説明

チエノ[2,3−D]ピリミジンのメチレンアミン、並びに、アデノシンA2a受容体拮抗薬としてのそれらの使用

本発明は、式(A)の新規チエノ[2,3−d]ピリミジン、並びにその治療的及び予防的使用に関し、式中、R1及びR2は明細書に定義される。治療される及び/又は予防される疾患としては、パーキンソン病が挙げられる。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年10月13日に出願された米国仮出願第61/104,781号の出願の利益を主張するものである。前述の関連特許出願の開示全体は、全ての目的のために参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、新規アリルインデノピリミジン並びにその治療的及び予防的使用に関する。治療される及び/又は予防される疾患としては、アデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する神経変性及び運動性疾患が挙げられる。
【背景技術】
【0003】
アデノシンA2a受容体のアデノシンは、体内の全ての代謝的に活性な細胞により産生されるプリンヌクレオチドである。アデノシンはその効果を4種のサブタイプの細胞表面受容体(A1、A2a、A2b及びA3)を介して発揮し、これらは、Gタンパク質結合受容体スーパーファミリーに属する(Stiles,G.L.Journal of Biological Chemistry,1992,267,6451)。A1及びA3は抑制性Gタンパク質に結合し、一方、A2a及びA2bは刺激性Gタンパク質に結合する。A2a受容体は、主に脳の、ニューロン及びグリア細胞の両方で見られる(線条体及び側坐核で最も高濃度であり、嗅結節、視床下部、及び海馬等の領域で中〜高濃度である)(Rosin,D.L.;Robeva,A.;Woodard,R.L.;Guyenet,P.G.;Linden,J.Journal of Comparative Neurology,1998,401,163)。
【0004】
末梢組織では、A2a受容体は、血小板、好中球、血管平滑筋、及び内種皮に見られる(Gessi,S.;Varani,K.;Merighi,S.;Ongini,E.;Bores,P.A.British Journal of Pharmacology,2000,129,2)。線条体は、特に黒質(substantial nigra)で生じるドーパミン作動性ニューロンからの神経支配を通じて、運動活性を制御するための主な脳領域である。線条体は、パーキンソン病(PD)患者におけるドーパミン作動性ニューロン変性の主な標的である。線条体内では、A2a受容体はドーパミンD2受容体と共存し、これは脳内のアデノシン及びドーパミンシグナル伝達の統合に重要な部位であることを示唆する(Fink,J.S.;Weaver,D.Ri;Rivkees,S.A.;Peterfreund,R.A.;Pollack,A.E.;Adler,E.M.;Reppert,S.M.Brain Research Molecular Brain Research,1992,14,186)。
【0005】
神経化学的研究により、A2a受容体の活性化はその受容体に対するD2作用物質の結合親和性を低下させることが示れている。このD2RとA2aRの受容体同士の相互作用は、ラットの線条体内膜(instriatal membrane)標本(Ferre,S.;con Euler,G.;Johansson,B.;Fredholm,B.B.;Fuxe,K.Proceedings of the National Academy of Sciences I of the United States of America,1991,88,7238)、並びに、A2aR及びD2RのcDNAを導入後の線維芽細胞の細胞株(Salim,H.;Ferre,S.;Dalal,A.;Peterfreund,R.A.;Fuxe,K.;Vincent,J.D.;Lledo,P.M.Journal of Neurochemistry,2000,74,432)において示されている。In vivoでは、A2a拮抗物質を用いたA2a受容体を薬理学的に妨害すると、マウス、ラット及びサルなどの様々な種でドーパミン作動性神経毒MPTP(1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン)誘導性PC)に対して有益な効果を生じる(Ikeda,K.;Kurokawa,M.;Aoyana,S.;Kuwana,Y.Journal of Neurochemistry,2002,80,262)。
【0006】
更に、A2aの機能を遺伝的に遮断したA2aノックアウトマウスは、神経毒MPTPに曝露したとき運動不全及び神経科学的変化に対して感度が低いことが分かっている(Chen,J.F.;Xu,K.;I Petzer,J.P.;Steal,R.;Xu,Y.H.;Beilstein,M.;Sonsalla,P.K.;Castagnoli,K.;Castagnoli,N.,Jr.;Schwarsschild,M.A.Journal of Neuroscience,2001,1 21,RC1 43)。
【0007】
ヒトでは、アデノシン受容体拮抗物質テオフィリンは、PD患者において有益な効果をもたらすことが分かっている(Mally,J.;Stone,T.W.Journal of the Neurological Sciences,1995,132,129)。一貫して、最近の疫学研究は、カフェインを大量に消費することにより、ヒトがPDを発症しにくくなることを示している(Ascherio,A.;Zhang,S.M.;Hernan,M.A.;Kawachi,I.;Colditz,G.A.;Speizer,F.E.;Willett,W.C.Annals of Neurology,2001,50,56)。要約すると、アデノシンA2a受容体遮断剤は、新しい部類の抗パーキンソン病薬を提供できる(Impagnatiello,F.;Bastia,E.;Ongini,E.;Monopoli,A.Emerging Therapeutic Targets,2000,4,635)。
【0008】
2A受容体の拮抗物質は、潜在的に嗜癖の治療に有用な療法である。主な依存性薬物(アヘン、コカイン、エタノール等)は、直接的に又は間接的に、特に側坐核に見られるニューロンのドーパミンシグナル伝達を調節し、側坐核は高濃度のA2Aアデノシン受容体を含有する。依存症はアデノシン信号伝達経路により増大することが示されており、またA2A受容体拮抗物質が依存性物質への欲求を低減することが示されている(「The Critical Role of Adenosine A2A Receptors and Gi βγ Subunits in Alcoholism and Addiction:From Cell Biology to Behavior」、by Ivan Diamond及びLina Yao(The Cell Biology of Addiction,2006,pp 291〜316)及び「Adaptations in Adenosine Signaling in Drug Dependence:Therapeutic Implications」、by Stephen P.Hack及びMacdonald J.Christie,Critical Review in Neurobiology,Vol.15,235〜274(2003))。Alcoholism:Clinical and Experimental Research(2007),31(8),1302〜1307も参照されたい。
【0009】
2A受容体拮抗物質を用いて、注意欠陥多動性障害(ADHD)を治療することができ、これはカフェイン(非選択的アデノシン拮抗物質)はADHDの治療に有用であり得、ドーパミンとアデノシンニューロンとの間には多くの相互作用が存在するためである。Clinical Genetics(2000)、58(1)、31〜40頁、及び本明細書中の参考文献。
【0010】
2A受容体の拮抗物質は、潜在的に鬱病の治療に有用な療法である。A2A拮抗物質は、強制水泳及び尾懸垂試験を含む種々の鬱病モデルにおいて活動を誘発することが知られている。陽性応答は、ドーパミン作動性伝達により媒介され、運動刺激剤作用ではなく、逃避指向行動(escape-directed behavior)の延長により引き起こされる。Neurology(2003年)、61巻(suppl 6)、S82〜S87。
【0011】
2A受容体の拮抗物質は、潜在的に不安症の治療に有用な療法である。A2A拮抗物質は、インビボで情動/不安反応を予防することが示されている。
【0012】
Neurobiology of Disease(2007年)、28(2)、197〜205頁。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、式A
【0014】
【化1】

式中、
1は、シクロプロピル、ベンゾ[1,3]ジオキソリルであり、又は、R1はフェニルであり、ここで上記フェニルは、F、Cl、Br及びOCH3からなる群から独立して選択される最大3個の置換基で、又は、OH、OCH2CF3、OC(1〜4)アルキル、C(1〜4)アルキル、CHF2、OCF3、CF3及びCNからなる群から選択される1個の置換基で、所望により置換され、あるいは、R1は、−OH、OC(1〜4)アルキル、CF3、OCF3、Cl、Br、−CN、F、CHF2及びC(1〜4)アルキルからなる群から選択される1個の置換基で所望により置換されるヘテロアリールであり、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ヘテロアリール、アダマンチル又はフェニルであり、上記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって
【0015】
【化2】

からなる群から選択される複素環を形成してもよく、
ここで上記
【0016】
【化3】

は、Ra、Rc、オキソ、フェニル又はCH2OC(1〜4)アルキルで所望により置換され、
式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、式A
【0018】
【化4】

式中、
1は、シクロプロピル、ベンゾ[1,3]ジオキソリルであり、又は、R1はフェニルであり、ここで上記フェニルは、F、Cl、Br及びOCH3からなる群から独立して選択される最大3個の置換基で、又は、OH、OCH2CF3、OC(1〜4)アルキル、C(1〜4)アルキル、CHF2、OCF3、CF3及びCNからなる群から選択される1個の置換基で、所望により置換され、あるいは、R1は、−OH、OC(1〜4)アルキル、CF3、OCF3、Cl、Br、−CN、F、CHF2及びC(1〜4)アルキルからなる群から選択される1個の置換基で所望により置換されるヘテロアリールであり、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ヘテロアリール、アダマンチル又はフェニルであり、上記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって
【0019】
【化5】

からなる群から選択される複素環を形成してもよく、
ここで上記
【0020】
【化6】

は、Ra、Rc、オキソ、フェニル又はCH2OC(1〜4)アルキルで所望により置換され、
式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0021】
本発明の別の実施形態は、式中、
1は、シクロプロピル、フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルであり、ここで上記フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル又はフェニルは、OH、OC(1〜4)アルキル、Cl、Br、−CN、F、CHF2、OCF3、C(1〜4)アルキル又はシクロプロピルで所望により置換され、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ヘテロアリール、アダマンチル又はフェニルであり、上記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって
【0022】
【化7】

からなる群から選択される複素環を形成してもよく、
ここで上記
【0023】
【化8】

は、Ra、Rc、オキソ、フェニル又はCH2OC(1〜4)アルキルで所望により置換され、
式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0024】
本発明の別の実施形態は、式中、
1は、シクロプロピル、フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルであり、ここで上記フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル又はフェニルは、OH、OC(1〜4)アルキル、Cl、Br、−CN、F、CHF2、OCF3、C(1〜4)アルキル又はシクロプロピルで所望により置換され、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ピリジル、アダマンチル又はフェニルであり、上記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【0025】
【化9】

式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0026】
本発明の別の実施形態は、式中、
1は、シクロプロピル、フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルであり、ここで上記フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルは、OH、OCH3、Cl、Br、−CN、F、CHF2、OCF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、C(CH33又はシクロプロピルで所望により置換され、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、C(1〜4)アルキル、−CH2CH2OCH3、シクロプロピル、アダマンチル又はシクロヘキシルであり、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【0027】
【化10】

式中、nは1又は2である、
化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0028】
本発明の別の実施形態は、式中、
1は、シクロプロピル;Cl、Br、シクロプロピル、CH3、CH2CH3、CHF2又はCH(CH32で所望により置換されるフリル;CH3で所望により置換されるチアゾリル;C(CH33又は−CNで所望により置換されるチオフェニル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;−CN又はClで置換されるピリジル;ベンゾ[1,3]ジオキソリル;CH3で所望により置換されるピロリル;ベンゾフラニル;Fで所望により置換されるフルオロフェニル;あるいは、CN、Cl、OCH3、CON(CH32、CH(CH32又はOHで置換されるフェニルであり、
1は、H、−CH3又は−CH2CH3であり、
2は、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2OCH3、シクロプロピル、アダマンチル又はシクロヘキシルであり、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【0029】
【化11】

式中、nは1又は2である、
化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0030】
本発明の別の実施形態は、
【0031】
【化12】

