説明

ターボチャージャ

【課題】ターボチャージャにおけるタービン効率の向上を図る。
【解決手段】第2排気出口6aをタービンホイール1の「排気上流より」に設けることによって、排気エネルギーをより多くタービンホイール1に与えることができ、タービン効率を向上できる。また、通常羽根Aと短羽根Bとの組み合わせにより、合流部αの空間容積を大きくする。これにより、合流部αにおいて発生する排気摩擦を低減することができ、排気摩擦により生じる圧力損失を抑え、且つ排気ガスの乱れを抑えて、タービン効率を向上できる。さらに、合流部αの排気下流側ではタービン羽根4の枚数が多くなるため、排気エネルギーを効率よくタービンホイール1に与えることができるとともに、枚数の多いタービン羽根4が排気ガスを整流して乱れを抑えるため、タービン効率を向上できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの排気スクロール(第1、第2排気スクロール)を備えたターボチャージャに関する。
【背景技術】
【0002】
2つの排気スクロールを備えるターボチャージャの具体例を、図7を参照して説明する(例えば、特許文献1、2参照)。なお、後述する[発明を実施するための形態]および[実施例]と同一機能物に同一符号を付すものである。
特許文献1、2に開示されるターボチャージャは、
・タービン羽根4のリーディングエッジへ向けて排気ガスを吹き付ける第1排気出口5aを有する第1排気スクロール5と、
・タービン羽根4のシュラウドエッジへ向けて排気ガスを吹き付ける第2排気出口6aを有する第2排気スクロール6とを備える。
【0003】
第1排気出口5aからリーディングエッジに向けて吹き付けられた排気ガスは、流れ方向が径方向(内向き流)から軸方向(軸流)へ変化したのちに、トレーリングエッジから排出される。
【0004】
一方、第2排気出口6aは、図7に示すように、シュラウドエッジの排気下流側に開口している。
このため、第2排気スクロール6から排出される排気ガスとタービンホイール1との接触範囲が少なくなってしまう。
【0005】
さらに、第2排気出口6aからタービンホイール1に吹き付けられた排気ガスは、第1排気出口5aからの排気ガスの流れ(略軸方向の流れ)に対して直角に合流する。
その結果、第1排気出口5aからタービンホイール1に吹き付けられた排気ガスと、第2排気出口6aからタービンホイール1に吹き付けられた排気ガスとが、タービンホイール1内の下流側で強く衝突し、タービンホイール1内において排気ガスに大きな乱れが生じてしまう。この乱流は、タービンホイール1の回転の妨げとして作用するため、タービン効率の低下の要因になる。
【0006】
上記の問題点に着目したターボチャージャとして、図8に示すように、タービンハウジング2においてシュラウドエッジを覆う壁面の円弧部Rに第2排気出口6aを設けて、第1、第2排気出口5a、6aの排気ガスの合流角度を小さくする技術の提案が成されている(周知の技術ではない)。
しかしながら、第1排気出口5aから吹き出された排気ガスと第2排気出口6aから吹き出された排気ガスとが合流する合流部αでは、排気流量が急激に増大するため、合流部αにおいて排気ガスによるチョーク(排気摩擦による詰まり現象)が懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−23893号公報
【特許文献2】特開2007−23894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的はタービン効率を向上できるターボチャージャの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
〔請求項1の手段〕
請求項1のターボチャージャは、第2排気スクロールの第2排気出口を、タービンホイールの「排気上流より(具体的には、タービンホイールにおける排気上流端と排気下流端の間の排気上流側)」に設けている。
これにより、第2排気スクロールから排出される排気ガスの持つエネルギーをより多くタービンホイールに与えることができ、タービン効率を向上させることができる。
【0010】
また、請求項1のターボチャージャは、第1、第2排気出口から吹き出された排気ガスの合流部におけるタービン羽根の枚数を、合流部の排気下流側のタービン羽根の枚数より少なく設けている。
これにより、タービンホイール内における排気ガスの合流部の空間容積を大きくすることができ、合流部において発生する排気摩擦を低減することができる。
