チップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板
【課題】 チップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板において、基板の端部に温度測定対象物が配されても正確に温度を検出すること。
【解決手段】 端部に温度測定対象物1が配置される回路基板12において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド3上に実装されるチップ型サーミスタ14であって、前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体14aと、該サーミスタ素体14aの一方の端面から所定距離離間した位置に設けられ一対の導電ランド3に金属融着材で接着される一対の外部電極15と、を備えている。
【解決手段】 端部に温度測定対象物1が配置される回路基板12において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド3上に実装されるチップ型サーミスタ14であって、前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体14aと、該サーミスタ素体14aの一方の端面から所定距離離間した位置に設けられ一対の導電ランド3に金属融着材で接着される一対の外部電極15と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の端部に配された温度測定対象物の温度を高精度に検出可能なチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント回路基板に実装されたパワートランジスタやパワーIC等の電子部品が所定以上に過熱して焼損等を起こすことを防止するために、プリント回路基板にチップ型サーミスタを実装して、電子部品等の温度検出が行われている。また、水晶発振子やバッテリー等の温度補償や温度検出用としても、チップ型サーミスタが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、素子本体と、該素子本体の両端に設けられた一対の電極部と、素子本体の表面素材に対して非オーミック接触の金属薄膜層で形成された熱受容部と、を有するチップ型サーミスタの温度検出素子が提案されている。このチップ型サーミスタは、パワートランジスタ等が実装された基板上に並べて実装されて用いられている。
【0004】
【特許文献1】特許第3815362号公報(特許請求の範囲,図1〜図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
従来のチップ型サーミスタは、基板上に実装されたパワートランジスタ等の温度測定対象物の温度を測定する際には、正確に温度測定対象物の温度を検出するため、基板上の温度測定対象物に近接させて基板上に導電ランドを形成し、この導電ランド上に外部電極を接合させることでチップ型サーミスタを温度測定対象物に近接状態にして実装している。しかしながら、図11に示すように、バッテリー等が温度測定対象物1である場合、装置の構造上、回路基板2上に実装されずに回路基板2の端部に配置されることがあるが、この場合、導電ランド3との位置関係からチップ型サーミスタ4を、回路基板2の端部の位置に実装することができない。すなわち、通常、導電ランド3は製法上、エッチングや基板カット等の必要から、回路基板2の端部ちょうどの位置に形成することができず、端部から所定距離離間した位置に形成される。また、従来のチップ型サーミスタ4では、特許文献1にも記載されているように、通常、両端面に一対の外部電極5が設けられているので、回路基板2の端部から離間した導電ランド3上に外部電極5を合わせて接着すると、回路基板2の端部に配された温度測定対象物1とチップ型サーミスタ4との間が離れてしまい、正確に温度測定対象物1の温度を検出することができないという不都合があった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、基板の端部に温度測定対象物が配されても正確に温度を検出することが可能なチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のチップ型サーミスタは、端部に温度測定対象物が配置される回路基板において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド上に実装されるチップ型サーミスタであって、前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体と、該サーミスタ素体の前記一方の端面から前記所定距離離間した位置に設けられ前記一対の導電ランドに金属融着材で接着される一対の外部電極と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の一方の端面から回路基板端部と導電ランドとの距離だけ離間した外部電極を、導電ランドに接着すると、回路基板端部にサーミスタ素体の一方の端面が配されるので、回路基板の端部に配された温度測定対象物にサーミスタ素体の端面が接触又は非常に近接され、導電ランドから離間した温度測定対象物でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0009】
また、本発明のチップ型サーミスタは、前記一対の外部電極が、前記サーミスタ素体の中央部に配されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の中央部に外部電極が設けられているので、サーミスタ素体の中央部で導電ランドに接着されることになり、両端部で導電ランドに固着される場合に比べてサーミスタ素体に接着応力が加わり難い。
【0010】