【0032】
【化13】

【0033】
【化14】

【0034】
【化15】

【0035】
【化16】

【0036】
【化17】

【0037】
【化18】

【0038】
【化19】

【0039】
【化20】

【0040】
【化21】

【0041】
【化22】

【0042】
【化23】

【0043】
【化24】

【0044】
【化25】

【0045】
【化26】

【0046】
【化27】

【0047】
【化28】

【0048】
【化29】

からなる群から選択される化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩を含む。
【0049】
本発明は更に、アデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する症状を有する被験体を治療する方法であって、被験体に治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0050】
この発明は、更に、被験体におけるアデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を予防する方法であって、被験体においてアデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を引き起こすことが予期される事象の前又は後に、被験体に予防的に有効な用量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0051】
式Aの化合物は、単離し、遊離塩基として用いることができる。それらはまた、単離し、製薬上許容できる塩類として用いることもできる。
【0052】
このような塩類の例としては、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、塩化水素酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アジピン酸塩、安息香酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ヒドロエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩(palmoic)、2ナフタレンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキサンスルファミン酸塩、及び糖酸塩が挙げられる。
【0053】
本発明はまた、式Aの化合物と、製薬上許容できる担体と、を含む医薬組成物を提供する。
【0054】
製薬上許容できる担体は当業者に周知であり、約0.01〜約0.1M、好ましくは0.05Mのリン酸塩バイヤー(buyer)又は0.8%の生理食塩水が挙げられるが、これらに限定されない。このような製薬上許容できる担体は、水性、又は非水性溶液、懸濁液、及びエマルションであってもよい。非水性溶媒の例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、及びオレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルである。水性担体としては、水、エタノール、アルコール性/水性溶液、グリセロール、エマルション、又は生理食塩水及び緩衝媒質を含む懸濁液が挙げられる。経口担体は、エリキシル剤、シロップ剤、カプセル、錠剤等であってもよい。典型的な固体担体は、ラクトース、デンプン、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、マンニトール等のような不活性物質である。非経口担体としては、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、デキストロース及び塩化ナトリウム、乳酸化リンゲル及び固定油が挙げられる。静脈内担体としては、流体及び栄養素補充液、リンゲルデキストロースに基づくもののような電解質補充液等が挙げられる。
【0055】
防腐剤、及び抗微生物剤、抗酸化剤、キレート化剤、不活性ガスなどの他の添加剤を添加してもよい。必要に応じて全ての担体を、当該技術分野では既知の従来の方法を用いて崩壊剤、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤などと混合することができる。
【0056】
本発明は更に、アデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する症状を有する被験体を治療する方法であって、被験体に治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む方法を提供する。
【0057】
1つの実施形態では、疾患は神経変性又は運動性疾患である。即時型医薬組成物により治療可能な疾患の例としては、制限するわけではないが、パーキンソン病、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、アルツハイマー病、及び老年性認知症が挙げられる。
【0058】
1つの好ましい実施形態では、疾患はパーキンソン病である。
【0059】
本明細書で使用するとき、用語「被験体」としては、制限するわけではないが、アデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を有する任意の動物又は人工的に改変された動物が挙げられる。好ましい一実施形態では、患者はヒトである。
【0060】
即時型医薬組成物の投与は、当業者に既知の種々の方法のいずれかを用いて効果を及ぼす又は行うことができる。式Aの化合物は、例えば、静脈内に、筋肉内に、経口で、及び皮下に投与することができる。好ましい実施形態では、即時型医薬組成物は経口で投与される。更に、投与は、好適な期間にわたって、被験体に複数回投与することを含んでもよい。このような投与計画は、日常的な方法に従って決定することができる。
【0061】
ここで用いる医薬組成物の「治療上有効な用量」とは、疾患の進行を停止、逆転、又は低減するうえで充分な量である。医薬組成物の「予防上有効な用量」とは、疾患を防止、すなわち疾患の発症を防止、改善、及び/又は遅延させるうえで充分な量である。本発明の医薬組成物の治療上及び予防上有効な用量を決定するための方法は、当該技術分野では既知である。医薬組成物を例えばヒトに投与するための有効な用量は、動物実験の結果から数学的に求めることができる。
【0062】
1つの実施形態では、治療的に及び/又は予防的に有効な用量は、約0.001mg/体重kg〜約200mg/体重kgの式Aの化合物を送達するのに十分な用量である。別の実施形態では、治療的に及び/又は予防的に有効な用量は、約0.05mg/体重kg〜約50mg/体重kgを送達するのに十分な用量である。より具体的には、1つの実施形態では、経口用量は、毎日約0.05mg/kg〜約100mg/kgの範囲である。別の実施形態では、経口用量は、毎日約0.05mg/kg〜約50mg/kgの範囲であり、更なる実施形態では、毎日約0.05mg/kg〜約20mg/kgの範囲である。更に別の実施形態では、注入用量は、約数分間〜約数日間の範囲の期間にわたって医薬担体と混合された、阻害物質約1.0μg/kg/分〜約10mg/kg/分の範囲である。更なる実施形態では、局所投与の場合、即時型化合物は、約0.001〜約0.1の薬物/担体比で、医薬担体と組み合わせてもよい。
【0063】
本発明はまた、治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む、哺乳類の嗜癖を治療する方法を提供する。
【0064】
本発明はまた、治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む、哺乳類のADHDを治療する方法を提供する。
【0065】
本発明はまた、治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む、哺乳類の鬱病を治療する方法を提供する。
【0066】
本発明はまた、治療的に有効な用量の式Aの化合物を投与することを含む、哺乳類の不安症を治療する方法を提供する。
【0067】
定義:
「Ca〜b」なる用語(a及びbは、炭素原子の指定された数を示す整数である)は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ又はシクロアルキルラジカルを指すか、又はアルキルがa〜b個の炭素原子を包括的に有する接頭語根として示されるラジカルのアルキル部分を指す。例えば、C1〜4は1、2、3又は4個の炭素原子を有するラジカルを表わす。
【0068】
用語「アダマンチル」は、以下のラジカル
【0069】
【化30】

を指す。
【0070】
用語「アルキル」は、単独又は置換基の部分としてのいずれかで使用され、飽和した分枝鎖又は直鎖の一価炭化水素ラジカルを指し、ここでこのラジカルは1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより得られる。特に示さない限り(例えば、「末端炭素原子」などの限定表現の使用により)、可変置換基は任意の炭素鎖原子上に位置してもよい。典型的なアルキルラジカルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等が挙げられるが、これらに限定されない。例としては、C1〜8アルキル、C1〜6アルキル及びC1〜4アルキル基が挙げられる。
【0071】
用語「ベンゾ[1,3]ジオキソリル」は、以下のラジカル
【0072】
【化31】

を指す。
【0073】
用語「ヘテロアリール」は、複素芳香環系の環炭素原子から1個の水素原子を除去することにより得られるラジカルを指す。典型的なヘテロアリールラジカルとしては、フリル、ピロリル、オキサゾリル、チオフェニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタルジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル及びこれらに類するものが挙げられる。
【0074】
用語「ヘテロシクリル」は、飽和又は部分飽和複素芳香環系の環炭素若しくは環窒素原子から1個の水素原子を除去することにより得られるラジカルを指す。典型的なヘテロシクリルラジカルとしては、モルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル及びこれらに類するものが挙げられる。
【0075】
用語「オキソ」は、C−H結合がどちらも同一の酸素への結合により置換されたメチレン基に対して利用可能な置換基を指す。例えば、アセトンは、オキソ置換プロパンである。
【0076】
略語:
本明細書において、及び、本出願を通して、以下の略語が使用され得る。
【0077】
【表1】

【0078】
本発明は、その範囲内に本発明の化合物のプロドラッグを含む。通常、このようなプロドラッグは、化合物の機能的誘導体であり、必要とされる化合物にin vivoで容易に変換される。それゆえに、本発明の治療方法では、用語「投与する」は、本明細書で開示されている化合物と共に、又は、本明細書で開示されてはいないものの患者への投与後にin vivoで本明細書の化合物に変換する化合物と共に記載されている種々の治療を包含するものとする。好適なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に関する従来の手順は、例えば、「Design of Prodrugs」(Ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985)に記載されている。
【0079】
本発明による化合物が少なくとも1個のキラル中心を有する場合、化合物はしたがって鏡像異性体として存在し得る。化合物が2個以上のキラル中心を有する場合、化合物は追加的にジアステレオマーとして存在し得る。このような異性体及びこれらの混合物は全て本発明の範囲内に包含されているものと理解される。
【0080】
本発明による化合物の調製プロセスが立体異性体の混合物を生じる場合、これらの異性体は、分取クロマトグラフィーなどの従来技術により分離することができる。化合物はラセミ形態で調製してもよく、あるいは、個々の鏡像異性体は鏡像特性的合成又は解像度のいずれかにより調製してもよい。例えば、化合物は、(−)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−L−酒石酸のような光学活性酸での塩形成、これに続く分別結晶及び遊離塩基の再生によりジアステレオマー対を形成するなどの標準的方法によりこれらの構成成分の鏡像異性体に分割してもよい。化合物はまた、ジアステレオマーエステル又はアミドの形成、これに続くクロマトグラフ分離及びキラル補助剤の除去により分割してもよい。あるいは、化合物は、キラルHPLCカラムを用いて分割してもよい。
【0081】
本発明の化合物の任意の調製プロセス中、関与する分子のいずれかにおける感受性又は反応性基を保護することが必要であり得る及び/望ましいものであり得る。このことは、Protective Groups in Organic Chemistry,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973;及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,1991に記載のものなどの従来の保護基を用いることにより達成され得る。保護基は、当該技術分野で既知の方法を使用して便宜的後工程で除去することができる。
【0082】
一般スキーム:
式Aの化合物は、当業者に既知の方法により調製することができる。以下の反応スキームは、本発明の代表的な実施例であるということのみを意味し、本発明の限定であることは全く意味しない。
【0083】
手順
【0084】
【化32】

【0085】
スキーム1は、式Aの化合物を導く合成経路(経路1及び2)を示す。2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリルIで出発し、塩基条件下でR1−CN(式中、R1は式Aにおいて定義した通りである)と縮合させて、アミノピリミジンIIを得る。経路1に従うと、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下でアミノピリミジンIIをジ−t−ブチルジカーボネート[(Boc)2O]と反応させて、対応する保護されたアミンIIIを得る。1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)を用い、メチルチオフェンIIIをラジカル臭素化し、その後、トリフルオロ酢酸(TFA)を用いて脱保護化して、臭化物IVを得ることができる。A12NH(式中、A1及びA2は、式Aにおいて定義した通りである)を用い、臭化物を置換して、式Aの化合物を得る。あるいは、経路2に従い、アミノピリジンIIを二酸化セレン(SeO2)と反応させて、対応するアルデヒドVを得、次にこれをA12NH(式中、A1及びA2は、式Aにおいて定義した通りである)を用いて還元的アミン化して、式Aの化合物を得ることができる。
【0086】
【化33】

【0087】
スキーム2は、式Aの化合物(式中、R1=5−クロロ−フラン−2−イルである)を導く合成経路(経路1及び2)を示す。スキーム1に概略を示しているように2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリルIを2−フロニトリルと縮合することから得られるアミノピリミジンVIで出発し、経路1に従い、N−クロロコハク酸イミド(NCS)と反応させて、クロロフランVIIを得る。DMAPの存在下でクロロフランVIIを(Boc)2Oと反応させて、対応する保護されたアミンVIIIを得る。化合物VIIIをスキーム1に記載したのと同様に臭素化し、脱保護化し、アルキル化して、式Aの化合物(式中、R1=5−クロロ−フラン−2−イルである)を得る。あるいは、経路2に従い、アミノピリミジンVIを二酸化セレン(SeO2)と反応させて、対応するアルデヒドIXを得、次にこれをNCSと反応させて、塩化物Xを得ることができ、次にこれをA12NHを用いてスキーム1に記載のように還元的アミン化して、式Aの化合物(式中、R1=5−クロロ−フラン−2−イルである)を得ることができる。
【0088】
【化34】

【0089】
スキーム3は式R1−CNの化合物(式中、R1はC(1〜4)アルキル置換フランである)への合成経路を示す。スキーム3はまた、どのようにして任意のR1−CO2CH3をR1−CNに転換することができるかを表す。パラジウム触媒の存在下でブロモフランXIをアルキル亜鉛試薬と反応させて、XIIを得ることができる。エステルXII(又は任意のR1−CO2CH3)を水酸化アンモニウムと反応させて、対応するアミドXIIIを得る。ピリジン中のPOCl3を用いてアミドの脱水を達成して、所望の複素環式ニトリルR1−CNを得る。
【0090】
【化35】

【0091】
スキーム4は、式Aの化合物を導く合成経路(経路1及び2)を示す。2−アミノ−3−シアノチオフェンXIVで出発し、矢印で示される経路1に従って、塩基条件下でR1−CN(式中、R1は式Aにおいて定義した通りである)と縮合させることによりアミノピリミジンXVを得る。次にアミノピリミジンXVをN−ブロモスクシンイミド(NBS)と反応させ、これによりブロモチオフェンXVIを得る。経路1に従うと、ビニルボロン酸ジブチルエステルとパラジウム触媒下でカップリングさせ、対応するビニル付加物XVIIを得る。AD−mixを用いてXVII内に存在するオレフィンをジヒドロキシル化して、ジオールXVIIIを得ることができ、これを次に過ヨウ素酸を用いて酸化して、アルデヒドXIXを得る。次に、A12NHを用い、スキーム1に概略を示しているように、アルデヒドXIXを還元アミノ化して、式Aの化合物を得ることができる。あるいは、経路2に従い、ブロモチオフェンXVIをパラジウム触媒下でアミノメチルカリウムトリフルオロ臭化物と反応させて、式Aの化合物を得ることができる。
【0092】
【化36】

【0093】
スキーム5は、式Aの化合物に導く合成経路を示す。2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリル(I)で出発し、酸の存在下でチオシアン酸メチルと反応させて、アミノピリミジンXXを形成させる。アミノピリジンXXを二酸化セレン(SeO2)と反応させて、対応するアルデヒドXXIを得、次にこれをA12NH(式中、A1及びA2は、式Aにおいて定義した通りである)を用いて還元的アミン化して、化合物XXIIを得ることができる。DMAPの存在下でアミノピリミジンXXIIを(Boc)2Oと反応させて、対応する保護されたアミンXXIIIを得る。パラジウム触媒下でのチオメチルエーテル官能基のクロスカップリングを、チオフェン−2−カルボン酸銅(I)(CuTC)の存在下で種々のボロン酸R1−B(OH)2(式中、R1は、式Aにおいて定義した通りである)を用いて達成して、対応する置換されたピリミジンXXIVを得ることができる。最後に、TFAを用いて脱保護し、式Aの化合物を得る。
【実施例】
【0094】
実施例1:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例1:工程a
2−フラン−2−イル−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0095】
【化37】

【0096】
固体カリウム−t−ブトキシド(325mg、2.9mmol)を2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリル(2.0g、14.5mmol)及び2−フロニトリル(1.3g、14.5mmol)のジオキサン溶液(7mL)に添加した。得られた混合物を130℃にて10分にわたって加熱した。暗色スラリーを室温に冷却し、THFで希釈し、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーを介して物質を精製して、1.6gの標題化合物を得た。
【0097】
実施例1:工程b
2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0098】
【化38】

【0099】
固体NCS(916mg、6.9mmol)を2−フラン−2−イル−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(1.4g、6.2mmol)のDMF溶液(25mL)に添加し、混合物を50℃に加熱した。16時間後、混合物を室温に冷却し、水で希釈した。沈殿した固体を濾過し、減圧下で乾燥させて、1.2gの標題化合物を得、これを更なる精製なしで使用した。
【0100】
実施例1:工程c
[2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル
【0101】
【化39】

【0102】
固体DMAP(29mg、0.2mmol)を(Boc)2O(1.3g、5.9mmol)及び2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(630mg、2.4mmol)のTHF溶液(12mL)に添加した。6時間後、混合物をEtOAcで希釈し、有機層を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを介して精製して、928mgの標題化合物を得た。
【0103】
実施例1:工程d
[6−ブロモメチル−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル
【0104】
【化40】