このように、合流部における排気摩擦を小さくできることにより、排気摩擦により生じる圧力損失を抑えることができ、タービン効率を向上させることができる。
また、合流部における排気摩擦を小さくできることにより、排気摩擦による排気ガスの乱れが抑えられ、タービン効率を向上させることができる。
【0011】
一方、合流部の排気下流側は、合流部に比較してタービン羽根の枚数が多くなる。このため、(i)合流部から排気下流側へ向かう排気ガスの持つエネルギーを効率よくタービンホイールに与えることができるとともに、(ii)合流部から排気下流側へ向かう排気ガスの乱れを、枚数の多いタービン羽根が整流するため、タービン効率を向上させることができる。
【0012】
〔請求項2の手段〕
請求項2のターボチャージャは、第2排気スクロールの第2排気出口を、タービンハウジングの円弧部(具体的には、シュラウドエッジを覆う壁面の円弧部)に設けたものである。
これにより、第1、第2排気出口から吹き出された排気ガスの合流角度を小さくすることができ、排気ガスの衝突による乱れを抑えることができる。その結果、タービンホイールの内部における排気ガスの乱れを抑えることができ、タービン効率を向上させることができる。
【0013】
〔請求項3の手段〕
請求項3における複数のタービン羽根は、タービンホイールの排気上流部から排気下流部に至る通常羽根と、タービンホイールの排気下流側のみに設けられる短羽根とを組み合わせたものであり、短羽根の排気上流部位に、タービン羽根の枚数の少ない箇所が設けられる。
【0014】
〔請求項4の手段〕
請求項4における複数のタービン羽根は、タービンホイールの排気上流部から排気下流部に至る通常羽根と、この通常羽根に比較して排気上流側に羽根高さの低い低羽根部が設けられた上流低羽根とを組み合わせたものであり、低羽根部の周囲に、タービン羽根の枚数の少ない箇所が設けられる。
【0015】
〔請求項5の手段〕
請求項5のターボチャージャは、短羽根または上流低羽根におけるシュラウドエッジの排気上流端が、第2排気出口における排気下流側の開口縁より排気下流側に設けられるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】排気タービンの要部断面図である(実施例1)。
【図2】(a)タービンホイールの側面図、(b)タービンホイールを軸方向から見た正面図である(実施例1)。
【図3】ターボチャージャの軸方向に沿う断面図である(実施例1)。
【図4】排気タービンにおける容量可変バルブの説明図である(実施例1)。
【図5】排気タービンの要部断面図である(実施例2)。
【図6】タービンホイールの側面図である(実施例2)。
【図7】排気タービンの要部断面図である(従来例)。
【図8】排気タービンの要部断面図である(参考例)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照して[発明を実施するための形態]を説明する。
ターボチャージャは、タービンホイール1と、タービンハウジング2とを具備する。
タービンホイール1は、回転自在に支持されるハブ3の周囲に、複数のタービン羽根4を設けたものである。
タービンハウジング2は、タービンホイール1の排気上流端(リーディングエッジ)に向けて排気ガスを吹き付ける第1排気出口5aを有する第1排気スクロール5と、タービンホイール1の途中部位(排気上流端と排気下流端の間)に向けて排気ガスを吹き付ける第2排気出口6aを有する第2排気スクロール6とを備える。
【0018】
このターボチャージャは、第2排気出口6aをタービンホイール1の「排気上流より(具体的には、タービンホイール1における排気上流端と排気下流端の間の排気上流側)」に設けている。
また、ターボチャージャは、第1、第2排気出口5a、6aから吹き出された排気ガスの合流部αにおけるタービン羽根4の枚数を、その合流部αの排気下流側のタービン羽根4の枚数より少なく設けている。
【実施例】
【0019】
以下において本発明が適用された具体的な一例(実施例)を、図面を参照して説明する。実施例は具体的な一例を開示するものであって、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
なお、以下の実施例において上記[発明を実施するための形態]と同一符号は、同一機能物を示すものである。
【0020】
[実施例1]
実施例1を図1〜図4を参照して説明する。