さらに、本発明のチップ型サーミスタは、前記サーミスタ素体の前記一方の端面に金属熱受容部が形成されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、金属熱受容部がサーミスタ素体の前記一方の端面に形成されているので、回路基板の端部に配された温度測定対象物に金属熱受容部が接触又は非常に近接されて温度測定対象物との熱結合性が高くなり、より高精度に温度を検出することができる。
【0011】
また、本発明のチップ型サーミスタは、前記一方の端面に形成された前記金属熱受容部が前記外部電極の一方に電気的に導通され、前記サーミスタ素体の他方の端面にも前記外部電極の他方に電気的に導通された金属熱受容部が形成されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の両方の端面に外部電極にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部が形成されているので、これら金属熱受容部を選別用の端子として利用し、サーミスタ素体の特性選別チェックを容易に行うことができる。また、サーミスタ素体の他方の端面に形成された金属熱受容部に対応させて3つ目の導電ランドを回路基板上に形成し、互いに接着させれば、3点で固定されてさらに高い機械的強度を得ることができる。
【0012】
本発明の回路基板は、端部に温度測定対象物が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランドが設けられた基板本体と、前記一対の導電ランドに一対の外部電極が金属融着材で接着された上記本発明のチップ型サーミスタと、を備えている。すなわち、この回路基板では、上記本発明のチップ型サーミスタを基板本体の端部から離れた導電ランドに外部電極を合わせて実装しているので、サーミスタ素体が基板本体の端部に配された温度測定対象物に導電ランドよりも近接するので、従来よりも正確に温度を検出することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板によれば、サーミスタ素体の一方の端面から回路基板端部と導電ランドとの距離だけ離間した外部電極を、導電ランドに接着することで、回路基板端部にサーミスタ素体の一方の端面が配されるので、回路基板の端部に配された温度測定対象物にサーミスタ素体の端面が接触又は非常に近接され、導電ランドから離間した温度測定対象物でも温度を正確に検出することができる。したがって、本発明によれば、回路基板上に実装されないバッテリー等の温度測定対象物でも高精度に温度を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
【0015】
本実施形態の回路基板12は、図1に示すように、端部にバッテリー等の温度測定対象物1が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランド3が設けられた基板本体12aと、一対の導電ランド3に一対の外部電極5がハンダ材等の金属融着材(図示略)で接着され表面実装されたチップ型サーミスタ14と、を備えている。
本実施形態のチップ型サーミスタ14は、図1及び図2に示すように、基板本体12aの前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体14aと、該サーミスタ素体14aの前記一方の端面から上記所定距離離間した位置に設けられ一対の導電ランド3に上記金属融着材で接着される一対の外部電極15と、を備えている。
【0016】
上記一対の外部電極15は、サーミスタ素体14aの側面の中央部に露出して形成され、下面から上面に延在して配されている。
例えば、図3に示すように、サーミスタ素体14aは、一部が側端部まで達した内部電極16をそれぞれ印刷してパターン形成した2種類のセラミックスグリーンシート17を、少なくとも一対互いに重ね合わせて圧着し、かつ切断して焼成することにより作製されている。また、サーミスタ素体14aの側面中央に露出した内部電極16に、下地電極(図示略)が形成されると共に、その下地電極の表面に例えばNi及び半田がめっき処理されることにより外部電極15が形成される。
【0017】
上記セラミックスグリーンシート17は、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Al等の金属の酸化物粉末を1種又は2種以上混合してこの混合物を仮焼し粉砕し、有機結合材を加え混合して薄い直方体に成形して作られる。なお、金属酸化物の混合物を仮焼し粉砕した後、有機結合材と溶剤を加え混練してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法等により成膜乾燥してセラミックスグリーンシートを成形してもよい。
【0018】
サーミスタ素体14aとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、NTC型サーミスタを採用している。このサーミスタ素体14aは、上述したように、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
上記基板本体12aは、例えばプリント回路基板であって、表面に銅箔等で上記導電ランド3及びこれに接続された回路パターン12bがパターン形成されている。
【0019】
このように本実施形態のチップ型サーミスタ14及びこれを備えた回路基板12では、サーミスタ素体14aの一方の端面から基板本体12aの端部と導電ランド3との距離だけ離間した外部電極15を、導電ランド3に接着することで、基板本体12aの端部にサーミスタ素体14aの一方の端面が配されるので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体14aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0020】