【0105】
固体過酸化ベンゾイル(34mg、0.1mmol)をDBDMH(314mg、1.1mmol)及び[2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル(928mg、2.0mmol)のベンゼン溶液(10mL)に添加し、得られた混合物を加熱して還流させた。14時間後、混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、有機層を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを介して精製して、651mgの標題化合物を得た。
【0106】
実施例1:工程e
6−ブロモメチル−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0107】
【化41】

【0108】
未希釈のTFA(2mL)を[6−ブロモメチル−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル(651mg)のCH2Cl2溶液(8mL)に添加した。4時間後、飽和水性NaHCO3を添加し、水相をEtOAcで抽出した。組み合わせた有機物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、369mgの標題化合物を得、これを更なる精製なしに使用した。
【0109】
実施例1:工程f
2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0110】
【化42】

【0111】
固体3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩(34mg、0.22mmol)をジイソプロピルエチルアミン(0.10mL、0.56mmol)及び6−ブロモメチル−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(50mg、0.14mmol)のTHF溶液(1mL)に添加し、混合物を40℃に加熱した。2時間後、混合物をEtOAcで希釈し、次に水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを介して精製して、31mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.23(d,J=3.4Hz,1 H),6.99(s,1 H),6.34(d,J=3.4Hz,1 H),5.31(br.s.,2 H),3.86(s,2 H),2.75(t,J=11.1Hz,2 H),2.57(t,J=5.1Hz,2 H),1.73〜1.99ppm(m,4 H);MS m/e 385(M+H)。
【0112】
実施例2:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(4−トリフルオロメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0113】
【化43】

【0114】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに4−トリフルオロメチル−ピペリジン塩酸塩を用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.23(d,J=3.4Hz,1 H),6.96(s,1 H),6.34(d,J=3.4Hz,1 H),5.28(s,2 H),3.75(s,2 H),3.02〜3.10(m,2 H),1.98〜2.11(m,3 H),1.80〜1.91(m,2 H),1.61〜1.75ppm(m,2 H);MS m/e 417(M+H)。
【0115】
実施例3:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−シクロプロピルアミノメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0116】
【化44】

【0117】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりにシクロプロピルアミンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.17〜7.24(m,1 H),6.97(s,1 H),6.33(d,J=3.4Hz,1 H),5.31(br.s.,2 H),4.09(s,2 H),2.17〜2.30(m,1 H),1.58(br.s.,1 H),0.37〜0.54ppm(m,4 H);MS m/e 321(M+H)。
【0118】
実施例4:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0119】
【化45】

【0120】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに(S)−3−フルオロ−ピロリジン塩酸塩を用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.22(d,J=3.4Hz,1 H),6.98(s,1 H),6.33(d,J=3.4Hz,1 H),5.33(br.s.,2 H),5.04〜5.16(m,1 H),3.93(s,2 H),2.82〜2.99(m,3 H),2.57〜2.69(m,1 H),1.99〜2.31ppm(m,2 H);MS m/e 353(M+H)。
【0121】
実施例5:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0122】
【化46】

【0123】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりにモルホリンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.23(d,J=3.8Hz,1 H),6.97(s,1 H),6.34(d,J=3.8Hz,1 H),5.39(br.s.,2 H),3.68〜3.80(m,6 H),2.46〜2.61ppm(m,4 H);MS m/e 351(M+H)。
【0124】
実施例6:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0125】
【化47】

【0126】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに3,3−ジフルオロ−ピロリジン塩酸塩を用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.22〜7.26(m,1 H),7.00(s,1 H),6.34(d,J=3.4Hz,1 H),5.41(br.s.,2 H),3.90(s,2 H),3.01(t,J=13.2Hz,2 H),2.86(t,J=7.0Hz,2 H),2.33ppm(tt,J=14.4,7.1Hz,2 H);MS m/e 371(M+H)。
【0127】
実施例7:2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例7:工程a
5−ブロモ−フラン−2−カルボニトリル
【0128】
【化48】

【0129】
未希釈のPOCl3(0.69mL、7.4mmol)を5−ブロモ−フラン−2−カルボン酸アミド(1.0g、5.3mmol)のピリジン溶液(13mL)に添加した。2時間後、混合物を0℃に冷却し、濃水性HClでpH 4.5にした。水性混合物をEt2Oで抽出し、組み合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、更なる精製なしで使用して、900mgの標題化合物を得た。
【0130】
実施例7:工程b
2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0131】
【化49】

【0132】
それぞれ、2−フロニトリル及び3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに5−ブロモ−フラン−2−カルボニトリル及びモルホリンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.20(d,J=3.4Hz,1 H),6.97(s,1 H),6.48(d,J=3.4Hz,1 H),5.40(br.s.,2 H),3.61〜3.86(m,6 H),2.40〜2.65ppm(m,4 H);MS m/e 396(M+H)。
【0133】
実施例8:2−(5−エチル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0134】
【化50】

【0135】
Et2Zn(0.6mL、0.60mmol)の1MのTHF溶液をPd(dppf)Cl2(10mg、0.01mmol)及び2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(60mg、0.15mmol)の1MのTHF溶液(1.5mL)に添加し、混合物を還流させた。4時間後、混合物を冷却し、EtOAc及び水で注意深く希釈した。水相をEtOAcで抽出し、組み合わせた有機物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、33mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.19(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.17(d,J=3.4Hz,1 H),5.32(s,2 H),3.68〜3.77(m,6 H),2.81(q,J=7.5Hz,2 H),2.44〜2.58(m,4 H),1.25〜1.34ppm(m,3 H);MS m/e 345(M+H)。
【0136】
実施例9:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例9:工程a
2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0137】
【化51】

【0138】
それぞれ、2−フロニトリル及び2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリルの代わりに4−メチル−チアゾール−2−カルボニトリル及び2−アミノ−3−シアノチオフェンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。
【0139】
実施例9:工程b
6−ブロモ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0140】
【化52】

【0141】
実施例9:工程c
2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−6−ビニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0142】
【化53】

【0143】
未希釈のビニルボロン酸ジブチルエステル(1.0mL、4.7mmol)を6−ブロモ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(775mg、2.4mmol)、Pd(dppf)Cl2(196mg、0.2mmol)及びK2CO3(650mg、4.7mmol)のジオキサン(20mL)/水(5mL)溶液に添加し、混合物を80℃に加熱した。3時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈した。有機相を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、460mgの標題化合物を得た。
【0144】
実施例9:工程d
1−[4−アミノ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−エタン−1,2−ジオール
【0145】
【化54】

【0146】
固体MeSO2NH2(162mg、1.7mmol)をAD mix−α(2.4g)のt−BuOH(8mL)/水(8mL)溶液に添加した。15分後、得られた混合物を2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−6−ビニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(460mg、1.7mmol)のアセトン懸濁液(8mL)に添加し、混合物を激しく撹拌した。18時間後、亜硫酸ナトリウム(2.5g)を添加し、混合物を更に30分にわたって撹拌した。混合物をEtOAcで抽出し、組み合わせた抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、350mgの標題化合物を得、これを更なる精製なしに使用した。
【0147】
実施例9:工程e
4−アミノ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0148】
【化55】

【0149】
固体HIO4(775mg、3.4mmol)を1−[4−アミノ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−エタン−1,2−ジオール(350mg、1.1mmol)のTHF溶液(20mL)に添加した。2時間後、飽和水性NaHCO3を添加し、水相をEtOAcで抽出した。組み合わせた抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、113mgの標題化合物を得た。
【0150】
実施例9:工程f
6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0151】
【化56】

【0152】
固体NaBH(OAc)3(45mg、0.21mmol)を4−アミノ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(40mg、0.14mmol)及びシス−2,6−ジメチル−ピペリジン(58μL、0.43mmol)のTHF溶液(2mL)に添加し、混合物を45℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、飽和水性NaHCO3、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、15mgの標題化合物を得た。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=7.29(s,1 H),7.13(s,1 H),6.87(br.s.,2 H),3.96(s,2 H),2.43(br.s.,2 H),2.34(s,3 H),1.38〜1.58(m,2 H),1.10〜1.23(m,4 H),1.02ppm(d,J=6.4Hz,6 H);MS m/e 374(M+H)。
【0153】
実施例10:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0154】
【化57】

【0155】
それぞれ、Et2Zn及び2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンの代わりにi−PrZnBr及び2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンを用いて実施例8に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.17(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.14(d,J=3.0Hz,1 H),5.34(br.s.,2 H),4.13(s,2 H),3.12(quin,J=6.9Hz,1 H),2.57(br.s.,2 H),1.51〜1.80(m,6 H),1.32(d,J=6.8Hz,6 H),1.20ppm(d,J=6.0Hz,6 H);MS m/e 385(M+H)。
【0156】
実施例11:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(5−エチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0157】
【化58】

【0158】
2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンの代わりに2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンを用いて実施例8に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.18(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.16(d,J=3.4Hz,1 H),5.34(br.s.,2 H),4.13(s,2 H),2.81(q,J=7.4Hz,2 H),2.57(br.s.,2 H),1.78(br.s.,4 H),1.51〜1.70(m,2 H),1.23〜1.35(m,3 H),1.21ppm(d,J=6.0Hz,6 H);MS m/e 371(M+H)。
【0159】
実施例12:2−(5−シクロプロピル−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0160】
【化59】

【0161】
固体シクロプロピルボロン酸(31mg、0.36mmol)を2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(60mg、0.14mmol)、Pd(OAc)2(2mg、0.01mmol)、P(Cy)3(5mg、0.02mmol)及びK3PO4(104mg、0.49mmol)のトルエン(1mL)/水(0.05mL)懸濁液に添加し、混合物を100℃に加熱した。4時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、30mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.15(d,J=3.4Hz,1 H),6.87〜6.99(m,1 H),6.03(d,J=3.0Hz,1 H),5.27(s,2 H),4.12(s,2 H),2.56(br.s.,2 H),2.00〜2.11(m,1 H),1.58〜1.71(m,2 H),1.23〜1.41(m,4 H),1.21(s,3 H),1.19(s,3 H),0.89〜0.99(m,2 H),0.79〜0.88ppm(m,2 H);MS m/e 383(M+H)。
【0162】
実施例13:2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例13:工程a
2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0163】
【化60】

【0164】
2−フロニトリルの代わりに5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。
【0165】
実施例13:工程b
4−アミノ−2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0166】
【化61】

【0167】
固体SeO2(1.3g、11.6mmol)を2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(885mg、2.9mmol)のジオキサン(20mL)/水(0.2mL)懸濁液に添加し、混合物を100℃に加熱した。20時間後、混合物を加熱濾過し(filtered hot)、EtOAcで希釈した。有機相を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、521mgの標題化合物を得た。
【0168】
実施例13:工程c
2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0169】
【化62】

【0170】
固体NaBH(OAc)3(124mg、0.59mmol)をシス−2,6−ジメチル−ピペリジン(0.16mL、1.18mmol)及び4−アミノ−2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(125mg、0.39mmol)のTHF溶液(3mL)に添加し、混合物を45℃に加熱した。16時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈した。有機相を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、60mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.75(d,J=3.8Hz,1 H),6.93(s,1 H),6.85(d,J=3.8Hz,1 H),5.31(s,2 H),4.12(s,2 H),2.48〜2.64(m,2 H),1.53〜1.70(m,2 H),1.42(s,9 H),1.22〜1.37(m,4 H),1.21(s,3 H),1.19ppm(s,3 H);MS m/e 415(M+H)。
【0171】
実施例14:2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0172】
【化63】

【0173】
シス−2,6−ジメチル−ピペリジンの代わりにモルホリンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.76(d,J=3.8Hz,1 H),6.94(s,1 H),6.85(d,J=3.8Hz,1 H),5.18(s,2 H),3.63〜3.81(m,6 H),2.42〜2.62(m,4 H),1.42ppm(s,9 H);MS m/e 389(M+H)。
【0174】
実施例15:2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0175】
【化64】

【0176】
シス−2,6−ジメチル−ピペリジンの代わりにモルホリンを用いて実施例9に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=7.31(s,1 H),7.13(s,1 H),6.88(br.s.,2 H),3.65(s,2 H),3.47〜3.56(m,4 H),2.35〜2.40(m,4 H),2.34ppm(s,3 H);MS m/e 348(M+H)。
【0177】
実施例16:2−イソオキサゾール−3−イル−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例16:工程a
イソオキサゾール−3−カルボン酸アミド
【0178】
【化65】

【0179】
固体NaH(油中60重量%)(425mg、10.6mmol)をイソオキサゾール−3−カルボン酸(1.0g、8.8mmol)のTHF溶液(50mL)に添加した。15分後、未希釈のクロロ蟻酸エチル(1.0mL、10.6mmol)を添加した。45分後、MeOH(5.0mL、35mmol)中の7Nのアンモニア溶液を添加した。30分後、混合物をEtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、600mgの標題化合物を得た。
【0180】
実施例16:工程b
イソオキサゾール−3−カルボニトリル
【0181】
【化66】

【0182】
5−ブロモ−フラン−2−カルボン酸アミドの代わりにイソオキサゾール−3−カルボン酸アミドを用いて実施例Xに記載のように標題化合物を調製した。
【0183】
実施例16:工程c
2−イソオキサゾール−3−イル−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0184】
【化67】

【0185】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及びイソオキサゾール−3−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=8.68(d,J=1.5Hz,1 H),7.33(s,1 H),6.83〜6.91(m,3 H),3.66(s,2 H),3.46〜3.56(m,4 H),2.31〜2.43ppm(m,4 H);MS m/e 318(M+H)。
【0186】
実施例17:3−[4−アミノ−6−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0187】
【化68】

【0188】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにシス−2,6−ジメチル−モルホリン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=8.54〜8.65(m,2 H),7.72(d,J=7.9Hz,1 H),7.57(t,J=8.1Hz,1 H),7.30(s,1 H),6.84(br.s.,2 H),3.64(s,2 H),3.42〜3.58(m,2 H),2.62〜2.77(m,2 H),1.63(t,J=10.7Hz,2 H),0.95(s,3 H),0.93ppm(s,3 H);MS m/e 380(M+H)。
【0189】
実施例18:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−イソオキサゾール−3−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0190】
【化69】