ターボチャージャは、エンジン(燃料の燃焼により回転動力を発生する内燃機関:ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等を問わない、レシプロエンジン、ロータリーエンジン等を問わない)に搭載されるものであり、この実施例のターボチャージャは、車両走行用エンジンに搭載されるものである。
【0021】
ターボチャージャは、エンジンから排出される排気ガスのエネルギーによって、エンジンに吸い込まれる吸気を加圧する過給器であり、図1(a)に示すように、
・エンジンから排出された排気ガスによって回転駆動されるタービンホイール1と、
・このタービンホイール1を収容する渦巻形状のタービンハウジング2と、
・タービンホイール1の回転力により駆動されて吸気を加圧するコンプレッサホイール7と、
・このコンプレッサホイール7を収容する渦巻形状のコンプレッサハウジング8と、
・タービンホイール1の回転をコンプレッサホイール7に伝達するシャフト9と、
・このシャフト9を高速回転自在に支持するベアリングハウジング10と、
を備える。
そして、ターボチャージャは、タービンハウジング2とコンプレッサハウジング8の間にベアリングハウジング10を配置した状態で、スタットボルト等の締結手段により結合した構成を採用する。
【0022】
タービンホイール1は、シャフト9に結合されて回転自在に支持されるハブ3と、このハブ3の周囲に形成される複数のタービン羽根4とで構成される。
なお、タービン羽根4における最外周の端縁はリーディングエッジと称され、タービン羽根4における排気下流側の端縁はトレーリングエッジと称され、リーディングエッジとトレーリングエッジの間のタービン羽根4の外側端縁(タービンハウジング2の内壁に隙間を隔てて対向するエッジ)はシュラウドエッジと称される。
【0023】
タービンハウジング2の内部には、排気ガスをタービンホイール1へ向けて吹き出す第1、第2排気スクロール5、6が設けられている。
第1排気スクロール5は、エンジンから排出された排気ガスを旋回させ、旋回させた排気ガスをタービンホイール1の排気上流端(リーディングエッジ)へ向けて吹き付ける第1排気出口5aを有する。そして、第1排気スクロール5は、旋回する排気ガスを第1排気出口5aへ導くノズル部を備えており、そのノズル部は、排気ガスを軸方向に対して略垂直に吹き出すように、軸方向に対して略垂直に設けられている。
【0024】
第2排気スクロール6は、エンジンから排出された排気ガスを第1排気スクロール5と同一方向へ旋回させ、旋回させた排気ガスをタービンホイール1の途中部位(タービンホイール1における排気上流端と排気下流端の間)に吹き付ける第2排気出口6aを有する。
この第2排気出口6aは、図1に示すように、タービンホイール1の「排気上流より(具体的には、タービンホイール1における排気上流端と排気下流端の間の排気上流側)」に設けられている。
【0025】
具体的に、タービンハウジング2は、タービン羽根4のシュラウドエッジを覆う壁面に、断面が円弧形状を呈する円弧部Rを備えている。そして、第2排気出口6aは、シュラウドエッジを覆う壁面の円弧部Rに設けられるものである。そして、第2排気スクロール6は、旋回する排気ガスを円弧部Rの第2排気出口6aへ導くノズル部を備えており、そのノズル部は、排気ガスを軸方向に対して傾斜して吹き出すように、軸方向に対して傾斜して設けられている。
【0026】
タービンハウジング2の内部には、図4に示すように、第1排気スクロール5と第2排気スクロール6を区画する仕切壁11が設けられている。
第1排気スクロール5の排気上流部は、タービンハウジング2の排気入口(エキマニとの接続口)と常に連通し、排気ガスが常時第1排気スクロール5に供給されるように設けられている。
一方、第2排気スクロール6の排気上流部には、容量可変バルブ12が設けられており、この容量可変バルブ12が開くことにより、排気ガスが第2排気スクロール6に供給されるように設けられている。
なお、容量可変バルブ12は、図示しない電動アクチュエータを介してECU(エンジン・コントロール・ユニットの略)により開閉制御および開度制御されるものであり、車両の運転状態に応じて容量可変バルブ12の開度制御が実施される。
【0027】
一方、第2排気スクロール6の外壁には、図3に示すように、第2排気スクロール6に導かれた排気ガスの一部を、タービンホイール1を迂回(バイパス)させて排気下流側(マフラー側)に導くウエストゲート用連通穴13が形成されている。このウエストゲート用連通穴13には、ウエストゲートバルブ14が設けられており、このウエストゲートバルブ14を開くことにより、排気ガスの一部がタービンホイール1を迂回して排気下流側に導かれる。