また、サーミスタ素体14aの中央部に外部電極15が設けられているので、サーミスタ素体14aの中央部で導電ランド3に接着されることになり、両端部で導電ランド3に固着される場合に比べてサーミスタ素体14aに接着応力が加わり難い。
【0021】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第1実施形態の他の例を、図4を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0022】
上述した例では、チップ型サーミスタ14が内部電極16を有したセラミックスグリーンシート17による積層構造であるのに対し、第1実施形態の他の例は、図4に示すように、チップ型サーミスタ24が、チップ状のサーミスタ素体24aと、その上下面にそれぞれパターン形成された一対の外部電極25と、これら外部電極25の一部をサーミスタ素体24aの中央部で露出させた状態でサーミスタ素体24aの上下面を覆うガラスコート等の絶縁性保護層28と、を備えている点である。
【0023】
なお、上記の例と同様に一対の外部電極25は、サーミスタ素体24aのそれぞれの側面にも延在して形成されている。また、サーミスタ素体24aの上下面においても、上記の例と同様の配置に一対の外部電極25が形成されている。
【0024】
この他の例のチップ型サーミスタ24でも、上述した例と同様に、一対の外部電極25が導電ランド3と同じ距離だけ基板本体12aの端面から離間した位置に設けられているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体24aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0025】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第2実施形態を、図5から図8を参照しながら説明する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、サーミスタ素体14aに一対の外部電極15だけが形成されているのに対し、第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、図5及び図6に示すように、サーミスタ素体34aの両端面に、中央部の一対の外部電極35にそれぞれ別々に電気的に導通された金属熱受容部39が設けられている点である。
【0026】
この第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、一方の端面に形成された金属熱受容部39が外部電極35の一方に電気的に導通され、他方の端面に形成された金属熱受容部39が外部電極35の他方に電気的に導通されている。なお、第2実施形態でも、図6に示すように、サーミスタ素体34aの中央部に設けられた一対の外部電極15を導電ランド3に接着することで、サーミスタ素体34aの一方の端面を基板本体12aの一方の端部に配して温度測定対象物1に接触又は近接させている。
【0027】
第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、例えば、図7に示すように、内部電極36が片方の端部へ達するようにパターン形成されたセラミックスグリーンシート37を積層することで作製することができる。なお、チップ型サーミスタ34における等価回路を、図8に示す。
また、上記金属熱受容部39は、外部電極35と同様の金属材料で形成されている。さらに、回路基板12は、基板本体12aの表面に、他方の端面に形成された金属熱受容部39に対応させて3つ目の導電ランド33を電気的に独立させて有し、この導電ランド33に上記金属熱受容部39を接着している。
【0028】
このように第2実施形態では、金属熱受容部39がサーミスタ素体34aの一方の端面に形成されているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1に金属熱受容部39が接触又は非常に近接されて温度測定対象物1との熱結合性が高くなり、より高精度に温度を検出することができる。
【0029】
また、サーミスタ素体34aの両方の端面に外部電極35にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部39が形成されているので、これら金属熱受容部39を選別用の端子として利用し、サーミスタ素体34aの特性選別チェックを容易に行うことができる。また、サーミスタ素体34aの他方の端面に形成された金属熱受容部39に対応させて3つ目の導電ランド33を回路基板12上に形成し、互いに接着させるので、さらに高い機械的強度を得ることができる。
【0030】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第2実施形態の他の例を、図9を参照しながら説明する。
【0031】
上述した第2実施形態の例では、チップ型サーミスタ34が、内部電極36を有したセラミックスグリーンシート37の積層構造であるのに対し、第2実施形態の他の例は、図9に示すように、チップ型サーミスタ44が、サーミスタ素体44aの上下面を覆うガラスコート等の絶縁性保護層48aと、その表面にそれぞれ片方の端面まで延在されてパターン形成された一対の外部電極45と、これら外部電極45の一部をサーミスタ素体44aの中央部で露出させた状態で覆うガラスコート等の絶縁性保護層48bと、サーミスタ素体14aの端面をそれぞれ覆うと共に対応する外部電極45と端面で電気的に導通された一対の金属熱受容部49と、を備えている点である。
【0032】
なお、上記の例と同様に一対の外部電極45は、サーミスタ素体44aのそれぞれの側面にも延在して形成されている。また、サーミスタ素体44aの上下面においても、上記の例と同様の配置に一対の外部電極45が形成されている。