【0191】
5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにイソオキサゾール−3−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=8.67(d,J=1.9Hz,1 H),7.30(s,1 H),6.88(d,J=1.5Hz,1 H),6.82(br.s.,2 H),3.97(s,2 H),2.33〜2.51(m,2 H),1.42〜1.56(m,2 H),1.10〜1.26(m,4 H),1.03ppm(d,J=6.0Hz,6 H);MS m/e 344(M+H)。
【0192】
実施例19:2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0193】
【化70】

【0194】
それぞれ、2−フロニトリル及び3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに5−ブロモ−フラン−2−カルボニトリル及びシス−2,6−ジメチル−ピペリジンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.19(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.48(d,J=3.7Hz,1 H),5.44(br.s.,2 H),4.11(s,2 H),2.45〜2.66(m,2 H),1.55〜1.70(m,2 H),1.26〜1.39(m,4 H),1.19ppm(d,J=6.1Hz,6 H);MS m/e 422(M+H)。
【0195】
実施例20:3−[4−アミノ−6−(2−フェニル−ピロリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0196】
【化71】

【0197】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに2−フェニル−ピロリジン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=8.76(t,J=1.5Hz,1 H),8.67(dt,J=8.1,1.3Hz,1 H),7.69(dt,J=7.6,1.5Hz,1 H),7.55(t,J=7.8Hz,1 H),7.43〜7.50(m,2 H),7.31〜7.40(m,2 H),7.19〜7.30(m,1 H),6.91(s,1 H),5.23(s,2 H),3.99(dd,J=14.4,1.5Hz,1 H),3.41〜3.53(m,2 H),3.24〜3.35(m,1 H),2.35(q,J=8.5Hz,1 H),2.14〜2.29(m,1 H),1.89〜2.02(m,1 H),1.69〜1.89ppm(m,2 H);MS m/e 412(M+H)。
【0198】
実施例21:2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例21:工程a
5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステル
【0199】
【化72】

【0200】
イソプロピル亜鉛ブロミドの0.5MのTHF溶液(7.3mL、3.6mmol)を5−ブロモ−フラン−2−カルボン酸メチルエステル(250mg、1.2mmol)及びPd(dppf)Cl2(98mg、0.1mmol)のTHF溶液(2mL)に添加し、得られた溶液を70℃に加熱した。15時間後、混合物を冷却し、水を添加し、水相をEtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを介して精製して、150mgの5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。実施例14の工程b及びcに従って、所望のカルボニトリルを利用可能にした。
【0201】
実施例21:工程b
5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸アミド
【0202】
【化73】

【0203】
5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステル(150mg、3.9mmol)を濃縮NH4OH(5mL)中に懸濁し、激しく撹拌した。16時間後、混合物を水で希釈し、水相をEtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、更なる精製なしに使用して、110mgの標題化合物を得た。
【0204】
実施例21:工程c
5−イソプロピル−フラン−2−カルボニトリル
【0205】
【化74】

【0206】
イソオキサゾール−3−カルボン酸の代わりに5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸アミドを用いて実施例Xに記載のように標題化合物を調製した。
【0207】
実施例21:工程d
2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0208】
【化75】

【0209】
それぞれ、2−フロニトリル及び2−アミノ−5−メチル−チオフェン−3−カルボニトリルの代わりに4−メチル−チアゾール−2−カルボニトリル及び2−アミノ−3−シアノチオフェンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。
【0210】
実施例21:工程e
6−ブロモ−2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0211】
【化76】

【0212】
2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンの代わりに2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンを用いて実施例9に記載のように標題化合物を調製した。
【0213】
実施例21:工程f
トリフルオロ[(モルホリン−1−イル)メチル]ホウ酸カリウム
【0214】
【化77】

【0215】
固体ブロモメチルトリフルオロホウ酸カリウム(200mg、1.0mmol)を未希釈モルホリン(4mL)に添加し、混合物を80℃に加熱した。30分後、混合物を減圧下で濃縮した。得られた固体をK2CO3(138mg、1.0mmol)のアセトン溶液(30mL)に溶解させた。30分後、不溶性塩を濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、103mgの標題化合物を得、これを更なる精製なしに使用した。
【0216】
実施例21:工程g
2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0217】
【化78】

【0218】
固体6−ブロモ−2−(5−イソプロピル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(30mg、0.09mmol)をトリフルオロ[(モルホリン−1−イル)メチル]ホウ酸カリウム(103mg、0.50mmol)、Pd(OAc)2(1mg、0.004mmol)、Xphos(4mg、0.009mmol)及びCs2CO3(88mg、0.27mmol)のTHF(1mL)/水(0.1mL)溶液に添加し、得られた混合物を還流させた。18時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、13mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.18(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.15(d,J=3.4Hz,1 H),5.26(br.s.,2 H),3.68〜3.79(m,6 H),3.07〜3.19(m,1 H),2.45〜2.59(m,4 H),1.32ppm(d,J=7.1Hz,6 H);MS m/e 359(M+H)。
【0219】
実施例22:2−(5−シクロプロピル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例22:工程a
5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステル
【0220】
【化79】

【0221】
固体シクロプロピルボロン酸(575mg、6.7mmol)を5−ブロモ−フラン−2−カルボン酸メチルエステル(980mg、4.8mmol)、Pd(OAc)2(54mg、0.2mmol)、P(Cy)3(135mg、0.5mmol)及びK3PO4(3.6g、16.8mmol)のトルエン(22mL)/水(1.1mL)溶液に添加した。得られた混合物を90℃に加熱した。5時間後、混合物を冷却し、濾過し、EtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、カラムクロマトグラフィーを介して精製して、650mgの5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
【0222】
実施例22:工程b
5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸アミド
【0223】
【化80】

【0224】
5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステル(650mg、3.9mmol)を濃縮NH4OH(20mL)中に懸濁し、激しく撹拌した。16時間後、混合物を水で希釈し、水相をEtOAcで抽出した。組み合わせた有機抽出物を水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、更なる精製なしに使用して、550mgの5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸アミドを得た。
【0225】
実施例22:工程c
5−シクロプロピル−フラン−2−カルボニトリル
【0226】
【化81】

【0227】
未希釈のPOCl3(0.48mL、5.1mmol)を5−シクロプロピル−フラン−2−カルボン酸アミド(550mg、3.6mmol)のピリジン溶液(9mL)に添加した。2時間後、混合物を0℃に冷却し、濃水性HClでpH 4.5にした。水性混合物をEt2Oで抽出し、組み合わせた抽出物を食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮し、更なる精製なしで使用して、478mgの5−シクロプロピル−フラン−2−カルボニトリルを得た。
【0228】
実施例22:工程d
2−(5−シクロプロピル−フラン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0229】
【化82】

【0230】
2−フロニトリルの代わりに5−シクロプロピル−フラン−2−カルボニトリルを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。
【0231】
実施例22:工程e
2−(5−シクロプロピル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0232】
【化83】

【0233】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び5−シクロプロピル−フラン−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.16(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.03(d,J=3.4Hz,1 H),5.29(s,2 H),3.62〜3.83(m,6 H),2.47〜2.56(m,4 H),1.99〜2.12(m,1 H),0.90〜1.00(m,2 H),0.79〜0.89ppm(m,2 H);MS m/e 357(M+H)。
【0234】
実施例23:3−[4−アミノ−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0235】
【化84】

【0236】
それぞれ、5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.77(s,1 H),8.68(d,J=7.9Hz,1 H),7.70(d,J=7.9Hz,1 H),7.56(t,J=7.7Hz,1 H),7.00(s,1 H),5.25(br.s.,2 H),3.74(d,J=2.3Hz,2 H),2.80〜3.00(m,2 H),1.93〜2.15(m,2 H),1.57〜1.78(m,2 H),1.19〜1.39(m,2 H),0.82〜0.97ppm(m,6 H);MS m/e 378(M+H)。
【0237】
実施例24:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0238】
【化85】

【0239】
固体メチルボロン酸(34mg、0.57mmol)を2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(60mg、0.14mmol)、Pd(dppf)Cl2(11mg、0.01mmol)及びK2CO3(79mg、0.57mmol)のジオキサン(1.6mL)/水(0.4mL)溶液に添加し、混合物を80℃に加熱した。6時間後、混合物を冷却し、EtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、シリカゲル上にドライパックした。カラムクロマトグラフィーにより、29mgの標題化合物を得た。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.16(d,J=3.4Hz,1 H),6.94(s,1 H),6.15(d,J=2.3Hz,1 H),5.27(br.s.,2 H),4.12(s,2 H),2.50〜2.64(m,2 H),2.45(s,3 H),1.24〜1.39(m,6 H),1.20ppm(d,J=6.0Hz,6 H);MS m/e 357(M+H)。
【0240】
実施例25:6−モルホリン−4−イルメチル−2−チアゾール−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例25:工程a
チアゾール−2−カルボニトリル
【0241】
【化86】

【0242】
5−イソプロピル−フラン−2−カルボン酸メチルエステルの代わりにチアゾール−2−カルボン酸メチルエステルを用いて実施例21に記載のように標題化合物を調製した。
【0243】
実施例25:工程b
6−モルホリン−4−イルメチル−2−チアゾール−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0244】
【化87】

【0245】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及びチアゾール−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.99(d,J=3.2Hz,1 H),7.48(d,J=3.2Hz,1 H),7.03(s,1 H),5.49(br.s.,2 H),3.66〜3.80(m,6 H),2.46〜2.63ppm(m,4 H);MS m/e 334(M+H)。
【0246】
実施例26:6−モルホリン−4−イルメチル−2−チオフェン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0247】
【化88】

【0248】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及びチオフェン−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.95(dd,J=3.7,1.2Hz,1 H),7.41(dd,J=5.0,1.2Hz,1 H),7.12(dd,J=5.0,3.7Hz,1 H),6.96(s,1 H),5.18(br.s.,2 H),3.65〜3.85(m,6 H),2.47〜2.65ppm(m,4 H);MS m/e 333(M+H)。
【0249】
実施例27:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0250】
【化89】

【0251】
3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩の代わりに(R)−2−メトキシメチル−ピロリジンを用いて実施例1に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.22(d,J=3.4Hz,1 H),6.96(s,1 H),6.33(d,J=3.4Hz,1 H),5.39(s,2 H),4.31(d,J=14.3Hz,1 H),3.78(d,J=14.3Hz,1 H),3.37〜3.48(m,2 H),3.36(s,3 H),3.09(ddd,J=9.1,6.5,3.2Hz,1 H),2.73〜2.91(m,1 H),2.22〜2.45(m,1 H),1.85〜2.01(m,1 H),1.53〜1.84ppm(m,3 H);MS m/e 379(M+H)。
【0252】
実施例28:2−フラン−2−イル−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0253】
【化90】

【0254】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピロリジン及び4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.59(s,1 H),7.25(d,J=3.3Hz,1 H),7.06(s,1 H),6.54(dd,J=3.3,1.8Hz,1 H),5.44(br.s.,2 H),3.92(s,2 H),2.61〜2.74(m,4 H),1.85ppm(dt,J=6.8,3.3Hz,4 H);MS m/e 301(M+H)。
【0255】
実施例29:6−シクロプロピルアミノメチル−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0256】
【化91】

【0257】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにシクロプロピルアミン及び4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(d,J=0.8Hz,1 H),7.25(s,1 H),6.99(s,1 H),6.55(dd,J=3.5,1.8Hz,1 H),5.42(br.s.,2 H),4.09(s,2 H),2.15〜2.32(m,1 H),0.33〜0.56ppm(m,4 H);MS m/e 287(M+H)。
【0258】
実施例30:6−ピロリジン−1−イルメチル−2−チオフェン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0259】
【化92】

【0260】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピロリジン及び4−アミノ−2−チオフェン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.95(dd,J=3.7,1.2Hz,1 H),7.41(dd,J=5.0,1.2Hz,1 H),7.11(dd,J=5.0,3.7Hz,2 H),5.33(br.s.,2 H),3.95(s,2 H),2.71(br.s.,4 H),1.86ppm(dt,J=6.7,3.2Hz,4 H);MS m/e 317(M+H)。
【0261】
実施例31:6−ジエチルアミノメチル−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0262】
【化93】

【0263】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにジエチルアミン及び4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.59(dd,J=1.7,0.9Hz,1 H),7.25(dd,J=3.5,0.8Hz,1 H),6.96(s,1 H),6.54(dd,J=3.4,1.7Hz,1 H),5.28(br.s.,2 H),3.83(s,2 H),2.61(q,J=7.2Hz,4 H),1.08ppm(t,J=7.2Hz,6 H);MS m/e 303(M+H)。
【0264】
実施例32:6−シクロヘキシルアミノメチル−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0265】
【化94】

【0266】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにシクロヘキシルアミン及び4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.59(d,J=0.8Hz,1 H),7.24(d,J=3.4Hz,1 H),7.06(s,1 H),6.54(dd,J=3.4,1.7Hz,1 H),5.44(br.s.,2 H),4.05〜4.13(m,2 H),3.49(s,1 H),2.52〜2.66(m,1 H),2.06(s,2 H),1.73(br.s.,2 H),1.06〜1.35ppm(m,6 H);MS m/e 329(M+H)。
【0267】
実施例33:2−フラン−2−イル−6−[(2−メトキシ−エチルアミノ)−メチル]−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0268】
【化95】

【0269】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに2−メトキシ−エチルアミン及び4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.56〜7.61(m,1 H),7.25(d,J=3.4Hz,1 H),6.98(s,1 H),6.54(dd,J=3.4,1.7Hz,1 H),5.29(br.s.,2 H),4.07(s,2 H),3.50〜3.57(m,2 H),3.37(s,3 H),2.81〜2.90ppm(m,2 H);MS m/e 305(M+H)。
【0270】
実施例34:2−(5−メチル−フラン−2−イル)−6−ピペリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例34:工程a
4−アミノ−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0271】
【化96】