なお、ウエストゲートバルブ14は、図示しない電動アクチュエータを介してECUにより開閉制御および開度制御されるものであり、車両の運転状態に応じてウエストゲートバルブ14の開度制御が実施される。
【0028】
この実施例のターボチャージャは、上述したように、第2排気出口6aをタービンハウジング2の円弧部Rに設けるもの(第2排気出口6aをタービンホイール1の「排気上流より」に設けるもの)であるため、第1排気出口5aから吹き出された排気ガスと第2排気出口6aから吹き出された排気ガスとが合流する合流部αでは、排気流量が急激に増大する。このため、合流部αにおいて排気ガスによるチョークが懸念される。
【0029】
そこで、この実施例では、合流部αにおけるタービン羽根4の枚数を、その合流部αの排気下流側のタービン羽根4の枚数より少なく設けている。
具体的にこの実施例における複数のタービン羽根4は、図2に示すように、
・タービンホイール1の排気上流部から排気下流部に至るように設けられる通常羽根A(従来技術と同様の羽根)と、
・タービンホイール1における排気下流側のみに設けられる短羽根Bと、
を周方向に交互に組み合わせたものである。
このように、通常羽根Aの各間に短羽根Bを配置することで、短羽根Bの排気上流部位に、タービン羽根4の枚数の少ない箇所が設けられるものである。
【0030】
また、この実施例では、好ましい形態として、短羽根Bにおけるシュラウドエッジの排気上流端Xが、第2排気出口6aにおける排気下流側の開口縁Yより排気下流側に位置するように設けられ、合流部αの空間容積を極力大きく確保するように設けられている。
【0031】
(実施例1の効果1)
この実施例のターボチャージャは、上述したように、第2排気スクロール6の第2排気出口6aを、タービンホイール1の「排気上流より」に設けている。
このため、第2排気スクロール6から排出される排気ガスの持つエネルギーをより多くタービンホイール1に与えることができ、タービン効率を向上させることができる。
【0032】
(実施例1の効果2)
この実施例のターボチャージャは、上述したように、第2排気スクロール6の第2排気出口6aを、タービンハウジング2の円弧部Rに設けたものである。
これにより、第1、第2排気出口5a、6aから吹き出された排気ガスの合流角度を小さくすることができ、排気ガスの衝突による乱れを抑えることができる。その結果、タービンホイール1の内部における排気ガスの乱れを抑えることができ、タービン効率を向上させることができる。
【0033】
(実施例1の効果3)
この実施例のターボチャージャは、上述したように、通常羽根Aと短羽根Bとを組み合わせ、合流部αにおけるタービン羽根4の枚数を、合流部αの排気下流側のタービン羽根4の枚数より少なく設けている。
これにより、合流部αの空間容積を大きくすることができ、合流部αにおいて発生する排気摩擦を低減することができる。このため、排気摩擦により生じる圧力損失を抑えることができ、タービン効率を向上させることができる。
また、合流部αにおける排気摩擦を小さくできることにより、排気摩擦による排気ガスの乱れが抑えられ、タービン効率を向上させることができる。
【0034】
(実施例1の効果4)
合流部αの排気下流側は、合流部αに比較してタービン羽根4の枚数が多くなる。
このため、合流部αから排気下流側へ向かう排気ガスの持つエネルギーを効率よくタービンホイール1に与えることができ、タービン効率を向上させることができる。
また、合流部αから排気下流側へ向かう排気ガスの乱れを、枚数の多いタービン羽根4が整流するため、タービン効率を向上させることができる。
【0035】
[実施例2]
実施例2を図5、図6を参照して説明する。なお、以下の実施例2において上記実施例1と同一符号は、同一機能物を示すものである。
上記実施例1では、通常羽根Aと短羽根Bとを組み合わせることにより、合流部αの空間容積を大きくする例を示した。
これに対し、この実施例2の複数のタービン羽根4は、
・タービンホイール1の排気上流側から排気下流側に沿って設けられる通常羽根Aと、
・この通常羽根Aに比較して排気上流側に羽根高さの低い低羽根部C’が設けられた上流低羽根Cと、
を周方向に交互に組み合わせたものである。
このように、低羽根部C’を設けることで、低羽根部C’の周囲(低羽根部C’の外周部位)に、タービン羽根4の枚数の少ない箇所が設けられるものである。