【0033】
この他の例のチップ型サーミスタ44でも、上述した例と同様に、一対の外部電極45が導電ランド3と同じ距離だけ基板本体12aの端面から離間した位置に設けられているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体44aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0034】
また、サーミスタ素体44aの両方の端面に外部電極45にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部49が形成されているので、上述した例と同様に、サーミスタ素体44aの特性選別チェックを容易に行うことができると共に、片方の金属熱受容部49と3つ目の導電ランド33とを互いに接着させるので、3点で固定されてさらに高い機械的強度を得ることができる。
【0035】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第3実施形態を、図10を参照しながら説明する。
【0036】
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、一対の外部電極15が、サーミスタ素体14aの両側面側に形成されているのに対し、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、図10に示すように、温度測定対象物側に配される一方の端部と反対側の他方の端面に一対の外部電極55が形成されている点である。すなわち、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、サーミスタ素体54aの他方の端面に一対の外部電極55が、下面から上面にまで延在して形成されている。
【0037】
したがって、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、サーミスタ素体55aの一方の端面と外部電極55との距離を最大限離して設定することが可能なため、回路基板の端部から導電ランドが第1実施形態の場合よりも離れて形成されているような場合でも、回路基板の端部にサーミスタ素体55aの一方の端面位置を合わせて実装することが可能である。なお、この第3実施形態のチップ型サーミスタ54において、一方の端面にのみ上記熱受容部を設けても構わない。
【0038】
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態のチップ型サーミスタは、サーミスタ部だけを有したサーミスタ機能のみのチップ型サーミスタであるが、サーミスタ部に加えて抵抗部を備えた複合素子型のチップ型サーミスタとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る第1実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【図2】第1実施形態のチップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図3】第1実施形態のチップ型サーミスタにおいて、セラミックスグリーンシートを示す平面図である。
【図4】第1実施形態において、チップ型サーミスタの他の例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、チップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【図7】第2実施形態のチップ型サーミスタにおいて、セラミックスグリーンシートを示す平面図である。
【図8】第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、等価回路を示す回路図である。
【図9】第2実施形態において、チップ型サーミスタの他の例を示す断面図である。
【図10】本発明に係る第3実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、チップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図11】本発明に係る従来例のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1…温度測定対象物、2,12…回路基板、12a…基板本体、3,33…導電ランド、14,24,34,44,54…チップ型サーミスタ、14a,24a,34a,44a,54a…サーミスタ素体、15,25,35,45,55…外部電極、39,49…金属熱受容部
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板の端部に配された温度測定対象物の温度を高精度に検出可能なチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント回路基板に実装されたパワートランジスタやパワーIC等の電子部品が所定以上に過熱して焼損等を起こすことを防止するために、プリント回路基板にチップ型サーミスタを実装して、電子部品等の温度検出が行われている。また、水晶発振子やバッテリー等の温度補償や温度検出用としても、チップ型サーミスタが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、素子本体と、該素子本体の両端に設けられた一対の電極部と、素子本体の表面素材に対して非オーミック接触の金属薄膜層で形成された熱受容部と、を有するチップ型サーミスタの温度検出素子が提案されている。このチップ型サーミスタは、パワートランジスタ等が実装された基板上に並べて実装されて用いられている。
【0004】
【特許文献1】特許第3815362号公報(特許請求の範囲,図1〜図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