【0272】
1−[4−アミノ−2−(4−メチル−チアゾール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−エタン−1,2−ジオールの代わりに1−[4−アミノ−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−エタン−1,2−ジオールを用いて実施例9に記載のように標題化合物を調製した。
【0273】
実施例34:工程b
2−(5−メチル−フラン−2−イル)−6−ピペリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0274】
【化97】

【0275】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び4−アミノ−2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドの代わりにピペリジン及び4−アミノ−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.09(d,J=3.0Hz,1 H),6.90(s,1 H),6.08(d,J=2.3Hz,1 H),5.21(br.s.,2 H),3.65(s,2 H),2.42(br.s.,4 H),2.38(s,3 H),1.55(quin,J=5.6Hz,4 H),1.39ppm(d,J=5.1Hz,2 H);MS m/e 329(M+H)。
【0276】
実施例35:2−(5−ブロモ−フラン−2−イル)−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0277】
【化98】

【0278】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピロリジン及び5−ブロモ−フラン−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.20(d,J=3.4Hz,1 H),7.07(s,1 H),6.47(d,J=3.6Hz,1 H),5.47(br.s.,2 H),3.91(s,2 H),2.61〜2.74(m,4 H),1.85ppm(dt,J=6.7,3.2Hz,4 H);MS m/e 380(M+H)。
【0279】
実施例36:2−(5−メチル−フラン−2−イル)−6−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0280】
【化99】

【0281】
ピペリジンの代わりに1−メチル−ピペラジンを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.16(d,J=3.2Hz,1 H),6.94(s,1 H),6.15(dd,J=3.2,0.9Hz,1 H),5.33(br.s.,2 H),3.74(s,2 H),2.47〜2.69(m,8 H),2.45(s,3 H),2.33ppm(s,3 H);MS m/e 344(M+H)。
【0282】
実施例37:6−(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルメチル)−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0283】
【化100】

【0284】
ピペリジンの代わりに2,3−ジヒドロ−1H−イソインドールを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.20(s,4 H),7.17(d,J=3.2Hz,1 H),7.03(s,1 H),6.11〜6.18(m,1 H),5.30(br.s.,2 H),4.13(s,2 H),4.04(s,4 H),2.45ppm(s,3 H);MS m/e 363(M+H)。
【0285】
実施例38:2−(5−メチル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0286】
【化101】

【0287】
ピペリジンの代わりにモルホリンを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,400MHz):δ=7.17(d,J=3.3Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.15(d,J=2.5Hz,1 H),5.27(br.s.,2 H),3.61〜3.80(m,6 H),2.49〜2.58(m,4 H),2.45ppm(s,3 H);MS m/e 331(M+H)。
【0288】
実施例39:2−(5−メチル−フラン−2−イル)−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0289】
【化102】

【0290】
ピペリジンの代わりにピロリジンを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.17(d,J=3.4Hz,1 H),7.11(s,1 H),6.15(d,J=3.4Hz,1 H),5.50(br.s.,2 H),3.94(s,2 H),2.66〜2.80(m,4 H),2.44(s,3 H),1.86ppm(dt,J=6.4,3.3Hz,4 H);MS m/e 315(M+H)。
【0291】
実施例40:1−[4−アミノ−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イルメチル]−ピロリジン−3−オール
【0292】
【化103】

【0293】
ピペリジンの代わりにピロリジン−3−オールを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.17(d,J=3.2Hz,1 H),6.85〜7.02(m,1 H),6.06〜6.25(m,1 H),5.25(br.s.,2 H),4.26〜4.45(dddd,J=7.0,4.8,2.3,2.3Hz,1 H),3.88(s,2 H),2.96(td,J=8.6,5.7Hz,1 H),2.72〜2.79(m,1 H),2.59〜2.69(m,1 H),2.38〜2.50(m,1 H),2.45(s,3 H),2.12〜2.30ppm(m,2 H);MS m/e 331(M+H)。
【0294】
実施例41:6−(3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イルメチル)−2−(5−メチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0295】
【化104】

【0296】
ピペリジンの代わりに1,2,3,4−テトラヒドロ−イソキノリンを用いて実施例34に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.06〜7.23(m,4 H),6.95〜7.04(m,2 H),6.14(dd,J=3.3,0.8Hz,1 H),5.35(br.s.,2 H),3.91(s,2 H),3.74(s,2 H),2.91(t,J=5.3Hz,3 H),2.82ppm(t,J=5.5Hz,2 H);MS m/e 377(M+H)。
【0297】
実施例42:2−フラン−2−イル−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0298】
【化105】

【0299】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.81(s,1 H),7.50(s,2 H),7.41(s,1 H),7.11(d,J=3.4Hz,1 H),6.51〜6.72(m,1 H),3.71(s,2 H),3.60(t,J=4.3Hz,4 H),2.44ppm(br.s.,4 H);MS m/e 317(M+H)。
【0300】
実施例43:2−シクロプロピル−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0301】
【化106】

【0302】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピロリジン及びシクロプロピルニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.07(s,1 H),5.59(br.s.,2 H),3.92(s,2 H),2.59〜2.86(m,4 H),2.00〜2.16(m,1 H),1.86(dt,J=6.7,3.3Hz,4 H),1.07〜1.18(m,2 H),0.90〜1.02ppm(m,2 H);MS m/e 275(M+H)。
【0303】
実施例44:6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0304】
【化107】

【0305】
5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.59(s,1 H),7.25(d,J=3.4Hz,1 H),6.95(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.5Hz,1 H),5.32(br.s.,2 H),4.11(s,2 H),2.56(br.s.,2 H),1.76(br.s.,2 H),1.52〜1.70(m,4 H),1.21(s,3 H),1.19ppm(s,3 H);MS m/e 343(M+H)。
【0306】
実施例45:1−(4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イルメチル)−ピペリジン−4−オン
【0307】
【化108】

【0308】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−ピペリドン一水和物塩酸塩及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.26(s,1 H),7.00(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.5Hz,1 H),5.47(s,2 H),3.86(s,2 H),2.84(t,J=6.0Hz,4 H),2.49ppm(t,J=6.0Hz,4 H);MS m/e 329(M+H)。
【0309】
実施例46:6−ジメチルアミノメチル−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0310】
【化109】

【0311】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにジメチルアミン及び2−フロニトリルの2.0MのTHF溶液を用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.59(s,1 H),7.20〜7.33(m,1 H),7.12(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.82(br.s.,2 H),3.78(s,2 H),2.38ppm(s,6 H);MS m/e 275(M+H)。
【0312】
実施例47:2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0313】
【化110】

【0314】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3,5−ジフルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.87〜8.05(m,2 H),7.00(s,1 H),6.87(tt,J=8.7,2.4Hz,1 H),5.23(br.s.,2 H),3.59〜3.83(m,6 H),2.41〜2.67ppm(m,4 H);MS m/e 363(M+H)。
【0315】
実施例48:2−(3−クロロ−フェニル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0316】
【化111】

【0317】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロ−ピペリジン塩酸塩及び3−クロロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.44(s,1 H),8.31(td,J=4.2,2.1Hz,1 H),7.32〜7.45(m,2 H),6.98(s,1 H),5.20(br.s.,2 H),4.57〜4.90(m,1 H),3.76(s,2 H),2.57〜2.73(m,2 H),2.40〜2.57(m,2 H),1.78〜2.05ppm(m,4 H);MS m/e 377(M+H)。
【0318】
実施例49:2−(3−クロロ−フェニル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0319】
【化112】

【0320】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3−クロロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.44(s,1 H),8.31(dt,J=6.2,2.2Hz,1 H),7.33〜7.47(m,2 H),6.99(s,1 H),5.25(br.s.,2 H),3.67〜3.85(m,6 H),2.44〜2.63ppm(m,4 H);MS m/e 361(M+H)。
【0321】
実施例50:2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0322】
【化113】

【0323】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3,4−ジフルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.28(ddd,J=11.9,7.9,2.1Hz,1 H),8.20(ddd,J=8.7,4.5,1.5Hz,1 H),7.15〜7.25(m,1 H),6.99(s,1 H),5.19(br.s.,2 H),3.52〜3.88(m,6 H),2.46〜2.62ppm(m,4 H);MS m/e 363(M+H)。
【0324】
実施例51:6−(3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0325】
【化114】

【0326】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3−フルオロ−ピロリジン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.25(d,J=3.4Hz,1 H),6.99(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.34(br.s.,2 H),5.20〜5.32(m,1 H),3.92(s,2 H),2.93〜2.98(m,1 H),2.82〜2.94(m,2 H),2.57〜2.68(m,1 H),2.06〜2.27ppm(m,2 H);MS m/e 319(M+H)。
【0327】
実施例52:1−(4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−イルメチル)−ピペリジン−4−オール
【0328】
【化115】

【0329】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピペリジン−4−オール及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.25(s,1 H),6.99(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.33(br.s.,2 H),3.85(s,2 H),2.75(t,J=11.1Hz,2 H),2.56(t,J=5.3Hz,2 H),1.70〜1.99ppm(m,5 H);MS m/e 331(M+H)。
【0330】
実施例53:6−(3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0331】
【化116】

【0332】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに(S)−3−フルオロ−ピロリジン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.25(d,J=3.4Hz,1 H),6.99(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.34(br.s.,2 H),5.20〜5.32(m,1 H),3.92(s,2 H),2.93〜2.98(m,1 H),2.82〜2.94(m,2 H),2.57〜2.68(m,1 H),2.06〜2.27ppm(m,2 H);MS m/e 319(M+H)。
【0333】
実施例54:6−(3−フルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0334】
【化117】

【0335】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに(R)−3−フルオロ−ピロリジン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.25(d,J=3.4Hz,1 H),6.99(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.34(br.s.,2 H),5.20〜5.32(m,1 H),3.92(s,2 H),2.93〜2.98(m,1 H),2.82〜2.94(m,2 H),2.57〜2.68(m,1 H),2.06〜2.27ppm(m,2 H);MS m/e 319(M+H)。
【0336】
実施例55:2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0337】
【化118】

【0338】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロ−ピペリジン塩酸塩及び3,5−ジフルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.98(d,J=9.0Hz,2 H),6.98(s,1 H),6.68〜6.93(m,1 H),5.20(br.s.,2 H),4.60〜4.87(m,1 H),3.77(s,2 H),2.46〜2.72(m,4 H),1.79〜2.10ppm(m,4 H);MS m/e 379(M+H)。
【0339】
実施例56:6−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0340】
【化119】

【0341】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4,4−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.59(s,1 H),7.26(d,J=3.4Hz,1 H),6.96(s,1 H)6.55(dd,J=3.4,1.5Hz,1 H),5.46(s,2 H),3.78(s,2 H),2.63(t,J=5.5Hz,4 H),1.91〜2.11(m,4 H);MS m/e 351(M+H)。
【0342】
実施例57:6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0343】
【化120】

【0344】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3,3−ジフルオロ−ピペリジン塩酸塩及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(アセトン,300MHz):δ=7.70(s,1 H),7.36(s,1 H),7.16(d,J=3.4Hz,1 H),6.79(br.s.,2 H),6.59(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),3.74(s,2 H),3.63(br.s.,2 H),2.13〜2.31(m,2 H),1.83(dd,J=12.6,3.6Hz,2 H),1.46〜1.65ppm(m,2 H);MS m/e 351(M+H)。
【0345】
実施例58:2−(3−フルオロ−フェニル)−6−チオモルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0346】
【化121】

【0347】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにチオモルホリン及び3−フルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.24(d,J=7.9Hz,1 H),8.10〜8.20(m,1 H),7.44(td,J=7.9,6.0 Hz,1 H),7.09〜7.20(m,1 H),7.01(s,1 H),5.22(br.s.,2 H),3.80(s,2 H),2.79〜2.91(m,4 H),2.67〜2.79ppm(m,4 H);MS m/e 362(M+H)。
【0348】
実施例59:2−ベンゾフラン−2−イル−6−(4−フルオロピペリジン−1−イルメチル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0349】
【化122】

【0350】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及びベンゾフラン−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.45〜7.74(m,3 H),7.30(m,1 H),7.20(m,1 H),6.94(br.s.,1 H),5.28(br.s.,2 H),4.66(d,J=48.6Hz,1 H),4.46〜4.67(m,1 H),3.71(s,2 H),2.38〜2.66(m,4 H),1.72〜1.94ppm(m,4 H);MS m/e 383(M+H)。
【0351】
実施例60:2−(3−フルオロ−フェニル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0352】
【化123】

【0353】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び3−フルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.22(d,J=7.9Hz,1 H),8.13(m,1 H),7.42(td,J=8.0,5.8Hz,1 H),7.08〜7.19(m,1 H),7.02(br.s.,1 H),5.22(br.s.,2 H),4.74(d,J=48.6Hz,1 H),3.79(s,2 H),2.65(m,4 H),1.80〜2.03ppm(m,4 H);MS m/e 361(M+H)。
【0354】
実施例61:2−(3−フルオロ−フェニル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0355】
【化124】

【0356】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3−フルオロ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=8.24(d,J=7.9Hz,1 H),8.15(dt,J=10.5,2.1Hz,1 H),7.44(td,J=8.0,5.8Hz,1 H),7.07〜7.22(m,1 H),7.03(s,1 H),5.23(br.s.,2 H),3.69〜3.84(m,6 H),2.51〜2.63ppm(m,4 H);MS m/e 345(M+H)。
【0357】
実施例62:3−[4−アミノ−6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0358】
【化125】