【0036】
この実施例2に示すように、通常羽根Aと上流低羽根Cとを組み合わせたタービンホイール1を用いても、上記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、この実施例2は、実施例1と同様、上流低羽根Cにおけるシュラウドエッジの排気上流端Xが、第2排気出口6aにおける排気下流側の開口縁Yより排気下流側に位置するように設けられ、合流部αの空間容積を極力大きく確保するように設けられている。
【産業上の利用可能性】
【0037】
上記の実施例では、「通常羽根Aと短羽根B」および「通常羽根Aと上流低羽根C」を周方向に交互に組み合わせる例を示したが、組合比率は交互に限定されるものではなく、適宜変更可能なものである。
【符号の説明】
【0038】
1 タービンホイール
2 タービンハウジング
3 ハブ
4 タービン羽根
5 第1排気スクロール
5a 第1排気出口
6 第2排気スクロール
6a 第2排気出口
α 合流部
A 通常羽根
B 短羽根
C 上流低羽根
C’低羽根部
R 円弧部
X 短羽根または上流低羽根におけるシュラウドエッジの排気上流端
Y 第2排気出口における排気下流側の開口縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転自在に支持されるハブ(3)の周囲に複数のタービン羽根(4)が設けられたタービンホイール(1)と、
このタービンホイール(1)の排気上流端に向けて排気ガスを吹き付ける第1排気出口(5a)を有する第1排気スクロール(5)が設けられるとともに、前記タービンホイール(1)における排気上流端と排気下流端の間に向けて排気ガスを吹き付ける第2排気出口(6a)を有する第2排気スクロール(6)が設けられるタービンハウジング(2)と、
を具備するターボチャージャにおいて、
前記第2排気出口(6a)を、前記タービンホイール(1)における排気上流端と排気下流端の間の排気上流側に設けるとともに、
前記第1排気出口(5a)から吹き出された排気ガスと前記第2排気出口(6a)から吹き出された排気ガスとが合流する合流部(α)におけるタービン羽根(4)の枚数を、その合流部(α)の排気下流側のタービン羽根(4)の枚数より少なく設けることを特徴とするターボチャージャ。
【請求項2】
請求項1に記載のターボチャージャにおいて、
前記タービンハウジング(2)においてシュラウドエッジを覆う壁面は、断面が円弧形状を呈する円弧部(R)を備え、
前記第2排気出口(6a)は、前記円弧部(R)に設けられることを特徴とするターボチャージャ。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のターボチャージャにおいて、
前記複数のタービン羽根(4)は、
前記タービンホイール(1)の排気上流部から排気下流部に至る通常羽根(A)と、
前記タービンホイール(1)の排気下流側のみに設けられる短羽根(B)とを組み合わせたものであり、
前記短羽根(B)の排気上流部位に、前記タービン羽根(4)の枚数の少ない箇所が設けられることを特徴とするターボチャージャ。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のターボチャージャにおいて、
前記複数のタービン羽根(4)は、
前記タービンホイール(1)の排気上流部から排気下流部に至る通常羽根(A)と、
この通常羽根(A)に比較して排気上流側に羽根高さの低い低羽根部(C’)が設けられた上流低羽根(C)とを組み合わせたものであり、
前記低羽根部(C’)の周囲に、前記タービン羽根(4)の枚数の少ない箇所が設けられることを特徴とするターボチャージャ。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載のターボチャージャにおいて、
前記短羽根(B)または前記上流低羽根(C)におけるシュラウドエッジの排気上流端(X)は、前記第2排気出口(6a)における排気下流側の開口縁(Y)より排気下流側に設けられることを特徴とするターボチャージャ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−215073(P2012−215073A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78792(P2011−78792)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】