従来のチップ型サーミスタは、基板上に実装されたパワートランジスタ等の温度測定対象物の温度を測定する際には、正確に温度測定対象物の温度を検出するため、基板上の温度測定対象物に近接させて基板上に導電ランドを形成し、この導電ランド上に外部電極を接合させることでチップ型サーミスタを温度測定対象物に近接状態にして実装している。しかしながら、図11に示すように、バッテリー等が温度測定対象物1である場合、装置の構造上、回路基板2上に実装されずに回路基板2の端部に配置されることがあるが、この場合、導電ランド3との位置関係からチップ型サーミスタ4を、回路基板2の端部の位置に実装することができない。すなわち、通常、導電ランド3は製法上、エッチングや基板カット等の必要から、回路基板2の端部ちょうどの位置に形成することができず、端部から所定距離離間した位置に形成される。また、従来のチップ型サーミスタ4では、特許文献1にも記載されているように、通常、両端面に一対の外部電極5が設けられているので、回路基板2の端部から離間した導電ランド3上に外部電極5を合わせて接着すると、回路基板2の端部に配された温度測定対象物1とチップ型サーミスタ4との間が離れてしまい、正確に温度測定対象物1の温度を検出することができないという不都合があった。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、基板の端部に温度測定対象物が配されても正確に温度を検出することが可能なチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明のチップ型サーミスタは、端部に温度測定対象物が配置される回路基板において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド上に実装されるチップ型サーミスタであって、前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体と、該サーミスタ素体の前記一方の端面から前記所定距離離間した位置に設けられ前記一対の導電ランドに金属融着材で接着される一対の外部電極と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の一方の端面から回路基板端部と導電ランドとの距離だけ離間した外部電極を、導電ランドに接着すると、回路基板端部にサーミスタ素体の一方の端面が配されるので、回路基板の端部に配された温度測定対象物にサーミスタ素体の端面が接触又は非常に近接され、導電ランドから離間した温度測定対象物でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0009】
また、本発明のチップ型サーミスタは、前記一対の外部電極が、前記サーミスタ素体の中央部に配されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の中央部に外部電極が設けられているので、サーミスタ素体の中央部で導電ランドに接着されることになり、両端部で導電ランドに固着される場合に比べてサーミスタ素体に接着応力が加わり難い。
【0010】
さらに、本発明のチップ型サーミスタは、前記サーミスタ素体の前記一方の端面に金属熱受容部が形成されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、金属熱受容部がサーミスタ素体の前記一方の端面に形成されているので、回路基板の端部に配された温度測定対象物に金属熱受容部が接触又は非常に近接されて温度測定対象物との熱結合性が高くなり、より高精度に温度を検出することができる。
【0011】
また、本発明のチップ型サーミスタは、前記一方の端面に形成された前記金属熱受容部が前記外部電極の一方に電気的に導通され、前記サーミスタ素体の他方の端面にも前記外部電極の他方に電気的に導通された金属熱受容部が形成されていることを特徴とする。すなわち、このチップ型サーミスタでは、サーミスタ素体の両方の端面に外部電極にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部が形成されているので、これら金属熱受容部を選別用の端子として利用し、サーミスタ素体の特性選別チェックを容易に行うことができる。また、サーミスタ素体の他方の端面に形成された金属熱受容部に対応させて3つ目の導電ランドを回路基板上に形成し、互いに接着させれば、3点で固定されてさらに高い機械的強度を得ることができる。
【0012】
本発明の回路基板は、端部に温度測定対象物が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランドが設けられた基板本体と、前記一対の導電ランドに一対の外部電極が金属融着材で接着された上記本発明のチップ型サーミスタと、を備えている。すなわち、この回路基板では、上記本発明のチップ型サーミスタを基板本体の端部から離れた導電ランドに外部電極を合わせて実装しているので、サーミスタ素体が基板本体の端部に配された温度測定対象物に導電ランドよりも近接するので、従来よりも正確に温度を検出することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係るチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板によれば、サーミスタ素体の一方の端面から回路基板端部と導電ランドとの距離だけ離間した外部電極を、導電ランドに接着することで、回路基板端部にサーミスタ素体の一方の端面が配されるので、回路基板の端部に配された温度測定対象物にサーミスタ素体の端面が接触又は非常に近接され、導電ランドから離間した温度測定対象物でも温度を正確に検出することができる。したがって、本発明によれば、回路基板上に実装されないバッテリー等の温度測定対象物でも高精度に温度を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係るチップ型サーミスタ及びこれを備えた回路基板の第1実施形態を、図1から図3を参照しながら説明する。