【0359】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3,3−ジフルオロピペリジン塩酸塩及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.77(t,J=1.5Hz,1 H),8.68(dt,J=7.9,1.5Hz,1 H),7.70(dt,J=7.6,1.5Hz,1 H),7.56(t,J=7.9Hz,1 H),7.04(s,1 H),5.27(br s,2 H),3.89(s,2 H),2.76(t,JHF=11.1Hz,2 H),2.55〜2.63(m,2 H),1.77〜1.99(m,4 H);MS m/e 386(M+H)。
【0360】
実施例63:4−[4−アミノ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0361】
【化126】

【0362】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び1,4−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.56(d,J=8.3Hz,2 H),7.74(d,J=8.3Hz,2 H),7.05(s,1 H),5.76〜5.84(m,1 H),5.62〜5.73(m,1 H),5.22(br s,2 H),3.86(s,2 H),3.08〜3.13(m,2 H),2.66(t,J=5.7Hz,2 H),2.17〜2.24(m,2 H),MS m/e 348(M+H)。
【0363】
実施例64:3−[4−アミノ−6−(2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0364】
【化127】

【0365】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3−ピロリン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,DMSO−D6)δppm 8.60〜8.69(m,2 H),7.91〜7.99(m,1 H),7.70(t,J=7.7Hz,1 H),7.60(br s,2 H),7.47(s,1 H),5.83(s,2 H),4.03(s,2 H),3.52(s,4 H);MS m/e 334(M+H)。
【0366】
実施例65:3−(4−アミノ−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【0367】
【化128】

【0368】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピロリジン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300 MHz,クロロホルム−D)δppm 8.76(s,1 H),8.67(dt,J=7.9,1.3Hz,1 H),7.69(dt,J=7.6,1.5Hz,1 H),7.55(t,J=7.7Hz,1 H),7.03(s,1 H),5.32(br s,2 H),3.90(s,2 H),2.58〜2.68(m,4H),1.77〜1.89(m,4 H);MS m/e 336(M+H)。
【0369】
実施例66:4−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0370】
【化129】

【0371】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び1,4−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300 MHz,クロロホルム−D)δppm 8.55(d,J=8.7Hz,2 H),7.74(d,J=8.7Hz,2 H),7.01(s,1 H),5.25(s,2 H),4.74(d,JHF=48.6Hz,1H),3.78(s,2 H),2.48〜2.69(m,4 H),1.85〜1.99(m,4 H);MS m/e 368(M+H)。
【0372】
実施例67:4−(4−アミノ−6−アゼパン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【0373】
【化130】

【0374】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにヘキサメチレンイミン及び1,4−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,CHLOROFORM−D)δppm 8.55(d,J=8.3Hz,2 H),7.74(d,J=8.3Hz,2 H),6.98(s,1 H),5.24(br s,2 H),3.90(s,2 H),2.65〜2.75(m,4 H),1.64(m,8 H);MS m/e 364(M+H)。
【0375】
実施例68:3−[4−アミノ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0376】
【化131】

【0377】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.75(t,J=1.5Hz,1 H),8.66(ddd,J=8.1,1.3,1.1Hz,1 H),7.69(ddd,J=7.7,1.3,1.1Hz,1 H),7.55(t,J=7.7Hz,1 H),7.06(s,1 H),5.75〜5.82(m,1 H),5.64〜5.71(m,1 H),5.39(br s,2 H),3.86(s,2 H),3.06〜3.15(m,2 H),2.67(t,J=5.7Hz,2 H),2.17〜2.24(m,2 H);MS m/e 348(M+H)。
【0378】
実施例69:6−(2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イルメチル)−2−オキサゾール−4−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0379】
【化132】

【0380】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3−ピロリン及び4−オキサゾールカルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,MeOD)δppm 8.51(s,1 H),8.28(s,1 H),7.34(s,1 H),5.83(s,2 H),4.13(s,2 H),3.63(s,4 H);MS m/e 300(M+H)。
【0381】
実施例70:6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−2−オキサゾール−4−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0382】
【化133】

【0383】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び4−オキサゾールカルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.41(s,1 H),7.98(s,1 H),7.04(s,1 H),5.74〜5.83(m,1 H),5.64〜5.71(m,1 H),5.44(br s,2 H),3.85(s,2 H),3.06〜3.12(m,2 H),2.65(t,J=5.7Hz,2 H),2.15〜2.24(m,2 H);MS m/e 314(M+H)。
【0384】
実施例71:6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(3−メトキシ−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0385】
【化134】

【0386】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び3−メトキシベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.02(dt,J=7.6,1.3Hz,1 H),7.99(dd,J=2.6,1.5Hz,1 H),7.37(t,J=7.9Hz,1 H),6.96〜7.02(m,2 H),5.18(br s,2 H),4.72(d,JHF=49.0Hz,1H),3.92(s,3 H),3.76(s,2 H),2.59〜2.69(m,2H),2.47〜2.57(m,2 H),1.85〜1.99(m,4 H);MS m/e 373(M+H)。
【0387】
実施例72:5−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−チオフェン−2−カルボニトリル
実施例72:工程a
6−メチル−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0388】
【化135】

【0389】
固体2−アミノ−5−メチルチオフェン−3−カルボニトリル(6.0g、43.5mmol、1当量)を塩化水素の4Mの1,4−ジオキサン(60mL)溶液に添加し、続いてチオシアン酸メチル(2.98mLm、43.5mmol、1当量)を添加した。得られた懸濁物を封止した圧力管中で24時間にわたって70℃に加熱した。混合物を23℃に放冷し、茶色の固体沈殿物を真空濾過により採取した。固体をEtOAcと飽和水性NaHCO3との間で分離した。この水相をEtOAcで抽出した。この有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮したところ、茶色の固体(5.4g)が生じた。更に2.5gの粗生成物を水相の濾過により採取した。6−メチル−2−(メチルチオ)チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−アミンの2つのバッチを組み合わせ、更なる精製なしに使用した。
【0390】
実施例72:工程b
4−アミノ−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0391】
【化136】

【0392】
固体SeO2(12.2g、109.7mmol、公称3当量)を粗6−メチル−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(7.7g)のジオキサン(250mL)/水(2mL)懸濁液に添加し、加熱して還流させた。23時間後、二酸化セレンの追加部(4.1g)を添加し、混合物を還流させ続けた。24時間後、沈殿した固体を濾過により取り出し、濾液を濃縮した。残留固体(17.5g)は、粗4−アミノ−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドからなり、これを更なる精製なしに使用した。
【0393】
実施例72:工程c
6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0394】
【化137】

【0395】
固体NaBH(OAc)3(3.1g、14.4mmol)を粗4−アミノ−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(4.3g)及び4−フルオロピペリジン塩酸塩(2.7g、19.3mmol)のTHF溶液(80mL)に添加し、得られた混合物を40℃に加熱した。3日後、TLC分析は、出発アルデヒドが残っていることを示した。アミン塩酸塩及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(上記量の半分)の追加部を添加した。3時間にわたって撹拌した後、更に1.5gのトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを添加し、その結果、40℃にて1時間後、アルデヒドは消費された。過剰な水素化物試薬を水(3mL)の添加によりクィンチした。混合物を濃縮し、残留物をEtOAcと飽和水性NaHCO3との間で分離した。水相をEtOAcで抽出し、組み合わせた有機抽出物を飽和水性NaClで洗浄した。有機相を洗浄し(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、勾配60〜100%のEtOAc−ヘプタン)により精製し、782mgの標題化合物を得た。
【0396】
実施例72:工程d
[6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル
【0397】
【化138】

【0398】
固体DMAP(37mg、0.30mmol)を6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(951mg、3.04mmol)及び(Boc)2O(1.7g、7.61mmol)のTHF溶液(8mL)に添加し、溶液を室温にて撹拌した。2.5時間後、反応混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、1.24gの標題化合物を得た。1H NMR(300MHz,クロロホルム−d)δppm 6.89(s,1 H),4.72(dm,JHF=48.6Hz,1H),3.74(s,2 H),2.58〜2.72(m,5 H),2.45〜2.56(m,2 H),1.84〜1.99(m,4 H),1.43(s,18 H)。
【0399】
実施例72:工程e
5−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−チオフェン−2−カルボニトリル
【0400】
【化139】

【0401】
(21):圧力管に[6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−メチルスルファニル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ビス−カルバミン酸t−ブチルエステル(54mg、0.11mmol)、5−シアノチオフェン−2−ボロン酸(32mg、0.21mmol)、銅(I)チオフェン−2−カルボキシレート(40mg、0.212mmol)及びPd(dppf)Cl2(9mg、0.01mmol)を充填した。管を排気し、窒素でパージし(3サイクル)、その後、1,4−ジオキサン(0.5mL)を添加した。封止した管を80℃油浴中で加熱した。16時間及び22時間の総反応時間後に、追加部のボロン酸、並びに、銅及びパラジウム触媒(上記量)を添加した。2日間の総反応時間後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、濾過して、沈殿した固体を除去した。濾液を10%水性水酸化アンモニウム(3×50mL)で洗浄し、有機相を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン(3mL)及びトリフルオロ酢酸(3mL)に溶解させ、混合物を23℃にて20分にわたって撹拌した。この混合物を濃縮し、残留物をジクロロメタンと飽和水性NaHCO3との間で分離した。水相をジクロロメタンで抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、20mgの標題化合物を得た。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.87(d,J=3.8Hz,1 H),7.60(t,J=4.5Hz,1 H),7.08(s,1 H),5.37(s,2 H),4.76(d,JHF=48.6Hz,1H),3.83(s,2 H),2.53〜2.77(m,4 H),1.86〜2.08(m,4 H);MS m/e 374(M+H)。
【0402】
実施例73:2−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0403】
【化140】

【0404】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりに2−シアノベンゼンボロン酸を用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−D)δppm 8.36(d,J=8.1Hz,1 H),7.81(d,J=7.6Hz,1 H),7.67(td,J=7.8,1.3Hz,1 H),7.48〜7.53(m,1 H),7.05(s,1 H),5.36(s,2 H),4.74(d,JHF=48.7Hz,1 H),3.79(s,2 H),2.47〜2.70(m,4 H),1.83〜2.02(m,4 H);MS m/e 368(M+H)。
【0405】
実施例74:3−(4−アミノ−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【0406】
【化141】

【0407】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.76(s,1 H),8.67(dt,J=7.9,1.5Hz,1 H),7.70(dt,J=7.8,1.4Hz,1 H),7.55(t,J=7.9Hz,1 H),7.03(s,1 H),5.34(br s,2 H),3.71〜3.81(m,6 H),2.51〜2.63(m,4 H);MS m/e 352(M+H)。
【0408】
実施例75:6−モルホリン−4−イルメチル−2−オキサゾール−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0409】
【化142】

【0410】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン塩酸塩及び2−オキサゾールカルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,メタノール−D4)δppm 8.10(s,1 H),7.41(s,1 H),7.35(s,1 H),3.79(s,2 H),3.68〜3.73(m,4 H),2.49〜2.59(m,4 H);MS m/e 318(M+H)。
【0411】
実施例76:2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0412】
【化143】

【0413】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりに3,4−メチレンジオキシベンゼンボロン酸を用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.02(dd,J=8.3,1.9Hz,1 H),7.92(d,J=1.5Hz,1 H),6.94(s,1 H),6.89(d,J=8.3Hz,1 H),6.02(s,2 H),5.18(s,2 H),4.72(d,JHF=49.0Hz,1 H),3.74(s,2 H),2.58〜2.68(m,2 H),2.46〜2.55(m,2 H),1.83〜2.03(m,4 H);MS m/e 387(M+H)。
【0414】
実施例77:3−[4−アミノ−6−(7−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−7−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0415】
【化144】

【0416】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,DMSO−D6)δppm 8.60〜8.66(m,2 H),7.92(ddd,J=7.7,1.5,1.3Hz,1 H),7.69(t,J=7.8Hz,1 H),7.55(br s,2 H),7.40(s,1 H),3.74(s,2 H),3.26(s,2 H),1.71(d,J=5.9Hz,4 H),1.29(d,J=6.6Hz,4 H);MS m/e 362(M+H)。
【0417】
実施例78:6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0418】
【化145】

【0419】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりにN−メチルピロール−2−ボロン酸,ピナコールエステルを用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δ ppm 7.05(dd,J=3.8,1.9Hz,1 H),6.89(s,1 H),6.73(t,J=2.1Hz,1 H),6.17(dd,J=3.8,2.6Hz,1 H),5.25(br s,2 H),4.71(d,JHF=48.6Hz,1H),4.09(s,3 H),3.72(s,2 H),2.58〜2.68(m,2 H),2.45〜2.53(m,2 H),1.84〜1.99(m,4 H);MS m/e 346(M+H)。
【0420】
実施例79:6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(2−イソプロピル−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0421】
【化146】

【0422】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりに2−イソプロピルフェニルボロン酸を用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.51(d,J=7.2Hz,1 H),7.35〜7.44(m,2 H),7.21〜7.28(m,1 H),6.99(s,1 H),5.36(s,2 H),4.73(d,JHF=48.6Hz,1H),3.77(s,2 H),3.44(sept,J=6.9Hz,1 H),2.49〜2.70(m,4 H),1.85〜2.04(m,4 H),1.22(d,J=6.8Hz,6 H);MS m/e 385(M+H)。
【0423】
実施例80:6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−2−(3−メトキシ−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0424】
【化147】

【0425】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び3−メトキシベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.98〜8.04(m,2H),7.36(t,J=7.9Hz,1 H),6.97〜7.02(m,2H),5.74〜5.82(m,1 H),5.63〜5.72(m,1 H),5.28(br s,2 H),3.91(s,3 H),3.84(s,2 H),3.05〜3.14(m,2 H),2.65(t,J=5.7Hz,2 H),2.14〜2.24(m,2 H);MS m/e 353(M+H)。
【0426】
実施例81:6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(1H−ピロール−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0427】
【化148】

