又は前記内側前面部(28)へ延設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパック。
【請求項5】
前記補強用ストリップ(36)を備えた前記持上げストリップ(27)の把持端部あるいはグリップエンド(40)を前記内側前面部(28)においてフラップ(37)まで延設し、前記補強用ストリップ(36)を備えた前記持上げストリップ(27)の前記グリップエンド(40)が、その前記フラップ(37)からの分離後に、残留する前記内側前面部(28)の上方及び特にカラー(25)の前面部における凹部(26)において離脱するよう、前記持上げストリップ(27)を、前記フラップ(37)における前記破線部(34,35)によって区画したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパック。
【請求項6】
前記補強用ストリップ(36)を備えた前記持上げストリップ(27)の前記グリップエンド(40)を、前記内側背面部(30)に配置するとともに、前記内側上面部(31)の前記フラップ部(33)に特に該内側上面部(31)から突出するよう形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパック。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のパックにおけるタバコ群(11)用の内側包装部材(10)の製造方法において、
a)錫箔、アルミ箔、紙又はこれらに類するものから成る材料ウェブ(45)を、その長手方向中心部において、特に接着により該材料ウェブ(45)に接続される補強用ストリップ(36)に設けるステップと、
b)前記材料ウェブ(45)を、製造すべき内側包装部材の一部から前記補強用ストリップ(36)の両側の範囲において破線部を形成するために切断ステーション(58)を通過させるステップと、
c)その後、長手方向に延びる当該内側包装部材(10)を、該内側包装部材(10)の全長にわたってその略中心部で延在する前記補強用ストリップ(36)と共に前記材料ウェブ(45)から分離するステップ
を行うことを特徴とする製造方法。
【請求項8】
前記補強用ストリップ(36)を備えた前記材料ウェブ(45)を、特に錫箔あるいはアルミ箔から成る前記材料ウェブ(45)にエンボス加工を施すための押圧装置あるいはエンボス加工装置(56,57)を通過させるとともに、このとき、前記補強用ストリップ(36)にもエンボス加工を施すことを特徴とする請求項7記載の製造方法。
【請求項9】
まず、切断ステーションにおいて前記材料ウェブ(45)の長手方向に延在する、前記持上げストリップ(27)を区画する破線部(34,35)を形成し、その後、前記持上げストリップ(27)を区画し、フラップ(37)を取り付け、そして当該内側包装部材(10)を前記材料ウェブ(45)から分離するための横方向の分離部を形成することを特徴とする請求項7又は8記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1〜6のいずれかに記載のタバコ(12)用のパックの製造装置であって、前記材料ウェブ(45)から分離することによって前記内部包装部材(10)を製造し、かつ、タバコ搬送路(48)に沿って搬送される前記タバコ群(11)を包囲するための包装ステーション(46)を備えて成る前記製造装置において、
a)前記内部包装部材(10)を製造するための前記材料ウェブ(45)を、接着ステーション(51)を通過して案内可能とするとともに、該接着ステーション(51)において前記内部包装部材(10)の長手方向に延在する前記補強用ストリップ(36)の形成するための、接着剤を有するストリップウェブ(52)を前記材料ウェブ(45)に当接可能に構成し、
b)前記補強用ストリップ(36)あるいは前記ストリップウェブ(52)を備えた前記材料ウェブ(45)を、前記材料ウェブ(45)の長手方向へ破線部を形成し、かつ、横方向の分離部を形成するためのカッター(59,61,62)を備えた切断ステーション(58)を通過可能に構成した
ことを特徴とする製造装置。
【請求項11】
前記ストリップウェブ(52)を有する前記材料ウェブ(45)用の、特に複数(2つ)の押圧ローラ(56,57)を備えた押圧装置あるいはエンボス加工装置を前記切断ステーション(58)に接続し、前記ストリップウェブ(52)を有する前記材料ウェブ(45)を、該材料ウェブ(45)に圧力をかけられつつ前記押圧ローラ(56,57)間を通過させるとともに、前記押圧ローラ(56,57)のうち少なくとも1つをエンボス加工用のローラとして形成したことを特徴とする請求項10記載の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−502855(P2012−502855A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−527221(P2011−527221)
【出願日】平成21年8月8日(2009.8.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/005775
【国際公開番号】WO2010/031467
【国際公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(504265684)フォッケ・ウント・コンパニー(ゲゼルシャフト・ミト・べシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト) (31)
【Fターム(参考)】