【0015】
本実施形態の回路基板12は、図1に示すように、端部にバッテリー等の温度測定対象物1が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランド3が設けられた基板本体12aと、一対の導電ランド3に一対の外部電極5がハンダ材等の金属融着材(図示略)で接着され表面実装されたチップ型サーミスタ14と、を備えている。
本実施形態のチップ型サーミスタ14は、図1及び図2に示すように、基板本体12aの前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体14aと、該サーミスタ素体14aの前記一方の端面から上記所定距離離間した位置に設けられ一対の導電ランド3に上記金属融着材で接着される一対の外部電極15と、を備えている。
【0016】
上記一対の外部電極15は、サーミスタ素体14aの側面の中央部に露出して形成され、下面から上面に延在して配されている。
例えば、図3に示すように、サーミスタ素体14aは、一部が側端部まで達した内部電極16をそれぞれ印刷してパターン形成した2種類のセラミックスグリーンシート17を、少なくとも一対互いに重ね合わせて圧着し、かつ切断して焼成することにより作製されている。また、サーミスタ素体14aの側面中央に露出した内部電極16に、下地電極(図示略)が形成されると共に、その下地電極の表面に例えばNi及び半田がめっき処理されることにより外部電極15が形成される。
【0017】
上記セラミックスグリーンシート17は、Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Al等の金属の酸化物粉末を1種又は2種以上混合してこの混合物を仮焼し粉砕し、有機結合材を加え混合して薄い直方体に成形して作られる。なお、金属酸化物の混合物を仮焼し粉砕した後、有機結合材と溶剤を加え混練してスラリーを調製し、このスラリーをドクターブレード法等により成膜乾燥してセラミックスグリーンシートを成形してもよい。
【0018】
サーミスタ素体14aとしては、NTC型、PTC型、CTR型等のサーミスタがあるが、本実施形態では、NTC型サーミスタを採用している。このサーミスタ素体14aは、上述したように、Mn−Co−Cu系材料、Mn−Co−Fe系材料等のサーミスタ材料で形成されている。
上記基板本体12aは、例えばプリント回路基板であって、表面に銅箔等で上記導電ランド3及びこれに接続された回路パターン12bがパターン形成されている。
【0019】
このように本実施形態のチップ型サーミスタ14及びこれを備えた回路基板12では、サーミスタ素体14aの一方の端面から基板本体12aの端部と導電ランド3との距離だけ離間した外部電極15を、導電ランド3に接着することで、基板本体12aの端部にサーミスタ素体14aの一方の端面が配されるので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体14aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0020】
また、サーミスタ素体14aの中央部に外部電極15が設けられているので、サーミスタ素体14aの中央部で導電ランド3に接着されることになり、両端部で導電ランド3に固着される場合に比べてサーミスタ素体14aに接着応力が加わり難い。
【0021】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第1実施形態の他の例を、図4を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0022】
上述した例では、チップ型サーミスタ14が内部電極16を有したセラミックスグリーンシート17による積層構造であるのに対し、第1実施形態の他の例は、図4に示すように、チップ型サーミスタ24が、チップ状のサーミスタ素体24aと、その上下面にそれぞれパターン形成された一対の外部電極25と、これら外部電極25の一部をサーミスタ素体24aの中央部で露出させた状態でサーミスタ素体24aの上下面を覆うガラスコート等の絶縁性保護層28と、を備えている点である。
【0023】
なお、上記の例と同様に一対の外部電極25は、サーミスタ素体24aのそれぞれの側面にも延在して形成されている。また、サーミスタ素体24aの上下面においても、上記の例と同様の配置に一対の外部電極25が形成されている。
【0024】
この他の例のチップ型サーミスタ24でも、上述した例と同様に、一対の外部電極25が導電ランド3と同じ距離だけ基板本体12aの端面から離間した位置に設けられているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体24aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0025】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第2実施形態を、図5から図8を参照しながら説明する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、サーミスタ素体14aに一対の外部電極15だけが形成されているのに対し、第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、図5及び図6に示すように、サーミスタ素体34aの両端面に、中央部の一対の外部電極35にそれぞれ別々に電気的に導通された金属熱受容部39が設けられている点である。
【0026】