【0428】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりに1−(t−ブトキシカルボニル)ピロール−2−ボロン酸を用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−D)δppm 9.63(br s,1 H),7.09(s,2 H),6.95(s,1 H),6.31〜6.38(m,1 H),4.77(d,JHF=48.4Hz,1H),3.85(s,2 H),2.73(br m,4 H),1.96(br m,4 H);MS m/e 332(M+H)。
【0429】
実施例82:3−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0430】
【化149】

【0431】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,クロロホルム−D)δppm 8.77(s,1 H),8.68(d,J=8.1Hz,1 H),7.70(dt,J=7.7,1.3Hz,1 H),7.56(t,J=7.8Hz,1 H),7.00(s,1 H),5.26(s,2 H),4.73(d,JHF=48.7Hz,1H),3.78(s,2 H),2.59〜2.69(m,2 H),2.48〜2.58(m,2 H),1.87−1.02(m,4 H);MS m/e 368(M+H)。
【0432】
実施例83:3−(4−アミノ−6−チオモルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−ベンゾニトリル
【0433】
【化150】

【0434】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにチオモルホリン及び1,3−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,MeOD)δppm 8.61〜8.67(m,2 H),7.93(ddd,J=7.7,1.3,1.1Hz,1 H),7.70(t,J=7.7Hz,1 H),7.60(br s,2 H),7.45(s,1 H),3.78(s,2 H),2.69〜2.76(m,4 H),2.61〜2.67(m,4 H);MS m/e 368(M+H)。
【0435】
実施例84:2−(3−メトキシ−フェニル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0436】
【化151】

【0437】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3−メトキシベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.97〜8.06(m,2 H),7.37(t,J=7.9Hz,1 H),7.01(dd,J=2.6,0.8Hz,1 H),6.98(s,1 H),5.27(br s,2 H),3.91(s,3 H),3.71〜3.77(m,6 H),2.52〜2.57(m,4 H);MS m/e 357(M+H)。
【0438】
実施例85:2−(3−メトキシ−フェニル)−6−チオモルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0439】
【化152】

【0440】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにチオモルホリン及び3−メトキシベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.97〜8.04(m,2 H),7.37(t,J=7.9Hz,1 H),7.00(ddd,J=8.1,2.6,0.9Hz,1 H),6.95(s,1 H),5.26(s,2 H),3.91(s,3 H),3.76(s,2 H),2.76〜2.84(m,4 H),2.67〜2.74(m,4 H);MS m/e 373(M+H)。
【0441】
実施例86:6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−(3−メトキシ−フェニル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0442】
【化153】

【0443】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3,3−ジフルオロピペリジン塩酸塩及び3−メトキシベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 7.97〜8.05(m,2 H),7.37(t,J=8.1Hz,1 H),6.96〜7.03(m,2 H),5.32(s,2 H),3.91(s,3 H),3.85(s,2 H),2.74(t,JHF=11.1Hz,2 H),2.49〜2.60(m,2 H),1.73〜1.98(m,4 H);MS m/e 391(M+H)。
【0444】
実施例87:5−[4−アミノ−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ニコチノニトリル
【0445】
【化154】

【0446】
5−シアノチオフェン−2−ボロン酸の代わりに3−シアノ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ピリジンを用いて実施例85に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,DMSO−D6)δppm 9.66(d,J=1.9Hz,1 H),9.11(d,J=1.9Hz,1 H),8.93(t,J=2.1Hz,1 H),7.70(br s,2 H),7.47(s,1 H),4.72(d,JHF=49.0Hz,1H),3.76(s,2 H),2.37〜2.67(m,4H),1.66〜1.97(m,4H);MS m/e 369(M+H)。
【0447】
実施例88:4−[4−アミノ−6−(2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル]−ベンゾニトリル
【0448】
【化155】

【0449】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3−ピロリン及び1,4−ジシアノベンゼンを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,クロロホルム−D)δppm 8.55(d,J=8.7Hz,2 H),7.74(d,J=8.7Hz,2 H),7.04(s,1 H),5.81(s,2 H),5.23(br s,2 H),4.09(s,2 H),3.61(s,4 H);MS m/e 334(M+H)。
【0450】
実施例89:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン塩酸塩
実施例89:工程a
4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0451】
【化156】

【0452】
2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンの代わりに2−フラン−2−イル−6−メチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(実施例1において調製される)を用いることにより実施例13に記載のように標題化合物を調製した。
【0453】
実施例89:工程b
4−アミノ−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド
【0454】
【化157】

【0455】
固体NCS(196mg、1.5mmol)を4−アミノ−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒド(300mg、1.2mmol)のTHF溶液(10mL)に添加し、混合物を50℃に加熱した。16時間後、混合物をEtOAcで希釈し、水及び食塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、325mgの標題化合物を得、これを更なる精製なしに使用した。
【0456】
実施例89:工程c
2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン塩酸塩
【0457】
【化158】

【0458】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び4−アミノ−2−(5−t−ブチル−チオフェン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び4−アミノ−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)チエノ[2,3−d]ピリミジン−6−カルバルデヒドを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.72(s,1 H),7.24(d,J=3.4Hz,1 H),6.70(d,J=3.4Hz,1 H),4.64(br.s.,2 H),3.35(br.s.,1 H),3.16(br.s.,4 H),2.08ppm(br.s.,4 H);MS m/e 367(M+H)。
【0459】
実施例90:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−ピロリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン塩酸塩
【0460】
【化159】

【0461】
4−フルオロピペリジン塩酸塩の代わりにピロリジンを用いて実施例107に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.65(br.s.,1 H),7.18(d,J=3.8Hz,1 H),6.67(d,J=3.4Hz,1 H),3.99(br.s.,2 H),2.68(br.m,4 H),1.66〜1.89(m,4 H);MS m/e 335(M+H)。
【0462】
実施例91:6−(アダマンタン−1−イルアミノメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0463】
【化160】

【0464】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1−アダマンチルアミン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=9.98(s,1 H),8.52(s,1 H),8.13(br.s.,2 H),7.92(s,1 H),7.29(d,J=3.4Hz,1 H),6.70(d,J=1.9Hz,1 H),4.30(br.s.,2 H),1.75〜1.91(m,8 H),1.69(br.s.,4H),1.57ppm(br.s.,3 H);MS m/e 381(M+H)。
【0465】
実施例92:6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン塩酸塩
【0466】
【化161】

【0467】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.93(br.s.,1 H),7.72(s,1 H),7.24(d,J=3.4Hz,1 H),6.70(d,J=3.4Hz,1 H),4.64(br.s.,2 H),3.35(m.,1 H),3.16(br.s.,4 H),2.08ppm(br.s.,4 H);MS m/e 333(M+H)。
【0468】
実施例93:6−アゼパン−1−イルメチル−2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0469】
【化162】

【0470】
4−フルオロピペリジン塩酸塩の代わりにヘキサメチレンイミンを用いて実施例107に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.74(s,1 H),7.24(br.s.,1 H),6.79(s,1 H),4.61(br.s.,2 H),4.50(br.s.,2 H),3.38(br.s.,2 H),3.13(br.s.,4 H),1.84(br.s.,4 H),1.63(br.s.,4 H);MS m/e 363(M+H)。
【0471】
実施例94:6−(3,3−ジフルオロ−ピロリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0472】
【化163】

【0473】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに3,3−ジフルオロ−ピロリジン塩酸塩及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.82(s,1 H),7.54(s,2 H),7.42(s,1 H),7.12(d,J=3.4Hz,1 H),6.63(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),3.88(s,2 H),2.97(t,J=13.4Hz,2 H),2.80(t,J=7.0Hz,2 H),2.13〜2.40ppm(m,2 H);MS m/e 337(M+H)。
【0474】
実施例95:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0475】
【化164】

【0476】
4−フルオロピペリジン塩酸塩の代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジンを用いて実施例107に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.22(d,J=3.4Hz,1 H),7.00(s,1 H),6.33(d,J=3.4Hz,1 H),5.73〜5.85(m,1 H),5.60〜5.73(m,1 H),5.29(br.s.,2 H),3.83(s,2 H),3.04〜3.15(m,2 H),2.64(t,J=5.8Hz,2 H),2.14〜2.25ppm(m,2 H);MS m/e 347(M+H)。
【0477】
実施例96:2−シクロプロピル−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0478】
【化165】

【0479】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及びシクロプロピルニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.84(s,1 H),5.91(br.s.,1 H),5.72(br.s.,1 H),4.65(br.s.,2 H),3.65(br.s.,2 H),3.15(br.s.,2 H),2.35(m,2 H),2.15(br.s.,2 H),1.26(m,1 H),1.12ppm(br.s.,4 H);MS m/e 287(M+H)。
【0480】
実施例97:2−(5−クロロ−フラン−2−イル)−6−(2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0481】
【化166】

【0482】
4−フルオロピペリジン塩酸塩の代わりに3−ピロリンを用いて実施例107に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(DMSO−d6,300MHz):δ=7.45(s,1 H),7.19(d,J=3.0Hz,1 H),6.85(s,2 H),6.67(d,J=3.0Hz,1 H),5.37(s,2 H),4.28ppm(br.s.,6 H);MS m/e 333(M+H)。
【0483】
実施例98:6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イルメチル)−2−フラン−2−イル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0484】
【化167】

【0485】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに1,2,3,6−テトラヒドロピリジン及び2−フロニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(クロロホルム−d,300MHz):δ=7.60(s,1 H),7.25(s,1 H),7.00(s,1 H),6.55(dd,J=3.4,1.9Hz,1 H),5.77(br.s.,1 H),5.69(br.s.,1 H),5.25(br.s.,2 H),3.83(s,2 H),2.99〜3.16(m,2 H),2.64(t,J=5.7Hz,2 H),2.12〜2.26ppm(m,2 H);MS m/e 313(M+H)。
【0486】
実施例99:2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
実施例99:工程a
5−ジフルオロメチル−フラン−2−カルボニトリル
【0487】
【化168】

【0488】
Et2NSF3(2.8mL、21.4mmol)及びCH2Cl2(10mL)の溶液に4℃にて5−ホルミル−フラン−2−カルボニトリル(2.44g、20.2mmol;W.Hoyle and G.P.Roberts,J.Med.Chem.1973,16,709)の溶液(溶媒CH2Cl2(10mL))を添加した。4℃にて30分後、飽和水性NaHCO3を添加し、層を分離させ、水性層をCH2Cl2で抽出した。組み合わせた有機物を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、2.15gの5−ジフルオロメチル−フラン−2−カルボニトリルを得、これを更なる精製なしに使用した。
【0489】
実施例99:工程b
2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0490】
【化169】

【0491】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりに4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩及び5−ジフルオロメチル−フラン−2−カルボニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,アセトン−d6)δ=7.41(s,1 H),7.21(d,J=3.4Hz,1 H),7.01(t,J=53.7Hz,1 H),6.94〜6.99(m,1 H),6.92(br.s.,2 H),3.87(d,J=1.0Hz,2 H),2.66(t,J=5.5Hz,4 H),1.95〜2.04(m,4 H);MS m/e 401(M+H)。
【0492】
実施例100:2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−(4−フルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0493】
【化170】

【0494】
4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩の代わりに4−フルオロピペリジン塩酸塩を用いて実施例119に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,アセトン−d6)δ=7.39(s,1 H),7.20(d,J=3.7Hz,1 H),7.01(t,J=53.7Hz,1 H),6.94〜6.98(m,1 H),6.89(br.s.,2 H),3.78(d,J=1.2Hz,2 H),2.61〜2.71(m,2 H),2.43〜2.52(m,2 H),2.08〜2.10(m,1 H),1.74〜1.99(m,4 H);MS m/e 383(M+H)。
【0495】
実施例101:2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0496】
【化171】

【0497】
4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩の代わりに3,3−ジフルオロピペリジン塩酸塩を用いて実施例119に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,アセトン−d6)δ=7.41(s,1 H),7.21(d,J=3.7Hz,1 H),7.01(t,J=53.7Hz,1 H),6.89〜6.98(m,3 H),3.90(s,2 H),2.77(t,J=11.5Hz,2 H),2.58(t,J=5.0Hz,2 H),1.85〜1.98(m,2 H),1.71〜1.81(m,2 H);MS m/e 401(M+H)。
【0498】
実施例102:2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−(2,6−ジメチル−ピペリジン−1−イルメチル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0499】
【化172】

【0500】
4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩の代わりにシス−2,6−ジメチル−ピペリジンを用いて実施例119に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,アセトン−d6)δ=7.40(s,1 H),7.19(d,J=3.4Hz,1 H),7.00(t,J=53.7Hz,1 H),6.93〜6.97(m,1 H),6.89(br.s.,1 H),4.08(s,2 H),2.50〜2.62(m,2 H),1.53〜1.67(m,4 H),1.27〜1.33(m,2 H),1.15(d,J=6.4Hz,6 H);MS m/e 393(M+H)。
【0501】
実施例103:6−ジエチルアミノメチル−2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0502】
【化173】

【0503】
4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩の代わりにジエチルアミンを用いて実施例119に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ=7.27(s,1H),6.97(s,1 H),6.80〜6.85(m,1 H),6.78(t,J=54.3Hz,1 H),6.52(br.s.,2 H),3.85(s,2 H),2.61(q,J=7.2Hz,4 H),1.08(t,J=7.0Hz,6 H);MS m/e 353(M+H)。
【0504】
実施例104:2−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−6−ピペリジン−1−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0505】
【化174】

【0506】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにピペリジン及び2−クロロ−イソニコチノニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=8.53(d,J=5.3Hz,1 H),8.13〜8.29(m,2 H),7.68(s,2 H),7.46(s,1 H),3.70(s,2 H),2.91〜3.11(m,2 H),2.29〜2.45(m,4 H),1.34〜1.58(m,4 H);MS m/e 360/362(M+H)。
【0507】
実施例105:2−(2−クロロ−ピリジン−4−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0508】
【化175】