この第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、一方の端面に形成された金属熱受容部39が外部電極35の一方に電気的に導通され、他方の端面に形成された金属熱受容部39が外部電極35の他方に電気的に導通されている。なお、第2実施形態でも、図6に示すように、サーミスタ素体34aの中央部に設けられた一対の外部電極15を導電ランド3に接着することで、サーミスタ素体34aの一方の端面を基板本体12aの一方の端部に配して温度測定対象物1に接触又は近接させている。
【0027】
第2実施形態のチップ型サーミスタ34では、例えば、図7に示すように、内部電極36が片方の端部へ達するようにパターン形成されたセラミックスグリーンシート37を積層することで作製することができる。なお、チップ型サーミスタ34における等価回路を、図8に示す。
また、上記金属熱受容部39は、外部電極35と同様の金属材料で形成されている。さらに、回路基板12は、基板本体12aの表面に、他方の端面に形成された金属熱受容部39に対応させて3つ目の導電ランド33を電気的に独立させて有し、この導電ランド33に上記金属熱受容部39を接着している。
【0028】
このように第2実施形態では、金属熱受容部39がサーミスタ素体34aの一方の端面に形成されているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1に金属熱受容部39が接触又は非常に近接されて温度測定対象物1との熱結合性が高くなり、より高精度に温度を検出することができる。
【0029】
また、サーミスタ素体34aの両方の端面に外部電極35にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部39が形成されているので、これら金属熱受容部39を選別用の端子として利用し、サーミスタ素体34aの特性選別チェックを容易に行うことができる。また、サーミスタ素体34aの他方の端面に形成された金属熱受容部39に対応させて3つ目の導電ランド33を回路基板12上に形成し、互いに接着させるので、さらに高い機械的強度を得ることができる。
【0030】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第2実施形態の他の例を、図9を参照しながら説明する。
【0031】
上述した第2実施形態の例では、チップ型サーミスタ34が、内部電極36を有したセラミックスグリーンシート37の積層構造であるのに対し、第2実施形態の他の例は、図9に示すように、チップ型サーミスタ44が、サーミスタ素体44aの上下面を覆うガラスコート等の絶縁性保護層48aと、その表面にそれぞれ片方の端面まで延在されてパターン形成された一対の外部電極45と、これら外部電極45の一部をサーミスタ素体44aの中央部で露出させた状態で覆うガラスコート等の絶縁性保護層48bと、サーミスタ素体14aの端面をそれぞれ覆うと共に対応する外部電極45と端面で電気的に導通された一対の金属熱受容部49と、を備えている点である。
【0032】
なお、上記の例と同様に一対の外部電極45は、サーミスタ素体44aのそれぞれの側面にも延在して形成されている。また、サーミスタ素体44aの上下面においても、上記の例と同様の配置に一対の外部電極45が形成されている。
【0033】
この他の例のチップ型サーミスタ44でも、上述した例と同様に、一対の外部電極45が導電ランド3と同じ距離だけ基板本体12aの端面から離間した位置に設けられているので、回路基板12の端部に配された温度測定対象物1にサーミスタ素体44aの端面が接触又は非常に近接され、導電ランド3から離間した温度測定対象物1でも温度を正確に検出することが可能になる。
【0034】
また、サーミスタ素体44aの両方の端面に外部電極45にそれぞれ電気的に導通された金属熱受容部49が形成されているので、上述した例と同様に、サーミスタ素体44aの特性選別チェックを容易に行うことができると共に、片方の金属熱受容部49と3つ目の導電ランド33とを互いに接着させるので、3点で固定されてさらに高い機械的強度を得ることができる。
【0035】
次に、本発明に係るチップ型サーミスタ及び回路基板の第3実施形態を、図10を参照しながら説明する。
【0036】
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、一対の外部電極15が、サーミスタ素体14aの両側面側に形成されているのに対し、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、図10に示すように、温度測定対象物側に配される一方の端部と反対側の他方の端面に一対の外部電極55が形成されている点である。すなわち、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、サーミスタ素体54aの他方の端面に一対の外部電極55が、下面から上面にまで延在して形成されている。
【0037】
したがって、第3実施形態のチップ型サーミスタ54では、サーミスタ素体55aの一方の端面と外部電極55との距離を最大限離して設定することが可能なため、回路基板の端部から導電ランドが第1実施形態の場合よりも離れて形成されているような場合でも、回路基板の端部にサーミスタ素体55aの一方の端面位置を合わせて実装することが可能である。なお、この第3実施形態のチップ型サーミスタ54において、一方の端面にのみ上記熱受容部を設けても構わない。
【0038】
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態のチップ型サーミスタは、サーミスタ部だけを有したサーミスタ機能のみのチップ型サーミスタであるが、サーミスタ部に加えて抵抗部を備えた複合素子型のチップ型サーミスタとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る第1実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【図2】第1実施形態のチップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図3】第1実施形態のチップ型サーミスタにおいて、セラミックスグリーンシートを示す平面図である。