【0509】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び2−クロロ−イソニコチノニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ=8.48(d,J=5.3Hz,1 H),8.34(s,1 H),8.21(dd,J=1.5,5.3Hz,1 H),7.05(s,1 H),5.36(br.s.,2 H),3.70〜3.86(m,6 H),2.47〜2.65(m,4 H);MS m/e 362/364(M+H)。
【0510】
実施例106:3−(4−アミノ−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−2−イル)−フェノール
【0511】
【化176】

【0512】
それぞれ、シス−2,6−ジメチル−ピペリジン及び5−t−ブチル−チオフェン−2−カルボニトリルの代わりにモルホリン及び3−ヒドロキシ−ベンゾニトリルを用いて実施例13に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(300MHz,アセトン−d6)δ=8.36(br.s.,1 H),7.99(s,1 H),7.96(d,J=7.9Hz,1 H),7.38(s,1 H),7.26(t,J=7.7Hz,1 H),6.91(dd,J=2.6,7.9Hz,1 H),6.74(br.s.,2 H),3.76(s,2 H),3.64(t,J=4.5Hz,4 H),2.38〜2.59(m,4 H);MS m/e 343(M+H)。
【0513】
実施例107:2−(5−ジフルオロメチル−フラン−2−イル)−6−モルホリン−4−イルメチル−チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
【0514】
【化177】

【0515】
4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩の代わりにモルホリンを用いて実施例119に記載のように標題化合物を調製した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ=7.63(br.s.,2 H),7.43(s,1 H),7.19(d,J=3.4Hz,1 H),7.16(t,J=53.3Hz,1 H),7.02(m,1 H),3.72(s,2 H),3.59(t,J=4.4Hz,4 H),2.44(m,4 H);MS m/e 367(M+H)。
【0516】
生物学的アッセイ及び活性
アデノシンA2a受容体についてのリガンド結合アッセイ
ヒトA2aアデノシン受容体(PerkinElmer,RB−HA2a)を含有するHEK293細胞の原形質膜とラジオリガンド[3H]CGS21680(PerkinElmer,NET1021)を用いて、アデノシンA2a受容体のリガンド結合アッセイを実施した。アッセイ緩衝液に、順次、20μLの1:20に希釈した膜、[3H]CGS2168Oを含有する130μLアッセイ緩衝液(50mMのTris・HCl、pH 7.4、10mMのMgCl2、1mMのEDTA)、50μLの希釈した化合物(4X)又はビヒクル対照を添加することにより、合計体積200μLで、96ウェルポリプロピレンプレート内にて、アッセイを準備した。非特異的結合は、80mMのNECAにより測定した。反応を室温で2時間実行し、その後0.3%のポリエチレンイミンを含有する50mMのTris・HCl、pH7.4に予め浸漬した96ウェルGF/Cフィルタプレートを通して濾過した。次いでプレートを冷50mMのTris・HCl、pH7.4で5回洗浄し、乾燥させ、底部を密閉した。マイクロシンチレーション流体30μLを各ウェルに添加し、上部を密閉した。プレートを、[3H]用のPackard Topcount上でカウントした。Microsoft Excel及びGraphPad Prismプログラムでデータを解析した(Varani,K.;Gessi,S.;Dalpiaz,A.;Borea,P.A.British Journal of Pharmacology,1996,117,1693)。
【0517】
アデノシンA2a受容体機能アッセイ(A2AGAL2)
機能アッセイを開始するために、ヒトアデノシンA2a受容体を高発現しており、cAMP誘導性ベータ−ガラクトシダーゼレポーター遺伝子を含有する凍結保存CHO−K1細胞を解凍し、遠心分離にかけ、DMSO含有培地を除去し、次いで10K細胞/ウェルの濃度で、透明な384ウェル組織培養処理プレート(BD #353961)内に新鮮な培地を用いて播種した。アッセイに先立って、これらのプレートを37℃、5% CO2、90%相対湿度にて2日間にわたって培養した。機能アッセイの日に、培養培地を取り出し、45μLアッセイ培地(0.1% BSAを補充したHams/F−12 Modified(Mediatech # 10−080CV))と交換した。試験化合物を希釈し、11のポイントを有するカーブが100% DMSOにおいて1000xの濃度にて形成した。アッセイ培地を細胞プレートに添加した直後に、Cartesian Hummingbirdを用いて50nLの適切な試験化合物拮抗物質又は作用物質対照カーブを細胞プレートに添加した。化合物カーブ(Compound curves)に、15nMのNECA(Sigma E2387)作用物質負荷(5μL体積)の添加前におよそ15分にわたって細胞プレート上で室温にてインキュベートさせた。NECA、DMSO/培地対照及び単一投与のForskolin(Sigma F3917)の対照カーブもまた各プレート上に含まれる。添加後、細胞プレートに、5.5〜6時間にわたって37℃、5% CO2、90%相対湿度にてインキュベートさせた。インキュベート後、培地を取り出し、細胞プレートをCa及びMgを含まないDPBS(Mediatech 21−031−CV)1×50μLで洗浄した。乾燥ウェルの中に、20μLの1xReporter Lysis Buffer(Promega E3971(原液から5×にdH2Oで希釈))を各ウェルに添加して、プレートを一晩−20℃で凍結させた。β−ガラクトシダーゼ酵素比色分析アッセイのために、プレートを室温にて解凍し、20μLの2×アッセイ緩衝液(Promega)を各ウェルに添加した。37℃、5% CO2、90%の相対湿度にて1〜1.5時間にわたって又は適切な測標が現れるまで顕色させた。60μL/ウェルの1M炭酸ナトリウムを添加して比色分析反応を停止させた。プレートをSpectraMax Microplate Reader(Molecular Devices)で405nmにて計数した。データをMicrosoft Excelで分析し、標準化マクロを用いてIC/EC50曲線を適合させた。
【0518】
アデノシンA1受容体機能アッセイ(A1GAL2)
機能アッセイを開始するために、ヒトアデノシンA1受容体を高発現しており、cAMP誘導性ベータ−ガラクトシダーゼレポーター遺伝子を含有する凍結保存CHO−K1細胞を解凍し、遠心分離にかけ、DMSO含有培地を除去し、次いで10K細胞/ウェルの濃度で、透明な384ウェル組織培養処理プレート(BD #353961)内に新鮮な培地を用いて播種した。アッセイに先立って、これらのプレートを37℃、5% CO2、90%相対湿度にて2日間にわたって培養した。機能アッセイの日に、培養培地を取り出し、45μLアッセイ培地(0.1% BSAを補充したHams/F−12 Modified(Mediatech # 10−080CV))と交換した。試験化合物を希釈し、11箇所のカーブ(11 point curves)が100% DMSOにおいて1000xの濃度にて形成した。アッセイ培地を細胞プレートに添加した直後に、Cartesian Hummingbirdを用いて50nLの適切な試験化合物拮抗物質又は作用物質対照カーブ(test compound antagonist or agonist control curves)を細胞プレートに添加した。化合物カーブ(Compound curves)に、4nMのr−PIA(Sigma P4532)/1μMのForskolin(Sigma F3917)作物質負荷(5μL体積)の添加前におよそ15分にわたって細胞プレート上で室温にてインキュベートさせた。1μMのForskolin中のr−PIA、DMSO/培地対照及び単一投与のForskolinの対照カーブもまた各プレート上に含まれる。添加後、細胞プレートに、5.5〜6時間にわたって37℃、5% CO2、90%相対湿度にてインキュベートさせた。インキュベート後、培地を取り出し、細胞プレートをCa及びMgを含まないDPBS(Mediatech 21−031−CV)1×50μLで洗浄した。乾燥ウェルの中に、20μLの1xReporter Lysis Buffer(Promega E3971(原液から5×にdH2Oで希釈))を各ウェルに添加して、プレートを一晩−20℃で凍結させた。β−ガラクトシダーゼ酵素比色分析アッセイのために、プレートを室温にて解凍し、20μLの2×アッセイ緩衝液(Promega)を各ウェルに添加した。37℃、5% CO2、90%の相対湿度にて1〜1.5時間にわたって又は適切な測標が現れるまで顕色させた。60μL/ウェルの1M炭酸ナトリウムを添加して比色分析反応を停止させた。プレートをSpectraMax Microplate Reader(Molecular Devices)で405nmにて計数した。データをMicrosoft Excelで分析し、標準化マクロを用いてIC/EC50曲線を適合させた。
【0519】
【表2−1】

【0520】
【表2−2】

【0521】
【表2−3】

NDは、データが入手不可能であったことを示す。
【0522】
前述の明細書は、例示を目的として提供される実施例と共に、本発明の原理を教示するが、本発明の実践は、以下の特許請求の範囲及びそれらの等価物の範囲内に含まれる全ての通常の変形、改作及び/又は修正を包含することが理解されるであろう。
【0523】
上記明細書で開示した全ての刊行物は、その全文を参照により本明細書に組み込むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式A
【化1】

式中、
1は、シクロプロピル、ベンゾ[1,3]ジオキソリルであり、又は、フェニル、フルオロフェニル及びヘテロアリールからなる群から選択される芳香環であり、ここで前記芳香環は、−OH、OC(1〜4)アルキル、Cl、Br、−CN、F、CHF2、C(1〜4)アルキル及びシクロプロピルからなる群から選択される1個の置換基で所望により置換され、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ヘテロアリール、アダマンチル又はフェニルであり、前記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって
【化2】

からなる群から選択される複素環を形成してもよく、
ここで前記
【化3】

は、Ra、Rc、オキソ、フェニル又はCH2OC(1〜4)アルキルで所望により置換され、
式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項2】
式中、
1は、シクロプロピル、フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルであり、ここで前記フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル又はフェニルは、OH、OC(1〜4)アルキル、Cl、Br、−CN、F、CHF2、OCF3、C(1〜4)アルキル又はシクロプロピルで所望により置換される、
請求項1に記載の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項3】
式中、
1はH又は−C(1〜4)アルキルであり、
2は、−C(1〜4)アルキル、−C(1〜6)シクロアルキル、−CH2CH2ORa、−CORa、ピリジル、アダマンチル又はフェニルであり、前記ヘテロアリール又はフェニルは、Cl、F、Br、OC(1〜4)アルキル、OCF3、C(1〜4)アルキル及びC(O)C(1〜4)アルキルからなる群から選択される最大3個の置換基で所望により置換され、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【化4】

式中、
nは1又は2であり、
aは、H、CF3、OH、F又はC(1〜4)アルキルであり、
bは、H、−C(1〜4)アルキル又は−C(O)C(1〜4)アルキルであり、
cは、H又はFである、
請求項2に記載の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項4】
式中、
1は、シクロプロピル、フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルであり、ここで前記フリル、チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ピロリル、ベンゾフラニル、フルオロフェニル又はフェニルは、OH、OCH3、Cl、Br、−CN、F、CHF2、OCF3、CH3、CH2CH3、CH(CH32、C(CH33又はシクロプロピルで所望により置換され、
1はH又はC(1〜4)アルキルであり、
2は、C(1〜4)アルキル、−CH2CH2OCH3、シクロプロピル、アダマンチル又はシクロヘキシルであり、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【化5】

式中、nは1又は2である、
請求項3に記載の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項5】
式中、
1は、シクロプロピル;Cl、Br、シクロプロピル、CH3、CH2CH3、CHF2又はCH(CH32で所望により置換されるフリル;CH3で所望により置換されるチアゾリル;C(CH33又は−CNで所望により置換されるチオフェニル;オキサゾリル;イソオキサゾリル;−CN又はClで置換されるピリジル;ベンゾ[1,3]ジオキソリル;CH3で所望により置換されるピロリル;ベンゾフラニル;Fで所望により置換されるフルオロフェニル;あるいは、CN、Cl、OCH3、CON(CH32、CH(CH32又はOHで置換されるフェニルであり、
1は、H、−CH3又は−CH2CH3であり、
2は、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2OCH3、シクロプロピル、アダマンチル又はシクロヘキシルであり、
あるいは、A1及びA2は、これらが結合した窒素と一緒になって以下から選択される複素環を形成してもよく、
【化6】

式中、nは1又は2である、
請求項4に記載の化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項6】
【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

からなる群から選択される化合物、並びに、その溶媒和物、水和物及び製薬上許容できる塩。
【請求項7】
請求項1に記載の化合物と、製薬上許容できる担体と、を含む医薬組成物。
【請求項8】
被験体の適切な細胞内でアデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を有する前記被験体を治療する方法であって、前記被験体に治療的に有効な用量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む上記方法。
【請求項9】
被験体の適切な細胞内でアデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を予防する方法であって、前記被験体の適切な細胞内でアデノシンA2a受容体に拮抗することにより寛解する疾患を引き起こすことが予期される事象の前又は後に、被験体に予防的に有効な用量の請求項1に記載の化合物を投与することを含む、上記方法。
【請求項10】
治療的に又は予防的に有効な用量の請求項7に記載の医薬組成物を前記被験体に投与することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
治療的に又は予防的に有効な用量の請求項7に記載の医薬組成物を前記被験体に投与することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記疾患が、神経変性疾患又は運動性疾患である、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記疾患が、パーキンソン病、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、アルツハイマー病、及び老年性認知症からなる群から選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記疾患が、神経変性疾患又は運動性疾患である、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記疾患が、パーキンソン病、ハンチントン病、多系統萎縮症、大脳皮質基底核変性症、アルツハイマー病、及び老年性認知症からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記疾患が、パーキンソン病である、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記疾患が、嗜癖である、請求項8に記載の方法。
【請求項18】
前記疾患が、注意欠陥多動性障害(ADHD)である、請求項8に記載の方法。
【請求項19】
前記疾患が、鬱病である、請求項8に記載の方法。
【請求項20】
前記疾患が、不安症である、請求項8に記載の方法。

【公表番号】特表2012−505264(P2012−505264A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−532130(P2011−532130)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/058705
【国際公開番号】WO2010/045006
【国際公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】