【図4】第1実施形態において、チップ型サーミスタの他の例を示す断面図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、チップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【図7】第2実施形態のチップ型サーミスタにおいて、セラミックスグリーンシートを示す平面図である。
【図8】第2実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、等価回路を示す回路図である。
【図9】第2実施形態において、チップ型サーミスタの他の例を示す断面図である。
【図10】本発明に係る第3実施形態のチップ型サーミスタ及び回路基板において、チップ型サーミスタを示す斜視図である。
【図11】本発明に係る従来例のチップ型サーミスタ及び回路基板において、回路基板を示す平面図及び側面図である。
【符号の説明】
【0040】
1…温度測定対象物、2,12…回路基板、12a…基板本体、3,33…導電ランド、14,24,34,44,54…チップ型サーミスタ、14a,24a,34a,44a,54a…サーミスタ素体、15,25,35,45,55…外部電極、39,49…金属熱受容部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端部に温度測定対象物が配置される回路基板において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド上に実装されるチップ型サーミスタであって、
前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体と、
該サーミスタ素体の前記一方の端面から前記所定距離離間した位置に設けられ前記一対の導電ランドに金属融着材で接着される一対の外部電極と、を備えていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項2】
請求項1に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記一対の外部電極が、前記サーミスタ素体の中央部に配されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記サーミスタ素体の前記一方の端面に金属熱受容部が形成されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項4】
請求項3に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記一方の端面に形成された前記金属熱受容部が前記外部電極の一方に電気的に導通され、
前記サーミスタ素体の他方の端面にも前記外部電極の他方に電気的に導通された金属熱受容部が形成されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項5】
端部に温度測定対象物が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランドが設けられた基板本体と、
前記一対の導電ランドに一対の外部電極が金属融着材で接着された請求項1から4のいずれか一項のチップ型サーミスタと、を備えていることを特徴とする回路基板。
【請求項1】
端部に温度測定対象物が配置される回路基板において前記端部から所定距離離間した位置に設けられた一対の導電ランド上に実装されるチップ型サーミスタであって、
前記端部に一方の端面が配されるチップ状のサーミスタ素体と、
該サーミスタ素体の前記一方の端面から前記所定距離離間した位置に設けられ前記一対の導電ランドに金属融着材で接着される一対の外部電極と、を備えていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項2】
請求項1に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記一対の外部電極が、前記サーミスタ素体の中央部に配されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記サーミスタ素体の前記一方の端面に金属熱受容部が形成されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項4】
請求項3に記載のチップ型サーミスタにおいて、
前記一方の端面に形成された前記金属熱受容部が前記外部電極の一方に電気的に導通され、
前記サーミスタ素体の他方の端面にも前記外部電極の他方に電気的に導通された金属熱受容部が形成されていることを特徴とするチップ型サーミスタ。
【請求項5】
端部に温度測定対象物が配置され前記端部から所定距離離間した位置に一対の導電ランドが設けられた基板本体と、
前記一対の導電ランドに一対の外部電極が金属融着材で接着された請求項1から4のいずれか一項のチップ型サーミスタと、を備えていることを特徴とする回路基板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−88031(P2009−88031A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252678(P2007−252678)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】
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